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特開2022-130461情報処理装置、情報処理方法及び情報処理用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130461
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20220830BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20220830BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20220830BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
G06F3/0484
G01C21/36
G06F3/0488
G09B29/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094379
(22)【出願日】2022-06-10
(62)【分割の表示】P 2020180175の分割
【原出願日】2013-02-12
(71)【出願人】
【識別番号】321011767
【氏名又は名称】ジオテクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 大樹
(57)【要約】      (修正有)
【課題】簡易な操作で地図内の複数の地点を立寄値属性に決定する情報処理装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置NVにおいて、情報処理装置Sは、地図と、立寄値属性を設定する機能ボタンと、を表示する表示手段(ディスプレイ1)と、機能ボタンの選択操作を受け付ける第1受付手段(タッチパネル2)と、地図内の地点の選択操作を受け付ける第2受付手段と、選択された地点の属性を立寄地属性に設定する属性変更手段(処理部4)と、を備える。属性変更手段は、機能の選択操作が行われた後の地点の選択操作により連続して複数の地点が選択されると、選択された複数の地点の属性を、一度に纏めて、立寄地属性に決定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図と、地点に立寄地属性を設定する機能ボタンと、を一の表示画面内に表示する表示手段と、
前記機能ボタンをタップ操作により選択する選択操作を受け付けるタッチ式の第1受付手段と、
前記選択操作を受け付けた後、前記地図内の地点をタップ操作により選択する地点選択操作を受け付けるタッチ式の第2受付手段と、
前記地点選択操作により選択された前記地点の属性を、前記選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定する決定手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記選択操作が行われた後の前記地点選択操作により連続して複数の前記地点が選択されると、当該複数の前記地点の属性を、一度に纏めて、当該選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理用プログラムの技術分野に属する。より詳細には、例えば車両又は人等の移動体の移動を案内するための地図等を表示する情報処理装置及び情報処理方法、並びに当該情報処理装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば車両に搭載されてその移動を案内するナビゲーション装置が広く一般化している。一般的にナビゲーション装置においては、出発地から目的地までの経路に沿った案内を、地図等を表示しながら行う。このとき上記出発地及び目的地、更には上記目的地に到達するまでに立ち寄るべき立寄地は、その使用者(運転者等)により選択されるものである。そしてこのような出発地等を選択する手法については、従来から種々提案されている。
【0003】
