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特開2022-130960コンピュータ操作システムおよびこのシステムに使用されるコントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022130960
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】コンピュータ操作システムおよびこのシステムに使用されるコントローラ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/038 20130101AFI20220831BHJP
   A63F 13/22 20140101ALI20220831BHJP
   A63F 13/23 20140101ALI20220831BHJP
   G06F 3/02 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
G06F3/038 310Z
A63F13/22
A63F13/23
G06F3/038 330
G06F3/02 520
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021029649
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】521086095
【氏名又は名称】上林 功
(74)【代理人】
【識別番号】100093115
【弁理士】
【氏名又は名称】佐渡 昇
(72)【発明者】
【氏名】上林功
【テーマコード(参考)】
5B020
5B087
【Fターム(参考)】
5B020CC02
5B020CC07
5B020DD02
5B020KK14
5B087AA09
5B087AB02
5B087BB00
5B087BC02
5B087BC16
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、コンピュータを操作するための1つ1つのコントローラの軽量化を図りながら、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができるコンピュータ操作システムおよびこのシステムに使用されるコントローラを提供する。
【解決手段】コンピュータ10と、コンピュータ10を操作するためのコントローラ20とを備えたシステムであって、複数のコントローラ20と、複数のコントローラ20を1台のコントローラ20としてコンピュータ10に認識させる認識手段30とを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ(10)と、コンピュータ(10)を操作するためのコントローラ(20)とを備えたシステムであって、
複数のコントローラ(21~24)と、
複数のコントローラ(21~24)を1台のコントローラ(20)としてコンピュータ(10)に認識させる認識手段(30)と、
を備えていることを特徴とするコンピュータ操作システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記認識手段(30)は、
前記複数のコントローラ(21~24)にそれぞれ接続される複数のUARTと、
これら複数のUARTを通じて得られた各コントローラ(21~24)からの信号を処理する信号処理部(32)と、
この信号処理部(32)で処理された信号をコンピュータ(10)に送るUSB(33)と、
を備えていることを特徴とするコンピュータ操作システム。
【請求項3】
請求項1において、
前記複数のコントローラ(21~24)と認識手段(30)とは無線LANで接続され、
認識手段(30)は、各コントローラ(20)から無線LANを通じて得られた信号を処理する信号処理部を有し、この信号処理部で処理された信号を有線LANを通じて前記コンピュータ(10)に送る無線LANルーターで構成されていることを特徴とするコンピュータ操作システム。
【請求項4】
請求項1において、
前記複数のコントローラ(21~24)と認識手段(30)とはブルートゥースで接続され、
認識手段(30)は、
各コントローラ(21~24)からブルートゥースを通じて得られた信号を処理する信号処理部(34)と、
この信号処理部(34)で処理された信号をコンピュータ(10)に送るUSB(33)と、
を備えていることを特徴とするコンピュータ操作システム。
【請求項5】
コンピュータ(10)と、コンピュータ(10)を操作するためのコントローラ(20)とを備えたシステムであって、
複数のコントローラ(21~24)と、
複数のコントローラ(21~24)を1台のコントローラ(20)として認識する、コンピュータ(10)内に設けられた認識手段(30)と、
を備えことを特徴とするコンピュータ操作システム。
【請求項6】
請求項1~5のうちいずれか一項のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラ(21~24)のうちのコントローラであって、
片手で操作し得る複数のキーを備えたキーボードを有することを特徴とするコントローラ。
【請求項7】
請求項6において、
片手で操作し得る複数のキーを有する、左右計2つの分割されたキーボードを有することを特徴とするコントローラ。
【請求項8】
請求項1~5のうちいずれか一項のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラ(21~24)のうちのコントローラであって、
片手で操作し得る1本のスティック(22s)を備えたスティック装置を有することをことを特徴とするコントローラ。
【請求項9】
請求項8において、
片手で操作し得る1本のスティック(22s)を有する、左右計2つの分割されたスティック装置を有することをことを特徴とするコントローラ。
【請求項10】
請求項1~5のうちいずれか一項のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラ(21~24)のうちのコントローラであって、
片手で操作し得る複数のホイール(24w)を有するホイール装置を有することを特徴とするコントローラ。
