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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022131216
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】ファスナー装着が簡単な旅行かばん
(51)【国際特許分類】
   A45C 5/00 20060101AFI20220831BHJP
   A45F 3/04 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
A45C5/00 D
A45F3/04 400S
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021030044
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】500452329
【氏名又は名称】明昌工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】江 錫▲金▼
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA02
3B045CE08
3B045EA03
3B045EA06
3B045EB11
3B045FB02
3B045JA01
3B045JB01
3B045JC05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ファスナー装着が簡単な旅行かばんを提供する。
【解決手段】旅行かばんは箱体、ファスナー連結部材20、ファスナーおよび蓋40を備える。箱体は第一側壁111を有する。第一側壁は開口部14を有する。開口部は箱体内の格納空間に繋がる。ファスナー連結部材は箱体の内部に配置されて箱体と結合して一体になり、第一環状突出辺縁部22を有する。蓋は箱体の開口部に対応するように箱体の外部に配置され、第二環状突出辺縁部42を有する。第一環状突出辺縁部および第二環状突出辺縁部は位置が並ぶように配置される。ファスナー連結部材は第一環状突出辺縁部および第二環状突出辺縁部に繋ぎ合わされる。上述した構造特徴により、第一環状突出辺縁部および第二環状突出辺縁部にファスナーを真っ直ぐ広げて繋ぎ合わせることや、旅行かばんの製造工程を簡単化することができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体、ファスナー連結部材、ファスナーおよび蓋を備え、
前記箱体は、相対する第一側壁および第二側壁と、第一結合部とを有し、前記第一側壁は開口部を有し、前記開口部は前記箱体の外部および前記箱体内の格納空間に繋がり、前記第一結合部は前記開口部に配置され、
前記ファスナー連結部材は、前記箱体の内部に配置され、第二結合部および第一環状突出辺縁部を有し、
前記ファスナー連結部材は、前記第二結合部によって前記箱体の前記第一結合部と結合して一体になり、前記第一環状突出辺縁部は外側に伸びるように前記開口部の内側に配置され、
前記ファスナーは、相互に噛み合う第一務歯部材および第二務歯部材を有し、前記第一務歯部材は前記ファスナー連結部材の前記第一環状突出辺縁部に固定され、
前記蓋は、前記箱体の前記開口部に対応するように前記箱体の外部に配置され、第二環状突出辺縁部を有し、前記第二環状突出辺縁部は前記箱体の前記開口部に向かって伸びていくように配置され、
前記第二務歯部材は前記第二環状突出辺縁部に固定され、
前記第一環状突出辺縁部および前記第二環状突出辺縁部は位置が並ぶように配置されることを特徴とするファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項2】
前記第一結合部は環状体であり、前記開口部に環状に配置されることを特徴とする請求項1に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項3】
前記第一結合部は前記箱体の内部へ伸びていくことを特徴とする請求項1に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項4】
前記第一結合部は前記第一側壁と一体に連結され、前記第一側壁および前記第一結合部は凹状溝を構成し、
