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特開2022-133070集約決済装置、集約決済方法、および集約決済プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133070
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】集約決済装置、集約決済方法、および集約決済プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/22 20120101AFI20220906BHJP
   G06Q 20/06 20120101ALI20220906BHJP
【FI】
G06Q20/22 310
G06Q20/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021031906
(22)【出願日】2021-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】舘 康二
(72)【発明者】
【氏名】高島 玲
(72)【発明者】
【氏名】阿部 一彬
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA15
5L055AA51
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる集約決済装置、集約決済方法および集約決済プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムは、集約決済装置100、利用者端末200、外部決済装置300および加盟店装置400と、を含む。集約決済装置100は、複数のファンディングソースによる支払い指示を利用者端末200から受け付けると、支払い金額およびファンディングソースごとの充当上限や充当順位などに基づいて、決済を行う複数のファンディングソースと、各ファンディングソースの利用金額またはポイントとを決定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付ける受付部と、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認する確認部と、
前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する決済部と
を備えたことを特徴とする集約決済装置。
【請求項2】
前記支払い指示に対する支払い金額、および前記複数のファンディングソースごとの充当上限に基づいて、前記支払い指示に対する決済を行う前記複数のファンディングソース、および前記複数のファンディングソースの各々に対する利用金額またはポイントを決定する決定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の集約決済装置。
【請求項3】
前記充当上限は、前記利用者が保有する前記複数のファンディングソースごとの金額またはポイントの残高であることを特徴とする請求項2に記載の集約決済装置。
【請求項4】
前記残高を前記第2のコンピュータから取得する取得部をさらに備え、
前記決定部はさらに、予め取得された前記残高と、前記支払い指示に応答して取得された前記残高とを比較して一致しない場合、前記支払い指示に対する決済は不可であることを決定することを特徴とする請求項3に記載の集約決済装置。
【請求項5】
前記決定部は、前記複数のファンディングソースに対する充当順位にさらに基づいて、決済を行う前記複数のファンディングソースを決定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の集約決済装置。
【請求項6】
前記充当上限および前記充当順位は、前記利用者によって予め設定されることを特徴とする請求項5に記載の集約決済装置。
【請求項7】
前記決済部はさらに、前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に基づく支払い処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の集約決済装置。
【請求項8】
前記決済部はさらに、前記支払い指示に対する決済をキャンセルする場合、前記複数のファンディングソースを元の状態に戻すために、前記複数のファンディングソースの各々に対する処理の全部または一部をロールバックする処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の集約決済装置。
【請求項9】
集約決済装置が、
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付け、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、
前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する
処理を実行することを特徴とする集約決済方法。
【請求項10】
集約決済装置に、
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付け、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、
前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する
処理を実行させることを特徴とする集約決済プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、集約決済装置、集約決済方法、および集約決済プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子マネーの普及に伴い、様々な種類の電子マネーが存在する。利用者は、1つの電子マネーを選択する必要はなく、複数の電子マネーを利用することも少なくない。
【0003】
