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特開2022-132855円テーブル用ベアリングアッセンブリおよび円テーブル装置
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  • 特開-円テーブル用ベアリングアッセンブリおよび円テーブル装置 図1
  • 特開-円テーブル用ベアリングアッセンブリおよび円テーブル装置 図2
  • 特開-円テーブル用ベアリングアッセンブリおよび円テーブル装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132855
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】円テーブル用ベアリングアッセンブリおよび円テーブル装置
(51)【国際特許分類】
   F16C 19/22 20060101AFI20220906BHJP
   F16C 19/26 20060101ALI20220906BHJP
   F16C 19/30 20060101ALI20220906BHJP
   F16C 33/34 20060101ALI20220906BHJP
   F16C 35/07 20060101ALI20220906BHJP
   F16C 25/08 20060101ALI20220906BHJP
   B23Q 1/52 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
F16C19/22
F16C19/26
F16C19/30
F16C33/34
F16C35/07
F16C25/08 Z
B23Q1/52
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021031554
(22)【出願日】2021-03-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】591028072
【氏名又は名称】株式会社日研工作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中薗 隆美
(72)【発明者】
【氏名】藤本 和壽
【テーマコード(参考)】
3C048
3J012
3J117
3J701
【Fターム(参考)】
3C048BC02
3C048CC04
3C048DD12
3J012AB04
3J012AB07
3J012BB01
3J012BB02
3J012CB07
3J012FB11
3J012HB02
3J117AA01
3J117AA05
3J117BA01
3J117CA03
3J117CA06
3J117DA01
3J117DB01
3J117DB10
3J701AA12
3J701AA13
3J701AA42
3J701AA52
3J701AA53
3J701AA62
3J701BA01
3J701BA03
3J701FA01
3J701FA46
3J701GA60
(57)【要約】
【課題】組立効率が良く、円テーブルのガタツキおよび振動を解消できる円テーブル装置のベアリング構造を提供する。
【解決手段】円テーブル用ベアリングアッセンブリ20は、表面側に設けられるフランジ部13および裏面側へ突出する軸部12を有する円テーブル部材11と、軸部12が通される環状のアウタレース41と、軸部12の裏面側に着脱可能に固定されるフランジ状の蓋部材21と、フランジ部13およびアウタレース41の間に設けられる第1スラストベアリングの中空転動体45と、アウタレース41および蓋部材21の間に設けられる第2スラストベアリングの中実転動体46と、軸部12およびアウタレース41の間に設けられるラジアルベアリングのラジアル転動体47とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円テーブルの表面側に設けられるフランジ部、および前記フランジ部から円テーブルの裏面側へ突出する軸部を有する円テーブル部材と、
前記フランジ部の外径よりも小さな内径の中心孔を有し、前記中心孔に前記軸部が通される環状のアウタレースと、
前記軸部の裏面側に着脱可能に固定される部材であって、前記アウタレースの前記中心孔の内径よりも大きな外径を有するフランジ状の蓋部材と、
前記フランジ部および前記アウタレースの間に設けられる第1スラストベアリングと、
前記アウタレースおよび前記蓋部材の間に設けられる第2スラストベアリングと、
前記軸部および前記アウタレースの間に設けられるラジアルベアリングとを備え、
前記第1スラストベアリングは、前記フランジ部の裏面および前記アウタレースの表側端面に転がり接触する多数の中空転動体を有し、
