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特開2022-130368ロックアップ機構、クイックチェンジホルダアセンブリ、及び電気自動車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130368
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】ロックアップ機構、クイックチェンジホルダアセンブリ、及び電気自動車
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/04 20190101AFI20220830BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20220830BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20220830BHJP
   B60L 53/80 20190101ALI20220830BHJP
   B60L 50/64 20190101ALI20220830BHJP
【FI】
B60K1/04 A
H01M50/249
H01M50/244 Z
B60L53/80
B60L50/64
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084648
(22)【出願日】2022-05-24
(62)【分割の表示】P 2020536591の分割
【原出願日】2018-12-29
(31)【優先権主張番号】201711486906.9
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201711482898.0
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519236387
【氏名又は名称】上海電巴新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI DIANBA NEW ENERGY TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 1,No.4766,Jiangshan Road,Nicheng Town,Pudong New Area Shanghai 201308 China
(71)【出願人】
【識別番号】519236398
【氏名又は名称】奥動新能源汽車科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】AULTON NEW ENERGY AUTOMOTIVE TECHNOLOGY GROUP
【住所又は居所原語表記】Block 1, Room 606, No. 1 Yichuang Street, China-Singapore Guangzhou Knowledge City, Huangpu District, Guangzhou, Guangdong 510700, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チャンピン
(72)【発明者】
【氏名】ファン、チュンホア
(72)【発明者】
【氏名】ラン、チーポー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】故障が少なく、緩みや脱落が容易に起こらない電池パックを提供する。
【解決手段】ロックアップ機構のロックアップユニットは、張り出し状態と引き戻し状態の間で切り替えることができる、ロックピンと、前記ロックピンと接合し又は分離することができるパワーピンと、前記パワーピンに設けられ、外部電磁機器の作用で、前記ロックピンに前引き戻し方向の作用力を加えるように前記パワーピンを駆動する第1の電磁誘導素子と、を備え、前記第1の電磁誘導素子と前記外部電磁機器が吸着する際、前記パワーピンは前記ロックピンから分離して前記ロックピンに前記引き戻し方向の作用力を加え、前記ロックピンは前記引き戻し状態になる。さらに、前記ロックアップ機構を含むクイックチェンジホルダアセンブリ30、及び電気自動車を開示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロックアップ機構は、ロックアップユニットを含み、
前記ロックアップユニットは、
張り出し状態と引き戻し状態の間で切り替えることができる、ロックピンと、
前記ロックピンに作用し、前記ロックピンに対して相対的に運動することができ、それによって前記ロックピンと接合し又は分離することができるパワーピンと、
前記パワーピンに設けられ、外部電磁機器の作用で、前記ロックピンに前記ロックピンの引き戻し方向の作用力を加えるように前記パワーピンを駆動するために用いられる第1の電磁誘導素子と、を備え、
前記第1の電磁誘導素子と前記外部電磁機器が吸着する際、前記パワーピンは前記ロックピンから分離して前記ロックピンに前記引き戻し方向の作用力を加え、それによって前記ロックピンは前記引き戻し状態になることを特徴とするロックアップ機構。
【請求項2】
前記ロックアップユニットは、第1の弾性部品をさらに含み、前記第1の弾性部品は前記ロックピンの一端に接続され、前記ロックピンに前記ロックピンの張り出し方向の作用力を加え、
前記第1の電磁誘導素子と前記外部電磁機器が分離する際、前記第1の弾性部品は前記ロックピンに前記張り出し方向の作用力を加え、前記パワーピンと前記ロックピンが接合し、それによって前記ロックピンは前記張り出し状態になる、請求項1に記載のロックアップ機構。
【請求項3】
前記ロックピンは、
実行部と、
前記実行部の一端に接続され、前記パワーピンを収容するための第2の収容キャビティを有する接続部と、を含む、請求項2に記載のロックアップ機構。
【請求項4】
前記第1の弾性部品は前記接続部の前記実行部から離れる一端に接続され、前記第1の弾性部品は前記接続部に前記張り出し方向の作用力を加えることを特徴とする、請求項3に記載のロックアップ機構。
【請求項5】
前記パワーピンは前記パワーピンの高さ方向に先端と末端を有し、前記パワーピンの先端は前記第2の収容キャビティに嵌設され、
前記第2の収容キャビティの内壁面には第1の傾斜部があり、前記パワーピンの先端には前記第1の傾斜部と合致する第2の傾斜部があり、
前記パワーピンと前記ロックピンが分離する際、前記第2の傾斜部は前記第1の傾斜部に対して下向きに運動し、かつ前記ロックピンに前記引き戻し方向の作用力を加え、それによって前記ロックピンは前記引き戻し状態になることを特徴とする請求項3に記載のロックアップ機構。
【請求項6】
前記第2の収容キャビティの内壁面にはさらに凹部があり、前記パワーピンの先端には前記凹部と合致する凸部があることを特徴とする、請求項5に記載のロックアップ機構。
【請求項7】
前記パワーピンの末端には第2の弾性部品が外嵌され、前記第2の弾性部品は前記パワーピンに前記接続部に近接する方向の作用力を加えることを特徴とする、請求項5に記載のロックアップ機構。
【請求項8】
前記パワーピンの外壁面に、前記第2の弾性部品の両端に対応する位置に阻止部が設けられ、前記第2の弾性部品は前記二つの阻止部の間に係止されることを特徴とする、請求項7に記載のロックアップ機構。
【請求項9】
前記ロックアップユニットはさらに、
第1の下部シェルを含み、前記第1の下部シェルの内側に第1の収容キャビティを有し、前記ロックピンが前記第1の収容キャビティに位置し、前記第1の弾性部品が前記第1の収容キャビティにあって、前記実行部から離れた前記接続部の一端と前記第1の収容キャビティの内側との間にあることを特徴とする、請求項3に記載のロックアップ機構。
【請求項10】
前記ロックアップユニットは、
