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特開2022-129627電子会議管理装置、電子会議記録システム、電子会議再生システム、電子会議管理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129627
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】電子会議管理装置、電子会議記録システム、電子会議再生システム、電子会議管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20220830BHJP
   H04N 7/15 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
G06F13/00 650A
H04N7/15 150
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021028368
(22)【出願日】2021-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥原 誠
(72)【発明者】
【氏名】新井 明男
(72)【発明者】
【氏名】荻島 葵
(72)【発明者】
【氏名】掛江 庸平
(72)【発明者】
【氏名】豊田 昌行
【テーマコード(参考)】
5B084
5C164
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA16
5B084AB07
5B084AB14
5B084BB01
5B084DC02
5B084DC03
5B084EA03
5B084EA16
5B084EA47
5C164FA10
5C164VA06S
5C164VA10P
5C164VA11P
5C164VA48S
(57)【要約】
【課題】会議の内容を容易且つ利便性の高い態様で確認できるようにする。
【解決手段】電子会議管理装置において、全体チャネルに加えて、電子会議の参加者の一部のみに対応するグループチャネルを設定できる。全体チャネルにおける電子会議(全体会議)の内容を示す会議データと、グループチャネルにおける電子会議(グループ会議)の内容を示す会議データを個別に記録装置に記録する。全体チャネルの会議データ及びグループチャネルの会議データを個別に再生装置に送信することで、それらを個別に再生可能とする。
【選択図】図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを通じて互いに接続された複数の端末装置を用いて複数の人物間で電子会議を行うために用いられる電子会議管理装置において、
前記複数の人物の全部を包含可能な第1人物群に対する第1チャネルと、前記複数の人物の一部のみを包含する第2人物群に対する第2チャネルと、を設定するチャネル設定部と、
前記第1チャネルにおける第1電子会議の内容を示す第1会議データ及び前記第2チャネルにおける第2電子会議の内容を示す第2会議データを個別に記録装置に記録する記録制御部と、
前記第1電子会議の内容又は前記第2電子会議の内容を再生装置にて再生可能にするために、前記第1会議データ及び前記第2会議データを個別に前記再生装置へ送信可能な再生用送信制御部と、を備え、
前記再生装置は、前記複数の端末装置の何れかである、又は、前記複数の端末装置の何れとも異なる
、電子会議管理装置。
【請求項2】
前記第1チャネルに対応付けられた第1認証情報及び前記第2チャネルに対応付けられた第2認証情報を設定する認証情報設定部を更に備え、
前記再生用送信制御部は、前記第1電子会議及び前記第2電子会議の終了後、前記再生装置からの前記第1認証情報を含む第1送信要求信号の受信に応答して前記第1会議データを前記再生装置に送信する、又は、前記再生装置からの前記第2認証情報を含む第2送信要求信号の受信の受信に応答して前記第2会議データを前記再生装置に送信する
、請求項1に記載の電子会議管理装置。
【請求項3】
前記複数の人物の発話内容を個別に表す個人音声データを前記人物ごとに取得することで、前記複数の人物についての複数の個人音声データを取得する個人音声データ取得部を更に備え、
前記再生用送信制御部は、前記複数の個人音声データの何れかを選択的に前記再生装置に送信可能である
、請求項1又は2に記載の電子会議管理装置。
【請求項4】
前記第1会議データは前記第1チャネルにおける前記第1人物群の発話内容を表す第1音声データを含み、前記第2会議データは前記第2チャネルにおける前記第2人物群の発話内容を表す第2音声データを含み、
当該電子会議管理装置は、前記第1音声データ又は前記第2音声データが前記再生装置で再生される際の再生音量又は再生音質を調整する音調整部を更に備える
、請求項1~3の何れかに記載の電子会議管理装置。
【請求項5】
前記音調整部は、前記第1音声データが再生される際における前記第1人物群の発話内容の再生音量を個別に調整可能に構成される、又は、前記第2音声データが再生される際における前記第2人物群の発話内容の再生音量を個別に調整可能に構成される
、請求項4に記載の電子会議管理装置。
【請求項6】
前記第1会議データは、前記第1チャネルにおける前記第1人物群の発話内容を表す第1音声データと、第1画像データと、前記第1電子会議に対する第1付加データと、を含み、
前記第1画像データは、前記第1電子会議にて前記第1人物群に割り当てられた各端末装置に表示される会議画像の画像データであり、
前記再生用送信制御部は、前記第1音声データ及び前記第1画像データが前記再生装置で再生される際に前記第1付加データが前記再生装置の表示画面に表示可能となるよう、前記再生装置からの要求に応じて前記第1会議データを前記再生装置に送信する
、請求項1~5の何れかに記載の電子会議管理装置。
【請求項7】
前記第2会議データは、前記第2チャネルにおける前記第2人物群の発話内容を表す第2音声データと、第2画像データと、前記第2電子会議に対する第2付加データと、を含み、
前記第2画像データは、前記第2電子会議にて前記第2人物群に割り当てられた各端末装置に表示される会議画像の画像データであり、
前記再生用送信制御部は、前記第2音声データ及び前記第2画像データが前記再生装置で再生される際に前記第2付加データが前記再生装置の表示画面に表示可能となるよう、前記再生装置からの要求に応じて前記第2会議データを前記再生装置に送信する
、請求項1~6の何れかに記載の電子会議管理装置。
【請求項8】
前記第1電子会議の開催期間の一部において前記第2電子会議が開催され、
前記第1電子会議の開催期間の内、前記第2電子会議の非開催期間では前記複数の人物の全てにより前記第1人物群が構成され、前記第2電子会議の開催期間では前記複数の人物から前記第2人物群を除外することで前記第1人物群が構成される
、請求項1~7の何れかに記載の電子会議管理装置。
【請求項9】
請求項1~8の何れかに記載の電子会議管理装置と、
前記記録装置と、
前記複数の端末装置と、を備えた
、電子会議記録システム。
【請求項10】
請求項1~8の何れかに記載の電子会議管理装置と、
前記記録装置と、
前記第1会議データ又は前記第2会議データを受信することで前記第1会議データ又は前記第2会議データを再生可能な前記再生装置と、を備えた
、電子会議再生システム。
【請求項11】
ネットワークを通じて互いに接続された複数の端末装置を用いて複数の人物間で電子会議を行うために用いられる電子会議管理方法において、
前記複数の人物の全部を包含可能な第1人物群に対する第1チャネルと、前記複数の人物の一部のみを包含する第2人物群に対する第2チャネルと、を設定するチャネル設定ステップと、
前記第1チャネルにおける第1電子会議の内容を示す第1会議データ及び前記第2チャネルにおける第2電子会議の内容を示す第2会議データを個別に記録装置に記録する記録制御ステップと、
前記第1電子会議の内容又は前記第2電子会議の内容を再生装置にて再生可能にするために、前記第1会議データ及び前記第2会議データを個別に前記再生装置へ送信可能な再生用送信制御ステップと、を備え、
前記再生装置は、前記複数の端末装置の何れかである、又は、前記複数の端末装置の何れとも異なる
、電子会議管理方法。
【請求項12】
請求項11に記載の電子会議管理方法を演算処理装置に実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子会議管理装置、電子会議記録システム、電子会議再生システム、電子会議管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の人物が一同に会することなく、複数の端末装置を用いて複数の人物間で会議を行う電子会議(Web会議)が広く実用化されている。電子会議に限らず、多人数による会議では、一部の参加者のみでの対話(いわゆる内緒話など)が望まれる機会が発生しうる。これに対応して、一部の参加者のみでの会話を実現するチャネルを用意することが検討される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-229902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方において電子会議の内容の再現(再生)も要望される。電子会議の全体を記録しておくことで電子会議の全体を再現することができるが、再現を望む者にとっては、電子会議の全体の再現は必要でないこともあり、利便性が高くない。
【0005】
本発明は、電子会議の内容確認の利便性向上等に寄与する電子会議管理装置、電子会議記録システム、電子会議再生システム、電子会議管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子会議管理装置は、ネットワークを通じて互いに接続された複数の端末装置を用いて複数の人物間で電子会議を行うために用いられる電子会議管理装置において、前記複数の人物の全部を包含可能な第1人物群に対する第1チャネルと、前記複数の人物の一部のみを包含する第2人物群に対する第2チャネルと、を設定するチャネル設定部と、前記第1チャネルにおける第1電子会議の内容を示す第1会議データ及び前記第2チャネルにおける第2電子会議の内容を示す第2会議データを個別に記録装置に記録する記録制御部と、前記第1電子会議の内容又は前記第2電子会議の内容を再生装置にて再生可能にするために、前記第1会議データ及び前記第2会議データを個別に前記再生装置へ送信可能な再生用送信制御部と、を備え、前記再生装置は、前記複数の端末装置の何れかである、又は、前記複数の端末装置の何れとも異なる構成(第1の構成)である。
【0007】
上記第1の構成に係る電子会議管理装置において、前記第1チャネルに対応付けられた第1認証情報及び前記第2チャネルに対応付けられた第2認証情報を設定する認証情報設定部を更に備え、前記再生用送信制御部は、前記第1電子会議及び前記第2電子会議の終了後、前記再生装置からの前記第1認証情報を含む第1送信要求信号の受信に応答して前記第1会議データを前記再生装置に送信する、又は、前記再生装置からの前記第2認証情報を含む第2送信要求信号の受信の受信に応答して前記第2会議データを前記再生装置に送信する構成(第2の構成)であっても良い。
【0008】
上記第1又は第2の構成に係る電子会議管理装置において、前記複数の人物の発話内容を個別に表す個人音声データを前記人物ごとに取得することで、前記複数の人物についての複数の個人音声データを取得する個人音声データ取得部を更に備え、前記再生用送信制御部は、前記複数の個人音声データの何れかを選択的に前記再生装置に送信可能である構成(第3の構成)であっても良い。
【0009】
上記第1~第3の構成の何れかに係る電子会議管理装置において、前記第1会議データは前記第1チャネルにおける前記第1人物群の発話内容を表す第1音声データを含み、前記第2会議データは前記第2チャネルにおける前記第2人物群の発話内容を表す第2音声データを含み、当該電子会議管理装置は、前記第1音声データ又は前記第2音声データが前記再生装置で再生される際の再生音量又は再生音質を調整する音調整部を更に備える構成(第4の構成)であっても良い。
【0010】
上記第4の構成に係る電子会議管理装置において、前記音調整部は、前記第1音声データが再生される際における前記第1人物群の発話内容の再生音量を個別に調整可能に構成される、又は、前記第2音声データが再生される際における前記第2人物群の発話内容の再生音量を個別に調整可能に構成される構成(第5の構成)であっても良い。
【0011】
