(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130575
(43)【公開日】2022-09-06
(54)【発明の名称】道路案内方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20220830BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20220830BHJP
G08G 1/0962 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
G06T19/00 600
G01C21/34
G08G1/0962
【審査請求】有
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022103588
(22)【出願日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】202110722668.7
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ユープー
(72)【発明者】
【氏名】リー,インフゥイ
(72)【発明者】
【氏名】リー,ヂャンビン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】仮想の道路案内データを実際のシーンと組み合せて、視覚効果を高めることで、運転の安全性を高め、ユーザ体験を向上させる道路案内方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】方法は、車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得し、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の道路案内タイプを決定し、且つ、道路案内タイプに対応する道路案内データを生成し、道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得するステップと、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の道路案内タイプを決定し、且つ前記道路案内タイプに対応する道路案内データを生成するステップと、
前記道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、前記車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をするステップと、
を含む道路案内方法。
【請求項2】
前記道路案内データに対して3Dレンダリングを行うステップが、
前記道路案内データに基づいて、前記道路案内モデル内に表示する必要がある対象物を決定し、テクスチャーデータベースから前記対象物のテクスチャーアイコンを取得するステップと、
前記道路案内タイプにマッチングする道路案内図形を描画するステップと、
前記対象物の位置に基づいて、前記テクスチャーアイコンを前記道路案内図形に描画し、前記道路案内モデルを生成し、前記道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行うステップと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて前記車両の道路案内タイプを決定するステップが、
前記走行データに基づいて、現在前記車両が所在する実際の車線を決定するステップと、
前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の計画走行方向を決定するステップと、
前記実際の車線が前記計画走行方向から外れたことに応答して、前記車両の道路案内タイプが車線変更案内であると決定するステップと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記道路案内タイプに対応する道路案内データを生成するステップが、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、車線変更カーブ位置点及び車線変更曲線情報を取得するステップと、
前記車線変更カーブ位置点、前記車線変更曲線情報、及び前記ナビゲーションデータを前記車両の道路案内データとするステップと、
を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて前記車両の道路案内タイプを決定するステップが、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の前方位置点が交差点であること、及び前記交差点のタイプを決定するステップと、
前記交差点のタイプが直進タイプであることに応答して、前記道路案内タイプが直進案内であると決定するステップと、
前記交差点のタイプが非直進タイプであることに応答して、前記道路案内タイプが方向転換案内であると決定するステップと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて前記車両の道路案内タイプを決定するステップが、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の前方位置が指定位置点であると決定し、前記道路案内タイプを興味点案内として決定するステップを含む請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記道路案内タイプに対応する道路案内データを生成するステップが、
前記走行データに基づいて、前記車両現在の走行位置の第1の座標を決定するステップと、
前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の前方位置点の第2の座標を決定するステップと、
前記第1の座標及び/又は前記第2の座標に対して座標変換を行って、対応するコンピュータビジョン座標を生成するステップと、
前記コンピュータビジョン座標及び前記ナビゲーションデータを前記道路案内データとするステップと、
を含む請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、前記車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をするステップが、
前記道路案内タイプが方向転換案内であることに応答して、前記車両と前記交差点との距離を取得するステップと、
前記車両が前記交差点に入っていないことに応答して、前記車両と前記交差点との距離に基づいて、前記道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の大きさを調整するステップと、
前記車両が前記交差点に入ったことに応答して、引き続き前記道路案内モデルに前記3D方向転換案内道路標識を表示し、前記3D方向転換案内道路標識が前記道路案内図形に重ならないように維持するステップと、
前記車両が前記交差点を通過したことに応答して、前記道路案内モデルにおける前記3D方向転換案内道路標識の表示を停止するステップと、
を含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
