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特開2022-130271納期管理装置、納期管理方法、および、納期管理プログラム
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  • 特開-納期管理装置、納期管理方法、および、納期管理プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130271
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】納期管理装置、納期管理方法、および、納期管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220830BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021107497
(22)【出願日】2021-06-29
(31)【優先権主張番号】P 2021029298
(32)【優先日】2021-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄三
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】出荷予定と出荷実績とに基づいて、どの現場にいつ配送を行うのか/行ったのか、同じ現場に対して何回配送を行う予定なのか/行ったのかを見える化することで、配送の納期コントロールを支援することができる納期管理装置、納期管理方法、および、納期管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得し、受注データに基づいて、納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、納入先への出荷予定日、納入先への出荷回数、および、提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得し、配送明細データを含む配送予定画面を表示させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた納期管理装置であって、
前記制御部は、
納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得する受注取得手段と、
前記受注データに基づいて、前記納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得する配送取得手段と、
前記配送明細データを含む配送予定画面を表示させる配送予定表示手段と、
を備えたことを特徴とする納期管理装置。
【請求項2】
前記配送取得手段は、
前記受注データに基づいて、前記納入先へ連日出荷となる前記配送予定を前記提案対象配送予定として特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への前記出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した前記配送明細データを取得することを特徴とする請求項1に記載の納期管理装置。
【請求項3】
前記受注データは、
更に、工期、工種、および、前記納入先の規模が設定され、
前記配送予定表示手段は、
更に、前記受注データに基づいて、前記納入先の出荷適正回数、および、空スペース存否を特定し、前記工期、前記工種、前記出荷適正回数および前記空スペース存否を設定した現場データを含む納期交渉提案書画面を表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の納期管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記納入先の天気予報を含む天候データを取得する天候取得手段、
を更に備え、
前記配送予定表示手段は、
前記受注データに基づいて、前記納入先の前記出荷適正回数、および、前記空スペース存否を特定し、前記現場データおよび前記天候データを含む前記納期交渉提案書画面を表示させることを特徴とする請求項3に記載の納期管理装置。
【請求項5】
前記記憶部は、
前記納入先、および、出荷日を設定した出荷データを記憶する取引記憶手段、
を備え、
前記配送取得手段は、
前記受注データおよび前記出荷データに基づいて、前記納入先への前記提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への前記出荷回数および前記提案対象配送予定の有無を設定した予定明細データ、ならびに、前記納入先への前記出荷日および前記納入先への前記出荷回数を設定した実績明細データを含む前記配送明細データを取得することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の納期管理装置。
【請求項6】
前記配送取得手段は、
更に、前記受注データおよび前記出荷データに基づいて、前記納入先への出荷実績回数、前記納入先への出荷予定回数、前記出荷実績回数と前記出荷予定回数との和である前記出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送データを取得することを特徴とする請求項5に記載の納期管理装置。
【請求項7】
前記配送データは、
前回の前記受注データ取得時における前記出荷実績回数である前回出荷実績回数、当該受注データ取得時における前記出荷予定回数である前回出荷予定回数、当該受注データ取得時における前記出荷回数である前回出荷回数、および、当該受注データ取得時における前記提案対象配送予定の有無である前回有無が設定されていることを特徴とする請求項6に記載の納期管理装置。
【請求項8】
前記配送予定表示手段は、
前記提案対象配送予定の有無により表示対象とする前記配送明細データを選択させる抽出画面を表示させ、前記抽出画面における選択指示に基づいて、前記表示対象となる前記配送明細データを含む前記配送予定画面を表示させることを特徴とする請求項1に記載の納期管理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記受注データに設定された前記出荷予定日を修正出荷予定日に変更可能とする受注入力画面を表示させ、前記受注入力画面に入力された変更指示に基づいて、前記受注データに設定された前記出荷予定日を当該修正出荷予定日に変更した更新後の受注データを取得する受注修正手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の納期管理装置。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた納期管理装置に実行させるための納期管理方法であって、
前記制御部で実行させる、
納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、
