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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022131775
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】検出装置、検出方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01J 1/02 20060101AFI20220831BHJP
   G01J 1/42 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
G01J1/02 G
G01J1/42 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021030903
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】302069930
【氏名又は名称】NECエンベデッドプロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 隆
【テーマコード(参考)】
2G065
【Fターム(参考)】
2G065AA04
2G065AB05
2G065AB26
2G065BA12
2G065BC07
2G065DA03
2G065DA05
(57)【要約】
【課題】簡易的な構成でUV-Cを検出することができる検出装置を提供する。
【解決手段】検出装置は、UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサと、前記センサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させる、前記抵抗値を電圧値として検出する検出回路と、を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサと、
前記センサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させる、前記抵抗値を電圧値として検出する検出回路と、
を備える検出装置。
【請求項2】
前記検出回路は、
差動アンプと、第1抵抗と、第2抵抗と、キャパシタと、
を備え、
前記差動アンプの第1端子は、前記センサの第1端子と、前記第1抵抗の第1端子と、に接続され、
前記差動アンプの第2端子は、前記第2抵抗の第1端子と、前記キャパシタの第1端子と、に接続され、
前記差動アンプの第3端子は、前記第1抵抗の第2端子に接続され、
前記センサの第2端子および前記キャパシタの第2端子は、基準電位に接続され、
前記バイアス電圧が前記第2抵抗の第2端子に印加される、
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記検出回路の出力に基づいて、前記紫外線を照射させる発光手段の経時劣化、照射の停止、および断線の何れかであるかを判定する第1処理手段、
を備える請求項1または請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記第1処理手段は、
前記発光手段の発光強度が所定の発光強度を示すしきい値以下である場合、前記発光手段が経時劣化していると判定する、
請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
前記第1処理手段は、
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が、所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示した場合、前記照射の停止である、または、前記断線であると判定する、
請求項3または請求項4に記載の検出装置。
【請求項6】
前記第1処理手段は、
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示したタイミングにおいて、前記照射を制御する制御信号が照射の停止を示す場合、前記照射の停止であると判定し、前記タイミングにおいて、前記照射を制御する制御信号が照射の停止を示さない場合、前記断線が生じたと判定する、
請求項5に記載の検出装置。
【請求項7】
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示したタイミングを、照射対象物への前記照射が停止されたタイミングと判定する第2処理手段、
を備える請求項3から請求項6の何れか一項に記載の検出装置。
【請求項8】
前記第2処理手段は、
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示したタイミング直後における、単位時間当たりの前記センサの抵抗値の緩やかな変化を、単位時間当たりの前記センサの抵抗値の緩やかな変化に補正する、
請求項7に記載の検出装置。
【請求項9】
UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させることと、
前記抵抗値を電圧値として検出することと、
を含む検出方法。
【請求項10】
コンピュータに、
UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させることと、
前記抵抗値を電圧値として検出することと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置、検出方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウィルスや菌などを殺菌、除菌、滅菌することを目的にして、紫外線の中でも特に殺菌、除菌、滅菌に効果のあるUV-Cと呼ばれる含む紫外線が使用されている。
