(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022131995
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】広報情報配信システムおよび端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20220831BHJP
G08B 27/00 20060101ALI20220831BHJP
G08B 31/00 20060101ALI20220831BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220831BHJP
H04H 20/59 20080101ALI20220831BHJP
H04H 20/57 20080101ALI20220831BHJP
H04H 60/82 20080101ALI20220831BHJP
H04H 60/27 20080101ALI20220831BHJP
【FI】
G06Q50/26
G08B27/00 C
G08B31/00 B
G06Q30/02
H04H20/59
H04H20/57
H04H60/82
H04H60/27
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021068694
(22)【出願日】2021-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】512065591
【氏名又は名称】株式会社フューチャー・ブレイン
(72)【発明者】
【氏名】萬屋 菊洋
【テーマコード(参考)】
5C087
5L049
【Fターム(参考)】
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA25
5C087AA45
5C087BB20
5C087BB73
5C087DD02
5C087EE07
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF16
5C087FF23
5C087GG08
5C087GG14
5C087GG67
5C087GG68
5C087GG82
5L049BB08
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】 行政による各種緊急警報、通知、配信をより確実に居住者へ伝達し、災害時、避難時に居住者に適した広報情報配信を行い、住民の安全を確保すると共に、広報情報配信操作の簡易化、広報配信の効率化を図り、かつ誤配信の防止を行う装置およびシステムに関する。
【解決手段】 この発明の情報配信システムは、広報配信拠点の端末装置および地域居住者の端末装置が、インターネット回線通信手段を介してクラウドサーバーに接続され、前記クラウドサーバーは、前記行政情報を識別する識別コードが付された情報テーブルを格納しており、前記識別コードが前記広報配信拠点の端末装置により入力されることにより、前記情報テーブルに関連付けられた前記行政情報が前記居住者の端末装置に音声情報として伝達されることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広報配信拠点より地域居住者に対し、行政情報を配信する情報配信システムであって、
前記広報配信拠点の端末装置および前記地域居住者の端末装置は、インターネット回線通信手段を介してクラウドサーバーに接続され、
前記クラウドサーバーは、前記行政情報を識別する識別コードが付された情報テーブルを格納しており、
前記識別コードが前記広報配信拠点の端末装置により入力されることにより、前記情報テーブルに関連付けられた前記行政情報が前記居住者の端末装置に音声情報として伝達されることを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】
前記行政情報の一部は、配信すべき情報内容に適合するように選択肢を有しており、
前記識別コードは、予め定められた選択肢毎に付与されていることを特徴とする請求項1記載の情報配信システム。
【請求項3】
前記選択肢は、災害時において、災害の種類、警戒レベル、前記居住者の地域に応じて予め定められた避難場所が選択されることを特徴とする請求項2記載の情報配信システム。
【請求項4】
前記行政情報は、予め設定された識別コードを選択することにより識別コードに関連付けられた行政情報が自動的に配信されることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の情報配信システム。
【請求項5】
広報配信拠点から地域居住者に対し配信される行政情報を受信する居住者用端末装置であって、
前記端末装置は、インターネット回線通信手段を介してクラウドサーバーに接続され、
前記クラウドサーバーは、前記行政情報を識別する識別コードが付された情報テーブルを格納しており、
前記識別コードが前記広報配信拠点の入力端末装置により入力されることにより、前記情報テーブルに基づき前記行政情報が前記居住者用端末装置に音声情報として伝達されることを特徴とする端末装置。
【請求項6】
