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特開2022-129522ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法
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  • 特開-ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法 図1
  • 特開-ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法 図2
  • 特開-ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法 図3
  • 特開-ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法 図4
  • 特開-ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129522
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法
(51)【国際特許分類】
   G21F 7/047 20060101AFI20220830BHJP
【FI】
G21F7/047
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021028216
(22)【出願日】2021-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100118267
【弁理士】
【氏名又は名称】越前 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 彰
(72)【発明者】
【氏名】吉富 健
(72)【発明者】
【氏名】山中 拓馬
(57)【要約】
【課題】筒形状のビニールバッグを容易に長尺から短尺に折り畳むことができる、ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法を提供する。
【解決手段】ビニールバッグ1は、外側端部12の折り畳み幅Wの一つ分の第一部分1aを径方向外側に折り返し、二重に折り畳まれた第二部分1bを径方向内側に折り返し、三重に折り畳まれた第三部分1cを径方向外側に折り返すように、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して、軸方向長さを短くするように折り畳まれる。
【選択図】図2


【特許請求の範囲】
【請求項1】
セル室を区画するセル壁に形成された貫通孔と該貫通孔に挿入された貫通プラグとの間を外部空間からシールする際に使用される筒形状のビニールバッグの折り畳み方法であって、
前記セル壁から離れた側に配置される外側端部を径方向外側に折り返し、二重に折り畳まれた部分を径方向内側に折り返し、三重に折り畳まれた部分を径方向外側に折り返すように、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して、前記ビニールバッグの軸方向長さを短くするようにした、
ことを特徴とするビニールバッグの折り畳み方法。
【請求項2】
セル室を区画するセル壁に形成された貫通孔と該貫通孔に挿入された貫通プラグとの間を外部空間からシールする際に使用される筒形状のビニールバッグの折り畳み方法であって、
前記セル壁から離れた側に配置される外側端部を径方向内側に折り返し、二重に折り畳まれた部分を径方向外側に折り返し、三重に折り畳まれた部分を径方向内側に折り返すように、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して、前記ビニールバッグの軸方向長さを短くするようにした、
ことを特徴とするビニールバッグの折り畳み方法。
【請求項3】
前記ビニールバッグに折り畳み幅を規定する目印を付した、請求項1又は2に記載のビニールバッグの折り畳み方法。
【請求項4】
前記目印を前記ビニールバッグの製造時に形成される溶着部に付した、請求項3に記載のビニールバッグの折り畳み方法。
【請求項5】
前記ビニールバッグは、前記セル壁に近い側に配置される内側端部近傍に作業用のグローブを有し、前記ビニールバッグの折り畳み幅及び折り畳み回数は、前記グローブが配置される領域を除外して設定される、請求項1又は2に記載のビニールバッグの折り畳み方法。
【請求項6】
前記ビニールバッグは、前記外側端部に向かって徐々に拡径した形状である、請求項1又は2に記載のビニールバッグの折り畳み方法。
