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特開2022-133074弁動作異常検知システム、弁動作異常検知方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133074
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】弁動作異常検知システム、弁動作異常検知方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20220906BHJP
【FI】
G05B23/02 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021031919
(22)【出願日】2021-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青田 浩美
(72)【発明者】
【氏名】久保 博義
(72)【発明者】
【氏名】木津 哲也
(72)【発明者】
【氏名】深田 恒
【テーマコード(参考)】
3C223
【Fターム(参考)】
3C223AA02
3C223BA01
3C223CC01
3C223EB01
3C223FF13
3C223FF22
3C223FF24
3C223FF26
3C223FF35
3C223GG01
3C223HH02
(57)【要約】
【課題】制御弁の開閉動作の異常検知をより精度良く行う。
【解決手段】弁動作異常検知システムは、予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでに許容される時間範囲である到達許容時間を設定する条件設定部と、制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでの時間が到達許容時間の範囲内である場合、制御弁が正常であると判定し、弁開度が規定開度となるまでの時間が到達許容時間の範囲外である場合、制御弁が異常であると判定する異常判定部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでに許容される時間範囲である到達許容時間を設定する条件設定部と、
前記制御弁について、前記弁開度が閉状態から前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲内である場合、前記制御弁が正常であると判定し、前記弁開度が前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲外である場合、前記制御弁が異常であると判定する異常判定部と、
を備える弁動作異常検知システム。
【請求項2】
前記制御弁の弁開度のデータを取得するデータ取得部と、
前記弁開度のデータを所定の時間範囲で切り出した時系列データを作成するデータ整形部と、
複数の前記時系列データにおいて弁開度が閉状態から前記規定開度となるまでの時間を特徴量として抽出する特徴量抽出部と、
をさらに備え、
前記条件設定部は、複数の前記特徴量に統計処理を施して、前記到達許容時間を設定する請求項1に記載の弁動作異常検知システム。
【請求項3】
前記条件設定部は、機械学習により、前記到達許容時間を随時更新する請求項2に記載の弁動作異常検知システム。
【請求項4】
前記条件設定部は、前記異常判定部による判定の正否結果を取得し、前記正否結果を前記機械学習に反映させて前記到達許容時間を設定する請求項3に記載の弁動作異常検知システム。
【請求項5】
前記条件設定部は、前記制御弁および前記制御弁が使用される設備の設計情報に基づいて予め決定された時間を前記到達許容時間として設定する請求項1に記載の弁動作異常検知システム。
【請求項6】
前記条件設定部は、時間軸方向における前記制御弁の開閉動作の挙動に影響を与えるパラメータに応じた関数で前記到達許容時間を規定する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の弁動作異常検知システム。
【請求項7】
予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでに許容される時間範囲である到達許容時間を設定し、
前記制御弁について、前記弁開度が閉状態から前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲内である場合、前記制御弁が正常であると判定し、前記弁開度が前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲外である場合、前記制御弁が異常であると判定する弁動作異常検知方法。
【請求項8】