【請求項11】
請求項1~5のうちいずれか一項のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラ(21~24)のうちのコントローラ20であって、
片手で操作し得る複数のスティック(23s)を有するマルチスティック装置を有することを特徴とするコントローラ。
【請求項12】
請求項1~5のうちいずれか一項において、
前記認識手段(30)またはコンピュータ(10)は、前記コントローラによるデジタル入力とアナログ入力とを入れ替えることができるキーマップを備えていることを特徴とするコンピュータ操作システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ操作システムおよびこのシステムに使用されるコントローラに関するものである。主として、MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)に適したコンピュータ操作システムおよびこのシステムに使用されるコントローラに関するものである。
【0002】
なお、MMORPGは、大規模多人数同時参加型オンラインRPGのことであり、複数のプレイヤーがアバター(自分の分身となるキャラクター)を使用し、戦闘、宝探し、チャット等をして楽しむゲームである。
【背景技術】
【0003】
従来、MMORPGをプレイするにあたって、主に3種類の操作方法(入力装置を用いた操作方法)がある。
以下、その操作方法ないし入力装置について、利点、欠点とともに説明する。
【0004】
<操作方法1:キーボード+マウス>
第1の操作方法は、周知のキーボードとマウスとを用いた操作方法である。
【0005】
利点:
この方法によると、戦闘やチャットを同一のキーボードで行うことができるため、腕を移動させる必要がない。
なお、マウスは、移動や視点の移動、敵をターゲットするのに使用する。
【0006】
欠点:
しかし、この方法では、基本的に、全ての操作をキーボードのボタンで行うので操作が難しいという欠点がある。
つまり、ゲームのプレイには適していない。
【0007】
<操作方法2:キーボード+ゲームパッド>
第2の操作方法は、周知のキーボードとゲームパッド(例えば特許文献1)とを用いた操作方法である。
【0008】
利点:
この方法によると、ゲームパッドを用いるため、操作方法1に比べれば戦闘での操作がしやすくなる。
【0009】
欠点:
しかし、この方法では、
・ゲームパッドの操作に両手をとられるため、チャット時、ゲームパッドを一度机において改めてキーボードに向かう必要がある。
・ゲームパッドはボタンが少ないため複雑な操作が必要なゲームではキーボードとの併用が必要となり、扱いが難しくなる。
つまり、この第2の操作方法は、MMORPGのプレイには適していない。
【0010】
<操作方法3:キーボード+左手デバイス+MMORPG用マウス>
第3の操作方法は、周知のキーボードと例えば図19に示すような左手デバイス(例えば非特許文献1)と例えば図20に示すようなMMORPG用マウス(例えば非特許文献2)とを用いた操作方法である。
【0011】
利点:
この方法によると、プログラマブルキーボードと同様にプログラマブルボタンを搭載したMMORPG用マウスを用いるため、よく使用するボタンを使いやすい位置に配置したり、マクロ(単純な操作を記録再生する機能)が使用できるため操作を簡略化できる。
したがって、この第3の方法は、上記第1,第2の方法に比べれば、MMORPGのプレイに適している。
【0012】
欠点:
しかし、この方法には、次のような欠点がある。
・MMORPG用マウスのボタンは、マウス側面に12個取り付けられているので、小さくて使いにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2006-102490号公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】RAZER レーザーRZ07-02270100-R3M1 Tartarus V2 [キーボード]URL:https://www.amazon.co.jp/Tartarus-%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%B3-%E5%B7%A6%E6%89%8B%E7%94%A8%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%89-%E3%80%90%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%AD%A3%E8%A6%8F%E4%BB%A3%E7%90%86%E5%BA%97%E4%BF%9D%E8%A8%BC%E5%93%81%E3%80%91-RZ07-02270100-R3M1/dp/B0787HCJ96
【非特許文献2】LOGITECH LOGICOOL MMO ゲーミングマウス G600URL:https://www.amazon.co.jp/LOGITECH-LOGICOOL-MMO-%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%B9-G600/dp/B0086UK7IQ/ref=asc_df_B0086UK7IQ/?tag=jpgo-22&linkCode=df0&hvadid=227432793075&hvpos=&hvnetw=g&hvrand=11190784979511402343&hvpone=&hvptwo=&hvqmt=&hvdev=c&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=1009436&hvtargid=pla-382131993533&psc=1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、主としてMMORPGの操作に適したコンピュータ操作システムおよびこのシステムに使用されるコントローラを提供することであるが、MMORPGの操作に限定されるものではなく、他の操作にも適用できるものである。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、コンピュータを操作するためのコントローラ(情報入力装置)の分割化を図り、ユーザーの好みに応じて、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができるコンピュータ操作システムおよびこのシステムに使用されるコントローラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために本発明のコンピュータ操作システムは、
