(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133389
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】OFDMAランダムアクセスを使用する無線通信方法及びこれを使用する無線通信端末
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20220906BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20220906BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220906BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20220906BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W84/12
H04W72/04 133
H04W72/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108400
(22)【出願日】2022-07-05
(62)【分割の表示】P 2020133108の分割
【原出願日】2017-12-27
(31)【優先権主張番号】10-2016-0179781
(32)【優先日】2016-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0000020
(32)【優先日】2017-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0000437
(32)【優先日】2017-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0002195
(32)【優先日】2017-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0002720
(32)【優先日】2017-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】516079109
【氏名又は名称】ウィルス インスティテュート オブ スタンダーズ アンド テクノロジー インコーポレイティド
(71)【出願人】
【識別番号】514005836
【氏名又は名称】エスケー テレコム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK TELECOM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ゴンジュン・コ
(72)【発明者】
【氏名】ジュヒョン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ウジン・アン
(72)【発明者】
【氏名】ジンサム・カク
(57)【要約】 (修正有)
【課題】OFDMAランダムアクセスを使用するベース無線通信端末と無線で通信する無線通信端末を提供する。
【解決手段】無線通信端末は、送受信部と、プロセッサと、を含む。プロセッサは、0からOFDMAコンテンションウィンドウ(OCW)と同じであるか又は小さな範囲内で選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定し、送受信部を使用して、前ベーシック無線通信端末からランダムアクセスに割り当てられた一つ以上の資源単位(RU)を使用するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信し、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUに基づいて、カウンタの値を減らし、カウンタの値が0であるか又は0になったとき、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUを任意に選択し、ベース無線通信端末に対する送信を試みる。
【選択図】
図41
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース無線通信端末と無線で通信する無線通信端末であって、
送受信部と、
プロセッサとを含み、
前記プロセッサは、0からOFDMAコンテンションウィンドウ(OFDMA contention window、OCW)と同じであるか、または小さな範囲内で選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定し、
前記送受信部を使用して、前記ベース無線通信端末からランダムアクセスに割り当てられた一つ以上の資源単位(Resource Unit、RU)を使用するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信し、
前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと前記無線通信端末の能力とに基づいて前記カウンタの値を減らし、
前記カウンタの値が0であるか、または0になったとき、前記ランダムアクセスに割り当てられた前記一つ以上のRUのうち、前記無線通信端末が前記無線通信端末の前記能力に応じてトリガー基盤(TB)PPDUを送信できるいずれか一つのRUを任意に選択し、
選択されたRUを使用して、前記ベース無線通信端末に対する送信を試み、
前記RUは、上向き送信及び下向き送信に使用されることができる複数のサブキャリアのグループである
無線通信端末。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUのうち、前記無線通信端末が前記無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUの個数分だけ前記カウンタの値を減らす
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項3】
前記無線通信端末の能力は、無線通信端末が送信できる帯域幅に関する能力を含む
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項4】
前記無線通信端末の能力は、前記トリガー基盤PPDUに含まれるパディングフィールドの長さに関する能力を含む
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項5】
前記無線通信端末の能力は、無線通信端末が送信できるモジュレーション及びコーディングスキームに関する能力を含む
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項6】
前記無線通信端末が、前記ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末である場合、
前記プロセッサは、
前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値を前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値に設定し、
前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値に設定し、
前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値と前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値は、前記ベース無線通信端末により指定される値でない
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項7】
前記無線通信端末が、前記ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末であり、前記無線通信端末が、前記ベース無線通信端末とは異なった異なるベース無線通信端末と通信する場合、前記プロセッサは、前記異なるベース無線通信端末に対するランダムアクセスのためのパラメータを初期化し、
前記ランダムアクセスのためのパラメータは、前記カウンタ、前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値及び前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を含む
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項8】
前記無線通信端末が、前記ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末である場合、
前記プロセッサは、
前記無線通信端末が前記ベース無線通信端末と通信する場合、前記ベース無線通信端末から受信した情報に応じて、前記OCW最小値と前記OCW最大値を設定し、
前記無線通信端末が前記異なるベース無線通信端末と通信する場合、前記OCW最小値と前記OCW最大値を前記異なるベース無線通信端末から受信した情報に応じて設定する
請求項7に記載の無線通信端末。
【請求項9】
前記無線通信端末が、多重BSSIDセットのノントランスミッティド(Nontransmitted)Basic Service Set Identification(BSSID)と該当するBSSに結合される場合、
前記プロセッサは、前記多重BSSIDセットのトランスミッティド(transmitted)BSSIDに該当するBSSからのUL OFDMA-based Random Access(UORA)パラメータセットエレメントに応じて、前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値と前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を設定し、
前記UORAパラメータセットは、前記カウンタに関連するパラメータを含む、
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記多重BSSIDセットの前記トランスミッティドBSSIDに該当する前記BSSから送信されたトリガーフレームに基づいて、前記カウンタの前記値を減らさない
請求項9に記載の無線通信端末。
【請求項11】
前記トランスミッティドBSSIDに該当する前記BSSから受信した前記UORAパラメータセットは、前記無線通信端末が含まれたBSSのために割り当てられたシグナリングフィールドに指示されるUORAパラメータセットでない
請求項9に記載の無線通信端末。
【請求項12】
前記トリガーフレームが前記無線通信端末の上向き送信をスケジューリングする場合、前記プロセッサは、前記トリガーフレームに基づいて前記カウンタの値を減らさない
請求項1に記載の無線通信端末。
【請求項13】
ベース無線通信端末と無線で通信する無線通信端末の動作方法であって、
0からOFDMAコンテンションウィンドウ(OFDMA contention window、OCW)と同じであるか、または小さな範囲内で選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定するステップと、
前記ベース無線通信端末からランダムアクセスに割り当てられた一つ以上の資源単位(Resource Unit、RU)を使用するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信するステップと、 前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと前記無線通信端末の能力とに基づいて、前記カウンタの値を減らすステップと、
前記カウンタの値が0であるか、または0になったとき、前記ランダムアクセスに割り当てられた前記一つ以上のRUのうち、前記無線通信端末が前記無線通信端末の前記能力に応じてトリガー基盤(TB)PPDUを送信できるいずれか一つのRUを任意に選択するステップと、
選択されたRUを使用して、前記ベース無線通信端末に対する送信を試みるステップとを含み、
前記RUは、OFDM通信に使用される複数のサブキャリアのグループである
動作方法。
【請求項14】
前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと前記無線通信端末の能力に基づいて、前記カウンタの値を減らすステップは、
前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUのうち、前記無線通信端末が前記無線通信端末の能力に応じて前記トリガー基盤PPDUを送信できるRUの個数分だけ前記カウンタの値を減らすステップを含む
請求項13に記載の動作方法。
【請求項15】
前記無線通信端末は、前記ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末であって、
前記動作方法は、
前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値を前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値に設定するステップと、
前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値に設定するステップとをさらに含み、
前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値と前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値は、前記ベース無線通信端末により指定される値でない
請求項13に記載の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OFDMAランダムアクセスを使用する無線通信方法及び無線通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、モバイル機器の普及が拡大されるにつれ、これらに速い無線インターネットサービスを提供する無線LAN(Wireless LAN)技術が脚光を浴びている。無線LAN技術は、近距離で無線通信技術に基づいてスマートフォン、スマートパッド、ラップトップコンピュータ、携帯型マルチメディアプレーヤー、組み込み(embeded)機器などのようなモバイル機器を家庭や企業、または特定サービス提供地域で無線でインターネットに接続するようにする技術である。
【0003】
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.11は、2.4GHzの周波数を利用した初期の無線LAN技術を支援した以来、多様な技術の標準を実用化または開発中である。まず、IEEE 802.11bは、2.4GHzバンドの周波数を使用しながら最高11Mbpsの通信速度を支援する。IEEE 802.11bの後に商用化されたIEEE802.11aは、2.4GHzバンドではなく5GHzバンドの周波数を使用することで、相当混雑な2.4GHzバンドの周波数に比べ干渉に対する影響を減らしており、OFDM技術を使用して通信速度を最大54Mbpsまで向上させた。しかし、IEEE 802.11aはIEEE 802.11bに比べ通信距離が短い短所がある。そして、IEEE 802.11gはIEEE 802.11bと同じく2.4GHzバンドの周波数を利用して最大54Mpbsの通信速度を具現し、下位互換性(backward compatibility)を満足しているため相当な注目を浴びたが、通信距離においてもIEEE 802.11aより優位にある。
【0004】
そして、無線LANで脆弱点として指摘されてきた通信速度に対する限界を克服するために制定された技術規格として、IEEE 802.11nがある。IEEE 802.11nはネットワークの速度と信頼性を増加し、無線ネットワークの運営距離を拡張するのにその目的がある。より詳しくは、IEEE 802.11nではデータの処理速度が最大540Mpbs以上の高処理率(High Throughput、HT)を支援し、また、伝送エラーを最小化しデータ速度を最適化するために送信部と受信部の両端共に多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基盤している。また、この規格はデータの信頼性を上げるために重複する写本を多数個伝送するコーディング方式を使用する。
【0005】
無線LANの普及が活性化され、またこれを利用したアプリケーションが多様化されるにつれ、IEEE 802.11nを支援するデータ処理速度より高い処理率(Very High Throughput、VHT)を支援するための新たな無線LANシステムに対する必要請が台頭された。このうち、IEEE 802.11acは5GHz周波数で広い帯域幅(80MHz~160MHz)を支援する。IEEE 802.11ac標準は5GHz帯域でのみ定義されていたが、従来の2.4GHz帯域の製品との下位互換性のために、初期11acチップセットは2.4GHz帯域での動作も支援する。理論的に、この規格によると、多重ステーションの無線LANの速度は最小1Gbps、最大単一リンクの速度は最小500Mbpsまで可能になる。これは、より広い無線周波数帯域幅(最大160MHz)、より多いMIMOの空間的ストリーム(最大8個)、多重ユーザMIMO、そして高い密度の変調(最大256QAM)など、801.11nで受け入れた無線インタフェース概念を拡張して行われる。また、従来の2.4GHz/5GHzの代わりに60GHzバンドを使用してデータを伝送する方式として、IEEE 802.11adがある。IEEE 802.11adはビームフォーミング技術を利用して最大7Gbpsの速度を提供する伝送規格であって、大容量のデータや無圧縮HDビデオなど高いビットレート動画のストリーミングに適合している。しかし、60GHzの周波数バンドは障害物の通過が難しく、近距離空間におけるディバイス間でのみ使用可能な短所がある。
【0006】
一方、最近では801.11ac及び802.11ad以降の次世代無線LANの標準として、高密度環境での高効率及び高性能無線LANの通信技術を提供するための論議が行われつつある。つまり、次世代無線LAN環境では高密度のステーションとAP(Access Point)の存在下で室内外で高い周波数効率の通信が提供されるべきであり、これを具現するために多様な技術が必要である。
【0007】
特に、無線LANを利用する装置の数が増えるにつれ、決められているチャネルを効率的に使用する必要がある。よって、複数のステーションとAP間のデータ伝送を同時に行うようにして、帯域幅を効率的に使用する技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一実施形態は、OFDMAランダムアクセスを使用する無線通信端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によってベーシック無線通信端末と無線で通信する無線通信端末は、送受信部と、プロセッサとを含む。前記プロセッサは、0からOFDMAコンテンションウィンドウ(OFDMA contention window、OCW)と同じであるか、または小さな範囲内で選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定し、前記送受信部を使用して、前記ベーシック無線通信端末からランダムアクセスに割り当てられた一つ以上の資源単位(Resource Unit、RU)を使用するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信する。前記プロセッサは、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUに基づいて、前記カウンタの値を減らす。前記プロセッサは、前記カウンタの値が0であるか、または0になったとき、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUを任意に選択し、選択されたRUを使用して、前記ベース無線通信端末に対する送信を試みる。このとき、前記RUは、上向き送信及び下向き送信に使用されることができる複数のサブキャリアをグルーピングしたことでありうる。