前記行政情報は、前記クラウドサーバーまたは前記端末装置に格納された記録装置を用いてリピート再生可能であることを特徴とする請求項5記載の端末装置。
【請求項7】
前記居住者用端末装置は、温度・湿度センサー、GPS、スマートスピーカー、バイタルセンサーまたはWEBラジオのいずれかまたはそれらの組み合わせを追加的に具備していることを特徴とする請求項5記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、行政による各種緊急警報、通知、配信をより確実に居住者へ伝達し、災害時、避難時に居住者に適した広報情報配信を行い、住民の安全を確保すると共に、広報情報配信操作の簡易化、広報配信の効率化を図り、かつ誤配信の防止を行う装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会の進行、核家族化、一人暮らしの増加などにより個人の日常生活や健康状態を監視し、見守る必要性が増加している。特に、災害や非常事態が生じた場合などにおいて、高齢者や身体の障害者で支援を必要とする者(以下、要支援者とも称する。)などにとっては、防災広報配信や避難誘導が迅速かつ的確に行われないと人命に関わる事態が生じるため、自治体や行政にとっては、災害時や非常時における広報配信をいかにして迅速にかつ的確に行うかが課題となっている。
【0003】
自治体や行政にとっては、これら要支援者を含む住民に対し見守りや生活支援を行いながら緊急時、災害時などに緊急連絡、避難通知を行う必要があるものの現在の連絡・通知は、主に各地域に設置された防災行政無線スピーカー(広報スピーカー)による連絡や各地域コミュニティでの個別訪問などが主な手段となっている。しかし、防災行政無線スピーカーでは、高齢者や障害者などの要支援者にとっては聞きづらく、緊急通報が伝わり難いという課題がある。また、健常者であっても災害時は地震、火事、津波、台風などの環境下であることが多く放送、通達が、雨、風、雪により聴取条件は極めて悪く、伝わり難いものである。
【0004】
したがって、住民の多くは、地震、津波、火山噴火等大規模災害に結びつくような災害について、テレビやラジオの緊急放送に頼っている実情であるが、テレビやラジオなどの公共放送では地域行政に限っての通報でなく、地域行政による災害状況に即した広報配信が必要となっている。
【0005】
このような課題に対応するために、特許文献1では、常時電源供給されている常時電源の供給されているインターホン装置に受信周波数を設定可能な防災無線受信回路を内蔵し、インターホン装置の拡声機能を利用して個々の家庭向けに災害情報、行政放送などを提供する技術が開示されている。このシステムでは防災行政無線放送を同調する方式であり、行政無線の周波数(260MHzまたは60MHz)では雨雪などの気候条件や放送エリアにより受信条件が左右され、満足すべきものでない。
【0006】
また、特許文献2では、防災に関する役所側から住民への情報伝達手段として、防災行政無線、災害FM放送(コミュニティFM放送)、IP防災放送、エリアメール、防災メール、防災ポータルなどの方式を一元化して行政情報の伝達を確実にする工夫が提案されている。これらいずれの方式も行政連絡や災害・緊急警報などが確実に伝わらない課題を有している。特に、防災行政無線スピーカーによる警報、通達を高齢者や障害者に迅速に、かつより確実に伝えることは、近年の災害避難経験から必要となっている。
【0007】
一方で、各自治体や行政における広報配信は防災無線と称される同報配信だけでも多岐に渡っており、台風、洪水、津波、地震、山火事、津波、高潮、などが発生した時点ではそれぞれの状況に即した予報、警報、注意報などの防災広報配信通達を行う必要がある。さらに、生活関連広報項目としては、光化学スモッグ注意報、火災発生通報、停電情報、熱中症注意情報などがあり、防犯関連広報項目として、徘徊者・行方不明者告知、不審者注意告知、放火・不審火注意情報、詐欺注意喚起情報、などを発信することが求められている。また、行政業務関連広報項目として、選挙案内、時報情報、交通情報、食中毒注意情報、感染症注意報や対策などを告知することが挙げられている。このように広報配信の種類、内容は数多くある上に、災害時や非常時においては、時々刻々と状況が変化するため、広報内容、配信タイミング、避難、誘導の方法などを正確に、かつ状況に即した内容で、住民に確実に届けることが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003-289391号公報
【特許文献2】特開2014-112754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は、上述の状況に鑑みて提供されるものであって、以下のような行政情報送受信装置およびシステムの提供を目的とする。
(1)防災警報、地域広報配信情報を屋内の居住者に簡便かつ確実に伝える装置およびシステム。
(2)災害時、避難時に居住者に適した広報配信および避難誘導を行い、住民の安全を確保する。
