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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129224
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】頭部冷却装置
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/10 20060101AFI20220829BHJP
   F04B 53/08 20060101ALI20220829BHJP
   F04B 43/02 20060101ALI20220829BHJP
   A61F 7/10 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
A47G9/10 S
F04B53/08 E
F04B43/02 F
A61F7/10 300H
A61F7/10 321
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027846
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】江崎 淳史
【テーマコード(参考)】
3B102
3H071
3H077
4C099
【Fターム(参考)】
3B102AA07
3B102AB07
3H071CC06
3H071CC26
3H071DD04
3H071DD31
3H071DD84
3H077AA01
3H077CC02
3H077EE15
3H077EE23
3H077FF51
4C099AA02
4C099CA03
4C099GA02
4C099GA11
4C099HA01
4C099JA02
4C099LA13
4C099LA21
4C099NA20
4C099PA02
(57)【要約】
【課題】使用期間を長くできる頭部冷却装置を提供する。
【解決手段】頭部冷却装置は、装置本体のポンプ部から送り出された液体を枕体との間で連結体を介して循環させる頭部冷却装置であり、ポンプ部は制御部により間欠運転する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体のポンプ部から送り出された液体を枕体との間で連結体を介して循環させる頭部冷却装置において、
前記ポンプ部は制御部により間欠運転する
頭部冷却装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記液体の温度を下降させる第1処理と、下降した温度を維持する第2処理とを行い、
前記第1処理中の間欠運転における前記ポンプ部の稼働時間の割合が、前記第2処理中の間欠運転における前記ポンプ部の稼働時間の割合よりも大きい
請求項1に記載の頭部冷却装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ポンプ部の間欠運転の非稼働時に、前記液体を冷却する冷却部の出力を低減させる
請求項1又は2に記載の頭部冷却装置。
【請求項4】
前記枕体は、前記液体を内部に流入される流入口と、前記流入した前記液体を外部へ流出させる流出口とを有すると共に、前記流入口から前記流出口へと流れる複数の流路を内部に有する
請求項1~3の何れか1項に記載の頭部冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、就床者又は就寝者の頭部を冷却する冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
頭部冷却装置として、例えば、使用者の頭部が載る頭部冷却用枕(2)と、可撓性を有するチューブ(3、4)を介して枕(2)に接続される機械部(5)とを備え、枕(2)と機械部(5)との間で冷却用の液体が循環する構造の頭部冷却装置がある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-126523号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記装置では、液体を循環させるポンプとして、ダイヤフラムポンプのような容積式ポンプを利用している。一般的に、ダイヤフラムポンプは、耐久性が低く、使用期間が短いという欠点がある。なお、ダイヤフラムポンプ以外でも、使用期間を長くしたい要望がある。
本発明は、使用期間を長くできる頭部冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る頭部冷却装置は、装置本体のポンプ部から送り出された液体を枕体との間で連結体を介して循環させる頭部冷却装置において、前記ポンプ部は制御部により間欠運転する。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、ポンプ部が間欠運転するため、使用期間を長くできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る頭部冷却装置の斜視図である。
図2】装置本体の断面状態を前側上方から見た斜視図である。
