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特開2022-129208塗布具付き容器、塗布液入り塗布具付き容器、交換容器及び塗布液入り交換容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129208
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】塗布具付き容器、塗布液入り塗布具付き容器、交換容器及び塗布液入り交換容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/00 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
A45D34/00 510A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027816
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100126099
【弁理士】
【氏名又は名称】反町 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100187159
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100143971
【氏名又は名称】藤井 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100206265
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 逸子
(74)【代理人】
【識別番号】100210790
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大策
(72)【発明者】
【氏名】名越 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】袴田 征一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 恵一郎
(57)【要約】
【課題】外キャップが塗布具から意図せず外れることが抑制された塗布具付き容器を提供する。
【解決手段】塗布具付き容器は、塗布液を収容し且つ開口が設けられた液容器と、液容器の開口に取り外し可能に装着されるキャップ部と、液容器の開口に装着された状態のキャップ部から液容器の内部に延び入る塗布体と、を有する塗布具と、液容器の少なくとも一部を覆うように液容器に取り外し可能に装着される外容器と、キャップ部の少なくとも一部を覆うようにキャップ部に装着される外キャップと、を備え、キャップ部は、キャップ部噛み合い部を有する、第1可撓部を有し、外キャップは、外キャップ噛み合い部を有して、外キャップ噛み合い部がキャップ部噛み合い部に噛み合うことによってキャップ部に装着され、外容器が液容器に装着され、外キャップがキャップ部に装着された状態において、外容器の一部が、第1可撓部が撓むことを規制する位置に位置する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布液を収容し且つ開口が設けられた液容器と、
前記液容器の開口に取り外し可能に装着されるキャップ部と、前記液容器の開口に装着された状態の前記キャップ部から前記液容器の内部に延び入る塗布体と、を有する塗布具と、
前記液容器の少なくとも一部を覆うように前記液容器に取り外し可能に装着される外容器と、
前記キャップ部の少なくとも一部を覆うように前記キャップ部に装着される外キャップと、を備え、
前記キャップ部は、第1凸部及び第1凹部の一方であるキャップ部噛み合い部を有する、第1可撓部を有し、
前記外キャップは、第1凸部及び第1凹部の他方である外キャップ噛み合い部を有して、前記外キャップ噛み合い部が前記キャップ部噛み合い部に噛み合うことによって前記キャップ部に装着され、
前記外容器が前記液容器に装着され、前記外キャップが前記キャップ部に装着された状態において、前記外容器の一部が、前記第1可撓部が撓むことを規制する位置に位置する、塗布具付き容器。
【請求項2】
前記液容器は、第2凸部及び第2凹部の一方である液容器噛み合い部を有する第2可撓部を更に有し、
前記外容器は、前記第2凸部及び前記第2凹部の他方である外容器噛み合い部を有して、前記外容器噛み合い部が前記液容器噛み合い部に噛み合うことによって前記液容器に装着される、請求項1に記載の塗布具付き容器。
【請求項3】
前記キャップ部は、前記液容器にねじ止めされることによって、前記液容器の開口に装着される、請求項1又は2に記載の塗布具付き容器。
【請求項4】
前記外キャップは、前記キャップ部に対する相対回転を規制されるようにして、前記キャップ部に装着される、請求項1~3のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項5】
前記外容器は、前記液容器のうち少なくとも前記外容器が装着される一部に対する相対回転を規制されるようにして、前記液容器に装着される、請求項1~4のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項6】
前記液容器は、前記塗布液を収容する容器本体と、両端において開口し、一端が前記容器本体の開口に装着され且つ他端に前記キャップ部が装着される中間部材と、を有し、
前記外容器は、前記中間部材に対する相対回転を規制されるようにして、前記中間部材に装着される、請求項5に記載の塗布具付き容器。
【請求項7】
前記液容器は、一端が閉鎖され且つ他端が開口した筒状の形状を有し、
前記液容器の延伸方向において、前記液容器の寸法は、前記液容器の開口に装着された状態の前記キャップ部の寸法よりも大きい、請求項1~6のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項8】
少なくとも一部が前記液容器の内部に延び入り、且つ内部に前記塗布体が挿通される、しごき部品を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項9】
前記液容器及び前記塗布具は使い捨てである、請求項1~8のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項10】
前記塗布液は化粧品である、請求項1~9のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の塗布具付き容器と、
前記液容器に収容された前記塗布液と、を備える、塗布液入り塗布具付き容器。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の塗布具付き容器に用いられる交換容器であって、