【0010】
前記プロセッサは、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと前記無線通信端末の能力(capability)に基づいて、前記カウンタの値を減らすことができる。
【0011】
前記プロセッサは、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUのうち、前記無線通信端末が前記無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUの個数分だけ前記カウンタの値を減らすことができる。
【0012】
前記プロセッサは、前記カウンタの値が0であるか、または0になったとき、前記ランダムアクセスに割り当てられ、前記無線通信端末が前記無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUのうち、いずれか一つを任意に選択することができる。
【0013】
前記無線通信端末の能力は、無線通信端末が送信できる帯域幅に関する能力を含むことができる。
【0014】
前記無線通信端末の能力は、前記トリガー基盤PPDUに含まれるパディングフィールドの長さに関する能力を含むことができる。
【0015】
前記無線通信端末の能力は、無線通信端末が送信できるモジュレーション及びコーディングスキームに関する能力を含むことができる。
【0016】
前記無線通信端末は、前記ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末でありうる。前記プロセッサは、前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値を前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値に設定し、前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値に設定し、前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値と前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値は、前記ベース無線通信端末により指定される値でないことができる。
【0017】
前記無線通信端末は、前記ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末でありうる。前記プロセッサは、前記無線通信端末が前記ベース無線通信端末と異なるベース無線通信端末と通信する場合、前記異なる無線通信端末に対するランダムアクセスのためのパラメータを初期化することができる。このとき、前記ランダムアクセスのためのパラメータは、前記カウンタ、前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値及び前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を含むことができる。
【0018】
前記プロセッサは、前記無線通信端末が前記ベース無線通信端末と通信する場合、前記ベース無線通信端末から受信した情報に応じて、前記OCW最小値と前記OCW最大値を設定することができる。このとき、前記無線通信端末が前記異なるベース無線通信端末と通信する場合、前記OCW最小値と前記OCW最大値を前記異なるベース無線通信端末から受信した情報に応じて設定することができる。
【0019】
前記無線通信端末は、前記ベース無線通信端末と結合されていることができる。このとき、前記無線通信端末は、前記ベース無線通信端末と異なるベース無線通信端末から受信した情報に応じて、前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値と前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を設定することができる。また、前記異なるベース無線通信端末は、前記ベース無線通信端末が属する多重BSSID(Basic Service Set Identification)セットに属することができる。
【0020】
前記プロセッサは、前記異なるベース無線通信端末から送信されたトリガーフレームに基づいて、前記カウンタ値を減らさないことができる。
【0021】
前記異なるベース無線通信端末は、前記多重BSSIDセットのトランスミッティド(transmitted)BSSID(Basic Service Set Identification)に該当するBSSを運営する無線通信端末でありうる。
【0022】
前記異なるベース無線通信端末から受信した情報は、前記無線通信端末が含まれたBSSのために割り当てられたシグナリングフィールドに指示される情報でないことができる。
【0023】
前記トリガーフレームが前記無線通信端末の上向き送信を指示する場合、前記プロセッサは、前記トリガーフレームに基づいて前記カウンタの値を減らさないことができる。
【0024】
本発明の実施形態によってベーシック無線通信端末と無線で通信する無線通信端末の動作方法は、0からOFDMAコンテンションウィンドウ(OFDMA contention window、OCW)と同じであるか、または小さな範囲内で選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定するステップと、前記ベーシック無線通信端末からランダムアクセスに割り当てられた一つ以上の資源単位(Resource Unit、RU)を使用するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信するステップと、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUに基づいて、前記カウンタの値を減らすステップと、前記カウンタの値が0であるか、または0になったとき、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUを任意に選択するステップと、選択されたRUを使用して、前記ベース無線通信端末に対する送信を試みるステップとを含むことができる。このとき、前記RUは、上向き送信及び下向き送信に使用されることができる複数のサブキャリアをグルーピングしたことでありうる。
【0025】
前記カウンタの値を減らすステップは、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと前記無線通信端末の能力に基づいて、前記カウンタの値を減らすステップを含むことができる。
【0026】
前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと前記無線通信端末の能力に基づいて、前記カウンタの値を減らすステップは、前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUのうち、前記無線通信端末が前記無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUの個数分だけ前記カウンタの値を減らすステップを含むことができる。
【0027】
前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUを任意に選択するステップは、前記ランダムアクセスに割り当てられ、前記無線通信端末が前記無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUのうち、いずれか一つを任意に選択するステップを含むことができる。
【0028】
前記無線通信端末は、前記ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末でありうる。このとき、前記動作方法は、前記OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値を前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値に設定するステップと、前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値に設定するステップとをさらに含むことができる。また、前記OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値と前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値は、前記ベース無線通信端末により指定される値でないことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一実施形態は、OFDMAランダムアクセスを使用する無線通信方法及びこれを利用する無線通信端末を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。
【
図2】本発明の他の実施例による無線LANシステムを示す図である。
【
図3】本発明の一実施例によるステーションの構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施例によるアクセスポイントの構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施例によるステーションがアクセスポイントとリンクを設定する過程を概略的に示す図である。
【
図6】本発明の実施形態にかかる無線通信端末のUL MU送信を示す。
【
図7】本発明の実施形態にかかるトリガーフレームの具体的なフォーマットを示す。
【
図8】本発明の実施形態にかかるトリガーフレームのCommon InfoフィールドとUser Infoフィールドの具体的なフォーマットを示す。
【
図9】本発明の実施形態にかかる無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図10】本発明の実施形態にかかるUORAパラメータセットエレメントの具体的なフォーマットを示す。
【
図11】本発明の実施形態にかかるmultiple BSSIDエレメントの具体的なフォーマットを示す。
【
図12】多重BSSIDセットに結合された本発明の一実施形態にかかる無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図13】多重BSSIDセットに結合された本発明の一実施形態にかかる無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図14】本発明の実施形態にかかる20MHz帯域幅を有するPPDUを送信する時に使用できるRUの種類とサブキャリアインデックスを示す。
【
図15】本発明の実施形態にかかる40MHz帯域幅を有するPPDUを送信する時に使用できるRUの種類とサブキャリアインデックスを示す。
【
図16】本発明の実施形態にかかる80MHz帯域幅を有するPPDUを送信する時に使用できるRUの種類とサブキャリアインデックスを示す。
【
図17】本発明の実施形態にかかるトリガーフレームのRU AllocationサブフィールドでRUを指示するために使用されるエンコーディング値を示す。
【
図18】20MHz周波数帯域幅を有するPPDUのみを支援する無線通信端末が本発明の実施形態によってランダムアクセスを行う動作を示す。
【
図19】20MHz周波数帯域幅を有するPPDUのみを支援する無線通信端末が本発明の実施形態によってランダムアクセスを行う動作を示す。
【
図20】80MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDUのみを支援する無線通信端末が本発明の実施形態によってランダムアクセスを行う動作を示す。
【
図21】80MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDUのみを支援する無線通信端末が本発明の実施形態によってランダムアクセスを行う動作を示す。
【
図22】本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図23】本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図24】本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図25】本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図26】本発明の実施形態にかかる無線通信端末がトリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた場合、無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【
図27】本発明の実施形態にかかるレガシーPPDUフォーマットを示す。
【
図28】本発明の実施形態にかかるノン-レガシーPPDUフォーマットを示す。
【
図29】本発明の実施形態にかかるHE extended range SU PPDUの送信カバレッジ(coverage)とレガシーPPDUの送信カバレッジを示す。
【
図30】本発明の実施形態にかかるベース無線通信端末がデュアルビーコン送信動作を示す。
【
図31】本発明の実施形態にかかるBSS Color Change Announcementエレメントのフォーマットを示す。
【
図32】本発明の実施形態にかかるベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、ベース無線通信端末のBSSカラー変更動作を示す。
【
図33】本発明のさらに他の実施形態にかかるベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、ベース無線通信端末のBSSカラー変更動作を示す。
【
図34】本発明のさらに他の実施形態にかかるベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、ベース無線通信端末のBSSカラー変更動作を示す。
【
図35】本発明の実施形態にかかるA-MPDUのフォーマットを示す。
【
図36】本発明の実施形態にかかるBlockAckの具体的なフォーマットを示す。
【
図37】本発明の実施形態にかかるPer STA Infoサブフィールドを示す。
【
図38】本発明の実施形態にかかるPer STA Infoサブフィールドのコンテキスト(context)を示す。
【
図39】本発明の実施形態にかかるA-MPDU構成を示す。
【
図40】本発明の実施形態にかかるA-MPDU構成を示す。
【
図41】本発明の実施形態にかかる無線通信端末の動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付した図面を参照し本発明の実施例について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限らない。そして、図面において、本発明を明確にするために説明とは関係のない部分は省略しており、明細書全体にわたって類似した部分に対しては類似した図面符号をつけている。
【0032】
また、ある部分がある構成要素を「含む」という際、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素を更に含むことを意味する。
【0033】
本出願は、韓国特許出願第10-2016-0179781号(2016.12.27)、第10-2017-0000020号(2017.01.02)、第10-2017-0000437(2017.01.02)、第10-2017-0002195号(2017.01.06)及び第10-2017-0002720号(2017.01.09)を基礎とした優先順位を主張し、優先順位の基礎となる上記各出願に記述され、実施例と記載事項は、本出願の詳細な説明に含まれているものとする。
【0034】
図1は、本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。無線LANシステムは一つまたはそれ以上のベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)を含むが、BSSとは無事に同期化を果たして互いに通信し得る機器の集合を示す。一般に、BSSはインフラストラクチャBSS(infrastructure BSS)と独立BSS(Independent BSS、IBSS)に区分されるが、
図1はこのうちインフラストラクチャBSSを示している。
【0035】
図1に示したように、インフラストラクチャBSSBSS1、BSS2は、一つまたはそれ以上のステーションSTA1、STA2、STA3、STA4、STA5、分配サービス(Distribution Service)を提供するステーションであるアクセスポイントPCP/AP-1、PCP/AP-2、及び多数のアクセスポイントPCP/AP-1、PCP/AP-2を連結する分配システム(Distribution System, SD)を含む。
【0036】
ステーション(station、STA)はIEEE 802.11標準の基底に従う媒体接続制御(Medium Access Control、 MAC)と無線媒体に対する物理層(Physical Layer)インタフェースを含む任意のディバイスであって、広い意味では非アクセスポイント(non-AP)だけでなくアクセスポイント(AP)も含む。また、本明細書において、「端末」はnon-AP STAまたはAPを指すか、両者を全て指す用語として使用される。無線通信のためのステーションはプロセッサ(Processor)と送受信部(transmit/receive unit)を含み、実施例によってユーザインタフェース部とディスプレーユニットなどを更に含む。プロセッサは無線ネットワークによって伝送するフレームを生成するか、または前記無線ネットワークによって受信されたフレームを処理し、その他にもステーションを制御するための多様な処理をする。そして、送受信部は前記プロセッサと機能的に連結されており、ステーションのために無線ネットワークを介してフレームを送受信する。
【0037】
アクセスポイント(Access Point、AP)は自らに結合されたステーションのために無線媒体を経由して分配システムDSに対する接続を提供する個体である。インフラストラクチャBSSにおいて、非APステーション間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定された場合には非APステーション間での直接通信が可能になる。一方、本発明において、APはPCP(Personal BSS Coordination Point)を含むがねとして使用され、広い意味では集中制御器、基地局(Base Station、GS)、ノードB、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などの概念を全て含む。
【0038】
複数のインフラストラクチャBSSは分配システムを介して相互連結される。この際、分配システムを介して連結された複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)とする。
【0039】
図2は、本発明の他の実施例による無線LANシステムである独立BSSを示す図である。
図2の実施例において、
図1の実施例と同じであるか相応する部分は重複する説明は省略する。
【0040】
図2に示したBSS3は独立BSSであってAPを含まないため、全てのステーションSTA6、STA7がAPと接続されない状態である。独立BSSは分配システムとして接続が許容されず、自己完備的ネットワーク(self-contained network)を成す。独立BSSにおいて、それぞれのステーションSTA6、STA7はダイレクトで互いに連結される。
【0041】
