(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132394
(43)【公開日】2022-09-08
(54)【発明の名称】眼鏡にかけるためのオーバーグラス
(51)【国際特許分類】
G02C 7/10 20060101AFI20220901BHJP
G02C 9/00 20060101ALI20220901BHJP
G02C 5/14 20060101ALI20220901BHJP
【FI】
G02C7/10
G02C9/00
G02C5/14
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112068
(22)【出願日】2022-07-12
(62)【分割の表示】P 2019084423の分割
【原出願日】2019-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】316004767
【氏名又は名称】酒井 礼子
(72)【発明者】
【氏名】酒井 礼子
(57)【要約】
【課題】
眼鏡を掛けているものが、眩しさを軽減する為に使用する場合に、安価であり、鼻に負担が少なく、どの様な形状の眼鏡の上からでも装着できるオーバーグラスの提供。
【解決手段】
グラス部とその両側端部付近に設けられた、テンプル部に引っ掛けるの為の1対の掛合部を備えており、素材は樹脂のみ又は樹脂と薄い素材が張り合わされたもので軽く、柔軟性があり、眼鏡の形状にかかわらず掛合部を眼鏡のテンプル部に引っ掛け、又は絡めて装着できるオーバーグラス。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡と重ね掛けするオーバーグラスであって、前記眼鏡のレンズ面に対向配置されるグラス部と、
前記グラス部の両側端部付近に近接して設けられた、前記眼鏡のテンプル部に引っ掛ける、また絡ませる為に柔軟性がある、1対の掛合部を備えており、
前記掛合部は下縁部が上に向かって湾曲した第一湾曲部と、上縁部が下に向かって湾曲した第二湾曲部を持っており、前記掛合部は、前記第一湾曲部と前記第二湾曲部が交互に連続する渦巻き又は波形状であり、
偏光又は減光、ブルーライト軽減の機能のあるフィルムを貼るか又はコーティングを施している事を
特徴としているオーバーグラス。
【請求項2】
前記掛合部は、前記第一湾曲部の端部は前記第二湾曲部の端部よりも下に位置し、前記第二湾曲部の端部は前記第一湾曲部の端部よりも上に位置し、
使用時に前記グラス部中央部に折り曲げて、前記眼鏡の鼻掛部に引っ掛ける為の切り込みを備え、前記掛合部は前記グラス部に対して折り曲げる事ができ、
又前記グラス部は前記眼鏡のレンズ面に対向する面に粘着性を有する事を特徴としているオーバーグラス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に眼鏡に装着する為のオーバーグラス関する。
【背景技術】
【0002】
サングラスは太陽光の眩しさを軽減する為にあるが、通常単体で掛けるものであり、眼鏡をかけている場合は、度付きサングラスを掛けなおすか、撥ね上げ式のサングラスが付随された眼鏡を別に購入しなければいけない。
又、他の方法として眼鏡の上にもう一つサングラスをかけたり、シールをグラス部に貼るものがある。
いずれの場合も、費用が高価になる場合がある。
【0003】
しかし、眼鏡を掛けている者が、車を運転中に太陽光が眩しい時、眩しさを軽減するためには、サングラスをはね上げ式にした眼鏡や、度付きサングラスを最初から掛けておかなければ、運転している最中に眼鏡をかけ替えるのは危険である、という問題がある。
【0004】
又、パソコンを使用している時に、ブルーライト軽減する為のグラスもあるが、
市販されているものは、単体でかける仕様であり、眼鏡の上から無理に掛けるか、サイズが合わなければ掛ける事はできないという問題がある。
【0005】
又、眼鏡の上からサングラスを掛ける事は可能な場合もあるが、二つの眼鏡の荷重により、鼻に負担がかかり痛くなる、という問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014-126869
【特許文献2】特開2012-127999
【特許文献3】実用新案登録第3119546号(U3119546)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、普通の眼鏡をかけている者が太陽光の眩しさを軽減する場合、前記、特許文献1特開2014-126869の様に、グラス部にシールを貼るものがあるが、シールを貼る為に一度眼鏡を外さなければ、丁度良い位置に貼るのは難しく、運転中の場合には直ぐ装着できない。また気泡などが入ると視界が悪くなる。
