(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132169
(43)【公開日】2022-09-07
(54)【発明の名称】油性化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/891 20060101AFI20220831BHJP
A61K 8/895 20060101ALI20220831BHJP
A61K 8/84 20060101ALI20220831BHJP
A61K 8/894 20060101ALI20220831BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20220831BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
A61K8/891
A61K8/895
A61K8/84
A61K8/894
A61Q19/00
A61Q1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027380
(22)【出願日】2022-02-25
(31)【優先権主張番号】P 2021030072
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000145862
【氏名又は名称】株式会社コーセー
(72)【発明者】
【氏名】柿本 涼
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA122
4C083AB171
4C083AB172
4C083AB212
4C083AB232
4C083AB242
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC331
4C083AC332
4C083AC342
4C083AC352
4C083AC392
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC442
4C083AC852
4C083AD022
4C083AD092
4C083AD112
4C083AD151
4C083AD152
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD242
4C083AD262
4C083BB11
4C083BB14
4C083CC03
4C083CC06
4C083CC19
4C083DD01
4C083DD30
4C083EE01
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】
本発明は、塗布時のさらさらした感触が強く、化粧料の均一性を付与し、その化粧膜のカバー力が高く、且つ化粧持ち効果と安定性に優れる、外観が透明、または半透明の油性化粧料の提供。
【解決手段】
次の成分(A)~(D);
(A)架橋型シリコーン 6.0~35質量%
(B)25℃において動粘度2.5mm2/s以下の揮発性油剤30~90質量%
(C)25℃における屈折率が1.46~1.55の不揮発性油剤
(D)離液防止剤
を含有する外観が透明または半透明の油性化粧料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)~(D);
(A)架橋型シリコーン 6~35質量%
(B)25℃における動粘度2.5mm2/s以下の揮発性油剤30~90質量%
(C)25℃における屈折率が1.46~1.55の不揮発性油剤
(D)離液防止剤
を含有する外観が透明または半透明の油性化粧料。
【請求項2】
さらに成分(E)としてフッ素変性シリコーン樹脂を含有する請求項1に記載の油性化粧料。
【請求項3】
さらに成分(F)として、成分(B)、(C)および(D)以外の、25℃で液状である炭素数22以下のエステル油剤を含有する請求項1又は2に記載の油性化粧料。
【請求項4】
前記成分(A)が、シルセスキオキサン構造が連続するものから選ばれる1種又は2種以上と、シルセスキオキサン構造が連続しないものから選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1~3のいずれか一項に記載の油性化粧料。
【請求項5】
前記成分(A)が、ポリメチルシルセスキオキサン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)コポリマー、ジメチコンクロスポリマーおよび(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーから選ばれる1種または2種以上である請求項1~3のいずれか一項に記載の油性化粧料。
【請求項6】
前記成分(D)がHLB値3~8の界面活性剤および煙霧状シリカから選ばれる1種又は2種以上である請求項1~5のいずれか一項に記載の油性化粧料。
【請求項7】
さらに、成分(G)として、炭素数8~12の、グリコールエーテルおよび1,2-アルカンジオールから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項1~6のいずれか一項に記載の油性化粧料。
【請求項8】
前記成分(A)と、成分(C)と(D)を含む室温25℃で液状の不揮発性油剤の質量含有割合として、固形分/不揮発性油剤≧0.30である請求項1~7のいずれか一項に記載の油性化粧料。
【請求項9】
前記油性化粧料が、凹凸補正化粧料である請求項1~8の何れか一項に記載の油性化粧料。
【請求項10】
前記請求項1~9の何れか一項に記載の外観が透明または半透明の油性化粧料を、肌に塗布し、成分(B)を蒸発させ、塗布膜のカバー力を付与する化粧方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明または半透明の油性化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ソーシャルネットワークサービスの普及により、外観の審美性に優れた商品をインターネット上に公開する人が増加している。そのため、化粧品においても外観の審美性に優れた製品の需要が高まっており、特に外観が透明である口紅や下地などのメイクアイテムが注目されている。一方、下地は、化粧料をより均一に塗布するために予め肌の凹凸を補正する製品として古くから需要があるが、近年では塗布時のべたつかないさらさらとした感触や、毛穴カバー力、及び化粧持ち効果を向上させる機能等の付加価値が求められている。
外観の透明性を具現化する技術に関して、例えば、特許文献1のように、粉体を含有した日焼け止めの透明性を維持する技術がある。通常、液体の化粧料に粉体を含有すると固体―液体界面にて光が拡散するため透明性は低下するが、特許文献1に記載のとおり粉体の屈折率と液体の屈折率を近くすることで、固体―液体界面での光の拡散を抑制し透明性を維持することができる。
一方、下地に求められる効果に関しては、特許文献2のように球状粉末の光拡散効果を利用することや、特許文献3のようにワックスやポリマーゲルなどの凹凸埋め効果を利用することで、毛穴カバー力を高める技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-184370号公報
【特許文献2】特開2002-047138号公報
