(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022131812
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】フィルタ
(51)【国際特許分類】
B01D 39/14 20060101AFI20220831BHJP
【FI】
B01D39/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021030952
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000242231
【氏名又は名称】北川工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】朝川 一聡
(72)【発明者】
【氏名】田村 丈
(72)【発明者】
【氏名】古田 健
【テーマコード(参考)】
4D019
【Fターム(参考)】
4D019AA01
4D019BA02
4D019BC05
4D019BC13
4D019BC20
4D019CA02
(57)【要約】
【課題】従来品よりも塩分捕集性能を向上させることが可能なフィルタを提供する。
【解決手段】フィルタは、基材と、金属部と、を備える。基材は、気体は通過可能、かつ所定寸法以上の異物は通過不能な空隙を有する。金属部は、基材に設けられ、空隙を通過する気体との接触時に気体中に含まれる塩分を捕集可能な金属によって構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体は通過可能、かつ所定寸法以上の異物は通過不能な空隙を有する基材と、
前記基材に設けられ、前記空隙を通過する気体との接触時に前記気体中に含まれる塩分を捕集可能な金属によって構成される金属部と、
を備えるフィルタ。
【請求項2】
請求項1に記載のフィルタであって、
前記金属が銀である、
フィルタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のフィルタであって、
前記基材は、複数の層を積層した構造になっており、
前記金属部は、前記複数の層を挟む両側に形成されている、
フィルタ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のフィルタであって、
前記金属部は、スパッタリング膜によって構成されている、
フィルタ。
【請求項5】
請求項4に記載のフィルタであって、
前記基材は、プリーツ状に形成され、
前記金属部は、前記プリーツ状に形成済みの前記基材の表面に形成されたスパッタリング膜によって構成されている、
フィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フィルタに関し、特に好適には空気中の塩分等を除去し得るフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
撥水層、吸水イオン交換層及び微細粉塵除去層の3層が積層された塩分除去用フィルタが、塩害を防止するために提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、塩分粒子のサイズが微細粉塵除去層でも捕集できないほど細かい場合には、塩分粒子が塩分除去用フィルタの各層を通過することがある。また、撥水層や吸水イオン交換層において塩分が一旦は捕集された場合でも、各層で捕集された塩分が乾燥すると、その一部が微粒子化し、その塩分微粒子が微細粉塵除去層を通過することがある。したがって、上述のような細かい塩分粒子がフィルタを通過するのを抑制するには、更にフィルタの塩分捕集性能を向上させることが必要である。
【0005】
本開示の一局面においては、従来品よりも塩分捕集性能を向上させることが可能なフィルタを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面におけるフィルタは、基材と、金属部と、を備える。基材は、気体は通過可能、かつ所定寸法以上の異物は通過不能な空隙を有する。金属部は、基材に設けられ、空隙を通過する気体との接触時に気体中に含まれる塩分を捕集可能な金属によって構成される。
【0007】
このように構成されたフィルタによれば、上述のような金属部が設けられている。そのため、フィルタを通過する気体中に含まれる塩分が金属部に接触した際に、金属部において塩分が捕集される。したがって、上記金属部相当の構成を備えていないフィルタに比べ、塩分の捕集性能を向上させることができる。
【0008】
本開示において、金属部を構成する金属は、気体中に含まれる塩分の捕集性能が向上するような金属であれば特に限定されないが、一例としては、銀、鉄、アルミニウム等の金属を採用すればよい。これらの金属は、例えば、スパッタリングやイオンプレーティング等の物理蒸着法(略称:PVD)によって濾材部に付着させてあればよい。
【0009】
