IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士フイルムヘルスケア株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-加温器用アタッチメント及び受け皿 図1
  • 特開-加温器用アタッチメント及び受け皿 図2
  • 特開-加温器用アタッチメント及び受け皿 図3
  • 特開-加温器用アタッチメント及び受け皿 図4
  • 特開-加温器用アタッチメント及び受け皿 図5
  • 特開-加温器用アタッチメント及び受け皿 図6
  • 特開-加温器用アタッチメント及び受け皿 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128722
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】加温器用アタッチメント及び受け皿
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027096
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】320011683
【氏名又は名称】富士フイルムヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内田 篤志
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE11
4C601EE17
4C601GC01
4C601GC09
4C601GC27
4C601LL25
(57)【要約】
【課題】超音波診断装置に設置される加温器において、ゼリーボトルを収容する凹部におけるゼリー付着箇所を容易に清掃できるようにする。
【解決手段】加温器30にはアタッチメント48が着脱可能に取り付けられる。アタッチメント48は、受け皿50、台座52、ハンドル本体54、及び、上端部55を有する。ゼリーボトル56の先端部56Aが受け皿50の底面に接触すると、そこにゼリーが付着する。清掃時には、アタッチメント48それ全体が凹部36の外部へ取り出される。アタッチメント48は、受け皿50の浮き上がりを抑制する構造又は部材を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響整合ゼリーを収容したボトルが差し込まれる凹部を備える加温器に対して着脱可能に取り付けられる加温器用アタッチメントであって、
前記凹部の底面を覆う受け皿と、
前記受け皿を保持し前記凹部の底部から前記凹部の開口まで伸長したハンドル本体と、前記ハンドル本体に連なる部分であってユーザーによって摘まれるハンドル上端部と、を備えるハンドルと、
を含むことを特徴とする加温器用アタッチメント。
【請求項2】
請求項1記載の加温器用アタッチメントにおいて、
前記受け皿を載せる部材であって前記ハンドル本体に連結された台座と、
前記台座からの前記受け皿の浮き上がりを抑制する抑制手段と、
を含むことを特徴とする加温器用アタッチメント。
【請求項3】
請求項2記載の加温器用アタッチメントにおいて、
前記抑制手段は、前記台座と前記受け皿とに跨って設けられた係合構造である、
ことを特徴とする加温器用アタッチメント。
【請求項4】
請求項3記載の加温器用アタッチメントにおいて、
前記係合構造は、
前記台座に設けられた第1係合部と、
前記受け皿に設けられ、前記第1係合部に対して離脱可能に係合する2係合部と、
を含む、ことを特徴とする加温器用アタッチメント。
【請求項5】
請求項2記載の加温器用アタッチメントにおいて、
前記抑制手段は、前記受け皿に対して下方への力を及ぼす押圧子である、
ことを特徴とする加温器用アタッチメント。
【請求項6】
請求項1記載の加温器用アタッチメントにおいて、
前記ハンドル上端部は、前記加温器の上縁部に引っ掛けられるフックを有する、
ことを特徴とする加温器用アタッチメント。
【請求項7】
請求項1記載の加温器用アタッチメントにおいて交換可能に組み付けられる受け皿。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保温器用アタッチメント及び受け皿に関し、特に、超音波検査時に使用される保温器用アタッチメント及びその一部を構成する受け皿に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波検査に際しては、音響整合材としての音響整合ゼリーが生体の表面や超音波プローブの送受波面に塗布される。これにより超音波プローブの送受波面と生体の表面との間から空気層が除外され、それらの間での超音波伝搬が良好となる。