図3は、本発明の一実施例によるステーション100の構成を示すブロック図である。
【0042】
図示したように、本発明の実施例によるステーション100は、プロセッサ110、送受信部120、ユーザインタフェース140、ディスプレーユニット150、及びメモリ160を含む。
【0043】
まず、送受信部120は無線LANパケットなどの無線信号を送受信し、ステーション100に内装されているか外装として備われる。実施例によると、送受信部120は互いに異なる周波数バンドを利用する少なくとも一つの送受信モジュールを含む。例えば、前記送受信部120は2.4GHz、5GHz及び50GHzなどの互いに異なる周波数バンドの送受信モジュールを含む。一実施例によると、ステーション100は6GHz以上の周波数バンドを利用する送受信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する送受信モジュールを備える。それぞれの送受信モジュールは該当送受信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格によってAPまたは外部ステーションと無線通信を行う。送受信部120はステーション100の性能及び要求事項によって一度に一つの送受信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の送受信モジュールを共に動作させる。ステーション100が複数の送受信モジュールを備える場合、各相受信モジュールはそれぞれ独立した形態に備えられてもよく、複数のモジュールが一つのチップに統合されて備えられてもよい。
【0044】
次に、ユーザインタフェース部140はステーション100に備えられて多様な形態の入出力手段を含む。つまり、ユーザインタフェース部140は多様な入力手段を利用してユーザの入力を受信し、プロセッサ110は受信されたユーザ入力に基づいてステーション100を制御する。また、ユーザインタフェース部140は多様な出力手段を利用してプロセッサ110の命令に基づいて出力を行う。
【0045】
次に、ディスプレーユニット150はディスプレー画面にイメージを出力する。前記ディスプレーユニット150はプロセッサ110によって行われるコンテンツまたはプロセッサ110の制御命令に基づいたユーザインタフェースなどの多様なディスプレーオブジェクトを出力する。また、メモリ140はステーション110で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムにはステーション100がAPまたは外部ステーションと接続を行うが、必要な接続プログラムが含まれる。
【0046】
本発明のプロセッサ110は多様な命令またはプログラムを行い、ステーション100内部のデータをプロセスする。また、前記プロセッサ110は上述したステーション100の各ユニットを制御し、ユニット間のデータ送受信を制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ110は、メモリ160に貯蔵されたAPとの接続のためのプログラムを実行し、APが伝送した通信設定メッセージを受信する。また、プロセッサ110は通信設定メッセージに含まれたステーション100の優先条件に関する情報を判読し、ステーション100の優先条件に関する情報に基づいてAPに対する接続を要請する。本発明のプロセッサ110はステーション100のメインコントロールユニットを指してもよく、実施例によってはステーション100の一部構成、例えば、送受信部120などを個別的に制御するためのコントロールユニットを指してもよい。つまり、プロセッサ110は送受信部120から送受信される無線信号をモジュレーションするモジュレーション部またはデモジュレーション部(MPDUlator and/or deMPDUlator)である。プロセッサ110は本発明の実施例によるステーション100の無線信号送受信の各種動作を制御する。これに対する具体的な実施例は後述する。
【0047】
図3に示したステーション100は本発明の一実施例によるブロック図であって、分離して示したブロックはディバイスのエレメントを論理的に区別して示したものである。よって、上述したディバイスのエレメントは、ディバイスの設計によって一つのチップまたは複数のチップで装着される。例えば、前記プロセッサ110及び送受信部120は一つのチップに統合されて具現されてもよく、別途のチップで具現されてもよい。また、本発明の実施例において、前記ステーション100の一部構成、例えばユーザインタフェース部140及びディスプレーユニット150などはステーション100に選択的に備えられる。
【0048】
図4は、本発明の一実施例によるAP200の構成を示すブロック図である。
【0049】
図示したように、本発明の一実施例によるAP200はプロセッサ210、送受信部220及びメモリ260を含む。
図4において、AP200の構成のうち
図3のステーション100の構成と同じであるか相応する部分に対しては重複した説明は省略する。
【0050】
図4を参照すると、本発明によるAP200は少なくとも一つの周波数バンドでBSSを運営するための送受信部220を備える。
図3の実施例で説明したように、前記AP200の送受信部220も互いに異なる周波数バンドを利用する複数の送受信モジュールを含む。つまり、本発明の実施例によるAP200は互いに異なる周波数バンド、例えば2.4GHz、5GHz、60GHzのうち2つ以上の送受信モジュールを共に備える。好ましくは、AP200は6GHz以上の周波数バンドを利用する送受信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する送受信モジュールを備える。それぞれの送受信モジュールは該当送受信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格に従ってステーションと無線通信を行う。前記送受信部220はAP200の性能及び要求事項に応じて一度に一つの送受信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の送受信モジュールを共に動作させてもよい。
【0051】
次に、メモリ260はAP200で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムにはステーションの接続を管理する管理プログラムが含まれる。また、プロセッサ210はAP200の各ユニットを制御し、ユニット間のデータ送受信を制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ210はメモリ260に貯蔵されたステーションとの接続のためのプログラムを実行し、一つ以上のステーションに対する通信設定メッセージを伝送する。この際、通信設定メッセージには各ステーションの接続優先条件に関する情報が含まれる。また、プロセッサ210はステーションの接続要請に応じて接続設定を行う。一実施例によると、プロセッサ210は送受信部220から送受信される無線信号をモジュレーションするモジュレーション部またはデモジュレーション部である。プロセッサ210は本発明の実施例によるAP200の無線信号送受信の各種動作を制御する。これに対する具体的な実施例は後述する。
【0052】
図5は、STAがAPとリンクを設定する過程を概略的に示している。
【0053】
図5を参照すると、STA100とAP200間のリンクは大きくスキャニング(scanning)、認証(authentication)、及び結合(association)の3つのステップを介して設定される。まず、スキャニングステップは、AP200が運営するBSSのアクセス情報をSTA100が獲得するステップである。スキャニングを行うための方法としては、AP200が周期的に伝送するビーコン(beacon)メッセージS101のみを活用して情報を獲得するパッシブスキャニング(passive scanning)方法と、STA10がAPにプローブ要請(probe request)を伝送しS103、APからプローブ応答(probe response)を受信してS105、アクセス情報を獲得するアクティブスキャニング(active acanning)方法がある。
【0054】
スキャニングステップにおいて無線アクセス情報の受信に成功したSTA100は、認証要請(authentication request)を伝送しS107a、AP200から認証応答(authentication response)を受信してS107b、認証ステップを行う。認証ステップが行われた後、STA100は結合要請(association request)を伝送しS109a、AP200から結合応答(associtation response)を受信してS109b、結合ステップを行う。本明細書において、結合とは基本的に無線結合を意味するが、本発明はこれに限らず、広い意味での結合は無線結合及び有線結合を全て含む。
【0055】
一方、追加的に802.1X基盤の認証ステップS111、及びDHCPを介したIPアドレス獲得ステップS113が行われる。
図5において、認証サーバ300はSTA100と802.1X基盤の認証を処理するサーバであって、AP200に物理的に結合されて存在するか、別途のサーバとして存在してもよい。
【0056】
具体的な実施例ではAP(200)は、ad-hocネットワークのように、外部の分配サービス(Distribution Service)に接続されていない独立したネットワークでの通信媒体リソースを割り当ててスケジューリングを実行する無線通信端末であることができる。また、AP(200)は、ベースステーション(base station)、eNB、およびトランスミッションポイント(TP)のうちの少なくともいずれかであることができる。また、AP(200)は、ベースの無線通信端末と呼ばれることができる。
【0057】
また、ベースの無線通信端末は、複数の無線通信端末との通信で通信媒体(medium)リソースを割り当ててスケジューリング(scheduling)する無線通信端末であることができる。具体的には、ベースの無線通信端末は、セルコーディネーター(cell coordinator)の役割を実行することができる。具体的な実施例では、ベースの無線通信端末は、ad-hocネットワークのように、外部の分配サービス(Distribution Service)に接続されていない独立したネットワークでの通信媒体リソースを割り当ててスケジューリングを実行する無線通信端末であることができる。
【0058】
ベース無線通信端末は、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)またはMU-MIMO(Multi-user Multiple Input Multiple Output)を使用して、複数の無線通信端末と同時に通信できる。このとき、ベース無線通信端末は、複数の無線通信端末にトリガー情報を送信して複数の無線通信端末がOFDMAを利用する上向き(Uplink、UL)多重ユーザ(Multi User、MU)送信を行うようにトリガーできる。これについては、
図6を介して説明する。
【0059】
図6は、本発明の実施形態にかかる無線通信端末のUL MU送信を示す。
【0060】
ベース無線通信端末は、複数の無線通信端末にトリガー情報を送信して、複数の無線通信端末のUL MU送信をトリガーできる。具体的にベース無線通信端末は、複数の無線通信端末にトリガー情報を送信して、複数の無線通信端末が同時に即刻な応答フレームを送信するようにトリガーできる。このとき、即刻な応答は、同じTXOP(Transmission Opportunity)内でトリガー情報を受信した時から予め指定された時間内に応答フレームを送信することを表すことができる。このとき、一定時間は、802.11標準で定義するSIFS(Short Inter-Frame Space)でありうる。ベース無線通信端末は、トリガーフレームを使用して、トリガー情報を送信できる。また、ベース無線通信端末は、MACヘッダを使用してトリガー情報を送信できる。
【0061】
複数の無線通信端末は、トリガー情報に対する応答フレームをトリガー基盤(trigger based、TB)PPDUを使用して送信できる。このとき、複数の無線通信端末は、トリガー情報を受信した時から一定時間後にトリガー基盤PPDUを送信できる。また、複数の無線通信端末は、UL OFDMAまたはUL MU-MIMOのうち、少なくともいずれか一つを使用して、トリガー基盤PPDUを送信できる。トリガー情報のトリガータイプがMU-RTS(Request To Send)フレームを介して送信される場合、複数の無線通信端末は、non-HT PPDUを使用して、MU-RTSフレームに対する応答フレームを送信できる。
【0062】
図6の実施形態において、APは、第1ステーションSTA1、第2ステーションSTA2、第3ステーションSTA3及び第4ステーションSTA4にトリガーフレームを送信する。第1ステーションSTA1、第2ステーションSTA2、第3ステーションSTA3及び第4ステーションSTA4トリガーフレームを受信する。第1ステーションSTA1、第2ステーションSTA2、第3ステーションSTA3及び第4ステーションSTA4は、トリガーフレームを受信した時からSIFSが経過した時にトリガー基盤PPDU(HE trigger-based PPDU)を送信する。APは、トリガー基盤PPDU(HE trigger-based PPDU)を受信し、第1ステーションSTA1、第2ステーションSTA2、第3ステーションSTA3及び第4ステーションSTA4にACKを送信する。
【0063】
上述のようにベース無線通信端末は、トリガーフレームまたはMACヘッダを使用して、トリガー情報を送信できる。具体的にベース無線通信端末は、MACヘッダのUL MU Response Scheduling(UMRS)A-Controlサブフィールドを使用して、トリガー情報を送信できる。具体的な実施形態においてUMRS A-Controlサブフィールドを含むMACフレームを受信した無線通信端末は、UMRS A-Controlサブフィールドに対する応答として、トリガー基盤PPDUを送信する。また、トリガーフレームのUser Infoフィールドが指示する無線通信端末は、トリガーフレームに対する応答として、トリガー基盤PPDUを送信できる。トリガーフレームの具体的なフォーマットについては、
図7を利用して具体的に説明する。
【0064】
図7は、本発明の実施形態にかかるトリガーフレームの具体的なフォーマットを示す。
【0065】
トリガーフレームは、Frame Controlフィールド、Durationフィールド、RAフィールド、TAフィールド、Common Infoフィールド、User Infoフィールド、Paddingフィールド及びFCSフィールドのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。トリガーフレームは、トリガータイプに応じて要請する応答が変わることができる。また、トリガーフレームが含むフィールドは、トリガータイプに応じて変わることができる。
【0066】
RAフィールドは、トリガーフレームの受信者アドレスを示す。トリガーフレームが一つの無線通信端末の送信をトリガーする場合、RAフィールドは、該当無線通信端末は、MACアドレスを指示できる。トリガーフレームが二つ以上の無線通信端末の送信をトリガーする場合、RAフィールドは、ブロードキャスト(broadcast)アドレスを指示できる。トリガーフレームのトリガータイプがGCR MU-BARである場合、RAフィールドは、トリガーフレームがトリガーする複数の無線通信端末に該当するグループアドレスを指示できる。
【0067】
TAフィールドは、トリガーフレームの送信者アドレスを表す。トリガーフレームを送信する無線通信端末がmultiple BSSIDを使用しない場合、TAフィールドは、トリガーフレームを送信する無線通信端末のMACアドレスを指示できる。また、トリガーフレームを送信する無線通信端末がmultiple BSSIDを使用し、トリガーフレームがmultiple BSSID setの複数の無線通信端末をトリガーする場合、TAフィールドは、トリガーフレームを送信する無線通信端末が属したmultiple BSSID setの トランスミッティド(transmitted)BSSIDを指示できる。このとき、トランスミッティドBSSIDは、多重BSSID setに含まれる他のBSSに対した情報までシグナリングできるBSSを表す。多重BSSIDセットに含まれるBSSのうち、トランスミッティドBSSIDに該当しないBSSの識別子は、ノントランスミッティド(Nontransmitted)BSSIDである。具体的にトランスミッティドBSSIDに該当するBSSを運営するベース無線通信端末は、multiple BSSIDエレメント使用してノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに対した情報をシグナリングできる。トランスミッティドBSSIDに該当するBSSから送信されるマネジメントフレームは、Multiple BSSIDエレメントを含むことができる。このとき、マネジメントフレームは、ビーコンフレームとプローブ応答フレームを含むことができる。また、トランスミッティドBSSIDは、多重BSSIDセットごとに一つずつ存在できる。これについては、
図11を介して具体的に説明する。
【0068】
Common Infoフィールドは、トリガーフレームに対する応答を送信するために、トリガーフレームがトリガーする少なくとも一つの無線通信端末に共通に必要な情報を指示する。User Infoフィールドは、トリガーフレームに対する応答を送信するために、トリガーフレームが指示する複数の無線通信端末の各々に必要な情報を個別的に指示する。具体的にトリガーフレームは、複数のUser Infoフィールドを含むことができる。CommonフィールドとUser Infoフィールドの具体的なフォーマットについては、
図8を介して説明する。
【0069】
Paddingフィールドは、パディングビットを含む。具体的にPaddingフィールドは、トリガーフレームに対する応答フレームを送信する無線通信端末が応答フレーム送信を準備することができる時間を確保するのに役立つことができる。したがって、Paddingフィールドの長さは、トリガーフレームに対する応答フレームを送信する無線通信端末の能力(capability)によって決定されることができる。また、トリガーフレームは、Paddingフィールドを含まなくても良い。Paddingフィールドは、予め指定された値でPaddingフィールドの開始を指示できる。このとき、予め指定された値は、0xFFFでありうる。また、予め指定された値を含むPaddingフィールドを除いたPaddingフィールドの残りのフィールドは、予め指定された値以外の値または予め指定された値を含むことができる。
トリガーフレームの具体的なフォーマットは、
図7の実施形態のとおりである。
図8は、本発明の実施形態にかかるトリガーフレームのCommon InfoフィールドとUser Infoフィールドの具体的なフォーマットを示す。
【0070】
具体的に本発明の実施形態にかかるCommon InfoフィールドのフォーマットとUser Infoフィールドのフォーマット各々は、
図8(a)と
図8(b)のとおりでありうる。User Infoフィールドは、トリガーフレームがトリガーする無線通信端末を指示できる。具体的にUser Infoフィールドが無線通信端末のAID(Association Identifier)または、AIDの一部を含む場合、AIDに該当する無線通信端末は、トリガーフレームが該当無線通信端末をトリガーすると判断できる。具体的な実施形態においてUser InfoフィールドのAID12サブフィールドは、トリガーフレームがトリガーする無線通信端末のAIDのLSBs(Least Significant Bits)12個を指示できる。
【0071】
