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  • 特開-衣類乾燥装置 図1
  • 特開-衣類乾燥装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022131145
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】衣類乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/02 20060101AFI20220831BHJP
   D06F 58/34 20200101ALI20220831BHJP
【FI】
D06F58/02 Z
D06F58/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021029940
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 開斗
【テーマコード(参考)】
3B166
3B167
【Fターム(参考)】
3B166AA24
3B166AB24
3B166AB30
3B166AE01
3B166BA64
3B166CA01
3B166CA11
3B166CB11
3B166EA03
3B166EA15
3B166EA21
3B166EA32
3B166EA35
3B166EB17
3B166EB18
3B166EC02
3B166EC05
3B166EC13
3B166EC23
3B166ED01
3B166ED02
3B166EE01
3B166GA12
3B166GA45
3B167AA24
3B167AB24
3B167AB29
3B167AB30
3B167AE01
3B167BA64
3B167JA41
3B167JC13
3B167JC22
3B167JC25
3B167KA36
3B167KA52
3B167KB20
3B167LE07
3B167LF02
3B167LG05
(57)【要約】
【課題】乾燥室に収容された濡れた衣類を乾燥させるための衣類乾燥装置において、手間をかけずに乾いた衣類の皺を低減することができる技術を提供する。
【解決手段】噴霧ノズル42から乾燥室13に水Mを噴霧する水噴霧手段Zを備え、運転制御部50が、衣類乾燥コースとは別に、水噴霧手段Zを作動させて乾燥室13に収容されている衣類Cに水Mを噴霧して当該衣類Cを湿らせる湿らせ運転を実行した後に乾燥運転を実行して当該衣類Cを乾燥させる皺低減コースを有する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類が収容される乾燥室と、
前記乾燥室に収容されている衣類を攪拌する攪拌手段と、
前記乾燥室に温風を供給する温風供給手段と、
運転を制御する運転制御手段と、を備え、
前記運転制御手段が、前記攪拌手段と前記温風供給手段とを作動させて前記乾燥室で攪拌されている衣類に温風を接触させて当該衣類を乾燥させる乾燥運転を実行する衣類乾燥コースを有する衣類乾燥装置であって、
噴霧ノズルから前記乾燥室に水を噴霧する水噴霧手段を備え、
前記運転制御手段が、前記衣類乾燥コースとは別に、前記水噴霧手段を作動させて前記乾燥室に収容されている衣類に水を噴霧して当該衣類を湿らせる湿らせ運転を実行した後に前記乾燥運転を実行して当該衣類を乾燥させる皺低減コースを有する衣類乾燥装置。
【請求項2】
前記運転制御手段が、前記皺低減コースにおいて、前記湿らせ運転として、前記攪拌手段と前記水噴霧手段とを作動させて前記乾燥室で攪拌されている衣類に水を噴霧して当該衣類を湿らせる攪拌湿らせ運転を実行する請求項1に記載の衣類乾燥装置。
【請求項3】
前記温風供給手段が、前記乾燥室に通気させる通気ファンと、当該通気ファンの作動により給気口から前記乾燥室に流入する空気を加熱して前記温風を生成する温風生成部と、を有して構成されており、
前記噴霧ノズルが、前記給気口に隣接配置されており、