図3】装置本体の断面状態を後側上方から見た斜視図である。
図4】装置本体の分解状態を前側上方から見た斜視図である。
図5】装置本体の分解状態を後側下方から見た斜視図である。
図6】装置本体のブロック図である。
図7】連続モードのタイムチャートである。
図8】自動モードのタイムチャートである。
図9】連続モードと自動モードのポンプ部と冷却ユニットとのデューティ比を示す表である。
図10】ポンプ部の間欠運転とペルチェ素子のデューティ比を示す図である。
図11】連続モードのフローチャートである。
図12】第1処理を示すフローチャートである。
図13】第2処理を示すフローチャートである。
図14】自動モードのフローチャートである。
図15】第1処理を示すフローチャートである。
図16】第2処理を示すフローチャートである。
図17】第3処理を示すフローチャートである。
図18】(a)は枕体の平面図であり、(b)は断面図である。
図19】接続流路を説明する斜視図である。
図20】ポンプ部の間欠運転とペルチェ素子の印加を示す図である。
図21】ポンプ部の間欠運転とペルチェ素子の印加のタイミングを示す図である。
図22】ポンプ部の間欠運転とペルチェ素子の印加を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係る頭部冷却装置は、装置本体のポンプ部から送り出された液体を枕体との間で連結体を介して循環させる頭部冷却装置において、前記ポンプ部は制御部により間欠運転する。これにより、ポンプ部の稼働時間を抑えることができる。
実施形態の別態様に係る頭部冷却装置において、前記制御部は、前記液体の温度を下降させる第1処理と、下降した温度を維持する第2処理とを行い、前記第1処理中の間欠運転における前記ポンプ部の稼働時間の割合が、前記第2処理中の間欠運転における前記ポンプ部の稼働時間の割合よりも大きい。これにより、ポンプ部の使用時間を節約しつつ、十分な温度調整機能を確保できる。
実施形態の別態様に係る頭部冷却装置において、前記制御部は、前記ポンプ部の間欠運転の非稼働時に、前記液体を冷却する冷却部の出力を低減させる。これにより、ポンプ部の非稼働中において、冷却部が、ポンプ部の稼働時と同様の出力で、液体を冷却するという無駄を省くことができ、ポンプ部の稼働中に効率よく液体の温度調整を行うことができる。
実施形態の別態様に係る頭部冷却装置において、前記枕体は、前記液体を内部に流入される流入口と、前記流入した前記液体を外部へ流出させる流出口とを有すると共に、前記流入口から前記流出口へと流れる複数の流路を内部に有する。これにより、1つの流路が閉塞されても液体の流通を確保でき、枕体や連結体の破損を防止できる。
【0009】
<実施形態>
1.頭部冷却装置
頭部冷却装置Xは、図1に示すように、装置本体1、連結体6及び枕体7を備える。頭部冷却装置Xは、装置本体1と枕体7との間で連結体6介して、装置本体1で温度調整された液体を循環させて、就床者又は就寝者の頭部を冷却する。
以下、頭部冷却装置Xの各部について説明する。
【0010】
2.装置本体
(1)全体
装置本体1は、図2図5に示すように、温度調整部10、ポンプ部20、操作表示部30、回路部40を筐体50内に備えている。
ここで、操作表示部30が前側に位置している装置本体1を対向して見た状態を正面視とする。本実施形態の装置本体1は、枕体7から戻ってきた液体は、温度調整部10、ポンプ部20を経由して再び枕体7へと送り出されるが、これには限定されない。
以下、各部について説明する。
【0011】
(2)温度調整部
主に図4及び図5を用いて説明する。
温度調整部10は、ポンプ部20から送り出す液体/又はポンプ部20に受け入れる液体を一定温度又は一定温度領域内の温度で調整する。温度調整部10は、装置本体1から送り出される液体は枕体7で就床者又は就寝者の頭部により温められるため、通常、液体を冷却する。
温度調整部10は、液体用の流路を内部に有する共に流路と接続する流入口101や流出口102を有する流路ユニット100と、流路ユニット100内の液体を冷却する冷却ユニット110(図6参照)と、冷却ユニット110の熱を放出する放熱ユニット120と、筐体50の内部の空気を外部に送風するためファンモータを有する送風ユニット140とを備え、仕切り板150を介して筐体50に固定される。
流路ユニット100は、例えば2枚の金属板を突き合わせ、対向部分に流路用の溝を有する。金属板には流路ユニット100用の温度センサ160(図6参照)が取り付けられている。なお、正確には、温度センサ160で検出される温度は、枕体7の温度と一致しないが、温度センサ160の温度は、枕体7の温度と相対的な関係にあり、枕体7の温度を表すものとする。
冷却ユニット110は、電圧印加により液体を冷却するペルチェ素子を備える。ペルチェ素子の吸熱面側が流路ユニット100の金属板に密着し、発熱面が放熱ユニット120に密着するように設けられる。
冷却ユニット(ペルチェ素子)110は、後述の制御ユニット41により電圧が印加されたり、電圧印加が停止されたりする。
【0012】
(3)ポンプ部