予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでに許容される時間範囲である到達許容時間を設定し、
前記制御弁について、前記弁開度が閉状態から前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲内である場合、前記制御弁が正常であると判定し、前記弁開度が前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲外である場合、前記制御弁が異常であると判定する、
ことをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、弁動作異常検知システム、弁動作異常検知方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々のプロセスにおいて、管理すべきプロセス量をモニタしておき、モニタしたプロセス量に基づいて設備に異常が発生しているか否かを判定するための技術が知られている。例えば、特許文献1には、半導体基板処理において、温度といったモニタデータに対して、基準値と基準値に対する上下限値で規定されるバンド範囲を予め設定しておき、モニタデータがバンド範囲を超えた回数が閾値以上である場合に、異常が発生していると判定する管理方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-216697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)といったプラント設備においては、様々な装置や配管、貯留部等に複数の制御弁が設けられる。このような制御弁には、弁の摩耗や弁体の固着といった不具合が発生する可能性があり、制御弁の開閉動作を正常に行えているか否かを監視することが必要となる。
【0005】
ここで、監視対象とする制御弁が特定のパターンで開閉動作する場合、制御弁の開度の時系列データにおいて、特許文献1に記載の方法のように開度の基準値に対する上下限値のバンド範囲を予め設定しておくことで、弁の開閉動作の異常検知を行うことが考えられる。しかしながら、制御弁を特定のパターンで開閉動作する場合であっても、例えばプラント設備の処理負荷といったパラメータの変動に応じて、制御弁の開度の時系列データが時間軸方向において変動する場合がある。このように、制御弁の開閉動作のパターンに時間軸方向の変動が許容される場合、開度に対するバンド範囲を比較的に大きく設けなければ、正常動作を異常と検知する可能性がある。一方で、開度に対するバンド範囲を大きく設定することは、異常検知の感度低下を招く可能性がある。
【0006】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、制御弁の開閉動作の異常検知をより精度良く行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでに許容される時間範囲である到達許容時間を設定する条件設定部と、前記制御弁について、前記弁開度が閉状態から前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲内である場合、前記制御弁が正常であると判定し、前記弁開度が前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲外である場合、前記制御弁が異常であると判定する異常判定部と、を備える。
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでに許容される時間範囲である到達許容時間を設定し、前記制御弁について、前記弁開度が閉状態から前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲内である場合、前記制御弁が正常であると判定し、前記弁開度が前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲外である場合、前記制御弁が異常であると判定する。
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される制御弁について、弁開度が閉状態から規定開度となるまでに許容される時間範囲である到達許容時間を設定し、前記制御弁について、前記弁開度が閉状態から前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲内である場合、前記制御弁が正常であると判定し、前記弁開度が前記規定開度となるまでの時間が前記到達許容時間の範囲外である場合、前記制御弁が異常であると判定する、ことをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示にかかる弁動作異常検知システム、弁動作異常検知方法およびプログラムは、制御弁の開閉動作の異常検知をより精度良く行うことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第一実施形態にかかる弁動作異常検知システムの一例を示す概略図である。
