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特開2022-131448花火開発支援装置、学習済みモデル生成装置、花火開発支援方法、学習済みモデル生成方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022131448
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】花火開発支援装置、学習済みモデル生成装置、花火開発支援方法、学習済みモデル生成方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   F42B 4/00 20060101AFI20220831BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20220831BHJP
【FI】
F42B4/00
G06N20/00 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021030401
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】進木 昭道
(72)【発明者】
【氏名】山地 直樹
(72)【発明者】
【氏名】水上 拓郎
(57)【要約】
【課題】 花火玉の開発及び知識習得を支援可能な花火開発支援装置を提供する。
【解決手段】 本発明の花火開発支援装置10において、取得部11は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、前記構想構成情報を取得した場合、生成部12は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、前記構想開花情報を取得した場合、生成部12は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、出力部13は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得部、生成部、及び出力部を含み、
前記取得部は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成部は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成部は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力部は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する、花火開発支援装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成する、請求項1記載の花火開発支援装置。
【請求項3】
さらに、学習処理部を含み、
前記学習処理部は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルの少なくとも一方を構築する、請求項1又は2記載の花火開発支援装置。
【請求項4】
前記取得部は、さらに、開花情報に対する第2評価情報を取得し、
前記学習処理部は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、請求項3記載の花火開発支援装置。
【請求項5】
さらに、評価情報生成部を含み、
前記評価情報生成部は、花火評価モデルに、開花情報を入力して、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成し、
前記取得部は、生成した前記第2評価情報を取得し、
前記学習処理部は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、
請求項4記載の花火開発支援装置。
【請求項6】
取得部、及び学習済みモデル生成部を含み、
前記取得部は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成部は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する、学習済みモデル生成装置。
【請求項7】
取得工程、生成工程、及び出力工程を含み、
前記取得工程は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成工程は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成工程は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力工程は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する、花火開発支援方法。
【請求項8】
取得工程、及び学習済みモデル生成工程を含み、
前記取得工程は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成工程は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する、学習済みモデル生成方法。
【請求項9】
コンピュータに、取得手順、生成手順、及び出力手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記取得手順は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成手順は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成手順は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力手順は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する。
【請求項10】
コンピュータに、取得手順、及び学習済みモデル生成手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記取得手順は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成手順は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花火開発支援装置、学習済みモデル生成装置、花火開発支援方法、学習済みモデル生成方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
