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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129352
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】移動体
(51)【国際特許分類】
   B60G 1/04 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
B60G1/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184248
(22)【出願日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0025056
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳 根 相
(72)【発明者】
【氏名】高 勳 建
(72)【発明者】
【氏名】千 周 永
(72)【発明者】
【氏名】徐 恩 浩
【テーマコード(参考)】
3D301
【Fターム(参考)】
3D301AB21
3D301BA20
3D301DB22
3D301DB57
3D301DB60
(57)【要約】
【課題】多様な自由度を有し、地面の環境などの外部要因の変化に対応することができる新規な構造の移動体を提供する。
【解決手段】本発明の移動体は、ホイールと、一側がホイールに結合される駆動部と、駆動部の一側が結合される胴体部と、を含み、駆動部は、第1回転軸を含み、第1回転軸を中心にホイールを回転運動させる第1モータと、第1回転軸からホイールの半径方向に離隔する第2回転軸を含み、第2回転軸を中心にホイールを回転運動させる第2モータと、第1回転軸と第2回転軸を交差する方向に延びる第3回転軸を含み、第3回転軸を中心にホイールを操舵するように備えられる第3モータと、からなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホイールと、
一側が前記ホイールに結合される駆動部と、
前記駆動部の一側が結合される胴体部と、を含み、
前記駆動部は、
第1回転軸を含み、前記第1回転軸を中心に前記ホイールを回転運動させる第1モータと、
前記第1回転軸から前記ホイールの半径方向に離隔する第2回転軸を含み、前記第2回転軸を中心に前記ホイールを回転運動させる第2モータと、
前記第1回転軸と前記第2回転軸を交差する方向に延びる第3回転軸を含み、前記第3回転軸を中心に前記ホイールを操舵するように備えられる第3モータと、を含むことを特徴とする移動体。
【請求項2】
前記ホイールは、
前記胴体部の前方右側に備えられる第1ホイールと、
前記胴体部の前方左側に備えられる第2ホイールと、
前記胴体部の後方右側に備えられる第3ホイールと、
前記胴体部の後方左側に備えられる第4ホイールと、を含み、
前記駆動部は、
前記第1ホイールと結合される第1駆動部と、
前記第2ホイールと結合される第2駆動部と、
前記第3ホイールと結合される第3駆動部と、
前記第4ホイールと結合される第4駆動部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項3】
前記第1ホイールおよび前記第3ホイールに備えられる前記第2回転軸の任意の回転角度で、前記第1ホイールと前記第3ホイールとは、互いに離隔するように備えられることを特徴とする請求項2に記載の移動体。
【請求項4】
前記第2ホイールおよび前記第4ホイールに備えられる前記第2回転軸の任意の回転角度で、前記第2ホイールと前記第4ホイールとは、互いに離隔するように備えられることを特徴とする請求項2に記載の移動体。
【請求項5】
前記第1駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第3駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記第1ホイールおよび前記第3ホイールが前記胴体部と比較して最下端に位置するように駆動され、
前記第2駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第4駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記第2ホイールおよび前記第4ホイールが前記胴体部と比較して最上端に位置するように駆動されることを特徴とする請求項2に記載の移動体。
【請求項6】
前記第1駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第2駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最前方に位置するように駆動され、
前記第3駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第4駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最後方に位置するように駆動されることを特徴とする請求項2に記載の移動体。
