(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130149
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20220830BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021029157
(22)【出願日】2021-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】513256103
【氏名又は名称】株式会社ウェルモ
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】徳村 光太
(72)【発明者】
【氏名】畑 遼介
(72)【発明者】
【氏名】今泉 理良香
(72)【発明者】
【氏名】角井 勇哉
(72)【発明者】
【氏名】金山 奈緒美
(72)【発明者】
【氏名】芹澤 亮太
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】ユーザの将来の生活状況の予測に応じたサービス事業所を提示することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、介護サービスを提供する事業所に関する事業所情報を記憶する記憶部と、ユーザの状況に関する状況情報を取得する第1取得部と、介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得部によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測する予測部と、記憶部に記憶される事業所情報に基づいて、予測部によって予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得する第2取得部と、予測部によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得部によって取得される事業所を出力するよう制御する出力制御部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護サービスを提供する事業所に関する事業所情報を記憶する記憶部と、
ユーザの状況に関する状況情報を取得する第1取得部と、
介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、前記第1取得部によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測する予測部と、
前記記憶部に記憶される事業所情報に基づいて、前記予測部によって予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得する第2取得部と、
前記予測部によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、前記第2取得部によって取得される事業所を出力するよう制御する出力制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1取得部は、ユーザの居住地域に関する居住情報を含む状況情報を取得し、
前記第2取得部は、第1取得部によって取得する状況情報に含まれる居住情報に基づいて、ユーザの居住地域内に立地する事業所を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、事業所の特色に関する特色情報を含む事業所情報を記憶し、
前記第2取得部は、前記記憶部に記憶される事業所情報に含まれる特色情報に基づいて、前記第1取得部によって取得する状況情報に基づいて前記予測部によって予測されるユーザの将来の生活状況に対応する特色を有する事業所を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力制御部は、前記第2取得部によって取得される1又は複数の事業所のうち1つが選択される場合、当該選択される事業所を出力するよう制御する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1取得部は、状況情報として、ユーザが医療機関において受診することに基づいて生成される医療情報、ユーザが介護サービスを受けるために実施される調査に基づいて生成される介護情報、及び、ユーザが医療機関において健康診断を受けることに基づいて生成される健診情報のうち少なくとも1つを取得し、
前記予測部は、介護サービスに関する1又は複数の内容としてのユーザの身体及び生活に関する内容と、生活に関する状況としての1又は複数の日常生活動作に関する指標とを予め学習した前記学習モデル、及び、前記第1取得部によって取得する医療情報、介護情報及び健診情報のうち少なくとも1つ、に基づいて、ユーザの将来の1又は複数の日常生活動作に関する指標を予測する
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記出力制御部は、予測部によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、前記第2取得部によって取得される事業所を、ユーザが使用するユーザ端末に出力するよう制御する
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
介護サービスを提供する事業所に関する事業所情報を記憶する記憶部を備えるコンピュータが、
ユーザの状況に関する状況情報を取得する第1取得ステップと、
介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、前記第1取得ステップによって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測する予測ステップと、
前記記憶部に記憶される事業所情報に基づいて、前記予測ステップによって予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得する第2取得ステップと、
