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特開2022-132691情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132691
(43)【公開日】2022-09-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20220902BHJP
【FI】
G06F16/90 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113503
(22)【出願日】2022-07-14
(62)【分割の表示】P 2022514225の分割
【原出願日】2021-12-08
(31)【優先権主張番号】P 2020203632
(32)【優先日】2020-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020203633
(32)【優先日】2020-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】521122913
【氏名又は名称】Nota株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】増井 俊之
(57)【要約】
【課題】ユーザが、所望の目的文章等に容易に辿り着くことができるようにすること。
【解決手段】ユーザのFAQの回答や商品説明の目的を達するためにユーザに提示される、FAQの回答や商品説明ページを目的文章等として、ユーザが目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、目的文章等に関連するより一般度の高い思いつきやすいキーワードK又はそれに類似するキーワードKを含む誘導文候補を、キーワードKが入力されたときに抽出されるように、キーワードKと、誘導文候補と、目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するより一般度の高い単語又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成手段
を備える情報処理装置。
【請求項2】
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するが、より一般度の低い、又は一般度が同程度の単語又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成手段
を備える情報処理装置。
【請求項3】
前記誘導文候補は、質問文候補であり、前記誘導文辞書は質問文辞書である、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するより一般度の高い単語又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成ステップ
を含む情報処理方法。
【請求項5】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するが、より一般度の低い、又は一般度が同程度の単語又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成ステップ
を含む情報処理方法。
【請求項6】
前記誘導文候補は、質問文候補であり、前記誘導文辞書は質問文辞書である、
請求項4又は5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するより一般度の高い単語又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成ステップ
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するが、より一般度の低い、又は一般度が同程度の単語又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成ステップ
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【請求項9】
前記誘導文候補は、質問文候補であり、前記誘導文辞書は質問文辞書である、
請求項7又は8に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品やサービスの提供を受けるユーザを支援するための付帯的なサービスとして、典型的な質問と回答との組み合わせに関する情報を検索できるいわゆるFAQ検索サービスに関する技術は存在する(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-056014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術を含め、従来のFAQ検索サービスでは、一般的なユーザが思いつくキーワードで検索を実行したとしても、所望の検索結果にヒットしないことが多い。また、ヒットし過ぎるために所望の情報に辿り着けないことも多い。具体的には例えば、保険の商品のFAQ検索サービスの場合、「更新」というキーワードで検索を実行すると、膨大な量の検索結果が表示されてしまい、所望の情報に辿り着くことは困難である。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、ユーザが所望の目的文章等に容易に辿り着くことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するより一般度の高い単語又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成手段
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、本発明の一態様の情報処理装置に対応する方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが所望の目的文章等に容易に辿り着くことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図1B】本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図1C】本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図2A】本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図2B】本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
図4】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図5図4に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6図4の情報処理システムを構成する図5のサーバの機能的構成のうち、質問文辞書生成処理、関連文章等抽出処理、及び質問文辞書改善処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図7】従来アプローチのFAQ検索サイトにおける検索の例を示す図である。
図8】本サービスにおける意図展開の概念を説明する図である。
図9】本サービスの意図展開により実現されるユーザの誘導の一例を示す図である。
図10】本サービスにおける意図予測により実現されるユーザの誘導の一例を示す図である。
図11】本サービスにおける質問文候補の提示の一例を示す図である。
図12】本サービスにおける質問文候補をユーザが選択する例を示す図である。
図13図5のサーバの機能的構成のうち、目的文章等をユーザに検索させ、提示する処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
まず、図1乃至図3を参照して、本発明の一実施形態に係るサーバ1が適用される情報処理システム(後述する図3参照)により実現可能となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0012】
