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特開2022-133168情報処理装置、運賃精算プログラム、及び運賃精算方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133168
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、運賃精算プログラム、及び運賃精算方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/32 20120101AFI20220906BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20220906BHJP
【FI】
G06Q20/32 300
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021032111
(22)【出願日】2021-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石黒 統
(72)【発明者】
【氏名】森 正洋
(72)【発明者】
【氏名】宮本 尚輝
(72)【発明者】
【氏名】森 文哉
(72)【発明者】
【氏名】島田 寛治
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC41
5L055AA64
(57)【要約】      (修正有)
【課題】下車でのユーザの滞留の発生を抑制しつつ運賃を回収できる情報処理装置、運賃精算プログラム及び運賃精算方法を提供する。
【解決手段】決済装置、運賃精算装置及びユーザ端末が、ネットワークに通信可能に接続されている運賃支払システムにおいて、運賃精算装置12は、ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、事業者から運賃を決済可能か否かの回答を取得する取得部40と、取得部40により運賃を決済可能との回答が得られた場合、ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する提供部41はと、画像を読み取ったことが通知されると、運賃を事業者に送信する送信部42と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、前記事業者から前記運賃を決済可能か否かの回答を取得する取得部と、
前記取得部により前記運賃を決済可能との回答が得られた場合、前記ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する提供部と、
前記画像を読み取ったことが通知されると、前記運賃を前記事業者に送信する送信部と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、前記画像としてコード画像を提供し、
前記送信部は、前記交通機関に設けられた読み取り機で前記コード画像を読み取ったことが通知されると、前記事業者に前記運賃を送信する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記運賃を記憶部に記憶し、周期的な送信タイミングで前記記憶部に記憶された前記運賃を前記事業者に送信する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
乗車する交通機関の運賃が定額の定額運賃型か、乗車距離に応じて変動する変動運賃型かを特定する特定部と、
前記特定部により運賃が前記変動運賃型と特定された場合、前記交通機関の乗車区間から運賃を導出する導出部とをさらに有し、
前記取得部は、前記特定部により運賃が前記定額運賃型と特定された場合、前記交通機関の定額の運賃を前記事業者に対して通知し、前記特定部により運賃が前記変動運賃型と特定された場合、前記導出部により導出された運賃を前記事業者に対して通知する
請求項1~3の何れか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記交通機関の乗車を拒否するユーザを登録したブラックリスト情報を記憶する記憶部をさらに有し、
前記提供部は、前記交通機関に乗車したユーザが前記ブラックリスト情報に登録されたユーザである場合、前記ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示する
請求項1~4の何れか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
定額運賃型及び変動運賃型の交通機関の乗車を拒否するユーザを登録した第1のブラックリスト情報と、変動運賃型の交通機関の乗車を拒否するユーザを登録した第2のブラックリスト情報を記憶する記憶部をさらに有し、
前記提供部は、前記交通機関に乗車したユーザが前記第1のブラックリスト情報に登録されたユーザである場合、前記ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示し、前記交通機関に乗車したユーザが前記第2のブラックリスト情報に登録されたユーザである場合、前記ユーザに対して、変動運賃型の交通機関の乗車を拒否する旨を提示する
請求項1~4の何れか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、前記事業者から前記運賃を決済可能か否かの回答を取得し、
前記運賃を決済可能との回答が得られた場合、前記ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供し、
前記画像を読み取ったことが通知されると、前記運賃を前記事業者に送信する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする運賃精算プログラム。
【請求項8】
ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、前記事業者から前記運賃を決済可能か否かの回答を取得し、
前記運賃を決済可能との回答が得られた場合、前記ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供し、
前記画像を読み取ったことが通知されると、前記運賃を前記事業者に送信する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする運賃精算方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、運賃精算プログラム、及び運賃精算方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道やバスなどの交通機関は、下車の際に運賃の支払いが行われる。このような運賃の支払いをシステム化する場合、処理速度が求められる。そこで、IC(integrated circuit)カードを使用した運賃支払システムが知られている。例えば、特許文献1には、チャージ(入金処理)した金額情報をICカードに記憶し、ICカードを自動改札機の読取部に触れることによって、ICカードに記憶されている金額情報から運賃を減額して運賃の支払い行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-310683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ICカードを使用した従来の運賃支払システムは、交通機関を利用するユーザがICカードを所持しなければならず、導入のハードルが高い。また、ICカードの紛失のリスクがある。
【0005】
そこで、ユーザの金額情報をサーバ装置で管理し、下車の際にユーザが所持するスマートフォンなどのユーザ端末からサーバ装置にアクセスし、金額情報から運賃を減額して運賃の支払うことが考えられる。
【0006】
