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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129304
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】シート搬送装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/00 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
B65H5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027978
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】犬塚 幹夫
【テーマコード(参考)】
3F101
【Fターム(参考)】
3F101AA01
3F101AA13
3F101LA07
3F101LB03
(57)【要約】
【課題】回転軸のアースを取る部材の組付性を向上し、適正に導通させることができるシート搬送装置等を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、金属製の回転軸351を有するレジストローラ35aと、回転軸351を支持する搬送フレーム31と、回転軸351に接続される第1端部82bと、円形状の第2端部82cとを有するアースばね82と、接地されており、搬送フレーム31に形成されたスリット314を介して搬送フレーム31に挿通されて第2端部82cと接触するアース板金37とを備え、搬送フレーム31は、第2端部82cが当接するばね支持部313を有し、第2端部82cは、ばね支持部313に当接する第1位置と、アース板金37に接触する第2位置とに移動可能であり、スリット313の第2端部82cの移動方向における第2位置側の上側縁部314aが、第1位置にある第2端部82cの移動方向における中心Cよりも第1位置側に位置する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の回転軸を有し、シートを搬送する搬送ローラと、
前記回転軸を支持するフレーム部材と、
前記回転軸に接続される第1端部と、円形状に形成される第2端部とを有するアースばねと、
接地されており、前記フレーム部材に形成されたスリットを介して前記フレーム部材に挿通されることにより前記アースばねの前記第2端部と接触するアース板金であって、前記フレーム部材から取り外し可能なアース板金と、
を備え、
前記フレーム部材は、前記アース板金が前記フレーム部材から取り外された状態において前記アースばねの前記第2端部が当接するばね支持部を有し、
前記アースばねの前記第2端部は、前記アース板金が前記フレーム部材から取り外された状態において前記ばね支持部に当接する第1位置と、前記アース板金が前記フレーム部材に取り付けられた状態において前記アース板金に接触する第2位置とに移動可能であり、
前記スリットの前記第2端部の前記第1位置と前記第2位置との間の移動方向における前記第2位置側の縁部が、前記第1位置にある前記第2端部の前記移動方向における中心よりも前記第1位置側に位置する、シート搬送装置。
【請求項2】
前記フレーム部材は、前記回転軸の軸心方向において前記アースばねに隣接して配置され、前記回転軸を支持する支持壁を有し、
前記軸心方向において、前記アースばねを挟んで前記支持壁と反対側に位置し、前記アースばね側へ向けて突出するリブ部材を備える、請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記リブ部材は、前記軸心方向と直交する方向から見て前記フレーム部材に取り付けられた前記アース板金と重なる位置まで、前記軸心方向に突出している、請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記フレーム部材の前記ばね支持部は、前記軸心方向において前記支持壁から前記リブ部材側へ向けて前記リブ部材との間に隙間を有する位置まで突出しており、
前記隙間は、前記アースばねの前記第2端部の前記軸心方向における幅よりも小さい、請求項2または請求項3に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
シート搬送方向における前記搬送ローラよりも上流側に、シートを前記搬送ローラへ案内するための金属製のガイド部材を備え、
前記ガイド部材と前記アース板金とは導通している、請求項1~請求項4の何れか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
接地された金属フレームを備え、
アース板金は、
前記フレーム部材の当接面と当接する第1部と、
前記金属フレームの固定面に固定される第2部と、
前記第1部と前記第2部とを接続し、前記第1部および前記第2部に対して屈曲される第3部とを有し、
前記フレーム部材は、前記当接面および前記固定面と交差する規制面を有し、
前記第3部は前記規制面と当接する、請求項1~請求項5の何れか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
一端にコネクタが接続されたハーネスを備え、
前記フレーム部材は、
前記回転軸を保持し、前記コネクタが通過可能な大きさに形成される保持孔と、