前記予測ステップによって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、前記第2取得ステップによって取得される事業所を出力するよう制御する出力制御ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
介護サービスを提供する事業所に関する事業所情報を記憶する記憶機能と、
ユーザの状況に関する状況情報を取得する第1取得機能と、
介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、前記第1取得機能によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測する予測機能と、
前記記憶機能に記憶される事業所情報に基づいて、前記予測機能によって予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得する第2取得機能と、
前記予測機能によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、前記第2取得機能によって取得される事業所を出力するよう制御する出力制御機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが介護サービスを受ける場合には、ケアプランが作成される。特許文献1に記載される技術は、そのケアプランを作成する場合に、ユーザの健康状態に基づいてそのユーザに適用する介護サービスの種類等を取得してケアプランを作成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、特許文献1に記載された技術は、ユーザに適用する介護サービスの種類を算出してケアプランを作成している。しかしながら、ユーザに介護サービスを提供する場合には、そのユーザは、複数のサービス事業所のなかから1つを選択する必要がある。ユーザは、サービス事業所には事業所毎にユーザに提供するサービスに特色があるため、ケアプランを実行することができるサービス事業所を選択する必要があるが、その特色を把握して適切なサービス事業所を選択するのが困難な状況であった。
【0005】
本発明は、ユーザの将来の生活状況の予測に応じたサービス事業所を提示することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、介護サービスを提供する事業所に関する事業所情報を記憶する記憶部と、ユーザの状況に関する状況情報を取得する第1取得部と、介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得部によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測する予測部と、記憶部に記憶される事業所情報に基づいて、予測部によって予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得する第2取得部と、予測部によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得部によって取得される事業所を出力するよう制御する出力制御部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置では、第1取得部は、ユーザの居住地域に関する居住情報を含む状況情報を取得し、第2取得部は、第1取得部によって取得する状況情報に含まれる居住情報に基づいて、ユーザの居住地域内に立地する事業所を取得することとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置では、記憶部は、事業所の特色に関する特色情報を含む事業所情報を記憶し、第2取得部は、記憶部に記憶される事業所情報に含まれる特色情報に基づいて、第1取得部によって取得する状況情報に基づいて予測部によって予測されるユーザの将来の生活状況に対応する特色を有する事業所を取得することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置では、出力制御部は、第2取得部によって取得される1又は複数の事業所のうち1つが選択される場合、当該選択される事業所を出力するよう制御することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置では、第1取得部は、状況情報として、ユーザが医療機関において受診することに基づいて生成される医療情報、ユーザが介護サービスを受けるために実施される調査に基づいて生成される介護情報、及び、ユーザが医療機関において健康診断を受けることに基づいて生成される健診情報のうち少なくとも1つを取得し、予測部は、介護サービスに関する1又は複数の内容としてのユーザの身体及び生活に関する内容と、生活に関する状況としての1又は複数の日常生活動作に関する指標とを予め学習した学習モデル、及び、第1取得部によって取得する医療情報、介護情報及び健診情報のうち少なくとも1つ、に基づいて、ユーザの将来の1又は複数の日常生活動作に関する指標を予測することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置では、出力制御部は、予測部によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得部によって取得される事業所を、ユーザが使用するユーザ端末に出力するよう制御することとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理方法では、介護サービスを提供する事業所に関する事業所情報を記憶する記憶部を備えるコンピュータが、ユーザの状況に関する状況情報を取得する第1取得ステップと、介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得ステップによって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測する予測ステップと、記憶部に記憶される事業所情報に基づいて、予測ステップによって予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得する第2取得ステップと、予測ステップによって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得ステップによって取得される事業所を出力するよう制御する出力制御ステップと、を実行する。