また、サービスによっては、利用者が買い物などをした場合に付与されるポイント、仮想通貨や銀行口座の現金などを電子マネーにチャージすることもできる。このように、利用者は現金を持たずとも、様々なファンディングソース(支払い原資)によって商品購入やサービス利用の際の支払いを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-149136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電子マネーやポイントは種類によって利用できる店舗やサービスが異なったり、一度に利用できる金額が決まっていたりする場合などもあるため、複数の電子マネーやポイントの残高が少しずつ残ってしまうことがある。また、ポイントの種類によっては、有効期限が設定されている場合もあり、利用されないまま失効してしまうこともある。そのため、複数の電子マネーやポイントをまとめて1つの支払いに利用したいというニーズがある。
【0006】
そこで、一つの側面では、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる集約決済装置、集約決済方法、および集約決済プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付ける受付部と、支払い指示に対する決済の可否を、複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認する確認部と、複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、支払い指示に対する決済を複数の第2のコンピュータに依頼する決済部とを備えたことを特徴とする集約決済装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、集約決済装置が、複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受信し、支払い指示に対する決済の可否を、複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、支払い指示に対する決済を複数の第2のコンピュータに依頼する処理を実行することを特徴とする集約決済方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、集約決済装置に、複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受信し、支払い指示に対する決済の可否を、複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、支払い指示に対する決済を複数の第2のコンピュータに依頼する処理を実行させることを特徴とする集約決済プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
一つの側面では、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る集約決済装置100の機能構成例を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係るマルチファンディングソースによる集約決済の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る集約決済処理の流れを示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係る集約決済装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の部位には、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0013】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.実施形態
1.1.システム構成例
1.2.機能構成例
1.3.機能の概要
1.4.機能の流れ
2.ハードウェア構成例
3.まとめ
4.効果
【0014】
<1.実施形態>
<<1.1.システム構成例>>
まず、本実施形態に係る情報処理システムの構成例について説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。図1に示すように、情報処理システムは、集約決済装置100、利用者端末200、外部決済装置300-1~300-n(nは任意の整数。以下、まとめて「外部決済装置300」という)、および加盟店装置400を含む。図1に示すように、集約決済装置100と、利用者端末200、外部決済装置300、および加盟店装置400とはネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。なお、ネットワークNは、有線、無線を問わず、インターネットなどの各種通信網を採用することができる。
【0015】
集約決済装置100は、例えば、本実施形態に係る集約決済サービスなどを提供するサービス提供者によって管理されるコンピュータである。集約決済装置100は、複数のファンディングソースによる支払い指示を利用者端末200から受け付けると、支払い金額およびファンディングソースごとの充当上限や充当順位などに基づいて、決済を行う複数のファンディングソースと、各ファンディングソースの利用金額またはポイントとを決定する。
【0016】
そして、集約決済装置100は、決定したファンディングソースごとに、対応する外部決済装置300に決済可否を確認し、ファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、外部決済装置300の各々に決済を依頼する。これにより、利用者から集約決済サービスのサービス提供者への支払いが行われる。
【0017】
また、集約決済装置100は、外部決済装置300の各々に対する決済が完了すると、支払い指示に基づいて支払先である加盟店装置400に対して支払い処理を実行する。これにより、集約決済サービスのサービス提供者から支払先である加盟店への支払いが行われる。なお、加盟店装置400に対する支払いは、利用者端末200から支払い指示を受け付けた際にリアルタイムで行われてもよいし、事後的に行われてもよい。
【0018】
なお、集約決済装置100は、クラウドコンピューティングサービスの提供者によって管理されるクラウドサーバ装置であってもよいし、複数台のコンピュータで構成される分散型コンピューティングシステムであってもよい。集約決済装置100の機能構成の詳細については後述する。