前記液容器及び前記塗布具を備える、交換容器。
【請求項13】
請求項12に記載された交換容器と、
前記液容器に収容された塗布液と、を備える、塗布液入り交換容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布具付き容器、塗布液入り塗布具付き容器、交換容器及び塗布液入り交換容器に関する。
【背景技術】
【0002】
マスカラやマニキュア等の塗布液を収容する液容器と、液容器内に挿入された塗布具と、を有する塗布具付き容器が知られている。特許文献1に開示された塗布具付き容器は、塗布具のうち液容器内に挿入される側とは反対側に装着される、装飾用金属筒を更に備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭61-20973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
塗布具付き容器の塗布具に外キャップを装着する場合に、外キャップを塗布具から取り外し可能としつつ、外キャップが塗布具から意図せず外れることは抑制された、塗布具付き容器が求められていた。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、外キャップが塗布具から意図せず外れることが抑制された塗布具付き容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による塗布具付き容器は、
塗布液を収容し且つ開口が設けられた液容器と、
前記液容器の開口に取り外し可能に装着されるキャップ部と、前記液容器の開口に装着された状態の前記キャップ部から前記液容器の内部に延び入る塗布体と、を有する塗布具と、
前記液容器の少なくとも一部を覆うように前記液容器に取り外し可能に装着される外容器と、
前記キャップ部の少なくとも一部を覆うように前記キャップ部に装着される外キャップと、を備え、
前記キャップ部は、第1凸部及び第1凹部の一方であるキャップ部噛み合い部を有する、第1可撓部を有し、
前記外キャップは、第1凸部及び第1凹部の他方である外キャップ噛み合い部を有して、前記外キャップ噛み合い部が前記キャップ部噛み合い部に噛み合うことによって前記キャップ部に装着され、
前記外容器が前記液容器に装着され、前記外キャップが前記キャップ部に装着された状態において、前記外容器の一部が、前記第1可撓部が撓むことを規制する位置に位置する。
【0007】
本発明による塗布具付き容器において、
前記液容器は、第2凸部及び第2凹部の一方である液容器噛み合い部を有する第2可撓部を更に有し、
前記外容器は、前記第2凸部及び前記第2凹部の他方である外容器噛み合い部を有して、前記外容器噛み合い部が前記液容器噛み合い部に噛み合うことによって前記液容器に装着されてもよい。
【0008】
本発明による塗布具付き容器において、
前記キャップ部は、前記液容器にねじ止めされることによって、前記液容器の開口に装着されてもよい。
【0009】
本発明による塗布具付き容器において、
前記外キャップは、前記キャップ部に対する相対回転を規制されるようにして、前記キャップ部に装着されてもよい。
【0010】
本発明による塗布具付き容器において、
前記外容器は、前記液容器のうち少なくとも前記外容器が装着される一部に対する相対回転を規制されるようにして、前記液容器に装着されてもよい。
【0011】
本発明による塗布具付き容器において、
前記液容器は、前記塗布液を収容する容器本体と、両端において開口し、一端が前記容器本体の開口に装着され且つ他端に前記キャップ部が装着される中間部材と、を有し、
前記外容器は、前記中間部材に対する相対回転を規制されるようにして、前記中間部材に装着されてもよい。
【0012】
本発明による塗布具付き容器において、
前記液容器は、一端が閉鎖され且つ他端が開口した筒状の形状を有し、
前記液容器の延伸方向において、前記液容器の寸法は、前記液容器の開口に装着された状態の前記キャップ部の寸法よりも大きくてもよい。
【0013】
本発明による塗布具付き容器は、
少なくとも一部が前記液容器の内部に延び入り、且つ内部に前記塗布体が挿通される、しごき部品を備えてもよい。
【0014】
本発明による塗布具付き容器において、
前記液容器及び前記塗布具は使い捨てであってもよい。
【0015】
本発明による塗布具付き容器において、
前記塗布液は化粧品であってもよい。
【0016】
本発明による塗布液入り塗布具付き容器は、
上記記載の塗布具付き容器と、
前記液容器に収容された前記塗布液と、を備える。
【0017】
本発明による交換容器は、
上記記載の塗布具付き容器に用いられる交換容器であって、
前記液容器及び前記塗布具を備える。
【0018】
本発明による塗布具付き交換容器は、
上記記載された交換容器と、
前記液容器に収容された塗布液と、を備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、外キャップが塗布具から意図せず外れることが抑制された塗布具付き容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施の形態における、塗布具付き容器の正面図である。
図2図1の線II-IIに沿った断面図である。
図3】本実施の形態における、塗布具付き容器の一部を拡大して示す斜視図である。
図4】本実施の形態における、中間部材を示す斜視図である。
図5】本実施の形態における、外キャップを示す斜視図である。
図6図2の一部を拡大して示す断面図である。
図7】本実施の形態における、外容器を示す斜視図である。
図8図3の線VIII-VIIIに沿った断面の一部を拡大して示す断面図である。
図9】変形例における、塗布具付き容器の断面の一部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、塗布具付き容器1の正面図である。なお、図1においては、塗布具付き容器1のうち、後述する外容器40及び外キャップ50については図示を省略している。図2は、図1のII-II線に沿った、塗布具付き容器1の断面図である。なお、図2においては、塗布具付き容器1のうち、図1において図示を省略していた後述する外容器40及び外キャップ50も、他の部分と併せて図示している。図3は、図1に示す塗布具付き容器1のうち、容器本体14の開口した側、中間部材15及びキャップ部31を拡大して示す斜視図である。以下、本実施の形態に係る塗布具付き容器1について説明する。
【0022】
図示された例において、塗布具付き容器1は、細長い外形状を有している。塗布具付き容器1は、中心軸線CAを有している。中心軸線CAと平行な方向を軸方向d1とする。中心軸線CAに対して直交する方向を径方向d2とする。径方向d2における内方(内側)とは、径方向d2に沿って中心軸線CAに近接する側を意味する。径方向d2における外方(外側)とは、径方向d2に沿って中心軸線CAから離間する側を意味する。中心軸線CAを中心とする円周に沿った方向を周方向d3とする。なお、塗布具付き容器1に備えられる各部材の説明において、方向に関する説明は、図2に示すように塗布具付き容器1が組み立てられている状態を基準とした説明である。
