(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022131012
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】処理装置、処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/45 20130101AFI20220831BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20220831BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20220831BHJP
G06F 21/31 20130101ALI20220831BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220831BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20220831BHJP
【FI】
G06F21/45
H04N21/258
G06F13/00 510A
G06F21/31
G06Q50/10
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021029727
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】和田 佳穂里
【テーマコード(参考)】
5B084
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA30
5B084AB07
5B084AB36
5B084BA09
5B084BB16
5B084DB02
5B084DC02
5B084DC03
5C164SA25S
5C164SA54S
5C164SC11P
5C164YA08
5C164YA21
5L049AA20
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】利便性を向上する。
【解決手段】端末14から受信した会員IDとパスワードの情報とに基づいて、該端末14の利用者が有効な会員であるならば、認証キーを端末14に送信する認証部20と、端末14から受信した認証キーが有効であるならば、1又は複数のカメラ6において撮影された映像を端末14に送信する映像ゲートウェイ4とを設け、認証部20は、有効期限である月末になると、有効な認証キーを古い認証キーから新しい認証キーへ変更すると共に、該新しい認証キーを映像ゲートウェイ4へ送信する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者装置から受信した会員識別の情報とパスワードの情報とに基づいて、該利用者装置の利用者が有効な会員であるならば、認証の情報を前記利用者装置に送信する第1の処理部と、
前記利用者装置から受信した認証の情報が有効であるならば、1又は複数の撮像部において撮影された映像を前記利用者装置に送信する第2の処理部と
を備え、
前記第1の処理部は、所定の時期になると、有効な前記認証の情報を第1の認証の情報から第2の認証の情報へ変更すると共に、該第2の認証の情報を前記第2の処理部へ送信する
ことを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記第2の処理部は、
前記所定の時期が到来し有効となる前記認証の情報が前記第1の認証の情報から前記第2の認証の情報へ変更されるまでは、前記利用者装置の利用者が有効な会員であるか否かの判定を前記第1の処理部により行うことなく、有効な会員と少なくとも1度判定された前記利用者の前記利用者装置に対し、前記映像を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記第1の処理部は、
前記所定の時期以降においては、前記利用者装置から再度受信した前記会員識別の情報と前記パスワードの情報とに基づいて、該利用者装置の利用者が有効な会員であるならば、前記第2の認証の情報を前記利用者装置に送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記利用者装置と、前記処理装置における前記第1の処理部及び前記第2の処理部とは、
所定の距離範囲内に位置する前記利用者装置とのみ通信可能な通信手段を経由して通信を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項5】
前記通信手段は、無線通信ルータであり、
前記利用者装置は、可搬型機器である
ことを特徴とする請求項4に記載の処理装置。
【請求項6】
前記利用者装置、前記通信手段及び前記第2の処理部は、
前記第1の処理部から受信した前記認証の情報を保持し、
前記第1の処理部は、
前記所定の時期以降において、前記第2の認証の情報を前記通信手段に送信する