【0019】
利用者端末200は、利用者が所有し使用する端末である。利用者端末200は、スマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)などのモバイル端末であってもよいし、利用者の自宅などに設置されるデスクトップPCやノートPCなどであってもよい。
【0020】
利用者は、利用者端末200を用いて、集約決済装置100などによって提供され、利用者端末200にインストールされたアプリケーションを介して、複数のファンディングソースによる支払い指示を入力する。
【0021】
外部決済装置300は、集約決済サービスなどを提供するサービス提供者以外の外部の決済サービスを提供する決済サービス会社などによって管理されるコンピュータである。外部決済装置300は、決済サービス会社ごとに外部決済装置300-1~300-nといったように複数台あり得る。
【0022】
外部決済装置300は、集約決済装置100からの要求に応じて残高照会を実行し、利用者が保有するファンディングソースの金額やポイントの残高を集約決済装置100に返す。また、外部決済装置300は、集約決済装置100からの要求に応じて、利用者に対する信用照会(オーソリ:オーソリゼーション)を実行し、決済可否を回答する。
【0023】
なお、外部決済装置300は、利用者の支払いが複数のファンディングソースによるものかなどを認識する必要はなく、集約決済装置100からの決済依頼に基づいて、利用者が保有する金額またはポイント残高から利用分の金額またはポイントを引き落とす。すなわち、個々の外部決済装置300は、集約決済装置100から依頼された単一の決済を、通常の決済と同様に実行する。
【0024】
加盟店装置400は、外部決済装置300によって提供される決済サービスに加盟している店舗などによって管理されるコンピュータである。加盟店装置400は、集約決済装置100からの支払いを受け付け、外部決済装置300に決済依頼を行う。これにより、集約決済サービスのサービス提供者から加盟店への支払いが行われる。
【0025】
なお、図1では、本実施形態に係る情報処理システムとして、集約決済装置100、利用者端末200、外部決済装置300、および加盟店装置400の4種類の情報処理装置を含むように示している。しかしながら、本実施形態に係る情報処理システムは、使用形態によって、その他の情報処理装置を含んでもよいし、集約決済装置100などをさらに細かく複数の装置に分散させて構成してもよい。
【0026】
<<1.2.機能構成例>>
次に、本実施形態に係る集約決済装置100の機能構成例について説明する。図2は、本実施形態に係る集約決済装置100の機能構成例を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る集約決済装置100は、記憶部110、受付部120、取得部130、決定部140、確認部150、決済部160、および制御部170を備える。
【0027】
(記憶部110)
本実施形態に係る記憶部110は、各種プログラムやデータを一時的または恒常的に記憶するための記憶領域である。記憶部110には、集約決済装置100が各種機能を実行するためのプログラムやデータが記憶されてよい。具体的な一例として、記憶部110には、本実施形態に係る集約決済サービスを利用者に提供するためのプログラムやデータ、利用者や各ファンディングソースに関するデータ、および各種設定などを管理するための管理データなどが記憶されてよい。もちろん、上記はあくまで一例であり、記憶部110は、記憶するデータの種別を特に限定することなく様々な情報を記憶できる。記憶部110は、記憶装置の一例であり、例えば、メモリやハードディスクなどである。
【0028】
(受付部120)
本実施形態に係る受付部120は、複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を利用者端末200から受け付ける。なお、支払い指示に対する決済を行う複数のファンディングソースおよび各ファンディングソースの利用金額またはポイントは、支払い指示の中で指示されてもよい。
【0029】
(取得部130)
本実施形態に係る取得部130は、受付部120によって受け付けられた支払い指示の支払い者である利用者が保有する複数のファンディングソースごとの金額またはポイントの残高を、各ファンディングソースに対応する外部決済装置300に要求し取得する。
【0030】
(決定部140)
本実施形態に係る決定部140は、受付部120によって受け付けられた支払い指示に対する支払い金額、および複数のファンディングソースごとの充当上限に基づいて、支払い指示に対する決済を行う複数のファンディングソース、および各ファンディングソースの利用金額またはポイントを決定する。
【0031】
なお、支払い指示の中で、決済を行う複数のファンディングソース、および各ファンディングソースの利用金額またはポイントが指示されている場合、決定部140は、支払い指示に従って、決済を行うファンディングソース、および利用金額またはポイントを決定する。
【0032】
また、充当上限は、利用者が保有する複数のファンディングソースごとの金額またはポイントの残高である。または、充当上限は、利用者によって設定されてもよく、利用者の設定上限より残高があっても、利用者の設定上限内で金額やポイントが充当される。このように、決定部140は、充当上限より多い金額やポイントを充当しないように制御する。
【0033】
また、決定部140は、予め取得された残高と、支払い指示に応答して取得された残高とを比較して一致しない場合、支払い指示に対する決済は不可であることを決定する。これは、いわゆる排他制御であり、他のプロセスによって既に引き落とされた残高に対して決済を行い、残高がマイナスになってしまうことなどを防止するためである。そのため、決定部140は、決済依頼の直前に取得された残高と、予め取得された残高とを比較して一致しない場合は、他のプロセスによって既に残高の引き落としが行われたと判断し、決済を行わないように制御する。
【0034】