上記第1~第5の構成の何れかに係る電子会議管理装置において、前記第1会議データは、前記第1チャネルにおける前記第1人物群の発話内容を表す第1音声データと、第1画像データと、前記第1電子会議に対する第1付加データと、を含み、前記第1画像データは、前記第1電子会議にて前記第1人物群に割り当てられた各端末装置に表示される会議画像の画像データであり、前記再生用送信制御部は、前記第1音声データ及び前記第1画像データが前記再生装置で再生される際に前記第1付加データが前記再生装置の表示画面に表示可能となるよう、前記再生装置からの要求に応じて前記第1会議データを前記再生装置に送信する構成(第6の構成)であっても良い。
【0012】
上記第1~第6の構成の何れかに係る電子会議管理装置において、前記第2会議データは、前記第2チャネルにおける前記第2人物群の発話内容を表す第2音声データと、第2画像データと、前記第2電子会議に対する第2付加データと、を含み、前記第2画像データは、前記第2電子会議にて前記第2人物群に割り当てられた各端末装置に表示される会議画像の画像データであり、前記再生用送信制御部は、前記第2音声データ及び前記第2画像データが前記再生装置で再生される際に前記第2付加データが前記再生装置の表示画面に表示可能となるよう、前記再生装置からの要求に応じて前記第2会議データを前記再生装置に送信する構成(第7の構成)であっても良い。
【0013】
上記第1~第7の構成の何れかに係る電子会議管理装置において、前記第1電子会議の開催期間の一部において前記第2電子会議が開催され、前記第1電子会議の開催期間の内、前記第2電子会議の非開催期間では前記複数の人物の全てにより前記第1人物群が構成され、前記第2電子会議の開催期間では前記複数の人物から前記第2人物群を除外することで前記第1人物群が構成される構成(第8の構成)であっても良い。
【0014】
本発明に係る電子会議記録システムは、上記第1~第8の構成の何れかに係る電子会議管理装置と、前記記録装置と、前記複数の端末装置と、を備えた構成(第9の構成)である。
【0015】
本発明に係る電子会議再生システムは、上記第1~第8の構成の何れかに係る電子会議管理装置と、前記記録装置と、前記第1会議データ又は前記第2会議データを受信することで前記第1会議データ又は前記第2会議データを再生可能な前記再生装置と、を備えた構成(第10の構成)である。
【0016】
本発明に係る電子会議管理方法は、ネットワークを通じて互いに接続された複数の端末装置を用いて複数の人物間で電子会議を行うために用いられる電子会議管理方法において、前記複数の人物の全部を包含可能な第1人物群に対する第1チャネルと、前記複数の人物の一部のみを包含する第2人物群に対する第2チャネルと、を設定するチャネル設定ステップと、前記第1チャネルにおける第1電子会議の内容を示す第1会議データ及び前記第2チャネルにおける第2電子会議の内容を示す第2会議データを個別に記録装置に記録する記録制御ステップと、前記第1電子会議の内容又は前記第2電子会議の内容を再生装置にて再生可能にするために、前記第1会議データ及び前記第2会議データを個別に前記再生装置へ送信可能な再生用送信制御ステップと、を備え、前記再生装置は、前記複数の端末装置の何れかである、又は、前記複数の端末装置の何れとも異なる構成(第11の構成)である。
【0017】
本発明に係るプログラムは、上記第11の構成に係る電子会議管理方法を演算処理装置に実現させる構成(第12の構成)である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、電子会議の内容確認の利便性向上等に寄与する電子会議管理装置、電子会議記録システム、電子会議再生システム、電子会議管理方法及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る会議システム(電子会議システム)の全体構成図である。
図2】本発明の実施形態に係る端末装置の内部構成図である。
図3】本発明の実施形態に係るサーバ装置の内部構成図である。
図4】本発明の実施形態に係る会議システムの全体構成図である。
図5】本発明の実施形態に係る端末装置の内部構成図である。
図6】本発明の実施形態に係り、各端末装置から音声信号が出力される様子を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る参加者情報の内容を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係り、サーバ制御部の機能ブロック図である。
図9】本発明の実施形態に係り、全体会議開催期間とグループ会議開催期間との関係を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係り、通常期間(グループ会議開催期間の非開催期間)における会議データの記録の様子を示す図である。
図11】本発明の実施形態に係り、グループ会議開催期間における会議データの記録の様子を示す図である。
図12】本発明の実施形態に係り、全体チャネルの会議データの音声データの概要を示す図(a)及びグループチャネルの会議データの音声データの概要を示す図(b)である。
図13】本発明の実施形態に係り、全体チャネルの会議データ及びグループチャネルの会議データの構造を示す図である。
図14】本発明の実施形態に係り、全体会議開催期間と複数のグループ会議開催期間との関係の例を示す図である。
図15】本発明の実施形態に係り、全体会議開催期間と複数のグループ会議開催期間との関係の他の例を示す図である。
図16】本発明の実施形態に係り、複数のグループチャネルの各会議データの記録の様子を示す図である。
図17】本発明の実施形態に係り、サーバ装置と再生装置との関係を示す図である。
図18】本発明の実施形態に属する第1実施例に係り、会議データの記録に関わる動作フローチャートである。
図19】本発明の実施形態に属する第1実施例に係り、グループ会議開始処理のフローチャートである。
図20】本発明の実施形態に属する第1実施例に係り、グループ会議終了処理のフローチャートである。
図21】本発明の実施形態に属する第1実施例に係り、全体チャネル及びグループチャネルの設定並びに各会議データの記録の流れを示す図である。
図22】本発明の実施形態に属する第1実施例に係り、各会議データの再生装置への送信動作の説明図である。
図23】本発明の実施形態に属する第2実施例に係り、個人音声データの生成方法の説明図である。
図24】本発明の実施形態に属する第2実施例に係り、記録装置に個人音声データ記録領域が設けられる様子を示す図である。
図25】本発明の実施形態に属する第2実施例に係り、個人音声データの送信及び再生動作の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。例えば、後述の“170”によって参照される個人音声データ取得部は(図8参照)、個人音声データ取得部170と表記されることもあるし、取得部170と略記されることもあり得るが、それらは全て同じものを指す。
【0021】
図1に本実施形態に係るシステムSYSの全体構成を示す。システムSYSを様々な用途に利用することができるが、本実施形態では、複数の人物PS間で会議(会話)を行う用途にシステムSYSが利用されることを想定する。この場合、システムSYSは会議システム(電子会議システム)として機能し、以下、システムSYSを会議システムSYSと称する。本実施形態における会議は電子会議であって、本実施形態において会議と電子会議は互いに同じものを指す。電子会議では、複数の人物PSが一同に会することなく、複数の端末装置間における信号(少なくとも音声信号を含む)の送受信を通じて複数の人物PS間の会話を実現する。電子会議は一般にWeb会議とも称される。各人物PSは電子会議の参加者に相当する。
【0022】
会議システムSYSは、複数の端末装置10とサーバ装置30と記録装置50とを構成要素として備える。サーバ装置30は電子会議管理装置の例である。各端末装置10が上記複数の人物PSの内の一人に割り当てられる。各端末装置10及びサーバ装置30はインターネットを含むネットワーク70に接続される。換言すれば、複数の端末装置10及びサーバ装置30は、ネットワーク70を通じて互いに接続される。複数の端末装置10及びサーバ装置30は、夫々に、ネットワーク70に接続された任意の装置との間で双方向通信が可能である。
【0023】
各端末装置10は、パーソナルコンピュータ、タブレット又はスマートホンなどの電子機器である。会議システムSYSに組み込まれる複数の端末装置10は互いに同じ種類の電子機器であっても良いし、互いに異なる種類の電子機器であっても良い。但し、以下では、複数の端末装置10が互いに同じ構成を有していると考える。
【0024】
図2に1つの端末装置10の内部構成を示す。端末装置10は、通信処理部11、記憶部12、端末制御部13、表示画面14、操作部15、カメラ16、マイクロホン17及びスピーカ18を備える。端末装置10の内部構成を説明するにあたり、必要に応じて、注目された1つの端末装置10を注目端末装置10と称する。また、注目端末装置10のユーザである人物PSを注目人物PSと称することがある。注目端末装置10は、会議システムSYSにおいて注目人物PSに割り当てられた(注目人物PSに対応付けられた)端末装置10である。会議システムSYSに組み込まれる各々の端末装置10が注目端末装置10になり得る。
【0025】
通信処理部11は、ネットワーク70を通じて相手側装置と双方向通信を行う。注目端末装置10において、双方向通信は、ネットワーク70に対して任意の情報を出力することで当該情報を相手側装置に送信する送信動作と、相手側装置がネットワーク70に出力した任意の情報を受信する受信動作と、を含む。注目端末装置10にとっての相手側装置は、サーバ装置30、又は、注目端末装置10以外の端末装置10である。注目端末装置10における通信処理部11は、ネットワーク70及びサーバ装置30を介し、注目端末装置10以外の各端末装置10と双方向通信できる。注目端末装置10における通信処理部11は、サーバ装置30を経由することなく、注目端末装置10以外の各端末装置10との間の双方向通信を実現可能であっても良い。このように、注目端末装置10及び相手側装置との通信は通信処理部11を利用して行われるが、以下の説明では通信処理部11の記載を省略することがある。
【0026】
記憶部12は、磁気ディスク又は半導体メモリ等から成り、或いは、それらの組み合わせから成り、各種プログラム及びデータを格納及び記憶する。記憶部12内の不揮発性メモリに格納されたプログラムの中に端末用プログラムPG1が含まれる。
【0027】
端末制御部13は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)及びRAM(Random access memory)等から成り、端末装置10内の各部位の動作を統括的に制御すると共に、記憶部12に格納されたプログラムを端末制御部13内の演算処理装置にて実行することで各種機能を実現する。
【0028】
表示画面14は、液晶ディスプレイパネル又は有機エレクトロルミネッセンスパネル等から成り、端末制御部13の制御の下で任意の画像(換言すれば映像)を表示する。注目人物PSは注目端末装置10の表示画面14の表示内容を視認可能である。尚、以下の説明において、或る端末装置10での表示とは、当該端末装置10に設けられた表示画面14での表示を意味する。
【0029】
操作部15は、操作者からの各種操作を受ける。注目端末装置10における操作者は注目人物PSである。端末装置10にタッチパネルが設けられる場合、当該タッチパネルにて表示画面14及び操作部15が構成されても良い。
【0030】
カメラ16は、自身の視野内の撮影を行って撮影結果を表す画像信号(画像データ)を出力する。注目端末装置10のカメラ16の視野には注目人物PSの全身又は一部が含まれ得る。
【0031】
マイクロホン17は、自身の周辺音を音声信号に変換して出力する。会議システムSYSにおいて、注目端末装置10におけるマイクロホン17の主目的は、注目人物PSの発話内容の収音である。故に、注目端末装置10におけるマイクロホン17は、注目人物PSの発話内容を収音し、収音した音を音声信号に変換して出力する。
【0032】
スピーカ18は、端末制御部13の制御の下、自身へ入力された音声信号を音として(音波として)出力する。注目人物PSは、注目端末装置10のスピーカ18の出力音を聞くことができる。尚、以下の説明において、或る端末装置10での音の出力又は音声の出力とは、当該端末装置10に設けられたスピーカ18による音の出力又は音声の出力を意味する。
【0033】