前記運転制御手段が、前記皺低減コースにおける前記湿らせ運転において前記通気ファンを作動させる請求項1又は2に記載の衣類乾燥装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥室に収容された濡れた衣類を乾燥させるための衣類乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の衣類乾燥装置は、一般的に、衣類が収容される乾燥室と、乾燥室に収容されている衣類を攪拌する攪拌手段と、乾燥室に温風を供給する温風供給手段と、運転を制御する運転制御手段と、を備えており、運転制御手段が、攪拌手段と温風供給手段とを作動させて前記乾燥室で攪拌されている衣類に温風を接触させて当該衣類を乾燥させる乾燥運転を実行する衣類乾燥コースを有する(例えば、特許文献1を参照。)
特許文献1記載の衣類乾燥装置は、衣類乾燥コースとして、通常の標準乾燥コースとは別に、標準乾燥コースより衣類のシワ付きを抑制した上質な仕上り状態の上質乾燥コースを有している。即ち、この上質乾燥コースでは、衣類のほぐし(攪拌)が温風の温度を上げない状態で行われることにより、直前に行われた脱水行程における衣類同士の絡まりに起因する衣類の折曲りやねじれをほぐして衣類の布を広げる(皺を延ばす)ようにすることで、皺付きを抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-033842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1記載の衣類乾燥装置の上質乾燥コースは、脱水後の濡れた衣類を乾燥させる際に皺付きを抑えるものであって、例えば収納箇所から取り出した乾いた衣類を対象として皺を低減することを目的としたものではない。
このような乾いた衣類の皺を低減するには、一般的にアイロンやスチーマー等が用いられる。しかしながら、外出前などの忙しい時間帯では、アイロンやスチーマー等を用いて皺を低減する作業は面倒であり、手間をかけずに乾いた衣類の皺を低減する方法が求められる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、乾燥室に収容された濡れた衣類を乾燥させるための衣類乾燥装置において、手間をかけずに乾いた衣類の皺を低減することができる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、衣類が収容される乾燥室と、
前記乾燥室に収容されている衣類を攪拌する攪拌手段と、
前記乾燥室に温風を供給する温風供給手段と、
運転を制御する運転制御手段と、を備え、
前記運転制御手段が、前記攪拌手段と前記温風供給手段とを作動させて前記乾燥室で攪拌されている衣類に温風を接触させて当該衣類を乾燥させる乾燥運転を実行する衣類乾燥コースを有する衣類乾燥装置であって、
噴霧ノズルから前記乾燥室に水を噴霧する水噴霧手段を備え、
前記運転制御手段が、前記衣類乾燥コースとは別に、前記水噴霧手段を作動させて前記乾燥室に収容されている衣類に水を噴霧して当該衣類を湿らせる湿らせ運転を実行した後に前記乾燥運転を実行して当該衣類を乾燥させる皺低減コースを有する点にある。
【0006】
本構成によれば、上記皺低減コースで運転することにより、乾燥室に収容されている乾いた衣類が、上記湿らせ運転の実行により一旦湿った状態となることで皺が延ばされた上で、上記乾燥運転の実行により乾燥されることになる。よって、皺が付いた乾いた衣類を乾燥室に投入して上記皺低減コースを選択して運転を開始するという簡単な操作で、乾いた衣類に付いた皺を、乾燥状態を保ったままで低減することができる。
従って、本発明により、乾燥室に収容された濡れた衣類を乾燥させるための衣類乾燥装置において、手間をかけずに乾いた衣類の皺を低減することができる技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記運転制御手段が、前記皺低減コースにおいて、前記湿らせ運転として、前記攪拌手段と前記水噴霧手段とを作動させて前記乾燥室で攪拌されている衣類に水を噴霧して当該衣類を湿らせる攪拌湿らせ運転を実行する点にある。
【0008】