【0008】
又、シールは一度使用したものは何度も使用できず、経済的でない。
【0009】
更に前記、特許文献2の特開2012-127999や実用新案登録第3119546号の様に一体型や眼鏡に最初からセットできる構造の眼鏡は、専用の物を購入しなければならず、普段使用している眼鏡には装着はできず、安価ではなく、デザインもあまり選べない。
【0010】
眼鏡の上から普通のサングラスやオーバーグラスを掛ける事は可能ではあるが、その場合は2重に眼鏡を掛ける事となり、鼻に荷重がかかり負担となる。
【0011】
更に、形状が合わなければ上から掛けられない場合もある。
【0012】
本発明の解決しようとする課題は、眼鏡を掛けている者が、眩しさを抑えたりブルーライトを軽減するために、普段使用している眼鏡からの掛け替えの煩わしさを排除し、
眼鏡の上からさらにオーバーグラスを掛けた場合の鼻への負担を軽減し、安価であり、
どの様な形状の眼鏡にも重ね掛ける事を可能にする為の発明である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
眼鏡と重ね掛けするオーバーグラスであって、前記、眼鏡のレンズ面に対向配置されるグラス部と、前記、グラス部の両側端部付近に設けられたテンプル部に引っ掛けるの為の1対の掛合部を備えているオーバーグラスである。
【0014】
前記、掛合部は、下縁部が上に向かって湾曲した第一湾曲部を備えている請求項1記載のオーバーグラスである。
【0015】
前記、掛合部は、上縁部が下に向かって湾曲した第二湾曲部を備えている請求項1又は2の記載のオーバーグラスである。
【0016】
前記、掛合部は、前記、第一湾曲部と前記、第二湾曲部が交互に連続して備えている求項3記載のオーバーグラスである。
【0017】
前記、グラス部は前記、眼鏡のレンズ面に対向する面に粘着性を有する前記、請求項1~4のいずれかに記載のオーバーグラスである。
【0018】
前記、掛合部と前記、グラス部とは平面状に形成されており、使用時に前記、グラス部の中央部に折り曲げて鼻掛部に引っ掛ける為の切り込みを備え、又掛合部をグラス部に対して折り曲げる事ができる前記、請求項1~5のいずれかに記載のオーバーグラスである。
【0019】
前記、掛合部は、前記、グラス部に付随したひも状の物とその端に重しのついたものを備えている、請求項1~5のいずれかに記載のオーバーグラスである。
【0020】
前記、掛合部は、前記、グラス部に付随した針金状のものを備えている、請求項1~5のいずれかに記載のオーバーグラスである。
【0021】
前記、グラス部は、薄い樹脂と薄い金属が張り合わされて構成されている、請求項1~6のいずれかに記載のオーバーグラスである。
【発明の効果】
【0022】
本発明のオーバーグラスは、掛合部を眼鏡のテンプル部へ引っ掛ける、また絡ませる、という構造であるので、使用者が普段使用している眼鏡を掛けたままの状態で、サングラスや ブルーライト軽減効果のあるグラスを簡単に装着することができるという効果がある。
【0023】
本発明のオーバーグラスは、薄いシート状のグラス部と掛合部である為、柔軟性があり、異なった形状の眼鏡や、様々な位置のテンプル部であっても適合し、かけられる、という効果がある。
【0024】
さらに、グラス部は薄いシート状である為、折りたたんで収納し、手帳などに挟んだりして携帯できる、という効果がある。
【0025】
又、グラス部は薄いシート状であり、軽量であるので、眼鏡の上から掛けても鼻への負担が少ないという効果がある。
【0026】
本発明のオーバーグラスは、粘着性のある前面グラス部とテンプル部にかける掛合部により、眼鏡との密着性が増し、安定して固定される、という効果がある。
【0027】
前記、オーバーグラスの掛合部は、シート状のグラス部と一体成形のものではなく、グラス部に付随している紐状のものの端部に重しが付いている形状でも良く、その重しを眼鏡のテンプル部に上から引っ掛けるだけで、端部の重しのバランスで、眼鏡に装着できるという効果がある。
【0028】
又、前記、掛合部は、針金の様に自由に曲げる事ができるものでも良く、前記掛合部を眼鏡のテンプル部に巻き付け装着できるという効果がある。
【0029】