特許文献1には、関連する技術として、紫外線の強度を計測する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-069843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、UV-Cは、殺菌効果が大きい反面、人間がUV-Cを浴びると細胞のDNAが破壊される可能性がある。そのため、簡易的な構成の装置でUV-Cを検出することのできる技術が求められている。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決することのできる検出装置、検出方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサと、前記センサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させる、前記抵抗値を電圧値として検出する検出回路と、を備える検出装置である。
【0007】
また、本発明は、UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させることと、前記抵抗値を電圧値として検出することと、を含む検出方法である。
【0008】
また、本発明は、コンピュータに、UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させることと、前記抵抗値を電圧値として検出することと、を実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡易的な構成でUV-Cを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態による検出システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態による照射装置の構成の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による発光装置の構成の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態による制御装置の構成の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態による検出装置の構成の一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態による処理装置の構成の一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態による処理装置が行う処理を説明するための図である。
図8】本発明の一実施形態による検出システムの処理フローの一例を示す図である。
図9】本発明の最小構成の処理装置を示す図である。
図10】本発明の最小構成の処理装置の処理フローを示す図である。
図11】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態>
本発明の一実施形態による検出システム1について説明する。
本発明の一実施形態による検出システム1は、図1に示すように、照射装置10、検出装置20、報知装置30を備える。検出システム1は、照射装置10が照射したUV-Cを検出装置20が検出するシステムである。
【0012】
照射装置10は、UV(UltraViolet)-Cを照射する装置である。UV-Cの例としては、100nm~280nmの波長帯のうちの少なくとも1つを含む紫外線が挙げられる。照射装置10は、図2に示すように、発光装置101、制御装置102を備える。
【0013】
発光装置101は、図3に示すように、発光部1011(発光手段の一例)、通信部1012、駆動部1013を備える。発光部1011は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。通信部1012は、制御装置102と通信する。駆動部1013は、通信部1012を介して制御装置102から受信する制御信号に基づいて、発光部1011を駆動する。発光部1011は、駆動部1013によって駆動されることにより、UV-Cを照射する。
【0014】
制御装置102は、発光装置101を制御する装置である。制御装置102は、例えば、サーバである。制御装置102は、図4に示すように、通信部1021、受付部1022、制御部1023、記憶部1024を備える。
【0015】
通信部1021は、発光装置101および検出装置20と通信する。受付部1022は、発光部1011を発光させることを受け付けたか否かを判定する。例えば、受付部1022は、発光部1011を発光させるボタンをユーザが操作し、その操作に応じて生成される発光部1011を発光させることを示す信号を受けた場合に、発光部1011を発光させることを受け付けたと判定する。また、受付部1022は、その信号を受けない場合、発光部1011を発光させることを受け付けていないと判定する。
【0016】
制御部1023は、受付部1022の判定結果に基づいて、発光装置101を制御する。具体的には、制御部1023は、駆動部1013に制御信号を送信することにより、発光部1011からUV-Cを照射させる制御、または、発光部1011からUV-Cを照射させない制御を、駆動部1013に対して行う。制御部1023は、UV-Cを照射させる制御を開始した場合、通信部1021が検出装置20から後述する識別情報を受信した検出装置20のすべてから、識別情報とともに停止信号を受信するまでUV-Cを照射させない制御を行わない。
【0017】
なお、UV-Cによる殺菌、除菌、滅菌効果は、UV-Cの発光強度と発光時間とにより決定される。具体的には、UV-Cの発光強度が高ければ高いほど殺菌、除菌、滅菌効果が増す。また、UV-Cの発光時間が長ければ長いほど殺菌、除菌、滅菌効果が増す。例えば、縦軸にUV-Cの発光強度をとり、横軸に発光時間をとった場合、UV-Cによる殺菌、除菌、滅菌効果は、発光強度と発光時間とで囲まれる面積(すなわち、単位発光強度による累積時間)によって評価することができる。
【0018】
また、制御部1023は、検出装置20から送信された後述する報知信号に基づいて、報知信号が示す情報を報知する。例えば、制御部1023は、専用のアプリケーションプログラムを実行し、ディスプレイ(不図示)に報知信号が示す発光部1011の経時劣化や断線が発生したことを報知する。
【0019】