ことを特徴とする請求項4に記載の処理装置。
【請求項7】
前記通信手段は、スポーツクラブの施設に設置され、
前記撮像部は、前記スポーツクラブに設置されたマシンを利用するユーザを撮影する
ことを特徴とする請求項4に記載の処理装置。
【請求項8】
前記撮像部は、前記マシンを利用する前記ユーザを背面側から撮影する
ことを特徴とする請求項7に記載の処理装置。
【請求項9】
前記撮像部において撮影された前記映像における、前記マシンを利用する前記ユーザの顔をマスキングした前記映像を前記第2の処理部へ送出する制御部
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の処理装置。
【請求項10】
処理装置の処理方法であって、
前記処理装置は、
利用者装置から受信した会員識別の情報とパスワードの情報とに基づいて、該利用者装置の利用者が有効な会員であるならば、認証の情報を第1の処理部から前記利用者装置に送信する第1の処理ステップと、
前記利用者装置から受信した認証の情報が有効であるならば、1又は複数の撮像部において撮影された映像を第2の処理部から前記利用者装置に送信する第2の処理ステップと、
所定の時期になると、有効な前記認証の情報を第1の認証の情報から第2の認証の情報へ変更すると共に、該第2の認証の情報を前記第1の処理部から前記第2の処理部へ送信する第3の処理ステップと
を備えることを特徴とする処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
利用者装置から受信した会員識別の情報とパスワードの情報とに基づいて、該利用者装置の利用者が有効な会員であるならば、認証の情報を前記利用者装置に送信する第1の処理部と、
前記利用者装置から受信した認証の情報が有効であるならば、1又は複数の撮像部において撮影された映像を前記利用者装置に送信する第2の処理部と
して機能させ、
前記第1の処理部は、所定の時期になると、有効な前記認証の情報を第1の認証の情報から第2の認証の情報へ変更すると共に、該第2の認証の情報を前記第2の処理部へ送信する
ためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は処理装置、処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映像配信システムにおいては、ユーザにより入力されたログイン情報(ユーザID及びパスワード)を用いてユーザ認証を行い、認証キーで暗号化されたセッション情報を保持し、ユーザが映像配信サーバにコンテンツを要求すると、コンテンツを配信するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような映像配信システムにおいては、ユーザの操作を削減し、利便性を向上させることが望まれている。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、利便性を向上し得る処理装置、処理方法及びプログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の処理装置においては、利用者装置から受信した会員識別の情報とパスワードの情報とに基づいて、該利用者装置の利用者が有効な会員であるならば、認証の情報を利用者装置に送信する第1の処理部と、利用者装置から受信した認証の情報が有効であるならば、1又は複数の撮像部において撮影された映像を利用者装置に送信する第2の処理部とを設け、第1の処理部は、所定の時期になると、有効な認証の情報を第1の認証の情報から第2の認証の情報へ変更すると共に、該第2の認証の情報を第2の処理部へ送信するようにした。
【0007】
また本発明の処理方法においては、処理装置の処理方法であって、処理装置は、利用者装置から受信した会員識別の情報とパスワードの情報とに基づいて、該利用者装置の利用者が有効な会員であるならば、認証の情報を利用者装置に送信する第1の処理ステップと、利用者装置から受信した認証の情報が有効であるならば、1又は複数の撮像部において撮影された映像を利用者装置に送信する第2の処理ステップと、所定の時期になると、有効な認証の情報を第1の認証の情報から第2の認証の情報へ変更すると共に、該第2の認証の情報を第1の処理部から第2の処理部へ送信する第3の処理ステップとを設けるようにした。
【0008】
さらに本発明のプログラムにおいては、コンピュータを、利用者装置から受信した会員識別の情報とパスワードの情報とに基づいて、該利用者装置の利用者が有効な会員であるならば、認証の情報を利用者装置に送信する第1の処理部と、利用者装置から受信した認証の情報が有効であるならば、1又は複数の撮像部において撮影された映像を利用者装置に送信する第2の処理部として機能させ、第1の処理部は、所定の時期になると、有効な認証の情報を第1の認証の情報から第2の認証の情報へ変更すると共に、該第2の認証の情報を第2の処理部へ送信するようにした。
【0009】
