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▶ 杉内 博之の特許一覧

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  • 特開-誘導イカ釣り針仕掛け 図1
  • 特開-誘導イカ釣り針仕掛け 図2
  • 特開-誘導イカ釣り針仕掛け 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129895
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】誘導イカ釣り針仕掛け
(51)【国際特許分類】
   A01K 91/06 20060101AFI20220830BHJP
   A01K 85/00 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
A01K91/06 B
A01K91/06 F
A01K85/00 301B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021028758
(22)【出願日】2021-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】520037566
【氏名又は名称】杉内 博之
(72)【発明者】
【氏名】杉内 博之
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307BA55
2B307BA70
2B307GA11
2B307GA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ヤエン等の大きな部品がなく、生き魚が衰弱しにくい誘導イカ釣り針仕掛けの提供。
【解決手段】針先に返しが無い複数の釣り針23及び餌である魚7の頭部11に掛けられる針先に返しが有る1~3本の釣り針1とを1つに組み合わせたイカ釣り針101と、魚7の尾9のクビレ3に掛けるリング2と、ハリス4と、を備える。ハリス4は、リング2内を通されハリス4の一端がイカ釣り針101に結束されており、ハリス4の他端6側を引くことで、リング2内をハリス4がすべり、イカ釣り針101が、魚7の頭部11から外れ、魚の7の尾9方向へ誘導されイカを掛ける。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
針先に返しが無い複数の釣り針及び餌である魚の頭部に掛けられる針先に返しが有る1~3本の釣り針を1つに組み合わせたイカ釣り針と、前記魚の尾のクビレ付近に掛けられるリングと、ハリスと、を備え、前記ハリスの一端は前記リング内を通され前記イカ釣り針に結束されており、前記ハリスの他端側が引かれることで、前記リング内を前記ハリスがすべり、前記イカ釣り針が、前記頭部から外れ、前記魚の尾方向へ誘導されることを特徴とする誘導イカ釣り針仕掛け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
生きた魚を餌とするイカ釣り針仕掛けであり、イカ釣り針が餌に抱きついたイカへ誘導される仕掛けに関するものである。
【背景技術】
【0002】
イカ釣り針が餌に抱きついたイカへ誘導される仕掛けは、大きい部品を持つためイカに警戒される。その結果イカが、針掛かりしにくい仕掛けとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-154455
【特許文献2】実登3071048
【特許文献3】特開2020-80674
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題は、第一にヤエンなどの大きい部品を持つイカ釣り仕掛けは、イカが警戒し逃げるので構造を簡略化しなければならない点である。第二に仕掛けが簡略化されて餌に全ての仕掛けが装着されている特開平09-154455は、2カ所に針を魚に差し込むので餌の魚が衰弱しやすいという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、針先に返しが無い複数の釣り針及び餌である魚の頭部に掛けられる針先に返しが有る1~3本の釣り針を1つに組み合わせたイカ釣り針と、前記魚の尾のクビレ付近に掛けられるリングと、ハリスと、を備え、前記ハリスの一端は前記リング内を通され前記イカ釣り針に結束されており、前記ハリスの他端側が引かれることで、前記リング内を前記ハリスがすべり、前記イカ釣り針が、前記頭部から外れ、前記魚の尾方向へ誘導されることを特徴とする誘導イカ釣り針仕掛けである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の誘導イカ釣り針仕掛けは、ヤエンなど大きい部品が無いので、イカが警戒せず餌である魚の頭部と仕掛けのハリスとを一緒に抱え込む。その後イカは魚の脳を噛み砕くために魚の前方から魚の頭を足で抱え込み、イカの胴方向へ逃げる習性があるので、ハリスを引く方向とイカ釣り針が引かれる方向の角度差が小さくなり、引く力が効率よくイカ釣り針に伝わる。よって、イカ釣り針はハリスの他端を強く引かれることで魚の頭部から外れたのちに魚の尾方向に誘導され、イカに針掛かりすることになる。また、仕掛けが簡略化された特開平09-154455より針が差し込まれる場所が減るので魚が衰弱しにくい。(ここで言う衰弱には針が差し込まれて衰弱するのと泳ぎにくさからくる衰弱がある)
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は本発明の誘導イカ釣り針仕掛けを示した説明図である。(実施例1)
図2図2はイカが針掛かりすることを示した説明図である。(実施例2)
図3図3はイカ釣り針101を示した説明図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0008】
下記の実施例をもって発明を実施するための形態を説明する。
【実施例0009】
図1は、本発明の誘導イカ釣り針仕掛けの実施例1である。 針先に返しの無い釣り針23と針先に返しが有る釣り針1を組み合わせたイカ釣り針101と、図2中の魚7の尾9のクビレ3に掛けられるリング2と、ハリス4からなる。ハリス4はリング2内を通り一端5がイカ釣り針101の輪24に結束されている。ハリス4の他端6はサルカン19を介して道糸18などに繋がっている。リング2は伸縮性がある素材が適しており、特に輪ゴムとするのがコスト面でもベストである。またそのリング2の直径は魚7の尾9から脱落しない程度のものでなくてはならない。
【実施例0010】
図2は、イカが針掛かりすることを説明する実施例2である。魚7の頭部11にイカ釣り針101の針先の返しが有る釣り針1が掛けられ、針先の返しが無い釣り針23は魚7に掛けられていない。イカ12は魚7の頭部11とハリス4を一緒に足13で抱え込みイカの胴方向17へ逃げる習性があり、イカ釣り針101が引かれる方向14とハリスを引く方向15の角度差が小さくなるので、引く力が効率よくイカ釣り針101に掛かる仕掛けである。よって、ハリス4の他端6が強く引かれることで、イカ釣り針101が魚7の頭部11から外れ魚7の尾9の方向14へ誘導される。この時イカ12の足13が魚7の頭部11とハリス4とを一緒に抱いた状態なので誘導されたイカ釣り針101がイカ12に針掛かりする。また針先に返しが有る釣り針1は魚7の頭部11のどこに掛けても構わないが骨に掛けた場合は魚9から抜けないことが多いので柔らかい部分に掛けるのが良い。(特開平09-154455とは異なり、魚に掛ける針が1カ所になり魚が衰弱しにくい仕掛けとなっている)
【実施例0011】
図3は、イカ釣り針の実施例3である。針先22に返し25が有る2本の釣り針1が内側にあり、針先22に返しが無い2本の釣り針23が外側に配置された実施例である。合計4本の釣り針がイカ釣り針101を構成しており、ハリスが結束される輪24も有している。返しが有る釣り針が魚の頭部に掛けられるが、その本数は針外しの手間などを考慮すると1~3本の範囲が適切であり、2本とするのが望ましい。針先に返しが無い釣り針は餌の魚に掛けても問題はなく、また本数に制限はないが、2~10本程度が望ましい。多すぎると針先間隔が小さくなりイカを掛ける効率が下がる。
【0012】
1 針先に返しが有る釣り針
2 リング
3 クビレ
4 ハリス
5 一端
6 他端
7 魚
8 口
9 尾
10 背中
11 頭部
12 イカ
13 足
14 イカ釣り針が引かれる方向
15 ハリスを引く方向
17 イカが引く方向
18 道糸
19 サルカン
22 釣り針の針先
23 針先に返しが無い釣り針
24 ハリスが結束される輪
25 釣り針の返し
26 イカ釣り針の魚への装着針
101 イカ釣り針
図1
図2
図3