(3)広報配信操作の簡易化により、広報配信の効率化を図り、かつ誤配信の防止を行う。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するために、この発明に係る情報配信システムは、広報配信拠点より地域居住者に対し、行政情報を配信する情報配信システムであって、前記広報配信拠点の端末装置および前記地域居住者の端末装置は、インターネット回線通信手段を介してクラウドサーバーに接続され、前記クラウドサーバーは、前記行政情報を識別する識別コードが付された情報テーブルを格納しており、前記識別コードが前記広報配信拠点の端末装置により入力されることにより、前記情報テーブルに関連付けられた前記行政情報が前記居住者の端末装置に音声情報として伝達されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の情報配信システムは、前記行政情報の一部が、配信すべき情報内容に適合するように選択肢を有しており、前記識別コードは、予め定められた選択肢毎に付与されていてもよい。
【0012】
また、本発明の情報配信システムは、前記選択肢が、災害時において、災害の種類、警戒レベル、前記居住者の地域に応じて予め定められた避難場所が選択されるように構成することもできる。
【0013】
また、本発明の情報配信システムは、前記行政情報が、予め設定された識別コードを選択することにより識別コードに関連付けられた行政情報が自動的に配信されるように構成することもできる。
【0014】
また、本発明の居住者用端末装置は、広報配信拠点から地域居住者に対し配信される行政情報を受信する居住者用端末装置であって、前記端末装置は、インターネット回線通信手段を介してクラウドサーバーに接続され、前記クラウドサーバーは、前記行政情報を識別する識別コードが付された情報テーブルを格納しており、前記識別コードが前記広報配信拠点の入力端末装置により入力されることにより、前記情報テーブルに基づき前記行政情報が前記居住者用端末装置に音声情報として伝達されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の居住者用端末装置は、前記行政情報が、前記クラウドサーバーまたは前記端末装置に格納された記録装置を用いてリピート再生可能であるように構成することもできる。
【0016】
また、本発明の居住者用端末装置は、前記居住者用端末装置が、温度・湿度センサー、GPS、スマートスピーカー、バイタルセンサーまたはWEBラジオのいずれかまたはそれらの組み合わせを追加的に具備するように構成することもできる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、防災警報、地域広報配信情報をより確実に居住者へ伝達することが可能となり、災害時、避難時に居住者に適した広報配信を行い、住民の安全を確保すると共に、広報配信操作の簡易化、広報配信の効率化により省力化を図り、かつ誤配信の防止を行う事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明による広報配信装置およびシステムの構成を示す説明図である。
【
図2】本発明による広報配信用マスターテーブル例を示す説明図である。
【
図3】本発明による広報配信用メッセージパターンテーブル例を示す説明図である。
【
図4】本発明による防災用メッセージテーブルの一例を示す説明図である。
【
図5】本発明による防災用地域メッセージテーブルの一例を示す説明図である。
【
図6】本発明により防災用条件テーブルの一例を示す説明図である。
【
図7】本発明による居住者側端末装置の構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る広報配信装置およびシステムの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例に記載されているいずれの説明図や図面も本発明の説明用に概略的または模式図として描かれており、実際の寸法や形状は特に限定するものではない。また、実施例で用いているシステム構成、寸法、材質、形状、その相対配置および使用例は特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0020】
図1は、本発明による広報配信装置およびシステムの構成を示す説明図である。居住者1は、居住する個人住宅や介護施設などの建物内(室内)で行政情報受信用端末装置2を有している。この居住者が有する端末装置(居住者側端末装置)2は、
図7において詳細は後述するが、電源手段3、通信手段4および音声処理手段5などを具備しており、かかる通信手段4により外部ネットワーク(インターネット)回線6へ接続されている。
【0021】
また、このインターネット回線6を介して居住者側端末装置2は、地域防災行政無線基地局(行政広報配信拠点)7、監視センター8または介護人、家族、かかりつけ医療機関などの関係者9とも接続され、ネットワークを構成している。行政側の広報配信拠点7では防災無線放送により各地区毎に配置された広報スピーカー10より防災警報および広報配信を日常的に行っている。広報配信拠点7では広報配信情報を入力し、かつモニターする配信側端末装置12から入力操作し、配信を行っている。
【0022】