コンピュータと、コンピュータを操作するためのコントローラとを備えたシステムであって、
複数のコントローラと、
複数のコントローラを1台のコントローラとしてコンピュータに認識させる認識手段と、
を備えていることを特徴とする。
このコンピュータ操作システムは、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
コンピュータの操作手段(情報入力手段)としてのコントローラを複数備えているので、コントローラの分割化を図ることができる。
例えば、従来のゲームパッドのスティック(スティック機能)を切り離してスティック機能だけのコントローラを構成する。あるいは従来のMMORPG用マウスの側面ボタン(側面ボタン機能)を切り離して側面ボタン機能だけのコントローラを構成する。または、従来のキーボードから主要キーのみを切り離して主要キーのみの簡易キーボードを構成する。等等、各コントローラの単機能化ないし少数機能化を図ることで、コントローラの分割化を図ることができる。
そして、本発明のコンピュータ操作システムは、複数のコントローラを1台のコントローラとしてコンピュータに認識させる認識手段を備えているので、例えば、上記のように分割された複数のコントロータを1台のコントローラとしてコンピュータに認識させることができる。
そのため、ユーザーが、自身の好みに応じて複数のコントローラを選択し、それら複数のコントローラを全体として1台のコントローラとしてコンピュータに認識させることで、ユーザーの好みに応じて、操作の多様化を図ることができる。
以上のように、本発明のコンピュータ操作システムによれば、コンピュータを操作するためのコントローラの分割化を図り、ユーザーの好みに応じて、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができる。
【0017】
このコンピュータ操作システムにおいては、
前記認識手段は、
前記複数のコントローラにそれぞれ接続される複数のUARTと、
これら複数のUARTを通じて得られた各コントローラからの信号を処理する信号処理部と、
この信号処理部で処理された信号をコンピュータに送るUSBと、
を備えている構成とすることができる。
このように構成すると、複数のコントローラをそれぞれUARTを通じて1対1で確実に信号処理部に接続することができるので、ノイズの影響を受けにくく、操作を確実にコンピュータに送る事ができるという効果が得られる。
【0018】
このコンピュータ操作システムにおいては、
前記複数のコントローラと認識手段とは無線LANで接続され、
認識手段は、各コントローラから無線LANを通じて得られた信号を処理する信号処理部を有し、この信号処理部で処理された信号を有線LANを通じて前記コンピュータに送る無線LANルーターで構成することができる。
このように構成すると、複数のコントローラと認識手段とは無線LANで接続され、認識手段は、信号処理部で処理された信号を有線LANを通じてコンピュータに送る無線LANルーターで構成されているので、既存のLAN設備を利用して無線操作を実現できる。無線であるため机上の配線を削減し、整った環境で操作ができるという効果が得られる。
【0019】
このコンピュータ操作システムにおいては、
前記複数のコントローラと認識手段とはブルートゥース(登録商標。以下同じ)で接続され、
認識手段は、
各コントローラからブルートゥースを通じて得られた信号を処理する信号処理部と、
この信号処理部で処理された信号をコンピュータに送るUSBと、
を備えている構成とすることができる。
このように構成すると、複数のコントローラと認識手段とはブルートゥースで接続され、認識手段はUSBでコンピュータに接続されるので、無線接続の利点とHID処理を外部ハードウェア(信号処理部)に持たすことでソフトウェアの煩雑な処理を省くことができる。
【0020】
また、上記課題を解決するために本発明のコンピュータ操作システムは、
コンピュータと、コンピュータを操作するためのコントローラとを備えたシステムであって、
複数のコントローラと、
複数のコントローラを1台のコントローラとして認識する、コンピュータ内に設けられた認識手段と、
を備えことを特徴とする。
このコンピュータ操作システムは、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
コンピュータの操作手段(情報入力手段)としてのコントローラを複数備えているので、各コントローラの分割化を図ることができる。
例えば、従来のゲームパッドのスティック(スティック機能)を切り離してスティック機能だけのコントローラを構成する。あるいは従来のMMORPG用マウスの側面ボタン(側面ボタン機能)を切り離して側面ボタン機能だけのコントローラを構成する。または、従来のキーボードから主要キーのみを切り離して主要キーのみの簡易キーボードを構成する。等等、各コントローラの単機能化ないし少数機能化を図ることで、コントローラの分割化を図ることができる。
そして、本発明のコンピュータ操作システムは、複数のコントローラを1台のコントローラとして認識する認識手段がコンピュータ内に設けられているので、例えば、上記のように分割された複数のコントロータを1台のコントローラとしてコンピュータが認識することができる。
そのため、ユーザーが、自身の好みに応じて複数のコントローラを選択し、それら複数のコントローラを全体として1台のコントローラとしてコンピュータに認識させることで、ユーザーの好みに応じて、操作の多様化を図ることができる。
以上のように、本発明のコンピュータ操作システムによれば、コンピュータを操作するためのコントローラの分割化を図り、ユーザーの好みに応じて、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができる。