前記保持孔から径方向外側へ向かって延出し、前記ハーネスが通過可能な貫通溝と、を有する、請求項1~請求項6の何れか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項8】
前記フレーム部材は、前記貫通溝の延出方向の途中部において前記貫通溝内に突出し、前記貫通溝を通過する前記ハーネスが前記保持孔側へ移動することを規制する突起を有する、請求項7に記載のシート搬送装置。
【請求項9】
前記アース板金は、前記フレーム部材の前記軸心方向における一端部に配置され、
前記軸心方向において前記搬送ローラを挟んで前記アース板金と反対の端部に配置される基板を備え、
前記ハーネスは、前記搬送ローラの下方において前記軸心方向に延在し、他端が前記基板に接続される、請求項7または請求項8に記載のシート搬送装置。
【請求項10】
請求項1~請求項9の何れか一項に記載のシート搬送装置と、
前記シート搬送装置により搬送されるシートに画像を形成する画像形成部と、
を備える、画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置が備えるシート搬送装置においては、シートを搬送するための搬送ローラが用いられており、搬送ローラの回転軸が金属製である場合には、回転軸のアースを取る必要がある。
【0003】
回転軸のアースを取る構成については種々考案されている。例えば、特許文献1においては、ばね鋼等から成るアース部材を用いて搬送ローラの回転軸と金属製の補強部材とを導通することにより、回転軸のアースを取っている。
【0004】
また、特許文献2においては、金属製の構造体に接地している金属製の板ばねが金属製の回転軸に直接圧接することで、回転軸と構造体とを導通させて、回転軸のアースを取っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-026406号公報
【特許文献2】特開2001-341881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、搬送ローラにおける回転軸のアースを取る場合には、複数の部材同士を接続して導通させる必要があるが、複数の部材を接続する方法によっては、各部材の組み付け順に制約が生じる場合があり、部材の組み付けが複雑になってしまうおそれがある。また、部材の組み付けが複雑になると、接続された部材同士が適正に導通されずに回転軸のアースが不完全になって、画像形成装置における画像の乱れ、および装置内部の電子機器に対する悪影響が生じる原因になるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明においては、搬送ローラにおける回転軸のアースを取るための部材の組み付け性を向上するとともに、部材同士を適正に導通させることができるシート搬送装置および画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するシート搬送装置および画像形成装置は、以下の特徴を有する。
【0009】
即ち、シート搬送装置は、金属製の回転軸を有し、シートを搬送する搬送ローラと、前記回転軸を支持するフレーム部材と、前記回転軸に接続される第1端部と、円形状に形成される第2端部とを有するアースばねと、接地されており、前記フレーム部材に形成されたスリットを介して前記フレーム部材に挿通されることにより前記アースばねの前記第2端部と接触するアース板金であって、前記フレーム部材から取り外し可能なアース板金と、を備え、前記フレーム部材は、前記アース板金が前記フレーム部材から取り外された状態において前記アースばねの前記第2端部が当接するばね支持部を有し、前記アースばねの前記第2端部は、前記アース板金が前記フレーム部材から取り外された状態において前記ばね支持部に当接する第1位置と、前記アース板金が前記フレーム部材に取り付けられた状態において前記アース板金に接触する第2位置とに移動可能であり、前記スリットの前記第2端部の前記第1位置と前記第2位置との間の移動方向における前記第2位置側の縁部が、前記第1位置にある前記第2端部の前記移動方向における中心よりも前記第1位置側に位置する。
【0010】
これにより、回転軸のアースを取るためのアース板金の組み付け性を向上するとともに、アース板金とアースばねとを適正に導通させることができる。
【0011】
また、前記フレーム部材は、前記回転軸の軸心方向において前記アースばねに隣接して配置され、前記回転軸を支持する支持壁を有し、前記軸心方向において、前記アースばねを挟んで前記支持壁と反対側に位置し、前記アースばね側へ向けて突出するリブ部材を備える。
【0012】
これにより、リブ部材によって、アースばねの第2端部が軸心方向へ移動することを規制して、第2端部がアース板金から脱落することを抑制でき、アースばねとアース板金との適正な導通を保持できる。
【0013】
また、前記リブ部材は、前記軸心方向と直交する方向から見て前記フレーム部材に取り付けられた前記アース板金と重なる位置まで、前記軸心方向に突出している。
【0014】
これにより、リブ部材によって、アースばねの第2端部がアース板金から脱落することをより抑制できる。
【0015】
また、前記フレーム部材の前記ばね支持部は、前記軸心方向において前記支持壁から前記リブ部材側へ向けて前記リブ部材との間に隙間を有する位置まで突出しており、前記隙間は、前記アースばねの前記第2端部の前記軸心方向における幅よりも小さい。
【0016】
これにより、軸心方向に移動したアースばねの第2端部が隙間を通過してばね支持部から脱落することを抑制できる。
【0017】
