(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129117
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】回動するパネルを備えたシステム
(51)【国際特許分類】
E04B 2/74 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
E04B2/74 501U
E04B2/74 501E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027683
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】513221732
【氏名又は名称】AIZ合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102934
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 彰
(72)【発明者】
【氏名】久永 満勝
(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数のパネルを回転可能に接続したパーティションを提供する。
【解決手段】角パイプにより縁取りされた複数のパネルと、隣接するパネルの上端および下端を接続する連結装置20とを有するパーティションを提供する。連結装置は、上下に延び、隣接する第1の角パイプ11aおよび第2の角パイプ11bの中心同士を、第1の角パイプの所定の曲率半径を備えた角部に第2の角パイプの一辺が接する程度の距離で回転可能に連結する連結プレート21を含む。複数のパネルの中の隣接したパネルの配置を、平面をなすように、直角なコーナーを構成するように、また、折り返されるように配置できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
角パイプにより縁取りされた複数のパネルと、
隣接するパネルの上端および下端を接続する連結装置とを有し、
前記連結装置は、上下に延び、隣接する第1の角パイプおよび第2の角パイプの中心同士を回転可能に連結する連結プレートを含む、システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記複数のパネルの中の隣接したパネルの配置が、
前記第1の角パイプの一辺と前記第2の角パイプの一辺とが対峙して平面をなすように配置される第1のパターンと、
前記第1の角パイプの一辺と前記第2の角パイプの一辺とが対峙して直角なコーナーを構成するように配置される第2のパターンと、
前記第1の角パイプの一辺と前記第2の角パイプの一辺とが対峙して折り返されるように配置される第3のパターンとに可変する、システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
当該システムは、間仕切り用のパーティションである、システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記複数のパネルは、前記角パイプにより縁取りされた樹脂製のパネルを含む、システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記連結プレートは、前記第1の角パイプおよび前記第2の角パイプの中心同士を、前記第1の角パイプの所定の曲率半径を備えた角部に前記第2の角パイプの一辺が接する程度の距離で回転可能に連結する、システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記第1の角パイプおよび前記第2の角パイプの一辺の長さWと、前記連結プレートにより連結された前記第1の角パイプの一辺と前記第2の角パイプの一辺との間の隙間Gが以下の条件を満たす、システム。
0.08<G/W<0.20
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかにおいて、
前記第1の角パイプおよび前記第2の角パイプの一辺の長さWと、前記連結プレートにより連結された前記第1の角パイプの一辺と前記第2の角パイプの一辺との間の隙間Gが以下の条件を満たす、システム。
0.08<G/W<0.16