図1乃至図3は、本発明の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムにより実現可能となる本サービスの概要を示す図である。
【0013】
本サービスは、ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該目的文章等に、より容易に到達することを支援するものである。
目的文章等は、ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示されるものであればどのような内容(コンテンツ)であってもよいが、以下の説明において、目的文章等はFAQとそれに対する回答の文章(記事)であるものとして説明する。また、このような目的文章等を、関連文章等Wと適宜呼ぶ。
即ち、本サービスは、FAQ検索サイトの検索機能等を提供するサービスであるものとして説明する。
【0014】
本サービスは、サービス提供者(図示せず)からユーザ(図示せず)に対して提供されるサービスである。 ユーザは、本サービスを利用する者である。ユーザは、スマートフォン等の情報処理装置2(以下、「ユーザ端末2」と呼ぶ)を操作して、本サービスにより提供されるFAQ検索用のウェブサイト(以下、「本FAQ検索サイト」と呼ぶ)にアクセスする。そして、ユーザは、本FAQ検索サイトの一部に設けられた検索窓Bに所定のキーワードKを入力して検索を実行する(ステップS1)。
【0015】
本FAQ検索サイトでは、検索窓Bに入力されるキーワードKが一般度の高いものであったとしても、ユーザが所望するFAQ画面の文章に辿り着くことができる。ここで、キーワードKの「一般度」とは、そのキーワードKそのものから想起され得る意味の範囲の広さを示す指標のことをいう。一般度の高いキーワードKは、そのものから想起され得る意味の範囲が広く、一般度の低いキーワードKは、そのものから想起され得る意味の範囲が狭い。
【0016】
具体的な事例として、例えば残業が深夜に及び、社内に1人残ったユーザの社内端末が、インターネットに接続できなくなる問題が生じたとする。このような場合、ユーザは、自身のスマートフォン(ユーザ端末2)を操作して、本FAQ検索サイトにアクセスする。そして、ユーザは、問題を解決するためのFAQに早急に辿り着くべく、考え得るキーワードKを検索窓Bに入力して検索を実行する。
【0017】
例えば、ユーザが「つながらない」というキーワードK1を検索窓Bに入力して検索を実行したとする。「つながらない」というキーワードK1からは、本来であれば何らかの態様でつながるはずの何かと何かがつながっていない状態を想起することができる。しかしながら、「つながらない」というキーワードK1のみでは、具体的に何と何とがどのような態様でつながっていないのかを想起することはできない。つまり、「つながらない」というキーワードK1の一般度は高いといえる。
【0018】
ここで、仮にユーザが従来のFAQ検索サービスを利用して「つながらない」というキーワードK1を検索したとする。この場合、検索結果として、検索対象となるFAQの文章うち、「つながらない」というキーワードK1を一部に含む多数の文章が表示される。ただし、この検索結果には、インターネットの接続に関係しないようなFAQも多く含まれることになるため、ユーザが所望するFAQに辿り着くためには困難を伴う。
【0019】
また例えば、ユーザが「インターネット」というキーワードK2を検索窓Bに入力して検索を実行したとする。「インターネット」というキーワードK2からは、いわゆるインターネットという概念を想起することができる。しかしながら、「インターネット」というキーワードK2のみでは、インターネットがどうしたのかいった具体的な内容を想起することはできない。つまり、「インターネット」というキーワードK2の一般度は高いといえる。
ここで、仮にユーザが従来のFAQ検索サービスを利用して「インターネット」というキーワードK2を検索したとする。この場合、検索結果として、検索対象となるFAQの文章うち、「インターネット」というキーワードK2を一部に含む多数の文章が表示される。ただし、この検索結果には、インターネットの接続に関係しないようなFAQも多く含まれることになるため、ユーザが所望するFAQに辿り着くためには困難を伴う。
【0020】
これに対して、本FAQ検索サイトを利用した場合、一般度の高いキーワードKが検索窓Bに入力されると、まず、キーワードKを少なくとも一部に含む、1以上の質問文の候補C(以下、「質問文候補C」と呼ぶ)が表示される(ステップS2)。質問文候補Cは、予め複数生成されており、検索して抽出可能な態様で所定のデータベース(例えば後述する図5の質問文辞書DB181)に記憶されて管理されている。
【0021】
具体的には例えば、図1Aに示すように、検索窓Bに「つながらない」というキーワードK1が入力されると、「社内の無線ネットワークにつながらない」という質問文候補C1が表示される。
また例えば、図1Bに示すように、検索窓Bに「インターネット」というキーワードK2が入力されると、「社内のインターネットにつなぐにはどうすればよいですか」という質問文候補C2が表示される。
なお、図1の例では、質問文候補C(質問文候補C1及びC2)はいずれも1つのみ表示されているが、2つ以上の質問文候補Cが表示されてもよい。
【0022】
表示された1以上の質問文候補Cのうち、ユーザの所望する質問文候補Cが選択されると、画面が遷移する。そして、図1Cに示すように、キーワードKと所定の関連性を有する所定の単語、フレーズ、又は文章W(以下、「関連文章等W」と呼ぶ)が1以上表示される(ステップS3)。
なお、本サービスにおいて「関連性」をどのように定義するかは特に限定されず、サービス提供者が任意に定義することができる。そして、サービス提供者によって相互の関連性が認められたキーワードKと、質問文候補Cと、関連文章等Wとが対応付けられて、質問文辞書が生成される。つまり、質問文辞書においてキーワードKに対応付けられて管理されている関連文章等Wが、そのキーワードKに対して「関連性」があるものとして取り扱われる。
質問文辞書は、検索して抽出可能な態様で、所定のデータベース(例えば後述する図5の質問文辞書DB181)に記憶されて管理される。
【0023】
具体的には例えば、図1Aに示すように、「社内の無線ネットワークにつながらない」という質問文候補C1が選択されると、「つながらない」というキーワードK1と関連するFAQ画面の文書が、関連文章等Wとして表示される。
即ち、図1Cに示すように、「社内のWi-Fiに接続する 以下のIDで社内Wi-Fiネットワークに接続できます。 ・SSID:XXXX ・パスワード:XXXX 社外の人間には公開しないでください。 接続に問題があるときは以下まで連絡してください。 [連絡先] 情報システム部 金子〇〇」というFAQ画面の文書が、関連文章等Wが表示される。
これにより、ユーザは、表示されたFAQ画面の文章を参照することで、インターネットに接続されないという問題を速やかに解決することができる。
【0024】
また例えば、図1Bに示すように、「社内のインターネットにつなぐにはどうすればよいですか」という質問文候補C2が選択されると、「インターネット」というキーワードK2に対して関連性を有するFAQ画面の文書が関連文章等Wとして表示される。
即ち、図1Cに示すように、「社内のWi-Fiに接続する 以下のIDで社内Wi-Fiネットワークに接続できます。 ・SSID:XXXX ・パスワード:XXXX 社外の人間には公開しないでください。 接続に問題があるときは以下まで連絡してください。 [連絡先] 情報システム部 金子〇〇」というFAQ画面の文章が、関連文章等Wとして表示される。
これにより、ユーザは、表示されたFAQ画面の文章を参照することで、インターネットに接続されないという問題を速やかに解決することができる。
【0025】
このように、本サービスでは、検索窓BにキーワードKが入力されると、キーワードKを少なくとも一部に含む1以上の質問文候補Cが表示される。そして、1の質問文候補Cが選択されると、キーワードKに関連するFAQ画面の文章が、関連文章等Wとして表示される。これにより、ユーザは、所望のFAQ画面の文章に容易に辿り着くことができる。
