(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132738
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】引越支援システム、引越支援プログラムおよび引越支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220906BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021031356
(22)【出願日】2021-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】石田 理奈
(72)【発明者】
【氏名】前原 利彦
(72)【発明者】
【氏名】正垣 裕誠
(72)【発明者】
【氏名】藤田 峻
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】引越先の地域に関する情報を広くかつ簡易な構成で提供する。
【解決手段】ライフライン受給契約に伴って記憶される需要家情報を記憶する需要家情報データベース2と、需要家情報を取得自在な情報提供サーバ5と、を備え、検索ユーザUがユーザ端末4を介して情報提供サーバ5にアクセスし、引越地を入力すると、情報提供サーバ5は、引越地周辺Hにおける所定の提供者Cを需要家情報データベース2から選出して、該提供者Cに関する情報を検索ユーザUのユーザ端末4に出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライフライン受給契約に伴って記憶される情報であって、ライフラインの需要家の識別情報とライフライン受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者である場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する需要家情報データベースと、
前記需要家情報データベースから前記需要家情報を取得自在な情報提供サーバと、
検索ユーザが使用し前記情報提供サーバと通信可能なユーザ端末と、
を備え、前記検索ユーザが前記ユーザ端末を介して前記情報提供サーバにアクセスし、引越地を入力すると、前記情報提供サーバは、前記引越地周辺における所定の前記提供者を前記需要家情報データベースから選出して、該提供者に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する、
ことを特徴とする引越支援システム。
【請求項2】
前記情報提供サーバは、前記検索ユーザの需要家情報が前記需要家情報データベースに記憶されている場合に、該検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の引越支援システム。
【請求項3】
前記検索ユーザの需要家情報に、該検索ユーザが利用している提供者を含み、
前記情報提供サーバは、前記検索ユーザが利用している提供者の前記引越地周辺に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する、
ことを特徴とする請求項2に記載の引越支援システム。
【請求項4】
前記検索ユーザの需要家情報に、前記検索ユーザの性別、生年月日、世帯情報および嗜好の少なくともひとつを含み、
前記情報提供サーバは、前記検索ユーザの性別、生年月日、世帯情報および嗜好の少なくともひとつに適合する提供者を選出する、
ことを特徴とする請求項2または3のいずれか1項に記載の引越支援システム。
【請求項5】
前記情報提供サーバは、引越に際して手続きを要する役所を含む需要家を、前記所定の提供者として選出する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の引越支援システム。
【請求項6】
前記情報提供サーバは、前記提供者に対して行うべき手続きを支援する、
ことを特徴とする請求項5に記載の引越支援システム。
【請求項7】
前記需要家情報データベースには、前記ライフラインの事業者と提携している事業者が保有する情報を含む、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
コンピューターを、
ライフライン受給契約に伴って記憶される情報であって、ライフラインの需要家の識別情報とライフライン受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者である場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する需要家情報データベースと、
検索ユーザからユーザ端末を介して引越地を受信すると、前記引越地周辺における所定の前記提供者を前記需要家情報データベースから選出して、該提供者に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する検索手段、
として機能させることを特徴とする引越支援プログラム。
【請求項9】
前記検索手段は、前記検索ユーザの需要家情報が前記需要家情報データベースに記憶されている場合に、該検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出する、
ことを特徴とする請求項8に記載の引越支援プログラム。
【請求項10】