しかしながら、下車の際にユーザ端末からサーバ装置にアクセスして金額情報から運賃を減額する処理を行うため、処理時間が長くなり、下車でユーザの滞留が発生する。
【0007】
本開示は、下車でのユーザの滞留の発生を抑制しつつ運賃を回収できる情報処理装置、運賃精算プログラム、及び運賃精算方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、取得部と、提供部と、送信部とを有する。取得部は、ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、事業者から運賃を決済可能か否かの回答を取得する。提供部は、取得部により運賃を決済可能との回答が得られた場合、ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する。送信部は、画像を読み取ったことが通知されると、運賃を事業者に送信する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一の実施態様によれば、下車でのユーザの滞留の発生を抑制しつつ運賃を回収できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1の実施形態に係る運賃支払システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る運賃精算装置の機能的な構成を概略的に示した図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る運賃支払システムにおいて決済装置にユーザ端末を登録する流れを説明する図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る支払処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、第1の実施形態に係る運賃支払システムにおいて交通機関の運賃の支払う流れを説明する図である。
図6図6は、第2の実施形態に係る運賃精算装置の機能的な構成を概略的に示した図である。
図7図7は、第2の実施形態に係る支払処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、第3の実施形態に係る運賃精算装置の機能的な構成を概略的に示した図である。
図9図9は、第3の実施形態に係る支払処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、第1~第3の実施形態に係る運賃精算装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の部位には、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態
1.1.システム構成例
1.2.機能構成例
1.3.機能の流れ
2.第2の実施形態
2.1.機能構成例
2.2.機能の流れ
3.第3の実施形態
3.1.機能構成例
3.2.機能の流れ
4.ハードウェア構成例
5.まとめ
6.効果
【0013】
<1.第1の実施形態>
<<1.1.システム構成例>>
最初に、本開示の情報処理装置を含んだ運賃支払システムを説明する。第1の実施形態に係る運賃支払システム10は、鉄道やバスなどの交通機関の運賃の支払いに使用するシステムである。図1は、第1の実施形態に係る運賃支払システム10の概略的な構成の一例を示す図である。運賃支払システム10は、決済装置11と、運賃精算装置12と、ユーザ端末13とを有する。なお、本実施形態では、運賃精算装置12が本開示の情報処理装置に対応する。
【0014】
決済装置11、運賃精算装置12及びユーザ端末13は、ネットワークNに通信可能に接続されている。かかるネットワークNの一態様としては、有線又は無線を問わず、携帯電話などの移動体通信網、インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。図1の例では、ネットワークNには、移動体通信網の基地局N1が設けられている。ユーザ端末13は、基地局N1を介して移動体通信によりネットワークNに通信可能に接続されている。なお、図1の例では、ユーザ端末13を1つ設けた場合を例示したが、これに限定されず、ユーザ端末13を任意の数とすることができる。
【0015】
決済装置11は、ユーザに対して決済を実施する装置である。決済装置11は、例えば、サーバコンピュータなどのコンピュータである。決済装置11は、1台のコンピュータとして実装してもよく、また、複数台のコンピュータにより実装してもよい。なお、本実施形態では、決済装置11を1台のコンピュータとした場合を例として説明する。
【0016】
決済装置11は、決済事業者により運用される。決済事業者としては、例えば、銀行、クレジット会社、ウォレット事業者等が挙げられる。例えば、ユーザは、決済事業者に口座を開設し、口座に金銭を入金する。決済装置11は、ユーザの口座から決済を実施する。
【0017】
運賃精算装置12は、鉄道やバスなどの交通機関の運賃の支払い機能を提供する装置である。運賃精算装置12は、例えば、サーバコンピュータなどのコンピュータである。運賃精算装置12は、1台のコンピュータとして実装してもよく、また、複数台のコンピュータにより実装してもよい。なお、本実施形態では、運賃精算装置12を1台のコンピュータとした場合を例として説明する。
【0018】
ユーザ端末13は、ユーザが所持する通信端末装置である。例えば、ユーザ端末13は、ユーザが所持するスマートフォンや携帯端末などの情報処理装置である。交通機関を利用するユーザは、ユーザ端末13を使用して運賃精算装置12にアクセスし、交通機関の運賃の支払いを行う。
【0019】
第1の実施形態では、決済事業者がユーザ端末13で使用可能なアプリケーションを提供している。アプリケーションには、運賃精算装置12にリンクしたボタンが設けられている。交通機関を利用するユーザは、決済事業者が提供するアプリケーションをユーザ端末13にインストールする。そして、ユーザは、ユーザ端末13のアプリケーションを使用して運賃精算装置12にアクセスして、交通機関の運賃の支払いを行う。
【0020】
<<1.2.機能構成例>>
次に、運賃精算装置12の機能構成例について説明する。図2は、第1の実施形態に係る運賃精算装置12の機能的な構成を概略的に示した図である。運賃精算装置12は、通信部20と、記憶部21と、制御部22とを有する。
【0021】
(通信部20)
通信部20は、ネットワークNとの間で通信を行う通信インターフェースである。通信部20は、ネットワークNを介して決済装置11及びユーザ端末13と各種のデータを送受信する。
【0022】
(記憶部21)
記憶部21は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスクなどの記憶装置である。なお、記憶部21は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)などのデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部21は、制御部22で実行されるOS(Operating System)や、各種の処理を実行する各種プログラムを記憶する。さらに、記憶部21は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部21は、ユーザ情報30を記憶する。ユーザ情報30は、ユーザごとに、ユーザに関する各種情報を記憶したデータである。なお、記憶部21は、その他の各種の情報を記憶してもよい。
【0023】
(制御部22)
制御部22は、運賃精算装置12全体を制御するデバイスである。制御部22は、例えば、プロセッサなどである。制御部22は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部22は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。例えば、制御部22は、取得部40と、提供部41と、送信部42とを有する。