記憶部1024は、制御装置102が行う種々の処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部1024は、検出装置20によるUV-Cの検出結果を示すログ信号を記憶する。
【0020】
検出装置20は、照射装置10が照射するUV-Cを検出する装置である。検出装置20は、図5に示すように、センサ201、検出回路202、処理装置203、D/A変換装置204、無線モジュール205、コネクタ206を備える。
【0021】
センサ201は、UV-Cを検出する。具体的には、センサ201は、UV-Cが照射されると抵抗値が変化する。例えば、センサ201は、照射されるUV-Cの発光強度が高くなるにつれて抵抗値が低下する。センサ201の抵抗値は、照射されるUV-Cの発光強度に応じて、例えば、数10kオーム~数10Gオームの範囲で変化する。
【0022】
検出回路202は、センサ201の抵抗値を電圧として検出する回路である。検出回路202は、図5に示すように、オペレーショナルアンプリファイア(以下、オペアンプと記載)2021、抵抗2022a、2022b、キャパシタ2023a、2023bを備える。
【0023】
オペアンプ2021は、反転端子(図5においてマイナスの符号によって表される端子)、正転端子(図5においてプラスの符号によって表される端子)、出力端子を備える。オペアンプ2021の反転端子には、センサ201の第1端子、抵抗2022aの第1端子、キャパシタ2023aの第1端子が接続される。オペアンプ2021の正転端子には、抵抗2022bの第1端子、キャパシタ2023bの第1端子が接続される。オペアンプ2021の出力端子には、抵抗2022aの第2端子、キャパシタ2023aの第2端子が接続される。センサ201の第2端子およびキャパシタ2023bの第2端子は、グラウンドに接続される。なお、キャパシタ2023aは、検出回路202の帰還量を調整し、検出回路202の周波数特性(位相余裕および利得余裕)を改善するためのキャパシタである。また、オペアンプ2021の出力端子は、処理装置203に接続され、オペアンプ2021の出力電圧が処理装置203に出力される。また、抵抗2022bの第2端子は、処理装置203に接続され、処理装置203からオペアンプ2021の正転端子にバイアス電圧が印加される。
【0024】
処理装置203は、図6に示すように、A/D(Analog to Digital)変換部2031、バイアス生成部2032、処理部2033(第1処理手段の一例、第2処理手段の一例)、切替部2034、出力部2035a、2035b、リセット部2036を備える。処理装置203は、例えばコンピュータ(マイクロコンピュータを含む)である。
【0025】
A/D変換部2031は、オペアンプ2021から出力されるアナログの出力電圧をデジタルの出力電圧に変換する。A/D変換部2031は、例えば、A/D変換器である。なお、A/D変換部2031の分解能は、例えば10ビット(1024)である。
【0026】
バイアス生成部2032は、A/D変換部2031の出力(つまり、A/D変換部2031の読み取り値、または、その読み取り値が示す電圧値)に基づくアナログのバイアス電圧を生成する。バイアス生成部2032は、生成したバイアス電圧を抵抗2022bの第2端子に印加する。センサ201の抵抗値は、例えば、数10kオーム~数10Gオームの範囲で変化する。そのため、A/D変換部2031の分解能が10ビット程度の場合、抵抗変化に対する分解能が充分ではない。バイアス生成部2032は、予め定めた条件を満足した場合に設定を変更することにより、分解能の低い(例えば、10ビットの)A/D変換部2031を用いた場合でも、センサ201の抵抗値の変化に対応している。以下に、バイアス生成部2032の設定の変更例を示す。
【0027】
例えば、A/D変換部2031の分解能が10ビット、抵抗2022aが10Mオームであるものとする。そして、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧の初期値が4ボルトであるものとする。なお、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧の初期値は、センサ201の抵抗値が変化してもオペアンプ2021の入出力が安定して変化しない0ボルトとしなければ、動作可能な電圧範囲においてどのような初期値であってもよい。
【0028】
バイアス生成部2032の設定は、例えば、図7に示す予め定めた条件であるレンジ変更条件を満足した場合、変更される。バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧(図7におけるD/A出力電圧に相当)の初期値は4ボルトである。バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が4ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が958以下(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が4.02ボルト以下であり、センサ201の抵抗値に換算すると2980Mオーム以上)である場合、バイアス生成部2032の設定値を238(A/D変換部2031の設定値に換算した場合952)に設定する。また、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が4ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が1001以上(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が4.20ボルト以上であり、センサ201の抵抗値に換算すると206Mオーム以下)である場合、バイアス生成部2032の設定値を119(A/D変換部2031の設定値に換算した場合476)に設定を変更する。なお、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が4ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が959以上1000以下の場合、バイアス生成部2032の設定値238はそのままである。つまり、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が4ボルトである場合、A/D変換部2031の出力が4.20ボルト以上になった場合(センサ201の抵抗値が206Mオーム以下になった場合)のみ、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を2ボルトに変更する。