また、シート搬送方向における前記搬送ローラよりも上流側に、シートを前記搬送ローラへ案内するための金属製のガイド部材を備え、前記ガイド部材と前記アース板金とは導通している。
【0018】
これにより、アース板金を通じてガイド部材のアースを取ることができる。
【0019】
また、接地された金属フレームを備え、アース板金は、前記フレーム部材の当接面と当接する第1部と、前記金属フレームの固定面に固定される第2部と、前記第1部と前記第2部とを接続し、前記第1部および前記第2部に対して屈曲される第3部とを有し、前記フレーム部材は、前記当接面および前記固定面と交差する規制面を有し、前記第3部は前記規制面と当接する。
【0020】
これにより、アース板金の第2部を金属フレームの固定面に固定する際に、アース板金が変形することを抑制できる。
【0021】
また、一端にコネクタが接続されたハーネスを備え、前記フレーム部材は、前記回転軸を保持し、前記コネクタが通過可能な大きさに形成される保持孔と、前記保持孔から径方向外側へ向かって延出し、前記ハーネスが通過可能な貫通溝と、を有する。
【0022】
これにより、ハーネスのコネクタをフレーム部材の外部と内部との間で通過させるための孔を別途設ける必要がなく、フレーム部材の強度を保持することができる。また、保持孔を通じてフレーム部材を通過したコネクタに接続されるハーネスを、貫通溝を通じてフレーム部材内に引き回すことができ、ハーネスを引き回すスペースを小さくして、装置の小型化を図ることができる。
【0023】
また、前記フレーム部材は、前記貫通溝の延出方向の途中部において前記貫通溝内に突出し、前記貫通溝を通過する前記ハーネスが前記保持孔側へ移動することを規制する突起を有する。
【0024】
これにより、貫通溝を通過するハーネスを、所望の位置保持することができる。
【0025】
また、前記アース板金は、前記フレーム部材の前記軸心方向における一端部に配置され、前記軸心方向において前記搬送ローラを挟んで前記アース板金と反対の端部に配置される基板を備え、前記ハーネスは、前記搬送ローラの下方において前記軸心方向に延在し、他端が前記基板に接続される。
【0026】
これにより、基板に接続されるハーネスをフレーム部材内において省スペースで引き回すことができる。
【0027】
また、画像形成装置は、請求項1~請求項9の何れか一項に記載のシート搬送装置と、前記シート搬送装置により搬送されるシートに画像を形成する画像形成部と、を備える。
【0028】
これにより、画像形成装置において、回転軸のアースを取るためのアース板金の組み付け性を向上するとともに、アース板金とアースばねとを適正に導通させることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、回転軸のアースを取るためのアース板金の組み付け性を向上するとともに、アース板金とアースばねとを適正に導通させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】画像形成装置を示す中央断面図である。
図2】画像形成装置における装置本体の内部を示す斜視図である。
図3】シート搬送ユニットを示す斜視図である。
図4】シート搬送ユニットを示す中央断面図である。
図5】シート搬送ユニットの左端部を示す斜視図である。
図6】シート搬送ユニットの左端部を示す側面断面図であって、アースばねの第2端部がアース板金と接触している状態を示す図である。
図7】シート搬送ユニットの左端部を示す側面断面図であって、アースばねの第2端部がばね支持部と接触している状態を示す図である。
図8】アースばねを示す図である。
図9】アース板金を示す斜視図である。
図10】搬送フレームに取り付けられたアース板金を示す斜視図である。
図11】第1位置にあるアースばねの第2端部を示す側面断面図である。
図12】シート搬送ユニットの左端部を示す正面断面図である。
図13】シート搬送ユニットの左端部を示す平面断面図である。
図14】シート搬送ユニットの右端部を示す側面図であって、(a)は第2支持壁に基板が取り付けられていない状態を示す図であり、(b)は第2支持壁に基板が取り付けられている状態を示す図である。
図15】シート搬送ユニットを示す正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0032】
[画像形成装置]
図1に示す画像形成装置1は、本発明に係るシート搬送装置を備えた画像形成装置の一実施形態であり、電子写真方式により、シートSに複数色の画像を形成するカラーレーザプリンタである。
【0033】
以下の説明では、図1における右側を画像形成装置1の前側、図1における左側を画像形成装置1の後側と規定し、図1おける紙面手前側を画像形成装置1の左側、図1における紙面奥側を画像形成装置1の右側と規定する。また、図1における上側および下側を、それぞれ画像形成装置1の上側および下側と規定する。
【0034】
画像形成装置1は、装置本体2と、シートSを支持する給紙トレイ10およびシートSを搬送するシート搬送ユニット30を有する給紙部3と、給紙部3により搬送されてきたシートSに画像を形成する画像形成部5とを備えている。シート搬送ユニット30は、シート搬送装置の一例である。
【0035】
装置本体2は略直方体形状に形成されており、給紙部3および画像形成部5を収容している。装置本体2の上面には開口部2Aが開口しており、装置本体2は開口部2Aを開閉可能なトップカバー23を有している。
【0036】