また、基材は、上述のような空隙を有する素材によって構成されるが、基材の具体的な構造については、特に限定されない。例えば、上述の従来技術のように、機能や捕集対象が異なる複数の層(例えば、撥水層、吸水イオン交換層及び微細粉塵除去層。)が積層された構造の濾材を、本開示でいう基材として採用してもよい。あるいは、単一の織布や単一の不織布で構成されるような濾材を、本開示でいう基材として採用してもよい。どのような構造の基材を採用するかは、捕集対象物のサイズや濾過後の空気をどの程度まで清浄化したいのかといった事項を勘案して決定すればよい。
【0010】
例えば、高度に塩分を除去したい場合には、上述の従来技術のような塩分除去性能を備えた濾材を基材として採用し、更に上述のような金属部を設けることにより、上記金属部相当の構成を備えていない場合に比べ、塩分除去性能を向上させることができる。また、例えば、いくらかでも塩分を低減できればよい場合には、塩分除去性能が低い不織布を基材として採用してもよい。この場合でも、上述のような金属部を設けることにより、上記金属部相当の構成を備えていない場合に比べ、塩分除去性能を向上させることができる。
【0011】
なお、本開示のフィルタは、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよい。
(A)金属が銀であってもよい。金属が銀であると、金属が鉄やアルミニウムの場合に比べ、塩分捕集性能を高めることができる。
【0012】
(B)基材は、複数の層を積層した構造になっていてもよい。金属部は、複数の層を挟む両側に形成されていてもよい。このように構成されていれば、例えば、複数の層それぞれに異なる機能や役割を与えることができ、このようなフィルタを利用すれば、より高度に気体の清浄化を図ることができる。
【0013】
(C)金属部は、スパッタリング膜によって構成されていてもよい。このように構成されていれば、基材に対してスパッタリングを施すことにより、金属部として機能するスパッタリング膜を形成することができる。
【0014】
(D)基材は、プリーツ状に形成されてもよい。金属部は、プリーツ状に形成済みの基材の表面に形成されたスパッタリング膜によって構成されていてもよい。このように構成されていれば、平面状の基材に対してスパッタリング膜を成膜してから、その基材に対してプリーツ加工を施す場合に比べ、プリーツ加工時にスパッタリング膜が破損するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】
図2Aは
図1A中にIIA-IIA線で示す切断箇所を拡大して示す断面図である。
図2Bは
図2A中に示すIIB部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、上述のフィルタについて、例示的な実施形態を挙げて説明する。
(1)フィルタの構成例
フィルタ1は、塩害抑制用のフィルタである。フィルタ1は、例えば、電子機器の筐体が備える吸気口に装着される。フィルタ1は、吸気口を通じて筐体の内部に吸入される空気を濾過する。これにより、空気中に塵埃等の異物が含まれている場合には、異物がフィルタ1によって捕集される。また、空気中に塩分(例えば、微粒子化した海水や塩。)が含まれている場合には、塩分がフィルタ1によって捕集される。これにより、電子機器に塩害が生じるのを抑制することができる。なお、本開示でいう塩分とは、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム又は塩化カルシウムその他の塩化物一般を代表とする塩害を発現させる物質一般を指す。
【0017】
フィルタ1は、
図1A及び
図1Bに示すように、濾過部3、保持部5及びガスケット部7を備える。濾過部3は、
図2Aに表れるように、プリーツ状(襞状)に形成されている。保持部5は、濾過部3が有する複数の襞それぞれを適正な位置で保持し、隣り合う位置にある襞間の間隔が拡がりすぎたり狭まりすぎたりするのを抑制する部材である。ガスケット部7は、フィルタ1が上述の吸気口に取り付けられた際に、吸気口の周囲にある箇所に密着することにより、フィルタ1の周囲を密閉する部材である。
【0018】
濾過部3は、
図2Bに示すように、基材11及び金属部13を備える。基材11は、気体は通過可能、かつ所定寸法以上の異物は通過不能な空隙を有する通気性素材によって構成されている。より詳しくは、基材11は、粗塵捕集層11A、塩分吸収層11B及び撥水層11C、以上3層の通気性素材が積層された構造とされている。ただし、
図2Bにおいては、図を簡略化する都合上、粗塵捕集層11A、塩分吸収層11B及び撥水層11Cそれぞれが備える空隙については、図示を省略してある。
【0019】
粗塵捕集層11A、塩分吸収層11B及び撥水層11Cは、この順序で各層における空隙の寸法(目開き)が小さくなるように構成されている。これにより、粗塵捕集層11Aでは、主に相対的に粗大な異物が捕集され、続いて塩分吸収層11Bでは相対的に中程度の大きさの異物が捕集され、更に撥水層11Cでは相対的に微細な異物が捕集される。本実施形態の場合、撥水層11Cは、目開きが数十μm程度に構成されている。ただし、粗塵捕集層11A、塩分吸収層11B及び撥水層11Cそれぞれの目開きは、各層における捕集対象に応じた寸法とされていればよい。