前記第2スラストベアリングは、前記アウタレースの裏側端面および前記蓋部材の表側端面に転がり接触する多数の中実転動体を有し、
前記ラジアルベアリングは、前記軸部の外周面および前記アウタレースの前記中心孔の内周面に転がり接触する多数のラジアル転動体を有する、円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項2】
前記軸部および前記蓋部材の間に介在し、前記フランジ部から前記蓋部材までの軸線方向寸法を調整して前記第1スラストベアリングが負担するプリロードを調整するプリロード調整部をさらに備える、円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項3】
前記蓋部材は、前記軸部に形成される雌ねじ穴に螺合するボルトによって、前記軸部の裏面側に脱着可能に固定される、請求項1または2に記載の円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項4】
前記中空転動体、前記中実転動体、および前記ラジアル転動体のうち少なくとも一はころである、請求項1~3のいずれかに記載の円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の円テーブル用ベアリングアッセンブリを具備する、円テーブル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円テーブル装置の円テーブルを回転自在に支持するベアリング構造に関する。
【背景技術】
【0002】
円テーブル装置として従来、例えば特開2002-018679号公報(特許文献1)に記載されるものが知られている。特許文献1に記載される装置では、円テーブルの回転軸が、クロスローラ軸受及びニードル軸受を介して、装置本体に回転自在に支持される。特許文献1によれば、円テーブルに作用するアキシャル荷重およびラジアル荷重をこれらの軸受で安定して受けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-018679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の円テーブルにあっては、さらに改善すべき点があることを本発明者は見いだした。つまり円テーブルの表面に直交するように長く延びる回転軸において、円テーブル表面に近いほうの表面側端部に軸受が配置されるとともに、円テーブルから遠いほうの裏面側端部にも軸受が配置されることから、円テーブル装置の製造過程において組立工数が複雑になり、製造効率において改善の余地がある。
【0005】
また、円テーブル表面にチャッキングされたワークに工具の刃を当てて切削する際、ワークの形状、刃の形状、およびツールパスの如何によっては、円テーブルにガタツキおよび振動が発生する虞がある。このため円テーブルのガタツキおよび振動を解消し、摺動抵抗を低減して摩耗を少なくし、長期の使用期間に亘って高い精度を維持したいというユーザーニーズがある。
【0006】
本発明は、上述の実情に鑑み、従来よりも改良された円テーブル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のため本発明による円テーブル用ベアリングアッセンブリは、円テーブルの表面側に設けられるフランジ部およびこのフランジ部から円テーブルの裏面側へ突出する軸部を有する円テーブル部材と、フランジ部の外径よりも小さな内径の中心孔を有し中心孔に円テーブル部材の軸部が通される環状のアウタレースと、軸部の裏面側に着脱可能に固定される部材であって、アウタレースの中心孔の内径よりも大きな外径を有するフランジ状の蓋部材と、円テーブル部材のフランジ部およびアウタレースの間に設けられる第1スラストベアリングと、アウタレースおよび蓋部材の間に設けられる第2スラストベアリングと、軸部およびアウタレースの間に設けられるラジアルベアリングとを備え、第1スラストベアリングは円テーブル部材のフランジ部の裏面およびアウタレースの表側端面に転がり接触する多数の中空転動体を有し、第2スラストベアリングはアウタレースの裏側端面および蓋部材の表側端面に転がり接触する多数の中実転動体を有し、ラジアルベアリングは円テーブル部材の軸部の外周面およびアウタレースの中心孔の内周面に転がり接触する多数のラジアル転動体を有する。
【0008】
かかる本発明によれば、非回転部材のアウタレースの周囲に3種類のベアリングが隣接配置されることから、複数のベアリングが集約されてひとまとまりのアッセンブリにされて、円テーブル装置の組立を効率良く行うことができる。また中空転動体にプリロードを与えることにより、円テーブル部材のガタツキおよび振動が解消する。