トップカバー23は、後端部の回動軸23aを中心として回動可能に構成されており、回動軸23aを中心として回動することにより、開口部2Aを閉鎖する閉位置と、開口部2Aを開放する開位置との間を移動可能である。装置本体2のトップカバー23には前側から後側へ向かうにつれて下方に傾斜する排紙トレイ23bが形成されている。
【0037】
給紙部3は、装置本体2の下部に配置されており、給紙トレイ10に支持されるシートSをシート搬送ユニット30によって画像形成部5に搬送するものである。給紙トレイ10は、前後方向へスライド可能に構成されており、装置本体2に収容される収容位置と、収容位置から前方へ引き出された分離位置との間で移動可能に構成されている。
【0038】
シート搬送ユニット30は、搬送フレーム31と、給紙ローラ32と、分離ローラ33と、搬送ローラ34aと、レジストローラ35aと、ガイド部材36とを備えている。レジストローラ35aは、シートを搬送する搬送ローラの一例である。給紙部3は、分離ローラ33に対向配置される分離パッド33aを備えている。装置本体2内には、給紙トレイ10から画像形成部5を経由して排紙トレイ23aへ至るシートSの搬送経路Pが構成されている。
【0039】
給紙トレイ10に支持されるシートSは、給紙ローラ32、分離ローラ33および分離パッド33aにより1枚ずつ分離されて搬送経路Pに送り出される。給紙ローラ32は、給紙トレイ10から画像形成部5に向けてシートSを搬送するローラである。分離ローラ33および分離パッド33aは、給紙トレイ10に支持されるシートSを一枚ずつ分離する分離手段を構成している。
【0040】
搬送経路Pに送り出されたシートSは、搬送ローラ34aおよび搬送ローラ34aに対向配置されるコロ34bと、レジストローラ35aおよびレジストローラ35aに対向配置されるレジストコロ35bとにより、画像形成部5に向けて搬送される。
【0041】
ガイド部材36は、シート搬送方向におけるレジストローラ35aよりも上流側に位置しており、搬送ローラ34aにより搬送されるシートSをレジストローラ35aへ案内する。ガイド部材36は、金属製部材により形成されている。レジストローラ35aは、搬送されるシートSの先端の移動を規制して一旦停止させた後、シートSを所定のタイミングにて画像形成部5に向けて搬送する。
【0042】
レジストローラ35aよりもシート搬送方向の上流側には、レジ前センサS1が配置されており、レジストローラ35aよりもシート搬送方向の下流側には、レジ後センサS2が配置されている。
【0043】
レジ前センサS1およびレジ後センサS2は、搬送されるシートSの検出を行うためのセンサであり、搬送経路Pに沿って搬送されるシートSの搬送方向先端がレジ前センサS1およびレジ後センサS2の位置に到達すると、レジ前センサS1およびレジ後センサS2がそれぞれオンされてシートSを検出する。また、搬送経路P沿って搬送されるシートSの搬送方向後端がレジ前センサS1およびレジ後センサS2の位置に到達すると、レジ前センサS1およびレジ後センサS2はそれぞれオフされ、シートSを検出しなくなる。
【0044】
給紙ローラ32、分離ローラ33、搬送ローラ34a、レジストローラ35a、レジストコロ35b、ガイド部材36、レジ前センサS1、およびレジ後センサS2は、搬送フレーム31に支持されている。分離パッド33aおよびコロ34bは、給紙トレイ10に支持されている。
【0045】
画像形成部5は給紙部3の上方に配置されており、前後方向に並設される4つのプロセスカートリッジ50を備えている。各プロセスカートリッジ50は、ブラック、イエロー、マゼンタ、およびシアンの各色に対応して設けられている。プロセスカートリッジ50は、装置本体2に着脱可能に装着されている。プロセスカートリッジ50は、感光ドラム51と、現像ローラ52と、供給ローラ53と、帯電器54とを備えている。
【0046】
プロセスカートリッジ50は、感光ドラム51の軸線が左右方向に沿った姿勢で装置本体2に装着されている。現像ローラ52は、感光ドラム51に当接する当接位置と、感光ドラム51から離間する離間位置とに移動可能に構成されている。供給ローラ53は、プロセスカートリッジ50に収容されるトナーを現像ローラ52に供給する。
【0047】
装置本体2は、感光ドラム51の表面を露光する露光ヘッド59を有している。露光ヘッド59は、トップカバー23に支持されている。露光ヘッド59は、各感光ドラム51に対応して4つ設けられており、各露光ヘッド59は前後方向に並設されている。露光ヘッド59はトップカバー23から下方へ延出しており、下端部に露光部59aを有している。露光部59aは、トップカバー23が閉じた状態において感光ドラム52の上方に近接して配置されている。露光部59aは、左右方向に並列される複数のLED素子を備えたLEDアレイにより構成されている。
【0048】
感光ドラム51の搬送経路Pを挟んだ下方には、転写ベルト41が対向配置されている。転写ベルト41は、駆動ローラ42と駆動ローラ42の前方に配置される従動ローラ43との間に掛け渡されている。転写ベルト41、駆動ローラ42、および従動ローラ43によりベルト装置40が構成されている。転写ベルト41を挟んだ各感光ドラム51に対向する位置には、それぞれ転写ローラ44が配置されている。
【0049】
画像形成部5においては、帯電器54によって一様に帯電された感光ドラム51が、それぞれ露光ヘッド59によって選択的に露光される。この露光により、感光ドラム51の表面から電荷が選択的に除去され、感光ドラム51の表面に静電潜像が形成される。
【0050】