玉皮の内部に星、割薬等の火薬を詰めた打揚花火の花火玉がある(例えば、特許文献1等)。花火玉は、導火線が燃えて、前記導火線によって花火玉内部の割火薬に火が到達し花火玉が破裂して、星に引火・飛散することで、開花する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-020753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、花火玉の製造及び製造した花火玉の打ち上げ結果の確認(想定通りの形状で開花するか)には、時間や手間がかかる。一方で、花火玉の製造に関する知識は、師匠から弟子に伝聞によって指導が行われている。また、新たな花火玉の開発や製造は、花火玉を製造する技術者の経験(知識量等)に依存している。そのため、花火玉の製造等に時間や手間がかかると、新たな花火玉の開発を容易に行うことができないばかりか、花火玉の製造に関する知識の取得に時間がかかったり、知識が広まりにくかったりする等の問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、花火玉の開発及び知識習得を支援可能な花火開発支援装置、学習済みモデル生成装置、花火開発支援方法、学習済みモデル生成方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の花火開発支援装置は、
取得部、生成部、及び出力部を含み、
前記取得部は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成部は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成部は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力部は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する、装置である。
【0007】
本発明の学習済みモデル生成装置は、
取得部、及び学習済みモデル生成部を含み、
前記取得部は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成部は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する、装置である。
【0008】
本発明の花火開発支援方法は、
取得工程、生成工程、及び出力工程を含み、
前記取得工程は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成工程は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成工程は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力工程は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する、方法である。
【0009】
本発明の学習済みモデル生成方法は、
取得工程、及び学習済みモデル生成工程を含み、
前記取得工程は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成工程は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する、方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、花火玉の開発及び知識習得を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1の花火開発支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の花火開発支援装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の花火開発支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4(A)は、実施形態2の学習済みモデル生成装置の一例の構成を示すブロック図であり、図4(B)は、実施形態2の学習済みモデル生成装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態2の学習済みモデル生成装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、構成情報及び開花情報の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の花火開発支援装置において、例えば、
前記開花情報推定モデルと前記構成情報推定モデルとは、同一の学習済みモデルである、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の花火開発支援装置において、例えば、
前記生成部は、前記開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成する、という態様であってもよい。
【0014】
本発明の花火開発支援装置は、例えば、
さらに、学習処理部を含み、
前記学習処理部は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルの少なくとも一方を構築する、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の花火開発支援装置において、例えば、
前記取得部は、さらに、開花情報に対する第2評価情報を取得し、
前記学習処理部は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、という態様であってもよい。
【0016】
本発明の花火開発支援装置は、例えば、
さらに、評価情報生成部を含み、
前記評価情報生成部は、花火評価モデルに、開花情報を入力して、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成し、
前記取得部は、生成した前記第2評価情報を取得し、
前記学習処理部は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の学習済みモデル生成装置において、例えば、
前記取得部は、花火玉の開花情報と第2評価情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成部は、前記教師データを用いた機械学習によって、前記構想構成情報を入力した場合に、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対応する第1評価情報を生成して出力する開花情報推定モデルを生成する、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の花火開発支援方法において、例えば、
前記開花情報推定モデルと前記構成情報推定モデルとは、同一の学習済みモデルである、という態様であってもよい。
【0019】
本発明の花火開発支援方法において、例えば、
前記生成工程は、前記開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成する、という態様であってもよい。
【0020】
本発明の花火開発支援方法は、例えば、
さらに、学習処理工程を含み、
前記学習処理工程は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルの少なくとも一方を構築する、という態様であってもよい。