また、決定部140は、複数のファンディングソースに対する充当順位にさらに基づいて、決済を行う複数のファンディングソースを決定することもできる。なお、複数のファンディングソースに対する充当上限および充当順位は、利用者が予め設定することもできる。また、充当上限および充当順位は、利用者が利用する店舗やサービスごとに設定されてもよく、決定部140は、支払い指示に基づいて、利用された店舗やサービスを判断し、決済を行う複数のファンディングソースを決定する際に、都度、充当上限および充当順位を決定してもよい。
【0035】
(確認部150)
本実施形態に係る確認部150は、受付部120によって受け付けられた支払い指示に対する決済の可否を、決定部140によって決定された各ファンディングソースに対応する外部決済装置300に確認する。
【0036】
(決済部160)
本実施形態に係る決済部160は、複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、支払い指示に対する決済を、各ファンディングソースに対応する外部決済装置300に依頼する。また、この場合、決済部はさらに、支払い指示に基づいて、支払先である加盟店装置400に対して支払い処理を実行する。
【0037】
(制御部170)
本実施形態に係る制御部170は、集約決済装置100全体を司る処理部であり、集約決済装置100が備える各構成を制御する。
【0038】
以上、本実施形態に係る集約決済装置100の機能構成例について説明した。なお、図2を用いて説明した上記の機能構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る集約決済装置100の機能構成は係る例に限定されない。例えば、集約決済装置100は、必ずしも図2に示す構成の全てを備えず、一部の構成を集約決済装置100とは異なる別のコンピュータに備えることもできる。また、集約決済装置100は、複数の構成を1つの構成として備えてもよい。本実施形態に係る集約決済装置100の機能構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
【0039】
また、各構成要素の機能を、CPU(Central Proccessing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読み出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。したがって、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜利用する構成を変更することが可能である。また、集約決済装置100のハードウェア構成の一例については後述される。
【0040】
<<1.3.機能の概要>>
次に、図3を用いて、本実施形態に係る集約決済装置100が動作主体となって実行される集約決済サービス(集約決済機能)について説明する。図3は、本実施形態に係るマルチファンディングソースによる集約決済の一例を示す図である。
【0041】
図3では、例えば、利用者が1500円分の買い物をし、複数のファンディングソースによって支払いを行う場合を説明する。なお、利用者端末200には、予め、集約決済装置100などによって提供された、集約決済サービスを利用するためのアプリケーションがインストールされている。
【0042】
まず、利用者は、利用者端末200を介して、支払い方法として複数のファンディングソースによる支払いを指定する。この際、決済を行う複数のファンディングソースや各ファンディングソースの利用金額またはポイントを併せて指定してもよい。
【0043】
利用者が、決済を行うファンディングソースなどを指定する場合、例えば、利用者端末200のディスプレイに表示されたアプリケーションに、利用者が利用可能なファンディングソースがアイコンなどで表示されてよい。これにより、利用者は利用可能なファンディングソースを把握し、支払い方法として指定できる。
【0044】
また、当該アプリケーションに、利用者が保有する各ファンディングソースの金額またはポイントの残高が表示されてよい。これにより、利用者は各ファンディングソースの残高を把握し、どのファンディングソースでどれだけの金額やポイントを利用して支払いを行うかを指定できる。
【0045】
次に、利用者によって、支払い方法として複数のファンディングソースによる支払いが指定されると、利用者端末200は支払い指示を集約決済装置100に送信する。なお、決済を行う複数のファンディングソースや各ファンディングソースの利用金額またはポイントが指定されている場合、利用者端末200は、支払い指示の中で併せて各指定を指示できる。
【0046】
次に、集約決済装置100は、支払い指示を受信すると、図3の集約決済装置100の吹き出し内に示すように、支払い指示に対する決済を行う複数のファンディングソース、および各ファンディングソースの利用金額またはポイントを決定する。
【0047】
図3の例では、ファンディングソース(1)が充当順位1位のファンディングソースであり、保有金額3120円中の500円が利用金額として決定されたことを示している。この500円という金額は、利用者によって予め設定されたファンディングソース(1)に対する充当上限である。
【0048】
なお、当該充当上限は利用者によって必ずしも指定される必要はない。充当上限が利用者によって指定されない場合、充当上限は、利用者が保有するファンディングソースごとの金額またはポイントの残高であり、各ファンディングソースに対応する外部決済装置300から取得される。
【0049】
しかしながら、充当上限が利用者によって指定されている場合であっても、残高より多い金額やポイントは充当されないように集約決済装置100によって制御される。または、利用者が利用者端末200を用いて利用金額やポイントを指定する際に、残高より多い金額やポイントを設定できないように制御されてもよい。
【0050】
また、ファンディングソース(6)~(8)は金額ではなくポイント(P)であり、図3の例では、1P=1円として、充当上限内で利用ポイントが決定される。
【0051】
なお、決済を行うファンディングソースが支払い指示の中で利用者によって指示されている場合、決定部140は、支払い指示に従って、決済を行うファンディングソース、および利用金額またはポイントを決定する。
【0052】
一方、決済を行うファンディングソースなどが支払い指示の中で指示されていない場合、決定部140は、支払い金額、および複数のファンディングソースごとの充当上限および充当順位に基づいて、決済を行うファンディングソース、および利用金額またはポイントを決定する。なお、支払い金額は、支払い指示の中で指示される。
