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特開2022-13093情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013093
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220111BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20220111BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16Y10/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020115418
(22)【出願日】2020-07-03
(71)【出願人】
【識別番号】518085162
【氏名又は名称】株式会社atta
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 直輝
(72)【発明者】
【氏名】春山 佳久
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB72
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】実店舗における商品受取において、ユーザにとって商品の注文、受取及び代金の支払いを円滑に進めること。
【解決手段】実店舗及び実店舗が取引を行う商品にかかる商品店舗情報を取得する情報取得部115と、ユーザ端末201に対して商品店舗情報を送信する商品店舗表示部111と、商品店舗表示部111が送信した商品店舗情報からユーザ端末201により選択された商品店舗情報を注文情報として受信する受注部112と、受注部112が受信した注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済部113と、受注部112が注文情報を受信した場合に、実店舗において商品を受け取るユーザを照合するための照合情報をユーザ端末201と、実店舗端末202に送信する照合情報生成部114と、を備える
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実店舗における商品引き渡しのための情報処理システムであって、
前記実店舗及び前記実店舗が取引を行う商品にかかる商品店舗情報を取得する情報取得部と、ユーザ端末に対して前記商品店舗情報を送信する商品店舗表示部と、
前記商品店舗表示部が送信した前記商品店舗情報から前記ユーザ端末により選択された前記商品店舗情報を注文情報として受信する受注部と、
前記受注部が受信した前記注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済部と、
前記受注部が前記注文情報を受信した場合に、前記実店舗において前記商品を受け取るユーザを照合するための照合情報を前記ユーザ端末と、前記実店舗端末に送信する照合情報生成部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記ユーザ端末の位置情報と、前記実店舗が前記商品を提供する範囲を規定した提供範囲情報と、を取得し、
前記情報取得部が取得した前記ユーザ端末の位置情報と、前記提供範囲情報に応じて、前記ユーザ端末に前記実店舗が発信する実店舗発信情報を送信する情報発信部と、をさらに備える請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記商品の過去の取引に関する履歴情報を取得し、
前記情報取得部が取得した前記履歴情報に含まれる、前記ユーザ端末より前記注文情報を受信した時点から、前記実店舗端末より商品引渡完了通知を受信した時点までの時間の実績値を示す商品受取時間に応じて、前記商品の推定受取時間を推定する時間推定部と、前記時間推定部が推定した前記推定受取時間を前記ユーザ端末、又は前記実店舗端末のいずれかに送信する通知部と、をさらに備える、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記商品の準備時間に関する情報を含む準備時間情報を取得し、
前記ユーザ端末より受信した前記商品の受取指定時間を示す受取指定時間情報と、前記情報取得部が取得した前記準備時間情報に応じて、前記商品の準備を開始すべき時間に関する準備開始時間を推定する時間推定部と、前記時間推定部が推定した前記準備開始時間を前記実店舗端末に送信する通知部と、をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報取得部は、前記商品の準備時間に関する情報を含む準備時間情報を取得し、
前記ユーザ端末より受信した前記注文から移動開始までの猶予の時間を示す移動猶予時間情報と、前記情報取得部が取得した前記準備時間情報に応じて、前記商品の準備が完了する準備完了時間を推定する時間推定部と、前記時間推定部が推定した前記準備完了時間を前記ユーザ端末に送信する通知部と、を備える請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記注文情報を受信した時点から所定の時間内に前記実店舗端末より前記商品の引渡完了通知を受信しない場合に、前記ユーザ端末に対して前記商品が未受取であるアラートを通知し、
前記アラートの通知後に、前記ユーザ端末より送信される商品不受取通知を受信した場合に、前記実店舗端末に商品不受取通知を送信する通知部、をさらに備える請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記照合情報生成部は、前記照合情報として選択する単語の文字情報を取得し、
前記照合情報として前記単語の文字情報を前記照合情報として生成する、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
実店舗における商品引き渡しのための情報処理サーバであって、
前記実店舗及び前記実店舗が取引を行う商品にかかる商品店舗情報を取得する情報取得部と、ユーザ端末に対して前記商品店舗情報を送信する商品店舗表示部と、
前記商品店舗表示部が送信した前記商品店舗情報から前記ユーザ端末により選択された前記商品店舗情報を注文情報として受信する受注部と、