【0024】
(取得部40)
取得部40は、ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、事業者から運賃を決済可能か否かの回答を取得する。例えば、運賃精算装置12には、ユーザ端末13から交通機関の運賃が送信される。取得部40は、受信した運賃を決済事業者の決済装置11に通知し、決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答を取得する。決済装置11は、ユーザの口座の残高や、ユーザの過去の利用実績、ユーザの収入などのユーザの支払いに対する信用度合いに応じて運賃を決済可能か否かを回答する。例えば、決済装置11は、ユーザの口座の残高が運賃以上である場合、運賃を決済可能と回答する。
【0025】
(提供部41)
提供部41は、取得部40により運賃を決済可能との回答が得られた場合、ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する。例えば、提供部41は、運賃を決済可能との回答が得られた場合、運賃の送信元のユーザ端末13に、交通機関の下車に用いる画像としてコード画像を送信する。コード画像は、QR(Quick Response)コードなどの2次元コードの画像であってもよく、バーコードなどの1次元コードの画像であってもよい。コード画像には、コード画像の有効期間や、運賃、交通機関のID、ユーザID、一意の識別番号などの各種の情報をコード化して含めてもよい。
【0026】
ユーザ端末13では、提供されたコード画像を表示して、運賃を支払い済みであることを証明する。交通機関では、読み取り機を設けてコード画像を読み取り、読み取り機で読み取ったコード画像の情報を運賃精算装置12に通知する。
【0027】
(送信部42)
送信部42は、画像を読み取ったことが通知されると、運賃を決済事業者の決済装置11に送信する。例えば、送信部42は、交通機関に設けられた読み取り機でコード画像を読み取ったことが通知されると、決済事業者の決済装置11に運賃を送信する。例えば、送信部42は、コード画像の情報が通知されると、コード画像に含まれる運賃を記憶部21に記憶する。そして、送信部42は、周期的な送信タイミングで記憶部21に記憶された運賃を決済事業者の決済装置11に送信する。周期的な送信タイミングは、一定時間(例えば、1分)ごとのタイミングであってもよく、予め定めた時刻となったタイミングでもよい。
【0028】
決済装置11は、ユーザの口座の金額情報から受信した運賃を減額して決済を行う。決済装置11は、運賃を受信したタイミングで決済を行う必要はなく、一定時間ごとにバッチ処理として決済を行ってもよい。
【0029】
以上、本実施形態に係る運賃精算装置12の機能構成例について説明した。なお、図2を用いて説明した上記の機能構成は、あくまで一例である。本実施形態に係る運賃精算装置12の機能構成は、上記の機能構成に限定されない。例えば、運賃精算装置12は、必ずしも図2に示す構成のすべてを備えず、一部の構成を運賃精算装置12とは異なる別のコンピュータに備えることもできる。また、運賃精算装置12は、複数の構成を1つの構成として備えてもよい。本実施形態に係る運賃精算装置12の機能構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
【0030】
また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読み出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。したがって、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜利用する構成を変更することが可能である。また、運賃精算装置12のハードウェア構成の一例については後述される。
【0031】
<<1.3.機能の流れ>>
次に、第1の実施形態に係る運賃精算装置12が実行する各種の処理の流れについて説明する。最初に、決済装置11にユーザ端末13を登録する流れについて説明する。図3は、第1の実施形態に係る運賃支払システム10において決済装置11にユーザ端末13を登録する流れを説明する図である。ユーザは、決済事業者を利用して決済を行う場合、決済事業者に口座を開設し、金銭を口座に入金する。決済事業者は、ユーザID、パスワードなどのユーザ認証のための認証情報を設定し、ユーザに通知する。なお、認証情報は、ユーザが決済事業者に登録可能としてもよい。
【0032】
ユーザは、所有するユーザ端末13に決済事業者が提供するアプリケーションをインストールする。アプリケーションは、認証情報の入力を受け付ける。ユーザは、ユーザ端末13を操作し、アプリケーションに認証情報を入力する。アプリケーションは、認証情報を受け付けると、ユーザ認証を行い、認証されると利用可能となる。アプリケーションは、一旦認証されると認証情報を記憶し、一定期間、ユーザ認証を不要としてもよい。また、アプリケーションは、運賃の支払いなど、決済に関する機能を使用する場合、ユーザ認証を行うものとしてもよい。
【0033】
アプリケーションは、運賃精算装置12にリンクした新規登録ボタンがメニューに設けられている。また、アプリケーションは、ブラウザの機能を有しており、アプリケーション内でリンク先の表示が可能とされている。
【0034】
交通機関を利用するユーザは、事前に、ユーザ端末13を操作し、アプリケーションのメニューの新規登録ボタンを選択して運賃精算装置12にアクセスする。運賃精算装置12は、口座からの運賃の決済を可能とするため、ユーザ端末13に新規登録画面を表示する。新規登録画面には、氏名、電話番号、属性などを入力する入力領域が設けられている。ユーザは、ユーザ端末13を操作し、氏名、電話番号、属性などを入力領域に入力する。運賃精算装置12には、アプリケーションから、入力領域に入力された氏名、電話番号、属性や、ユーザID、パスワードなどの認証情報が送信される。ユーザID、パスワードなどの認証情報は、新規登録画面で入力させてもよい。また、運賃精算装置12は、新規登録画面に入力された電話番号にSMS(short message service)でメッセージを送り、メッセージに含まれる情報をユーザ端末13から入力させることで、電話番号とユーザ端末13のユーザが対応するかを確認してもよい。
【0035】
なお、決済事業者が、ユーザごとに、ユーザに対応付けてユーザ端末13の電話番号を記憶している場合、アプリケーションは、ユーザ端末13の電話番号を決済事業者に送信し、電話番号からユーザを特定してユーザ認証を行ってもよい。例えば、決済装置11が、ユーザごとに、ユーザに対応付けてユーザ端末13の電話番号を記憶している場合、アプリケーションは、ユーザ端末13の電話番号を決済装置11に送信し、電話番号からユーザを特定してユーザ認証を行ってもよい。
【0036】
運賃精算装置12は、決済装置11にアクセスし、決済を利用可能なユーザかの問い合わせを行う。例えば、運賃精算装置12は、決済装置11にアクセスし、認証情報や電話番号を通知して、決済を利用可能なユーザかを問い合わせる。決済装置11は、通知された認証情報や電話番号に基づいてユーザを特定する。決済装置11は、特定したユーザが運賃の決済を許可するユーザである場合、決済を利用可能なユーザである旨を運賃精算装置12に回答する。例えば、決済装置11は、特定したユーザが口座を有するユーザである場合、決済を利用可能なユーザである旨を運賃精算装置12に回答する。運賃精算装置12は、決済を利用可能なユーザである回答が得られた場合、ユーザIDごとに、ユーザの氏名、電話番号、属性をユーザ情報30に記憶する。運賃精算装置12は、ユーザ端末13に登録完了を表示する。
【0037】