ポンプ部20は、少なくとも、液体を循環させるポンプ201と、ポンプを駆動するモータ202とを備える。ここでのポンプ201は容積式ポンプである。より具体的には、ダイヤフラムポンプである。
ポンプ部20は、ゴム材料、発泡材料等の弾性部材204により支持された状態で仕切り板150に取り付けられている。ここでは、弾性部材204としてスポンジが利用され、ポンプ部20はブロック状をしたスポンジの貫通孔に挿入されて支持されている。これにより、可動中のポンプ201の振動が吸収され、静粛性を向上できる。なお、ポンプ部20は、後述の制御ユニット41の制御により間欠運転する。
(4)操作表示部
主に図2図4を用いて説明する。
操作表示部30は、使用者が装置を操作するための複数の操作ユニット31と、装置の運転状況や使用者の操作内容を示す複数の表示ユニット33とを、筐体50の天板53の裏面(内面)に取り付けられる操作基板35に備える。
【0013】
(5)回路部
主に図2図4を用いて説明する。
回路部40は、使用者の操作内容に従って温度調整部10やポンプ部20を制御したり、温度センサ160等の検出結果に基づいて温度調整部10等を制御したりする制御ユニット41(図6参照)と、制御ユニット41、冷却ユニット110、ポンプ部20等を駆動するための電源ユニット等を備える。
制御ユニットは、本発明の制御部の一例に相当する。制御ユニット41や電源ユニットは、図3に示すように、複数個の電子部品45が回路構成された回路基板46に実装されることで構成されている。なお、回路基板46は仕切り板47に搭載され、当該仕切り板47が筐体50に装着される。
【0014】
(5-1)制御ユニット
(5-1-1)構成
図11を用いて説明する。
制御ユニット41は、CPU411、メモリ413、タイマ415等を備え、メモリ413に記憶されているコンピュータプログラムや各種の設定データに基づき、装置本体1の全体を制御する。
制御ユニット41は、操作ユニット31が操作されると、温度センサ160により検出された温度やタイマ415により計測された時間を用いて温度調整部10やポンプ部20を制御する。具体的には、操作ユニット31が操作されると、操作された運転モードに対応するコンピュータプログラムを実行する。
運転モードには、例えば、操作ユニット31の停止操作があるまで連続して運転する「連続モード」、所定時間になると自動で停止する「自動モード」等がある。連続モード及び自動モードには、枕体7の冷却温度が最も低い「強コース」、冷却温度が最も高い「弱コース」、冷却温度が強コースと弱コースとの間の「中コース」の3コースがある。
制御ユニット41は、冷却ユニット110のペルチェ素子の電圧印加やポンプ部20の駆動をPWM制御しており、各モードの「強」、「中」、「弱」の3コースに対応したデューティ比で制御している。
【0015】
メモリ413は、CPU411の作業用のRAM、ROMまたはフラッシュメモリで構成されている。メモリ413は、図9に示すように、各モードの各処理の稼働時間(例えば、「Ti1」等である)、ポンプ部20の間欠運転の時間(例えば、「t11」、「t12」等である)や駆動電圧のデューティ比(例えば、「D2」や「D3」等である)、各モードの各コースの冷却ユニット110の印加電圧のデューティ比(例えば、「D1a」や「D1b」である)、設定温度領域(例えば、「TR1」や「TR2」等である)等を記憶する。
【0016】
(5-1-2)制御内容
制御ユニット41の各モードの制御について説明する。
連続モードは、図7のタイムチャートに示すように、第1の温度Te1まで降温する第1処理と、使用者による停止操作があるまで第1の温度Te1を維持する第2処置とが行われる。
自動モードは、図8のタイムチャートに示すように、第1の時間Ti1をかけて第1の温度Te1まで降温する第1処理と、計測時間Tiが第2の時間Ti2になるまで第1の温度Te1を維持する第2処置と、計測時間Tiが第3の時間Ti3になるまで、第3の温度Te3に昇温させて第3の温度Te3を維持する第3処理とが行われる。
【0017】
制御ユニット41は、各処理において、ポンプ部20に対し、第1の所定時間駆動した後に、第2の所定時間停止するを繰り返す、所謂、間欠運転するように制御する。これにより、ポンプ201の負荷を低減できる。また、間欠運転により、稼働時間を少なくして、ポンプ201の使用耐用時間を節約して、長期間に亘って稼働できる。なお、ポンプ部20の間欠運転において、ポンプ部20が駆動している第1の所定時間を稼働時間、駆動していない(停止している)第2の所定時間を非稼働時間ともいう。
第1処理では、図10に示すように、例えば稼働時間(第1の所定時間)t11は、2~8分の範囲内がより好ましく、非稼働時間(第2の所定時間)t12は30秒~2分の範囲内が好ましい。なお、具体的には、稼働時間t11は5分であり、非稼働時間t12は1分である。
第2及び第3処理では、例えば稼働時間(第1の所定時間)t21は、30秒~3分の範囲内が好ましく、非稼働時間(第2の所定時間)t22は30秒~2分の範囲内が好ましい。なお、具体的には、稼働時間t21は2分であり、非稼働時間t22は1分である。
ここで、第1処理の間欠運転におけるポンプ部20の稼働時間(稼働比率)は、第2処理及び第3処理の間欠運転におけるポンプ部20の稼働時間(稼働比率)よりも大きい。なお、稼働比率は、稼働時間/合計時間 としている。