【請求項7】
請求項1~6に記載のビニールバッグの折り畳み方法により、前記ビニールバッグを予め折り畳んでおき、折り畳んだ状態のまま前記ビニールバッグを前記セル壁及び前記貫通プラグに取り付けるようにした、ことを特徴とするビニールバッグの取り付け方法。
【請求項8】
請求項1~6に記載のビニールバッグの折り畳み方法により、前記ビニールバッグを前記セル壁に取り付けてから前記外側端部を折り畳み、前記ビニールバッグを前記貫通プラグに取り付けるようにした、ことを特徴とするビニールバッグの取り付け方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法に関し、特に、セル壁と貫通プラグとの間をシールする際に使用されるビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス溶融炉等の放射性廃棄物を取り扱う設備は、一般に、コンクリート等の放射線遮蔽材(セル壁)によって区画されたセル室内に配置されている。セル壁には、セル室の外部空間からセル室の内部に電気や流体を供給するための貫通孔が形成されており、この貫通孔には貫通プラグが挿入されている。かかる貫通プラグは、メンテナンス時等に貫通孔から引き抜かれ、保守点検後に再び挿入されたり、新品に交換されたりする。
【0003】
貫通プラグの引き抜き時には、セル室内の汚染物質等が外部に漏洩しないように、貫通孔をシールする必要がある。かかる貫通孔のシール方法として、セル室の外部空間に暴露した貫通プラグの外側端子の外周をビニールバッグで覆い、貫通プラグを貫通孔から引き抜いた後、高周波シーラー等でビニールバッグの中間部を溶着・切断するバグイン・バグアウト方式が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-11871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したビニールバッグは、貫通プラグを貫通孔から引き抜くことができる長さが必要であるのに対し、ビニールバッグの取り付け時には1/10程度の長さまで縮める必要がある。例えば、特許文献1に記載されたように、径方向に山谷を有する蛇腹形状に折り畳むことが考えられるが、ビニールバッグは略同一径の円筒形状であることから、径方向に山谷を有する蛇腹形状に折り畳むことは困難である。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、筒形状のビニールバッグを容易に長尺から短尺に折り畳むことができる、ビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、セル室を区画するセル壁に形成された貫通孔と該貫通孔に挿入された貫通プラグとの間を外部空間からシールする際に使用される筒形状のビニールバッグの折り畳み方法であって、前記セル壁から離れた側に配置される外側端部を径方向外側に折り返し、二重に折り畳まれた部分を径方向内側に折り返し、三重に折り畳まれた部分を径方向外側に折り返すように、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して、前記ビニールバッグの軸方向長さを短くするようにした、ことを特徴とするビニールバッグの折り畳み方法が提供される。
【0008】
また、セル室を区画するセル壁に形成された貫通孔と該貫通孔に挿入された貫通プラグとの間を外部空間からシールする際に使用される筒形状のビニールバッグの折り畳み方法であって、前記セル壁から離れた側に配置される外側端部を径方向内側に折り返し、二重に折り畳まれた部分を径方向外側に折り返し、三重に折り畳まれた部分を径方向内側に折り返すように、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して、前記ビニールバッグの軸方向長さを短くするようにした、ことを特徴とするビニールバッグの折り畳み方法が提供される。
【0009】
前記ビニールバッグの折り畳み方法は、前記ビニールバッグに折り畳み幅を規定する目印を付してもよい。
【0010】
前記ビニールバッグの折り畳み方法は、前記目印を前記ビニールバッグの製造時に形成される溶着部に付してもよい。
【0011】
前記ビニールバッグは、前記セル壁に近い側に配置される内側端部近傍に作業用のグローブを有し、前記ビニールバッグの折り畳み幅及び折り畳み回数は、前記グローブが配置される領域を除外して設定されてもよい。
【0012】
前記ビニールバッグは、前記外側端部に向かって徐々に拡径した形状であってもよい。