【0013】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、介護サービスを提供する事業所に関する事業所情報を記憶する記憶機能と、ユーザの状況に関する状況情報を取得する第1取得機能と、介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得機能によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測する予測機能と、記憶機能に記憶される事業所情報に基づいて、予測機能によって予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得する第2取得機能と、予測機能によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得機能によって取得される事業所を出力するよう制御する出力制御機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0014】
一態様の情報処理装置は、介護サービスに関する内容とその内容に応じて将来に予測される生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、ユーザの状況情報とに基づいて、ユーザの将来の生活状況を予測し、事業所情報に基づいてその予測されるユーザの生活状況に応じた事業所を取得して、ユーザの将来の生活状況と事業所とを出力するので、ユーザの将来の生活状況の予測に応じたサービスを提供する事業所を提示することができる。
一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するための図である。
【
図3】予測部によってユーザの将来の生活状況を予測する場合の一例について説明するための図である。
【
図4】情報処理装置の処理の一例について説明するための図である。
【
図5】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0017】
まず、一実施形態に係る情報処理システム1の概略について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理システム1について説明するための図である。
【0018】
情報処理システム1は、ユーザ端末10及び情報処理装置20を備える。
【0019】
ユーザ端末10は、ユーザが使用する端末である。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ及びデスクトップ等であってもよい。ユーザ端末10は、通信ネットワークを介して情報処理装置20と接続し、情報処理装置20と通信が可能である。
【0020】
情報処理装置20は、例えば、コンピュータ(一例として、サーバ、デスクトップ、ラップトップ及びタブレット等)であってもよい。情報処理装置20は、例えば、ユーザ端末10を使用するユーザの状況に関する状況情報を取得する。状況情報は、例えば、ユーザが介護サービスを提供するサービス事業所においてその介護サービスを受けるために、ユーザの現在及び過去の(時間的に複数の時点での)身体的な状況及び生活的な状況等が記録される情報であってもよい。状況情報は、例えば、後述する医療情報、介護情報及び健診情報を含んでいてもよい。
【0021】
情報処理装置20は、状況情報に基づいて、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測する。情報処理装置20は、例えば、種々の指標で示される、ユーザの将来の生活状況を予測してもよい。一例として、情報処理装置20は、ユーザの将来の日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)及び手段的日常生活動作(IADL:Instrumental Activiteies of Daily Living)等を予測してもよい。ADLは、身の回りの動作、移動動作及び生活関連の動作等の各項目についての評価指標である。IADLは、日常の動作のうち、よりユーザの判断が求められる動作に関する各項目についての評価指標である。
情報処理装置20は、例えば、上述したように予測されるユーザの現在及び将来の生活状況に応じて、そのユーザの将来の生活状況の維持ができる介護サービスを提供するサービス事業者を取得する。
情報処理装置20は、例えば、上述したように予測されるユーザの将来の生活状況、及び、そのユーザに適したサービス事業者をユーザに提示する。
【0022】
具体的な一例として、情報処理装置20は、ユーザ(例えば、高齢者等)の医療情報、介護情報及び健診情報に基づいてADL及びIADLを予測し、その予測の結果に基づいてADL及びIADLの悪化を防ぐための介護保険サービスと介護保険外サービスとを提案する。
【0023】
次に、情報処理装置20について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置20について説明するための図である。
【0024】
情報処理装置20は、記憶部26、通信部27、表示部28、第1取得部22、予測部23、第2取得部24及び出力制御部25を備える。第1取得部22、予測部23、第2取得部24及び出力制御部25は、情報処理装置20の制御部21(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。記憶部26、通信部27、表示部28は、出力制御部25が制御を行う「出力部」の一実施形態であってもよい。
【0025】
記憶部26は、例えば、種々の情報及びプログラムを記憶する。記憶部26は、例えば、介護サービスを提供するサービス事業所に関する事業所情報を記憶してもよい。また、記憶部26は、例えば、サービス事業所の特色に関する特色情報を含む事業所情報を記憶してもよい。