【0003】
音響整合ゼリーは、ゼリーボトル内に収容されており、ゼリーボトルの先端部から音響整合ゼリーが吐出される。ゼリーボトル内の音響整合ゼリーを加温するため、超音波診断装置は加温器を備えている。加温器は、ゼリーボトルを収容する井戸状の凹部を有し、凹部の中にゼリーボトルの頭部又は底部が差し込まれる。加温器の凹部に対して、ゼリーボトルの頭部を差し込めば、つまり倒立姿勢で加温を行えば、加温器からゼリーボトルを取り出した後、音響整合ゼリーの吐出を直ぐに行える。
【0004】
特許文献1の図2には、音響整合ゼリー用加温器における凹部の底面上に受け皿を設けることが示されている。特許文献1には、受け皿の設置方法について具体的に記載されていないが、受け皿の清掃を行う場合、加温器の開口内に手を差し込む必要があるものと考えられる。特許文献2及び特許文献3にも音響整合ゼリー用加温器が開示されているが、加温器における凹部の底面の清掃を簡易化するための部材は認められない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-312680号公報
【特許文献2】特開2001-245887号公報
【特許文献3】特開2004-195068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
超音波診断装置に取り付けられた加温器の凹部に対し、倒立姿勢でゼリーのボトルを収容した場合、ゼリーボトルの先端部に残留しているゼリーが凹部の底面に付着する。あるいは、その先端部から落下したゼリーが凹部の底面に付着する。このため、超音波検査ごとに又は定期的にゼリーを拭き取る清掃が必要となる。しかし、凹部の開口サイズはあまり大きくなく、底面まで手を入れ難い。底面の清掃に当たって作業性が悪いという問題を指摘し得る。
【0007】
本開示の目的は、加温器の底面に付着したゼリーを容易に除去できる仕組みを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る加温器用アタッチメントは、音響整合ゼリーを収容したボトルが差し込まれる凹部を備える加温器に対して着脱可能に取り付けられる加温器用アタッチメントであって、前記凹部の底面を覆う受け皿と、前記受け皿を保持し前記凹部の底部から前記凹部の開口まで伸長したハンドル本体と、前記ハンドル本体に連なる部分であってユーザーによって摘まれるハンドル上端部と、を備えるハンドルと、を含むことを特徴とする。
【0009】
本開示に係る受け皿は、上記の加温器用アタッチメントにおいて交換可能に組み付けられる受け皿である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、加温器の底面に付着するゼリーを容易に除去できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】加温器を備えた超音波診断装置の一例を示す図である。
図2】第1実施例に係るアタッチメントを備えた加温器の断面図である。
図3】第1実施例に係るアタッチメントの側面図である。
図4】第1実施例に係るアタッチメントの上面図である。
図5】第2実施例に係るアタッチメントの断面図である。
図6】第3実施例に係るアタッチメントの断面図である。
図7】第4実施例に係るアタッチメントの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
(1)実施形態の概要
実施形態に係る加温器用アタッチメントは、音響整合ゼリーを収容したボトルが差し込まれる凹部を備える加温器に対して着脱可能に取り付けられるものであり、受け皿、及び、ハンドルを有する。受け皿は、凹部の底面を覆う皿状の部材である。ハンドルは、受け皿を保持し凹部の底部から凹部の開口まで伸長したハンドル本体と、ハンドル本体に連なる部分であってユーザーによって摘まれるハンドル上端部と、を備える。
【0014】
上記構成によれば、ゼリーボトルが倒立姿勢で凹部に差し込まれた場合、その先端部に付着している音響整合ゼリーが、凹部の底面上ではなく、その底面を覆う受け皿の中に付着し又は落下する。ハンドル上端部が凹部の外側に出ており、ハンドル上端部を摘んでそれを引き上げることにより、アタッチメントそれ全体が上方に引き上げられる。これにより、受け皿を凹部から外部へ取り出すことが可能となる。ゼリーの清掃時に凹部の中に手を差し込む必要はない。凹部から取り出された受け皿に対して清掃を行えるので、清掃時の作業性を良好にできる。ハンドル本体から受け皿を取り外した上で、受け皿を洗浄してもよいし、受け皿を交換してもよい。ハンドルの下端部が受け皿に直接的に連結されてもよいし、ハンドルの下端部が台座等の他の部材を介して受け皿に間接的に連結されてもよい。