前記受注データに基づいて、前記納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得する配送取得ステップと、
前記配送明細データを含む配送予定画面を表示させる配送予定表示ステップと、
を含むことを特徴とする納期管理方法。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた納期管理装置に実行させるための納期管理プログラムであって、
前記制御部において、
納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、
前記受注データに基づいて、前記納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得する配送取得ステップと、
前記配送明細データを含む配送予定画面を表示させる配送予定表示ステップと、
を実行させるための納期管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、納期管理装置、納期管理方法、および、納期管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、建築資材に貼付された情報部材に書き込まれた期日情報の判別に基づいて、建築現場への建築資材の搬入を所定の期日に行うように納期管理する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08-028054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、納期コントロールにより、物流費を抑制することで、利益改善を図ることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、出荷予定(受注残)と出荷実績とに基づいて、どの現場にいつ配送を行うのか/行ったのか、同じ現場に対して何回配送を行う予定なのか/行ったのかを見える化することで、配送の納期コントロールを支援することができる納期管理装置、納期管理方法、および、納期管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る納期管理装置は、記憶部と制御部とを備えた納期管理装置であって、前記制御部は、納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得する受注取得手段と、前記受注データに基づいて、前記納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得する配送取得手段と、前記配送明細データを含む配送予定画面を表示させる配送予定表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記配送取得手段は、前記受注データに基づいて、前記納入先へ連日出荷となる前記配送予定を前記提案対象配送予定として特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への前記出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した前記配送明細データを取得することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記受注データは、更に、工期、工種、および、前記納入先の規模が設定され、前記配送予定表示手段は、更に、前記受注データに基づいて、前記納入先の出荷適正回数、および、空スペース存否を特定し、前記工期、前記工種、前記出荷適正回数および前記空スペース存否を設定した現場データを含む納期交渉提案書画面を表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記制御部は、前記納入先の天気予報を含む天候データを取得する天候取得手段、を更に備え、前記配送予定表示手段は、前記受注データに基づいて、前記納入先の前記出荷適正回数、および、前記空スペース存否を特定し、前記現場データおよび前記天候データを含む前記納期交渉提案書画面を表示させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記記憶部は、前記納入先、および、出荷日を設定した出荷データを記憶する取引記憶手段、を備え、前記配送取得手段は、前記受注データおよび前記出荷データに基づいて、前記納入先への前記提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への前記出荷回数および前記提案対象配送予定の有無を設定した予定明細データ、ならびに、前記納入先への前記出荷日および前記納入先への前記出荷回数を設定した実績明細データを含む前記配送明細データを取得することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記配送取得手段は、更に、前記受注データおよび前記出荷データに基づいて、前記納入先への出荷実績回数、前記納入先への出荷予定回数、前記出荷実績回数と前記出荷予定回数との和である前記出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送データを取得することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記配送データは、前回の前記受注データ取得時における前記出荷実績回数である前回出荷実績回数、当該受注データ取得時における前記出荷予定回数である前回出荷予定回数、当該受注データ取得時における前記出荷回数である前回出荷回数、および、当該受注データ取得時における前記提案対象配送予定の有無である前回有無が設定されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記配送予定表示手段は、前記提案対象配送予定の有無により表示対象とする前記配送明細データを選択させる抽出画面を表示させ、前記抽出画面における選択指示に基づいて、前記表示対象となる前記配送明細データを含む前記配送予定画面を表示させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る納期管理装置において、前記制御部は、前記受注データに設定された前記出荷予定日を修正出荷予定日に変更可能とする受注入力画面を表示させ、前記受注入力画面に入力された変更指示に基づいて、前記受注データに設定された前記出荷予定日を当該修正出荷予定日に変更した更新後の受注データを取得する受注修正手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る納期管理方法は、記憶部と制御部とを備えた納期管理装置に実行させるための納期管理方法であって、前記制御部で実行させる、納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