ライフライン受給契約に伴って記憶される情報であって、ライフラインの需要家の識別情報とライフライン受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者である場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する需要家情報データベースを備え、
検索ユーザからユーザ端末を介して引越地を受信すると、前記引越地周辺における所定の前記提供者を前記需要家情報データベースから選出して、該提供者に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する、
ことを特徴とする引越支援方法。
【請求項11】
前記検索ユーザの需要家情報が前記需要家情報データベースに記憶されている場合に、該検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出する、
ことを特徴とする請求項10に記載の引越支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引越先の地域に関する情報を提供などする引越支援システム、引越支援プログラムおよび引越支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
引越をする場合、電気、ガスなどのライフラインの事業者や役所などに対する所定の手続きや、子供の学校の転校手続きなどを行う必要があり、そのためには、どこに役所や学校があるかなどを知る必要がある。さらに、引越先での新生活を円滑にスタートさせるには、どこにどのような銀行や病院、スーパーマーケットなどがあるかを知る必要がある。そして、このような施設の場所などを知るには、引越先の地域に関する情報をインターネットで検索、取得することが一般に行われているが、多大な時間と労力を要するばかりでなく、検索ワード・キーワードによっては所望の情報が得られない場合があり得る。
【0003】
一方、個々に施設分類を指定することなく、複数の施設分類に該当する周辺施設を検索できる、という施設検索装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この施設検索装置は、各地の施設を表す施設情報が記憶された記憶手段を備え、引越先地点の周辺施設検索を目的とした動作モードが設定されている場合に、引越先地点の住所から、該当する地域の市町村役場や学校などを検索、抽出するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の汎用の検索エンジンや特許文献1に記載の施設検索装置では、検索サービスの提供を目的として各地域の施設に関する情報をデータベースに登録する必要がある。つまり、検索サービスを提供するために、データベースをわざわざ構築する必要があり、多大な時間と労力、費用を要する。しかも、地方(郊外)の中小企業や個人事業者などがデータベースに登録されないことがあり得、このような中小企業などが検索でヒットされずに、ユーザが望む情報を適正に提供できないおそれがある。
【0006】
そこで本発明は、引越先の地域に関する情報を広くかつ簡易な構成で提供可能な引越支援システム、引越支援プログラムおよび引越支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、ライフライン受給契約に伴って記憶される情報であって、ライフラインの需要家の識別情報とライフライン受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者である場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する需要家情報データベースと、前記需要家情報データベースから前記需要家情報を取得自在な情報提供サーバと、検索ユーザが使用し前記情報提供サーバと通信可能なユーザ端末と、を備え、前記検索ユーザが前記ユーザ端末を介して前記情報提供サーバにアクセスし、引越地を入力すると、前記情報提供サーバは、前記引越地周辺における所定の前記提供者を前記需要家情報データベースから選出して、該提供者に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する、ことを特徴とする引越支援システムである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の引越支援システムにおいて、前記情報提供サーバは、前記検索ユーザの需要家情報が前記需要家情報データベースに記憶されている場合に、該検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出する、ことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載の引越支援システムにおいて、前記検索ユーザの需要家情報に、該検索ユーザが利用している提供者を含み、前記情報提供サーバは、前記検索ユーザが利用している提供者の前記引越地周辺に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する、ことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2または3に記載の引越支援システムにおいて、前記検索ユーザの需要家情報に、前記検索ユーザの性別、生年月日、世帯情報および嗜好の少なくともひとつを含み、前記情報提供サーバは、前記検索ユーザの性別、生年月日、世帯情報および嗜好の少なくともひとつに適合する提供者を選出する、ことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