【0015】
実施形態に係る加温器用アタッチメントは、更に、台座、及び、抑制手段を有する。台座は、受け皿を載せる部材であり、ハンドル本体に連結される。抑制手段は、台座からの受け皿の浮き上がりを抑止するものである。抑制手段を設けない場合、凹部からゼリーボトルを引き上げる際に、ゼリー粘性を媒介として、受け皿の上方への浮き上がりが生じ易くなるが、上記構成によれば、その問題を効果的に防止又は軽減できる。
【0016】
実施形態において、抑制手段は、台座と受け皿とに跨って設けられた係合構造である。実施形態において、係合構造は、台座に設けられた第1係合部と、受け皿に設けられ、第1係合部に対して離脱可能に係合する2係合部と、を含む。機械的な結合によれば、受け皿と台座とを比較的に強固に結合できる。
【0017】
実施形態において、抑制手段は、受け皿に対して下方への力を及ぼす押圧子である。押圧子の概念には、受け皿とは別に設けられた錘、受け皿に一体化された錘、受け皿に接触してその浮上を抑え込む接触子、等が含まれる。
【0018】
実施形態において、ハンドル上端部は、加温器の上縁部に引っ掛けられるフックを有する。この構成によればハンドルを定位し易くなる。すなわち、ハンドルの自由運動を制限できる。
【0019】
実施形態に係る受け皿は、上記の加温器用アタッチメントにおいて交換可能に組み付けられる交換部材である。受け皿は様々な材料で構成し得る。
【0020】
(2)実施形態の詳細
図1には、一般的な超音波診断装置が例示されている。図示された超音波診断装置10は、カート式超音波診断装置である。本体12に対して図示されていない支持機構により操作パネル14が支持されている。操作パネル14は、パネル本体16、第1プローブホルダ18及び第2プローブホルダ20を備える。パネル本体12には、複数のスイッチ、複数の摘み、トラックボール等が設けられており、また、タッチパネルディスプレイが設けられている。
【0021】
パネル本体16に対して第1プローブホルダ18及び第2プローブホルダ20が連結されている。プローブホルダ18,20は、それぞれ、複数のプローブを保持する複数の保持部を有する。また、図示の例では、各プローブホルダ18,20の奥側に加温器22,24が設けられている。1つの加温器22又は24が設けられてもよい。加温器22,24は、ゼリーボトル26,28内の音響整合ゼリーを温めて被検者へのゼリー塗布時に生じる突然の冷感を軽減するための機器である。加温器22,24は、ゼリーウォーマーとも呼ばれる。
【0022】
より詳しく説明すると、各プローブホルダ18,20の奥側に開口部が形成されており、各開口部に加温器22,24が組み付けられている。各開口部の中心線は、前方(装置正面側)へ若干傾斜しており、つまり各加温器22,24はそれぞれ傾斜姿勢を有している。加温器22,24が有する凹部内にゼリーボトル26,28が部分的に収容されている。ゼリーボトル26,28は、前方へ若干傾斜した倒立姿勢を有する。
【0023】
図2には、第1実施例に係る加温器30が示されている。加温器30は、図1に示した超音波診断装置に設置される機器である。図1において、加熱部(ヒーター)、信号線、スイッチ等の図示が省略されている。
【0024】
加温器30は、ヒーターが組み込まれた本体32を有する。本体32内にはインナージャケットとしての内側カバー34が設けられている。具体的には、本体32は井戸状の凹部36を有する。凹部36は、大別して、下部36A及び上部36Bからなる。図示の構成例では、下部36Aよりも上部36Bの方が若干大きく、それらの間に段差38が生じている。下部36A及び上部36Bの水平断面はいずれも円形である。本体32は底面40及び開口42を有する。
【0025】
本体32における凹部36の内面全体を覆うように内側カバー34が設けられている。内側カバー34はシリコーンゴム等の弾性樹脂により構成され得る。内側カバー34は、下部36Aの内面を覆う部分34Aと上部36Bの内面を覆う部分34Bとを含む。図示の構成例では、本体32の上面も内側カバーの上端部により覆われている。
【0026】
内側カバー34は、底壁を有し、その下面が上記底面40に密着している。底壁の上面が凹部36の実質的な底面44を構成している。内側カバー34は開口を有し、その開口が凹部36の実質的な開口46を構成している。内側カバー34は、成形品であり、つまり単一の部材により構成されている。