従来の行政広報配信は、行政広報スピーカー(防災無線スピーカー)10による地域広報を主に行っているが、本発明による広報配信は、それら広報スピーカー10による広報配信と同時にインターネット回線6を介してのネット配信を行うことで、居住者1の手元にある端末装置2より広報配信を配信することができる。居住者1は、予め端末装置2の設置にあたってその端末を識別する電話番号またはIPアドレスなどを行政側へ登録し、行政による広報配信をかかる端末装置2へ配信するように設定する。これにより、災害時など暴風雨の中での広報スピーカー放送が聴取し難い場合であっても屋内の居住者1へ端末装置2より配信することが可能となる。また、監視センター8が具備する監視側端末装置13および関係者9が具備する関係者側端末装置14のそれぞれにおいても、インターネット回線6を介して広報配信情報を視聴しうる構成となっている。
【0023】
更に、インターネット回線6は、クラウドサーバー(クラウド)11に接続され、そのクラウド11は、広報配信に関連する広報データを含む広報配信情報テーブル15を格納している。この情報テーブル15には、広報配信に必要なメッセージデータがデータベースとして収納されており、広報配信側端末装置12からの指示により必要な広報メッセージデータを取り出すように構成されている。また、クラウド11内の記憶・学習手段16では、行政情報通達の配信状況を記憶・学習し、配信状況や配信条件により適切な配信メッセージを選択しうるように構成されている。
【0024】
広報配信側端末装置12では、配信すべき広報配信メッセージが識別コードとして入力され、通信回線6を介してクラウド11へ送られる。クラウド11内では、識別コードに対応するメッセージが格納されている広報配信情報テーブル15より引き出され、識別コードに対応するメッセージデータが通信回線6を介して居住者側端末装置2へ配信される。広報配信情報テーブル15は、広報配信すべきメッセージが予めパターン化されそれぞれのメッセージパターンに応じて識別コードが付与され、テーブルとして格納されている。広報配信拠点7の入力端末装置12では、配信すべき状況、タイミングに応じて識別コードを入力するだけで識別コードに対応するメッセージが広報配信として配信される。この識別コード入力は入力端末装置12のコンソール(入力盤)などに配列されたボタン選択で行われるように設定することもできる。
【0025】
図2は、広報配信用マスターテーブル20の例であり、広報配信項目21としてA行:防災、B行:生活、C行:防犯、D行行政業務に分かれている。このマスターテーブル20は、広報配信拠点7の配信側端末装置12のコンソール上に配置されボタン選択式とするか、端末装置12により文字入力するテキスト入力式かのいずれでも構わない。A行:防災項目22としては、A1:台風、A2:洪水、A3:津波、A4:地震などが割り振られている。ここでは、説明の都合上、台風の識別コードをA1、洪水の識別コードをA2、津波の識別コードをA3、地震の識別コードをA4とするが、この識別コードは防災項目を特定できるものであれば数字、英文字などいずれのコードであってもかまわない。また、防災項目としては上記以外の項目を追加項目として設けたり、不要な項目を削除したりしてもよい。
【0026】
防災項目22と同様にB行の生活関連広報項目23としては、B1:光化学スモッグ、B2:火災(山火事)発生通報、B3:停電情報、B4:熱中症注意情報、などが例示されている。また、C行の防犯関連広報項目24としては、C1:徘徊告知、C2:不審者注意告知、C3:放火・不審火注意情報、C4:詐欺注意喚起情報、などが例示されている。さらに、D行:行政業務関連項目25としては、D1:選挙案内、D2:時報情報、D3:交通情報、D4:食中毒注意情報、などが例示されている。これらのマスターテーブルの識別コードは、それぞれのテーブルの行と列の組み合わせで示しているが、各項目が識別できれば数字、英文字のいずれの組み合わせでも構わない。また、文字盤の表示は例示であり、それぞれの通報内容が省略されて表示されている。
【0027】
上記、広報配信項目21の内、A行:防災項目22以外のB行:生活関連項目23、C行:防犯関連項目24、D行:行政業務関連項目25の多くは定型メッセージとしてパターン化することが可能である。
図3は、パターン化された広報配信情報に識別コードを付与したメッセージパターンテーブル30の例である。各自治体ではそれぞれの自治体の状況に即応した広報配信のメッセージパターン31が防災無線広報用に準備されており、これらのメッセージに識別コード32を付与して用いる。例えば、「正午の時報」広報配信においては、
図2マスターテーブル20でD2「時報」を選択すると、いくつかの選択肢が用意されており、広報配信拠点7の端末装置12より識別コードD2-01「正午時報」を選択し、入力することで、D2-01の識別コードが広報配信テーブル15から対応するパターンメッセージが選択され、
図3の識別コードD2-01に対応するメッセージ『正午をお知らせします。[チャイム音]』がインターネット回線6を介して居住者側端末装置2およびその他のネット回線6に接続されたそれぞれの端末装置へ配信される。
【0028】
識別コード32の各識別コード例33~38に対応するメッセージ例がそれぞれに示されている。識別コード32は、広報配信拠点7での端末装置12からテキストで入力したり、また識別コード32をボタン押圧で入力しても良い。勿論、識別コード22に対応するメッセージパターン21は自治体や状況によって独自のメッセージとして策定したり、メッセージ21の冒頭に発信元である「こちらは○○役場です。」や発信チャイムを入れて定型化したりすることもできる。