【0026】
すなわち、記憶部26は、例えば、複数のサービス事業所の基本事項及び特色事項(特色情報)に関する情報が含む事業所情報を記憶してもよい。
基本事項は、例えば、サービス事業所の、名称、住所、電話番号及び介護サービスを提供するサービス従事者の人数等の、厚生労働省が提供する介護サービス情報公表システムで公表される内容であってもよい。
特色事項は、例えば、サービス事業所が提供する介護サービスの特色(サービスの種類)である。すなわち、特色事項は、サービス事業者がどのよう点を重視してユーザに介護サービスを提供しているかを示す内容であり、文章、写真及び動画等で特色が示されていてもよい。具体的な一例として、特色事項は、サービス事業者が、ユーザのレクリエーションに重点を置いている、及び、ユーザの運動機能の維持(例えば、筋力トレーニング等)に重点を置いている等の、種々の特色(サービスの種類)であってもよい。
【0027】
記憶部26は、例えば、後述するように、出力制御部25の制御に基づいて、予測部23によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所に関する情報を記憶してもよい。
【0028】
通信部27は、例えば、情報処理装置20の外部にある装置と通信を行う。通信部27は、例えば、ユーザ端末10との間で通信を行うことが可能である。
通信部27は、例えば、ユーザ端末10から、ユーザの状況に関する状況情報を取得してもよい。又は、通信部27は、例えば、情報処理装置20の外部にある装置(例えば、端末及びサーバ等)から、状況情報を取得してもよい。この場合、通信部27は、情報処理装置20の外部にある装置として、医療機関等に配される端末、介護サービスを提供するサービス事業者等に配される端末、並びに、医療機関及び健康診断を提供する施設(健診施設)に配される端末等から、状況情報を取得してもよい。
通信部27は、例えば、出力制御部25の制御に基づいて、予測部23によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所に関する情報を情報処理装置20の外部(例えば、ユーザ端末10、並びに、医療機関、サービス事業所及び健診施設等に配される端末等)に送信してもよい。
【0029】
表示部28は、例えば、文字、記号及び画像等を表示することが可能である。表示部28は、例えば、出力制御部25の制御に基づいて、予測部23によって予測されるユーザの将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所に関する文字、記号及び画像等を表示してもよい。
【0030】
第1取得部22は、ユーザの状況に関する状況情報を取得する。すなわち、第1取得部22は、通信部27を介して、後述するように現在及び将来の生活状況の予測対象となるユーザの状況情報を取得する。第1取得部22は、同一のユーザの複数の時点での状況情報を取得してもよい。
【0031】
この場合、第1取得部22は、状況情報として、ユーザが医療機関において受診することに基づいて生成される医療情報、ユーザが介護サービスを受けるために実施される調査に基づいて生成される介護情報、及び、ユーザが医療機関において健康診断を受けることに基づいて生成される健診情報のうち少なくとも1つを取得することとしてもよい。
状況情報は、例えば、医療情報、介護情報及び健診情報を含んでいてもよい。医療情報は、ユーザが医療機関で受診することにより生成される情報であり、具体的な一例として、健康保険の受診記録等の情報であってもよい。介護情報は、例えば、介護サービスを提供するサービス事業所等で生成される情報であり、具体的な一例として、ユーザが介護保険における要介護認定を受けるための訪問調査の結果等の情報であってもよい。健診情報は、例えば、ユーザが医療機関及び健康診断を受けることが可能な施設等で健康診断を受けることにより生成される情報であり、具体的な一例として、健康診断の結果等の情報であってもよい。
また、状況情報には、上述した例示の他にも、ユーザの身体及び生活に関する基本チェックリスト及び2次アセスメントデータ等の情報が含まれていてもよい。
なお、第1取得部22は、情報処理装置20に配されるキーボード及びマウス等がユーザ等によって操作されることに基づいて状況情報が入力された場合、その入力された状況情報を取得してもよい。
【0032】
上述した状況情報には、ユーザの居住地域に関する居住情報が含まれていてもよい。この場合、第1取得部22は、ユーザの居住地域に関する居住情報を含む状況情報を取得することとしてもよい。すなわち、第1取得部22は、例えば、将来の生活状況の予測対象となるユーザが居住する地域の情報(居住情報)等を取得する。居住情報は、例えば、住所等に関する情報であってもよい。又は、居住情報は、例えば、市区町村を単位としたユーザの居住地域の情報、及び、都道府県を単位としたユーザの居住地域の情報等であってもよい。
【0033】
図3は、予測部23によってユーザの現在及び将来の生活状況を予測する場合の一例について説明するための図である。
【0034】
予測部23は、介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得部22によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測する。この場合、予測部23は、介護サービスに関する1又は複数の内容としてのユーザの身体及び生活に関する内容と、生活に関する状況としての1又は複数の日常生活動作に関する指標とを予め学習した学習モデル、及び、第1取得部22によって取得する医療情報、介護情報及び健診情報のうち少なくとも1つ、に基づいて、ユーザの現在及び将来の1又は複数の日常生活動作に関する指標を予測することとしてもよい。
【0035】
すなわち、まず、予測部23(制御部21)は、学習モデルを生成する。予測部23(制御部21)は、例えば、時間的な経過に応じた(複数の時点での)、複数の人物それぞれの身体及び生活に関する内容(例えば、医療情報、介護情報及び健診情報等のうち少なくとも1つの情報)を取得する。
【0036】