これにより本発明は、会員識別の情報とパスワードの情報とに基づいて有効な会員と判定し、認証の情報を送信した利用者装置に対し、有効期限が到来するまでは、会員識別の情報とパスワードの情報とを入力させることなく、認証の情報を用いて、撮像部において撮影された映像を利用者装置に送信できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、利便性を向上し得る処理装置、処理方法及びプログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】映像配信システムの構成(1)を示す図である。
【
図2】映像配信システムの構成(2)を示すブロック図である。
【
図3】ライブ映像要求処理手順を示すシーケンスチャートである。
【
図4】認証キー再発行処理手順を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。ここで、当該実施の形態で説明される本発明の処理装置、処理方法及びプログラムは、例えば、スポーツクラブの施設内に設置されたカメラのライブ映像をスポーツクラブ会員向けに提供する映像配信システムにおける装置、方法及びプログラムに適用されるものである。
【0013】
[1.映像配信システムの構成]
図1及び
図2に示すように、映像配信システム1は、認証装置2と、映像ゲートウェイ(映像GW)4と、複数のカメラ6(例えば6a、6b及び6c)とにより構成されており、例えばスポーツクラブ8の施設内に配置されている。このスポーツクラブ8の施設内には、例えば、ランニングマシン、エアロバイク(登録商標)やウェイトトレーニングマシン等のフィットネスマシンである、マシン10が複数台設置されている。またこのスポーツクラブ8の施設には、映像配信システム1に加えて、該映像配信システム1における認証装置2及び映像ゲートウェイ4とWi-Fi等の無線通信又は有線通信を行う無線ルータ12が設置されている。
【0014】
通信手段としての無線ルータ12は、所定の強度の電波を周囲に送信することにより、少なくともスポーツクラブ8の施設内に位置する端末14とWi-Fiによる無線通信を行う。このため無線ルータ12は、スポーツクラブ8の施設から離れた場所に位置する端末14とは通信を行わない。また無線ルータ12は、後述する認証キーを自身の記憶部に登録する。さらに無線ルータ12は、過去から保持している古い認証キーを、該認証キーを保持してから、例えば、短くて2ヶ月経過後、長くて1年経過後である、所定期間の経過後に削除する。
【0015】
端末14は、例えばスマートフォン等の可搬型機器、すなわちモバイル端末である。この端末14は、該端末14を所持するユーザにより操作される。また端末14は、無線ルータ12を経由して映像配信システム1と無線通信を行う。これによりユーザは、端末14を用いて、無線ルータ12を経由して映像配信システム1にアクセスする。また端末14は、後述する認証キーを自身の記憶部に登録する。
【0016】
[1-1.認証装置の構成]
認証装置2は、認証サーバであり、制御部16及び会員データベース(会員DB)18を有している。制御部16は、CPU(Central Processing Unit)により構成されており、図示しない記憶部から所定のプログラムを読み出して認証装置2を統轄制御する。この制御部16は、認証部20及び認証キー生成部22として機能する。
【0017】
認証部20は、有効会員に対して認証キーを付与する。有効会員とは、会員データベース18の会員情報に現時点で登録されている、スポーツクラブ8の会員である。
【0018】
認証キー生成部22は、認証部20から認証キー生成要求を受け付けると、新たな認証キーを生成する。この認証キーは、例えば、複数の英字、数字又は英数字の組み合わせから構成された文字列である。この映像配信システム1においては、端末14と無線ルータ12との間の通信でこの認証キーを用いると共に、無線ルータ12と映像ゲートウェイ4との間の通信でこの認証キーを用いる。このため映像配信システム1においては、同じ文字列である認証キーを、端末14、無線ルータ12及び映像ゲートウェイ4が保持する。
【0019】
会員データベース18は、スポーツクラブ8の会員毎に固有の会員IDとパスワードとが対応付けられた会員情報等が登録されている。またこのスポーツクラブ8の会員の更新時期は月末となっている。このため、月末までに会員を更新せずにスポーツクラブ8を退会した会員の会員ID及びパスワードは会員情報から削除される。
【0020】
[1-2.映像ゲートウェイの構成]
映像ゲートウェイ4は、カメラ6a、6b及び6cの映像を受信して、認証された端末14にカメラ6のライブ映像を配信する。また映像ゲートウェイ4は、認証キーを自身の記憶部に登録する。
【0021】
[1-3.カメラの構成]