【0023】
塗布具付き容器1は、図1及び図2に示すように、塗布液を収容する液容器10と、液容器10に装着されるキャップ部31を有する塗布具30と、液容器10に装着される外容器40と、キャップ部31に装着される外キャップ50と、を備える。そして、キャップ部31が、キャップ部噛み合い部33を有する第1可撓部32を有し、外キャップ50が外キャップ噛み合い部51を有する。また、塗布具付き容器1の液容器10に塗布液Cを収容したものを、塗布液入り塗布具付き容器とも称する。換言すれば、塗布液入り塗布具付き容器は、塗布具付き容器1と、液容器10に収容された塗布液Cと、を備える。
【0024】
液容器10に収容される塗布液Cは、厳密な意味における液体だけでなく、液状物をも含む。塗布液Cは、粘性を有した液体を含む。塗布液Cは、液体中に固体が分散している懸濁液も含む。塗布液Cとして、化粧品が例示される。塗布具付き容器1に収容される化粧品として、マスカラ、アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー、コンシーラ、リップグロス、リップライナー、その他のメイクアップ製品、スキンケア製品、ヘアケア製品、マニキュア、ネイルファンデーション、その他のネイルケア製品、オーラルケア製品等が例示される。
【0025】
液容器10は、塗布液Cを収容し且つ開口10aが設けられた部材である。図2に示す例において、液容器10は、一端10b(図2の下側の端)が閉鎖され、且つ他端10c(図2の上側の端)が開口して開口10aを形成する筒状、特に円筒状の形状を有する。また、液容器10は、軸方向d1に延伸している。なお、筒状とは、中空部を有する形状であって、且つ、中空部を外部に開放する一対の対向した開口を有する形状、を意味している。筒状とは、一対の対向する開口を結ぶ中心軸線に沿った長さが、中心軸線に垂直な方向に沿った幅より長くても短くてもよい。液容器10は、例えば樹脂製である。
【0026】
図2に示す例において、液容器10は、塗布液Cを収容する容器本体14と、両端において開口し、一端15aが容器本体14の開口に装着される中間部材15と、を有する。
【0027】
容器本体14は、軸方向d1に延伸し、一端(図2の下側の端)が閉鎖され、他端(図2の)において開口した筒状、特に円筒状の形状を有している。
【0028】
図3に示す例において、容器本体14は、周方向d3に周回する側面部142と、側面部142から突出したフランジ部141とを有する。フランジ部141は、容器本体14の閉鎖された一端と開口した他端との間に位置する。特に、フランジ部141は、容器本体14のうち、閉鎖された一端よりも、開口した他端に近い位置に位置する。
【0029】
フランジ部141は、外フランジ部として構成されている。すなわち、フランジ部141は、容器本体14から、容器本体14の内部から離間する側へ向かって突出している。さらに言い換えると、フランジ部141は、径方向d2における外方に凸となっている。フランジ部141は、平板状となっている。図3に示す例において、フランジ部141は周方向d3に延伸して、容器本体14の側面部142を取り囲んでいる。フランジ部141の外形状は、円形状となっている。
【0030】
中間部材15は、両端において開口する筒状の部材である。図2に示す例において、中間部材15の一端15a(図2の下側の端)は、容器本体14の開口に装着される。中間部材15の他端15bの開口が、液容器10の開口10aとなっている。
【0031】
図4は、中間部材15の斜視図である。図4に示す例において、中間部材15は、周方向d3に周回する側面部152を有し、軸方向d1に延伸する円筒状の形状を有している。また、中間部材15は、一端15a側に位置する円筒状の第1部分15cと、他端15b側に位置し、径方向d2における寸法が第1部分15cよりも小さい第2部分15dを有している。中間部材15は、例えば樹脂製である。
【0032】
図4に示す例において、中間部材15は、中間部材15の他端15bの側に、中間ねじ部151を有する。図4に示す例において、中間ねじ部151は、中間部材15の側面部152のうち第2部分15dを構成する部分に設けられている。図4に示す例において、中間ねじ部151は、中間部材15の外周部分に設けられた雄ねじである。
【0033】
液容器10は、第2可撓部12を更に有する。第2可撓部12は、第2凸部及び第2凹部の一方である液容器噛み合い部13を有する。図4に示す例においては、4つの第2可撓部12が、液容器10のうち中間部材15に設けられている。
【0034】
第2可撓部12は、液容器10の他の部分よりも撓みやすくなっている。一例として、第2可撓部12が中間部材15に設けられている場合、中間部材15は、中間部材15の他の部分、例えば側面部152よりも撓みやすくなっている。また、一例として、第2可撓部12は、後述する外容器40よりも撓みやすくなっている。
【0035】
図4に示す例において、第2可撓部12は、中間部材15の側面部152に接続されているとともに、軸方向d1に延伸している。第2可撓部12は、側面部152のうち、中間ねじ部151よりも中間部材15の一端15a側の部分に接続されている。ここで、第2可撓部12は、周方向d3における幅(図4に示す寸法w1)が小さく限定されていることによって、液容器10の他の部分よりも撓みやすくなっている。また、第2可撓部12は、径方向d2における厚みが、液容器10の他の部分、例えば中間部材15の側面部152の径方向d2における厚みよりも、小さくなっている部分を有している。第2可撓部12は、径方向d2における厚みが小さくなっていることからも、液容器10の他の部分よりも撓みやすくなっていると言える。
【0036】
なお、第2可撓部12の幅を小さく限定することによって第2可撓部12を撓みやすくする場合、第2可撓部12の延伸する方向は、特に限られない。図示はしないが、第2可撓部12は、周方向d3に延伸してもよい。この場合、第2可撓部12は、周方向d3における幅が小さく限定されていることによって撓みやすくなっていてもよい。
【0037】
図4に示す例において、液容器噛み合い部13は、第2凸部である。図4に示す例において、液容器噛み合い部13である第2凸部は、径方向d2における外側に向かって凸となっている。また、第2凸部は、周方向d3に線状に延伸している。
【0038】