【0021】
本発明の花火開発支援方法において、例えば、
前記取得工程は、さらに、開花情報に対する第2評価情報を取得し、
前記学習処理工程は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、という態様であってもよい。
【0022】
本発明の花火開発支援方法は、例えば、
さらに、評価情報生成工程を含み、
前記評価情報生成工程は、花火評価モデルに、開花情報を入力して、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成し、
前記取得工程は、生成した前記第2評価情報を取得し、
前記学習処理工程は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、という態様であってもよい。
【0023】
本発明の学習済みモデル生成方法において、例えば、
前記取得工程は、花火玉の開花情報と第2評価情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成工程は、前記教師データを用いた機械学習によって、前記構想構成情報を入力した場合に、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対応する第1評価情報を生成して出力する開花情報推定モデルを生成する、という態様であってもよい。
【0024】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0025】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0026】
本発明において、「花火玉」とは、打揚花火の花火玉であり、煙火玉ともいう。当該花火玉の用途は、特に制限されず、信号用、観賞用、試験用、等であってもよい。また、当該花火玉は、例えば、球状であってもよいし、円筒状であってもよい。
【0027】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0028】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の花火玉製造支援装置10の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、取得部11、生成部12、及び出力部13を含む。また、本装置10は、任意の構成として、さらに、評価情報生成部14、学習処理部15等を含んでもよい。本装置10は、例えば、花火情報データベース1、評価情報データベース2等を含んでもよい。
【0029】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0030】
図2に、本装置10のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、表示装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0031】
中央処理装置101は、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、取得部11、生成部12、及び出力部13として機能する。また、中央処理装置101は、例えば、評価情報生成部14、学習処理部15等としても機能する。
【0032】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0033】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0034】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0035】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0036】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、及び表示装置106を含んでもよい。入力装置105は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等である。表示装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等が挙げられる。
【0037】
つぎに、本実施形態の花火玉製造支援方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の花火玉製造支援方法は、例えば、図1の花火玉製造支援装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の花火玉製造支援方法は、図1の花火玉製造支援装置10の使用には限定されない。また、図3においてかっこで示した工程は、任意の工程である。
【0038】
まず、取得部11により、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得する(S11a、取得工程)。ここで、花火玉の構成とは、例えば、各火薬(星や割薬等)の配置等の花火玉の内部構造に関する情報;各火薬の種類や分量等の火薬に関する情報;球状、円筒状、等の花火玉の形状に関する情報;等の要素を含むものである。また、花火玉の開花状態とは、花火玉が所定の高さまで上昇しつつ、導火線に火がつき、前記導火線によって割火薬に火が到達し、花火玉が破裂し、星が燃焼しながら飛散した状態を意味する。前記構想構成情報及び前記構想開花情報は、例えば、動画や静止画等の画像情報を含むものであってもよい。取得部11は、例えば、前記通信回線網を介して外部サーバや外部データベース等から前記構想構成情報及び前記構想開花情報を取得してもよいし、メモリ102及び記憶装置104に記憶している前記構想構成情報及び前記構想開花情報を読み出すことで取得してもよい。具体的に、前記構想構成情報及び前記構想開花情報は、例えば、3D CAD等の技術を用いて生成可能である。
【0039】
次に、前記構想構成情報を取得した場合、生成部12により、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成する(S12a、生成工程)。前記開花情報推定モデルは、入力された花火玉の構想構成情報から前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成するように学習されたモデルである。前記開花情報推定モデルは、例えば、後述の学習処理部15により構築してもよいし、予めメモリ102及び記憶装置104に記憶されていてもよいし、取得部11により通信回線網を介して外部の学習済みモデル生成装置(例えば、後述の学習済みモデルモデル生成装置20)から取得してもよい。前記推定開花情報は、前記構想構成情報における花火玉の構成から推定される花火玉の開花状態を示す情報である。前記推定開花情報は、例えば、動画や静止画等の画像情報を含むものであってもよい。
【0040】