前記第二結合部は前記凹状溝に入り込むことを特徴とする請求項3に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項5】
前記第二結合部は接着部位および折り曲げ部位を有し、前記接着部位は前記箱体に接着され、前記折り曲げ部位は前記凹状溝に入り込み、相対する両端が前記接着部位および前記第一環状突出辺縁部に別々に連結されることを特徴とする請求項4に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項6】
前記第一務歯部材は第一務歯および第一繋合部を有し、前記第一繋合部は第一連結部位および第一繋合部位を有し、前記第一連結部位は前記第一繋合部位を遮蔽し、相対する両端が前記第一務歯および前記第一繋合部位に別々に連結され、
前記第二務歯部材は第二務歯および第二繋合部を有し、前記第二繋合部は第二連結部位および第二繋合部位を有し、前記第二連結部位は前記第二繋合部位を遮蔽し、相対する両端が前記第二務歯および前記第二繋合部位に別々に連結され、
前記第一務歯部材の前記第一務歯と前記第二務歯部材の前記第二務歯は相互に噛み合い、前記第一務歯部材の前記第一繋合部位は前記第一環状突出辺縁部に繋ぎ合わされ、前記第二務歯部材の前記第二繋合部位は前記第二環状突出辺縁部に繋ぎ合わされることを特徴とする請求項1に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項7】
前記第一連結部位および前記第一繋合部位は相互に連結されて一体になり、材質が同じであり、
前記第二連結部位および前記第二繋合部位は相互に連結されて一体になり、材質が同じであることを特徴とする請求項6に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項8】
箱体およびファスナーを備え、
前記箱体は、相互に間隔を置く第一シェルおよび第二シェルを有し、前記第一シェルは第一開口辺縁部を有し、前記第二シェルは第二開口辺縁部を有し、
前記ファスナーは、第一務歯部材および第二務歯部材を有し、前記第一務歯部材は第一務歯および第一繋合部を有し、前記第一繋合部は第一連結部位および第一繋合部位を有し、前記第一連結部位は前記第一繋合部位を遮蔽し、相対する両端が前記第一務歯および前記第一繋合部位に別々に連結され、前記第二務歯部材は第二務歯および第二繋合部を有し、前記第二繋合部は第二連結部位および第二繋合部位を有し、前記第二連結部位は前記第二繋合部位を遮蔽し、相対する両端が前記第二務歯および前記第二繋合部位に別々に連結され、
前記第一務歯と前記第二務歯は相互に噛み合い、前記第一繋合部位および前記第一開口辺縁部は繋ぎ合わされ、前記第二繋合部位および前記第二開口辺縁部は繋ぎ合わされることを特徴とするファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項9】
前記第一連結部位および前記第一繋合部位は相互に連結されて一体になり、材質が同じであり、
前記第二連結部位および前記第二繋合部位は相互に連結されて一体になり、材質が同じであることを特徴とする請求項8に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は旅行かばん、特にファスナー装着が簡単な旅行かばんに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は従来の旅行かばん1の断面図である。旅行かばん1は箱体2,蓋3およびファスナー4を備える。箱体2は開口部5および垂直に伸びていく第一凸状辺縁部6を有する。蓋3は箱体2の外部に配置され、水平に伸びていく第二凸状辺縁部7を有する。ファスナー4は相対する両側が第一凸状辺縁部6および第二凸状辺縁部7に別々に縫製される。縫製工程はファスナー4の一側と第一凸状辺縁部6とを繋ぎ合わし、そののち、ファスナー4を折り曲げてファスナー4の別の一側と第二凸状辺縁部7とを繋ぎ合わすことである。つまり、ファスナー4の装着作業に手間が掛かるだけでなく、第一凸状辺縁部6および第二凸状辺縁部7にファスナー4を真っ直ぐ広げて繋ぎ合わせることが難しいため、改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は現有の旅行かばんの欠点を改善するためにファスナー装着の簡単化が実現できる新しい創作の旅行かばんを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するため、旅行かばんは箱体、ファスナー連結部材、ファスナーおよび蓋を備える。