(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130785
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】画面表示制御装置、画面表示制御方法、および、画面表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20220831BHJP
G16H 80/00 20180101ALI20220831BHJP
【FI】
G06F3/0484
G16H80/00
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021029368
(22)【出願日】2021-02-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】395011562
【氏名又は名称】三菱電機ITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福本 武
【テーマコード(参考)】
5E555
5L099
【Fターム(参考)】
5E555AA41
5E555AA71
5E555BA22
5E555BB22
5E555BC17
5E555CA02
5E555CA12
5E555CA18
5E555CC03
5E555DA01
5E555DB03
5E555DC05
5E555EA03
5E555EA05
5E555FA00
5L099AA21
(57)【要約】
【課題】職種の情報を用いて職種ごとの表示画面を提供することで、きめ細かい画面表示制御を行うことを目的とする。
【解決手段】操作カウント部120は、兼務情報53と操作履歴情報55とに基づいて、職種ごとに前記職種における操作画面の操作回数をカウントする。また、操作カウント部120は、兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントする。そして、操作カウント部120は、カウント結果を職種別カウント情報56として生成する。画面構成部130は、職種別カウント情報56に設定されたカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成58として生成する。画面表示部140は、作業者の職種を取得し、作業者の職種に対応する職種別表示画面構成に基づいて、表示機器941に職種別表示画面を表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者により利用される情報システムが備える表示機器に表示する表示画面を制御する画面表示制御装置において、
前記作業者がとり得る職種と前記職種と兼務される職種である兼務職種とが設定された兼務情報と、前記作業者により操作された操作画面の履歴を蓄積した操作履歴情報とに基づいて、職種ごとに前記職種における操作画面の操作回数をカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントし、カウント結果を職種別カウント情報として生成する操作カウント部と、
前記職種別カウント情報に設定された前記カウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、前記優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成として生成する画面構成部と、
前記情報システムにログインした作業者の職種を取得し、前記作業者の職種に対応する職種別表示画面構成に基づいて、前記表示機器に職種別表示画面を表示する画面表示部とを備える画面表示制御装置。
【請求項2】
前記画面構成部は、
前記職種ごとの操作画面の優先順位の高い方から、少なくとも2つの操作画面の配列を順に抽出し、前記操作画面の配列に前記優先順位に応じたタグを設定し、前記タグを前記操作画面の配列を対応付けた前記職種別表示画面構成を生成する請求項1に記載の画面表示制御装置。
【請求項3】
前記画面構成部は、
前記職種ごとの操作画面の操作回数のカウント結果と、操作画面の表示に関するルールである操作画面ルールとを用いて、前記職種ごとの操作画面の優先順位を決定する請求項1または請求項2に記載の画面表示制御装置。
【請求項4】
前記操作画面ルールは、操作画面の表示位置を固定とする情報を含む請求項3に記載の画面表示制御装置。
【請求項5】
前記操作カウント部は、
前記兼務情報と、前記作業者により第1操作がされた操作画面の履歴と第2操作がされた操作画面の履歴とを前記操作された操作画面の履歴として蓄積した前記操作履歴情報とに基づいて、前記職種における操作画面の第1操作回数と第2操作回数とをカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の第1操作回数と第2操作回数と同一の第1操作回数と第2操作回数とをカウントし、カウント結果を前記職種別カウント情報として生成する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画面表示制御装置。
【請求項6】
前記画面構成部は、
前記職種別カウント情報に設定された操作画面の第1操作回数のカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を第1優先順位として決定するとともに、操作画面の第2操作回数のカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を第2優先順位として決定し、前記第1優先順位の高い方から前記画面の配列を順に抽出し、前記操作画面の配列に第1タグを設定するとともに、前記第2優先順位の高い方から前記操作画面の配列を順に抽出し、前記操作画面の配列に第2タグを設定し、前記第1タグが設定された前記操作画面の配列と前記第2タグが設定された前記操作画面の配列とに基づいて、前記職種別表示画面構成を生成する請求項5に記載の画面表示制御装置。
【請求項7】
前記画面構成部は、
前記職種別カウント情報に設定された職種ごとの操作画面の第1操作回数と第2操作回数とを合算したカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定する請求項5に記載の画面表示制御装置。
【請求項8】
