(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130475
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】モニタリング能力を含むカテーテルアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20220830BHJP
A61M 25/02 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
A61B5/00 B
A61B5/00 102A
A61M25/02 502
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022096204
(22)【出願日】2022-06-15
(62)【分割の表示】P 2018515255の分割
【原出願日】2016-09-23
(31)【優先権主張番号】62/233,184
(32)【優先日】2015-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オフェク、ギドン
(72)【発明者】
【氏名】アレン、ブレイク
(72)【発明者】
【氏名】マクファーランド、トッド・ピー
(72)【発明者】
【氏名】フランシス、サミュエル・エー
(72)【発明者】
【氏名】ハマタケ、ブレット
(57)【要約】 (修正有)
【課題】患者の体内に血管又は他のアクセスを確立する際に使用するためのカテーテルアセンブリ又は細長い管状デバイスを提案する。
【解決手段】カテーテルアセンブリ10は、患者の中に配設されると、患者の1つ以上の生理学的態様又はカテーテルアセンブリ自体の物理的態様のモニタリングを可能にする1つ以上のセンサが装備されている。そのような態様には、中心静脈圧、体温、ECG心臓信号、酸素レベル、超音波データ、グルコースなどが挙げられる。カテーテルアセンブリは、検出された生理学的パラメータに関連するデータを、患者の電子医療記録、スマートフォン又は他のモバイルデバイス、ナースステーションなどのような別の位置に無線送信ないしは別の方法で転送する能力を含む。カテーテルフラッシングの頻度、フラッシング品質などを検出するように構成されたカテーテルアセンブリも開示されている。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルチューブに動作可能に取り付けられた分岐ハブと、
前記分岐ハブに動作可能に取り付けられた延長脚部であって、前記分岐ハブ及び延長脚部が、前記カテーテルチューブの前記少なくとも1つの内腔と流体連通する少なくとも1つの流体通路を画定する延長脚部と、
前記カテーテルアセンブリに含まれる少なくとも1つのセンサであって、前記少なくとも1つのセンサが、前記患者の生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの物理的態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている少なくとも1つのセンサと、
前記少なくとも1つのセンサによって検知されたデータを受信位置に無線送信するように構成された通信モジュールと、を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項2】
前記通信モジュールが、プリント回路基板上に含まれており、前記プリント回路基板が、前記カテーテルアセンブリに含まれている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項3】
前記受信位置に、スマートフォン、記憶デバイス、患者電子医療記録、モバイルデバイス、コンピュータサーバ、ラップトップコンピュータ、ナースステーション、及びプリンタを含む、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセンサが、圧力センサ、酸素センサ、温度センサ、及び超音波トランスデューサ、ECG信号を検出するように構成された電気センサ、並びにグルコースセンサを含む、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセンサ及び前記プリント回路基板が、前記分岐ハブ内に配設されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項6】
前記通信モジュールが、Bluetooth、Wi-Fi、近距離無線通信、及び無線周波数信号のうちの少なくとも1つを介して、前記少なくとも1つのセンサによって検知された前記データを送信するように構成されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのセンサが、前記カテーテルアセンブリが流体でフラッシュされているときを検出するように構成されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのセンサが、構成要素が前記カテーテルアセンブリに動作可能に接続されると、起動されるように構成されているフラッシュセンサを含む、請求項7に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項9】
前記フラッシュセンサが、前記構成要素が前記カテーテルアセンブリに動作可能に接続されると、変位されるように構成されているレバーを含む、請求項8に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項10】
前記フラッシュセンサが、前記カテーテルアセンブリに含まれるルアーコネクタ及びニードレスコネクタのうちの少なくとも1つ内に含まれている、請求項9に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項11】
前記カテーテルアセンブリが流体でフラッシュされているときを検出するために、前記フラッシュセンサと共に動作するように構成されている圧力センサを更に備える、請求項10に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項12】
前記カテーテルアセンブリ上に配設された少なくとも1つの発光体を更に備え、前記発光体が、前記少なくとも1つのセンサの態様に関してユーザに警告するために、前記少なくとも1つのセンサと共に動作するように構成されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項13】
圧力センサ及び温度センサを更に備え、前記圧力センサ及び前記温度センサが、敗血症状態が存在するかどうかを判定するために、前記患者の呼吸数、心拍数、及び体温を検知するように構成されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項14】
前記カテーテルアセンブリに含まれる前記少なくとも1つのセンサ及びプリント回路基板のうちの少なくとも1つに電力供給するように構成されたバッテリーを更に備える、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項15】
前記バッテリーが、前記患者の皮膚表面に装着するように構成されている固定デバイス内に含まれており、前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリを前記患者に取り外し可能に固定するように構成されている、請求項14に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項16】
前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリの対応する電気接触部と動作可能に接続するように構成されている第1及び第2の電気接触部を含む、請求項15に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項17】
患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルチューブに動作可能に取り付けられた分岐ハブと、
前記分岐ハブに動作可能に取り付けられた延長脚部であって、前記分岐ハブ及び延長脚部が、前記カテーテルチューブの前記少なくとも1つの内腔と流体連通する少なくとも1つの流体通路を画定する、延長脚部と、
前記カテーテルアセンブリに含まれ、かつ前記患者の生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの物理的態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成された複数のセンサであって、前記センサのうちの少なくとも1つが、前記患者の心臓のECG信号を検出するように構成された、電気センサを含む、複数のセンサと、
前記複数のセンサによって検知されたデータを無線送信するように構成された通信モジュールと、を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項18】
前記電気センサが、前記ハブ内に含まれている、請求項17に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項19】
前記電気センサが、前記カテーテルチューブの前記遠位端に近接する前記カテーテルチューブの壁に配設されている、請求項17に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項20】
前記カテーテルアセンブリに含まれる前記複数のセンサのうちの少なくとも1つ及びプリント回路基板のうちの少なくとも1つに電力供給するように構成されたバッテリーを更に備える、請求項17に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項21】
前記バッテリーが、前記患者の皮膚表面に装着するように構成されている固定デバイス内に含まれており、前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリを前記患者に取り外し可能に固定するように構成されている、請求項20に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項22】