【0013】
また、本発明によれば、上述したビニールバッグの折り畳み方法により、前記ビニールバッグを予め折り畳んでおき、折り畳んだ状態のまま前記ビニールバッグを前記セル壁及び前記貫通プラグに取り付けるようにした、ことを特徴とするビニールバッグの取り付け方法が提供される。
【0014】
また、本発明によれば、上述したビニールバッグの折り畳み方法により、前記ビニールバッグを前記セル壁に取り付けてから前記外側端部を折り畳み、前記ビニールバッグを前記貫通プラグに取り付けるようにした、ことを特徴とするビニールバッグの取り付け方法が提供される。
【発明の効果】
【0015】
上述した本発明に係るビニールバッグの折り畳み方法及び取り付け方法によれば、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して筒形状のビニールバッグの軸方向長さを短くするようにしたことにより、いわゆるバグイン・バグアウト方式により貫通孔と貫通プラグとの間をシールする場合であってもビニールバッグを容易に長尺から短尺に折り畳むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第一実施形態に係るビニールバッグの折り畳み方法で使用するビニールバッグを示す図であり、(a)は第一例、(b)は第二例、(c)第三例、である。
図2】第一実施形態に係るビニールバッグの折り畳み方法を示す説明図である。
図3】ビニールバッグの取り付け方法を示す図であり、(a)はビニールバッグの折り畳み状態、(b)は内側端部を取り付けた状態、(c)は外側端部を取り付けた状態、を示している。
図4】ビニールバッグの取り付け方法の変形例を示す図であり、(a)は内側端部を取り付けた状態、(b)はビニールバッグの折り畳み状態、(c)は外側端部を取り付けた状態、を示している。
図5】第二実施形態に係るビニールバッグの折り畳み方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図1(a)~図5を用いて説明する。ここで、図1は、第一実施形態に係るビニールバッグの折り畳み方法で使用するビニールバッグを示す図であり、(a)は第一例、(b)は第二例、(c)第三例、である。図2は、第一実施形態に係るビニールバッグの折り畳み方法を示す説明図である。図3は、ビニールバッグの取り付け方法を示す図であり、(a)はビニールバッグの折り畳み状態、(b)は内側端部を取り付けた状態、(c)は外側端部を取り付けた状態、を示している。
【0018】
本発明の第一実施形態に係るビニールバッグ1の折り畳み方法は、例えば、図3(c)に示したように、セル室を区画するセル壁2に形成された貫通孔3と貫通孔3に挿入された貫通プラグ4との間を外部空間からシールする際に使用される筒形状のビニールバッグ1の折り畳み方法に関するものである。なお、図3(c)において、セル壁2の図の左側の空間がセル室を示し、セル壁2の図の右側の空間が外部空間(保守区域等)を示している。
【0019】
セル壁2は、コンクリート等の放射線遮蔽材によって構成されている。セル壁2にはセル室と外部空間とを連通する貫通孔3が形成されている。貫通孔3は、例えば、セル壁2に貫通する開口部を形成した後、略円筒形状のスチール管を配置することによって形成される。
【0020】
セル壁2の外部空間側の表面には、ビニールバッグ1をセル壁2に固定するためのサポート部材21が配置されている。サポート部材21は、貫通孔3の径よりも大きな径を有する略円筒形状を有している。サポート部材21は、例えば、セル壁2に固定される支持部21aと、支持部21aとの間でビニールバッグ1を挟持する固定部21bと、を備えている。
【0021】
セル壁2の貫通孔3には、貫通プラグ4が気密に挿入されている。貫通プラグ4は、外部空間からセル室の内部に電気や流体を供給するためのプラグである。貫通プラグ4は、外部空間に暴露するように配置される外側端子41と、セル室に暴露するように配置される内側端子42と、を備えている。
【0022】
図示しないが、セル室内の設備使用時は、外側端子41には外側継手が接続され、内側端子42には遠隔継手が接続されている。貫通プラグ4を貫通孔3から引き抜く際には、図示したように、外側端子41から外側継手を取り外し、内側端子42から遠隔継手を取り外しておく。外側端子41には、ビニールバッグ1を貫通プラグ4に固定するための連結部材43が配置される。
【0023】