、前記受注データに基づいて、前記納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得する配送取得ステップと、前記配送明細データを含む配送予定画面を表示させる配送予定表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る納期管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた納期管理装置に実行させるための納期管理プログラムであって、前記制御部において、納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得する受注取得ステップと、前記受注データに基づいて、前記納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、前記納入先への前記出荷予定日、前記納入先への出荷回数、および、前記提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得する配送取得ステップと、前記配送明細データを含む配送予定画面を表示させる配送予定表示ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、同一現場への納期コントロールを支援することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、運送業務における、配送ルート決定の業務効率改善、および、それによる物流コストの削減を実現することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、定期的に同一納入先に出荷するケースにおいて、物流費を可視化させることで、納期調整を行うことができるため、配送コスト等の物流費の発生を減らす施策を採ることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、出荷履歴に基づく出荷回数低減をするための指標情報作成、ならびに、現場の特性に応じた適正出荷回数管理およびアラートをすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態における納期管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、本実施形態における納期管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0020】
[1.概要]
まず、図1を参照して、本発明の概要を説明する。図1は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
【0021】
建材業界においては、物量が多く、且つ、同じ現場に何回も配送するケースが多いため、物流費が利益を圧迫するケースがよくある。そこで、営業担当者が現場監督と交渉して、まとめて出荷するような納期コントロール(段取り)を行えるようにできれば、結果として物流費を下げることができるが、従来は、工事現場主導で現場監督から必要と言われたタイミングで建材を出荷していたため、同じ現場(納入先)への毎日出荷等の無駄な出荷が多くなっていた。
【0022】
そこで、本実施形態においては、無駄な配送(同じ現場への何回もの配送等)が多くなりがちな点、および、それにより物流費が増加する点に着目し、納期コントロールを行うことで、物流費を抑制し、利益改善を図る仕組みを提供している。すなわち、本実施形態においては、出荷予定(受注残)と出荷実績とに基づいて、どの現場にいつ何回配送を行う予定なのか、または、実際に行ったのかを計算し、計算結果に基づいて、各現場への連日出荷および出荷回数を把握できるようにしている。
【0023】
例えば、図1に示すように、本実施形態においては、出荷予定(受注データ)と出荷実績(出荷データ)とに基づいて、配送データが作成され、作成された配送データに基づいて、どの現場に対していつ出荷するのか、および、出荷回数を配送予定・実績表にて確認可能とさせ、連日出荷等の可能性がある場合、担当者に現場との納期交渉を行わせることで、納期交渉OKであれば、受注入力にて出荷日が変更される。
【0024】
[2.構成]
本実施形態に係る納期管理装置100の構成の一例について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態における納期管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図2に示すように、納期管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、納期管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0026】
納期管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。納期管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0027】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、納期管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、納期管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0028】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0029】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、取引データベース106aを備えている。
【0030】
取引データベース106aは、取引データを記憶する。ここで、取引データベース106aは、納入先、および、出荷日を設定した出荷データを記憶していてもよい。また、取引データは、受注データ、配送明細データ、現場データ、天候データ、予定明細データ、実績明細データ、および、配送データ等を含んでいてもよい。
【0031】
制御部102は、納期管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、受注取得部102aと配送取得部102bと天候取得部102cと配送予定表示部102dと受注修正部102eとを備えている。
【0032】
受注取得部102aは、受注データを取得する。ここで、受注取得部102aは、納入先、出荷予定日、および、納期を設定した受注データを取得してもよい。ここで、受注データは、工期、工種、および/または、納入先の規模が設定されていてもよい。また、受注取得部102aは、受注データを取引データベース106aに登録してもよい。
【0033】