また、User Infoフィールドは、トリガーフレームがトリガーする無線通信端末に割り当てられた資源単位(Resource Unit、RU)を表すことができる。RUは、周波数帯域の大きさに応じて、上向き送信及び下向き送信のために使用することができる複数のサブキャリアをグルーピングしたことを表すことができる。このとき、上向き送信及び下向き送信では、OFDM、OFDMA及びMU-MIMOのうち、少なくともいずれか一つが使用されることができる。また、グルーピングをサブチャネル化(subchannelization)と称することができる。具体的な実施形態においてRU Allocationサブフィールドは、AID12サブフィールドが指示する無線通信端末に割り当てられたRUを指示できる。
【0072】
ベース無線通信端末は、トリガーフレームを使用して、任意の無線通信端末の上向き送信をトリガーできる。具体的にベース無線通信端末は、指定されたRUに対したランダムアクセスをトリガーできる。このとき、ベース無線通信端末は、トリガーフレームのUser Infoフィールドが特定無線通信端末のAIDの代わりに予め指定された値を指示するように設定できる。具体的な実施形態においてベース無線通信端末は、トリガーフレームのUser InfoフィールドのAID12サブフィールドを予め指定された値で設定できる。また、トリガーフレームのUser Infoフィールドが特定無線通信端末のAIDの代わりに予め指定された値を指示する場合、トリガーフレームを受信した無線通信端末は、該当User Infoフィールドが指示するRUにランダムアクセスできる。具体的な実施形態において無線通信端末が受信したトリガーフレームのUser InfoフィールドのAID12サブフィールドが予め指定された値を指示する場合、無線通信端末は、該当User InfoフィールドのRU Allocationサブフィールドが指示するRUにランダムアクセスできる。予め指定された値は、0でありうる。また、予め指定された値は、2045でありうる。無線通信端末がトリガーフレームに基づいてランダムアクセスする具体的な動作について、
図9を介して説明する。
【0073】
図9は、本発明の実施形態にかかる無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【0074】
無線通信端末は、次のような動作を介してOFDMAランダムアクセス動作を行うことができる。無線通信端末は、OFDMAコンテンションウィンドウ(OFDMA contention window、OCW)内で任意の整数を選択する。具体的に無線通信端末は、0からOCWと同じであるか、または小さな範囲内で任意の整数を選択できる。このとき、OCWは、正の整数であるOCW最小値(OCWmin)と同じであるか、または大きく、OCW最大値(OCWmax)と同じであるか、または小さくありうる。無線通信端末は、選択した数をOFDMAランダムアクセスバックオフ(OFDMA random access backoff、OBO)カウンタとして設定する。無線通信端末は、トリガーフレームを受信しトリガーフレームがランダムアクセスを指示するRUに基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。具体的に、無線通信端末は、トリガーフレームを受信しトリガーフレームがランダムアクセスを指示するRUの個数分だけOBOカウンタを減らすことができる。OBOカウンタが0であるか、またはOBOカウンタが0になった場合、無線通信端末は、ランダムアクセスで指示されたRUのうち、いずれか一つを任意に選択して、選択したRUを介した送信を試みることができる。このとき、無線通信端末は、選択したRUがアイドルであるかどうかを判断し、選択したRUがアイドル(idle)である場合に、選択したRUを介してベース無線通信端末にベース無線通信端末に対して保留中である(pending)フレームを送信できる。また、無線通信端末が該当RUが物理的キャリア感知(physical carrier sense)と仮想キャリア感知(virtual carrier sense)のうち、いずれか一つでも使用中(busy)であると判断した場合、無線通信端末は、該当RUが使用中であると判断できる。物理的キャリア感知は、CCA(Clear Channel Assessment)を含むことができる。また、物理的キャリア感知は、エネルギー感知(Energy Detect、ED)を含むことができる。無線通信端末が選択したRUが使用中であると判断した場合、無線通信端末は、ベース無線通信に対して保留中であるフレームを送信せずに、OBOカウンタを0に維持できる。
【0075】
無線通信端末は、無線通信端末と結合された(associated)ベース無線通信端末がシグナリングするOBO関連パラメータ値に応じてOCWminとOCWmaxを設定できる。また、無線通信端末が初めてランダムアクセスを試みるか、無線通信端末がベース無線通信端末がシグナリングするOBO関連パラメータを受信するか、または無線通信端末がランダムアクセスを介した送信が成功した時に無線通信端末は、OBO手順を初期化できる。このとき、OBO手順の初期化は、OBOカウンタの初期化とOCWの初期化のうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。また、無線通信端末がOCWを初期化する時、無線通信端末は、OCWをOCWminに設定できる。無線通信端末のランダムアクセスを介した送信が失敗した場合、無線通信端末は、OCWの値を(2xOCW+1)にアップデートできる。このとき、無線通信端末は、アップデートされたOCW内で任意の整数を選択し、選択した任意の整数をOBOカウンタとして設定する。また、OCWの値がOCWmaxに到達した場合、無線通信端末のランダムアクセスを介した送信が失敗した場合にも、無線通信端末は、OCWをOCWmaxに維持できる。
【0076】
図9の実施形態において、第1ステーションSTA1のOBOカウンタは5で、第2ステーションSTA2のOBOカウンタは1である。APは、第1RU(RU1)と第2RU(RU2)に対するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを送信する。ランダムアクセスに割り当てられたRUの個数が2個であるから、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを2だけ減らして3に設定し、第2ステーションSTA2は、OBOカウンタを0に設定する。第2ステーションSTA2のOBOカウンタが0になったので、第2ステーションSTA2は、ランダムアクセスに割り当てられた第1RU(RU1)と第2RU(RU2)のうち、いずれか一つを任意に選択して送信を試みる。第2ステーションSTA2がトリガーフレームを受信した時からSIFS後に、第2ステーションSTA2は、任意に選択したRUを介してAPにトリガー基盤PPDUを送信する。APは、第2ステーションSTA2からトリガー基盤PPDUを受信する。APがトリガー基盤PPDUを受信した時からSIFS後に、APは、第2ステーションに第2ステーションが送信したフレームに対するACKを送信する。
【0077】
APに対した送信が成功した第2ステーションSTA2は、OCWをOCWminに設定し、設定したOCW内で任意数を選択する。このとき、第2ステーションSTA2は6を選択し、6をOBOカウンタとして設定する。APは、第1RU(RU1)、第2RU(RU2)及び第3RU(RU3)に対するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを送信する。ランダムアクセスに割り当てられたRUの個数が3個であるから、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを3だけ減らして0に設定し、第2ステーションSTA2は、OBOカウンタを3だけ減らして、OBOカウンタを3に設定する。第1ステーションSTA1のOBOカウンタが0になったので、第1ステーションSTA1は、トリガーフレームがランダムアクセスに割り当てられた第1RU(RU1)、第2RU(RU2)及び第3RU(RU3)のうち、いずれか一つを任意に選択して送信を試みる。第1ステーションSTA1がトリガーフレームを受信した時からSIFS後に、第1ステーションSTA1は、任意に選択したRUを介してAPにトリガー基盤PPDUを送信する。APは、第1ステーションSTA1からトリガー基盤PPDUを受信する。APがトリガー基盤PPDUを受信した時からSIFS後に、APは、第1ステーションに第1ステーションが送信したフレームに対するACKを送信する。
【0078】
上述のように無線通信端末は、無線通信端末と結合された(associated)ベース無線通信端末がシグナリングするOBO関連パラメータ値に応じてOCWminとOCWmaxを設定できる。具体的に無線通信端末は、無線通信端末と結合された(associated)ベース無線通信端末からOBO関連パラメータ値を含むエレメントを受信することができる。このとき、エレメントは、UORA(UL OFDMA-based Random Access)パラメータセットエレメントと称されることができる。UORAパラメータセットエレメントの具体的なフォーマットについては、
図10を介して説明する。
【0079】
図10は、本発明の実施形態にかかるUORAパラメータセットエレメントの具体的なフォーマットを示す。
【0080】
UORAパラメータセットエレメントは、Element IDフィールド、Lengthフィールド、Element ID Extensionフィールド及びOCW Rangeフィールドを含むことができる。Element IDフィールドは、UORAパラメータセットエレメントを識別するエレメント識別子を指示する。Lengthフィールドは、UORAエレメントの長さを指示する。Element ID Extensionフィールドは、エレメント識別子と共に組合わせられて、UORAパラメータセットエレメントの拡張識別子(extended ID)を作るエクステンション識別子(extention ID)を表す。OCW Rangeフィールドは、OCWの範囲に関する情報を表す。
【0081】
OCW Rangeフィールドは、OCWminとOCWmaxに関する情報を含むことができる。具体的にOCW Rangeフィールドは、EOCWminフィールド、EOCWmaxフィールド及びReservedフィールドを含むことができる。このとき、無線通信端末は、EOCWminフィールドが指示する値に応じてOCWminを設定できる。具体的な実施形態において、無線通信端末は、OCWminを2EOCWmin-1に設定できる。また、無線通信端末は、EOCWmaxフィールドが指示する値に応じてOCWmaxを設定できる。具体的な実施形態において、無線通信端末は、OCWmaxを2EOCWmax-1に設定できる。
【0082】
無線通信端末は、最も最近に受信したUORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxを設定できる。また、無線通信端末は、送信しようとするトラフィックのアクセスカテゴリー(Access Category、AC)と関係無しで、最も最近に受信したUORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxを設定できる。ベース無線通信端末は、ビーコン(Beacon)フレームを使用して、UORAパラメータセットエレメントを送信できる。また、ベース無線通信端末は、プローブ応答(Probe Response)フレームを使用して、UORAパラメータセットエレメントを送信できる。
【0083】
UORAパラメータセットエレメントの具体的なフォーマットは、
図10の通りでありうる。
【0084】
一つのネットワーク内に複数の物理的アクセスポイントが存在する場合、複数のアクセスポイントが送信するマネジメント(management)フレームにより、データ送信のためのフレームがチャネルを占有できる時間が極めて短くなることができる。したがって、ネットワークが一つのベース無線通信端末が複数のBSSを運営できる。これについては、
図11を介して説明する。
【0085】
図11は、本発明の実施形態にかかるmultiple BSSIDエレメントの具体的なフォーマットを示す。
【0086】
ベース無線通信端末は、一つのマネジメントフレームを送信して複数のBSSに関する情報をシグナリングできる。具体的にベース無線通信端末は、一つのマネジメントフレームを送信して、多重(multiple)BSSIDセットに含まれた複数のベーシックサービス識別子(BSS Identifier、BSSID)に該当するBSS各々に関する情報をシグナリングできる。多重BSSIDセットは、一つのグループに分類される複数のBSS各々に該当するBSSIDの集合(set)である。ベーシック無線通信端末が多重BSSIDセットを利用する場合、無線通信端末は、一つのマネジメントフレームを送信して複数のBSSに関する情報をシグナリングするから、データフレームがチャネルを占有できる時間を増やすことができる。具体的な実施形態において、無線通信端末は、多重BSSIDセットを代表するレファレンスBSSIDをマネジメントフレームが表すBSS情報として設定し、マネジメントフレームに多重BSSIDセットに関する情報を挿入できる。多重BSSIDセットに関する情報は、多重BSSIDセットに含まれた複数のBSSIDの最大個数と関連した情報を含むことができる。このとき、レファレンスBSSIDは、多重BSSIDセットに含まれたBSSIDを識別する時にレファレンスになるBSSIDでありうる。具体的に多重BSSIDセットに関する情報は、
図11のmultiple BSSIDエレメントでありうる。このとき、多重BSSIDセットに関する情報は、サブエレメントを含むことができる。
【0087】
多重BSSIDエレメントは、Element IDフィールドを含むことができる。Element IDフィールドは、多重BSSIDエレメントを表す識別子である。また、多重BSSIDエレメントは、Lengthフィールドを含むことができる。Lengthフィールドは、多重BSSIDエレメントの長さを表すフィールドである。また、多重BSSIDエレメントは、Max BSSID indicatorフィールドを表すことができる。このとき、Max BSSID indicatorフィールドは、多重BSSIDセットが含むことができる最大BSSID個数と関連した情報を表す。具体的にMax BSSID indicatorフィールドが表す値がnである場合、多重BSSIDセットが含むことができる最大BSSIDの個数は、2n個でありうる。このとき、最大BSSIDの個数は、レファレンスBSSIDを含む個数である。
【0088】
また、多重BSSIDエレメントは、Optional Subelementsフィールドを含むことができる。Optional Subelementsは、ノントランスミッティド(Nontransmitted)BSSIDが表すBSSに関する情報を含むことができる。ノントランスミッティドBSSIDは、レファレンスBSSID以外に多重BSSIDセットに含まれたBSSIDを表す。具体的にOptional Subelementsフィールドは、ノントランスミッティドBSSIDが表すBSSに関する情報であるノントランスミッティドBSSIDプロファイル(profile)を含むことができる。Optional Subelementsフィールドは、一部ノントランスミッティドBSSIDが表すBSSに関する情報だけを含むことができる。このとき、無線通信端末は、ビーコンフレームまたはプローブ応答フレームに基づいて、残りのノントランスミッティドBSSIDが表すBSSに関する情報を獲得できる。
【0089】
ノントランスミッティドBSSIDが表すBSSに関する情報は、ノントランスミッティドBSSID Capabilityエレメント及びビーコンフレームボディーに含まれることができるエレメントでありうる。具体的にビーコンフレームボディーに含まれることができるエレメントは、SSID、multiple BSSID-indexサブエレメント、FMD Descriptorエレメントのうち、少なくともいずれか一つでありうる。また、ノントランスミッティドBSSIDが表すBSSに関する情報のうち、レファレンスBSSIDが表すBSSの情報と同じ情報は省略されることができる。具体的にノントランスミッティドBSSIDが表すBSSのTimestamp and Beacon Intervalフィールド、DSSS Parameter Set、IBSS Parameter Set、Country、Channel Switch Announcement、Extended Channel Switch Announcement、Wide Bandwidth Channel Switch、Transmit Power Envelope、Supported Operating Classes、IBSS DFS、ERP Information、HT Capabilities、HT Operation、VHT Capabilities、およびVHT Operationエレメントのうち、少なくともいずれか一つは、レファレンスBSSIDが表すBSSと同一でありうる。
また、Optionalサブエレメントフィールドは、vendor specificエレメントを含むことができる。
【0090】
多重BSSIDセットに関する情報を含むマネジメントフレームを受信する無線通信端末は、マネジメントフレームから多重BSSIDセットに関する情報を獲得できる。このとき、無線通信端末は、多重BSSIDセットに関する情報とレファレンスBSSIDに基づいて、多重BSSIDセットに含まれたBSSIDを獲得できる。具体的に無線通信端末は、多重BSSIDセットに含まれたBSSIDを次の式を介して獲得できる。
BSSID(i)=BSSID_A|BSSID_B
【0091】
このとき、BSSID_Aは、(48-n)個の最上位ビット(Most Significant Bit、MSB)値がレファレンスBSSIDの(48-n)個のMSB値と同一で、n個の最下位ビット(Least SignificantBit、LSB)値が0であるBSSIDである。また、BSSID_Bは、(48-n)個のMSBの値が0で、n個のLSB値がレファレンスBSSIDのn個のLSBとiの合計を2nで割り算する時に余り(mod)であるBSSIDである。
【0092】
また、ベース無線通信端末は、Operationエレメントを使用して、多重BSSIDセットに関する情報をシグナリングできる。Operationエレメントは、MaxBSSID IndicatorフィールドとTx BSSID Indicatorフィールドを含むことができる。MaxBSSID Indicatorフィールドは、multiple BSSIDエレメントのMAX BSSID Indicatorフィールドと同じ情報を表すことができる。したがって、無線通信端末は、multiple BSSIDエレメントのMAX BSSID Indicatorフィールドを使用して、マネジメントフレームが送信されたBSSのBSSIDを獲得する方法と同じ方法でMaxBSSID Indicatorフィールドを使用して、マネジメントフレームが送信されたBSSのBSSIDを獲得できる。Tx BSSID Indicatorフィールドは、Operationエレメントを含むマネジメントフレームが送信されたBSSがノントランスミッティドBSSIDに該当するかどうかを表す。具体的にTx BSSID Indicatorフィールドが1である場合、Operationエレメントを含むマネジメントフレームが送信されたBSSは、トランスミッティドBSSIDに該当する。Tx BSSID Indicatorフィールドが0である場合、Operationエレメントを含むマネジメントフレームが送信されたBSSは、ノントランスミッティドBSSIDに該当する。
【0093】