前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリの対応する電気接触部と動作可能に接続するように構成されている第1及び第2の電気接触部を含む、請求項21に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項23】
患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルアセンブリに含まれる少なくとも1つのセンサであって、前記少なくとも1つのセンサが、前記患者の生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの物理的態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている、少なくとも1つのセンサと、
前記カテーテルチューブから遠隔に配設された補助デバイスであって、前記補助デバイスが、前記少なくとも1つのセンサに動作可能に取り付けられており、前記補助デバイスが、前記患者の前記生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの前記物理的態様のうちの前記少なくとも1つの検出において、前記少なくとも1つのセンサに補助を提供するように構成されている、補助デバイスと、を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項24】
前記補助デバイスが、前記患者の身体又は衣類上に装着されるように構成されている、請求項23に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項25】
前記補助デバイスが、少なくとも1つの取り外し可能又は再使用可能な構成要素を含む、請求項23に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項26】
前記補助デバイスが、プリント回路基板及びバッテリーを含み、前記プリント回路基板及び前記バッテリーが、接続ワイヤを介して前記カテーテルアセンブリの前記少なくとも1つのセンサに動作可能に接続されている、請求項23に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項27】
前記補助デバイスが、無線通信モジュールを含む、請求項23に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項28】
前記補助デバイスが、アームバンドを含む、請求項23に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項29】
患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルアセンブリに関連付けられた流体通路内に配設された圧力指示器であって、前記圧力指示器が、所定の流体圧力が前記流体通路内に存在すると、第1の位置から第2の位置まで移動するように構成されている、圧力指示器と、を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項30】
前記圧力指示器が、前記カテーテルアセンブリに取り外し可能に取り付けられている圧力検出モジュール内に含まれており、前記圧力検出モジュールが、前記流体通路を含む、請求項29に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項31】
前記圧力検出モジュールが、前記カテーテルアセンブリの近位端とシリンジとの間に挟まれるように構成されており、前記シリンジが、前記圧力検出モジュールの前記流体通路と動作可能に接続するように構成されている、請求項30に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項32】
患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルチューブに動作可能に取り付けられた分岐ハブと、
前記分岐ハブに動作可能に取り付けられた延長脚部であって、前記分岐ハブ及び延長脚部が、前記カテーテルチューブの前記少なくとも1つの内腔と流体連通する少なくとも1つの流体通路を画定する、延長脚部と、
前記カテーテルアセンブリに含まれる少なくとも1つのセンサであって、前記少なくとも1つのセンサが、前記カテーテルアセンブリの物理的態様を検出するように構成されている、少なくとも1つのセンサと、
前記少なくとも1つのセンサによって検知されたデータを受信位置に無線送信するように構成された通信モジュールと、を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項33】
前記物理的態様が、前記カテーテルチューブの閉塞の状態を含む、請求項32に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項34】
前記少なくとも1つのセンサが、圧力センサを含む、請求項33に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項35】
前記物理的態様が、前記カテーテルチューブのフラッシング状態を含み、前記少なくとも1つのセンサが、フラッシュセンサを含む、請求項32に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項36】
前記少なくとも1つのセンサが、圧力センサを含み、前記物理的態様が、前記カテーテルチューブの前記遠位端の位置異常を含む、請求項32に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項37】
前記カテーテルチューブの前記遠位端の前記位置異常の検出において補助するように構成されたECGセンサを更に備える、請求項36に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項38】
患者の体内に挿入されたカテーテルチューブの内腔の流体フラッシングを検出するためのカテーテルフラッシュセンサアセンブリであって、
医療用構成要素が前記カテーテルチューブに少なくとも間接的に動作可能に接続されたときを検出するように構成された検出モジュールと、
前記カテーテルチューブへの前記医療用構成要素の前記少なくとも間接的な接続の前記検出に関連するデータを処理するように構成されたプロセッサと、を備える、カテーテルフラッシュセンサアセンブリ。
【請求項39】
前記検出モジュールが、前記カテーテルアセンブリのルアーコネクタの空洞部内に配設されたフラッシュセンサを含み、前記フラッシュセンサが、医療用構成要素が前記ルアーコネクタの前記空洞部内に受容されると作動するように構成されている、請求項38に記載のカテーテルフラッシュセンサアセンブリ。
【請求項40】
前記フラッシュセンサが、ばねによって第1の位置に付勢されるレバーを含み、前記レバーが、前記医療用構成要素が前記ルアーコネクタの前記空洞部内に受容されると、第2の位置に移動可能である、請求項39に記載のカテーテルフラッシュセンサアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2015年9月25日に出願された米国仮特許出願第62/233,184号、表題「Catheter Assembly Including Monitoring Capabilities」の利益を主張するものであり、この全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
【背景技術】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】
簡単に要約すると、本発明の実施形態は、患者の体内に血管又は他のアクセスを確立する際に使用するためのカテーテルアセンブリ又は他の細長い管状デバイスを対象とする。
カテーテルアセンブリには、カテーテルアセンブリが患者の中に配設されると、患者の1つ以上の生理学的態様若しくは他のパラメータ、及び/又はカテーテルアセンブリ自体の物理的態様若しくはその動作のモニタリングを可能にする1つ以上のセンサが装備されている。そのようなパラメータには、中心静脈圧、体温、ECG心臓信号、酸素レベル、超音波データ、グルコースなどが挙げられる。カテーテルアセンブリは、検出された生理学的/物理的態様に関連するデータを、例えば患者の電子医療記録、スマートフォン若しくは他のモバイルデバイス、ナースステーションなどの別の位置に無線送信ないしは別の方法で転送する能力を含む。カテーテルフラッシングの頻度、フラッシング品質などを検出するように構成されたカテーテルアセンブリも開示されている。
【0006】
したがって、一実施形態では、患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリが開示されており、カテーテルアセンブリは、近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、カテーテルチューブに動作可能に取り付けられた分岐ハブと、分岐ハブに動作可能に取り付けられた延長脚部とを備え、分岐ハブ及び延長脚部は、カテーテルチューブの少なくとも1つの内腔と流体連通する少なくとも1つの流体通路を画定する。少なくとも1つのセンサが、カテーテルアセンブリに含まれており、少なくとも1つのセンサは、患者の生理学的態様及び/又はカテーテルアセンブリの物理的態様を検出するように構成されている。通信モジュールも含まれており、少なくとも1つのセンサによって検知されたデータを受信部位に無線送信するように構成されている。
【0007】
本発明の実施形態のこれら及びその他の特徴は、以降の説明及び添付の特許請求の範囲によって更に明らかとなるか、又は以降に記載する本発明の実施形態の実践から習得されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示は、添付の図面に示される特定の実施形態を参照することによってより詳細に説明される。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示すものであり、そのためその範囲を制限するものとみなされないことが理解される。本発明の例示的実施形態は、以降の添付図面を使用してより具体的にかつ詳細に記載され、説明される。