前記第1操作は入力操作であり、前記第2操作は閲覧操作である請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の画面表示制御装置。
【請求項9】
前記情報システムは、病院の作業者により利用される治療RIS(Radiology Information System)である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画面表示制御装置。
【請求項10】
作業者により利用される情報システムが備える表示機器に表示する表示画面を制御する画面表示制御装置の画面表示制御方法において、
操作カウント部が、前記作業者がとり得る職種と前記職種と兼務される職種である兼務職種とが設定された兼務情報と、前記作業者により操作された操作画面の履歴を蓄積した操作履歴情報とに基づいて、職種ごとに前記職種における操作画面の操作回数をカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントし、カウント結果を職種別カウント情報として生成し、
画面構成部が、前記職種別カウント情報に設定された前記カウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、前記優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成として生成し、
画面表示部が、前記情報システムにログインした作業者の職種を取得し、前記作業者の職種に対応する職種別表示画面構成に基づいて、前記表示機器に職種別表示画面を表示する画面表示制御方法。
【請求項11】
作業者により利用される情報システムが備える表示機器に表示する表示画面を制御する画面表示制御装置の画面表示制御プログラムにおいて、
前記作業者がとり得る職種と前記職種と兼務される職種である兼務職種とが設定された兼務情報と、前記作業者により操作された操作画面の履歴を蓄積した操作履歴情報とに基づいて、職種ごとに前記職種における操作画面の操作回数をカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントし、カウント結果を職種別カウント情報として生成する操作カウント処理と、
前記職種別カウント情報に設定された前記カウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、前記優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成として生成する画面構成処理と、
前記情報システムにログインした作業者の職種を取得し、前記作業者の職種に対応する職種別表示画面構成に基づいて、前記表示機器に職種別表示画面を表示する画面表示処理と
をコンピュータである前記画面表示制御装置に実行させる画面表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画面表示制御装置、画面表示制御方法、および、画面表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
治療RIS(Radiology Information System)は、放射線治療部門において用いられる情報システムである。この治療RISでは、チーム医療の考えの基、治療に関して、医師、放射線治療技師、看護師、および物理士といった職種が連携を行う。
そのため、1治療に関する治療RISへのデータ入力は、職種ごとに該当箇所を担当することが多い。また閲覧に関しては、職種ごとに必要とする箇所が異なる場合もある。
【0003】
しかしながら、一般的な治療RISでは職種ごとに画面の配列を変更する機能はなく、職種によっては必要な箇所に表示を移動するために、画面スクロールあるいはマウスクリックが都度必要となる場合もあった。
【0004】
特許文献1では、電子カルテの管理に関して、閲覧の履歴を閲覧ログテーブルに記憶する。閲覧ログテーブルには、患者ID、利用者ID、閲覧日時、閲覧内容、閲覧回数が記憶される。そして、別途保持している利用者テーブルにより、利用者IDの職種(医師、看護師等)が確認できる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、利用者ごとの電子カルテの閲覧履歴を保持し、電子カルテを閲覧する前に閲覧者情報を表示させることで、不要な閲覧を抑止することを目的としている。しかし特許文献1では、利用者の職種の情報を用いたきめ細かい閲覧制御をすることはできない。
【0007】
本開示では、職種の情報を用いて職種ごとの表示画面を提供することで、きめ細かい画面表示制御を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る画面表示制御装置は、作業者により利用される情報システムが備える表示機器に表示する表示画面を制御する画面表示制御装置において、
前記作業者がとり得る職種と前記職種と兼務される職種である兼務職種とが設定された兼務情報と、前記作業者により操作された操作画面の履歴を蓄積した操作履歴情報とに基づいて、職種ごとに前記職種における操作画面の操作回数をカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントし、カウント結果を職種別カウント情報として生成する操作カウント部と、
前記職種別カウント情報に設定された前記カウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、前記優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成として生成する画面構成部と、
前記情報システムにログインした作業者の職種を取得し、前記作業者の職種に対応する職種別表示画面構成に基づいて、前記表示機器に職種別表示画面を表示する画面表示部とを備える。
【0009】
前記画面構成部は、
前記職種ごとの操作画面の優先順位の高い方から、少なくとも2つの操作画面の配列を順に抽出し、前記操作画面の配列に前記優先順位に応じたタグを設定し、前記タグを前記操作画面の配列を対応付けた前記職種別表示画面構成を生成する。
【0010】
前記画面構成部は、
前記職種ごとの操作画面の操作回数のカウント結果と、操作画面の表示に関するルールである操作画面ルールとを用いて、前記職種ごとの操作画面の優先順位を決定する。