カメラ6は、ネットワークカメラ(IPカメラ)であり、スポーツクラブ8の施設内の同一種類の複数台のマシン10を1台のカメラ6が撮影するように設置されており、マシン10を撮影し、撮影した映像を映像ゲートウェイ4へ送信する。すなわち、例えば、カメラ6aは、複数台のランニングマシンを撮影し、カメラ6bは、カメラ6aが撮影しているランニングマシン以外の種類のフィットネスマシンである複数台のエアロバイクを撮影し、カメラ6cは、カメラ6a及び6bが撮影しているランニングマシン及びエアロバイク以外の種類のフィットネスマシンである複数台のウェイトトレーニングマシンを撮影する。
【0022】
映像配信システム1は、カメラ6が撮影した映像を、映像ゲートウェイ4及び無線ルータ12を介し端末14に表示させることにより、どのマシン10が現在利用されているかを示すマシン10の利用状況を端末14のユーザに確認させる。ここで、カメラ6は、マシン10を使用しているユーザであるマシン使用中ユーザ30の背中側(後姿)を撮影する方向及び角度に配置されている。このため映像配信システム1は、マシン10を使用しているマシン使用中ユーザ30の正面の顔を撮影しないようにしマシン使用中ユーザ30のプライバシーを保護しつつ、マシン10の使用状況は確認可能としている。
【0023】
[2.ライブ映像要求処理]
次に、映像配信システム1によるライブ映像要求処理の具体的な処理手順について、
図3に示すシーケンスチャートを用いて説明する。このライブ映像要求処理手順RT1が開始される前に、スポーツクラブ8の会員であり端末14の使用者であるユーザは、無線ルータ12に外部から接続するための認証パスワードをスポーツクラブ8から公開されている。またカメラ6は、撮影したライブ映像を映像ゲートウェイ4へ逐次送信している。さらに無線ルータ12及び映像ゲートウェイ4は、認証キーを自身に登録済みである。
【0024】
ステップSP1において端末14は、ユーザの操作に基づき、無線ルータ12に接続して認証パスワードを入力し、WPA_PSKやWPA2_PSKによる認証を行い、無線ルータ12とWi-Fi接続し、ステップSP2へ移る。ステップSP2において端末14は、ユーザの操作に基づき、無線ルータ12を経由して認証装置2における認証部20にアクセスし、ユーザにより操作入力された、ユーザ自身の会員ID及びパスワードを認証部20へ送信することにより、ログインする。
【0025】
ステップSP3において認証装置2の認証部20は、入力された会員ID及びパスワードが会員データベース18の会員情報に登録されているか否かを検索することにより、会員ID及びパスワードを会員情報と照合し、ステップSP4へ移る。入力された会員ID及びパスワードが会員データベース18の会員情報に登録されている場合は、該会員IDのユーザを有効会員であると判定し、ステップSP4において認証部20は、端末14が映像ゲートウェイ4にアクセスするための認証キーを端末14に付与する。端末14は、認証キーを受信すると、該認証キーを自身に登録する。
【0026】
また、認証キーは、有効期限が例えば月末に設定されているため、毎月月初めに更新される。このため端末14は、月初めに認証キーを認証部20から再取得する必要がある。このため端末14が、古い認証キーを用いて映像ゲートウェイ4にアクセスしようとした場合、認証部20は、端末14から会員ID及びパスワードの入力を求め、有効会員であると判断した場合、新しく認証キーを端末14へ付与する(詳しくは後述する)。
【0027】
ステップSP5において端末14は、認証部20から付与された認証キーを用いて映像ゲートウェイ4にアクセスし、ステップSP6において映像ゲートウェイ4からカメラ6a、6b及び6cのライブ映像を受信する。以降、端末14は、月末になるまでの間は、ステップSP1及びSP2の処理を行うことなく、ステップSP4において認証部20から付与された認証キーを用いて映像ゲートウェイ4にアクセスし、映像ゲートウェイ4からカメラ6のライブ映像を受信できる。
【0028】
[3.認証キー再発行処理]
次に、映像配信システム1による認証キー再発行処理の具体的な処理手順について、
図4に示すシーケンスチャートを用いて説明する。この認証キー再発行処理手順RT2は、毎月の月初めに実行される。ステップSP11において認証装置2の認証部20は、認証キー生成部22に対し認証キーの発行を要求する。ステップSP12において認証キー生成部22は、新たな認証キーを発行し、認証部20に応答する。ステップSP13において認証部20は、新しい認証キーを映像ゲートウェイ4へ送信する。映像ゲートウェイ4は、新しい認証キーを受信すると、古い認証キーを削除して、新しい認証キーを自身に登録する。
【0029】
ステップSP14において認証部20は、無線ルータ12に新しい認証キーを通知する。この時点で無線ルータ12は、ライブ映像要求処理手順RT1(
図3)のステップSP4において登録した古い認証キーを保持している。新しい認証キーを受信すると、無線ルータ12は、該新しい認証キーを自身に登録する。また上述したように、無線ルータ12は、新しい認証キーを保持してから、所定期間経過後に古い認証キーを削除する。
【0030】