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態による、カテーテルアセンブリの平面図である。
【0010】
【
図2】
図2は、一実施形態による、カテーテルアセンブリの平面図である。
【0011】
【
図3】
図3は、一実施形態による、カテーテルアセンブリの平面図である。
【0012】
【
図4A】
図4Aは、一実施形態によるカテーテル固定デバイスの様々な図である。
【
図4B】
図4Bは、一実施形態によるカテーテル固定デバイスの様々な図である。
【
図4C】
図4Cは、一実施形態によるカテーテル固定デバイスの様々な図である。
【0013】
【
図5A】
図5Aは、一実施形態によるカテーテル固定デバイスの様々な図である。
【
図5B】
図5Bは、一実施形態によるカテーテル固定デバイスの様々な図である。
【
図5C】
図5Cは、一実施形態によるカテーテル固定デバイスの様々な図である。
【0014】
【
図6】
図6は、一実施形態による、カテーテルアセンブリの斜視図である。
【0015】
【
図7】
図7は、一実施形態によるカテーテルアセンブリの部分断面図である。
【0016】
【0017】
【
図9A】
図9Aは、一実施形態によるカテーテルアセンブリの様々な図である。
【
図9B】
図9Bは、一実施形態によるカテーテルアセンブリの様々な図である。
【0018】
【
図10】
図10は、一実施形態によるカテーテルアセンブリのハブの部分断面図である。
【0019】
【
図11】
図11は、一実施形態によるスマートフォンの図である。
【0020】
【
図12】
図12は、一実施形態によるカテーテルアセンブリ及び補助デバイスの斜視図である。
【0021】
【
図13】
図13は、カテーテルアセンブリの圧力グラフである。
【0022】
【
図14】
図14は、一実施形態による感圧シリンジの部分断面図である。
【0023】
【
図15】
図15は、一実施形態による圧力指示カテーテルアセンブリの部分断面図である。
【0024】
【
図16】
図16は、一実施形態によるカテーテルアセンブリの遠位部分の図である。
【0025】
【
図17】
図17は、一実施形態によるカテーテルアセンブリの遠位部分の図である。
【0026】
【
図18】
図18は、一実施形態によるカテーテルアセンブリの遠位部分の斜視図である。
【0027】
【
図19】
図19は、一実施形態によるルアーコネクタの斜視図である。
【0028】
【
図20】
図20は、一実施形態によるカテーテルアセンブリのルアーコネクタの斜視図である。
【0029】
【
図21】
図21は、一実施形態によるカテーテルアセンブリの分岐ハブの斜視図である。
【0030】
【
図22】
図22は、一実施形態によるカテーテルと共に使用するためのポンプシステムの簡略図である。
【0031】
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以降、類似する構造を同じ参照表記で示す図を参照する。図面は本発明の代表的な実施形態の図式的かつ概略的表示であり、正確な縮尺率に制限されるものでもないか、又は必ずしも正確な縮尺率で描かれていないことが理解される。
【0033】
明確にするために、用語「近位」は、本明細書に記載のデバイスを使用する臨床医に対して相対的に近い方向を指し、一方、用語「遠位」は、臨床医から相対的に遠い方向を指すことが理解される。例えば、患者の体内に置かれたカテーテルの端部は、カテーテルの遠位端であるとみなされ、一方、体外にとどまっているカテーテル端部は、カテーテルの近位端である。また、特許請求の範囲を含む本明細書で使用されるとき、用語「含む」、「有する」、及び「有している」は、用語「備える」と同じ意味を有するものとする。
【0034】
本開示の実施形態は、概して、関連する構成要素と共に、患者の体内に血管又は他のアクセスを確立する際に使用するためのカテーテルアセンブリ又は他の細長い管状デバイスを対象とする。そのようなカテーテルの例には、PICC、中心静脈カテーテル、動脈カテーテル、フォーリー(Foley)タイプ及び尿道カテーテル、末梢IV、正中カテーテル、中間留置カテーテル、栄養チューブなどが挙げられる。
【0035】
カテーテルアセンブリ又は関連する構成要素には、患者の1つ以上の生理学的態様若しくは他のパラメータ、及び/又はカテーテルアセンブリ自体の物理的態様若しくはその動作のモニタリングを可能にする1つ以上のセンサが装備されている。そのような態様には、中心静脈圧、体温、ECG心臓信号、酸素レベル、超音波データなどが挙げられる。カテーテルアセンブリに含まれるセンサ(複数可)は、これら及び/又は他のパラメータに関連するデータの検出を可能にするように定置されている。一実施形態では、1つ以上のセンサは、カテーテルアセンブリのハブ内に、又はこれに近接して配設されるが、様々な他の位置も可能である。その上、例えば、ニードレスコネクタなどの、カテーテルアセンブリに関連する他の構成要素及び構造体は、生理学的/物理的態様をモニタリングするための1つ以上のセンサを含むことができる。
【0036】
更に、カテーテルアセンブリは、検出された生理学的態様/物理的態様に関連するデータを、本明細書では受信部位とも称される別のロケーションに無線送信ないしは別の方法で転送する能力を含む。データ受信部位の例には、患者電子医療記録(「EMR」)、患者モニタリング装置、スマートフォン若しくは他のモバイルデバイス、タブレット、記憶位置、コンピュータサーバ、ナースステーション、又は他の様々な目的地が挙げられる。
【0037】
最初に
図1を参照すると、
図1は、一実施形態による、全体的に10で表記されるカテーテルアセンブリ(「カテーテル」)の様々な詳細部を描写している。図示するように、カテーテル10は、カテーテル10の近位端12Aと遠位端12Bとの間に延在する1つ以上の内腔14を画定する細長いカテーテルチューブ12を含む。カテーテルチューブの近位端12Aは、分岐ハブ(「ハブ」)16に動作可能に接続されており、分岐ハブ16は、次に、1つ以上の延長脚部18に動作可能に接続される。ルアーコネクタなどのコネクタ20が、延長脚部18の近位端上に配設されている。ハブ16は、ハブ16の本体から反対側に延在する2つの縫合翼部22を含む。各縫合翼部22は、縫合穴24を含む。ハブ16は、1つだけの流体通路が画定されている場合であっても、本明細書では「分岐ハブ」とも称されることに留意されたい。
【0038】
一実施形態によれば、本明細書で「センサアレイ」30とも称される、1つ以上のセンサがカテーテル10に含まれており、センサは、カテーテルチューブ12が血管構造(本明細書で論じられるような)又は患者の身体の他の適切な内部部分に配設されると、患者の1つ以上の生理学的態様及び/又はカテーテルの物理的態様に関するデータの検出を可能にする。本実施形態では、カテーテル10に複数のセンサが含まれているが、様々なセンサの数、種類、サイズ、配置、機能、及び所望の用途は、本明細書に示し、記載されたものとは異なり得る。センサアレイ30は、一実施形態では、1つのセンサのみを含み得ることに留意されたい。特定のセンサのうちの1つだけが以下で論じられる場合、特定の種類のセンサのうちの2つ以上が、カテーテルアセンブリ内の同じ又は異なる位置に含まれ得ると理解されることにも留意されたい。
【0039】
図1に示すように、圧力センサ32は、センサアレイ30の一部として含まれている。本実施形態では、圧力センサ32は、中心静脈圧(「CVP」)センサを含み、圧力センサは、通常はカテーテルチューブ12の内腔14内に存在する流体(血液及び/又は生理食塩水など)を介して患者の静脈圧が検知されることを可能にするように配設されている。図示するように、本実施形態では、
図1に示した単一内腔カテーテルチューブ12の内腔14と次には流体連通するハブ内の流体通路26と動作可能に連通するように、圧力センサ32はハブ16内に配設されている。カテーテルチューブ12内、延長脚部18内などを含む他の圧力センサ位置も使用することができる。一実施形態では、圧力センサ32は、Amphenol Corporationによって製造された医療用圧力センサNPC-100又はNPC-120であるが、他の圧力センサも使用されてもよい。別の実施形態では、圧力センサは、歪み感知ホイートストンブリッジを含む。本実施形態における圧力センサ32の検知面は、ハブ16の流体通路内に存在する流体と直接接触している。ハブ16のサイズ、形状、及び他の構成は、一実施形態において、センサアレイ30を収容するために、本明細書に示され、記載されたものから増加されてもよいことに留意されたい。
【0040】
本明細書ではECG電極又は電気センサとも称されるECGセンサ34もまた、カテーテルアセンブリに含まれており、一実施形態では、ECGセンサは、患者の皮膚又はカテーテルアセンブリの外部/カテーテルアセンブリに近設して位置する追加のECGセンサ/電極と併せて、患者の心臓から発せられるECG信号が検出されることを可能にする。図示するように、本実施形態では、ECGセンサ34はまた、ハブ流体通路26及びカテーテルチューブ12の内腔14内に存在する流体と直接接触するように、ハブ16内に配設される。カテーテルチューブ12内、延長脚部18内などを含む他のECGセンサ位置も使用することができる。本実施形態では、ECGセンサ34は、ハブ流体通路26及びカテーテルチューブ内腔14の流体中に存在する患者の心臓のECG信号を検出することができる導電性ワイヤを含むが、他の種類のECGセンサを使用することもできる。カテーテルアセンブリを患者の体内の所望の位置に導くためのECGセンサを使用するシステム及び方法に関する更なる詳細は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,849,382号、表題「Apparatus and Display Methods Relating to Intravascular Placement of a Catheter」で見出すことができる。
【0041】