【0026】
ここで、特筆すべき点が2つある。その1つ目は、関連文章等Wとして表示されたFAQ画面の文章にキーワードKが含まれていないという点である。つまり、ユーザは、頭に思い浮かび易い一般度の高いキーワードKを検索窓Bに入力して、表示された質問文候補Cを選択するという簡単な操作を行うだけで、所望のFAQに容易に辿り着くことができる。
【0027】
また、特筆すべき点の2つ目は、異なるキーワードKが検索窓Bに入力されたとしても、所望する同一の関連文章等Wに辿り着くことができるという点である。換言すると、1つのFAQに対して複数の質問文候補が対応付けられており、これら複数の質問文の夫々に対して異なるキーワードKの夫々が対応付けられている点である。
即ち、ユーザは、所望のFAQ画面の文章を表示させたい場合、咄嗟に頭に思いついた一般度の高いキーワードKを入力して、表示された質問文候補Cを選択するだけでよい。つまり、上述の図1A及び図1B例のように「インターネットに接続できない」という問題が生じた場合には、「つながらない」や「インターネット」といった一般度の高いキーワードKを入力すればよい。
【0028】
また、本サービスにより提供される本FAQ検索サイトでは、関連文章等Wに関する関係者、及びその関係者が属する組織を表示させることができる。
具体的には例えば、図1Cに示すように、FAQ画面の文章(関連文章等W)の下の表示領域F1に、[連絡先]として、関係者(金子〇〇)と、その関係者が属する組織(情報システム部)とが表記される。
また、関係者の表記、及びその関係者が属する組織の表記の夫々は、いずれも詳細情報が掲載された所定のウェブページにアクセス可能なボタンの態様で表示されている。このため、例えば関係者(金子〇〇)の表示が押下する操作(例えばタップする操作)がなされると、図2Aに示すような詳細情報(例えば部署、電話番号、メールアドレスなど)が掲載された所定のウェブページ(以下、「詳細ページ」と呼ぶ)が表示される。また、例えば図2Bに示すように、詳細ページに関連する所定のウェブページ(以下、「関連ページ」と呼ぶ)が表示される。
これにより、ユーザは、FAQ画面の文章のみでは問題が解消されない場合に、担当者を迅速に特定し、問い合わせを行うことができるので、早期に問題を解決することができる。
【0029】
上述したように、本サービスでは、所定のデータベースに質問文辞書が管理されている。
これにより、質問文候補Cが選択されると、上述した図1のような態様で関連文章等Wを表示させることができるが、例えば図3に示すような態様で関連文章等Wを表示させることもできる。
【0030】
即ち、検索窓BにキーワードKが入力されると(ステップS11)、その下の表示領域F11には、1以上の質問文候補Cが表示される(ステップS12)。ここまでは上述の図1の例と同様であるが、表示領域F12の下に、関連文章等Wの一覧が表示される(ステップS13)。具体的には、図3に示すような関連文章等Wの一覧が、「言葉のヒント」として表示される。
「言葉のヒント」として一覧表示された1以上の関連文章等Wは、A乃至Zの順、及び50音順で表示される。また、「言葉のヒント」として一覧表示された1以上の関連文章等Wは、検索窓BにキーワードKが入力されていない状態では、特に差別化がなされることなく互いに同様の態様で整然と列記される。ただし、検索窓BにキーワードKが入力されると、そのキーワードKに対応する「言葉のヒント」(関連文章等W)がハイライト表示される。
具体的には例えば、図3に示すように、「住所」というキーワードKが入力されたとする。すると、表示領域F12に表示された1以上の「言葉のヒント」(関連文章等W)のうち、「住所」に対応する「言葉のヒント」(関連文章等W)として、「購入」、「コンビニ」、「出品」、「住所」、「匿名」、「変更」、及び「返品」がハイライト表示(図3の例では太字表示)される。
ユーザは、ハイライト表示された1以上の「言葉のヒント」(関連文章等W)のうち、所望の「言葉のヒント」(関連文章等W)を選択する操作(例えばタップする操作)を行う。すると、図示はしないが、ユーザが所望するFAQ画面の文章が関連文章等Wとして表示される。
【0031】
本サービスでは、本FAQ検索サイトが適宜改善される。
上述したように、本サービスでは、キーワードKと、質問文候補Cと、関連文章等Wとが対応付けられて、質問文辞書として管理される。また、ユーザの操作履歴も、履歴情報として記憶されて管理される。即ち、本サービスでは、ユーザにより検索窓Bに入力されたキーワードKと、ユーザにより選択された質問文候補Cと、ユーザが辿り着いた関連文章等Wとが履歴情報として管理される。履歴情報には、検索窓BにキーワードKが入力されることで質問文候補Cが表示されたにもかかわらず、ユーザにより選択されなかった質問文候補Cに関する情報が含まれる。また、履歴情報には、質問文候補Cが選択されたことでFAQ画面の文章(関連文章等W)が表示されたにもかかわらず、それがユーザの所望するものでなかった場合に関する情報が含まれる。
具体的には例えば、あるEC(Electronic Commerce)サイトに本FAQ検索サイトが採用されていたとする。そして、多くのユーザが検索窓Bに特定の決済手法の名称を入力したとする。この場合、多くのユーザのユーザ端末2に1以上の質問文候補Cが表示されたにもかかわらず、多くのユーザが質問文候補Cを選択しない場合がある。また、質問文候補Cが1つも表示されないような場合がある。このような場合、多くのユーザが所望することが予想される質問文候補Cを推測することができるので、その推測の結果に基づいて、新たな質問文候補Cを準備する。
これにより、本FAQ検索サイトを充実したものに改善することができる。その結果、本FAQ検索サイトを利用するユーザの満足度を向上させることができる。また、ユーザにより選択されなかった質問文候補Cに含まれるキーワードK、関連文章等Wに到達を選択しなかった場合における当該ユーザが所望しているにもかかわらず提供されていない製品やサービスが判明するので、ユーザが所望する新製品や新サービスの創出に寄与させることができる。
【0032】
次に、図4を参照して、上述した本サービスの提供を実現化させる情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1が適用される情報処理システムの構成について説明する。
図4は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0033】
図4に示す情報処理システムは、サーバ1と、ユーザ端末2とを含むように構成されている。
サーバ1、及びユーザ端末2は、インターネット等の所定のネットワークNWを介して相互に接続されている。
【0034】
サーバ1は、サービス提供者により管理される情報処理装置である。サーバ1は、ユーザ端末2と適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
【0035】
ユーザ端末2は、ユーザが操作する情報処理装置である。ユーザ端末2は、上述したように、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0036】
図5は、図4に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0037】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0038】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0039】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0040】
入力部16は、例えばキーボード等により構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイやスピーカ等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(例えば図4のユーザ端末2)との間で通信を行う。