【0053】
より具体的には、図3の集約決済装置100の吹き出し内に示すように、支払い金額に対して、充当上限内で利用金額またはポイントが決定される。図3の例では、集約決済装置100は、充当順位に基づいてファンディングソース(1)から順番に、充当上限内で500円、209円、120円・・・と充当し、合計金額が支払い金額の1500円になるまで、決済を行うファンディングソースを決定する。
【0054】
なお、図3の例では、8種類のファンディングソースが決済を行うファンディングソースとして決定されたため、8種類のファンディングソースのみ示しているが、利用者が決済を行うファンディングソースは、当然ながら8種類に限定されない。
【0055】
次に、決済を行うファンディングソースが決定されると、集約決済装置100は、各ファンディングソースに対応する外部決済装置300に、各ファンディングソースに対する利用金額またはポイントでの決済可否を確認する。
【0056】
なお、決済可否の確認の前に、利用者が保有する各ファンディングソースの金額またはポイントの残高を外部決済装置300の各々から取得し、予め取得された残高と比較できる。これにより、残高が一致しない場合、集約決済装置100は、外部決済装置300の各々に対して決済可否を確認することなく、支払い指示に対する決済は不可であることを決定できるので、外部決済装置300の各々に対して余計な負荷をかけなくて済む。
【0057】
そして、ファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、集約決済装置100は、各ファンディングソースに対して決済を依頼する。また、集約決済装置100は、支払先である加盟店装置400に対して支払い処理を実行する。
【0058】
<<1.4.機能の流れ>>
次に、図4を用いて、本実施形態に係る集約決済処理の手順について説明する。図4は、本実施形態に係る集約決済処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す集約決済処理は、利用者が、商品購入やサービス利用の際の支払いを行うために、利用者端末200を用いて、集約決済装置100などによって提供されるアプリケーションやWebサイトにアクセスおよびログインし、集約決済サービスを利用するためのユーザインタフェース(UI)が利用者端末200に表示されたところから開始される。
【0059】
まず、図4に示すように、利用者は、利用者端末200を介して、支払い方法として複数のファンディングソースによる支払いを指定する(ステップS101)。なお、支払い金額や支払先は、オンラインショップでの商品購入などの場合はデータ連携により既に指定されていてもよいし、ステップS101の前後でQRコード(登録商標)などの読み込みにより指定されてもよい。
【0060】
次に、利用者端末200は、複数のファンディングソースによる支払い指示を集約決済装置100に送信する(ステップS102)。この際、利用者端末200は、支払い金額の他、利用者によって指定された、支払いを行う複数のファンディングソースおよび各ファンディングソースの利用金額またはポイントを併せて集約決済装置100に送信することもできる。
【0061】
なお、支払いを行うファンディングソースなどの指定は、例えば、集約決済サービスを利用するためのUIに、利用者が現在利用可能なファンディングソース、および保有する金額またはポイントの残高が表示され、これらの表示内容に基づいて利用者によって指定されることにより行われる。
【0062】
次に、集約決済装置100は、複数のファンディングソースによる支払い指示を利用者端末200から受信していない場合(ステップS103:No)、支払い指示の受信を待つ。一方、支払い指示を受信した場合(ステップS103:Yes)、集約決済装置100は、支払い指示に対する決済を行う複数のファンディングソース、および各ファンディングソースの利用金額またはポイントを決定する(ステップS104)。
【0063】
なお、ステップS104における決済を行うファンディングソースなどの決定は、ステップS103で受信した支払い指示の中で指定されている場合は、支払い指示に従う。一方、支払い指示の中で指定されていない場合は、支払い金額、複数のファンディングソースごとの充当上限および充当順位に基づいて、決済を行うファンディングソースおよび利用金額またはポイントを決定する。
【0064】
次に、集約決済装置100は、ステップS104で決定した各ファンディングソースに対応する外部決済装置300から、利用者が保有する各ファンディングソースの金額やポイントの残高を取得する(ステップS105)。厳密には、外部決済装置300で残高照会が実行され、取得された残高が集約決済装置100に送信される。
【0065】
次に、集約決済装置100は、ステップS105で取得した残高と、利用者が図4に示す集約決済処理を実行するためにアプリケーションなどを起動した際などに予め取得しておいた残高とを比較してチェックする(ステップS106)。
【0066】
ステップS106で残高を比較した結果、ステップS105で取得した残高と予め取得しておいた残高とが一致しない場合(ステップS107:No)、集約決済装置100は、決済不可としてエラーメッセージを利用者端末200に送信する(ステップS108)。
【0067】
次に、利用者端末200は、エラーメッセージを集約決済装置100から受信していない場合(ステップS109:No)、エラーメッセージの受信を待つ。一方、エラーメッセージを受信した場合(ステップS109:Yes)、利用者端末200は、例えば、ディスプレイにエラーメッセージを表示する(ステップS110)。
【0068】
ステップS110の後、図4に示す集約決済処理は終了するが、利用者は、エラーメッセージによってエラー内容を確認し、再度、支払い指示の送信(ステップS102)からやり直すこともできる。
【0069】
一方、ステップS106で残高を比較した結果、ステップS105で取得した残高と予め取得しておいた残高とが一致する場合(ステップS107:Yes)、集約決済装置100は、ステップS104で決定した各ファンディングソースに対する決済可否を、各ファンディングソースに対応する外部決済装置300に確認する(ステップS111)。その後、外部決済装置300ではファンディングソースに対する信用照会が実行され、決済可否が回答される。