【0027】
図示されるように、ゼリーボトル56を倒立姿勢で凹部36に差し込んだ場合、その後端部56Bが外界に露出し、先端部56Aが底面44に接触し又は近接する。先端部56Aにゼリーが残留していた場合、そのゼリーは底面44に付着し又は底面44上に落下する。凹部36内のゼリーを定期的に取り除く清掃作業が必要となる。
【0028】
実施形態においては、その清掃作業を容易化するために、アタッチメント48が用いられている。アタッチメント48は、加温器30の使用時において、加温器30に組み付けられものであり、加温器30の清掃時に加温器30から取り外されるものである。
【0029】
アタッチメント48は、図示の構成例において、受け皿50、台座52、ハンドル本体54、及び、上端部(ハンドル上端部)55を有する。受け皿50は、凹部36の底面それ全体を覆うように設けられている。受け皿50は、水平方向に広がった窪みを有し、その底面上にゼリーが付着し又は落下する。受け皿50の姿勢が多少変化しても収容したゼリーが漏れ出ないように窪みの深さが設定されている。
【0030】
受け皿50は、台座52により支持され、台座52はホルダとして機能する。受け皿50が台座52上において不用意に浮上又姿勢変化しないように抑制手段が設けられている。これについては後述する。
【0031】
台座52にはハンドル本体54が連結されている。ハンドル本体54及び上端部55はそれら全体として、取っ手又は柄として機能する。ハンドル本体54は、凹部36の底部から開口46まで伸長している。ハンドル本体54に上端部55が連なっている。ハンドル本体54と上端部55は、実際には、単一の部材により構成される。更に、ハンドル本体54と台座52とを一体化させてもよい。上端部55は、ユーザー(検査者等の清掃作業者)により摘ままれる操作部である。
【0032】
受け皿50の清掃時には、凹部36からゼリーボトル56が引き出された上で、凹部36(実際には内側カバー34の内部)から、アタッチメント48が上方に引き上げられる。その後、台座52から受け皿50が取り外され、取り外された受け皿50の清掃が実施される。例えば、受け皿50の底面に残留しているゼリーが拭き取られて除去される。あるいは、使用済み受け皿が清掃済み受け皿に交換される。清掃後、台座52上に受け皿50がセットされた上で、それらを備えるアタッチメント48が加温器30に再びセットされる。その後、凹部36内にゼリーボトル56が差し込まれ、その内部のゼリーが温められる。
【0033】
図3に基づいて、アタッチメント48について更に詳しく説明する。アタッチメント48は、既に説明したように、受け皿50、台座52、ハンドル本体54及び上端部55により構成される。
【0034】
受け皿50は、例えば、シリコーンゴム等の合成樹脂により構成される。それは皿状の形態を有し、すなわち上方に開いた窪み58を有する。その窪み58の底面58A上にゼリーが付着し又は落下する。窪み58は環状の壁により囲まれており、受け皿50が多少傾斜してもその中からゼリーが流出することはない。
【0035】
第1実施例においては、窪み58の底面58A上に錘60が載せられている。錘60は環状の形態を有し、その荷重が受け皿50を台座52上に押さえ付ける押圧力として利用される。ゼリーボトルの先端部と受け皿50とがゼリー粘着力を介して結合している状態で、ゼリーボトルを引き上げる際、錘60は受け皿50の浮き上がりを抑制する作用を発揮する。すなわち、錘60は抑制手段として機能する。台座52は、受け皿50を支持及び保持するホルダとして機能する。それは、円盤状の形態を有し、例えば金属、樹脂等により構成される。
【0036】
ハンドル本体54は、凹部の底部から凹部の開口まで、凹部の内面に沿って上方に伸長した形態を有する。具体的には、ハンドル本体54は、台座52に連結された下端54Aと、凹部の開口付近に位置する上端54Bと、それらの間の中間部54Cと、を有する。中間部54Cは、上記の段差に沿った屈曲部54Dを有する。図示の構成例において、ハンドル本体54、台座52、及び、上端部55は一体化されており、それは例えば金属、樹脂等の材料からなる。少なくとも、上端部55を摘まみつつ、片持ち方式でアタッチメント48を上方に引き上げた際に、台座52の水平姿勢が維持されるように、アタッチメント48における各部材を構成する材料及び各部材のサイズが選択される。なお、ハンドル本体54の水平断面は矩形である。
【0037】