【請求項7】
前記第1駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第2駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最後方に位置するように駆動され、
前記第3駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第4駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最前方に位置するように駆動されることを特徴とする請求項2に記載の移動体。
【請求項8】
前記第1回転軸は、
前記ホイールの前記半径方向の中心に配置され、
前記第1モータは、前記第1回転軸を中心に前記ホイールを自転運動させることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項9】
前記第2モータは、
前記第2回転軸を中心に前記ホイールを公転運動させることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項10】
前記第1回転軸と前記第2回転軸とは、互いに平行に備えられることを特徴とする請求項9に記載の移動体。
【請求項11】
前記第1回転軸と前記第2回転軸との間の距離は、前記ホイールの半径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項12】
前記第3回転軸は、
前記第1回転軸と前記第2回転軸にそれぞれ垂直に備えられることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項13】
前記第2回転軸が所定の回転角度を有する場合、前記第1回転軸の延長線と前記第3回転軸の延長線とは、互いに直交するように備えられることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項14】
前記第2回転軸の延長線と前記第3回転軸の延長線とは、互いに直交するように備えられることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項15】
前記ホイールは、
前記ホイールの半径方向の外側周面を含む外側領域と、
前記外側領域の前記半径方向の内側に備えられる内側領域と、
前記内側領域と前記外側領域との間に備えられ、前記外側領域と前記内側領域を連結する連結領域と、を含み、
前記第2モータは、
前記連結領域と対向するように備えられることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項16】
前記第2モータを眺める面から前記連結領域は、前記外側領域および前記内側領域より外側に湾入していることを特徴とする請求項15に記載の移動体。
【請求項17】
前記第3モータは、
前記第3回転軸を駆動して、前記第3回転軸を中心に前記第2回転軸を回転させることで、前記ホイールを操舵することを特徴とする請求項15に記載の移動体。
【請求項18】
前記連結領域から前記第2モータに向かって突出するように備えられ、前記第2回転軸が挿入される延長部をさらに含み、
前記第3回転軸は、前記延長部に結合されることを特徴とする請求項17に記載の移動体。
【請求項19】
前記延長部は、
一側が前記ホイールに結合され、前記ホイールから前記胴体部に向かって突出する延長ボディと、
前記延長ボディの上面から前記胴体部に向かって突出し、前記第3回転軸が挿入される延長プレートと、を含むことを特徴とする請求項18に記載の移動体。
【請求項20】
前記第2回転軸の任意の回転角度で、前記胴体部の底面は、前記ホイールの底面より上部に位置することを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体に関し、より詳しくは、ホイールを含む移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関を動力源とする内燃機関自動車から、電気モータを動力源とする電気自動車にパラダイムが変わり、自律走行機能を搭載したモビリティに対する需要が拡大するにつれて、電気モータを動力源としたモビリティに対する研究が活発に行われている。このようなモビリティの場合、多様な分野に利用可能であり、例えば、モビリティは、人々を運送する分野だけでなく、荷物の配送分野などにも利用可能である。しかしながら、従来技術によると、走行する地面の環境に応じてモビリティの走行に限界があるという問題があり、これは、モビリティの開発における障害要因として作用した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-173133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の目的は、従来技術と比較して、多様な自由度を有し、地面の環境などの外部要因の変化に対応することができる、新規な構造のモビリティを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による移動体は、ホイールと、一側が前記ホイールに結合される駆動部と、前記駆動部の一側が結合される胴体部と、を含み、前記駆動部は、第1回転軸を含み、前記第1回転軸を中心に前記ホイールを回転運動させる第1モータと、前記第1回転軸から前記ホイールの半径方向に離隔する第2回転軸を含み、前記第2回転軸を中心に前記ホイールを回転運動させる第2モータと、前記第1回転軸と前記第2回転軸を交差する方向に延びる第3回転軸を含み、前記第3回転軸を中心に前記ホイールを操舵するように備えられる第3モータと、を含むことを特徴とする。