図3にサーバ装置30の内部構成を示す。サーバ装置30は、通信処理部31、記憶部32及びサーバ制御部33を備える。尚、サーバ装置SVは1以上のコンピュータ装置にて構成されていて良い。所謂クラウトコンピューティングを利用して会議システムSYSが構成されても良い。
【0034】
通信処理部31は、ネットワーク70を通じて相手側装置と双方向通信を行う。サーバ装置30において、双方向通信は、ネットワーク70に対して任意の情報を出力することで当該情報を相手側装置に送信する送信動作と、相手側装置がネットワーク70に出力した任意の情報を受信する受信動作と、を含む。サーバ装置30にとっての相手側装置は、ネットワーク70に接続された任意の装置である。複数の端末装置10の夫々はサーバ装置30にとっての相手側装置に相当する。このように、サーバ装置30及び相手側装置との通信は通信処理部31を利用して行われるが、以下の説明では通信処理部31の記載を省略することがある。
【0035】
記憶部32は、磁気ディスク又は半導体メモリ等から成り、或いは、それらの組み合わせから成り、各種プログラム及びデータを格納及び記憶する。記憶部32内の不揮発性メモリに格納されたプログラムの中にサーバ用プログラムPG2が含まれる。
【0036】
サーバ制御部33は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read only memory)及びRAM(Random access memory)等から成り、サーバ装置30内の各部位の動作を統括的に制御すると共に、記憶部32に格納されたプログラムをサーバ制御部33内の演算処理装置にて実行することで各種機能を実現する。
【0037】
記録装置50(図1参照)は不揮発性の記録媒体から成り、サーバ装置30に接続される。記録装置50はサーバ装置30の制御の下で任意のデータ及び情報を記録する。また、サーバ装置30は記録装置50に記録された任意のデータ及び情報を読み出すことができる。
【0038】
会議システムSYSは電子会議において音声伝達処理を実行可能である。音声伝達処理では、任意の人物PSの発話内容を他の人物PSに割り当てられた端末装置10から音声出力する。注目人物PSが発話する際の音声伝達処理では、注目人物PSの発話内容が注目端末装置10のマイクロホン17にて収音されて音声信号に変換され、注目人物PSの発話内容を表す音声信号がネットワーク70及びサーバ装置30を通じて、注目端末装置10から他の各端末装置10に伝達される。そして、注目端末装置10以外の各端末装置10において、注目人物PSの発話内容を表す音声信号がスピーカ18から音声出力される。
【0039】
会議システムSYSは電子会議において会議画像表示処理を実行可能である。ここにおける会議画像とは、会議システムSYSを構成する全ての端末装置10間で共有される画像であり、会議画像表示処理では、原則として、各端末装置10の表示画面14に会議画像が表示される。会議画像は、例えば、プレゼンテーション資料(説明概要、グラフ、表、静止画、動画)と言われるような資料である。サーバ制御部33は、注目端末装置10の操作部15への操作内容等に応じて注目端末装置10の表示画面14に表示されている任意の画像を会議画像に設定することができる(注目人物PSに制御権限が付与されている状況を想定)。この場合、サーバ装置30から注目端末装置10以外の各端末装置10に対して会議画像の画像信号が送信される。注目端末装置10以外の各端末装置10において端末制御部13は受信した画像信号に基づき会議画像を表示画面14に表示する。或いは、サーバ制御部33は、予め登録された画像を会議画像に設定する場合もある。この場合、サーバ装置30から各端末装置10に対して会議画像の画像信号が送信され、各端末装置10において端末制御部13は受信した画像信号に基づき会議画像を表示画面14に表示する。会議画像に、何れかの端末装置10のカメラ16の撮影画像が含まれることもある。
【0040】
図4を参照し、以下では、説明の具体化のため、上記複数の端末装置10がn台の端末装置10であるものとし、n台の端末装置10の内、第1~第nの端末装置10を端末装置10[1]~10[n]と称する。また、端末装置10[i]が割り当てられた人物PSを人物PS[i]と称する。nは4以上の任意の整数を表す。但し“n=3”であっても良い。iはn以下の任意の自然数を表す。更に、図5に示す如く、端末装置10[i]における通信処理部11、記憶部12、端末制御部13、表示画面14、操作部15、カメラ16、マイクロホン17及びスピーカ18を、夫々、通信処理部11[i]、記憶部12[i]、端末制御部13[i]、表示画面14[i]、操作部15[i]、カメラ16[i]、マイクロホン17[i]及びスピーカ18[i]と称することがある。
【0041】
更に、図6に示す如く、電子会議の開催期間中において、端末装置10[i]からネットワーク70に出力される音声信号を音声信号AS[i]と称する。音声信号AS[i]はネットワーク70を通じてサーバ装置30に送信され且つサーバ装置30にて受信される。音声信号AS[i]は、サーバ装置30を介することなく、端末装置10[i]以外の端末装置10に伝達されることがあっても良い。端末装置10[i]は、マイクロホン17[i]の出力音声信号に対して所定の音声信号処理を施すことで音声信号AS[i]を生成する。マイクロホン17[i]は人物PS[i]の発話内容を収音するので、音声信号AS[i]は人物PS[i]の発話内容を表す音声信号を含む。各端末装置10にはエコーキャンセラが設けられている。エコーキャンセラの機能により、スピーカ18[i]の出力音の信号成分は音声信号AS[i]にて除去又は十分に低減されている。
【0042】
図7に、電子会議に関わる参加者情報510を示す。参加者情報510は、人物PS[1]~PS[n]の夫々についての個人識別情報、端末識別情報及び参加場所情報を含む。会議システムSYSでは、電子会議の参加者である人物PS[1]~PS[n]の夫々に対し、固有の個人識別番号が付与される。人物PS[i]の個人識別番号を記号“ID_PS[i]”にて参照する。
【0043】
人物PS[i]に対応付けられた端末識別情報を記号“ID_TM[i]”にて参照する。端末識別情報ID_TM[i]は、電子会議において人物PS[i]が使用する端末装置10の識別情報である。ここでは、人物PS[i]に対して端末装置10[i]が割り当てられた状態で電子会議が行われることを想定しているため、端末識別情報ID_TM[i]は端末装置10[i]に割り当てられた固有の識別情報を表す。但し、複数の人物PSが1つの端末装置10を共用した状態で電子会議が行われることがあっても良く、この場合、当該複数の人物PSに対して共通の端末識別情報が対応付けられる。
【0044】
人物PS[i]に対応付けられた参加場所情報は、電子会議の開催期間(後述の全体会議開催期間に相当;図9参照)において人物PS[i]が位置していた場所を表す。人物PS[i]が、自身の位置している場所を操作部15[i]に入力することで参加場所情報が作成されても良いし、GPS(Global Positioning System)を利用して参加場所情報が作成されても良い。尚、参加者情報510に参加場所情報が含まれていなくても良い。
【0045】
図8にサーバ制御部33の機能ブロック図を示す。サーバ制御部33は複数の機能ブロックとして、参加者情報取得部110、会議期間設定部120、チャネル設定部130、会議データ生成部140、記録制御部150、認証情報設定部160及び個人音声データ取得部170と、認証処理部210、再生用送信制御部220及び音調整部230を備える。これらの機能ブロックの内、符号110~170にて参照される機能ブロックは主として電子会議の開催期間において有効に機能し、符号210~230にて参照される機能ブロックは主として電子会議の終了後に電子会議の内容を再生する段階で有効に機能する。尚、サーバ制御部33に符号110~170及び210~230にて参照される機能ブロックが全て設けられているとは限らない。
【0046】
参加者情報取得部110は上述の参加者情報510(図7参照)を作成及び取得する。参加者情報取得部110は、電子会議が開催される前において(後述の時刻tS0より前に;図9参照)予め参加者情報510を作成及び取得するものであっても良いし、電子会議の開始時点において(後述の時刻tS0にて;図9参照)又はその後において、参加者情報510を作成及び取得するものであっても良い。
【0047】
会議期間設定部120は電子会議の開催期間を設定する。電子会議として2種類の電子会議があり、一方の種類の電子会議(第1電子会議)は全体会議であり、他方の種類の電子会議(第2電子会議)はグループ会議である。電子会議に限らず、多人数による会議では、一部の参加者のみでの対話(いわゆる内緒話など)が望まれる機会が発生しうる。一部の参加者のみでの電子会議がグループ会議に相当する。故に、図9に示すように、電子会議の開催期間として、全体会議が開催される期間である全体会議開催期間と、グループ会議が開催される期間であるグループ会議開催期間と、がある。
【0048】
時刻tS0、tE0は、夫々、全体会議開催期間の開始時刻、終了時刻を表す。当然、時刻tS0の後に時刻tE0が到来する。時刻tS1、tE1は、夫々、グループ会議開催期間の開始時刻、終了時刻を表す。当然、時刻tS1の後に時刻tE1が到来する。時刻tS1は時刻tS0よりも後の時刻であり、時刻tE1は時刻tE0よりも前の時刻である。即ち、全体会議開催期間の一部においてグループ会議が開催される。故にグループ会議開催期間は全体会議開催期間に内包される。全体会議開催期間の内、グループ会議が開催されていない期間(グループ会議の非開催期間)を、便宜上、通常期間と称する。図9では、時刻tS0から時刻tS1までの期間と時刻tE1から時刻tE0までの期間とが夫々に通常期間に該当する。会議期間設定部120は全体会議開催期間及びグループ会議開催期間を設定する。この設定により通常期間も定まる。例えば、人物PS[1]が人物PS[2]のみを交信相手に定めたグループ会議を望む場合、人物PS[1]が操作部15[1]に所定操作を入力することにより、人物PS[1]及びPS[2]のみを含んだグループにおけるグループ会議が開催される。
【0049】
チャネル設定部130は、全体会議用のチャネルである全体チャネルとグループ会議用のチャネルであるグループチャネルを設定する。会議データ生成部140は、チャネルごとに電子会議の内容を示す会議データを生成する。記録制御部150は記録装置50に対して記録制御を行い、任意のデータ及び情報を所望のタイミングで記録装置50に記録させる。特徴的な動作として、記録制御部150は全体チャネルの会議データとグループチャネルの会議データを個別に記録装置50に記録させる。尚、全体チャネルの会議データは換言すれば全体会議の会議データであり、グループチャネルの会議データは換言すればグループ会議の会議データである。全体チャネルの会議データは全体チャネルにおける電子会議(即ち全体会議)の内容を示すデータであり、グループチャネルの会議データはグループチャネルにおける電子会議(即ちグループ会議)の内容を示すデータである。全体チャネルにおける電子会議(即ち全体会議)の内容は全体チャネルの各構成人員の発話内容を含み、グループチャネルにおける電子会議(即ちグループ会議)の内容はグループチャネルの各構成人員の発話内容を含む。
【0050】
図10を参照して通常期間における記録装置50への記録内容を説明する。通常期間では、人物PS[1]~PS[n]の全員が全体会議の参加者となる。即ち、通常期間においては、人物PS[1]~PS[n]の全てが全体チャネルの構成人員となり、全体チャネルの各構成人員の発話内容を含む会議データが全体チャネルの会議データとして生成される。記録制御部150は記録装置50内に全体チャネル用の記録領域51を設定し、記録領域51に通常期間における全体チャネルの会議データを記録する。
【0051】
図11を参照してグループ会議開催期間における記録装置50への記録内容を説明する。図11の例では、人物PS[h+1]~PS[n]がグループ会議の参加者となる。即ち、図11の例に係るグループ会議開催期間では、人物PS[h+1]~PS[n]がグループチャネルの構成人員に含まれ、人物PS[1]~PS[h]はグループチャネルの構成人員に含まれない。グループチャネルの構成人員は人物PS[1]~PS[n]の内の一部であり、hは“h+1<n”を満たす整数である。図11の例に係るグループ会議開催期間において、全体チャネルの構成人員は人物PS[1]~PS[h]のみとなる。
【0052】
