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  • 特開-情報処理装置及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129608
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20220830BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021028333
(22)【出願日】2021-02-25
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】515114289
【氏名又は名称】株式会社ラフール
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】結城 啓太
(72)【発明者】
【氏名】三浦 康司
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】情報処理端末の利用形態を、健康管理の指標として用いることのできる情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置、管理装置及び複数の情報処理端末がネットワークを介して通信可能に接続されている情報処理システムにおいて、情報処理装置は、受付ステップと、取得ステップと、推定ステップと、提供ステップとを実行する。受付ステップA102は、情報処理端末から、該情報処理端末の利用履歴と、該情報処理端末の利用者のバイタルデータとを取得するための取得情報を受け付ける。取得ステップA105、A108は、取得情報に基づいて利用履歴とバイタルデータとを取得する。推定ステップA109は、利用履歴とバイタルデータとに基づいて、利用者による情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定する。提供ステップA110は、推定ステップによる推定結果を情報処理端末に提供する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
受付ステップと、取得ステップと、推定ステップと、提供ステップとを実行するように構成され、
前記受付ステップは、情報処理端末から、該情報処理端末の利用履歴と、該情報処理端末の利用者のバイタルデータとを取得するための取得情報を受け付け、
前記取得ステップは、前記取得情報に基づいて前記利用履歴と前記バイタルデータとを取得し、
前記推定ステップは、前記利用履歴と前記バイタルデータとに基づいて、前記利用者による前記情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定し、
前記提供ステップは、前記推定ステップによる推定結果を前記情報処理端末に提供する
情報処理装置。
【請求項2】
情報処理装置であって、
受付ステップと、取得ステップと、推定ステップと、提供ステップとを実行するように構成され、
前記受付ステップは、情報処理端末から、該情報処理端末の利用履歴を取得するための取得情報を受け付け、
前記取得ステップは、前記取得情報に基づいて前記利用履歴を取得し、
前記推定ステップは、前記利用履歴と蓄積情報とに基づいて、前記利用者による前記情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定し、
前記蓄積情報は、予め取得して蓄積している複数の利用者による情報処理端末の利用履歴と該利用者のバイタルデータとの組であり、
前記提供ステップは、前記推定ステップによる推定結果を前記情報処理端末に提供する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記取得情報は、前記情報処理端末の利用者のバイタルデータを取得するための情報を含み、
前記取得ステップは、前記取得情報に基づいて前記バイタルデータを取得し、
前記推定ステップは、前記利用履歴と前記バイタルデータと蓄積情報とに基づいて、前記利用者による前記情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置において、
前記蓄積情報は、機械学習による学習済みの情報である
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記推定ステップは、前記利用履歴から、所定の期間における前記情報処理端末の総利用時間を特定し、該特定した総利用時間に基づいて、前記推定を行う
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記推定ステップは、前記利用履歴から、前記情報処理端末の利用時間帯を特定し、該特定した利用時間帯に基づいて、前記推定を行う
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記推定ステップは、前記利用履歴から、前記情報処理端末の利用内容を特定し、該特定した利用内容に基づいて、前記推定を行う
情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記取得ステップは、前記利用履歴を継続して取得し、
前記提供ステップは、前記利用者による前記情報処理端末の利用形態が該利用者に悪影響を与えると推定された場合に、警告を通知する