ポンプ部20の駆動は、PWM制御され、その際のデューティ比は「D2」である。D2は、40%以上が好ましい。40%未満になると、ポンプ部20が安定して稼働しなくなる。D2は、40~60%が好ましい。これにより、ポンプ部20を安定して可動させることができると共にポンプ部20の負荷を低減できる。つまり、ポンプ201を必要最低限に稼働させて使用耐用時間を節約しつつ、十分な温度調整機能を確保できる。ここでは、デューティ比D2は、例えば40%である。
ポンプ部20の駆動が停止している状態では、ポンプ部20のデューティ比は0%である。この停止時のポンプ部20のデューティ比を「D3」とする。
【0018】
制御ユニット41は、各処理において、冷却ユニット110に対し、ポンプ部20の間欠運転に合わせて、第1の所定時間印加した後に、第2の所定時間印加しない又は第2の所定時間の間第1の所定時間の印加電圧よりも低い印加電圧で印加するを繰り返す、所謂、間欠運転するように制御する。これにより、消費電力を少なくできる。なお、間欠運転の時間設定はポンプ部20の時間設定と同じである。
連続モード及び自動モードの強コース、中コース、弱コースでは、第1の温度Te1が異なり、弱コース>中コース>強コースの順で温度が低くなる。
連続モードでは、ポンプ部20の駆動中のペルチェ素子の印加電圧が、強コース>中コース>弱コースとなっている。ポンプ部20の駆動中のペルチェ素子の印加の制御は、図10に示すように、デューティ比で行っている。例えば、デューティ比は、弱コースで「D1a」(例えば70%である)、中コースで「D1b」(例えば80%である)、強コースで「D1c」(例えば100%である)である。なお、このデューティ比を各コースで区別する必要がない場合、「D1」とする。
【0019】
自動モードにおいて、第1処理及び第2処理の第1の温度Te1は、弱コースでは「Te1a」であり、中コースでは「Te1b」であり、強コースでは「Te1c」である。
ペルチェ素子の印加は、弱コースでは温度Te1aを含む温度領域TR1になるように、中コースでは温度Te1bを含む温度領域TR2になるように、弱コースでは温度Te1cを含む温度領域TR3になるように、それぞれ行われる。なお、ポンプ部20の駆動中の第1処理及び第2処理におけるペルチェ素子の印加時のデューティ比D5は、例えば、60%~80%である。
第3処理の第3の温度Te3は、弱コースでは「Te3a」であり、中コースでは「Te3b」であり、強コースでは「Te3c」である。
ポンプ部20の駆動中のペルチェ素子の印加は、弱コースでは温度Te3aを含む温度領域3TR1になるように、中コースでは温度Te3bを含む温度領域3TR2になるように、弱コースでは温度Te3cを含む温度領域3TR3になるように、それぞれ行われる。なお、ポンプ部20の駆動中の第3処理におけるペルチェ素子の印加時のデューティ比D6は、例えば、60%~80%である。
【0020】
ポンプ部20が停止している間は、図10に示すように、連続モード及び自動モードとも、ペルチェ素子に対して、デューティ比D4aで印加され、第2処理の「強コース」のみ、「D4a」よりも大きい数字の「D4b」のデューティ比で印加される。デューティ比D4aは、例えば、0~30%の範囲内であり、0~15%の範囲内がより好ましい。これにより、省エネ効果が大きくなる。なお、デューティ比D4bは、30~60%の範囲である。ここでは、デューティ比D4aは10%であり、「強コース」のデューティ比D4bは50%である。なお、このデューティ比を各コースで区別する必要がない場合、「D4」とする。
【0021】
(5-1-2-1)連続モード
連続モードの「強コース」が選択された場合の制御ユニット41の処理を、図11図13を使って説明する。
制御ユニット41は、連続モードのスタート操作されると、図11に示すように、プログラムを開始し、タイマ415のリセット等の0クリアを行い(S1)、タイマ415をスタートさせ(S2)、第1処理(S3)、第2処理(S4)を行って終了する。
【0022】
制御ユニット41は、第1処理(S3)がスタートすると、図12に示すように、タイマ415の計測時間Tiを、間欠運転の第1の所定時間t11と第2の所定時間t12の合計時間t1で割った余りを判定する(S31)。ここでは、余りが「0」の場合にポンプ部20の駆動を停止する。
ステップS31で、計測時間Tiをt1で割った余りが「0」の場合(「Yes」である)、ポンプ部20の駆動を停止(デューティ比D3が0%である)し(S35)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S36)、ステップS34に進む。
ステップS31で、余りが「0」でない場合(「No」である)、ポンプ部20をデューティ比D2で駆動し(S32)、ペルチェ素子にデューティ比D1cで印加して(S33)、ステップS34に進む。
ステップS34では、タイマ415の計測時間Tiが第1処理を行う第1の時間Ti1以上であるか否かを判定し、第1の時間Ti1よりも小さい場合は、ステップS31に進み、第1の時間Ti1以上の場合は、リターンして、図11に示す第2処理(S4)へと進む。