【0011】
前記操作画面ルールは、操作画面の表示位置を固定とする情報を含む。
【0012】
前記操作カウント部は、
前記兼務情報と、前記作業者により第1操作がされた操作画面の履歴と第2操作がされた操作画面の履歴とを前記操作された操作画面の履歴として蓄積した前記操作履歴情報とに基づいて、前記職種における操作画面の第1操作回数と第2操作回数とをカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の第1操作回数と第2操作回数と同一の第1操作回数と第2操作回数とをカウントし、カウント結果を前記職種別カウント情報として生成する。
【0013】
前記画面構成部は、
前記職種別カウント情報に設定された操作画面の第1操作回数のカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を第1優先順位として決定するとともに、操作画面の第2操作回数のカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を第2優先順位として決定し、前記第1優先順位の高い方から前記画面の配列を順に抽出し、前記操作画面の配列に第1タグを設定するとともに、前記第2優先順位の高い方から前記操作画面の配列を順に抽出し、前記操作画面の配列に第2タグを設定し、前記第1タグが設定された前記操作画面の配列と前記第2タグが設定された前記操作画面の配列とに基づいて、前記職種別表示画面構成を生成する。
【0014】
前記画面構成部は、
前記職種別カウント情報に設定された職種ごとの操作画面の第1操作回数と第2操作回数とを合算したカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定する。
【0015】
前記第1操作は入力操作であり、前記第2操作は閲覧操作である。
【0016】
前記情報システムは、病院の作業者により利用される治療RIS(Radiology Information System)である。
【0017】
本開示に係る画面表示制御方法は、作業者により利用される情報システムが備える表示機器に表示する表示画面を制御する画面表示制御装置の画面表示制御方法において、
操作カウント部が、前記作業者がとり得る職種と前記職種と兼務される職種である兼務職種とが設定された兼務情報と、前記作業者により操作された操作画面の履歴を蓄積した操作履歴情報とに基づいて、職種ごとに前記職種における操作画面の操作回数をカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントし、カウント結果を職種別カウント情報として生成し、
画面構成部が、前記職種別カウント情報に設定された前記カウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、前記優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成として生成し、
画面表示部が、前記情報システムにログインした作業者の職種を取得し、前記作業者の職種に対応する職種別表示画面構成に基づいて、前記表示機器に職種別表示画面を表示する。
【0018】
本開示に係る画面表示制御プログラムは、作業者により利用される情報システムが備える表示機器に表示する表示画面を制御する画面表示制御装置の画面表示制御プログラムにおいて、
前記作業者がとり得る職種と前記職種と兼務される職種である兼務職種とが設定された兼務情報と、前記作業者により操作された操作画面の履歴を蓄積した操作履歴情報とに基づいて、職種ごとに前記職種における操作画面の操作回数をカウントするとともに、前記兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントし、カウント結果を職種別カウント情報として生成する操作カウント処理と、
前記職種別カウント情報に設定された前記カウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、前記優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成として生成する画面構成処理と、
前記情報システムにログインした作業者の職種を取得し、前記作業者の職種に対応する職種別表示画面構成に基づいて、前記表示機器に職種別表示画面を表示する画面表示処理と
をコンピュータである前記画面表示制御装置に実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本開示に係る画面表示制御装置では、操作カウント部が、職種ごとに操作画面の操作回数をカウントする際に、前記職種と兼務される兼務職種にも前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントする。また、画面構成部は、カウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定し、前記優先順位に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成として生成する。よって、本開示に係る画面表示制御装置によれば、職種の兼務状況を加味した職種の情報を用いて、職種ごとに適切な表示画面を提供することができ、よりきめ細かい画面表示制御を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施の形態1に係る画面表示制御装置の構成例を示す図。
【
図2】実施の形態1に係る表示画面構成および職種指定情報の例を示す図。
【
図3】実施の形態1に係る兼務情報および人員管理情報の例を示す図。
【
図5】実施の形態1に係る履歴蓄積処理を示すフロー図。
【
図6】実施の形態1に係る操作履歴情報の構成例と操作カウント処理の具体例を示す図。
【
図7】実施の形態1に係る操作カウント処理を示すフロー図。
【
図8】実施の形態1に係る職種別カウント情報および優先順位情報の構成例を示す図。
【
図9】実施の形態1に係る画面構成処理を示すフロー図。
【
図10】実施の形態1に係る職種別表示画面構成の構成例を示す図。
【
図11】実施の形態1に係る画面表示処理を示すフロー図。
【