連続する複数の交差点における方向転換というシーンでは、
方向転換プロセスにおいて前記道路案内モデルを表示し続け、前記連続する複数の交差点の位置順序に従って、前記連続する複数の交差点のうちの現在の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を前記道路案内モデル内に一つずつ表示するステップを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記連続する複数の交差点のうちの現在の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を一つずつ表示するステップが、
前記連続する複数の交差点のうちの1つの交差点における方向転換が終了するたびに、方向転換が終了した現在の交差点の3D方向転換案内道路標識が前記道路案内モデルから消え、次の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を取得して前記道路案内モデルに表示するステップを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記交差点のタイプに応じて、前記交差点のタイプに基づいて前記交差点の3D方向転換案内道路標識を決定するステップを含む請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行うステップの後、
前記ナビゲーションデータから計画ルート上の形状点集合を抽出するステップと、
前記形状点集合に基づいて、前記車両に最も近い前記計画ルート上の位置点を取得するステップと、
前記最も近い位置点を始点として、3Dレンダリング後の前記道路案内モデルを前記画像内にマッピングするステップと、
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記形状点集合に基づいて、前記車両に最も近い前記計画ルート上の位置点を取得するステップが、
前記形状点集合に対してデータ拡張を行って、前記計画ルートの拡張された形状点集合を取得するステップと、
前記拡張された形状点集合から、前記最も近い位置点を取得するステップと、
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得する取得モジュールと、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の道路案内タイプを決定し、且つ前記道路案内タイプに対応する道路案内データを生成する処理モジュールと、
前記道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、前記車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をする表示モジュールと、
を備える道路案内装置。
【請求項15】
前記表示モジュールが、
前記道路案内データに基づいて、前記道路案内モデル内に表示する必要がある対象物を決定し、テクスチャーデータベースから前記対象物のテクスチャーアイコンを取得し、
前記道路案内タイプにマッチングする道路案内図形を描画し、
前記対象物の位置に基づいて、前記テクスチャーアイコンを前記道路案内図形に描画し、前記道路案内モデルを生成し、前記道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行う請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記処理モジュールが、
前記走行データに基づいて、現在前記車両が所在する実際の車線を決定し、
前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の計画走行方向を決定し、
前記実際の車線が前記計画走行方向から外れたことに応答して、前記車両の道路案内タイプが車線変更案内であると決定する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記処理モジュールが、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、車線変更カーブ位置点及び車線変更曲線情報を取得し、
前記車線変更カーブ位置点、前記車線変更曲線情報、及び前記ナビゲーションデータを前記車両の道路案内データとする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記処理モジュールが、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の前方位置点が交差点であること、及び前記交差点のタイプを決定し、
前記交差点のタイプが直進タイプであることに応答して、前記道路案内タイプが直進案内であると決定し、
前記交差点のタイプが非直進タイプであることに応答して、前記道路案内タイプが方向転換案内であると決定する請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記処理モジュールが、
前記走行データ及び前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の前方位置が指定位置点であると決定し、前記道路案内タイプを興味点案内として決定する請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記処理モジュールが、
前記走行データに基づいて、前記車両現在の走行位置の第1の座標を決定し、
前記ナビゲーションデータに基づいて、前記車両の前方位置点の第2の座標を決定し、
前記第1の座標及び/又は前記第2の座標に対して座標変換を行って、対応するコンピュータビジョン座標を生成し、
前記コンピュータビジョン座標及び前記ナビゲーションデータを前記道路案内データとする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記表示モジュールが、
前記道路案内タイプが方向転換案内であることに応答して、前記車両と前記交差点との距離を取得し、
前記車両が前記交差点に入っていないことに応答して、前記車両と前記交差点との距離に基づいて、前記道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の大きさを調整し、
前記車両が前記交差点に入ったことに応答して、引き続き前記道路案内モデルに前記3D方向転換案内道路標識を表示し、前記3D方向転換案内道路標識が前記道路案内図形に重ならないように維持し、
前記車両が前記交差点を通過したことに応答して、前記道路案内モデルにおける前記3D方向転換案内道路標識の表示を停止する請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記表示モジュールが、
方向転換プロセスにおいて前記道路案内モデルを表示し続け、前記連続する複数の交差点の位置順序に従って、前記連続する複数の交差点のうちの現在の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を前記道路案内モデル内に一つずつ表示する請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記表示モジュールが、