1から4に記載の引越支援システムにおいて、前記情報提供サーバは、引越に際して手続きを要する役所を含む需要家を、前記所定の提供者として選出する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5に記載の引越支援システムにおいて、前記情報提供サーバは、前記提供者に対して行うべき手続きを支援する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1から6に記載の引越支援システムにおいて、前記需要家情報データベースには、前記ライフラインの事業者と提携している事業者が保有する情報を含む、ことを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、コンピューターを、ライフライン受給契約に伴って記憶される情報であって、ライフラインの需要家の識別情報とライフライン受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者である場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する需要家情報データベースと、検索ユーザからユーザ端末を介して引越地を受信すると、前記引越地周辺における所定の前記提供者を前記需要家情報データベースから選出して、該提供者に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する検索手段、として機能させることを特徴とする引越支援プログラムである。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8に記載の引越支援プログラムにおいて、前記検索手段は、前記検索ユーザの需要家情報が前記需要家情報データベースに記憶されている場合に、該検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出する、ことを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、ライフライン受給契約に伴って記憶される情報であって、ライフラインの需要家の識別情報とライフライン受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者である場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する需要家情報データベースを備え、検索ユーザからユーザ端末を介して引越地を受信すると、前記引越地周辺における所定の前記提供者を前記需要家情報データベースから選出して、該提供者に関する情報を前記検索ユーザのユーザ端末に出力する、ことを特徴とする引越支援方法である。
【0017】
請求項11の発明は、請求項10に記載の引越支援方法において、前記検索ユーザの需要家情報が前記需要家情報データベースに記憶されている場合に、該検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1、請求項8および請求項10に記載の発明によれば、検索ユーザが引越地を入力、送信すると、ライフライン(電力、ガス、水道、通信など)の受給契約に伴って記憶される需要家情報が記憶された需要家情報データベースに基づいて、この引越地周辺における所定の提供者が選出されて、この提供者に関する情報が検索ユーザ側に出力される。このため、各提供者に関する情報をデータベースにわざわざ登録しなくても、引越先の地域に関する情報を広くかつ簡易な構成で提供可能となる。
【0019】
すなわち、需要家情報は、ライフライン受給契約を行うことに伴って必然的にすべてのライフライン需要家に対して記憶される情報であり、本引越支援システム、プログラムおよび方法による引越支援サービスを行うためにわざわざ記憶される情報ではない。つまり、例えば、地方の中小企業や個人事業者などであっても、ライフライン受給契約を行えば必然的にこの中小企業等の需要家情報が需要家情報データベースに記憶される。このため、商品、サービスの提供者がデータベースにわざわざ登録しなくても、広く適正に提供者の情報を提供可能で、地方の中小企業や個人事業者などであっても、適正に検索されてビジネス機会を得ることが可能となるとともに、検索ユーザが望む提供者を適正に検索、提供することが可能となる。また、ライフライン受給契約を行えば必然的に需要家情報が記憶されて需要家情報データベースが構築されるため(あるいは、ライフライン事業者等によって既に需要家情報データベースが構築されているため)、本引越支援サービスを行うためにわざわざ需要家情報データベースを構築する必要がなく、容易かつ適正に需要家情報データベースや本引越支援サービスを構築、運用することが可能となる。
【0020】
一方、需要家情報データベースはライフライン受給契約に伴って構築されるものであるため、本引越支援サービスをライフライン事業者およびその関連事業者が提供することが可能となる。そして、このような引越支援サービスをライフライン事業者等が自己の需要家等に対して提供することで、ライフライン事業者等への需要家の関心を維持、高め、永く安定した需給関係を築くことが可能となる。さらに、本引越支援サービスによるビジネス機会や利便性などを得ようとして、当該ライフライン事業者とライフライン受給契約をしていない者が、当該ライフライン事業者とライフライン受給契約するのを促進することが可能となる。
【0021】