図12】実施の形態1に係る職種別表示画面と表示画面の構成例を示す図。
【
図13】実施の形態1の変形例2に係る操作画面ルールおよび職種別表示画面構成の構成例を示す図。
【
図14】実施の形態1の変形例3に係る画面表示制御装置の構成例を示す図。
【
図15】実施の形態2に係る履歴蓄積処理を示すフロー図。
【
図16】実施の形態2に係る操作履歴情報の構成例と操作カウント処理の具体例を示す図。
【
図17】実施の形態2に係る職種別カウント情報の構成例を示す図。
【
図18】実施の形態2に係る操作画面ルールの構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
【0022】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を用いて、本実施の形態に係る画面表示制御装置100の構成例について説明する。
【0023】
画面表示制御装置100は、作業者により利用される情報システム600が備える表示機器941に表示する表示画面500を制御する装置である。
情報システム600は、例えば、病院の作業者により利用される治療RISである。治療RISは、放射線治療部門において用いられる。この治療RISでは、チーム医療の考えの基、治療に関して、医師、放射線治療技師、看護師、および物理士といった職種が連携を行う。よって、治療RISでは、医師、放射線治療技師、看護師、および物理士といった職種が作業者となる。
【0024】
画面表示制御装置100は、コンピュータである。画面表示制御装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0025】
画面表示制御装置100は、機能要素として、履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140と記憶部150を備える。記憶部150には、表示画面構成51と職種指定情報52と兼務情報53と人員管理情報54と操作履歴情報55と職種別カウント情報56と優先順位情報57と職種別表示画面構成58と操作画面ルール59が記憶される。
【0026】
履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140の機能は、ソフトウェアにより実現される。
記憶部150は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部150は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
【0027】
プロセッサ910は、画面表示制御プログラムを実行する装置である。画面表示制御プログラムは、履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
【0028】
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
【0029】
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
【0030】
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
【0031】
通信装置950は、ネットワークを介して他の装置と通信する。通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、有線または無線で、LAN、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
【0032】
画面表示制御プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、画面表示制御プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、画面表示制御プログラムを実行する。画面表示制御プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている画面表示制御プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、画面表示制御プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
【0033】
画面表示制御装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、画面表示制御プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、画面表示制御プログラムを実行する装置である。
【0034】
画面表示制御プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
【0035】
履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140の各部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えてもよい。画面表示制御プログラムは、履歴蓄積処理と操作カウント処理と画面構成処理と画面表示処理といった画面表示制御処理を、コンピュータに実行させる。また、画面表示制御方法は、画面表示制御装置100が画面表示制御プログラムを実行することにより行われる方法である。
画面表示制御プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、画面表示制御プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0036】
***動作の説明***
図2から
図13を用いて、本実施の形態に係る画面表示制御装置100の動作について説明する。
画面表示制御装置100の動作手順は、画面表示制御方法および画面表示制御処理に相当する。また、画面表示制御装置100の動作を実現するプログラムは、画面表示制御プログラムに相当する。
【0037】
図2は、本実施の形態に係る表示画面構成51および職種指定情報52の例を示す図である。
図3は、本実施の形態に係る兼務情報53および人員管理情報54の例を示す図である。
図4は、本実施の形態に係る表示画面500の例を示す図である。
【0038】