【0021】
また、上記課題を解決するために本発明のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラは、
本発明のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラのうちのコントローラであって、
片手で操作し得る複数のキーを備えたキーボードを有することを特徴とする。
このコンピュータ操作システム用のコントローラは、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
片手で操作し得る複数のキーを備えたキーボードを有しているので、そのキーボードに主要のキーを割り当て、左または右の手でそのキーを操作することができる。したがって、このキーボードはユーザーの好みに応じた配置で使用することができるため、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができる。
特に、片手で操作し得る複数のキーを有する、左右計2つの分割されたキーボードを有する構成とすると、次のような作用効果が得られる。
左右計2つの分割されたキーボードを有しているので、各キーボードに主要のキーを割り当て、左右の手でそれぞれ操作することができる。左右に分割されたキーボードは、左右に離間して配置することもできるので、ユーザーの好みに応じた配置で使用することができる。
なお、左右のキーボードは、上記認識手段に接続されることで、コンピュータには1つのキーボードとして認識される。
【0022】
また、上記課題を解決するために本発明のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラは、
本発明のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラのうちのコントローラであって、
片手で操作し得る1本のスティックを備えたスティック装置を有することをことを特徴とする。
このコンピュータ操作システム用のコントローラは、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
片手で操作し得る1本のスティックを備えたスティック装置を有しているので、スティックを左または右の手で操作することができる。したがって、ユーザーの好みに応じた配置で使用することができるため、例えば上記のキーボードと組み合わせることで、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができる。
特に、左右計2つの分割された左右計2つの分割されたスティック装置を有する構成とすると、左右に分割されたスティック装置を、左右に離間して配置することもできるので、ユーザーの好みに応じた配置で使用することができる。
なお、左右のスティック装置は、上記認識手段に接続されることで、コンピュータには1つのスティック装置として認識される。
このようなスティック装置は、例えば上記のキーボードと組み合わせることで、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができる。
【0023】
また、上記課題を解決するために本発明のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラは、
本発明のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラのうちのコントローラであって、
片手で操作し得る複数のホイールを有するホイール装置を有することを特徴とする。
このようなホイール装置は、片手で操作し得る複数のホイールを有しているので、マウスに手を伸ばさずともホイール操作が可能となるという効果が得られる。
このようなホイール装置は、上記のキーボードやスティック装置と組み合わせることで、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができる。
【0024】
また、上記課題を解決するために本発明のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラは、
本発明のコンピュータ操作システムにおいて使用される複数のコントローラのうちのコントローラであって、
片手で操作し得る複数のスティックを有するマルチスティック装置を有することを特徴とする。
このようなマルチスティック装置は、片手で操作し得る複数のスティックを有しているので、複数のアナログスティックを片手で操作することができるという効果が得られる。
このようなマルチスティック装置は、上記のキーボード、スティック装置、ホイール装置、と組み合わせることで、複数のコントローラ全体として操作の多様化を図ることができる。
【0025】
前記認識手段またはコンピュータは、前記コントローラによるデジタル入力とアナログ入力とを入れ替えることができるキーマップを備えている構成とすることができる。
このように構成すると、コントローラによるデジタル入力とアナログ入力とを入れ替えることで、コントローラ全体として操作のさらなる多様化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係るコンピュータ操作システムの一実施の形態を示すブロック図。
図2】他の実施の形態を示すブロック図。
図3】認識手段30の構成例を示す図。
図4】他の実施の形態を示すブロック図。
図5】他の実施の形態を示すブロック図。
図6】認識手段30の他の構成例を示す図。
図7】他の実施の形態を示すブロック図。
図8】左右のキーボード21L,21Rの一例を示す外観図。
図9】キーボードの回路構成の例を示す回路図。
図10】スティック装置22L,22Rの一例を示す外観図。
図11】スティック装置の回路構成の例を示す回路図。
図12】スティック装置22L(R)とキーボード21L(R)との使用状態例を示す図。
図13】マルチホイール装置の一例を示す外観図。
図14】マルチスティック装置の一例を示す外観図。
図15】複数のコントローラと認識手段30との間、および/または認識手段30とコンピュータ10との間で通信を行う際のデータフォーマットを示す図。