また、例えば目的地までに複数の地点に立ち寄りたいといった場合、これら複数の立寄地についても、上記目的地等と同様に使用者(運転者等)により選択される。そして、これら出発地等が全て選択されたのちに、目的地までの経路の探索処理等が開始されることになる。このように出発地等を複数選択するための従来の技術は、例えば下記特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載されている技術では、表示されている地図上において上記目的地等を複数選択する場合、選択対象たる地図上の地点を表示画面の中央に位置させ、その上でその地点について目的地又は立寄地等としての必要な情報を入力することとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-126801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている技術の場合、例えば目的地までの経路上において複数の立寄地を選択する際には、立寄地となる地図上の地点の、表示画面の中央への位置変更操作、及び当該位置変更操作後の立寄地として必要な情報の入力操作、の二つが、各立寄地のそれぞれについて必要となる。そしてこのような特許文献1に記載されている技術では、目的地までの立寄地の数が多い場合には、各立寄地の選択のための操作が膨大となり、煩に堪えないことになるといった問題点があった。
【0006】
そこで本願は、上記の問題点に鑑みて為されたものであり、その課題の一例は、簡易な操作で地図内の地点の属性を例えば立寄地等に変更することが可能な情報処理装置及び情報処理方法、並びに当該情報処理装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、地図と、地点に立寄地属性を設定する機能ボタンと、を一の表示画面内に表示する表示手段と、前記機能ボタンをタップ操作により選択する選択操作を受け付けるタッチ式の第1受付手段と、前記選択操作を受け付けた後、前記地図内の地点をタップ操作により選択する地点選択操作を受け付けるタッチ式の第2受付手段と、前記地点選択操作により選択された前記地点の属性を、前記選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定する決定手段と、を備え、前記決定手段は、前記選択操作が行われた後の前記地点選択操作により連続して複数の前記地点が選択されると、当該複数の前記地点の属性を、当該選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定するように構成される。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、タッチ式の第1受付手段と、タッチ式の第2受付手段と、を備える情報処理装置において実行される情報処理方法において、地図と、地点に立寄地属性を設定する機能ボタンと、を一の表示画面内に表示する表示工程と、前記機能ボタンをタップ操作により選択する選択操作を前記第1受付手段により受け付ける第1受付工程と、前記選択操作を受け付けた後、前記地図内の地点をタップ操作により選択する地点選択操作を前記第2受付手段により受け付ける第2受付工程と、前記地点選択操作により選択された前記地点の属性を、前記選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定する決定工程と、を含み、前記決定工程においては、前記選択操作が行われた後の前記地点選択操作により連続して複数の前記地点が選択されると、当該複数の前記地点の属性を、当該選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定するように構成される。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、タッチ式の第1受付手段と、タッチ式の第2受付手段と、を備える情報処理装置に含まれるコンピュータを、地図と、地点に立寄地属性を設定する機能ボタンと、を一の表示画面内に表示する表示手段、前記機能ボタンをタップ操作により選択する選択操作を前記第1受付手段を用いて受け付ける第1受付制御手段、前記選択操作を受け付けた後、前記地図内の地点をタップ操作により選択する地点選択操作を前記第2受付手段を用いて受け付ける第2受付制御手段、及び、前記地点選択操作により選択された前記地点の属性を、前記選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定する決定手段、として機能させる情報処理用プログラムであって、前記決定手段として機能する前記コンピュータを、前記選択操作が行われた後の前記地点選択操作により連続して複数の前記地点が選択されると、当該複数の前記地点の属性を、当該選択操作により選択された前記機能ボタンにより設定される前記立寄地属性に決定するように機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
図2】第1実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図である。