箱体は相対する第一側壁および第二側壁と、第一結合部とを有する。第一側壁は開口部を有する。開口部は箱体の外部および箱体内の格納空間に繋がる。第一結合部は開口部に配置される。ファスナー連結部材は箱体の内部に配置され、第二結合部および第一環状突出辺縁部を有する。ファスナー連結部材は第二結合部によって箱体の第一結合部と結合して一体になる。第一環状突出辺縁部は外側に伸びるように開口部の内側に配置される。ファスナーは相互に噛み合う第一務歯部材および第二務歯部材を有する。第一務歯部材はファスナー連結部材の第一環状突出辺縁部に固定される。蓋は箱体の開口部に対応するように箱体の外部に配置され、第二環状突出辺縁部を有する。第二環状突出辺縁部は箱体の開口部に向かって伸びていく。第二務歯部材は第二環状突出辺縁部に固定される。第一環状突出辺縁部および第二環状突出辺縁部は位置が並ぶように配置される。
【0005】
上述した構造特徴により、第一環状突出辺縁部および第二環状突出辺縁部は位置が並ぶように配置されるため、第一環状突出辺縁部および第二環状突出辺縁部とファスナーとの連結作業において、ファスナーを折り曲げる必要がない。言い換えれば、本発明はファスナーの装着作業、即ち第一環状突出辺縁部および第二環状突出辺縁部にファスナーを真っ直ぐ広げて繋ぎ合わせることを簡単化し、高品質の旅行かばんを製造することができる。
【0006】
上述した課題を解決するため、別の一つのファスナーが繰り返される旅行かばんは箱体およびファスナーを備える。箱体は相互に間隔を置く第一シェルおよび第二シェルを有する。第一シェルは第一開口辺縁部を有する。第二シェルは第二開口辺縁部を有する。ファスナーは第一務歯部材および第二務歯部材を有する。第一務歯部材は第一務歯および第一繋合部を有する。第一繋合部は第一連結部位および第一繋合部位を有する。第一連結部位は第一繋合部位を遮蔽し、相対する両端が第一務歯および第一繋合部位に別々に連結される。第二務歯部材は第二務歯および第二繋合部を有する。第二繋合部は第二連結部位および第二繋合部位を有する。第二連結部位は第二繋合部位を遮蔽し、相対する両端が第二務歯および第二繋合部位に別々に連結される。第一務歯と第二務歯は相互に噛み合う。第一繋合部位および第一開口辺縁部は繋ぎ合わされる。第二繋合部位および第二開口辺縁部は繋ぎ合わされる。
【0007】
本発明による旅行かばんの詳細な構造、特徴、組み立てまたは使用方法は、以下の実施形態の詳細な説明を通して明確にする。また、以下の詳細な説明および本発明により提示された実施形態は本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明の請求範囲を限定できないことは、本発明にかかわる領域において常識がある人ならば理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】従来の旅行かばんの一部分を示す断面図である。
図2】本発明の第1実施形態による旅行かばんを示す斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態による旅行かばんを示す側面図である。
図4】本発明の第1実施形態による旅行かばんを示す分解斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態による旅行かばんのファスナー連結部材を示す拡大図である。
図6】本発明の第1実施形態による旅行かばんのファスナーおよび環状スリーブを示す断面図である。
図7図3中の7-7線に沿った断面図である。
図8】本発明の第2実施形態による旅行かばんの一部分を示す断面図である。
図9】本発明の第3実施形態による旅行かばんを示す斜視図である。
図10】本発明の第3実施形態による旅行かばんを示す分解斜視図である。
図11】本発明の第3実施形態による旅行かばんを側面から見た断面図の一部分である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。なお、明細書において、上下、左右、頂部、底部、内側、外側などの方向性用語は通常使用する方向に基づいて表現される。
【0010】
(第1実施形態)
