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特開2022-128852コースターおよびコースター付き飲料缶
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128852
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】コースターおよびコースター付き飲料缶
(51)【国際特許分類】
   A47G 23/032 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
A47G23/032
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027300
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】河野 光太郎
(72)【発明者】
【氏名】加納 博明
(72)【発明者】
【氏名】根上 周
(72)【発明者】
【氏名】村上 正昭
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA04
3B115BB11
3B115DA17
3B115DB13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】飲料缶の胴部の最大径の大きさを超えないようにするために曲げる必要がなく、かつ、飲料缶の表面に付着した水滴で飲料缶を載置した場所を濡らすことを防止することが可能なコースター、およびそのコースターが取り付けられたコースター付き飲料缶を提供する。
【解決手段】飲料缶20を載置するためのコースター104であって、吸水性を有する材料からなり、外径が、飲料缶20の胴部の最大径以下であり、かつ、飲料缶20の底部23の最大径以上である。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料缶を載置するためのコースターであって、
吸水性を有する材料からなり、
外径が、前記飲料缶の胴部の最大径以下であり、かつ、前記飲料缶の底部の最大径以上であることを特徴とするコースター。
【請求項2】
上面に両面テープが貼着されていることを特徴とする、請求項1に記載のコースター。
【請求項3】
底面部と周壁部を有し、前記周壁部は、前記底面部の外周縁部に、上方ほど外方に位置するように傾斜して形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のコースター。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載のコースターと、前記飲料缶と、前記コースターが収納される容器とを有し、
前記容器に収納された前記コースターが、前記飲料缶の蓋部または底部に取り付けられていることを特徴とするコースター付き飲料缶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料缶を載置するためのコースター、およびそのコースターが取り付けられたコースター付き飲料缶に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料缶の表面に付着した水滴でテーブルなどを濡らすことを防止するために、通常、飲料缶の胴部の径よりも大きく、吸水性を有する材料からなるコースターをテーブルの上に置き、その上に飲料缶を載置している。しかし、1本の飲料缶の例えばべた付け景品として、1つのコースターを飲料缶の蓋部または底部に取り付けようとする場合、そのままでは飲料缶の胴部の径の大きさを超える状態となって取り付けられないため、コースターを曲げる必要がある。
【0003】
また、飲料缶の胴部の径に合わせるために、周方向で波板状に成形された胴部と波板状に成形された底部とを有するコースターが提案されているが(特許文献1参照)、このコースター自体が波板状に曲げられており、また、曲げない限り、飲料缶の胴部の径の大きさを超える状態となり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2936453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術における上記問題点に鑑み、本発明は、飲料缶の胴部の最大径の大きさを超えないようにするために曲げる必要がなく、かつ、飲料缶の表面に付着した水滴で飲料缶を載置した場所を濡らすことを防止することが可能なコースター、およびそのコースターが取り付けられたコースター付き飲料缶を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、飲料缶を載置するためのコースターであって、吸水性を有する材料からなり、外径が、前記飲料缶の胴部の最大径以下であり、かつ、前記飲料缶の底部の最大径以上であることを特徴とするコースターである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、上面に両面テープが貼着されていることを特徴とする、請求項1に記載のコースターである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、底面部と周壁部を有し、前記周壁部は、前記底面部の外周縁部に、上方ほど外方に位置するように傾斜して形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のコースターである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のコースターと、前記飲料缶と、前記コースターが収納される容器とを有し、前記容器に収納された前記コースターが、前記飲料缶の蓋部または底部に取り付けられていることを特徴とするコースター付き飲料缶である。
【発明の効果】
【0010】
本発明のコースターは、外径が、載置される飲料缶の胴部の最大径以下であるため、飲
料缶の胴部の最大径の大きさを超えないようにするために曲げる必要がない。よって、例えば飲料缶の蓋部または底部に被せられるブリスターパック等の容器に曲げずに収納して流通させることが可能となる。また、本発明のコースターは、吸水性を有する材料からなり、外径が飲料缶の底部の最大径以上であるため、飲料缶の表面に付着した水滴が飲料缶の胴部を伝わって底部に到達し、底部とコースターの間に形成される微小な隙間による毛細管現象と相まって、底部に接するコースターに吸収されるため、飲料缶の表面に付着した水滴で飲料缶を載置した場所を濡らすことを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係るコースターの平面斜視図である。
図2】第1実施形態に係るコースターの底面斜視図である。
図3】第2実施形態に係るコースターの平面斜視図である。
図4】第2実施形態に係るコースターの底面斜視図である。
図5】第3実施形態に係るコースターの平面斜視図である。
図6】第3実施形態に係るコースターの底面斜視図である。
図7】第4実施形態に係るコースターの平面斜視図である。
図8】第4実施形態に係るコースターの底面斜視図である。
図9】第4実施形態に係るコースターが取り付けられた、コースター付き飲料缶の一例の正面斜視図である。
図10】第4実施形態に係るコースターの使用状態の一例を示す正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、必要に応じて図面を参照して、本発明に係るコースターおよびコースター付き飲料缶の実施形態の例について説明する。
【0013】
まず、本発明に係るコースターの実施形態の例について説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図面の図1図2を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係るコースター101の平面斜視図である。図2は、第1実施形態に係るコースター101の底面斜視図である。
【0015】
第1実施形態に係るコースター101は、飲料缶20を載置するためのコースターであり、吸水性を有する材料からなる。
【0016】
載置される飲料缶20は、例えば、アルミニウムを塑性変形させることにより、胴部22と底部23を継ぎ目なく成形するとともに、蓋部21を巻締することにより製造する、いわゆる2ピース缶である。通常、この2ピース缶は、底部23が垂直方向から見て胴部22より一回り小さな円形となっている。第1実施形態に係るコースター101に載置される飲料缶20も、底部23が垂直方向から見て胴部22より一回り小さな円形である2ピース缶である。飲料缶20の胴部22は略円柱状であり、その胴部22の径の大きさは、飲料缶20における最大径の大きさである。
【0017】
吸水性を有する材料は、例えば、低密度であるために吸水性と保水性が高い、いわゆるコースター用紙である。また、コースター用紙は、保水性が高いため、印刷やエンボス加工にも適している。
【0018】
コースター101は、垂直方向から見た形状が円形である。コースター101の外径1は、飲料缶20の胴部22の最大径以下であり、かつ、飲料缶20の底部23の最大径以上である。
【0019】
コースター101の外径1が、載置される飲料缶20の胴部22の最大径と同じか、それより小さいため、曲げずに飲料缶20の蓋部21または底部23に取り付けることが可能であり、後述するように、例えば飲料缶20の蓋部21または底部23に被せられるブリスターパック等の容器に曲げずに収納して流通させることが可能とある。
【0020】
また、コースター101は吸水性を有する材料からなり、外径1が飲料缶20の底部23の最大径と同じか、それより大きいため、飲料缶20の表面に付着した水滴が飲料缶20の胴部22を伝わって底部23に到達し、底部23とコースター101の間に形成される微小な隙間による毛細管現象と相まって、底部23に接するコースター101に吸収されるため、飲料缶20の表面上の水滴で飲料缶20を載置した場所を濡らすことを防止することが可能となる。