また、無線通信端末は、マネジメントフレームのCapabilities elementを使用して、多重BSSIDセットと関連した能力(capability)に関する情報をシグナリングできる。具体的に無線通信端末は、マネジメントフレームのCapabilities elementを使用して、Rx Control Frame to MultiBSSフィールドを送信できる。Rx Control Frame to MultiBSSフィールドは、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合されたとき、トランスミッティドBSSIDから送信されたフレームを受信することができるかどうかを表すことができる。具体的にRx Control Frame to MultiBSSフィールドは、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合されたとき、トランスミッティドBSSIDから送信されたコントロールフレームを受信することができるかどうかを表すことができる。
【0094】
無線通信端末が含まれたBSSが多重BSSIDセットに該当する場合、無線通信端末のOFDMAランダムアクセス動作が問題になる。多重BSSIDセットに含まれたBSSは、形式的に異なるBSSであるが、多重BSSIDセットを使用する目的により特定無線通信端末の動作では、多重BSSIDセットに含まれたBSSは、同じBSS(Intra-BSS)として取り扱われることができるためである。また、トランスミッティドBSSIDから送信されるトリガーフレームは、ノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに含まれた無線通信端末の上向き送信をトリガーできるためである。具体的にOBO関連パラメータ設定、OBO手順初期化、OBOカウンタ減少動作、ランダムアクセスするRU選択と関連した無線通信端末の動作が問題になる。
【0095】
無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された場合、無線通信端末は、トランスミッティドBSSIDが送信するUORAパラメータセットに基づいて、OBO関連パラメータを設定できる。無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された場合、無線通信端末は、トランスミッティドBSSIDが送信するUORAパラメータセットに応じてOCWmin、OCWmaxをアップデートできる。このような実施形態においてUORAパラメータセットは、ノントランスミッティドBSSID Profileに含まれたものでなくても良い。また、UORAパラメータセットは、多重BSSIDセットに含まれた少なくとも一つの他のBSSにも共通に適用されるものでありうる。したがって、無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された場合、無線通信端末は、トランスミッティドBSSIDにより送信されるUORAパラメータセットに応じてOBO関連パラメータを設定できる。また、無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された場合、無線通信端末が結合されたBSSに該当するノントランスミッティドBSSID ProfileサブエレメントがUORAパラメータセットエレメントを含まないことができる。このようにノントランスミッティドBSSID ProfileサブエレメントがUORAパラメータセットエレメントを含まない場合、無線通信端末は、トランスミッティドBSSIDにより送信されるUORAパラメータセットに応じて、OBO関連パラメータを設定できる。
【0096】
ベース無線通信端末がトランスミッティドBSSIDに該当するBSSからマネジメントフレームを送信する時、ベース無線通信端末は、トランスミッティドBSSIDにより送信されるUORAパラメータセットを使用して、多重BSSIDセットに該当する複数のBSSの無線通信端末が使用するOBO関連パラメータをシグナリングできる。また、ベース無線通信端末がトランスミッティドBSSIDに該当するBSSからマネジメントフレームを送信する時、ベース無線通信端末は、ノントランスミッティドBSSID Profileサブエレメントを使用して、ノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSの無線通信端末に多重BSSIDセットの他のBSSと別にOBO関連パラメータをシグナリングできる。このような実施形態を介してベース無線通信端末は、多重BSSIDセットに該当するBSSに含まれた複数の無線通信端末にOBO関連パラメータを效率的にシグナリングできる。
【0097】
上述のように無線通信端末がベース無線通信端末からOBO関連パラメータに対する情報をシグナリングされるとき、無線通信端末は、OBO手順を初期化できる。したがって、無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された場合、無線通信端末がトランスミッティドBSSIDが送信するUORAパラメータセットを受信したとき、無線通信端末は、OBO手順を初期化できる。無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された場合、無線通信端末は、トランスミッティドBSSIDにより送信されるUORAパラメータセットを受信した時に、無線通信端末は、OBO手順を初期化できる。また、無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、無線通信端末がノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された場合、無線通信端末が結合されたBSSに該当するノントランスミッティドBSSID ProfileサブエレメントがUORAパラメータセットエレメントを含まないことができる。このとき、無線通信端末は、OBO手順を初期化できる。具体的な実施形態において無線通信端末がOBO手順を初期化する時、無線通信端末は、OCWをOCWminに設定し、OBOカウンタをOCW内で任意に選択できる。
【0098】
トリガーフレームの送信者アドレス(Transmitter Address、TA)が無線通信端末が結合されたBSSのBSSIDである場合、無線通信端末は、トリガーフレームが指示するRUに基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。したがって、無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれる場合にも、無線通信端末は、トリガーフレームの送信者アドレス(Transmitter Address、TA)が無線通信端末が結合されたBSSのBSSIDである場合に、トリガーフレームが指示するRUに基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。具体的に無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、トリガーフレームの送信者アドレスがトランスミッティドBSSIDである場合、ノントランスミッティドBSSIDを有するBSSに結合された無線通信端末は、該当トリガーフレームが指示するRUに基づいて減らすことができない。また、無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれ、トリガーフレームの送信者アドレスがノントランスミッティドBSSIDである場合、トランスミッティドBSSIDを有するBSSに結合された無線通信端末は、該当トリガーフレームが指示するRUに基づいて減らすことができない。
【0099】
さらに他の具体的な実施形態において、トリガーフレームの送信者アドレスがトランスミッティドBSSIDである場合、ノントランスミッティドBSSIDを有するBSSに結合された無線通信端末がトリガーフレームに基づいてOBOカウンタを減らすのを許容することができる。ただし、このような実施形態では、トランスミッティドBSSIDを有するBSSに結合された無線通信端末との公平性が問題になることができる。また、トリガーフレームの受信者アドレスが多重BSSIDセットに含まれるBSSIDである場合、多重BSSIDセットに含まれたBSSに結合された無線通信端末がトリガーフレームに基づいて、OBOカウンタを減らすのを許容することができる。このような実施形態において、トランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された無線通信端末は、該当無線通信端末をトリガーできないトリガーフレームに基づいて、OBOカウンタを減少させることができるから、多重BSSIDセットに該当するBSSと結合されない無線通信端末のランダムアクセス動作と公平性が問題になることができる。また、トリガーフレームの送信者アドレスがトランスミッティドBSSIDで、トリガーフレームがノントランスミッティドBSSIDに結合された無線通信端末に対する送信をトリガーする場合においてのみノントランスミッティドBSSIDに結合された無線通信端末がトリガーフレームに基づいて、OBOカウンタを減少させるのを許容することができる。送信者アドレスがトランスミッティドBSSIDであるトリガーフレームがノントランスミッティドBSSIDに結合された無線通信端末に対する送信をトリガーするかどうかを確認するためには、無線通信端末は、User Infoフィールドをデコードしなければならない。したがって、このような実施形態は、無線通信端末のランダムアクセス動作の複雑度を上げることができる。
【0100】
OBO関連パラメータ設定、OBO手順初期化、OBOカウンタ減少動作、ランダムアクセスするRU選択と関連した無線通信端末の具体的な動作については、
図12を介して具体的に説明する。
【0101】
図12ないし
図13は、多重BSSIDセットに結合された本発明の一実施形態にかかる無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【0102】
図12の実施形態において、第1ステーションSTA1は、多重BSSIDセットのトランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合される。第2ステーションSTA2は、多重BSSIDセットのノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合される。第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、トランスミッティドBSSIDから送信されたビーコンフレームを受信する。このとき、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、ビーコンフレームが含むUORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxをアップデートする。具体的な実施形態において、ビーコンフレームのUORAパラメータセットは、トランスミッティドBSSIDにより公示(advertised)され、ノントランスミッティドBSSID Profileサブエレメントに含まれないために、第2ステーションSTA2は、UORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxをアップデートできる。
【0103】
また、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、OBO関連パラメータに関する情報をベース無線通信端末から受信したので、OBO手順を初期化する。具体的に第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、OCW内でOBOカウンタを任意に選択する。第1ステーションSTA1は3を選択し、第2ステーションSTA2は5を選択する。
【0104】
第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、トランスミッティドBSSIDを送信者アドレス(TA)として有するトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRU2個を指示する。
図12の実施形態では、多重BSSIDセットに含まれたBSSに結合された無線通信端末が多重BSSIDセットに含まれたいずれか一つのBSSIDを送信者アドレスとして有するトリガーフレームに基づいて、OBOカウンタを減らすことができると仮定する。したがって、第1ステーションSTA1は、トリガーフレームに応じてOBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを1に設定し、ノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された第2ステーションSTA2は、トリガーフレームに応じてOBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを3に設定する。
【0105】
第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、ノントランスミッティドBSSIDを送信者アドレス(TA)として有するトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRU2個を指示する。第1ステーションSTA1は、トリガーフレームに応じてOBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを0に設定し、トリガーフレームがランダムアクセスのために割り当てられたことを指示するRU2個のうち、いずれか一つを任意に選択して送信を試みる。ノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された第2ステーションSTA2は、トリガーフレームに応じてOBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを1に設定する。
【0106】
第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2がUORAパラメータセットエレメントを含まないビーコンフレームを受信した場合、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、従来のOBO手順をそのまま維持する。第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、トランスミッティドBSSIDから送信されたビーコンフレームを受信する。このとき、ビーコンフレームは、UORAパラメータセットエレメントを含む。したがって、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、ビーコンフレームが含むUORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxをアップデートし、OBO手順を初期化する。
【0107】
図12において説明したOBOカウンタ減少動作は、上述のように無線通信端末のランダムアクセス動作を複雑にすることができ、他の無線通信端末との公平性が問題になることができる。したがって、
図13のように無線通信端末のBSSが多重BSSIDセットに含まれる場合にも、無線通信端末は、トリガーフレームの送信者アドレス(Transmitter Address、TA)が無線通信端末が結合されたBSSのBSSIDである場合に、トリガーフレームが指示するRUに基づいてOBOカウンタを減らすことができる。
【0108】
図13の実施形態において
図12の実施形態と同じ動作及び状況については、説明を省略する。第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、トランスミッティドBSSIDを送信者アドレス(TA)として有するトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRU2個を指示する。トランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された第1ステーションSTA1は、トリガーフレームに応じてOBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを1に設定する。第2ステーションSTA2は、ノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合されているので、OBOカウンタを5に維持する。
【0109】
また、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、ノントランスミッティドBSSIDを送信者アドレス(TA)として有するトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRU2個を指示する。第1ステーションSTA1は、トランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合されているので、OBOカウンタを1に維持する。ノントランスミッティドBSSIDに該当するBSSに結合された第2ステーションSTA2は、OBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを3に設定する。
【0110】
トリガーフレームがランダムアクセスをトリガーする場合でも、無線通信端末の能力(capability)がトリガーフレームが指示する上向き送信条件を支援しない場合、OBOカウンタが0に到達しても、無線通信端末は、ランダムアクセスできない。例えば、無線通信端末がトリガーフレームがランダムアクセスに割り当てられたRUで指示するRUの周波数帯域幅に対する送信を支援しない場合、該当無線通信端末は、該当RUに対したランダムアクセスを行うことができない。したがって、無線通信端末の能力(capability)を考慮したランダムアクセス動作が必要である。
【0111】
無線通信端末がトリガーフレームを受信したとき、無線通信端末は、無線通信端末の能力(capability)に応じてOBOカウンタを減らすことができる。具体的に無線通信端末がトリガーフレームを受信したとき、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUと無線通信端末の能力(capability)に基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。具体的な実施形態において無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、無線通信端末が無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUの個数分だけOBOカウンタを減らすことができる。上述のように、ランダムアクセスに割り当てられたRUは、トリガーフレームにより指示されることができる。また、無線通信端末は、RUを介してトリガー基盤PPDUを送信できるかどうかをトリガーフレームが指示する送信条件に基づいて判断できる。
【0112】
また、OBOカウンタが0に到達した場合、無線通信端末は、無線通信端末の能力に応じてRUを選択できる。具体的な実施形態において、OBOカウンタが0に到達した場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられ、無線通信端末が無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUのうち、いずれか一つのRUを任意に選択できる。
【0113】
OBOカウンタが0に到達したとき、無線通信端末は、ランダムアクセスを保留しOBOカウンタを維持できる。具体的にトリガーフレームが指示する応答長分だけのデータが無線通信端末にバッファリングしていない場合、無線通信端末は、ランダムアクセスを保留しOBOカウンタを0に維持できる。このとき、無線通信端末は、ランダムアクセスをトリガーする次のトリガーフレームに対する応答としてランダムアクセスを行うことができる。また、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、無線通信端末が無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUがない場合、無線通信端末は、OBOカウンタを0に維持できる。このとき、無線通信端末は、ランダムアクセスをトリガーする次のトリガーフレームに対する応答としてランダムアクセスを行うことができる。