【0041】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0042】
なお、図示はしないが、図4のユーザ端末2も、図5に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。したがって、ユーザ端末2のハードウェア構成についての説明は省略する。
【0043】
このような図5のサーバ1を含む図4の情報処理システムを構成する各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、質問文辞書生成処理、及び関連文章等抽出処理を含む各種処理の実行が可能になる。その結果、サービス提供者は、ユーザに対して上述の本サービスを提供することができる。
「質問文辞書生成処理」とは、上述した質問文辞書を生成する処理のことをいう。
「関連文章等抽出処理」とは、上述した質問文辞書を用いて関連文章等Wを抽出する処理のことをいう。
「質問文辞書改善処理」とは、上述した質問文辞書を改善させるための処理のことをいう。
以下、図4の情報処理システムを構成する図5のサーバ1において実行される、質問文辞書生成処理、関連文章等抽出処理、及び質問文辞書改善処理を実行するための機能的構成について説明する。
【0044】
図6は、図4の情報処理システムを構成する図5のサーバの機能的構成のうち、質問文辞書生成処理、関連文章等抽出処理、及び質問文辞書改善処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0045】
図6に示すように、サーバ1が質問文辞書生成処理を実行する場合、CPU11においては、辞書生成部101が機能する。また、サーバ1が関連文章等抽出処理を実行する場合、CPU11においては、キーワード等受付部102と、質問文候補抽出部103と、質問文候補提示部104と、質問文確定部105と、関連文章等提示部106とが機能する。また、サーバ1が質問文辞書改善処理を実行する場合、CPU11においては、履歴管理部107と、辞書改善部108とが機能する。
【0046】
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、質問文辞書DB181が設けられている。質問文辞書DB181には、質問文辞書が格納されている。
【0047】
辞書生成部101は、関連文章等Wの全体若しくはその構成要素に関連する単語であって、より一般度の高いキーワードKを含む質問文候補Cを、キーワードKが検索窓Bに入力されたときに抽出されるように、キーワードKと、質問文候補Cと、関連文章等Wとを対応付けて、質問文辞書DB181の質問文辞書に格納する。
これにより、FAQ検索を行うユーザが、所望の情報に容易に辿り着くことができるようにするための質問文辞書が生成される。
【0048】
キーワード等受付部102は、検索窓Bに入力されたキーワードKを受け付ける。
具体的には例えば、上述の図1の例では、「つながらない」、「インターネット」といったキーワードKが検索窓Bに入力されると、キーワード等受付部102がこれを受け付ける。
【0049】
質問文候補抽出部103は、検索窓Bに入力されたキーワードKを少なくとも一部に含む1以上の質問文候補Cを、質問文辞書DB181の質問文辞書から抽出する。
【0050】
質問文候補提示部104は、質問文候補抽出部103により抽出された1以上の質問文候補Cをユーザに提示する。
具体的には、質問文候補提示部104は、質問文候補抽出部103により抽出された1以上の質問文候補Cを、ユーザ端末2に表示させる制御を実行することでユーザに提示する。
【0051】
質問文確定部105は、質問文候補提示部104によりユーザに提示された1以上の質問文候補Cのうち、1の質問文候補Cが選択されると、これをユーザからの質問文として確定させる。
【0052】
関連文章等提示部106は、ユーザからの質問文として質問文確定部105により確定された質問文候補Cに対応付けられた関連文章等Wを抽出してユーザに提示する。
具体的には、関連文章等提示部106は、確定された質問文候補Cに対応付けられた関連文章等WとしてのFAQ画面の文章を抽出して、ユーザ端末2に表示させる制御を実行することでユーザに提示する。これにより、ユーザは、表示されたFAQ画面の文章を参照することで、問題を速やかに解決することができる。
また、関連文章等提示部106は、先に抽出した関連文章等Wに関する関係者及び当該関係者が属する組織に関する情報を、関連文章等Wとしてさらに抽出してユーザに提示する。
また、関連文章等提示部106は、関連ページ及び詳細ページをユーザに提示する。
【0053】
履歴管理部107は、キーワード等受付部102により受け付けられたキーワードKと、質問文候補提示部104によりユーザに提示された1以上の質問文候補Cの中からユーザにより選択された質問文候補Cと、その選択を受けて関連文章等提示部106によりユーザに提示された関連文章等Wとを履歴情報として管理する。
また、履歴管理部107は、キーワード等受付部102により受け付けられたキーワードKではあるが、ユーザにより選択されなかった関連文章等Wが関連文章等提示部106により提示されなかったキーワードKを抽出する。
【0054】
辞書改善部108は、履歴管理部107により履歴情報として、質問文候補提示部104による質問文候補がユーザに提示がなされた後、質問文確定部105による確定が行われなかった場合に、質問文候補Cに含まれるキーワードKと、質問文候補Cとの対応関係を含む質問文辞書の改善を行う。
【0055】
以上のように、図5の情報処理装置が、図6に示す上述の機能的構成を有することにより、本FAQ検索サイトを利用するユーザは、所望のFAQ画面の文章に容易に辿り着くことができるようになる。
また、ユーザが所望しているにもかかわらず提供されていない製品やサービスが判明するので、ユーザが所望する新製品や新サービスの創出に寄与させることができる。
【0056】
以下、本FAQ検索サイトを利用するユーザが、従来のFAQ検索サイトとは異なり、なぜ所望のFAQ画面の文章に容易に辿り着くことができるようになるのかについて、更に説明する。
図7は、従来アプローチのFAQ検索サイトにおける検索の例を示す図である。
即ち、従来のアプローチは、ユーザ自身が考えて入力した文字列が受付けられ、その文字列が含まれるFAQとその回答のページ(記事)がヒットしたものとして、ヒットしたページのリストがユーザに提示される。そして、ユーザは、リストからユーザ自身の検索したかったものであろう記事を選択する必要が有った。
しかしながら、通常、ユーザにより入力された文字列(検索キーワード)が含まれている記事が多数ヒットする。
【0057】
その結果、見当違いな回答が多く選べないということがあった。
即ち、リストのどこかに正解(ユーザに提示されるべき記事)は存在する可能性があるが、ユーザ自身は、リストのうち何れの記事を閲覧すべきかわからないということがあった。そのため、ユーザは、リストを上から(最初から)順に確認していく必要があった。
【0058】
また、その結果、何もリストされないことがあった。
即ち、ユーザにより入力された文字列が含まれている記事がリストされる。そのため、ユーザにより入力された文字列が記事で用いられている用語等ではない場合には、何もリストされず、ユーザは自身で考え直し、別の文字列を入力しなおす必要が有った。
【0059】
このように、ユーザにより入力された文字列が含まれる記事がリストされる従来のアプローチを前提とする場合、以下のよう対策が考えられる。
即ち、記事を大量に用意することが考えられる。具体的には例えば、単語を他の単語で置き換えたり、問題のとらえ方を変えた記事を複数パターン用意することにより、ユーザによりどのような文字列が入力されても検索にヒットするようにすることができる。
しかしながら、この対策では、ヒットはするものの、見当違いな記事がヒットするようになってしまうというデメリットも存在する。
また例えば、同様の記事(回答)が複数ヒットして混乱を招くことが有る。また、メンテナンス性が悪化してしまう。
【0060】