中間部材15の一端15aを容器本体14の開口に装着する態様について説明する。中間部材15は、延伸部153を有する。図4に示す例において、延伸部153は、中間部材15の側面部152に接続されているとともに、軸方向d1に延伸している。延伸部153は、側面部152のうち、中間ねじ部151よりも中間部材15の一端15a側の部分に接続されている。図4に示す例において、延伸部153は、第3凹部154を有する。また、図4に示す例においては、8つの延伸部153が設けられている。
【0039】
延伸部153は、中間部材15の他の部分よりも撓みやすくなっている、第3可撓部であってもよい。一例として、第3可撓部は、中間部材15の側面部152よりも撓みやすくなっている。
【0040】
ここで、図4に示す例において、第3可撓部は、周方向d3における幅(図4に示す寸法w2)が小さく限定されていることによって、中間部材15の他の部分よりも撓みやすくなっている。なお、第3可撓部の幅を小さく限定することによって第3可撓部を撓みやすくする場合、第3可撓部の延伸する方向は、特に限られない。図示はしないが、第3可撓部は、周方向d3に延伸してもよい。この場合、第3可撓部は、周方向d3における幅が小さく限定されていることによって撓みやすくなっていてもよい。また、図示はしないが、第3可撓部は、径方向d2における厚みが小さい部分を有することによって、液容器10の他の部分よりも撓みやすくなっていてもよい。
【0041】
図4に示す例において、第3凹部154は、径方向d2における外方に向かって凹んでいる。また、第3凹部154は、周方向d3に線状に延伸している。
【0042】
図4に示す中間部材15は、図3に示すように、第3凹部154と、径方向d2における外方に凸となっている容器本体14のフランジ部141と、が噛み合うことで、中間部材15の一端15aが容器本体14の開口に装着される。この場合に、延伸部153が第3可撓部であることによって、第3可撓部を撓ませて第3凹部154とフランジ部141との噛み合いを外すことで、容器本体14から中間部材15を取り外すことができる。
【0043】
また、図示はしないが、容器本体14が径方向d2における内方に向かって凹む凹部を有し、延伸部153が径方向d2における内方に向かって凸となる凸部を有してもよい。この場合、延伸部153の凸部と容器本体の凹部とが噛み合うことで、中間部材15の一端15aが容器本体14の開口に装着される。
【0044】
図4に示す例においては、複数の延伸部153が周方向d3に並び、第2可撓部12は、周方向d3において隣り合う延伸部153同士の隙間に設けられている。図4に示す例においては、8つの延伸部153が周方向d3に並んでいるため、隣り合う延伸部153同士の隙間も8つ存在する。そして、8つの延伸部153同士の隙間の一つ置きに、第2可撓部12が設けられている。これによって、合計で4つの第2可撓部12が設けられている。また、延伸部153は、第2可撓部12よりも、軸方向d1において、液容器10の閉鎖された一端10b側(図2の下側)の位置まで延びている。
【0045】
図2に示す例において、液容器10は、Oリング16を更に備える。Oリング16は、環状の形状を有する部材である。Oリング16は、図4に示す中間部材15の環状溝155に嵌められ、中間部材15が容器本体14に装着されたときに、容器本体14の開口した他端に接触する。Oリング16によって、容器本体14と中間部材15との間が封止される。
【0046】
塗布具30は、液容器10の開口10aに取り外し可能に装着されるキャップ部31と、液容器10の開口10aに装着された状態のキャップ部31から液容器10の内部に延び入る塗布体34と、を有する。図2に示す例において、キャップ部31は、中間部材15の他端15bに装着されることで、液容器10の開口10aに装着される。
【0047】
一例として、キャップ部31は、液容器10にねじ止めされることによって、液容器10の開口10aに装着される。図2に示す例において、キャップ部31は、液容器10のうち中間部材15の中間ねじ部151にねじ止めされることによって、液容器10の開口10aに取り外し可能に装着される。また、図2に示す例において、キャップ部31は、中間部材15の中間ねじ部151にねじ止めされるキャップねじ部311を有する。図2に示すキャップ部31は、更に、周方向d3に周回する筒状の側面部312と、軸方向d1に垂直に広がる底面部313と、を有する。そして、中間ねじ部151は、側面部312のうち、軸方向d1において底面部313よりも液容器10の一端10b側(図2の下側)に位置する部分に設けられている。
【0048】
図2に示す例においては、中間ねじ部151が雄ねじであるために、キャップねじ部311は雌ねじとなっている。キャップ部31は、開口10aに装着されることで、図2に示すように、開口10aを閉鎖する。キャップ部31は、例えば樹脂製である。
【0049】
また、キャップ部31は第1可撓部32を更に有する。第1可撓部32は、第1凸部及び第1凹部の一方であるキャップ部噛み合い部33を有する。図2に示す例において、キャップ部31は、キャップ部噛み合い部33を有する第1可撓部32を、2つ有する。
【0050】
第1可撓部32は、キャップ部31の他の部分、例えば側面部312よりも撓みやすくなっている。また、一例として、第1可撓部32は、後述する外キャップ50よりも撓みやすくなっている。
【0051】
図2に示す例において、第1可撓部32は、キャップ部31の側面部312に接続されているとともに、軸方向d1に延伸している。
【0052】
第1可撓部32は、側面部312のうち、キャップねじ部311よりも液容器10の一端10b側(図2の下側)の部分に接続されている。ここで、第1可撓部32は、周方向d3における幅(図3に示す寸法w3)が小さく限定されていることによって、キャップ部31の他の部分よりも撓みやすくなっている。また、図2に示す第1可撓部32は、径方向d2における厚みが、キャップ部31の他の部分、例えば側面部312の径方向d2における厚みよりも、小さくなっている部分を有している。第1可撓部32は、径方向d2における厚みが小さくなっていることからも、キャップ部31の他の部分より撓みやすくなっていると言える。
【0053】
なお、第1可撓部32の幅を小さく限定することによって第1可撓部32を撓みやすくする場合、第1可撓部32の延伸する方向は、特に限られない。図示はしないが、第1可撓部32は、周方向d3に延伸してもよい。この場合、第1可撓部32は、周方向d3における幅が小さく限定されていることによって撓みやすくなっていてもよい。
【0054】
図3に示す例において、キャップ部噛み合い部33は、第1凸部である。図3に示す例において、キャップ部噛み合い部33である第1凸部は、径方向d2における外側に向かって凸となっている。また、図3に示す例において、第1凸部は、球冠状の突起である。なお、第1凸部の形状は、好ましくは球冠状であるが、幅を持つ凸リブ状などでもよい。
【0055】
塗布体34は、例えば樹脂製である。図2に示す例において、塗布体34は、キャップ部31と一体成形されて、キャップ部31から延び出している。また、塗布体34は、キャップ部31のうち底面部313から延び出している。図2に示す例において、塗布体34は、中間部材15を通過して容器本体14の内部に延び入る。