図16】上記フォーマットによるコンピュータでの処理順を示すフローチャート。
図17】上記フォーマットによる認識装置30での処理順を示すフローチャート。
図18】リングバッファの例を示す図。
図19】左手デバイスの一例を示す外観図。
図20】MMORPG用マウスの一例を示す外観図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係るコンピュータ操作システムないしそれに使用するコントローラの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0028】
図1に示すように、この実施の形態のコンピュータ操作システム1は、
コンピュータ10と、コンピュータ10を操作するためのコントローラ20とを備えたシステムであって、
複数のコントローラ21~24と、
複数のコントローラ21~24を1台のコントローラ20としてコンピュータ10に認識させる認識手段30と、
を備えている。
【0029】
このコンピュータ操作システム1は、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
コンピュータ10の操作手段(情報入力手段)としてのコントローラを複数(図示のものは21~24の4個であるが個数は任意である)備えているので、コンピュータ10の操作手段(情報入力手段)を複数のコントローラ21~24に分割することができる。
【0030】
なお、複数のコントローラとしては、例えば、キーボード、スティック装置、ホイール装置、ボタン、十字キー等、適宜の情報入力装置を採用することができる。また、例えば、従来のMMORPG用マウスの側面ボタン(側面ボタン機能)を切り離して側面ボタン機能だけのコントローラを構成する等、従来公知のコントローラの機能を分割して単機能化ないし少数機能化を図ることで、コントローラの分割化を図ることができる。
【0031】
そして、この実施の形態のコンピュータ操作システム1は、複数のコントローラ21~24を1台のコントローラとしてコンピュータに認識させる認識手段30を備えているので、例えば、上記のように分割された複数のコントロータ21~24を1台のコントローラとしてコンピュータに認識させることができる。
【0032】
そのため、ユーザーが、自身の好みに応じて複数のコントローラ21~24を選択し、それら複数のコントローラ21~24を全体として1台のコントローラとしてコンピュータ10に認識させることで、ユーザーの好みに応じて、操作の多様化を図ることができる。
【0033】
以上のように、この実施の形態のコンピュータ操作システムによれば、コンピュータ10を操作するためのコントローラの分割化を図り、ユーザーの好みに応じて、複数のコントローラ全体(分割されたコントローラからなるコントローラ群)20として操作の多様化を図ることができる。
【0034】
なお、例えばMMORPGを行う場合、仮に、複数のコントローラを単にコンピュータに接続したとすると、MMORPGのシステムにおいては、接続されたコントローラの数と同数のプレヤーがゲームに参加していると認識されるおそれがある。
これに対し、この実施の形態によれば、認識手段30によって、分割された複数のコントロータ21~24は、1台のコントローラ20としてコンピュータ10に認識されるので、プレーヤーは1人であると認識される。
【0035】
図2に示すこの実施の形態のコンピュータ操作システム1は、
コンピュータ10と、コンピュータ10を操作するためのコントローラ20とを備えたシステムであって、
複数の左右のコントローラ21(L,R)、22(L,R)と、
複数の左右のコントローラ21(L,R)、22(L,R)を全体として1台のコントローラ20としてコンピュータ10に認識させる認識手段30と、
を備えている。
【0036】
このコンピュータ操作システム1は、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
コンピュータ10の操作手段(情報入力手段)としてのコントローラをを、左右のコントローラ21(L,R)、22(L,R)に分割することができる。これにより、操作者が左右の手で操作(入力)する操作態様を、ユーザーの好みに応じて、多様化することができる。
【0037】
図1には、複数のコントローラとして、左右のキーボード21(L,R)、左右のスティック装置22(L,R)を例示的に図示しているが、複数のコントローラはこれらに限るものではない。
【0038】
例えば、従来のMMORPG用マウスの側面ボタン(側面ボタン機能)を切り離して側面ボタン機能だけのコントローラを構成する等、各コントローラの単機能化ないし少数機能化を図ることで、各コントローラ単体の集合体として操作の多様化を図ることができる。
【0039】
そして、この実施の形態のコンピュータ操作システム1は、複数のコントローラ21(L,R)、22(L,R)を1台のコントローラ20としてコンピュータ10に認識させる認識手段30を備えているので、例えば、上記のように分割された複数のコントロータ21(L,R)、22(L,R)を1台のコントローラ20としてコンピュータ10に認識させることができる。
【0040】
そのため、複数のコントローラ21(L,R)、22(L,R)を全体としての1台のコントローラ20としてみれば、操作の多様化を図ることができる。
【0041】
以上のように、このコンピュータ操作システム1によれば、コンピュータ10を操作するための1つ1つのコントローラ21(L,R)、22(L,R)への分割を図りながら、複数のコントローラ全体(分割されたコントローラからなるコントローラ群)20として操作の多様化を図ることができる。
【0042】
なお、例えばMMORPGを行う場合、仮に、複数のコントローラを単にコンピュータに接続したとすると、MMORPGのシステムにおいては、接続されらコントローラの数と同数のプレヤーがゲームに参加していると認識されるおそれがある。
これに対し、この実施の形態によれば、認識手段30によって、分割された複数のコントロータ21(L,R)、22(L,R)は、1台のコントローラ20としてコンピュータ10に認識されるので、プレーヤーは1人であると認識される。
【0043】
このコンピュータ操作システム1においては、