前記第1の下部シェルの底部に接続される第2の下部シェルであって、前記第1の収容キャビティに連通する第3の収容キャビティを有し、前記パワーピンが前記第3の収容キャビティの内部に位置する、第2の下部シェルをさらに含み、
前記パワーピンの外壁面の第2の弾性部品の一端に対応する位置に阻止部が設けられ、前記第2の弾性部品は前記阻止部と前記第2の下部シェルの間に係止されることを特徴とする請求項9に記載のロックアップ機構。
【請求項11】
前記ロックアップユニットはさらに、
上部シェルを含み、前記上部シェルは第4の収容キャビティを有し、前記第4の収容キャビティの内部には第1のセンサが設けられ、
前記実行部には第2の電磁誘導素子が設けられ、
前記第1のセンサは前記第2の電磁誘導素子に作用し、それによって前記実行部が前記張り出し状態にあることを検出することを特徴とする請求項3~10のいずれか一項に記載のロックアップ機構。
【請求項12】
前記第4の収容キャビティの内部にはさらに第2のセンサが設けられ、前記第2のセンサは前記第2の電磁誘導素子に作用し、それによって前記実行部が前記引き戻し状態にあることを検出することを特徴とする、請求項11に記載のロックアップ機構。
【請求項13】
電池パックを取り付けるために用いられるクイックチェンジホルダアセンブリであって、クイックチェンジホルダと請求項1~12のいずれか一項に記載のロックアップ機構を含み、前記ロックアップ機構はロックベースを含み、前記ロックベースと前記ロックアップユニットはそれぞれ前記クイックチェンジホルダの同じ辺の対向する両側に接続され、前記クイックチェンジホルダには前記ロックアップユニットを張り出し又は引き戻すための通路が設けられることを特徴とするクイックチェンジホルダアセンブリ。
【請求項14】
電池パックと請求項13に記載のクイックチェンジホルダアセンブリを含み、前記電池パックは前記クイックチェンジホルダに取り付けられ、前記ロックベースは前記クイックチェンジホルダの前記電池パックに近接する側に接続されることを特徴とする電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は出願日2017年12月29日の中国特許出願CN201711486906.9及びCN201711482898.0の優先権を要求する。本願は前記中国特許出願の全文を引用する。
【0002】
本発明は電気自動車の電池交換分野に関し、特にロックアップ機構、ロックアップシステム、クイックチェンジホルダアセンブリ、及び電気自動車に関するものである。
【背景技術】
【0003】
従来の電気自動車の電池パックの取り付け方法は一般的には固定式と交換式に分けられ、そのうち固定式の電池パックは一般的には自動車に固定され、充電時には直接自動車を充電対象とする。交換式の電池パックは、一般的には可動に取り付ける方式を用い、電池パックをいつでも取り外して新しい電池パックを交換することができる。
【0004】
新しい電池パックを交換する際には、電池パックのロックアップとロック解除に係る。一般的には、電池パックの左右両側にロックシャフトが取り付けられる。ロックアップ装置がクイックチェンジホルダに固定されることによってクイックチェンジホルダアセンブリが組み立てられ、クイックチェンジホルダアセンブリはさらに電気自動車のシャーシに一括に取り付けられる。ロックシャフトとロックアップ装置の係合によって、電池パックのロックアップが実現される。
【0005】
従来のロックアップ装置に使用されるロックアップ機構は一般的に一次ロックアップ機構であり、一次ロックアップ機構はロックベースとデッドボルトを含み、そのうち、ロックベース内のデッドボルトの回転によって一次ロックアップ機構のロックアップ状態とロック解除状態の間で切り替えることが実現される。そのうち、デッドボルトの大半の構造ひいては全部の構造がロックベースの内部に収める必要があり、占めるスペースが比較的に大きい。さらに、従来のロックアップ装置には一次ロックアップ機構の保護機構がなく、一次ロックアップ機構は故障しやすく、それにより電池パックの緩み又は脱落が容易に引き起こされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は従来技術における前記欠陥を補うために、ロックアップ機構、ロックアップシステム、クイックチェンジホルダアセンブリ、及び電気自動車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ロックアップ機構であって、電池パックのロックアップ固定に用いられ、前記ロックアップ機構はロックベースを含み、前記ロックベースには開口及び前記開口から延びる空洞が設けられ、前記開口は前記電池パックに取り付けられるロックシャフトを前記空洞に入らせるために用いられ、その特徴は以下のとおりである:前記ロックアップ機構はさらに、ロックアップユニットを含み、前記ロックアップユニットは前記ロックベースの前記ロックシャフトに対向する側に接続され、前記ロックアップユニットは前記ロックベースに対して相対的に運動することができ、かつ前記ロックベースの前記ロックシャフトに対向する側から前記空洞に入り、又は前記空洞から出ることができ、そのうち、前記ロックアップユニットが前記空洞に入る際、前記ロックアップユニットは、前記ロックシャフトが前記開口から前記空洞を離れることを阻止することができ、前記ロックアップユニットが前記空洞から出る際、前記ロックアップユニットは、前記ロックシャフトが前記開口から前記空洞を離れることを可能にし、本解決手段において、ロックアップユニットはロックベースとロックシャフトに対向する側からロックシャフトに作用し、それによってロックシャフトが空洞を離れることを阻止又は許容し、ロックアップユニットがロックベースの内部に占有するスペースが少なく、ロックベースの内部スペースへの要求を効果的に下げる。
【0008】
好ましくは、前記ロックアップユニットは、前記ロックベースの前記ロックシャフトに対向する側面に取り外し可能に接続され、内部には第1の収容キャビティがあり、側壁には前記第1の収容キャビティに連通する貫通孔がある第1の下部シェルと、前記第1の収容キャビティの内部に位置し、かつ前記貫通孔に貫設され、前記空洞に入り、又は前記空洞から出るように、張り出し状態と引き戻し状態の間で切り替えることができるロックピンとを含み、そのうち、前記ロックピンが前記張り出し状態にある場合、前記ロックピンは前記空洞に入り、前記ロックピンが前記引き戻し状態にある場合、前記ロックピンは前記空洞から離れる。
【0009】
好ましくは、前記ロックアップユニットはさらに、前記ロックピンに作用し、前記ロックピンに対して相対的に運動することができ、それによって前記ロックピンと接合し又は分離することができるパワーピンと、前記パワーピンに設けられ、外部電磁機器の作用で、前記ロックピンに前記ロックピンの引き戻し方向の作用力を加えるように前記パワーピンを駆動するために用いられる第1の電磁誘導素子と、前記ロックピンの前記空洞から離れる一端に接続され、前記ロックピンと前記第1の収容キャビティの内壁面との間に当接し、前記ロックピンに前記ロックピンの張り出し方向の作用力を加えるために用いられる第1の弾性部品を含み、そのうち、前記第1の電磁誘導素子と前記外部電磁機器が吸着する際、前記パワーピンと前記ロックピンは分離し、かつ前記ロックピンに前記引き戻し方向の作用力を加え、それによって前記ロックピンを前記引き戻し状態にし、前記第1の電磁誘導素子と前記外部電磁機器が分離する際、前記第1の弾性部品は前記ロックピンに前記張り出し方向の作用力を加え、前記パワーピンと前記ロックピンが接合し、それによって前記ロックピンを前記張り出し状態にする。
【0010】