上端部55は、フック状の形態を有し、あるいは、フックとして機能する部分を有する。上端部55は、連結部分55A、水平部分55B及び垂直部分55Cを有する。連結部分55Aがハンドル本体54の上端54Bに連なっている。水平部分55Bは、加温器の上縁部(上面)の上側を水平方向に横切っている。垂直部分55Cはタブとして機能する。すなわち、垂直部分55Cが作業者によって摘ままれる。垂直部分55Cに更にリング等の摘みを設けるようにしてもよい。ハンドル本体54と垂直部分55Cとの間に溝が存在しており、その溝に対して加温器の側壁が差し込まれる。
【0038】
図4には、受け皿50の上面が示されている。受け皿50の底面58A上にリング状の錘60が配置されている。底面58A上にはゼリー61が付着している。錘60の外径と底面58Aの外径とを揃えてもよい。錘60をマグネットで構成し、台座を磁性材料で構成し、磁力作用により、台座と錘60の間に受け皿50を挟み込んでもよい。受け皿50の内部に錘を埋設してもよいし、その外面に錘を貼付してもよい。
【0039】
図5には、第2実施例に係るアタッチメントが示されている。受け皿50は台座52上に載置されており、受け皿50の底面58Aが接触子64により下方に押さえ付けられている。具体的には、ハンドル本体62の下部には、分岐した接触子64が設けられている。接触子64は、先端64Aと根本64Bとを有する。先端64Aが底面58Aを下方へ押圧している。これにより、受け皿50の浮き上がりが防止又は軽減されている。接触子64は、押圧子であり、つまり抑制手段である。接触子64は、清掃時において、台座52からの受け皿50の離脱を許容する程度の弾性を有する。受け皿50の保持をより強固に行うために複数の接触子を設けてもよい。接触子64とハンドル本体62Cとの間にバネ等の部材を配置してもよい。
【0040】
図6には、第3実施例に係るアタッチメントが示されている。台座65とハンドル本体66とが連結されており、具体的にはそれらが一体化されている。台座65と受け皿67とに跨って係合構造68が形成されている。係合構造68は、抑制手段として機能し、図示の例において、台座65の内面に設けられた突起部70と、受け皿67の外面に設けられた溝部72とにより構成される。突起部70と溝部72とが係合することにより、受け皿67が台座65に結合されている。突起部70及び溝部72は、例えば、それぞれリング状の形態を有する。環状に並べられた複数の突起部及び複数の溝部を設けてもよい。
【0041】
係合構造68により、ゼリーボトルを引き上げる過程における受け皿67の浮き上がりを防止できる。清掃時には、台座65から受け皿67を取り外せる。第3実施例によれば、受け皿67と台座65の結合力を容易に強化できる。
【0042】
図7には、第4実施例に係るアタッチメントが示されている。ハンドル本体78と台座76とが一体化されている。台座76によって受け皿74が保持されている。それらの間に係合構造80が設けられている。係合構造80は、抑制手段として機能するものであり、それは係合関係にある凸部82と凹部84とにより構成される。凸部82は、受け皿74の下面から下方へ突出しており、その水平断面サイズが下方にかけて増大している。凹部84は、台座76の上面から凹んだ形態を有し、その水平断面サイズが下方にかけて増大している。両者の係合状態においては、台座76からの受け皿74の浮き上がりが防止される。第4実施例においても、複数の凸部及び複数の凹部を設けてもよい。
【0043】
以上のように、本実施形態によれば、ゼリーが付着する箇所を凹部から外界へ取り出して清掃できる。その際において凹部の中に手を差し込む必要はないので、清掃時の作業性を良好にできる。また、ゼリーボトルを引き上げる際にそれと一緒に受け皿が浮上してしまう問題を回避できる。複数の受け皿を用意し、それらを交換しながら使用してもよい。受け皿をディスポーザブル部材として使用することも可能である。実施形態においては、受け皿等に対して単一のハンドル本体が連結されており、ゼリーボトル収容後において凹部内に隙間があまりないような場合においても、アタッチメントを設置することが可能である。その場合、片持ち方式でアタッチメントが引き上げられるので、受け皿等の姿勢を安定できるように、アタッチメントが構成されている。変形例として、受け皿等に対して複数のハンドル又は複数の引き上げ部材を設けることが考えられる。
【符号の説明】
【0044】
30 加温器、32 本体、34 内側カバー、36 凹部、48 アタッチメント、50 受け皿、52 台座、54 ハンドル本体、55 上端部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7