【0070】
ステップS111で決済可否を確認した結果、ステップS104で決定した複数のファンディングソースに対して1つでも決済が不可であるファンディングソースがある場合(ステップS112:No)、集約決済装置100は、決済不可としてエラーメッセージを利用者端末200に送信する(ステップS108)。
【0071】
一方、ステップS111で決済可否を確認した結果、ステップS104で決定した全てのファンディングソースに対して決済が可能である場合(ステップS112:Yes)、集約決済装置100は、ファンディングソースごとに、各ファンディングソースに対応する外部決済装置300に決済を依頼する(ステップS113)。これにより、外部決済装置300で利用者が保有する金額またはポイント残高から利用分の金額またはポイントが引き落とされる。
【0072】
次に、集約決済装置100は、支払い指示に基づいて支払先である加盟店装置400に対して支払い処理を実行する(ステップS114)。ステップS114の実行後、図4に示す集約決済処理は終了する。
【0073】
なお、図4に示す集約決済処理は終了後などに、例えば、利用者によって購入商品が返品されるなどし、売り上げを取り消す場合、集約決済装置100は、これを受け付けないように制御できる。または、この場合、集約決済装置100は、図4に示す集約決済処理の全部または一部をロールバックし、各ファンディングソースを元の状態に戻すことができる。
【0074】
<2.ハードウェア構成例>
次に、本実施形態に係る集約決済装置100のハードウェア構成例について説明する。図5は、本実施形態に係る集約決済装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図5を参照すると、集約決済装置100は、例えば、プロセッサ801と、ROM802と、RAM803と、ホストバス804と、ブリッジ805と、外部バス806と、インターフェース807と、入力装置808と、出力装置809と、ストレージ810と、ドライブ811と、接続ポート812と、通信装置813と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。なお、本実施形態に係る集約決済装置100以外の装置である、利用者端末200、外部決済装置300、および加盟店装置400も、図5に示すハードウェア構成例と同様または類似の構成をとることができる。
【0075】
(プロセッサ801)
プロセッサ801は、例えば、演算処理装置または制御装置として機能し、ROM802、RAM803、ストレージ810、またはリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般またはその一部を制御する。
【0076】
(ROM802、RAM803)
ROM802は、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータなどを格納する手段である。RAM803には、例えば、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータなどが一時的または永続的に格納される。
【0077】
(ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807)
プロセッサ801、ROM802、RAM803は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス804を介して相互に接続される。一方、ホストバス804は、例えば、ブリッジ805を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス806に接続される。また、外部バス806は、インターフェース807を介して種々の構成要素と接続される。
【0078】
(入力装置808)
入力装置808には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、およびレバーなどが用いられる。さらに、入力装置808としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。また、入力装置808には、マイクロフォンなどの音声入力装置が含まれる。
【0079】
(出力装置809)
出力装置809は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、または有機ELなどのディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホンなどのオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、またはファクシミリなど、取得した情報を利用者に対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置である。また、本実施形態に係る出力装置809は、触覚刺激を出力することが可能な種々の振動デバイスを含む。
【0080】
(ストレージ810)
ストレージ810は、各種のデータを格納するための装置である。ストレージ810としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどが用いられる。
【0081】
(ドライブ811)
ドライブ811は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、またはリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
【0082】
(接続ポート812)
接続ポート812は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS-232Cポート、または光オーディオ端子などのような外部接続機器902を接続するためのポートである。
【0083】
(通信装置813)
通信装置813は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線または無線LAN、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または各種通信用のモデムなどである。