図3】第1実施例に係る地点選択処理を示すフローチャートである。
図4】第1実施例に係る経路設定処理を例示する図であり、(a)は当該経路選択処理の第1段階を例示する図であり、(b)は当該経路選択処理の第2段階を例示する図であり、(c)は当該経路選択処理の第3段階を例示する図である。
図5】第2実施例に係る地図データの編集処理を例示する図であり、(a)は当該編集処理の第1段階を例示する図であり、(b)は当該編集処理の第2段階を例示する図であり、(c)は当該編集処理の第3段階を例示する図であり、(d)は当該編集処理の第4段階を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本願を実施するための形態について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置Sは、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイを含む表示手段1と、第1受付手段2と、第3受付手段3と、属性変更手段4と、を備えて構成されている。
【0013】
この構成において表示手段1は、地図と、当該地図内の地点の属性として設定すべき地点属性が各々に割り当てられた一又は複数の操作部と、を一の表示画面内に表示する。
【0014】
そして第1受付手段2は、表示画面内に表示されている操作部のいずれかを選択するための操作部選択操作を受け付ける。
【0015】
次に第2受付手段3は、第1受付手段2により操作部選択操作を受け付けた後、表示画面内に表示されている地図内の地点を選択する地点選択操作を受け付ける。
【0016】
これらにより属性変更手段4は、第2受付手段3により受け付けられた地点選択操作により選択された地点の属性を、第1受付手段2により受け付けられた操作部選択操作により選択された操作部に割り当てられている地点属性に変更する。
【0017】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理装置Sの動作によれば、地図と共に一の表示画面内に表示されている操作部を選択する操作部選択操作が受け付けられた後に受け付けられた地点選択操作により選択された地点の属性を、操作部選択操作により選択された操作部に割り当てられている地点属性に変更する。よって、操作部と地図とが一の表示画面内に表示されていることで、簡易な操作で地図内の地点の属性を変更することができる。
【実施例0018】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図面に基づいて説明する。なお以下に説明する各実施例は、車両に搭載され、又は使用者に携帯されて当該車両又は人の移動を案内するナビゲーション装置において表示される地図内の地点の属性を変更する場合に対して、実施形態を適用した場合の実施例である。このとき以下の説明では、上記車両又は人、或いは自転車等を、適宜纏めて「移動体」と称する。
【0019】
(1)第1実施例
初めに、実施形態に対応する第1実施例について、図2乃至図4を用いて説明する。なお、図2は第1実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、図3は第1実施例に係る地点選択処理を示すフローチャートであり、図4は第1実施例に係る経路設定処理を例示する図である。このとき図2及び図4では、図1に示した実施形態に係る情報処理装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該情報処理装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0020】
図2に示すように、第1実施例に係るナビゲーション装置NVは、液晶ディスプレイ等からなる実施形態に係る表示手段1の一例としてのディスプレイ1と、ディスプレイ1の表面に備えられた静電式又は感圧式等の方式のタッチパネル2と、CPU、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等からなる処理部4と、リモコン等からなる操作部5と、加速度センサ等の自立型センサ及びGPS(Global Positioning System)センサ並びに渋滞情報等収集用のVICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)センサ等からなるセンサ部6と、後述する地図データ70及び表示用データ71等を含むデータベースを不揮発性に記録するハードディスク等からなる記録部7と、案内用の音声等を出力するスピーカ8と、により構成されている。なお記録部7には、上記地図データ70及び表示用データ71の他に、ナビゲーション装置NVが搭載されている移動体の移動案内に必要な音声データ等のナビゲーション用データも、併せて不揮発性に記録されている。このとき図2に破線で示すように、上記ディスプレイ1及びタッチパネル2並びにCPU4により、実施形態に係る情報処理装置Sの一例に相当する実施例を構成している。また上記タッチパネル2が、実施形態に係る第1受付手段2及び第2受付手段3の一例、並びに本願に係る「タッチ式入力手段」の一例に、それぞれ相当する。
