(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132259
(43)【公開日】2022-09-08
(54)【発明の名称】生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20220901BHJP
G03H 1/00 20060101ALI20220901BHJP
【FI】
G06F3/041 580
G03H1/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021031287
(22)【出願日】2021-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】510215341
【氏名又は名称】株式会社アーティフィス
(71)【出願人】
【識別番号】520006735
【氏名又は名称】株式会社三鷹ホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【弁理士】
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】長野 稔樹
(72)【発明者】
【氏名】羽澤 学
【テーマコード(参考)】
2K008
【Fターム(参考)】
2K008CC03
2K008FF07
2K008HH01
(57)【要約】
【課題】
本発明は、生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の一様態は、ホログラム部とセンサー部と照明部と制御部とを備え、物体の位置を前記センサー部が検出することにより、前記制御部に情報入力可能であることを特徴とする生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置である。本構成により、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。また、本発明により、生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置が提供され、有益であり、感染防御にも資する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホログラム部とセンサー部と照明部と制御部とを備え、物体の位置を前記センサー部が検出することにより、前記制御部に情報入力可能であることを特徴とする生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置
【請求項2】
複数の二次元コードを表示できる多重ホログラム表示機構部を有し、秘守性確保手段を特徴する請求項1記載の情報入力装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューター等への情報入力においては、一般的に人間が操作し、指の動きや打鍵を電気信号に変換して伝達する方式が行われる。キーボード、マウス、タッチパネル等が上記の目的の装置として例示される。
【0003】
特に、一般には、駅や食堂等の券売機での情報入力では、主にタッチパネル入力装置が用いられてきた。この入力方式は、CRTに表示されたメニュー画面を見ながらCRT表示面あるいはその前に配置した透明バネルに指を接触させ、その指の位置を検知することに行われている。
【0004】
前記のタッチパネルに用いられる方式は、確実なものであるが、指とCRT画面あるいは透明パネルとの接触が不可避である。
【0005】
また、前記のキーボードやマウスにおいても、通常、情報入力においては指との接触は避けがたい。従って、これらの情報入力装置への入力においては、生体反応物質の付着の恐れが避けがたいという問題がある。
【0006】
人に関連する生体反応物質としては、(1)ウイルス、微生物、病原性蛋白質等、(2)アレルギー惹起物質等、及び(3)酸、アルカリ、毒性物質等が、例示される。また、人の心理への影響も生体反応に含めれば、人の皮脂を含む種々の「汚れ」も含まれ得る。
【0007】
これらの生体反応物質が人に付着すると、ウイルス、微生物、病原性蛋白質等による疾病の感染、アレルギー惹起物質によるアレルギーの亢進、酸、アルカリ、毒性物質による皮膚障害等の障害及び汚れ等の付着のよる不快感等、人にとり種々の影響が生じる可能性がある。そのため、情報入力装置への入力作業においても避けるのが望ましいと考えられる。
【0008】
これらの情報入力装置での生体反応物質付着防止法として、利用できるもの可能性があるものとして、立体像を再現できる手段としてホログラムが知られており、これを用いたホログラム表示を用いた表示画面上情報入力装置が、立体画像を表示するホログラムと、その手前に設置され挿入された指等の入力手段の位置を検出する何らかの位置検出センサーと、ホログラムから立体画像を再生するためにこれを照明する照明装置とを設けた構成で開示されている(特許文献1)。
【0009】