【0021】
(第2実施形態)
図面の図3図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。図3は、第2実施形態に係るコースター102の平面斜視図である。図4は、第2実施形態に係るコースター102の底面斜視図である。
【0022】
第2実施形態に係るコースター102は、コースターの上面2に両面テープ10が貼着されており、それ以外は第1実施形態に係るコースター101と同じである。ここで、「上面」とは飲料缶20が載置される側の面を意味する。
【0023】
両面テープ10は、例えば、基材の両面に粘着剤層が設けられ、一方の粘着剤層の表面にセパレータが設けられた市販の両面テープでよい。両面テープ10は、コースター102の上面2に飲料缶20の底部23を固定するために使用される。両面テープ10が貼着される部分は、コースター102の上面2全体でも良いし、飲料缶20に接する部分のみでも良い。例えば、上記の市販の両面テープ10をコースター102の略最大径の大きさに切り取ったものが、コースター102の一方の端から他方の端にかけて貼着されている。また、両面テープ10の大きさ、形状、コースター102に貼着される位置は、コースター102の上面2に飲料缶20の底部23を固定するために使用されることができれば特に限定されない。
【0024】
両面テープ10により、コースター102を飲料缶20の底部23に容易に取り付けることができ、コースター102の廃棄時には取り外すことも可能となる。また、載置された飲料缶20を持ち上げてもコースター102が飲料缶20の底部23に付いたままとなるため、飲料缶20を持ち上げた後にコースター102の上に載置する度にコースター102の場所を確認する手間もなく便利である。さらに、コースター102と飲料缶20との間に形成される両面テープ10の厚さ分の微小な隙間による毛細管現象と相まって、より水滴を吸収することができる。
【0025】
(第3実施形態)
図面の図5図6を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。図5は、第3実施形態に係るコースター103の平面斜視図である。図6は、第3実施形態に係るコースター103の底面斜視図である。
【0026】
第3実施形態に係るコースター103は、底面部4と周壁部5を有し、周壁部5は、底面部4の外周縁部に、上方ほど外方に位置するように傾斜して形成されており、それ以外は第1実施形態に係るコースター101と同じである。ここで、「上方」とは、コースター103の上面2を上にした状態のその上面2よりも上方の意味である。
【0027】
この周壁部5を有することにより、コースター103と飲料缶20との密着性が向上するとともに、飲料缶20が載置されたコースター103に溜まった水滴がコースター103の外部にこぼれ難くなる。また、飲料缶20の底部23に密着する面積が増加するため、水滴の吸水効率が良くなる。コースター用紙を用いた場合は、周壁部5により飲料缶20との密着性が向上することで、コースター用紙が持つ保水性の効果もより発揮される。この周壁部5を形成する方法としては、例えば、平坦な紙を雄型と雌型で挟むプレス成型や、円形の平坦な紙の外周縁部に、外周縁部に接する側に複数の切れ込みを入れた帯状の紙を巻き付けて円形の平坦な紙に接着させる方法が挙げられる。後者の方法が採用される場合、円形の平坦な紙が底面部4を形成し、帯状の紙が周壁部5を形成する。
【0028】
このようにコースター103が底面部4と周壁部5を有する場合、底面部4の径は、飲料缶20の底部23の最大径以上であることが好ましい。最大径以下であると、飲料缶20の底部23が周壁部5に乗り上げ、飲料缶20が転倒する恐れがあるからである。
【0029】
(第4実施形態)
図面の図7図8を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。図7は、第4実施形態に係るコースター104の平面斜視図である。図8は、第4実施形態に係るコースター104の底面斜視図である。
【0030】
第4実施形態に係るコースター104は、コースターの上面2に両面テープ10が貼着されており、それ以外は第3実施形態に係るコースター103と同じである。
【0031】
両面テープ10は、第2実施形態に係るコースター102におけるものと同じく、基材の両面に粘着剤層が設けられ、一方の粘着剤層の表面にセパレータが設けられた市販の両面テープである。両面テープ10は、コースター104の上面2に飲料缶20の底部23を固定するために使用される。両面テープ10が貼着される部分は、コースター104の上面2全体でも良いし、飲料缶20に接する部分のみでも良い。図7に示されるように、周壁部5を有するコースターにおいては、底面部4および周壁部5が飲料缶20に接する場合、両面テープ10は底面部4から周壁部5にかけて、また、コースター104の一方の端から他方の端にかけて貼着されている。両面テープ10の大きさ、形状、コースター104に貼着される位置は、コースター104の上面2に飲料缶20の底部23を固定するために使用されることができれば特に限定されない。