情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータを情報処理装置として動作させるプログラムであって、
コンピュータを請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレット等の情報処理端末が普及し、これらを利用して健康管理を行うことも提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-204206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、高脂血症や高血圧、糖尿病等を生活習慣病と称することからも明らかなように、人の健康状態が、生活習慣に影響されることは周知である。
【0005】
一方、スマートフォンやタブレット等の情報処理端末は、携帯されることが多く、様々な用途に利用されている。このため、情報処理端末の利用形態を、当該情報処理端末の利用者の生活習慣を表す指標として利用することが考えられる。
【0006】
本発明では上記事情を鑑み、情報処理端末の利用形態を、健康管理の指標として用いることのできる情報処理装置及びプログラムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、受付ステップと、取得ステップと、推定ステップと、提供ステップとを実行するように構成される。受付ステップは、情報処理端末から、該情報処理端末の利用履歴と、該情報処理端末の利用者のバイタルデータとを取得するための取得情報を受け付ける。取得ステップは、取得情報に基づいて利用履歴とバイタルデータとを取得する。推定ステップは、利用履歴とバイタルデータとに基づいて、利用者による情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定する。提供ステップは、推定ステップによる推定結果を情報処理端末に提供する。
【0008】
本発明の一態様によれば、情報処理端末の利用形態を、健康管理の指標として役立てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置1と他の装置との接続例を示した図である。
図2】情報処理装置1の構成を示した図である。
図3】情報処理装置1及び情報処理端末3の機能的な構成を示すブロック図である。
図4】指標の推定方法の例を説明するための図である。
図5】指標の推定方法の例を説明するための図である。
図6】指標の推定処理の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.全体構成
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置1と他の装置との接続例を示した図である。同図に示すように、情報処理装置1は、ネットワーク2に通信可能に接続される。このネットワーク2には、情報処理端末3や管理装置5等が通信可能に接続されている。ネットワーク2は、例えば、インターネットである。
【0015】
情報処理装置1は、利用者による情報処理端末3の利用形態や当該利用者のバイタルデータ等に基づいて、情報処理端末3の利用形態を健康管理としての指標として利用できるサービスを提供するものである。
【0016】
情報処理端末3は、スマートフォンやタブレット、パーソナルコンピュータ等の端末装置である。この情報処理端末3には、ウェアラブル装置や、測定器4等が有線又は無線により通信可能に接続されていてもよい。測定器4等は、情報処理端末3のバイタルデータを測定するもので、機種によって、睡眠時間や血圧、体温、体重等の様々なものが測定される。また、測定器4等は、情報処理端末3と通信可能であることが必須ではなく、測定結果を情報処理端末3に手入力する形態であってもよい。なお、図1中では、情報処理端末3と測定器4が通信可能であるものを実線で接続することで表し、測定結果を情報処理端末3に手入力する形態のものを破線で接続することで表している。なお、測定器4は、必ずしも必要なものではなく、情報処理端末3単体であっても、歩数等をバイタルデータとして取得することができるものもある。
【0017】
管理装置5は、測定器4による測定結果等のバイタルデータや情報処理端末3の利用履歴等を管理する装置である。なお、図1では、管理装置5を1台のみ表示しているが、管理装置5は、複数台存在しても良い。
【0018】
2.情報処理装置の構成
次に、情報処理装置1の構成について説明する。図2は、情報処理装置1の構成を示した図である。同図に示すように、情報処理装置1は、処理部11と、記憶部12と、一時記憶部13と、外部装置接続部14と、通信部15とを有しており、これらの構成要素が情報処理装置1の内部において通信バス16を介して電気的に接続されている。
【0019】
処理部11は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)により実現されるもので、記憶部12に記憶された所定のプログラムに従って動作し、種々の機能を実現する。
【0020】
記憶部12は、様々な情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である。これは、例えばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)やソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスにより実現される。なお、記憶部12は、情報処理装置1と通信可能な別の装置に配するようにすることも可能である。
