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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132877
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】保護具
(51)【国際特許分類】
   B43K 23/12 20060101AFI20220906BHJP
   B43K 23/00 20060101ALI20220906BHJP
   A45C 11/34 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
B43K23/12
B43K23/00 100P
A45C11/34 105
A45C11/34 101A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021031588
(22)【出願日】2021-03-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】521088664
【氏名又は名称】株式会社中山
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】宇佐見 彰大
(72)【発明者】
【氏名】上原 真理子
(72)【発明者】
【氏名】中山 高広
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045BA18
3B045CB01
3B045DA42
3B045DA49
(57)【要約】
【課題】収納された長軸部材の移動を抑制し、長軸部材の軸先を適切に保護する保護具を提供することを目的とする。
【解決手段】上記課題を解決する本願発明は、長軸部材Rを保護するための保護具Xであって、長軸部材Rの軸先R2を保護する軸先保護部1を備え、軸先保護部1は、長軸部材Rを貫入可能な筒状部11と、長軸部材Rの軸先R2を当接して支持する軸先受け部12と、を有し、筒状部11は、平板部材が巻き回されることにより形成され、軸先受け部12は、筒状部11の開口端に設けられる保護具である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長軸部材を保護するための保護具であって、
前記長軸部材の軸先を保護する軸先保護部を備え、
前記軸先保護部は、前記長軸部材を貫入可能な筒状部と、前記長軸部材の軸先を当接して支持する軸先受け部と、を有し、
前記筒状部は、平板部材が巻き回されることにより形成され、
前記軸先受け部は、前記筒状部の開口端に設けられる保護具。
【請求項2】
前記軸先受け部は皮革製の平板部材であって、
皮革の表側が前記軸先と当接するように設けられている請求項1に記載の保護具。
【請求項3】
前記軸先受け部は、前記筒状部と一体となって設けられる請求項1又は2に記載の保護具。
【請求項4】
前記軸先保護部は、先端が略円錐形状となる請求項1~3の何れかにに記載の保護具。
【請求項5】
前記筒状部を構成する平板部材の端部に、丸め加工が施される丸め部が設けられ、
前記丸め部は、平板部材を巻き回した際に前記筒状部の内周に位置する請求項1~4の何れかに記載の保護具。
【請求項6】
前記長軸部材の軸部を保護する保護具本体を備え、
前記保護具本体は、複数枚の平面部材を有し、
前記軸先保護部は、前記複数枚の平面部材によって挟持される請求項1~5の何れかに記載の保護具。
【請求項7】
前記保護具本体は、前記長軸部材の全体を覆うように設けられ、
前記平面部材には、内部に収納された前記長軸部材を視認可能な切り抜きが設けられる請求項6に記載の保護具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にガラスペンなどの脆性の長軸部材の軸先を保護して収納するための保護具に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラスペンは、その全部がガラスで形成された意匠性が高いペンであり、軸先をインクに浸すと毛細管現象によりインクがペン内部に充填されるように構成されている。
そのため、軸先が非常に繊細であり、異物による詰まりや、衝撃によって欠けが生じてしまうと、インクが正常に充填されず、ペンとしての機能が発揮できなくなってしまう。
【0003】