【0029】
この様に定型化した広報配信のメリットは、広報配信メッセージの多くが自動化できる点にある。つまり、
図3における広報配信メッセージ31に対応する識別コード32を所定の日時に発信できるように設定、登録しておけば、設定された日時に当該メッセージが自動的に広報発信されるように構成しうると共に、居住者1は誰でもインターネット回線6を介して受信端末装置2により屋内において広報配信メッセージを受信することができる。
【0030】
定常的広報配信メッセージの多くは、
図3のように定型化して自動または選択配信が可能であるが、台風、洪水、津波、地震など災害時の広報配信は、定常的配信とは異なり、突発的あるいは多くの状況判断を考慮して行う必要がある。このような状況の変化を伴う防災用広報配信では、広報配信の内容を状況に即したものに逐次変更しなければならない。つまり、このような防災用広報配信では、防災広報配信の基本パターンを数多く用意しておき、災害発生状況や警戒レベル、避難対象、避難地域などを広報配信対象やその時々の状況に即して適宜選択して配信する方法が考えられる。
図4は、そのような基本パターンに変更または適正化すべき項目を選択性にした防災用広報配信における台風時のメッセージテーブルの一例を示している。
【0031】
図2における情報マスターテーブル20において防災項目22のいずれかが選択された場合、選択された防災項目に対応する防災用広報配信の基本パターンメッセージがいくつか用意され、広報配信テーブル内にデータベースとして格納されている。例えば、マスターテーブル20でA1:「台風」が選択されると、
図4のような台風時広報配信用メッセージを防災用メッセージテーブル40が出現し、このメッセージテーブルにより各メッセージの要素を選択し、防災広報配信に適応したメッセージを作成する。このような防災広報配信メッセージを基本パターンとしていくつか用意してより適切なものを選択できるようにしても良い。
【0032】
図4に示す広報配信用メッセージテーブル40の例では、A1:「台風」におけるメッセージテーブルであり、識別コード列41のそれぞれのメッセージ列42の要素に対応して選択項目43がいくつか用意されており、選択項目を選択するか、入力することで状況に適応したメッセージを完成することができる。識別コード列41のコード11では、A1-11:広報主体(各自治体、災害対策本部、警察、消防など)を選択し、コード12では、A1-12:広報事由(台風接近、台風上陸、台風発生など)を選択し、コード13では、A1-13:時刻に警報発令などの時刻を示すようになっている。コード14では、A1-14:配信地域に広報を配信すべき地域を選択する。また、コード15では、A1-15:警戒レベルに警戒レベルの内容を選択するが、この警戒レベルは、平成31年3月内閣府発行「避難勧告に関するガイドライン」(以下、「避難勧告ガイドライン」)で示された5段階の警戒レベルを参照して選択される。コード16では、A1-16:避難対象者、コード17では、A1-17:避難場所を指定する。ここで示したA1-11~16はメッセージそれぞれの構成要素に選択されて挿入すべき項目に対応した識別コードである。これらの識別コードがすべて選択されると、台風時における防災用メッセージとして識別コード[A1-101]のメッセージ44が完成する。
【0033】
また、各自治体によっては、防災広報として地域特性により固有の警戒、注意情報を発信すべき項目を追加する必要性が生じる。このような地域メッセージテーブル項目としては、内水氾濫、高潮被害、水門監視・警戒、水産業被害警戒などの広報配信が地域独自の配信情報として考えられる。
図5は、防災用地域メッセージテーブル50の一例である。上述の防災用メッセージテーブル40と同様、識別コード列51のそれぞれに対応して配信すべき地域固有の広報メッセージ52が定められ、そのメッセージに選択すべき選択項目53が選択されて地域メッセージ54が完成する。
【0034】
このようにして広報配信拠点7の配信側端末装置12において識別コードが入力されるとインターネット回線6を介してクラウド11内の広報配信情報テーブル15により配信メッセージが構成される。構成された配信メッセージは、居住者側端末装置2およびその他の関係部署へメッセージデータとして送信され、居住者2の有する端末装置2に対し災害状況に適した防災広報配信が可能となる。
【0035】
また、防災用広報配信では、住民の人命に関わることが多いため種々の関連する法令ガイドライン、気象情報、ハザードマップ、防災タイムラインなどを考慮して適切な広報配信が求められる。このため、災害時の防災広報配信メッセージの内容は種々の条件や制限を配慮し、タイムリーで迅速な配信が求められる。より正確な配信を状況に即してタイムリーに行うため本発明ではそれぞれの制限条件を配信メッセージに適用し、誤ったメッセージ内容が補正されるように配慮する。
【0036】