また例えば、記事にユーザにより入力された文字列が含まれていることを条件としてリストを作成するのではなく、ユーザにより入力された文字列とユーザに提示されるべき記事との関連性を評価するAI(Artificial Intelligence)等を採用する方法が存在する。機械学習型のAIが採用された場合、ヒットする記事が存在しないということは少なくなる。しかしながら、ヒットした記事のリストに、本来ユーザが意図した記事ではない記事が、多く含まれてしまうという問題は解消されないのである。
また、AIが採用された場合、AIにより関連度が高いとされた記事が結果として提示されるが、コンプライアンスや営業上問題になる回答を出すことがあり、これを確実に除去するのは困難である。
また、AIが採用された場合、サービスや事業環境の変化に弱い。即ち、AIの学習には過去の検索結果等が用いられるため、特定の問い合わせが増えているときや、サービスや事業環境、サービスそのものが変化したというようなときには、短期間での対応が困難となってしまう。
また、AIが採用された場合、検索対象(例えば、サービス)毎の個別のチューニングには大量のデータが必要となる。また、その大量のデータに対するクレンジングには多くのエンジニアリソースが必要となり、コストが高くなってしまう。
【0061】
このように、従来のアプローチやAI等を用いる方法は、ユーザが入力した文字列と記事との関係性を評価すること(単に含まれるか否かの関係性を評価することを含む)に他ならず、上述のような課題があるものであった。
これに対して、本FAQ検索サイトを利用するユーザは、上述の従来のFAQ検索サイトとは異なり、所望のFAQやその回答の記事に容易に辿り着くことができるようになるのかについて、以下説明する。
【0062】
図8は、本サービスにおける意図展開の概念を説明する図である。
図8の例において、ユーザに提示されるべき目的文章等T1は、「返金方法のご案内」というFAQとその回答の記事である。
ここで、「返金方法のご案内」という記事(目的文章等)は、通販サイト等のユーザであって「不良品が届いて困っている」ユーザや、「注文した商品とは異なる商品が届いた」ユーザ、或いは、何かしらの理由により「お金を返してほしい」と考えているユーザに対して、提示されるべきものであるといえる。
【0063】
そこで、本サービスでは、テクニカルライターが、目的文章等T1を、意図表現(中間)T2に拡張する(図8の例では3倍に拡張する)。
即ち、テクニカルライターは、ユーザがどのような意図を考慮した表現に展開するのである。即ち、図8においては、例えば、テクニカルライターは、「商品について不具合がある」という事実を伝えることで回答を得ようとする意図のユーザを想定し、展開する。また例えば、テクニカルライターは、「違う商品が届いた」という事実を伝えることで回答を得ようとする意図のユーザを想定し、展開する。また例えば、「返金してほしい」という希望(解決方法)を伝えることで回答を得ようとする意図のユーザを想定し、展開する。
このように、テクニカルライターは、どのような意図を持ったユーザに対して、当該記事が提示されるべきかという観点で、目的文章等T1から意図表現(中間)T2に展開するのである。
【0064】
そして、更に、サーバ1により、意図表現(中間)T2が更に拡張される。即ち、サーバ1は、所定のアルゴリズムにより、意図表現(中間)T2を意図表現T3に拡張する(図8の例では16倍に拡張する)。
具体的には例えば、図8に示すように、「不具合があります」という意図表現(中間)T2を、「商品が壊れています」、「商品が不良品でした」等に展開する。即ち例えば、サーバ1は、主語を補足したり、語句を類義語等で置換したり、同義の文となるように語尾や助動詞等の組合せを変更することで展開する。
このように生成(展開)された意図表現T3が、質問文候補Cとして、上述の質問文辞書DB181に格納される。
同様に、複数の目的文章等T1の夫々が、意図表現(中間)T2と、意図表現T3という段階を経て、展開されたものが、質問文候補Cとして上述の質問文辞書DB181に格納される。
【0065】
その結果、ユーザは以下のような検索が可能となる。
図9は、本サービスの意図展開により実現されるユーザの誘導の一例を示す図である。
即ち例えば、図9に示すように、ユーザは、「ふぐあい」、「違う」、「返金」といった意図を選んで思いついた単語(キーワードK)として入力することで検索をすることができようになるのである。
即ち、「ある記事」(目的文章等T1)に対して、複数の質問(意図表現)が生成されるため、ユーザは様々な言い回しからその記事にたどり着くことができるようになる。
なお、本サービスでは、図8及び図9に示すように、ユーザにより入力されたキーワードKが相違する場合(例えば、「不良品」と「ふぐあい」、「異なる」と「違う」、「お金を返して」と「返金」のように相違する場合)であっても、ユーザに対して適切な質問文候補Cがユーザに提示される。これについて、図11及び図12を用いて後述する。
【0066】
以上、本サービスにおける従来のFAQ検索サイトとの相違点の一つである意図展開について説明した。
以下、ユーザの利便性を向上させる本サービスの他の機能等について説明する。
【0067】
図10は、本サービスにおける意図予測により実現されるユーザの誘導の一例を示す図である。
図10に示すように、本サービスのサーバ1は、ユーザから一文字が入力されるだけでユーザの意図を予測する機能を有する。これにより、ユーザは、全部の質問文(キーワードK)を入力することなく、質問文候補Cを確認することができる。
即ち、本サービスにおいては、ユーザがキーワードKを入力している最中において、その時点で入力されている文字から、ユーザが最終的にいかなるキーワードKを入力しようとしているかを予測する予測機能を有する。
予測機能は、本サービスの検索対象となるサービス(例えば、FAQ検索サイトの対象となっているサービス)毎に調整されている。即ち例えば、「ポイント」という用語が用いられているサービスのFAQ検索サイトの場合、ユーザが「ぽ」と入力すると「ポイント」というキーワードKが入力されるものとして予測される。
また例えば、「ポートフォリオ」という用語が用いられているサービスのFAQ検索サイトの場合、ユーザが「ぽ」と入力すると「ポートフォリオ」というキーワードKが入力されるものとして予測される。
【0068】
なお、予測機能が機能する場合においても、上述したように、ユーザに対してそのキーワードKが含まれる質問文候補Cがユーザに提示される。即ち、通常、ユーザが「ポイント」というキーワードKを入力した時点においては、例え自然人であっても、ユーザがポイントをどうしたいのか等についての意図は把握できない。しかしながら、本サービスでは、当該キーワードKが含まれる質問文候補Cがユーザに提示されるため、ユーザは自分の意図にそった質問文候補Cを選択することで必ず回答にたどり着けるのである。
【0069】
以下、ユーザに対して、ユーザにより入力されたキーワードKが含まれる質問文候補Cが提示されるという特徴について補足、説明する。
図11は、本サービスにおける質問文候補の提示の一例を示す図である。
図11に示すように、ユーザによりキーワードKが入力された場合、そのキーワードKが含まれる質問文候補Cがユーザに提示される。そして、ユーザは、提示された質問文候補Cから自らの意図にそった質問文候補Cを選択することで、目的文章等T1を確認することができる。
サーバ1は、用語の定義や説明文、類義語、言い換え等を対応付け、定義データベースとして記憶して管理する。具体的には例えば、図11の例においては、「自動ブレーキ装置」と「ASV」とが対応付けて定義データベースとして記憶されている。
そして、サーバ1は、ユーザにより入力されたキーワードKに基づいて質問文候補Cを検索する際に、定義データベースを利用して質問文候補Cを検索してユーザに提示する。これにより、「自動ブレーキ装置とは」という意図展開T3がヒットする。
ここで、ユーザが「ASV」というキーワードKを用いて検索した場合には、「自動ブレーキ装置とは」という意図展開T3の「自動ブレーキ装置」を「ASV」という単語で置換したものを、質問文候補Cとしてユーザに提示する。