上記理由により、ガラスペンは取り扱いを慎重にせねばならず、外出時に持ち運んで使うには向かない。敢えて外出時に持ち運んで使用するためには、特許文献1に示すような軸先が保護される収納具に収納する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-15716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の収納具では、軸状文具を収納しやすくするために、上側開口部が下側開口部よりも広く構成されている。そのため、軸状文具は上側において自由に回動可能であり、軸状文具の軸先が動いてしまう。これは、通常のペンなどでは問題とはならないが、脆性の軸状文具にあっては軸先に傷がついてしまう可能性があり好ましくない。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みて、収納された長軸部材の移動を抑制し、長軸部材の軸先を適切に保護する保護具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明は、長軸部材を保護するための保護具であって、前記長軸部材の軸先を保護する軸先保護部を備え、前記軸先保護部は、前記長軸部材を貫入可能な筒状部と、前記長軸部材の軸先を当接して支持する軸先受け部と、を有し、前記筒状部は、平板部材が巻き回されることにより形成され、前記軸先受け部は、前記筒状部の開口端に設けられる保護具である。
【0008】
前記筒状部と前記軸先受け部によって、前記長軸部材を貫入させ、さらに軸先を当接させることができるため、収納状態における軸先の移動を抑制し、適切に保護することができるようになる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記軸先受け部は皮革製の平板部材であって、皮革の表側が前記軸先と当接するように設けられている。
前記軸先受け部に皮革を用いることによって、前記軸先への衝撃を吸収・軽減し、さらに皮革の表側が前記軸先に当接することによって、前記軸先と皮革との摩擦が大きくなり、前記軸先が当接した状態を保持しやすくすることができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記軸先受け部は、前記筒状部と一体となって設けられる。
これによって、前記軸先受け部の構成を単純にすることができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記軸先保護部は、先端が略円錐形状となる。
これによって、前記軸先がテーパ形状であっても、前記軸先を前記軸先保護部に適切に当接させることができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記筒状部を構成する平板部材の端部に、丸め加工が施される丸め部が設けられ、前記丸め部は、平板部材を巻き回した際に前記筒状部の内周に位置する。
これによって、前記長軸部材を前記筒状部に貫入する際の、前記筒状部材の内周がめくれ上がりを軽減することができるようになる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記長軸部材の軸部を保護する保護具本体を備え、前記保護具本体は、複数枚の平面部材を有し、前記軸先保護部は、前記複数枚の平面部材によって挟持される。
このような構成にすると、前記保護具本体によって、前記長軸部材の軸部も挟持した状態で保護することができるようになる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記保護具本体は、前記長軸部材の全体を覆うように設けられ、前記平面部材には、内部に収納された前記長軸部材を視認可能な切り抜きが設けられる。
このような構成によって、前記保護具本体が前記長軸部材の全体を覆っても、内部に収納された前記長軸部材を確認することができる。
【発明の効果】
【0015】
上記構成にすることによって、収納された長軸部材の移動を抑制し、長軸部材の軸先を適切に保護する保護具の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第一の実施形態に係る、保護具を分解した様子を表す模式図である。
図2】本発明の第一の実施形態に係る、軸先保護部の説明図である。
図3】本発明の第一の実施形態に係る、保護具の外観を表す図である。
図4】本発明の第二の実施形態に係る、保護具と軸先保護部の関係を表す模式図である。
図5】本発明の第二の実施形態に係る、保護具の外観を表す図である。