避難勧告などの広報配信にあたっては、まず前述の「避難勧告に関するガイドライン」に沿った形の広報配信メッセージを作成する必要がある。このガイドラインでは、警戒レベルを5段階に分けて、それぞれに「居住者がとるべき行動」と「居住者等に促すべき情報」とが示されている。警戒レベル1では、「災害への心構えを高める」として「警報級可能性(早期注意情報)である」旨の広報を行う。警戒レベル2では、「自らの避難行動を確認する」として「注意報」を出す。警戒レベル3では、「高齢者等は立ち退き避難、その他は避難準備を行う」として「避難準備および高齢者等は避難を行う」旨の広報を行う。警戒レベル4では、「避難行動をとる」として「避難勧告、避難指示(緊急)」を行う。警戒レベル5では、「既に災害が発生、命を守る最善の行動を行う」として「災害発生情報」を発信する。ガイドラインでは、災害として洪水、土砂災害、高潮、内水氾濫を対象としているが、地域の状況を考慮した上で、種々の災害時の防災広報配信を各行政が行うこととなっている。したがって、各行政では、それぞれの警戒レベルに沿った広報配信メッセージ雛形(標準形)を地域の実情にあわせて作成する。
【0037】
また、各行政地域では、どの地区に対してどの時点で避難勧告や注意を発令するかを判断しておく必要がある。災害に伴う洪水、土砂災害、内水氾濫、越水などは、各地区で測定され国土地理院などから公表されているハザードマップや防災科学研究所から公表されている火山ハザードマップに沿った地域確定が考慮すべき条件となる。ハザードマップでは、自然災害による被害を予測し、その影響範囲、程度などを地図上に示したもので、その土地の成因、地形、地盤の形状、特徴を実際に測定分析し、被害想定区域を明示してあるため避難経路や災害時の誘導において参考とされる条件である。
【0038】
更に、防災広報では、タイムラインや防災計画に沿って適切な配信を行うことが求められる。多くの自治体では、台風などの災害発生を前提に起こりうる状況を想定し、▲1▼いつ、▲2▼誰が、▲3▼どのような防災行動を取るべきか、時系列で整理し、まとめた防災計画をタイムラインとして定めている。例えば、台風発生の場合、台風上陸(又は襲来時)をゼロアワー(基準点)として5日前に自治体対策準備、4日前に防災広報による告知、3日前に水門などの防災施設点検、防災告知、2日前に避難所開設、大雨警報等発令告知、台風襲来当日は、各種警報、注意報、河川氾濫危険情報、避難情報、避難指示、公共交通機関の停止告知などを行うタイムライン計画に沿ったタイムリーな広報発信が必要となる。また、台風通過後も風雨注意、がけ崩れ注意・警戒、河川増水注意、被害状況(道路、架橋、交通期間の被害状況)の告知などが生じる。
【0039】
災害時の広報配信としては、上述の通り(1)避難勧告ガイドライン(警戒レベル)に沿った災害発生状況や避難誘導告知、(2)ハザードマップなどによる被害想定区域の確定および被害想定区域住民への避難告知、(3)タイムラインによる災害情報発信タイミングの確定、などが配信条件(災害時広報条件)として予め考慮しておく必要がある。そのため、本発明による広報配信情報テーブルとしては、上記災害時広報条件を参照するように構成する。また、自然現象の変化に伴って、時時刻刻に災害状況、避難状況などが変化し、それに伴って行政による広報配信も適切に対応し告知する必要に迫られるため、気象情報(気象条件)を災害時広報条件として考慮する。
【0040】
災害時の広報配信としては、
図2のマスターテーブル20のA列である防災関連項目、A1:「台風」、A2:「洪水」、A3:「津波」、A4:「地震」、などが発生した場合である。この防災関連項目22に該当する災害では、前述の災害時広報条件を考慮する必要があるため、
図6に示すような災害時広報条件テーブル60により、広報配信メッセージ内容、発信地域、発信日時を特定する条件付けを行っている。例えば、防災項目のA1:「台風」の場合、まずマスターテーブル20においてA1:「台風」が選択されると災害時広報条件テーブル60が表示され、a列:気象条件62,b列:警戒レベル63,c列:タイムライン64、d列:ハザードマップ65、e列:地域特性66の広報条件が示される。それぞれの広報条件に対し、詳細に設定すべき項目がテーブル化されて表示されている。この災害時広報条件テーブル60の詳細項目は、どのような広報配信(広報内容)を、どの時点(いつ)で、どの地区(対象地域)に対し、行うかの条件設定を行うものである。
【0041】
気象情報に基づく気象条件62としては、a1:「風雨」、a2:「浸水」、a3:「暴風」、a4:「温度」、などの選択項目が例示されている。a1:「風雨」は、台風による予想風速、予想雨量である。各自治体では、風雨注意報、警報発令する予想風速、予想雨量の所定値、基準値を設定し、風雨による各種警報の設定基準が予め入力されている。a2:「浸水」は、雨量が所定量を超えると床下浸水および床上浸水がどの地域で発生するかを推定し、ハザードマップの条件を参照して浸水注意報、警報の発令準備を行う。a3:「暴風」は、その暴風の予想最大風速などが地域ごとに示され、風速が所定値以上と予想される場合、公共交通機関での注意報発令や高速道路などへの警戒準備、告知、指令などへの参照事項である。また、a4:「温度」は、熱中症警報を発令すべき温度・湿度、寒冷地にあっては、低温注意報、凍結警報、風雪注意報、着雪注意報などを発令する温度などが条件として設定されている。これらの項目は防災広報の基本条件となるもので、他の警戒レベル、タイムライン、ハザードマップ、地域特性の判定基準となるものである。また、気象条件は時々刻々と変化するため、気象庁からの気象情報を操作者が入力するか、一部の気象情報は気象庁発表のデジタルデータから自動的に取り込むことも考えられる。