【0023】
制御ユニット41は、第2処理(S4)がスタートすると、図13に示すように、Flagを「1」とし(S41)、タイマ415の計測時間Tiをt2で割った余りを判定する(S42)。ここでは、余りが「0」の場合にポンプの駆動を停止する。なお、「t2」は、第2処理における第1の所定時間t21と第2の所定時間t22との合計時間である。
Flagは、ポンプ部20の駆動が停止している状態で液体をさらに冷却する冷却強化処理(ペルチェ素子にデューティ比D4bで印加する)を行うか否かを示し、例えば、検出温度Teが下限値の「Te2a」以下となると、冷却強化処理を停止し、弱コースや中コースと同じように、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加し、上限値の「Te2b」以上となった場合に冷却強化処理を再び行うようにしている。
ステップS42で、計測時間Tiをt2で割った余りが「0」の場合(「Yes」である)、ポンプ部20の駆動を停止(デューティ比D3が0%である)し(S43)、Flagが「1」の場合(S44で「Yes」である)で、流路ユニット100の温度を検知する温度センサ160の検出温度Teが下限値Te2a以下でない場合(S45で「No」である)、ペルチェ素子にデューティ比D4bで印加して(S46)、ステップS47に進む。
ステップS42で、余りが「0」でない場合(「No」である)、ポンプ部20をデューティ比D2で駆動し(S48)、ペルチェ素子にデューティ比D1cで印加して(S49)、ステップS47に進む。
ステップS44でFlagが「1」でない場合(「No」である)、ステップS45で検出温度Teが下限値Te2a以下の場合(「Yes」である)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S51)、Flagを「0」とする(S52)。つづいて、検出温度T3が上限値Te2b以上の場合(S53で「Yes」である)、Flagを「1」とし(S54)、ステップS47に進み、検出温度T3が上限値Te2b未満の場合(S51で「No」である)、ステップS47に進む。
ステップS47で、使用者による停止操作がない(「No」である)と、ステップS42に戻り、停止操作がある(「Yes」である)と、リターンし、終了する(図11参照)。
【0024】
(5-1-2-2)自動モード
自動モードの「中コース」が選択された場合の制御ユニット41の処理を、図14図17を使って説明する。
制御ユニット41は、スタート操作されると、図14に示すように、プログラムを開始し、タイマ415のリセット等の0クリアを行い(S1)、タイマ415をスタートさせ(S2)、第1処理(S6)、第2処理(S7)、第3処理(S8)を行って終了する。
【0025】
制御ユニット41は、第1処理(S6)がスタートすると、図15に示すように、タイマ415の計測時間Tiを、間欠運転の第1の所定時間t11と第2の所定時間t12の合計時間t1で割った余りを判定する(S61)。ここでは、余りが「0」の場合にポンプの駆動を停止する。
ステップS61で、計測時間Tiを合計時間t1で割った余りが「0」の場合(「Yes」である)、ポンプ部20の駆動を停止(デューティ比D3が0%である)し(S62)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S63)、ステップS64に進む。
ステップS61で、余りが「0」でない場合(「No」である)、ポンプ部20をデューティ比D2で駆動し(S65)、第1の温度Te1bを含む温度領域TR2となるようにペルチェ素子に印加する。具体的には、検出温度Teが温度領域TR2内にある場合(ステップS66の「Yes」である)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S67)、ステップS64に進み、検出温度Teが温度領域TR2よりも高い場合(ステップS66の「No」である)、ペルチェ素子にデューティ比D1bで印加して(S68)、ステップS64に進む。
ステップS64では、タイマ415の計測時間Tiが第1処理(S6)を行う第1の時間1Ti以上であるか否かを判定し、第1の時間1Tiよりも小さい場合(「No」である)は、ステップS61に進み、第1の時間1Ti以上の場合(「Yes」である)は、リターンして、図14に示す第2処理(S7)へと進む。
【0026】
制御ユニット41は、第2処理(S7)がスタートすると、図16に示すように、タイマ415の計測時間Tiを、間欠運転の第1の所定時間t21と第2の所定時間t22の合計時間t2で割った余りを判定する(S42)。ここでは、余りが「0」の場合にポンプの駆動を停止する。
ステップS42で、割った余りが「0」の場合(「Yes」である)、ポンプ部20の駆動を停止(デューティ比D3が0%である)し(S43)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S46)、ステップS74に進む。