【0029】
バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が2ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が500以下(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が2.10ボルト以下であり、センサ201の抵抗値に換算すると211Mオーム以上)である場合、バイアス生成部2032の設定値を238に設定を変更する。また、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が2ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が1001以上(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が4.20ボルト以上であり、センサ201の抵抗値に換算すると9.12Mオーム以下)である場合、バイアス生成部2032の設定値を24(A/D変換部2031の設定値に換算した場合96)に設定を変更する。なお、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が2ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が501以上1000以下の場合、バイアス生成部2032の設定値119はそのままである。つまり、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が2ボルトである場合、A/D変換部2031の出力が4.20ボルト以上(センサ201の抵抗値が9.12Mオーム以下)になった場合、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を0.4ボルトに変更する。また、A/D変換部2031の出力が2.1ボルト以下(センサ201の抵抗値が211Mオーム以上)になった場合、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を4ボルトに変更する。
【0030】
バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.4ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が200以下(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が0.84ボルト以下であり、センサ201の抵抗値に換算すると9.28Mオーム以上)である場合、バイアス生成部2032の設定値を119に設定を変更する。また、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.4ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が1001以上(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が4.20ボルト以上であり、センサ201の抵抗値に換算すると1.06Mオーム以下)である場合、バイアス生成部2032の設定値を12(A/D変換部2031の設定値に換算した場合48)に設定を変更する。なお、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.4ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が201以上1000以下の場合、バイアス生成部2032の設定値24はそのままである。つまり、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.4ボルトである場合、A/D変換部2031の出力が4.20ボルト以上(センサ201の抵抗値が1.06Mオーム以下)になった場合、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を0.2ボルトに変更する。また、A/D変換部2031の出力が0.84ボルト以下(センサ201の抵抗値が9.28Mオーム以上)になった場合、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を2ボルトに変更する。
【0031】
バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.2ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が200以下(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が0.84ボルト以下であり、センサ201の抵抗値に換算すると3.17Mオーム以上)である場合、バイアス生成部2032の設定値を24に設定を変更する。また、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.2ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が1001以上(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が4.20ボルト以上であり、センサ201の抵抗値に換算すると50.5kオーム以下)である場合、バイアス生成部2032の設定値を3(A/D変換部2031の設定値に換算した場合12)に設定を変更する。なお、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.2ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が201以上1000以下の場合、バイアス生成部2032の設定値12はそのままである。つまり、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.2ボルトである場合、A/D変換部2031の出力が4.20ボルト以上(センサ201の抵抗値が50.5kオーム以下)になった場合、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を0.05ボルトに変更する。また、A/D変換部2031の出力が0.84ボルト以下(センサ201の抵抗値が3.17Mオーム以上)になった場合、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を0.4ボルトに変更する。