表示画面構成51は、表示機器941に表示する画面の構成を表す情報である。
図2の表示画面構成51により、
図4の表示画面500が表示される。表示画面500は、後述する操作履歴情報55を蓄積するための初期画面でもある。
表示画面構成51には、タグ名、操作画面ID(IDentifier)、画面名称が設定されている。表示画面構成51にしたがって、
図4の表示画面500には、患者、計画、および実績のタグと、タグに応じた操作画面501の配列が表示される。
【0039】
本実施の形態では、表示画面を上下に2分割して、2つの操作画面501を表示する例を示しているが、表示画面を分割せずに1つの操作画面を表示してもよい。また、表示画面を左右に分割してもよいし、3つ以上の操作画面を表示できるように表示画面を任意に分割してもよい。
【0040】
職種指定情報52は、職種を識別する職種IDと職種が設定されている。ここでは、チーム医療として関係する全職種が登録されている。
【0041】
兼務情報53は、作業者がとり得る職種531と、職種531と兼務される職種である兼務職種532とが設定される。職種の兼務状況は病院ごとに異なるため、兼務情報53は病院ごとに設定されている。よって、兼務情報53は、病院管理情報ともいう。
兼務情報53には、病院を識別する病院IDと、職種の兼務状況を表す職種IDが設定されている。
例えば職種S01には兼務する職種が無いため、自身の職種S01のみが設定される。一方、職種S02には兼務する職種(兼務職種)があり、兼務職種は職種S01である。よって、職種S02には、S01とS02が設定されている。
図3の兼務情報53において、〇で囲まれていない職種IDは自己の職種531であり、〇で囲まれた職種IDは兼務職種532である。
【0042】
具体的には、H001の病院では、サブ医師(S02)の役割は、サブ医師(S02)とともに、医師(S01)が兼務する状況であることを示している。また、放射線治療技師(S04)と物理士(S05)は互いに兼務する状況であることを示している。
また、H003の病院では、放射線治療技師(S04)が物理士(S05)の仕事を兼務している状況を示している。つまり、H003の病院には、物理士(S05)がいないことを意味する。
兼務情報53における兼務設定は、法令で定められた業務範囲に則り行われているものとする。
【0043】
人員管理情報54は、病院ごとに、個人を識別する個人IDと職種IDとを紐づける情報である。
人員管理情報54には、病院ID、職種ID、個人ID、および氏名が設定されている。
【0044】
<履歴蓄積処理>
図5は、本実施の形態に係る履歴蓄積処理を示すフロー図である。
履歴蓄積処理では、履歴蓄積部110は、作業者により操作された操作画面501の履歴を操作履歴情報55に蓄積する。
【0045】
ステップS101において、履歴蓄積部110は、作業者のログイン処理に伴い、個人IDおよびログイン時間を特定する。
ステップS102において、履歴蓄積部110は、作業者からの指定により表示画面500を表示する。
ステップS103において、履歴蓄積部110は、操作画面IDが付与された操作画面501における操作を収集し、操作の履歴として蓄積する。例えば、履歴蓄積部110は、キーボード、マウス、タッチパネル、視線入力インタフェース等、各種入力インタフェースからの操作を受け付けた履歴を、操作の履歴として蓄積する。
ステップS104において、履歴蓄積部110は、作業者のログアウトのタイミングで、ログイン時間内の操作の履歴を、操作履歴情報55に蓄積する。
【0046】
図6は、本実施の形態に係る操作履歴情報55の構成例と操作カウント処理の具体例を示す図である。
操作履歴情報55は、病院ごと、かつ、日にちごとに、作業者により操作された操作画面501の履歴を蓄積した情報である。
操作履歴情報55には、個人ID、ログイン時間、ログアウト時間、および、操作履歴が設定される。操作履歴には、操作された操作画面501を識別する操作画面IDが設定される。なお、本実施の形態では、履歴蓄積部は、操作の種別として操作ID(01)の操作の履歴を取得するものとする。操作ID(01)は、例えば、入力操作である。
【0047】
操作履歴情報55は、病院ごとかつ日にちごとの、1ログインの間での個人ごとの操作履歴を蓄積する。
図6の例では、病院IDは履歴レコードに含まれていないが、病院IDが含まれていてもよい。また、ログイン時間およびログアウト時間は、年の情報を含んでもよい。
【0048】
<操作カウント処理>
図7は、本実施の形態に係る操作カウント処理を示すフロー図である。
図8は、本実施の形態に係る職種別カウント情報56および優先順位情報57の構成例を示す図である。
操作カウント処理では、操作カウント部120は、兼務情報53と操作履歴情報55とに基づいて、職種ごとに、職種における操作画面の操作回数をカウントする。また、操作カウント部120は、カウントした職種に兼務職種があれば、兼務職種に前記職種における操作画面の操作回数と同一の操作回数をカウントし、カウント結果を職種別カウント情報56として生成する。
【0049】
ステップS201において、操作カウント部120は、所定のタイミングで、操作履歴情報55を1レコードずつ参照する。そして、以下のステップS202からステップS204の処理を、操作履歴情報55の全レコードについて繰り返す。
図6の例では、操作カウント部120は、個人ID「K04」による入力操作の履歴である操作画面ID「G03-02」が設定された1レコード目を取得する。
【0050】
ステップS202において、操作カウント部120は、人員管理情報54を参照して、該当レコードの個人IDの病院IDと職種IDを特定する。
図3および
図6の例では、個人ID「K04」から、病院ID「H001」および職種ID「S04」が特定される。
【0051】
ステップS203において、操作カウント部120は、病院IDをキーにして兼務情報53を検索し、該当の職種IDの兼務状況を特定する。
図3および
図6の例では、操作カウント部120は、病院ID「H001」における職種ID「S04」は、「S04」および「S05」の指定があることを特定する。つまり、兼務情報53では、職種ID「S04」は、自己の職種531である「S04」に加え、兼務職種532である「S05」も兼務していることを示している。
【0052】