前記連続する複数の交差点のうちの1つの交差点における方向転換が終了するたびに、方向転換が終了した現在の交差点の3D方向転換案内道路標識が前記道路案内モデルから消え、次の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を取得して前記道路案内モデルに表示する請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記表示モジュールが、
前記交差点のタイプに応じて、前記交差点のタイプに基づいて前記交差点の3D方向転換案内道路標識を決定する請求項21に記載の装置。
【請求項25】
前記表示モジュールが、
前記ナビゲーションデータから計画ルート上の形状点集合を抽出し、
前記形状点集合に基づいて、前記車両に最も近い前記計画ルート上の位置点を取得し、
前記最も近い位置点を始点として、3Dレンダリング後の前記道路案内モデルを前記画像内にマッピングする請求項15に記載の装置。
【請求項26】
前記表示モジュールが、
前記形状点集合に対してデータ拡張を行って、前記計画ルートの拡張された形状点集合を取得し、
前記拡張された形状点集合から、前記最も近い位置点を取得する請求項25に記載の装置。
【請求項27】
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、
を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実行できる電子機器。
【請求項28】
コンピュータ命令が記憶されている非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が、コンピュータに請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実行させる非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項29】
プロセッサによって実行される際に、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はデータ処理分野に関し、特にインテリジェント交通、自動運転、拡張現実などの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
拡張現実(Augmented Reality、ARと略す)とは、コンピュータシステムによって提供される情報を通じて、ユーザの現実世界に対する認識を高める技術であり、仮想の情報を現実の世界に応用することができる。関連技術では、車両のARナビゲーションは仮想情報を道路実景に合わせて交通データを可視化表示することで、ユーザに道路案内を提供することができるが、この方法では、シンプルな標識だけで車両指示を行い、道路案内情報は全面的ではない。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、道路案内方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【0004】
本開示の一態様によれば、車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得するステップと、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の道路案内タイプを決定し、且つ道路案内タイプに対応する道路案内データを生成するステップと、道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をするステップと、を含む道路案内方法を提供する。
【0005】
本開示の実施例は複数のタイプの道路案内データを提供することができ、仮想現実効果を構築し、データ表示をより直観的で理解しやすくする。仮想の道路案内データを実際のシーンと組み合せて、視覚効果を高めることで、運転の安全性を高め、ユーザ体験を向上させる。
【0006】
本開示のもう1つの態様によれば、車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得する取得モジュールと、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の道路案内タイプを決定し、且つ道路案内タイプに対応する道路案内データを生成する処理モジュールと、道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をする表示モジュールと、を備える道路案内装置を提供する。
【0007】
本開示のもう1つの態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、を備える電子機器を提供し、メモリには、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合、少なくとも1つのプロセッサが本開示の第1の態様の実施例の道路案内方法を実行できる。
【0008】
本開示のもう1つの態様によれば、コンピュータ命令が記憶されておる非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータ命令は、コンピュータに本開示の第1の態様の実施例の道路案内方法を実行させる。
【0009】
本開示のもう1つの態様によれば、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラムを提供し、コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される際に本開示の第1の態様の実施例の道路案内方法を実現する。
【0010】
なお、この部分で説明された内容は本開示の実施例の肝心又は重要な特定するものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。本開示の他の特徴は以下の明細書によって分かりやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は本方案をよりよく理解するためのものであり、本開示を限定するものではない。
【
図1】本開示の一実施例に係る道路案内方法のフローチャートである。
【
図2】本開示の他の実施例に係る道路案内方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の一実施例に係る道路案内図形の概略図である。
【
図4】本開示のもう1つの実施例に係る道路案内図形の概略図である。
【
図5】本開示のもう1つの実施例に係る道路案内方法のフローチャートである。
【
図6】本開示のもう1つの実施例に係る道路案内方法の構造図である。
【
図7】本開示の一実施例に係る道路案内装置の構造図である。
【
図8】本開示の実施例の道路案内方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に合わせて本開示の例示的な実施例を説明し、理解を助けるために、その中に本開示の実施例の様々な詳細が含まれており、それらを単なる例示的なものとして見なすべきである。従って、当業者であれば、本開示の範囲と精神から逸脱しない限り、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができることを認識されたい。同様に、明確且つ簡潔にするために、以下の説明では、公知機能及び構造への説明を省略する。