【特許文献3】特開2002-080338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような化粧料の透明性を維持する技術は、塗布後の化粧膜においても光の拡散を抑制するため、粉を含有していても毛穴カバー力が十分に得られないという問題があった。また、特許文献2、3のように球状粉体や固形油を多量含有することで毛穴カバー力を高める技術は、塗布前化粧料の液体―固体界面での光の拡散が起こりやすいため、外観の透明性を維持することが困難であり、かつ形成する化粧膜において粉体や固形油の比率が高くなることで表面が不均一になり、上から塗布する化粧料の均一性も低下するという問題があった。
そこで、上述したように、外観の透明性と化粧料の均一性により、他の化粧料を上から塗布した際も均一性を同時に維持しつつ、毛穴ぼかし効果とさらさらとした感触が得られる化粧料の開発が望まれていた。
【0005】
そこで本発明は、塗布時のさらさらした感触が強く、化粧料の均一性が高く、塗布膜のカバー力が高く、且つ化粧持ちに優れた、安定性が高い、外観が透明、または半透明の油性化粧料の開発を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記実情に鑑み、鋭意研究を行った結果、一定量の揮発性油剤を含有することで塗布前後の油剤の屈折率が大幅に変化することに着目し、化粧料中の油剤に溶解しない架橋型シリコーンと、特定の屈折率の油剤と、化粧料の総量に対して30質量%(以下%と略す)以上の揮発性油剤を含有することで、外観の透明性は高いが、塗布時のさらさらした感触が強く、塗布後のカバー力が高い化粧膜を形成する化粧料が得られることを見出した。しかしながら、上記の組み合わせのみだと、上から化粧料を塗布した際に吸着しにくいため、化粧料を均一に塗布する機能が低下し、長期間保存していると架橋型シリコーンと油剤が分離してしまう離液の問題も発生した。そこで、さらに上記の問題を解消させる素材を探索した。その結果、上記組み合わせに加え、離液防止剤、例えばHLB3~8の界面活性剤、または例えば煙霧状シリカを一定量含有することで、製剤の安定性が追加で向上することを見出した。さらに、化粧料中の油剤に溶解可能なフッ素変性シリコーン樹脂を含有することで、前記効果に加え化粧持ち機能を向上できることを見出した。
斯様にして、本発明者は、本発明を完成させ、本発明は以下の通りである。
【0007】
〔1〕次の成分(A)~(D);
(A)架橋型シリコーン 6~35質量%
(B)25℃における動粘度2.5mm2/s以下の揮発性油剤30~90質量%
(C)25℃における屈折率が1.46~1.55の不揮発性油剤
(D)離液防止剤
を含有する外観が透明または半透明の油性化粧料である。
〔2〕さらに成分(E)としてフッ素変性シリコーン樹脂を含有する〔1〕に記載の油性化粧料である。
〔3〕さらに成分(F)として、成分(B)、(C)および(D)以外の25℃で液状である炭素数22以下のエステル油剤を含有する〔1〕又は〔2〕に記載の油性化粧料。
〔4〕前記成分(A)が、シルセスキオキサン構造が連続するものから選ばれる1種又は2種以上と、シルセスキオキサン構造が連続しないものから選ばれる1種又は2種以上を含有する〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載の油性化粧料である。
〔5〕前記成分(A)が、ポリメチルシルセスキオキサン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)コポリマー、ジメチコンクロスポリマーおよび(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーから選ばれる1種または2種以上である〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載の油性化粧料である。
〔6〕前記成分(D)がHLB値3~8の界面活性剤および煙霧状シリカから選ばれる1種又は2種以上である〔1〕~〔5〕のいずれか一項に記載の油性化粧料である。
〔7〕さらに、成分(G)として、炭素数8~12の、グリコールエーテルおよび1,2-アルカンジオールから選ばれる1種または2種以上を含有する〔1〕~〔6〕のいずれか一項に記載の油性化粧料である。
〔8〕前記成分(A)と、成分(C)と(D)を含む室温25℃で液状の不揮発性油剤の質量含有割合として、固形分/不揮発性油剤≧0.30である〔1〕~〔7〕のいずれか一項に記載の油性化粧料である。
〔9〕前記油性化粧料が、凹凸補正化粧料である〔1〕~〔8〕の何れか一項に記載の油性化粧料である。
〔10〕前記〔1〕~〔9〕の何れか一項に記載の外観が透明または半透明の油性化粧料を、肌に塗布し、成分(B)を蒸発させ、塗布膜のカバー力を付与する化粧方法である。
【0008】
また、本技術は、以下の構成をさらに追加採用することも可能である。
〔11〕
前記成分(B)を含む25℃で液体の屈折率が1.39~1.43であり、かつ、成分(B)を除いた25℃で液体の屈折率が1.45以上である〔1〕~〔9〕に記載の油性化粧料である。
〔12〕
前記油性化粧料の下記測定方法により算出したΔEが6以上である〔1〕~〔9〕に記載の油性化粧料。
測定方法:隠ぺい力試験紙(JIS K5101)の黒色部分にドクターブレードを用いて試料を膜厚1500μmで塗布し、その後70℃1時間乾燥させることで化粧膜付きの隠ぺい力試験紙を用意する。隠ぺい力試験紙(JIS K5101)の黒色部分のみのL*a*b*値、および前記塗布膜付きの隠ぺい力試験紙(黒色部分)のL*a*b*値を測定し、その色差ΔEを算出する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の透明、または半透明の油性化粧料は、塗布時のさらさらした感触が強く、化粧料の均一性を付与し、その塗布膜のカバー力が高く、且つ化粧持ち効果と安定性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】評価方法1:(イ)外観の透明性:10mm角セルに試料を充填した状態での外観写真(背景違い)(実施例1、8、7、35、比較例11)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の構成について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。尚、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。また、各数値範囲の上限値と下限値は、所望により、任意に組み合わせることができる。また、本明細書において、「~」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。さらに、本発明における「平均粒子径」とは、粉体の場合、走査型電子顕微鏡(日本電子製、JSM-7800prime)を用いて、表面状態を観察し、画像解析装置(ルーゼックスAP、ニレコ社製)による測定により求めた値(メジアン径D50)であり、粒子の長径を指すものとする。なお、屈折率は、臨界角法によるアッベ屈折計での測定であり、二つのプリズムの間に試料を挟み、入射光に対して角度を変化させ、屈折率(屈折角)を求める方法にて算出したものである。