【0006】
前記ホイールは、前記胴体部の前方右側に備えられる第1ホイールと、前記胴体部の前方左側に備えられる第2ホイールと、前記胴体部の後方右側に備えられる第3ホイールと、前記胴体部の後方左側に備えられる第4ホイールと、を含み、前記駆動部は、前記第1ホイールと結合される第1駆動部と、前記第2ホイールと結合される第2駆動部と、前記第3ホイールと結合される第3駆動部と、前記第4ホイールと結合される第4駆動部と、を含むことを特徴とする。
【0007】
前記第1ホイールおよび前記第3ホイールに備えられる前記第2回転軸の任意の回転角度で、前記第1ホイールと前記第3ホイールとは、互いに離隔するように備えられることを特徴とする。
【0008】
前記第2ホイールおよび前記第4ホイールに備えられる前記第2回転軸の任意の回転角度で、前記第2ホイールと前記第4ホイールとは、互いに離隔するように備えられることを特徴とする。
【0009】
前記第1駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第3駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記第1ホイールおよび前記第3ホイールが前記胴体部と比較して最下端に位置するように駆動され、前記第2駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第4駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記第2ホイールおよび前記第4ホイールが前記胴体部と比較して最上端に位置するように駆動されることを特徴とする。
【0010】
前記第1駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第2駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最前方に位置するように駆動され、前記第3駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第4駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最後方に位置するように駆動されることを特徴とする。
【0011】
前記第1駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第2駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最後方に位置するように駆動され、前記第3駆動部に備えられる前記第2モータおよび前記第4駆動部に備えられる前記第2モータは、それぞれ前記胴体部と比較して最前方に位置するように駆動されることを特徴とする。
【0012】
前記第1回転軸は、前記ホイールの前記半径方向の中心に配置され、前記第1モータは、前記第1回転軸を中心に前記ホイールを自転運動させることを特徴とする。
【0013】
前記第2モータは、前記第2回転軸を中心に前記ホイールを公転運動させることを特徴とする。
【0014】
前記第1回転軸と前記第2回転軸とは、互いに平行に備えられることを特徴とする。
【0015】
前記第1回転軸と前記第2回転軸との間の距離は、前記ホイールの半径より小さいことを特徴とする。
【0016】
前記第3回転軸は、前記第1回転軸と前記第2回転軸にそれぞれ垂直に備えられることを特徴とする。
【0017】
前記第2回転軸が所定の回転角度を有する場合、前記第1回転軸の延長線と前記第3回転軸の延長線とは、互いに直交するように備えられることを特徴とする。
【0018】
前記第2回転軸の延長線と前記第3回転軸の延長線とは、互いに直交するように備えられることを特徴とする。
【0019】
前記ホイールは、前記ホイールの半径方向の外側周面を含む外側領域と、前記外側領域の前記半径方向の内側に備えられる内側領域と、前記内側領域と前記外側領域との間に備えられ、前記外側領域と前記内側領域を連結する連結領域と、を含み、前記第2モータは、前記連結領域と対向するように備えられることを特徴とする。
【0020】
前記第2モータを眺める面から前記連結領域は、前記外側領域および前記内側領域より外側に湾入することを特徴とする。
【0021】
前記第3モータは、前記第3回転軸を駆動して、前記第3回転軸を中心に前記第2回転軸を回転させることで、前記ホイールを操舵することを特徴とする。
【0022】