請求項2、請求項9および請求項11に記載の発明によれば、検索ユーザの需要家情報に適合する提供者が選出されるため、検索ユーザにより適した提供者を選出、出力することが可能となる。すなわち、引越地周辺における提供者であって、検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出して、この提供者に関する情報を出力・提供することが可能となる。このように、検索ユーザと提供者とを適正にマッチングすることが可能となる。
【0022】
また、従来の検索システムでは、検索ユーザが検索ワードを詳細かつ適正に、あるいは何度も入力しなければ、検索ユーザが望む情報を適正に得られない場合があり、検索ユーザにとって負担、ストレスが大きかった。これに対して、この発明によれば、検索ユーザが自己の情報を詳細に入力しなくても、需要家情報データベースに記憶された需要家情報に基づいて、検索ユーザに適した提供者が選出されるため、検索ユーザの負担、ストレスを軽減することが可能となる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、検索ユーザが利用している提供者の引越地周辺に関する情報が検索ユーザ側に出力されるため、検索ユーザにとってより有益な情報を提供することが可能となる。例えば、検索ユーザが携帯電話会社Aを利用している場合に、引越地周辺のどこに携帯電話会社Aの店舗があるかなどの情報が検索ユーザ側に出力されるため、検索ユーザの利便性を高めることが可能となる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、検索ユーザの性別、生年月日、世帯情報および嗜好の少なくともひとつに適合する提供者が選出されるため、検索ユーザにより適した提供者を選出、出力することが可能となる。例えば、引越地周辺のどこに検索ユーザの世帯情報や嗜好に合った飲食店があるかなどの情報が検索ユーザ側に出力されるため、検索ユーザの利便性を高めることが可能となる。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、引越に際して手続きを要する役所などの提供者が選出され、この提供者に関する情報が検索ユーザ側に出力されるため、検索ユーザにとってより有益な情報を提供することが可能となる。例えば、引越先で手続きをすべき役所や学校などの所在地や電話番号等の情報が検索ユーザ側に出力されるため、検索ユーザの利便性を高めることが可能となる。
【0026】
請求項6に記載の発明によれば、役所や学校などに対して行うべき手続きが支援されるため、検索ユーザの負担を軽減するとともに、手続き漏れや手続きミスなどを防止することが可能となる。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、需要家情報データベースに、ライフラインの事業者と提携している事業者が保有する情報も含まれるため、引越先の地域に関する情報をより広く提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】この発明の実施の形態に係る引越支援システムを示す概略構成図である。
【
図2】
図1の引越支援システムの需要家情報データベースのデータ構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0030】
図1は、この発明の実施の形態に係る引越支援システム1を示す概略構成図である。この引越支援システム1は、引越先の地域に関する情報を提供などするシステムであり、主として、需要家情報データベース2と、引越データベース3と、検索ユーザUが使用するユーザ端末4と、情報提供サーバ(検索手段)5と、を備える。
【0031】
ここで、この実施の形態では、ライフラインが電力であり、日本の特定の区画地方(中国地方や関東地方、四国地方など)に主として電力を供給する電力事業者Eが、需要家情報データベース2や情報提供サーバ5などを運用、管理して、本引越支援システム1による引越支援サービスを提供、運用する場合について説明する。すなわち、電力事業者Eの区画地方内(電力供給地域内)に検索ユーザUが引越する場合に、電力事業者Eが検索ユーザUに対して引越先の地域の情報を提供する場合について、主として説明する。これに対して、電力事業者Eが他の区画地方に主として電力を供給する電力事業者と連携することで、電力事業者Eの区画地方外に検索ユーザUが引越する場合にも、検索ユーザUに対して引越先の地域の情報を提供することができる。この場合には、引越先の区画地方の電力事業者の需要家情報データベース2を、電力事業者Eが共有して情報を提供する。
【0032】
需要家情報データベース2は、電力受給契約に伴って記憶される情報であって、電力の需要家の識別情報と電力受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者Cである場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する記憶装置である。すなわち、需要家情報は、需要家が電力事業者Eと電力受給契約を結んで電力事業者Eから電力供給などを受けることによって、需要家情報データベース2に記憶、蓄積される情報であり、電力受給契約を運用、管理する契約管理サーバ6や、後述するWEB会員用サービスを運用、管理する会員管理サーバ7、電気料金を算出、管理するサーバ(図示せず)などから入力、登録される。
【0033】