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回動するパネルを備えたシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、4枚以上のパネルを、蝶番を介して回動可能に連結し、かつ先頭から奇数番目のパネルにランナーを設けてハンガーレールに吊してなる折りたたみパネル装置であって、展開したパネルは必ず末尾側から折りたたまれ、及び又は、折りたたんだパネルは必ず先頭側から展開するものを提供する、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のパネルを、蝶番を介して回動可能に接続する構成は、蝶番が一方の面に見えるので美観を損ねやすい。また、パネルを折りたたむ方向は蝶番を設けた方向に限られ、さらに、パネル同士を直交した配置にするとパネルの縁が見え、また、パネルとパネルとの間に蝶番の軸が現れるために、比較的広い隙間が発生してしまう。柱の周りに板同士を回動可能に取り付ける構成もあるが、柱の存在が邪魔になることも多い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、角パイプにより縁取りされた複数のパネルと、隣接するパネルの上端および下端を接続する連結装置とを有するシステムである。連結装置は、隣接するパネルの、上下に延び、隣接する第1の角パイプおよび第2の角パイプの中心同士を回転可能に連結する連結プレートを含む。このシステム、例えば、間仕切り用のパーティションであれば、角パイプにより縁取りされたパネル同士を、上下に取り付けられた連結装置により、適度な隙間を空けて回動するように接続できる。したがって、蝶番が不要であり、蝶番が見えたり、蝶番の軸を収める隙間が空いてしまうこともない。
【0006】
さらに、複数のパネルの中の隣接したパネルを角パイプ同士の辺(面)同士を合わせた状態で、直線的に、直交するように、さらに、折り返されるように配置できる。すなわち、このシステムは、隣接したパネルが、第1の角パイプの一辺と第2の角パイプの一辺とが対峙して平面をなすように配置される第1のパターンと、第1の角パイプの一辺と第2の角パイプの一辺とが対峙して直角なコーナーを構成するように配置される第2のパターンと、第1の角パイプの一辺と第2の角パイプの一辺とが対峙して折り返されるように配置される第3のパターンとに可変する。
【0007】
連結プレートは、隣接する第1の角パイプおよび第2の角パイプの中心同士を、第1の角パイプの所定の曲率半径を備えた角部(コーナー部)に第2の角パイプの一辺が接する程度の距離で回転可能に連結してもよい。複数のパネルは、角パイプにより縁取りされた樹脂製のパネルを含んでもよい。第1の角パイプおよび第2の角パイプの一辺の長さWと、連結プレートにより連結された第1の角パイプの一辺と第2の角パイプの一辺との間の隙間Gが以下の条件を満たしてもよい。
0.08<G/W<0.20・・・(1)
下限を下回ると角パイプ同士を回動させることが難しくなり、上限を超えると一辺Wの長さに対して隙間Gが大きくなりすぎてパネル同士の隙間が明確になり、反対側が見えやすくなる。例えば、第1の角パイプおよび第2の角パイプは一辺の長さが25mmであり、連結プレートにより第1の角パイプの一辺と第2の角パイプの一辺との間に約3mmの隙間を設けて連結されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】間仕切り用のパーティションの概要を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に、本発明に係るシステムの一例として、間仕切り用の壁(パーティション、インテリアパーティション)1を示している。このパーティション1は、4枚の間仕切り用のパネル10と、それらを連結する連結装置20とを含む。それぞれのパネル10は、四方の縁を形成する角パイプ11と、角パイプ11に嵌め込まれたプレート18とを含む。プレート18の一例は半透明の樹脂板であり、例えば、中空ポリカーボネート製のプレートである。プレート18は、透明なアクリル板であってもよく、不透明な木質パネルあるいは布であってもよい。プレート18は平板であってもよく、曲面を構成するものであってもよい。
【0010】
パーティション1は、パネル10の適当な位置に脚部3を備えていてもよく、脚部3のタイプはスタンド型であってもよく、ねじ式であってもよく、その他のタイプであってもよい。また、パーティション1は天井固定金具などにより天井に固定されたり、壁に固定されたりしてもよい。個々のパネル10のサイズは、例えば高さ2000mm、幅2000mmであり、高さは1500mmであってもよく、1000mmであってよく、他のサイズであってもよい。幅は1500mmであってもよく、10000mmであってもよく、500mmであってもよく、他のサイズであってもよい。連結されるパネル10の枚数は4枚に限定されず、3枚または2枚であってもよく、5枚以上であってもよい。