ステップS204において、操作カウント部120は、兼務情報53と操作履歴情報55に基づいて、職種および兼務職種について操作回数をカウントし、職種別カウント情報56を生成する。
図6の例では、操作カウント部120は、「G03-02」の入力操作履歴(操作ID 01)をS04およびS05の履歴として操作回数を加算している。
図6の例では、「G03-02」の入力操作履歴(操作ID 01)をS04およびS05の履歴として「1」を設定している。操作回数は操作履歴の数を表しているため、操作履歴数ともいう。
【0053】
操作カウント処理では、操作履歴情報55と人員管理情報54とに基づき、職種ごとの操作履歴を蓄積する。そのときに、兼務情報53を参照して、病院ごとの職種の兼務状況を履歴に反映させる。つまり、兼務状況により、1つの操作履歴が複数職種の履歴に反映される。
図6の例では、実線が本来の職種に基づく履歴、点線が兼務の職種に基づく履歴となり、より実際の操作者の実情を履歴に反映させることができる。実線は個人ID「K04」の職種ID「S04」におけるカウントを表し、点線は個人ID「K04」の職種ID「S04」が兼務する職種ID「S05」(兼務職種)におけるカウントを表す。
【0054】
<画面構成処理>
図9は、本実施の形態に係る画面構成処理を示すフロー図である。
図10は、本実施の形態に係る職種別表示画面構成58の構成例を示す図である。
画面構成処理では、画面構成部130は、職種別カウント情報56に設定されたカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定する。職種ごとの操作画面の優先順位を決定した情報を
図8の優先順位情報57とする。画面構成部130は、優先順位情報57に基づいて職種ごとの表示画面の構成を職種別表示画面構成58として生成する。
【0055】
ステップS301において、画面構成部130は、所定のタイミングで、職種別カウント情報56から職種ID毎の操作回数を取得する。そして、以下のステップS302からステップS303の処理を、全職種IDについて繰り返す。
【0056】
図8の例において、例えば、画面構成部130は、職種別カウント情報56から職種ID「S04」の操作回数を取得する。職種別カウント情報56では、職種ID「S04」には、G01-01,G01-02,G02-01,・・・,G03-02の操作画面ID順に、40.80.53.0,0,10との操作回数が設定されている。
【0057】
ステップS302において、画面構成部130は、操作回数が多い順に、操作画面IDの優先順位を決定する。
図8の優先順位情報57の職種ID「S04」の例では、G01-01,G01-02,G02-01,・・・,G03-02の操作画面IDを、操作回数が多い順番に、G01-02(80回),G02-01(53回),G01-01(40回),・・・,G03-01(0回)と並べ替えている。
【0058】
ステップS303において、画面構成部130は、職種ごとの操作画面の優先順位の高い方から、少なくとも2つの操作画面の配列を順に抽出し、抽出した操作画面の配列に優先順位に応じたタグを設定する。タグを操作画面の配列を対応付けた画面構成の情報を職種別表示画面構成58とする。
【0059】
図10の職種別表示画面構成58では、職種IDごとに、タグ番号と操作画面の配列とが設定されている。
図10の例では、タグ番号「01」から「03」の順に、優先順位が高い操作画面の配列が対応付けられている。
具体的には、職種ID「S04」の例では、「G01-02とG02-01」の配列に、優先順位が最も高いタグ番号「01」が設定され、「G01-01とG03-02」の配列に、次に優先順位が高いタグ番号「02」が設定され、「G02-02とG03-01」の配列に、「02」の次に優先順位が高いタグ番号「03」が設定される。
【0060】
<画面表示処理>
図11は、本実施の形態に係る画面表示処理を示すフロー図である。
画面表示処理では、画面表示部140は、情報システム600にログインした作業者の職種を取得し、作業者の職種に対応する職種別表示画面構成58に基づいて、表示機器941に職種別表示画面510を表示する。
【0061】
ステップS401において、画面表示部140は、作業者のログイン処理に伴い、人員管理情報54から個人IDに対応する職種IDを特定する。
例えば、個人ID「K04」の作業者がログインした場合、人員管理情報54から職種ID「S04」と特定する。
【0062】
ステップS402において、画面表示部140は、職種別表示画面構成58を参照し、特定した職種IDに対応する職種別表示画面構成があるか否かを判定する。対応する職種別表示画面構成があれば、ステップS403に進む。対応する職種別表示画面構成がなければ、ステップS404に進む。
個人ID「K04」の作業者がログインした場合、
図10の例では、職種ID「S04」に対応する職種別表示画面構成があるため、ステップS403に進む。
【0063】
ステップS403において、画面表示部140は、職種別表示画面構成58を参照して、作業者の職種IDに対応する職種別表示画面構成を特定する。
【0064】
ステップS404では、職種別表示画面構成58に、作業者の職種IDに対応する職種別表示画面構成が無いことを意味する。このため、画面表示部140は、通常の表示画面構成51を特定する。
【0065】
ステップS405において、画面表示部140は、ステップS403あるいはステップS404において特定された画面構成に応じて、表示機器941に職種別表示画面510あるいは表示画面500を表示する。
具体的には、画面表示部140は、ステップS403において職種別表示画面構成が特定された場合は、その職種別表示画面構成に応じて、表示機器941に職種別表示画面510を表示する。一方、画面表示部140は、ステップS404において表示画面構成51が特定された場合は、その表示画面構成51に応じて、表示機器941に表示画面500を表示する。
【0066】
図12は、本実施の形態に係る職種別表示画面510と表示画面500の構成例を示す図である。
表示画面500は、操作履歴情報55を蓄積するための初期画面でもある。表示画面500は、表示画面構成51に基づいて表示される。表示画面500には、タグ502(患者、計画、実績)の切り替えにより、操作画面501(患者データ入力画面等)が表示される。
【0067】