認識手段30は、例えば図2図3に示すように、
複数のコントローラとしての、左右に分割されたキーボード21(L,R)、と左右に分割されたスティック22(L,R)とにそれぞれ接続される複数のUART31(図3)と、
これら複数のUART31を通じて得られた各コントローラ21(L,R)、22(L,R)からの信号を、コンピュータ10に送信できるように(コンピュータ10が適切に受信できるように)処理する信号処理部32と、
この信号処理部32で処理された信号をコンピュータ10に送るUSB33と、
を備えている構成とすることができる。
【0044】
このように構成すると、複数のコントローラ21(L,R)、22(L,R)をそれぞれUART31を通じて1対1で確実に信号処理部32に接続することができるので、ノイズの影響を受けにくく、操作を確実にコンピュータに送る事ができるという効果を得ることができる。
【0045】
なお、図2に示すコンピュータ操作システムにおいては、
認識手段30は、例えば図3に示すように、
複数のUART31が設けられ、コントローラ21(L,R)、22(L,R)からの信号を処理する機能を有する、複数の公知の1ボードマイコン31bと、
これら複数の1ボードマイコン31bとI2Cで接続され、複数の1ボードマイコン31bからの情報をコンピュータ10に送信できるように(コンピュータ10が適切に受信できるように)処理する機能を有する公知の1ボードマイコン32bとを備えている装置として実現することができる。
【0046】
例えば図4に示すように、このコンピュータ操作システム1は、
複数のコントローラ21~24と認識手段30とは無線LANで接続される構成とし、
認識手段30は、各コントローラ21~24から無線LANを通じて得られた信号を処理する信号処理部(図示せず)を有し、この信号処理部で処理された信号を有線LANを通じてコンピュータ10に送る無線LANルーター(30)で構成することができる。
【0047】
このように構成すると、複数のコントローラ21~24と認識手段30とは無線LANで接続され、認識手段30は、信号処理部で処理された信号を有線LANを通じてコンピュータ10に送る無線LANルーターで構成されているので、既存のLAN設備を利用して無線操作を実現できる。無線であるため机上の配線を削減し、整った環境で操作ができるという効果が得られる。
【0048】
例えば図5に示すように、このコンピュータ操作システム1は、
複数のコントローラ21~24と認識手段30とはブルートゥースで接続され、
認識手段30は、各コントローラ21~24からブルートゥースを通じて得られた信号を処理する信号処理部34(図6)と、この信号処理部34で処理された信号をコンピュータ10に送るUSB33とを備えている構成とすることができる。
【0049】
このように構成すると、複数のコントローラ21~24と認識手段30とはブルートゥースで接続され、認識手段30はUSB33でコンピュータ10に接続されるので、無線LAN同様、無線接続のため机上が整頓できる。また、ブルートゥースのため通信電力が低くコントローラー21~24のバッテリーが長持ちするという効果が得られる。
【0050】
なお、認識手段30は、例えば図6に示すように、
複数のコントローラ21~24とブルートゥース接続可能で各コントローラ21~24からの信号を処理する機能を有する公知のブルートゥース回路35を有し、
このブルートゥース回路35と接続され、ブルートゥース回路35からの情報をコンピュータ10に送信できるように(コンピュータ10が適切に受信できるように)処理する機能を有する公知の1ボードマイコン34を備えている装置として実現することができる。
【0051】
図7に示すコンピュータ操作システム1は、
コンピュータ10と、コンピュータ10を操作するためのコントローラとを備えたシステムであって、
複数のコントローラ21~24と、
複数のコントローラ21~24を1台のコントローラ20として認識する、コンピュータ10内に設けられた認識手段30と、
を備えことを特徴とする。
【0052】
このコンピュータ操作システム1は、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
コンピュータ10の操作手段(情報入力手段)としてのコントローラ21~24を複数備えているので、コントローラ(20)の分割化を図ることができる。
【0053】
例えば、前述したように、従来のゲームパッドのスティック(スティック機能)を切り離してスティック機能だけのコントローラを構成する。あるいは従来のMMORPG用マウスの側面ボタン(側面ボタン機能)を切り離して側面ボタン機能だけのコントローラを構成する。または、従来のキーボードから主要キーのみを切り離して主要キーのみの簡易キーボードを構成する。等等、各コントローラの単機能化ないし少数機能化を図ることで、コントローラの分割化を図ることができる。
【0054】
そして、この実施の形態のコンピュータ操作システムは、複数のコントローラ21~24を1台のコントローラ(20)として認識する認識手段30がコンピュータ内に設けられているので、例えば、上記のように分割された複数のコントロータ21~24を1台のコントローラ20としてコンピュータ10が認識することができる。
【0055】
そのため、ユーザーが、自身の好みに応じて複数のコントローラを選択し、それら複数のコントローラを全体として1台のコントローラとしてコンピュータに認識させることで、ユーザーの好みに応じて、操作の多様化を図ることができる。
【0056】
以上のように、この実施の形態のコンピュータ操作システム1によれば、コンピュータ10を操作するためのコントローラ20の分割化を図り、ユーザーの好みに応じて、複数のコントローラ21~24全体(20)として操作の多様化を図ることができる。
【0057】
この実施の形態では、各コントローラ21~24と認識手段30との間の通信手段S1は、上述した各実施の形態に用いられている通信手段、すなわち、UTRT(シリアル接続)、無線LAN接続、Blue Tooth接続を採用することができ、認識手段30は、それら通信手段に応じたアプリケーションソフトを含む信号処理手段によって構成することができる。各コントローラ21~24も、前述した実施の形態のものを採用することができる。
【0058】