【0021】
一方記録部7内の地図データ70としては、上記案内時においてディスプレイ1に表示される地図等を描画するためのデータ及び当該地図等に含まれる地点に対応するいわゆる注記を表示するためのデータ等が記録されている。また表示用データ71としては、第1実施例に係る後述の機能ボタンを含む操作パネル等をディスプレイ1上に表示するためのデータ等が記録されている。このとき第1実施例に係る上記機能ボタン等は、地図データ70を用いて表示される地図と共にディスプレイ1に表示されるものである。これら地図データ70及び表示用データ71は、第1実施例に係る地点選択処理において、処理部4により必要に応じて記録部7から読み出され、当該地点選択処理に供される。
【0022】
以上説明した構成において処理部4は、センサ部6及び記録部7との間のデータの入出力を制御しつつ、タッチパネル2及び操作部5を用いた使用者(運転者等)による操作に基づき、必要な情報をディスプレイ1に表示させつつ、記録部7に記録されている上記地図データ70等を用いて、第1実施例に係る地点選択処理等を実行する。これと並行して処理部4は、センサ部6から出力されてくる現在位置データ等及び上記ナビゲーション用データに基づき、ナビゲーション装置NVが搭載されている移動体の移動を案内するナビゲーション処理を実行する。
【0023】
次に、第1実施例に係る地点選択処理について、図2乃至図4を用いて具体的に説明する。なお当該地点選択処理は、ナビゲーション装置NVを用いた経路探索処理の一環として、主として上記処理部4を中心として実行される。
【0024】
図3に示す第1実施例に係る地点選択処理は、上記ナビゲーション処理において上記経路探索処理を行う所定のタイミングが到来したときに開始される。即ち第1実施例に係る地点選択処理では、先ず所望の地図が上記地図データ70等を用いてディスプレイ1に表示されると(ステップS1)、処理部4は、例えば上記経路における目的地としての地点を検索するための操作が、タッチパネル2又は操作部5を用いて行われたか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定において当該操作が行われない場合(ステップS2;NO)、処理部4は上記ステップS1に戻って地図を表示したまま待機する。
【0025】
一方、ステップS2の判定において地点検索のための操作が行われた場合(ステップS2;YES)、次に処理部4は、例えば検索対象たる目的地の選択方法を選ぶための所定のメニューをディスプレイ1に表示する(ステップS3)。このメニューに含まれる項目としては、例えば「名称検索」、「ジャンル検索」、「自宅」、「現在位置周辺検索」、「住所検索」又は「電話番号検索」等の、地点(目的地としての地点)の選択方法を示す項目となる。
【0026】
ステップS3の処理により地点選択用のメニューが表示されると、次に処理部4は、表示されているメニューにおいて「現在位置周辺検索」が選択されたか否かを監視する(ステップS4)。ステップS4の監視において「現在位置周辺検索」が選択された場合(ステップS4;YES)、処理部4は、センサ部6から出力されてくる上記現在位置データにより示される現在位置を中心とした地図を、ディスプレイ1に表示する(ステップS5)。一方ステップS4の監視において、上記「現在位置周辺検索」以外の、例えば「名称検索」等の選択方法が選択された場合(ステップS4;NO)、処理部4はステップS4の判定において選択された選択方法に基づいて所望される地点の検索を行う(ステップS6)。その後処理部4は、当該検索された地点を中心とした地図をディスプレイ1に表示する(ステップS7)。
【0027】
次に処理部4は、上記ステップS5又は上記ステップS7の処理により所望の地図がディスプレイ1に表示されている状態で、実施例に係る機能ボタンが地図と共に表示されているか否かを判定する(ステップS8)。
【0028】