なお、アプリケーションによって、ユーザが決済事業者から決済を利用可能なユーザとして認証されている場合、運賃精算装置12は、決済装置11に問い合わせを行うことなく、新規登録画面に入力されたユーザの氏名、電話番号、属性をユーザ情報30に記憶してもよい。
【0038】
次に、第1の実施形態に係る運賃支払システム10により交通機関の運賃の支払う支払処理の流れについて説明する。図4は、第1の実施形態に係る支払処理の手順の一例を示すフローチャートである。図5は、第1の実施形態に係る運賃支払システム10において交通機関の運賃の支払う流れを説明する図である。
【0039】
アプリケーションは、運賃精算装置12にリンクした車賃の支払い用の精算ボタンがメニューに設けられている。交通機関に乗車したユーザは、下車の前に、車賃の支払いを行うため、ユーザ端末13を操作し、アプリケーションのメニューから精算ボタンを選択して運賃精算装置12にアクセスする。運賃精算装置12は、交通機関の車賃の支払いに関するメニュー画面をユーザ端末13に表示する。メニュー画面には、直接決済、チケット購入、チケット表示が設けられている。直接決済は、ユーザの口座からの運賃の決済を指定する項目である。チケット購入は、交通機関で利用可能なチケットの購入を指定する項目である。チケット表示は、購入済みのチケットの表示を指定する項目である。
【0040】
口座からの運賃の決済する場合、ユーザは、直接決済を選択する。運賃精算装置12は、直接決済が選択されると、直接決済であることをユーザ端末13に表示すると共に、運賃の支払いが可能かを判定する。
【0041】
例えば、ユーザが直接決済を選択すると、ユーザ端末13は、アプリケーションが交通機関の運賃を、認証情報や電話番号と共に送信する。
【0042】
運賃精算装置12の取得部40は、図4に示すように、ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、事業者から運賃を決済可能か否かの回答を取得する。例えば、取得部40は、受信した運賃と認証情報や電話番号を決済事業者の決済装置11に送信する(ステップS10)。取得部40は、決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答を受信したかを判定する(ステップS11)。取得部40は、回答を受信していない場合(ステップS11:No)、回答の受信を待つ。
【0043】
決済装置11は、受信した認証情報や電話番号からユーザを特定し、特定したユーザの支払いに対する信用度合いに応じて運賃を決済可能か否かを回答する。例えば、決済装置11は、ユーザの口座の残高が運賃以上である場合、運賃を決済可能と回答する。交通機関が1回の乗車で一律の運賃である場合、運賃は、一定額とする。交通機関が乗車した距離等によって運賃が変わる場合、乗車地点と下車地点から既存の運賃算出システム等を用いて運賃を算出してもよい。
【0044】
決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答を受信した場合(ステップS11:Yes)、提供部41は、回答が運賃を決済可能との回答であるかを判定する(ステップS12)。提供部41は、回答が運賃を決済不可能である場合(ステップS12:No)、運賃の支払ができない旨をユーザ端末13に送信して、ユーザ端末13に表示する(ステップS13)。一方、提供部41は、回答が運賃を決済可能との回答である場合(ステップS12:Yes)、ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する。例えば、提供部41は、運賃を決済可能との回答が得られた場合、運賃の送信元のユーザ端末13に、交通機関の下車に用いる画像としてコード画像を送信する(ステップS14)。
【0045】
ユーザ端末13は、運賃の支払ができない旨の情報を受信した場合、運賃の支払ができないことを表示する。ユーザは、現金での支払いなど別な方法で運賃の支払いを行う。一方、ユーザ端末13は、コード画像を受信した場合、受信したコード画像を表示する。
【0046】
ユーザは、交通機関を下車する際、交通機関に設けられた読み取り機50にユーザ端末13に表示されたコード画像を読み取らせる。交通機関では、読み取り機50によりコード画像を読み取る。読み取り機50は、読み取ったコード画像が正当かを判定する。例えば、読み取り機50は、現在の日時が、コード画像に含まれる有効期間内であるかや、コード画像に含まれる交通機関のIDが、読み取り機50が設置された交通機関のIDと合致するか、コード画像に含まれる一意の識別番号が既に読み取れていないか、等により、コード画像が正当かを判定する。提供部42がコード内に複製できないトークンを含ませたコード画像を生成して提供し、読み取り機50がコード画像に含まれるコードのトークンをチェックすることでコード画像が正当かを判定してよい。交通機関では、読み取ったコード画像が正当な場合、コード画像の情報を読み取り機50又は読み取り機50と通信可能なサーバ装置を介して運賃精算装置12に送信する。
【0047】
送信部42は、画像を読み取ったことが通知されると、運賃を決済事業者の決済装置11に送信する。例えば、送信部42は、コード画像の情報を受信したかを判定する(ステップS15)。送信部42は、コード画像の情報を受信していない場合(ステップS15:No)、コード画像の情報の受信を待つ。一方、コード画像の情報を受信した場合(ステップS15:Yes)、送信部42は、決済装置11に運賃を送信する(ステップS16)。例えば、送信部42は、運賃を記憶部21に記憶する。そして、送信部42は、コード画像を読み取ったことが通知されると、周期的な送信タイミングで記憶部21に記憶された運賃を決済事業者の決済装置11に送信し、処理を終了する。
【0048】
決済装置11は、運賃が通知されると、ユーザの口座の金額情報から通知された運賃を減額して決済する。例えば、決済装置11は、運賃を受信した場合、決済装置11は、ユーザの口座の金額情報から通知された運賃を減額して決済する。
【0049】
このように、運賃を口座から決済する場合でも、運賃精算装置12は、決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答が得られた場合、決済を実施する前に、ユーザ端末13にコード画像を提供する。ユーザは、下車の際、ユーザ端末13に表示されたコード画像を交通機関の読み取り機50に読み取らせることで下車できるため、下車でのユーザの滞留を抑制できる。また、運賃精算装置12は、ユーザの下車後に、決済装置11に運賃を送信して運賃を口座から決済することで、運賃を回収できる。
【0050】
また、運賃精算装置12は、決済事業者に対して運賃を通知する。決済事業者は、支払いに対する信用度合いに応じて運賃を決済可能か否かを回答する。運賃精算装置12は、運賃を決済可能との回答が得られた場合、ユーザ端末13にコード画像を提供する。これにより、運賃精算装置12は、決済事業者から運賃を決済可能との回答が得られているため、ユーザの下車後でも、運賃を確実に回収できる。
【0051】
<2.第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、運賃が定額の定額運賃型の交通機関と、運賃が乗車距離に応じて変動する変動運賃型の交通機関の運賃の支払いに使用する場合を説明する。第2の実施形態に係る運賃支払システム10の構成は、図1に示した第1の実施形態に係る運賃支払システム10と同様であるので説明を省略する。
【0052】
<<2.1.機能構成例>>
図6は、第2の実施形態に係る運賃精算装置12の機能的な構成を概略的に示した図である。第2の実施形態に係る運賃精算装置12は、図2に示した第1の実施形態に係る運賃精算装置12と一部同様の構成であるため、同様の構成部分についは同様の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0053】
(記憶部21)