前記受注部が受信した前記注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済部と、
前記受注部が前記注文情報を受信した場合に、前記実店舗において前記商品を受け取るユーザを照合するための照合情報を前記ユーザ端末と、前記実店舗端末に送信する照合情報生成部と、
を備える情報処理サーバ。
【請求項9】
実店舗における商品引き渡しのための情報処理方法であって、
商品店舗表示部が、前記実店舗が取引を行う商品に係る商品店舗情報をユーザ端末に対して送信する商品情報送信ステップと、
受注部が、前記商品情報送信ステップにおいて前記ユーザ端末に送信した前記商品店舗情報から前記ユーザ端末により選択された前記商品店舗情報を注文情報として受信し、前記注文情報を、前記実店舗に紐づけられた実店舗端末へ送信する注文情報送信ステップと、
電子決済部が、前記注文情報送信ステップにおいて受信した前記注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済ステップと、
照合情報生成部が、前記受注部が前記注文情報を受信した場合に、前記実店舗において前記商品を受け取るユーザを照合するための照合情報を生成し、前記ユーザ端末と、前記実店舗端末に送信する照合情報送信ステップと、を含む情報処理方法。
【請求項10】
実店舗における商品引き渡しのための情報処理プログラムであって、
商品店舗表示部が、前記実店舗が取引を行う商品に係る商品店舗情報をユーザ端末に対して送信する商品情報送信ステップと、
受注部が、前記商品情報送信ステップにおいて前記ユーザ端末に送信した前記商品店舗情報から前記ユーザ端末により選択された前記商品店舗情報を注文情報として受信し、前記注文情報を、前記実店舗に紐づけられた実店舗端末へ送信する注文情報送信ステップと、
電子決済部が、前記注文情報送信ステップにおいて受信した前記注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済ステップと、
照合情報生成部が、前記受注部が前記注文情報を受信した場合に、前記実店舗において前記商品を受け取るユーザを照合するための照合情報を生成し、前記ユーザ端末と、前記実店舗端末に送信する照合情報送信ステップと、をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、新型コロナウイルスの世界的な流行により、感染拡大を防止するために行動変容が求められている。とりわけ、「3つの密(喚起の悪い密閉空間、人が密集している、近距離での会話や発声が行われる)」という3つの条件を回避することが求められ、例えば飲食店へはその対応を迫られている。一方で、飲食店において、座席数を減らすなどして、顧客同士の身体的距離を確保すると、店舗面積の利用効率が低下し、売り上げの低下のおそれがある。そこで、各飲食店においては、デリバリーやテイクアウトといった商取引形態への対応を迫られている。
【0003】
従来、ユーザが移動元において店舗に料理を注文しておき、該店舗に立ち寄って料理を受け取った上で移動先としての食事場所で料理を食するという形態が採られる場合に対応して、食事を開始可能となるまでの食事開始可能時間として適切な時間情報がユーザに提示されるようにする情報処理装置が提案されている。(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO2017/022018号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような店舗受取サービスにおいて、いわゆる「3つの密」を避けながらユーザ、店舗ともに感染のリスクを避けつつ経済活動を継続し効率化する必要があった。しかしながら、従来は、実店舗における商品受取において、ユーザにとって商品の注文、受取及び代金の支払いを円滑に進めることができなかった。
【0006】
以上により、本開示の一側面は、係る事情を鑑みてなされたものであり、実店舗における商品受取において、ユーザにとって商品の注文、受取及び代金の支払いを円滑に進めることができる情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本開示の情報処理システムは、実店舗における商品引き渡しのための情報処理システムであって、実店舗及び実店舗が取引を行う商品にかかる商品店舗情報を取得する情報取得部と、ユーザ端末に対して商品店舗情報を送信する商品店舗表示部と、商品店舗表示部が送信した商品店舗情報からユーザ端末により選択された商品店舗情報を注文情報として受信する受注部と、受注部が受信した注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済部と、受注部が注文情報を受信した場合に、実店舗において商品を受け取るユーザを照合するための照合情報をユーザ端末と、実店舗端末に送信する照合情報生成部と、
を備える。
【0008】
また、上記した目的を達成するために、本開示の情報処理サーバは、実店舗における商品引き渡しのための情報処理サーバであって、実店舗及び実店舗が取引を行う商品にかかる商品店舗情報を取得する情報取得部と、ユーザ端末に対して商品店舗情報を送信する商品店舗表示部と、商品店舗表示部が送信した商品店舗情報からユーザ端末により選択された商品店舗情報を注文情報として受信する受注部と、受注部が受信した注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済部と、受注部が注文情報を受信した場合に、実店舗において商品を受け取るユーザを照合するための照合情報をユーザ端末と、実店舗端末に送信する照合情報生成部と、を備える。
【0009】
また、上記した目的を達成するために、本開示の情報処理方法は、実店舗における商品引き渡しのための情報処理方法であって、商品店舗表示部が、前記実店舗が取引を行う商品に係る商品店舗情報をユーザ端末に対して送信する商品情報送信ステップと、受注部が、前記商品情報送信ステップにおいて前記ユーザ端末に送信した前記商品店舗情報から前記ユーザ端末により選択された前記商品店舗情報を注文情報として受信し、前記注文情報を、前記実店舗に紐づけられた実店舗端末へ送信する注文情報送信ステップと、電子決済部が、前記注文情報送信ステップにおいて受信した前記注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済ステップと、照合情報生成部が、前記受注部が前記注文情報を受信した場合に、前記実店舗において前記商品を受け取るユーザを照合するための照合情報を生成し、前記ユーザ端末と、前記実店舗端末に送信する照合情報送信ステップと、を含む。