【0013】
本開示への理解を容易にするために、以下はまず、本開示に関わる技術分野を簡単に説明する。
【0014】
インテリジェント交通は、先進的な情報技術、データ通信伝送技術、電子センシング技術、制御技術、及びコンピュータ技術などを効果的に地上交通管理システム全体に統合運用することで確立された、幅広い範囲で全方位的に機能する、リアルタイム、正確、効率的な総合交通運輸管理システムであり、交通情報サービスシステムと交通管理システムという2つの部分で構成される。
【0015】
自動運転は、先進的な通信、コンピュータ、ネットワーク及び制御技術を用いて、車両に対するリアルタイム且つ連続する制御を実現する。現代の通信手段を用いて、車両と直接向き合い、車と地面との間の双方向データ通信を実現でき、伝送速度が早く、情報量が多く、後で追跡する車両及び制御センタは、前方を走る車両の正確な位置をリアルタイムに取得することができ、運行管理がより柔軟、制御がより効果的であるようにし、車両の自動運転のニーズよりよく満たす。
【0016】
拡張現実(Augmented Reality、AR)技術とは、仮想情報を巧妙に真実の世界に溶け込む技術であり、マルチメディア、三次元モデリング、リアルタイムと登録、インテリジェントな対話、センシングなどの技術手段を幅広く応用しており、コンピュータによって生成された文字、画像、三次元モデル、音楽、ビデオなどの仮想情報をシミュレートした後に、真実の世界に適用し、二種類の情報は互いに補足して、真実の世界に対する「拡張」を実現する。
【0017】
以下、図面を参照しながら本開示の道路案内方法、装置、電子機器及び記憶媒体を説明する。
【0018】
図1は、本開示の一実施例に係る道路案内方法のフローチャートであり、
図1に示すように、当該方法は以下のステップS101~S103を含む。
【0019】
S101、車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得する。
【0020】
本開示の実施例では、車両は情報収集装置を備える車両であり、情報収集装置は、走行データを収集し、マスストレージ、マルチデータインターフェース、ビデオ収集、記憶、無線伝送などの機能を備える電子機器であってもよい。いくつかの実現では、車両はナビゲーションデータを取得するためのナビゲーション測位をさらに有する。他のいくつかの実現では、端末装置はナビゲーションデータを取得し、且つナビゲーションデータを車両に伝送して分析させる。選択可能に、伝送方法は有線伝送であってもよく、無線伝送であってもよい。
【0021】
選択可能に、走行データは以下のいくつかのタイプを含むが、これらに限定されない。
【0022】
(1)車両現在の走行情報、即ち位置座標、車速、車両進行の方位角、及び当現在位置とナビゲーション終点との距離などである。
【0023】
選択可能に、ナビゲーションデータは以下のいくつかのタイプを含むが、これらに限定されない。
【0024】
(1)ナビゲーション計画ルート情報、即ちナビゲーション計画ルート情報は、主に前方ナビゲーション計画ルート形状点で構成され、計画ルートの始点、終点及びすべての計画ルートの形状点などを含む。
【0025】
(2)前方の1番目の位置点情報、即ち位置点座標、位置点と自車の現在位置との距離、位置点のタイプなど。位置点が交差点である場合、位置点のタイプは主に、直進、Uターン、左折、左前方カーブ、右折、右前方カーブ、ロータリー入口、ロータリー出口、分岐点、快速道路入口、快速道路出口、高速道路入口、高速道路入口などを含む車両走行方向転換タイプである。
【0026】
(3)ユーザによって選択され且つ設定された位置点情報、即ち通過点位置座標、名称、タイプ等、選択可能に、駐車位情報、即ち駐車スペース位置座標などをさらに含んでも良い。
【0027】
(5)車線の始点と終点の位置、車線幅、終点名称などを含む道路情報、即ち車両現在の位置が所在する車線の情報。
【0028】
S102、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の道路案内タイプを決定し、且つ道路案内タイプに対応する道路案内データを生成する。
【0029】
いくつかの実現では、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、つまり、車両現在の走行情報及び道路情報、ナビゲーションルート計画情報などのナビゲーションデータに基づいて、現在の車両が車線を変更する必要があるか否かを確認し、さらには車両の道路案内タイプを決定する。
【0030】
いくつかの実現では、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、つまり、車両現在の走行情報及び前方の1番目の位置点情報、ナビゲーション計画ルート情報に基づいて前方1番目の交差点で直進又は方向転換が必要とされると判断し、さらには車両の道路案内タイプを決定する。
【0031】
いくつかの実現では、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、つまり、車両現在の走行情報及びユーザによって選択され且つ設定された位置点情報、ナビゲーション計画ルート情報に基づいて、ユーザが興味のある位置点を設定したか否か、及び当該位置点の距離を確認し、さらには車両の道路案内タイプを決定する。
【0032】
車両の道路案内タイプを決定した後、異なる種類の道路案内モデルに基づいて、道路案内タイプに対応する道路案内データを生成する。道路案内データは現在車両を案内して走行させるために使用される。
【0033】
選択可能に、走行データ及びナビゲーションデータに合わせて、車両現在の位置点及び次の位置点の座標を取得し、座標変換を行って、道路案内タイプに対応する道路案内データを生成することができる。
【0034】
本出願の実施例では、道路案内タイプは車線変更案内、直進又は方向転換案内、興味点案内などのタイプを含む。選択可能に、道路案内データは車線変更データ、直進案内データ、方向転換案内データ又は興味点案内データのうちのいずれか1つである。
【0035】
S103、道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をする。
【0036】
3Dレンダリングとは、コンピュータ計算という方式を利用して、モデルを3Dモデルグリッドからリアル感の高い2D画像に変えて表示するものであり、計算のプロセスは、光線や補助光線、材料の材質やテクスチャー、カメラの関連設定などの総合変量を含む。選択可能に、コンピュータアニメーションソフトウェアのレンダリングエンジンを用いて道路案内データに対して3Dレンダリングを行うことができ、さらに車両によって収集された画像内に可視化するように表示することにより、仮想現実効果を構築し、道路案内を実現し、データ表示をより直観的で理解しやすくする。
【0037】
いくつかの実現では、リアルタイムな画像を車のフロントガラスに投射することができ、仮想の道路案内データと実際のシーンとの組み合せを実現し、これにより、ユーザは頭を下げてナビゲーション地図を見る必要がなくなり、運転の安全性を向上させる。
【0038】