ここで、需要家情報データベース2に記憶される需要家には、業務を営まない個人・一般の需要家のほかに、業務を営み商品およびサービスの少なくとも一方を提供する需要家(提供者C)を含む。また、過去に電力事業者Eと電力受給契約を結んで、現在は他の電力事業者と電力受給契約を結んでいる需要家に対しては、電力事業者Eと電力受給契約を結んでいた当時の需要家情報が記憶されている。さらに、この実施の形態では、検索ユーザUには、電力事業者Eと電力受給契約を結んでいる需要家だけではなく、電力事業者Eと電力受給契約を結んでいない者も含む。つまり、引越を実施、予定、考えている者であれば、誰でも検索ユーザUとして引越支援サービスを受けられるようになっている。
【0034】
具体的には、
図2に示すように、電力受給契約を識別する契約番号(需要家の識別情報)21ごとに、第1の情報群22、第2の情報群23、第3の情報群24、第4の情報群25、コラボ情報26およびその他27が記憶されている。
【0035】
第1の情報群22には、使用場所(電力受給場所)221、料金メニュー222、その他223が記憶されている。使用場所221には、この需要家が電力を受給して電気を使用する場所の住所・所在地が記憶され、料金メニュー222には、この需要家が電力事業者Eと契約した料金メニューが記憶されている。この料金メニューには、「従量電灯A」、「低圧電力」、「ファミリータイムプラン1」などが記憶され、この情報によって電気料金を算出できるとともに、需要家の電気使用傾向・ライフスタイルを把握可能となっている。
【0036】
第2の情報群23には、名義(需要家の識別情報)231、電話番号232、使用料233、料金234、その他235が記憶されている。名義231には、電力事業者Eと電力受給契約している契約者・需要家の氏名、名称が記憶され、電話番号232には、この需要家の電話番号が記憶されている。使用料233には、この需要家が使用した電気使用量が単位時間ごと(計量単位である30分ごと、月ごとなど)に記憶され、料金234には、この需要家が支払う電気料金が月ごとに記憶されている。これらの使用料233と料金234によって需要家の電気使用傾向・ライフスタイルを把握可能となっている。また、その他235には、電気料金の支払者の名義、支払い場所の住所、支払者の電話番号、支払口座情報などが記憶されている。
【0037】
第3の情報群24には、電力事業者Eが提供するWEB会員用サービスに加入している需要家に関する情報が記憶され、区分241、性別242、生年月日243、メールアドレス244、建物形態245、その他246が記憶されている。区分241には、この需要家が個人であるか法人であるかが記憶され、性別242には、この需要家が個人である場合の性別が記憶されている。生年月日243には、この需要家が個人である場合の生年月日が記憶され、メールアドレス244には、この需要家のメールアドレスが記憶され、建物形態245には、この需要家が所在・居住する建物の形態(例えば、一戸建てであるか集合住宅であるか)が記憶されている。ここで、WEB会員用サービスとは、需要家に電気使用量などに応じたポイントを付与して、そのポイントを電力事業者Eと連携する事業者(スーパーマーケットや携帯電話会社など)のポイントと交換したり、ポイントで各種商品を購入したりできる、などのサービスを提供するものである。
【0038】
第4の情報群25には、電力事業者Eが提供するWEB会員用サービスに加入している需要家であって、属性情報を登録している需要家に関する情報が記憶され、世帯(世帯情報)251、住居形態(居住情報)252、間取り(居住情報)253、設備(設備情報)254、事業内容255、使用目的256、その他257が記憶されている。世帯251には、需要家の世帯人数や世帯構成(大人が何人、子供が何人、高齢者の有無など)が記憶され、住居形態252には、需要家が所在・居住する建物の形態(例えば、一戸建てで持家か借家か、集合住宅で社宅か)が記憶され、間取り253には、需要家が所在・居住する建物の間取り(ワンルームか、1Kか、1DKか、1LDKかなど)が記憶されている。
【0039】
設備254には、需要家が所在・居住する建物に備わる設備に関する情報が記憶され、例えば、使用している熱源が電気かLPガスか灯油であるか等、厨房機器がガスコンロであるかIH(電磁調理器)であるか等、給湯機器がガス給湯器であるか電気給湯器であるか等、暖房機器がエアコンであるか石油ヒーターであるか等、あるいは、デマンドコントローラ(受電電力監視制御装置)の有無などが記憶されている。
【0040】
事業内容255には、需要家が事業を営み商品およびサービスの少なくとも一方を提供する場合(商品、サービスの提供者Cである場合)の提供内容・事業内容が記憶されている。ここで、提供者Cには、営利を目的とする事業者のほかに、電気やガス、水道、通信などのライフラインを提供する事業者および、役所や学校、福祉施設などの非営利な事業者、施設なども広く含む。そして、記憶される事業内容には、業種(食品販売業、農業、デイサービス業、携帯電話会社の店舗、学校など)、提供する商品およびサービスの内容、特有の(得意な)技術、商品やサービス、需要家のWEBサイト(ホームページ)などを含む。また、引越に際して引越者が手続きを要する事業者(役所や学校など)の場合には、その旨が記憶されている。
【0041】
使用目的256には、需要家が電気を使用する主たる目的(倉庫、納屋、集合住宅の共用部分など)が記憶されている。その他257には、需要家の趣味、嗜好(ライフスタイル、どのようなメーカー・ブランドを好むか等)などの需要家の固有情報が記憶されている。
【0042】