記載したように、ここでは圧力センサ30及びECGセンサ34を含むセンサアレイ30は、そのようなセンサに必要な体積を提供するようにサイズ決めされているハブ16内に配設されている。ハブ16のサイズ、形状、及び他の構成は、センサ(複数可)を収容するために、本明細書に示し、記載されたものからは変化し得ることに留意されたい。他の実施形態では、センサは、カテーテルチューブ12に沿って、又はカテーテルチューブ12のいずれかの端部において、延長脚部(複数可)18においてなどを含む、カテーテル10の他の部分に位置することができる。患者の身体測定、生理学的態様、及び/又はカテーテルの物理的態様を検出するため、そのうちのいくつかが以下で更に論じられる、様々なセンサがカテーテルアセンブリに含まれ得ることに留意されたい。
【0042】
図1は、ハブ16(又は他の適切な位置)が、ここでは圧力センサ32及びECGセンサ34を含むセンサアレイ30の動作を管理するように構成されているプリント回路基板(「PCB」)36を含むことを更に示している。一実施形態では、PCB36は、センサ動作を管理するためのマイクロプロセッサを含む。一実施形態では、PCB36は、センサアレイ30に電力供給するための電源を更に含むことができるが、他の実施形態では、電源はPCBから、更にカテーテル10からも遠隔に配設され得る。例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ記憶位置もPCB36に含まれることが可能であり、センサアレイ30のセンサによって検知されたデータが一時的又は永続的にそこに格納されることを可能にする。記憶位置は、ユーザによってアクセス可能であり得るか、又は以下に記載する方法で所望の位置に送信され得る。
【0043】
本実施形態では、PCB36は、PCBがセンサデータを、更に上記で言及されたものなどの別の受信部位に無線で送信することを可能にするための無線通信などの送信モジュールを更に含む。このような無線送信は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、無線周波数、近距離無線通信(「NFC」)、GPS、ANT、ZigBee、又は電磁放射線を利用する他の方法を介して行うことができる。別の実施形態では、センサデータは、取り外し可能な物理的接続、ワイヤなどを介するなどの、物理的接続を介して、カテーテル10から送信することができる。別の実施形態では、また上述したように、センサデータ、例えば、中心静脈圧、ECG信号、温度などは、PCB36、又はカテーテル10の他の位置に含まれるメモリ位置に格納される。更に別の実施形態では、PCB36はクロック/タイマー回路を含む。
【0044】
図1の本実施形態では、縫合翼部22の縫合穴24は、センサアレイ30のセンサ30及び34、並びにPCB36に電力を提供するために、電気接触部を含むように構成される。特に、電気接触部が、PCB36及びセンサアレイ30に動作可能に接続されている状態で、環状電気接触部40が、分岐ハブの縫合翼部22の各縫合穴24に含まれている。
図4A~4Cに示した固定デバイス50などの固定デバイスは、一旦カテーテルの遠位部分が患者に挿入されると、患者の皮膚上に定置され、カテーテル10と動作可能に連結して、かつカテーテルを定位置に固定するように構成される。そのためにも、固定デバイス50は、接着パッドに装着されたた保持器54と、分岐ハブ16の縫合翼部22の頂上で取り外し可能に旋回して(スナップ嵌め配列で)、分岐ハブを定位置に固定するように、ヒンジ結合される固定アームとを含む。
【0045】
本実施形態では、固定デバイス50は、センサアレイ30及びPCB36に電力を供給するために、追加の機能性を含む。詳細には、固定デバイス50は、電気接触部60として機能するように構成され、そのそれぞれが固定デバイスにも含まれるバッテリー62に動作可能に接続される2つのポスト58を含む。ポスト58は、電気的接触が縫合穴の電気接触部40と確立されるように、カテーテル縫合翼部22の対応する縫合穴24内に受容されるように構成されている。固定デバイス50に含まれるバッテリー62は、このようにして、センサ32、34及びカテーテルハブ16のPCB36に電力を提供することができる。当然ながら、他の外部電源を使用することもできる。一実施形態では、カテーテルと固定デバイスとの間の電気接触部を利用して、それらの間でセンサデータを移送することもできる。別の実施形態では、固定デバイスは、カテーテルから受信したセンサデータを送信するための無線モード又は他のモードを含むことができる。更に別の実施形態では、PCB又はセンサを固定デバイスに含めることができる。固定デバイスのサイズ、形状、及び他の構成は、本明細書に示し、記載したものから変化し得ることが理解される。
【0046】
図5A~5Cは、別の実施形態による固定デバイス50の詳細を描写し、ここでは、固定デバイスは、例えば、カテーテル10に含まれるセンサアレイ30で使用するためのPCB及びバッテリーを含むポッド70を含む。これにより、PCB及び/又はバッテリーがカテーテル10自体に配設される必要性を排除する。
図5A及び5Cは、ポッド70が保持器54の上面に電気接触部60を含んでおり、ここでは、電気接触部60は、カテーテル10のハブ16上の対応する電気接触部と電気的に接触するように構成されている。したがって、ハブ16が固定デバイス50の固定アーム56によって取り外し可能に保持されると、センサアレイ30は、ポッド70のバッテリー及びPCBによって電力供給され、かつ管理される。一実施形態では、ポッド70は、固定デバイス50から取り外し可能であるように構成されており、したがって、ポッドを次に続く固定デバイスで再使用可能にする。これは、カテーテル10及び/又は固定デバイス50が交換されるときに役立ち得る。このように、PCB、バッテリー、及び/又は1つ以上のセンサなどを含むポッド70を固定デバイスから取り外して別の位置に定置することができ、したがって資源及びコストを節約することができる。バッテリー及びPCBも同様に他の位置に配設され得ることも留意されたい。したがって、これらの及びその他の変更例が想到される。本明細書に記載されたものに関連するカテーテル固定デバイスに関する更なる詳細は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,770,055号、表題「Universal Catheter Anchoring System」に見出すことができる。
【0047】
更に、一実施形態では、固定デバイス50は、カテーテル10のECGセンサ34と協働することができるECGセンサ(例えば、電極)を含むことができ、したがって、二重ECG信号が検出され、カテーテルチューブ12の遠位端12Bの心臓に対する近接性を決定するために使用されることを可能にする。この構成は、初期のカテーテル配置中及びその後の患者内でのカテーテルの留置中の両方において、カテーテルチューブの遠位端12Bの位置異常を判定するためにも使用することができる。一実施形態では、圧力センサ30からのセンサデータもまた、ECG信号に関連付けて使用して、カテーテルチューブの遠位端の位置異常を更に検出することができる。
【0048】
図2及び3は、
図1の単一内腔の構成とは対照的に、それぞれ二重及び三重内腔のカテーテル構成を示す。
図1のカテーテルのものと同様に、
図2及び3に示すカテーテル10はそれぞれ、
図1に示すものと類似するセンサアレイ30を含み、対応する圧力センサ32と、ECGセンサ34と、PCB36とを含む。固定デバイス50(
図4A~4C)の電気接触部60との電気的接続のための電気接触部40も示されている。
図2及び3のカテーテル10の各延長脚部18は、圧力データが各延長脚部で検知され得るように、圧力センサ32のうちの対応する1つを含むことに留意されたい。他の実施形態では、例えば、乳酸センサ、酸素センサ、超音波構成部品、GPS位置センサ、温度センサ、腔内の直径を測定するためのサイジングセンサ、流体速度センサ、グルコースメーター、酸素センサ、乳酸センサ、心拍出量センサ、加速度計、血量及び心拍出量センサなどを含む患者の生理学的態様及び/又はカテーテルアセンブリの物理的態様を検知するために使用され得る本明細書で示したものよりも多いか又は少ないセンサが使用され得る。
【0049】
図6は、一実施形態によるカテーテル10を描写しており、対応する延長脚部18の特定の位置にある3つの圧力センサ32と、1つの延長脚部に配設されたECGセンサ34とを含み、各センサは、ハブ16内に配設されたPCB36に動作可能に接続された状態にある。したがって、
図5は、センサ(複数可)及びPCBの数、種類、及び配置が、既に示し記載したものからは変化し得ることを実証している。
【0050】
図7は、一実施形態によるセンサ装備カテーテル10の詳細部を描写しており、ここでは、ハブ16が超音波トランスデューサ84A及び84Bをそれぞれ制御するように構成された、上部及び下部PCB82A及び82Bを備える超音波アセンブリ80を含む。
図8A~8Dに示すように、超音波トランスデューサ84A及び84Bを使用して、分岐ハブ16の流体通路、又は内腔92を超音波的に評価して、内腔の内容物を判定することができる。例えば、
図8Aは、
図8Aの超音波信号グラフ90に描写されるように、空気が内腔92内に存在するとき、超音波信号が存在しないことを示している。これとは対照的に、流体Aなどの流体が内腔92内に存在するとき、超音波トランスデューサ84A及び84Bは、
図8Bのグラフ90に見られるように、流体Aの組成と一致する特定の電圧の信号を返送する。流体Aとは異なる組成の流体Bが内腔92内に存在する場合、超音波トランスデューサ84A及び84Bは、
図8Cのグラフ90に見られるように、流体Bの組成と一致する特定の電圧の信号を返送する。また流体と空気の両方が内腔92内に存在する場合、
図8Dのグラフ90は、変動する電圧信号が超音波トランスデューサ84A及び84Bによって検出されることを示す。このようにして、更に上述したように、バッテリー及びPCBに連結された超音波トランスデューサ84A及び84Bは、超音波トランスデューサの配置に応じての、超音波トランスデューサのハブ16の内腔92、又は他のカテーテル構成要素の内腔内の特定の物質の存在の判定においてユーザを補助することができる。別の実施形態では、単一の超音波トランスデューサだけが使用される。
【0051】
図9A及び9Bは、別の実施形態によるセンサ装備カテーテル10の詳細を描写しており、ここではハブ16はPCB82を含み、カテーテルの内腔14内に存在する血液又は他の流体を介して深部体温を測定するように位置付けられた、一実施形態における熱電対などの温度センサ100に動作可能に接続されている。