図6】本発明の第二の実施形態に係る、実施品を表す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて、本発明の各実施形態に係る保護具について説明する。説明は、本発明の構成要素に関する説明、本発明の使用方法に関する説明、本発明の変更例に関する説明の順に行う。
なお、以下に示す各実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の各実施形態に限定するものではない。また、以下の図面中において、符号Xは保護具を示している。
【0018】
≪第一の実施形態≫
まず、図1図3を用いて、本発明の第一の実施形態に係る構成を使用方法について述べる。
図1は、本実施形態に係る保護具Xを分解した様子を模式図で表している。なお、図1には、保護具Xによって保護される長軸部材Rも共に記載している。
本図に示すように、保護具Xは、長軸部材の軸先を保護する軸先保護部1と、長軸部材Rの全体を被覆可能な大きさを持つ2枚の平面部材2と、によって構成されおり、使用時には、軸先保護部1は2枚の平面部材2によって挟持される。
【0019】
長軸部材Rは、円柱中実形状の軸部R1と、軸部R1に接続して設けられる略テーパ形状の軸先R2と、を有しており、全体がガラス等の脆性部材によって構成されていることを想定している。
【0020】
図2に、軸先保護部1の構造を表す説明図を示す。図2に含まれる各図について詳述すると、図2(a)は軸先保護部1が展開された状態を表しており、図2(b)は軸先保護部1を巻き回した状態における側面図を表しており、図2(c)は軸先保護部1を巻き回した状態における斜視図を表している。
【0021】
図2(a)に示すように、軸先保護部1は略平面状であり、皮革製の平板部材によって形成されている。この際、図2(b)や図2(c)のように巻き回された状態において、革材の銀面(所謂表側)が内側となり、床面(所謂裏側)が外側となるように設けられている。
なお、軸先保護部1は、合皮によって形成されていても、ビニール等のプラスチックによって設けられていてもよいが、内側の素材と長軸部材Rとの摩擦力が大きくなることが好ましい。
また、図2(b)及び図2(c)に示すように、軸先保護部1は、中空筒状の筒状部11と、筒状部11の開口端に連接して設けられる逆円錐形状の軸先受け部12と、によって形成されている。なお、軸先受け部12が設けられない側の開口は、開口部Sとなり、ここにおいて長軸部材Rを貫入可能である。
【0022】
筒状部11は、中空筒状の部位であって、図2(a)に示す形状の皮革製の平板部材を、紙面左から右へ向かう方向Dへ向けて巻き回すことにより設けられる。これによって図2(c)に示すように内径を軸部R1の外径と略同一とした開口部Sが形成される。
また、図2(a)に示す筒状部11の端部には、丸め部13が設けられている。丸め部13は、図2(c)に示すように、巻き回された状態での筒状部11の内周で、開口部Sに近接する位置に位置する。
さらに、筒状部11のその他の端部にも丸め加工や面取り加工を施すことによれば、他部材との摩擦によって筒の形状が崩れることを軽減することができる。
【0023】
さらに、展開された状態に置ける筒状部11の開口部S側の辺は、方向Dに対して略水平に設けられている。これにより、開口部Sを形成する内周が、開口部Sの外周と同じ高さに位置するようになるため、長軸部材Rを開口部Sに貫入させやすくすることができる。
一方、展開された状態における筒状部11の開口部S側の辺を、方向Dに対して開口部Sの方向に向かう傾斜をつけて設けることによると、開口部Sがすり鉢状となり、長軸部材Rをより貫入させやすくすることができる。
【0024】
軸先受け部12は、筒状部11の開口部Sに対向する辺から延設されるように設けられており、筒状部11と同様に、図2(a)に示す形状の革材を、方向Dへ向けて巻き回すことにより形成される。
詳述すると、軸先受け部12は、高さが筒状部11よりも低い略平行四辺形状の革材によって形成されており、巻き回すことにより筒状部11と一体の逆円錐形状となる。
【0025】
図2(a)に示すように、展開された状態に置ける筒状部11及び筒状部11に延設される軸先受け部12の開口部Sと対向する辺と、軸先受け部12の開口部S側の辺は、方向Dに対して開口部Sの方向へ向かう傾斜をつけて設けられている。これにより、筒状部11及び軸先受け部12の内部に、段部を有するテーパ付きスクリュー形状の空隙を形成することができる。
このような構成によって、軸先R2をねじ込むようにして軸先受け部12に当接させることができるようになり、また、軸先R2の形状が多少変わっても、軸先受け部12の段部に当接するようになるため、軸先R2を開口部Sに貫入した状態で安定して保持することができるようになる。