前記連結領域から前記第2モータに向かって突出するように備えられ、前記第2回転軸が挿入される延長部をさらに含み、前記第3回転軸は、前記延長部に結合されることを特徴とする。
【0023】
前記延長部は、一側が前記ホイールに結合され、前記ホイールから前記胴体部に向かって突出する延長ボディと、前記延長ボディの上面から前記胴体部に向かって突出し、前記第3回転軸が挿入される延長プレートと、を含むことを特徴とする。
【0024】
前記第2回転軸の任意の回転角度で、前記胴体部の底面は、前記ホイールの底面より上部に位置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、従来技術と比較して、多様な自由度を有することで、地面の環境などの外部要因の変化に対応することができる、新規な構造のモビリティを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明による移動体の構造を示した斜視図である。
図2】本発明による移動体に備えられるホイールおよび駆動部の結合構造を示した斜視図である。
図3】本発明による移動体に備えられるホイールおよび駆動部の結合構造を示した正面図である。
図4】本発明による移動体の第1駆動例を示した斜視図である。
図5】本発明による移動体の第1駆動例を示した正面図である。
図6】本発明による移動体の第2駆動例を示した斜視図である。
図7】本発明による移動体の第2駆動例を示した側面図である。
図8】本発明による移動体の第3駆動例を示した斜視図である。
図9】本発明による移動体の第3駆動例を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明による移動体の実施例を詳しく説明する。
【0028】
図1は、本発明による移動体の構造を示した斜視図であり、図2は、本発明による移動体に備えられるホイールおよび駆動部の結合構造を示した斜視図である。図3は、本発明による移動体に備えられるホイールおよび駆動部の結合構造を示した正面図である。
【0029】
図1図3を参照すると、本発明による移動体10は、ホイール100と、一側がホイール100に結合される駆動部200と、駆動部200の一側が結合される胴体部300と、を含む。本発明によると、ホイール100の回転運動により移動体10が走行することができ、駆動部200からホイール100が回転するための動力が提供される。それのみならず、後述するように、本発明によると、駆動部200は、移動体10が多様な姿勢を有することができるように動力を提供することもできる。
【0030】
また、本発明によると、ホイール100および駆動部200は、移動体10にそれぞれ複数備えられることができる。一例として、図1に示されたように、ホイール100は、胴体部300の前方右側に備えられる第1ホイール100aと、胴体部300の前方左側に備えられる第2ホイール100bと、胴体部300の後方右側に備えられる第3ホイール100cと、胴体部300の後方左側に備えられる第4ホイール100dと、を含むことができる。
【0031】
また、駆動部200は、一側が第1ホイール100aと結合され、他側が胴体部300に結合される第1駆動部200aと、一側が第2ホイール100bと結合され、他側が胴体部300に結合される第2駆動部200bと、一側が第3ホイール100cと結合され、他側が胴体部300に結合される第3駆動部200cと、一側が第4ホイール100dと結合され、他側が胴体部300に結合される第4駆動部200dと、を含むことができる。
【0032】
一方、本発明によると、それぞれの駆動部200は、互いに異なる機能を行う複数のモータを含むことができる。より詳細には、各駆動部200は、第1回転軸を含み、第1回転軸を中心にホイール100を回転運動させる第1モータ(図示せず)と、第1回転軸からホイール100の半径方向に離隔する第2回転軸を含み、第2回転軸を中心にホイール100を回転運動させる第2モータ220と、第1回転軸と第2回転軸を交差する方向に延びる第3回転軸を含み、第3回転軸を中心にホイール100を操舵するように備えられる第3モータ230と、を含むことができる。第1~第3モータにそれぞれ備えられる第1~第3回転軸は、内側に備えられる構成であるため、図1図3には明示的に示されていない。但し、図2および図3には、第1回転軸を延長した仮想の延長線である第1延長線L1、第2回転軸を延長した仮想の延長線である第2延長線L2、および第3回転軸を延長した仮想の延長線である第3延長線L3が示されている。以下、本明細書においては、第1~第3延長線L1、L2、L3に基づいて、第1~第3回転軸について説明する。
【0033】
より詳細には、図2および図3を参照すると、第1回転軸は、ホイール100の半径方向の中心に配置されることができる。よって、本発明によると、第1モータは、第1回転軸を中心にホイール100を自転運動させることができる。一例として、第1モータは、ホイール100の内側に配置されるインホイールモータであってもよい。図2および図3には、第1延長線L1がホイール100の半径方向の中心を貫通する様子が示されている。
【0034】