その原理は、ホログラムから表示されている架空の立体物体に触れようと指等を差し出すと、位置検出センサーがその位置を検出し、コンヒ・ユータ等の制御装置にその情報が入力され、次の何らかの動作を行わせるトリガーとなるもので、このトリガーにより、制御装置がホログラムの照明方向を切り換え、ホログラムの立体表示画像が変化する。座標を検出できるセンサーと制御装置を用いることにより、指等が挿入された位置に応じて異なる別の動作を行わせる様にすることも可能としている(特許文献1)。
【0010】
また、その汎用性をめざした形態として、ホログラム入力キーボードが開示されている(特許文献2)。このホログラム入力キーボードは、キーボードのキーの文字、数字情報が記録されている透明なホログラムがタッチパネルに貼り付けられ、キーの文字、数字情報に対応するホログラム再生像がタッチスイッチとして機能する様にしたことを特徴とする。また、本発明は、ホログラム情報の少なくとも一部が、タッチパネルの手前あるいは奥に見える様に記録されていることを特徴としており、ホログラムとしては、体積位相型透過型ホログラムまたは反射型ホログラムであることを特徴としている。
【0011】
上記の特許文献1及び2に開示されたホログラムを用いた情報入力装置により、指との接触は避け得るが、仮想の操作であり、言わばエアータイピング状態となるため、
通常の指を用いた操作に比べ、入力速度が遅く、また、複雑な操作が困難であり、必要な入力動作における疲労を招く等の問題点がある。また、精緻なホログラムを提供する機器の構成が複雑で、また、大型機器となり、その作成及び維持費用が大となる懸念もある。
【0012】
また、特許文献1及び2とも、生体反応物質の付着の防止に関しては開示がなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平03-217925号公報
【特許文献2】特開平10-187332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の情報入力装置の第1の態様は、ホログラム部とセンサー部と照明部と制御部とを備え、物体の位置を前記センサー部が検出することにより、前記制御部に情報入力可能であることを特徴とする生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置である。
【0016】
本発明の情報入力装置の第2の態様は、第1の態様に対し、複数の二次元コードを表示できる多重ホログラム表示機構部を有し、秘守性確保手段を特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置が提供される。これは感染防御にも資する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図8】アタッチメントモデル 埋込型モデルを使った操作パネル型
【
図11】平面の遮蔽物を検知する装置の用法 大型画面
【
図15】アタッチメントモデル 画面拡張型 小型版
【発明を実施するための形態】
【0019】
<実施例1>
本発明の一実施形態である、筐体にホログラム表示部、非接触型のセンサー、照明装置、及び制御装置を内蔵し、タッチパネルを表示したホログラム(以下、ホログラムタッチパネルと表記する。)を設置したことを特徴とする情報入力装置について説明する。
【0020】
この形態は、立体画像表示可能なホログラムと、その手前に設置され挿入された指等の入力手段の位置を検出する位置検出センサーと、ホログラムから画像を再生するためにこれを照明する照明装置とを設けたことを特徴とするホログラム表示を用いた情報入力装置である。
【0021】
使用するホログラムは、裏側からレーザー光を照射する透過型ホログラム、表側から白色光を照射し裏面の金属メッキによって反射される光が像を再生するレインボーホログラム(体積ホログラム)、及び表側から自然光をあてホログラムそのものの回析によって反射させる白色光反射型ホログラム(リップマンホログラム)に大別される。
【0022】
上記の内、白色光反射型ホログラム(リップマンホログラム)は、精密な像の形成が可能で、本発明の情報入力装置に使用するには、好ましい。透過型ホログラムでは、照射するレーザー光を制御する。レインボーホログラム及び白色光反転型ホログラムでは、ホログラム面の表側より入光する光を制御する。いずれも本発明に使用し得る。
【0023】
使用するセンサーは、本発明の生体反応物質の付着を防止するために、非接触型であることが望ましい。センサーの種類としては、誘導近接型、静電容量型、超音波型等が例示されるが、限定されない。
【0024】
本装置の構成に特に制限は無いが、例えば、立体画像表示可能なホログラム表示部と、その手前に設置され挿入された指等の入力手段の位置を検出する位置検出センサーと、ホログラムから画像を再生するためにこれを照明する照明装置とを設ければホログラム表示を用いた生体反応物質の付着を防止情報入力が可能である。
【0025】
本発明に用いるホログラムの作成方法は限定されないが、ホログラム表示部に、光を屈曲させつつ透過させて面対称位置へ実像の結像作用を持つ光線屈曲面と、当該光線屈曲面に向けて配置される鏡面とを備えることにより、曲面を挟んで鏡面とは反対側である観察側に配置した被投影物の像を、当該被投影物から発せられる光が前記光線屈曲面を透過して前記鏡面に反射し更に前記光線屈曲面を透過することによって、鏡面の光線屈曲面に対する面対称位置に移動させた実体のない仮想鏡に映した位置に結像させることができ、手等を伸ばし得る立体的なホログラムを得る方法が例示される。