ステップS42で、余りが「0」でない場合(「No」である)、ポンプ部20をデューティ比D2で駆動し(S48)、第1の温度Te1bを含む温度領域TR2となるようにペルチェ素子に印加する。具体的には、検出温度Teが温度領域TR2内にある場合(ステップS71の「Yes」である)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S72)、ステップS74に進み、検出温度Teが温度領域TR2よりも高い場合(ステップS71の「No」である)、ペルチェ素子にデューティ比D1bで印加して(S73)、ステップS74に進む。
ステップS74では、タイマ415の計測時間Tiが第2処理(S7)を行う第2の時間Ti2以上であるか否かを判定し、第2の時間Ti2よりも小さい場合(「No」である)は、ステップS42に進み、第2の時間Ti2以上の場合(「Yes」である)は、リターンして、図14に示す第3処理(S8)へと進む。
【0027】
第3処理は、第2処理におけるステップS71の温度領域TR2を当該温度領域TR2よりも高い温度領域3TR2に、ステップS74の第2の時間Ti2を第3の時間Ti3に、それぞれ変更した処置である。
制御ユニット41は、第3処理(S8)がスタートすると、図17に示すように、タイマの計測時間Tiを合計時間t2で割った余りを判定する(S81)。ここでは、余りが「0」の場合にポンプの駆動を停止する。
ステップS81で、割った余りが「0」の場合(「Yes」である)、ポンプ部20の駆動を停止(デューティ比D3が0%である)し(S82)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S83)、ステップS84に進む。
ステップS81で、余りが「0」でない場合(「No」である)、ポンプ部20をデューティ比D2で駆動し(S85)、第3の温度Te3bを含む温度領域3TR2となるようにペルチェ素子に印加する。具体的には、検出温度Teが温度領域3TR2内にある場合(ステップS86の「Yes」である)、ペルチェ素子にデューティ比D4aで印加して(S87)、ステップS84に進み、検出温度Teが温度領域3TR2よりも高い場合(ステップS86の「No」である)、ペルチェ素子にデューティ比D1bで印加して(S88)、ステップS74に進む。
ステップS84では、タイマ415の計測時間Tiが第3処理(S8)を行う第3の時間Ti3以上であるか否かを判定し、第3の時間Ti3よりも小さい場合(「No」である)は、ステップS81に進み、第3の時間Ti3以上の場合(「Yes」である)は、リターンして、処理を終了する。
【0028】
(5-1-2-3)その他
連続モードでは、「強コース」が選択された場合の処理を、図11図13を使って説明したが、「中コース」が選択された場合、第1処理(S3)において、図12のステップS33のデューティ比D1cをデューティ比D1bとし、第2処理(S4)において、冷却強化処理、つまり、図13に示すステップS41、S44、S45、S51~S54をなくして、ステップS46で、ペルチェ素子に印加する際のデューティ比を「D4a」とすればよい。換言すると、図16に示す自動モードの中コースの第2処理(S7)において、ステップS42が「Yes」の場合のステップS43とS46とを行うようにすればよい。
同様に、「弱コース」が選択され場合、第1処理(S3)において、デューティ比D1cをデューティ比D1aとし、第2処理(S4)において、冷却強化処理をなくして、ステップS46で、ペルチェ素子に印加する際のデューティ比を「D4a」とすればよい。
【0029】
自動モードでは、「中コース」が選択された場合の処理を、図14図17を使って説明したが、「強コース」が選択された場合、第1処理(S6)において、図15のステップS66の温度領域TR2を温度領域TR3とし、第2処理(S7)において、冷却強化処理を行うようにすればよい。なお、冷却強化処理は、図16に示すステップS7とS42の間に図13に示すS41を行い、図16に示すS43の後に、図13のS44、S45、S48~S52を行えばよい。
同様に、「弱コース」が選択された場合、第1処理(S6)において、図15のステップS66の温度領域を「TR1」とし、第2処理(7)において、冷却強化処理を行うようにすればよい。
【0030】
(5-2)電源ユニット
電源ユニットは、コンセント48を介して受電した商用電源から、制御ユニット41、ポンプ部20、冷却ユニット110、温度センサ160等を駆動させるための駆動電力を生成する。
【0031】
(6)筐体
筐体50は、図4及び図5に示すように、前板51、後板52及び天板53から構成される。筐体50は、図1に示すように箱状をしている。筐体50は、図1図4及び図5に示すように連結体6と接続するための接続ユニット57を天板53に備える。
【0032】
3.枕体
枕体として、「遮水性と柔軟性とを有し袋状に形成される袋体と、互いに略平行に配置される網目状の複数枚の編地と複数枚の前記編地間を連結する複数の連結糸とを有する立体編物とを備え、前記連結糸は、弾性を有する化学繊維で形成され、前記立体編物は、略平板状に形成されるとともに前記袋体の中に配置され、前記袋体の内部で前記立体編物に液体が保持されていることを特徴とする液体保持具」が特許文献1に記載されている。