予測部23(制御部21)が取得する医療情報、介護情報及び健診情報は、上述した第1取得部22によって取得する医療情報、介護情報及び健診情報と同様の情報であってもよい。すなわち、医療情報は、ユーザが医療機関で受診することにより生成される情報であり、具体的な一例として、健康保険の受診記録等の情報であってもよい。介護情報は、例えば、介護サービスを提供するサービス事業所等で生成される情報であり、具体的な一例として、ユーザが介護保険における要介護認定を受けるための訪問調査の結果等の情報であってもよい。健診情報は、例えば、ユーザが医療機関及び健康診断を受けることが可能な施設等で健康診断を受けることにより生成される情報であり、具体的な一例として、健康診断の結果等の情報であってもよい。
【0037】
予測部23(制御部21)は、例えば、取得した少なくとも1つの上述した情報と、その情報に対応する同一人物の現在又はその後(時間が経過した後)の生活状況とを対応付けて学習することに基づいて、学習モデルを生成する。予測部23(制御部21)は、上述した学習に利用される生活状況として、人物の生活状況(日常生活動作)に関する指標を学習してもよい。具体的な一例として、日常生活動作に関する指標は、ADL及びIADL等であってもよい。
なお、予測部23は、情報処理装置20の外部で生成される学習モデルを取得して、記憶してもよい。
【0038】
予測部23は、上述したように生成される学習モデルと、第1取得部22によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測する。予測部23は、例えば、ユーザの現在及び将来の生活状況の予測として、人物の生活状況を示す指標を予測してもよい。すなわち、予測部23は、例えば、ユーザの現在及び将来のADL及びIADL等を予測してもよい。
なお、予測部23は、例えば、機械学習及び深層学習等を利用して、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測してもよい。
【0039】
第2取得部24は、記憶部26に記憶される事業所情報に基づいて、予測部23によって予測されるユーザの生活状況に応じたサービス事業所(サービス事業所の情報)を取得する。一例として、第2取得部24は、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況(ADL及びIADL等の指標)に基づいて、ユーザの現在及び将来の生活状況が現在の生活状況よりも悪化が予測される場合、その悪化のレベルを抑制するような介護サービスを提供するサービス事業所の情報を1又は複数取得する。
【0040】
すなわち、第2取得部24は、記憶部26に記憶される事業所情報に含まれる特色情報に基づいて、第1取得部22によって取得する状況情報に基づいて予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況に対応する特色を有するサービス事業所を取得することとしてもよい。第2取得部24は、例えば、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況(例えば、ADL及びIADL等の指標)のうちユーザの運動機能の相対的な悪化が予測される場合、記憶部26に記憶される事業所情報(特色情報)に介護サービスの特色として「筋力トレーニング」等の運動機能の維持が記載されていると、その介護サービスを提供するサービス事業所の情報を取得する。具体的な一例として、第2取得部24は、予測部23によって予測されるADL及びIADLに基づいてユーザが3年後に歩行機能が低下すると予測される場合、特色情報として「予防型デイサービス」等のサービスの種類が記載されている1又は複数のサービス事業所を取得する。
【0041】
この場合、第2取得部24は、複数の人物の生活状況(例えば、ADL及びIADL等の指標)と、その生活状況の時に必要な介護サービスの特色(サービスの種類)とを予め学習して生成される学習モデルを利用して、ユーザに必要と推定される介護サービスの特色を特定してもよい。すなわち、第2取得部24は、その学習モデルと、予測部23によって予測されるユーザの生活状況(例えば、ADL及びIADL等の指標)とに基づいて、そのユーザに必要とされる介護サービスの特色(サービスの種類)を特定してもよい。第2取得部24は、上述したように特定される介護サービスの特色(サービスの種類)と、記憶部26に記憶される事業所情報(特色情報)とに基づいて、ユーザに必要とされる介護サービスを提供する1又は複数のサービス事業所を取得してもよい。
【0042】
第2取得部24は、第1取得部22によって取得する状況情報に含まれる居住情報に基づいて、ユーザの居住地域内に立地するサービス事業所を取得することとしてもよい。すなわち、第2取得部24は、ユーザが居住する地域に立地するサービス事業所を取得する。この場合、第2取得部24は、例えば、ユーザの居住情報に基づいて、ユーザの住所から所定の距離内にあるサービス事業所、ユーザの住所(ユーザが居住する市区町村)と同一の市区町村にあるサービス事業所、及び、ユーザの住所(ユーザが居住する都道府県)と同一の都道府県にあるサービス事業所等のなかから、1又は複数のサービス事業所を取得する。
【0043】
出力制御部25は、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所を出力するよう出力部を制御する。この場合、出力制御部25は、第2取得部24によって取得されるサービス事業所に対応する事業所情報を記憶部26から読み出して、事業所情報に記載される事項の一部又は全てを出力するよう出力部を制御してもよい。
【0044】
出力部は、例えば、上述したように記憶部26、通信部27及び表示部28等であってもよい。
出力制御部25は、例えば、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所に関する情報を記憶するよう記憶部26を制御してもよい。