本解決手段において、第1の電磁誘導素子と外部電磁機器が吸着する際、パワーピンはロックピンから離れる方向に運動し、かつロックピンに引き戻し方向の作用力を加え、それによってロックピンを引き戻し、ロックピンは第1の弾性部品を押圧し、パワーピンとロックピンが完全に分離した後、第1の弾性部品はロックピンに復帰力を加え、それによってパワーピンと接合するための位置にロックピンを戻す。第1の電磁誘導素子と外部電磁機器が分離する際、パワーピンはロックピンに近接する方向に運動し、それによってロックピンと接合し、ロックピンを張り出し状態にする。さらに、本解決手段において、磁性吸着の方式を用いてパワーピンとロックピンの接合と分離を制御し、それによってロックピンの張り出しと引き戻しを制御し、制御方法が簡単であり、かつ制御効率が高い。
【0011】
好ましくは、前記ロックピンは、実行部と、前記実行部の前記空洞から離れる一端に接続され、前記パワーピンを収容するための第2の収容キャビティを有する接続部とを含み、そのうち、前記第1の弾性部品は前記接続部の前記実行部から離れる一端に接続され、前記第1の弾性部品は前記接続部と前記第1の収容キャビティの内壁面との間に当接し、前記第1の弾性部品は前記接続部に前記張り出し方向の作用力を加える。
【0012】
本解決手段において、パワーピンとロックピンが接合する際、パワーピンのロックピンに近接する一端は第2の収容キャビティに係合され、内部嵌合接続に属し、占有するスペースが少ない。
【0013】
好ましくは、前記接続部の長さ方向と前記パワーピンの高さ方向は第1の夾角をなし、かつ前記第1の夾角は0°より大きく90°以下である。
【0014】
前記第2の収容キャビティは前記パワーピンの高さ方向に延び、それによって前記パワーピンは前記ロックピンに対して前記パワーピンの高さ方向に運動する。
【0015】
好ましくは、前記パワーピンはその高さ方向に先端と末端を有し、前記パワーピンの先端は前記第2の収容キャビティに嵌設され、前記第1の電磁誘導素子は前記パワーピンの末端に設けられ、前記第2の収容キャビティの内壁面には第1の傾斜部があり、前記パワーピンの先端には前記第1の傾斜部と合致する第2の傾斜部があり、そのうち、前記パワーピンと前記ロックピンが接合する際、前記第1の傾斜部は前記第2の傾斜部に密着し、前記パワーピンと前記ロックピンが分離する際、前記第2の傾斜部は前記第1の傾斜部に対して下向きに運動し、かつ前記ロックピンに前記引き戻し方向の作用力を加え、それによって前記ロックピンを前記引き戻し状態にする。
【0016】
本解決手段は、第1の傾斜部と第2の傾斜部の係合を活用し、パワーピンがロックピンから離れる方向に運動する際、第1の傾斜部は第2の傾斜部に対して摺動し、第1の傾斜部が第2の傾斜部に加える摩擦力は引き戻し方向の分力に分解可能であり、当該の分力の作用で、ロックピンは引き戻される。
【0017】
好ましくは、前記第2の収容キャビティの内壁面にはさらに凹部があり、前記パワーピンの先端には前記凹部と合致する凸部があり、好ましくは、前記第2の収容キャビティの内壁面には2つの前記第1の傾斜部があり、かつ2つの前記第1の傾斜部は前記凹部の両側において対向して設けられる。
【0018】
本解決手段において、凹部はパワーピンに対して位置制限の役割を果たすことができ、パワーピンとロックピンの確実な接合に役立ち、それによりロックピンの安定した張り出しの実現に役立ち、したがってロックシャフトに対する確実なロックの実現に役立つ。
【0019】
好ましくは、前記第1の電磁誘導素子は前記パワーピンの末端に嵌設される。本解決手段において、第1の電磁誘導素子はパワーピンの外部にさらにスペースを占有することがなく、スペース使用率の向上に役立つ。さらに、第1の電磁誘導素子を保護することにも役立つ。
【0020】
好ましくは、前記パワーピンの末端には第2の弾性部品が外嵌され、前記第2の弾性部品は前記パワーピンに前記接続部に近接する方向の作用力を加える。
【0021】
好ましくは、前記第2の弾性部品が前記パワーピンに加える作用力は前記パワーピンの重力より大きい。
【0022】
本解決手段において、パワーピンとロックピンが接合する際、第2の弾性部品がパワーピンに加える作用力により、パワーピンは重力の作用で落下せず、それによりパワーピンとロックピンの接合の信頼性がさらに向上することができる。パワーピンをロックピンに近接する方向に運動させる必要がある場合、第2の弾性部品がパワーピンに加える作用力はパワーピンの重力を克服することができ、それによりパワーピンはロックピンに近接する方向に確実に運動することができる。
【0023】
好ましくは、前記パワーピンの外壁面の前記第2の弾性部品の両端に対応する位置にいずれも阻止部が設けられ、前記第2の弾性部品は2つの前記阻止部の間に係止され、及び/又は、前記第2の弾性部品はばねである。
【0024】
本解決手段において、阻止部の主な役割は、パワーピンの高さ方向における第2の弾性部品の運動を制限するように第2の弾性部品の位置を決めることである。
【0025】
好ましくは、前記ロックアップユニットは、前記第1の下部シェルの底部に接続される第2の下部シェルであって、前記第1の収容キャビティに連通する第3の収容キャビティを有し、前記パワーピンは前記第3の収容キャビティの内部に位置する第2の下部シェルをさらに含み、そのうち、前記パワーピンの外壁面の前記第2の弾性部品の片端に対応する位置に阻止部が設けられ、前記第2の弾性部品は前記阻止部と前記第2の下部シェルの間に係止され、及び/又は、前記第2の弾性部品はばねである。
【0026】
好ましくは、前記ロックアップユニットはさらに、前記第1の下部シェルに圧着され、かつ取り外し可能に接続される上部シェルを含む。本解決手段において、上部シェルはロックピン、パワーピンなどに対して固定と保護の役割を果たすことができる。
【0027】
好ましくは、前記上部シェルは第4の収容キャビティを有し、前記第4の収容キャビティの内部には第1のセンサが設けられ、前記実行部には第2の電磁誘導素子が設けられ、そのうち、前記第1のセンサは前記第2の電磁誘導素子に作用し、それによって前記実行部が前記張り出し状態にあることを検出し、前記第4の収容キャビティの内部にはさらに第2のセンサが設けられ、前記第2のセンサは前記第2の電磁誘導素子に作用し、それによって前記実行部が前記引き戻し状態にあることを検出し、前記第2の電磁誘導素子は磁性鋼である。
【0028】
本解決手段において、第2のセンサは第1のセンサよりパワーピンに近い。
【0029】
好ましくは、前記第1の電磁誘導素子は磁性鋼である。
【0030】
電池パックに用いられるロックアップシステムであって、一次ロックアップ機構を含み、前記一次ロックアップ機構はロックアップ連動部とロックベースを有し、前記ロックベースには開口及び前記開口から延びる空洞が設けられ、前記開口は前記電池パックに取り付けられるロックシャフトを前記空洞に入らせるために用いられ、前記ロックアップ連動部は前記ロックベースに対して相対的に移動して前記開口を開閉させ、それによって前記電池パックをロック解除又はロックするロックアップシステムであって、二次ロックアップ機構をさらに含み、前記二次ロックアップ機構は前記ロックアップ連動部の移動経路に設けられ、前記ロックベースに対する前記ロックアップ連動部の相対運動を制限することによって前記電池パックをロックするために用いられることを特徴とするロックアップシステムである。
【0031】
本解決手段において、二次ロックアップ機構はロックベースに対するロックアップ連動部の相対運動を制限し、それにより一次ロックアップ機構の信頼性を高め、電池パックの脱落現象の発生を減少させ又は回避することができる。
【0032】