【0026】
図3は、本実施形態に係る保護具Xの外観を4面から見た様子を表している。詳述すると、図3(a)は保護具Xを正面から見た図を表しており、図3(b)は保護具Xの右側面から見た図を表しており、図3(c)は、保護具Xの上面から見た平面図を表しており、図3(d)は保護具Xを底面から見た平面図を表している。
なお、保護具Xは対称的な構造をしているため、保護具Xの正面と背面、右側面と左側面はそれぞれ略同一の形状となる。
また、図3(b)、図3(c)及び図3(d)にみられる下方の膨らみは、内部に軸先保護部1が挟持されていることを表している。
【0027】
図3(a)に示す通り、保護具Xは正面視で略長方形状に構成されており、その角には耐久性を高めるために丸め加工が施されている。
【0028】
また、図1図3(a)に示すように、平面部材2には、それぞれ略同一位置に略同一形状の切り抜きHが設けられている。
本実施形態においては、平面部材2の高さ方向の上部、幅方向の中央に略楕円形状の切り抜きHが設けられているが、切り抜きHの位置・大きさ・形状はこれに限られず、内部に保持されている長軸部材Rを視認することができるようになっていればよい。
上記構成により、どちらの面から見ても内部に収納した長軸部材Rに裏からの光が当たり、長軸部材Rの意匠性をより生かすことができる。
【0029】
また、図1及び図3(b)に示すように、平面部材2は、略同一形状の革材である正面平面部材2aと、背面平面部材2bによって構成されている。そして、正面平面部材2aと、背面平面部材2bとは、軸先保護部1を底面方向に保持した状態で、後述する上端部21を除いた縁辺部同士(図の破線部分)が縫合されることによって接合されている。なお、接合の方法は縫合に限られず、接着剤を用いてもよい。
これにより、軸先保護部1は平面部材2によって挟持されることとなるが、軸先保護部1は、平面部材2と、接着剤によって固定されていることが好ましい。
【0030】
上端部21は、平面部材2の上端周辺の、2枚の平面部材2同士が縫合されない領域であって、正面平面部材2aと背面平面部材2bを引き離す方向に力を加えることによって、長軸部材Rを2枚の平面部材2の間に挿入可能とし、力を加えない状態では革材の弾性および復元性によって元の状態に戻るように構成されている。
好ましくは、上端部21は、平面部材2の最上端からその下方の1~3cmにかけて設けられる。
【0031】
以下、本発明の使用方法について記載する。本発明は、脆性の長軸部材Rを保護具Xに収納する目的を有する使用者によって使用される。なお、使用の態様は以下の記載に限られず、その順番は前後してもよい。
【0032】
まず、使用者は、切り抜きHを確認し、すでに保護具Xの内部に長軸部材Rが入っているかどうかを確認する。
【0033】
次に、使用者は、上端部21を押し広げることで、平面部材2の間に隙間を形成する。使用者は、保護具Xをその状態で保持したまま、保護具Xの内部に挟持されている軸先保護部1の開口部Sに向けて、長軸部材Rの軸先R2を挿入する。
【0034】
最後に、使用者は、長軸部材Rを開口部Sに挿入させた状態で巻き回すことによって、軸先R2を軸先保護部1に保持させる。その後、上端部21から手を放して保護具Xを閉じ、収納作業を完了する。
なお、使用者は、上記操作を逆に行うことによって、保護具Xから長軸部材Rの取り出し操作を行うことができる。
【0035】
上記構成と操作によって、使用者は、収納された長軸部材Rの移動を抑制し、長軸部材Rの軸先R2を適切に保護する保護具Xを利用することができる。
【0036】
なお、収納する長軸部材Rを添えた状態で平板状の軸先保護部1を方向Dへ巻き回すと、収納する長軸部材Rの形状に合わせた軸先保護部1を製造することができる。
【0037】
また、ストラップを設けることによれば、持ち運びの利便性をさらに高めることができる。
【0038】
≪第二の実施形態≫
以下、図4および図5を用いて、本発明の第二の実施形態に係る保護具Xについて述べる。
なお、前記の実施形態と同様の構成については、同じ符号を用いて説明を省略する。
また、図6には、本実施形態に係る保護具Xの実施品の写真を示す。
【0039】
図4は、本実施形態に係る保護具Xを分解した様子を模式図で表している。なお、図4には、保護具Xによって保護される長軸部材Rも共に記載している。
本図に示すように、保護具Xは、長軸部材Rの軸先R2を保護する軸先保護部1と、軸先R2の全体と、軸部R1の途中までを覆う2枚の半楕円部材3によって構成されており、軸先保護部1は、半楕円部材3の下端の近接位置において挟持される。