コラボ情報26には、電力事業者Eが提供するWEB会員用サービスにこの需要家が加入している場合において、電力事業者Eと連携する事業者などに関する情報が記憶されている。例えば、電力事業者Eから付与されたポイントを需要家が交換するスーパーマーケットの事業者名や、携帯電話会社の事業者名などが記憶されている。このように、WEB会員用サービスに関連して需要家が利用している事業者(提供者C)が記憶されている。さらに、WEB会員用サービスに関わらず需要家が利用している提供者C(電力事業者Eと連携していない事業者)をコラボ情報26やその他27に記憶してもよい。
【0043】
さらに、需要家情報データベース2には、電力事業者Eと提携している事業者が保有する情報も記憶されている。すなわち、当該提携事業者(例えば、スーパーマーケットや携帯電話会社など)の需要家に関する需要家情報も記憶され、そのデータ内容・構成は、上記と同等となっている。
【0044】
引越データベース3は、引越者が引越に際して必要となる手続きに関する情報が記憶された記憶装置である。すなわち、引越者が手続きを要するライフライン事業者や市役所などに関する情報が記憶されている。例えば、手続き先電話番号や手続き内容・通知内容、手続きフォーム・書類、準備すべき必要書類などが記憶され、後述する手続支援が行えるようになっている。
【0045】
ユーザ端末4は、検索ユーザUが使用し情報提供サーバ5などと通信可能な通信端末であり、スマートフォン(多機能携帯電話)やパーソナルコンピュータなど、どのようなものであってもよい。
【0046】
情報提供サーバ5は、需要家情報データベース2から需要家情報を取得自在なサーバであり、通信網を介してユーザ端末4からアクセス可能となっている。この情報提供サーバ5は、引越支援サービスを提供するための検索プラットフォームを構成し、引越支援サービスのための検索WEBサイトを提供する。すなわち、検索ユーザUがユーザ端末4を介して情報提供サーバ5つまり検索WEBサイトにアクセスすると、引越地を入力するための検索入力画面をユーザ端末4に表示させる。そして、検索ユーザUがユーザ端末4から引越地を入力すると、次のようにして検索結果をユーザ端末4に表示、出力する。
【0047】
ここで、引越地には、既に引っ越した場所、引越予定の場所、引越候補の場所などを含む。また、情報提供サーバ5にアクセスした検索ユーザUを識別・認識可能で、さらに、検索ユーザUが電力事業者Eの需要家であるか否かを認識可能となっている。例えば、各検索ユーザUつまり各ユーザ端末4に与えられたアカウントで検索ユーザUが情報提供サーバ5にアクセスすることで、検索ユーザUを識別・認識可能となっている。また、電力事業者Eの需要家のアカウントが需要家情報データベース2に記憶され、需要家が検索ユーザUとして情報提供サーバ5にアクセスすると、そのアカウントからこの検索ユーザUの需要家情報を取得可能となっている。あるいは、需要家用の検索入力画面・ページを設け、この需要家用の検索入力画面で需要家が識別情報(契約番号など)を入力することで、この検索ユーザUつまり需要家の需要家情報を取得できるようにしてもよい。
【0048】
基本的には、ユーザ端末4から引越地が入力されると、引越地周辺Hにおける所定の提供者Cを需要家情報データベース2から選出して、この提供者Cに関する情報を検索ユーザUのユーザ端末4に出力する。すなわち、引越先での新生活を円滑にスタートさせるために知っておきたい役所や学校、銀行、病院・クリニック、スーパーマーケットなどの提供者Cを需要家情報データベース2から検索、選出する。そして、選出した提供者Cに関する情報、例えば、この提供者Cの需要家情報の一部(使用場所221や電話番号232、メールアドレス244、事業内容255など)や提供者CのWEBサイトへのリンクなどを検索ユーザUのユーザ端末4に表示させる。この際、複数の提供者Cを選出して、所定の検索順位に従ってその情報をユーザ端末4に出力したり、リスト状に出力したりしてもよく、このことは、後述する各検索ケースにおいても同様である。
【0049】
ここで、引越地周辺Hとは、引越地と同じ区市町村や都道府県の地域、引越地から所定の距離・時間内の地域など、どのような領域をシステム設定してもよいし、検索ユーザUが設定、選択できるようにしてもよい。あるいは、入力された引越地に応じて、引越先での新生活を円滑にスタートさせるために知っておきたい役所や学校、銀行、病院・クリニック、スーパーマーケットなどの提供者Cが検索できるような地域・領域に調整、設定するようにしてもよい。
【0050】
また、検索の際に、検索ユーザUの需要家情報が需要家情報データベース2に記憶されている場合、つまり、検索ユーザUが電力事業者Eの需要家である場合、あるいは需要家であった場合、この検索ユーザUの需要家情報に適合する提供者Cを選出する。すなわち、引越地周辺Hに所在する提供者Cであって、検索ユーザUの需要家情報(年齢、ライフスタイル、家族構成など)に適合・関連する提供者Cを選出してその情報を提供する。
【0051】
具体的には、第1の検索ケース(検索例)として、検索ユーザUが利用している提供者Cの引越地周辺Hに関する情報を検索ユーザUのユーザ端末4に出力する。すなわち、コラボ情報26やその他27に記載さている、この検索ユーザUが利用している事業者・提供者Cの引越地周辺Hに関する情報を取得して提供する。例えば、検索ユーザUが利用している提供者Cとして携帯電話会社Aが記憶されている場合、携帯電話会社Aの店舗であって引越地周辺Hに所在する店舗(提供者C)が需要家情報データベース2から検索、選出され、この店舗に関する情報が検索ユーザUのユーザ端末4に表示される。また、例えば、検索ユーザUが利用している提供者CとしてスーパーマーケットBが記憶されている場合、スーパーマーケットBの店舗であって引越地周辺Hに所在する店舗(提供者C)が需要家情報データベース2から検索、選出され、この店舗に関する情報が検索ユーザUのユーザ端末4に表示される。