【0011】
連結装置20は、隣接するパネル10の上下左右の角パイプ11c、11d、11bおよび11aのうち、上下方向に延び、隣接する第1の角パイプ11aおよび第2の角パイプ11bの上端(端面)12同士および下端(端面)13同士の中心14同士を回転可能に連結する連結プレート21と、連結プレート21を角パイプ11aおよび11cの上端12および下端13に取り付けるためのボルト28とを含む。連結装置20により連結されたパネル10は、時計方向および半時計方向のどちら側にも回転可能であり、連結されたパネル10は360度前方向の角度調整が可能である。例えば、隣接するパネル10は平板をなすように直線的に配置されてもよく、直交するように配置されてもよく、重なるように折りたたまれてもよい。したがって、パーティション1は、自由なレイアウトが可能であり、使用しないときは、折りたたんでコンパクトに収納することも可能である。
【0012】
図2に、連結装置20を拡大して示している。
図2(a)は、複数のパネル10の中の隣接したパネル10aおよび10bの配置が、第1の角パイプ11aの一辺15aと、第2の角パイプ11bの対称な一辺15bとが対峙して、パネル10aおよび10bが平面をなすように配置されたパターン(第1のパターン)を示している。具体的には、連結プレート21により、左側のパネル10aの右端の第1の角パイプ11aの上端面12の中心14と、右側のパネル10bの左端の第2の角パイプ11bの上端面12の中心14とが連結されている。さらに、パネル10aおよび10bは、連結プレート21により、左側のパネル10aの第1の角パイプ11aの右端の上下に延びた側端面16aを構成する右端の辺15aと、右側のパネル10bの左端の第2の角パイプ11bの左端の上下に延びた側端面16bを構成する左端の辺15bとが微小な隙間Gを設けて対峙するように連結されている。連結プレート21により、微小な隙間Gを設けて第1および第2の角パイプ11aおよび11bを連結することにより、
図2(b)に示すように、第1の角パイプ11aの所定の曲率半径Rを備えた角部(コーナー部)17の周りに、第2の角パイプ11bの一辺15bがほぼ接して回転するように、パネル10aおよび10bを連結できる。
【0013】
図2(b)は、左側のパネル10aに対し右側のパネル10bを、ほぼ45度をなすように回転させた状態を示している。角パイプ11は、鉄製またはアルミニウム製などの金属製、または樹脂製の構造用角型鋼管または角型樹脂管を示す。角型鋼管のサイズは所定の規格により定められており、その一例は、厚み(t)2.0mm、縦25mm、横25mm、角部17の「r」は「3」、すなわち、角部17の外面の曲率半径Rは6mm(r×t、3×2)である。角パイプのサイズおよび構造は、これに限定されず、断面は正方形に限らず、長方形であってもよい。いずれのサイズあるいは形状であっても、角パイプ11は鋼材を曲げて成型されることが多いので、角部17は厚みに対応した曲率半径Rを備えている。なお、断面が長方形の角パイプを採用する場合の連結板21の連結位置を示す中心は、例えば右端を構成する角パイプの露出する3方向の辺(前後および右端)から等しい距離の位置を示す。角パイプ11の規格の一例はSTKR(一般構造用角型鋼管、JISG3466)、STKMR(機械構造用角型鋼管)などである。
【0014】
複数のパネルの縁を、断面が丸型の部材(丸棒状の部材)により構成し、それらの丸棒状の部材の中心同士を回転可能に接続することにより隣り合うパネルを様々な角度で配置することができる。しかしながら、フラットなプレートの縁が丸いパネルはプレートと縁との一体感がなく、また、隣り合う丸棒状の縁同士の間に丸棒に沿った凹みが繰り返し現れることになり、複数のパネルによる一体感のある壁(間仕切り)を構成しにくい。また、パネル同士を直角に配置する場合、丸棒状の縁同士は、どのような角度でも同じ様に組み合わされるので、パネル同士が、壁のコーナーをなすように直角に交わっていることが明確にわかるように組み合わせることは容易ではない。また、丸棒状の縁を備えたパネルでは、面と面とが直交するように組み合わされたコーナーを作ることはできない。
【0015】