【0026】
図1に示す様に、コンピューターを内蔵した筐体1内に内部モニター40を設置する。ホログラム表示側にホログラムボード30を設置し、鏡面反射させてホログラム50を表示する。上部のセンサー部60に取り付けたセンサー61にて、ホログラム面に添わせた平面検知エリア70を発生させ、各種操作を行う。また、発光装置は、筐体内部に設置する。なお、タッチパネルを表示したホログラム51は、以下、ホログラムタッチパネルと表記する。筐体1は、防水、防塵加工を施しており、屋外でも使用可能である。太陽光等によるホログラム表示への影響については、遮光部を設ける等で対応可能である。この構成で、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0027】
図2に示す様に、ホログラム表示を行う筐体1に非接触型の各種センサーを取り付け操作を行う。また、決済、印刷、指紋認証、顔認証、ICカード認証を行う各種外部機器との接続が可能となっている。従って、操作は、タッチ、人体認証、顔認識、声認証等の方法が可能である。また、本装置又は接続した外部機器を介してインターネットとの接続も可能で、インターネットのよりの情報の表示、活用も可能である。
本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0028】
図3に本発明の筐体とそのホログラムの位置等について、代表的な形態を示す。斜め面画面縦置き型2、斜め画面下置き型3、並行画面下置き型4、及び埋め込み型5が例示される。埋め込み型5は、そのホログラムを筐体の正面と一致させて違和感を緩和することもできる。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0029】
図4に、主に使用者の身長の差に由来する目線の高さ等に対応して、ホログラムの位置を変化させる機構を示す。筐体上部に設置した顔認識のためのセンサー61を用いて、目線の高さを検知し、筐体1に設置した内部モニター40を回転させ、ホログラム50の位置を調整し、ホログラム表示の最適化を図る。内部モニター40は、間欠的あるいは連続的に回転させることもできる。身長差のある大人、子供への対応の他、例えば、車椅子使用者の目線にも対応でき、介護施設等で活用できる。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0030】
図5に示す様に、熱検知センサー62を用いて、例えば、使用者の体温が規定以上である場合は、専用の画面表示、発券等を行うことができる。従って、例えば、発熱者等への適切な情報提供、誘導を図ることもできる。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0031】
図6に示す様に、筐体上部のセンサー部60に設置されたセンサー61にて、平面的に遮蔽物の検知を行う。検知エリア70は、ホログラムパネル51の近傍である。検知位置によって、ホログラム内のポインタが作動する。通常のタッチパネルと異なり、素手82ばかりではなく、ゴム手袋81、ペン・指し棒80等でも検知可能で、指やペン先で署名を行うといった挙動も可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0032】
図7に示す様に、既に、導入済みの端末6又は7に接続することもできる。操作系+画面情報をHDMI(登録商標)及びUSB(各種接続可能)等で接続し、同じ画面もしくは操作用画面を表示して操作ができる。ホログラムタッチパネルのサイズは、設置場所に応じて各種サイズ変更が可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0033】
HDMI(登録商標)はデジタル家電向けのインターフェースで、非圧縮デジタル形式の音声と映像を伝達し、音質、画質とも理論上は伝送中に劣化しない。また、映像・音声・制御信号の伝送を1本のケーブルで実現されており、配線上も有利である。完全なデジタル伝送であり、デジタル家電では、主流の接続方式となっている。
【0034】
図8に示す様に、既に、導入済みの端末7に埋め込み型モデル5を設置すると通常のタッチパネルと同様の距離間で操作ができる。本構成でも、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0035】
図9に示す様に、既に、導入済みの端末7の画面をホログラムタッチパネル51として拡張することも可能である。操作系+画面情報をHDMI(登録商標)及びUSB(各種接続可能)等で接続し、同じ画面もしくは操作用画面を表示して操作ができる。埋め込み型モデル5との併用も可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0036】