連結部材43は、例えば、外側端子41の外周に嵌合可能な凹部を備えた蓋部43aと、蓋部43aの外周に螺合可能又は嵌合可能なリング形状の固定部43bと、を備えている。ビニールバッグ1は蓋部43aと固定部43bとの間に挟持されることにより、外側端子41の外周に固定される。なお、連結部材43は、図示した構成に限定されるものではない。
【0024】
ビニールバッグ1は、例えば、図1(a)に示したように、両端部が開放した円筒形状を有している。ビニールバッグ1は、例えば、矩形形状の二枚のビニールシートの両端部を溶着することにより円筒形状に形成される。したがって、ビニールバッグ1の製造時には、軸方向に延びた二本の溶着部11が形成される。
【0025】
ビニールバッグ1は、例えば、塩化ビニル製であってもよいし、酢酸ビニル製であってもよい。ビニールバッグ1を酢酸ビニル製とすることにより、焼却時に有害な塩化物の発生を抑制することができる。また、ビニールバッグ1を折り畳みやすくするために、梨地処理されたビニールシートによりビニールバッグ1を形成してもよい。
【0026】
図示したビニールバッグ1の右側の端部は、セル壁2から離れた側に配置される外側端部12を構成する。また、図示したビニールバッグ1の左側の端部は、セル壁2に近い側に配置される内側端部13を構成する。ビニールバッグ1は、内側端部13近傍に作業用のグローブ14を有していてもよい。グローブ14は、内側端部13から所定の軸方向長さを有する領域(グローブ配置領域15)に配置される。
【0027】
ビニールバッグ1の溶着部11には、ビニールバッグ1の折り畳み幅Wを規定する目印16を付してもよい。目印16は、ビニールバッグ1の軸方向長さに所定の間隔で配置される。目印16の間隔(折り畳み幅W)及び目印16の個数(折り畳み回数)は、グローブ14が配置されるグローブ配置領域15を除外して設定される。
【0028】
ビニールバッグ1は、透明のビニールシートを溶着して形成されるため、溶着部11は、他の透明の部分よりも白く変色しやすい。したがって、溶着部11に目印16を配置することにより、ビニールバッグ1の折り畳み時に目印16を探しやすくすることができる。
【0029】
目印16は、塗料により形成してもよいし、シール等の粘着物を張り付けることによって形成してもよい。また、ビニールバッグ1を折り畳みやすくするために、目印16に沿ってビニールバッグ1の周方向に予め折り目を付けておいてもよい。
【0030】
また、目印16の間隔(折り畳み幅W)及び目印16の個数(折り畳み回数)は、径方向の内外に折り畳む回数が多い場合には、内外の円周長の相違によって内側に過度のしわが生じやすいことから、必要なビニールバッグ1の長さやビニールバッグ1の仕様(厚さや素材の折り曲げやすさ等)に応じて設定される。
【0031】
また、ビニールバッグ1は、図1(b)に示したように、一枚のビニールシートの両端部を溶着することにより円筒形状に形成してもよい。このとき、ビニールバッグ1には、軸方向に延びた一本の溶着部11が形成される。
【0032】
また、ビニールバッグ1は、図1(c)に示したように、内側端部13から外側端部12に向かって徐々に拡径した形状であってもよい。このように、折り畳み始める側の外側端部12を拡径することにより、ビニールバッグ1を折り畳みやすくすることができる。
【0033】
ビニールバッグ1は、図2に示したように、外側端部12の折り畳み幅Wの一つ分に相当する第一部分1aを径方向外側に折り返し、二重に折り畳まれた第二部分1bを径方向内側に折り返し、三重に折り畳まれた第三部分1cを径方向外側に折り返すように、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して、軸方向長さを短くするように折り畳まれる。
【0034】
例えば、図1(a)に示したビニールバッグ1では、径方向外側→径方向内側→径方向外側→径方向内側→径方向外側→径方向内側→径方向外側→径方向内側の順に交互に8回折り返すことによって、軸方向長さが短くなるように折り畳まれる。
【0035】
上述した本実施形態に係るビニールバッグ1の折り畳み方法によれば、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して筒形状のビニールバッグ1の軸方向長さを短くするようにしたことにより、いわゆるバグイン・バグアウト方式により貫通孔3と貫通プラグ4との間をシールする場合であってもビニールバッグ1を容易に長尺から短尺に折り畳むことができる。
【0036】
また、上述した本実施形態に係るビニールバッグ1の折り畳み方法によれば、ビニールバッグ1を一定の折り畳み幅Wで折り畳んでいることから、貫通プラグ4の引き抜き時に外側端部12から順序よくビニールバッグ1を引き出すことができ、引っ掛かりや弛みによる長さ不足等の不具合の発生を低減することもできる。