出力制御部25は、例えば、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所に関する情報を情報処理装置20の外部(例えば、ユーザ端末10、並びに、医療機関、サービス事業所及び健診施設等に配される端末等)に送信するよう通信部27を制御してもよい。すなわち、出力制御部25は、例えば、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所を、ユーザが使用するユーザ端末10に出力するよう制御することとしてもよい。
出力制御部25は、例えば、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所に関する文字、記号及び画像等を表示するよう表示部28をしてもよい。
【0045】
なお、出力制御部25は、第2取得部24によって取得される1又は複数のサービス事業所のうち1つが選択される場合、その選択されるサービス事業所を出力するよう制御することとしてもよい。
一例として、まず、出力制御部25は、第2取得部24によって1又は複数のサービス事業所が取得されることに基づいて、取得されるその全てのサービス事業所をユーザに提示するように出力してもよい。次に、出力制御部25は、例えば、ユーザ等の操作に基づいて、提示したサービス事業所の中から1又は複数のサービス事業所が選択された場合、選択された全てのサービス事業所をユーザに提示するように出力してもよい。
【0046】
この場合、出力制御部25は、第2取得部24によって1又は複数のサービス事業所が取得された場合、事業所情報に基づいて、取得されたサービス事業所の予め設定される概略的な内容(例えば、サービス事業所の名称、住所及びサービスの種類等)をユーザに提示するように出力してもよい。次に、出力制御部25は、例えば、ユーザ等の操作に基づいて、1又は複数のサービス事業所が選択された場合、事業所情報に基づいて、選択されたサービス事業所の予め設定される詳細な内容(例えば、事業所情報に記録される基本事項及び特色事項の全ての内容等)をユーザに提示するように出力してもよい。
【0047】
また、出力制御部25は、第2取得部24によって1又は複数のサービス事業所が取得された場合、そのサービス事業所をユーザ端末10に提示するよう通信部27を制御してもよい。次に、出力制御部25は、ユーザ端末10によってユーザに提示される1又は複数のサービス事業所の中から、ユーザの操作に基づいて1又は複数のサービス事業所が選択された場合、ユーザ端末10から送信されるその選択の内容を示す情報(選択情報)を通信部27によって受信すると、選択情報で示される選択の内容(ユーザによって選択されたサービス事業所)を、システムユーザが使用する端末(図示せず)に提示するよう通信部27を制御してもよい。
【0048】
図4は、情報処理装置20の処理の一例について説明するための図である。
【0049】
上述したように、情報処理装置20は、ユーザ(例えば、高齢者等)の医療情報、介護情報及び健診情報に基づいてADL及びIADLを予測し、その予測の結果に基づいてADL及びIADLの悪化を防ぐための介護保険サービスと介護保険外サービスとを提案する。
この場合、情報処理装置20は、同一ユーザの医療情報(例えば、健康保険の受診記録等)、介護情報(例えば、介護保険における要介護認定のための訪問調査結果等)、及び、健診情報(例えば、健診の受診記録等)を、複数時点において取得する(
図4に示す符号Aを参照)。情報処理装置20は、例えば、機械学習及び深層学習等のAI技術を利用して、医療情報、介護情報及び健診情報に基づいてADL及びIADLを予測する(
図4に示す符号Bを参照)。情報処理装置20は、予測されるADL及びIADLを改善するための介護保険サービス及び介護保険外サービスの種類について推定を行う。
【0050】
情報処理装置20は、その推定を行うために、介護保険サービス及び介護保険外サービスの種類別に介護保険サービス事業所と介護保険外サービス事業所を登録するデータベース(記憶部26)を予め構築する。情報処理装置20は、例えば、データベース(記憶部26)に登録する情報として、厚生労働省及び自治体等のオープンデータ(基本事項)の他に、各事業所が公開する事業所の特徴及び写真等の特徴事項に関する情報を登録する。情報処理装置20は、例えば、構築したデータベースをWeb上に公開してもよい。また、情報処理装置20は、構築したデータベースを、ユーザアカウントが発行されたユーザによってWeb上で検索及び閲覧を行うことが可能としてもよい。
【0051】
情報処理装置20は、例えば、介護保険サービス及び介護保険外サービスの種類について推定が行われた場合、ユーザが利用可能な距離等にある介護保険サービス事業所又は介護保険サービス事業所の情報を選択肢としてユーザ(又は、システムユーザ)に提示する(
図4に示す符号Bを参照)。情報処理装置20は、ユーザ(又は、システムユーザ)によって選択肢の中からユーザにとって最適と考えるサービス事業所を選択すれた場合、その選択を受け付ける。
【0052】
情報処理装置20は、その選択の結果、ADL及びIADLを改善するための計画を表示部28又は情報処理装置20の外部にある表示部(例えば、端末の表示部等)に表示させる。情報処理装置20は、システムユーザの操作に基づいて、表示部28等に表示される選択結果及び計画を閲覧しながらADL及びIADLの改善のための計画書の作成を受け付け(
図4に示す符号Cを参照)、システムユーザによってユーザに計画書を説明することを可能とする(
図4に示す符号Dを参照)。情報処理装置20は、上述したシステムのサービスをクラウドサービスとしてブラウザで利用としてもよい。
【0053】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図5は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0054】
ステップST101において、第1取得部22は、ユーザの状況に関する状況情報を取得する。この場合、第1取得部22は、状況情報として、医療情報、介護情報及び健診情報のうち少なくとも1つを取得することとしてもよい。状況情報には、ユーザの居住地域に関する居住情報が含まれていてもよい。
【0055】