【0052】
第2の検索ケースとして、検索ユーザUの性別、生年月日(年齢)、世帯情報および嗜好の少なくともひとつに適合する提供者Cを選出する。すなわち、引越地周辺Hに所在する提供者Cであって、検索ユーザの性別、世帯情報などに適合・関連する商品やサービスを提供する提供者Cを検索、選出する。例えば、引越地周辺Hに所在する飲食店であって、検索ユーザUの世帯人数・世帯構成や嗜好に合った飲食店が検索、選出され、この飲食店に関する情報が検索ユーザUのユーザ端末4に表示される。また、検索ユーザUの性別が女性の場合、引越地周辺Hに所在する洋服店であって、検索ユーザUの年齢に合った商品・洋服を提供する洋服店が検索、選出される。さらに、検索ユーザUの世帯情報として高齢者が含まれている場合、引越地周辺Hに所在する福祉施設(デイサービスセンターや老人保健施設など)が検索、選出される。
【0053】
第3の検索ケースとして、引越に際して手続きを要する役所を含む需要家を、所定の提供者Cとして選出する。すなわち、引越地周辺Hに所在する提供者Cであって、引越者が手続きを要する提供者Cを、需要家情報データベース2の事業内容255や引越データベース3から検索、選出する。例えば、引越地周辺Hの役所や学校、銀行、ライフライン事業者などが検索、選出され、これらに関する情報、例えば、所在地、手続き先電話番号や手続き内容、手続きフォーム、準備すべき必要書類などが検索ユーザUのユーザ端末4に表示される。この際、引越地周辺Hの複数の学校や銀行などを選出、表示してもよい。このように、手続き先電話番号や手続き内容、手続きフォーム、準備すべき必要書類などがユーザ端末4に表示されることで、検索ユーザUは引越に際して必要な手続きを円滑に行うことが可能となる。つまり、引越に際して行うべき手続きを支援することになる。
【0054】
さらに、情報提供サーバ5は、引越に際して手続きを要する提供者Cに対して行うべき手続きを支援する。すなわち、この実施の形態では、手続きを要する役所や学校などが選出、出力され、検索ユーザUがユーザ端末4の画面上で支援を求めるボタンなどをクリックすると、手続きをさらに支援する。例えば、引越データベース3に記憶されたライフライン事業者に対して行うべき手続きを検索ユーザUに代って代行する。すなわち、電力事業者Eや通信事業者に対して、引越に際して必要な連絡(新住所や新電話番号、引越日等の通知)などを行う。この際、検索ユーザUの需要家情報が需要家情報データベース2に記憶されている場合にはその需要家情報や、検索ユーザUがユーザ端末4から入力した情報に基づいて手続きを代行する。また、役所などに提出すべき手続きフォームに必要事項を、需要家情報や検索ユーザUが入力した情報に基づいて記入して、役所に送信したりする。
【0055】
ここで、このような検索ケースで検索される提供者およびその情報を、一度の検索・引越地入力ですべて出力してもよい。この場合、所定の優先順位・検索順位に従って出力したり、検索ケースごとに分けて出力したりしてもよい。あるいは、検索ユーザUの選択に従って(例えば、引越地とは別に入力された検索ワードに従って)、提供者を選出、出力してもよい。例えば、検索ワードとして「いつも利用」、「お気に入り」などが入力された場合には、第1の検索ケースによる検索、選出のみを行い、検索ワードとして「手続き」などが入力された場合には、第3の検索ケースによる検索、選出のみを行ってもよい。あるいは、検索ワードとして「飲食店」や「洋服店」などが入力された場合には、第2の検索ケースであって「飲食店」や「洋服店」に対する検索、選出のみを行うようにしてもよい。
【0056】
以上のように、この引越支援システム1および引越支援システム1による引越支援方法によれば、検索ユーザUが引越地を入力、送信すると、電力受給契約に伴って記憶される需要家情報が記憶された需要家情報データベース2に基づいて、この引越地周辺Hにおける所定の提供者Cが選出されて、この提供者Cに関する情報が検索ユーザU側に出力される。このため、各提供者Cに関する情報をデータベースにわざわざ登録しなくても、引越先の地域に関する情報を広くかつ簡易な構成で提供可能となる。
【0057】
すなわち、需要家情報は、電力受給契約を行うことに伴って必然的にすべての電力需要家に対して記憶される情報であり、本引越支援サービスを行うためにわざわざ記憶される情報ではない。つまり、例えば、地方の中小企業や個人事業者などであっても、電力受給契約を行えば必然的にこの中小企業等の需要家情報が需要家情報データベース2に記憶される。このため、商品、サービスの提供者Cがデータベースにわざわざ登録しなくても、広く適正に提供者Cの情報を提供可能で、地方の中小企業や個人事業者などであっても、適正に検索されてビジネス機会を得ることが可能となるとともに、検索ユーザUが望む提供者Cを適正に検索、提供することが可能となる。また、電力受給契約を行えば必然的に需要家情報が記憶されて需要家情報データベース2が構築されるため(あるいは、電力事業者E等によって既に需要家情報データベース2が構築されているため)、本引越支援サービスを行うためにわざわざ需要家情報データベース2を構築する必要がなく、容易かつ適正に需要家情報データベース2や本引越支援サービスを構築、運用することが可能となる。
【0058】