【0009】
本発明の一局面として、軸部および蓋部材の間に介在して円テーブル部材のフランジ部から蓋部材までの軸線方向寸法を調整して第1スラストベアリングのプリロードを調整するプリロード調整部をさらに備える。かかる局面によれば、プリロードを最適な値に容易に調整することができる。
【0010】
本発明の好ましい局面として、蓋部材は円テーブル部材の軸部に形成される雌ねじ穴に螺合するボルトによって、この軸部の裏面側に脱着可能に固定される。かかる局面によれば、ボルトを回すことにより蓋部材をテーブル部材に容易に着脱することができる。
【0011】
本発明のさらに好ましい局面として、第1スラストベアリングの中空転動体、第2スラストベアリングの中実転動体、およびラジアルベアリングのラジアル転動体のうち少なくとも一はころである。かかる局面によれば、ベアリングの荷重容量を大きくすることができる。他の局面としてベアリングの転動体はころ以外のローラである。
【0012】
本発明の円テーブル装置は、上述した円テーブル用ベアリングアッセンブリを具備する。かかる局面によれば、円テーブル装置を効率よく組み立てることができる。
【発明の効果】
【0013】
このように本発明によれば、円テーブル装置のガタツキおよび振動を解消することができる。また複数のベアリングがアッセンブリ化され、円テーブル装置の組立が容易になり、製造効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態になる円テーブル装置を示す縦断面図である。
図2】本発明の変形例になる円テーブル用ベアリングアッセンブリを示す断面図である。
図3】円テーブル部材を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態になる円テーブル装置を示す縦断面図であり、円テーブル部材の回転中心になる軸線Oを含む平面で円テーブル装置を切断した断面を表す。図3は、円テーブル部材を示す平面図であり、テーブル表側からみた状態を表す。円テーブル装置10は、円テーブル部材11と、蓋部材21と、ウォームホイール31と、アウタレース41と、ウォームギヤ51と、円テーブル本体61とを備える。
【0016】
まず回転体について説明する。円テーブル部材11は、円テーブル部材11の中心を表す軸線O回りに回転可能であり、軸線Oと同軸に配置される軸部12およびフランジ部13を有する。フランジ部13は、軸部12の一方端と一体結合し、フランジ部13の一方端面をテーブル表面13bという。またフランジ部13の一方端面をテーブル裏面13cという。テーブル裏面13cは環状平面であり、軸部12を囲繞する。以下の説明において、軸線O方向一方(テーブル表面13b側)を表側、表面側ともいい、軸線O方向他方(テーブル表面13bと反対側)を裏側、裏面側ともいう。
【0017】
軸部12は環状平面であるテーブル裏面13cから突出して延びる。フランジ部13から離れている軸部12の裏面側には、蓋部材21が着脱可能に取付固定される。蓋部材21は、軸部12から外径側に広がるフランジ状であり、フランジ部13との間に環状空間を区画する。そして蓋部材21は、軸部12と接続する表側端面22を、環状平面にされる。なお軸部12の裏面側外径縁には、裏側に指向する平坦な環状面12cが形成される。環状面12cには、シム14と、蓋部材21と、ウォームホイール31がこの順序で積層的に配置固定される。かかる固定は、裏側からボルト15がウォームホイール31と蓋部材21とシム14を貫通し、軸部12に形成される雌ねじ穴に螺合することにより行われる。なおボルト15を緩めることにより、ウォームホイール31と蓋部材21とシム14は円テーブル部材11から取り外し可能である。シム14は薄板であり、シム14自身の厚み寸法を交換・調整することで、後述のプリロードが調整される。
【0018】
本実施形態では、シム14と蓋部材21とウォームホイール31が環状に形成される。軸部12は、環状面12cを超えて裏側へさらに延びる延設部12dを含む。延設部12dは、シム14の中心孔と、蓋部材21の中心孔と、ウォームホイール31の中心孔を順次貫通し、ウォームホイール31から裏側へ突出する。
【0019】
ウォームホイール31よりも裏側には、円テーブル部材11を回転不能に固定するクランプ機構(図略)が設けられる。
【0020】
円テーブル部材11は中空の円筒形状にされる。かかる中空開口16は、軸部12およびフランジ部13を貫通して軸線Oと同軸に延びる。図示はしなかったが中空開口16には、円テーブル本体61からテーブル表面13bへ油圧を供給するロータリジョイント等が設置される。
【0021】