故に、以下のように表現することもできる。チャネル設定部130は、人物PS[1]~PS[n]の内の第1人物群に対する第1チャネル(全体チャネル)と、人物PS[1]~PS[n]の内の第2人物群に対する第2チャネル(グループチャネル)を設定する。第1人物群は人物PS[1]~PS[n]の全部を包含しうるのに対し、第2人物群は人物PS[1]~PS[n]の一部のみを包含する。つまり、第2人物群は人物PS[1]~PS[n]の一部(図11の例において人物PS[h+1]~PS[n])により構成される。全体会議開催期間の一部においてグループ会議が開催される。全体会議開催期間の内、グループ会議の非開催期間(通常期間)では、人物PS[1]~PS[n]の全てにより上記第1人物群が構成される(即ち、人物PS[1]~PS[n]の全てが全体チャネルの構成人員に含まれる)。一方、グループ会議開催期間では全体チャネルの構成人員が一時的に減少する。即ち、グループ会議開催期間では人物PS[1]~PS[n]から第2人物群(図11の例において人物PS[h+1]~PS[n])を除外することで第1人物群が構成される。
【0053】
グループ会議開催期間においては、全体チャネルの各構成人員(図11の例において人物PS[1]~PS[h]))の発話内容を含む会議データが全体チャネルの会議データとして生成される。図11の例において、図9のグループ会議開催期間における全体チャネルの会議データは人物PS[h+1]~PS[n]の発話内容を含まない。グループ会議開催期間における全体チャネルの会議データも全体チャネル用の記録領域51に記録される。故に、図9の全体会議開催期間が終了した時点において、図12(a)に示す如く、時刻tS0及びtS1間の通常期間における全体チャネルの電子会議の内容を示す会議データ(人物PS[1]~PS[n]の発話内容を含む会議データ)と、時刻tS1及びtE1間のグループ会議開催期間における全体チャネルの電子会議の内容を示す会議データ(人物PS[1]~PS[h]の発話内容を含み且つ人物PS[h+1]~PS[n]の発話内容を含まない会議データ)と、時刻tE1及びtE0間の通常期間における全体チャネルの電子会議の内容を示す会議データ(人物PS[1]~PS[n]の発話内容を含む会議データ)と、が全体チャネルの会議データとして、記録領域51に記録された状態となる。
【0054】
グループ会議開催期間においては、グループチャネルの各構成人員(図11の例において人物PS[h+1]~PS[n]))の発話内容を含む会議データがグループチャネルの会議データとして生成される。図9のグループ会議開催期間におけるグループチャネルの会議データは人物PS[1]~PS[h]の発話内容を含まない。記録制御部150は記録装置50内にグループチャネル用の記録領域52を設定し、記録領域52にグループ会議開催期間におけるグループチャネルの会議データを記録する。図12(b)に示す如く、記録領域52に記録される会議データは、時刻tS1及びtE1間のグループ会議開催期間におけるグループチャネルの電子会議の内容を示す会議データ(人物PS[h+1]~PS[n]の発話内容を含み且つ人物PS[1]~PS[h]の発話内容を含まない会議データ)である。
【0055】
記録領域52は記録領域51とは別の記録領域である。記録装置50を物理的に分離した複数の記録媒体にて構成し、記録領域51が設定される記録媒体と記録領域52が設定される記録媒体とを互いに異ならせても良い。或いは、記録装置50に含まれる単一の記録媒体の全記録領域を仮想的に分割することで当該単一の記録媒体内に記録領域51及び52を設定しても良い。この他、識別フラグと言った識別用のデータを付加して記録する方法も可能であり、この場合、再生時には当該識別データで必要なフィルタ処理を行う。
【0056】
図13に全体チャネルの会議データの構造及びグループチャネルの会議データの構造を示す。全体チャネルの会議データは、音声データAD_W、画像データVD_W及び付加データDD_Wを含んで構成される。グループチャネルの会議データは、音声データAD_G、画像データVD_G及び付加データDD_Gを含んで構成される。
【0057】
音声データAD_Wは、全体チャネルの電子会議における音声内容を示すデータであり、全体チャネルの各構成人員の発話内容を表す。音声データAD_Wは、全体チャネルの各構成人員に割り当てられた端末装置10よりサーバ装置30に送信される音声信号に基づき生成される。即ち、図9及び図11の例に関して具体的に述べると、時刻tS0及びtS1間における音声信号AS[1]~AS[n]の合成信号と、時刻tS1及びtE1間における音声信号AS[1]~AS[h]の合成信号と、時刻tE1及びtE0間における音声信号AS[1]~AS[n]の合成信号と、を時系列に沿って結合して得られる音声データが、音声データAD_Wに相当する。
【0058】
画像データVD_Wは、全体チャネルの各構成人員に割り当てられた端末装置10の各表示画面14に表示されていた会議画像の画像データである。会議画像は各端末装置10だけでなくサーバ装置30にも共有されているので、サーバ装置30は任意の時刻における会議画像の画像データを取得できる。図9及び図11の例に関して具体的に述べると、時刻tS0及びtS1間において端末装置10[1]~10[n]の各表示画面14に表示されていた会議画像と、時刻tS1及びtE1間において端末装置10[1]~10[h]の各表示画面14に表示されていた会議画像と、時刻tE1及びtE0間において端末装置10[1]~10[n]の各表示画面14に表示されていた会議画像と、を時系列に沿って結合して得られる動画像の画像データが、画像データVD_Wに相当する。
【0059】
付加データDD_Wは、全体チャネルの各構成人員が誰であるのか及び全体チャネルの各構成人員がどこから全体会議に参加しているのかを示す全体会議参加者情報を含み、全体会議参加者情報は図7の参加者情報510から得られる。参加者情報510自体が全体会議参加者情報に含められていても良い。また、付加データDD_Wは、全体会議開催期間の日時を示す全体会議日時情報を含む。全体会議日時情報は図9及び図11の例では時刻tS0及びtE0を特定する。更に、付加データDD_Wは、全体会議に対応付けられた資料データを含みうる。この資料データは、例えば、電子会議の開催期間前に(図9の時刻tS0より前に)各参加者に回付すべき資料として、サーバ制御部33に対して予め登録された資料のデータである。但し、全体チャネルの電子会議の開始後に(図9の時刻tS0より後に)、全体チャネルの何れかの構成人員が対応する端末装置10[i]を用いてサーバ装置30にアップロードした資料データも、付加データDD_Wに含まれ得る。ここでアップロードした資料データが画像データであるとき、当該資料データにより示される画像は会議画像の一種として、全体チャネルの各構成人員の端末装置10の各表示画面14に表示され得る。
【0060】
音声データAD_Gは、グループチャネルの電子会議における音声内容を示すデータであり、グループチャネルの各構成人員の発話内容を表す。音声データAD_Gは、グループチャネルの各構成人員に割り当てられた端末装置10よりサーバ装置30に送信される音声信号に基づき生成される。即ち、図9及び図11の例に関して具体的に述べると、音声データAD_Gは、時刻tS1及びtE1間における音声信号AS[h+1]~AS[n]の合成信号に相当する。
【0061】
画像データVD_Gは、グループチャネルの各構成人員に割り当てられた端末装置10の各表示画面14に表示されていた会議画像の画像データである。図9及び図11の例に関して具体的に述べると、画像データVD_Gは、時刻tS1及びtE1間において端末装置10[h+1]~10[n]の各表示画面14に表示されていた会議画像の画像データである。
【0062】
付加データDD_Gは、グループチャネルの各構成人員が誰であるのか及びグループチャネルの各構成人員がどこからグループ会議に参加しているのかを示すグループ会議参加者情報を含み、グループ会議参加者情報は図7の参加者情報510から得られる。参加者情報510自体がグループ会議参加者情報に含められていても良い。また、付加データDD_Gは、グループ会議開催期間の日時を示すグループ会議日時情報を含む。グループ会議日時情報は図9の例では時刻tS1及びtE1を特定する。更に、付加データDD_Gは、グループ会議に対応付けられた資料データを含みうる。例えば、グループチャネルの電子会議の開始後に(図9の時刻tS1より後に)、グループチャネルの何れかの構成人員が対応する端末装置10[i]を用いてサーバ装置30にアップロードした資料データが、付加データDD_Gに含まれ得る。ここでアップロードした資料データが画像データであるとき、当該資料データにより示される画像は会議画像の一種として、グループチャネルの各構成人員の端末装置10の各表示画面14に表示され得る。
【0063】
尚、全体チャネルの会議データは、付加データとして、付加データDD_W及び付加データDD_Gの双方を含むことがあっても良い。また、グループチャネルの会議データは、付加データとして、付加データDD_W及び付加データDD_Gの双方を含むことがあっても良い。また、会議データにおける音声データ及び画像データの記録方式として、所定時間(例えば10秒)を単位にデータを区切り、単位ごとにデータを圧縮及び記録する方式を採用しても良い。この際、付加データについては、上記単位ごとに付加データを付与しても良いし、音声データ及び画像データの全時間分のデータに対して一括して付加データを付与しても良い。何れの記録方式を採用したとしても、記録される各データにはデータの生成又は取得日時を表すタイムスタンプが付加される。
【0064】
図9では、1つの全体会議開催期間中に設定された1つのグループ会議に注目しているが、図14又は図15に示す如く、1つの全体会議開催期間中に複数のグループ会議開催期間が設定されることもある。図14の例では、1つの全体会議開催期間中に、第1グループ会議が開始され、第1グループ会議の終了後に第2グループ会議が開始される。故に、図14の例では、1つの全体会議開催期間中に、第1グループ会議の開催期間である第1グループ会議開催期間と第2グループ会議の開催期間である第2グループ会議開催期間とが互いに重複することなく存在する。図15の例では、1つの全体会議開催期間中に、第1グループ会議が開始され、第1グループ会議の終了前に第2グループ会議が開始され、その後、第1グループ会議が終了してから第2グループ会議が終了する。故に、図15の例では、1つの全体会議開催期間中に、第1グループ会議の開催期間である第1グループ会議開催期間と第2グループ会議の開催期間である第2グループ会議開催期間とが部分的に重複する態様で存在する。図9図14及び図15は、グループ会議開催期間の設定方法の例に過ぎず、1つの全体会議開催期間中に3以上のグループ会議開催期間が設定されることもあるし、複数のグループ会議開催期間の開始時刻及び終了時刻の関係は様々である。
【0065】
複数のグループ会議が開催される場合、複数のグループ会議に対応する複数のグループチャネルが設定される。そして、グループチャネルごとにグループチャネル用の記録領域が記録装置50に設定されて、グループチャネルごとにグループチャネルの会議データが記録装置50に記録される。
【0066】
例えば、図16に示す如く、人物PS[1]及びPS[2]のみを構成人員として含む第1グループチャネルが設定され、且つ、人物PS[3]~PS[5]のみを構成人員として含む第2グループチャネルが設定されたとき、記録装置50内に第1グループチャネル用の記録領域52aと第2グループチャネル用の記録領域52bとが別個に設定される。そして、第1グループチャネルのグループ会議の内容を示す第1グループチャネルの会議データが記録領域52aに記録される一方で、第2グループチャネルのグループ会議の内容を示す第2グループチャネルの会議データが記録領域52bに記録される。
【0067】
図8を再度参照し、認証情報設定部160は、記録装置50に記録された会議データを再生するために必要な認証情報を、チャネルごとに設定する。個人音声データ取得部170については後述される。認証処理部210は、記録装置50に記録された会議データを再生するための認証処理を実行する。再生用送信制御部220は、認証処理を経て、記録装置50内の会議データを、会議データを再生すべき再生装置に送信する。音調整部230は会議データが再生装置にて再生される際の再生音量又は再生音質を調整する。
【0068】
図17にサーバ装置30と再生装置10Rとの関係を示す。サーバ装置30及び再生装置10Rは、ネットワーク70に接続され、ネットワーク70を通じて双方向通信が可能である。再生装置10Rは端末装置10[1]~10[n]の何れかであり得るし、端末装置10[1]~10[n]の何れとも異なり得る。但し、再生装置10Rが各端末装置10と異なるものであったとしても、再生装置10Rは各端末装置10と同等の構成を有しており、少なくとも、音声データ及び画像データの再生機能を有しているものとする。