【0056】
塗布体34は、塗布液Cを保持する塗布体先端部34aと、塗布体先端部34aとキャップ部31とを接続する塗布体軸部34bとを有する。塗布体先端部34aの形状は、塗布液Cを保持して塗布することができる形状であれば、特に限られない。塗布体先端部34aは、一例として、ブラシやスポンジとしてもよい。また、塗布体軸部34bは、中実に形成されていてもよいし、中空に形成されていてもよい。
【0057】
図2に示すように、塗布具付き容器1は、少なくとも一部が液容器10の内部に延び入り、且つ内部に塗布体34が挿通される、しごき部品60を更に備える。図2に示す例において、しごき部品60は円筒状の形状を有し、しごき部品60の一部が中間部材15の内部に位置している。しごき部品60は、環状の第1フランジ61及び環状の第2フランジ62を有する。そして、第1フランジ61と第2フランジ62とが軸方向d1において中間部材15を挟み、第1フランジ61及び第2フランジの各々が中間部材15に接触しているために、しごき部品60は液容器10のうち中間部材15に対して固定されている。図2に示す例において、しごき部品60は、弁状の掻き取り部63を有する。そして、しごき部品60のうち掻き取り部63を含む一部が、液容器10のうち、軸方向d1において中間部材15よりも液容器10の一端10b側(図2の下側)まで延び入っている。また、塗布体34は、しごき部品60のうち掻き取り部63の間に挿通されている。
【0058】
しごき部品60は、例えばゴム製である。図2に示すしごき部品60がゴム製であることで、以下の効果が得られる。図2に示す例においては、しごき部品60のうち第2フランジ62が、液容器10とキャップ部31との間に挟まれ、液容器10及びキャップ部31に接触している。特に、第2フランジ62は、軸方向d1において、液容器10のうち中間部材15とキャップ部31のうち底面部313との間に挟まれ、中間部材15及び底面部313に接触している。ゴム製のしごき部品60を利用して、液容器10とキャップ部31との間を封止し、塗布液Cの漏出を抑制することができる。しごき部品60は、樹脂製であってもよい。
【0059】
外キャップ50は、キャップ部31の少なくとも一部を覆うように、キャップ部31に装着される部材である。図2に示す例において、外キャップ50は、キャップ部31に装着された状態において、キャップ部31を覆っている。また、図2に示す例において、外キャップ50は、液容器10の一部、特に中間部材15の一部を覆っている。図5は、外キャップ50の斜視図である。図5に示すように、外キャップ50は、キャップ部31及び中間部材15の周囲を周回する筒状の側面部52と、筒状の側面部52の一端を閉鎖する底面部53と、を有している。なお、図示の例において、外キャップ50の底面部53及び後述する外容器40の底面部43は、円形の形状を有している。また、外キャップ50の側面部52及び後述する外容器40の側面部42は、円筒状の形状を有している。しかしながら、外キャップ50及び外容器40の外観は、これに限られない。例えば、外キャップ50及び外容器40は、角部を有していてもよい。より具体的には、外キャップ50の底面部53及び外容器40の底面部43は、多角形、例えば四角形の形状を有していてもよい。この場合、外キャップ50の側面部52及び外容器40の側面部42は、多角形である外キャップ50の底面部53及び外容器40の底面部43の辺に接続する外面を有する。
【0060】
外キャップ50は、外キャップ噛み合い部51を更に有する。外キャップ噛み合い部51は、第1凸部及び第1凹部のうち、キャップ部噛み合い部33である一方とは異なる他方である。例えば、キャップ部噛み合い部33が第1凸部であるならば、外キャップ噛み合い部51は第1凹部である。また、キャップ部噛み合い部33が第1凹部であるならば、外キャップ噛み合い部51は第1凸部である。図5に示す例において、外キャップ噛み合い部51は第1凹部である。外キャップ噛み合い部51である第1凹部は、外キャップ50の側面部52の内周部分に設けられて、径方向d2における外方に向かって凹む、環状の凹部である。
【0061】
図6は、図2に示す断面のうち外キャップ噛み合い部51の周辺を拡大して示す拡大断面図である。外キャップ50は、図6に示すように外キャップ噛み合い部51がキャップ部噛み合い部33に噛み合うことによって、キャップ部31に装着される。ここで、キャップ部噛み合い部33が第1可撓部32の一部として設けられているために、第1可撓部32を撓ませることで、キャップ部噛み合い部33と外キャップ噛み合い部51との噛み合いを外すことができる。
【0062】
本実施の形態において、外キャップ50は、キャップ部31に対する相対回転を規制されるようにして、キャップ部31に装着される。図5に示す外キャップ50は、側面部52の内周部分に設けられて軸方向d1に延伸する、線状凹部54を有する。図5に示す例において、外キャップ50は、複数の線状凹部54を有する。また、図3に示すキャップ部31は、側面部312の外周部分に設けられて軸方向d1に延伸する線状凸部314を有する。図3に示す例において、キャップ部31は、複数の線状凸部314を有する。このように、外キャップ50が線状凹部54を有し、キャップ部31が線状凸部314を有する場合、線状凹部54と線状凸部314とが噛み合うことによって、外キャップ50のキャップ部31に対する相対回転が規制される。
【0063】
また、外キャップ50が側面部52の内周部分に設けられて軸方向d1に延伸する線状凸部を有し、キャップ部31が側面部312の外周部分に設けられて軸方向d1に延伸する線状凹部を有してもよい。この場合、外キャップ50の線状凸部とキャップ部の線状凹部とが噛み合うことによって、外キャップ50のキャップ部31に対する相対回転が規制される。
【0064】
外容器40は、液容器10の少なくとも一部を覆うように、液容器10に取り外し可能に装着される部材である。図2に示す例において、外容器40は、液容器10に装着された状態において、液容器10のうち容器本体14を覆っている。また、図2に示す例において、外容器40は、液容器10のうち中間部材15の一部を覆っている。図2に示すように、外容器40は、容器本体14及び中間部材15の一部の周囲を周回する筒状の側面部42と、筒状の側面部42の一端を閉鎖する底面部43と、を有し、側面部42の他端は開口している。
【0065】
外容器40は、外容器噛み合い部41を更に有する。外容器噛み合い部41は、第2凸部及び第2凹部のうち、液容器噛み合い部13である一方とは異なる他方である。例えば、液容器噛み合い部13が第2凸部であるならば、外容器噛み合い部41は第2凹部である。また、液容器噛み合い部13が第2凹部であるならば、外容器噛み合い部41は第2凸部である。図7は、外容器40のうち開口した他端側の一部を示す斜視図である。図7に示す例において、外容器噛み合い部41は第2凹部である。外容器噛み合い部41である第2凹部は、外容器40の側面部42の内周部分に設けられて、径方向d2における外方に向かって凹む、環状の凹部である。