図2図2は、異常検知の対象となる制御弁を備えた貯留ホッパを示す説明図である。
図3図3は、減圧弁の開閉動作パターンの一例を示す説明図である。
図4図4は、減圧弁の開閉動作パターンの1サイクルを複数並べてプロットした一例を示す説明図である。
図5図5は、減圧弁の開閉動作パターンの1サイクルの弁開度について、正常例と異常例とを複数並べてプロットした一例を示す説明図である。
図6図6は、第一実施形態にかかる弁動作異常検知方法の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、第二実施形態にかかる弁動作異常検知システムの一例を示す概略図である。
図8図8は、第二実施形態にかかる弁動作異常検知方法の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、IGCCの処理負荷に応じた到達許容時間を規定したマップの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本開示にかかる弁動作異常検知システム、弁動作異常検知方法およびプログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態にかかる弁動作異常検知システムの一例を示す概略図である。弁動作異常検知システム100は、対象となる制御弁の開閉動作の異常を検知するためのシステムである。
【0014】
本実施形態において異常検知の対象となる制御弁および制御弁を備えた設備について説明する。図2は、異常検知の対象となる制御弁を備えた貯留ホッパを示す説明図である。貯留ホッパ1は、石炭ガス化複合発電設備(以下、「IGCC」と称する)において、紛体として燃料となる石炭(微粉炭)を貯留する貯留槽である。なお、紛体は、石炭に限らない。また、貯留ホッパ1は、紛体を貯留するものに限らず、気体または液体を貯留するものであってもよい。また、貯留ホッパ1は、IGCC以外のプラント設備に用いられるものであってもよい。
【0015】
貯留ホッパ1は、図示するように、供給ラインL1、出口ラインL2、加圧ラインL3および減圧ラインL4が接続される。供給ラインL1は、貯留ホッパ1の内部に紛体を供給するためのラインであり、供給を調整するための制御弁として供給弁2が設けられている。出口ラインL2は、次工程へと紛体を送出するためのラインであり、送出を調整するための制御弁として出口弁3が設けられている。加圧ラインL3および減圧ラインL4は、紛体を搬送するための搬送気体(例えば窒素等)を貯留ホッパ1内に出し入れして内圧を変化させるためのラインである。搬送空気の出し入れのための制御弁として、加圧ラインL3には、加圧弁4が設けられ、減圧ラインL4には、減圧弁5が設けられている。
【0016】
紛体を貯留する貯留ホッパ1に接続されたラインに設けられる各制御弁は、気体や液体の貯留槽に接続されるものに比べて、紛体(固体)による目詰まりといった動作不良が発生しやすい傾向にある。そのため、これらの制御弁について、開閉動作が正常に行われているか否かを適切にモニタリングすることが望ましい。本実施形態では、制御弁の1つとして、減圧弁5を対象とした異常検知について説明する。なお、減圧弁5に限らず、供給弁2、出口弁3または加圧弁4を対象として異常検知を行ってもよい。
【0017】
図3は、減圧弁の開閉動作パターンの一例を示す説明図である。図示するように、本実施形態において、減圧弁5は、一定の時間間隔を空けて、同じ開閉動作を繰り返すように設定されている。すなわち、弁開度0%から弁開度100%まで開いた後、弁開度100%から弁開度0%まで閉じる動作を一定時間ごとに繰り返す。このように、本実施形態では、予め定められた特定の開閉動作のパターンで制御される制御弁の異常検知を対象とする。なお、図3に示すパターンは、一例にすぎず、弁開度を何%の範囲内で開閉するかは、対象となる制御弁の使用の態様に応じたものでよい。また、パターン間の時間間隔は、一定である必要はなく、対象となる制御弁の使用の態様に応じたものでよい。
【0018】