本構成によれば、上記皺低減コースにおいて上記湿らせ運転として上記攪拌湿らせ運転が実行されて、乾燥室に収容されている乾いた衣類が攪拌されながら全体的に水が噴霧されるので、水噴霧手段による水の噴霧量をできるだけ少なくしながら乾いた衣類を全体的に均等に湿らせることができる。よって、上記攪拌湿らせ運転の後に実行される乾燥運転では、衣類に含まれる水分量が少ないことから、衣類の乾燥に必要な乾燥時間をできるだけ短縮することができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記温風供給手段が、前記乾燥室に通気させる通気ファンと、当該通気ファンの作動により給気口から前記乾燥室に流入する空気を加熱して前記温風を生成する温風生成部と、を有して構成されており、
前記噴霧ノズルが、前記給気口に隣接配置されており、
前記運転制御手段が、前記皺低減コースにおける前記湿らせ運転において前記通気ファンを作動させる点にある。
【0010】
本構成によれば、上記皺低減コースにおける上記湿らせ運転において、通気ファンが作動されることで、給気口から乾燥室へ流入する気流が発生するのと同時に、水噴霧手段が作動されることで、その給気口に隣接配置された噴霧ノズルから水が噴霧される。このことで、噴霧ノズルから噴霧されたミストを、給気口から流入する気流に乗せて適切に、乾燥室に収容されている乾いた衣類に付着させることができるので、水噴霧手段による水の噴霧量をできるだけ少なくして乾いた衣類を全体的に均等に湿らせることができる。よって、上記攪拌湿らせ運転の後に実行される乾燥運転では、衣類に含まれる水分量が少ないことから、衣類の乾燥に必要な乾燥時間をできるだけ短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】衣類乾燥装置の概略構成及び攪拌湿らせ運転時の状態を示す図
図2】衣類乾燥装置の概略構成及び乾燥運転時の状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る衣類乾燥装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示す本実施形態の衣類乾燥装置1は、脱水後の湿った衣類Cを乾燥させるための乾燥装置であって、この衣類乾燥装置1の筐体10内には、前扉15を開放して内部に形成された乾燥室13に衣類Cが投入される回転ドラム12と、当該乾燥室13に温風Hを供給するための温風生成部30と、当該乾燥室13から排気Eを排出するための排気風路23及び通気ファン20と、これら温風生成部30や通気ファン20の作動を制御する運転制御部50(運転制御手段の一例)などが設けられている。
【0013】
回転ドラム12は、略水平の回転軸周りに回転自在に支持されており、駆動モータ25によりベルトB12を介して回転駆動される。そして、回転ドラム12が回転駆動されることで、その内部に形成された乾燥室13に収容されている衣類Cが攪拌される。即ち、駆動モータ25によってベルトB12を介して回転ドラム12を回転駆動する機構が、乾燥室13に収容されている衣類Cを攪拌する攪拌手段Xとして機能する。
【0014】
この回転ドラム12の内部には、衣類Cが収容されて給気口36から温風Hが投入される乾燥室13が形成されている。また、乾燥室13の前方側壁面には、給気口36が乾燥室13に臨む姿勢で開口しており、乾燥室13の後方側は、フィルタ17が装着された開口を通じて通気ファン20の一次側(吸引側)に連通されている。
【0015】
乾燥室13の前方側壁面には、当該乾燥室13に収容されている衣類Cの乾燥度を検知する乾燥度センサ14が設けられている。この乾燥度センサ14は、乾燥室13で攪拌されている衣類Cと接触する電極の抵抗値から当該衣類Cの乾燥度を検知することができる。尚、乾燥室13の温湿度を計測するなど、この乾燥度センサ14とは別の形態で衣類Cの乾燥度を検知しても構わない。
【0016】
排気風路23は、屋内に敷設されて屋外に通じる排気ダクト22が接続される風路である。そして、通気ファン20は、乾燥室13から排気Eを取り込んで排気風路23及び排気ダクト22内に送出するファンであって、駆動モータ25によりベルトB20を介して回転駆動される。そして、通気ファン20が回転駆動されて作動することにより、給気口36から乾燥室13に屋内の空気Aや温風Hを取り込みながら、乾燥室13から排気風路23及び排気ダクト22内に向けて通気させることができる。
【0017】