職種別表示画面510は、職種別表示画面構成58に基づいて表示される。職種別表示画面510は、特定の職種向けに構成された画面である。
図12では、放射線治療技師(職種ID「S04」)向けに操作画面501が構成された画面が示されている。
職種別表示画面510において、タグ502(01,02,03)は表示される操作画面501の優先順位の高さを表している。タグ「01」を選択すると、優先順位の最も高い操作画面501の配列が表示される。
図12の例では、タグ「01」を選択すると、
図8の優先順位情報57の職種ID「S04」において、優先順位の高いG01-02とG02-01とが表示される。優先順位の高いG01-02とG02-01とは、
図10の職種別表示画面構成58の職種ID「S04」において、タグ「01」が設定されている。
【0068】
なお、作業者からの要求により、表示画面500と職種別表示画面510とが切替可能な構成としてもよい。
【0069】
***他の構成***
<変形例1>
本実施の形態では、情報システム600の例として治療RISを用いて説明した。しかし、複数の職種の作業員によって利用される情報システムであればその他の情報システムであっても本実施の形態は適用可能である。
【0070】
<変形例2>
本実施の形態に係る画面表示制御装置100は、職種別の操作画面の操作回数により、表示画面の画面構成を特定の職種向けに完全に変更する機能を備えている。しかし、操作数により画面構成を完全に変更すると、操作勝手が悪くなる可能性がある。
よって、操作回数、職種IDに寄らず、固定画面として表示した方が操作性がよい操作画面であれば、固定としてもよい。
特定の操作画面の表示位置を固定とする場合、操作履歴情報55に操作回数は蓄積するものの、職種別表示画面構成58の作成時には操作画面ルール59にしたがって、固定の操作画面IDを反映する。
【0071】
図13は、本実施の形態の変形例2に係る操作画面ルール59および職種別表示画面構成58aの構成例を示す図である。
操作画面ルール59は、操作画面501の表示に関するルールである。
図13の操作画面ルール59では、タグに対応する操作画面の配列において、固定とすべき操作画面の操作画面IDが設定されている。
【0072】
画面構成部130は、職種ごとの操作画面の操作回数のカウント結果と、操作画面の表示に関するルールである操作画面ルール59とを用いて、職種別表示画面構成58を生成する。操作画面ルール59は、操作画面501の表示位置を固定とする情報を含む。
【0073】
本実施の形態に係る変形例2では、優先順位情報57の生成までは上記の実施の形態1と同様である。すなわち、
図8の優先順位情報57が生成される。
その後、職種別表示画面構成58の生成の際に、操作画面ルール59が加味される。よって、本実施の形態に係る変形例2では、
図10の職種別表示画面構成58の代わりに、
図13の職種別表示画面構成58aが生成される。
図13では、操作画面ルール59に基づき、G01-01とG02-01の操作画面を固定表示とする。点線で囲まれた部分は操作画面ルール59に基づき固定表示となる。それ以外を優先順位情報57に基づく順番とする。
【0074】
<変形例3>
図14は、本実施の形態の変形例3に係る画面表示制御装置100の構成例である。
本実施の形態では、画面表示制御装置100における履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140の機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140の機能がハードウェアで実現されてもよい。
【0075】
すなわち、
図14に示すように、
図1におけるプロセッサ910を電子回路909に置き換えてもよい。
電子回路909は、履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated
Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
【0076】
別の変形例として、履歴蓄積部110と操作カウント部120と画面構成部130と画面表示部140の一部の機能が専用のハードウェアで実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
【0077】
プロセッサ910と、メモリ921と、電子回路909とを、総称して「プロセッシングサーキットリ」という。つまり、画面表示制御装置100の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
【0078】
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る画面表示制御装置100によれば、兼務職種を加味した職種の情報を用いて職種に応じた表示画面を提供することで、きめ細かい画面表示制御を行うことができ、より実際の作業者の実情に沿った表示画面を表示することができる。
【0079】
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点および実施の形態1に追加する点について説明する。
本実施の形態において、実施の形態1と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0080】
図15は、本実施の形態に係る履歴蓄積処理を示すフロー図である。
図16は、本実施の形態2に係る操作履歴情報55の構成例と操作カウント処理の具体例を示す図である。
図17は、本実施の形態2に係る職種別カウント情報56の構成例を示す図である。
【0081】
本実施の形態では、作業者により第1操作がされた操作画面の履歴と第2操作がされた操作画面の履歴とを、操作された操作画面の履歴として操作履歴情報55に蓄積する。
例えば、第1操作は入力操作であり、第2操作は閲覧操作である。本実施の形態では、入力操作と閲覧操作を第1の操作と第2の操作として説明するが、出力操作といった他の操作の履歴を収集してもよい。
【0082】
<履歴蓄積処理>
ステップS501において、履歴蓄積部110は、作業者のログイン処理に伴い、個人IDおよびログイン時間を特定する。
ステップS502において、履歴蓄積部110は、作業者からの指定により表示画面500を表示する。