【0010】
また、上記した目的を達成するために、本開示の情報処理プログラムは、実店舗における商品引き渡しのための情報処理プログラムであって、商品店舗表示部が、前記実店舗が取引を行う商品に係る商品店舗情報をユーザ端末に対して送信する商品情報送信ステップと、受注部が、前記商品情報送信ステップにおいて前記ユーザ端末に送信した前記商品店舗情報から前記ユーザ端末により選択された前記商品店舗情報を注文情報として受信し、前記注文情報を、前記実店舗に紐づけられた実店舗端末へ送信する注文情報送信ステップと、電子決済部が、前記注文情報送信ステップにおいて受信した前記注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済ステップと、照合情報生成部が、前記受注部が前記注文情報を受信した場合に、前記実店舗において前記商品を受け取るユーザを照合するための照合情報を生成し、前記ユーザ端末と、前記実店舗端末に送信する照合情報送信ステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、実店舗における商品受取において、ユーザにとって商品の注文、受取及び代金の支払いを円滑に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の情報処理システム等を用いて実施される商取引の概要について示す図である。
図2】本開示の実施形態に係るシステム構成図である。
図3】本開示において取り扱われる時系列の進行の一例について説明する図である。
図4】本開示の実施形態に係る処理の流れを説明するシーケンス図である。
図5】実店舗端末に表示される画面の一例を示す図である。
図6】実店舗端末に表示される画面の一例を示す図である。
図7】本開示の実施形態に係る処理の流れを説明するシーケンス図である。
図8】本開示の実施形態に係る処理の流れを説明するシーケンス図である。
図9】本開示の実施形態に係る処理の流れを説明するシーケンス図である。
図10】本開示の実施形態に係る処理の流れを説明するシーケンス図である。
図11】本開示の実施形態に係る処理の流れを説明するシーケンス図である。
図12】コンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施形態を図面に基づき説明する。
【0014】
はじめに、図1に示した模式図を用いて本開示の情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムを用いて実施される商取引の概要について説明する。
【0015】
情報処理システム1を利用するひとつの立場は、食品テイクアウトや、店頭での商品受取サービスを利用するユーザである。また、別の立場は、実店舗を営業し、テイクアウト食品を提供し、又は実店舗内の商品をとりおき顧客に引き渡す事業者(以下、実店舗ともいう)である。情報処理システム1を管理する立場は、例えばこのようなプラットフォームを運営する管理業者である。例えばユーザは端末201を用いてユーザアカウントA01にログインし、実店舗も端末202を用いて実店舗アカウントC01にログインし、各々がプラットフォームを介して商取引を行う。
【0016】
本開示において「実店舗」とは、いわゆるレトロニムであり、オンラインショップ等のネットワーク上における仮想店舗、ネットショップ、ECサイト等ではない店舗をいう。例えば、実際に品物を並べて売っている店舗、現物を手に取ることができる商店など、現実に営業している店舗をいう。また、俗語としてリアル店舗ともいう。
【0017】
また、「実店舗」において提供される「商品」には、サービス等の役務も含むものであってもよい。限定ではなく例として、マッサージサービス、クリーニングサービス、修理サービス等の実店舗において役務の提供を受けるサービスを含んでいてもよい。以下では、「商品」にはサービスも含むものとして説明する。
【0018】
ユーザは、実店舗を特定し、実店舗の提供する商品について注文を行う。注文は、実店舗へ商品を受け取りに行く前に行い、事前に電子決済をしてから実店舗へ移動する。実店舗はユーザからの注文を受けて商品を準備する。ユーザが実店舗に到着すると、実店舗における商品の準備が完了しており、注文について照合し、店員から商品を受け取る。これにより、取引は完了する。商品の代金は、ユーザが事前に登録した決済手段により支払われる。その商品の売り上げの一部が手数料として管理業者に支払われる。
【0019】
本開示に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムが用いられる、このような店頭での商品受取サービスを提供する上での課題の一側面は、以下に記載するものである。店舗におけるテイクアウトという商取引は従来からあるものであるが、その多くは、店舗という少なからず密閉された空間内で店員と客とのやりとりが行われ、店頭において客が商品の選択する時間が生じ、商品の準備が完了するまで店内に客が待つ時間が生じるというものであった。世界規模の感染症の流行下にあっては、換気のよくない密閉空間となった店内、顧客の数が多く密集した店内、人と人の距離が近く密接した店内において、ユーザと店員がやりとりを行うことを避ける必要がある。加えて、旧来の手渡し現金決済も、貨幣を介して感染のリスクがあるともいわれている。また、そのような場合に限らず、従来は、実店舗における商品受取において、ユーザにとって商品の注文、受取及び代金の支払いを円滑に進めることができなかった。
【0020】
また、本開示に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムが用いられる、このような店頭での商品受取サービスを提供する上での課題の一側面は、ユーザが、現在地の近くに事前決済可能な商品受取実店舗があることを知る機会が無いということである。
【0021】