図2から図4に示すように、本発明の第1実施形態による旅行かばん1は箱体10、ファスナー連結部材20、ファスナー30および蓋40を備える。
【0011】
箱体10は合わさる第一シェル11および第二シェル12から構成され、第一結合部15、四つのキャスター17およびプルハンドル18を有する。第一シェル11は第一側壁111および第一環壁112を有する。第一側壁111は第一環壁112に囲まれて連結される。第二シェル12は第二側壁121および第二環壁122を有する。第二側壁121は第二環壁122に囲まれて連結される。第一側壁111および第二側壁121は相対的に配置される。第一側壁111、第一環壁112、第二環壁122および第二側壁121は荷物を収納する格納空間13を構成する。第一側壁111は開口部14を有する。開口部14は箱体10の外部および格納空間13に繋がる。図7に示すように、第一結合部15は開口部14に環状に配置される。第一結合部15は第一側壁111と一体に連結されて箱体10の内部へ伸びていく。第一結合部15、第一側壁111および第一環壁112は凹状溝16を構成する。四つのキャスター17は箱体10を支えるために箱体10の底部に装着される。プルハンドル18は第二シェル12に配置される。
【0012】
図4から図7に示すように、ファスナー連結部材20は環状薄片体であり、箱体10の内部に配置され、第二結合部21および第一環状突出辺縁部22を有する。図7に示すように、第二結合部21は接着部位211および折り曲げ部位212を有する。折り曲げ部位212は相対する両端が接着部位211および第一環状突出辺縁部22に別々に連結される。接着部位211は接着テープまたは高周波によって箱体10の第一環壁112に接着される。第二結合部21の折り曲げ部位212は凹状溝16に嵌まり込んでファスナー連結部材20と箱体10とを一体に結合させ、箱体10の全体の構造強度を補強する。第一環状突出辺縁部22は外側へ伸びるように開口部14の内側に配置される。本実施形態において、第一環状突出辺縁部22は開口部14に突出せず、開口部14の内側に位置付けられ、環状スリーブ71に入り込むように配置される。
【0013】
図6および図7に示すように、ファスナー30は第一務歯部材31、第二務歯部材32およびスライダー33(図4参照)を有する。第一務歯部材31は第一務歯311および第一繋合部312を有する。第一繋合部312は第一連結部位313および第一繋合部位314を有する。第一連結部位313および第一繋合部位314は同じ布生地から製作される。第一連結部位313は相対する両端が第一務歯311および第一繋合部位314に別々に連結される。第一連結部位313は第一繋合部位314と一体に連結されて第一繋合部位314を遮蔽する。言い換えれば、第一連結部位313は第一繋合部位314との境目で繰り返され、第一繋合部位314を遮蔽する。第二務歯部材32は第二務歯321および第二繋合部322を有する。第二繋合部322は第二連結部位323および第二繋合部位324を有する。第二連結部位323および第二繋合部位324は同じ布生地から製作される。第二連結部位323は相対する両端が第二務歯321および第二繋合部位324に別々に連結される。第二連結部位323は第二繋合部位324と一体に連結されて第二繋合部位324を遮蔽する。言い換えれば、第二連結部位323は第二繋合部位324との境目で繰り返され、第二繋合部位324を遮蔽する。スライダー33は第一務歯311および第二務歯321を噛み合わせて一体化させる。第一繋合部位314は環状スリーブ71とともにファスナー連結部材20の第一環状突出辺縁部22に繋ぎ合わされる。
【0014】
図4および図7に示すように、蓋40は箱体10の開口部14に対応するように箱体10の外部に配置され、外側板41および第二環状突出辺縁部42を有する。第二環状突出辺縁部42は外側板41の外側に沿って連結され、箱体10の開口部14、即ち第二シェル12に向かって伸びていくように配置される。第二環状突出辺縁部42および第一環状突出辺縁部22は位置が並ぶように配置される。即ち、第二環状突出辺縁部42および第一環状突出辺縁部22は延伸方向が一致し、外側面が同じ平面に位置するように配置される。第二環状突出辺縁部42は別の一つの環状スリーブ71に入り込むように配置される。第二務歯部材32は環状スリーブ71とともに第二環状突出辺縁部42に繋ぎ合わされる。
【0015】