【0114】
また、無線通信端末の能力は、送信できる帯域幅、モジュレーション及びコーディングスキーム(Modulation & Coding Scheme、MCS)、DCM(Dual Carrier Modulation)、空間ストリーム(spatial stream個数)個数、GI(Guard Interval)の長さ、LTF(Long Training Field)タイプ、STBC(space-time block coding)、送信パワー、パディング(Padding)フィールドの長さのうち、少なくともいずれか一つと関連した無線通信端末の能力を含むことができる。パディングフィールドの長さは、トリガー基盤PPDUに含まれるパディングフィールドの長さを表すことができる。無線通信端末の具体的な動作については、
図14ないし
図21を介して説明する。
【0115】
図14は、本発明の実施形態にかかる20MHz帯域幅を有するPPDUを送信する時に使用できるRUの種類とサブキャリアインデックスを示す。
図15は、本発明の実施形態にかかる40MHz帯域幅を有するPPDUを送信する時に使用できるRUの種類とサブキャリアインデックスを示す。
図16は、本発明の実施形態にかかる80MHz帯域幅を有するPPDUを送信する時に使用できるRUの種類とサブキャリアインデックスを示す。
【0116】
上述のように、RUは、周波数帯域の大きさに応じて上向き送信及び下向き送信のために使用できる複数のサブキャリアをグルーピングしたことを表すことができる。
【0117】
本発明の実施形態にかかる無線通信端末は、26個のサブキャリアを使用するRU(26-tone RU)、52個のサブキャリアを使用するRU(52-tone RU)、106個のサブキャリアを使用するRU(106-tone RU)、242個のサブキャリアを使用するRU(242-tone RU)、484個のサブキャリアを使用するRU(484-tone RU)、996個のサブキャリアを使用するRU(996-tone RU)、及び1992個のサブキャリアを使用するRU(2*996-tone RU)のうち、少なくともいずれか一つを使用して、上向き送信または下向き送信を行うことができる。具体的に無線通信端末は、指定されたRUを使用して、HE MU PPDUまたはHE trigger-based PPDUをOFDMAに送信できる。このとき、PPDUの周波数帯域幅が20MHz、40MHz、80MHz、160MHz及び80+80MHzのうち、いずれか一つである場合、無線通信端末は、26-tone RU、52-tone RU、106-tone RU及び242-tone RUのうち、いずれか一つを使用して、PPDUを送信できる。また、PPDUの周波数帯域幅が40MHz、80MHz、160MHz及び80+80MHzのうち、いずれか一つである場合、無線通信端末は、484-tone RUを使用して、PPDUを送信できる。また、PPDUの周波数帯域幅が80MHz、160MHz及び80+80MHzのうち、いずれか一つである場合、無線通信端末は、996-tone RUを使用することができる。また、PPDUの周波数帯域幅が160MHz及び80+80MHzのうち、いずれか一つである場合、無線通信端末は、2*996-tone RUを使用して、PPDUを送信することができる。
【0118】
また、無線通信端末は、指定されたRUを使用して、HE SU(Single User)PPDUを送信できる。このとき、HE SU PPDUの周波数帯域幅が20MHzである場合、無線通信端末は、242-tone RUを使用して、HE SU PPDUを送信できる。また、HE SU PPDUの周波数帯域幅が40MHzである場合、無線通信端末は、484-tone RUを使用して、HE SU PPDUを送信できる。また、HE SU PPDUの周波数帯域幅が80MHzである場合、無線通信端末は、996-tone RUを使用して、HE SU PPDUを送信できる。また、HE SU PPDUの周波数帯域幅が160MHzまたは80+80MHzである場合、無線通信端末は、2*996-tone RUを使用して、HE SU PPDUを送信できる。
【0119】
26-tone RUは、データを送信する24個のサブキャリアとパイロット信号を送信する2個のサブキャリアを含むことができる。26-tone RUの具体的な位置は、
図14、
図15及び
図16に示された通りでありうる。無線通信端末が送信するPPDUの周波数帯域幅が160MHzまたは80+80MHz PPDUである場合、各80MHz周波数帯域を介して送信される26-tone RUは、
図15に示された通りでありうる。52-tone RUは、データを送信する48個のサブキャリアとパイロット信号を送信する4個のサブキャリアを含むことができる。52-tone RUの具体的な位置は、
図14、
図15及び
図16に示された通りでありうる。無線通信端末が送信するPPDUの周波数帯域幅が160MHzまたは80+80MHz PPDUである場合、各80MHz周波数帯域を介して送信される52-tone RUは、
図15に示された通りでありうる。
【0120】
106-tone RUは、データを送信する102個のサブキャリアとパイロット信号を送信する4個のサブキャリアを含むことができる。106-tone RUの具体的な位置は、
図14、
図15及び
図16に示された通りでありうる。無線通信端末が送信するPPDUの周波数帯域幅が160MHzまたは80+80MHz PPDUを使用するときには、各80MHz周波数帯域を介して送信される106-tone RUは、
図15に示された通りでありうる。242-tone RUは、データを送信する234個のサブキャリアとパイロット信号を送信する8個のサブキャリアを含むことができる。242-tone RUの具体的な位置は、
図14、
図15及び
図16に示された通りでありうる。無線通信端末が送信するPPDUの周波数帯域幅が160MHzまたは80+80MHz PPDUである場合、各80MHz周波数帯域を介して送信される242-tone RUは、
図15に示された通りでありうる。
【0121】
484-tone RUは、データを送信する468個のサブキャリアとパイロット信号を送信する16個のサブキャリアを含むことができる。484-tone RUの具体的な位置は、
図15、
図16に示したとおりでありうる。無線通信端末が送信するPPDUの周波数帯域幅が160MHzまたは80+80MHz PPDUである場合、各80MHz周波数帯域を介して送信される484-tone RUは、
図15に示された通りでありうる。996-tone RUは、データを送信する980個のサブキャリアとパイロット信号を送信する16個のサブキャリアを含むことができる。996-tone RUの具体的な位置は、
図15に示された通りでありうる。無線通信端末が送信するPPDUの周波数帯域幅が160MHzまたは80+80MHz PPDUである場合、各80MHz周波数帯域を介して送信される996-tone RUは、
図15に示された通りでありうる。無線通信端末が160MHzまたは80+80MHz帯域幅を有するPPDUを送信する時、996-tone RUが含むサブキャリアは、各80MHz周波数帯域において[-1012:-515、-509:-12]と[12:509、515:1012]に位置する。このとき、[x:y」は、サブキャリアインデックスxからyまでを表す。したがって、無線通信端末は、2*996-tone RUを使用する場合にも[-1012:-515、-509:-12]と[12:509、515:1012]のサブキャリアインデックスに位置するサブキャリアを使用することができる。
【0122】
無線通信端末が20MHzの周波数帯域幅を有するHE MU PPDUまたはHE trigger-based PPDUを送信し、PPDUが2個以上のRUを含む場合、無線通信端末は、[-3:3]で7個のDC(Direct Current)サブキャリアを送信できる。無線通信端末が20MHzの周波数帯域幅を有するHE SU PPDUを242-tone RUを使用して送信する場合、無線通信端末は、[-1:1]に3個のDCサブキャリアを送信できる。無線通信端末が40MHzの周波数帯域幅を有するHE SU PPDUを484-tone RUを使用して送信する場合、無線通信端末は、[-2:2]に5個のDCサブキャリアを送信できる。無線通信端末が80MHzの周波数帯域幅を有するHE MU PPDUまたはHE trigger-based PPDUを送信し、PPDUが2個以上のRUを含む場合、無線通信端末は、[-3:3]に7個のDCサブキャリアを送信できる。無線通信端末が80MHzの周波数帯域幅を有するHE SU PPDUを996-tone RUを使用して送信する場合、無線通信端末は、[-2:2]に5個のDCサブキャリアを送信できる。無線通信端末が160MHzまたは80+80MHz帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、各80MHz帯域で80MHzの周波数帯域幅を有するHE SU PPDUを996-tone RUを使用して送信する場合と同じ位置にDCサブキャリアを送信できる。
【0123】
無線通信端末が20MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、[-128:-123]と[123:127]に11個のガードサブキャリアを送信できる。無線通信端末が40MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、[-256:-245]と[245:255]に23個のガードサブキャリアを送信できる。無線通信端末が80MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、[-512:-501]と[501:511]に23個のガードキャリアを送信できる。無線通信端末が160MHzまたは80+80MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、80MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する時に使用したガードサブキャリアを両端に送信できる。
【0124】
図17は、本発明の実施形態にかかるトリガーフレームのRU AllocationサブフィールドでRUを指示するために使用されるエンコーディング値を示す。
【0125】
RU Allocationサブフィールドは、トリガーフレームがトリガーする無線通信端末が送信に使用するRUを指示する。RU Allocationサブフィールドは、8ビットフィールドでありうる。このとき、RU Allocationサブフィールドの1ビット、例えばB12は、RU Allocationサブフィールドが指示するRUが主(primary)80MHzチャネルにあるかどうか、副(non-primary)80MHzチャネルにあるかどうかを指示できる。主(primary)チャネルは、周波数帯域拡張の基準になる周波数帯域を表す。また、主(primary)チャネルは、周波数帯域拡張の基準になる20MHz周波数帯域幅を有する周波数帯域を含む連続的な周波数帯域を指すことができる。また、RUが80MHz以下の周波数帯域幅を有する場合、RU Allocationサブフィールドの7ビット、例えばB19-B13は、80MHz内でどんなRUを指示しているかを表す。また、RUが80MHzより大きな周波数帯域幅を有する場合、RU Allocationサブフィールドの7ビット、例えばB19-B13は、RUが80MHzより大きな周波数帯域幅でどんなRUを指示しているかを表す。RU Allocationフィールドの具体的な値は、
図17の通りでありうる。
【0126】
具体的に20MHz、40MHzまたは80MHz周波数帯域幅を有するPPDUの場合、B12は、0に設定されることができる。また、2*996-tone RUの場合に、B12は、1に設定されることができる。また、B19-B13は、次の通りに設定されることができる。
【0127】
-無線通信端末が20MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、B19-B13に
図14のRUインデックスを昇順に従って指定できる。B19-B13の値が0000000である場合、RU Allocationサブフィールドは、26-tone RU1を指示できる。B19-B13の値が0001000である場合、RU Allocationサブフィールドは、26-tone RU9を指示できる。B19-B13の値として0001001から0100100は使用されないことができる。B19-B13の値が0100101である場合、RU Allocationサブフィールドは、52-tone RU1を指示できる。B19-B13の値が0101000である場合、RU Allocationサブフィールドは、52-tone RU4を指示できる。B19-B13の値として0101001から0110100は使用されないことができる。B19-B13の値が0110101である場合、RU Allocationサブフィールドは、106-tone RU1を指示できる。B19-B13の値が0110110である場合、RU Allocationサブフィールドは、106-tone RU2を指示できる。B19-B13の値として0110111から0111100は使用されないことができる。B19-B13の値が0111101である場合、RU Allocationサブフィールドは、242-tone RU1を指示できる。B19-B13の値として0111110から1000000は使用されないことができる。
【0128】
-無線通信端末が40MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、B19-B13に
図15のRUインデックスを昇順に従って指定できる。B19-B13の値が0000000である場合、RU Allocationサブフィールドは、26-tone RU1を指示できる。B19-B13の値が0010001である場合、RU Allocationサブフィールドは、26-tone RU18を指示できる。B19-B13の値として0010010から0100100は使用されないことができる。B19-B13の値が0100101である場合、RU Allocationサブフィールドは、52-tone RU1を指示できる。B19-B13の値が0101100である場合、RU Allocationサブフィールドは、52-tone RU8を指示できる。B19-B13の値として0101101から0110100は使用されないことができる。B19-B13の値は、106-tone、242-tone及び484-tone RUに対しても26-tone RU及び52-tone RUのような規則に従って指定されることができる。
【0129】
-無線通信端末が80MHz、160MHz、80+80MHz周波数帯域幅を有するPPDUを送信する場合、無線通信端末は、B19-B13に
図12のRUインデックスを昇順に従って指定できる。B19-B13の値が0000000である場合、RU Allocationサブフィールドは、26-tone RU1を指示できる。B19-B13の値が0100100である場合、RU Allocationサブフィールドは、26-tone RU37を指示できる。B19-B13の値が0100101である場合、RU Allocationサブフィールドは、52-tone RU1を指示できる。B19-B13の値が0110100である場合、RU Allocationサブフィールドの値は、52-tone RU16を指示できる。B19-B13の値は、106-tone、242-tone、484-tone、996-tone RUに対しても26-tone RU及び52-tone RUのような規則に従って指定されることができる。無線通信端末が160MHzまたは80+80MHz PPDUを送信し、B19-B13の値が1000100である場合、RU Allocationサブフィールドは、2*996-tone RUを指示できる。
【0130】
無線通信端末は、一定大きさ以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援できる。例えば、無線通信端末は、20MHz周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援できる。また、無線通信端末は、80MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援できる。このように無線通信端末が一定大きさ以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、一定大きさ以下の周波数帯域幅に含まれたRUの個数に基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。このとき、ランダムアクセスに割り当てられたRUは、トリガーフレームにより指示されることができる。また、無線通信端末は、トリガーフレームを受信したとき、OBOカウンタを減らす。具体的に無線通信端末が一定大きさ以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、一定大きさ以下の周波数帯域幅を有する主(primary)チャネルに含まれたRUの個数に基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。無線通信端末が一定時間内にチャネルをスイッチングし難くて副チャネルを支援できない場合もありうるためである。このとき、副チャネルは、主チャネルでないチャネルを指すことができる。例えば、無線通信端末が20MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、RU AllocationサブフィールドのB19-B13値が0000000から0001000であるか、0100101から0101000であるか、0110101から0110110であるか、または0111101のRUの個数に基づいて、OBOカウントを減らすことができる。さらに他の具体的な実施形態において無線通信端末が一定大きさ以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、RUが主(primary)チャネルに含まれるかに関わらず、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、一定大きさ以下の周波数帯域幅に含まれたRUの個数に基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。例えば、無線通信端末が20MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、RU AllocationサブフィールドのB19-B13値が1000000以下であるRUの個数に基づいて、OBOカウントを減らすことができる。
【0131】
また、OBOカウンタが0に到達し無線通信端末が一定大きさ以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUで、かつ一定大きさ以下の周波数帯域幅に含まれたRUのうち、いずれか一つのRUを任意に選択できる。このとき、無線通信端末は、選択したRUを介して送信を試みることができる。ランダムアクセスに割り当てられたRUは、上述のようにトリガーフレームにより指示されることができる。ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、一定大きさ以下の周波数帯域幅がない場合、無線通信端末は、送信を試みないでOBOカウンタを維持できる。このとき、無線通信端末は、次に送信されるトリガーフレームに対する応答としてランダムアクセスを試みることができる。このような実施形態において無線通信端末がOBOカウンタを減らすときには、無線通信端末は、無線通信端末の能力を考慮しないことができる。具体的に無線通信端末は、一定大きさ以下の周波数帯域幅に含まれたRUであるかどうかに関わらず、OBOカウンタを減らし、OBOカウンタが0になったとき、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUで、かつ一定大きさ以下の周波数帯域幅に含まれたRUのうち、いずれか一つのRUを任意に選択できる。