図9Bに示すように、温度センサ100は、カテーテルチューブ12及び/又はハブ16内に長手方向に画定された削り加工部又は空洞部108を介して内腔14に近接して定置され得る。ポッティング106を使用して、温度センサ100の周りの空洞部108を埋めることができる。一実施形態では、温度センサ100は、Cole-Palmer Inc.,Vernon Hills,ILから入手可能なシリーズ400モデル401サーミスタを含む。
【0052】
図10は、一実施形態において、様々なセンサが、ハブ16又は他の適切な位置内にセンサアレイ30の一部として含まれ得ることを示している。
図10に描写するように、一実施形態では、ハブ16は、その中に配設された圧力センサ32、PCB36(プロセッサ36A及び無線通信モジュール36Bを含む)、上部並びに下部超音波トランスデューサ84A及び84B、温度センサ100、及び酸素センサ110を含む。様々なセンサは、必要に応じて、流体通路内に存在する流体中で検出された関連パラメータを検知するように、ハブ16の流体通路26に近接して配置されている。センサの特定の配置は、本明細書に示されるものから変化し得る。
【0053】
図11は、一実施形態において、スマートフォン120が、上述の実施形態のように、センサアレイのうちの1つ以上のセンサから無線でデータを受信するための受信部位となり得ることを示している。データをそれにより送信することができる無線モードの例には、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、無線周波数、近距離無線通信(NFC)、ANT、ZigBeeなどが含まれる。このようなデータ伝送は、ソフトウェアベースのアプリケーション又は他の仲介デバイスを通して中継することができる。これは、臨床医が、患者の進行又は状態をモニタリングすることができるように、スマートフォン120のディスプレイ122(又は、音、振動などを含む他の媒体によって)を介して、カテーテル10からモバイル更新及び他のセンサデータ124を受信することを可能にする。上述のようなセンサデータの受信のための他のロケーションには、患者の電子医療記録(「EPR」)、患者モニタリング装置、電子タブレット並びにラップトップコンピュータを含む他のモバイルデバイス、電子記憶位置、コンピュータサーバ、ナースステーション、カテーテルに取り付けられたポンプなどの医療機器、及び様々な他の目的地が挙げられる。受信部位に位置するデバイス、構成要素、コンピュータなどは、分析、傾向、アラーム機能などを含む、受信したデータに対する作業を行うことができることが理解される。
【0054】
図12は、別の実施形態によるカテーテル10を描写しており、ここでは、カテーテルチューブ12の大部分が患者の血管構造内に配設されるように、カテーテルが患者の腕128に挿入されて示されている。1つ以上のセンサを含むハブ16もまた、接続ワイヤ134を介して患者の腕128の周りに定置された、アームバンド130などの補助デバイスに動作可能に接続されて示されている。アームバンド130は、本実施形態ではカテーテル10の外部部分に近接して定置されているが、他の実施形態では、その位置及び特定の形状、サイズ、構成、及び身体取り付け方式は変化し得る。図示するように、アームバンド130は、PCB36及び無線通信モジュール136(他の実施形態ではPCBに含まれる)を含む、接続ワイヤ134を介してカテーテル10のセンサ(複数可)と協力して働く様々な構成要素を含む。カテーテル10のセンサ(複数可)によって検出されたセンサデータは、カテーテル10から接続ワイヤ134を介してアームバンド130の構成要素に転送することができ、ここでは、データが(例えば、PCB36によって)処理され、及び/又は遠隔位置に(例えば、無線通信モジュール136によって)送信され得る。別の実施形態では、カテーテル10とアームバンド130との間の動作可能な接続は、
同様に無線接続である。
【0055】
PCB36及び無線通信モジュール136のアームバンド130上の配置は、カテーテル上の空間を解放し、カテーテル10自体を定期的に新しいカテーテルと交換するときに、比較的高価な構成要素を交換する必要性を未然に防ぐことができる。そのような場合アームバンド130は、新たなカテーテルに簡単に接続することができ、PCB36及び無線通信モジュール136は、以前のカテーテルで行ったように新しいカテーテルと共に機能し始めることができる。アームバンド130には、カテーテルに含まれるセンサ(複数可)に電力供給するためのバッテリー、ECGセンサを含む追加のセンサなど、様々な他の構成要素も含まれ得ることに留意されたい。上述したように、アームバンド130は、カテーテル10のセンサ(複数可)に、それらの動作を容易にするために動作可能に接続することができる他の装着可能及び装着不能な補助デバイスを表している。また、アームバンド/補助デバイスに含まれる構成要素は、一実施形態では、交換可能/再使用可能であり得ることにも留意されたい。一実施形態では、PCB、バッテリー、及び/又は無線通信モジュールは、カテーテル固定デバイスに含まれ得る。別の実施形態では、上記構成要素は、アームバンドに取り外し可能に取り付けることができるプラットフォーム上に含まれ得る。別の実施形態では、アームバンド又は同様な構成要素は、それを患者から離隔し、及び/又は汚染物質からの隔離を提供するために、使い捨てシールドを含む。
【0056】
上記の実施形態のいくつかは、カテーテル10が配設される患者の中心静脈圧に関するデータを検知するように構成されている圧力センサ32を含む。別の実施形態では、フィブリンシース又は血栓などの閉塞がカテーテルチューブ12の内腔14内に存在し得る場合を検出するために、圧力センサ32によって検知されたデータが、更に使用され得る。
図13は、例えば、フラッシング処置中の
図10の圧力センサ構成におけるなど、圧力センサ32によって検知されたカテーテルチューブ内腔14内の経時的な圧力レベルを描写する圧力曲線142を含む圧力グラフ140を示し、ここでは、カテーテルチューブ内腔14の開通性を維持するために、ルアーコネクタ20に接続されたシリンジを使用して、ユーザが流体をカテーテル10に通して洗い流す。図示するように、圧力曲線142は、ユーザが付加圧力の瞬間に注射器を脈動させることよって引き起こされる様々な圧力ピーク144を含む。これは、カテーテルチューブ内腔14内又はカテーテル流体路の他の領域内に形成され得る任意の微量成分の障害物を取り除くために行われる。閉塞が、カテーテルチューブの遠位端12B及び/又は内腔14内に存在する場合(例えば、
図15の閉塞178を参照)、圧力曲線142は、上昇(すなわち、圧力y軸に沿って鉛直上向きにシフト)又は広げられる(すなわち、時間x軸に沿って長くなる)であろう。
【0057】
より詳細には、流体の流体力学的抵抗Rは、一般に、下記の関係による、流体流量Qと注入圧力Pとに関連する。
P=Q*R、 (1)
Rに関しては、
R=t1 ∫ t2 P dt/V、 (2)であり、
【0058】
式中、Vは、カテーテル10に注入される流体の既知の容量であり、t1は、流体注入プロセスの開始時の時間であり、t2は流体注入プロセスの終了時(
図13参照)の時間であり、Pが、流体注入手技の各瞬間の瞬時圧力を示すことに留意されたい。ある特定の時間のカテーテルチューブ12を通る流体注入の抵抗Rを比較し(上記等式を使用して)、カテーテル10が最初に患者に挿入され、閉塞されていない、又は開通しているとみなされたときなどの、前回の抵抗R0とそれを比較することで、下記に従って、カテーテルチューブ内の可能性のある閉塞の百分率を得ることができる。
閉塞%=R/R0 (3)
【0059】
圧力センサ32による、上記の計算を介してなどの、カテーテル流体路内の高圧の検出は、必要な措置を取ることができるように、ユーザに可能性のある閉塞を警告することができる。更に、経時的な圧力変化を検出するように経時的なカテーテルフラッシング圧を測定するために、PCB36と共にカテーテル10上に位置するか、又は患者の電子医療記録(若しくは他の遠隔記憶位置)に遠隔に位置するメモリ内のデータ格納を使用することができる。このデータの経時的な比較は、理解され得るように、カテーテル10上に位置するセンサのうちのいずれか1つに対して実行することができる。当然ながら、センサによって検知され、メモリ内に格納されたデータは、履歴傾向などを含む、様々な他の用途にも同様に使用され得る。
【0060】
図14は、遠位端流体出口156を有する空洞部154を画定するハウジング152を含む、一実施形態による感圧シリンジ150の様々な詳細部を描写している。プランジャ158は、空洞部154内に配設され、最初は圧縮状態に配設され、シリンジ150の近位端に配設された解放ボタン162によって解放可能なばね160に取り付けられている。0.9%の生理食塩水164又は他の好適な液体の既知量がプランジャ158の遠位の空洞部内に配設され、これにより、ばね160が解放ボタン162によって作動されると、生理食塩水は、流体出口156から出る。シリンジ150によって放出された生理食塩水164は、シリンジが対応するルアーコネクタ20に動作可能に取り付けられると、延長脚部18に、次いで、カテーテルチューブのハブ16及び内腔14を通して注入される。
【0061】
圧力センサ166は流体出口166に含まれ、既知の量の生理食塩水164が流体出口156から出て、シリンジ150が接続されているカテーテル10に入ると、生理食塩水164の圧力を測定する。生理食塩水164が流体出口を通ってプランジャ158によって放出されるときに存在する圧力を測定し、計算するために(例えば、更に上記の等式を介して)、プロセッサユニット170及び表示/制御ユニット172が含まれる。注入された生理食塩水164の既知の体積、圧力センサ166によって測定された注入圧力、及び全ての生理食塩水の注入に必要な時間量を使用して、更なる計算がプロセッサユニット170によって実行されて、注入の流体力学的抵抗を決定し、したがってカテーテル10の流体経路に存在する閉塞の量を得ることができる。一実施形態では、ユーザは、表示/制御ユニット172を介して、カテーテルチューブ内腔14のサイズ及びその長さを入力することができる。
【0062】
カテーテル流路内に存在する任意の閉塞の量を描写する結果(例えば、閉塞された流路の割合のような)は、表示/制御ユニット172上に描写することができるか、又は、例えば、プロセッサユニット170に含まれる無線通信モジュールを介して受信部位に無線送信することができる。必要に応じて、ユーザは必要な措置を取ることができる。