【0084】
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディアなどである。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、または電子機器などであってもよい。
【0085】
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、またはICレコーダなどである。
【0086】
なお、本実施形態に係る記憶部110は、ROM802やRAM803、ストレージ810によって実現される。また、プロセッサ801によって実現される本実施形態に係る制御部170が、受付部120、取得部130、決定部140、確認部150、および決済部160を実現する各制御プログラムを、ROM802やRAM803などから読み出し実行する。また、通信装置813によって、ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807を介して、外部装置とのデータの送受信が行われる。
【0087】
<3.まとめ>
以上説明したように、集約決済装置100は、複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を利用者端末200から受け付ける受付部120と、支払い指示に対する決済の可否を、複数のファンディングソースの各々に対応する複数の外部決済装置300に確認する確認部150と、複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、支払い指示に対する決済を複数の外部決済装置300に依頼する決済部160とを備える。
【0088】
これにより、利用者は、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0089】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0090】
<4.効果>
上述したように、集約決済装置100は、以下のような構成を取り様々な効果を奏し得る。しかしながら、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
【0091】
(1)複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付ける受付部120と、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認する確認部150と、
前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する決済部160と
を備えたことを特徴とする集約決済装置100。
【0092】
これにより、集約決済装置100は、1つの支払い指示に対する決済を複数のファンディングソースに対して依頼するので、利用者は、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0093】
(2)前記支払い指示に対する支払い金額、および前記複数のファンディングソースごとの充当上限に基づいて、前記支払い指示に対する決済を行う前記複数のファンディングソース、および前記複数のファンディングソースの各々に対する利用金額またはポイントを決定する決定部140をさらに備えたことを特徴とする前記(1)に記載の集約決済装置100。
【0094】
これにより、集約決済装置100は、支払い金額に達するまで、各ファンディングソースの充当上限内で利用金額およびポイントを決定するので、利用者は、より容易に、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0095】
(3)前記充当上限は、前記利用者が保有する前記複数のファンディングソースごとの金額またはポイントの残高であることを特徴とする前記(2)に記載の集約決済装置100。
【0096】
これにより、集約決済装置100は、支払い金額に達するまで、利用者が保有する各ファンディングソースの残高内で利用金額およびポイントを決定するので、利用者は、より容易に、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0097】
(4)前記残高を前記第2のコンピュータから取得する取得部130をさらに備え、
前記決定部140はさらに、予め取得された前記残高と、前記支払い指示に応答して取得された前記残高とを比較して一致しない場合、前記支払い指示に対する決済は不可であることを決定することを特徴とする前記(3)に記載の集約決済装置100。
【0098】
これにより、集約決済装置100は、ファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合のみ決済依頼を行うので、利用者は、決済可能な複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0099】
(5)前記決定部は、前記複数のファンディングソースに対する充当順位にさらに基づいて、決済を行う前記複数のファンディングソースを決定することを特徴とする前記(2)乃至(4)のいずれか1つに記載の集約決済装置100。
【0100】
これにより、集約決済装置100は、支払い金額に達するまで、各ファンディングソースの充当順位および充当上限内で利用金額およびポイントを決定するので、利用者は、より容易に、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0101】
(6)前記充当上限および前記充当順位は、前記利用者によって予め設定されることを特徴とする前記(5)に記載の集約決済装置100。
【0102】
これにより、利用者は、利用するファンディングソースや金額およびポイントを自由に指定して、複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0103】
(7)前記決済部160はさらに、前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に基づく支払い処理を実行することを特徴とする前記(1)に記載の集約決済装置100。
【0104】