この実施の形態のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラとしては、
複数のコントローラ21~24のうちの任意のコントローラであって、
片手で操作し得る複数のキーを有する、左右計2つの分割されたキーボード21(L,R)を有するものとすることができる(図2参照)。
【0059】
このコンピュータ操作システム用のコントローラ20は、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
左右計2つの分割されたキーボード21(L,R)を有しているので、各キーボード21(L,R)に主要のキーを割り当て、左右の手でそれぞれ操作することができる。左右に分割されていることで、操作の多様化が図られる。左右に分割されたキーボード21L,21Rは、左右に離間して配置することもできるので、ユーザーの好みに応じた配置で使用することができる。
なお、左右のキーボード21L,21Rは、上記認識手段30に接続されることで、コンピュータ10には1つのキーボードとして認識される。
【0060】
また、このように左右に分割されたキーボード21L,21Rは、ボタンの数が通常のキーボードに比べて半数以下であり、少ないため(特に、例えば後述するように3×5以下とすることにより)、手首を固定した状態で全てのキーを押すことができるようになり、ゲームに適したものとなる
【0061】
手首を固定するとは、腕を動かす必要がなく、指先を動かせば全てのキーに届くという意味である。
なお、左右のキーボード21L,21Rは、いずれか一つでも、ユーザーの好みに応じた配置で使用することができるため、操作の多様化を図ることができる。
【0062】
図8は、左右のキーボード21L,21Rの一例を示す外観図である。
図示のキーボードは3×5=15のボタンを有しており、これらのボタンに主要キーを割り当てることができる。
【0063】
なお、ボタンの数は、例えば3×3の9個とすることもできる。
その場合の、回路図は例えば図9に示すような回路図となる。ボタンの数が15個の場合には、図9におけるボタンスイッチ21bの数が15個となる。
【0064】
コンピュータ操作システム用のコントローラ20の中には3個以上のキーボードが含まれても良いし、全く含まれていなくてもかまわない。ユーザーが自由に設定することができる。
【0065】
この実施の形態のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラとしては、
複数のコントローラ21~24のうちの任意のコントローラであって、
片手で操作し得る1本のスティックを有する、左右計2つの分割されたスティック装置22L,22Rを有するものとすることができる(図2参照)。
【0066】
このコンピュータ操作システム用のコントローラ20は、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
左右計2つの分割されたスティック装置22L,22Rを有しているので、左右のスティックを左右の手でそれぞれ操作することができる。左右に分割されていることで、操作の多様化が図られる。左右に分割されたスティック装置22L,22Rは、左右に離間して配置することもできるので、ユーザーの好みに応じた配置で使用することができる。
【0067】
なお、左右のスティック装置22L,22Rは、認識手段30に接続されることで、コンピュータ10には1つのスティック装置として認識される。
【0068】
このようなスティック装置22L,22Rは、例えば、上記のキーボード21L,21Rと組み合わせることで、複数のコントローラ20全体として操作の多様化を図ることができる。
なお、スティック装置22L,22Rは、いずれか一つでも、ユーザーの好みに応じた配置で使用することができるため、操作の多様化を図ることができる。
【0069】
図10は、スティック装置22L,22Rの一例を示す外観図である。
この左右のスティック装置22L,22Rは左右対称で有り、それぞれ、装置本体22bと、この装置本体22bに公知の構造で揺動可能に取り付けられた1本のスティック22sと、本体下部に設けられた脚(スタンド)22cとを備えている。
回路図は例えば図11に示すような回路図となる。
【0070】
なお、このようなスティック装置22L(R)と上記のキーボード21L(R)とを組み合わせて操作する場合の配置状態および操作する手Hの状態は例えば図12に示すような状態となる。図12は左側を示しているが、右側も同様であり、左右対象となる。
【0071】
この実施の形態のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラとしては、
複数のコントローラ21~24のうちの任意のコントローラ(例えばコントローラ24)であって、
片手で操作し得る複数のホイールを備えたホイール装置を有するものとすることができる。
【0072】
このようなホイール装置は、片手で操作し得る複数のホイールを有しているので、マウスに手を伸ばさなくてもホイール操作ができるという効果が得られる。
このようなホイール装置は、上記のキーボード21(L,R)やスティック装置22(L,R)と組み合わせることで、複数のコントローラ20全体として操作の多様化を図ることができる。
【0073】
図13は、ホイール装置24の一例を示す外観図である。
このホイール装置24は、装置本体24bと、この装置本体24bに公知の構造で回転可能に取り付けられた2本のホイール24wと、本体下部に設けられた平面視Y状の脚(スタンド)24cとを備えている。
【0074】
この実施の形態のコンピュータ操作システムに使用されるコントローラとしては、
複数のコントローラ21~24のうちの任意のコントローラ(例えばコントローラ23)であって、
片手で操作し得る複数のスティック23sを有するマルチスティック装置23を有するものとすることができる。
【0075】
このようなマルチスティック装置23は、片手で操作し得る複数(図示のものは2本)のスティック23sを有しているので、複数のアナログスティックを片手で操作することができるという効果が得られる。例えば下スティックをゲームパッドのアナログスティックとし、上スティックをマウスの移動に割り当てるなど使い方は様々である。任意のボタンや十字キーを割り当てることも可能である。