【0132】
また、具体的な実施形態において無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUで、かつ一定大きさ以下の帯域幅を有する主チャネルに含まれたRUのうち、いずれか一つのRUを任意に選択できる。無線通信端末が一定時間内にチャネルをスイッチングし難くて副チャネルを支援できない場合がありうるためである。例えば、無線通信端末が20MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUであり、かつ該当RUに該当するRU AllocationサブフィールドのB19-B13値が0000000から0001000であるか、0100101から0101000であるか、0110101から0110110であるか、または0111101のRUのうち、いずれか一つを任意に選択できる。さらに他の具体的な実施形態において、無線通信端末が一定大きさ以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、RUが主(primary)チャネルに含まれるかに関わらず、ランダムアクセスに割り当てられ、一定大きさ以下の周波数帯域幅に含まれたRUのうち、いずれか一つを任意に選択できる。例えば、無線通信端末が20MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDU送受信のみを支援する場合、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUであり、かつ該当RUに該当するRU AllocationサブフィールドのB19-B13値が1000000以下であるRUのうち、いずれか一つを任意に選択できる。
【0133】
図18ないし
図19は、20MHz周波数帯域幅を有するPPDUのみを支援する無線通信端末が本発明の実施形態によってランダムアクセスを行う動作を示す。
【0134】
図18ないし
図21の実施形態において無線通信端末は、無線通信端末が支援できる周波数帯域幅に基づいて、OBOカウンタを減らす。
図18と
図20の実施形態において無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUが一定大きさ以下の周波数帯域幅を有する主チャネルに含まれた場合、該当RUに基づいてOBOカウントを減らす。
【0135】
図18の実施形態において、第1ステーションSTA1は、20MHz以下の周波数帯域のみを支援する。第2ステーションSTA2は、20MHz以上の周波数帯域を支援する。第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、第1AP(AP1)からビーコンフレームを受信する。第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、ビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得し、OBO手順を初期化する。具体的に第1ステーションSTA1は、UORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxを設定し、OCWを初期化する。第1ステーションSTA1は、OCW内で任意に10を選択し、OBOカウンタを10に設定する。また、第2ステーションSTA2は、UORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxを設定し、OCWを初期化する。第2ステーションSTA2は、OCW内で任意に12を選択し、OBOカウンタを12に設定する。
【0136】
第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、第1AP(AP1)からトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRUに二つのRUを指示する。一個のRUは、20MHz周波数帯域幅を有する主チャネルに含まれ、残りの一個のRUは、20MHz周波数帯域幅を有する主チャネルに含まれない。第1ステーションSTA1が20MHz以下の周波数帯域幅のみを支援するので、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを1だけ減らして、OBOカウンタを9に設定する。第2ステーションSTA2が20MHz以上の周波数帯域幅も支援するので、第2ステーションSTA2は、OBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを10に設定する。
【0137】
図19の実施形態において
図18の実施形態のように第1ステーションSTA1は、20MHz以下の周波数帯域のみを支援し、第2ステーションSTA2は、20MHz以上の周波数帯域を支援する。
図18の実施形態と同じ第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2の動作については、説明を省略する。
【0138】
第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、第1AP(AP1)からトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRUに二つのRUを指示する。一個のRUは、20MHzと同じであるか、または小さな周波数帯域幅を有し、残りの一個のRUは、20MHzより大きな周波数帯域幅を有する。第1ステーションSTA1が20MHz以下の周波数帯域幅のみを支援するので、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを1だけ減らして、OBOカウンタを9に設定する。第2ステーションSTA2が20MHz以上の周波数帯域幅も支援するので、第2ステーションSTA2は、OBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを10に設定する。
【0139】
図20ないし
図21は、80MHz以下の周波数帯域幅を有するPPDUのみを支援する無線通信端末が本発明の実施形態によってランダムアクセスを行う動作を示す。
【0140】
図20の実施形態において第1ステーションSTA1は、80MHz以下の周波数帯域のみを支援し、第2ステーションSTA2は、80MHz以上の周波数帯域(160MHz、80+80MHz)を支援する。
図18ないし
図19の実施形態と同じ第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2の動作については、説明を省略する。
【0141】
第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、第1AP(AP1)からトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRUに二つのRUを指示する。一個のRUは、80MHz周波数帯域幅を有する主チャネルに含まれ、残りの一個のRUは、80MHz周波数帯域幅を有する主チャネルに含まれない。第1ステーションSTA1が80MHz以下の周波数帯域幅のみを支援するので、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを1だけ減らして、OBOカウンタを9に設定する。第2ステーションSTA2が80MHz以上の周波数帯域幅も支援するので、第2ステーションSTA2は、OBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを10に設定する。
【0142】
図21の実施形態において
図20の実施形態のように第1ステーションSTA1は、80MHz以下の周波数帯域のみを支援し、第2ステーションSTA2は、80MHz以上の周波数帯域(160MHz、80+80MHz)を支援する。
図18ないし
図20の実施形態と同じ第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2の動作については、説明を省略する。
【0143】
第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2は、第1AP(AP1)からトリガーフレームを受信する。このとき、トリガーフレームは、ランダムアクセスのために割り当てられたRUに二つのRUを指示する。一個のRUは、80MHzと同じであるか、または小さな周波数帯域幅を有し、残りの一個のRUは、80MHzより大きな周波数帯域幅を有する。第1ステーションSTA1が80MHz以下の周波数帯域幅のみを支援するので、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを1だけ減らして、OBOカウンタを9に設定する。第2ステーションSTA2が20MHz以上の周波数帯域幅も支援するので、第2ステーションSTA2は、OBOカウンタを2だけ減らして、OBOカウンタを10に設定する。
【0144】
上述の無線通信端末のランダムアクセス動作において無線通信端末は、無線通信端末と結合されたベース無線通信端末からOBO関連パラメータに関する情報を受信して、受信した情報に応じてOBO関連パラメータを設定した。具体的に無線通信端末と結合されたベース無線通信端末からUORAパラメータセットエレメントを受信して、UORAパラメータセットエレメントに基づいてOBO関連パラメータを設定した。ベース無線通信端末と結合されない(unassociated)無線通信端末は、ベース無線通信端末が送信するトリガーフレームに基づいて、ランダムアクセスを行うことができる。このような場合、結合されない無線通信端末がOBO関連パラメータを設定する方法とOBO手順を初期化する方法が問題になる。これについては、
図22ないし
図25を介して具体的に説明する。本明細書において別の説明がない場合、結合されない無線通信端末は、いかなるベース無線通信端末とも結合されない無線通信端末を表すことができる。
【0145】
図22は、本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【0146】
無線通信端末が無線通信端末と結合されないベース無線通信端末から、無線通信端末のランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信する場合、無線通信端末は、該当ベース無線通信端末が送信したOBO関連パラメータに関する情報に基づいて、OBO手順を始めることができる。具体的に無線通信端末は、無線通信端末と結合されないベース無線通信端末からUORAパラメータセットエレメントを受信することができる。このとき、無線通信端末が該当ベース無線通信端末から無線通信端末のランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信する場合、無線通信端末は、UORAパラメータセットエレメントに応じてOCWmin及びOCWmaxを設定し、OBO手順を始めることができる。
【0147】
無線通信端末がUORAパラメータセットエレメントを送信したベース無線通信端末と異なる無線通信端末から無線通信端末のランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信する場合、無線通信端末は、受信したUORAパラメータセットエレメントに応じてOBO関連手順を行わなくても良い。具体的に無線通信端末がUORAパラメータセットエレメントを送信したベース無線通信端末と異なる 無線通信端末から無線通信端末のランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信する場合、無線通信端末は、トリガーフレームに基づいて、OBOカウンタを減らさなくても良い。このために無線通信端末は、UORAパラメータセットエレメントを送信したベース無線通信端末の識別子とトリガーフレームを送信したベース無線通信端末の識別子とを比較できる。このとき、ベース無線通信端末の識別子は、MACアドレスまたはBSSIDでありうる。上述の実施形態においてランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームは、結合されない無線通信端末のランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームでありうる。
【0148】
また、無線通信端末がUORAパラメータセットエレメントを送信したベース無線通信端末と異なる無線通信端末から新しいUORAパラメータセットエレメントを受信する場合、無線通信端末は、新しく受信したUORAパラメータセットエレメントに基づいて、OBO手順を初期化しなくても良い。このとき、OBO手順の初期化は、OBOカウンタ初期化及びOCW初期化のうち、少なくともいずれか一つを含む。また、無線通信端末がUORAパラメータセットエレメントを送信したベース無線通信端末と異なる無線通信端末から新しいUORAパラメータセットエレメントを受信する場合、無線通信端末は、新しく受信したUORAパラメータセットエレメントに基づいて、OBO関連パラメータを設定しなくても良い。このとき、OBO関連パラメータの設定は、OCWmin設定及びOCWmax設定のうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。このために無線通信端末は、UORAパラメータセットエレメントを送信したベース無線通信端末の識別子と新しいUORAパラメータセットエレメントを送信したベース無線通信端末の識別子とを比較できる。このとき、ベース無線通信端末の識別子は、MACアドレスまたはBSSIDでありうる。このような実施形態を介して結合されない無線通信端末がOBO手順を初期化し続けるか、または他の無線通信端末と公平性を破壊しながらランダムアクセスを行うのを防止できる。
【0149】
図22の実施形態において、第1ステーションSTA1は、いかなるベース無線通信端末とも結合されない無線通信端末である。第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)からビーコンフレームを受信し、受信したビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得する。第1ステーションSTA1は、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じてOBO関連パラメータを設定し、OBO手順を初期化する。具体的に第1ステーションSTA1は、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じてOCWminとOCWmaxを設定し、OCW内で任意の整数を選択する。このとき、任意に選択した整数は、10で、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを10に設定する。
【0150】
第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)からランダムアクセスに割り当てられた二つのRUを指示するトリガーフレームを受信する。このとき、第1ステーションSTA1は、OBOカウントを2だけ減らして、OBOカウントを8に設定する。
【0151】
第1ステーションSTA1は、第2AP(AP2)からランダムアクセスに割り当てられた二つのRUを指示するトリガーフレームを受信する。OBO関連パラメータを設定するのに使用されたUORAパラメータセットエレメントを送信した第1AP(AP1)と第2AP(AP2)が互いに異なる識別子を有するので、第1ステーションSTA1は、OBOカウンタをそのまま維持する。
【0152】
第1ステーションSTA1は、第2AP(AP2)からからビーコンフレームを受信し、受信したビーコンフレームは、UORAパラメータセットエレメントを含む。OBO関連パラメータを設定するのに使用されたUORAパラメータセットエレメントを送信した第1AP(AP1)と第2AP(AP2)が互いに異なる識別子を有するので、第1ステーションSTA1は、OBO関連パラメータをアップデートしない。
【0153】
第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)からビーコンフレームを受信し、受信したビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得する。第1ステーションSTA1がOBO関連パラメータを設定するのに使用されたUORAパラメータセットエレメントを送信した第1AP(AP1)から再度UORAパラメータセットエレメントを受信したことであるので、第1ステーションSTA1は、新しく受信したUORAパラメータセットエレメントに応じてOBO関連パラメータをアップデートする。
【0154】
図22を介して説明した実施形態による場合、結合されない無線通信端末が初めてUORAパラメータセットエレメントを受信したベース無線通信端末以外のベース無線通信端末がトリガーするランダムアクセスに参加することができない。したがって、これを解決するための方法が必要である。
【0155】
図23は、本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【0156】
結合されない無線通信端末が第1ベース無線通信端末に対するOBO手順を行なう中に第2ベース無線通信端末に対するOBO手順を行う場合、結合されない無線通信端末は、OBO手順を初期化できる。具体的に結合されない無線通信端末は、ベース無線通信端末別にOBO関連パラメータ及びOBO手順を維持できる。具体的な実施形態において、結合されない無線通信端末は、ベース無線通信端末別にOBO関連パラメータを設定できる。具体的に結合されない無線通信端末は、各ベース無線通信端末から受信したOBO関連パラメータに関する情報に基づいて、各ベース無線通信端末別にOBO関連パラメータを設定できる。具体的な実施形態において無線通信端末がいずれか一つのベース無線通信端末からUORAパラメータセットエレメントを受信した場合、無線通信端末は、該当UORAパラメータセットエレメントのためのOBO関連パラメータをアップデートできる。このとき、OBO関連パラメータは、OCWminとOCWmaxのうち、少なくともいずれか一つでありうる。
【0157】
また、結合されない無線通信端末は、ベース無線通信端末別にOBO手順を初期化できる。具体的に結合されない無線通信端末は、ベース無線通信端末別にOBOカウンタを維持できる。具体的な実施形態において、結合されない無線通信端末がいずれか一つのベース無線通信端末からランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信した場合、結合されない無線通信端末は、該当トリガーフレームが指示する、ランダムアクセスのためのRUの個数に基づいて、該当ベース無線通信端末のためのOBOカウンタを減らすことができる。
【0158】