上述した構造特徴により、第1実施形態による旅行かばん1はファスナー連結部材20の第一環状突出辺縁部22の位置および蓋40の第二環状突出辺縁部42の位置が並ぶように配置されるため、製作工程において、第一務歯部材31の第一繋合部位314およびファスナー連結部材20の第一環状突出辺縁部22を繋ぎ合わし、第一務歯部材31および第二務歯部材32を真っ直ぐ広げて第二務歯部材32の第二繋合部322の第二繋合部位324を繰り返し、続いて第二繋合部位324および第二環状突出辺縁部42を環状スリーブ71とともに繋ぎ合わせばよい。言い換えれば、縫製過程において従来の旅行かばんのように第一務歯部材31または第二務歯部材32を折り曲げる必要なく、ファスナー30を容易に縫製し、縫製したファスナー30と、第一環状突出辺縁部22および第二環状突出辺縁部44とを結合させて固定することができるため、本発明はファスナー30の歪みを抑制し、高品質の旅行かばん1を製造することができる。また、第一連結部位313および第二連結部位323は繰り返されて第一繋合部位314および第二繋合部位324の縫製糸Lを遮蔽するため、本発明は従来のファスナーのように縫製糸Lを遮蔽する装飾用テープを増設する必要なく、旅行かばん1の全体的な美観を効果的に向上させることができる。
【0016】
(第2実施形態)
図8に示すように、本発明の第2実施形態による旅行かばん1'は従来のファスナーに対応でき、構造が第1実施形態による旅行かばん1と同じである。第1実施形態による旅行かばん1との違いは二つの装飾用テープ72を増設することである。第2実施形態において、二つの装飾用テープ72は別々に環状スリーブ71と一体に連結される。第一務歯部材31および第二務歯部材32は環状スリーブ71とともに第一環状突出辺縁部22および第二環状突出辺縁部42に別々に縫製される。第一務歯部材31および第二務歯部材32の縫製糸は二つの装飾用テープ72によって遮蔽される。
【0017】
(第3実施形態)
図9から図11に示すように、本発明の第3実施形態による旅行かばん1"は箱体10およびファスナー30を有する。箱体10は相互に間隔を置く第一シェル11および第二シェル12を有する。第一シェル11は第一開口辺縁部111を有する。第二シェル12は第二開口辺縁部121を有する。ファスナー30は第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。ファスナー30の第一務歯部材31の第一繋合部位314および第一シェル11の第一開口辺縁部111を繋ぎ合わし、第二務歯部材32の第二繋合部位324および第二シェル12の第二開口辺縁部121を繋ぎ合わせばファスナー30が第一シェル11および第二シェル12の間に真っ直ぐ広がって縫製される。
【0018】
上述した説明をまとめてみると、本発明による旅行かばんの特徴は下記のとおりである。
【0019】
本発明はファスナー連結部材20によってファスナー連結部材20の第一環状突出辺縁部22の位置および蓋40の第二環状突出辺縁部42の位置を揃えるため、ファスナー30を折り曲げる作業が必要でなくなり、ファスナー30の装着を簡単化できる。
【0020】
縫製糸を遮蔽するために旅行かばんのファスナーに装飾用テープを増設する先行技術に対し、本発明は装飾用テープを使用せず、第一連結部位313および第二連結部位323によって第一繋合部位314および第二繋合部位324を遮蔽するため、製造コストの削減が実現できる。
【0021】
本発明は第一環状突出辺縁部22および第二環状突出辺縁部42にファスナー30を真っ直ぐ広げて縫製することができる、即ちファスナー30の歪みを抑制することができる。
【0022】
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0023】
1:旅行かばん、
10:箱体、
11:第一シェル11、
111:第一側壁、
112:第一環壁、
12:第二シェル11、
121:第二側壁、
122:第二環壁、
13:格納空間、
14:開口部、
15:第一結合部、
16:凹状溝、
17:キャスター、
18:プルハンドル、
20:ファスナー連結部材、
21:第二結合部、
211:接着部位、
212:折り曲げ部位、
22:第一環状突出辺縁部、
30:ファスナー、
31:第一務歯部材、
311:第一務歯、
312:第一繋合部、
313:第一連結部位、
314:第一繋合部位、
32:第二務歯部材、
321:第二務歯、
322:第二繋合部、
323:第二連結部位、