ステップST102において、予測部23は、学習モデルと、ステップST101で取得した状況情報(医療情報、介護情報及び健診情報のうち少なくとも1つの情報)とに基づいて、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測する。この場合、予測部23は、ユーザの将来の1又は複数の日常生活動作に関する指標(例えば、ADL及びIADL等)を予測することとしてもよい。上述した学習モデルは、介護サービスに関する1又は複数の内容と、その内容に応じた生活に関する状況とを予め学習したモデルであってもよい。すなわち、学習モデルは、介護サービスに関する1又は複数の内容としてのユーザの身体及び生活に関する内容と、生活に関する状況としての1又は複数の日常生活動作に関する指標とを予め学習したモデルであってもよい。
【0056】
ステップST103において、第2取得部24は、記憶部26に記憶される事業所情報に基づいて、ステップST102で予測されるユーザの生活状況に応じたサービス事業所を取得する。この場合、第2取得部24は、ステップST101で取得する状況情報に含まれる居住情報に基づいて、ユーザの居住地域内に立地するサービス事業所を取得してもよい。制御部21(例えば、出力制御部25)は、第2取得部24によって取得されるサービス事業所をユーザ(又は、システムユーザ)に提示する。
【0057】
ステップST104において、出力制御部25は、ステップST103で提示した1又は複数のサービス事業所のうち1つが選択される場合、その選択したこと(選択したサービス事業所)を示す選択情報を受け付ける。
【0058】
ステップST105において、出力制御部25は、ステップST102で予測されるユーザの将来の生活状況を出力するよう制御する。また、出力制御部25は、ステップST104で選択を受け付けたサービス事業所を出力するよう制御する。
【0059】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置20は、事業所情報を記憶する記憶部26と、ユーザの状況情報を取得する第1取得部22と、介護サービスに関する1又は複数の内容とその内容に応じて現在及び将来に予測される生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得部22によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測する予測部23と、記憶部26に記憶される事業所情報に基づいて予測部23によって予測されるユーザの生活状況に応じたサービス事業所を取得する第2取得部24と、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所を出力するよう制御する出力制御部25と、を備える。
これにより、情報処理装置20は、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測して、その予測に応じたサービス事業所を提示することができる。この場合、情報処理装置20は、予め学習した学習モデル、例えば、すなわち、複数の人物の過去の事例に基づいて、対象となるユーザの現在及び将来の生活状況を予測するので、その予測の確度を高めることができる。また、情報処理装置20は、予測される現在及び将来の生活状況に応じたサービス事業所を取得するので、対象となるユーザに適したサービス事業所をユーザに提示することができ、ユーザの将来の生活状況が現在よりもより悪くなることを抑制することができる。
【0060】
情報処理装置20では、第1取得部22は、ユーザの居住情報を含む状況情報を取得することとしてもよい。この場合、第2取得部24は、第1取得部22によって取得する状況情報に含まれる居住情報に基づいて、ユーザの居住地域内に立地するサービス事業所を取得することとしてもよい。
これにより、情報処理装置20は、ユーザの住所から近いサービス事業所を提案できるので、ユーザの利便性を向上することができる。
【0061】
情報処理装置20では、記憶部26は、特色情報を含む事業所情報を記憶してもよい。この場合、第2取得部24は、記憶部26に記憶される事業所情報に含まれる特色情報に基づいて、第1取得部22によって取得する状況情報に基づいて予測部23によって予測されるユーザの将来の生活状況に対応する特色を有するサービス事業所を取得することとしてもよい。
これにより、情報処理装置20は、ユーザの現在及び将来の生活状況を改善できるサービス事業所を提案することができる。
【0062】
情報処理装置20では、出力制御部25は、第2取得部24によって取得される1又は複数のサービス事業所のうち1つが選択される場合、その選択されるサービス事業所を出力するよう制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置20は、第2取得部24によって取得される1又は複数のサービス事業所をユーザに提案し、そのサービス事業所の中からユーザが好むサービス事業所が選択された場合に、選択したサービス事業所をユーザに提示することができる。
この場合、情報処理装置20は、例えば、第1回目にユーザに提示するサービス事業所の内容と、第2回目にユーザに提示するサービス事業所の内容とを変えてもよい。
すなわち、情報処理装置20は、例えば、第1回目ではサービス事業所の概略内容を提示し、第2回目ではサービス事業所の詳細内容を提示してもよい。
また、情報処理装置20は、第1回目ではユーザ端末10に対してサービス事業所を提示し、第2回目ではシステムユーザが使用する端末にサービス事業所を提示してもよい。すなわち、情報処理装置20は、第1回目のサービス事業所の提示と、第2回目のサービス事業所の提示とで提示先を変えてもよい。これにより、情報処理装置20は、第1回目ではユーザ自身が好むサービス事業所を選択させることができ、第2回目ではユーザが選択したサービス事業所をシステムユーザがユーザに詳細に説明することができる。
【0063】
情報処理装置20では、第1取得部22は、状況情報として医療情報、介護情報及び健診情報のうち少なくとも1つを取得してもよい。この場合、予測部23は、介護サービスに関する1又は複数の内容としてのユーザの身体及び生活に関する内容と、現在及び将来に予測される生活に関する状況としての1又は複数の日常生活動作に関する指標とを予め学習した学習モデル、及び、第1取得部22によって取得する医療情報、介護情報及び健診情報のうち少なくとも1つに基づいて、ユーザの将来の1又は複数の日常生活動作に関する指標を予測することとしてもよい。