【0066】
図8は、図3のVIII-VIII線に沿った断面のうち、外容器噛み合い部41の周辺を拡大して示す拡大断面図である。外容器40は、図8に示すように外容器噛み合い部41が液容器噛み合い部13に噛み合うことによって、液容器10に装着される。ここで、液容器噛み合い部13が第2可撓部12の一部として設けられているために、第2可撓部12を撓ませることで、液容器噛み合い部13と外容器噛み合い部41との噛み合いを外すことができる。液容器10に装着された外容器40は、液容器噛み合い部13と外容器噛み合い部41との噛み合いを外すことによって、液容器10から取り外すことが可能になっている。
【0067】
本実施の形態において、外容器40は、液容器10のうち、少なくとも外容器40が装着される一部に対する相対回転を規制されるようにして、液容器10に装着される。特に、外容器40は、液容器10のうち、少なくともキャップ部31が装着される一部に対する相対回転を規制されるようにして、液容器10に装着される。本実施の形態において、キャップ部31は、液容器10のうち中間部材15に装着される。そして、外容器40は、中間部材15に対する相対回転を規制されるようにして、中間部材15に装着される。図7に示す外容器40は、側面部42の内周部分に設けられた凹部44を有する。図7に示す例において、外容器40は、複数の凹部44を有する。この場合、中間部材15の延伸部153の一部が凹部44に挿入される。特に、延伸部153のうち、第2可撓部12よりも、軸方向d1において、液容器10の閉鎖された一端10b側(図6の下側)に位置する部分が、凹部44に挿入される。延伸部153の一部が凹部44に挿入されることによって、外容器40の中間部材15に対する相対回転が規制される。
【0068】
また、図示はしないが、中間部材15が側面部152の外周部分に設けられて軸方向d1に延伸する線状凸部及び線状凹部の一方を有し、外容器40が側面部42の外周部分に設けられて軸方向d1に延伸する線状凸部及び線状凹部の他方を有してもよい。この場合、線状凸部及び線状凹部の一方と他方とが噛み合うことによって、外容器40の中間部材15に対する相対回転が規制される。
【0069】
ここで、外容器40が液容器10に装着され、外キャップ50がキャップ部31に装着された状態において、外容器40の一部は、第1可撓部32が撓むことを規制する位置に位置する。図6に示す例においては、外容器40が液容器10に装着され、外キャップ50がキャップ部31に装着された状態において、外容器40の一部が、径方向d2における第1可撓部32の内側に位置している。これによって、第1可撓部32が、径方向d2における内側へと撓むことが規制される。図6に示す例においては、外容器40の一部が、径方向d2における第1可撓部32の内側から、第1可撓部32に接触している。これによって、より効果的に、第1可撓部32の撓みが規制される。また、外容器40の一部と、外キャップ50の一部とが、径方向d2において第1可撓部32の一部を挟んでいてもよい。これによって、さらに効果的に、第1可撓部32の撓みが規制される。
【0070】
図6に示す例において、外容器40は、外容器40が開口した側(図6の上側)に位置する端部に、軸方向d1に対して傾斜した外容器傾斜面40aを有する。また、キャップ部31は、液容器10の閉鎖された一端10b側(図6の下側)に位置する端部に、軸方向d2に対して傾斜したキャップ部傾斜面31aを有する。そして、外容器40が液容器10に装着され、外キャップ50がキャップ部31に装着された状態において、外容器傾斜面40aが、径方向d2における内側からキャップ部傾斜面31aに接触する。特に、外容器傾斜面40aは、キャップ部傾斜面31aのうち第1可撓部32の先端を構成する部分に接触する。これによって、第1可撓部32の撓みが規制される。
【0071】
外容器40及び外キャップ50は、外装容器の一部として、図2に示すように露出する。外容器40及び外キャップ50は、使用に際し使用者によって把持される。外容器40及び外キャップ50の外面には、加飾が施されてもよい。例えば、図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、ピクトグラム、文字や数字などの絵柄が、美観を向上させる意匠として、外容器40及び外キャップ50の外面に設けられてもよい。意匠に加えて又は意匠に代えて、機能や用途の説明が外容器40及び外キャップ50の外面に設けられてもよい。外容器40及び外キャップ50の外面に設けられる加飾は、特に限定されず種々の手法によって表現されてもよい。具体的には、外容器40及び外キャップ50の外面に設けられる加飾は、印刷等の表示によって表現されもよいし、エンボス加工によって形成される凹凸によって表現されてもよい。塗布具付き容器1が外容器40及び外キャップ50を有することで、外容器40及び外キャップ50の材料の選択により、塗布具付き容器1のうち外容器40及び外キャップ50に覆われた部分の外観や手触りを好ましいものとすることができる。外容器40及び外キャップ50は、例えば樹脂製または金属製である。
【0072】
本実施の形態に係る塗布具付き容器1を用いて、液容器10に収容された塗布液Cを塗布する方法の一例について説明する。塗布具付き容器1の使用者は、まず、液容器10の開口10aに装着されたキャップ部31を、液容器10から取り外す。本実施の形態において、キャップ部31は、液容器10にねじ止めされることによって、液容器10の開口10aに装着されている。この場合、塗布具付き容器1の使用者は、外キャップ50と外容器40とを把持し、外キャップ50を外容器40に対して相対回転させる。これによって、外キャップ50が装着されているキャップ部31の、外容器40が装着されている液容器10へのねじ止めが外される。
【0073】
ここで、外キャップ50は、キャップ部31に対する相対回転を規制されるようにして、キャップ部31に装着される。このため、外キャップ50を外容器40に対して相対回転させることで、外キャップ50とキャップ部31との間で相対回転が生じてしまうことなく、キャップ部31の液容器10に対する相対回転を生じさせることができる。これによって、キャップ部31の液容器10へのねじ止めを効率良く外すことができる。
【0074】
また、外容器40は、液容器10のうち少なくとも外容器40が装着される一部に対する相対回転を規制されるようにして、液容器10に装着される。このため、外キャップ50を外容器40に対して相対回転させることで、外容器40と液容器10のうち外容器40が装着される部分との間で相対回転が生じてしまうことなく、キャップ部31の液容器10に対する相対回転を生じさせることができる。これによって、キャップ部31の液容器10へのねじ止めを効率良く外すことができる。