一方で、前記構想開花情報を取得した場合、生成部12により、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成する(S12b、生成工程)。前記構成情報推定モデルは、入力された構想開花情報から前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成するように学習されたモデルである。前記構成情報推定モデルは、例えば、後述の学習処理部15により構築してもよいし、予めメモリ102及び記憶装置104に記憶されていてもよいし、取得部11により通信回線網を介して外部の学習済みモデル生成装置(例えば、後述の学習済みモデルモデル生成装置20)から取得してもよい。前記推定構成情報は、前記構想開花情報における花火玉の開花状態から推定される花火玉の構成を示す情報である。前記推定構成情報は、例えば、動画や静止画等の画像情報を含むものであってもよい。
【0041】
生成部12は、例えば、前記工程(S12a)を実行する推定開花情報生成部121と、前記工程(S12b)を実行する推定構成情報生成部122とを含んでもよい。
【0042】
前記開花情報推定モデルは、例えば、花火玉の構想構成情報を入力する入力層と、前記推定開花情報を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層とを含む。前記構成情報推定モデルは、例えば、構想開花情報を入力する入力層と、前記推定構成情報を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層とを含む。前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルは、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールであってもよい。前記多層化ネットワークとしては、例えば、ニューラルネットワーク等が挙げられる。前記ニューラルネットワークとしては、例えば、畳み込みニューラルネットワーク(Convolution Neural Network:CNN)等が挙げられるが、CNNに限定されず、CNN以外のニューラルネットワーク、SVM(Support Vector Machine)、ベイジアンネットワーク、回帰木等の他の学習アルゴリズムで構築された学習済みモデルであってもよい。このように、前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルは、例えば、それぞれが独立した学習済みモデルであってもよい。一方で、前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルは、例えば、同一の学習済みモデルであってもよい。同一の学習済みモデルとは、すなわち、双方向性がある学習済みモデルともいえる。前記双方向性がある学習済みモデルは、例えば、花火玉の構想構成情報及び構想開花情報の少なくとも一方を入力する入力層と、前記推定開花情報及び前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層とを含む。前記双方向性がある学習済みモデルは、例えば、前述の前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルに関する記載を援用できる。
【0043】
そして、出力部13により、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方(以下、前記推定開花情報等ともいう)を出力し(S13)、終了する(END)。出力部13は、例えば、通信回線網を介して外部の装置に前記推定開花情報等を出力してもよいし、表示装置106に出力してもよい。前記推定開花情報等は、メモリ102及び記憶装置104に記憶されてもよい。
【0044】
生成部12は、例えば、前記工程(S12a)において、前記開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成してもよい。前記第1評価情報とは、例えば、前記推定開花情報が示す花火玉の開花状態に対する評価に関する情報である。具体的に、前記評価としては、例えば、開花した花火の形状、広がり、肩の張り、消え口、色等の見栄えに対する評価であるが、これに限定されない。前記第1評価情報は、例えば、任意の項目毎に点数にて表されていてもよい。前記項目としては、例えば、造形、色彩、変化、新規性、等がある。すなわち、前記開花情報推定モデルは、例えば、入力された花火玉の構想構成情報から前記構想構成情報に対応する推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成するように学習されたモデルであってもよい。この場合の前記開花情報推定モデルは、例えば、前記推定開花情報を出力する出力層に代えて、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を出力する出力層を含む点を除き、前述の記載を援用できる。
【0045】
前述のように、本装置10は、例えば、さらに、学習処理部15を含んでもよい。学習処理部15は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルの少なくとも一方を構築する(S15a、学習処理工程)。前記実在構成情報とは、実在する花火玉の構成に関する情報であり、例えば、花火玉に対して3Dスキャン等を行って取得した構造図に、火薬に関する情報を紐づけた情報である。花火玉の構成とは、前述と同様である。前記実在開花情報とは、実在する花火玉の開花状態に関する情報であり、例えば、花火を撮像した動画や静止画等を解析した情報である。前記開花状態とは、前述と同様である。前記機械学習は、特に制限されず、例えば、CNN、SVM、ベイジアンネットワーク、回帰木等を用いた機械学習である。前記工程(S15a)は、前記工程(S12a)及び前記工程(S12b)の前に実行されればよく、図3に示すような前記工程(S11a)及び後述の工程(S11b)の後に限定されない。
【0046】
また、取得部11は、例えば、さらに、開花情報に関する第2評価情報を取得してもよい(S11b、取得工程)。前記開花情報には、例えば、実在開花情報、推定開花情報、構想開花情報等を含む。前記第2評価情報については、前述の第1評価情報の記載を援用できる。前記第2評価情報としては、例えば、過去に生成した推定開花情報に対する前記第1評価情報、前記開花情報に対するユーザからの評価、予め設定した鑑賞指標、新規性の度合い(過去に類似した構造が無い度合い)等がある。また、前記第2評価情報は、例えば、後述の評価情報生成部14によって生成された第2評価情報であってもよい。取得部11は、例えば、前記通信回線網を介して外部サーバや外部データベース等から前記第2評価情報を取得してもよいし、メモリ102及び記憶装置104に記憶している前記第2評価情報を読み出すことで取得してもよい。前記工程(S11b)は、図3に示すように、前記工程(S11a)と並行して実行してもよいし、順番に実行してもよい。前記順番は、特に制限されない。
【0047】