記憶部21は、ブラックリスト情報31をさらに記憶する。ブラックリスト情報31は、交通機関の乗車を拒否するユーザを登録したデータである。例えば、ブラックリスト情報31には、運賃が未回収などのトラブルがあるユーザが、交通機関の乗車を拒否するユーザとして登録される。トラブルが解消すると、ブラックリスト情報31からユーザが削除される。例えば、ブラックリスト情報31には、運賃精算装置12の管理画面からユーザの登録、削除の操作が可能とされている。なお、決済事業者が複数ある場合、ブラックリスト情報31は、決済事業者単位で記憶してもよく、複数の決済事業者単位で記憶してもよい。
【0054】
(制御部22)
制御部22は、判定部43と、特定部44と、導出部45をさらに有する。
【0055】
(判定部43)
判定部43は、交通機関に乗車したユーザがブラックリスト情報31に登録されたユーザであるかを判定する。例えば、ユーザが交通機関に乗車した際に、運賃精算装置12には、ユーザ端末13から、乗車したユーザに関する情報が送信される。判定部43は、受信したユーザに関する情報からユーザを特定し、特定したユーザがブラックリスト情報31に登録されたユーザであるかを判定する。また、判定部43は、受信した情報からユーザが乗車したか否かや、運賃の精算であるかを判定する。なお、決済事業者が複数ある場合、判定部41は、特定したユーザが、運賃の決済を依頼する決済事業者のブラックリスト情報31に登録されたユーザであるかを判定する。
【0056】
(提供部41)
提供部41は、交通機関に乗車したユーザがブラックリスト情報31に登録されたユーザである場合、ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示する。例えば、提供部41は、判定部43によりユーザがブラックリスト情報31に登録されたユーザであると判定された場合、ユーザ端末13に乗車を拒否する旨を提示する。
【0057】
(特定部44)
特定部44は、乗車する交通機関の運賃が定額の定額運賃型か、乗車距離に応じて変動する変動運賃型かを特定する。例えば、運賃精算装置12には、ユーザ端末13から、ユーザが乗車する交通機関の運賃が定額運賃型か、変動運賃型かを判定するための情報が通知される。通知される情報は、運賃が定額運賃型か、変動運賃型かを示す運賃型情報であってもよく、乗車する交通機関を示す乗車交通機関情報であってもよい。通知される情報が運賃型情報である場合、特定部44は、通知された運賃型情報から、運賃が定額運賃型か変動運賃型かを特定する。一方、通知される情報が乗車交通機関情報である場合、運賃精算装置12は、記憶部21に、交通機関ごとに、交通機関の運賃が定額運賃型か変動運賃型かを交通機関のマスタデータとして記憶する。特定部44は、記憶部21に記憶されマスタデータから、通知された乗車交通機関情報の交通機関の運賃が定額運賃型か変動運賃型かを特定する。
【0058】
(導出部45)
導出部45は、特定部44により運賃が変動運賃型と特定された場合、乗車する交通機関の乗車区間から運賃を導出する。例えば、運賃が変動運賃型の交通機関である場合、運賃精算装置12には、ユーザ端末13から、乗車する交通機関の乗車区間として、乗車地点と下車地点の情報が通知される。導出部45は、通知された乗車区間の情報から、乗車区間から運賃を導出する。例えば、導出部45は、既存の運賃算出システムに対して、乗車地点と下車地点を入力し、運賃算出システムを用いて運賃を導出する。なお、運賃精算装置12は、記憶部21に、交通機関の乗車地点と下車地点の組み合わせごとに、運賃を登録した運賃情報を記憶し、導出部45は、運賃情報から、通知された乗車地点と下車地点に対応する運賃を求めることで、運賃を導出してもよい。
【0059】
<<2.2.機能の流れ>>
次に、第2の実施形態に係る運賃支払システム10により交通機関の運賃の支払う支払処理の流れについて説明する。図7は、第2の実施形態に係る支払処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0060】
交通機関は、ユーザが乗車する乗車口にユーザ端末13と通信可能な通信装置が設置されている。通信装置には、交通機関の運賃が定額運賃型か、変動運賃型かが設定されている。通信装置は、ユーザ端末13が通信装置にタッチすることで、運賃が定額運賃型か、変動運賃型を示す運賃型情報を、例えば、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線でユーザ端末13に通知する。また、通信装置、運賃が変動運賃型の場合、乗車地点を示す乗車地点情報を近距離無線でユーザ端末13に通知する。なお、通信装置は、交通機関を示す乗車交通機関情報が設定され、設定された乗車交通機関情報を近距離無線でユーザ端末13に通知してもよい。
【0061】
ユーザは、交通機関に乗車する際に、乗車口で通信装置にユーザ端末13をタッチ操作する。ユーザ端末13は、通信装置から近距離無線で通知された情報を、認証情報や電話番号と共に運賃精算装置12に送信する。例えば、ユーザ端末13は、通信装置から近距離無線により運賃型情報又は乗車交通機関情報や乗車地点情報を受信する。ユーザ端末13は、受信した運賃型情報又は乗車交通機関情報や乗車地点情報を、認証情報や電話番号と共に運賃精算装置12に送信する。なお、運賃型情報又は乗車交通機関情報は、交通機関の車内にビーコンなどの無線装置を設置し、無線装置から送信してもよい。運賃型、ユーザが乗車する乗車交通機、乗車地点は、ユーザ端末13にユーザが入力してもよい。
【0062】
運賃精算装置12の判定部43は、受信した情報からユーザが乗車したか否かを判定する(ステップS50)。例えば、判定部43は、運賃型情報又は乗車交通機関情報を受信した場合、ユーザが乗車したと判定する。
【0063】
運賃型情報又は乗車交通機関情報を受信してユーザが乗車したと判定した場合(ステップS50:Yes)、判定部43は、運賃型情報又は乗車交通機関情報と共に受信した認証情報や電話番号に基づいてユーザを特定する(ステップS51)。判定部43は、特定したユーザがブラックリスト情報31に登録されたユーザであるか判定する(ステップS52)。ブラックリスト情報31に登録されたユーザである場合(ステップS52:Yes)、提供部41は、ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示する(ステップS53)。例えば、提供部41は、乗車を拒否する旨の画面情報をユーザ端末13に送信し、処理を終了する。
【0064】
ユーザ端末13は、乗車を拒否する旨の画面情報を受信した場合、乗車を拒否する旨を表示する。これにより、ブラックリスト情報31に登録されたユーザの乗車を抑制できる。
【0065】
一方、ブラックリスト情報31に登録されたユーザではない場合(ステップS52:No)、特定部44は、受信した運賃型情報又は乗車交通機関情報から運賃が定額運賃型か、変動運賃型かを特定する(ステップS54)。例えば、特定部44は、運賃型情報を受信した場合、運賃型情報から運賃が定額運賃型か変動運賃型かを特定する。特定部44は、乗車交通機関情報を受信した場合、記憶部21に記憶されマスタデータから、乗車交通機関情報の交通機関の運賃が定額運賃型か変動運賃型かを特定する。
【0066】
判定部43は、特定された運賃が定額運賃型かを判定する(ステップS55)。運賃が変動運賃型であり、定額運賃型ではない場合(ステップS55:No)、処理を終了する。運賃が変動運賃型である場合、運賃は、後で清算する。
【0067】
一方、運賃が定額運賃型である場合(ステップS55:Yes)、取得部40は、ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、事業者から運賃を決済可能か否かの回答を取得する。例えば、取得部40は、運賃と認証情報や電話番号を決済事業者の決済装置11に送信する(ステップS56)。取得部40は、決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答を受信したかを判定する(ステップS57)。取得部40は、回答を受信していない場合(ステップS57:No)、回答の受信を待つ。運賃は、定額運賃型の交通機関について、マスタデータに運賃を記憶させておいてもよく、また、第1の実施形態と同様に、ユーザ端末13から受信してもよい。