【0069】
再生用送信制御部220は、再生装置10Rからの要求に応答して、全体会議の内容を再生装置10Rにて再生可能にするために全体チャネルの会議データを再生装置10Rに送信可能であり、それとは別に、再生装置10Rからの他の要求に応答して、グループ会議の内容を再生装置10Rにて再生可能にするためにグループチャネルの会議データを再生装置10Rに送信可能である。
【0070】
以下、複数の実施例の中で、会議システムSYSに関する具体的な動作例、応用技術、変形技術等を説明する。本実施形態にて上述した事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、以下の各実施例に適用される。各実施例において、上述の事項と矛盾する事項がある場合には、各実施例での記載が優先されて良い。また矛盾無き限り、以下に示す複数の実施例の内、任意の実施例に記載した事項を、他の任意の実施例に適用することもできる(即ち複数の実施例の内の任意の2以上の実施例を組み合わせることも可能である)。
【0071】
<<第1実施例>>
第1実施例を説明する。図18は会議データの記録に関わる会議システムSYSの動作を示すフローチャートである。図19及び図20は、夫々、図18に示されるグループ会議開始処理及びグループ会議終了処理のフローチャートである。図18図20に沿って会議データの記録に関わる動作の流れを説明する。
【0072】
会議システムSYSにおいて電子会議が一切開催されていない状態を初期状態として想定する。初期状態では、まずステップS11の処理が実行される。ステップS11において、会議期間設定部120は全体会議の開始条件の成否を確認する。全体会議の開始条件は会議システムSYSにて予め定められた任意の条件であって良い。例えば、端末装置10[1]~10[n]の内の特定の端末装置10の操作部15に所定の会議開始操作が入力されたときに、特定の端末装置10からサーバ装置30に開始トリガ信号が送信され、開始トリガ信号がサーバ装置30にて受信されることで全体会議の開始条件が成立する。或いは、現在時刻が予め定められた開始設定時刻に達したとき、全体会議の開始条件が成立しても良い。全体会議の開始条件が成立してない場合には(ステップS11のN)ステップS11の処理が繰り返される。全体会議の開始条件が成立すると(ステップS11のY)ステップS11からステップS12に進んでステップS12~S15の処理が実行される。
【0073】
ステップS12においてチャネル設定部130は全体チャネルを設定する。ステップS13において、記録制御部150は全体チャネル用の記録領域51を記録装置50内に設定した後、ステップS14において記録領域51に対する全体チャネルの会議データの記録を開始する。ここで記録が開始されるのは全体チャネルの会議データの内の音声データAD_W及び画像データVD_Wであり、音声データAD_W及び画像データVD_Wの記録は後述のステップS21に至るまで継続される。付加データDD_Wの記録領域51への記録タイミングは任意であるが、例えばステップS14又はS21の段階で付加データDD_Wが記録領域51に記録されて良い。ステップS15にてサーバ制御部33が管理する変数xに対し1が代入された後、ステップS16に進む。
【0074】
ステップS16において会議期間設定部120は全体会議の終了条件の成否を確認する。全体会議の終了条件は会議システムSYSにて予め定められた任意の条件であって良い。例えば、端末装置10[1]~10[n]の内の特定の端末装置10の操作部15に所定の会議終了操作が入力されたときに、特定の端末装置10からサーバ装置30に終了トリガ信号が送信され、終了トリガ信号がサーバ装置30にて受信されることで全体会議の終了条件が成立する。或いは、現在時刻が予め定められた終了設定時刻に達したとき、全体会議の終了条件が成立しても良い。全体会議の終了条件が成立してない場合には(ステップS16のN)ステップS16からステップS17に進む一方、全体会議の終了条件が成立した場合には(ステップS16のY)ステップS16からステップS21に進む。
【0075】
ステップS17において会議期間設定部120は第xグループ会議の開始条件の成否を確認する。第xグループ会議とは、全体会議開催期間中に開催可能な第x番目のグループ会議を指す。第xグループ会議の開始条件は会議システムSYSにて予め定められた任意の条件であって良い。例えば、1以上の端末装置10の操作部15への入力操作(第xグループ会議の開始を要求又は指示する操作)に応じて当該1以上の端末装置10からサーバ装置30に送信され且つサーバ装置30にて受信される信号に基づき、会議期間設定部120は第xグループ会議の開始条件の成否を確認する。より具体的には例えば、人物PS[1]及びPS[2]による操作部15[1]及び15[2]への入力操作に基づき端末装置10[1]及び10[2]間でグループ会議の開始要求信号が、サーバ装置30を介しつつ相互にやり取りされたとき、第xグループ会議の開始条件が成立し、この場合、第xグループチャネルの構成人員は人物PS[1]及びPS[2]となる。
【0076】
ステップS17にて第xグループ会議の開始条件が成立していると(ステップS17のY)ステップS17からステップS18に進むが、第xグループ会議の開始条件が非成立であると(ステップS17のN)、ステップS17からステップS19に進む。
【0077】
ステップS18ではサーバ制御部33によりグループ会議開始処理が実行される。グループ会議開始処理では、図19のステップS31~S35の処理が順次実行される。グループ会議開始処理では、まずステップS31においてサーバ制御部33が管理する変数yに対し変数xの値が代入される。続くステップS32においてチャネル設定部130により第yグループチャネルが設定され、更にステップS33において記録制御部150により第yグループチャネル用の記録領域52が設定される。ここで設定される第yグループチャネル用の記録領域52は図11に示した記録領域52の一種であり、例えば“y=1”であるならば図16の記録領域52aに相当し、“y=2”であるならば図16の記録領域52bに相当する。
【0078】
第yグループチャネル用の記録領域52が設定されると、ステップS34において記録制御部150は、第yグループチャネル用の記録領域52に対する第yグループチャネルの会議データの記録を開始する。ここで記録が開始されるのは、第yグループチャネルの会議データの内の音声データAD_G及び画像データVD_Gである。付加データDD_Gの記録領域52への記録タイミングは任意であるが、例えばステップS34の段階で、或いは、第yグループチャネルの会議データの記録が終了される段階で、付加データDD_Gが記録領域52に記録されて良い。ステップS35にて変数xに対し1が加算される。ステップS31~S35の処理が完了することを以ってグループ会議開始処理が終了し、その後、図18のステップS19に進む。
【0079】
ステップS19において、会議期間設定部120は、開催中のグループ会議について、何れかのグループ会議の終了条件の成否を確認する。例えば、グループ会議として第1グループ会議のみが開催中である場合にはステップS19にて第1グループ会議の終了条件の成否のみを確認し、グループ会議として第1及び第2グループ会議が開催中である場合にはステップS19にて第1グループ会議の終了条件及び第2グループ会議の終了条件の成否を夫々に確認する。第jグループ会議の終了条件は会議システムSYSにて予め定められた任意の条件であって良い(jは任意の自然数)。例えば、第jグループ会議に対応する第jグループチャネルの構成人員が人物PS[1]及びPS[2]であるとき、操作部15[1]又は15[2]への入力操作(第jグループ会議の終了を要求又は指示する操作)に応じて端末装置10[1]又は10[2]からサーバ装置30に送信され且つサーバ装置30にて受信される信号に基づき、会議期間設定部120は第jグループ会議の終了条件の成否を確認する。
【0080】
ステップS19に至った段階で、開催中のグループ会議が1以上存在していて、且つ、開催中のグループ会議の内の何れかのグループ会議の終了条件が成立している場合に限り(ステップS19のY)ステップSS20に進み、そうでない場合(ステップS19のN)ステップS16に戻る。
【0081】
ステップS20ではサーバ制御部33によりグループ会議終了処理が実行される。グループ会議終了処理では、図20のステップS51~S54の処理が順次実行される。グループ会議終了処理では、まずステップS51においてサーバ制御部33が管理する変数zに対し、成立した終了条件のグループチャネル番号が代入される。即ち、ステップS19において第jグループ会議の終了条件が成立することでステップS20に至った場合には、変数zにjの値を代入する。その後、ステップS52において記録制御部150は第zグループチャネルの会議データの記録装置50(記録領域52)への記録を終了する。即ち例えば、第1グループ会議に注目した場合(即ち“y=z=1”で考えた場合)、図19のステップS34にて開始された第1グループチャネルの音声データAD_G及び画像データVD_Gの記録装置50(記録領域52)への記録を、ステップS52において終了する。第2グループ会議等も同様である。
【0082】
その後、ステップS53において、認証情報設定部160は第zグループチャネルの会議データに対応付けられた認証情報である認証情報PW_G[z]を設定する。認証情報PW_G[z]は第zグループチャネルに対応する各端末装置10に対して発行される。即ち例えば、第zグループチャネルの構成人員が人物PS[1]及びPS[2]であるならば、認証情報設定部160は人物PS[1]及びPS[2]に対応する端末装置10[1]及び10[2]に対して認証情報PW_G[z]を送信する。これを受けて認証情報PW_G[z]は表示画面14[1]及び14[2]に表示され、必要に応じて記憶部12[1]及び12[2]に保存される。ステップS53に続くステップS54において、認証情報設定部160は、設定した認証情報PW_G[z]を、第zグループチャネルの会議データに対応付けて記録装置50内の認証情報格納領域(不図示)に保存する。認証情報設定部160が乱数等によって自動生成した情報を認証情報PW_G[z]に設定しても良いし、第zグループチャネルの構成人員の何れかが操作部15を操作することで認証情報PW_G[z]を定めても良い。
【0083】
ステップS51~S54の処理が完了することを以ってグループ会議終了処理が終了し、その後、図18のステップS16に戻る。
【0084】
ステップS16からステップS21に移行した後の動作について説明する。ステップS21において、記録制御部150は全体チャネルの会議データの記録装置50(記録領域51)への記録を終了する。即ち、ステップS14にて開始された全体チャネルの音声データAD_W及び画像データVD_Wの記録装置50(記録領域51)への記録を、ステップS21において終了する。
【0085】
その後、ステップS22において、認証情報設定部160は全体チャネルの会議データに対応付けられた認証情報である認証情報PW_Wを設定する。認証情報PW_Wは全体チャネルの各構成人員に対応する全端末装置10に対して発行される。即ち、認証情報設定部160は、人物PS[1]~PS[n]に対応する端末装置10[1]~10[n]の夫々に対して認証情報PW_Wを送信する。これを受けて認証情報PW_Wは表示画面14[1]~14[n]の夫々に表示され、必要に応じて記憶部12[1]~12[n]に保存される。ステップS22に続くステップS23において、認証情報設定部160は、設定した認証情報PW_Wを、全体チャネルの会議データに対応付けて記録装置50内の認証情報格納領域(不図示)に保存する。認証情報設定部160が乱数等によって自動生成した情報を認証情報PW_Wに設定しても良いし、全体チャネルの構成人員の何れかが操作部15を操作することで認証情報PW_Wを定めても良い。ステップS23の処理の終了を持って、会議データの記録に関わる一連の動作が終了する。
【0086】
尚、1以上のグループ会議の開催中において全体会議の終了条件が成立することが無いよう、ステップS21への移行に制限が加えられているものとする。
【0087】
図21はケースαにおける会議データの記録の流れの概念図である。ケースαでは、1つの全体会議開催期間中に互いに重複しない第1及び第2グループ会議開催期間が設定される。ケースαは図16に示したケースに相当する。ケースαにおいて、時間の進行につれて、時刻tS0、tS1、tE1、tS2、tE2、tE0が、この順番で訪れる。図21を参照して、ケースαにおける会議データの記録の流れを説明する(適宜図18図20も参照)。