ここで、実施例に係る機能ボタンとは、上記ステップS5又は上記ステップS7の処理により表示されている地図上の地点を、実施例に係る探索対象たる経路上のいずれかの地点として設定する際に用いられる機能ボタンである。より具体的には、例えば図4に示すように、上記経路を形成すべき「始点(出発地)」、「終点(目的地)」及び「立寄地」にそれぞれ対応する機能(属性)が割り当てられている始点ボタンBS、終点ボタンBG及び立寄地ボタンBTの機能ボタンが、地図MPが表示されているディスプレイ1の領域以外の領域に、操作パネルPL1として地図MPと共に纏めて表示される。このとき、始点ボタンBS、終点ボタンBG及び立寄地ボタンBTはそれぞれ、それらの表示位置に対応するタッチパネル2の位置を表面からタッチすることにより選択可能に、且つタッチしたままいわゆるドラッグアンドドロップ操作が可能に表示される。なお以下の説明において、始点ボタンBS、終点ボタンBG及び立寄地ボタンBTに共通の事項を説明する場合には、適宜単に「機能ボタン」と称する。
【0029】
ステップS8の判定において、機能ボタンが地図MPと共にディスプレイ1に表示されている場合(ステップS8;YES)において、いずれかの機能ボタンがタッチパネル2の操作により選択され(ステップS9)、更にその選択された機能ボタンについてドラッグ操作が実行されたことが処理部4により検出されると(ステップS10)、次に処理部4は、ドラッグ操作が実行されている機能ボタンについてドロップ操作が実行されたか否かを監視する(ステップS11)。ステップS11の監視においてドロップ操作が実行されずにドラッグ操作中である場合(ステップS11;NO)、処理部4は当該ドラッグ操作に対応させてディスプレイ1上の地図MPをスクロールさせ(ステップS19)、その後上記ステップS9に戻っていずれかの機能ボタンがタッチにより選択されたことを検出し、それ以降の処理を実行する。
【0030】
一方ステップS11の監視においてドラッグ操作中の機能ボタンに対するドロップ操作が実行された場合(ステップS11;YES)、処理部4はそのドロップ操作が実行された位置を例えばタッチパネル2上のX-Y座標軸を用いる等して特定し(ステップS12)、その位置が表示中の地図MP上のいずれかの位置であるか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定においてドロップ操作が実行された位置が地図MP上でない場合(ステップS13;NO)、処理部4は上記ステップS10に戻って更なるドラッグ操作を検出し、それ以降の処理を実行する。
【0031】
他方ステップS13の判定においてドロップ操作が実行された位置が地図MP上のいずれかの位置である場合(ステップS13;YES)、処理部4は、当該ドロップ操作が実行された位置に相当する地図MP上の地点の属性を、ドロップ操作されていた機能ボタンに割り当てられている機能(属性)に変更する(ステップS14)。より具体的に例えば、機能ボタンとしての始点ボタンBSがドラッグ(上記ステップS10参照)アンドドロップ操作(上記ステップS11;YES参照)された場合、そのドロップ操作された位置に相当する地図MP上の地点の属性を「始点」とする。また例えば、機能ボタンとしての立寄地ボタンBTがドラッグ(上記ステップS10参照)アンドドロップ操作(上記ステップS11;YES参照)された場合、そのドロップ操作された位置に相当する地図MP上の地点の属性を「立寄地」とする。
【0032】
次に処理部4は、ステップS11の監視においてドロップ操作された機能ボタンを用いた地点選択処理が継続されるか否かを、例えば同じ機能ボタンが引き続きドラッグ操作されているか否か等を検出することにより判定する(ステップS15)。ステップS15の判定において当該機能ボタンを用いた地点選択処理が継続される場合(ステップS15;YES)、処理部4は上記ステップS10に戻って更なるドラッグ操作を検出する。他方、ステップS15の判定において同じ機能ボタンを用いた地点選択処理が継続されない場合(ステップS15;NO)、処理部4は次に、現在表示されている操作パネルPL1に含まれている他の機能ボタンを用いた地点選択処理が継続されるか否かを、例えば操作パネルPL1に含まれている他の機能ボタンがタッチパネル2へのタッチ等により選択されたか否か等を検出することにより判定する(ステップS16)。ステップS16の判定において操作パネルPL1に含まれている他の機能ボタンを用いた地点選択処理が実行される場合(ステップS16;YES)、処理部4は上記ステップS9に戻っていずれかの機能ボタンがタッチにより選択されたことを検出し、それ以降の処理を実行する。
【0033】