【0076】
このようなマルチスティック装置23は、上記のキーボード21(L,R)、スティック装置22(L,R)、ホイール装置24の全てまたはいずれかと組み合わせることで、複数のコントローラ20全体として操作の多様化を図ることができる。
【0077】
図14は、マルチスティック装置23の一例を示す外観図である。
このマルチスティック装置23は、装置本体23bと、この装置本体23bにそれぞれ公知の構造で揺動可能に取り付けられた2本のスティック23s、23sと、本体下部に設けられた脚(スタンド)23cとを備えている。
【0078】
図15は、複数のコントローラ(例えば図1等におけるコントローラ21~24)と認識手段30との間、および/または認識手段30とコンピュータ10との間で通信を行う際のデータフォーマット(以下、パケットともいう)を示す図である。
【0079】
図中、「degital」はボタンのON/OFFを表している。
また、「analog」は、アナログは量を表している。
【0080】
パケットは3バイト(1バイトは8ビット、1ビットは0または1の状態)で構成され、コントローラに変化(入力)があった場合に発行される。
【0081】
パケットには次の4種類がある。
0:digital ボタン型データ
1:Analog 値型データ
3:Status 認識手段30またはコンピュータ10からコントローラNoの問い合わせが来た場合に返答する。
2:ダミーパケット、主に認識手段30またはPC内部で、ゲームにおける連射処理を行うために使用される。
【0082】
「Device no」は4ビットで16台までデバイスを認識できる。
「Switch no」はデバイスに積まれているスイッチの何番目かを表す。
アナログスティックは2軸なのでスティック1本で、Switchを2つ使用する。
「On/off」はボタン型スイッチの状態を表す。
「Analog data」はアナログデータの値を表す。
【0083】
上記のフォーマットで認識手段30またはコンピュータ10に入力されたパケットは次の順番で処理される。
【0084】
コンピュータ10の場合、図16に示すフローチャートの通り処理される。
認識手段30の場合、図17に示すフローチャートの通り処理される。
【0085】
図16のフローチャートにおいて、
「シリアルポートポーリング」とは、複数あるシリアルポートのバッファからデータを順番に読み出す動作の事である。
【0086】
図17のフローチャートにおいて、
「リングバッファ」とは、論理的にリング状になっているバッファの事である。
例えば図18に示すように、
書き込みアドレスと読み出しアドレスが別に存在し、書き込みがあれば書き込みアドレスが+1される。読み出しがあれば読み出しアドレスが+1される。各アドレスはバッファサイズを超えたところで0クリアされる。
【0087】
リングバッファの構成上読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越すことは無い。また書き込みアドレスが読み出しアドレスを置き去りにしてリングバッファを追い越した場合は保存していたデータは破棄される。
【0088】
「リングバッファ」を使用する理由は、次の通りである。
パケットが来るタイミングがバラバラであるため、前のパケット処理中に次のパケットが来る場合がある。その際、リングバッファに貯めておき、来た順番に処理を行うためである。
正確には順番は大きく関係はしていない。一番解決したい問題は(1)のデータと(2)のデータがほぼ同時に来た際、処理装置は片方のデータを取りこぼしてしまう。その際一度リングバッファにいれると処理装置の好きなタイミングでデータを処理できる。順番は(1)―1のデータを(1)―2のデータが追い越さなければ良い。
【0089】
図16図17のフローチャートにおいて、
「キーマップループ」は、例えば下記のようなキーマップ1枚分(64データ)を一通り処理するループである。
キーマップは、例えば以下のような(例1)~(例4)に示すようなキー割り当てが書かれている一覧表である。
【0090】
(例1)
Input Function1 Function2 output
Button0 None Rapid Fire A

この場合、このキー割り当てがなされたコントローラのボタン0を押すと「A」キーを連射する。
【0091】
(例2)
Input Function1 Function2 output
Analog0 None None Left ThumbX

この場合、このキー割り当てがなされたコントローラのAnalogスティック0を倒すと、左側スティックのX軸にデータが入力される。
【0092】
(例3)
Input Function1 Function2 output
Button0 Button2Analog90 None LeftThumbY

この場合、このキー割り当てがなされたコントローラのボタン0を押しすと、左側スティックY軸を90%倒した状態となる。
【0093】
(例4)
Input Function1 Function2 output
Analog0 Analog2Button20-40 None B

この場合、このキー割り当てがなされたコントローラのAnalogスティック0を20%~40%の間に倒すと。「B」が出力される。
【0094】
上記の(例3)または(例4)に示すように、この実施の形態のコンピュータ操作システムにおいては、認識手段30またはコンピュータ10は、コントローラ20によるデジタル入力とアナログ入力とを入れ替えることができるキーマップを備えている構成とすることができる。
【0095】
このように構成すると、コントローラ20によるデジタル入力とアナログ入力とを入れ替えることで、コントローラ20全体として操作のさらなる多様化を図ることができる。
【0096】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【符号の説明】
【0097】
10: コンピュータ
20: コントローラ
21~24:分割されたコントローラ
30: 認識手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20