これにより、ユーザの言葉が「必ず」質問に含まれるのでユーザの検索レベルに依存しない質問文候補Cがユーザに提示されるのである。換言すれば、ユーザの言葉のレベルに、システム(サーバ1)があわせて質問文候補Cとして提示することができる。ユーザの立場によれば、ユーザが自分の言葉で調べることが可能となり、複数の質問文候補からの選択が容易となるのである。
換言すれば、ユーザは、キーワードKを入力するだけで、自身の入力したキーワードKを用いて表現された質問文候補Cが提示されるため、複数の質問文候補からの選択が容易となる。
【0070】
図12は、本サービスにおける質問文候補をユーザが選択する例を示す図である。
図12に示すように、ユーザにより入力されたキーワードKが含まれる質問文候補Cがユーザに提示される。
これにより、図11を用いて説明したように、ユーザが自分の言葉で調べることが可能となる。そして、ユーザは、自身により入力されたキーワードKが含まれる質問文候補Cを選択した結果として、その質問と対応した目的文章等T1へ到達することができるのである。
以上、本FAQ検索サイトを利用するユーザが、従来のFAQ検索サイトとは異なり、なぜ所望のFAQ画面の文章に容易に辿り着くことができるようになるのかについて、更に説明した。
【0071】
以上、目的文章等T1はFAQとそれに対する回答の文章(記事)であるものとして説明したが、上述したように、本サービスは、ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章に対して適用できる。
【0072】
即ち例えば、目的文章等T1は、商品(サービス)の説明文章であってもよい。
具体的には例えば、ユーザは金融サービスを前提に「子供の教育資金に不安が有る」という意図を持っているとする。この場合、ユーザは、金融サービスサイト中に表示される「聞きたいことはなんですか?」といった文章と共に表示される入力欄に、「子供」といったキーワードを入力する。
その結果、質問文候補Cとして、「子供の教育資金を準備しておきたい」、「〇〇は何歳までの子供が対象ですか」等がユーザに提示される。ここで、「〇〇」は、子供の教育資金を準備するためのサービス、即ち、所謂学資保険のサービス名称である。
次に、ユーザは、未だ言語化してキーワードKとして入力していなかった「子供の教育資金を準備しておきたい」という質問文候補Cを選択することにより、学資保険である「〇〇」の商品説明のページを閲覧することが可能となる。
【0073】
なお、上述のキーワードKと質問文候補Cは、〇〇のサービスを利用しようとするユーザであって、「何歳の子供までが対象か知りたい」という意図をもつユーザにとっても適切に機能する。
また、上述したように、本サービスの目的文章等T1に商品紹介を採用した場合、FAQ検索サイトの一部として機能させず、商品紹介の専用のページとして機能させることもできる。
このように、本サービスは、FAQのみならず、ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章に対して適用できる。
また、上述の実施形態においては、ユーザは、自身の意図を質問文の形式で入力しようとすることを前提として、キーワードKを入力するものとした。しかしながら、ユーザに提示されるものは、ユーザ自身の意図を表現するものであれば、質問文に限定されず、ユーザが所望(意図)する誘導文であれば足りる。
【0074】
このような誘導文の候補や目的文章等T1を提示するサーバ1の機能的構成を、図13を用いて説明する。
図13は、図5のサーバの機能的構成のうち、目的文章等をユーザに検索させ、提示する処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0075】
図6に示すように、サーバ1が誘導文辞書生成処理を実行する場合、CPU11においては、辞書生成部111が機能する。また、サーバ1が目的文章等抽出処理を実行する場合、CPU11においては、キーワード等受付部112と、誘導文候補抽出部113と、誘導文候補提示部114と、誘導文選択受付部115と、目的文章等提示部116とが機能する。また、サーバ1が誘導文辞書改善処理を実行する場合、CPU11においては、履歴管理部117と、辞書改善部118とが機能する。
【0076】
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、誘導文辞書DB182が設けられている。誘導文辞書DB182には、誘導文辞書が格納されている。
【0077】
辞書生成部111は、目的文章等T1の全体若しくはその構成要素に関連する単語であって、より一般度の高いキーワードKを含む誘導文候補Cを、キーワードKが検索窓Bに入力されたときに抽出されるように、キーワードKと、誘導文候補Cと、目的文章等T1とを対応付けて、誘導文辞書DB182の誘導文辞書に格納する。
これにより、目的文章等T1の検索を行うユーザが、所望の情報に容易に辿り着くことができるようにするための誘導文辞書が生成される。
【0078】
キーワード等受付部112は、検索窓Bに入力されたキーワードKを受け付ける。
具体的には例えば、上述の学資保険の例では、「子供」、「教育資金」といったキーワードKが検索窓Bに入力されると、キーワード等受付部112がこれを受け付ける。
【0079】
誘導文候補抽出部113は、検索窓Bに入力されたキーワードKを少なくとも一部に含む1以上の誘導文候補Cを、誘導文辞書DB181の誘導文辞書から抽出する。
【0080】
誘導文候補提示部114は、誘導文候補抽出部113により抽出された1以上の誘導文候補Cをユーザに提示する。
具体的には、誘導文候補提示部114は、誘導文候補抽出部113により抽出された1以上の誘導文候補Cを、ユーザ端末2に表示させる制御を実行することでユーザに提示する。
【0081】
誘導文選択受付部115は、誘導文候補提示部114によりユーザに提示された1以上の誘導文候補Cのうち、1の誘導文候補Cが選択されると、これをユーザからの誘導文として確定させる。
【0082】
目的文章等提示部116は、ユーザからの誘導文として誘導文選択受付部115により確定された誘導文候補Cに対応付けられた目的文章等T1を抽出してユーザに提示する。
具体的には、目的文章等提示部116は、確定された誘導文候補Cに対応付けられた目的文章等T1としてのFAQ画面の文章を抽出して、ユーザ端末2に表示させる制御を実行することでユーザに提示する。これにより、ユーザは、表示されたFAQ画面の文章を参照することで、問題を速やかに解決することができる。
また、目的文章等提示部116は、先に抽出した目的文章等T1に関する関係者及び当該関係者が属する組織に関する情報を、目的文章等T1としてさらに抽出してユーザに提示する。
【0083】
履歴管理部117は、キーワード等受付部112により受け付けられたキーワードKと、誘導文候補提示部114によりユーザに提示された1以上の誘導文候補Cの中からユーザにより選択された誘導文候補Cと、その選択を受けて目的文章等提示部116によりユーザに提示された目的文章等T1とを履歴情報として管理する。
また、履歴管理部117は、キーワード等受付部112により受け付けられたキーワードKではあるが、ユーザにより選択されなかった目的文章等T1が目的文章等提示部116により提示されなかったキーワードKを抽出する。
【0084】
辞書改善部118は、履歴管理部117により履歴情報として、誘導文候補提示部114による誘導文候補がユーザに提示がなされた後、誘導文選択受付部115による確定が行われなかった場合に、誘導文候補Cに含まれるキーワードKと、誘導文候補Cとの対応関係を含む誘導文辞書の改善を行う。
【0085】
これにより、ユーザは、自身の入力したキーワードKが含まれる誘導文候補Cから、自身の意図に相当する誘導文候補Cを選択することができる。その結果、ユーザは、自身の意図を反映した適切な目的文章等T1が提示される。
【0086】
以上、本サービスをFAQのみならず、商品説明をふくむ目的文章等において適用したサーバ1の機能的の構成の例について説明した。
以下、上述のサーバ1により実現される本サービスの特徴について、まとめる。
【0087】
本サービスの意図展開を用いた検索は、ユーザの行動特性にうまくフィットした検索手法であるといえる。