この液体保持具は、流入側領域と出口側領域を繋ぐ接続側領域が1箇所であるため、接続側領域が使用者の頭で閉塞されてしまわないよう、立体編物を流入側領域と出口側領域との全域に設ける必要があり、製造し難いという課題がある。
実施形態に係る枕体7は、液体を内部に流入される流入口77と、流入した液体を外部へ流出させる流出口78とを有すると共に、流入口77から流出口78へと流れる複数の流路73,74,75を内部に有する。これにより、流路の1つが閉塞されても液体の流動は確保される。
なお、枕体7の内部の流路73,74,75に着目する発明においては、液体を循環させる装置本体1側の構成は特に限定されるものではない。逆に、装置本体1の構成に着目する発明においては、枕体7の構成は特に限定されるものではない。
【0033】
(1)全体
図18を用いて説明する。
枕体7は、内部に流路を有する枕本体70と、枕本体70に設けられ且つ連結体6の端部に接続される流入口77及び流出口78とを備え、流入口77から流入した液体が枕本体70内の流路を通って流出口78から連結体6側へと流出する。枕体7は、液体の流動性を向上させるための立体構造物72を内部に備える。なお、流入口77及び流出口78は接続具79を利用して枕本体70に設けられている。
【0034】
(1-1)枕本体
枕本体70は、ここでは、矩形シート状をし、長手方向の一端側に流入口77と流出口78とを有する。なお、流入口77と流出口78とは枕本体70の短手方向に間隔をおいて設けられている。
枕本体70は、シール性を有するフィルム71から構成されている。ここでは、2枚の矩形状のフィルム71を重ね合わせ、その周縁部71aが熱融着されている。なお、流入口77と流出口78は、一方のフィルム71に密閉状に取り付けられている。
フィルム71はガスバリア性を有している。ここでは、表面にガスバリアコーティングされたポリエチレン(PE)フィルムを利用できる。これにより、内部の液体の揮発を抑制でき、エアーの入り込みや水の汚れを防止できる。したがって、液体の補充や入れ替え等の必要がなく、長期に亘って使用できる。
また、フィルム71としてポリエチレンを利用することで、熱融着を容易に行うことができ、安価に枕本体70を製造できる。
【0035】
矩形状の2枚のフィルム71は、短手方向に離間する流入口77と流出口78との間に長手方向に沿って熱融着された主熱融着部71bを有する。これにより、枕本体70の内部には「U」字状の主流路73(図中の矢印で示す)が形成される。枕本体70は主流路73内に立体構造物72を収容する。
主流路73は、流入口77と流出口78とを流路の両端に有し、流入口77から流出口78に向かう途中で折り返し部73aを有する。なお、主流路73及び主熱融着部71bと後述の副流路74,75及び副熱融着部71c,71dとを区別するために、「主」や「副」を便宜上付している。
ここで、主流路73において、折り返し部73aよりも上流側を主上流側流路73bとし、折り返し部73aよりも下流側を主下流側流路73cとする。
主上流側流路73bにおいて液体が流れる流路の横断面積(以下、「流路断面積」ともいう)は、主下流側流路73cにおける流路断面積と同じである。つまり、図18の(b)において、主上流側流路73b、主下流側流路73cの短手方向の長さがL2=L3となっている。
【0036】
2枚フィルム71は、長手方向に延伸する主熱融着部71bの延長上に、間隔をおいて熱融着された副熱融着部71c,71dを有する。主熱融着部71bと副熱融着部71cとの間及び副熱融着部71cと副熱融着部71dとの間は、主上流側流路73bと主下流側流路73cとを接続する接続流路74a,75aとなる。これにより、主流路73と異なる経路の副流路74,75(図中の矢印で示す)が形成される。
このように、枕本体70は、主熱融着部71b及び副熱融着部71c,71dにより、内部に主流路73と副流路74,75の3本の流路を有することになる。これにより、流路の1つが閉塞されても、水の流通を確保できる。また、接続流路74a,75aに立体構造物72を設けなくても水の流通を確保できるため、枕体7の製造を容易にできる。
流入口77及び流出口78に近い接続流路74aは、枕本体70の長手方向の中央よりも流入口77及び流出口78側にある。これにより、例えば、枕本体70を長手方向に2つ折りして使用する際にも流路74が塞がるのを防止できる。
なお、流入口77及び流出口78に近い接続流路74aは、枕本体70の長手方向の流入口77及び流出口78が存在する側の端から、L1/2からL1の間にあるのが好ましい。これにより、流入してきた液体が直ちに流出口78に向かうのを防止し、枕本体70の全体に液体が行き渡るようにできる。
【0037】
(1-2)接続具
接続具79は、フィルム71に密閉状に固定されるベース部791と、ベース部791から筒状に延出する接続部793とを有し、接続部793はベース部791の裏側に連通している。ベース部791は一方のフィルム71に例えば融着されている。流入口77及び流出口78は接続部793の延出先端の開口により構成される。