一方ステップS16の判定において現在表示中の操作パネルPL1に含まれている他の機能ボタンを用いた地点選択処理が実行されない場合(ステップS16;NO)、処理部4は次に、他の操作パネルPL1に含まれる機能ボタンを用いた操作が実行される旨が、例えば操作部5における操作により示されているか否かを判定する(ステップS17)。ステップS17の判定において、他の操作パネルPL1に含まれる機能ボタンを用いた操作が実行される旨が示されている場合(ステップS17;YES)、処理部4は、上記他の操作パネルPL1の表示に切り換えるべく、現在表示されている操作パネルPL1をディスプレイ1から消去し(ステップS18)、上記ステップS8の判定に戻る。他方ステップS17の判定において、他の操作パネルPL1に含まれる機能ボタンを用いた操作が実行される旨が示されない場合(ステップS17;NO)、処理部4は第1実施例に係る地点選択処理を終了して、その後の案内処理等に移行する。
【0034】
他方上記ステップS8の判定において、いずれの機能ボタンもディスプレイ1に表示されていない場合(ステップS8;NO)、処理部4は次に、新たな操作パネルPL1を表示してそれに含まれる機能ボタンに対する新たな機能の割り当てを実行する旨が、例えば操作部5における操作により示されているか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20の判定において機能ボタンへの新たな機能の割り当てを実行しない場合、即ち、既存の機能ボタンとして設定されている機能を実行する場合(ステップS20;NO)、処理部4は、いずれの機能ボタンを表示するかの操作を受け付け(ステップS21)、当該操作に対応する新たな機能ボタンを含む新たな操作パネルPL1をディスプレイ1上の地図MPが表示されている領域以外の領域に地図MPと共に表示し(ステップS22)、その後上記ステップS9の処理に移行して必要な地点選択処理等を実行する。なお上記ステップS21の処理において、複数の機能ボタンを同時に表示して行う処理の場合、予め設定された当該処理のための機能ボタンを纏めて含む操作パネルPL1を予め用意しておき、それを選択することで、必要な機能ボタンを含む新たな操作パネルPL1を纏めて選択/表示するように構成することが好ましい(ステップS21、ステップS22)。
【0035】
一方上記ステップS20の判定において機能ボタンへの新たな機能の割り当てを実行する場合(ステップS20;YES)、処理部4は、いずれかの機能ボタンに対する新たな機能の割り当て処理を必要数分だけ繰り返して行う(ステップS23、ステップS24)。このステップS23及びステップS24の処理としては、例えば地図MP上の既存の地点の属性を変更(更新)する地図データ70の編集処理を新たに行う場合、例えば、新規地点登録用の機能ボタン、既存地点の属性更新用の機能ボタン、既存地点の削除用又は閉鎖用の機能ボタン等が新たに割り当てられることになる。その後処理部4は、当該新たな機能が割り当てられた機能ボタンに係るデータを例えば表示用データ71として新たに記録部7に記録して(ステップS25)、上記ステップS22の処理に移行する。
【0036】
次に、図3を用いて説明した第1実施例に係る操作パネルPL1内の各機能ボタンを用いた地点選択処理が繰り返して実行される場合のディスプレイ1における表示の変化を、図4を用いて例示しつつ説明する。
【0037】
先ず図4(a)に例示するように、当該地点選択処理が実行される際のディスプレイ1には、現在位置又は検索された地点が含まれている地図MPが表示されており(図3ステップS5又はステップS7参照)、更に機能ボタンとしての始点ボタンBS、終点ボタンBG及び立寄地ボタンBTを含む操作パネルPL1が表示されている(図3ステップS8;YES参照)。そして、例えば始点ボタンBSが選択されて(図3ステップS9参照)、更にドラッグアンドドロップ操作されると(図3ステップS10及びステップS11;YES、並びに図4(a)破線矢印参照)、そのドロップ操作が実行された地図MP上の地点の属性が「始点」と変更され(図3ステップS14参照)、その地点に始点を示す例えば始点マークSTが表示される。
【0038】
次に図4(a)に例示するように、例えば終点ボタンBGが選択されて(図3ステップS9参照)、更にドラッグアンドドロップ操作されると(図3ステップS10及びステップS11;YES、並びに図4(a)破線矢印参照)、そのドロップ操作が実行された地図MP上の地点の属性が「終点」と変更され(図3ステップS14参照)、その地点に終点を示す例えば終点マークGが表示され、更に上記始点マークSTにより示される始点から上記終点マークGにより示される終点までの経路RTが一旦自動的に設定/表示される(図4(b)符号「RT」参照)。