【0021】
一時記憶部13は、揮発性の記憶媒体である。これは、例えばランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリにより実現され、処理部11が動作する際に一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶する。
【0022】
外部装置接続部14は、例えばユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)や高精細度マルチメディアインターフェース(High-Definition Multimedia Interface:HDMI)といった規格に準じた接続部であり、キーボード等の入力装置やモニタ等の表示装置を接続可能としている。
【0023】
通信部15は、例えばローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)規格に準じた通信手段であり、情報処理装置1とローカルエリアネットワークやこれを介したインターネット等のネットワーク2との間の通信を実現する。
【0024】
なお、情報処理装置1には、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能であり、複数のコンピュータを用いて情報処理装置1を構成することも可能である。
【0025】
また、詳細な説明は省略するが、情報処理端末3も、基本的な構成は、情報処理装置1と同様のものであり、入力装置や表示装置をタッチパネルとして備えている点が異なるものである。
【0026】
3.情報処理装置1及び情報処理端末3の機能
次に、情報処理装置1及び情報処理端末3の機能について説明する。情報処理装置1は、プログラムにしたがって動作することで、後述する各機能部を実現する。このプログラムは、コンピュータを情報処理装置として動作又は機能させるプログラムである。また、情報処理端末3も、プログラムにしたがって動作することで、後述する各機能部を実現する。
【0027】
図3は、情報処理装置1及び情報処理端末3の機能的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、情報処理装置1は、取得部101と、推定部102と、データ管理部103と、提供部104とを備える。なお、データ管理部103は、省略することも可能である。また、情報処理端末3は、利用履歴管理部301と、バイタルデータ管理部302と、指標処理部303とを備える。
【0028】
情報処理装置1が、データ管理部103を有さない場合、取得部101は、情報処理端末3から、情報処理端末3の利用履歴と、情報処理端末3の利用者のバイタルデータとを取得するための取得情報を受け付け、取得情報に基づいて利用履歴とバイタルデータとを取得する。取得情報は、利用履歴とバイタルデータが管理装置5で管理されている場合には、その管理装置5のアドレスや利用履歴とバイタルデータを取得するための認証情報等であり、利用履歴とバイタルデータが情報処理端末3に記録されている場合には、その取得情報を示す情報である。
【0029】
そして、推定部102は、利用履歴とバイタルデータとに基づいて、利用者による情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定する。
【0030】
情報処理装置1が、データ管理部103を有している場合、取得部101は、情報処理端末3から、該情報処理端末の利用履歴を取得するための取得情報を受け付け、取得情報に基づいて利用履歴を取得する。また、取得情報は、情報処理端末3の利用者のバイタルデータを取得するための情報を含んでもよく、その場合には、取得部101は、取得情報に基づいてバイタルデータを取得する。取得情報は、利用履歴とバイタルデータが管理装置5で管理されている場合には、その管理装置5のアドレスや利用履歴とバイタルデータを取得するための認証情報等であり、利用履歴とバイタルデータが情報処理端末3に記録されている場合には、その取得情報を示す情報である。
【0031】
そして、推定部102は、利用履歴と蓄積情報とに基づいて、利用者による情報処理端末3の利用形態が該利用者に与える影響を推定する。蓄積情報は、予め取得して蓄積している複数の利用者による情報処理端末の利用履歴と該利用者のバイタルデータとの組であり、データ管理部103により管理されているものである。蓄積情報は、機械学習による学習済みの情報であってもよい。
また、取得部101がバイタルデータを取得した場合には、推定部102は、利用履歴とバイタルデータと蓄積情報とに基づいて、利用者による情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定する。
【0032】
ここで、推定部102による推定について説明する。推定部102は、利用履歴から、所定の期間における情報処理端末3の総利用時間を特定し、特定した総利用時間に基づいて推定を行ったり、利用履歴から、情報処理端末3の利用時間帯を特定し、特定した利用時間帯に基づいて推定を行う。また、推定部102は、利用履歴から、情報処理端末3の利用内容を特定し、特定した利用内容に基づいて推定を行うようにしてもよい。
【0033】