また、本開示に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムが用いられる、このような店頭での商品受取サービスを提供する上での課題の一側面は、ユーザが実店舗へ注文を行った時点から、来店して商品を受け取るまでの時間を考慮する必要があることである。
【0022】
また、本開示に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムが用いられる、このような店頭での商品受取サービスを提供する上での課題の一側面は、ユーザが受取時間を指定した場合に、実店舗側が商品を準備するのに必要な時間を考慮する必要があるということである。
【0023】
また、本開示に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムが用いられる、このような店頭での商品受取サービスを提供する上での課題の一側面は、ユーザが受取時間を指定しない場合に、実店舗までの移動開始時間を自由に選択できないということである。
【0024】
また、本開示に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムが用いられる、このような店頭での商品受取サービスを提供する上での課題の一側面は、不要となった商品が保存のきかない性質のものであった場合に無駄が生じてしまうということである。
【0025】
また、本開示に係る情報処理システム、情報処理サーバ、情報処理方法、情報処理プログラムが用いられる、このような店頭での商品受取サービスを提供する上での課題の一側面は、実店舗での商品の受取において、照合の手間があるということである。
【0026】
<システム構成>
図2は、本開示の実施形態に係る情報処理サーバとして機能する管理サーバ101を含む情報処理システム1を示すシステム構成図である。図2で示すように、本開示の実施形態に係る情報処理システム1は、管理サーバ101と、ユーザが使用する端末201、実店舗が使用する実店舗端末202とが、ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。ネットワークNWは、例えばインターネット、VPN(Virtual Private Network)等のネットワークである。説明の簡略化のため図1では1人のユーザ、1つの実店舗を想定して端末201、202のみを示しているが、管理サーバ101はネットワークNWを介して2以上の端末、2人以上のユーザ、2以上の実店舗と接続可能である。
【0027】
情報処理システム1は、ユーザが注文を行い、事前決済を行い、実店舗において商品を受け取るという一連の商取引を支援するためのシステムである。情報処理システム1の管理業者は、当該システムを用いて実店舗の営業を行う事業者に、ユーザからの受注と事前決済を支援するサービスを提供する。運営者は、複数の実店舗に対してサービスを提供することができる。管理サーバ101は、情報処理システム1の運営者が管理を行い、ユーザが端末201を、実店舗が端末202を使用するものである。なお、管理サーバ101は、実店舗を経営する事業者自体が管理を行っても構わない。
【0028】
便宜のために、本開示において、端末201、202等が各使用者によって使用されている場合に、必要に応じて、ユーザ端末201、実店舗端末202のように、表現されてよい。
【0029】
端末201は、例えばPCや、スマートフォン、タブレットPC、及び携帯電話のような装置である。端末201は、端末にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによって管理サーバ101にアクセスしてもよい。また、管理サーバ101が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して管理サーバ101にアクセスしてもよい。
【0030】
ユーザが用いるユーザ端末201は、GPS受信装置等を備え、現在位置を測位する機能を備えており、現在位置情報を取得して管理サーバ101へ送信することが可能である。
【0031】
入力部211は、例えば、キーボードや、マウス、タッチパッド等のユーザが操作することにより情報の入力や選択が可能な装置である。情報の入力と選択とは、例えば数値や文字や記号の記入による入力、項目の選択、処理を決定する入力などである。また、スマートフォンやタブレット、PCにおける液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の出力部212と一体であるタッチパネルでもよい。また、入力部211は、音声入力装置であっても構わない。
【0032】
出力部212は、主に情報等を出力しユーザが確認できるように表示するディスプレイ装置等である。端末201と独立したディスプレイ装置であっても構わないし、スマートフォンやタブレットにおける液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置であっても構わない。
【0033】
なお端末201は、管理サーバ101とネットワークNWを介さず、サーバと一体として構成されていても構わない。
【0034】
管理サーバ101は、商品店舗表示部111と、受注部112と、電子決済部113と、照合情報生成部114と、情報取得部115と、情報発信部116と、時間推定部117と、通知部118と、情報記憶部120を備えている。
【0035】
情報記憶部121は、商品店舗情報と、ユーザ情報と、履歴情報と、単語情報とを記憶している。
【0036】
商品店舗情報は、商品情報と、店舗基礎情報と、店舗位置情報と、提供範囲情報と、実店舗発信情報と、アラート条件情報と、を含んでいる。
【0037】
商品情報は、実店舗において販売する商品に関する情報である。限定ではなく例として、商品の名称、型番、商品を準備するために必要な準備時間、価格、在庫状況、商品を表す画像、商品を注文する際のオプション情報(量、トッピング等)等を含んでいる。
【0038】
店舗基礎情報は、実店舗の基礎的な情報である。限定ではなく例として、実店舗の名称、営業時間、カテゴリ(レストラン、居酒屋、喫茶店、薬局など)、実店舗に対する評価情報、等を含んでいる。
【0039】
店舗位置情報は、実店舗の位置を示す情報であり、住所、地図上における座標、等を含んでいる。
【0040】