本開示の実施例では、車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得し、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の道路案内タイプを決定し、且つ道路案内タイプに対応する道路案内データを生成し、道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をする。本開示の実施例は複数のタイプの道路案内データを提供することができ、仮想現実効果を構築し、データ表示をより直観的で理解しやすくする。仮想の道路案内データを実際のシーンと組み合せて、視覚効果を高めることで、運転の安全性を高め、ユーザ体験を向上させる。
【0039】
上記実施例のもとに、ステップS102で決定された車両の道路案内タイプは以下のいくつかを含む。
【0040】
1つの可能な実現形態として、走行データに基づいて、現在車両が所在する実際の車線を決定し、ナビゲーションデータに基づいて、車両の計画走行方向を決定し、実際車線が計画走行方向から外れたことに応答して、車両の道路案内タイプが車線変更案内であると決定する。
【0041】
1つの可能な実現形態として、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の前方位置点が交差点であること、及び交差点のタイプを決定し、交差点のタイプが直進タイプであることに応答して、道路案内タイプが直進案内であると決定し、交差点のタイプが非直進タイプであることに応答して、道路案内タイプが方向転換案内であると決定する。
【0042】
1つの可能な実現形態として、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の前方位置が指定位置点であると決定し、道路案内タイプを興味点案内として決定する。
【0043】
上記実施例を基に、ステップS102における道路案内タイプに対応する道路案内データを生成するステップはさらに以下を含む。
【0044】
1つの可能な実現形態として、道路案内タイプが車線変更案内である場合、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車線変更カーブ位置点及び車線変更曲線情報を取得し、車線変更カーブ位置点、車線変更曲線情報、及びナビゲーションデータを車両の道路案内データとする。
【0045】
1つの可能な実現形態として、道路案内タイプが直進/方向転換案内又は興味点案内である場合、走行データに基づいて、車両現在の走行位置の第1の座標を決定し、ナビゲーションデータに基づいて、車両の前方位置点の第2の座標を決定し、第1の座標及び/又は第2の座標に対して座標変換を行って、対応するコンピュータビジョン座標を生成し、コンピュータビジョン座標及びナビゲーションデータを道路案内データとする。
【0046】
本開示の実施例では、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて車両の道路案内タイプを決定し、後で道路案内タイプに対応する道路案内データを取得することを容易にし、仮想現実効果を構築し、道路案内の精度を向上させ、視覚効果を高め、ユーザ体験を向上させる。
【0047】
図2は、本開示のもう1つの実施例に係る道路案内方法のフローチャートである。
図2に示すように、上記実施例を基に、道路案内データに対して3Dレンダリングを行うステップは以下のステップS201~S203を含む。
【0048】
S201、道路案内データに基づいて、道路案内モデル内に表示する必要がある対象物を決定し、テクスチャーデータベースから対象物のテクスチャーアイコンを取得する。
【0049】
道路案内データに基づいて、対応する対象物を決定する。対象物は道路案内モデルにおける道路案内図形の表示位置を指示する。選択可能に、対象物は位置点又は車道変更された後の車線などであってもよい。
【0050】
テクスチャーデータベースから対象物のテクスチャーアイコンを取得する。選択可能に、いくつかの実現では、テクスチャーデータベースには対象物及びテクスチャーアイコンのマッピング関係が記憶されており、マッピング関係に基づいて対象物に対応するテクスチャーアイコンを見つけることができる。
【0051】
S202、道路案内タイプにマッチングする道路案内図形を描画する。
【0052】
図3に示すように、例えば、道路案内タイプが直進案内である時、道路案内図形は上向きの矢印である。
図4に示すように、例えば、道路案内タイプが方向転換案内である時、道路案内図形は左折又は右折の矢印である。
【0053】
S203、対象物の位置に基づいて、テクスチャーアイコンを道路案内図形に描画し、道路案内モデルを生成し、道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行う。
【0054】
テクスチャーアイコンを対応する道路案内図形に描画し且つ対象物の位置に表示することで、道路案内モデルを生成し、道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行う。例えば、いくつかのシーンでは、車両が駐車場で駐車操作を行う時、道路案内モデルを介して駐車スペースをリアルタイムに表示することができる。
【0055】
3Dレンダリングのプロセスは、上記実施例における道路案内データの3Dレンダリング説明を参照されたく、ここで説明を省略する。
【0056】
いくつかの実現では、道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行った後に、ナビゲーションデータから計画ルート上の形状点集合を抽出ステップと、形状点集合及び車両の位置に基づいて、計画ルート上の車両に最も近い位置点を取得するステップと、最も近い位置点を始点として、3Dレンダリング後の道路案内モデルを画像内にマッピングするステップと、をさらに含む。
【0057】
選択可能に、形状点集合がちらほらしていると、計画ルート上の車両に最も近い位置点に対する判断に影響を与えるため、位置点の精度が低い。従って、取得した位置点の精度を向上させるために、形状点集合に対してデータ拡張を行うことができ、つまり、形状点集合に対して補間計算を行うことにより、計画ルートの拡張された形状点集合を取得し、拡張された形状点集合から、最も近い位置点を取得する。
【0058】
本開示の実施例では、道路案内データに基づいて、道路案内モデル内に表示する必要がある対象物を決定し、テクスチャーデータベースから対象物のテクスチャーアイコンを取得し、道路案内タイプにマッチングする道路案内図形を描画し、対象物の位置に基づいて、テクスチャーアイコンを道路案内図形に描画し、道路案内モデルを生成し、道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行う。本開示の実施例は仮想現実効果を構築し、道路案内の精度を向上させ、視覚効果を高めることで、運転の安全性を高め、ユーザ体験を向上させる。
【0059】
図5は、本開示の一実施例に係る道路案内方法のフローチャートである。
図5に示すように、上記実施例のもとに、道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をするステップは、以下のステップS501~S504を含む。
【0060】