【0075】
特に、外容器40は、液容器10のうち少なくともキャップ部31が装着される一部に対する相対回転を規制されるようにして、液容器10に装着される。この場合、液容器10が、容器本体14及び中間部材15のように、複数の部材から構成されている場合であっても、外キャップ50を外容器40に対して相対回転させる際に、液容器10を構成する部材同士の間で相対回転が生じることを抑制できる。このため、キャップ部31の液容器10へのねじ止めを外す効率が、液容器10を構成する部材同士の間で相対回転が生じることに起因して低下することを、抑制できる。
【0076】
特に、本実施の形態において、キャップ部31は、液容器10のうち中間部材15に装着され、外容器40は、中間部材15に対する相対回転を規制されるようにして、液容器10に装着される。この場合、図4の延伸部153のような、外容器40と液容器10との相対回転を規制するための機構を、中間部材15に設けることで、キャップ部31の液容器10へのねじ止めを外す効率の低下を抑制できる。これによって、容器本体14に、外容器40と液容器10との相対回転を規制するための機構を設ける必要がなくなる。このため、容器本体14の形状の設計の自由度が向上する。例えば、容器本体14の形状を、使用者が、より把持しやすい形状とすることもできる。容器本体14の形状を使用者が把持しやすい形状とする場合、後述する方法によって塗布具付き容器1を分解するときなどに、作業を容易にすることができる。
【0077】
キャップ部31の中間部材15へのねじ止めが外れることで、キャップ部31から延び出している塗布体34を、塗布液Cを保持させた状態で、液容器10の内部から取り出し、塗布体34を用いて塗布液Cを塗布することができる。塗布体34を液容器10の内部から中間部材15を通して取り出す際には、しごき部品60の掻き取り部63を用いて、塗布体34が保持している塗布液Cを掻き取り、塗布される塗布液Cの量を調整することができる。
【0078】
塗布体34を取り出した後、使用者は、例えば外キャップ50を把持して、外キャップ50が装着されたキャップ部31から延び出している塗布体34を操作し、塗布液Cを塗布することができる。
【0079】
また、本実施の形態に係る塗布具付き容器1は、一部の部材を交換しつつ、その他の部材を再利用することや、材料の異なる部材を分別して廃棄することなどを目的として、分解することもできる。一例において、液容器10及び塗布具30は、使い捨てである。この場合、しごき部品60が、液容器10及び塗布具30とともに使い捨てられてもよい。この場合、液容器10に収容されている塗布液Cが消費され尽くしたときに、塗布具付き容器1が分解されて、液容器10が、塗布液Cが収容されたものに交換される。また、液容器10とともに、塗布具30が交換される。なお、塗布具付き容器1において、液容器10及び塗布具30の交換に用いられる容器を、交換容器70とも称する。なお、液容器10、塗布具30及びしごき部品60は、使い捨てでなくてもよい。例えば、塗布液Cが消費され尽くした液容器10の内部に塗布液Cを再び収容して、これを再利用してもよい。また、液容器10、塗布具30及びしごき部品60のうち一部の部材のみを交換し、その他の部分は再利用してもよい。
【0080】
液容器10とともに、液容器10の開口10aに装着されるキャップ部31を含む塗布具30を使い捨てとする場合、すなわち、交換容器70を液容器10とともに塗布具30を含むものとする場合には、以下の効果が得られる。塗布液Cが消費され尽くした液容器10を、塗布液Cが収容されたものに交換する場合に、キャップ部31によって液容器10の開口10aが閉鎖され、塗布体34が液容器10の内部に収容された状態で、液容器10を交換することができる。このため、液容器10の交換の際に、液容器10に収容されている塗布液C、または塗布体34に付着している塗布液Cが液容器10の外部に漏出することなく、液容器10を交換することができる。
【0081】
塗布具付き容器1に用いられる交換容器70について説明する。交換容器70は、塗布具付き容器1が備えるものと同様の液容器10及び塗布具30を備える。また、本実施の形態に係る交換容器70は、しごき部品60を有する。交換容器70の外観は、図1に示すように、塗布具付き容器1について外キャップ50及び外容器40の図示を省略したものと同様となる。
【0082】
また、交換容器70の液容器10に塗布液Cを収容したものを、塗布液入り交換容器とも称する。換言すれば、塗布液入り交換容器は、交換容器70と、液容器10に収容された塗布液Cと、を備える。
【0083】
図2に示す塗布具付き容器1を分解して、交換容器70を用いて液容器10及び塗布具30を交換する方法の一例について説明する。一例として、液容器10及び塗布具30とともにしごき部品60を交換する場合について説明する。
【0084】
まず、塗布具付き容器1の使用者は、外キャップ50と外容器40とを把持して、外キャップ50と外容器40とを軸方向d1において引き離すように、引っ張る。このとき、第2可撓部12に一定以上の力が加わるように、外キャップ50と外容器40とを引っ張る力を強くする。
【0085】
ここで、図8に示すように、径方向d2において、第2可撓部12のうち液容器噛み合い部13が位置する部分の内方には、隙間が設けられている。該隙間の径方向d2における幅w4の大きさは、液容器噛み合い部13と外容器噛み合い部41との噛み合いを外すことができるように、第2可撓部12が撓むことを許容する程度である。該隙間のために、外キャップ50と外容器40とを引っ張ることで、第2可撓部12を撓ませて液容器噛み合い部13と外容器噛み合い部41との噛み合いを外し、外容器40を液容器10から取り外すことができる。
【0086】
また、本実施の形態に係る塗布具付き容器1においては、外容器40が液容器10に装着され、外キャップ50がキャップ部31に装着された状態において、外容器40の一部が、第1可撓部32が撓むことを規制する位置に位置する。このため、図2の状態において、外キャップ50と外容器40とを軸方向d1において引き離すように引っ張ったとしても、第1可撓部32が撓んでキャップ部噛み合い部33と外キャップ噛み合い部51との噛み合いが外れることは規制される。従って、外キャップ50と外容器40とを引っ張ることで、キャップ部噛み合い部33と外キャップ噛み合い部51との噛み合いよりも、液容器噛み合い部13と外容器噛み合い部41との噛み合いが優先的に外れる。これによって、キャップ部31から外キャップ50が取り外されることなく、外容器40が液容器10から取り外される。
【0087】