次に固定体について説明する。アウタレース41は、軸線O方向に互いに離れて同軸配置されるフランジ部13と蓋部材21の間に配置される環状部材である。アウタレース41の中心孔には軸部12が通される。この中心孔の内径は、フランジ部13の外径および蓋部材21の外径よりも小さいことから、円テーブル部材11は蓋部材21によってアウタレース41から抜け止めされている。アウタレース41の外径縁部はボルト48で円テーブル本体61に取付固定される。
【0022】
円テーブル本体61は、ウォームギヤ51を回転自在に支持する。ウォームギヤ51はウォームホイール31と噛合し、ウォームホイール31に回転を伝達する。これにより円テーブル部材11および蓋部材21は、ウォームホイール31とともに、軸線Oを中心として回転する。円テーブル部材11および蓋部材21を回転自在に支持するために、これら部材およびアウタレース41間には、3つのベアリングが設けられる。具体的には、軸線O方向に開いたフランジ部13とアウタレース41の隙間に第1スラストベアリングが設けられ、軸線O方向に開いた蓋部材21とアウタレース41の隙間に第2スラストベアリングが設けられ、軸線Oを中心とする半径方向に開いた軸部12とアウタレース41の隙間にラジアルベアリングが設けられる。
【0023】
アウタレース41は、フランジ部13のテーブル裏面13cと対向する表側端面43、および蓋部材21の表側端面22と対向する裏側端面44を有する。表側端面43および裏側端面44はそれぞれ、アウタレース41の内径縁に位置する環状平面である。第1スラストベアリングは、フランジ部13のテーブル裏面13cおよびアウタレース41の表側端面43に転がり接触する多数の中空転動体45を有する。本実施形態の中空転動体45は外周面および一端面を備える中空シリンダ形状のローラであったり、あるいは、外周面を備える両端開口のパイプ形状のローラであったりする。
【0024】
また第1スラストベアリングは、リテーナ(図3のリテーナ42)をさらに有する。リテーナはテーブル裏面13cと表側端面43の間に配置され、軸線Oを包囲する環状部材であって、各中空転動体45,45の同士の周方向間隔を保持する。なおリテーナは、後述する第2スラストベアリングおよびラジアルベアリングにもそれぞれ設けられる。
【0025】
第2スラストベアリングは、アウタレース41の裏側端面44および蓋部材21の表側端面22に転がり接触する多数の中実転動体46を有する。シム14の厚み寸法が調整されることにより、中空転動体45は軸線O方向両側のテーブル裏面13cおよび表側端面43にすきまなく接触し、アキシャル荷重のプリロードを調整される。中実転動体46についても同様である。本実施形態では、中空転動体45のころ径が中実転動体46のころ径よりも大きい。また本実施形態では、ラジアル転動体47のころ長が、中空転動体45のころ長および中実転動体46のころ長よりも大きい。
【0026】
ラジアルベアリングは、軸部12の外周面およびアウタレース41の内周面に転がり接触する多数のラジアル転動体47を有する。本実施形態では、中空転動体45と、中実転動体46と、ラジアル転動体47がすべてころである。ころとは、ころ直径およびころ長を備える概略円柱形状の転動体をいう。特にラジアル転動体47は、ニードルローラである。ニードルローラとは、一般的には、ころ直径が5mm以下であり、ころ長がころ直径の3倍以上ある特に長いローラをいう。あるいは図示しない変形例として、これら3種の転動体のうち少なくとも1つが他の形状であってもよい。
【0027】
本実施形態によれば、円テーブル部材11の表面にワークがチャッキングされて切削される際、中空転動体45がプリロードを付与されつつ円テーブル部材11のアキシャル荷重を受け持つことから、中空転動体45によって円テーブル部材11のガタツキが解消される。特に、円テーブル部材11の回転中に円テーブル部材11にチャッキングされたワークが切削加工される際に、円テーブル部材11の振動が解消され、切削の精度が向上する。
【0028】
次に本発明の変形例を説明する。図2は、本発明の変形例になる円テーブル用ベアリングアッセンブリを取り出して示す縦断面図である。図3は、図2のアッセンブリを示す平面図である。この変形例につき、前述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。この変形例では図示のように、円テーブル部材11と、蓋部材21と、アウタレース41と、中空転動体45と、中実転動体46と、ラジアル転動体47がひとまとまりに組み立てられて、アッセンブリ化される。変形例では、中空転動体45のころ径が中実転動体46のころ径と略等しい。
【0029】