S501、道路案内タイプが方向転換案内であることに応答して、車両と交差点との距離を取得する。
【0061】
道路案内タイプについての説明は、上記実施例の関連内容を参照されたい。
【0062】
道路案内タイプが方向転換案内であると確認した後、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両と交差点との距離を取得する。
【0063】
S502、車両が交差点に入っていないことに応答して、車両と交差点との距離に基づいて、道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の大きさを調整する。
【0064】
交差点のタイプに基づいて交差点の3D方向転換案内道路標識を決定する。例えば、交差点タイプが左折である場合、3D方向転換案内道路標識は左折の図形である。
【0065】
車両が交差点に入る前、車両と交差点との距離が設定値である時、3D方向転換案内道路標識は表示され始め、距離が短くなるにつれて、道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識は次第に大きくなる。選択可能に、本出願の実施例では、車両と交差点との距離が60メートルである時、3D方向転換案内道路標識は表示され始める。
【0066】
S503、車両が交差点に入ったことに応答して、引き続き道路案内モデル内に3D方向転換案内道路標識を表示し、且つ3D方向転換案内道路標識が道路案内図形に重ならないように維持する。
【0067】
車両が交差点に入ると、車両は交差点の位置点と重なり、引き続き道路案内モデル内に3D方向転換案内道路標識を表示する。
【0068】
方向転換中に、車道変更が発生する可能性があり、つまり、車両が曲がる時に他のタイプの道路案内が行われる可能性があり、ユーザ体験を向上させ且つ誤理解を回避するために、3D方向転換案内道路標識が道路案内図形に重ならないように維持する必要がある。
【0069】
S504、車両が交差点を通過したことに応答して、道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の表示を停止する。
【0070】
車両が交差点を通過した時、方向転換が終了し、当該交差点の3D方向転換案内道路標識は道路案内モデルから消える。
【0071】
いくつかのシーンでは、車両が連続する複数の交差点において方向転換をする必要がある場合、方向転換プロセスにおいて道路案内モデルを表示し続け、連続する複数の交差点の位置順序に従って、連続する複数の交差点のうちの現在の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を道路案内モデル内に一つずつ表示し、つまり、連続する複数の交差点のうちの1つの交差点における方向転換が終了するたびに、方向転換が終了した現在の交差点の3D方向転換案内道路標識が道路案内モデルから消え、次の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を取得して道路案内モデルに表示する。
【0072】
本開示の実施例では、道路案内タイプが方向転換案内であることに応答して、車両と交差点との距離を取得し、車両が交差点に入っていないことに応答して、車両と交差点との距離に基づいて、道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の大きさを表示し、車両が交差点に入ることに応答して、道路案内モデル内に3D方向転換案内道路標識を引き続き表示し、且つ3D方向転換案内道路標識が道路案内図形に重ならないように維持し、車両が交差点を通過したことに応答して、道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の表示を停止する。本開示の実施例は仮想現実効果を構築し、道路案内の精度を向上させ、視覚効果を高めることで、運転の安全性を向上させ、ユーザ体験を向上させる。
【0073】
以下、
図6に合わせて、さらに本開示の実施例の道路案内方法を説明する。
図6に示すように、本開示の実施例では、車載装置ARシステムを介して道路案内を実現し、車載装置ARシステムを起動した後、まずデータモジュールの登録を行い、つまり、データ監視モジュールを登録し、データ監視モジュールはデータ受信モジュール及びデータ配信モジュールを有効にするために使用される。データ受信モジュールは、受信した運転データ及びナビゲーションデータをデータ配信モジュールに送信し、データ配信モジュールは、受信したデータをデータ拡張モジュールにプッシュして拡張処理を行い、その後、拡張後のデータを分類することで、後で異なる道路案内タイプに対して選択的に処理することを容易にする。道路案内タイプは車線変更案内、直進案内、方向転換案内及び興味点案内を含む。案内可視化モジュールは異なる道路案内タイプに応じて道路案内データに対して3Dレンダリングを行って、テクスチャーデータベースによって提供されるテクスチャーアイコンに合わせて可視化表示を行い、道路案内を実現する。
【0074】
本開示の実施例は複数のタイプの道路案内データを提供することができ、仮想現実効果を構築し、データ表示をより直観的で理解しやすくする。仮想の道路案内データを実際のシーンと組み合せて、視覚効果を高めることで、運転の安全性を高め、ユーザ体験を向上させる。
【0075】
図7は、本開示の一実施例に係る道路案内装置の構造図である。
図7に示すように、道路案内装置700は、車両現在の走行データ及びナビゲーションデータを取得する取得モジュール710と、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の道路案内タイプを決定し、且つ道路案内タイプに対応する道路案内データを生成する処理モジュール720と、道路案内データに対して3Dレンダリングを行い、車両によって収集された画像に可視化するように表示して道路案内をする表示モジュール730と、を備える。
【0076】
本開示の実施例では、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて車両の道路案内タイプを決定し、後で道路案内タイプに対応する道路案内データを取得することを容易にし、仮想現実効果を構築し、道路案内の精度を向上させ、視覚効果を高め、ユーザ体験を向上させる。
【0077】
なお、前述した道路案内方法の実施例に対する説明は当該実施例の道路案内装置にも適用されるため、ここで詳しい説明を省略する。
【0078】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、表示モジュール730はさらに、道路案内データに基づいて、道路案内モデル内に表示する必要がある対象物を決定し、テクスチャーデータベースから対象物のテクスチャーアイコンを取得し、道路案内タイプにマッチングする道路案内図形を描画し、対象物の位置に基づいて、テクスチャーアイコンを道路案内図形に描画し、道路案内モデルを生成し、道路案内モデルに対して3Dレンダリングを行う。
【0079】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、処理モジュール720はさらに、走行データに基づいて、現在車両が所在する実際の車線を決定し、ナビゲーションデータに基づいて、車両の計画走行方向を決定し、実際車線が計画走行方向から外れたことに応答して、車両の道路案内タイプが車線変更案内であると決定する。