これにより、情報処理装置20は、医療機関及び健診施設の医師、並びに、システムユーザ等の専門家の知見に基づくユーザの状況情報を取得することができるため、より正確に、そのユーザの現在及び将来の生活状況を予測することができる。また、情報処理装置20は、ユーザの現在及び将来の生活状況として日常生活動作に関する指標(例えば、ADL及びIADL等)を予測するので、予測されるその指標に接する専門家に対してユーザの将来の生活状況を容易に理解させることができる。
【0064】
情報処理装置20では、出力制御部25は、予測部23によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得部24によって取得されるサービス事業所を、ユーザが使用するユーザ端末10に出力するよう制御することとしてもよい。
これにより、情報処理装置20は、ユーザに自身の状況を把握させやすくすることができる。
【0065】
情報処理方法では、事業所情報を記憶する記憶部26を備えるコンピュータが、ユーザの状況情報を取得する第1取得ステップと、介護サービスに関する1又は複数の内容とその内容に応じて現在及び将来に予測される生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得ステップによって取得した状況情報とに基づいてユーザの現在及び将来の生活状況を予測する予測ステップと、記憶部26に記憶される事業所情報に基づいて予測ステップによって予測されるユーザの生活状況に応じたサービス事業所を取得する第2取得ステップと、予測ステップによって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得ステップによって取得されるサービス事業所を出力するよう制御する出力制御ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測して、その予測に応じたサービス事業所を提示することができる。この場合、情報処理方法は、予め学習した学習モデル、例えば、すなわち、複数の人物の過去の事例に基づいて、対象となるユーザの現在及び将来の生活状況を予測するので、その予測の確度を高めることができる。また、情報処理方法は、予測される現在及び将来の生活状況に応じたサービス事業所を取得するので、対象となるユーザに適したサービス事業所をユーザに提示することができ、ユーザの将来の生活状況が現在よりもより悪くなることを抑制することができる。
【0066】
情報処理プログラムは、コンピュータに、事業所情報を記憶する記憶機能と、ユーザの状況情報を取得する第1取得機能と、介護サービスに関する1又は複数の内容とその内容に応じて現在及び将来に予測される生活に関する状況とを予め学習した学習モデルと、第1取得機能によって取得した状況情報とに基づいて、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測する予測機能と、記憶機能に記憶される事業所情報に基づいて予測機能によって予測されるユーザの生活状況に応じたサービス事業所を取得する第2取得機能と、予測機能によって予測されるユーザの現在及び将来の生活状況、及び、第2取得機能によって取得されるサービス事業所を出力するよう制御する出力制御機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、ユーザの現在及び将来の生活状況を予測して、その予測に応じたサービス事業所を提示することができる。この場合、情報処理プログラムは、予め学習した学習モデル、例えば、すなわち、複数の人物の過去の事例に基づいて、対象となるユーザの現在及び将来の生活状況を予測するので、その予測の確度を高めることができる。また、情報処理プログラムは、予測される現在及び将来の生活状況に応じたサービス事業所を取得するので、対象となるユーザに適したサービス事業所をユーザに提示することができ、ユーザの将来の生活状況が現在よりもより悪くなることを抑制することができる。
【0067】
上述した情報処理装置20の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置20の第1取得部22、予測部23、第2取得部24及び出力制御部25は、コンピュータの演算処理装置等による第1取得機能、予測機能、第2取得機能及び出力制御機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置20の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置20の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置20の第1取得部22、予測部23、第2取得部24及び出力制御部25は、コンピュータの演算処理装置等を構成する第1取得回路、予測回路、第2取得回路及び出力制御回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置20の記憶部26、通信部27及び表示部28(出力部)は、例えば、演算処理装置等の機能を含む記憶機能、通信機能及び表示機能(出力機能)として実現されもよい。また、情報処理装置20の記憶部26、通信部27及び表示部28(出力部)は、例えば、集積回路等によって構成されることにより記憶回路、通信回路及び表示回路(出力回路)として実現されてもよい。また、情報処理装置20の記憶部26、通信部27及び表示部28(出力部)は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより記憶装置、通信装置及び表示装置(出力装置)として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 情報処理システム
10 ユーザ端末
20 情報処理装置
21 制御部
22 第1取得部
23 予測部
24 第2取得部
25 出力制御部
26 記憶部
27 通信部
28 表示部