【0068】
決済装置11は、受信した認証情報や電話番号からユーザを特定し、特定したユーザの支払いに対する信用度合いに応じて運賃を決済可能か否かを回答する。
【0069】
決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答を受信した場合(ステップS57:Yes)、提供部41は、回答が運賃を決済可能との回答であるかを判定する(ステップS58)。提供部41は、回答が運賃を決済不可能である場合(ステップS58:No)、運賃の支払ができない旨をユーザ端末13に送信し(ステップS59)、処理を終了する。
【0070】
一方、提供部41は、回答が運賃を決済可能との回答である場合(ステップS58:Yes)、ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する。例えば、提供部41は、運賃を決済可能との回答が得られた場合、運賃の送信元のユーザ端末13に、交通機関の下車に用いる画像としてコード画像を送信し(ステップS60)、処理を終了する。
【0071】
ユーザ端末13は、運賃の支払ができない旨の情報を受信した場合、運賃の支払ができないことを表示する。ユーザは、現金での支払いなど別な方法で運賃の支払いを行う。一方、ユーザ端末13は、コード画像を受信した場合、受信したコード画像を表示する。
【0072】
一方、運賃が変動運賃型である場合、ユーザは、交通機関を下車する際に、下車地点をユーザ端末13に入力する。ユーザ端末13は、乗車地点情報、下車地点を示す下車地点情報を運賃精算装置12に送信する。なお、乗車地点情報は、乗車の際に送信済みである場合、送信を省略してもよい。
【0073】
運賃精算装置12の判定部43は、受信した情報が乗車地点情報、下車地点情報である場合、運賃型情報又は乗車交通機関情報ではないため、ユーザの乗車ではないと判定する(ステップS50:No)。
【0074】
判定部43は、受信した情報から運賃の精算か否かを判定する(ステップS61)。例えば、判定部43は、下車地点情報を受信した場合、運賃の精算と判定する(ステップS61:Yes)。
【0075】
導出部45は、乗車する交通機関の乗車区間から運賃を導出する(ステップS62)。例えば、導出部45は、乗車地点情報の乗車地点から下車地点情報の下車地点への運賃を導出する。例えば、導出部45は、既存の運賃算出システムに対して、乗車地点と下車地点を入力し、運賃算出システムを用いて運賃を導出する。なお、導出部45は、記憶部21に乗車地点と下車地点の組み合わせごとに、運賃を登録した運賃情報が記憶されている場合、運賃情報から、乗車地点と下車地点に対応する運賃を求めることで、運賃を導出してもよい。
【0076】
取得部40は、ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、事業者から運賃を決済可能か否かの回答を取得する。例えば、取得部40は、導出部45により導出した運賃と認証情報や電話番号を決済事業者の決済装置11に送信する(ステップS63)。取得部40は、決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答を受信したかを判定する(ステップS64)。取得部40は、回答を受信していない場合(ステップS64:No)、回答の受信を待つ。
【0077】
決済装置11は、受信した認証情報や電話番号からユーザを特定し、特定したユーザの支払いに対する信用度合いに応じて運賃を決済可能か否かを回答する。
【0078】
決済装置11から運賃を決済可能か否かの回答を受信した場合(ステップS64:Yes)、提供部41は、回答が運賃を決済可能との回答であるかを判定する(ステップS65)。提供部41は、回答が運賃を決済不可能である場合(ステップS65:No)、運賃の支払ができない旨をユーザ端末13に送信し(ステップS66)、処理を終了する。
【0079】
一方、提供部41は、回答が運賃を決済可能との回答である場合(ステップS65:Yes)、ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する。例えば、提供部41は、運賃を決済可能との回答が得られた場合、運賃の送信元のユーザ端末13に、交通機関の下車に用いる画像としてコード画像を送信し(ステップS67)、処理を終了する。
【0080】
ユーザ端末13は、運賃の支払ができない旨の情報を受信した場合、運賃の支払ができないことを表示する。ユーザは、現金での支払いなど別な方法で運賃の支払いを行う。一方、ユーザ端末13は、コード画像を受信した場合、受信したコード画像を表示する。
【0081】
ユーザは、交通機関を下車する際、交通機関に設けられた読み取り機50にユーザ端末13に表示されたコード画像を読み取らせる。交通機関では、読み取り機50によりコード画像を読み取る。交通機関では、読み取ったコード画像が正当な場合、コード画像の情報を読み取り機50又は読み取り機50と通信可能なサーバ装置を介して運賃精算装置12に送信する。
【0082】
運賃精算装置12の判定部43は、受信した情報がコード画像の情報である場合、運賃型情報又は乗車交通機関情報ではなく、下車地点情報でもないため(ステップS50:No及びステップS61:No)、下車と判定する(ステップS68)。なお、判定部43は、受信した情報がコード画像の情報であるかにより、下車と判定してもよい。
【0083】
送信部42は、画像を読み取ったことが通知されると、運賃を決済事業者の決済装置11に送信する。例えば、送信部42は、コード画像の情報を受信すると、コード画像に含まれる運賃を決済装置11に送信し(ステップS69)、処理を終了する。
【0084】
このように、本実施形態に係る運賃精算装置12は、交通機関の運賃が定額運賃型、変動運賃型の何れの場合でも、下車でのユーザの滞留の発生を抑制しつつ運賃を回収できる。また、運賃精算装置12は、ブラックリスト情報31に登録されたユーザの交通機関の乗車を抑制できる。
【0085】
<3.第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、複数のブラックリスト情報を有する場合を説明する。第3の実施形態に係る運賃支払システム10の構成は、図1に示した第1の実施形態に係る運賃支払システム10と同様であるので説明を省略する。
【0086】
<<3.1.機能構成例>>
図8は、第3の実施形態に係る運賃精算装置12の機能的な構成を概略的に示した図である。第3の実施形態に係る運賃精算装置12は、図2及び図6に示した第1及び第2の実施形態に係る運賃精算装置12と一部同様の構成であるため、同様の構成部分についは同様の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0087】
(記憶部21)
記憶部21は、ブラックリスト情報31に代えて、第1のブラックリスト情報32と第2のブラックリスト情報33をさらに記憶する。第1のブラックリスト情報32は、定額運賃型及び変動運賃型の交通機関の乗車を拒否するユーザを登録したデータである。例えば、第1のブラックリスト情報32には、決済事業者で決済ができないユーザや、交通機関の利用が拒否されているユーザなど、警戒すべき度合が高いユーザが登録される。第2のブラックリスト情報33は、変動運賃型の交通機関の乗車を拒否するユーザを登録したデータである。変動運賃型の交通機関は、乗車距離が長くなると運賃が高額となる。例えば、第2のブラックリスト情報33には、運賃の未回収があるものの、警戒すべき度合が低いユーザが登録される。トラブルが解消すると、第1のブラックリスト情報32や第2のブラックリスト情報33からユーザが削除される。例えば、第1のブラックリスト情報32及び第2のブラックリスト情報33には、運賃精算装置12の管理画面からユーザの登録、削除の操作が可能とされている。なお、決済事業者が複数ある場合、第1のブラックリスト情報32と第2のブラックリスト情報33は、決済事業者単位で記憶してもよく、複数の決済事業者単位で記憶してもよい。決済事業者が複数ある場合、判定部41は、特定したユーザが、運賃の決済を依頼する決済事業者の第1のブラックリスト情報32及び第2のブラックリスト情報33に登録されたユーザであるかを判定する。