【0042】
次に、警戒レベル63としては、b1:「レベル1」、b2:「レベル2」、b3:「レベル3」、b4:「レベル」、などの選択項目が例示されており、それぞれのレベルは、前述の内閣府より示された「避難勧告ガイドライン」のレベルを示している各自治体では、災害の状況を判断し、どのレベルにあるかをガイドラインに沿って判断する。
【0043】
次に、タイムライン64としては、c1:「2日前」、c2:「前日」、c3:「当日午前」、c4:「当日午後」、などの選択項目が例示されており、それぞれは、タイムライン・防災計画で策定された台風襲来のタイムライン毎にどのような広報配信を準備して行うかの条件付けを行う。
【0044】
次に、ハザードマップ65としては、d1:「浸水」、d2:「越水」、d3:「崖崩」、d4:「決壊」、などの選択項目が例示されている。それぞれは、ハザードマップに基づく災害地域を条件づけるものである。つまり、気象条件に基づく予想風雨量、温度などにより策定されたハザードマップに従って浸水予想地域、越水地域、崖崩れ地域、決壊地域などを予想し、それらの予想地域の住民に対して広報配信を行う。
【0045】
次に、地域特性66としては、e1:「内水」、e2:「高潮」、e3:「水門」、e4:「水産」、などの選択項目が例示されている。それぞれは、各自治体の地域特性に基づき地域固有の広報配信を条件付けるものである。この例示では、内水氾濫、高潮被害、水門監視・警戒、水産業被害警戒などの広報配信が地域独自の広報配信として必要であるとして詳細条件項目が設けられている。
【0046】
このような構成において、台風災害に対する広報配信としては、
図2のマスターテーブル20によりA1「台風」が選択されると、
図6の災害時広報条件テーブル60の気象条件62が気象庁の気象情報に基づき入力され、警戒レベル63が選択されることにより広報配信の内容(行動を促す情報:避難勧告、指示、準備、開始、災害発生状況など)が選択され、タイムライン64により台風襲来時を基準時としてどのような準備や広報配信が必要かが選択され、ハザードマップ65により選択された地域が特定される。これにより、広報配信が、いつ(どの時点で)、誰に対し、どのような内容の広報配信を行うべきか条件付けられ、特定される。
【0047】
つまり、防災用広報配信メッセージとして災害時広報配信条件を設けることで、それらの条件に適した配信メッセージが選択される。さらに、これらのメッセージは条件が適正であれば最適な配信メッセージ候補が選択されるか、絞り込まれたメッセージから選択するだけで配信可能となり、配信内容、配信対象、配信地域がタイムリーに設定することが可能となる。また、これらの配信メッセージは、識別コード化されて処理されるためデータ量も少なく迅速なプロセス処理ができる。
【0048】
また、本発明における防災広報配信システムでは、クラウド11内に記憶学習手段16を備えており、広報配信されたメッセージ内容、時刻、地域、対象者、災害条件、避難所情報および防災広報では災害の気象条件や浸水状況、避難経路など関連事項を記憶学習手段16に記録し、学習している。特に防災広報においては、自然災害規模が年々拡大するにつれ想定外の事象が発生するため、広報配信タイミングや避難誘導方法、避難対象、避難地域などに都度修正、変更を行う必要がある。これらの広報配信の結果をフィードバックし、過去の配信による記憶学習と照合することで、常に防災広報配信の適正化を図ることができる。
【0049】
次に、このような広報配信受信端末装置2の構成につき説明する。
図7は、広報配信メッセージ受信端末装置2の構成例を示す説明図である。受信装置2は、メッセージ受信のみであれば、通信手段4、電源手段3、音声処理手段5、スピーカー74、MPU(Micro Processor Unit)処理手段76などで構成される。通信手段4は、インターネット回線6に接続しうるものであれば電話回線、無線LAN(Local Area Network)など電話番号やIPアドレスなどで端末装置へ直接アクセスできるものであればいずれの通信手段でも構成できる。広報配信の識別データ受信が主たる目的である場合は、極めて少いデータ容量で済む上に、いくつかのデータ処理、データ記憶・学習、データテーブルはクラウド上に格納されて、処理されているため、受信端末装置2での処理は極めてシンプルでかつ小型に構成することができる。
【0050】
電源手段3は、通常AC電源に接続しているが、バッテリー駆動により災害時でも可搬型として屋外へ持ち出して、駆動できるように構成する。また、電源は常時オン状態で稼働状態にあるか、スリープ状態でも広報配信メッセージが発令された場合は、装置を直ちにオン状態に起動する。通信手段4は、インターネット回線より広報配信メッセージデータを受信し、音声処理手段5により入力されたメッセージデータ信号を音声メッセージ・アナログ信号として復調し、増幅されてスピーカー74より音声メッセージとして届けられる。通信手段4、音声処理手段5は共通バス75を介してデータのやりとりを行っている。これらのプロセス処理はMPU処理手段76により共通バス75を介して行われる。