そして、学習処理部15は、例えば、前記工程(S15a)において、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築してもよい。つまり、取得部11が前記第2評価情報として前記第1評価情報を取得した場合、学習処理部15は、例えば、前記開花情報推定モデルを自動的に再構築するともいえる。
【0048】
前述のように、本装置10は、例えば、さらに、評価情報生成部14を含んでもよい。評価情報生成部14は、例えば、花火評価モデルに、開花情報を入力して、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成する(S14、評価情報生成工程)。前記花火評価モデルは、入力された開花情報から前記開花情報に対応する第2評価情報を生成するように学習されたモデルである。前記開花情報及び前記第2評価情報については、前述の記載を援用できる。前記工程(S14)は、例えば、図3に示すように、前記工程(S11b)の前に、実行されてもよいが、前記開花情報が前記推定開花情報である場合は、前記工程(S12a)の後、且つ前記工程(S13)の前に実行されてもよい。また、前記開花情報が前記構想開花情報である場合は、前記工程(S11a)の後、且つ前記工程(S11b)の前に実行されてもよい。そして、取得部11は、前記工程(S11b)において、評価情報生成部14が生成した前記第2評価情報を取得する。学習処理部15は、前述したように、前記工程(S15a)において、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する。
【0049】
前記花火評価モデルは、例えば、前記開花情報を入力する入力層と、前記第2評価情報を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層とを含む。前記花火評価モデルは、例えば、前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルに関する記載を援用できる。
【0050】
前記花火評価モデルは、例えば、前記工程(S14)の前に、学習処理部15により、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって構築されてもよい(S15b)。
【0051】
本装置10は、例えば、花火情報データベース1を含んでもよい。花火情報データベース1は、構成情報及び開花情報を格納するデータベースである。前記構成情報は、前記構想構成情報、前記推定構成情報、及び前記実在構成情報等である。前記開花情報は、前記構想開花情報、前記推定構成情報、及び前記実在構成情報等である。前記構成情報及び前記開花情報の一例を図6に示す。なお、図6において、前記構成情報及び前記開花情報は、平面図として示したが、立体図であってもよいし、複数の平面図を含んでもよい。
【0052】
本装置10は、例えば、評価情報データベース2を含んでもよい。評価情報データベース2は、前記評価情報を格納するデータベースである。
【0053】
本実施形態によれば、例えば、花火玉の推定開花情報を生成することで、構想している花火玉の打ち上げの結果をシミュレーションすることができる。また、本実施形態によれば、例えば、花火玉の推定構成情報を生成することで、構想している花火玉の開花状態から花火玉の構成を設計することもできる。このように、本実施形態によれば、実際に花火玉を製造することも打ち上げることもせずに、花火玉の開発及び製造に関する知識習得を支援することができる。また、前記評価情報を用いて前記推定開花情報を生成することで、例えば、より評価の高い花火玉の開発及び知識習得を支援することができる。
【0054】
[実施形態2]
図4(A)は、本実施形態の学習済みモデル生成装置20の一例の構成を示すブロック図である。図4(A)に示すように、本装置20は、取得部21、及び学習済みモデル生成部22を含む。本装置20で生成された各学習済みモデルは、例えば、前記実施形態1記載の花火開発支援装置10において使用されてもよい。
【0055】
本装置20は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、前記通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置20は、前記通信回線網を介して、前述の外部装置と接続可能である。本装置20は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置20は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置20は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0056】
図4(B)に、学習済みモデル生成装置20のハードウエア構成のブロック図を例示する。学習済みモデル生成装置20は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、表示装置106、通信デバイス107等を含む。学習済みモデル生成装置20のハードウエア構成の各部は、特に言及しない限り、図3に示す花火開発支援装置10のハードウエア構成の各部の記載を援用できる。
【0057】
中央処理装置101は、例えば、取得部21及び学習済みモデル生成部22として機能する。
【0058】
メモリ102及び記憶装置104は、本装置20によって生成された学習済みモデルを記憶してもよい。
【0059】
つぎに、本実施形態の学習済みモデルの生産方法の一例を、図5のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の学習済みモデルの生産方法は、例えば、図4の学習済みモデル生成装置20を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の学習済みモデルの生産方法は、図4の学習済みモデル生成装置20の使用には限定されない。
【0060】
まず、取得部21により、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得する(S21、取得工程)。次に、学習済みモデル生成部22により、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び、構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、の少なくとも一方の学習済みモデルを生成し(S22、学習済みモデル生成工程)、終了する(END)。
【0061】