【0032】
バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.05ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が200以下(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が0.84ボルト以下であり、センサ201の抵抗値に換算すると640kオーム以上)である場合、バイアス生成部2032の設定値を12に設定を変更する。また、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.05ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が1001以上(すなわち、オペアンプ2021の出力電圧が4.20ボルト以上であり、センサ201の抵抗値に換算すると122kオーム未満)である場合、バイアス生成部2032の設定値を3に設定する。なお、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.05ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が201以上1000以下の場合、バイアス生成部2032の設定値3はそのままである。つまり、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が0.05ボルトである場合、A/D変換部2031の出力が0.84ボルト以下になった場合のみ、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧を0.2ボルトに変更する。
【0033】
処理部2033は、A/D変換部2031の出力に基づいて、センサ201が設置された場所において照射装置10からUV-Cが照射されているか否かを判定する。例えば、図7で示す例の場合、処理部2033は、A/D変換部2031の出力が2980Mオーム以上である場合、すなわち、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧が4ボルトであり、A/D変換部2031の読み取り値が958以下である場合、UV-Cが照射されていないと判定する。また、バイアス生成部2032が出力するバイアス電圧4ボルト、2ボルト、0.4ボルト、0.2ボルト、0.05ボルトの何れかから変化しない場合、処理部2033は、そのバイアス電圧の場合にA/D変換部2031の読み取り値に対応するセンサ201の抵抗値に応じた発光強度のUV-Cが照射装置10から照射されていると判定する。つまり、例えば、処理部2033は、センサ201の抵抗値が所定の抵抗値以上(図7で示す例の場合、2980Mオーム以上)になった場合に、UV-Cの照射がされていないと判定する。そして、処理部2033は、UV-Cの照射がされていないことを示す報知信号を、例えば、報知装置30に送信する。こうすることで、報知装置30のユーザは、少なくともUV-Cが照射されている場所に立ち入ることを回避することが可能になる。
【0034】
また、処理部2033は、A/D変換部2031の出力に対応する照射の発光強度と、その照射の発光時間とに基づいて、センサ201が設置された場所に照射装置10から所定の照射がされているか否かを判定する。この判定は、所定の短い時間間隔で(例えば、1秒ごとに)行われる。所定の照射とは、予め定めた殺菌、除菌、滅菌効果が得られるUV-Cの照射である。例えば、所定の照射を単位発光強度による累積時間として予め定めておき、処理部2033は、実際に検出された照射の発光強度と発光時間とにより表される単位発光強度による累積時間が、予め定めた単位発光強度による累積時間に達した場合、所定の照射がされたと判定する。また、処理部2033は、実際に検出された照射の発光強度と発光時間とにより表される単位発光強度による累積時間が、予め定めた単位発光強度による累積時間に達しない場合、所定の照射がされていないと判定する。
【0035】
処理部2033は、所定の照射がされたと判定する前に、例えば自身を示す固有の識別情報を無線モジュール205を介して照射装置10に送信する。処理部2033は、所定の照射がされたと判定した場合、識別情報とともにUV-Cの照射を停止させる停止信号を、無線モジュール205を介して照射装置10に送信する。そして、照射装置10は、停止信号に応じて照射を停止する。こうすることで、人間に影響を及ぼす可能性のあるUV-Cを必要以上に照射することを回避することができる。また、照射装置10は、必要以上の電力を消費することを回避できる。なお、処理部2033は、所定の照射がされていないと判定した場合、所定の照射がされたと判定するまで、UV-Cの照射を停止させなければよい(つまり継続すればよい)。
【0036】