【0088】
(提供部41)
提供部41は、交通機関に乗車したユーザが第1のブラックリスト情報32に登録されたユーザである場合、ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示する。また、提供部41は、交通機関に乗車したユーザが第2のブラックリスト情報に登録されたユーザである場合、前記ユーザに対して、変動運賃型の交通機関の乗車を拒否する旨を提示する。
【0089】
<<3.2.機能の流れ>>
次に、第3の実施形態に係る運賃支払システム10により交通機関の運賃の支払う支払処理の流れについて説明する。図9は、第3の実施形態に係る支払処理の手順の一例を示すフローチャートである。第3の実施形態に係る支払処理の手順は、図7に示した第2の実施形態に係る支払処理の手順と一部同様の処理であるため、同様の処理部分についは同様の符号を付して説明を省略し、主に異なる処理部分について説明する。
【0090】
ステップS51においてユーザを特定すると、判定部43は、特定したユーザが第1のブラックリスト情報32に登録されたユーザであるか判定する(ステップS70)。第1のブラックリスト情報32に登録されたユーザである場合(ステップS70:Yes)、提供部41は、ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示する(ステップS71)。例えば、提供部41は、乗車を拒否する旨の画面情報をユーザ端末13に送信し、処理を終了する。一方、第1のブラックリスト情報32に登録されたユーザではない場合(ステップS70:No)、処理はステップS54へ移行する。
【0091】
また、運賃が定額運賃型である場合(ステップS55:Yes)、判定部43は、特定したユーザが第2のブラックリスト情報33に登録されたユーザであるか判定する(ステップS72)。第2のブラックリスト情報33に登録されたユーザである場合(ステップS72:Yes)、提供部41は、ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示する(ステップS73)。例えば、提供部41は、乗車を拒否する旨の画面情報をユーザ端末13に送信し、処理を終了する。一方、第2のブラックリスト情報33に登録されたユーザではない場合(ステップS72:No)、処理はステップS56へ移行する。
【0092】
このように、本実施形態に係る運賃精算装置12は、警戒すべきユーザについて、警戒すべき度合いに応じて、定額運賃型及び変動運賃型の交通機関の乗車を許可又は拒絶できる。
【0093】
<4.ハードウェア構成例>
次に、第1~第3の実施形態に係る運賃精算装置12のハードウェア構成例について説明する。図10は、第1~第3の実施形態に係る運賃精算装置12のハードウェア構成例を示すブロック図である。図10を参照すると、運賃精算装置12は、例えば、プロセッサ801と、ROM802と、RAM803と、ホストバス804と、ブリッジ805と、外部バス806と、インターフェース807と、入力装置808と、出力装置809と、ストレージ810と、ドライブ811と、接続ポート812と、通信装置813と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
【0094】
(プロセッサ801)
プロセッサ801は、例えば、演算処理装置または制御装置として機能し、ROM802、RAM803、ストレージ810、またはリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般またはその一部を制御する。
【0095】
(ROM802、RAM803)
ROM802は、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータなどを格納する手段である。RAM803には、例えば、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータなどが一時的または永続的に格納される。
【0096】
(ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807)
プロセッサ801、ROM802、RAM803は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス804を介して相互に接続される。一方、ホストバス804は、例えば、ブリッジ805を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス806に接続される。また、外部バス806は、インターフェース807を介して種々の構成要素と接続される。
【0097】
(入力装置808)
入力装置808には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、およびレバーなどが用いられる。さらに、入力装置808としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。また、入力装置808には、マイクロフォンなどの音声入力装置が含まれる。
【0098】
(出力装置809)
出力装置809は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、または有機ELなどのディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホンなどのオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、またはファクシミリなど、取得した情報を利用者に対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置である。また、本実施形態に係る出力装置809は、触覚刺激を出力することが可能な種々の振動デバイスを含む。
【0099】
(ストレージ810)
ストレージ810は、各種のデータを格納するための装置である。ストレージ810としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどが用いられる。
【0100】
(ドライブ811)
ドライブ811は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、またはリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
【0101】
(接続ポート812)
接続ポート812は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS-232Cポート、または光オーディオ端子などのような外部接続機器902を接続するためのポートである。
【0102】
(通信装置813)
通信装置813は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線または無線LAN、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または各種通信用のモデムなどである。
【0103】
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディアなどである。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、または電子機器などであってもよい。
【0104】