提供範囲情報は、実店舗が商品を提供する範囲を規定している情報であり、限定ではなく例として、市区町村などの行政区などで規定されたエリア情報や、実店舗を中心とした半径距離等により規定されている。より具体的な例として、実店舗を中心として半径5km以内などの距離情報、等を含んでいる。
【0041】
実店舗発信情報は、実店舗からユーザに対して発信する情報を含んでおり、限定ではなく例として、店舗の存在を知らせる通知、店舗からユーザに付与するクーポン情報、店舗からユーザに対する商品の特別な告知(例として、パンなどの商品が焼き立てであることを示す通知、タイムセールスを実施中であることを知らせる通知等)等を含んでいる。
【0042】
アラート条件情報は、ユーザが商品を受け取っていない場合にアラートを通知する条件を規定した情報であり、限定ではなく例として、注文より所定時間経過したか、等の時間的条件を含んでいる。より具体的な例として、2時間経過後、予定受取時間の15分前、予定受取時間の15分後など、時間に関する条件の情報を含んでいる。
【0043】
ユーザ情報は、サービスに会員登録しているユーザに関する情報であり、限定ではなく例として、ユーザの氏名、住所、年齢、生年月日、連絡先(電話番号、メールアドレス、SMS番号)、連携SNS及びSNSアカウント、電子決済手段(クレジットカード等)、ログインパスワード、位置情報取得の設定、保有ポイント、通知設定、その他の各種設定などを記憶している。
【0044】
履歴情報は、会員登録しているユーザの過去の注文情報、取引実績等を含む情報である。限定ではなく例として、注文した商品、商品に付与したオプション、注文から受け取りまでの時間、決済済商品の不受理等の実績、等を含んでいる。
【0045】
単語情報は、実店舗において、ユーザと実店舗の店員とが、注文の照合をするための照合情報である注文番号等の情報に代えて、いわゆる合言葉として、ユーザ端末と実店舗端末とに送信される、所定の言語において意味のある単語として認識される単語の情報である。限定ではなく例として、「California」のように、英語において米国の地名であると認識される単語であってもよい。
【0046】
商品店舗表示部111は、ユーザ端末201からの商品店舗表示要求に応じて、実店舗に関する商品店舗情報をユーザ端末201に送信し、表示させる機能を有している。ユーザは、ユーザ端末201を操作して、表示された実店舗を選択し、実店舗が提供する商品を選択して、注文を行う。
【0047】
受注部112は、ユーザが選択した商品情報を含む注文に関する注文情報をユーザ端末201より受信し、実店舗端末202へ送信する機能を有する。
【0048】
電子決済部113は、電子マネー、暗号資産等による電子決済を行う機能を有する。電子決済は、予めユーザにより登録された手段で行われる。例えば、クレジットカード、交通系IC、店舗ごとに独自に発行しているポイント、プラットフォームで発行しているポイントなど種々の電子決済方法を選択することができる。
【0049】
照合情報生成部114は、実店舗において、ユーザと実店舗の店員とが、注文の照合をするための、照合情報を生成し、ユーザ端末201と実店舗端末202とに送信する機能を有する。
【0050】
情報取得部115は、情報記憶部120や、ユーザ端末201、実店舗端末202から各種の情報を取得する機能を有する。
【0051】
情報発信部116は、ユーザ端末201へ、実店舗に関する情報を送信し、表示させる機能を有する。
【0052】
時間推定部117は、各種の情報を取得し、その情報に応じて種々の時間を推定する機能を有する。
【0053】
通知部118は、ユーザ端末201に対して、アラートや商品の準備の状況などを通知する機能を有する。
【0054】
<時系列及び時間についての説明>
図3は、本開示において取り扱われる時系列の進行の一例について説明する図である。この図は、ユーザが注文を行ってから商品を受け取るまでの時系列及び時間について説明するものであり、左から右に向かって時間が流れている。以下では、ユーザと実店舗の動きについて説明する。
【0055】
ユーザが注文を行うと、情報処理システム1はこれを機械的に受理し、実店舗端末202へ情報を送信する。実店舗における店員等のスタッフがこれを認識すると、実店舗側でこれを確認したことの情報をユーザに通知する。注文時にユーザは実店舗に対して受取時間を指定してもよい。また、注文後にすぐに移動を開始しなくてもよいように、移動猶予時間を設定してもよい。
【0056】
実店舗はユーザが実店舗へ到着する前に商品の準備が完了するように、商品の準備を開始する。商品の準備を開始したことをユーザへ通知してもよい。
【0057】
実店舗は、基本的にユーザが到着する前に商品の準備を完了する。商品の準備が完了したことをユーザに通知してもよい。
【0058】
ユーザが実店舗へ到着すると、実店舗からユーザへの商品の引渡しが行われる。商品の引渡しは、商品引き渡し用の特設カウンターなどで行われてよい。商品引き渡しの際には、ユーザは注文を照合するための照合情報を、実店舗の店員等に口頭で告げるか、ユーザ端末101の画面などを見せて、発注者であることを示す。実店舗の店員は、来店したユーザが発注者であることを確認したら、商品を引き渡す。
【0059】
実店舗の店員は、商品の引渡しが完了すると、実店舗端末202を操作して引渡完了通知を送信する。この操作により、商品引渡完了時刻が記憶され、注文から商品引渡までの実績値の時間を履歴情報として記憶することができる。
【0060】
特に、引き渡される商品がテイクアウト食品の場合においては、商品準備完了から商品を引き渡すまでの時間を最小限にする、可能な限り短くすることが重要である。調理後の温度、触感が重要な食品として、限定ではなく例として、コーヒー等の温かい飲み物、ラーメンやうどん等の温かい汁を含む食品、揚げ物等が挙げられる。
【0061】
<処理の流れ>
(基本的処理機能)
以上のような取引について、図4に本実施形態に係る情報処理システム、情報処理方法の処理の流れを説明するシーケンス図を示す。この図において、ユーザ、管理サーバ、実店舗がそれぞれの所定の端末を用いて処理していく流れを、図の下方向に進む時系列で表している。
【0062】
まず、ステップS101において、ユーザはユーザ端末201を操作し、商品表示部111により表示された候補の中から、所定の実店舗を選択し、その実店舗において提供している商品を選択し、その商品についての注文を行う。例えば、実店舗として所定のカフェを選択し、そのカフェの提供するメニューの中から、ホットラテ等を選択する。