【0012】
本発明の透明とは、700nmの波長の光の透過率が30.0%以上のものをいい、半透明とは700nmの波長の光の透過率が0.5~30.0%のものをいう。尚、透過率は、光路長10mm×光路幅10mmの石英セル、またはプラスティックセルに試料を充填し、分光光度計にて測定される。セルの材質は、特に限定されず、ブランクでセル材質データを差し引くものである。
【0013】
本発明に用いられる(A)架橋型シリコーンは、3官能性シランの加水分解によって得られるシルセスキオキサン構造が連続する重合物、または、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる一部に三次元架橋構造を有するジメチコン構造を有する重合物である。さらにいずれも、化粧料の油相に溶解せず固体として存在するものである。
本発明の成分(A)の「シルセスキオキサン構造」とは、主鎖骨格がSi-O結合からなるシロキサン系の化合物で、単位組成式中に1.5個(1.5=sesqui)の酸素を有する[(RSiO1.5)n]の組成式で表される、メチルトリメトキシシランが架橋したT体と呼ばれる構造である。これらの構造を有するものは、粒子形状を有しやすいものであり、一定の大きさに安定的に形状維持することが好ましく、球状、粒状、楕円状、突起状等、特に形状は問わない。例えば、メチルトリメトキシシランが三次元架橋した、ポリメチルシルセスキオキサンが挙げられる。粒径は特に限定しないが、平均粒子径5~30μmが好ましい。特に、平均粒子径5~10μmがより好ましい。また、これらの固形物を常法により粒子に表面処理をしたものでもよい。この範囲であれば、塗布膜はカバー力が得られ、かつ肌に密着することなく転がるため、さらさらとした感触が得られるという点で好ましい。
【0014】
本発明に用いられる(A)架橋型シリコーンのうち、シルセスキオキサン構造が連続する重合物としては、例えばポリメチルシルセスキオキサン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)コポリマー等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
また、シルセスキオキサン構造が連続しない三次元架橋構造を有するジメチコン構造を有する重合物とは、特に限定されないが、極性が低く、ジビニルジメチルポリシロキサンで架橋された構造を有するものや、炭素数3~20のアルキル基で架橋された構造を有するものが好ましい。例えば、ジビニルジメチルポリシロキサンで架橋された(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーや、アルキル基を架橋部分に有するジメチコンクロスポリマーがあげられる。また、さらに、分子中にポリオキシアルキレン基を含有する重合物、または、分子中にポリオキシアルキレン基及び長鎖アルキル基を含有する重合物であっても特に制限はない。ただし、25℃において屈折率が1.395~1.454である重合物であるものが好ましく、特に固体物として、屈折率が1.40~1.45であるものが好ましい。塗布時に随時変形することも可能であり、大きさも形状もランダムであるものがあげられる。これらの構造のものは、肌の凹凸に追随し、化粧料を均一に塗布できる化粧膜を形成するため好ましい。
シルセスキオキサン構造が連続しないものとしては、例えば(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等のジビニルジメチルポリシロキサンで架橋したもの、ジメチコンクロスポリマー等の炭素数3~20のアルキル基で架橋したもの等が挙げられる。また、分子中にポリオキシアルキレン基を含有する重合物としては、例えば、(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー等の部分架橋型ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。分子中にポリオキシアルキレン基及び長鎖アルキル基を含有する重合物としては、例えば、PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマー等の部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーンが挙げられる。固体単独としてまたは膨潤物として含有されても良い。特に、炭素数3~20のアルキル基で架橋したものが、硬さも適度にあり、さらさらとした感触と肌の凹凸に追随し、化粧料を均一に塗布できる化粧膜を形成することを両立しやすいため、より好ましい。
本発明に用いられる成分(A)は、シルセスキオキサン構造が連続するものから選ばれる1種又は2種以上と、シルセスキオキサン構造が連続しないものから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて含有することが好ましい。これらの組み合わせで含有すると、シルセスキオキサン構造が連続しないものの特徴である化粧料の均一性とシルセスキオキサン構造が連続するものの特徴であるカバー力とさらさらとした感触の高さを両立させることができる点で好ましい。また、これらの成分(A)は、1種または2種以上配合でき、2種以上併用してカバー力とさらさらとした使用感を調整するために2種以上配合することがより好ましい。なお、25℃において屈折率が1.395~1.454である重合物が好ましい。特に成分(A)の固体物として、屈折率が1.400~1.450であるものがより好ましい。
【0015】
本発明に用いられる成分(A)の市販品としては、シルセスキオキサン構造が連続しない重合物としては、DOWSIL 9040 Silicone Elastomer Blend(88%揮発性シクロメチコン溶液)、DOWSIL EL-9140 Silicone Elastomer Blend(85%揮発性揮発性ジメチコン溶液)、DOWSIL 9541 Silicone Elastomer Blend(84%揮発性ジメチコン溶液)、DOWSIL EL-8040ID Silicone Organic Blend(82%揮発性イソドデカン溶液)、DOWSIL TREFIL E-506S、DOWSIL EP-9215 Cosmetic Powder(ダウ・東レ社製)、KSG-15(95%揮発性シクロメチコン溶液:屈折率1.397)、KSG-42A(80%揮発性イソドデカン溶液)、KSG-045Z(80%揮発性シクロメチコン溶液)が挙げられる。
シルセスキオキサン構造が連続する重合物としては、KMP-590(信越化学工業社製)、トスパール 2000B*(モメンティブ社製)、トスパール 150KA(モメンティブ社製)、MSP-N050(日興リカ社製)、KSP-100、KSP-411(信越化学工業社製)等が挙げられる。
【0016】
本発明に用いられる成分(A)の含有量は、固形分として、下限として6%以上であれば特に限定されないが、10%以上が好ましく、15%以上がより好ましい。上限としては、35%以下であり、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。この範囲で含有するとより塗布膜のカバー力が高く、より塗布時のさらさらした感触が得られ、外観の透明性と両立できる点で好ましい。
【0017】