【0020】
塩分吸収層11Bでは、空気中に含まれる塩分が捕集される。撥水層11Cでは、撥水効果によって水分が透過するのを抑制する。これにより、例えば、塩分吸収層11Bにおける塩分吸収能が飽和したような場合に、仮に塩分を含む水分が塩分吸収層11Bを通過したとしても、その水分がフィルタ1の外部へ流出するのを撥水層11Cによって抑制することができる。撥水層11Cは、撥水性材料で構成されるか、撥水性材料で表面処理された材料で構成されていればよく、例えばフッ素コーティングが施された不織布等で構成されていればよい。
【0021】
金属部13は、基材11の表面に設けられたスパッタリング膜によって構成されている。具体的には、粗塵捕集層11Aの表面と撥水層11Cの表面、それぞれに金属部13となるスパッタリング膜が形成されている。上述の通り、粗塵捕集層11A及び撥水層11Cは、それぞれが空隙を有する通気性素材であるため、各層の表面に形成される金属部13も空隙を有する構造となり、各金属部13は通気性を備えている。ただし、
図2Bにおいては、図を簡略化する都合上、各金属部13が備える空隙については、図示を省略してある。
【0022】
金属部13は、基材11の空隙を通過する気体との接触時に気体中に含まれる塩分を捕集可能な金属によって構成される。このような金属の具体例としては、例えば、銀、アルミニウム及び鉄等を挙げることができる。ただし、塩分を捕集可能な金属であれば、上述の具体例以外の金属であってもよい。自由電子を有する金属と、塩分が電離した際に生じるイオンとは、電気的に引き合う。そのため、上述のような金属部13が存在すると、金属部13相当物が存在しない場合に比べ、金属によるトラップ効果が発現し、塩分の捕集性能が向上するものと考えられる。
【0023】
金属部13は、プリーツ状に形成済みの基材11の表面に形成されたスパッタリング膜によって構成されている。このスパッタリング膜は、成膜圧力0.4Pa、到達真空0.003Pa以下で成膜されたものであり、その膜厚は30nm以上に構成されている。このようなスパッタリング膜の微視的な構造が、塩分の捕集性能を向上させる上で、有益に作用している可能性もある。
【0024】
(2)性能試験
[性能試験(その1)]
上述のフィルタ1を吸気口に取り付けて、吸気口の上流側から下流側へ空気を通過させ、吸気口の上流側において塩水を噴霧し、吸気口の下流側で塩分の量を測定した(実施例1)。吸気口の下流側には水槽を配置し、試験の開始から4時間後に、水槽内の水中に溶解した塩分の量(水1L当たりの塩分量。)を測定した。
【0025】
また、上述のフィルタ1の場合、基材11の両面に金属部13が形成されていたが、このフィルタ1に代えて、基材11の片面のみに金属部13が形成されているフィルタを使用して、上記実施例1と同様の測定を行った(実施例2)。より詳しくは、実施例1では、粗塵捕集層11Aの表面と撥水層11Cの表面、それぞれに金属部13が形成されていたが、実施例2では、撥水層11Cの表面のみに金属部13を形成した。
【0026】
さらに、比較のため、金属部13が形成されていないフィルタを使用して、上記実施例1,2と同様の測定を行った(比較例1)。また、吸気口にフィルタを取り付けずに、上記実施例1,2及び比較例1と同様の測定を行った(比較例2)。
【0027】
その結果、実施例1の測定結果は、塩分濃度6mg/Lであった。実施例2の測定結果は、塩分濃度12mg/Lであった。比較例1の測定結果は、塩分濃度16mg/Lであった。比較例2の測定結果は、塩分濃度490mg/Lであった。実施例1,実施例2及び比較例1を算出対象として、算出対象と比較例2の測定結果から、下記の[数式1]に基づき、捕集効率を算出した。
【0028】
[数式1]
捕集効率=(比較例2の塩分濃度-算出対象の塩分濃度)/比較例2の塩分濃度
その結果、実施例1は捕集効率98.8%、実施例2は捕集効率97.6%、比較例1は捕集効率96.7%であった。したがって、実施例1,2と比較例1との比較から、金属部13を設けると塩分の捕集性能は向上することが示唆された。また、実施例1と実施例2との比較から、金属部13を基材11の両面に設けると、金属部13を基材11の片面のみに設ける場合よりも、塩分の捕集性能は向上することが示唆された。
【0029】
[性能試験(その2)]
上述のフィルタ1は、基材11自体が塩分捕集性能を有する構造になっていたが、単層の不織布で構成された市販のフィルタ(製品名:レンジフードフィルター、東洋アルミエコープロダクツ株式会社製、目開きは0.3mm~0.8mm程度。)を基材として使用して、その基材の片面に実施例2と同様の金属部13を形成し、上記実施例1と同様の測定を行った(実施例3)。また、比較のため、実施例3と同様の基材を使用して、その基材の表面には金属部13を形成しないまま、上記実施例1と同様の測定を行った(比較例3)。
【0030】