情報処理端末3の総利用時間に基づいて指標の推定を行う場合、例えば、図4に示すように、各日の情報処理端末3の総利用時間と体重とを比較する。図4は、指標の推定方法の例を説明するための図である。比較の結果、当該利用者は、3時間を超えて情報処理端末3を利用した場合に、体重が増加する傾向があることを推定することができる。この推定からは、体重が増加する原因を特定することはできないが、例えば、動画の閲覧に際して、飲食を伴っていることが考えられる。
【0034】
また、情報処理端末3の利用時間帯に基づいて指標の推定を行う場合、例えば、図5に示すように、情報処理端末3の利用時間帯と睡眠時間とを比較する。図5は、指標の推定方法の例を説明するための図である。比較の結果、当該利用者は、21時過ぎに情報処理端末3の利用を始めた場合(2021/1/12)に、就寝時間が遅くなり、睡眠不足となる傾向があることを推定することができる。図5に示した例では、21時過ぎに情報処理端末3の利用を始めた場合は、1回のみであるが、このような事象が複数回確認された場合には、このような傾向を推定することが可能となる。
【0035】
情報処理端末3の利用内容に基づいて指標の推定を行う場合、例えば、ゲーム、動画閲覧、ウェブ閲覧、SNSなど、それぞれの利用内容の総利用時間や、利用時間帯に基づいて、より詳細な推定を行うことができる。
【0036】
また、推定部102による推定に、蓄積情報を用いる場合には、同様の利用形態の人が、どのようにバイタルデータに影響しているかを推定することができる。この場合、例えば、情報処理端末3の総利用時間が3時間を超えている場合に、40%程度の人が体重増加の傾向にあるなどの情報を提供部104から提供することも可能となる。
【0037】
蓄積情報は、機械学習による学習済みのデータであってもよい。この場合、学習済みのデータは、例えば、情報処理端末の利用形態毎に分類されたものであり、取得した利用履歴がどの分類に属するかを判断できるように構成されている。そして、その分類ごとのバイタルデータの特徴から、取得した利用履歴と同様の利用形態の人に、どのようなバイタルデータでるかの傾向を特定できるように構成されている。
【0038】
また、提供部104は、推定部102による推定結果を情報処理端末3に提供する。推定結果は、例えば、「あなたはスマートフォンの利用が3時間を超える日は、体重が増加する傾向にあります。」であったり、「あなたはスマートフォンの利用が3時間を超える日は、体重が増加する傾向にあります。同じような利用形態の人で、体重が増加している人は、40%程度です」等である。
【0039】
また、取得部101が利用履歴を継続して取得し、利用者による情報処理端末3の利用形態が該利用者に悪影響を与えると推定された場合に、提供部104が警告を通知するようにすることもできる。例えば、総利用時間が3時間を超えた場合に、体重が増加する利用者に対しては、総利用時間が3時間を超えた際に、警告を通知する。
【0040】
利用履歴管理部301は、情報処理端末3の利用履歴を取得し、情報処理端末3に記憶保持するか、管理装置5に通知して、管理装置5に記憶させる。この利用履歴管理部301は、情報処理端末3のオペレーティングシステムが提供するサービスを利用することもでき、同機能を有する任意のアプリケーションソフトウェによるものを利用することもできる。
【0041】
バイタルデータ管理部302は、情報処理端末3の利用者のバイタルデータを取得し、情報処理端末3に記憶保持するか、管理装置5に通知して、管理装置5に記憶させる。バイタルデータは、情報処理端末3自体が測定する歩数や、ウェアラブル端末から取得する、睡眠情報、血圧、脈拍等、測定器4から取得する、血圧、体重、血糖値、体重、体温等がある。このバイタルデータ管理部302は、情報処理端末3のオペレーティングシステムが提供するサービスを利用することもでき、同機能を有する任意のアプリケーションソフトウェによるものを利用することもできる。
【0042】
指標処理部303は、情報処理装置1に対応するアプリケーションソフトウェアにより実現されるもので、利用履歴管理部301が管理する利用履歴やバイタルデータ管理部302が管理するバイタルデータを情報処理装置1に提供するとともに、情報処理装置1で推定された指標を受け取り、利用者に提示したりする。
【0043】
4.情報処理装置1の動作
次に、情報処理装置1の動作について説明する。図6は、指標の推定処理の流れを示すアクティビティ図である。なお、ここでは、前提として、情報処理端末3では、情報処理端末3の利用履歴やバイタルデータを常時収集して、管理装置5又は情報処理端末3で管理しているものとする。
【0044】
まず、情報処理端末3の利用者の操作指示に基づいて、指標処理部303が情報処理装置1に、取得情報を通知する(A101)。取得情報は、利用履歴やバイタルデータを取得する際に必要となる情報である。
【0045】
一方、情報処理装置1は、情報処理端末3から取得情報が通知されると、取得部101が、これを受け付け(A102)、取得情報に基づいて、管理装置5又は情報処理端末3に、利用履歴を要求する(A103)。この要求に応じて管理装置5又は情報処理端末3が利用履歴を通知すると(A104)、取得部101は、通知された利用履歴を取得する(A105)。続いて、取得部101が、取得情報に基づいて、管理装置5又は情報処理端末3に、バイタルデータを要求する(A106)。この要求に応じて管理装置5又は情報処理端末3がバイタルデータを通知すると(A107)、取得部101は、通知されたバイタルデータを取得する(A108)。なお、利用履歴の取得とバイタルデータの取得は、逆の順番に行われてもよく、両者を並列して行ってもよい。また、バイタルデータの取得を省略することも可能である。