【0063】
ステップS102において、管理サーバ101は、受注部112により、注文を受注し、ユーザ端末201より受注した注文の内容を確認する注文確認情報をユーザ端末201に送信する。
【0064】
ステップS103において、管理サーバ101は、ユーザ端末201より受注した注文の内容を実店舗端末202に送信する。
【0065】
注文が確定すると、電子決済部113が、決済を行う。
【0066】
ステップS104において、管理サーバ101は、照合情報生成部114により照合情報を生成する。
【0067】
ステップS105において、管理サーバ101は、照合情報生成部114により生成した照合情報を、ユーザ端末201、実店舗端末202の各々に送信する。
【0068】
なお、注文確定、電子決済、照合情報送信は同時に実施してもよい。
【0069】
図5は、実店舗端末に表示される画面の一例を示す図である。この図において、実店舗端末202には、複数のユーザから受注した注文内容が表示されている。また、注文がどの段階にあるのかも画面上段に表示されている。例えば、「Prepare」は商品準備中の状態にある注文を示し、その状態の注文が12件あることがわかる。「Picking up」は、ユーザによる商品受取待ち状態にある注文を示し、その状態にある注文が4件あることがわかる。「Done」はユーザへ商品の引渡しが完了した注文を示し、その状態にある注文が3件あることがわかる。また、各注文の詳細が示されている。「California」は照合情報生成部114が生成した単語による照合情報である。この注文において、照合情報とは別に生成される注文番号、ユーザ名、注文された商品名、商品のオプション、注文におけるアイテム数等が示されている。この画面において、「Prepare」ボタンをタップ又はクリックすることで、商品の準備を開始したことを通知することができる。
【0070】
図6は、実店舗端末202に表示される画面の一例を示す図である。この画面は、実店舗端末202側において注文の詳細を示す画面であり、「Califonia」について、ユーザ、受取予定時間、注文された商品、支払代金等が示されている。
【0071】
ステップS106において、実店舗端末202は、商品の準備を開始したことを管理サーバ101へ通知する。
【0072】
ステップS107において、管理サーバ101は、実店舗端末202より受信した、商品準備開始通知を、ユーザ端末201に送信して通知する。
【0073】
ステップS108において、実店舗端末202は、商品の準備が完了したことを管理サーバ101へ通知する。
【0074】
ステップS109において、管理サーバ101は、実店舗端末202より受信した、商品準備完了通知を、ユーザ端末201に送信して通知する。
【0075】
ステップS109において、実店舗において、ユーザとの間で商品の受け渡しが行われて取引が完了すると、店員等により実店舗端末202が操作され、管理サーバ101へ商品引渡完了通知が送信される。
【0076】
(実店舗情報発信機能)
図7に本実施形態に係る情報処理システム、情報処理方法の処理の流れを説明するシーケンス図を示す。この図において、ユーザ、管理サーバ、実店舗がそれぞれの所定の端末を用いて処理していく流れを、図の下方向に進む時系列で表している。
【0077】
まず、ステップS201において、管理サーバ101は、予め実店舗端末202より、当該実店舗が発信する実店舗発信情報を受信し、又は記憶している。具体的には、例えば実店舗が営業していることをユーザに知らせる通知、又はテイクアウト食品が出来立て、あるいは間もなく完成するなどの特別な告知情報である。
【0078】
ステップS202において、ユーザ端末201は、端末の機能を利用して現在位置情報取得し、管理サーバ101へ送信する。管理サーバ101は、情報取得部115により、ユーザ端末201の現在位置情報を取得する。現在位置情報は、ユーザ端末201又は当該端末201にインストールしているソフトウェアアプリケーションの設定により、常に取得していてもよいし、アプリの起動時のみ取得していてもよい。
【0079】
ステップS203において、管理サーバ101は、情報取得部115により、情報記憶部120に記憶している実店舗の提供範囲情報を取得する。例えば、実店舗の位置から半径5km以内にユーザが位置する場合に、ユーザに店舗の存在を知らせるための、提供範囲情報である。提供範囲情報は、距離だけでなく、提供エリアや、時間によって規定してもよい。
【0080】
ステップS204において、管理サーバ101は、情報発信部116により、ユーザ端末201の現在位置情報と、実店舗の提供範囲情報に応じて、実店舗発信情報をユーザ端末201へ送信する。例えば、ユーザの現在位置が、実店舗の位置から所定の距離の範囲内にあるときに、ユーザ端末201に対して実店舗発信情報を送信し、画面に表示させる。
【0081】
(移動時間予測機能)
図8に本実施形態に係る情報処理システム、情報処理方法の処理の流れを説明するシーケンス図を示す。この図において、ユーザ、管理サーバ、実店舗がそれぞれの所定の端末を用いて処理していく流れを、図の下方向に進む時系列で表している。
【0082】
まず、ステップS301において、ユーザはユーザ端末201を操作し、商品表示部111により表示された候補の中から、所定の実店舗を選択し、その実店舗において提供している商品を選択し、その商品についての注文を行う。
【0083】
ステップS302において、管理サーバ101は、情報取得部115により、情報記憶部120に記憶している履歴情報から、ステップS301において注文を受けたユーザの過去の商品受取時間情報を取得する。具体的には、例えば図3において説明した、注文から商品受け取りまでの時間(実績値)を参照する。
【0084】
ステップS303において、管理サーバ101は、時間推定部117により、注文を受けたユーザの過去の商品受取時間情報に応じて、現在受けている注文に係る商品をユーザが受け取るであろう推定受取時間を推定する。
【0085】