【0040】
図5は、本実施形態に係る保護具Xの外観を4面から見た様子を表している。詳述すると、図5(a)は保護具Xを正面から見た図を表しており、図5(b)は保護具Xの右側面から見た図を表しており、図5(c)は、保護具Xの上面から見た平面図を表しており、図5(d)は保護具Xを底面から見た平面図を表している。
なお、保護具Xは対称的な構造をしているため、保護具Xの正面と背面、右側面と左側面は略同一の形状となる。
また、図5(b)、図5(c)及び図5(d)にみられる下方の膨らみは、保護具Xの内部に軸先保護部1が挟持されていることを表している。
【0041】
図4及び図5(a)に示すように、半楕円部材は楕円形を短軸の部分で切断した半楕円形状となるように構成された皮革製の平面部材であって、切断したと見たときの短軸を端辺31とする。
図5(b)や図5(c)に示すように、半楕円部材3は、正面半楕円部材3aと、背面半楕円部材3bと、が略同一形状となるように設けられ、半楕円部材3同士は、対向した状態で、端辺31を除いた縁辺部が縫合されることによってそれぞれ接合される。
【0042】
端辺31は、少なくとも軸部R1断面の周長の半分よりも長く構成されており、側面から力を加えることで容易に変形可能である。これにより、ここにおいて軸先R2を端辺31の間に押し込むことにより長軸部材Rの挿入が可能となる。
【0043】
本実施形態でも、軸先受け部12によって軸先R2を保護することができる。
また、第一の実施形態に比べて、軸部R1の露出が大きいため、軸部R1の意匠性を損なわずに長軸部材Rを持ち運ぶことができるようになる。
さらに、第一の実施形態に比べて挿入口のアクセス性が良く、長軸部材Rの出し入れがしやすいという特徴がある。
【符号の説明】
【0044】
1 軸先保護部
11 筒状部
12 軸先受け部
13 丸め部
2 平面部材
2a 正面平面部材
2b 背面平面部材
21 上端部
3 半楕円部材
3a 正面半楕円部材
3b 背面半楕円部材
31 端辺
X 保護具
S 開口部
H 切り抜き
R 長軸部材
R1 軸部
R2 軸先
D 方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-10-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長軸部材を保護するための保護具であって、
前記長軸部材の軸先を保護する軸先保護部を備え、
前記軸先保護部は平板部材によって形成され、前記長軸部材を貫入可能な筒状部と、 記筒状部の開口端に一体形成され、前記長軸部材の軸先を当接して支持する軸先受け部と、を有し、
前記軸先保護部は、前記軸先受け部から前記筒状部に向けて方向を変えることなく巻き 回すことによって形成され、
前記軸先受け部は、平板状の状態において、巻き回す方向に対して傾斜をつけて設けら れる保護具。
【請求項2】
前記軸先受け部は皮革製の平板部材であって、
皮革の表側が前記軸先と当接するように設けられている請求項1に記載の保護具。
【請求項3】
前記軸先保護部は、先端が略円錐形状であり、内部に段部を有するテーパ付きスクリュ ー形状の空隙を形成する請求項1又は2に記載の保護具。
【請求項4】
前記筒状部を構成する平板部材の端部に、丸め加工が施される丸め部が設けられ、
前記丸め部は、平板部材を巻き回した際に前記筒状部の内周に位置する請求項1~3の何れかに記載の保護具。
【請求項5】
前記長軸部材の軸部を保護する保護具本体を備え、
前記保護具本体は、複数枚の平面部材を有し、
前記軸先保護部は、前記複数枚の平面部材によって挟持される請求項1~4の何れかに記載の保護具。
【請求項6】
前記保護具本体は、前記長軸部材の全体を覆うように設けられ、
前記平面部材には、内部に収納された前記長軸部材を視認可能な切り抜きが設けられる請求項5に記載の保護具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
筒状部11は、中空筒状の部位であって、図2(a)に示す形状の皮革製の平板部材を、紙面右から左へ向かう方向Dへ向けて巻き回すことにより設けられる。これによって図2(c)に示すように内径を軸部R1の外径と略同一とした開口部Sが形成される。
また、図2(a)に示す筒状部11の端部には、丸め部13が設けられている。丸め部13は、図2(c)に示すように、巻き回された状態での筒状部11の内周で、開口部Sに近接する位置に位置する。
さらに、筒状部11のその他の端部にも丸め加工や面取り加工を施すことによれば、他部材との摩擦によって筒の形状が崩れることを軽減することができる。