【0088】
時刻tS0にて全体会議開催期間が開始されることで、全体チャネルの会議データの記録領域51への記録が開始される(ステップS14)。その後、人物PS[1]及びPS[2]の内の少なくとも一方による操作部15への入力操作に基づき第1グループ会議の開始条件が成立すると(1回目のステップS17のY)、人物PS[1]及びPS[2]のみを構成人員として含む第1グループチャネルが設定されて(1回目のステップS32)第1グループチャネルの会議データの記録領域52aへの記録が時刻tS1から開始される(1回目のステップS34)。その後、人物PS[1]及びPS[2]の内の少なくとも一方による操作部15への入力操作に基づき第1グループ会議の終了条件が成立すると(1回目のステップS19のY)、時刻tE1にて第1グループチャネルの会議データの記録が終了し(1回目のステップS52)、第1グループチャネル用の認証情報PW_G[1]が設定及び発行される(1回目のステップS53)。
【0089】
その後、人物PS[3]~PS[5]の内の少なくとも1以上の人物による操作部15への入力操作に基づき第2グループ会議の開始条件が成立すると(2回目のステップS17のY)、人物PS[3]~PS[5]のみを構成人員として含む第2グループチャネルが設定されて(2回目のステップS32)第2グループチャネルの会議データの記録領域52bへの記録が時刻tS2から開始される(2回目のステップS34)。その後、人物PS[3]~PS[5]の内の少なくとも1以上の人物による操作部15への入力操作に基づき第2グループ会議の終了条件が成立すると(2回目のステップS19のY)、時刻tE2にて第2グループチャネルの会議データの記録が終了し(2回目のステップS52)、第2グループチャネル用の認証情報PW_G[2]が設定及び発行される(2回目のステップS53)。
【0090】
更にその後、全体会議の終了条件が成立すると(ステップS16のY)、時刻tE0にて全体会議開催期間が終了して全体チャネルの会議データの記録領域51への記録が終了する(ステップS21)。そして、全体チャネル用の認証情報PW_Wが設定及び発行される(ステップS22)。ケースαにおいて、全体チャネルの構成人員は、時刻tS0及びtS1間、時刻tE1及びtS2間並びに時刻tE2及びtE0間では人物PS[1]~PS[n]であるが、時刻tS1及びtE1間では人物PS[3]~PS[n]であって、且つ、時刻tS2及びtE2間では人物PS[1]、PS[2]及びPS[6]~PS[n]である(ケースαでは“n≧6”が想定されている)。
【0091】
次に、ケースαによる全体チャネルの会議データ並びに第1及び第2グループチャネルの会議データの記録が完了した後の、会議データの再生に関わる動作の流れを説明する。上述したように、再生装置10R(図17参照)は端末装置10[1]~10[n]の何れかであり得るし、端末装置10[1]~10[n]の何れとも異なり得るが、ここでは、再生装置10Rが端末装置10[1]~10[n]の何れかであると考える。
【0092】
図22(a)を参照し、全体チャネルの会議データの送信及び再生動作の流れを説明する。再生装置10Rのユーザが、全体チャネルの会議データの送信を要求する送信要求操作を認証情報PW_Wと共に再生装置10Rの操作部15に入力すると、再生装置10Rの端末制御部13は、全体チャネルの会議データの送信を要求する信号であって且つ認証情報PW_Wを含む送信要求信号610をサーバ装置30に送信する。再生装置10Rのユーザとして、全体チャネルの構成人員の何れか(即ち人物PS[1]~PS[n]の何れか)が想定される。
【0093】
認証処理部210(図8参照)は、ケースαによる全体チャネルの会議データ並びに第1及び第2グループチャネルの会議データの記録が完了した後、サーバ装置30にて送信要求信号610が受信されると、送信要求信号610に含まれる認証情報PW_Wと、認証情報格納領域(図18のステップS23参照)に保存された認証情報であって且つ全体チャネルの会議データに対応する認証情報PW_Wとを照合し、両者の認証情報が互いに一致する場合に、送信要求信号610に対する照合OK信号612を再生用送信制御部220に出力する。図22(a)に示した状況とは異なるが、仮に、送信要求信号610に含まれる認証情報が認証情報PW_Wと相違する場合には照合OK信号612は出力されない。
【0094】
再生用送信制御部220は、送信要求信号610に対する照合OK信号612を受けると、再生装置10Rに対して全体チャネルの会議データを再生装置10Rに送信する。再生装置10Rは全体チャネルの会議データを受信すると、再生装置10Rの操作部15に対する再生要求操作の入力に応答して、又は、再生要求操作の入力有無に依らず、全体チャネルの会議データを再生する。全体チャネルの会議データの再生では、音声データAD_Wにより表される音声が再生装置10Rのスピーカ18から出力され、これと同期して、画像データVD_Wにより表される画像が再生装置10Rの表示画面14に表示される。即ち、全体会議の様子が再生装置10Rにて再現される。また、全体チャネルの会議データの再生では、付加データDD_Wが再生装置10Rの表示画面14に表示される。再生装置10Rのユーザは、付加データDD_Wを見ることで、全体会議に関する付加的な情報(全体会議参加者情報や日時情報等)を認識することができる。
【0095】
図22(b)を参照し、第1グループチャネルの会議データの送信及び再生動作の流れを説明する。再生装置10Rのユーザが、第1グループチャネルの会議データの送信を要求する送信要求操作を認証情報PW_G[1]と共に再生装置10Rの操作部15に入力すると、再生装置10Rの端末制御部13は、第1グループチャネルの会議データの送信を要求する信号であって且つ認証情報PW_G[1]を含む送信要求信号620をサーバ装置30に送信する。再生装置10Rのユーザとして、第1グループチャネルの構成人員の何れか(即ち人物PS[1]又はPS[2];図21参照)が想定される。
【0096】
認証処理部210(図8参照)は、ケースαによる全体チャネルの会議データ並びに第1及び第2グループチャネルの会議データの記録が完了した後、サーバ装置30にて送信要求信号620が受信されると、送信要求信号620に含まれる認証情報PW_G[1]と、認証情報格納領域(図18のステップS23参照)に保存された認証情報であって且つ第1グループチャネルの会議データに対応する認証情報PW_G[1]とを照合し、両者の認証情報が互いに一致する場合に、送信要求信号620に対する照合OK信号622を再生用送信制御部220に出力する。図22(b)に示した状況とは異なるが、仮に、送信要求信号620に含まれる認証情報が認証情報PW_G[1]と相違する場合には照合OK信号622は出力されない。
【0097】
再生用送信制御部220は、送信要求信号620に対する照合OK信号622を受けると、再生装置10Rに対して第1グループチャネルの会議データを再生装置10Rに送信する。再生装置10Rは第1グループチャネルの会議データを受信すると、再生装置10Rの操作部15に対する再生要求操作の入力に応答して、又は、再生要求操作の入力有無に依らず、第1グループチャネルの会議データを再生する。第1グループチャネルの会議データの再生では、音声データAD_Gにより表される音声が再生装置10Rのスピーカ18から出力され、これと同期して、画像データVD_Gにより表される画像が再生装置10Rの表示画面14に表示される。但し、ここにおける音声データAD_G及び画像データVD_Gは、第1グループチャネルの会議データ中の音声データAD_G及び画像データVD_Gである。故に、第1グループ会議の様子が再生装置10Rにて再現される。また、第1グループチャネルの会議データの再生では、第1グループチャネルの会議データ中の付加データDD_Gが再生装置10Rの表示画面14に表示される。再生装置10Rのユーザは、この付加データDD_Gを見ることで、第1グループ会議に関する付加的な情報(グループ会議参加者情報や日時情報等)を認識することができる。第1グループチャネルに注目して、グループチャネルの会議データの再生に関わる動作を説明したが、他のグループチャネルの会議データを再生する場合も同様である。
【0098】
このように、会議システムSYSでは、チャネルごとに会議データを記録でき、チャネルごとに会議データを再生することが可能である。このため、会議の参加者等は、会議終了後の任意のタイミングで、会議の内容を容易且つ利便性の高い態様で確認することが可能となる。
【0099】
この際、チャネルごとに認証情報を発行し、チャネルごとの認証を経て会議データが再生装置10Rに提供されるようにしている。このため、高い安全性を提供できる。特に、秘匿性の高いグループ会議が行われた場合には、そのグループ会議の内容が他者に漏れる事態は避けられるべきである。本実施例では、グループチャネルに対しても独立に認証情報が設定されるため、上記のような事態を確実に回避できる。
【0100】
また、再生装置10Rで会議データが再生される際、付加データ(DD_W又はDD_G)が表示されるので、付加的な情報を含めて会議の状況を詳しく確認することが可能である。
【0101】
<<第2実施例>>
第2実施例を説明する。第2実施例では、図8の個人音声データ取得部170と、それを利用した動作について説明する。
【0102】
個人音声データ取得部170は、全体会議開催期間中における人物PS[1]~PS[n]の発話内容を個別に表す個人音声データを人物ごとに取得する。人物PS[i]についての個人音声データを特に個人音声データAD[i]と称する(iはn以下の任意の自然数)。個人音声データ取得部170により個人音声データAD[1]~AD[n]が得られる。個人音声データAD[i]は全体会議開催期間中における人物PS[i]の発話内容を表す。
【0103】
個人音声データ取得部170は、全体会議開催期間中における音声信号AS[i](図6参照)に基づいて個人音声データAD[i]を取得する。全体会議開催期間には、人物PS[i]が発話している区間(以下、発話区間と要する)と、人物PS[i]が沈黙している区間(以下、沈黙区間と要する)と、が混在する。沈黙区間は無音区間とも称される。取得部170は、音声信号AS[i]の強度及びスペクトラム等に基づいて人物PS[i]の発話区間を検出する。音声信号に基づく発話区間の検出方法は周知であるので、その検出方法の説明を省略する。全体会議開催期間において、取得部170は、人物PS[i]の発話区間中の音声信号AS[i]を個人音声データAD[i]に含め、人物PS[i]の沈黙区間中の音声信号AS[i]を個人音声データAD[i]に含めない。但し、人物PS[i]の沈黙区間中の音声信号AS[i]が多少は個人音声データAD[i]に含まれることがあっても良い。何れせよ、人物PS[i]の沈黙区間の大半(人物PS[i]の沈黙区間の一部)における音声信号AS[i]は、個人音声データAD[i]に含まれない。
【0104】
図23に例を挙げる。図23の例を、便宜上、ケースβと称する。時間の進行につれて、時刻tS0、tA1、tA2、tA3、tA4、tA5、tA6、tE0が、この順番で訪れるものとする。ケースβでは、時刻tS0及びtE0間における全体会議開催期間の内、時刻tA1及びtA2間の期間641と、時刻tA3及びtA4間の期間642と、時刻tA5及びtA6間の期間643のみが、人物PS[1]の発話区間として検出される。この場合、個人音声データ取得部170は、発話期間641の音声信号AS[1]である音声信号AS[1]_aと、発話期間642の音声信号AS[1]である音声信号AS[1]_bと、発話期間643の音声信号AS[1]である音声信号AS[1]_cと、を時系列に沿って結合した音声信号を、個人音声データAD[1]として取得することができる。個人音声データAD[2]等についても同様に取得される。
【0105】
個人音声データ取得部170は、全体会議開催期間において、或いは、全体会議開催期間の終了後に遅滞なく、個人音声データAD[1]~AD[n]を作成及び取得する。記録制御部150は、作成された個人音声データAD[1]~AD[n]を記憶装置50内の個人音声データ記録領域53に記録する(図24参照)。その後、再生用送信制御部220は、個人音声データAD[1]~AD[n]の何れかを選択的に再生装置10Rに送信する選択的送信処理を実行可能である。再生装置10Rでは、受信した個人音声データが再生される(即ち、受信した個人音声データにより表される音声がスピーカ18から出力される)。
【0106】