【0063】
一実施形態において、圧力/閉塞履歴データは、例えば、表示/制御ユニット172による呼び出し及び描写のために、プロセッサユニット170のメモリ位置によって格納され得ることに留意されたい。一実施形態では、シリンジ150のプランジャ158は、ユーザが手動で押圧可能であり、したがって、ばね160の必要性を排除し、又はプランジャなどを押すための加圧ガス源とすることができる。圧力センサ166の位置も、本明細書に示され、記載されたものから変化し得る。
【0064】
別の実施形態において、圧力センサ32は、適切な配置のための期待値と圧力センサによって検出された実際の検知値との間の圧力差を検知することによって、カテーテルタブ12が血管構造内に位置異常が起こったときを判定するために使用され得る。この状況が発生したとき、位置異常を補正するために適宜の処置を取ることができる。別の実施形態では、圧力センサ32及び電気(ECG)センサ34は、静脈圧読み取り値及びECG信号解析に基づいて、カテーテルの位置異常を検出するために協力して働くことができる。
【0065】
図15は、一実施形態による、カテーテルチューブ12の遠位端12Bで示された部分的閉塞178などの閉塞を検出する能力を含む、カテーテル10の様々な詳細部を描写している。図示するように、カテーテル10は、カテーテル10のルアーコネクタ20に動作可能に取り付けられた圧力検出モジュール180を含む。シリンジ182は、生理食塩水又は他の適切な流体の注入を、圧力検出モジュール180の流体内腔184を通って延長脚部18中に提供して、カテーテル10を貫流させるように、圧力検出モジュール180の近位端に取り付けられている。
【0066】
図示するように、圧力検出モジュール180は、流体内腔184と流体連通する圧力指示器188を含む。圧力指示器188は、圧力検出モジュールの流体内腔184において所定の圧力が引き起こされると、指示器部品を外側に延ばすように構成されている。このように、シリンジ182(又は他の好適な流体注入デバイス)によるシステムへの流体注入中に、カテーテル内腔14において所定の圧力を超える流体圧力が引き起こされると、圧力上昇が、ハブ16、延長脚部18、及び流体内腔184を通って延びて、圧力指示器の指示器部品を外側に延伸させ、したがって、閉塞が存在する可能性があることをユーザに指し示す。異なる構成の指示器部品が使用され得ることが理解される。本実施形態では、圧力検出モジュール180は、カテーテル10に取り付け可能な別個の構成要素であり、他の実施形態では、圧力検出モジュールは、カテーテルと一体的に形成されている。
【0067】
図16は、カテーテルチューブ12内のセンサアレイ30のセンサの可能な位置を示す。図示するように、センサアレイ30の様々なセンサ200は、他のセンサに近接して配設された圧力センサ32と一緒に、カテーテルチューブ12の遠位端12Bに近接して配設されている。
図16は、接続ワイヤ192が、カテーテルチューブの中心部分に沿って、例えば内腔14を互いに隔離する隔壁内に延在し、センサアレイ30のセンサ200に電力供給することを更に示している。別の実施形態では、接続ワイヤ192は、カテーテルチューブの長さに延在する専用の内腔内に配設することができる。本明細書の圧力センサ32などの、カテーテルチューブ遠位端12Bに近接する距離でのセンサ(複数可)の配置が、カテーテルチューブ12を遠位に切断可能にすることを可能にさせることに留意されたい。
【0068】
図17は、カテーテルチューブ12内にセンサ200を含めるための別の構成を描写しており、ここでは、センサ200は、壁に長手方向に画定されたスカイブカット198内のカテーテルチューブ12の壁に配設されている。熱伝導性エポキシ、ポリウレタン、又はRTVポッティングなどのポッティング204は、センサ200を覆うように含まれている。一実施形態では、センサ200は、血糖レベルを検知するためのグルコースセンサを含み、グルコースセンサが血液と直接接触するようには植え込まれていない。したがって、これら及び他の可能なセンサ位置が想到される。
【0069】
図18は、カテーテルチューブ12内にセンサを含むための別の構成を描写しており、ここでは、センサ200は、カテーテルチューブ12の遠位端12Bに近接するカテーテルチューブ12の内腔14のうちの1つの内表面に配設されている。ポッティング204は、必要に応じて、センサ200を絶縁かつ覆うために含まれ得る。一実施形態では、ポッティング200は、センサ200が液体に曝されることを防ぎ、それと同時に熱が液体を通って伝達されることを可能にする。
図18は、ワイヤベースの電極210が、カテーテルチューブ12の外表面に露出させるように、カテーテルチューブ12の遠位端12Bに近接するカテーテルチューブ12の壁に配設され得ることを更に示す。センサ210は、カテーテルチューブが配設される血管のサイズを決定するために容積測定を行うために使用され得る同心円状に配設されたセンサとして形成することができ、したがって、望ましくない血管内のカテーテルチューブの可能性のある位置異常を判定する際にユーザを補助する。したがって、これら及び他の可能なセンサ構成が想到される。
【0070】
図19は、本明細書ではカテーテルチューブ12のフラッシュ状態とも称される、流体によるカテーテル10の所望の周期的フラッシングがいつ発生したかを検出するためのフラッシュセンサ222の様々な詳細部を描写している。図示するように、フラッシュセンサ222は、カテーテル延長脚部18のルアーコネクタの空洞部220内に配設されるが、該センサに他の位置が使用されてもよい。本明細書では検出モジュールとも称されるフラッシュセンサ222は、図示するように、ばね226によって延伸位置まで付勢されたレバー224を含む。フラッシュセンサ222は、PCB(例えば、
図10に示したPCB36)又は他の好適な(例えば、ルアーコネクタ20内に配設された)構成要素のプロセッサに動作可能に接続され、その動作を管理して、その検知データを処理する。
【0071】
動作中に、生理食塩水又は他の好適な流体でカテーテル10をフラッシュするために、シリンジ又は他の構成要素がルアーコネクタ20の空洞部220内に挿入されると、フラッシュセンサ222のレバー224が押圧され、これが、フラッシング処置が発生していることを示す信号をプロセッサに送信させる。フラッシングの時間又はフラッシング処置に関連する他のデータは、プロセッサによって記録され、記憶され、若しくは使用され得るか、又は更に上で論じたものと同様な方法で受信部位に無線送信され得る。一実施形態では、フラッシュセンサ222及びPCB36のプロセッサは、フラッシュセンサアセンブリと称されるが、このアセンブリは、追加の構成要素を含み得ることが理解される。別の実施形態では、電気センサをフラッシュセンサとして使用することができ、この電気センサは、構成要素がコネクタ20中に挿入されるたびに切断される回路を含む。回路の切断は、フラッシュセンサが再び起動されるまで、次の周期を計測するために、タイマー回路をリセットすることができる。
【0072】
一実施形態では、例えば、カテーテル10が、12時間毎に少なくとも1回フラッシュされることが望ましい。フラッシュセンサ222が上記のようにフラッシング処置を検出するとき、フラッシュセンサ222が再び押圧され、新たなフラッシング処置を示すまで、プロセッサ内の時間回路はリセットされ、次の時間周期を計測するために計時を開始する。
【0073】
図20は、位置実施形態において、カテーテル10のフラッシング状態を視覚的に表示するために、赤色LED光、黄色LED光、及び緑色LED光の集合体などの発光体アレイ230が、ルアーコネクタ20の表面上に含まれ得ることを示しており、緑色光は、最後のフラッシング処置が検出されてから10時間未満の時間が経過していることを示し、黄色光は、最後のフラッシング処置から10時間を超えるが12時間未満の時間が経過していることを示し、赤色光は、最後のフラッシング処置から12時間を超える時間が経過していることを示す。プロセッサは、発光体アレイの動作を管理し、発光体が、数、サイズ、位置、目的、指示する経過時間などで変化することができることが理解される。更に、ルアーコネクタの空洞部220内の液体の存在を検出する他の種類のセンサもまた、フラッシング処置を検出するために使用され得ることが理解される。
【0074】
別の実施形態では、発光体アレイ230は、以下の通りに使用され得る:許容できるフラッシング処置が実行された後に緑色光がフラッシュし、許容できないか、又は不完全なフラッシング処置が行われた後に赤色光が点滅し、黄色光が、可能性のある閉塞がカテーテルチューブ12内に存在することを示すために点滅又は点灯される。更に別の実施形態では、黄色光(又は他の光)は、カテーテル10をフラッシュするための合図として働くように点灯することができる。
【0075】
別の実施形態において、ルアーコネクタ20又はカテーテル10の他の部分は、カテーテルのフラッシング時に降圧され得ることで、タイマー回路をリセットする押しボタン(又は他のユーザ軌道の構成要素)を含むことができることが理解される。この場合、コネクタ20又は他の構成要素がアクセスされる回数を計数するために、計数回路も含まれ得る。
【0076】
図21は、発光体アレイ230が、この実施形態では、ハブ16上の配設を含む、カテーテル10上の他の位置に配設され得ることを示している。カテーテルチューブ若しくは延長脚部、又は例えば、
図12のアームバンド130などのこれら及び他の可能な位置も想到される。他の実施形態では、発光体アレイは、体温の上昇/発熱、敗血症の発症(更に以下を参照)、カテーテルの閉塞、低血中酸素レベルなどを含む、他の検知された状態をユーザに警告するために使用することができる。更に、発光体に加えて、ユーザにセンサデータを警告するために、カテーテル自体において、又はデータが無線送信される遠隔の受信部位のいずれかでの、音、振動などを含む他の表示部を使用することができる。
【0077】
フラッシュセンサ222は、例えば、ルアーコネクタに動作可能に取り付けるように構成されているニードルレスコネクタを含む、他の領域に同様に含まれ得ることに留意されたい。
【0078】