これにより、集約決済装置100は、ファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合のみ支払い処理を実行するので、利用者は、決済可能な複数のファンディングソースをまとめて1つの支払いに利用できる。
【0105】
(8)前記決済部160はさらに、前記支払い指示に対する決済をキャンセルする場合、前記複数のファンディングソースを元の状態に戻すために、前記複数のファンディングソースの各々に対する処理の全部または一部をロールバックする処理を実行することを特徴とする前記(1)に記載の集約決済装置100。
【0106】
これにより、集約決済装置100は、複数のファンディングソースをまとめた1つの支払いに対しても、支払いおよび決済のキャンセルを行うことができる。
【0107】
(9)集約決済装置100が、
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付け、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、
前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する
処理を実行することを特徴とする集約決済方法。
【0108】
(10)集約決済装置100に、
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付け、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、
前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する
処理を実行させることを特徴とする集約決済プログラム。
【符号の説明】
【0109】
100 集約決済装置
110 記憶部
120 受付部
130 取得部
140 決定部
150 確認部
160 決済部
170 制御部
200 利用者端末
300 外部決済装置
400 加盟店装置
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付ける受付部と、
前記支払い指示に基づいて、前記利用者によって利用された店舗およびサービスの少なくとも1つを判定し、
前記判定された店舗およびサービスの少なくとも1つごとに設定された充当上限または充当順位に基づいて、決済を行う前記複数のファンディングソースを決定する決定部と、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記決定された複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認する確認部と、
前記決定された複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する決済部と
を備えたことを特徴とする集約決済装置。
【請求項2】
前記支払い指示に対する支払い金額、および前記複数のファンディングソースごとの充当上限に基づいて、前記支払い指示に対する決済を行う前記複数のファンディングソース、および前記複数のファンディングソースの各々に対する利用金額またはポイントを決定する決定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の集約決済装置。
【請求項3】
前記充当上限は、前記利用者が保有する前記複数のファンディングソースごとの金額またはポイントの残高であることを特徴とする請求項2に記載の集約決済装置。
【請求項4】
前記残高を前記第2のコンピュータから取得する取得部をさらに備え、
前記決定部はさらに、予め取得された前記残高と、前記支払い指示に応答して取得された前記残高とを比較して一致しない場合、前記支払い指示に対する決済は不可であることを決定することを特徴とする請求項3に記載の集約決済装置。
【請求項5】
前記充当上限および前記充当順位は、前記利用者によって予め設定されることを特徴とする請求項に記載の集約決済装置。
【請求項6】
前記決済部はさらに、前記複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に基づく支払い処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の集約決済装置。
【請求項7】
前記決済部はさらに、前記支払い指示に対する決済をキャンセルする場合、前記複数のファンディングソースを元の状態に戻すために、前記複数のファンディングソースの各々に対する処理の全部または一部をロールバックする処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の集約決済装置。
【請求項8】
集約決済装置が、
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付け、
前記支払い指示に基づいて、前記利用者によって利用された店舗およびサービスの少なくとも1つを判定し、
前記判定された店舗およびサービスの少なくとも1つごとに設定された充当上限または充当順位に基づいて、決済を行う前記複数のファンディングソースを決定し、
前記支払い指示に対する決済の可否を、前記決定された複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、
前記決定された複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する
処理を実行することを特徴とする集約決済方法。
【請求項9】
集約決済装置に、
複数のファンディングソースによる利用者の支払い指示を第1のコンピュータから受け付け、
前記支払い指示に基づいて、前記利用者によって利用された店舗およびサービスの少なくとも1つを判定し、
前記判定された店舗およびサービスの少なくとも1つごとに設定された充当上限または充当順位に基づいて、決済を行う前記複数のファンディングソースを決定し、 前記支払い指示に対する決済の可否を、前記決定された複数のファンディングソースの各々に対応する複数の第2のコンピュータに確認し、
前記決定された複数のファンディングソースの全てに対して決済が可能である場合、前記支払い指示に対する決済を前記複数の第2のコンピュータに依頼する
処理を実行させることを特徴とする集約決済プログラム。