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、またはICレコーダなどである。
【0105】
なお、本実施形態に係る記憶部21は、ROM802やRAM803、ストレージ810によって実現される。また、プロセッサ801によって実現される本実施形態に係る制御部22が、取得部40、提供部41、送信部42、判定部43、特定部44、導出部45を実現する各制御プログラムを、ROM802やRAM803などから読み出し実行する。また、本実施形態に係る通信部110が、ROM802やRAM803などからデータを読み出し、ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807を介して通信装置813にデータを送り、外部装置へのデータ送信を行う。また、通信部110は、通信装置813によって受信されたデータを、インターフェース807、外部バス806、ブリッジ805、ホストバス804を介してROM802やRAM803に書き込み、外部装置からのデータ受信を行う。
【0106】
<5.まとめ>
以上説明したように、運賃精算装置12は、取得部40と、提供部41と、送信部42とを有する。取得部40は、ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、事業者から運賃を決済可能か否かの回答を取得する。提供部41は、取得部40により運賃を決済可能との回答が得られた場合、ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する。送信部42は、画像を読み取ったことが通知されると、事業者に運賃を送信する。
【0107】
これにより、運賃精算装置12は、下車でのユーザの滞留の発生を抑制しつつ運賃を回収できる。
【0108】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0109】
例えば、上記実施形態では、決済事業者が提供するアプリケーションに運賃精算装置12が画像を表示させる場合を例に説明した。しかしこれに限定されるものではない。運賃精算装置12は、取得部40、提供部41、判定部43、送信部42、特定部44及び導出部45の各機能を外部装置から呼び出し可能なAPI(Application Programming Interface)として提供してもよい。アプリケーションは、運賃の支払い関する画面も決済事業者が作成し、運賃の支払い関する画面の操作に応じて運賃精算装置12のAPIを呼び出して取得部40、提供部41、送信部42、判定部43、特定部44及び導出部45の各機能を実行してもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、運賃精算装置12を本開示の情報処理装置とした場合を例に説明した。しかしこれに限定されるものではない。ユーザ端末13を本開示の情報処理装置としてもよい。例えば、取得部40、提供部41、送信部42、判定部43、特定部44及び導出部45の各機能を有し、運賃の精算を行うアプリケーションをユーザ端末13にインストールして、ユーザ端末13が取得部40、提供部41、送信部42、判定部43、特定部44及び導出部45の各機能を実行してもよい。
【0111】
<6.効果>
上述したように、情報処理装置(運賃精算装置12、ユーザ端末13)は、以下のような構成を取り様々な効果を奏し得る。しかしながら、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
【0112】
(1)ユーザに対して決済を実施する事業者に対して運賃を通知し、前記事業者から前記運賃を決済可能か否かの回答を取得する取得部40と、
前記取得部40により前記運賃を決済可能との回答が得られた場合、前記ユーザに対して交通機関の下車に用いる画像を提供する提供部41と、
前記画像を読み取ったことが通知されると、前記運賃を前記事業者に送信する送信部42と
を有する情報処理装置。
【0113】
これにより、情報処理装置は、下車でのユーザの滞留の発生を抑制しつつ運賃を回収できる。
【0114】
(2)前記提供部41は、前記画像としてコード画像を提供し、
前記送信部42は、前記交通機関に設けられた読み取り機50で前記コード画像を読み取ったことが通知されると、前記事業者に前記運賃を送信する
(1)に記載の情報処理装置。
【0115】
これにより、情報処理装置は、交通機関の利用以外で運賃を誤って回収してしまうことを抑制できる。
【0116】
(3)前記送信部42は、前記運賃を記憶部21に記憶し、周期的な送信タイミングで前記記憶部21に記憶された前記運賃を前記事業者に送信する
(1)又は(2)に記載の情報処理装置。
【0117】
これにより、情報処理装置は、画像を読み取ったことが通知されたタイミングでリアルタイムに運賃を事業者に送信する必要がなく、送信タイミングで運賃の送信する処理を実施すればよいため、処理負荷を下げることができる。
【0118】
(4)乗車する交通機関の運賃が定額の定額運賃型か、乗車距離に応じて変動する変動運賃型かを特定する特定部44と、
前記特定部により運賃が前記変動運賃型と特定された場合、前記交通機関の乗車区間から運賃を導出する導出部45とをさらに有し、
前記取得部40は、前記特定部44により運賃が前記定額運賃型と特定された場合、前記交通機関の定額の運賃を前記事業者に対して通知し、前記特定部44により運賃が前記変動運賃型と特定された場合、前記導出部45により導出された運賃を前記事業者に対して通知する
(1)~(3)の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0119】
これにより、情報処理装置は、交通機関の運賃が定額運賃型、変動運賃型の何れの場合でも、下車でのユーザの滞留の発生を抑制しつつ運賃を回収できる。
【0120】
(5)前記交通機関の乗車を拒否するユーザを登録したブラックリスト情報を記憶する記憶部21をさらに有し、
前記提供部41は、前記交通機関に乗車したユーザが前記ブラックリスト情報31に登録されたユーザである場合、前記ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示する
(1)~(4)の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0121】
これにより、情報処理装置は、ブラックリスト情報31に登録されたユーザの交通機関の乗車を抑制できる。
【0122】
(6)定額運賃型及び変動運賃型の交通機関の乗車を拒否するユーザを登録した第1のブラックリスト情報32と、変動運賃型の交通機関の乗車を拒否するユーザを登録した第2のブラックリスト情報33を記憶する記憶部21をさらに有し、
前記提供部41は、前記交通機関に乗車したユーザが前記第1のブラックリスト情報32に登録されたユーザである場合、前記ユーザに対して、乗車を拒否する旨を提示し、前記交通機関に乗車したユーザが前記第2のブラックリスト情報33に登録されたユーザである場合、前記ユーザに対して、変動運賃型の交通機関の乗車を拒否する旨を提示する
(1)~(4)の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0123】
これにより、情報処理装置は、警戒すべきユーザについて、警戒すべき度合いに応じて、定額運賃型及び変動運賃型の交通機関の乗車を許可又は拒絶できる。
【符号の説明】
【0124】
10 運賃支払システム
11 決済装置
12 運賃精算装置
13 ユーザ端末
20 通信部
21 記憶部
22 制御部
30 ユーザ情報
31 ブラックリスト情報
32 第1のブラックリスト情報
33 第2のブラックリスト情報
40 取得部
41 提供部
42 送信部
43 判定部
44 特定部
45 導出部
50 読み取り機
図1
図2
図3
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図10