一実施形態では、圧力センサ32は、フラッシング処置を検出及び/又は特性化するために、単独で、又は上述したフラッシュセンサ222と共同して使用することができる。例えば、一実施形態では、フラッシュセンサ222は、フラッシング処置を検出するために使用することができ、一方圧力センサ32は、フラッシング処置中に存在する圧力の量を検知することができ、これによって、可能性のある閉塞を検出する。実際に、一実施形態では、圧力センサ32は、例えばPCB36上に含まれるタイマー回路を用いて、カテーテルの内腔14内の圧力を時間の関数として測定することによって、カテーテル10のフラッシング頻度、フラッシング技術、フラッシング時間、カテーテルアクセスの回数、最後のカテーテルアクセスから経過した時間などを決定するために使用することができる。このようなセンサデータは、例えばPCB36上に位置するメモリ位置によって格納され、又は述べたように、別のローカル若しくは遠隔受信部位に送信され得る。このようなモニタリングを判定するための処理は、PCB36上に含まれるか、又は遠隔にあるプロセッサによって実行することができる。
【0079】
一実施形態では、圧力センサ32及び深部体温センサなどのカテーテルセンサからのセンサデータは、敗血症などの患者の状態を検出するために使用することができる。特に、呼吸数、心拍数、及び体温は、
図10に示した構成におけるものなど、カテーテル10に含まれる圧力センサ32及び深部体温センサ100を介して検知することができる。これらの3つのパラメータは、敗血症の発症を判定するために通常使用される4つのパラメータの内の3つを含む。このように、本明細書に記載されるカテーテル10を介してのこれらのパラメータのモニタリングを用いて、一実施形態では、敗血症からの合併症を予防し、検出し、及び改善することができる。
【0080】
図22は、別の実施形態による、センサベースのカテーテルアセンブリを描写している。詳細には、カテーテル10は、患者の血管構造内に配設されたそのカテーテルチューブ12と、カテーテルの内腔に流体を提供し、かつ内腔から流体を除去することの両方を行うように構成された供給ライン240に動作可能に接続された2つのルアーコネクタ20とを備えるように示されている。ポンプユニット250は、流体が供給ライン240を通って移動することを可能にするように含まれている。もし必要とするか又は希望するならば、流体をポンプユニットに提供するために、生理食塩水滴下アセンブリ252も含まれている。シリンジ182などのシリンジが、供給ライン240のうちの対応する1つにおいて追加の流体入り口を提供するために含まれている。
【0081】
図23は、
図22のポンプユニット250の更なる詳細部を描写しており、これらは、患者の血管構造内からの血液又は他の流体を、カテーテル10を介して(流体入口256Aを通って)ポンプユニット250に持っていき、またこの流体をカテーテル介して患者の血管構造に戻す(流体出口256Bを通って)ために、対応する供給ライン240(
図22)と動作可能に接続するように構成されている流体入り口256A及び流体出口256Bを含む。ポンプ258は、流体の移動を生じさせるために、ポンプユニット250内に含まれている。更に、様々な投入ポート260が、ヘパリン、生理食塩水、動脈投入などを含む、追加の流体が投入されることを可能にするために、流体入口256Aと流体連通してポンプユニット250上に含まれている。
【0082】
1つ以上のセンサ200もポンプユニット250内に含まれ、患者に血液の1つ以上の生理学的態様を測定するように配置される。このようなセンサの例には、グルコースセンサ、酸素センサ、乳酸センサ、心排出量センサなどが挙げられる。センサ200の位置は、本明細書に示されるものからは変化し得る。センサ200のポンプユニット250の配設は、カテーテル10自体の上の配設とは対照的に、比較的大きなサイズのセンサが、カテーテルのサイズを過度に増加させることなく使用されることを可能にする。
【0083】
本発明の実施形態は、本開示の趣旨から逸脱することなく、他の特定の形態として実施することができる。記載した実施形態は、全ての点において単に例示的であり、限定的でないと解釈されるべきである。したがって、実施形態の範囲は、上記説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲と同等の意味及び範囲内の全ての変更は、これらの範囲内に包含される。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルアセンブリに含まれる少なくとも1つのセンサであって、前記少なくとも1つのセンサが、前記患者の生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの物理的態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている、少なくとも1つのセンサと、
前記カテーテルチューブから遠隔に配設された補助デバイスであって、前記補助デバイスが、前記少なくとも1つのセンサに動作可能に取り付けられており、前記補助デバイスが、前記患者の前記生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの前記物理的態様のうちの前記少なくとも1つの検出において、前記少なくとも1つのセンサに補助を提供するように構成されている、補助デバイスと、を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項2】
前記補助デバイスが、前記患者の身体又は衣類上に装着されるように構成されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項3】
前記補助デバイスが、少なくとも1つの取り外し可能又は再使用可能な構成要素を含む、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項4】
前記補助デバイスが、プリント回路基板及びバッテリーを含み、前記プリント回路基板及び前記バッテリーが、接続ワイヤを介して前記カテーテルアセンブリの前記少なくとも1つのセンサに動作可能に接続されている、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項5】
前記補助デバイスが、無線通信モジュールを含む、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項6】
前記補助デバイスが、アームバンドを含む、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項7】
患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルアセンブリに関連付けられた流体通路内に配設された圧力指示器であって、前記圧力指示器が、所定の流体圧力が前記流体通路内に存在すると、第1の位置から第2の位置まで移動するように構成されている、圧力指示器と、を備える、カテーテルアセンブリ。
【請求項8】
前記圧力指示器が、前記カテーテルアセンブリに取り外し可能に取り付けられている圧力検出モジュール内に含まれており、前記圧力検出モジュールが、前記流体通路を含む、請求項7に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項9】
前記圧力検出モジュールが、前記カテーテルアセンブリの近位端とシリンジとの間に挟まれるように構成されており、前記シリンジが、前記圧力検出モジュールの前記流体通路と動作可能に接続するように構成されている、請求項8に記載のカテーテルアセンブリ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
本発明の実施形態は、本開示の趣旨から逸脱することなく、他の特定の形態として実施することができる。記載した実施形態は、全ての点において単に例示的であり、限定的でないと解釈されるべきである。したがって、実施形態の範囲は、上記説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲と同等の意味及び範囲内の全ての変更は、これらの範囲内に包含される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルチューブに動作可能に取り付けられた分岐ハブと、
前記分岐ハブに動作可能に取り付けられた延長脚部であって、前記分岐ハブ及び延長脚部が、前記カテーテルチューブの前記少なくとも1つの内腔と流体連通する少なくとも1つの流体通路を画定する延長脚部と、
前記カテーテルアセンブリに含まれる少なくとも1つのセンサであって、前記少なくとも1つのセンサが、前記患者の生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの物理的態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている少なくとも1つのセンサと、
前記少なくとも1つのセンサによって検知されたデータを受信位置に無線送信するように構成された通信モジュールと、を備える、カテーテルアセンブリ。
[2] 前記通信モジュールが、プリント回路基板上に含まれており、前記プリント回路基板が、前記カテーテルアセンブリに含まれている、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[3] 前記受信位置に、スマートフォン、記憶デバイス、患者電子医療記録、モバイルデバイス、コンピュータサーバ、ラップトップコンピュータ、ナースステーション、及びプリンタを含む、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[4] 前記少なくとも1つのセンサが、圧力センサ、酸素センサ、温度センサ、及び超音波トランスデューサ、ECG信号を検出するように構成された電気センサ、並びにグルコースセンサを含む、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[5] 前記少なくとも1つのセンサ及び前記プリント回路基板が、前記分岐ハブ内に配設されている、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[6] 前記通信モジュールが、Bluetooth、Wi-Fi、近距離無線通信、及び無線周波数信号のうちの少なくとも1つを介して、前記少なくとも1つのセンサによって検知された前記データを送信するように構成されている、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[7] 前記少なくとも1つのセンサが、前記カテーテルアセンブリが流体でフラッシュされているときを検出するように構成されている、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[8] 前記少なくとも1つのセンサが、構成要素が前記カテーテルアセンブリに動作可能に接続されると、起動されるように構成されているフラッシュセンサを含む、[7]に記載のカテーテルアセンブリ。