ステップSP15において端末14が古い認証キーで認証部20にアクセスした場合、ステップSP16において認証装置2の認証部20は、「新しい月になったので会員ID及びパスワードを再度入力する」ことを端末14の表示部に表示させユーザに促す、認証要求を端末14に応答する。具体的に、端末14が古い認証キーで無線ルータ12にアクセスした場合、無線ルータ12は、古い認証キーを用いて無線ルータ12と端末14との間の通信が成立するならば、認証部20に対して、古い認証キーで端末14がアクセスしたことを通知する。認証部20は、端末14が古い認証キーを用いてアクセスしたことを無線ルータ12から通知されると、無線ルータ12を介して端末14へ認証要求を応答する。
【0031】
ステップSP17において端末14は、認証装置2における認証部20にアクセスし、ユーザにより操作入力された、ユーザ自身の会員ID及びパスワードを認証部20へ送信することにより、ログインする。
【0032】
ステップSP18において認証装置2の認証部20は、入力された会員ID及びパスワードが会員データベース18の会員情報に登録されているか否かを検索することにより、会員ID及びパスワードを会員情報と照合し、ステップSP19へ移る。入力された会員ID及びパスワードが会員データベース18の会員情報に登録されている場合は、該会員IDのユーザを有効会員であると判定し、ステップSP19において認証部20は、端末14が映像ゲートウェイ4にアクセスするための新しい認証キーを端末14に付与する。
【0033】
ステップSP20において端末14は、認証部20から付与された新しい認証キーを用いて映像ゲートウェイ4にアクセスし、ステップSP21において映像ゲートウェイ4からカメラ6a、6b及び6cのライブ映像を受信する。このため端末14のユーザは、マシン10が撮影されたライブ映像を視聴することにより、マシン10の利用状況を確認できる。
【0034】
このように認証装置2は、スポーツクラブ8の施設内の無線ルータ12を介して、スポーツクラブ8の会員向けに施設内での利用に限定したライブ配信映像を提供し、例えば会員の更新時期(月末)毎に認証キーを端末14に取得させることにより、会員の更新時期までは同じ端末14からログイン操作なしで視聴可能とした。
【0035】
[4.効果等]
以上の構成において認証装置2は、スポーツクラブ8の施設内に現在いる有効会員に対し、有効会員が所持する端末14にマシン10の利用状況を撮影したリアルタイム映像を表示させるようにした。このため認証装置2は、スポーツクラブ8の施設内に現在いる有効会員に対し、マシン10の利用状況を撮影したリアルタイム映像を視聴させ、マシン10の使用状況を確認させることができる。これにより認証装置2は、仮に、スポーツクラブ8の施設内において端末14のユーザが現在いる部屋とは別室に配置され、ユーザが目視では確認できないマシン10であったとしても、マシン10自体を目視することなく、マシン10の混雑状況をひと目で確認させることができ、不要な行き来を減らし、効率良くマシン10を利用させることができる。
【0036】
また認証装置2は、会員ID及びパスワードを入力しログイン操作を行った端末14に認証キーを付与し、有効期限である月末が到来するまでは、ログイン操作なしで認証キーを用いてカメラ6のリアルタイム映像を端末14に提供するようにした。
【0037】
このため認証装置2は、月に1回ユーザに対しログイン操作を行わせて新しい認証キーを端末14に取得させれば、その後は、有効期限が到来するまでは、同じ端末14から再度ログイン操作を行わせることなく、ユーザにライブ映像を視聴させることができる。これにより認証装置2は、ユーザに対し煩雑な操作を強いることなく、月に1回ログインするだけという簡便な操作で、ライブ映像を視聴させることができる。
【0038】
さらに認証装置2は、認証キーの有効期限を毎月末とし、古い認証キーを用いてアクセスしてきた端末14に対し、会員ID及びパスワードを求め、入力された会員ID及びパスワードが有効なものではない場合、該端末14を使用するユーザは有効会員ではないと判定し、新しい認証キーを該端末14に付与しないようにした。このため認証装置2は、スポーツクラブ8を退会した元会員に対し、カメラ6のリアルタイム映像を配信しないようにできる。
【0039】
さらに認証装置2は、カメラ6のリアルタイム映像を、無線ルータ12に無線接続可能な距離に位置する端末14のみに配信するようにした。このため認証装置2は、カメラ6のリアルタイム映像の配信先の公開エリアを、スポーツクラブ8の施設内に限定でき、スポーツクラブ8の施設外にいる会員には視聴させないようにできる。これにより認証装置2は、カメラ6のリアルタイム映像が目的外の利用をされてしまうことを防止し、マシン10を使用しているマシン使用中ユーザ30のプライバシーを保護できる。
【0040】
さらに認証装置2は、マシン10を使用しているマシン使用中ユーザ30の背中側(後姿)を撮影する方向及び角度にカメラ6を設置するようにした。このため、認証装置2は、マシン10を使用しているマシン使用中ユーザ30の正面の顔を撮影しないようにし、マシン10を使用しているマシン使用中ユーザ30のプライバシーを保護できる。