図10に、一体型ホログラム表示画面操作装置を搭載した筐体1にショルダーハーネス83を取り付け、リュックの様に背負える形態したモデルを示す。容易に運搬でき、災害時の、情報入力装置として利用が可能である。例えば、被災地等で、自衛隊等による救援作業等において、必要な被災者の個人の家族構成等の情報の集積や、被災者への情報提供装置としての活用も可能である。広告の表示としても活用が可能である。また、GPSと連動して、Jアラート情報、ワクチン接種場所等の表示にも活用が可能である。さらに、通信機器と連動して、インターネット情報に表示、活用も可能である。屋外で使用では、太陽光等によるホログラム表示への影響も考えられるが、例えば、遮光部を設ける、照明装置の光度を上昇させる等で対応可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0037】
図11に示す様に、大画面ホログラムタッチパネル52としても使用できる。床部平面を検知するセンサー63を設置し、足で踏んだ場所が検知される。検知位置によって、ホログラム内のポインタが作動し、連動して、情報をホログラムにて、表示する。手をついたり、物を置いても検知が可能である。例えば、工場内において作業者等が高速で作動する機械等の危険区域に侵入するとホログラム表示、警告音、音声等により警告、誘導する安全装置しても活用が可能である。また、ホログラムにて森林等を表示し、リラックス空間とすることも可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0038】
図12に示す様に、空間を立体的に検知することもできる。筐体上部モニター部60に取り付けられたセンサー65にて立体空間73の内部の認識を行う。検知位置によってホログラム内のポインタが作動する。素手のみならず、ゴム手袋等の検知が可能である。手の汚れる恐れのある介護、医療、放射性物質除去、及び各種実験等の作業現場でも活用が可能である。OKサイン、指ふり等のハンドサインの認識も可能である。自分の手85の動きに合わせて鏡面でCGモデルの手86が表示され、何らかの事情により立体視が可能でない人でもタッチポイントを容易に把握できる。手の動きから手話を認識し、その翻訳を表示することも可能である。従って、介護、医療施設での活用が可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0039】
図13に示す様に、大画面ホログラムタッチパネル52でも、空間を立体的に検知ることもできる。筐体上部のセンサー部60に取り付けられたセンサー64にて立体空間74の内部での認識を行う。検知位置によって、ホログラム内のポインタが作動し、連動して、情報をホログラムにて、表示する。人体の位置、ポーズ、手足の挙動等の検知が可能である。例えば、ジェスチャーによるパスワードの入力も可能である。人のふらつきや歩き方の特徴も検知でき、データベース、AIとの連動による個人の特定や駅のホームで自殺の恐れのある人の検知も可能である。その場合、自殺の恐れのある人に対する警告等のホログラム表示も可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0040】
図14に外部機器との連動の例を示す。ホログラム表示を行う筐体1に非接触型の各種センサー60の取り付け操作を行う。操作は、タッチ、人体認識、顔認識、声認証等の方法が可能である。決済、印刷、指紋認証、顔認証、ICカード認証等の各種機器9乃至12との接続が可能である。特に、モニター等の小さな機器であれば、本装置は、拡大画面としても、機器設置場所以外での操作用画面としても使用可能で、有益である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0041】
<実施例2>
本発明の一実施形態であるホログラム表示部及び非接触型のセンサーを内蔵したパネルにホログラムタッチパネルを設置したことを特徴とする情報入力システムについていて説明する。
【0042】
図15に示す様に、自動ドアのタッチセンサー65等の接触センサー部に取り付ける小型版である。既存のタッチセンサー65と連携させ、接触型装置を非接触型に拡張できる。また、操作部の表示をホログラム51にて表示する。LED等の明るさ調整で、ホログラムを最適化する。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【0043】
<実施例3>
図16の多重ホログラム表示装置を内蔵する筐体1を用いることにより、従来は、困難であった二重の二次元コード87の表示が可能となる。二重の二次元コード87のサンプルを
図17に示す。尚、二次元コードの枚数は限定されない。スマートフォン等のカメラを用いて、複数の二次元コードを認識する。スマートフォン等の端末内の加速度センサー等を用いて、端末の動きと複数の二次元コードの特異点の差異を計測する。複数の二次元コードはその差異を読み取るため、多重ホログラム表示でないと読み取ることが難しい。
【0044】
複数の二次元コードは、従来の二次元コードに比して、大容量の情報の表示が可能である。この複数の二次元コードは、スマートフォン等のカメラにより認識する。また、端末内の加速度センサー等を用いて、端末の動きと複数の二次元コードの特徴点の差異を計測する。複数の二次元コードはそれらの距離の差異を読み取るため、従来の二次元コードと異なり、多重ホログラム表示でないと読み取ることができず、高いセキュリティを設定し得る。
【0045】