一方、複数のパネルの縁を、断面が四角形、例えば正方形で角部も面と面(辺と辺)とが直に交差するような部材で構成すると、それらを回転させるためには、例えば、一辺の長さWが25mmの正方形の部材を縁に使うのであれば、縁同士の間に5mm以上(次の式で求められる(W/2×(√2-1)))の隙間を設ける必要がある。したがって、パネル同士を平板状(直線状)に並べたり、直角にコーナーを構成するように配置したときに、パネル同士の間に5mm以上の隙間を設ける必要がある。一方、角パイプ11の角部17は微小であっても曲率半径Rを持つように加工されており、それに注目することにより隙間を縮めることができる。例えば、パネル同士の隙間が5mm程度を超えると、明確に認識され、隙間を通して反対側が見えることにもなり、間仕切りとしては好ましくない場合がある。
【0016】
本例のパーティション1は、各パネル10の縁を角パイプ11で構成しており、縁を構成する角パイプ11は平面あるいは直線的な三方の辺、すなわち、プレート18に対して垂直な側端壁16aまたは16bをなす辺15aまたは15bと、プレート18に対して平行な前後の壁面16cおよび16dをなす辺15cおよび15dとを含む。さらに、角パイプ11は、それらの辺15aまたは15bと、15cおよび15dとの間の曲率半径Rで湾曲した、扇状または1/4円(四分円)状の角部17を含む。したがって、第1の角パイプ11aの所定の曲率半径Rを備えた角部17に、隣接する第2の角パイプ11bの一辺15bが接する程度の距離で回転するように連結プレート21を取り付けることにより、角パイプ11により縁取りされたパネル10を回転させることができる。
【0017】
図2(b)に示した一辺の長さWが25mm(25×25mm)の角パイプ11を用いた例では、中心14から四分円状の角部17までの距離L1は約15.2mm(次の式で求められる(R+(W/2-R)×√2)))であり、角パイプ11同士の隙間G(角パイプ11aの辺15aと角パイプ11bの辺15bとの距離)が2.7mm程度(次の式で求められる((W/2-R)×(√2-1)))、すなわち、隙間Gが3mm程度、あるいはそれ以下であっても隣り合うパネル10aおよび10bを回転させることができる。パネル10aおよび10bを平板状(直線状)に並べたり、直角にコーナーを構成するように配置したときに、パネル10aおよび10bの間に形成される隙間Gが3mm以下であれば、見た目の隙間はほとんどなく、また、隙間Gを介して反対側が見えることもほとんどない。したがって、このパーティション1においては、角部17が四分円状になった角パイプ11を枠組みとして採用することにより、パネル10同士を、ほとんど隙間がない状態で連結でき、さらに、自在に回転させることができる。また、パネル10同士は、上端および下端に配置された連結プレート21により連結されるので、柱(枠、角パイプ)11の途中に蝶番などの部品が現れることもなく、美観もよい。
【0018】
したがって、第1の角パイプ11aおよび第2の角パイプ11bの一辺の長さWと、連結プレート21により接続されたときの第1の角パイプの一辺15aと第2の角パイプの一辺15bとの間の隙間Gが以下の条件(1)を満たしてもよい。
0.08<G/W<0.20・・・(1)
角パイプ11の角部17が微小でも一定の曲率半径Rを備えていることに注目すると幾何学的に要求される隙間よりも小さい隙間Gで角パイプ11aおよび11bを回転可能に接続できる。
【0019】
(1)式の上限は0.16であってもよい。例えば、一辺Wが25mmの場合、隙間Gが4mmを超えると隙間が比較的目立ち、隙間Gが2mm以下では回動させることが難しくなる。条件(1)の下限は0.09であってもよく、0.10であってもよく、0.11であってもよい。条件(1)の上限は、0.15であってもよく、0.14であってもよく、0.13であってもよい。
【0020】
図2(c)は、複数のパネル10の中の隣接したパネル10aおよび10bの配置が、第1の角パイプ11aの一辺15aと、第2の角パイプ11bの一辺15cとが対峙して、パネル10aおよび10bが直角なコーナー5を構成するように配置されたパターン(第2のパターン)を示している。連結プレート21は、それぞれの角パイプ11aおよび11bの中心14、すなわち、3方の辺15aまたは15b、15cおよび15dから等距離(W/2)の位置を中心に回動するように固定されている。したがって、第1のパネル10aおよび第2のパネル10bが直角なコーナー5を構成するように配置されると、角パイプ11aのプレート18に平行な一方の辺(前辺)15cと、角パイプ11bのプレート18に直交する側端の辺15bとが、第1のパターンと同じ隙間Gを空けて対峙する。