【0032】
両面テープ10により、コースター104を飲料缶20の底部23に容易に取り付けることができ、コースター104の廃棄時には取り外すことも可能となる。また、載置された飲料缶20を持ち上げてもコースター104が飲料缶20の底部23に付いたままとなるため、飲料缶20を持ち上げた後にコースター104の上に載置する度にコースター104の場所を確認する手間もなく便利である。さらに、コースター104と飲料缶20との間に形成される両面テープ10の厚さ分の微小な隙間による毛細管現象と相まって、より水滴を吸収することができる。
【0033】
次に、本発明に係るコースター付き飲料缶の実施形態の例について説明する。
【0034】
本発明に係るコースター付き飲料は、例えば、上述した第1実施形態から第4実施形態のいずれかに係るコースターと、飲料缶20と、コースターが収納される容器30とを有し、容器30に収納されたコースターが、飲料缶20の蓋部21に取り付けられている。
【0035】
ここでは例として、第4実施形態に係るコースター104が取り付けられた、コースター付き飲料缶201について、図面の図7図9を参照して説明する。図9は、第4実施形態に係るコースター104が取り付けられた、コースター付き飲料缶201の一例の正面斜視図である。
【0036】
コースター付き飲料缶201は、上述した第4実施形態に係るコースターと、飲料缶20と、コースターが収納される容器30とを有し、容器30に収納されたコースターが、飲料缶20の蓋部21に取り付けられている。
【0037】
飲料缶20は、例えば上述した通りの2ピース缶で、底部23が垂直方向から見て胴部22より一回り小さな円形となっている。飲料缶20の胴部22は略円柱状であり、その胴部22の径の大きさは、飲料缶20における最大径の大きさである。飲料缶20の蓋部21に注出口(図示せず)が設けられ、上端縁には、その周方向に沿って連続するリブ24が形成されている。
【0038】
コースター104が収納される容器30は、例えば、樹脂フィルムを加熱成形してなる、いわゆるブリスターパックである。容器30は、天面部31と周面部32を有し、飲料缶20にほぼ対応する円形のキャップ状をなす。周面部32の下端部には周面部32と一体化した状態で係合部33が形成されている。係合部33は、飲料缶20に係合させるための部分で、容器30の内方に向かって突出しており、周面部32の周方向に沿って連続して形成されている。
【0039】
飲料缶20の蓋部21の注出口が形成された面の上に、上記コースター104の上面2を上に向けた状態でコースター104が置かれ、上記容器30の天面部31の内面を下に向けた状態で、容器30をコースターに被せるようにして、容器30が飲料缶20の蓋部21に取り付けられる。また、容器30を飲料缶20に取り付ける際は、容器30を飲料缶20に押し込むようにし、容器30の係合部33が飲料缶20の上端縁のリブ24を弾性的な変形により乗り越えてそのリブ24の下側に係合させる。図9では、コースター104の飲料缶20への配置状態を分かりやすく示すために、コースター104の底面部4が透けて飲料缶20の蓋部21が見えているが、実際は、コースター104の底面部4が透視可能となっていない限り、蓋部21は見えない。
【0040】
なお、飲料缶20の蓋部21の注出口が形成された面の上に、コースター104の上面2ではなく下面3を上に向けた状態でコースター104が置かれていてもよい。ここで、「下面」とは、飲料缶20が載置される面と反対側の面を意味する。
【0041】
また、飲料缶20の底部23にコースター104が取り付けられていてもよい。例えば、飲料缶20の底部23の下にコースター104を配置し、上記容器30の天面部31の内面を上に向けた状態で、容器30をコースター104に被せるようにして、飲料缶20の底部23に取り付けられる。この場合、容器30に係合部33を設けず、底部23に容器30を剥離可能な粘着剤層を有する両面テープなどで取り付けるなどの方法が挙げられる。なお、飲料缶20の底部23にコースター104が取り付けられる場合も、コースター104を配置する向きはコースター104の上面2を上に向けた状態でもよいし、コースター104の下面3を上に向けた状態でもよい。
【0042】
コースター104の外径1が、載置される飲料缶20の胴部22の最大径以下であるため、図9に示されるように、曲げずに飲料缶20の蓋部21または底部23に取り付けることが可能であり、ブリスターパック等の容器30に曲げずに収納して流通させることが可能である。
【0043】
なお、収納されたコースター104を見ることができるように、容器30はその全体または一部を透明とすることが好ましい。