一例として、図2および図3を参照すると、ホイール100は、ホイール100の半径方向の外側周面を含む外側領域110と、外側領域110の半径方向の内側に備えられる内側領域120と、内側領域120と外側領域110との間に備えられ、外側領域110と内側領域120を連結する連結領域130と、を含むことができる。この際、第2モータ220は、連結領域130と対向するように備えられることができる。また、第1モータがインホイールモータである場合、第1モータは、内側領域120の内部空間に備えられることができる。より詳細には、 第1モータが駆動される場合、ホイール100の外側領域110および連結領域130は第1回転軸を中心に自転運動するが、内側領域120は自転運動せずに固定されていてもよい。
【0035】
一方、図2および図3に示すように、第2モータ220を眺める面から連結領域130は、外側領域110および内側領域120より外側に湾入した形状を有することができる。この場合、ホイール100と胴体部300との間の間隔が最小化される。
【0036】
前述したように、第2回転軸は、第1回転軸からホイール100の半径方向に離隔することができる。よって、本発明によると、第2モータ220は、第2回転軸を駆動することで、第2回転軸を中心にホイール100を公転運動させることができる。本発明による移動体10に備えられる第2モータ220は、ホイール100と胴体部300との間の相対的な位置を変更させることで、移動体10の姿勢を変更することができる。より好ましくは、第1回転軸と第2回転軸とは、互いに平行に備えられることができる。図2および図3には、第1延長線L1と第2延長線L2が互いに平行した状態で離隔している様子が示されている。また、本発明によると、第1回転軸と第2回転軸との間の距離は、ホイール100の半径より小さくてもよい。図2および図3には、第1延長線L1と第2延長線L2との間の距離がホイール100の半径より小さい様子が示されている。
【0037】
一方、前述したように、第3回転軸は、第1回転軸および第2回転軸と交差することができる。より好ましくは、第3回転軸は、第1回転軸と第2回転軸にそれぞれ垂直に備えられることができる。図2および図3には、第3延長線L3が第1延長線L1および第2延長線L2とそれぞれ垂直した様子が示されている。
【0038】
また、本発明によると、第2回転軸の延長線である第2延長線L2と、第3回転軸の延長線である第3延長線L3とは、互いに直交するように備えられることができる。また、本発明によると、第2回転軸が所定の回転角度を有する場合、第1回転軸の延長線である第1延長線L1と、第3回転軸の延長線である第3延長線L3とは、互いに直交するように備えられることができる。図2および図3には、第2モータ220がホイール100と比較して最下端に位置するように第2回転軸が回転した状態で、第2延長線L2と第3延長線L3が互いに直交する様子が示されている。これと同様に、本発明によると、第2モータ220がホイール100と比較して最上端に位置するように第2回転軸が回転した状態では、第2延長線L2と第3延長線L3が互いに直交することができる。
【0039】
一方、本発明による移動体10は、連結領域130から第2モータ220に向かって突出するように備えられ、第2回転軸が挿入される延長部400をさらに含むことができる。この際、第3回転軸は、延長部400に結合されることができる。
【0040】
より詳細には、図1図3に示すように、延長部400は、一側がホイール100の内側領域120に固定結合され、ホイール100から胴体部300に向かって突出する延長ボディ410と、延長ボディ410の上面から胴体部300に向かって突出し、第3回転軸が挿入結合される延長プレート420と、を含むことができる。例えば、第2回転軸は、延長ボディ410の外側に結合されることができる。よって、第2モータ220により第2回転軸が駆動される場合、延長ボディ410も共に回転することができる。しかし、これとは異なり、延長ボディ410の内部には、空いた空間が形成されてもよく、第2回転軸のうち少なくとも一部が延長ボディ410に挿入されてもよい。
【0041】
したがって、本発明によると、第3モータ230は、第3回転軸を駆動してホイール100を操舵することができる。すなわち、第3モータ230により第3回転軸が自転運動をすると、第3回転軸が挿入結合される延長プレート420が水平方向に自転し、それにより延長ボディ410および第2回転軸も回転するようになり、それによりホイール100が水平方向に操舵されることができる。
【0042】
一方、本発明によると、第2回転軸が延長ボディ410に固定結合される場合には、第2モータ220により第2回転軸が回転する際、第2回転軸が延長ボディ410と共に回転することができる。しかし、第2モータ220により第2回転軸が回転して延長ボディ410が共に回転することとは別に、第2回転軸は、延長ボディ410に対して水平方向に回転可能に結合されることができる。このために、第2回転軸と延長ボディ410とは、第2回転軸と延長ボディ410が水平方向に相対的な回転運動ができるように所定のジョイント構造を有することができる。
【0043】