【0021】
このため、一方のパネル10aの前方の面16cを形成する角パイプ11aの直線的に延びた一辺15cと、他方のパネル10bの側方(側端)の面16bを形成する角パイプ11bの直線的に延びた一辺15bとを合わせることにより、コーナー5の内側には90度に交わった綺麗な面が構成される。一方、コーナー5の外側では、一方のパネル10aの側端の面16aを形成する角パイプ11aの直線的に延びた一辺15aと、他方のパネル10bの後方の面16dを形成する角パイプ11bの直線的に延びた一辺15dとが一直線になるように配置され、1つの平面をなすように構成される。したがって、パーティション1においては、内側から見ても、外側から見ても、美観に優れたコーナーを形成できる。
【0022】
図3に、連結装置20の連結プレート21をボルト28によりパネル10aおよび10bの上端面12に取り付ける様子を示している。連結装置20においては、パネル10aおよび10bの下端面13にも同様に連結プレート21が取り付けられる。この例では、それぞれのパネル10aおよび10bの枠を形成する角パイプ11は、それぞれの端が45度にカットされて組み合わされており、上下に延びた第1の角パイプ11aおよび第2の角パイプ11bの上端面12は横方向に延びた角パイプ11cの面で形成される。端面12には、第1の角パイプ11aおよび第2の角パイプ11bのそれぞれの中心14の位置にボルト28を取り付けるための孔(ネジ穴)25が設けられており、所定の隙間Gが形成されるように長さが設定された連結プレート21をそれぞれの角パイプ11aおよび11bの中心14に回転可能に取り付けることができる。
【0023】
図4に、パネル同士を折り返して畳んだ状態を示している。すなわち、パネル10aおよび10bの配置が、第1の角パイプ11aの一辺15cと、第2の角パイプ11bの一辺15cとが対峙して、パネル10aおよび10bが折り返されるように配置されたパターン(第3のパターン)を示している。この配置においても、第1の角パイプ11aおよび第2の角パイプ11bの間には所定の隙間Gが形成され、複数のパネル10をパネル1枚のサイズに畳み込むことができる。したがって、複数のパネル10を含むパーティション1を狭いスペースに収納できる。また、4枚パネルのパーティション1を、端の一枚のパネルだけを畳んで3枚構成としたり、両端のパネルを畳んで2枚構成としたりするため用いてもよい。
【0024】
図5に、異なるタイプの角パイプでパネルの縁を構成したパーティション1の隣接するパネル10aおよび10bを直線的に配置した例(
図5(a))、90度のコーナー5を構成するように配置した例(
図5(b))およびパネル同士を折りたたんだ例(
図5(c))を示している。本例のパーティション1に用いられている角パイプ11は角部17がほぼシャープに90度をなすように加工されている。しかしながら、多くの場合、損傷を防止したり、人的な被害が発生することを防止するために、シャープな角部17であっても微小なRを備えている。角部17の曲率半径Rが小さい、あるいはほとんどない場合は、第1の角パイプ11aと第2の角パイプ11bとの間に連結プレート21により設けられる隙間Gは大きくなる。しかしながら、隙間Gを、角パイプ11同士が回転可能な程度で、その際に角パイプ11同士が干渉しない程度に設定することが可能であり、例えば、25mm×25mmの角パイプ11においては最大でも隙間Gを5-6mm程度に設定してもよい。
【0025】
いずれの場合も、
図5に示すように、縁あるいは隅を角パイプ11で構成することによりプレート18に平行および垂直な面でパネル10の縁を構成することが可能となる。そして、本例の連結装置20を用いることにより、縁に蝶番が現れるようなことがなく、断面が四角形、例えば正方形の角パイプ11の面を合わせた(対峙させた)状態で、パーティション1で平面を構成したり、90度のコーナー5を構成したり、さらに、パーティション1を折りたたんで保管することができる。
【0026】
上記においては、間仕切り用のパーティションを例に本発明を説明しているが、複数のパネルを備えた他の家具、塀あるいは境界などの土木建築用の構造物、複数のパネルを備えた照明器具、イルミネーション、複数のパネルを備えた展示物など、他の用途に用いられるシステムであってもよい。
【符号の説明】
【0027】
1 間仕切り用パーティション、 10 パネル、 11 角パイプ