【0044】
上記の通りとすることで、コースターが容器30に収納された状態で飲料缶20に取り付けられ、コースターを変形や破損などさせることなく、コースターを飲料缶20に取り付けたままで流通することができる。よって、例えば、自動販売機で販売される飲料缶20に、景品としてコースターを取り付ける場合に、本発明を適用できる。
【0045】
上述したコースター付き飲料缶201の一例における容器30からコースター104を取り出す場合、容器30を上方に引き上げて係合部33とリブ24との係合を外し、容器30を飲料缶20から取り外すことで、容器30からコースター104を取り出すことができる。
【0046】
なお、第1実施形態から第3実施形態のいずれかに係るコースターが飲料缶20に取り付けられる場合も、飲料缶20の蓋部21または底部23のどちらにコースターが取り付けられる場合でも、コースターを配置する向きはコースターの上面2を上に向けた状態でもよいし、コースターの下面3を上に向けた状態でもどちらでもよい。
【0047】
次に、本発明に係るコースターの使用方法の例について説明する。
【0048】
第1実施形態に係るコースター101を用いた場合は、飲料缶20の底部23をコースター101からはみ出さないようにして飲料缶20をコースター101の上に載置する。
【0049】
第2実施形態に係るコースター102を用いた場合は、コースター102の上面2に貼着された両面テープ10の一方の粘着剤層からセパレータを剥離し、コースター102の上面2を上に向けた状態で飲料缶20の底部23をコースター102からはみ出さないようにして、コースター102を飲料缶20の底部23に貼り付ける。
【0050】
第3実施形態に係るコースター103を用いた場合は、コースター103の上面2を上に向けた状態でコースター103の底面部4と飲料缶20の底部23とを合わせるようにして、飲料缶20をコースター103の上に載置する。
【0051】
第4実施形態に係るコースター104の使用方法については、図面の図10を参照して説明する。図10は、第4実施形態に係るコースター104の使用状態の一例を示す斜視図である。
【0052】
まず、コースター104の上面2に貼着された両面テープ10の一方の粘着剤層からセパレータを剥離する。コースター104の上面2を上に向けた状態でコースター104の底面部4と飲料缶20の底部23とを合わせるようにしてコースター104を飲料缶20の底部23に貼り付ける。こうすることで、図10に示されるように、飲料缶20とコースター104は一体化する。
【0053】
飲料缶20が冷えている場合、しばらくすると、飲料缶20の胴部22に結露が発生し、飲料缶20の表面に付着した水滴が下方に移動し始める。コースター104は吸水性を有する材料からなり、外径1が飲料缶20の底部23の最大径以上であるため、飲料缶20の表面に付着した水滴が飲料缶20の胴部22を伝わって底部23に到達し、底部23とコースター104の間に形成される微小な隙間による毛細管現象と相まって、底部23に接するコースター104に吸収されるため、飲料缶20の表面上の水滴で飲料缶20を載置した場所を濡らすことを防止することが可能となる。
【0054】
また、第2実施形態に係るコースター102または第4実施形態に係るコースター104を用いた場合は、コースター102、104と飲料缶20との間に形成される両面テープ10の厚さ分の微小な隙間による毛細管現象と相まって、より水滴を吸収することもできる。
【0055】
以上の通り、本発明のコースターは、外径が、載置される飲料缶の胴部の最大径以下であるため、飲料缶の胴部の最大径の大きさを超えないようにするために曲げる必要がない。よって、例えば飲料缶の蓋部または底部に被せられるブリスターパック等の容器に曲げずに収納して流通させることが可能となる。また、本発明のコースターは、吸水性を有する材料からなり、外径が飲料缶の底部の最大径以上であるため、飲料缶の表面に付着した水滴が飲料缶の胴部を伝わって底部に到達し、底部とコースターの間に形成される微小な隙間による毛細管現象と相まって、底部に接するコースターに吸収されるため、飲料缶の表面に付着した水滴で飲料缶を載置した場所を濡らすことを防止することが可能となる。
【0056】
なお、例えばコースター用紙における保水性を活かして、印刷やエンボス加工などをすることで、デザイン性を付与した、より外観の良いコースターとすることもできる。
【符号の説明】
【0057】
1・・・外径
2・・・上面
3・・・下面
4・・・底面部
5・・・周壁部
10・・・両面テープ
20・・・飲料缶
21・・・蓋部
22・・・胴部
23・・・底部
24・・・リブ
30・・・容器
31・・・天面部
32・・・周面部
33・・・係合部
101、102、103、104・・・コースター
201・・・コースター付き飲料缶
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10