また、処理部2033は、A/D変換部2031の出力に基づいて、発光部1011の経時劣化、照射の停止、および断線の何れであるかを判定するものであってもよい。例えば、発光部1011が経時劣化した場合、発光強度が低下する。そのため、処理部2033は、A/D変換部2031の出力が示す発光部1011の最大発光強度が所定の発光強度を示すしきい値以下である場合、発光部1011が経時劣化していると判定することができる。また、処理部2033は、A/D変換部2031の出力に対応する最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が、所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示した場合、照射装置10からその変化を示したタイミングにおける制御信号を取得する。処理部2033は、取得した制御信号が照射の停止を示す場合、照射が停止されたと判定する。また、処理部2033は、取得した制御信号が照射の停止を示さない場合、断線が生じたと判定する。処理部2033は、これらの判定結果を報知信号として、例えば、報知装置30や照射装置10に送信する。こうすることで、報知装置30のユーザや照射装置10のユーザは、発光部1011の経時劣化や断線が生じたことを認識することができる。発光部1011の経時劣化や断線が生じたことを認識したユーザが、発光部1011の交換や断線の修理を行うまたは修理を依頼することにより、早急に発光部1011の経時劣化や断線に対応することができる。
【0037】
また、処理部2033は、A/D変換部2031の出力に対応する最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が、所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示した場合、その変化を示したタイミングをUV-Cの照射が停止されたタイミングとして、例えば、照射の対象物を制御する制御装置(不図示)に送信する。こうすることで、例えば、照射の対象物が水道水などである場合、照射の対象物を制御する制御装置は対象物(この例では、水)を止めることができ、UV-Cが照射されていない対象物の増加や流出を防ぐことができる。なお、センサ201の抵抗値の変化は、最小の抵抗値から最大の抵抗値へ瞬間的に変化するものではなく、抵抗値が大きくなるにつれて単位時間当たりの抵抗値の変化が緩やかになる場合がある。そのような場合、処理部2033は、その緩やかな変化を示す信号の代わりに、単位時間当たりの発光強度の変化が所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示したタイミングに瞬間的に最大の抵抗値まで変化する波形の信号を生成するものであってもよい。そして、照射の対象物を制御する制御装置は、処理部2033が生成した信号の瞬間的に最大の抵抗値まで変化する波形のタイミングをもって対象物(この例では、水)を止めるものであってもよい。
【0038】
切替部2034は、GPIO端子を備える。切替部2034は、GPIO端子に抵抗Rが接続されるか否かに応じて、後述する出力部2035aが出力するデジタル信号をリニア(線形)として出力させるか、対数として出力させるかを切り替える。例えば、抵抗RによってGPIO端子がグラウンドにプルダウンされた場合、切替部2034は、A/D変換部2031の出力をそのまま出力部2035aに出力させることにより、出力部2035aが出力する値をリニアで出力させる。また、切替部2034は、GPIO端子がオープン状態である場合、A/D変換部2031の出力を対数変換する変換部(不図示)を介して出力部2035aに出力させることにより、出力部2035aが出力する値を対数で出力させる。
【0039】
出力部2035aは、A/D変換部2031の出力を第1の形式で出力する。第1の形式の例としては、SPI(Serial Peripheral Interface)が挙げられる。例えば、出力部2035aは、GPIO端子が抵抗Rによってグラウンドにプルダウンされている場合、A/D変換部2031の出力を、SPIによって規定される形式でリニアな信号として出力する。また、出力部2035aは、GPIO端子がオープン状態の場合、A/D変換部2031の出力を、SPIによって規定される形式で対数の信号として出力する。出力部2035aが出力する信号は、無線モジュール205を介して、UV-Cの照射のログ情報を示すログ信号として、例えば、照射装置10に送信される。
【0040】
出力部2035bは、A/D変換部2031の出力を第1の形式とは異なる第2の形式で出力する。第2の形式の例としては、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)が挙げられる。例えば、出力部2035bは、A/D変換部2031の出力を、UARTによって規定されるデジタル信号として出力する。出力部2035bが出力する信号は、無線モジュール205を介して、UV-Cの照射のログ情報を示すログ信号として、例えば、照射装置10に送信される。
【0041】
リセット部2036は、コネクタ206を介して入力されるリセット信号に応じて、処理装置203をリセットする。リセットとは、初期値を用いて処理装置203を再起動することである。
【0042】
D/A変換装置204は、出力部2035aが出力するデジタル信号をアナログ信号に変換する。D/A変換装置204は、例えば、D/A変換器である。
【0043】
無線モジュール205は、照射装置10および報知装置30と通信を行う。例えば、無線モジュール205は、D/A変換装置204が出力するアナログ信号、および出力部2035bが出力するデジタル信号をログ信号として、照射装置10に送信する。また、無線モジュール205は、処理部2033が生成した報知信号を照射装置10や報知装置30に送信する。
【0044】
コネクタ206は、検出装置20の外部装置と接続を可能にする。例えば、コネクタ206には、検出装置20における各構成に電力を供給する電源が接続される。また、例えば、コネクタ206には、処理装置203にリセット信号を入力するための装置(不図示)が接続される。なお、コネクタ206には、照射装置10や報知装置30が有線で接続されてもよい。
【0045】
報知装置30は、UV-Cの照射に関連する情報をユーザに報知する。報知装置30は、例えば、スマートフォンである。例えば、報知装置30は、専用のアプリケーションプログラムを実行し、検出装置20から送信された報知信号に含まれる情報を報知する。
【0046】