プロセスカートリッジ50に収容されるトナーは、供給ローラ53と現像ローラ52との間で正極性に帯電され、現像ローラ52の表面に担持される。現像ローラ52には現像バイアスが印加されており、感光ドラム51に形成された静電潜像が現像ローラ52に対向すると、静電潜像と現像ローラ52との間の電位差により、現像ローラ52から静電潜像にトナーが供給される。これによって、感光ドラム51の表面にトナー像が形成される。
【0051】
画像形成部5へ向けて搬送されたシートSが転写ベルト41上に到達すると、転写ベルト41により搬送されて、転写ベルト41と各感光ドラム51との間を順次通過する。そして、感光ドラム51の表面上のトナー像は、シートSと対向したときに、転写ローラ44に印加された転写バイアスによってシートSに転写される。
【0052】
なお、本実施形態における転写ベルト41は、トナー像が転写されるシートSを搬送する搬送ベルトに構成されているが、トナー像がベルト自身に転写され、ベルトに転写されたトナー像がさらにシートSに転写される中間転写ベルトに構成することも可能である。
【0053】
トナー像が転写されたシートSは定着装置60に搬送される。定着装置60は加熱ローラ61と加熱ローラ61に圧接する加圧ローラ62とを備えており、定着装置60に搬送されたシートSは、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を通過する間にトナー像が熱定着される。
【0054】
トナー像が熱定着されたシートSは、定着装置60から搬送方向下流側に搬送され、さらに中間排紙ローラ対63、および中間排紙ローラ対63の搬送方向下流側に配置される排紙ローラ対64により搬送されて、排紙トレイ23bに排出される。
【0055】
図2に示すように、装置本体2は、左右方向に互いに離間して配置される第1本体フレーム24と、第2本体フレーム25とを備えている。第1本体フレーム24は、装置本体2の右端部に位置しており、前後方向および上下方向に延出している。第2本体フレーム25は、装置本体2の左端部に位置しており、前後方向および上下方向に延出している。
【0056】
[シート搬送ユニット]
図2図3に示すように、シート搬送ユニット30は、左右方向に延出し、第1本体フレーム24と第2本体フレーム25とを連結する前フレーム26を備えている。前フレーム26は、装置本体2の前端部かつ上部において第1本体フレーム24と第2本体フレーム25とを連結している。前フレーム26は、板金部材により形成されており、接地されている。前フレーム26は、接地された金属フレームの一例である。
【0057】
シート搬送ユニット30の搬送フレーム31は、装置本体の前端部かつ前フレーム26の下方において、第1本体フレーム24と第2本体フレーム25との間に配置されている。搬送フレーム31は、第1本体フレーム24および第2本体フレーム25によって支持されている。
【0058】
図4図7に示すように、レジストローラ35aは、左右方向へ延出する金属製の回転軸351を有しており、回転軸351の軸心Xを中心として回転可能に構成されている。シート搬送ユニット30は、回転軸351の左端部を支持する軸受81を有している。軸受81は、回転軸351を支持する軸受部81aと、軸受部81aから径方向外側へ延出する係止部81bとを有している。
【0059】
搬送フレーム31は、回転軸351の左端部を支持する第1支持壁311を有している。第1支持壁311は、搬送フレーム31の左端部に位置している。第1支持壁311は、アースばねに隣接して配置され、回転軸を支持する支持壁の一例である。回転軸351は、軸受81の軸受部81aを介して第1支持壁311に回転可能に支持されている。搬送フレーム31は、回転軸を支持するフレーム部材の一例である。
【0060】
シート搬送ユニット30は、軸受81に支持されるアースばね82を有している。図8に示すように、アースばね82は線材を加工して形成された線ばねであり、支持部82aと、第1端部82bと、第2端部82cとを有している。
【0061】
支持部82aは線材を複数回巻回した円形状に形成されており、軸受81の軸受部81aに篏合されている。支持部82aが軸受部81aに篏合されることにより、アースばね82が軸受81に支持されている。第1端部82bは支持部82aから径方向外側へ延出しており、軸受81の係止部81bに係止されている。第1端部82bが係止部81bに係止することにより、アースばね82が全体的に周方向へ回転することが規制される。
【0062】
軸受81は導電性部材にて形成されており、支持部82aが軸受部81aに篏合するとともに、第1端部82bが係止部81bに係止することにより、軸受81とアースばね82とが接触して、電気的に接続されている。つまり、軸受81とアースばね82とは導通している。第2端部82cは支持部82aから径方向外側へ延出しており、先端部が線材を複数回巻回した円形状に形成されている。つまり、第2端部82cは円形状に形成されている。
【0063】
搬送フレーム31は、前端部に位置し前後方向に面する前壁312と、前壁312から後方へ延出するばね支持部313と、ばね支持部313の上方において前壁312を前後方向に貫通するスリット314とを有している。ばね支持部313は、上下方向に面する平板状に形成されており、スリット314は左右方向に長い矩形状に形成されている。アースばね82の第2端部82cは、ばね支持部313の上面に当接可能であり、ばね支持部313の上面に当接した状態(図7参照)では、下方への付勢力を有している。
【0064】
シート搬送ユニット30は、搬送フレーム31の前壁312に取り付けられるアース板金37を有している。アース板金37は金属製の板金部材にて形成されており、接地されている。アース板金37は、搬送フレーム31の左端部に位置している。左端部は、軸心X方向における一端部の一例である。