好ましくは、前記ロックアップ連動部はデッドボルトとロックリンクを含み、前記デッドボルトは前記ロックリンクに接続され、かつ前記ロックベースに対して相対的に回転でき、前記ロックリンクは、前記電池パックをロック解除又はロックするように外力の作用で前記デッドボルトを駆動して回転させるために用いられ、前記二次ロックアップ機構は前記ロックリンクに対して第1の位置と第2の位置の間で相対的に移動することができ、そのうち、前記二次ロックアップ機構が前記第1の位置にある際、前記二次ロックアップ機構は前記ロックリンクに作用し、それによって前記ロックベースに対する前記ロックリンクの相対運動を制限し、前記二次ロックアップ機構は前記第2の位置にある際、前記二次ロックアップ機構は前記ロックリンクから離脱し、それによって前記ロックベースに対する前記ロックリンクの相対運動を可能にする。
【0033】
本解決手段において、二次ロックアップ機構がロックリンクに対する作用は、二次ロックアップ機構の一部をロックリンクの頂部に圧着することで実現でき、また二次ロックアップ機構の一部をロックリンクの側面に当接させることで実現することもできる。
【0034】
好ましくは、前記二次ロックアップ機構は前記ロックベースの前記電池パックのロックシャフトに対向する側に設けられ、前記二次ロックアップ機構は、前記ロックベースの前記ロックシャフトに対向する側面に取り外し可能に接続され、内部には第1の収容キャビティがあり、側壁には前記第1の収容キャビティに連通する貫通孔がある第1の下部シェルと、前記第1の収容キャビティの内部に位置し、かつ前記貫通孔に貫設され、張り出し状態と引き戻し状態の間で切り替えることができるロックピンとを含み、そのうち、前記ロックピンが前記張り出し状態にある場合、前記ロックピンは前記第1の位置にあり、前記ロックピンが前記引き戻し状態にある場合、前記ロックピンは前記第2の位置にある。
【0035】
本解決手段において、ロックピンの張り出しと引き戻しを制御することによってロックピンの第1の位置と第2の位置の間で切り替えることが実現され、構造がシンプルであり、実現しやすい。
【0036】
好ましくは、前記二次ロックアップ機構はさらに、前記ロックピンに作用し、前記ロックピンに対して相対的に運動することができ、それによって前記ロックピンと接合し又は分離することができるパワーピンと、前記パワーピンに設けられ、外部電磁機器の作用で、前記ロックピンに前記ロックピンの引き戻し方向の作用力を加えるように前記パワーピンを駆動するために用いられる第1の電磁誘導素子と、前記ロックピンの前記空洞から離れる一端に接続され、前記ロックピンと前記第1の収容キャビティの内壁面との間に当接し、前記ロックピンに前記ロックピンの張り出し方向の作用力を加えるために用いられる第1の弾性部品を含み、そのうち、前記第1の電磁誘導素子と前記外部電磁機器が吸着する際、前記パワーピンと前記ロックピンは分離し、かつ前記ロックピンに前記引き戻し方向の作用力を加え、それによって前記ロックピンを前記引き戻し状態にし、前記第1の電磁誘導素子と前記外部電磁機器が分離する際、前記第1の弾性部品は前記ロックピンに前記張り出し方向の作用力を加え、前記パワーピンと前記ロックピンが接合し、それによって前記ロックピンを前記張り出し状態にする。
【0037】
好ましくは、前記二次ロックアップ機構は前記ロックリンクの中部に圧着するために用いられる。
【0038】
本解決手段において、二次ロックアップ機構はロックリンクの中部に作用することでロックリンクの安定性の向上に役立ち、二次ロックアップ機構が一次ロックアップ機構に作用する際の信頼性の向上役立ち、それにより一次ロックアップ機構が電池パックをロックする信頼性の向上に役立つ。
【0039】
好ましくは、前記一次ロックアップ機構は3つの前記ロックベースを含み、前記ロックリンクには3つの前記デッドボルトが接続され、3つの前記デッドボルトと3つの前記ロックベースは一つずつ対応して設けられ、及び/又は、前記ロックリンクの前記ロックベースに面する側にはさらにロック解除ブロックが設けられ、前記ロック解除ブロックは前記ロックリンクから外向きに形成される弧状突起であり、前記ロック解除ブロックの頂部は前記ロックリンク向きに凹む円弧溝であり、及び/又は、前記ロックアップシステムは複数の前記二次ロックアップ機構を含み、かつ複数の前記二次ロックアップ機構は前記ロックリンクの頂部に均一に圧着するために用いられる。
【0040】
本発明はさらにクイックチェンジホルダアセンブリを提供し、その特徴は以下のとおりである:クイックチェンジホルダと前記ロックアップシステムを含み、前記ロックベースと前記二次ロックアップ機構はそれぞれ前記クイックチェンジホルダの同じ辺の対向する両側に接続される。
【0041】
本発明はさらにクイックチェンジホルダアセンブリを提供し、その特徴は以下のとおりである:クイックチェンジホルダと前記ロックアップシステムを含み、前記ロックベースと前記二次ロックアップ機構はそれぞれ前記クイックチェンジホルダの同じ辺の対向する両側に接続される。
【0042】
前記クイックチェンジホルダには貫通孔が設けられ、前記ロックピンは前記貫通孔によって前記第1の位置と前記第2の位置の間で切り替える。
【0043】
本発明はさらにクイックチェンジホルダアセンブリを提供し、電池パックを取り付けるために用いられ、その特徴は以下のとおりである:前記クイックチェンジホルダアセンブリはクイックチェンジホルダと前記ロックアップ機構を含み、前記ロックベースと前記ロックアップユニットはそれぞれ前記クイックチェンジホルダの同じ辺の対向する両側に接続され、前記クイックチェンジホルダには前記ロックアップユニットを張り出し又は引き戻すための通路が設けられる。
【0044】
本発明はさらに電気自動車を提供し、その特徴は以下のとおりである:電池パックと前記クイックチェンジホルダアセンブリを含み、前記電池パックは前記クイックチェンジホルダに取り付けられ、前記ロックベースは前記クイックチェンジホルダの前記電池パックに近接する側に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1図1は本発明の実施例1のロックアップ機構の構造概略図である。
図2図2は本発明の実施例1のロックアップ機構の別の位置状態の構造概略図である。
図3図3は本発明の実施例1のロックアップ機構におけるロックアップユニットの全体構造概略図である。
図4図4は本発明の実施例1のロックアップ機構におけるロックアップユニットの断面構造概略図であり、そのうち、ロックピンは張り出し状態にある。
図5図5は本発明の実施例1のロックアップユニットの分解構造概略図である。
図6図6は本発明の実施例1のロックアップユニットの別の断面構造概略図であり、そのうち、ロックピンは引き戻し状態にある。
図7図7は本発明の実施例1のロックアップユニットにおけるロックピンの構造概略図である。
図8図8は本発明の実施例1のロックアップユニットにおけるパワーピンの構造概略図である。
図9図9は本発明の実施例2のクイックチェンジホルダアセンブリの部分構造概略図である。
図10図10は本発明の実施例2のロックアップシステムにおける一次ロックアップ機構の構造概略図である。
【符号の説明】
【0046】
実施例1と実施例2に共用
【0047】
101 第1の下部シェル、1011 第1の収容キャビティ、1012 貫通孔、102 ロックピン、1021 実行部、1022 接続部、1023 第2の収容キャビティ、1024 第1の傾斜部、1025 凹部、1026 第2の電磁誘導素子、103 パワーピン、1031 阻止部、1032 第2の傾斜部、104 第1の電磁誘導素子、105 第1の弾性部品、106 第2の弾性部品、107 第2の下部シェル、1071 第3の収容キャビティ、108 上部シェル、1081 第4の収容キャビティ、1082 第1のセンサ、1083 第2のセンサ
【0048】
実施例1
【0049】
10 ロックアップユニット、20 ロックシャフト、30 ロックベース、40 接続板
【0050】
実施例2
【0051】