図4は、本発明による移動体の第1駆動例を示した斜視図であり、図5は、本発明による移動体の第1駆動例を示した正面図である。また、図6は、本発明による移動体の第2駆動例を示した斜視図であり、図7は、本発明による移動体の第2駆動例を示した側面図である。また、図8は、本発明による移動体の第3駆動例を示した斜視図であり、図9は、本発明による移動体の第3駆動例を示した側面図である。
【0044】
図4図9に示すように、本発明による移動体10は、多様な姿勢を実現することができるため、移動体10が走行する地面の変化に柔軟に対応することができる。
【0045】
すなわち、第1駆動例として、第1ホイール100aと第3ホイール100cが胴体部300と比較して最下端に位置し、第2ホイール100bと第4ホイール100dが胴体部300と比較して最上端に位置するように第2モータ220を駆動する場合、移動体10は、図4および図5に示されたような姿勢を実現することができる。
【0046】
より詳細には、図1図2図4、および図5を参照すると、第1駆動例において、第1駆動部200aに備えられる第2モータおよび第3駆動部200cに備えられる第2モータは、それぞれ第1ホイール100aおよび第3ホイール100cが胴体部300と比較して最下端に位置するように駆動され、第2駆動部200bに備えられる第2モータおよび第4駆動部200dに備えられる第2モータは、それぞれ第2ホイール100bおよび第4ホイール100dが胴体部300と比較して最上端に位置するように駆動されることができる。
【0047】
また、第2駆動例として、第1ホイール100aと第3ホイール100cとの間の距離が最も遠く位置し、第2ホイール100bと第4ホイール100dとの間の距離が最も遠く位置するように第2モータ220を駆動する場合、移動体10は、図6および図7に示されたような姿勢を実現することができる。
【0048】
より詳細には、図1図2図6、および図7を参照すると、第2駆動例において、第1駆動部200aに備えられる第2モータおよび第2駆動部200bに備えられる第2モータは、それぞれ胴体部300と比較して最前方に位置するように駆動され、第3駆動部200cに備えられる第2モータおよび第4駆動部200dに備えられる第2モータは、それぞれ胴体部300と比較して最後方に位置するように駆動されることができる。
【0049】
また、第3駆動例として、第1ホイール100aと第3ホイール100cとの間の距離が最も隣接して位置し、第2ホイール100bと第4ホイール100dとの間の距離が最も隣接して位置するように第2モータ220を駆動する場合、移動体10は、図8および図9に示されたような姿勢を実現することができる。
【0050】
より詳細には、図1図2図8、および図9を参照すると、第3駆動例において、第1駆動部200aに備えられる第2モータおよび第2駆動部200bに備えられる第2モータは、それぞれ胴体部300と比較して最後方に位置するように駆動され、第3駆動部200cに備えられる第2モータおよび第4駆動部200dに備えられる第2モータは、それぞれ胴体部300と比較して最前方に位置するように駆動されることができる。
【0051】
一方、本発明による移動体10が、図4および図5に示されたように、第2ホイール100bおよび第4ホイール100dが胴体部300と比較して最下端に位置できるようにするために、本発明によると、第2回転軸の任意の回転角度で、胴体部300の底面は、ホイール100の底面より上部に位置することができる。これは、胴体部300の上下方向の高さと比較して、ホイール100の半径が十分に大きいものと理解することができる。
【0052】
また、本発明による移動体10が、図8および図9に示されたような姿勢を有することができるように、第1ホイール100aおよび第3ホイール100cに備えられる第2回転軸の任意の回転角度で、第1ホイール100aと第3ホイール100cとは、互いに離隔するように備えられることができ、第2ホイール100bおよび第4ホイール100dに備えられる第2回転軸の任意の回転角度で、第2ホイール100bと第4ホイール100dとは、互いに離隔するように備えられることができる。これは、胴体部300の前後方向の長さと比較して、第1ホイール100aと第3ホイール100cとの間の間隔、および第2ホイール100bと第4ホイール100dとの間の間隔が十分に大きいものと理解することができる。
【0053】
以上、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の技術思想に基づいて多様な実施が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0054】
10 移動体
100 ホイール
100a 第1ホイール
100b 第2ホイール
100c 第3ホイール
100d 第4ホイール
110 外側領域
120 内側領域
130 連結領域
200 駆動部
200a 第1駆動部
200b 第2駆動部
200c 第3駆動部
200d 第4駆動部
220 第2モータ
230 第3モータ
300 胴体部
400 延長部
410 延長ボディ
420 延長プレート
L1 第1延長線
L2 第2延長線
L3 第3延長線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9