推定受取時間は実績値のみをベースにして推定してもよいが、異なる算出方法によって推定した時間を基準として補正をかけてもよい。例えば、基準となる受取時間の推定は、ユーザ端末201の現在位置と、実店舗の位置に応じて、外部のAPIなどで提供される機能を用いて、徒歩、公共交通機関、自動車などによる移動時間を計算し、基準となる受取時間を推定してもよい。基準となる移動時間を算出したら、それとユーザにおける実績値を比較し、移動時間の増減の補正をかけてもよい。
【0086】
ステップS303において、管理サーバ101は、算出された推定受取時間情報を実店舗端末202に送信する。
【0087】
(受取時間指定機能)
図9に本実施形態に係る情報処理システム、情報処理方法の処理の流れを説明するシーケンス図を示す。この図において、ユーザ、管理サーバ、実店舗がそれぞれの所定の端末を用いて処理していく流れを、図の下方向に進む時系列で表している。
【0088】
まず、ステップS401において、ユーザはユーザ端末201を操作し、商品表示部111により表示された候補の中から、所定の実店舗を選択し、その実店舗において提供している商品を選択し、その商品についての注文を行う。また、ユーザは商品の予定受取時間を指定する。
【0089】
ステップS402において、管理サーバ101は、情報取得部115により、情報記憶部120に記憶している商品情報から、その商品の準備に必要な商品準備時間情報を取得する。
【0090】
ステップS403において、管理サーバ101は、時間推定部117により、ユーザに指定された受取時間と、商品準備時間情報に応じて、現在受けている注文に係る商品を指定された受取時間までに準備完了とするために準備を開始すべき時間である推定準備開始時間情報を推定する。
【0091】
ステップS404において、管理サーバ101は、算出された推定準備開始時間情報を実店舗端末202に送信する。
【0092】
(移動時間猶予機能)
図10に本実施形態に係る情報処理システム、情報処理方法の処理の流れを説明するシーケンス図を示す。この図において、ユーザ、管理サーバ、実店舗がそれぞれの所定の端末を用いて処理していく流れを、図の下方向に進む時系列で表している。
【0093】
まず、ステップS501において、ユーザはユーザ端末201を操作し、商品表示部11により表示された候補の中から、所定の実店舗を選択し、その実店舗において提供している商品を選択し、その商品についての注文を行う。また、ユーザは、商品の準備完了時近くに実店舗に到着するためにする移動について、注文完了から即移動するのではなく、一定の猶予をもって移動するための、移動猶予時間情報を入力する。具体的には、例えば20分後、40分後、60分後など選択し、移動開始時間をずらすために移動猶予時間を入力する。
【0094】
ステップS502において、管理サーバ101は、情報取得部115により、情報記憶部120に記憶している商品情報から、その商品の準備に必要な商品準備時間情報を取得する。
【0095】
ステップS503において、管理サーバ101は、時間推定部117により、ユーザに入力された移動猶予時間と、商品準備時間情報に応じて、ユーザの移動猶予時間を考慮した、ユーザが実店舗に到着するまでに商品の準備完了とするための推定準備完了時間情報を推定する。また、実店舗端末202向けに、当該準備を開始すべき時間を推定してもよい。
【0096】
ステップS504において、管理サーバ101は、算出された推定準備完了時間情報をユーザ端末201及び実店舗端末202に送信する。
【0097】
(決済商品不受理機能)
図11に本実施形態に係る情報処理システム、情報処理方法の処理の流れを説明するシーケンス図を示す。この図において、ユーザ、管理サーバ、実店舗がそれぞれの所定の端末を用いて処理していく流れを、図の下方向に進む時系列で表している。
【0098】
まず、ステップS601において、ユーザはユーザ端末201を操作し、商品表示部111により表示された候補の中から、所定の実店舗を選択し、その実店舗において提供している商品を選択し、その商品についての注文を行う。
【0099】
ステップS602において、管理サーバ101は、情報取得部115により、情報記憶部120に記憶しているアラート条件情報から、その商品の受取が行われない場合に通知するアラートの条件を取得する。例えば、受取予定時間から30分経過後に未受取の場合などである。
【0100】
ステップS603において、管理サーバ101は、通知部118により、アラート条件に合致するかどうかを判定し、合致する場合はユーザ端末201にアラートを通知する。また、アラートともに、この商品の受け取らないことを承諾するか問い合わせする通知を同時におこなってもよい。
【0101】
ステップS604において、ユーザ端末201は、決済した商品を受け取らないことについて承諾する商品不受理通知を管理サーバ101へ送信する。この通知は、注文をキャンセルするものではなく、商品について支払う決済を実施したが、その後に不要になった商品について有効活用することを承諾するものである。例えば食品の場合はフードバンクへ寄付するなど社会的な資源有効活用として考えられる。
【0102】
ステップS605において、管理サーバ101は、商品不受理通知を実店舗端末202へ送信する。
【0103】
このように、本開示の実店舗における商品引き渡しのための情報処理システム1によれば、実店舗及び実店舗が取引を行う商品にかかる商品店舗情報を取得する情報取得部115と、ユーザ端末201に対して商品店舗情報を送信する商品店舗表示部111と、商品店舗表示部111が送信した商品店舗情報からユーザ端末201により選択された商品店舗情報を注文情報として受信する受注部112と、受注部112が受信した注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済部113と、受注部112が注文情報を受信した場合に、実店舗において商品を受け取るユーザを照合するための照合情報をユーザ端末201と、実店舗端末202に送信する照合情報生成部114と、を備えることにより、実店舗における商品受取において、ユーザにとって商品の注文、受取及び代金の支払いを円滑に進めることができる。
【0104】
さらに、情報取得部115は、ユーザ端末201の位置情報と、実店舗が商品を提供する範囲を規定した提供範囲情報と、を取得し、情報取得部115が取得したユーザ端末201の位置情報と、提供範囲情報に応じて、ユーザ端末201に実店舗が発信する実店舗発信情報を送信する情報発信部115と、を備えることにより、ユーザが、現在地の近くに事前決済可能な商品受取実店舗があり、商品を提供していることを知る機会を提供することができる。