具体的には、ユーザは、検索対象の商品(サービス)等について素人である。従って、通常FAQや商品説明にもちいられる専門用語を理解していないことが多い。即ち、そのような専門用語を用いた検索のためのキーワードを想起することができない。更に言えば、仮にキーワードとして入力した場合においても、当該キーワードが単に含まれている記事の一覧から、何れが正解であるか(ユーザ自身の意図に合致するものであるか)を選択することが困難である。
また、多くのユーザは、数回(平均は3回程度)の試行で自身の意図する目的文章等T1に到達できない場合、あきらめてしまうのが実情である。
上述したように、本サービスは、このような課題を解決できるものである。
【0088】
また、本サービスの意図展開を用いた検索は、ユーザにより入力されたキーワードKから、回答となる目的等文章T1を検索するのではなく、予測される誘導文(質問文)を検索する仕組みであるといえる。
具体的には、ユーザは、これから知りたいと思っている回答(目的文章等T1)を提示されても適切なものを選ぶのは困難である。本サービスでは、ユーザ自分が考えている質問(誘導文)が提示されるため、ユーザは選択が容易となる。
これにより、ユーザの正答到達率の向上が実現されるのである。
【0089】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものとみなす。
【0090】
例えば、上述の実施形態では、関連文章等WとしてのFAQ画面の文章は、1つのみ表示されているが、2つ以上表示されてもよい。
【0091】
また例えば、上述の具体例に限定されない。例えばオンライン決済を利用した3人のユーザについて誤った決済処理がなされたとする。この場合、3人のユーザの夫々は、本FAQサイトの検索窓Bに、「不具合」、「お金返して」、「不良」というキーワードKを夫々入力して、表示された質問文候補Cを夫々選択する。すると、3人のユーザが所望する同一のFAQ画面の文章が3人のユーザに夫々提示される。
【0092】
また例えば、上述の実施形態では、所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語であって、より一般度の高い当該単語を含む質問文候補が、当該単語が入力されたときに抽出されるが、これに限定されない。所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語であって、より一般度の低い、又は一般度が同程度の当該単語を含む質問文候補が、当該単語が入力されたときに抽出されるようにすることもできる。具体的には例えば、「消去」という単語が検索窓に入力されると、「削除」という単語を含む文章が抽出されるようにしてもよい。
【0093】
また、図4に示すシステム構成、及び図5に示すサーバ1のハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0094】
また、図6に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した質問文辞書生成処理、及び関連文章等抽出処理を全体として実行できる機能が図4の情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは、特に図5の例に限定されない。
【0095】
また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図6に限定されず、任意でよい。
図6の例で、質問文辞書生成処理、関連文章等抽出処理、及び質問文辞書改善処理は、図4の情報処理システムを構成する図5のサーバ1のCPU11の制御により行われる構成となっているが、これに限定されない。例えばサーバ1側に配置された機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、ユーザ端末2側、又は図示せぬ他の情報処理装置が備える構成としてもよい。
【0096】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0097】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0098】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0099】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0100】
以上をまとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
所定の単語、フレーズ、若しくは文章(例えば図1の関連文章等WとしてのFAQ画面の文章の全体若しくはその構成要素、具体的には例えば図7の「返金方法のご案内)に関連する単語であって、より一般度の高い当該単語(例えば図1のキーワードK、具体的には例えば図7の「不良品」)を含む質問文候補(例えば図1の質問文候補C、具体的には例えば図7の「商品が不良品でした」)を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記質問文候補と、前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章を含む情報とを対応付けて、質問文辞書に格納する辞書生成手段(例えば図6の辞書生成部101)を備える。
【0101】
つまり、所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語であって、より一般度の高い当該単語を含む質問文候補が、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記質問文候補と、前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章を含む情報とを対応付けられて、質問文辞書として格納される。
これにより、FAQ検索を行うユーザが、所望の情報に容易に辿り着くことができるようにするための質問文辞書が生成される。
【0102】
また、本発明が適用される情報処理装置は、
所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語であって、より一般度の低い、又は一般度が同程度の当該単語を含む質問文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記質問文候補と、前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章を含む情報とを対応付けて、質問文辞書に格納する辞書生成手段を備える。
【0103】
つまり、所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語であって、より一般度の低い、又は一般度が同程度の当該単語を含む質問文候補が、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記質問文候補と、前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章を含む情報とを対応付けられて、質問文辞書として格納される。
これにより、FAQ検索を行うユーザが、所望の情報に容易に辿り着くことができるようにするための質問文辞書が生成される。
【0104】
また、本発明が適用される情報処理装置は、
ユーザにより入力された所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語(例えば上述のキーワードK)を受け付ける受付手段(例えば図5のキーワード等受付部102)と、
前記単語を少なくとも一部に含む1以上の質問文候補を抽出する抽出手段(例えば図5の質問文候補抽出部103)と、
前記抽出手段により抽出された前記1以上の質問文候補を前記ユーザに提示する第1提示手段(例えば図5の質問文候補提示部104)と、
前記第1提示手段により前記ユーザに提示された前記1以上の質問文候補のうち、前記ユーザにより選択された前記質問文候補に対応する所定の単語、フレーズ、若しくは文章を抽出して、前記ユーザに提示する第2提示手段(例えば図5の関連文章等提示部106)と、