【0065】
図9図10に示すように、アース板金37は、本体部37aと、導通部37bと、第1固定部37cと、当接部37dと、第2固定部37eと、規制部37fとを有している。本体部37aは、上下方向に延出しており、板面が前後方向に面した姿勢で搬送フレーム31の前壁312に当接している。
【0066】
導通部37bは、本体部37aの下部かつ右部に接続されており、本体部37aから板金部材を後方へ屈曲することにより形成されている。導通部37bは、板面が上下方向に面しており、前壁312のスリット314に前方から挿通されている。
【0067】
図5図6に示すように、スリット314に挿通された導通部37bは、前壁312の後方においてばね支持部313の上方に位置している。導通部37bがスリット314に挿通された状態においては、導通部37bの上面にアースばね82の第2端部82cが接触している。アースばね82の第2端部82cは、導通部37bの上面に接触した状態(図6参照)では、下方への付勢力を有している。
【0068】
アースばね82の第2端部82cが導通部37bの上面に接触することで、アースばね82とアース板金37とが導通している。導通部37bの上面に接触した状態の第2端部82cは下方への付勢力を有しているため、アースばね82とアース板金37とは、適正に導通することが可能となっている。
【0069】
第1固定部37cは、本体部37aの下端から下方へ延出しており、ネジ等の締結部材により締結されることで、搬送フレーム31の前壁312に固定されている。本体部37aと第1固定部37cとの境界部においては、板金部材が屈曲されて段差部37gが形成されている。本体部37aと第1固定部37cとの間に段差部37gが形成されていることによってアース板金37の剛性が向上しており、第1固定部37cを前壁312に固定する際に、アース板金37が変形することを抑制可能となっている。
【0070】
図3図10に示すように、ガイド部材36の左端部からは接続片36aが左方へ延出しており、接続片36aと第1固定部37cとが締結部材により前壁312に共締めされている。接続片36aと第1固定部37cとは、共締めされることにより互いに接触して導通している。つまり、ガイド部材36とアース板金37とは導通している。アース板金37は接地されているため、ガイド部材36とアース板金37とが導通することによって、アース板金37を通じてガイド部材36のアースを取ることが可能となっている。
【0071】
当接部37dは、本体部37aの上端部かつ左端部に接続されており、上下方向に延出している。当接部37dは、板面が前後方向に面している。搬送フレーム31は、前壁312の左端部かつ上端部に、前方に面するとともに前後方向において当接部37dと対向する当接面315を有している。アース板金37の当接部37dは、当接面315と当接している。当接部37dは、アース板金の第1部の一例である。本体部37aと当接部37dとの境界部においては、板金部材が屈曲されて段差部37hが形成されている。アース板金37は、本体部37aと当接部37dとの間に段差部37hを有することで、剛性が向上されている。
【0072】
第2固定部37eは、板面が前後方向に面しており、ネジ等の締結部材により締結されることで、前フレーム26の前面26aに固定されている。第2固定部37eが前面26aに固定されることで、アース板金37と前フレーム26とが接触して導通し、アース板金37のアースを取ることができる。前フレーム26の前面26aは、金属フレームの固定面の一例であり、第2固定部37eは、金属フレームの固定面に固定される第2部の一例である。
【0073】
規制部37fは、当接部37dと第2固定部37eとを接続しており、板面が左右方向に面している。規制部37fは、第1部と第2部とを接続する第3部の一例である。規制部37fは、板金部材を当接部37dと第2固定部37eとに対して屈曲することにより形成されている。搬送フレーム31は、当接面315の右端部に連続して形成され、右方に面する規制面316を有している。規制面316は、搬送フレーム31の当接面315および前フレーム26の前面26aと交差している。規制部37fは、規制面316と当接している。
【0074】
規制部37fは、当接部37dおよび第2固定部37e対して屈曲されており、当接部37dと第2固定部37eとの間に形成された段差部となっている。アース板金37は、当接部37dと第2固定部37eとの間に規制部37fを有することで、剛性が向上されている。
【0075】
アース板金37は、規制部37fにより剛性が向上されるとともに、規制部37fが規制面316に当接しているため、第2固定部37eを前フレーム26の前面26aに締結する際に生じる、板金部材を変形させようとする力を規制面316により受けることができる。これにより、第2固定部37eを前フレーム26の前面26aに固定する際に、アース板金37が変形することを抑制可能となっている。
【0076】
アース板金37は、第1固定部37cの前壁312に対する固定、および第2固定部37eの前面26aに対する固定を解除することで、搬送フレーム31から取り外すことが可能である。従って、シート搬送ユニット30は、アース板金37が搬送フレーム31に取り付けられた状態(図6に示す状態)と、アース板金37が搬送フレーム31から取り外された状態(図7に示す状態)とをとることができる。
【0077】