本発明に用いられる成分(B)25℃において動粘度2.5mm2/s以下の揮発性油剤は、常温で揮発性を有する液状油剤であり、動粘度1.0mm2/s以上であると好ましい。概ね沸点は165~250℃のものであり、具体的には例えば、イソドデカン(屈折率1.42)、軽質パラフィン(屈折率1.43)、シクロメチコン(屈折率1.40)、ジメチルポリシロキサン(屈折率1.39)などが挙げられ、必要に応じて一種又は二種以上を用いることができる。なお、成分(A)を分散、または膨潤していてもよい。
【0018】
本発明に用いられる成分(B)の含有量は、下限として30%以上であれば特に限定されないが、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。上限としては、90%以下であり、85%以下が好ましく、80%以下がさらに好ましくい。成分(B)をこの範囲で含有すると、塗布前後の屈折率変化を大きくすることができ、化粧料外観の透明性が高いまま、塗布膜のカバー力が高く、塗布時のさらさらした感触が得られる点で好ましい。本発明において、成分(B)がこの範囲で含まれることで、塗布前の油剤の屈折率を低下させ、成分(A)を含む固体物との屈折率差を低くさせるため透明性を高めるため好ましい。さらに、塗布後に蒸発することで残存する油剤全体の屈折率が上昇し、固体物との屈折率差が高くなるため、カバー力が上昇するため好ましい。
【0019】
本発明に用いられる成分(C)不揮発性油剤は、25℃で液状の揮発しない油剤であり、常圧での沸点が260℃以上である油剤である。また、成分(C)は25℃における屈折率が1.46~1.55であれば特に制限されず、通常化粧料に用いられる油分であれば特に制約なく使用することができる。屈折率値は、小数点以下3桁目を四捨五入した値である。構造上特に限定しないが、分子中にフェニル基を有するものが好ましい。25℃で液状とは、25℃において結晶状態ではなく、試料を40mL入れた8号規格瓶を横に倒して25℃の環境で1週間放置した際に、側面に付着している液面の位置が放置前の位置と比較して2.0mm以上変化する状態である。なお、屈折率が、1.48~1.51であるとより好ましい。この範囲であると、塗布前の屈折率が高くなりすぎないため外観の透明性が高くなる点と、塗布前後の屈折率差が大きくなり塗布膜内における液体―固体界面の光散乱が増えカバー力が高くなる点で好ましい。
【0020】
本発明に用いられる成分(C)の具体例は、α-オレフィンオリゴマー(屈折率1.46)、流動パラフィン(屈折率1.47)、トリメリト酸トリトリデシル(屈折率1.48)、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(屈折率1.50)、ジフェニルジメチコン(屈折率1.51)等が挙げられ、好ましくはフェニル変性シリコーンである。フェニル変性シリコーンを含有すると(A)成分へ濡れやすく、外観の透明性が高くなる点で望ましい。
【0021】
本発明に用いられる成分(C)の市販品としては、KLEAROL WHITE MINERAL OIL(SONNEBORN社製)、ノムコート HP-30、ノムコート HP-100(日清オイリオ社製)、LIPONATE TDTM(LIPO CHEMICALS社製)、KF-53、KF-54、KF-56A、KF-54HV(信越化学工業社製)、SH-556 Fluid、PH-1555 HRI Cosmetic Fluid、FZ-3156(以上東レ・ダウコ-ニング社製)等が挙げられる。
【0022】
本発明に用いられる成分(C)の含有量は、特に限定されないが下限として好ましくは1.0%以上、より好ましくは3.0%以上であり、この範囲で含有すると、塗布前後の屈折率差を大きくすることができ、化粧料外観の透明性が高いまま、より塗布膜のカバー力が高く、塗布時のさらさらした感触が得られる点で好ましい。また、特に限定されないが、上限として好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%以下であり、この範囲で含有すると、塗布膜の油剤量を減らすことができ、塗布時のさらさらした感触が強くなる点で好ましい。
【0023】
本発明に用いられる成分(D)離液防止剤とは、化粧料の均一性を高めるため、および化粧料中の成分(A)の凝集を抑制するために含有させるものであり、離液しやすい油剤の廃液防止の安定性に寄与するものである。このような機能を持つものとしては、粘度を上げる機能、つまり、油性化粧料において親水性構造を持ちつつ、油剤に分散しやすい親油性でもある物質が好ましい。特に両親媒性であるとより好ましい。具体的には、HLB値3~8の界面活性剤、および煙霧状シリカが好ましい。これらから選ばれる1種又は2種以上を含有することで、透明性を維持しつつ、化粧料の均一性、他の化粧料を上に重ねる際にはその均一性と、安定性を高めるため好ましい。
【0024】
本発明に用いられる成分(D)HLB値3~8の界面活性剤は特に制限されず、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限なく使用することができるが、好ましくはHLB値が4-6の界面活性剤である。このHLB値の範囲であれば上から塗布する化粧料を程よく吸着するので、化粧料を塗布した際の均一性に優れ、かつ、化粧料中の成分(A)の凝集を効率よく抑制できる点で好ましい。ここで、本発明におけるHLB(Hydphile-Lipophile Balance)とは、親水性-親油性のバランスを示す指標であり、下記(式1)で計算され得るものである。
HLB=(Σ無機性値/Σ有機性)×10 (式1)
また、Σ無機性値/Σ有機性は、IOB(Inorganic-Organicbalance)と呼ばれ、各種原子及び官能基毎に設定された「無機性値」、「有機性値」に基づいて、界面活性剤等の有機化合物を構成する原子及び官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することにより算出することができる(甲田善生著、「有機概念図-基礎と応用-」、11~17頁、三共出版、1984年発行参照)。
【0025】
本発明に用いられる成分(D)HLB値3~8の界面活性剤は、特に限定されないが、具体的には、PEG-9ジメチコン、PEG-9メチルエーテルジメチコン、PEG-10ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルポリグリセリル3-ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ビス(PEG/PPG-14/14)ジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、ジイソステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2等が挙げられ、これらの中から、1種または2種以上を用いることができ、特に制限されないがジメチコン骨格を有する界面活性剤が好ましい。ジメチコン骨格を有する界面活性剤はべたつきにくく、塗布時のさらさら感を低下させない点で好ましい。
【0026】