を備える情報処理装置であれば足りる。
【0105】
つまり、ユーザにより入力された所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語が受け付けられると、その単語を少なくとも一部に含む1以上の質問文候補が抽出される。抽出された1以上の質問文候補は、ユーザに提示される。ユーザに提示された1以上の質問文候補のうち、ユーザにより選択された質問文候補に対応する所定の単語、フレーズ、若しくは文章が抽出されてユーザに提示される。
これにより、FAQ検索を行うユーザが、所望の情報に容易に辿り着くことができるようになる。
【0106】
また、前記第2提示手段は、
先に抽出した前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関する関係者に関する情報をさらに抽出して前記ユーザに提示することができる。
【0107】
つまり、先に抽出された所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関する関係者、及びその関係者が属する組織に関する情報が抽出されてユーザに提示される。
これにより、FAQ検索を行うユーザが、所望の情報にさらに容易に辿り着くことができるようになる。
【0108】
また、前記第2提示手段は、
先に抽出した前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関する前記関係者が属する組織に関する情報をさらに抽出して前記ユーザに提示することができる。
【0109】
つまり、先に抽出された所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関する関係者が属する組織に関する情報が抽出されてユーザに提示される。
これにより、FAQ検索を行うユーザが、所望の情報にさらに容易に辿り着くことができるようになる。
【0110】
また、前記受付手段により受け付けられた前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語と、前記第1提示手段により前記ユーザに提示された前記1以上の質問文候補の中から前記ユーザにより選択された前記質問文候補とその選択を受けて前記第2提示手段により前記ユーザに提示された前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章とを履歴情報として管理する管理手段(例えば図5の履歴管理部107)をさらに備え、
前記管理手段は、さらに、
前記受付手段により受け付けられた単語ではあるが、前記ユーザにより選択されなかった単語、又は前記所定の単語、フレーズ、若しくは文章が前記第2提示手段により提示されなかった単語を抽出することができる。
【0111】
つまり、受け付けられた所定の単語、フレーズ、若しくは文章に関連する単語と、ユーザに提示された1以上の質問文候補の中からユーザにより選択された質問文候補とその選択を受けてユーザに提示された所定の単語、フレーズ、若しくは文章とが履歴情報として管理される。そして、受け付けられた単語ではあるが、ユーザにより選択されなかった単語、又は所定の単語、フレーズ、若しくは文章が提示されなかった単語が抽出される。
これにより、本FAQ検索サイトを充実したものに改善するための情報を抽出することができる。また、ユーザが所望しているにもかかわらず提供されていない製品やサービスが判明するので、ユーザが所望する新製品や新サービスの創出に寄与させることができる。
【0112】
また、本発明が適用される情報処理装置は、
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するより一般度の高い単語(図7の思いついた単語(キーワードK)に相当)又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成手段(例えば、図13の辞書生成部111)
を備えれば足りる。
【0113】
更に、ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補であって、当該目的文章等に関連するが、より一般度の低い、又は一般度が同程度の単語(図7の思いついた単語)又はそれに類似する単語を含む当該誘導文候補を、当該単語が入力されたときに抽出されるように、前記単語と、前記誘導文候補と、前記目的文章等とを対応付けて、誘導文辞書に格納する辞書生成手段
を備えることができる。
【0114】
更に、前記誘導文候補は、質問文候補であり、前記誘導文辞書は質問文辞書である、ようにすることができる。
【0115】
また、本発明が適用される情報処理装置は、
ユーザの所定目的を達するために当該ユーザに提示される、所定の単語、フレーズ、若しくは文章を目的文章等として、当該目的文章等に関連する単語を受け付ける受付手段(例えば、図13のキーワード等受付部112)と、
当該ユーザが前記目的文章等に到達するために意図する誘導文候補が複数個当該目的文章等と対応付けられて予め登録されている誘導文辞書の中から、前記単語又はそれに類似する単語を少なくとも一部に含む1以上の誘導文候補を抽出する抽出手段(例えば、図13の誘導文候補抽出部113)と、
前記抽出手段により抽出された前記1以上の誘導文候補自体又はそれに基づいて加工した誘導文候補(例えば、不良品の砕けた表現として「ダメな品」というキーワードで抽出された「商品が不良品でした」という誘導文候補を、「商品がダメな品でした」と加工した誘導文候補)を前記ユーザに提示する第1提示手段(例えば、図13の誘導文候補提示部114)と、
前記第1提示手段により前記ユーザに提示された前記1以上の誘導文候補のうち、前記ユーザにより選択された前記誘導文候補自体又はその加工元に対応付けられた前記目的文章等を前記誘導文辞書から抽出して、前記ユーザに提示する第2提示手段(例えば、図13の目的文章等提示部116)と、
を備えればたりる。
【0116】
更に、前記誘導文候補は質問文候補であり、前記誘導文辞書は質問文辞書である
とすることができる。
【0117】
前記第2提示手段は、
先に抽出した前記目的文章等に関する関係者に関する情報をさらに抽出して前記ユーザに提示する
ことができる。
【0118】
更に、前記第2提示手段は、
先に抽出した前記目的文章等に関する関係者が属する組織に関する情報をさらに抽出して前記ユーザに提示する
ことができる。
【0119】
前記受付手段により受け付けられた前記単語と、前記第1提示手段により前記ユーザに提示された前記1以上の質問文候補の中から前記ユーザにより選択された前記質問文候補とその選択を受けて前記第2提示手段により前記ユーザに提示された前記所定の目的文章等とを履歴情報として管理する管理手段(例えば、図13の履歴管理部117)をさらに備え、
前記管理手段は、さらに、
前記受付手段により受け付けられた前記単語ではあるが、前記ユーザにより前記誘導文候補に選択されなかった当該単語、又は前記目的文章等が前記第2提示手段により提示されなかった当該単語を抽出する、ことができる。
【符号の説明】
【0120】
1・・・サーバ、2・・・ユーザ端末、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、40・・・リムーバルメディア、101・・・辞書生成部、102・・・キーワード等受付部、103・・・質問文候補抽出部、104・・・質問文候補提示部、105・・・質問文確定部、106・・・関連文章等提示部、107・・・履歴管理部、108・・・辞書改善部、181・・・質問文辞書DB、111・・・辞書生成部、112・・・キーワード等受付部、113・・・誘導文候補抽出部、114・・・誘導文候補提示部、105・・・誘導文選択受付部、116・・・目的文章等提示部、117・・・履歴管理部、118・・・辞書改善部、182・・・質問文辞書DB、B・・・検索窓、K・・・キーワード、C・・・質問文候補、W・・・関連文章等、NW・・・ネットワーク
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13