中空転動体45を保持するリテーナ42bは、内径をアウタレース41の内径以上とされる。中実転動体46を保持するリテーナ42cも同様である。ラジアル転動体47を保持するリテーナ42dの軸線O方向寸法は、アウタレース41の軸線O方向厚みよりも大きくされる。これによりラジアル転動体47のころ長は、アウタレース41の中心孔になるラジアルベアリングの外側軌道面の軸線O方向寸法の同じか、略等しくされる。またリテーナ42b,42cの内周縁が、リテーナ42dの外周面と当接し、軸部12およびシム14から離隔される。ボルト15は、頭部を裏面側とし軸部を表面側として、蓋部材21とシム14を貫通し、軸部12の環状面12cに穿設された雌ねじ穴に螺合する。
【0030】
変形例の円テーブル用ベアリングアッセンブリ20によれば、第1スラストベアリングと第2スラストベアリングとラジアルベアリングが共通するアッセンブリ内に設けられていることから、円テーブル装置の組立において、円テーブル用ベアリングアッセンブリ20を円テーブル本体61に取り付けさえすればよく、円テーブル装置の組立効率が向上する。
【0031】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。例えば上述した1の実施形態から一部の構成を抜き出し、上述した他の実施形態から他の一部の構成を抜き出し、これら抜き出された構成を組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、工作機械において有利に利用される。
【符号の説明】
【0033】
10 円テーブル装置、 11 円テーブル部材、 12 軸部、
12d 延設部、 13 フランジ部、 13b テーブル表面、
13c テーブル裏面、 14 シム(プリロード調整部)、
15 ボルト、 16 中空開口、
20 円テーブル用ベアリングアッセンブリ、 21 蓋部材、
22 表側端面、 31 ウォームホイール、 41 アウタレース、
42 リテーナ、 43 表側端面、 44 裏側端面、
45 中空転動体(第1スラストベアリング)、
46 中実転動体(第2スラストベアリング)、
47 ラジアル転動体(ラジアルベアリング)、 51 ウォームギヤ、
61 円テーブル本体、 O 軸線。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-05-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円テーブルの表面側に設けられるフランジ部、および前記フランジ部から円テーブルの裏面側へ突出する軸部を有する円テーブル部材と、
前記フランジ部の外径よりも小さな内径の中心孔を有し、前記中心孔に前記軸部が通される環状のアウタレースと、
前記軸部の裏面側に着脱可能に固定される部材であって、前記アウタレースの前記中心孔の内径よりも大きな外径を有するフランジ状の蓋部材と、
前記フランジ部および前記アウタレースの間に設けられる第1スラストベアリングと、
前記アウタレースおよび前記蓋部材の間に設けられる第2スラストベアリングと、
前記軸部および前記アウタレースの間に設けられるラジアルベアリングとを備え、
前記第1スラストベアリングは、前記フランジ部の裏面および前記アウタレースの表側端面に転がり接触する多数の中空転動体を有し、
前記第2スラストベアリングは、前記アウタレースの裏側端面および前記蓋部材の表側端面に転がり接触する多数の中実転動体を有し、
前記ラジアルベアリングは、前記軸部の外周面および前記アウタレースの前記中心孔の内周面に転がり接触する多数のラジアル転動体を有する、円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項2】
前記軸部および前記蓋部材の間に介在し、前記フランジ部から前記蓋部材までの軸線方向寸法を調整して前記第1スラストベアリングが負担するプリロードを調整するプリロード調整部をさらに備える、請求項1に記載の円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項3】
前記蓋部材は、前記軸部に形成される雌ねじ穴に螺合するボルトによって、前記軸部の裏面側に脱着可能に固定される、請求項1または2に記載の円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項4】
前記中空転動体、前記中実転動体、および前記ラジアル転動体のうち少なくとも一はころである、請求項1~3のいずれかに記載の円テーブル用ベアリングアッセンブリ。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の円テーブル用ベアリングアッセンブリを具備する、円テーブル装置。