本発明に用いられる成分(D)HLB値3~8の界面活性剤の市販品としては、KF-6019、KF-6017、KF-6016、KF-6048、KF-6028、KF-6038、KF-6105(信越化学工業社製)、ABIL EM90、ABIL EM97、ABIL EM97S(EVONIK社製)、CITHROL DPHS(クローダジャパン社製)、コスモール82、コスモール42V、コスモール43V(日清オイリオグループ社製)、NIKKOL SO-10V、NIKKOL SS-15V、NIKKOL SI-10RV(日光ケミカルズ社製)等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
【0027】
本発明に用いられる成分(D)HLB値3~8の界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、0.1~5.0%が好ましく、0.3~5.0%がより好ましく、1.0~4.0%がさらに好ましく、1.5~3.0%がよりさらに好ましい。この範囲で含有すると、上から塗布する化粧料が凝集することなく、適度に密着するため、化粧料の均一性が高くなり、かつ化粧料中の成分(A)の凝集を抑制でき、離液防止効果が高く安定性の点で好ましい。
【0028】
本発明に用いられる成分(D)煙霧状シリカは100nm以下の微細な非晶質のシリカであり、例えば四塩化ケイ素を水素と酸素炎中で加水分解して得られるものが挙げられ、通常化粧料に用いられるものであれば、いずれのものも使用することができる。さらに煙霧状シリカは疎水化処理して用いても良く、その疎水化処理の方法としては、特に限定はされないが、トリメチルシリルクロライドやヘキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、オクチルシラン化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。離液防止効果の調整しやすさの観点から、疎水化処理した煙霧状シリカがより好ましく、完全に表面水酸基全て処理されておらず親水性部分と親油性部分を両方保持するものがさらに好ましい。
【0029】
本発明に用いられる成分(D)煙霧状シリカの市販品としては、AEROSIL 90、AEROSIL 130、AEROSIL 200、AEROSIL 200F、AEROSIL 300、AEROSIL 380、AEROSIL R972、AEROSIL R974、AEROSIL R976S、AEROSIL RX200、AEROSIL R202、AEROSIL R805、AEROSIL R812、AEROSIL RA200H(いずれも日本アエロジル社製)、タラノックス500(タルコ社製)、キャボジルTS-530(キャボット社製)等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
【0030】
本発明に用いられる(D)煙霧状シリカの含有量は、特に限定されないが、0.1~5.0%が好ましく、0.1~3.5%がより好ましく、0.5~3.0%がさらに好ましく、1.0~2.5%がよりさらに好ましい。この範囲で含有すると、均一性が高くなり、かつ化粧料中の成分(A)の凝集を抑制できるため、離液防止効果が高く安定性の点で好ましい。
【0031】
本発明に用いられる成分(E)は、分子内にシラノール基を有するフッ素変性シリコーン樹脂であって、下記平均式(1)の構造を有する化合物である。
R1nSiO(4―n)/2 ・・・平均式(1)
(但し、R1は炭素数1~8の炭化水素基、フェニル基、水酸基、もしくは一般式-R2-Rfであって、一般式-R2-Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、R2は炭素数2~6の二価のアルキレン基、Rfは炭素数1~8のパーフルオロアルキル基であり、nは平均数で0<n≦1.8である。)(以下、上記フッ素変性シリコーン樹脂と略す)
このフッ素変性シリコーン樹脂は揮発性油剤への溶解性・化粧持ち効果に優れ、ベタつきが少ない化粧膜を形成させることができるため、本発明の化粧料において、外観の透明性、塗布時のさらさらとした感触を維持しつつ、化粧持ち効果を向上させることができる。化粧料中の油相に溶解可能であれば、特に制限せずに使用することができるが、上記平均式(1)におけるnの平均数が1.0≦n≦1.8であると、ベタつきが少なく塗布時のさらさらした感触を損なわないためより好ましい。この様なフッ素変性シリコーン樹脂としては、INCI名(International Nomenclature Cosmetic Ingredient labeling names)で表すと、トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシケイ酸(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)等が挙げられる。本発明において(E)は、上から塗布する化粧料付着の均一性、製剤安定性の観点から、その分子中のシラノール基中のOH基の割合が、樹脂重量に対して下限値0.1%以上が好ましく、0.3%以上がより好ましく、0.5%以上がさらに好ましい。また、上限値は5%以下が好ましい。フッ素変性シリコーン樹脂の市販品としては、例えば、XS66-B8226、XS88-B8636(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)等が挙げられる。
【0032】
本発明に用いられる成分(F)エステル油剤は、成分(B)、(C)および(D)のHLB値3~8の界面活性剤以外の、25℃にて液状であり炭素数22以下のエステル基を有する不揮発性油剤であれば特に限定されないが、一価のカルボン酸を有する脂肪酸と一価の水酸基を有するアルコールが脱水縮合することで得られる、炭素数20以下のモノエステル油剤が好ましい。この構造を有しているエステル油剤を含有すると、極性物質を本発明の化粧料において透明に溶解させることができるため好ましい。成分(F)は、例えばオレイン酸エチル、オレイン酸ブチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のモノエステル油剤、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、アジピン酸ジイソブチル等のジエステル油剤等が挙げられる。
【0033】
本発明に用いられる成分(G)炭素数8~12の、グリコールエーテルおよび1,2-アルカンジオールから選ばれる1種または2種以上は、成分(F)に溶解し透明な状態を維持できるものがより好ましい。例えば、トリプロピレングリコール、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、カプリリルグリコール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール等が挙げられる。成分(G)の含有量は、特に限定されないが1%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましい。この範囲で含有すると外観の透明性を高い状態で保てる点で好ましい。
【0034】
本発明に用いられる前記成分(A)を含む固形分と、成分(C)、成分(D)を含む室温25℃で液状の不揮発性油剤の質量含有割合は、特に限定されるものではないが、固形分/不揮発性油剤≧0.30が好ましく、固形分/不揮発性油剤≧0.80がより好ましい。この範囲であると、塗布後のカバー力が得られる点で好ましく、塗布後の化粧膜の固形分比率が高くなり、塗布時のさらさらした感触が得られる点でも好ましい。