複数の二次元コードの形状は、球形型、ピラミッド型、キューブ、立体的な星型等が例示されるが、その形状はは限定されない。立体的、多層的である。また、実質的な視差想到部を端末で読み取ることにより認識される。端末は認識できればよく、スマートフォンやタブレットが例示されるが、限定されない。
【0046】
加速度センサーは、加速度の測定を目的とした慣性センサーである。加速度を測定し、適切な信号処理を行うことにより、傾きや動き、振動や衝撃といった様々な情報が得られる。近年のマイクロマシン技術の発展により、半導体微細加工技術を応用した加速度センサーは大量かつ安定的に供給される様になっており、種々の製品に応用されている。一般に20G以下の測定範囲を持つ加速度センサーを低G加速度センサーと呼び、重力・傾きの検知や人の動きの検知に適しており、それ以上の測定範囲を持つものを高G加速度センサーと呼び、種に衝撃の検知に使用される。
加速度センサーの検知方式には種々の方式があり、静電容量検出方式、ピエゾ抵抗方式、及び熱検知方式が例示されるが、限定されない。
【0047】
上述の本発明の実施形態に使用する装置は、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる様に、ホログラム板を使用し、テキスト情報や2Dイメージや3Dイメージの表示、及びそれらの操作を行うものである。その用途は多岐にわたるが、主なものとして、下記の事項が例示される。
・郵便局、病院、役所、レストラン、銀行の順番待ち用紙の印刷発行に係る用途。
・ホテルの自動受付機に係る用途。
・商業施設の操作可能な検索装置に係る用途。
・図書館における本の検索装置に係る用途。
・医療機器の非接触型操作装置に係る用途。
・介護機器の非接触型操作装置に係る用途。
・コンピューター機器の非接触型入力装置に係る用途。
・駅の切符券売機の入力装置に係る用途。
・バーチャルアイドル、バーチャルペット、バーチャル家族等のホログラム表示、インタラクティブ操作装置に係る用途。
・集合住宅等の部屋番号入力型呼び鈴システムの入力装置に係る用途。
・ウォッシュレット、温水便座の非接触型操作装置に係る用途。
・チケット発券機の非接触型入力装置に係る用途。
・風呂、銭湯、サウナ等の映像表示装置及び各種操作装置に係る用途。
・建築物に飾られる芸術品の表現装置に係る用途。
・家電の情報表示、操作パネルに係る用途。
・スマート系家具の情報表示、操作盤に係る用途。
・自動ドアの手かざしセンサーの表示部、開閉の検知機器に係る用途。
・エレベーター内の情報表示、及び非接触型操作装置に係る用途。
・スマートフォン及び機器の非接触型外部操作装置に係る用途。
・タクシー、バス等の公共の乗り物内に設置された情報表示画面及び非接触型操作装置に係る用途。
・店舗、商業施設等に設置された広告表示場面、及び情報詳細画面等の操作装置に係る用途。
・ガソリンスタンドにおける情報表示及び操作装置に係る用途。
・工場の生産ラインの情報表示及び操作装置に係る用途。
・自動販売機の情報表示及び操作装置に係る用途。
・コンビニレジ、セルフレジ、無人コンビニにおける情報表示、及び操作装置に係る用途。
・被災地における情報入力、表示装置に係る用途。
・顔認識を行い年齢性別に合わせた広告の表示システムに係る用途。
・Jアラートの発生時、専用の情報表示に変更するシステムに係る用途。
・車や船、宇宙船、潜水艦、戦車、戦闘艦の操作パネルに係る用途。
・バス停、駅などの広告表示に係る用途。
・調理器具の情報表示、操作パネルに係る用途。
・置き配達、マンションロッカー、駅のロッカー等の情報表示、操作盤に係る用途(内部に収納した物品の表示も可能)
・部屋空間でのホログラム表示による良環境表示に係る用途。
・コアユニット(水とアルミニウムで発電する蓄電池)等の各種機器のマルチリモコンに係る用途。
・スマートフォン、タブレット等の拡大画面として用途。
【0048】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 筐体
2 斜め画面置き型モデル
3 斜め画面下置き型モデル
4 並行画面下置き型モデル
5 埋め込み型モデル
6 導入済みの端末(小型)
7 導入済みの端末(大型)
8 大型筐体
9 決済端末
10 プリンター
11 指紋認証、声認証装置
12 ICカード認証、顔認証装置
13 アタッチメントモデル 小型版
30 ホログラムボード
40 内部モニター
41 通常モニター
42 透過モニター
50 ホログラム
51 ホログラムタッチパネル
52 大型ホログラム
53 多重型ホログラム
60 センサー部
61 センサー
62 熱検知センサー
63 平面検知型大型モニター用センサー
64 空間検知型大型モニター用センサー
65 空間検知型センサー
70 空間検知エリア
71 平面検知型検知エリア
72 平面検知型大型モニター用センサーによる検知エリア
73 検知空間
74 空間検知型大型モニター用センサーによる検知空間
80 べン・指し棒
81 ゴム手袋
82 素手
83 ショルダーハーネス
84 人
85 実際の手
86 ホログラムの手
87 多面形の二次元バーコードのサンプル
【手続補正書】