つまり、本装置20は、機械付き機械学習を行うことで、前記構想構成情報を入力とし、前記推定開花情報を出力とするニューラルネットワーク、及び前記構想開花情報を入力とし、前記推定構成情報を出力とするニューラルネットワークの少なくとも一方を構築(生成)する、ともいえる。前記ニューラルネットワークとしては、例えば、前述と同様である。前記ニューラルネットワークは、例えば、前記構想構成情報又は前記構成開花情報を受け付ける入力層と、前記推定開花情報又は前記推定構成情報を出力する出力層と、入力層と出力層との間に設けられる少なくとも1層の中間層とを含んでもよい。前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルは、例えば、それぞれが独立した学習済みモデルであってもよい。一方で、前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルは、例えば、同一の学習済みモデルであってもよい。同一の学習済みモデルとは、すなわち、双方向性がある学習済みモデルともいえる。前記双方向性がある学習済みモデルは、例えば、前述の各ニューラルネットワークに関する記載を援用できる。
【0062】
前記入力層は、例えば、前記構想構成情報又は前記構成開花情報の入力を受け付ける複数のニューロンを含み、入力された前記構想構成情報又は前記構成開花情報を前記中間層に受け渡す。前記中間層は、前記構想構成情報又は前記構成開花情報の特徴量を抽出する複数のニューロンを含み、抽出した前記特徴量を前記出力層に受け渡す。前記出力層は、前記推定開花情報又は前記推定構成情報を出力する一又は複数のニューロンを含み、前記中間層から出力された前記特徴量に基づいて、前記推定開花情報又は前記推定構成情報の生成を行う。前記特徴量は、特に制限されないが、例えば、星の数、子生成回数、孫生成回数、光持続時間、尾の生存時間等のパラメータがある。
【0063】
さらに、取得部21は、例えば、開花情報と第2評価情報とを紐づけた教師データを取得してもよい。そして、学習済みモデル生成部22は、例えば、前記教師データを用いた機械学習によって、前記構想構成情報を入力した場合に、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対応する第2評価情報を生成して出力する開花情報推定モデルを生成してもよい。つまり、本装置20は、前記構想構成情報を入力とし、前記推定開花情報を出力とするニューラルネットワークに代えて、前記構想構成情報を入力とし、前記推定開花情報及び前記第2評価情報を出力とするニューラルネットワークを構築するともいえる。前記ニューラルネットワークにおいて、前記出力層が前記推定開花情報及び前記第2評価情報を出力する点を除き、前述と同様である。前記ニューラルネットワークの各層の記載は、前記ニューラルネットワークの記載に沿うように適宜読み替えることで前述の記載を援用できる。
【0064】
また、学習済みモデル生成部22は、例えば、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって花火評価モデルを生成してもよい。前記花火評価モデルは、前述したように、前記開花情報を入力した場合に、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成して出力するモデルである。つまり、本装置20は前記開花情報を入力とし、前記第2評価情報を出力とするニューラルネットワークを構築するともいえる。前記ニューラルネットワークにおいて、前記入力層が前記開花情報を受け付け、前記出力層が前記第2評価情報を出力する点を除き、前述と同様である。前記ニューラルネットワークの各層の記載は、前記ニューラルネットワークの記載に沿うように適宜読み替えることで前述の記載を援用できる。
【0065】
本実施形態によって生成される各学習済みモデルは、例えば、前記実施形態1記載の花火開発支援装置10に使用される。これにより、推定開花情報、推定構成情報、評価モデルを生成可能であり、花火玉の開発及び知識習得を支援することができる。
【0066】
[実施形態3]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク等が挙げられる。
【0067】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0068】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
取得部、生成部、及び出力部を含み、
前記取得部は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成部は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成部は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力部は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する、花火開発支援装置。
(付記2)
前記開花情報推定モデルと前記構成情報推定モデルとは、同一の学習済みモデルである、付記1記載の花火開発支援装置。
(付記3)
前記生成部は、前記開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成する、付記1又は2記載の花火開発支援装置。
(付記4)
さらに、学習処理部を含み、
前記学習処理部は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルの少なくとも一方を構築する、付記1から3のいずれかに記載の花火開発支援装置。
(付記5)
前記取得部は、さらに、開花情報に対する第2評価情報を取得し、
前記学習処理部は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、付記4記載の花火開発支援装置。
(付記6)
さらに、評価情報生成部を含み、
前記評価情報生成部は、花火評価モデルに、開花情報を入力して、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成し、
前記取得部は、生成した前記第2評価情報を取得し、
前記学習処理部は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、
付記5記載の花火開発支援装置。
(付記7)
取得部、及び学習済みモデル生成部を含み、
前記取得部は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成部は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する、学習済みモデル生成装置。
(付記8)
前記取得部は、花火玉の開花情報と第2評価情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成部は、前記教師データを用いた機械学習によって、前記構想構成情報を入力した場合に、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対応する第1評価情報を生成して出力する開花情報推定モデルを生成する、付記7記載の学習済みモデル生成装置。
(付記9)
取得工程、生成工程、及び出力工程を含み、