配送取得部102bは、納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得する。ここで、配送取得部102bは、受注データに基づいて、納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、納入先への出荷予定日、納入先への出荷回数、および、提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得してもよい。また、配送取得部102bは、受注データに基づいて、納入先へ連日出荷となる配送予定を提案対象配送予定として特定し、納入先への出荷予定日、納入先への出荷回数、および、提案対象配送予定の有無を設定した配送明細データを取得してもよい。また、配送取得部102bは、受注データおよび出荷データに基づいて、納入先への提案対象配送予定を特定し、納入先への出荷予定日、納入先への出荷回数および提案対象配送予定の有無を設定した予定明細データ、ならびに、納入先への出荷日および納入先への出荷回数を設定した実績明細データを含む配送明細データを取得してもよい。また、配送取得部102bは、受注データおよび出荷データに基づいて、納入先への出荷実績回数、納入先への出荷予定回数、出荷実績回数と出荷予定回数との和である出荷回数、および、提案対象配送予定の有無を設定した配送データを取得してもよい。ここで、配送データは、前回の受注データ取得時における出荷実績回数である前回出荷実績回数、当該受注データ取得時における出荷予定回数である前回出荷予定回数、当該受注データ取得時における出荷回数である前回出荷回数、および、当該受注データ取得時における提案対象配送予定の有無である前回有無が設定されていてもよい。また、配送取得部102bは、配送明細データ、および/または、配送データを取引データベース106aに登録してもよい。
【0034】
天候取得部102cは、天候データを取得する。ここで、天候取得部102cは、納入先の天気予報を含む天候データを取得してもよい。また、天候取得部102cは、ネットワーク300を介して気象データ提供サービス(例えば、気象データポータルサイト、または、気象データ配信会社等)から天候データを取得してもよい。また、天候取得部102cは、天候データを取引データベース106aに登録してもよい。
【0035】
配送予定表示部102dは、配送予定を表示させる。ここで、配送予定表示部102dは、配送明細データを含む配送予定画面を表示させてもよい。また、配送予定表示部102dは、受注データに基づいて、納入先の出荷適正回数、および、空スペース存否を特定し、工期、工種、出荷適正回数および空スペース存否を設定した現場データを含む納期交渉提案書画面を表示させてもよい。また、配送予定表示部102dは、受注データに基づいて、納入先の出荷適正回数、および、空スペース存否を特定し、現場データおよび天候データを含む納期交渉提案書画面を表示させてもよい。また、配送予定表示部102dは、提案対象配送予定の有無により表示対象とする配送明細データを選択させる抽出画面を表示させ、抽出画面における選択指示に基づいて、表示対象となる配送明細データを含む配送予定画面を表示させてもよい。また、配送予定画面は、配送データを含んでいてもよい。
【0036】
受注修正部102eは、受注データを修正する。ここで、受注修正部102eは、受注データに設定された出荷予定日を修正出荷予定日に変更可能とする受注入力画面を表示させ、受注入力画面に入力された変更指示に基づいて、受注データに設定された出荷予定日を当該修正出荷予定日に変更した更新後の受注データを取得してもよい。
【0037】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図3から図9を参照して説明する。
【0038】
[納期管理処理]
ここで、図3を参照して、本実施形態における納期管理処理の一例について説明する。図3は、本実施形態における納期管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図3に示すように、受注取得部102aは、ユーザにより入力装置112を介して受注項目が入力された場合、納入先、出荷予定日、納期、工期、工種、および、納入先の規模を設定した受注データを取得し、当該受注データを取引データベース106aに登録する(ステップSA-1)。
【0040】
そして、配送取得部102bは、取引データベース106aに記憶された受注データおよび出荷データに基づいて、納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、納入先への出荷予定日、納入先への出荷回数および提案対象配送予定の有無を設定した予定明細データ、ならびに、納入先への出荷日および納入先への出荷回数を設定した実績明細データを含む配送明細データを取得し、納入先への出荷実績回数、納入先への出荷予定回数、出荷実績回数と出荷予定回数との和である出荷回数、および、提案対象配送予定の有無を設定した配送データを取得する(ステップSA-2)。
【0041】
そして、天候取得部102cは、納入先の天気予報を含む天候データを取得する(ステップSA-3)。
【0042】
そして、配送予定表示部102dは、受注データに基づいて、納入先の出荷適正回数、および、空スペース存否を特定し、配送明細データを含む配送予定画面と、工期、工種、納入先の出荷適正回数および空スペース存否を設定した現場データ、ならびに、天候データを含む納期交渉提案書画面と、を出力装置114に表示させる(ステップSA-4)。
【0043】
そして、受注修正部102eは、受注データに設定された出荷予定日を修正出荷予定日に変更可能とする受注入力画面を出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して受注入力画面に変更指示が入力されたか否かを判定する(ステップSA-5)。
【0044】
そして、受注修正部102eは、受注入力画面に変更指示が入力されていないと判定した場合(ステップSA-5:No)、処理を終了する。
【0045】
一方、受注修正部102eは、受注入力画面に変更指示が入力されたと判定した場合(ステップSA-5:Yes)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0046】
そして、受注修正部102eは、変更指示に基づいて、取引データベース106aに記憶された受注データに設定された出荷予定日を当該修正出荷予定日に変更した更新後の受注データを取得し、当該更新後の受注データを取引データベース106aに登録する(ステップSA-6)。
【0047】