【提出日】2021-10-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置を備えるホログラム部と、
操作用画面を前記ホログラム部にて発生させる制御部と、
前記操作用画面への操作を検出することのできるセンサー部と
を備え、
前記操作用画面への操作の位置を前記センサー部が検出することにより、前記制御部に情報が入力されることが可能であり、前記ホログラム部による前記立体画像の表示位置を変化させることが可能であることを特徴とする情報入力装置。
【請求項2】
前記ホログラム部は、二次元コードを多重に表示できることを特徴とする請求項1記載の情報入力装置。
【請求項3】
顔認識のための第2のセンサーをさらに有し、
前記第2のセンサーによって検出された目線の高さに対応して前記ホログラム部による前記立体画像の表示位置を変化させることを特徴とする請求項1もしくは2記載の情報入力装置。
【請求項4】
前記操作用画面への操作とは、素手もしくは手袋をつけた指による前記操作用画面へのタッチ動作、ペンもしくは指し棒による前記操作用画面への入力動作、のいずれかであることを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1項記載の情報入力装置。
【請求項5】
ショルダーハーネスをさらに具備し、
前記ショルダーハーネスによって背負うことができることを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1項記載の情報入力装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
特に、一般には、駅や食堂等の券売機での情報入力では、主にタッチパネル入力装置が用いられてきた。この入力方式は、CRTに表示されたメニュー画面を見ながらCRT表示面あるいはその前に配置した透明パネルに指を接触させ、その指の位置を検知することに行われている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
その原理は、ホログラムから表示されている架空の立体物体に触れようと指等を差し出すと、位置検出センサーがその位置を検出し、コンピュータ等の制御装置にその情報が入力され、次の何らかの動作を行わせるトリガーとなるもので、このトリガーにより、制御装置がホログラムの照明方向を切り換え、ホログラムの立体表示画像が変化する。座標を検出できるセンサーと制御装置を用いることにより、指等が挿入された位置に応じて異なる別の動作を行わせる様にすることも可能としている(特許文献1)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、その汎用性をめざした形態として、ホログラム入力キーボードが開示されている(特許文献2)。このホログラム入力キーボードは、キーボードのキーの文字、数字情報が記録されている透明なホログラムがタッチパネルに貼り付けられ、キーの文字、数字情報に対応するホログラム再生像がタッチスイッチとして機能する様にしたことを特徴とする。また、本特許文献2発明は、ホログラム情報の少なくとも一部が、タッチパネルの手前あるいは奥に見える様に記録されていることを特徴としており、ホログラムとしては、体積位相型透過型ホログラムまたは反射型ホログラムであることを特徴としている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
本装置の構成に特に制限は無いが、例えば、立体画像表示可能なホログラム表示部と、その手前に設置され挿入された指等の入力手段の位置を検出する位置検出センサーと、ホログラムから画像を再生するためにこれを照明する照明装置とを設ければホログラム表示を用いた生体反応物質の付着を防止した情報入力が可能である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
図2に示す様に、ホログラム表示を行う筐体1に非接触型の各種センサーを取り付け操作を行う。また、決済、印刷、指紋認証、顔認証、ICカード認証を行う各種外部機器との接続が可能となっている。従って、操作は、タッチ、人体認証、顔認識、声認証等の方法が可能である。また、本装置又は接続した外部機器を介してインターネットとの接続も可能で、インターネッ
トよりの情報の表示、活用も可能である。
本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
図13に示す様に、大画面ホログラムタッチパネル
51でも、空間を立体的に検知
することもできる。筐体上部のセンサー部60に取り付けられたセンサー64にて立体空間74の内部での認識を行う。検知位置によって、ホログラム内のポインタが作動し、連動して、情報をホログラムにて、表示する。人体の位置、ポーズ、手足の挙動等の検知が可能である。例えば、ジェスチャーによるパスワードの入力も可能である。人のふらつきや歩き方の特徴も検知でき、データベース、AIとの連動による個人の特定や駅のホームで自殺の恐れのある人の検知も可能である。その場合、自殺の恐れのある人に対する警告等のホログラム表示も可能である。本構成においても、人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。