10 二次ロックアップ機構、20 一次ロックアップ機構、201 ロックアップ連動部、2011 デッドボルト、2012 ロックリンク、202 ロックベース、203 ロック解除ブロック、30 クイックチェンジホルダ、301 貫通孔
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、実施例をもって本発明をさらに説明するが、それによって本発明は実施例の範囲に限定されるものとして理解してはならない。
【0053】
実施例1
【0054】
本実施例はロックアップ機構を開示し、該ロックアップ機構は電池パックのロック固定に用いられる。図1図2に示すとおり、ロックアップ機構はロックベース30を含み、ロックベース30には開口及び開口から延びるの空洞が設けられ、開口は電池パックに取り付けられるロックシャフト20を空洞に入らせるために用いられる。ロックアップ機構はさらにロックアップユニット10を含む。ロックアップユニット10はロックベース30のロックシャフト20に対向する側に接続され、ロックアップユニット10はロックベース30に対して相対的に運動することができ、かつロックベース30のロックシャフト20に対向する側から空洞に入り、又は空洞から出ることができる。そのうち、ロックアップユニット10が空洞に入る際、ロックアップユニット10は、ロックシャフト20が開口から空洞を離れることを阻止することができる。ロックアップユニット10が空洞から出る際、ロックアップユニット10は、ロックシャフト20が開口から空洞を離れることを可能にすることができる。
【0055】
本解決手段において、ロックアップユニット10はロックベース30のロックシャフト20に対向する側からロックシャフト20に作用し、それによってロックシャフト20が空洞を離れることを阻止し又は可能にし、ロックアップユニット10がロックベース30の内部に占有するスペースが少なく、ロックベース30の内部スペースへの要求を効果的に下げる。
【0056】
説明しておくと、図1図2には接続板40が示されており、本実施形態において、ロックアップユニット10は接続板40によってロックベース30に接続される。ロックアップ機構がクイックチェンジホルダに取り付けられた場合、接続板は実際にクイックチェンジホルダの側壁となる。
【0057】
図2~6を参照しながら理解すると、ロックアップユニット10は第1の下部シェル101とロックピン102を含む。第1の下部シェル101はロックベース30のロックシャフト20に対向する側面に取り外し可能に接続され、第1の下部シェル101の内部には第1の収容キャビティ1011があり、下部シェルの側壁には第1の収容キャビティ1011に連通する貫通孔1012がある。ロックピン102は第1の収容キャビティ1011の内部に位置し、かつロックピン102は貫通孔1012に貫設され、空洞に入り、又は空洞から出るように、張り出し状態と引き戻し状態の間切り替えることができる。そのうち、ロックピン102が張り出し状態にある場合、ロックピン102は空洞に入っている。ロックピン102が引き戻し状態にある場合、ロックピン102は空洞から出ている。
【0058】
図2~6を参照しながら理解すると、ロックアップユニット10はさらにパワーピン103、第1の電磁誘導素子104、及び第1の弾性部品105を含む。パワーピン103はロックピン102に作用し、パワーピン103はロックピン102に対して相対的に運動することができ、それによってロックピン102と接合し又は分離することができる。第1の電磁誘導素子104はパワーピン103に設けられ、第1の電磁誘導素子104は外部電磁機器の作用で、ロックピン102にロックピン102の引き戻し方向の作用力を加えるようにパワーピン103を駆動するために用いられる。第1の弾性部品105はロックピン102の空洞から離れる片端に接続され、第1の弾性部品105はロックピン102と第1の収容キャビティ1011の内壁面の間に当接し、第1の弾性部品105はロックピン102にロックピン102の張り出し方向の作用力を加えるために用いられる。そのうち、第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が吸着する際、パワーピン103とロックピン102は分離し、かつロックピン102に引き戻し方向の作用力を加え、それによってロックピン102を引き戻し状態にする。第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が分離する際、第1の弾性部品105はロックピン102に張り出し方向の作用力を加え、パワーピン103とロックピン102が接合し、それによってロックピン102を張り出し状態にする。
【0059】
本実施形態において、第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が吸着する際、パワーピン103はロックピン102から離れる方向に運動し、かつロックピン102に引き戻し方向の作用力を加え、それによってロックピン102を引き戻し、ロックピン102は第1の弾性部品105を押圧し、パワーピン103とロックピン102が完全に分離した後、第1の弾性部品105はロックピン102に復帰力を加え、それによってパワーピン103と接合するための位置にロックピン102を戻す。第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が分離する際、パワーピン103はロックピン102に近接する方向に運動し、それによってロックピン102と接合し、ロックピン102を張り出し状態にする。さらに、本解決手段において、磁性吸着の方式を用いてパワーピン103とロックピン102の接合と分離を制御し、それによってロックピン102の張り出しと引き戻しを制御し、制御方法が簡単であり、かつ制御効率が高い。
【0060】
図3~7を参照しながら理解すると、ロックピン102は実行部1021と接続部1022を有する。接続部1022は実行部1021の空洞から離れる片端に接続され、接続部1022は第2の収容キャビティ1023を有し、第2の収容キャビティ1023はパワーピン103を収容するために用いられる。そのうち、第1の弾性部品105は接続部1022の実行部1021から離れる一端に接続され、第1の弾性部品105は接続部1022と第1の収容キャビティ1011の内壁面の間に当接し、第1の弾性部品105は接続部1022に張り出し方向の作用力を加える。パワーピン103とロックピン102が接合する際、パワーピン103のロックピン102に近接する一端は第2の収容キャビティ1023に係合され、内部嵌合接続に属し、占有するスペースが少ない。
【0061】
本実施形態において、図3~6に示すとおり、接続部1022の長さ方向とパワーピン103の高さ方向は第1の夾角をなし、かつ第1の夾角は90°であり、第2の収容キャビティ1023はパワーピン103の高さ方向に延び、それによってパワーピン103はロックピン102に対してパワーピン103の高さ方向に運動する。
【0062】
説明しておくと、他の代替的な実施形態において、第1の夾角は0°より大きく90°より小さい任意の角度に設定してもよい。
【0063】
図3~6及び図8を参照しながら理解すると、パワーピン103はその高さ方向に先端と末端を有し、パワーピン103の先端は第2の収容キャビティ1023に嵌設され、第1の電磁誘導素子104はパワーピン103の末端に設けられる。第2の収容キャビティ1023の内壁面には第1の傾斜部1024があり、パワーピン103の先端には第1の傾斜部1024と合致する第2の傾斜部1032がある。そのうち、パワーピン103とロックピン102が接合する際、第1の傾斜部1024は第2の傾斜部1032に密着する。パワーピン103とロックピン102が分離する際、第2の傾斜部1032は第1の傾斜部1024に対して下向きに運動し、かつロックピン102に引き戻し方向の作用力を加え、それによってロックピン102を引き戻し状態にする。