【0051】
この居住者側端末装置2は、常時オン状態かスリープ状態にあり広報配信メッセージが発令されれば配信可能となるように構成する必要がある。そのためメッセージが配信されない間は、居住者見守りなどの機能を設け常時メッセージ受信可能な状態とする。居住者見守り装置の例としては、温度・湿度センサーが考えられる。この端末装置2に温度・湿度センサー77を設け、温度・湿度を音声で知らせるように構成することができる。また、温度と湿度とのデータから熱中症警戒レベルを検知し、熱中症警戒レベルに達した時点で「熱中症警戒アラート」信号を居住者の端末で音声により居住者宛に発令させたり、監視センター8の端末装置13や関係者9の端末装置14へ送信したり、このアラート信号により空調機などを制御したりすることも可能である。このような熱中症警戒アラートは、近年熱中症による死亡例が増加している高齢者や障害者などの要支援者にとっては常時欠かせない機能であるため、広報配信受信機能と併せ有用な機能となる。
【0052】
また、確認ボタン78は、共通バス75を介してインターネット回線に接続されている。この確認ボタン78は、ボタン押圧により双方向での通信を可能としており、広報メッセージの受信確認やリピート再生に用いたり、居住者に異常が生じた場合など緊急時の緊急コールなどとして使用しうる。このリピート再生は、災害発生時や防災緊急通報時などはクラウド11内の記憶・学習手段16に記録された広報メッセージを確認ボタン77を押すことでメッセージ受信確認と同時にリピート再生とすることができる。双方向通信機能を設けない場合は、端末装置2内に設けた記憶手段またはバッファーメモリーなどに緊急通報を記録し確認ボタン78によるリピート再生を可能にしてもよい。また、このようなボタン機能は、家族連絡、担当医連絡など目的別に複数のボタンを設けて見守りに必要な範囲で、家族、介護人または担当医などへの緊急コールボタンとしても機能しうる。
【0053】
さらに、このような端末装置2では、通信手段4によりインターネット回線6と接続して双方向通信が可能であることを利用して種々の居住者見守り手段を構成することができる。そのような見守り手段としては、音声入力用マイクロフォン80などを含むAI(人工知能)スピーカー(またはスマートスピーカー)79、バイタルセンサー71、GPS(Global Positioning System)72、Webラジオ73などが考えられる。AIスピーカー79を追加することで音声による対話型検索システムが構築され、居住者がマイクロフォン80に向かって緊急時の援助応答、家族との連絡、安否確認などを音声により指示、命令することで状況連絡、援助依頼、安否確認などが可能となる。
【0054】
また、リモートセンサーによる心拍、体動計測用バイタルセンサー71を追加すれば、居住者のバイタルデータを監視し、異常時にアラートを関係者に通報するなど機能の拡張が期待できる。GPS72を追加した場合は、災害時など屋外にこの端末を持参し、居住者の居場所を特定したり、避難所への誘導などを音声で行うことに役立つ。また、WEBラジオ73を組み込むことで、インターネット回線からのラジオ方法を受信し、災害時などのニュース、情報収集のほか、日常的にラジオ機能として活用しながら行政配信メッセージが配信された場合は、屋内で配信メッセージを聴取し、確認できる。
【0055】
上述の通り、本発明では、多くの種類やメッセージ内容を伴い、緊急を要する災害時などの防災用メッセージの配信において識別コードによるパターン化や状況選択化を行うことで各自治体による広報配信メッセージがより簡易に効率よく配信可能となり、災害時や非常時における広報配信を的確なものとし、広報配信の誤りを少なくすることもできる。更に、常時接続の電話回線や無線LANによるネットワーク回線を利用して防災行政無線で通達される防災警報、広報配信が直接各居住者の端末装置へ直接届けられるため、より確実な広報配信通達が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明による広報配信装置およびシステムでは、正確で状況に適した防災警報、広報配信メッセージを簡易なシステムで構成することが可能であり、かつ確実に居住者へ届けるシステムを構築できるため行政用、産業用、個人生活用など広く利用することができ、産業上の利用可能性が広がる。
【符号の説明】
【0057】
1 居住者
2 居住者側端末装置
3 電源手段
4 通信手段
5 音声処理手段
6 インターネット回線
7 広報配信拠点(行政基地局)
8 監視センター
9 関係者(家族、担当医、介護人など)
10 広報スピーカー
11 クラウドサーバー(クラウド)
12 配信側端末装置
13 監視センター端末装置
14 関係者端末装置
15 広報配信情報テーブル
16 記憶学習手段
20 マスターテーブル
30 メッセージパターンテーブル
40 防災用メッセージテーブル
50 防災用地域メッセージテーブル
60 防災用広報条件テーブル
71 バイタルセンサー
72 GPS
73 WEBラジオ
74 スピーカー
77 温度・湿度センサー
79 AIスピーカー(スマートスピーカー)