【0035】
本発明の化粧料に含有する室温25℃で液状の、成分(B)、成分(C)、成分(D)(場合により成分(F)、成分(G)を含む)を含む全液体成分の屈折率の平均(含有量と屈折率により平均化した値)は特に限定されるものではないが、特に、1.39~1.43が好ましく、さらに1.40~1.42がより好ましい。また、成分(C)、成分(D)(場合により成分(F)、成分(G)の中の不揮発性液体を含む)を含む25℃で不揮発性液体である液体成分の屈折率の平均が、1.45以上であることが好ましく、1.46以上であるとより好ましい。この範囲であると、化粧料中における室温25℃で液状の全成分の屈折率の平均と、成分(A)の屈折率の差が小さく、化粧料中の液体―固体界面での光散乱が起きにくくなるため外観の透明性が高くなる点で好ましい。さらに、塗布後の塗布膜中における揮発性成分を除いた25℃で液体の屈折率の平均と成分(A)の屈折率の差は大きく、塗布膜内の液体―固体界面での光散乱が起きやすくなるためカバー力が高くなる点で好ましい。
【0036】
本発明品は肌の凹凸や色ムラをカバーして補正するために用いられてもよく、塗布後に揮発性成分が蒸発してカバー力が高くなるものが好ましい。下記測定方法は、塗布後を想定した隠ぺい性を評価したものであり、算出されたΔEが高いほど、化粧膜の透明性が低く、高いカバー力を有することから、ΔEが6以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。ΔEが3未満であると、塗布膜の透明性が高く、背景に存在する黒色がそのままの黒色に見える。
測定方法:隠ぺい力試験紙(JIS K5101)の黒色部分にドクターブレードを用いて試料を膜厚1500μmで塗布し、その後70℃1時間乾燥させることで化粧膜付きの隠ぺい力試験紙を用意する。隠ぺい力試験紙(JIS K5101)の黒色部分のみのL*a*b*値、および前記塗布膜付きの隠ぺい力試験紙(黒色部分)のL*a*b*値を測定し、その色差ΔEを算出する。
【0037】
また、本発明の化粧料には、上記成分(A)~(G)以外に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、粉体、油剤、界面活性剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有する事ができる。
【0038】
成分(A)と成分(D)煙霧状シリカ以外の粉体としては、化粧料に一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、水酸化クロム、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン-アクリル共重合樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N-アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体等が挙げられ、これら粉体はその一種又は二種以上を用いることができ、必要に応じて、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等を用いて、公知の方法により表面処理をしても、更に複合化したものを用いても良い。特に、可視光を遮断しやすい顔料級の大きさのものや、屈折率が、1.4未満、または1.5以上のものは、透明性を維持する観点から配合の仕方や含有量の調整が適宜必要になるものと考えられるが、特に限定はしない。
【0039】
油性成分としては、成分(B)、成分(C)、成分(E)、成分(F)以外のものであり、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、液状やペースト状、固体状等の性状、揮発性、非揮発性や、動物油、植物油、合成油等の起源を問わずに使用することができ、油脂類、紫外線吸収剤も含むエステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。
【0040】
界面活性剤としては、成分(D)以外のものであり、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
【0041】
水性成分としては、成分(G)以外のものであり、例えば、水、エチルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類等、植物性エキス等が挙げられるが、多量に含有することで透明性を低下させる場合があるため、1.5%未満が好ましい。
【0042】
保湿剤としては、成分(G)以外のものであり、例えば、尿素、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
【0043】
防腐剤、抗菌剤としては、成分(G)以外のものであり、例えば、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、塩化ベンザルコニウム、トリクロロカルバニリド、感光素等が挙げられる。
【0044】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等、pH調整剤としては、例えば、乳酸、乳酸塩、クエン酸、クエン酸塩、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としては、例えば、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン等、清涼剤としては、例えば、L-メントール、カンファ、薄荷油、ペパーミント油、ユーカリ油等、抗炎症剤としては、例えば、アラントイン、グリチルレチン酸塩、グリチルレチン誘導体、トラネキサム酸、アズレン等が夫々挙げられる。
【0045】
本発明の形態は、特に限定されず、液状、半固形状、固形状等のいずれでもよいが、塗布のしやすさの点で液状が好ましい。また、それらの製造方法は、特に限定されるものではなく常法により調製されるが、デスパーや三本ローラー等の分散機器を用いて成分(A)、(D)の固形物を、成分(B)、(C)、(D)の液状物、(E)、(F)、(G)を含む液体または油剤に分散して含有することが好ましい。また、本発明の化粧料はエアゾール剤型、スプレー剤型にするために、噴射剤を含有させることも可能である。噴射剤は、通常化粧料に使用されるものであれば特に限定されない。具立的には、液化石油ガス、ジメチルエーテル、窒素、亜酸化窒素、炭酸ガス等が挙げられる。
【0046】
本発明の化粧料は、特に限定されないが、ファンデーション、下地、アイカラー、頬紅、口紅、リップクリーム等のメイクアップ化粧料、オイル化粧料、日焼け止め等のスキンケア化粧料、ヘアパック、ヘアオイル、整髪料、毛髪保護料等のヘアケア化粧料、ボディオイル等のボディ化粧料等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果が顕著に発揮される点から、下地、リップクリーム、オイル化粧料、日焼け止め等の上からファンデーションや口紅などのメイクアップ化粧料を重ねて塗布してもよく、上に塗っても、下に塗っても特に限定はしない。下に塗って、上に塗る化粧料の化粧効果を高めることもできる。さらに好ましくは凹凸補正機能のある化粧料であることが好ましい。さらに、塗布後に透明または半透明の化粧料が、塗布後に揮発性成分が自然に蒸発することで、屈折率差を生じ、不透明の方向に変化することを利用し、光散乱しカバー力を付与する化粧料、またはその化粧方法を用いることがより好ましい。