【0064】
本実施形態は、第1の傾斜部1024と第2の傾斜部1032の係合を活用し、パワーピン103がロックピン102から離れる方向に運動する際、第1の傾斜部1024は第2の傾斜部1032に対して摺動し、第1の傾斜部1024が第2の傾斜部1032に加える摩擦力は引き戻し方向の分力に分解可能であり、該分力の作用で、ロックピン102は引き戻される。
【0065】
図5図8を参照しながら理解すると、第2の収容キャビティ1023の内壁面にはさらに凹部1025があり、パワーピン103の先端には凹部1025と合致する凸部がある。第2の収容キャビティ1023の内壁面には2つの第1の傾斜部1024があり、かつ2つの第1の傾斜部1024は凹部1025の両側において対向して設けられる。
【0066】
本実施形態において、凹部1025はパワーピン103に対して位置制限の役割を果たすことができ、パワーピン103とロックピン102の確実な接合に役立ち、それによりロックピン102の安定した張り出しの実現に役立ち、したがってロックシャフト20に対する確実なロックの実現に役立つ。
【0067】
図4を参照しながら理解すると、第1の電磁誘導素子104はパワーピン103の末端に嵌設される。このように設置すれば第1の電磁誘導素子104はパワーピン103の外部にさらにスペースを占有することがなく、スペース使用率の向上に役立つ。さらに、第1の電磁誘導素子104を保護することにも役立つ。
【0068】
引き続き図3~6を参照しながら理解すると、パワーピン103の末端には第2の弾性部品106が外嵌され、第2の弾性部品106はパワーピン103に接続部1022に近接する方向の作用力を加える。そのうち、第2の弾性部品106がパワーピン103に加える作用力はパワーピン103の重力より大きい。本実施形態において、パワーピン103とロックピン102が接合する際、第2の弾性部品106がパワーピン103を加える作用力により、パワーピン103は重力の作用で落下せず、それによりパワーピン103とロックピン102の接合の信頼性がさらに向上することができる。パワーピン103をロックピン102に近接する方向に運動させる必要がある場合、第2の弾性部品106がパワーピン103に加える作用力はパワーピン103の重力を克服することができ、それによりパワーピン103はロックピン102に近接する方向に確実に運動することができる。
【0069】
引き続き図2~6を参照しながら理解すると、ロックアップユニット10はさらに第2の下部シェル107を含み、第2の下部シェル107は第1の下部シェル101の底部に接続され、第2の下部シェル107は第3の収容キャビティ1071を有し、第3の収容キャビティ1071は第1の収容キャビティ1011に連通し、パワーピン103は第3の収容キャビティ1071の内部に位置する。第2の下部シェル107の中心軸線と第1の下部シェル101の中心軸線の間に第2の夾角が形成され、第2の夾角は第1の夾角に等しい。
【0070】
本実施形態において、図4~6と図8を参照しながら理解すると、パワーピン103の外壁面の第2の弾性部品106の両端に対応する位置にいずれも阻止部1031が設けられ、第2の弾性部品106は2つの阻止部1031の間に係止される。すなわち、本実施形態において、第2の弾性部品106全体はパワーピン103の外壁面に外嵌され、かつ第2の弾性部品106はばねである。そのうち、阻止部1031の主な役割はパワーピン103の高さ方向における第2の弾性部品106の運動を制限するように第2の弾性部品106の位置を決めることである。
【0071】
他の代替的な実施形態において、第2の弾性部品106は、一部がパワーピン103の外壁面に外嵌され、残りの部分が第2の下部シェル107に当接するようにしてもよく、すなわち、パワーピン103の外壁面の第2の弾性部品106の片端に対応する位置に阻止部1031が設けられ、第2の弾性部品106が阻止部1031と第2の下部シェル107の間にされる。具体的には、第2の弾性部品106の片端はパワーピン103の先端の阻止部に当接し、第2の弾性部品106の他端はパワーピン103の末端に近接する第2の下部シェル107の底面に当接し、さらに、この際に、第2の弾性部品106は弾性圧縮状態にあり、それによってパワーピン103にロックピン102に近接する方向の作用力を加える。
【0072】
引き続き図2~6を参照しながら理解すると、ロックアップユニット10はさらに上部シェル108を含み、上部シェル108は第1の下部シェル101に圧着され、かつ取り外し可能に接続される。上部シェル108はロックピン102、パワーピン103などに対して固定と保護の役割を果たすことができる。上部シェル108は第4の収容キャビティ1081を有し、第4の収容キャビティ1081の内部には第1のセンサ1082が設けられ、実行部1021には第2の電磁誘導素子1026が設けられる。そのうち、第1のセンサ1082は第2の電磁誘導素子1026に作用し、それによって実行部1021が張り出し状態にあることを検出する。第4の収容キャビティ1081の内部にはさらに第2のセンサ1083が設けられ、第2のセンサ1083は第2の電磁誘導素子1026に作用し、それによって実行部1021が引き戻し状態にあることを検出する。そのうち、第2のセンサ1083は第1のセンサ1082よりもパワーピン103に近い。
【0073】
また、本実施形態において、第1の電磁誘導素子104と第2の電磁誘導素子1026はいずれも磁性鋼である。
【0074】
本実施例はさらに電池パックを取り付けるために用いられるクイックチェンジホルダアセンブリを提供する。クイックチェンジホルダアセンブリはクイックチェンジホルダと前記ロックアップ機構を含み、ロックベースとロックアップユニットはそれぞれクイックチェンジホルダの同じ辺の対向する両側に接続され、クイックチェンジホルダにはロックアップユニットを張り出す又は引き戻すための通路が設けられる。
【0075】
本実施例はさらに電池パックと前記クイックチェンジホルダアセンブリを含む電気自動車を提供し、電池パックはクイックチェンジホルダに取り付けられ、ロックベースはクイックチェンジホルダの電池パックに近接する側に接続される。
【0076】
当該のロックアップ機構において、ロックアップユニットはロックベースのロックシャフトに対向する側からロックシャフトに作用し、それによってロックシャフトが空洞を離れることを阻止し又は可能にし、ロックアップユニットがロックベースの内部に占有するスペースが少なく、ロックベースの内部スペースへの要求を効果的に下げる。
【0077】
実施例2
【0078】
本実施例はロックアップシステム及びそれを含むクイックチェンジホルダアセンブリを開示し、電気自動車における電池パックのロック解除とロックを実現するために用いられる。そのうち、クイックチェンジホルダアセンブリはクイックチェンジホルダとロックアップシステムを含み、クイックチェンジホルダは電気自動車のシャーシに取り付けられる。
【0079】
図1図2を参照しながら理解すると、ロックアップシステムは一次ロックアップ機構20と二次ロックアップ機構10を含む。そのうち、一次ロックアップ機構20はロックアップ連動部201とロックベース202を有し、ロックベース202には開口以及び前記開口から延びる空洞が設けられ、前記開口は前記電池パックに取り付けられるロックシャフト(未図示)を前記空洞に入らせるために用いられ、前記ロックアップ連動部は前記ロックベースに対して相対的に移動して前記開口を開閉させ、それによって前記電池パックをロック解除又はロックする。二次ロックアップ機構10はロックアップ連動部201の移動経路上に設けられ、ロックベース202に対するロックアップ連動部201の相対運動を制限することによって前記電池パックをロックするために用いられる。ロックベース202と二次ロックアップ機構はそれぞれクイックチェンジホルダ30の同じ辺の対向する両側に接続される。