一方、需要家情報データベース2は電力受給契約に伴って構築されるものであるため、本引越支援サービスを電力事業者Eおよびその関連事業者が提供することが可能となる。そして、このような引越支援サービスを電力事業者E等が自己の需要家等に対して提供することで、電力事業者E等への需要家の関心を維持、高め、永く安定した需給関係を築くことが可能となる。さらに、本引越支援サービスによるビジネス機会や利便性などを得ようとして、電力事業者Eと電力受給契約をしていない者が、電力事業者Eと電力受給契約するのを促進することが可能となる。
【0059】
また、検索ユーザUの需要家情報に適合する提供者Cが選出されるため、検索ユーザUにより適した提供者Cを選出、出力することが可能となる。すなわち、引越地周辺Hにおける提供者Cであって、検索ユーザUの需要家情報に適合する提供者Cを選出して、この提供者Cに関する情報を出力・提供することが可能となる。このように、検索ユーザUと提供者Cとを適正にマッチングすることが可能となる。
【0060】
また、従来の検索システムでは、検索ユーザUが検索ワードを詳細かつ適正に、あるいは何度も入力しなければ、検索ユーザUが望む情報を適正に得られない場合があり、検索ユーザUにとって負担、ストレスが大きかった。これに対して、この引越支援システム1等によれば、検索ユーザUが自己の情報を詳細に入力しなくても、需要家情報データベース2に記憶された需要家情報に基づいて、検索ユーザUに適した提供者Cが選出されるため、検索ユーザUの負担、ストレスを軽減することが可能となる。
【0061】
具体的には、検索ユーザUが利用している提供者Cの引越地周辺Hに関する情報が検索ユーザU側に出力されるため、検索ユーザUにとってより有益な情報を提供することが可能となる。例えば、検索ユーザUが携帯電話会社Aを利用している場合に、引越地周辺Hのどこに携帯電話会社Aの店舗があるかなどの情報が検索ユーザU側に出力されるため、検索ユーザUの利便性を高めることが可能となる。
【0062】
また、検索ユーザUの性別、生年月日、世帯情報および嗜好の少なくともひとつに適合する提供者Cが選出されるため、検索ユーザUにより適した提供者Cを選出、出力することが可能となる。例えば、引越地周辺Hのどこに検索ユーザUの世帯情報や嗜好に合った飲食店があるかなどの情報が検索ユーザU側に出力されるため、検索ユーザUの利便性を高めることが可能となる。
【0063】
さらに、引越に際して手続きを要する役所などの提供者Cが選出され、この提供者Cに関する情報が検索ユーザU側に出力されるため、検索ユーザUにとってより有益な情報を提供することが可能となる。例えば、引越先で手続きをすべき役所や学校などの所在地や電話番号等の情報が検索ユーザU側に出力されるため、検索ユーザUの利便性を高めることが可能となる。
【0064】
しかも、役所や学校などに対して行うべき手続きが引越支援システム1で支援されるため、検索ユーザUの負担を軽減するとともに、手続き漏れや手続きミスなどを防止することが可能となる。
【0065】
また、需要家情報データベース2に、電力事業者Eと提携している事業者が保有する情報も含まれるため、引越先の地域に関する情報をより広く提供することが可能となる。
【0066】
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、引越予定や引越候補の地域周辺に関する情報を提供する場合について例示、説明しているが、引っ越すことが決まってない場合、例えば、検索ユーザUが家の購入を検討している場合に、その家の地域の情報を提供する場合にも適用することができる。すなわち、購入を検討している家の住所を検索ユーザUが引越地として入力すればよい。これにより、検討している家の地域周辺の情報を事前に知得して、住みやすいかなどをより適正に検討することが可能となる。
【0067】
また、上記に例示した需要家情報以外に適合する提供者Cを選出してもよいことは勿論である。例えば、検索ユーザUの料金メニューや電気使用量(電気使用傾向・ライフスタイル)に適合する提供者Cを選出してもよい。すなわち、料金メニューや電気使用量に基づいて、検索ユーザUのライフスタイルが夜に出勤して朝に帰宅すると推定される場合に、朝でも開店している飲食店などを選出してもよい。なお、需要家情報データベース2と情報提供サーバ5とが別体となっているが、情報提供サーバ5に需要家情報データベース2を一体的に備えてもよい。また、ライフラインが電力の場合について説明したが、ライフラインがガス、水道、通信などであってもよい。
【0068】
ところで、次のような引越支援プログラムを汎用のコンピューターにインストールすることで、上記の引越支援システム1と同等の検索・情報提供を行えるようにしてもよい。すなわち、コンピューターを、電力受給契約に伴って記憶される情報であって、電力の需要家の識別情報と電力受給場所、該需要家が商品およびサービスの少なくとも一方を提供する提供者である場合の提供内容を含む需要家情報を記憶する需要家情報データベースと、検索ユーザからユーザ端末を介して引越地を受信すると、引越地周辺における所定の提供者を需要家情報データベースから選出して、該提供者に関する情報を検索ユーザのユーザ端末に出力する検索手段、として機能させることを特徴とする引越支援プログラムであり、検索手段は、検索ユーザの需要家情報が需要家情報データベースに記憶されている場合に、該検索ユーザの需要家情報に適合する提供者を選出する。
【符号の説明】
【0069】
1 引越支援システム
2 需要家情報データベース
3 引越データベース
4 ユーザ端末
5 情報提供サーバ(検索手段)
6 契約管理サーバ
7 会員管理サーバ
U 検索ユーザ
C 提供者
E 電力事業者(ライフラインの事業者)
H 引越地周辺