これにより例えば、電子会議における或る人物の発言のみを集中的に確認したいといった要望に応えることができ、利便性が高い。
【0107】
選択的送信処理では、再生装置10Rからの所定の送信要求信号の受信に応答して、個人音声データAD[1]~AD[n]の何れかを選択的に再生装置10Rに送信するが、この際、上述の認証情報を利用して、送信の是非を制御して良い。これを、図21のケースαと図23のケースβを例にとって具体的に説明する。今、図23に示される発話区間641~643の内、発話区間641のみが、第1グループ会議の開催期間である時刻tS1及びtE1間の期間(図21参照)に内包されるものとする。
【0108】
図25(a)及び(b)を参照し、個人音声データAD[1]の送信及び再生動作の流れを説明する。再生装置10Rのユーザが、個人音声データAD[1]の送信を要求する送信要求操作を認証情報PW_Wと共に再生装置10Rの操作部15に入力すると、図25(a)に示す如く、再生装置10Rの端末制御部13は、個人音声データAD[1]の送信を要求する信号であって且つ認証情報PW_Wを含む送信要求信号660をサーバ装置30に送信する。再生装置10Rのユーザとして、全体チャネルの構成人員の何れか(即ち人物PS[1]~PS[n]の何れか)が想定される。
【0109】
認証処理部210(図8参照)は、サーバ装置30にて送信要求信号660が受信されると、送信要求信号660に含まれる認証情報PW_Wと、認証情報格納領域(図18のステップS23参照)に保存された各認証情報とを照合する。ここでは、送信要求信号660に含まれる認証情報が認証情報格納領域に保存された各認証情報PW_Wと一致するため、照合OK信号662が認証処理部210から再生用送信制御部220に出力される。
【0110】
再生用送信制御部220は、照合OK信号662を受けると、再生装置10Rに対して、個人音声データAD[1]の内、全体チャネルに関わるもののみを再生装置10Rに送信する。即ち、図23の音声信号AS[1]_b及びAS[1]_cのみを含む個人音声データAD[1]’を再生装置10Rに送信する。認証情報PW_Wに対して、第1グループチャネルの電子会議に対する再生権限は付与されていないからである。再生装置10Rは個人音声データAD[1]’を受信すると、再生装置10Rの操作部15に対する再生要求操作の入力に応答して、又は、再生要求操作の入力有無に依らず、個人音声データAD[1]’を再生する。個人音声データAD[1]’の再生では、個人音声データAD[1]’により表される音声が再生装置10Rのスピーカ18から出力される。このとき、画像データVD_Wも再生装置10Rにて受信されているのでれば、個人音声データAD[1]’の再生と同期して、画像データVD_Wにより表される画像が再生装置10Rの表示画面14に表示される。
【0111】
一方、再生装置10Rのユーザが、個人音声データAD[1]の送信を要求する送信要求操作を認証情報PW_G[1]と共に再生装置10Rの操作部15に入力すると、図25(b)に示す如く、再生装置10Rの端末制御部13は、個人音声データAD[1]の送信を要求する信号であって且つ認証情報PW_G[1]を含む送信要求信号670をサーバ装置30に送信する。再生装置10Rのユーザとして、ケースαの例おける第1グループチャネルの構成人員の何れか(即ち人物PS[1]又はPS[2];図21参照)が想定される。
【0112】
認証処理部210(図8参照)は、サーバ装置30にて送信要求信号670が受信されると、送信要求信号670に含まれる認証情報PW_G[1]と、認証情報格納領域(図18のステップS23参照)に保存された各認証情報とを照合する。ここでは、送信要求信号670に含まれる認証情報が認証情報格納領域に保存された各認証情報PW_G[1]と一致するため、照合OK信号672が認証処理部210から再生用送信制御部220に出力される。
【0113】
再生用送信制御部220は、照合OK信号672を受けると、再生装置10Rに対して、個人音声データAD[1]の全体を再生装置10Rに送信する。即ち、図23の音声信号AS[1]_a、AS[1]_b及びAS[1]_cを含む個人音声データAD[1]を再生装置10Rに送信する。再生装置10Rは個人音声データAD[1]を受信すると、再生装置10Rの操作部15に対する再生要求操作の入力に応答して、又は、再生要求操作の入力有無に依らず、個人音声データAD[1]を再生する。個人音声データAD[1]の再生では、個人音声データAD[1]により表される音声が再生装置10Rのスピーカ18から出力される。このとき、画像データVD_W及び第1グループチャネルについての画像データVD_Gも再生装置10Rにて受信されているのでれば、個人音声データAD[1]の再生と同期して、画像データVD_W又はVD_Gにより表される画像が再生装置10Rの表示画面14に表示される。他のグループチャネルについても同様である。
【0114】
仮に、送信要求信号660に含まれる認証情報が認証情報PW_W、PW_G[1]及びPW_G[2]の何れとも相違する場合には、照合OK信号は出力されず、何れの個人音声データも再生装置10Rに送信されない。送信要求信号670についても同様である。個人音声データAD[1]の送信及び再生動作の流れを説明したが、個人音声データAD[2]等についても上述と同様の流れで送信及び再生動作が行われる。尚、1つの送信要求信号の中で2以上の個人音声データの送信を要求することもでき、この場合には、2以上の個人音声データがサーバ装置30から再生装置10Rに送信される。
【0115】
尚、全体会議開催期間中にグループ会議記載期間が1つも設けられないケースにおいては、或いは、人物PS[1]の発話区間が全てグループ会議の非開催期間(即ち図9の通常期間)に属するケースにおいては、再生装置10Rからの送信要求信号660(図25(a)参照)の受信に応答して、図23の音声信号AS[1]_a、AS[1]_b及びAS[1]_cを含む個人音声データAD[1]が再生装置10Rに送信されて、再生装置10Rにて当該個人音声データAD[1]が再生される。
【0116】
<<第3実施例>>
第3実施例を説明する。第2実施例において、個人音声データAD[i]は全体会議開催期間分の長さを有する音声信号であっても良く、この場合、個人音声データAD[i]は全体会議開催期間中の音声信号AS[i]そのものである。これに関連するが、記録制御部150は音声信号AS[1]~AS[n]自体を個別に記録装置50に記録するようにしても良い。
【0117】
<<第4実施例>>
第4実施例を説明する。第4実施例では図8の音調整部230の機能を説明する。音調整部230は、再生装置10Rにて全体チャネルの会議データが再生される際の、再生装置10Rでの再生音量又は再生音質を調整する音調整処理を実行できる。音調整処理を電子会議のチャネルごとに実行できて良い。即ち図21のケースαの例において、音調整部230は、全体チャネルの会議データが再生される際の再生音量又は再生音質と、第1グループチャネルの会議データが再生される際の再生音量又は再生音質と、第2グループチャネルの会議データが再生される際の再生音量又は再生音質とを、個別に調整できて良い。
【0118】
図22(a)の例に注目して第4実施例に係る音調整処理を説明する。図22(a)の例において、再生用送信制御部220は、送信要求信号610に対する照合OK信号612を受けると、再生装置10Rに対して全体チャネルの会議データを再生装置10Rに送信するが、この送信に先立ち、音調整部230が記録装置50から全体チャネルの音声データAD_Wを読み出して、読み出した音声データAD_Wに対して音調整処理を実行する。その後、音調整処理後の音声データAD_Wが全体チャネルの会議データの一部として再生装置10Rに送信される。故に、再生装置10Rでは、音調整処理後の音声データAD_Wが再生される(スピーカ18から出力される)。
【0119】
音声データAD_Wについて、音調整処理における再生音量又は再生音質の調整の方法及び内容は任意である。例えば、音調整処理後の音声データAD_Wが再生装置10Rで再生される際に、スピーカ18からの再生音量の平均レベル又は最大レベルが所定の適正レベルとなるように、音声データAD_Wに対して音調整処理が実行される。これにより、音声データAD_W(全体チャネルの各構成人員の発話内容を表す第1音声データ)が再生装置10Rで再生される際の再生音量が調整される。また例えば、音調整部230は、音調整処理後の音声データAD_Wの単位時間当たりのデータ量が所定量以下となるように音声データAD_Wを圧縮する圧縮処理を、音調整処理の1つとして実行できる。この圧縮処理における圧縮率の調整により再生音質が調整される。但し、再生音質の調整は、音声データAD_Wの低域強調又は高域強調など、任意である。
【0120】
図22(b)の例に注目して第4実施例に係る音調整処理を説明する。図22(b)の例において、再生用送信制御部220は、送信要求信号620に対する照合OK信号622を受けると、再生装置10Rに対して第1グループチャネルの会議データを再生装置10Rに送信するが、この送信に先立ち、音調整部230が記録装置50から第1グループチャネルの音声データAD_Gを読み出して、読み出した音声データAD_Gに対して音調整処理を実行する。その後、音調整処理後の音声データAD_Gが第1グループチャネルの会議データの一部として再生装置10Rに送信される。故に、再生装置10Rでは、音調整処理後の音声データAD_Gが再生される(スピーカ18から出力される)。
【0121】
音声データAD_Gについて、音調整処理における再生音量又は再生音質の調整の方法及び内容は任意である。例えば、音調整処理後の音声データAD_Gが再生装置10Rで再生される際に、スピーカ18からの再生音量の平均レベル又は最大レベルが所定の適正レベルとなるように、音声データAD_Gに対して音調整処理が実行される。これにより、音声データAD_G(第1グループチャネルの各構成人員の発話内容を表す第2音声データ)が再生装置10Rで再生される際の再生音量が調整される。また例えば、音調整部230は、音調整処理後の音声データAD_Gの単位時間当たりのデータ量が所定量以下となるように音声データAD_Gを圧縮する圧縮処理を、音調整処理の1つとして実行できる。この圧縮処理における圧縮率の調整により再生音質が調整される。但し、再生音質の調整は、音声データAD_Gの低域強調又は高域強調など、任意である。
【0122】
上述の音調整処理により、チャネルごとに、会議の内容を聞き取りやすく再生するなどといったことが可能となる。
【0123】
<<第5実施例>>
第5実施例を説明する。第5実施例では、第4実施例に示した音調整処理に関する応用技術を説明する。
【0124】
図21のケースαの例を考える。ケースαにおいて、第1グループチャネルの音声データAD_Gは、第1グループ会議の開催期間中における(即ち時刻tS1及びtE1間における)音声信号AS[1]及びAS[2]の合成信号に相当するため、音声信号AS[1]の信号成分と音声信号AS[2]の信号成分を包含する。ここで、電子会議中のマイクロホン17の収音具合等に依存して、端末装置10[1]の出力音声信号AS[1]の信号強度が相対的に大きい一方で端末装置10[2]の出力音声信号AS[2]の信号強度が相対的に小さいといったことも生じ得る。このような場合において、音声信号AS[1]と音声信号AS[2]を単純に合成したものを、再生装置10Rに送信して再生した場合、人物PS[2]の発話内容が人物PS[1]の発話内容と比べて聞き取りにくいといったことが生じ得る。このような事態を回避すべく、第5実施例に係る音調整部230は、音調整処理において、第1グループチャネルの音声データAD_Gが再生装置10Rにて再生される際の人物PS[1]及びPS[2]の発話内容の再生音量を人物ごとに調整する。
【0125】
図21のケースαに注目して、第5実施例に係る音調整処理を、より具体的に説明する。ここでは、第iグループチャネルの音声データAD_Gを特に記号“AD_G[i]”にて参照する。ケースαでは、時刻tS1及びtE1間における音声信号AS[1]及びAS[2]が音声データAD_G[1]に含められて記録領域52aに記録される。
【0126】
図22(b)の例において、再生用送信制御部220は、送信要求信号620に対する照合OK信号622を受けると、再生装置10Rに対して第1グループチャネルの会議データを再生装置10Rに送信するが、この送信に先立ち、音調整部230が記録装置50から第1グループチャネルの音声データAD_G[1]を読み出して、読み出した音声データAD_G[1]に対して音調整処理を実行する。説明の明確化のため、音調整処理前の音声データAD_G[1]を記号“AD_G[1]_BF”にて参照し、音調整処理後の音声データAD_G[1]を記号“AD_G[1]_AFT”にて参照する。尚、時刻tS1及びtE1間において、人物PS[1]の発話区間が1以上存在し、人物PS[2]の発話区間が1以上存在するものとする。