【0080】
本実施形態において、二次ロックアップ機構はロックベースに対するロックアップ連動部の相対運動を制限し、それにより一次ロックアップ機構の信頼性を高め、電池パックの脱落現象の発生を減少させ又は回避することができる。
【0081】
引き続き図1図2を参照しながら理解すると、ロックアップ連動部201はデッドボルト2011とロックリンク2012を含み、デッドボルト2011はロックリンク2012に接続され、かつロックベース202に対して相対的に回転でき、ロックリンク2012は前記電池パックをロック解除又はロックするように外力の作用でデッドボルト2011を回転させるために用いられる。二次ロックアップ機構10はロックリンク2012に対して第1の位置と第2の位置の間で相対的に移動することができる。そのうち、二次ロックアップ機構10が前記第1の位置にある際、二次ロックアップ機構10はロックリンク2012に作用し、それによってロックベース202に対するロックリンク2012の相対運動を制限する。二次ロックアップ機構10が前記第2の位置にある際、二次ロックアップ機構10はロックリンク2012から離脱し、それによってロックベース202に対するロックリンク2012の相対運動を可能にする。二次ロックアップ機構10はロックベース202の前記電池パックのロックシャフトに対向する側に設けられる。
【0082】
本実施形態において、二次ロックアップ機構がロックリンクに対する作用は、二次ロックアップ機構の一部をロックリンクの頂部に圧着することで実現される。他の代替的な実施形態において、二次ロックアップ機構の一部をロックリンクの側面に当接させることで実現することもできる。
【0083】
本実施例における二次ロックアップ機構は実施例1におけるロックアップユニットと構造が基本的に同じであり、すなわち実施例1における図3~8は同様に本実施例に適用されるため、ここで説明を略す。参照実施例1の図3~6を参照しながら理解すると、二次ロックアップ機構10は第1の下部シェル101とロックピン102を含む。第1の下部シェル101はロックベース30のロックシャフトに対向する側面に取り外し可能に接続され、第1の下部シェル101の内部には第1の収容キャビティ1011があり、下部シェルの側壁には第1の収容キャビティ1011に連通する貫通孔1012がある。ロックピン102は第1の収容キャビティ1011の内部に位置し、かつロックピン102は貫通孔1012に貫設され、張り出し状態と引き戻し状態の間で切り替えることができる。そのうち、ロックピン102が張り出し状態にある場合、ロックピン102は前記第1の位置にある。ロックピン102が引き戻し状態にある場合、ロックピン102は前記第2の位置にある。ロックピンの張り出しと引き戻しを制御することによってロックピンの第1の位置と第2の位置の間で切り替えることが実現され、構造がシンプルであり、実現しやすい。また、図1に示すとおり、クイックチェンジホルダ30には貫通孔301が設けられ、ロックピン102は貫通孔301によって前記第1の位置と前記第2の位置の間で切り替える。
【0084】
実施例1の図3~6を参照しながら理解すると、二次ロックアップ機構10はさらにパワーピン103、第1の電磁誘導素子104、及び第1の弾性部品105を含む。パワーピン103はロックピン102に作用し、パワーピン103はロックピン102に対して相対的に運動することができ、それによってロックピン102と接合し又は分離することができる。第1の電磁誘導素子104はパワーピン103に設けられ、第1の電磁誘導素子104は外部電磁機器の作用で、ロックピン102にロックピン102の引き戻し方向の作用力を加えるようにパワーピン103を駆動するために用いられる。第1の弾性部品105はロックピン102の空洞から離れる片端に接続され、第1の弾性部品105はロックピン102と第1の収容キャビティ1011の内壁面の間に当接し、第1の弾性部品105はロックピン102にロックピン102の張り出し方向の作用力を加えるために用いられる。そのうち、第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が吸着する際、パワーピン103とロックピン102は分離し、かつロックピン102に引き戻し方向の作用力を加え、それによってロックピン102を引き戻し状態にする。第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が分離する際、第1の弾性部品105はロックピン102に張り出し方向の作用力を加え、パワーピン103とロックピン102が接合し、それによってロックピン102を張り出し状態にする。
【0085】
本実施形態において、第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が吸着する際、パワーピン103はロックピン102から離れる方向に運動し、かつロックピン102に引き戻し方向の作用力を加え、それによってロックピン102を引き戻し、ロックピン102は第1の弾性部品105を押圧し、パワーピン103とロックピン102が完全に分離した後、第1の弾性部品105はロックピン102に復帰力を加え、それによってパワーピン103と接合するための位置にロックピン102を戻す。第1の電磁誘導素子104と外部電磁機器が分離する際、パワーピン103はロックピン102に近接する方向に運動し、それによってロックピン102と接合し、ロックピン102を張り出し状態にする。さらに、本解決手段において、磁性吸着の方式を用いてパワーピン103とロックピン102の接合と分離を制御し、それによってロックピン102の張り出しと引き戻しを制御し、制御方法が簡単であり、かつ制御効率が高い。
【0086】
実施例1の図3~7を参照しながら理解すると、ロックピン102は実行部1021と接続部1022を有する。接続部1022は実行部1021の空洞から離れる片端に接続され、接続部1022は第2の収容キャビティ1023を有し、第2の収容キャビティ1023はパワーピン103を収容するために用いられる。そのうち、第1の弾性部品105は接続部1022の実行部1021から離れる一端に接続され、第1の弾性部品105は接続部1022と第1の収容キャビティ1011の内壁面の間に当接し、第1の弾性部品105は接続部1022に張り出し方向の作用力を加える。パワーピン103とロックピン102が接合する際、パワーピン103のロックピン102に近接する一端は第2の収容キャビティ1023に係合され、内部嵌合接続に属し、占有するスペースが少ない。
【0087】
本実施形態において、実施例1の図3~6に示すとおり、接続部1022の長さ方向とパワーピン103の高さ方向は第1の夾角をなし、かつ第1の夾角は90°であり、第2の収容キャビティ1023はパワーピン103の高さ方向に延び、それによってパワーピン103はロックピン102に対してパワーピン103の高さ方向に運動する。
【0088】
説明しておくと、他の代替的な実施形態において、第1の夾角は0°より大きく90°より小さい任意の角度に設定してもよい。
【0089】
実施例1の図3~6及び図8を参照しながら理解すると、パワーピン103はその高さ方向に先端と末端を有し、パワーピン103の先端は第2の収容キャビティ1023に嵌設され、第1の電磁誘導素子104はパワーピン103の末端に設けられる。第2の収容キャビティ1023の内壁面には第1の傾斜部1024があり、パワーピン103の先端には第1の傾斜部1024と合致する第2の傾斜部1032がある。そのうち、パワーピン103とロックピン102が接合する際、第1の傾斜部1024は第2の傾斜部1032に密着する。パワーピン103とロックピン102が分離する際、第2の傾斜部1032は第1の傾斜部1024に対して下向きに運動し、かつロックピン102に引き戻し方向の作用力を加え、それによってロックピン102を引き戻し状態にする。