【実施例0047】
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0048】
実施例1~36及び比較例1~11:油性化粧下地(凹凸補正機能を含む)
表1に示す組成および下記製法にて化粧下地を調製した。得られた化粧下地について、(イ)外観の透明性、(ロ)化粧膜のカバー力、(ハ)塗布時のさらさらした感触、(ニ)化粧料の均一性、(ホ)製剤安定性、(へ)化粧持ちについて、下記の方法により評価し、その結果を併せて表1に示した。
【0049】
【表1】
※1:DOWSIL EL-9140 Silicone Elastomer Blend(85%揮発性ジメチコン1.5cs溶液)(ダウ・東レ社製)の固形分
※2:KSG-15(95%揮発性シクロメチコン溶液)(信越化学工業社製)
の固形分
※3:KSP-102(信越化学工業社製)
※4:トスパール 2000B*(モメンティブ社製)
※5:トスパール 150KA(モメンティブ社製)
※6:KSP-100(信越化学工業社製)
※7:MSP-N050(日興リカ社製)
※8:KF-96L-1.5cs(信越化学工業社製)
※9:KF-96A-6cs(信越化学工業社製)
※10:KF-96H-10万cs(信越化学工業社製)
※11:KF-6019(信越化学工業社製)
※15:XS66-B8226(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)の固形分
【0050】
【表2】
※14:AEROSIL R976S(日本アエロジル社製)
【0051】
【表3】
※12:ABIL EM90(EVONIK社製)
※13:ABIL EM97S(EVONIK社製)
【0052】
【0053】
【表5】
※16:マイクログラス メタシャイン MT1120RR(日本板硝子社製)
【0054】
(製造方法)(表1~5)(表に記載のない含有しない成分は含有しないものとする。)
A:成分(1)~(10)を成分(14)~(26)の一部を混合し、3本ローラーで混錬した。
B:Aに成分(11)~(13)、(27)~(32)を混合した。
C:Bを脱泡して油性化粧下地を得た。
【0055】
(評価方法1:(イ)外観の透明性)
光路長10mm×光路幅10mmのガラスセルに各試料を充填し、空のセルを対照として分光光度計UV-2500PC(島津製作所社製)で透過率を測定し、波長700nmの光の透過率を下記判定基準により評価し、判定した。
<判定基準>
(判定):(評価)
A :透過率30.0%以上
B :透過率2.0%以上30.0%未満
C :透過率0.5%以上2%未満
D :透過率0.3%以上0.5%未満
E :透過率0.3%未満
【0056】
(評価方法2:(ロ)化粧膜のカバー力)
隠ぺい力試験紙(JIS K5101)の黒色部分にドクターブレードを用いて試料を膜厚1500μmで塗布し、その後70℃1時間乾燥させることで化粧膜付きの隠ぺい力試験紙を用意する。隠ぺい力試験紙(JIS K5101)の黒色部分のみのL*a*b*値、および前記塗布膜付きの隠ぺい力試験紙(黒色部分)のL*a*b*値を日本電色色差計にて測定し、その色差ΔEを算出する。算出したΔEを下記判定基準により評価し、判定した。
<判定基準>
(判定):(評価)
A :ΔE10以上
B :ΔE6以上10未満
C :ΔE3以上6未満
D :ΔE1以上3未満
E :ΔE3未満
【0057】
(評価方法3:(ハ)塗布時のさらさらした感触、(ニ)化粧料の均一性、(へ)化粧持ち)
化粧料評価専門パネル10名に、実施例1~37及び比較例1~11の化粧下地を約0.5gとり、全顔に伸ばして使用してもらい、ハについては、化粧料を伸ばしているときに固形分特有のさらさらした感触を感じるかどうか、ニについては、仕上がった化粧膜の上に特定のリキッドファンデーションを塗布してもらい、そのリキッドファンデーションの仕上がりを目視にて確認し、粉が凝集している部分や底の肌色が見えてしまう隙間がないかどうかを、ヘについては、前記化粧下地のみを全顔に塗布した状態で6時間経過後に再度評価して貰い、塗布膜が十分に持続しているかを、各自が下記の評価基準に従って5段階評価し、サンプル毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を下記の判定基準に従って判定した。
[評価基準]
(評点):(結果)
5点 : 非常に良好
4点 : 良好
3点 : 普通
2点 : やや不良
1点 : 不良
[判定基準]
(判定):(評点の平均点)
A : 4.5点以上
B : 4.0点以上4.5点未満
C : 3.5点以上4.0点未満
D : 2.0点以上3.5点未満
E : 1.0点以上2.0点未満
【0058】
(評価方法4:(ホ)製剤安定性)
各試料を8号規格瓶に詰め、50℃の恒温槽に1ヶ月間保管し、調製直後の状態を基準として、分離や廃液の有無を目視観察し、下記4段階評価基準により評価した。
<判定基準>
(判定):(評価)
A :変化なし
B :表面に少し液体によるツヤがある部分が見られる
C :表面全体に液体によるツヤがあるが完全に分離した液体は見られない
D :表面に明らかに分離した液体が存在する
E :2層に分離し、下層がゲル化している
【0059】
表1の結果から明らかなように、実施例1~37の化粧下地は、外観に透明性があり、塗布膜のカバー力も十分あり、塗布時のさらさらした感触が良好で、上から均一にファンデーションを塗布することができ、化粧持ちも十分に満足できるものであり、かつ50℃で1ヶ月保存しても分離した液体はみられなかった。一方、成分(A)を含有せず、代わりに架橋型シリコーンではない屈折率が高い固形分を同量含有した比較例1、比較例2、比較例3は、化粧料内の固体と液体の屈折率の値が離れているため外観が白く濁っており、揮発性油が揮発した後の化粧膜では固体と液体の屈折率の値が近くて透明性が高いためカバー力が十分ではなかった。成分(A)の含有量が少ない比較例4は、化粧膜の固形分が少ないためカバー力が不十分であり、さらさらした感触も感じにくかった。成分(B)の含有量が少ない比較例5と成分(C)が含まれない比較例6は、外観の透明性は高いものの塗布後の屈折率変化が少ないため、カバー力が満足のいくものではなかった。成分(D)の活性剤をHLB値が低い活性剤に代替した比較例7は、上から塗布するファンデーションの付着性が弱く、底色が見える隙間が複数個所みえて不均一であった。成分(D)の煙霧状シリカを平均粒子径が大きいシリカに代替した比較例8は、上から塗布するファンデーションの付着性が弱く、底色が見える隙間が複数個所みえて不均一であり、かつ50℃に1ヶ月放置した化粧料が2層に分離し、下層がゲル化するほど安定性が悪かった。油剤の比率を変更し、化粧中の油相の屈折率を高くした比較例9は、外観が濁ってしまい透明性が十分ではなかった。ガラス母体のパールを多く含有する比較例10は、化粧料中におけるパールが光の透過を阻害することで外観が濁ってしまい透明性が十分ではなかった精製水を2%添加した比較例11は、精製水が油相に溶解せず外観が濁ってしまった。以上の結果より、本発明の各成分を組み合わせることにより、塗布時のさらさらした感触が強く、塗布後にファンデーションを均一に塗布できる化粧膜を形成し、その膜のカバー力が高く、且つ化粧持ちに優れた、安定性が高い外観が透明、または半透明の油性化粧料を得ることができる。