温風生成部30は、温風Hを生成して給気口36に通じる給気風路35に供給可能に構成されており、回転ドラム12の下方には、温風生成部30として機能するバーナ31が設けられている。バーナ31は、燃料供給弁33を通じて供給された燃料ガスFを燃料ノズル32から噴出して筐体10内から給気風路35に流入する燃焼用空気により燃焼させて、高温の燃焼排ガスを生成する。そして、この高温の燃焼排ガスが、温風Hとして、給気風路35を経て給気口36から乾燥室13に投入される。また、通気ファン20の作動に伴って、筐体10内には、底面に形成された開口部を通じて屋内から空気Aが流入し、その流出した空気Aが燃焼用空気としてバーナ31が設けられた給気風路35に流入する。即ち、通気ファン20を作動させて乾燥室13に通気させながら温風生成部30を作動して乾燥室13に流入する空気Aを加熱して温風Hを生成する機構が、乾燥室13に温風Hを供給する温風供給手段Yとして機能する。
【0018】
衣類乾燥装置1の筐体10内には、噴霧ノズル42から乾燥室13に水WのミストMを噴霧する水噴霧手段Zが設けられている。この水噴霧手段Zは、適時水道から水Wが補給される給水タンク40と、当該給水タンク40に貯留されている水Wを圧送する給水ポンプ41と、当該給水ポンプ41で圧送された水WをミストMとして乾燥室13に噴霧する噴霧ノズル42とで構成されている。更に、噴霧ノズル42は、乾燥室13の前方側壁面において給気口36に対して内側に隣接して配置されている。
【0019】
運転制御部50は、ユーザが選択可能な運転コースとして、乾燥室13に投入した脱水後の衣類Cを乾燥させるための衣類乾燥コースを有すると共に、乾燥室13に投入した乾いた衣類Cの皺を低減するための皺低減コースを有する。以下、これら運転コースの具体的な形態について説明を加える。
【0020】
(衣類乾燥コース)
衣類乾燥コースでは、図2に示すような乾燥運転が実行される。
図2に示すように、この乾燥運転では、乾燥室13に湿った衣類Cが収容された状態で攪拌手段Xと温風供給手段Yとを作動させて、乾燥室13で攪拌されている衣類Cに温風Hを接触させて当該衣類Cを乾燥させる。具体的には、駆動モータ25により回転ドラム12を回転駆動させて乾燥室13に収容されている衣類Cを攪拌させながら、駆動モータ25により通気ファン20を作動させた状態で燃料供給弁33を開弁してバーナ31へ燃料ガスFを供給して燃焼させる形態でバーナ31を作動させる。すると、乾燥室13に対して、バーナ31による温風Hの投入と、通気ファン20による排気Eの排出とが行われることによって、乾燥室13で攪拌されている衣類Cを温風Hにより乾燥させることができる。
【0021】
運転制御部51は、上記乾燥運転において、乾燥度センサ14で計測された衣類Cの乾燥度が所定の乾燥度に到達した時点で自動的に運転を終了することができる。即ち、脱水後の湿った衣類Cを乾燥室13に投入して上記衣類乾燥コースを選択して運転を開始すると、当該湿った衣類Cを、乾燥させることができる。
尚、本実施形態では、衣類乾燥コースで実行する乾燥運転において、乾燥センサ14を用いて衣類Cが十分に乾燥したことを直接検知したタイミングで乾燥運転を終了するように構成したが、例えば、乾燥運転開始から設定運転時間が経過したタイミングで当該乾燥運転を終了するように構成しても構わない。この場合の乾燥運転の設定運転時間は、手動で設定することができるが、例えば投入される衣類Cの量などに基づいて自動的に設定することもできる。
【0022】
(皺低減コース)
皺低減コースでは、図1に示すような湿らせ運転が実行された後に、上述した図2に示すような乾燥運転が実行される。
図1に示すように、この湿らせ運転では、乾燥室13に乾いた衣類Cが収容された状態で、給水ポンプ41により噴霧ノズル42に水Wを圧送して当該噴霧ノズル42から乾燥室13にミストMを噴霧する形態で水噴霧手段Zを作動させて、乾燥室13に収容されている衣類CにミストMを噴霧して当該衣類Cを湿らせる。
【0023】