図7に示すように、アース板金37が搬送フレーム31から取り外された状態においては、アースばね82の第2端部82cは、ばね支持部313の上面に当接する第1位置に移動した状態となる。一方、図6に示すように、アース板金37が搬送フレーム31に取り付けられて、導通部37bがスリット314を介して搬送フレーム31の前壁312よりも後方へ挿通された状態においては、アースばね82の第2端部82cは、導通部37bの上面に接触する第2位置に移動した状態となる。アースばね82の第2端部82cが導通部37bに接触する第2位置にあるときには、アースばね82とアース板金37とが導通して、回転軸351がアースされた状態となる。
【0078】
アース板金37が搬送フレーム31から取り外されてアースばね82の第2端部82cが第1位置にある状態において、アース板金37の導通部37bがスリット314に挿通されると、第2端部82cは挿通された導通部37bによって上方へ押し上げられて、第2位置に移動する。逆に、アース板金37が搬送フレーム31に取り付けられてアースばね82の第2端部82cが第2位置にある状態から、アース板金37が取り外されると、第2端部82cは下方への付勢力によって第1位置に移動する。
【0079】
このように、アースばね82の第2端部82cは、ばね支持部313に当接する第1位置と、導通部37bに接触する第2位置とに移動可能である。本実施形態においては、第2端部82cの第1位置と第2位置との間の移動方向は上下方向である。
【0080】
図11に示すように、スリット314は、第2端部82cの第1位置と第2位置との間の移動方向における第2位置側の縁部である上側縁部314aを有している。また、アースばね82の第2端部82cにおける円形状の中心Cは、第2端部82cの第1位置と第2位置との間の移動方向における中心である。そして、スリット314の上側縁部314aは、第1位置にある第2端部82cの第1位置と第2位置との間の移動方向における中心Cよりも、距離Dだけ第1位置側に位置している。
【0081】
このような構成においては、アース板金37の導通部37bをスリット314に挿通したときに、導通部37bがスリット314の上側縁部314aに最も近い位置にあった場合でも、導通部37bは、第1位置にある第2端部82cの円形状における中心Cよりも下方に当接する。従って、導通部37bをスリット314に挿通したときには、導通部37bはスリット314に挿通されたときの上下方向の位置にかかわらず、必ず第2端部82cの円形状における中心Cよりも下方に当接することとなる。
【0082】
導通部37bが第2端部82cの円形状における中心Cよりも下方に当接することで、導通部37bを第2端部82cの円形状に沿って第2端部82cの下方に潜り込ませることができ、第2端部82cを円滑に上方へ押し上げて第2位置に移動させることができる。これにより、回転軸351のアースを取るためのアース板金37の組み付け性を向上するとともに、アース板金37とアースばね82とを適正に導通させることが可能となる。
【0083】
図12図13に示すように、回転軸351の左端部には、回転軸351に対する駆動力が入力される入力ギア352が固定されている。また、搬送フレーム31の左端部には、入力ギア352を左方から覆うギアカバー38が装着されている。ギアカバー38は、回転軸351の軸心X方向において、アースばね82の左方に位置している。ギアカバー38は、軸心X方向におけるアースばね82側となる右方へ向けて突出するリブ381を有している。
【0084】
搬送フレーム31の第1支持壁311は、軸心X方向においてアースばね82の右方に隣接して配置されており、リブ381は、軸心X方向において、アースばね82を挟んで第1支持壁311の反対側に位置している。リブ381は、アースばね側へ向けて突出するリブ部材の一例である。リブ381は、軸心X方向と直交する方向から見て搬送フレーム31に取り付けられたアース板金37の導通部37bと距離W2だけ重なる位置まで、軸心X方向における右側へ突出している。
【0085】
アースばね82の第2端部82cは弾性を有しており、例えば画像形成装置1の通常使用時または落下時等において装置に衝撃が加わった場合には、第2端部82cは軸心X方向に移動することがある。軸心X方向に移動した第2端部82cが導通部37bの左端よりも左方に移動すると、第2端部82cは導通部37bの上面に接触した状態から脱落して、アースばね82とアース板金37との導通状態が解除されるおそれがある。
【0086】
しかし、シート搬送ユニット30においては、アースばね82側へ突出するリブ381を有しているため、リブ381によって第2端部82cが軸心X方向における左方へ移動することを規制することができ、第2端部82cが導通部37bから脱落することを抑制可能となっている。これにより、アースばね82とアース板金37との適正な導通を保持することができる。
【0087】
特に、リブ381は、軸心X方向と直交する方向から見て導通部37bと重なる位置まで軸心X方向に突出しているため、アース板金37を搬送フレーム31に取り付けた状態において装置に衝撃が加わった場合に、第2端部82cの左方への移動を効果的に規制することができる。これにより、第2端部82cが導通部37bから脱落することを、より抑制することが可能となっている。
【0088】
搬送フレーム31のばね支持部313は、軸心X方向において、第1支持壁311からリブ381側となる左方へ向けて突出している。ばね支持部313は、軸心X方向において、リブ381との間に隙間W3を有する位置まで突出している。図8(b)に示すように、アースばね82における第2端部82cの円形状に形成された部分は、軸心X方向において幅W1を有している。隙間W3は、幅W1よりも小さい。