【0080】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、処理モジュール720はさらに、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車線変更カーブ位置点及び車線変更曲線情報を取得し、車線変更カーブ位置点、車線変更曲線情報、及びナビゲーションデータを車両の道路案内データとする。
【0081】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、処理モジュール720はさらに、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の前方位置点が交差点であること、及び交差点のタイプを決定し、交差点のタイプが直進タイプであることに応答して、道路案内タイプが直進案内であると決定し、交差点のタイプが非直進タイプであることに応答して、道路案内タイプが方向転換案内であると決定する。
【0082】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、処理モジュール720はさらに、走行データ及びナビゲーションデータに基づいて、車両の前方位置が指定位置点であると決定し、道路案内タイプを興味点案内として決定する。
【0083】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、処理モジュール720はさらに、走行データに基づいて、車両現在の走行位置の第1の座標を決定し、ナビゲーションデータに基づいて、車両の前方位置点の第2の座標を決定し、第1の座標及び/又は第2の座標に対して座標変換を行って、対応するコンピュータビジョン座標を生成し、コンピュータビジョン座標及びナビゲーションデータを道路案内データとする。
【0084】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、表示モジュール730はさらに、道路案内タイプが方向転換案内であることに応答して、車両と交差点との距離を取得し、車両が交差点に入っていないことに応答して、車両と交差点との距離に基づいて、道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の大きさを調整し、車両が交差点に入ったことに応答して、引き続き道路案内モデル内に3D方向転換案内道路標識を表示し、3D方向転換案内道路標識が道路案内図形に重ならないように維持し、車両が交差点を通過したことに応答して、道路案内モデルにおける3D方向転換案内道路標識の表示を停止する。
【0085】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、表示モジュール730はさらに、方向転換プロセスにおいて道路案内モデルを表示し続け、連続する複数の交差点の位置順序に従って、連続する複数の交差点のうちの現在の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を道路案内モデル内に一つずつ表示する。
【0086】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、表示モジュール730はさらに、連続する複数の交差点のうちの1つの交差点における方向転換が終了するたびに、方向転換が終了した現在の交差点の3D方向転換案内道路標識が道路案内モデルから消え、次の方向転換交差点の3D方向転換案内道路標識を取得して道路案内モデルに表示する。
【0087】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、表示モジュール730はさらに、交差点のタイプに応じて、交差点のタイプに基づいて交差点の3D方向転換案内道路標識を決定する。
【0088】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、表示モジュール730はさらに、ナビゲーションデータから計画ルート上の形状点集合を抽出し、形状点集合に基づいて、車両に最も近い計画ルート上の位置点を取得し、最も近い位置点を始点として、3Dレンダリング後の道路案内モデルを画像内にマッピングする。
【0089】
さらに、本開示の実施例の1つの可能な実現形態では、表示モジュール730はさらに、形状点集合に対してデータ拡張を行って、計画ルートの拡張された形状点集合を取得し、拡張された形状点集合から、最も近い位置点を取得する。
【0090】
本開示の実施例によれば、本開示は電子機器、読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラムをさらに提供する。
【0091】
図8は、本開示の実施例を実施できる例示的な電子機器800の例示的なブロック図を示す。電子機器はラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタルプロセッサ、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、他の類似する計算デバイスなどの様々な形態のモバイル装置を表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本出願の実現を制限することを意図したものではない。
【0092】
図8に示すように、機器800は、リードオンリーメモリ(ROM)802に記憶されるコンピュータプログラム又は記憶ユニット807からランダムアクセスメモリ(RAM)803内にロードされるコンピュータプログラムに基づいて様々な適切な動作と処理を実行できる計算ユニット801を備える。RAM 803は、機器800の操作に必要な様々なプログラム及びデータを含むことができる。計算ユニット801、ROM 802及びRAM 803はバス804を介して互いに接続される。入力/出力(I/O)インターフェース805は同様にバス804に接続される。
【0093】
キーボード、マウスなどの入力ユニット806と、各種類のタイプのモニタ、スピーカーなどの出力ユニット807と、磁気ディスク、光ディスクなどの記憶ユニット808と、ネットワークカード、モデム、無線通信送受信機などの通信ユニット809とを備える機器800内の複数の部品はI/Oインターフェース805に接続される。通信ユニット809は、機器800がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又は様々なテレコムネットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを許容する。
【0094】