【0105】
さらに、情報取得部115は、商品の過去の取引に関する履歴情報を取得し、情報取得部115が取得した履歴情報に含まれる、ユーザ端末より注文情報を受信した時点から、実店舗端末202より商品引渡完了通知を受信した時点までの時間の実績値を示す商品受取時間に応じて、商品の推定受取時間を推定する時間推定部117と、時間推定部117が推定した推定受取時間をユーザ端末201、又は実店舗端末202のいずれかに送信する通知部118と、を備えることにより、実店舗側で、ユーザが実店舗へ注文を行った時点から、来店して商品を受け取るまでの推定された時間を知ることができる。
【0106】
さらに、情報取得部115は、商品の準備時間に関する情報を含む準備時間情報を取得し、ユーザ端末201より受信した商品の受取指定時間を示す受取指定時間情報と、情報取得部115が取得した準備時間情報に応じて、商品の準備を開始すべき時間に関する準備開始時間を推定する時間推定部117と、時間推定部117が推定した準備開始時間を実店舗端末201に送信する通知部118と、備えることにより、ユーザに指定された受取時間がある場合でも、実店舗側が商品を準備するのに必要な準備時間を知ることができる。
【0107】
さらに、情報取得部115は、商品の準備時間に関する情報を含む準備時間情報を取得し、ユーザ端末201より受信した注文から移動開始までの猶予の時間を示す移動猶予時間情報と、情報取得部115が取得した準備時間情報に応じて、商品の準備が完了する準備完了時間を推定する時間推定部117と、時間推定部117が推定した準備完了時間をユーザ端末201に送信する通知部118と、を備えることにより、ユーザは移動開始までの猶予時間を指定でき、実店舗側もそれに即した準備時間を知ることができる。
【0108】
さらに、注文情報を受信した時点から所定の時間内に実店舗端末より商品の引渡完了通知を受信しない場合に、ユーザ端末201に対して商品が未受取であるアラートを通知し、アラートの通知後に、ユーザ端末201より送信される商品不受取通知を受信した場合に、実店舗端末202に商品不受取通知を送信する通知部118をさらに備えることにより、不要となった商品が保存のきかない性質のものであった場合でも、その他の用途に利用することができる。
【0109】
さらに、照合情報生成部114は、照合情報として選択する単語の文字情報を取得し、照合情報として単語の文字情報を照合情報として生成することにより、実店舗での商品の受取において、ユーザと店員の間でより円滑に注文の照合を行うことができる。
【0110】
(プログラム)
図12は、コンピュータ801の構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ801は、CPU802、主記憶装置803、補助記憶装置804、インタフェース805を備える。
【0111】
ここで、各実施形態に係る情報処理システムを構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0112】
管理サーバ101は、コンピュータ801に実装される。そして、管理サーバ101の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置804に記憶される。CPU802は、プログラムを補助記憶装置804から読みだして主記憶装置803に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU802は、プログラムに従って、上記した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置803に確保する。
【0113】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ801において、実店舗における商品引き渡しのための情報処理プログラムであって、商品店舗表示部が、実店舗が取引を行う商品を示す商品情報をユーザ端末に対して提示するために送信する商品情報送信ステップと、受注部が、ユーザ端末により選択された商品の注文に関する情報を注文情報として、実店舗に紐づけられた実店舗端末へ送信する注文情報送信ステップと、電子決済部が、注文情報に応じて取引の電子決済を行う電子決済ステップと、照合情報生成部が、実店舗において商品を受け取るユーザを照合するための照合情報を生成する照合情報生成ステップと、照合情報生成部が、照合情報をユーザ端末と、実店舗端末に提示するために送信する照合情報送信ステップとを実現するプログラムである。
【0114】
なお、補助記憶装置804は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース805を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークNWを介してコンピュータ801に配信される場合、配信をけたコンピュータ801が当該プログラムを主記憶装置803に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0115】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置804に既に記憶される他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0116】
以上、本開示の実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。また、実施形態の説明では主に食品テイクアウトを例として説明したが、ドラッグストアや生活用品店など、食品ではない商品を実店舗において引渡しする場合に本開示に係る情報処理システムを適用しても構わない。
【符号の説明】
【0117】
1 情報処理システム
101 情報処理サーバ
111 商品店舗表示部
112 受注部
113 電子決済部
114 照合情報生成部
115 情報取得部
116 情報発信部
117 時間推定部
118 通知部
120 情報記憶部
201、202 端末
211、221 入力部
212、222 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12