図4は、減圧弁の開閉動作パターンの1サイクルを複数並べてプロットした一例を示す説明図である。すなわち、図4は、減圧弁5の開閉制御において、1サイクルごとの開始時点(図4の時刻0:00)を揃えて時系列に重ねて並べている。図4中の実線は、IGCCの定格処理負荷運転時における減圧弁5の弁開度の挙動を示す。一方、図4中の破線および一点鎖線は、定格処理負荷よりも低い処理負荷でIGCCを運転させたときの減圧弁5の弁開度の挙動を示す。減圧弁5は、図示しない制御装置から入力される開度指令値に従って開閉動作するが、実際には、図4に示すように、弁開度の挙動は完全には一致せず、ある程度のばらつきが発生する。また、図中の実線と破線および一点鎖線とに示すように、IGCCを定格処理負荷よりも低い処理負荷で運転させた場合には、IGCCを定格処理負荷で運転させる場合に比べて、減圧弁5の弁開度の挙動が遅れることになる。これは、IGCCを定格処理負荷よりも低い処理負荷で運転させる場合、貯留ホッパ1から次工程へと単位時間あたりに送出する紛体(微粉炭)の量が低下するためである。したがって、本実施形態の減圧弁5は、IGCCの処理負荷に応じて、弁開度の1サイクルの挙動が時間軸方向において変動する。このとき、弁開度が上下限値を定めたバンド範囲内に収まっているか否かで減圧弁5の正常および異常を判定すると、バンド範囲を大きくとる必要があり、異常検知の精度が落ちてしまう可能性がある。以下、このように弁開度の1サイクルの挙動が時間軸方向において変動する減圧弁5について、異常検知を行うための構成および方法について、説明する。
【0019】
(弁動作異常検知システム)
図1の説明に戻る。弁動作異常検知システム100は、対象となる制御弁の開閉動作の異常を検知するためのシステムである。弁動作異常検知システム100は、コンピュータであり、記憶部10と、制御部20とを備える。なお、弁動作異常検知システム100は、マウスやキーボード等のデータ入力のためのインターフェース、ディスプレイ等の表示装置を備えてもよい。
【0020】
記憶部10は、制御部20の演算内容やプログラムなどの各種情報を記憶するメモリであり、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0021】
制御部20は、演算装置、すなわちCPU(Central Processing Unit)である。制御部20は、図1に示すように、データ取得部21と、データ整形部22と、特徴量抽出部23と、条件設定部24と、異常判定部25とを備えている。制御部20は、記憶部10からプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、データ取得部21、データ整形部22、特徴量抽出部23、条件設定部24および異常判定部25を実現し、各種処理を実行する。
【0022】
(データ取得部)
データ取得部21は、異常検知の対象となる制御弁、すなわち減圧弁5の弁開度のデータを複数取得する。ここで、弁開度とは、減圧弁5の実際の弁開度を直接計測した値に限らず、減圧弁5の開度状態を反映した他のプロセス量に基づいて算出される値を含む。他のプロセス量とは、例えば減圧弁5を流れる紛体の流量等であるが、これに限られない。さらに、弁開度のデータは、他のプロセス量(例えば流量)を直接に用いてもよい。いずれにせよ、図4に示したような減圧弁5の開閉動作の挙動を反映した値であればよい。以下、弁開度に関するデータを扱う場合は、すべて同様である。弁開度のデータは、減圧弁5の開閉制御を行う図示しない制御装置から入力される。データ取得部21は、取得した弁開度のデータをデータ整形部22に出力する。
【0023】
(データ整形部)
データ整形部22は、減圧弁5の過去の弁開度のデータに基づいて、時系列データD(図4参照)を作成するデータ整形部である。時系列データDは、データ取得部21で取得された減圧弁5の弁開度のデータを所定の時間範囲で切り出したデータである。本実施形態では、時系列データDは、図4の実線、破線または一点鎖線で示した弁開度の1サイクルの挙動のデータとなる。時系列データDを切り出す際には、対象となるデータの変化自体を捉えてもよいし、他の信号(例えば減圧弁5のオンオフ信号)に基づいて弁開度の1サイクルの挙動を捉えてもよい。データ整形部22は、作成した時系列データDを特徴量抽出部23に出力する。
【0024】
(特徴量抽出部)
特徴量抽出部23は、時系列データDに基づいて、弁開度が閉状態から規定開度V(図4参照)となるまでの時間を特徴量として抽出する。規定開度Vは、予めユーザーにより設定される減圧弁5の弁開度であり、記憶部10に記憶されている。なお、上述したように、弁開度のデータは、減圧弁5の開閉動作の挙動を反映した値であればよいため、規定開度Vについても同様であり、他のプロセス量(例えば流量)等を用いてもよい。本実施形態では、4つの規定開度V1、V2、V3、V4が設定されている。規定開度V1、V2、V3、V4は、減圧弁5を全開にしたときの開度を100%としたとき、V1=20%、V2=40%、V3=60%、V4=80%に設定される。なお、規定開度Vの数および値は、任意に設定してよい。本実施形態では、規定開度Vをより細かく多数設定する場合に比べて、数をまびいて計算処理負荷を低減させている。特徴量抽出部23は、例えば図4の実線、破線および一点鎖線で示す時系列データDについて、弁開度が0%から各規定開度Vに到達するまでの実時間を抽出する。特徴量抽出部23は、抽出した特徴量を条件設定部24および異常判定部25に出力する。