【0037】
次に、上述した折り畳み方法により折り畳まれたビニールバッグ1の取り付け方法について、図3(a)~図3(c)を参照しつつ説明する。なお、図3(b)及び図3(c)では、説明の便宜上、ビニールバッグ1の折り畳み部の図を簡略化してある。
【0038】
図3(a)に示したように、ビニールバッグ1はセル壁2及び貫通プラグ4に取り付ける前に予め折り畳まれて外部空間内に仮置きされる。ビニールバッグ1は、例えば、4m以上の長さを有する長尺物であるため、外部空間が狭い場合には、ビニールバッグ1を持ち込んだり、仮置きしたりすることが難しいことがある。
【0039】
そこで、ビニールバッグ1を予めコンパクトに折り畳んでおくことにより、狭い外部空間であってもビニールバッグ1を容易に持ち込んだり、仮置きしたりすることができ、作業性を向上させることができる。
【0040】
貫通孔3と貫通プラグ4との間を外部空間からシールする際には、図3(b)に示したように、折り畳まれたビニールバッグ1の内側端部13をサポート部材21に固定する。その後、図3(c)に示したように、貫通プラグ4の外側端子41に連結部材43を配置し、ビニールバッグ1の外側端部12を連結部材43に固定する。
【0041】
図3(c)に示した状態で、貫通プラグ4を図の矢印方向(右方向)に引っ張ることにより、貫通孔3から貫通プラグ4が引き抜かれる。このとき、ビニールバッグ1の折り畳みが徐々に解かれ、貫通孔3と貫通プラグ4との間をシールした状態を保持する。図示しないが、貫通プラグ4を引き抜く際には、連結部材43を走行台車等の駆動装置に接続すればよい。
【0042】
貫通孔3から貫通プラグ4を完全に引き抜いた後、最終的に、ビニールバッグ1は、高周波シーラー等で溶着・切断される。貫通孔3及び貫通プラグ4は、ビニールバッグ1の切断された部分により覆われてそれぞれシールされる。
【0043】
次に、ビニールバッグ1の取り付け方法の変形例について、図4(a)~図4(c)を参照しつつ説明する。ここで、図4は、ビニールバッグの取り付け方法の変形例を示す図であり、(a)は内側端部を取り付けた状態、(b)はビニールバッグの折り畳み状態、(c)は外側端部を取り付けた状態、を示している。なお、図4(b)及び図4(c)では、説明の便宜上、ビニールバッグ1の折り畳み部の図を簡略化してある。
【0044】
図4(a)に示したように、ビニールバッグ1の内側端部13をサポート部材21に固定することにより、折り畳む前のビニールバッグ1をセル壁2に取り付ける。次に、図4(b)に示したように、ビニールバッグ1を外側端部12から図2に示した手順により折り畳む。その後、図4(c)に示したように、貫通プラグ4の外側端子41に連結部材43を配置し、ビニールバッグ1の外側端部12を連結部材43に固定する。
【0045】
上述したビニールバッグ1の取り付け方法の変形例のように、例えば、外部空間が広いような場合には、予めビニールバッグ1を折り畳んでおく必要はなく、ビニールバッグ1を取り付けながら折り畳むようにしてもよい。
【0046】
次に、本発明の第二実施形態に係るビニールバッグ1の折り畳み方法について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図5は、第二実施形態に係るビニールバッグの折り畳み方法を示す説明図である。
【0047】
図5に示した第二実施形態に係るビニールバッグ1の折り畳み方法は、図2に示した折り畳み方法と径方向に折り返す順番を入れ替えたものである。このように、径方向に折り返す順番を入れ替えた場合であっても、ビニールバッグ1を容易に長尺から短尺に折り畳むことができる。
【0048】
具体的には、ビニールバッグ1は、外側端部12の折り畳み幅Wの一つ分に相当する第一部分1aを径方向内側に折り返し、二重に折り畳まれた第二部分1bを径方向外側に折り返し、三重に折り畳まれた第三部分1cを径方向内側に折り返すように、径方向内側又は径方向外側への折り返しを交互に繰り返して、軸方向長さを短くするように折り畳まれる。
【0049】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0050】
1 ビニールバッグ
1a 第一部分
1b 第二部分
1c 第三部分
2 セル壁
3 貫通孔
4 貫通プラグ
11 溶着部
12 外側端部
13 内側端部
14 グローブ
15 グローブ配置領域
16 目印
21 サポート部材
21a 支持部
21b 固定部
41 外側端子
42 内側端子
43 連結部材
43a 蓋部
43b 固定部

図1
図2
図3
図4
図5