そして、配送取得部102bは、取引データベース106aに記憶された更新前の受注データ、更新後の受注データおよび出荷データに基づいて、納入先への出荷日変更提案対象となる配送予定である提案対象配送予定を特定し、納入先への出荷予定日、納入先への出荷回数および提案対象配送予定の有無を設定した予定明細データ、ならびに、納入先への出荷日および納入先への出荷回数を設定した実績明細データを含む配送明細データを取得し、納入先への出荷実績回数、納入先への出荷予定回数、出荷実績回数と出荷予定回数との和である出荷回数、提案対象配送予定の有無、更新前の受注データ取得時における出荷実績回数である前回出荷実績回数、当該更新前の受注データ取得時における出荷予定回数である前回出荷予定回数、当該更新前の受注データ取得時における出荷回数である前回出荷回数、および、当該更新前の受注データ取得時における提案対象配送予定の有無である前回有無を設定した配送データを取得する(ステップSA-7)。
【0048】
そして、配送予定表示部102dは、配送明細データおよび配送データを含む配送予定画面を出力装置114に表示させ(ステップSA-8)、処理を終了する。
【0049】
ここで、図4から図9を参照して、本実施形態における納期管理処理の一例について説明する。図4から図9は、本実施形態における納期管理処理の一例を示す図である。
【0050】
本実施形態においては、図4に示すように、ユーザにより受注(出荷予定)データが受注入力画面にて登録され、図5に示すように、配送データ作成画面にて実行ボタンが押下された場合、受注(出荷予定)データおよび出荷データに基づいて、履歴SEQ、現場コード、現場名、今回出荷回数(1)、今回出荷回数(2)、今回出荷回数(3)、今回連日出荷有無、前回出荷回数(1)、前回出荷回数(2)、前回出荷回数(3)および前回連日出荷有無が設定された配送データ、および、履歴SEQ、現場コード、現場名、予実区分、出荷日、出荷回数および連日出荷有無が設定された配送明細データが作成される。ここで、出荷回数(2)は、出荷データの現場コード・出荷日で集計した件数(今迄の出荷実績)であり、出荷回数(3)は、受注データの現場コード・出荷日で集計した件数(受注済の出荷予定)であり、出荷回数(1)は、「出荷回数(2)+出荷回数(3)」であってもよい。また、本実施形態における連日出荷とは、出荷日が営業日ベースで連続している場合を示し、例えば、1/30・31が休日の場合、1/28出荷と2/1出荷とは、連日出荷と判定されてもよい。
【0051】
そして、本実施形態においては、図6に示すように、配送データおよび配送明細データに基づいて、配送予定・実績表画面、および、納期交渉提案書画面が表示される。これにより、本実施形態においては、ユーザがこの帳票画面を見て、必要に応じて納期コントロールを行うことができる。ここで、本実施形態においては、これらの帳票データ抽出時に現場毎の連日出荷の有無による絞り込みを抽出画面にて設定可能であってもよい。また、本実施形態においては、ユーザが工期・工種毎に出荷適正回数を判断することで、現場規模等から異常値であると判定した場合、出荷日を2/3にまとめる指示をユーザに入力させてもよい。また、本実施形態においては、今回の出荷回数が適正回数より多いかの判断をさせる材料、今回の出荷回数が適正回数より多い場合に、現場データ・天候データをもとに出荷回数を減らす現場と納期交渉の材料、および、連日出荷がある場合にも同様に、現場データ・天候データをもとに出荷回数を減らす現場と納期交渉の材料となる帳票画面をユーザに提供している。
【0052】
そして、本実施形態においては、図7に示すように、ユーザと現場との納期交渉が成功し、修正モードでの受注入力がされた場合、出荷日および納期が変更される。ここで、図7に示すように、本実施形態においては、受注データの行番号:3のレコードの出荷日が2012/2/3に変更されることで、連日出荷とならないように変更されている。
【0053】
そして、本実施形態においては、図8に示すように、配送データ作成画面にて実行ボタンが押下された場合、変更された受注(出荷予定)データをもとにデータ再作成される。なお、本実施形態において、配送データおよび配送明細データの履歴SEQは、更新前と識別するために変更されている。
【0054】
そして、本実施形態においては、図9に示すように、配送データおよび配送明細データに基づいて、納期調整を行った結果が確認可能なように、配送予定・実績表画面が表示される。このように、本実施形態においては、図9に示すように、今回、納期調整を行った現場に対して、連日出荷がなくなり、且つ、出荷回数を抑制することができたことを確認できる。
【0055】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0056】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0057】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0058】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0059】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0060】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0061】
また、納期管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0062】
例えば、納期管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて納期管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0063】
また、このコンピュータプログラムは、納期管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0064】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0065】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0066】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0067】
また、納期管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、納期管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0068】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、鉄鋼業界、建材業界、商社業界、または、卸業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0070】
100 納期管理装置
102 制御部
102a 受注取得部
102b 配送取得部
102c 天候取得部
102d 配送予定表示部
102e 受注修正部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9