【0090】
本実施形態は、第1の傾斜部1024と第2の傾斜部1032の係合を活用し、パワーピン103がロックピン102から離れる方向に運動する際、第1の傾斜部1024は第2の傾斜部1032に対して摺動し、第1の傾斜部1024が第2の傾斜部1032に加える摩擦力は引き戻し方向の分力に分解可能であり、該分力の作用で、ロックピン102は引き戻される。
【0091】
実施例1の図5図8を参照しながら理解すると、第2の収容キャビティ1023の内壁面にはさらに凹部1025があり、パワーピン103の先端には凹部1025と合致する凸部がある。第2の収容キャビティ1023の内壁面には2つの第1の傾斜部1024があり、かつ2つの第1の傾斜部1024は凹部1025の両側において対向して設けられる。
【0092】
本実施形態において、凹部1025はパワーピン103に対して位置制限の役割を果たすことができ、パワーピン103とロックピン102の確実な接合に役立ち、それによりロックピン102の安定した張り出しの実現に役立ち、したがってロックシャフトに対する確実なロックの実現に役立つ。
【0093】
実施例1の図4を参照しながら理解すると、第1の電磁誘導素子104はパワーピン103の末端に嵌設される。このように設置すれば、第1の電磁誘導素子104はパワーピン103の外部にさらにスペースを占有することがなく、スペース使用率の向上に役立つ。さらに、第1の電磁誘導素子104を保護することにも役立つ。
【0094】
引き続き実施例1の図3~6を参照しながら理解すると、パワーピン103の末端には第2の弾性部品106が外嵌され、第2の弾性部品106はパワーピン103に接続部1022に近接する方向の作用力を加える。そのうち第2の弾性部品106がパワーピン103に加える作用力はパワーピン103の重力より大きい。本実施形態において、パワーピン103とロックピン102が接合する際、第2の弾性部品106がパワーピン103を加える作用力により、パワーピン103は重力の作用で落下せず、それによりパワーピン103とロックピン102の接合の信頼性がさらに向上することができる。パワーピン103をロックピン102に近接する方向に運動させる必要がある場合、第2の弾性部品106がパワーピン103に加える作用力はパワーピン103の重力を克服することができ、それによりパワーピン103はロックピン102に近接する方向に確実に運動することができる。
【0095】
引き続き実施例1の図2~6を参照しながら理解すると、二次ロックアップ機構10はさらに第2の下部シェル107を含み、第2の下部シェル107は第1の下部シェル101の底部に接続され、第2の下部シェル107は第3の収容キャビティ1071を有し、第3の収容キャビティ1071は第1の収容キャビティ1011に連通し、パワーピン103は第3の収容キャビティ1071の内部に位置する。第2の下部シェル107の中心軸線と第1の下部シェル101の中心軸線の間に第2の夾角が形成され、第2の夾角は第1の夾角に等しい。
【0096】
本実施形態において、実施例1の図4~6と図8を参照しながら理解すると、パワーピン103の外壁面の第2の弾性部品106の両端に対応する位置にいずれも阻止部1031が設けられ、第2の弾性部品106は2つの阻止部1031の間に係止される。すなわち、本実施形態において、第2の弾性部品106全体はパワーピン103の外壁面に外嵌され、かつ第2の弾性部品106はばねである。そのうち、阻止部1031の主な役割はパワーピン103の高さ方向における第2の弾性部品106の運動を制限するように第2の弾性部品106の位置を決めることである。
【0097】
他の代替的な実施形態において、第2の弾性部品106を、一部がパワーピン103の外壁面に外嵌され、残りの部分が第2の下部シェル107に当接するようにしてもよく、すなわち、パワーピン103の外壁面の第2の弾性部品106の片端に対応する位置に阻止部1031が設けられ、第2の弾性部品106が阻止部1031と第2の下部シェル107の間に係止される。
【0098】
引き続き実施例1の図2~6を参照しながら理解すると、二次ロックアップ機構10はさらに上部シェル108を含み、上部シェル108は第1の下部シェル101に圧着され、かつ取り外し可能に接続される。上部シェル108はロックピン102、パワーピン103などに対して固定と保護の役割を果たすことができる。上部シェル108は第4の収容キャビティ1081を有し、第4の収容キャビティ1081の内部には第1のセンサ1082が設けられ、実行部1021には第2の電磁誘導素子1026が設けられる。そのうち、第1のセンサ1082は第2の電磁誘導素子1026に作用し、それによって実行部1021が張り出し状態にあることを検出する。第4の収容キャビティ1081の内部にはさらに第2のセンサ1083が設けられ、第2のセンサ1083は第2の電磁誘導素子1026に作用し、それによって実行部1021が引き戻し状態にあることを検出する。そのうち、第2のセンサ1083は第1のセンサ1082よりもパワーピン103に近い。第1のセンサ1082、第2のセンサ2083、及び第2の電磁誘導素子1026によって、ロックピン102がいつ張り出し状態にあるか、いつ引き戻し状態にあるかを確実に検出することができ、一次ロックアップ機構20の電池パックに対するロック解除とロックの実現に役立つ。また、本実施形態において、第1の電磁誘導素子104と第2の電磁誘導素子1026はいずれも磁性鋼である。
【0099】
本実施形態において、ロックアップシステムは複数の二次ロックアップ機構を含み、かつ複数の二次ロックアップ機構はロックリンクの頂部に均一に圧着するために用いられる。また、本実施形態において、二次ロックアップ機構はパワーピンに対する電磁吸着の方式を用いてロックピンの張り出しと引き戻しを実現し、かつ、ロックピンの張り出しと引き戻しは同じ直線方向に行われる。他の代替的な実施形態において、他の駆動方式(非電磁駆動方式)を用いてロックピンの張り出しと引き戻しを実現することもでき、またロックピンの移動経路を曲線に設定してもよく、クランク機構、ロッカー機構のような他の非ロックピンの構造を用いて、二次ロックアップ機構の第1の位置と第2の位置の間で切り替えことを実現することもできる。
【0100】
一次ロックアップ機構について、図1図2を参照しながら理解すると、一次ロックアップ機構20は3つのロックベース202を含み、ロックリンク201には3つのデッドボルト2011が接続され、3つのデッドボルト2011と3つのロックベース202は一つずつ対応して設けられる。ロックリンク201のロックベース202に面する側にはさらにロック解除ブロック203が設けられ、ロック解除ブロック203はロックリンク201から外向きに形成される弧状突起であり、ロック解除ブロック203の頂部はロックリンク201向きに凹む円弧溝である。本実施形態において、二次ロックアップ機構はロックリンクの中部に作用することでロックリンクの安定性の向上に役立ち、二次ロックアップ機構が一次ロックアップ機構に作用する際の信頼性の向上に役立ち、それにより一次ロックアップ機構が電池パックをロックする際の信頼性の向上に役立つ。
【0101】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、当業者であれば理解されるように、これらは単なる例示的なものであり、本発明の原理及び実質から逸脱しない前提で、これらの実施形態に対して種々の変更及び修正を行うことができる。本発明の保護範囲は添付された特許請求の範囲に限定されるものである。
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