前記取得工程は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成工程は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成工程は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力工程は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する、花火開発支援方法。
(付記10)
前記開花情報推定モデルと前記構成情報推定モデルとは、同一の学習済みモデルである、付記9記載の花火開発支援方法。
(付記11)
前記生成工程は、前記開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成する、付記9又は10記載の花火開発支援方法。
(付記12)
さらに、学習処理工程を含み、
前記学習処理工程は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルの少なくとも一方を構築する、付記9から11のいずれかに記載の花火開発支援方法。
(付記13)
前記取得工程は、さらに、開花情報に対する第2評価情報を取得し、
前記学習処理工程は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、付記12記載の花火開発支援方法。
(付記14)
さらに、評価情報生成工程を含み、
前記評価情報生成工程は、花火評価モデルに、開花情報を入力して、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成し、
前記取得工程は、生成した前記第2評価情報を取得し、
前記学習処理工程は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、付記13記載の花火開発支援方法。
(付記15)
取得工程、及び学習済みモデル生成工程を含み、
前記取得工程は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成工程は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する、学習済みモデル生成方法。
(付記16)
前記取得工程は、花火玉の開花情報と第2評価情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成工程は、前記教師データを用いた機械学習によって、前記構想構成情報を入力した場合に、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対応する第1評価情報を生成して出力する開花情報推定モデルを生成する、付記15記載の学習済みモデル生成方法。
(付記17)
コンピュータに、取得手順、生成手順、及び出力手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記取得手順は、構想している花火玉の構成を示す構想構成情報、及び、構想している花火玉の開花状態を示す構想開花情報の少なくとも一方を取得し、
前記構想構成情報を取得した場合、
前記生成手順は、開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成し、
前記構想開花情報を取得した場合、
前記生成手順は、構成情報推定モデルに、取得した前記構想開花情報を入力して、前記構想開花情報に対応する花火玉の推定構成情報を生成し、
前記出力手順は、前記推定開花情報、及び、前記推定構成情報の少なくとも一方を出力する。
(付記18)
前記開花情報推定モデルと前記構成情報推定モデルとは、同一の学習済みモデルである、付記17記載のプログラム。
(付記19)
前記生成手順は、前記開花情報推定モデルに、取得した前記構想構成情報を入力して、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対する第1評価情報を生成する、付記17又は18記載のプログラム。
(付記20)
さらに、学習処理手順を含み、
前記学習処理手順は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデル及び前記構成情報推定モデルの少なくとも一方を構築する、付記17から19のいずれかに記載のプログラム。
(付記21)
前記取得手順は、さらに、開花情報に対する第2評価情報を取得し、
前記学習処理手順は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、付記20記載のプログラム。
(付記22)
さらに、評価情報生成手順を含み、
前記評価情報生成手順は、花火評価モデルに、開花情報を入力して、前記開花情報に対応する第2評価情報を生成し、
前記取得手順は、生成した前記第2評価情報を取得し、
前記学習処理手順は、前記開花情報と前記第2評価情報とを紐づけた教師データを用いた機械学習によって前記開花情報推定モデルを構築する、付記21記載のプログラム。
(付記23)
コンピュータに、取得手順、及び学習済みモデル生成手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記取得手順は、花火玉の実在構成情報と実在開花情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成手順は、前記教師データを用いた機械学習によって、構想している花火玉の構想構成情報を入力した場合に、前記構想構成情報に対応する推定開花情報を生成して出力する開花情報推定モデル、及び
構想している花火玉の構想開花情報を入力した場合に、前記構想開花情報に対応する推定構成情報を生成して出力する構成情報推定モデル、
の少なくとも一方の学習済みモデルを生成する。
(付記24)
前記取得手順は、花火玉の開花情報と第2評価情報とを紐づけた教師データを取得し、
前記学習済みモデル生成手順は、前記教師データを用いた機械学習によって、前記構想構成情報を入力した場合に、前記推定開花情報及び前記推定開花情報に対応する第1評価情報を生成して出力する開花情報推定モデルを生成する、付記23記載のプログラム。
(付記25)
付記17から24のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明によれば、構想している花火玉の打ち上げシミュレーション及び構想している花火玉の開花状態から花火玉の構成を設計することができる。このため、本発明は、例えば、花火玉の開発及び製造に関する知識習得において有用である。
【符号の説明】
【0070】
1 花火情報データベース
2 評価情報データベース
10 花火開発支援装置
11 取得部
12 生成部
121 推定開花情報生成部
122 推定構成情報生成部
13 出力部
14 評価情報生成部
15 学習処理部
20 学習済みモデル生成装置
21 取得部
22 学習済みモデル生成部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 表示装置
107 通信デバイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6