[9] 前記フラッシュセンサが、前記構成要素が前記カテーテルアセンブリに動作可能に接続されると、変位されるように構成されているレバーを含む、[8]に記載のカテーテルアセンブリ。
[10] 前記フラッシュセンサが、前記カテーテルアセンブリに含まれるルアーコネクタ及びニードレスコネクタのうちの少なくとも1つ内に含まれている、[9]に記載のカテーテルアセンブリ。
[11] 前記カテーテルアセンブリが流体でフラッシュされているときを検出するために、前記フラッシュセンサと共に動作するように構成されている圧力センサを更に備える、[10]に記載のカテーテルアセンブリ。
[12] 前記カテーテルアセンブリ上に配設された少なくとも1つの発光体を更に備え、前記発光体が、前記少なくとも1つのセンサの態様に関してユーザに警告するために、前記少なくとも1つのセンサと共に動作するように構成されている、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[13] 圧力センサ及び温度センサを更に備え、前記圧力センサ及び前記温度センサが、敗血症状態が存在するかどうかを判定するために、前記患者の呼吸数、心拍数、及び体温を検知するように構成されている、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[14] 前記カテーテルアセンブリに含まれる前記少なくとも1つのセンサ及びプリント回路基板のうちの少なくとも1つに電力供給するように構成されたバッテリーを更に備える、[1]に記載のカテーテルアセンブリ。
[15] 前記バッテリーが、前記患者の皮膚表面に装着するように構成されている固定デバイス内に含まれており、前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリを前記患者に取り外し可能に固定するように構成されている、[14] に記載のカテーテルアセンブリ。
[16] 前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリの対応する電気接触部と動作可能に接続するように構成されている第1及び第2の電気接触部を含む、[15]に記載のカテーテルアセンブリ。
[17] 患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルチューブに動作可能に取り付けられた分岐ハブと、
前記分岐ハブに動作可能に取り付けられた延長脚部であって、前記分岐ハブ及び延長脚部が、前記カテーテルチューブの前記少なくとも1つの内腔と流体連通する少なくとも1つの流体通路を画定する、延長脚部と、
前記カテーテルアセンブリに含まれ、かつ前記患者の生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの物理的態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成された複数のセンサであって、前記センサのうちの少なくとも1つが、前記患者の心臓のECG信号を検出するように構成された、電気センサを含む、複数のセンサと、
前記複数のセンサによって検知されたデータを無線送信するように構成された通信モジュールと、を備える、カテーテルアセンブリ。
[18] 前記電気センサが、前記ハブ内に含まれている、[17]に記載のカテーテルアセンブリ。
[19] 前記電気センサが、前記カテーテルチューブの前記遠位端に近接する前記カテーテルチューブの壁に配設されている、[17]に記載のカテーテルアセンブリ。
[20] 前記カテーテルアセンブリに含まれる前記複数のセンサのうちの少なくとも1つ及びプリント回路基板のうちの少なくとも1つに電力供給するように構成されたバッテリーを更に備える、[17]に記載のカテーテルアセンブリ。
[21] 前記バッテリーが、前記患者の皮膚表面に装着するように構成されている固定デバイス内に含まれており、前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリを前記患者に取り外し可能に固定するように構成されている、[20] に記載のカテーテルアセンブリ。
[22] 前記固定デバイスが、前記カテーテルアセンブリの対応する電気接触部と動作可能に接続するように構成されている第1及び第2の電気接触部を含む、[21]に記載のカテーテルアセンブリ。
[23] 患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルアセンブリに含まれる少なくとも1つのセンサであって、前記少なくとも1つのセンサが、前記患者の生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの物理的態様のうちの少なくとも1つを検出するように構成されている、少なくとも1つのセンサと、
前記カテーテルチューブから遠隔に配設された補助デバイスであって、前記補助デバイスが、前記少なくとも1つのセンサに動作可能に取り付けられており、前記補助デバイスが、前記患者の前記生理学的態様及び前記カテーテルアセンブリの前記物理的態様のうちの前記少なくとも1つの検出において、前記少なくとも1つのセンサに補助を提供するように構成されている、補助デバイスと、を備える、カテーテルアセンブリ。
[24] 前記補助デバイスが、前記患者の身体又は衣類上に装着されるように構成されている、[23]に記載のカテーテルアセンブリ。
[25] 前記補助デバイスが、少なくとも1つの取り外し可能又は再使用可能な構成要素を含む、[23]に記載のカテーテルアセンブリ。
[26] 前記補助デバイスが、プリント回路基板及びバッテリーを含み、前記プリント回路基板及び前記バッテリーが、接続ワイヤを介して前記カテーテルアセンブリの前記少なくとも1つのセンサに動作可能に接続されている、[23]に記載のカテーテルアセンブリ。
[27] 前記補助デバイスが、無線通信モジュールを含む、[23]に記載のカテーテルアセンブリ。
[28] 前記補助デバイスが、アームバンドを含む、[23]に記載のカテーテルアセンブリ。
[29] 患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルアセンブリに関連付けられた流体通路内に配設された圧力指示器であって、前記圧力指示器が、所定の流体圧力が前記流体通路内に存在すると、第1の位置から第2の位置まで移動するように構成されている、圧力指示器と、を備える、カテーテルアセンブリ。
[30] 前記圧力指示器が、前記カテーテルアセンブリに取り外し可能に取り付けられている圧力検出モジュール内に含まれており、前記圧力検出モジュールが、前記流体通路を含む、[29]に記載のカテーテルアセンブリ。
[31] 前記圧力検出モジュールが、前記カテーテルアセンブリの近位端とシリンジとの間に挟まれるように構成されており、前記シリンジが、前記圧力検出モジュールの前記流体通路と動作可能に接続するように構成されている、[30]に記載のカテーテルアセンブリ。
[32] 患者の体内に挿入するためのカテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長いカテーテルチューブと、
前記カテーテルチューブに動作可能に取り付けられた分岐ハブと、
前記分岐ハブに動作可能に取り付けられた延長脚部であって、前記分岐ハブ及び延長脚部が、前記カテーテルチューブの前記少なくとも1つの内腔と流体連通する少なくとも1つの流体通路を画定する、延長脚部と、
前記カテーテルアセンブリに含まれる少なくとも1つのセンサであって、前記少なくとも1つのセンサが、前記カテーテルアセンブリの物理的態様を検出するように構成されている、少なくとも1つのセンサと、
前記少なくとも1つのセンサによって検知されたデータを受信位置に無線送信するように構成された通信モジュールと、を備える、カテーテルアセンブリ。
[33] 前記物理的態様が、前記カテーテルチューブの閉塞の状態を含む、[32]に記載のカテーテルアセンブリ。
[34] 前記少なくとも1つのセンサが、圧力センサを含む、[33]に記載のカテーテルアセンブリ。
[35] 前記物理的態様が、前記カテーテルチューブのフラッシング状態を含み、前記少なくとも1つのセンサが、フラッシュセンサを含む、[32]に記載のカテーテルアセンブリ。
[36] 前記少なくとも1つのセンサが、圧力センサを含み、前記物理的態様が、前記カテーテルチューブの前記遠位端の位置異常を含む、[32]に記載のカテーテルアセンブリ。
[37] 前記カテーテルチューブの前記遠位端の前記位置異常の検出において補助するように構成されたECGセンサを更に備える、[36]に記載のカテーテルアセンブリ。
[38] 患者の体内に挿入されたカテーテルチューブの内腔の流体フラッシングを検出するためのカテーテルフラッシュセンサアセンブリであって、
医療用構成要素が前記カテーテルチューブに少なくとも間接的に動作可能に接続されたときを検出するように構成された検出モジュールと、
前記カテーテルチューブへの前記医療用構成要素の前記少なくとも間接的な接続の前記検出に関連するデータを処理するように構成されたプロセッサと、を備える、カテーテルフラッシュセンサアセンブリ。
[39] 前記検出モジュールが、前記カテーテルアセンブリのルアーコネクタの空洞部内に配設されたフラッシュセンサを含み、前記フラッシュセンサが、医療用構成要素が前記ルアーコネクタの前記空洞部内に受容されると作動するように構成されている、[38]に記載のカテーテルフラッシュセンサアセンブリ。
[40] 前記フラッシュセンサが、ばねによって第1の位置に付勢されるレバーを含み、前記レバーが、前記医療用構成要素が前記ルアーコネクタの前記空洞部内に受容されると、第2の位置に移動可能である、[39]に記載のカテーテルフラッシュセンサアセンブリ。
【外国語明細書】