次に、図8を参照して検出システム1の処理について説明する。なお、センサ201は、UV-Cが照射されていない場合2980Mオームの抵抗値を示すものとする。また、センサ201は、UV-Cが照射された場合に122kの抵抗値になるものと仮定する。また、処理装置203は、図7に示すレンジ変更条件にしたがって処理を行うものとする。また、バイアス生成部2032が生成するバイアス電圧の初期値は、4ボルトであるものとする。
【0047】
制御部1023は、発光部1011からUV-Cを照射させない制御を、駆動部1013に対して行う(ステップS1)。バイアス生成部2032は、バイアス電圧の初期値(この場合、4ボルト)を出力する(ステップS2)。UV-Cが照射されていない場合、センサ201は、最大の抵抗値(2980Mオームの抵抗値)となる(ステップS3)。処理部2033は、A/D変換部2031の出力に基づいて、センサ201が設置された場所において照射装置10からUV-Cが照射されているか否かを判定している。この場合、処理部2033は、UV-Cの照射がされていないと判定する(ステップS4)。そして、処理部2033は、UV-Cの照射がされていないことを示す報知信号を報知装置30に送信する。報知装置30は、UV-Cの照射がされていないことを報知する(ステップS5)。
【0048】
ここで、制御部1023は、駆動部1013に制御信号を送信することにより、発光部1011からUV-Cを照射させる制御を、駆動部1013に対して行う(ステップS6)。駆動部1013は、制御信号に基づいて、発光部1011を駆動する。発光部1011は、UV-Cを放射する。センサ201は、最小の抵抗値(122kオームの抵抗値)をなる(ステップS7)。処理部2033は、A/D変換部2031の出力に基づいて、センサ201が設置された場所において照射装置10からUV-Cが照射されているか否かを判定している。この場合、処理部2033は、UV-Cの照射がされていると判定する(ステップS8)。そして、処理部2033は、UV-Cの照射がされていることを示す報知信号を報知装置30に送信する。報知装置30は、UV-Cの照射がされていることを報知する(ステップS9)。バイアス生成部2032は、図7に示すレンジ変更条件にしたがって、4ボルト、2ボルト、0.4ボルト、0.2ボルトのバイアス電圧を生成し出力する(ステップS10)。
【0049】
処理部2033は、A/D変換部2031の出力に対応する照射の発光強度と、その照射の発光時間とに基づいて、センサ201が設置された場所に照射装置10から所定の照射がされているか否かを判定している。処理部2033は、所定の照射がされたと判定する前に、自身を示す固有の識別情報を無線モジュール205を介して照射装置10に送信する。やがて、処理部2033は、センサ201が設置された場所に照射装置10から所定の照射がされたと判定する(ステップS11)。処理部2033は、所定の照射がされたと判定した場合、識別情報とともにUV-Cの照射を停止させる停止信号を、無線モジュール205を介して照射装置10に送信する。照射装置10は、停止信号に応じて照射を停止する(ステップS12)。
【0050】
センサ201は、最大の抵抗値となる(ステップS13)。処理部2033は、A/D変換部2031の出力に基づいて、センサ201が設置された場所において照射装置10からUV-Cが照射されているか否かを判定している。この場合、処理部2033は、UV-Cの照射がされていないと判定する(ステップS14)。そして、処理部2033は、UV-Cの照射がされていないことを示す報知信号を報知装置30に送信する。報知装置30は、UV-Cの照射がされていないことを報知する(ステップS15)。
【0051】
以上、本発明の一実施形態による検出システム1について説明した。
検出システム1において、センサ201は、UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化する。検出回路202は、センサ201の抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させ、センサ201の抵抗値を電圧値として検出する。
こうすることにより、検出システム1において、検出装置20は、簡易的な構成でUV-Cを検出することができる。
【0052】
本発明の実施形態による最小構成の検出装置20について説明する。
本発明の実施形態による最小構成の検出装置20は、図9に示すように、センサ201、検出回路202を備える。
センサ201は、UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化する。
検出回路202は、センサ201の抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させ、抵抗値を電圧値として検出する。
【0053】
次に、最小構成の検出装置20の処理について図10を参照して説明する。
センサ201は、UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化する(ステップS21)。
検出回路202は、センサ201の抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させ、抵抗値を電圧値として検出する(ステップS22)。
こうすることにより、検出装置20は、簡易的な構成でUV-Cを検出することができる。
【0054】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0055】
本開示の実施形態における記憶部1024やその他の記憶装置(レジスタ、ラッチを含む)のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部やその他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0056】