又、前記オーバーグラスは掛合部が針金のように曲げれたり、渦巻き状であるものは、簡単に眼鏡のテンプル部に掛けれるだけでなく、掛合部をテンプル部に巻き付けるようにする事で簡単に外れて落ちないようにできる、という効果がある。
【0030】
本願発明のオーバーグラスは、薄いシート状のものと、掛合部も薄い樹脂又は紐や針金のような短く軽いパーツのみで構成されており、安価に製造でき、又1度購入すれば連続して使用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明のオーバーグラス実施例1を示す斜視図である。
【
図2】本発明のオーバーグラス実施例1の使用時の6面図を示す図である。
【
図3】本発明のオーバーグラス実施例1の使用前の6面図を示す図である。
【
図4】本発明のオーバーグラス実施例1の収納時の6面図を示す図である。
【
図5】本発明のオーバーグラス実施例1の装着状態の斜視図である。
【
図6】本発明のオーバーグラス実施例2を示す斜視図である。
【
図7】本発明のオーバーグラス実施例2の使用時の6面図を示す図である。
【
図8】本発明のオーバーグラス実施例2の使用前の6面図を示す図である。
【
図9】本発明のオーバーグラス実施例2の収納時の6面図を示す図である。
【
図10】本発明のオーバーグラス実施例2の装着状態の斜視図である。
【
図11】本発明のオーバーグラス実施例3を示す斜視図である。
【
図12】本発明のオーバーグラス実施例3の使用時の6面図を示す図である。
【
図13】本発明のオーバーグラス実施例3の使用前の6面図を示す図である。
【
図14】本発明のオーバーグラス実施例3の収納時の6面図を示す図である。
【
図15】本発明のオーバーグラス実施例3の装着状態の斜視図である。
【
図16】本発明のオーバーグラス実施例4を示す斜視図である。
【
図17】本発明のオーバーグラス実施例4の使用時の6面図を示す図である。
【
図18】本発明のオーバーグラス実施例4の使用前の6面図を示す図である。
【
図19】本発明のオーバーグラス実施例4の収納時の6面図を示す図である。
【
図20】本発明のオーバーグラス実施例4の装着状態の斜視図である。
【
図21】本発明のオーバーグラス実施例5を示す斜視図である。
【
図22】本発明のオーバーグラス実施例5の使用時の6面図を示す図である。
【
図23】本発明のオーバーグラス実施例5の使用前の6面図を示す図である。
【
図24】本発明のオーバーグラス実施例5の収納時の6面図を示す図である。
【
図25】本発明のオーバーグラス実施例5の装着状態の斜視図である。
【
図26】本発明のオーバーグラス実施例6を示す斜視図である。
【
図27】本発明のオーバーグラス実施例6の使用時の6面図を示す図である。
【
図28】本発明のオーバーグラス実施例6の使用前と収納時の6面図を示す図である。
【
図29】本発明のオーバーグラス実施例6の装着状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
1 グラス部
2 掛合部
【実施例0033】
図1を用いて実施例1のオーバーグラス1を説明する。
オーバーグラス1は眼鏡に装着する時の装着状態と販売時等の収納時の収納状態と眼鏡装着する前の装着前状態を有している。
【0034】
図1にオーバーグラス1の装着状態の斜視図を示す。
図2にオーバーグラス1の装着状態の6面図を示す。
図3にオーバーグラス1の使用前状態の6面図を示す。
図4にオーバーグラス1の収納状態の6面図を示す。
図5に実際に眼鏡に装着した状態を示す。
【0035】
図1のオーバーグラス1はグラス部11と、掛合部12を持っている。
グラス部11はフレーム部111とレンズ部112を持っている。
グラス部11は薄いシート状の樹脂で形成されており、両端の掛合部12も薄いシート状の樹脂で形成されており、下縁部が上に向かって湾曲した第一湾曲部をもっている。
使用前状態の
図3はオーバーグラス1の11と12が平面状になっている。
【0036】
オーバーグラスを眼鏡に装着する時は、使用前状態の
図3の11の部分を
図5に示すように眼鏡のレンズの外面側に配置させたのち前記、12を眼鏡のテンプル側に折り曲げ、テンプル部に対して上方向から引っ掛ける事により眼鏡に装着する。
【0037】
眼鏡から取り外して次に装着するまでの収納状態は
図4に示すように折りたたんでいる。
尚、11の部分を眼鏡の内面側に装着させた場合にも同様に効果がある。
又、112の部分に1次的に固定できるようなに粘着性を持たせても良い。
この場合眼鏡とオーバーグラスがより固定され安定して装着できる。