【0025】
(条件設定部)
条件設定部24は、複数の特徴量に統計処理を施して、到達許容時間T(図4参照)を設定する。到達許容時間Tは、弁開度が閉状態から規定開度Vとなるまでに許容される時間範囲であり、異常判定部25において異常判定の基準となる時間である。条件設定部24は、図1に示すように、機械学習部24Aを有する。
【0026】
機械学習部24Aは、教師無し機械学習により、特徴量を随時蓄積して、蓄積した複数の特徴量に統計処理を施して、到達許容時間Tを設定する。なお、ここでの教師無し機械学習とは、蓄積されたすべてのデータを用いて到達許容時間Tを設定することを意味する。教師有り機械学習については、第二実施形態において説明する。機械学習部24Aは、IGCCの稼働中において、特徴量抽出部23が抽出した特徴量を蓄積し、統計処理を施す。統計処理は、例えば、蓄積された特徴量の標準偏差をσとすると、特徴量の平均値に対して±3σの範囲とするといったように、周知の統計手法を用いればよい。機械学習部24Aは、すべての規定開度V1、V2、V3、V4について、到達許容時間Tを設定する。図4に示す例では、規定開度V1に対応した到達許容時間T1、規定開度V2に対応した到達許容時間T2、規定開度V3に対応した到達許容時間T3、規定開度V4に対応した到達許容時間T4が設定されることになる。条件設定部24は、以上のように設定した到達許容時間Tを異常判定部25に出力する。
【0027】
機械学習部24Aによる学習モードは、ユーザーの指示に基づいてオンオフすることができる。ユーザーが学習モードをオンにしたときには、機械学習部24Aは、機械学習により、特徴量を随時蓄積して、蓄積した特徴量に基づいて到達許容時間Tを更新する。一方、ユーザーが学習モードをオフにしたときは、特徴量の蓄積および到達許容時間Tの更新を一旦停止し、それまでに設定された値が到達許容時間Tとして固定される。
【0028】
(異常判定部)
異常判定部25は、異常検知の対象となる制御弁、すなわち減圧弁5について、特徴量と到達許容時間Tとに基づいて、正常に動作しているか否かを判定する。具体的には、異常判定部25は、特徴量抽出部23で抽出された特徴量、すなわち現在制御されている減圧弁5の弁開度が閉状態から規定開度Vとなるまでの時間を取得する。そして、異常判定部25は、現在制御されている減圧弁5の特徴量、すなわち現在制御されている減圧弁5の弁開度が閉状態から規定開度V(V1、V2、V3、V4)となるまでの時間が、対応した到達許容時間T(T1、T2、T3、T4)の範囲内であるか否かを判定する。異常判定部25は、特徴量が各到達許容時間Tの範囲内である場合、減圧弁5が正常であると判定し、特徴量が各到達許容時間Tの範囲外である場合、減圧弁5が異常であると判定する。
【0029】
図5を参照しながら、異常判定部25による異常検知判定について、より詳細に説明する。図5は、減圧弁の開閉動作パターンの1サイクルの弁開度について、正常例と異常例とを複数並べてプロットした一例を示す説明図である。図中の実線は、減圧弁5が正常である場合の弁開度の挙動例を示す。一方、図中の点線および破線は、減圧弁5が異常である場合の弁解度の挙動例である。点線の場合、減圧弁5に何らかのひっかかりが生じ、正常時に比べて開動作に時間がかかっている。また、破線の場合、減圧弁5の開動作が途中で止まってしまっている。図5の実線で示す正常例では、規定開度V1、V2、V3、V4に到達する時間が各到達許容時間T1、T2、T3、T4の範囲内にあるため、異常判定部25は、減圧弁5が正常であると判定する。一方、図5の点線で示す異常例では、規定開度V2に到達するまでの時間が到達許容時間T2の範囲外となるため、異常判定部25は、減圧弁5に異常が発生していると判定する。また、図5の破線で示す異常例では、到達許容時間T2、T3、T4を過ぎても、弁開度が規定開度V2、V3、V4に到達していないことから、異常判定部25は、減圧弁5に異常が発生していると判定する。
【0030】
このように、減圧弁5の異常検知に用いる基準を時間軸方向で規定した到達許容時間Tとすることで、例えば図4の破線および一点鎖線で示す低処理負荷時の例のように、減圧弁5の開閉動作の挙動が時間軸方向に変動したとしても、減圧弁5が正常に動作していると判定しやすくなる。また、図5の点線および破線で示すような異常例では、いずれかのタイミングで到達許容時間Tの範囲内に弁開度の挙動が収まらないことになり、減圧弁5の異常を検知することができる。
【0031】
(弁動作異常検知方法)