【0041】
さらに認証装置2は、カメラ6のリアルタイム映像の配信先の人を、スポーツクラブ8の会員であり、会員ID及びパスワードを用いてログインできた有効な会員にのみ限定するようにし、それ以外の人にはカメラ6のリアルタイム映像を視聴できないようにした。このため、認証装置2は、カメラ6のリアルタイム映像が目的外の利用をされてしまうことを防止し、マシン10を使用しているマシン使用中ユーザ30のプライバシーを保護できる。
【0042】
以上の構成によれば認証装置2は、利用者装置としての端末14から受信した会員識別の情報としての会員IDとパスワードの情報とに基づいて、該端末14の利用者が有効な会員であるならば、認証の情報としての認証キーを端末14に送信する認証部20と、端末14から受信した認証キーが有効であるならば、1又は複数の撮像部としてのカメラ6において撮影された映像を端末14に送信する映像ゲートウェイ4とを設け、認証部20は、所定の時期としての有効期限である月末になると、有効な認証キーを第1の認証の情報としての古い認証キーから第2の認証の情報としての新しい認証キーへ変更すると共に、該新しい認証キーを映像ゲートウェイ4へ送信するようにした。
【0043】
これにより認証装置2は、会員IDとパスワードとに基づいて有効な会員と判定し、認証キーを送信した端末14に対し、有効期限が到来するまでは、会員IDとパスワードとを入力させることなく、認証キーを用いて、カメラ6において撮影された映像を端末14に送信できる。
【0044】
[5.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、無線ルータ12を認証装置2とは別途配置する場合について述べた。本発明はこれに限らず、Wi-Fi通信する通信手段を認証装置2が有していても良い。要は、物理的な通信可能範囲を制限でき、所定の物理的な距離範囲内に位置する端末14とのみ無線通信可能な通信手段をスポーツクラブ8の施設に設ければ良い。
【0045】
また上述した実施の形態においては、無線ルータ12を経由して認証装置2及び映像ゲートウェイ4と端末14とがWi-Fi通信する場合について述べた。本発明はこれに限らず、他の種々の無線通信手段により、認証装置2及び映像ゲートウェイ4と端末14とが通信しても良い。
【0046】
さらに上述した実施の形態においては、例えば、ウェイトトレーニングマシンの使用のみを契約している会員に対しては、カメラ6cが撮影するウェイトトレーニングマシンの映像のみを該会員の端末14に映像ゲートウェイ4から送信する等、会員の契約の内容に応じて、一部のカメラ6の映像のみを該会員の端末14に送信しても良い。
【0047】
さらに上述した実施の形態においては、マシン10を使用しているマシン使用中ユーザ30の背中側を撮影する方向及び角度にカメラ6を配置することにより、マシン使用中ユーザ30のプライバシーを保護する場合について述べた。本発明はこれに限らず、制御部16が、カメラ6が撮影した映像における、マシン10を利用するマシン使用中ユーザ30の顔を各種画像処理によりマスキングし、映像ゲートウェイ4へ送出しても良い。
【0048】
さらに上述した実施の形態においては、認証キーの有効期限を月末に設定する場合について述べた。本発明はこれに限らず、週末や年末等、他の種々の期間でも良く、又は、会員となったユーザが最初にログインしてから1ヶ月単位毎にしても良い。
【0049】
さらに上述した実施の形態においては、スポーツクラブ8の施設に配されマシン10の利用状況を映像で監視する認証装置2に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、認証キーの有効期限を短くし各種イベントの会場内で参加者に限定してイベントの映像を配信する配信装置にも本発明を適用しても良い。
【0050】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【0051】
さらに上述した実施の形態においては、第1の処理部としての認証部20と、第2の処理部としての映像ゲートウェイ4とによって、処理装置としての映像配信システム1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる第1の処理部と、第2の処理部とによって、処理装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、有効期限内に特定のユーザに対し映像を配信する種々のシステムでも利用できる。
【符号の説明】
【0053】
1……映像配信システム、2……認証装置、4……映像ゲートウェイ、6……カメラ、8……スポーツクラブ、10……マシン、12……無線ルータ、14……端末、16……制御部、18……会員データベース、20……認証部、22……認証キー生成部、30……マシン使用中ユーザ。