【0060】
実施例38:下地
(原液成分) (%)
(1)ジメチコンクロスポリマー ※1 10
(2)ポリメチルシルセスキオキサン(平均粒子径6μm) ※4 10
(3)ジメチコン ※8 残量
(4)水添ポリイソブテン ※17 10
(5)ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(屈折率1.50) 4
(6)セスキオレイン酸ソルビタン(HLB5) 2
(7)トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸 ※15 0.5
(8)イソステアリン酸デキストリン ※18 1
(9)ジカプリン酸プロピレングリコール 3
(10)トリプロピレングリコール 0.3
(11)エチルヘキシルグリセリン 0.2
(12)トリエトキシカプリリルシラン処理赤酸化鉄 0.01
(13)トリエトキシカプリリルシラン処理黄酸化鉄 0.01
(14)トリエトキシカプリリルシラン処理黒酸化鉄 0.01
※17:IPソルベント 1620MU(出光興産社製)
※18:ユニフィルマ HVY(千葉製粉社製)
【0061】
(製造方法)
A:成分(1)、(2)、(5)、(6)、(12)~(14)を3本ローラーにて混練する。
B:Aと成分(3)、(4)、(7)~(11)を室温で混合し、容器に充填し、下地を得た。
【0062】
得られた下地は、外観の透明性が高く、経時での安定性優れ、塗布時のさらさらした感触が良好で、形成した化粧膜はカバー力、化粧持ちが高く、化粧料の均一性に満足のいくものであった。
【0063】
実施例39:コントロールカラー
(成分) (%)
(1)ジメチコンクロスポリマー ※1 10
(2)ポリメチルシルセスキオキサン(平均粒子径6μm) ※4 10
(3)(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー ※19 5
(4)ジメチコン ※8 残量
(5)水添ポリイソブテン ※20 10
(6)ジフェニルジメチコン(屈折率1.51) 3
(7)セスキオレイン酸ソルビタン(HLB5) 2
(8)トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸 ※15 0.5
(9)ポリメチルシルセスキオキサン ※21 0.5
(10)ポリアクリレート-44 0.5
(11)イソノナン酸トリデシル 3
(12)フェノキシエタノール 0.2
(13)ステアロイルグルタミン酸2Na処理赤酸化鉄 0.01
(14)ステアロイルグルタミン酸2Na処理黄酸化鉄 0.01
(15)ステアロイルグルタミン酸2Na処理黒酸化鉄 0.01
(16)赤202 0.01
(17)トリエトキシカプリリルシラン処理グンジョウ 0.01
(18)セルロース ※22 0.01
※19:KSG-210(75%ジメチコン溶液)(信越化学工業社製)の固形分
※20:IPソルベント 2028MU(出光興産社製)
※21:SilForm Flexible resin(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
※22:Cellulobeads D-10(大東化成工業社製)
【0064】
(製造方法)
A:成分(1)、(2)、(3)、(6)、(7)、(13)~(17)を3本ローラーにて混練する。
B:Aと成分(4)、(5)、(8)~(12)、(18)を室温で混合し、コントロールカラーを得た。
【0065】
得られたコントロールカラーは、外観の透明性が高く、経時での安定性優れ、塗布時のさらさらした感触が良好で、形成した化粧膜はカバー力、化粧持ちが高く、化粧料の均一性に満足のいくものであった。
【0066】
実施例40:日焼け止め料
(成分) (%)
(1)ジメチコンクロスポリマー ※1 10
(2)ポリメチルシルセスキオキサン(平均粒子径6μm) ※4 10
(3)ジメチコン ※8 残量
(4)イソドデカン 10
(5)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(屈折率1.54) 3
(6)シリカ(平均粒子径7nm) ※23 1
(7)(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー ※24 0.5
(8)(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)
コポリマー ※25 0.1
(9)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 0.5
(10)ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン0.5
(11)ポリシリコーン―15 0.5
(12)イソノナン酸トリデシル 3
(13)エチルヘキシルグリセリン 0.2
(14)ステアリン酸処理酸化チタン(平均粒子径15nm) 3.0
(15)ステアリン酸処理酸化亜鉛(平均粒子径15nm) 2.0
(16)シリカ(平均粒子径10μm) 0.01
※23:AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
※24:KP-545(信越化学工業社製)の固形分
※25:KP-578(信越化学工業社製)
【0067】
(製造方法)
A:成分(1)、(2)、(5)、(6)、(14)~(16)を3本ローラーにて混練する。
B:成分(9)~(13)を70℃で加熱混合し溶解する。
C:A、Bと成分(3)、(4)、(7)~(8)を室温で混合し、日焼け止め料を得た。
【0068】
得られた日焼け止め料は、外観の透明性が高く、経時での安定性優れ、塗布時のさらさらした感触が良好で、形成した化粧膜はカバー力、化粧持ちが高く、化粧料の均一性に満足のいくものであった。
【0069】
実施例41:日中用美容オイル
(成分) (%)
(1)ジメチコンクロスポリマー ※1 10
(2)ポリメチルシルセスキオキサン(平均粒子径6μm) ※4 10
(3)ジメチコン ※8 残量
(4)イソドデカン 10
(5)トリメリト酸トリエチルヘキシル(屈折率1.49) 3
(6)セスキオレイン酸ソルビタン(HLB5) 2
(7)トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸 ※15 0.5
(8)オレイン酸エチル 3
(9)カプリリルグリコール 0.2
(10)ラベンダー油 0.1
(11)トリプロピレングリコール 0.1
(12)植物エキス(BG溶液) 0.1
(13)グリセリン 0.01
【0070】
(製造方法)
成分(1)~(13)を室温で混合し、日中用美容オイルを得た。
【0071】
得られた日中用美容オイルは、外観の透明性が高く、経時での安定性優れ、塗布時のさらさらした感触が良好で、形成した化粧膜はカバー力、化粧持ちが高く、化粧料の均一性に満足のいくものであった。