次に、第一実施形態にかかる弁動作異常検知方法について、図6を参照しながら説明する。図6は、第一実施形態にかかる弁動作異常検知方法の一例を示すフローチャートである。図6に示す処理は、制御部20により所定時間ごとに繰り返し実行される。
【0032】
制御部20は、ステップS1として、データ取得部21により、現在の減圧弁5の弁開度のデータを取得する。弁開度のデータは、減圧弁5の開閉制御を行う図示しない制御装置から入力される。上述したように、弁開度のデータは、実際の弁開度を直接計測した値に限らず、減圧弁5の開閉動作の挙動を反映した値であればよい。データ取得部21は、取得した弁開度のデータをデータ整形部22に出力する。
【0033】
制御部20は、ステップS2として、データ整形部22により、時系列データDを作成する。上述したように、時系列データDは、図4の実線、破線および一点鎖線で示した弁開度の1サイクルの挙動のデータとなる。データ整形部22は、作成した時系列データDを特徴量抽出部23に出力する。
【0034】
制御部20は、ステップS3として、特徴量抽出部23により、弁開度が閉状態から規定開度Vとなるまでの時間を特徴量として抽出する。規定開度Vは、図4に示すように、本実施形態ではV1=20%、V2=40%、V3=60%、V4=80%に設定される。特徴量抽出部23は、時系列データDについて、弁開度が0%から各規定開度Vに到達するまでの実時間を特徴量として抽出し、抽出した特徴量を条件設定部24および異常判定部25に出力する。
【0035】
制御部20は、ステップS4として、学習モードがオンであるか否かを判定する。学習モードは、ユーザーの指示に基づいてオンオフが切替られる。制御部20は、学習モードがオンになっていると判定した場合(ステップS4でYes)、ステップS5として、教師無し機械学習により、特徴量に基づいて到達許容時間Tを設定する。具体的には、条件設定部24の機械学習部24Aにおいて、ステップS3で抽出された特徴量を複数蓄積し、蓄積した複数の特徴量に周知の統計処理を施して、到達許容時間Tを設定する。機械学習部24Aは、すべての規定開度V1、V2、V3、V4について、対応した到達許容時間T1、T2、T3、T4を設定する。なお、本ルーチンの開始直後には、十分に特徴量が蓄積されていないことになるため、事前に過去の弁開度のデータを用いて特徴量を蓄積しておき、統計処理を行って予め到達許容時間Tを設定しておけばよい。条件設定部24は、以上のように設定した到達許容時間Tを異常判定部25に出力し、ステップS6に進む。
【0036】
一方、制御部20は、学習モードがオフになっていると判定した場合(ステップS4でNo)、機械学習による到達許容時間Tの更新を行わずに、ステップS6へと進む。すなわち、本ルーチンが十分な時間にわたって実行され、到達許容時間Tが機械学習によって十分に更新されている場合には、ユーザー判断により学習モードをオフにしてもよい。この場合、それまでに設定された到達許容時間Tが固定された値として設定される。また、上述したように、事前に過去の弁開度のデータを複数取得しておき、特徴量を複数蓄積しておいて、統計処理によって予め到達許容時間Tを設定しておく場合にも、ユーザー判断により学習モードをオフにしてもよい。
【0037】
制御部20は、ステップS6として、異常判定部25により、減圧弁5の弁開度が到達許容時間Tの範囲内に規定開度Vに到達したか否かを判定する。言い換えると、異常判定部25は、ステップS3で抽出した特徴量が到達許容時間Tの範囲内であるか否かを判定する。異常判定部25は、特徴量が各到達許容時間T1、T2、T3、T4の範囲内である場合(ステップS6でYes)、ステップS7として、減圧弁5が正常であると判定する。一方、異常判定部25は、特徴量が各到達許容時間T1、T2、T3、T4の範囲外である場合(ステップS6でNo)、ステップS8として、減圧弁5が異常であると判定する。
【0038】
以上の処理により、減圧弁5の開閉動作の挙動が正常または異常であるか、リアルタイムに判定することができる。なお、異常判定部25は、判定結果を図示しない表示部に出力し、表示部に結果を表示させる。それにより、ユーザーが表示結果を見て、減圧弁5について異常が発生しているか否かを判断し、異常がある場合には、減圧弁5の点検を行うといった対応を取ることができる。
【0039】
以上説明したように、第一実施形態にかかる弁動作異常検知システム100は、予め定められた開閉パターンに従って開閉制御される減圧弁5(制御弁)について、弁開度が閉状態から規定開度Vとなるまでに許容される時間範囲である到達許容時間Tを設定する条件設定部24と、減圧弁5について、弁開度が閉状態から規定開度Vとなるまでの時間が到達許容時間Tの範囲内である場合、減圧弁5が正常であると判定し、弁開度が規定開度Vとなるまでの時間が到達許容時間Tの範囲外である場合、減圧弁5が異常であると判定する異常判定部25を備える。