ステップS503において、履歴蓄積部110は、操作画面IDが付与された操作画面での入力操作と閲覧操作の各々を収集し、操作の履歴として蓄積する。例えば、履歴蓄積部110は、キーボード、マウス、タッチパネル、視線入力インタフェース等、各種入力インタフェースからの操作を受け付けた履歴を、入力操作と閲覧操作の各々の操作の履歴として蓄積する。特に、閲覧については、視線入力インタフェース等により、履歴を収集することが考えられる。
ステップS504において、履歴蓄積部110は、作業者のログアウトのタイミングで、ログイン時間内の入力操作と閲覧操作の各々の操作の履歴を、操作履歴情報55に蓄積する。
【0083】
図16の操作履歴情報55には、個人ID、ログイン時間、ログアウト時間、および、操作履歴が設定される。操作履歴には、操作された操作画面501を識別する操作画面IDが設定される。なお、本実施の形態では、履歴蓄積部は、操作の種別として、入力操作(操作ID 01)と閲覧操作(操作ID 02)の各々の操作の履歴を取得するものとする。
【0084】
<操作カウント処理>
操作カウント部120は、兼務情報53と、
図16の操作履歴情報55とに基づいて、職種における操作画面の入力操作回数と閲覧操作回数とをカウントする。また、操作カウント部120は、カウントした職種に兼務職種があれば、兼務職種に前記職種における操作画面の入力操作回数と閲覧操作回数と同一の入力操作回数と閲覧操作回数とをカウントする。操作カウント部120は、カウント結果を職種別カウント情報56として生成する。
【0085】
図17の職種別カウント情報56では、職種ID別、かつ、操作ID別に、操作画面の操作回数が設定されている。
例えば、職種ID「S04」において、入力操作(操作ID 01)と閲覧操作(操作ID 02)との各々について、操作回数が設定されている。
【0086】
<画面構成処理の例1>
画面構成部130は、職種別カウント情報56に設定された、職種ごとの操作画面の入力操作回数と閲覧操作回数とを合算したカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を決定する。この場合は、
図8に示す優先順位情報57と同様の構成の優先順位情報が生成され、その後の処理は実施の形態1と同様である。
【0087】
<画面構成処理の例2>
あるいは、画面構成部130は、操作ID「01」と「02」における個別の操作回数を用いて、操作ID「01」と「02」との個別に優先順位を定めてもよい。G01-01における操作ID01の操作回数と、操作ID02の操作回数とは、別の履歴として考える。
【0088】
画面構成部130は、職種別カウント情報56に設定された操作画面の入力操作回数のカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を入力優先順位として決定する。また、画面構成部130は、操作画面の閲覧操作回数のカウント結果を用いて、職種ごとの操作画面の優先順位を閲覧優先順位として決定する。すなわち、画面構成部130は、入力操作用の優先順位情報57と、閲覧操作用の優先順位情報57とを生成する。
【0089】
そして、画面構成部130は、入力優先順位の高い方から操作画面の配列を順に抽出し、操作画面の配列に入力タグを設定する。また、画面構成部130は、閲覧優先順位の高い方から操作画面の配列を順に抽出し、操作画面の配列に閲覧タグを設定する。
画面構成部130は、入力タグが設定された操作画面の配列と閲覧タグが設定された操作画面の配列とに基づいて、職種別表示画面構成58を生成する。その後の処理は実施の形態1と同様であり、
図12に示した職種別表示画面510が入力操作用あるいは、閲覧操作用として表示される。
【0090】
<画面構成処理の例3>
あるいは、タグ番号により、操作ごとの表示画面構成を定めてもよい。
図18は、本実施の形態に係る操作画面ルール59aの構成例を示す図である。
操作画面ルール59aに基づき、例えば、タグ番号01は、閲覧操作(操作ID 02)の上位順位1,2の操作画面ID、タグ番号02は、入力操作(操作ID 01)の上位順位1,2の操作画面ID、タグ番号03は、残りの操作画面IDを例えば閲覧、入力操作の合算の多い順に配置する。
【0091】
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る画面表示制御装置100によれば、入力操作と閲覧操作と各々の操作履歴を取得し、操作別に表示画面を構成することができる。よって、より実際の作業者の実情に沿った表示画面を表示することができる。
【0092】
以上の実施の形態1および2では、画面表示制御装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、画面表示制御装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。画面表示制御装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、画面表示制御装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1および2のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これら実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1および2では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【0093】
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0094】
100 画面表示制御装置、110 履歴蓄積部、120 操作カウント部、130 画面構成部、140 画面表示部、150 記憶部、51 表示画面構成、52 職種指定情報、53 兼務情報、54 人員管理情報、55 操作履歴情報、56 職種別カウント情報、57 優先順位情報、58,58a 職種別表示画面構成、59 操作画面ルール、500 表示画面、501 操作画面、510 職種別表示画面、531 職種、532 兼務職種、600 情報システム、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置。