【0046】
次に、情報処理端末3の要求に応じて指標を提供する必要があるため、推定部102が、取得した利用履歴に基づいて、指標の推定を行う(A109)。この指標の推定には、取得したバイタルデータや、データ管理部103が管理する蓄積情報を用いてもよい。推定部102が指標を推定すると、提供部104が、その結果を情報処理端末3に提供する(A110)。
【0047】
指標を提供された情報処理端末3では、指標処理部303が、その内容を表示画面に表示する(A111)。
【0048】
一方、情報処理装置1では、提供部104が推定結果を提供した後も、継続して、例えば、定期的に、利用履歴等の取得を行い、その内容が、指標に対して警告が必要と判断した場合には、提供部104が、情報処理端末3に警告を通知し(A112)、情報処理端末3では、指標処理部303が、警告を表示する(A113)。警告が必要な場合とは、例えば、指標で示された時間以上の利用や、指標で回避が推奨された時間帯での情報処理端末3の利用が認められた場合である。警告が不要な場合には、警告は行わず、継続して、利用履歴等の取得を行って警告の要否を判断する。なお、A112以降の処理は、必ずしも実行する必要はない。例えば、A111で情報処理端末3が指標を表示した際に、今後の警告の要否を設定することのできる画面を提供し、警告が不要と設定された場合には、A112以降の処理は行わない。また、警告については、情報処理端末3の指標処理部303が利用履歴を確認し、指標に基づいて、警告を発するようにしてもよい。この警告を発する際には、情報処理装置1と通信を行う必要はない。
【0049】
なお、情報処理端末3は、警告の表示に代えて、情報処理端末3の利用の制限やシャットダウンを行うようにしてもよいが、これらは、利用者の設定に基づくことが好ましい。
【0050】
5.その他
本発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
情報処理装置であって、受付ステップと、取得ステップと、推定ステップと、提供ステップとを実行するように構成され、前記受付ステップは、情報処理端末から、該情報処理端末の利用履歴を取得するための取得情報を受け付け、前記取得ステップは、前記取得情報に基づいて前記利用履歴を取得し、前記推定ステップは、前記利用履歴と蓄積情報とに基づいて、前記利用者による前記情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定し、前記蓄積情報は、予め取得して蓄積している複数の利用者による情報処理端末の利用履歴と該利用者のバイタルデータとの組であり、前記提供ステップは、前記推定ステップによる推定結果を前記情報処理端末に提供する情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記取得情報は、前記情報処理端末の利用者のバイタルデータを取得するための情報を含み、前記取得ステップは、前記取得情報に基づいて前記バイタルデータを取得し、前記推定ステップは、前記利用履歴と前記バイタルデータと蓄積情報とに基づいて、前記利用者による前記情報処理端末の利用形態が該利用者に与える影響を推定する情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記蓄積情報は、機械学習による学習済みの情報である情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記推定ステップは、前記利用履歴から、所定の期間における前記情報処理端末の総利用時間を特定し、該特定した総利用時間に基づいて、前記推定を行う情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記推定ステップは、前記利用履歴から、前記情報処理端末の利用時間帯を特定し、該特定した利用時間帯に基づいて、前記推定を行う情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記推定ステップは、前記利用履歴から、前記情報処理端末の利用内容を特定し、該特定した利用内容に基づいて、前記推定を行う情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記取得ステップは、前記利用履歴を継続して取得し、前記提供ステップは、前記利用者による前記情報処理端末の利用形態が該利用者に悪影響を与えると推定された場合に、警告を通知する情報処理装置。
コンピュータを情報処理装置として動作させるプログラムであって、コンピュータを前記情報処理装置として機能させるプログラム。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0051】
1 :情報処理装置
2 :ネットワーク
3 :情報処理端末
4 :測定器
5 :管理装置
11 :処理部
12 :記憶部
13 :一時記憶部
14 :外部装置接続部
15 :通信部
16 :通信バス
101 :取得部
102 :推定部
103 :データ管理部
104 :提供部
301 :利用履歴管理部
302 :バイタルデータ管理部
303 :指標処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6