【0040】
この構成により、減圧弁5の開閉動作において、弁開度が規定開度Vとなるまでに許容される時間範囲としての到達許容時間Tを規定し、弁開度の変化が到達許容時間Tの範囲内におさまるか否かで減圧弁5の正常および異常を判定することができる。そのため、減圧弁5の開閉動作の挙動が時間軸方向において変動したとしても、到達許容時間Tの範囲を必要以上に大きく設定しなくても、減圧弁5の正常動作を異常と検知したり、異常動作の検知を取り漏らしたりする可能性を低減させることができる。したがって、本実施形態にかかる弁動作異常検知システム100および弁動作異常検知方法によれば、減圧弁5(制御弁)の開閉動作の異常検知をより精度良く行うことが可能となる。
【0041】
また、第一実施形態にかかる弁動作異常検知システム100は、減圧弁5の弁開度のデータを取得するデータ取得部21と、弁開度のデータを所定の時間範囲で切り出した時系列データDを作成するデータ整形部22と、複数の時系列データDにおいて弁開度が閉状態から規定開度Vとなるまでの時間を特徴量として抽出する特徴量抽出部23と、をさらに備え、条件設定部24は、複数の特徴量に統計処理を施して、到達許容時間Tを設定する。この構成により、弁開度の開閉動作の挙動データを複数用いて、統計処理によって実態にあわせた到達許容時間Tを設定することが可能となる。
【0042】
また、条件設定部24は、機械学習により、到達許容時間Tを随時更新する。この構成により、機械学習によって、到達許容時間Tを随時更新し、異常検知の精度向上を図ることができる。
【0043】
なお、第一実施形態では、条件設定部24が時系列データDに基づいて到達許容時間Tを設定するものとしたが、到達許容時間Tの設定手法は、これに限られない。例えば、条件設定部24は、対象となる減圧弁5(制御弁)および減圧弁5が使用される設備であるIGCCの設計情報に基づいて、予め決定された時間を到達許容時間Tとして設定してもよい。つまり、ユーザーが、減圧弁5の仕様、IGCCでの使用条件といった設計情報に基づいて、弁開度が規定開度Vに到達するまでに必要とされる時間のばらつきを予め決定しておき、その時間を到達許容時間Tとして設定してもよい。
【0044】
[第二実施形態]
図7は、第二実施形態にかかる弁動作異常検知システムの一例を示す概略図である。第二実施形態にかかる弁動作異常検知システム200は、第一実施形態にかかる弁動作異常検知システム100の構成に加えて、正否結果取得部26を備えている。弁動作異常検知システム200の他の構成は、弁動作異常検知システム100と同様であるため、同じ構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0045】
(正否結果取得部)
正否結果取得部26は、異常判定部25による判定の正否結果を取得する。ここで、判定の正否結果とは、図6のステップS3からステップS5における判定結果が正しいものであったか否かを確認した結果である。例えば、減圧弁5が異常であると判定された場合に、ユーザーが事後的に減圧弁5を点検する。このとき、実際に減圧弁5が異常であれば正否結果は正であり、実際には減圧弁5が正常であれば正否結果は否となる。また、減圧弁5が正常であると判定された場合に、例えば貯留ホッパ1まわりで何らかの異常が発生し、点検の結果、それが減圧弁5の異常に起因するものであった場合にも、正否結果は否となる。このように、事後的に図6のステップS3からステップS5における判定結果が正しいものであったか否かを確認した正否結果を、ユーザーが弁動作異常検知システム200に入力する。言い換えると、弁動作異常検知システム200に、過去の減圧弁5の弁開度のデータについて、判定結果が正の場合と否の場合とがカテゴリ分けされた情報が入力される。正否結果取得部26は、ユーザーにより入力された正否結果を取得し、取得した正否結果を機械学習部24Aへと出力する。なお、ユーザーは、図示しないIGCCの制御装置に正否結果を入力してもよく、正否結果取得部26は、図示しないIGCCの制御装置から正否結果の情報を取得してもよい。
【0046】
第二実施形態において、機械学習部24Aは、正否結果取得部26から入力された正否結果を機械学習に反映させた教師有り機械学習により、到達許容時間Tを設定する。すなわち、機械学習部24Aは、蓄積している各時系列データDの特徴量に関して、判定結果が正の場合と否の場合とでカテゴリ分けされた情報を得る。それにより、機械学習部24Aは、機械学習を行うとき、判定結果が否にカテゴリ分けされた特徴量を削除した上で、蓄積した特徴量に統計処理を施して到達許容時間Tを設定する。
【0047】