流入口77及び流出口78用の接続部793は、長手方向の端部側に設けられている。これにより、チューブ61,63の接続を容易に行うことができる。また長手方向の外向きに接続部793が延伸しているため、枕本体70とチューブ61,63との重なりを少なくでき、使用勝手がよくなる。
【0038】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、各変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0039】
<変形例>
(1)液体の温度調整用の温度センサ160を流路ユニット100に設けて間接的に液体の温度を測定しているが、熱電対等を流路ユニット100内の流路に挿入して液体の温度を直接測定してもよい。
(2)実施形態の枕体7の主流路73は、「U」字状をしていたが、その形状は特に限定するものではない。同様に、枕体7の形状も矩形状に限定するものでない。
(3)実施形態の枕本体70は、2枚のフィルム71を重ねて、その周縁である4辺を融着しているが、枕体の構造は特に限定するものではない。例えば、1枚のフィルムを折り返して、3辺を融着してもよい。
【0040】
(4)枕体の接続流路内での流動性を高めるようにしてもよい。
以下、流動性を高めた接続流路について図19を用いて説明する。
接続流路74Baは、例えば、同図の(a)に示すように、少なくとも一方のフィルム71B(上側のフィルムである)を接続流路74Baに対応して余らせた状態で、その両側を熱融着することで形成されている。なお、余らした部分(余剰部分)は図の「71Bf」であり、両側の熱融着した部分は、主熱融着部71Bb及び副熱融着部71Bcである。
接続流路74Caは、例えば、(b)に示すように、接続流路74Caの形成位置に可撓性パイプ80を配して、その両側を熱融着することで形成されている。
【0041】
(5)実施形態の枕体7において、主上流側流路の流路断面積と主下流側流路の流路断面積は流路に沿って一定であって、主上流側流路の流路断面積が主下流側流路の流路断面積より小さくしてもよい(図18の(b)中においてL2<L3)。
(6)冷却強化処理は、各モードの「強コース」だけでなく、「中コース」や「弱コース」で行ってもよいし、行わなくてもよい。
(7)ポンプ部20の間欠運転の稼働時間(t11、t21)と非稼働時間(t12,t22)との比率は特に限定しないが、第1処理においては、t11>t12が好ましい。
第2処理及び第3処理では、ポンプ稼働中の冷却ユニット110へ印加電圧を高めたり、デューティ比(D1)を高めることで、稼働時間(t21)を非稼働時間(t22)以下としてもよい。また、第3処理では、第3の温度Te3や第3の温度範囲3TRによっては、稼働時間(t21)を非稼働時間(t22)以下としてもよい。
第2処理のポンプ部20の間欠運転と、第3処理のポンプ部20の間欠運転とが同じあっても、異なってもよい。また、第2処理と第3処理のポンプ部20の間欠運転を同じにして、ポンプ部20の駆動時のデューティ比(D2)を異なるようにしてもよい。
【0042】
(8)制御部は、図20に示すように、ポンプ部20の間欠運転に関係なく、冷却ユニット(ペルチェ素子)に対して一定電圧を連続的に印加してもよい。
(9)制御部は、印加電圧の低減のタイミングとポンプ部20の非稼働のタイミングとを一致させなくてもよく、例えば、ポンプ部20を駆動する前に印加電圧のデューティ比を高め、ポンプ部20が停止する前に印加電圧のデューティ比を下げてもよい(図21参照)し、ポンプ部20を駆動した後に印加電圧のデューティ比を高め、ポンプ部20が停止した後に印加電圧のデューティ比を下げてもよい。
【0043】
(10)制御部は、例えば、図22に示すように、ペルチェ素子に流れる累積電力が、ペルチェ素子への印加電圧が一定(図22の「E1」である)である連続運転(図22中の破線である)での累積電力と、同じになるように制御してもよい。この場合、ペルチェ素子に印加する電力E2は、図22に示すように、連続運転の印加電力E1よりも高くなる。これにより、消費電力をそのままで、ポンプ部20の稼働中の冷却ユニットの出力を高め、効率よく枕体7(液体)を冷却できる。
(11)ポンプ部の間欠運転、冷却ユニットにおける印加電圧のデューティ比の変化は、三角波状、正弦波状、のこぎり波状、台形状であってもよい。
(12)制御部は、実施形態で説明した各モードの各コースに対応したプログラム以外のプログラムで、ポンプ部や冷却ユニットを制御してもよい。
【符号の説明】
【0044】
X 頭部冷却装置
1 装置本体
6 連結体
7 枕体
40 回路部
41 制御ユニット(制御部)
110 冷却ユニット(冷却部)
図1
図2
図3
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図5
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図8
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図10
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