その結果、実施例3の測定結果は、塩分濃度95mg/Lであった。比較例3の測定結果は、塩分濃度129mg/Lであった。実施例3及び比較例3を算出対象として、上述の[数式1]に基づき、捕集効率を算出した。その結果、実施例3は捕集効率80.6%、比較例3は捕集効率73.7%であった。したがって、実施例3と比較例3との比較から、金属部13を設けると塩分の捕集性能は向上することが示唆された。
【0031】
(3)効果
以上説明した通り、上述のフィルタ1によれば、上述のような金属部13が設けられている。そのため、フィルタ1を通過する気体中に含まれる塩分が金属部13に接触した際に、金属部13において塩分が捕集される。したがって、上記金属部13相当の構成を備えていないフィルタに比べ、塩分の捕集性能を向上させることができる。
【0032】
また、上記フィルタ1の場合、金属部13が銀のスパッタリング膜で構成されているので、他の金属で金属膜が構成されている場合に比べ、塩分捕集性能を高めることができる。
【0033】
また、上記フィルタ1の場合、基材11は、複数の層(粗塵捕集層11A、塩分吸収層11B及び撥水層11C)を積層した構造になっていて、金属部13は、複数の層を挟む両側に形成されている。そのため、複数の層それぞれに特有の異なる機能や役割を与えることができ、このようなフィルタ1を利用すれば、より高度に気体の清浄化を図ることができる。
【0034】
また、上記フィルタ1の場合、金属部13は、スパッタリング膜によって構成されているので、基材11に対してスパッタリングを施す、という簡便な手法で、金属部13として機能するスパッタリング膜を形成することができる。
【0035】
また、上記フィルタ1の場合、基材11は、プリーツ状に形成され、金属部13は、プリーツ状に形成済みの基材11の表面に形成されたスパッタリング膜によって構成されている。そのため、平面状の基材に対してスパッタリング膜を成膜してから、その基材に対してプリーツ加工を施す場合に比べ、プリーツ加工時にスパッタリング膜が破損するのを抑制できる。
【0036】
(4)他の実施形態
以上、本開示のフィルタについて、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本開示の一態様として例示されるものにすぎない。すなわち、本開示は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
【0037】
例えば、上記実施形態では、金属部を構成する金属として銀を例示したが、金属部を構成する金属は、気体中に含まれる塩分の捕集性能が向上するような金属であれば特に限定されない。そのような金属の例としては、銀以外には、鉄やアルミニウムを挙げることができる。
【0038】
また、上記実施形態では、金属部13をスパッタリング膜で構成する例を示したが、金属部13はスパッタリング以外の手法で形成されていてもよい。スパッタリング以外の手法としては、例えばイオンプレーティング等の物理蒸着法を利用すればよい。あるいは、物理蒸着法以外の従来公知の方法(例えば鍛造等。)にて金属部を形成してもよい。
【0039】
ただし、上述のスパッタリング膜によって構成した金属部13の方が、その成膜メカニズム上、一つ一つの金属粒子が基材11上にくっついて成膜される。そのため、上述の従来公知の方法に比較して、金属部13比表面積は少なくとも1.1倍以上になることが確認された。また、金属部13の比表面積の倍率と塩分捕集性能とは、正の比例関係にあることが確認された。
【0040】
さらに、上記実施形態のように、金属部13の膜厚が30nm以上とされる場合、銀粒子の原子半径(0.1nm程度)から考えると、金属部13は、膜厚方向に少なくとも300程度の重層的な粒子構造を形成していると推論される。そのため、重層的な粒子構造を備えていない場合に比べて塩分捕集性能が低下しにくくなり、塩分捕集性能の経時的な変化については、従来公知の方法により形成される金属部と同等以上であることが確認された。
【0041】
なお、上記実施形態で例示した1つの構成要素によって実現される複数の機能を、複数の構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した1つの構成要素によって実現される1つの機能を、複数の構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した複数の構成要素によって実現される複数の機能を、1つの構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した構成の一部を省略してもよい。上記実施形態のうち、1つの実施形態で例示した構成の少なくとも一部を、当該1つの実施形態以外の上記実施形態で例示した構成に対して付加又は置換してもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…フィルタ、3…濾過部、5…保持部、7…ガスケット部、11…基材、11A…粗塵捕集層、11B…塩分吸収層、11C…撥水層、13…金属部。