図8は、第二実施形態にかかる弁動作異常検知方法の一例を示すフローチャートである。図8のステップS1からステップS4は、図6のステップS1からステップS4と同様の処理であり、図8のステップS7からステップS9は、図6のステップS6からステップS8と同様の処理であるため、説明を省略する。
【0048】
制御部20は、学習モードがオンになっていると判定した場合(ステップS4でYes)、ステップS5として、正否結果取得部26により、異常判定部25による判定の正否結果を取得する。上述したように、判定の正否結果は、ユーザーにより入力される。そして、制御部20は、ステップS6として、取得した判定の正否結果を機械学習に反映させる教師有り機械学習により、特徴量に基づいて到達許容時間を設定する。具体的には、上述したように、機械学習部24Aは、蓄積している各時系列データDの特徴量に関して、判定結果が否にカテゴリ分けされた特徴量を削除した上で、蓄積した特徴量に統計処理を施して到達許容時間Tを設定する。
【0049】
以上説明したように、第二実施形態にかかる弁動作異常検知システム200では、条件設定部24は、異常判定部25による判定の正否結果を取得し、正否結果を機械学習に反映させて到達許容時間Tを設定する。この構成により、機械学習において、異常判定部25での判定結果が実際の現象とは異なっていた特徴量のデータを考慮しないようにして、到達許容時間Tをより適切に設定することができる。
【0050】
第一実施形態、第二実施形態では、IGCCの処理負荷の変動に関わらず、到達許容時間Tを設定するものとしたが、到達許容時間Tは、処理負荷に応じた値に設定されてもよい。すなわち、条件設定部24は、第一実施形態、第二実施形態で説明した到達許容時間Tを、さらに、IGCCの処理負荷の関数として規定してもよい。図9は、IGCCの処理負荷に応じた到達許容時間を規定したマップの一例を示す説明図である。図示するように、条件設定部24は、規定開度V(V1、V2、V3、V4)ごとに、処理負荷と到達許容時間Tとの関係を規定したマップに従って、到達許容時間Tを設定する。
【0051】
規定開度V4(=80%)のマップを参照しながら、より詳細に説明する。図中の実線は、統計処理により到達許容時間Tを決定する際の特徴量の平均値であり、破線および点線は、当該平均値に対する±3σの範囲を示している。このとき、処理負荷に応じて、平均値および±3σの範囲、すなわち到達許容時間Tが変化するように、予め関数を決定しておく。具体的には、関数は、処理負荷が大きくなるほど平均値および±3σの範囲が低下する傾向に規定される。また、処理負荷が大きくなるほど±3σの範囲が広がる傾向に規定される。それにより、図示するように、例えば処理負荷が100%のときの到達許容時間Tは、処理負荷が50%のときの到達許容時間Tよりも短く、かつ、±3σの範囲が広くなる。これは、処理負荷が大きいほど減圧弁5の開弁速度が速くなる(規定開度Vまで開く時間が短くなる)こと、および、開弁速度が速くなることに起因して規定開度Vまで開く時間にばらつきが生じやすいためである。このように、規定開度Vごとに、処理負荷に応じた関数で到達許容時間Tを規定することで、到達許容時間Tを処理負荷に対応した範囲に規定することができ、到達許容時間Tが不必要に大きく設定しなくとも済む。その結果、異常検知の精度をより向上させることが可能となる。
【0052】
この場合、機械学習において到達許容時間Tを設定する際に、特徴量を処理負荷ごとにカテゴリ分けしておき、カテゴリ分けされた特徴量ごとに統計処理を行って、処理負荷に応じた到達許容時間Tを設定するものとしてもよい。
【0053】
また、ここでは、処理負荷に応じた関数で到達許容時間Tを規定するものとしたが、到達許容時間は、時間軸方向における減圧弁5(制御弁)の開閉動作の挙動に影響を与える何らかのパラメータに応じた関数で規定されてもよい。例えば、IGCCにおいては、処理負荷に代えて、消費されるカロリーに応じた関数で到達許容時間Tを規定してもよい。また、貯留ホッパ1に貯留される紛体(ここでは、微粉炭)の種類によって、開閉動作の挙動に影響が生じうる場合、紛体の種類に応じて到達許容時間Tを変化させてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 貯留ホッパ
2 供給弁
3 出口弁
4 加圧弁
5 減圧弁
10 記憶部
20 制御部
21 データ取得部
22 データ整形部
23 特徴量抽出部
24 条件設定部
24A 機械学習部
25 異常判定部
26 正否結果取得部
100,200 弁動作異常検知システム
D 時系列データ
L1 供給ライン
L2 出口ライン
L3 加圧ライン
L4 減圧ライン
T,T1,T2,T3,T4 到達許容時間
V,V1,V2,V3,V4 規定開度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9