次に、塗布具付き容器1の使用者は、外キャップ50と、外容器40が取り外されることで露出する液容器10とを把持して、外キャップ50と液容器10とを軸方向d1において引き離すように、引っ張る。このとき、第1可撓部32に一定以上の力が加わるように、外キャップ50と液容器10とを引っ張る力を強くする。これによって、第1可撓部32を撓ませてキャップ部噛み合い部33と外キャップ噛み合い部51との噛み合いを外し、外キャップ50をキャップ部31から取り外すことができる。
【0088】
次に、液容器10と、塗布具30と、液容器10に収容された塗布液Cとを備える塗布液入り交換容器のキャップ部31に、取り外した外キャップ50を装着する。また、塗布液入り交換容器の液容器10に、取り外した外容器40を装着する。以上によって、塗布液Cが消費され尽くした液容器10が塗布液C入りの液容器10に交換され、且つ塗布具30及びしごき部品60が交換される。
【0089】
本実施の形態に係る塗布具付き容器1においては、キャップ部31の第1可撓部32のキャップ部噛み合い部33と、外キャップ50の外キャップ噛み合い部51とが噛み合うことによって、外キャップ50がキャップ部31に装着される。このため、外キャップ50の外キャップ噛み合い部51との噛み合いによって、外キャップ50が塗布具30から意図せず外れることが抑制されており、且つ第1可撓部32を撓ませることによって外キャップ50を塗布具30から取り外すことが可能となっている。
【0090】
特に、キャップ部31が第1可撓部32を有することによって、外キャップ50には、撓むことができる部分を設ける必要がなくなる。これによって、外キャップ50の材料や形態の選択の自由度が向上する。このため、外キャップ50の材料や形態を、外キャップ50の外観や手触りが好ましいものとなるよう選択することができる。また、外キャップ50の材料や形態を、使用者が外キャップ50を把持しやすいものとなるよう選択することができる。また、外キャップ50の材料や形態を、十分な強度を有するものとなるよう選択することができる。さらに、外キャップ50の強度を、より大きなものとすることで、外キャップ50に外部から衝撃が加わった場合に、外キャップ50が撓んで意図せずキャップ部噛み合い部33と外キャップ噛み合い部51との噛み合いが外れることを、抑制できる。
【0091】
また、本実施の形態に係る塗布具付き容器1においては、外容器40が液容器10に装着され、外キャップ50がキャップ部31に装着された状態において、外容器40の一部が、第1可撓部32が撓むことを規制する。このために、外容器40が液容器10に装着されている間は、第1可撓部32を撓ませて外キャップ50をキャップ部31から取り外すことは、できなくなっている。これによって、以下の効果が得られる。
【0092】
塗布具付き容器1において、液容器10は、キャップ部31よりも、人の手などで把持しやすい形状となる傾向にある。例えば、液容器10は、塗布液Cを収容する必要があるために、キャップ部31よりも寸法が大きくなる傾向にあり、これによって把持しやすくなっている。また、キャップ部31は、液容器10よりも寸法が小さくなる傾向があることに加えて、図3に示す線状凸部314など、外キャップ50に対する相対回転を規制するための機構を設けることが求められる場合がある。この場合、外キャップ50に対する相対回転を規制するための機構を、狭い範囲に集中して設ける必要が生じる。線状凸部314などの相対回転を規制するための機構が設けられることによって、キャップ部31は、より把持しにくい形状となるおそれがある。
【0093】
本実施の形態に係る塗布具付き容器1では、上述の通り、先に外容器40を取り外さなければ、外キャップ50を取り外すことができなくなっている。このため、外容器40よりも先に外キャップ50が外れ、把持しにくいキャップ部31が露出してしまい、使用者がキャップ部31を把持して外容器40を外さなければならなくなる事態が生じることを、防止できる。分解作業の手順が、外キャップ50よりも先に外容器40を取り外して液容器10の一端10b側を露出させ、その後に外キャップ50と液容器10とを把持して外キャップ50を取り外す、という手順に制限されることで、分解作業がより容易となる。
【0094】
なお、外キャップ50と液容器10とを把持して外キャップ50を取り外す作業を、より容易とする観点からは、液容器10の形状は、人の手で把持しやすい形状であることが好ましい。図2に示す例において、液容器10は、一端10bが閉鎖され且つ他端10cが開口した筒状の形状を有し、軸方向d1に延伸している。この場合に、液容器10の延伸方向である軸方向d1において、液容器10の寸法w5は、液容器10の開口10aに装着された状態のキャップ部31の寸法w6よりも大きい。寸法w5が寸法w6よりも大きいことによって、液容器10は、特にキャップ部31と比較して、より把持しやすいものとなる。
【0095】
以上の通り、具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述した具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0096】
以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
【0097】
(変形例)
上述の実施形態では、外容器傾斜面40aが、キャップ部傾斜面31aのうち第1可撓部32の先端を構成する部分に接触することによって、第1可撓部32の撓みが規制される例を説明した。しかしながら、第1可撓部32の撓みが規制される態様は、これに限られない。図9は、変形例における塗布具付き容器1のうち外キャップ噛み合い部51の周辺を拡大して示す拡大断面図である。図9に示す例において、外容器40は外容器傾斜面40aを有さず、キャップ部31はキャップ部傾斜面31aを有さない。そして、外容器40の軸方向d1に平行な面が、キャップ部31の軸方向d1に平行な面に接触している。この場合においても、外容器40の一部が、軸方向d1における第1可撓部32の内側に位置することで、第1可撓部32の撓みが規制される。特に、外容器40の軸方向d1に平行な面が、径方向d2における内側からキャップ部31の軸方向d1に平行な面に接触することによって、第1可撓部32の撓みが規制される。
【0098】
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 塗布具付き容器
10 液容器
10a 開口
12 第2可撓部
13 液容器噛み合い部
14 容器本体
15 中間部材
151 中間ねじ部
153 延伸部
30 塗布具
31 キャップ部
311 キャップねじ部
32 第1可撓部
33 キャップ部噛み合い部
34 塗布体
40 外容器
41 外容器噛み合い部
50 外キャップ
51 外キャップ噛み合い部
60 しごき部品
70 交換容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9