324:第二繋合部位、
33:スライダー、
40:蓋、
41:外側板、
42:第二環状突出辺縁部、
71:環状スリーブ、
L:縫製糸
1':旅行かばん、
22:第二環状突出辺縁部、
31:第一務歯部材、
32:第二務歯部材、
42:第二環状突出辺縁部、
71:環状スリーブ、
72:装飾用テープ
1":旅行かばん、
10:箱体、
11:第一シェル11、
111:第一開口辺縁部、
12:第二シェル、
121:第二開口辺縁部、
30:ファスナー、
31:第一務歯部材、
311:第一務歯、
313:第一連結部位、
314:第一繋合部位、
32:第二務歯部材、
321:第二務歯、
323:第二連結部位、
324:第二繋合部位、
71:環状スリーブ、
L:縫製糸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-06-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体、ファスナー連結部材、ファスナーおよび蓋を備え、
前記箱体は、相対する第一側壁および第二側壁と、第一結合部とを有し、前記第一側壁は開口部を有し、前記開口部は前記箱体の外部および前記箱体内の格納空間に繋がり、前記第一結合部は前記開口部に配置され、
前記ファスナー連結部材は、前記箱体の内部に配置され、第二結合部および第一環状突出辺縁部を有し、
前記ファスナー連結部材は、前記第二結合部によって前記箱体の前記第一結合部と結合して一体になり、前記第一環状突出辺縁部は外側に伸びるように前記開口部の内側に配置され、
前記ファスナーは、相互に噛み合う第一務歯部材および第二務歯部材を有し、前記第一務歯部材は前記ファスナー連結部材の前記第一環状突出辺縁部に固定され、
前記蓋は、前記箱体の前記開口部に対応するように前記箱体の外部に配置され、第二環状突出辺縁部を有し、前記第二環状突出辺縁部は前記箱体の前記開口部に向かって伸びていくように配置され、
前記第二務歯部材は前記第二環状突出辺縁部に固定され、
前記第一環状突出辺縁部および前記第二環状突出辺縁部は位置が並ぶように配置され
前記第一結合部は前記箱体の内部へ伸びていくことを特徴とするファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項2】
前記第一結合部は環状体であり、前記開口部に環状に配置されることを特徴とする請求項1に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項3】
前記第一結合部は前記第一側壁と一体に連結され、前記第一側壁および前記第一結合部は凹状溝を構成し、
前記第二結合部は前記凹状溝に入り込むことを特徴とする請求項1に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項4】
前記第二結合部は接着部位および折り曲げ部位を有し、前記接着部位は前記箱体に接着され、前記折り曲げ部位は前記凹状溝に入り込み、相対する両端が前記接着部位および前記第一環状突出辺縁部に別々に連結されることを特徴とする請求項3に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項5】
前記第一務歯部材は第一務歯および第一繋合部を有し、前記第一繋合部は第一連結部位および第一繋合部位を有し、前記第一連結部位は前記第一繋合部位を遮蔽し、相対する両端が前記第一務歯および前記第一繋合部位に別々に連結され、
前記第二務歯部材は第二務歯および第二繋合部を有し、前記第二繋合部は第二連結部位および第二繋合部位を有し、前記第二連結部位は前記第二繋合部位を遮蔽し、相対する両端が前記第二務歯および前記第二繋合部位に別々に連結され、
前記第一務歯部材の前記第一務歯と前記第二務歯部材の前記第二務歯は相互に噛み合い、前記第一務歯部材の前記第一繋合部位は前記第一環状突出辺縁部に繋ぎ合わされ、前記第二務歯部材の前記第二繋合部位は前記第二環状突出辺縁部に繋ぎ合わされることを特徴とする請求項1に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。
【請求項6】
前記第一連結部位および前記第一繋合部位は相互に連結されて一体になり、材質が同じであり、
前記第二連結部位および前記第二繋合部位は相互に連結されて一体になり、材質が同じであることを特徴とする請求項5に記載のファスナー装着が簡単な旅行かばん。