【0039】
次に図4(b)に例示するように、例えば立寄地ボタンBTが選択されて(図3ステップS9参照)、更にドラッグアンドドロップ操作されることが一又は複数回繰り返されると(図3ステップS10及びステップS11;YES、並びに図4(b)破線矢印参照)、そのドロップ操作がそれぞれ実行された地図MP上の各地点の属性がそれぞれ「立寄地」と変更され(図3ステップS14参照)、各地点に立寄地を示す例えば立寄地マークT1及び立寄地マークT2がそれぞれ表示され、更に各立寄地を含むような経路RTが新たに設定/表示される(図4(c)符号「RT」参照)。なおこのとき、各立寄地については、立寄地として選択された順番に序列が設定され、この序列に従って始点からの経路RTが変更されることになる。
【0040】
以上説明したように、第1実施例に係る地点選択処理によれば、地図MPと共に一の表示画面内に表示されている機能ボタン(始点ボタンBS、終点ボタンBG及び立寄地ボタンBT)が選択された後のドラッグアンドドロップ操作により選択された地点の属性を、当該機能ボタンに割り当てられている属性に変更するので、必要な機能ボタンと地図MPとが一の表示画面内に表示されていることで、簡易な操作で地図内の地点の属性を変更することができる。
【0041】
また図4(b)及び図4(c)に例示するように、例えば立寄地ボタンBTの選択操作を受け付けてから他の機能ボタンの選択操作を受け付けるまでの間に実行された一又は複数の地点選択操作(この場合は二つの立寄地の選択操作)により選択された地点の属性を当該立寄地と変更するので、立寄地ボタンBTに割り当てられている地点属性(立寄地)を用いて、一又は複数の地点の属性を一度に纏めて変更することができる。
【0042】
更に、タッチパネル2を用いたドラッグアンドドロップ操作として地点選択操作が受け付けられるので、より簡易且つ属性の対応を確認しつつ、地点の属性を変更することができる。
【0043】
(2)第2実施例
次に、実施形態に対応する他の実施例である第2実施例について、図5を用いて説明する。なお図5は、第2実施例に係る地図データの編集処理を例示する図である。このとき図5では、図1に示した実施形態に係る情報処理装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該情報処理装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0044】
上述した第1実施例では、経路設定時の地点選択処理に実施形態を適用した場合について説明したが、以下の説明する第2実施例では、上記第1実施例でも一部説明した、地図データ70の編集処理における地点選択処理に実施形態を適用した場合について説明する。また第2実施例に係るナビゲーション装置の構成及び当該ナビゲーション装置における処理は、基本的には第1実施例に係るナビゲーション装置NVの構成及び処理と同一であるので、以下の第2実施例では、第1実施例に係るナビゲーション装置NVの構成部材についての部材番号を流用し、更に図3に示した処理についてのステップ番号を流用して、その地点選択処理を説明する。
【0045】
図5(a)に例示するように、第2実施例に係る地図データ70の編集処理における地点選択処理が実行される際のディスプレイ1には、編集対象となる地点が含まれている地図MPが表示されている(図3ステップS5又はステップS7参照)。これに加えて第2実施例に係るディスプレイ1には、上記新規地点登録用の機能ボタンである新規ボタンBN、既存地点に対する上記属性更新用の機能ボタンである更新ボタンBM、既存地点に対する上記削除用の機能ボタンである削除ボタンBD、及び既存地点に対する上記閉鎖用の機能ボタンである閉鎖ボタンBCを含む操作パネルPL2が、表示されている(図3ステップS8;YES参照)。
【0046】
そして、例えば新規ボタンBNが選択されて(図3ステップS9参照)、更にドラッグアンドドロップ操作されると(図3ステップS10及びステップS11;YES、並びに図5(b)破線矢印参照)、そのドロップ操作が実行された地図MP上の地点の属性が「新規地点」と変更され(図3ステップS14参照)、新規地点を示す例えば新規マークNがドラッグアンドドロップ操作により選択された地点の数だけ、その選択された地点に表示される。
【0047】