【0089】
このように、ばね支持部313とリブ381との間の隙間W3は、第2端部82cの幅W1よりも小さく形成されている。従って、アース板金37が搬送フレーム31から取り外されて第2端部82cがばね支持部313に当接した状態において装置に衝撃が加わった場合でも、軸心X方向における左方に移動した第2端部82cが隙間W3を通過してばね支持部313から脱落することを抑制できる。
【0090】
図14に示すように、搬送フレーム31は、レジストローラ35aの回転軸351の右端部を保持する第2支持壁317を有している。第2支持壁317は、搬送フレーム31の右端部に位置している。シート搬送ユニット30は、回転軸351の右端部を支持する軸受83を有している。第2支持壁317は、軸受83が嵌装される保持孔317aを有している。保持孔317aは、第2支持壁317を左右方向に貫通している。回転軸351は、保持孔317aに嵌装された軸受81を介して第2支持壁317に回転可能に保持されている。
【0091】
第2支持壁317は、保持孔317aの外周縁部から径方向外側へ向かって延出する貫通溝317bを有している。通溝317bは、第2支持壁317を左右方向に貫通している。貫通溝317bは、保持孔317aの外周縁部から前下方へ延びた後、下方へ向けて延びている。
【0092】
図14図15に示すように、第2支持壁317は、搬送フレーム31の左右方向における外側となる右方に面する外側面317Aと、搬送フレーム31の左右方向における内側となる左方に面する内側面317Bとを有している。第2支持壁317の外側面317Aには、基板84が取り付けられている。基板84には、レジ前センサS1およびレジ後センサS2が実装されている。基板84は、軸心X方向において、レジストローラ35aを挟んでアース板金37と反対の右端部に配置されている。
【0093】
シート搬送ユニット30は、一端にコネクタ86が接続され、他端にコネクタ87が接続されたハーネス85を有している。ハーネス85の他端に接続されたコネクタ87は基板84に実装されている。第2支持壁317の保持孔317aは、ハーネス85の一端に接続されたコネクタ86が通過可能な大きさに形成されており、第2支持壁317の貫通溝317bは、ハーネス85が通過可能に形成されている。
【0094】
基板84を第2支持壁317に取り付けるときには、コネクタ87が基板84に実装されてハーネス85の他端が基板84に接続された状態で取り付ける。基板84を第2支持壁317に取り付けた後、ハーネス85の一端側のコネクタ86を、保持孔317aを通じて第2支持壁317の外側面317A側から内側面317B側へ通過させて、搬送フレーム31の内部に侵入させる。
【0095】
さらに、ハーネス85を、貫通溝317bを通じて第2支持壁317の外側面317A側から内側面317B側へ通過させて、搬送フレーム31の内部に引き込む。ハーネス85を搬送フレーム31の内部に引き込んだ後は、ハーネス85を貫通溝317bの下端部に位置させる。
【0096】
このように、シート搬送ユニット30においては、第2支持壁317の外側面317Aに取り付けられた基板84から延出するハーネス85を搬送フレーム31の内部に引き回す場合、コネクタ86を保持孔317aを通じて搬送フレーム31の内部に侵入させるとともに、ハーネス85を貫通溝317bを通じて搬送フレーム31の内部に引き込むように構成している。
【0097】
これにより、ハーネス85のコネクタ86を搬送フレーム31の外部と内部との間で通過させるための孔を別途設ける必要がなく、搬送フレーム31の強度を保持することができる。また、保持孔317aを通じて搬送フレーム31を通過したコネクタ86に接続されるハーネス85を、貫通溝317bを通じて搬送フレーム31内に引き回すことができ、ハーネス85を引き回すスペースを小さくして、装置の小型化を図ることが可能となる。
【0098】
また、貫通溝317bを通じて搬送フレーム31内に引き込まれたハーネス85は、レジストローラ35aの下方において、搬送フレーム31の右端部から左端部にかけて軸心X方向に延在しており、基板84に接続されるハーネス85を搬送フレーム31内において省スペースで引き回すことが可能となっている。
【0099】
また、搬送フレーム31は、貫通溝317bの延出方向の途中部において貫通溝317b内に突出する突起317cを有している。突起317cは、貫通溝317bの下端部に位置するハーネス85よりも保持孔317a側に位置しており、貫通溝317bを通過するーネス85が保持孔317a側へ移動することを規制している。これにより、貫通溝317bを通過するハーネス85を、所望する位置である貫通溝317bの下端部に保持することが可能となっている。
【符号の説明】
【0100】
1 画像形成装置
5 画像形成部
26 前フレーム
26a 前面
30 シート搬送ユニット
31 搬送フレーム
35a レジストローラ
36 ガイド部材
37 アース板金
37d 当接部
37e 第2固定部
37f 規制部
38 ギアカバー
27b 導通部
82 アースばね
82b 第1端部
82c 第2端部
84 基板
85 ハーネス
86 コネクタ
311 第1支持壁
313 ばね支持部
314 スリット
314a 上側縁部
315 当接面
316 規制面
317a 保持孔
317b 貫通溝
317c 突起
351 回転軸
381 リブ
C 中心
S シート
X 軸心
W1 幅
W3 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15