計算ユニット801は処理と計算能力を有する様々な汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット801の一部の例は、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、様々な専用の人工知能(AI)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行する様々な計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むが、これらに限定されない。計算ユニット801は上記説明された各方法及び処理、例えば道路案内方法を実行する。例えば、いくつかの実施例では、道路案内方法は、記憶ユニット808など、機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができる。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部又はすべてはROM802及び/又は通信ユニット809を介して機器800にロード及び/又はインストールされる。コンピュータプログラムがRAM803にロードされ且つ計算ユニット801によって実行される際に、上記説明された道路案内方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。代替的に、他の実施例では、計算ユニット801は他の任意の適切な方法(例えば、ファームウェアを介して)を介して、道路案内方法を実行するように構成されてもよい。
【0095】
本明細書の上記システム及び技術の様々な実施形態はデジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックス・プログラマブル・ロジック・デバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施されてもよく、当該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを備えるプログラム可能なシステムで実行及び/又は解釈することができ、当該プログラマブルプロセッサは、特定用途向け又は汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令を当該ストレージシステム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0096】
本出願の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書くことができる。これらのプログラムコードは、プロセッサ又がコントローラによって実行された際に、フローチャート及び/又はブロック図によって規定された機能/動作が実施されるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供することができる。プログラムコードは、完全に機械上で実行され、部分的に機械上で実行され、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的に機械上で実行され、かつ部分的にリモート機械上で実行され、又は完全にリモート機械又はサーバ上で実行されてもよい。
【0097】
本出願の文脈では、機械読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用されたり、又は命令実行システム、装置、またはデバイスと組み合わせて使用されたりするプログラムを含むか、又は記憶できる有形の媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体または機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線的、又は半導体システム、装置又はデバイス、または上記内容の任意の適切な組み合わせを備えることができるが、これらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のラインに基づく電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または上記内容のいずれかの適切な組み合わせを含む。
【0098】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明されたシステム及び技術をコンピュータ上で実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)、並びにキーボードとポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)を有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスを介して入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形式のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形式(音響入力と、音声入力または、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0099】
ここで説明されるシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを備える計算システム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェアコンポーネントを備える計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを備える計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザは、当該グラフィカルユーザインタフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されたシステム及び技術の実施形態とインタラクションを行う)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを備える計算システムで実施することができる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0100】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを備えることができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、かつ互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによってクライアントとサーバとの関係が生成される。サーバはクラウドサーバであってもよく、分散システムのサーバであってもよく、或いはブロックチェーンと組み合わせたサーバであってもよい。
【0101】
なお、上記様々な形式のフローを用いて、ステップを並べ替え、追加又は削除することができる。例えば、本発明開示に記載される各ステップは、本開示で開示された技術案の所望の結果を実現できる限り、並列的に実行されても良いし、順次実行されてもよく、異なる順序で実行されてもよいが、本明細書では限定されない。
【0102】
上記具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要件や他の要因に応じて、様々な修正、組み合せ、一部の組み合せ及び代替を行うことができることを理解されたい。本開示の精神及び原則内で行われる修正、同等の置き換え及び改善などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。