次に例えば更新ボタンBMが選択されて(図3ステップS9参照)、更にドラッグアンドドロップ操作されると(図3ステップS10及びステップS11;YES、並びに図5(c)破線矢印参照)、そのドロップ操作が実行された地図MP上の地点の属性が「更新地点」と変更され(図3ステップS14参照)、更新地点を示す例えば更新マークMがドラッグアンドドロップ操作により選択された地点の数だけ、その選択された地点に表示される。
【0048】
更に例えば削除ボタンBDが選択されて(図3ステップS9参照)、更にドラッグアンドドロップ操作されると(図3ステップS10及びステップS11;YES、並びに図5(d)破線矢印参照)、そのドロップ操作が実行された地図MP上の地点の属性が「削除地点」と変更され(図3ステップS14参照)、削除地点を示す例えば削除マークDがドラッグアンドドロップ操作により選択された地点に表示される。
【0049】
その後、図5に例示した地点選択処理の結果として変更された属性を示すデータが、例えば地図データ70又は表示用データ71として更新/記録されることになる。
【0050】
以上説明したように、第2実施例に係る地点選択処理によっても、第1実施例に係る地点選択処理と同様の効果を奏することができる。
【0051】
なお、上述した各実施例に係る操作パネルPL1又は操作パネルPL2の表示の有無、及び操作パネルPL1又は操作パネルPL2に含まれる機能ボタンの数及び種類を、同時に表示される地図MPの縮尺により変更するように構成することもできる。より具体的に例えば、機能ボタンの選択操作及びドラッグアンドドロップ操作が有効に実行され得る地図MPの縮尺として予め設定された閾値縮尺(例えば縮尺1/10,000)又はそれより大きい縮尺(例えば縮尺1/1,000)の地図MPが表示されている場合のみ、操作パネルPL1又は操作パネルPL2を表示するように構成することもできる。この場合には、機能ボタンの操作が有効に実行し得ないほど小縮尺の地図MPが表示されているときに無意味な操作パネルPL1又は操作パネルPL2が表示されることを防止できると共に、当該小縮尺の地図MPの表示可能領域を拡げることができることになる。
【0052】
また上述した各実施例では、タッチパネル2を用いた各機能ボタンについてのドラッグアンドドロップ操作により必要な地点を選択してその属性を変更する場合について説明した。しかしながらこれ以外に、操作パネルPL1又は操作パネルPL2内の機能ボタンの選択と、その選択された機能ボタンに割り当てられた機能に対応する属性に変更されるべき地図MP上の地点の例えばタップ操作による選択と、を、それらの間にドラッグ操作を伴わずに連続して行う場合に、実施形態を適用することもできる。この場合には、選択された機能ボタンに割り当てられた機能に対応する属性に変更されるべき地点の選択を、当該機能ボタンの選択後に連続して(ドラッグ操作を伴わずに)行うことで、それら選択された地点の属性を所望の属性に連続して変更することが可能となる。
【0053】
更に上述した各実施例では、一つのディスプレイ1を備えるナビゲーション装置NVに対して実施形態を適用した場合について説明したが、これ以外に、複数のディスプレイに渡って一つの表示画面が表示される、いわゆるマルチディスプレイ方式のディスプレイを備える情報処理装置において、当該複数のディスプレイにより表示されている一の表示画面内に上記地図MP及び操作パネルPL1(又は操作パネルPL2)を表示して実行される地点選択処理に対して実施形態を適用することも可能である。
【0054】
更にまた、上述した各実施例では、移動体に搭載されたナビゲーション装置NVに対して実施形態を適用した場合について説明したが、これ以外に、携帯型の情報端末装置としてのナビゲーション処理における地点選択処理に対して実施形態を適用することも可能である。
【0055】
また、図3に示したフローチャートに相当するプログラムを、フレキシブルディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を各実施例に係る処理部4として機能させることも可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 表示手段(ディスプレイ)
2 第1受付手段(タッチパネル)
3 第2受付手段
4 属性変更手段(処理部)
6 センサ部
7 記録部
70 地図データ
71 表示用データ
S 情報処理装置
NV ナビゲーション装置
MP 地図
PL1、PL2 操作パネル
BS 始点ボタン
BG 終点ボタン
BT 立寄地ボタン
BN 新規ボタン
BM 更新ボタン
BD 削除ボタン
BC 閉鎖ボタン
ST 始点マーク
G 終点マーク
T1、T2 立寄地マーク
N 新規マーク
M 更新マーク
D 削除マーク
RT 経路
図1
図2
図3
図4
図5