【0127】
音調整部230は、時刻tS1及びtE1間の人物PS[1]の発話区間中における音声信号AS[1]の信号強度の統計値と、時刻tS1及びtE1間の人物PS[2]の発話区間中における音声信号AS[2]の信号強度の統計値と、を導出して、それら2つの統計値を一致させるための音量調整処理を音調整処理として音声データAD_G[1]_BFに施し、これによって音声データAD_G[1]_AFTを生成する。上記統計値は平均値又は最大値であって良い。図22(b)の例では、音声データAD_G[1]_AFTを含む第1グループチャネルの会議データが再生装置10Rに送信されて再生装置10Rにて再生される。故に、再生装置10Rでは、音調整処理後の音声データAD_G[1](即ちAD_G[1]_AFT)が再生される。この際、人物PS[1]の発話内容の再生音量と人物PS[2]の発話内容の再生音量とが概ね一致し、聞き取りやすくなる。音声データAD_G[1]に対する音調整処理では、記録装置50から読み出した音声信号AS[1]及びAS[2]の信号強度の個別の調整を通じ、人物PS[1]及びPS[2]の発話内容の再生音量を個別に(即ち人物ごとに)調整できる。第2グループチャネルの音声データAD_Gに対しても同様に再生音量の調整が可能である。
【0128】
全体チャネルの音声データAD_Wに対しても同様に再生音量の調整が可能である。ここでは、説明の便宜上、時刻tS0及びtE0間においてグループ会議が一切開催されてなかった(即ちグループチャネルが1つも設定されなかった)と仮定して、音声データAD_Wに対する音調整処理を説明する。この仮定の下では、時刻tS0及びtE0間における音声信号AS[1]~AS[n]が音声データAD_Wに含められて記録領域51に記録される。
【0129】
図22(a)の例において、再生用送信制御部220は、送信要求信号610に対する照合OK信号612を受けると、再生装置10Rに対して全体チャネルの会議データを再生装置10Rに送信するが、この送信に先立ち、音調整部230が記録装置50から全体チャネルの音声データAD_Wを読み出して、読み出した音声データAD_Wに対して音調整処理を実行する。説明の明確化のため、音調整処理前の音声データAD_Wを記号“AD_W_BF”にて参照し、音調整処理後の音声データAD_Wを記号“AD_W_AFT”にて参照する。尚、時刻tS0及びtE0間において、人物PS[1]~人物PS[n]の発話区間が夫々に1以上存在するものとする。
【0130】
音調整部230は、時刻tS0及びtE0間の人物PS[1]の発話区間中における音声信号AS[1]の信号強度の統計値と、時刻tS0及びtE0間の人物PS[2]の発話区間中における音声信号AS[2]の信号強度の統計値と、・・・、時刻tS0及びtE0間の人物PS[n]の発話区間中における音声信号AS[n]の信号強度の統計値と、を導出して、それら計n個の統計値を一致させるための音量調整処理を音調整処理として時刻tS0及びtE0間の音声データAD_W_BFに施し、これによって時刻tS0及びtE0間の音声データAD_W_AFTを生成する。上記統計値は平均値又は最大値であって良い。図22(a)の例では、時刻tS0及びtE0間の音声データAD_W_AFTを含む全体チャネルの会議データが再生装置10Rに送信されて再生装置10Rにて再生される。故に、再生装置10Rでは、音調整処理後の音声データAD_W(即ちAD_W_AFT)が再生される。この際、人物PS[1]~人物PS[n]間において人物の発話内容の再生音量が概ね一致し、聞き取りやすくなる。音声データAD_Wに対する音調整処理では、記録装置50から読み出した音声信号AS[1]~AS[n]の信号強度の個別の調整を通じ、人物PS[1]~PS[n]の発話内容の再生音量を個別に(即ち人物ごとに)調整できる。
【0131】
説明の便宜上、時刻tS0及びtE0間においてグループ会議が一切開催されてなかったとの仮定をおいて、音声データAD_Wに対する音調整処理を説明したが、グループ会議が開催されるケースにおいても同様である。但し、グループ会議開催期間においてはグループチャネルの構成人員の音声信号が音声データAD_Wに含まれないので、音声データAD_Wに対する音量調整処理にて、グループチャネルの構成人員の音声信号は考慮されない。従って例えば、図21のケースαについて、時刻tS1及びtE1間の音声信号に対する音量調整処理は、以下のようになる。即ち、時刻tS1及びtE1間の人物PS[3]の発話区間中における音声信号AS[3]の信号強度の統計値と、時刻tS1及びtE1間の人物PS[4]の発話区間中における音声信号AS[4]の信号強度の統計値と、・・・、時刻tS1及びtE1間の人物PS[n]の発話区間中における音声信号AS[n]の信号強度の統計値と、を導出して、それら計(n-2)個の統計値を一致させるための音量調整処理を音調整処理として時刻tS1及びtE1間の音声データAD_W_BFに施し、これによって時刻tS1及びtE1間の音声データAD_W_AFTを生成する。
【0132】
第5実施例に係る音調整処理(音量調整処理)によれば、各人物の発話内容の聞き取りやすい態様での再生が可能となる。
【0133】
尚、第4又は第5実施例に係る音調整処理を再生装置10Rで行うようにしても良い。この場合、サーバ装置30に設けられると述べた音調整部230を再生装置10Rに設けておけば良く、再生装置10Rでは、サーバ装置30から受信した音調整処理前の音声データAD_W又はAD_Gに対し音調整部230にて音調整処理を施し、音調整処理後の音声データAD_W又はAD_Gをスピーカ18を用いて再生すれば良い。
【0134】
<<第6実施例>>
第6実施例を説明する。特定の条件下ではグループチャネルの会議データを記録装置50ではなく、グループチャネルの構成人員の端末装置10に記録するようにしても良い。
【0135】
例えば、図18のフローチャートにおいて“x=1”であるとき、ステップS17にて会議期間設定部120は第1グループ会議の開始条件の成否を確認するが、第1グループ会議の開始条件が成立したとき、更に所定の秘匿条件の成否を確認する。第1グループチャネルの構成人員が人物PS[1]及びPS[2]である場合、必要に応じ、人物PS[1]は操作部15[1]への操作を通じて秘匿指示を端末装置10[1]に入力することができ、秘匿指示が端末装置10[1]に入力されると当該秘匿指示が端末装置10[1]からサーバ装置30に伝達される。この秘匿指示がサーバ装置30に伝達されることで秘匿条件が成立する。尚、人物PS[2]が秘匿指示を端末装置10[2]に入力した場合も同様にして秘匿条件が成立する。
【0136】
第1グループ会議の開始条件が成立したときにおいて秘匿条件も成立している場合には、サーバ制御部33は、第1グループチャネルの会議データを記録装置50に記録しない。代わりに、サーバ制御部33は、第1グループチャネルの構成人員の内の1以上の構成人員の端末装置10を送信対象端末に設定して、送信対象端末に第1グループチャネルの会議データを送信する。第1グループチャネルの構成人員が人物PS[1]及びPS[2]であれば、端末装置10[1]及び10[2]の内の少なくとも一方が送信対象端末に設定される。送信対象端末への第1グループチャネルの会議データの送信は、第1グループチャネルの電子会議の開催中においてリアルタイムに行われても良いし、或る程度の遅延をおいて行われても良い。送信対象端末に設定された端末装置10は、受信した第1グループチャネルの会議データを、記憶部12内の不揮発性メモリに保存する。第1グループチャネルに注目したが他のグループチャネルについても同様とされる。
【0137】
極秘内容に関わるような会議データを記録装置50ではなく、グループチャネルに属する人物の端末装置10に保存しておくようにすることで、秘匿性が高まり得る。
【0138】
<<第7実施例>>
第7実施例を説明する。第7実施例では、上述の各実施例に適用可能な変形技術又は補足事項等を説明する。
【0139】
電子会議開催期間において、端末装置10[1]~10[n]は様々な場所に分散配置されていて良い。例えば、端末装置10[1]~10[n]の一部は対応する人物PSの職場に配置され、端末装置10[1]~10[n]の他の一部は対応する人物PSの自宅に配置される。端末装置10[1]~10[n]の更に他の一部は、対応する人物PSが運転する車両に配置され得る。即ち、人物PS[1]~PS[n]の何れかである人物PS[i]は車両から電子会議に参加する場合もある。この場合、人物PS[i]が運転する車両の位置情報などが付加データDD_Wに含められても良い。
【0140】
電子会議開催期間において会議データを記録する際の会議システムSYSは電子会議記録システムとして機能し、電子会議記録システムは、電子会議管理装置の例であるサーバ装置30と、記録装置50と、端末装置10[1]~10[n]と、を備えて構成される。
【0141】
電子会議開催期間の終了後の会議データの再生段階では、電子会議再生システムが有益に機能する。電子会議再生システムは、電子会議管理装置の例であるサーバ装置30と、記録装置50と、再生装置10Rと、を備えて構成される。端末装置10[1]~10[n]の何れかが再生装置10Rであるならば、電子会議記録システムと電子会議再生システムは共通の要素にて構成されることになる。
【0142】
サーバ装置30、端末装置10又は再生装置10Rにおいて実現される任意の特定の処理及び特定の動作を定義した特定のプログラムを作成し、当該特定のプログラムをサーバ装置30、端末装置10又は再生装置10Rに設けられた演算処理装置にて実行させることで、上記特定の処理及び特定の動作を実現しても良い。図2の記憶部120に記憶された端末用プログラムPG1又は図3の記憶部32に記憶されたサーバ用プログラムPG2は、上記特定のプログラムの例である。
【0143】
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
【0144】
<<付記>>
本発明について付記を設ける。
【0145】
本発明の一側面に係る電子会議管理装置(30)は、ネットワーク(70)を通じて互いに接続された複数の端末装置(10[1]~10[n])を用いて複数の人物(PS[1]~PS[n])間で電子会議を行うために用いられる電子会議管理装置において、
前記複数の人物の全部を包含可能な第1人物群に対する第1チャネル(全体チャネル)と、前記複数の人物の一部のみを包含する第2人物群に対する第2チャネル(グループチャネル)と、を設定するチャネル設定部(130)と、前記第1チャネルにおける第1電子会議(全体会議)の内容を示す第1会議データ及び前記第2チャネルにおける第2電子会議(グループ会議)の内容を示す第2会議データを個別に記録装置(50)に記録する記録制御部(150)と、前記第1電子会議の内容又は前記第2電子会議の内容を再生装置(10R)にて再生可能にするために、前記第1会議データ及び前記第2会議データを個別に前記再生装置へ送信可能な再生用送信制御部(220)と、を備え、前記再生装置は、前記複数の端末装置の何れかである、又は、前記複数の端末装置の何れとも異なる構成(以下、構成Wと称する)である。
【0146】
構成Wに係る電子会議管理装置において、前記第1チャネルに対応付けられた第1認証情報(PW_W)及び前記第2チャネルに対応付けられた第2認証情報(例えばPW_G[1])を設定する認証情報設定部を更に備え、前記再生用送信制御部は、前記第1電子会議及び前記第2電子会議の終了後、前記再生装置からの前記第1認証情報を含む第1送信要求信号(610)の受信に応答して前記第1会議データを前記再生装置に送信する、又は、前記再生装置からの前記第2認証情報を含む第2送信要求信号(620)の受信の受信に応答して前記第2会議データを前記再生装置に送信する構成(以下、構成Wと称する)であっても良い。
【符号の説明】
【0147】
SYS 会議システム
10 端末装置
30 サーバ装置
50 記録装置
70 ネットワーク
110 参加者情報取得部
120 会議期間設定部
130 チャネル設定部
140 会議データ生成部
150 記録制御部
160 認証情報設定部
170 個人音声データ取得部
210 認証処理部
220 再生用送信制御部
230 音調整部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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