本発明の実施形態について説明したが、上述の照射装置10、検出装置20、報知装置30、その他の制御装置は内部に、コンピュータ装置を有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図11は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図11に示すように、CPU6(ベクトルプロセッサを含む)、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の照射装置10、検出装置20、報知装置30、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0057】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0058】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0059】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、開示の範囲を限定しない。これらの実施形態は、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、種々の省略、種々の置き換え、種々の変更を行ってよい。
【0060】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0061】
(付記1)
UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサと、
前記センサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させる、前記抵抗値を電圧値として検出する検出回路と、
を備える検出装置。
【0062】
(付記2)
前記検出回路は、
差動アンプと、第1抵抗と、第2抵抗と、キャパシタと、
を備え、
前記差動アンプの第1端子は、前記センサの第1端子と、前記第1抵抗の第1端子と、に接続され、
前記差動アンプの第2端子は、前記第2抵抗の第1端子と、前記キャパシタの第1端子と、に接続され、
前記差動アンプの第3端子は、前記第1抵抗の第2端子に接続され、
前記センサの第2端子および前記キャパシタの第2端子は、基準電位に接続され、
前記バイアス電圧が前記第2抵抗の第2端子に印加される、
付記1に記載の検出装置。
【0063】
(付記3)
前記検出回路の出力に基づいて、前記紫外線を照射させる発光手段の経時劣化、照射の停止、および断線の何れかであるかを判定する第1処理手段、
を備える付記1または付記2に記載の検出装置。
【0064】
(付記4)
前記第1処理手段は、
前記発光手段の発光強度が所定の発光強度を示すしきい値以下である場合、前記発光手段が経時劣化していると判定する、
付記3に記載の検出装置。
【0065】
(付記5)
前記第1処理手段は、
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が、所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示した場合、前記照射の停止である、または、前記断線であると判定する、
付記3または付記4に記載の検出装置。
【0066】
(付記6)
前記第1処理手段は、
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示したタイミングにおいて、前記照射を制御する制御信号が照射の停止を示す場合、前記照射の停止であると判定し、前記タイミングにおいて、前記照射を制御する制御信号が照射の停止を示さない場合、前記断線が生じたと判定する、
付記5に記載の検出装置。
【0067】
(付記7)
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示したタイミングを、照射対象物への前記照射が停止されたタイミングと判定する第2処理手段、
を備える付記3から付記6の何れか一に記載の検出装置。
【0068】
(付記8)
前記第2処理手段は、
前記検出回路の出力に対応する前記発光手段の最大発光強度付近の発光強度からの単位時間当たりの発光強度の変化が所定の発光強度の変化を示すしきい値以上の変化を示したタイミング直後における、単位時間当たりの前記センサの抵抗値の緩やかな変化を、単位時間当たりの前記センサの抵抗値の緩やかな変化に補正する、
付記7に記載の検出装置。
【0069】
(付記9)
付記1から付記8の何れか一に記載の検出装置と、
前記検出装置による検出結果に基づいて、前記紫外線が照射されているか否かに関連する情報を報知する報知装置と、
を備える検出システム。
【0070】
(付記10)
付記1から付記8の何れか一に記載の検出装置と、
前記検出装置による検出結果に基づいて、前記紫外線の照射を停止する照射装置と、
を備える検出システム。
【0071】
(付記11)
UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させることと、
前記抵抗値を電圧値として検出することと、
を含む検出方法。
【0072】
(付記12)
コンピュータに、
UV-Cを示す波長帯のうちの少なくとも1つの波長の紫外線が照射されると抵抗値が変化するセンサの抵抗値に応じてバイアス電圧を変化させることと、
前記抵抗値を電圧値として検出することと、
を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0073】
1・・・検出システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・照射装置
20・・・検出装置
30・・・報知装置
101・・・発光装置
102・・・制御装置
201・・・センサ
202・・・検出回路
203・・・処理装置
204・・・D/A変換装置
205・・・無線モジュール
206・・・コネクタ
1011・・・発光部
1012、1021・・・通信部
1013・・・駆動部
1022・・・受付部
1023・・・制御部
1024・・・記憶部
2021・・・オペレーショナルアンプリファイア
2022a、2022b、R・・・抵抗
2023a、2023b・・・キャパシタ
2031・・・A/D変換部
2032・・・バイアス生成部
2033・・・処理部
2034・・・切替部
2035a、2035b・・・出力部
2036・・・リセット部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11