湿らせ運転としては攪拌湿らせ運転が実行される。この攪拌湿らせ運転では、乾燥室13に乾いた衣類Cが収容された状態で、攪拌手段Xと水噴霧手段Zとを作動させて、乾燥室13で攪拌されている衣類CにミストMを噴霧して当該衣類Cを湿らせる。具体的には、駆動モータ25により回転ドラム12を回転駆動させて乾燥室13に収容されている衣類Cを攪拌させながら、給水ポンプ41により噴霧ノズル42に水Wを圧送して当該噴霧ノズル42から乾燥室13にミストMを噴霧する。すると、乾燥室13に収容されている乾いた衣類Cが攪拌されながら全体的にミストMが噴霧されるので、ミストMの噴霧量は少量としながらも、乾いた衣類Cを全体的に均等に湿らせることができる。
【0024】
攪拌湿らせ運転では、温風生成部30の作動を停止しながら、駆動モータ25により通気ファン20を作動させて、給気口36から乾燥室13に空気Aを流入させる。すると、噴霧ノズル42から噴霧されたミストMは、給気口36から流入する気流に乗って適切に、乾燥室13に収容されている乾いた衣類Cに付着されることになる。このことで、ミストMの噴霧量を一層少量としながらも、乾いた衣類Cを全体的に均等に湿らせることができる。
【0025】
攪拌湿らせ運転が実行されて衣類Cが湿ると、当該衣類Cに付いていた皺が一旦延ばされた状態となる。そして、この攪拌湿らせ運転の実行後に、攪拌手段Xと温風供給手段Yとを作動させて、上述した図2に示すような乾燥運転が実行される。すると、乾燥室13で攪拌されている衣類Cに温風Hが接触して、当該衣類Cが乾燥する。
更に、上述のように攪拌湿らせ運転におけるミストMの噴霧量が少量とされることで、攪拌湿らせ運転実行後の乾燥運転では、衣類Cの乾燥に必要な乾燥時間ができるだけ短縮されることになる。即ち、皺が付いた乾いた衣類Cを乾燥室13に投入して上記皺低減コースを選択して運転を開始するという簡単な操作で、比較的短時間で、乾いた衣類Cに付いた皺を、乾燥状態を保ったままで低減することができる。
尚、本実施形態では、皺低減コースで攪拌湿らせ運転実行後に実行する乾燥運転において、乾燥センサ14を用いて衣類Cが十分に乾燥したことを直接検知したタイミングで乾燥運転を終了するように構成したが、例えば、乾燥運転開始から設定時間が経過したタイミングで当該乾燥運転を終了するように構成しても構わない。この場合の乾燥運転の設定運転時間は、手動で設定することができるが、例えば投入される衣類Cの量などに基づいて自動的に設定することもできる。また、皺低減コースで実行する乾燥運転では、上述した衣類乾燥コースで実行する乾燥運転と比べて、衣類Cの湿り度が低いことから、乾燥運転の設定運転時間は非常に短いものとなる。
【0026】
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0027】
(1)上記実施形態では、湿らせ運転として、攪拌手段Xを作動させる攪拌湿らせ運転を実行したが、湿らせ運転において、攪拌手段Xを停止した状態で水噴霧手段Zを作動させても構わない。
【0028】
(2)上記実施形態では、上記実施形態では、噴霧ノズル42を給気口36に隣接して配置した上で、湿らせ運転において通気ファン20を作動させて、噴霧ノズル42から噴霧されたミストMを給気口36から流入する気流に乗せて衣類Cに付着させるようにしたが、このような構成は適宜改変又は省略しても構わない。例えば、噴霧ノズル42を給気口36に隣接させずに配置してもよく、また、湿らせ運転において通気ファン20を停止させても構わない。
【0029】
(3)上記実施形態では、温風生成部30を、屋内から取り込んだ空気Aを燃焼用空気として燃料ガスFを燃焼させて燃焼排ガスを温風Hとして生成するバーナ31で構成したが、屋内から取り込んだ空気Aを加熱して加熱空気を温風Hとして生成する電気ヒータで構成しても構わない。
【0030】
(4)上記実施形態では、乾燥室13は、略水平の回転軸周りに回転する回転ドラム12内部に形成された空間として説明したが、乾燥室13の構成は適宜改変可能であり、例えば、略鉛直の回転軸周りに回転する縦型回転槽内部に形成された空間を乾燥室としたり、固定の室内を乾燥室とすることもできる。
【符号の説明】
【0031】
1 衣類乾燥装置
13 乾燥室
20 通気ファン
30 温風生成部
36 給気口
42 噴霧ノズル
50 運転制御部(運転制御手段)
A 空気
C 衣類
H 温風
M ミスト(水)
W 水
X 攪拌手段
Y 温風供給手段
Z 水噴霧手段

図1
図2