図23の実施形態において、第1ステーションSTA1は、いかなるベース無線通信端末とも結合されない無線通信端末である。第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)からビーコンフレームを受信し、受信したビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得する。第1ステーションSTA1は、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じて第1AP(AP1)のためのOBO関連パラメータ(Set1)を設定し、OBO手順を初期化する。具体的に第1ステーションSTA1は、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じて第1AP(AP1)のためのOCWminとOCWmaxを設定し、第1AP(AP1)OCW内で任意の整数を選択する。このとき、任意に選択した整数は、10で、第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)のためのOBOカウンタを10に設定する。
【0159】
第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)からランダムアクセスに割り当てられた二つのRUを指示するトリガーフレームを受信する。このとき、第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)のためのOBOカウントを2だけ減らして、第1AP(AP1)のためのOBOカウントを8に設定する。
【0160】
第1ステーションSTA1は、第2AP(AP2)からビーコンフレームを受信し、受信したビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得する。OBO関連パラメータを設定するのに使用されたUORAパラメータセットエレメントを送信した第1AP(AP1)と第2AP(AP2)が互いに異なる識別子を有するので、第1ステーションSTA1は、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じて第2AP(AP2)のためのOBO関連パラメータ(Set2)を設定し、第2AP(AP2)のためのOBO手順を初期化する。具体的に第1ステーションSTA1は、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じて第2AP(AP2)のためのOCWminとOCWmaxを設定し、第2AP(AP2)のためのOCW内で任意の整数を選択する。このとき、任意に選択した整数は12で、第1ステーションSTA1は、第2AP(AP2)のためのOBOカウンタを12に設定する。このとき、第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)のためのOBO関連パラメータをアップデートせず、OBO手順を初期化しない。
【0161】
第1ステーションSTA1は、第2AP(AP2)からランダムアクセスに割り当てられた二つのRUを指示するトリガーフレームを受信する。このとき、第1ステーションSTA1は、第2AP(AP2)のためのOBOカウントを2だけ減らして、第2AP(AP2)のためのOBOカウントを10に設定する。このとき、第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)のためのOBOカウンタは、そのまま8に維持する。
【0162】
図22ないし
図23の実施形態による場合、無線通信端末は、ベース無線通信端末からOBO関連パラメータに関する情報を受信しない場合、ランダムアクセスに参加できない。したがって、このような問題を解決するための無線通信端末の動作が必要である。
【0163】
図24は、本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【0164】
結合されない無線通信端末は、OBO関連パラメータ別に予め指定されたデフォルト値を使用して、ランダムアクセスを行うことができる。具体的に結合されない無線通信端末は、OCWminにOCWminのデフォルト値として予め指定された値を設定できる。また、結合されない無線通信端末は、OCWmaxにOCWmaxのデフォルト値として予め指定された値を設定できる。このとき、OCWminのデフォルト値として予め指定された値は、ベース無線通信端末により指定される値でないことができる。また、OCWmaxのデフォルト値として予め指定された値は、ベース無線通信端末により指定される値でないことができる。具体的に結合されない無線通信端末がベース無線通信端末からOBO関連パラメータに関する情報を受信しない場合、結合されない無線通信端末は、OBO関連パラメータ別に予め指定されたデフォルト値を使用することができる。このとき、結合されない無線通信端末がベース無線通信端末からOBO関連パラメータに関する情報を受信した場合、結合されない無線通信端末は、OBO関連パラメータに関する情報に応じてOBO関連パラメータを設定できる。
【0165】
具体的な実施形態において、結合されない無線通信端末がOBO関連パラメータ別に予め指定されたデフォルト値を使用する場合、結合されない無線通信端末は、ベース無線通信端末からOBO関連パラメータに関する情報を受信する場合にも、OBO関連パラメータをOBO関連パラメータに関する情報に応じて設定しなくても良い。また、具体的な実施形態において、結合されない無線通信端末がOBO関連パラメータ別に予め指定されたデフォルト値を使用し、第1ベース無線通信端末に対するランダムアクセスを行う中に第2ベース無線通信端末にランダムアクセスを行う場合、結合されない無線通信端末は、OBO手順を初期化しなくても良い。例えば、結合されない無線通信端末がOBO関連パラメータ別に予め指定されたデフォルト値を使用し、第1ベース無線通信端末に対するランダムアクセスを行う中に第2ベース無線通信端末にランダムアクセスを行う場合、結合されない無線通信端末は、第1ベース無線通信端末に対するOBO手順において使用していたOBOカウンタ値を第2ベース無線通信端末にランダムアクセスにおいても使用することができる。
【0166】
図24の実施形態において、第1ステーションSTA1は、ベース無線通信端末からUORAパラメータセットエレメントを受信していない状態でOCWminをOCWminのデフォルト値として設定し、OCWmaxをOCWmax値として設定する。このとき、第1ステーションSTA1は、OBO手順を初期化し、OCW内で任意の整数として10を選択する。第1ステーションSTA1は、任意に選択された10をOBOカウントとして設定する。
【0167】
第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)からビーコンフレームを受信し、ビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得する。第1ステーションSTA1は、OBO手順を初期化せずに、OBO関連パラメータの値をそのまま維持する。
【0168】
第1ステーションSTA1は、第1AP(AP1)からランダムアクセスに割り当てられた二つのRUを指示するトリガーフレームを受信する。このとき、第1ステーションSTA1は、OBOカウントを2だけ減らして、OBOカウントを8に設定する。
【0169】
また、第1ステーションSTA1は、第2AP(AP2)からランダムアクセスに割り当てられた二つのRUを指示するトリガーフレームを受信する。このとき、第1ステーションSTA1は、OBOカウントを2だけ減らして、OBOカウントを6に設定する。
【0170】
図25は、本発明の実施形態にかかる結合されない(unassociated)無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【0171】
結合されない無線通信端末は、ベース無線通信端末にランダムアクセスして、マネジメントフレームを送信できる。具体的に結合されない無線通信端末は、ベース無線通信端末にランダムアクセスして、プローブ要請フレーム、認証(authentication)要請フレーム、結合(association)要請フレームのうち、少なくともいずれか一つを送信できる。無線通信端末がトリガーフレームに対する応答としてトリガー基盤PPDUを送信する場合、無線通信端末は、MACパッディング規則に従ってA-MPDU(Aggregate-MAC Protocol Data Unit)形態で送信しなければならない。ただし、プローブ要請フレーム、認証(authentication)要請フレーム、結合(association)要請フレームは、即刻な応答を要請しないMMPDU(MAC Management Protocol Data Unit)であるから、A-MPDUを使用する送信が許容されなくても良い。このとき、即刻な応答は、一つのTXOP(transmission opportunity)内で一定期間内に応答を送信することを表すことができる。一定期間は、SIFSでありうる。結合されない無線通信端末のランダムアクセスを介した送信のために、A-MPDUにMMPDUを集合して送信することが許容されることができる。このとき、MMPDUは、プローブ要請フレーム、認証(authentication)要請フレーム、結合(association)要請フレーム及び再結合(reassociation)要請フレームのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。具体的にA-MPDUのコンテンツに関するコンテキストのうち、即刻な応答を要請しないデータを含むコンテキスト(the data enabled no immediate response context)にMMPDUの送信を含めることができる。具体的な実施形態において、A-MPDUのコンテンツに関するコンテキストのうち、即刻な応答を要請しないデータを含むコンテキスト(the data enabled no immediate response context)で結合されることができるMPDUの種類でプローブ要請フレーム、認証(authentication)要請フレーム、結合(association)要請フレームを規定できる。さらに他の具体的な実施形態において、A-MPDUのコンテンツに関するコンテキストが定義されることができる。具体的に結合手順のためのコンテキストが設定され、結合手順のためのコンテキストで定義するA-MPDUは、即刻な応答を要求せず、QoS NullフレームまたはAction No ACKフレームをMMPDUと集合(aggregate)できることを規定できる。例えば、結合手順のためのコンテキストで定義するA-MPDUは、即刻な応答を要求せず、QoS NullフレームまたはAction No ACKフレームをプローブ要請フレーム、認証(authentication)要請フレームまたは結合(association)要請フレームとの集合が許容されることを規定できる。
【0172】
図25の実施形態において、結合されない第1ステーションSTA1は、APからビーコンフレームを受信する。第1ステーションSTA1は、ビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得し、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じてOBO手順を初期化する。第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを3に設定する。第1ステーションSTA1は、APからランダムアクセスに割り当てられた4個のRUを指示するトリガーフレームを受信する。第1ステーションSTA1は、トリガーフレームに基づいて、OBOカウンタを0に減らす。したがって、第1ステーションSTA1は、ランダムアクセスに割り当てられたRUを介してAPにプローブ要請フレームまたは結合要請フレームが集合されたA-MPDUを含むトリガー基盤PPDU(HE TRIG PPDU)を送信する。APは、複数のステーションに対する多重ステーションブロックAck(Multi-STA BlockAck、M-BA)を送信する。
【0173】
ランダムアクセスを行う無線通信端末がトリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた(scheduled)場合、無線通信端末の動作について
図26を介して説明する。
【0174】
図26は、本発明の実施形態にかかる無線通信端末がトリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた場合、無線通信端末のランダムアクセス動作を示す。
【0175】
ランダムアクセスを行う無線通信端末がトリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた場合、該当無線通信端末が該当トリガーフレームが指示するランダムアクセスに割り当てられたRUに基づいて、OBOカウンタを減らすことができるかどうかが問題になる。ランダムアクセスを行う無線通信端末がトリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた場合にも、該当トリガーフレームが指示するランダムアクセスに割り当てられたRUに基づいて、OBOカウンタを減らすようにする場合、該当無線通信端末は、他の無線通信端末に比べて過度な優先権を有することができる。したがって、無線通信端末間の公平性を破壊することができる。ランダムアクセスを行う無線通信端末がトリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた場合、該当無線通信端末は、トリガーフレームが指示するランダムアクセスに割り当てられたRUの個数と関係なしでOBOカウンタを維持できる。
【0176】
トリガーフレームは、トリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた無線通信端末が上向き送信を行う時に、キャリアセンシングが必要であることを指示できる。このとき、キャリアセンシング結果、上向き送信に使用するRUが使用中であると判断された場合、該当無線通信端末は、上向き送信を試みないことができる。具体的にトリガーフレームは、CS requiredフィールドを使用して、トリガーフレームに上向き送信がスケジューリングされた無線通信端末が上向き送信を行う時にキャリアセンシングが必要であることを指示できる。また、キャリアセンシングは、エネルギー感知(Enger Detect、ED)を含むことができる。キャリアセンシングにより上向き送信に使用するRUが使用中であると判断された場合、トリガーフレームにより上向き送信がスケジューリングされた無線通信端末のランダムアクセス動作が問題になる。該当無線通信端末は、トリガーフレームにより上向き送信が指示されたが、上向き送信を行うことができなかったためである。
【0177】
トリガーフレームがランダムアクセスを行う無線通信端末の上向き送信をスケジューリングし、該当上向き送信がキャリアセンシングが必要であることを指示する場合、ランダムアクセスを行う無線通信端末は、次の通りに動作できる。キャリアセンシングにより上向き送信に使用するRUが使用中であると判断された場合、ランダムアクセスを行う無線通信端末は、トリガーフレームが指示するランダムアクセスに割り当てられたRUに基づいて、OBOカウンタを減らすことができる。具体的にランダムアクセスを行う無線通信端末は、トリガーフレームが指示するランダムアクセスに割り当てられたRUの個数分だけOBOカウンタを減らすことができる。また、キャリアセンシングにより上向き送信に使用するRUが使用中であると判断された場合、OBOカウンタが0であるか、またはOBOカウンタが0に到達しても、ランダムアクセスを行う無線通信端末は、OBOカウンタを0に維持し上向き送信を試みないことができる。さらに他の具体的な実施形態において、キャリアセンシングにより上向き送信に使用するRUが使用中であると判断され、OBOカウンタが0であるか、またはOBOカウンタが0に到達した場合、ランダムアクセスを行う無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられたRUのうち、いずれか一つを任意に選択して、上向き送信を試みることができる。
【0178】
図26の実施形態において、第1ステーションSTA1は、APからビーコンフレームを受信する。第1ステーションSTA1は、ビーコンフレームからUORAパラメータセットエレメントを獲得し、獲得したUORAパラメータセットエレメントに応じてOBO手順を初期化する。第1ステーションSTA1は、OBOカウンタを3に設定する。第1ステーションSTA1は、APからランダムアクセスに割り当てられた4個のRUを指示し、第1ステーションSTA1の上向き送信をスケジューリングするトリガーフレームを受信する。第1ステーションSTA1は、トリガーフレームが第1ステーションSTA1の上向き送信をスケジューリングするから、OBOカウンタをそのまま維持する。また、第1ステーションSTA1は、APにトリガーフレームの指示する情報に応じてトリガー基盤PPDU(HE TRIG PPDU)を送信する。APは、複数のステーションに対する多重ステーションブロックAck(Multi-STA BlockAck、M-BA)を送信する。
【0179】
上述の実施形態において無線通信端末がビーコンフレームからOBOカウンタに関する情報を獲得できることを説明した。このように無線通信端末は、ビーコンフレームからBSSに関する情報を獲得できる。また、ベース無線通信端末は、BSSに対した情報をシグナリングするために、ビーコンフレームを周期的に送信できる。ビーコンフレームに対する具体的な送信方法については、
図27ないし
図35を介して説明する。
【0180】
図27は、本発明の実施形態にかかるレガシーPPDUフォーマットを示す。
【0181】
レガシー無線通信端末が送信できるレガシーPPDUの種類は、Non-HT PPDU、HT-mixed PPDU、HT-greenfield PPDU及びVHT PPDUのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0182】
図27(a)は、Non-HT PPDUのフォーマットを示す。Non-HT PPDUフォーマットは、比較的短いトレーニング信号を含むShort Trainingフィールド、比較的長いトレーニング信号を含むLong Trainingフィールド、シグナリング情報を含むSignalフィールド及びPPDUのペイロードを含むDataフィールドを含む。
図27(b)は、HT-mixed PPDUのフォーマットを示す。HT-mixed PPDUは、HT-mixed PPDUを支援しないレガシー無線通信端末のために、L-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドを含む。また、HT-mixed PPDUは、シグナリング情報を含むHT-SIGフィールドと比較的短いトレーニング信号を含むHT-STFを含み、比較的長いトレーニング信号を含むHT-LTFを少なくとも一つ含み、PPDUのペイロードを含むDataフィールドを含む。
図27(c)は、HT-greenfield PPDUのフォーマットを示す。HT-greenfield PPDUは、比較的短いトレーニング信号を含むHT-GF-STFとシグナリング情報を含むHT-SIGフィールド、比較的長いトレーニング信号を含むHT-LTFを少なくとも一つ含み、PPDUのペイロードを含むDataフィールドを含む。
図27(d)は、VHT PPDUのフォーマットを示す。VHT PPDUは、VHT PPDUを支援しないレガシー無線通信端末のために、L-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドを含む。また、VHT PPDUは、シグナリング情報を含むVHT-SIG-Aフィールドと比較的短いトレーニング信号を含むVHT-STFを含み、比較的長いトレーニング信号を含むVHT-LTFを少なくとも一つ含み、PPDUのペイロードを含むDataフィールドを含む。また、VHT PPDUは、追加的な情報のシグナリングのために、VHT-SIG-Bフィールドを含むことができる。
【0183】
図28は、本発明の実施形態にかかるノン-レガシーPPDUフォーマットを示す。
【0184】
本発明の実施形態にかかる無線通信端末は、一つ以上のノン-レガシーPPDUフォーマットを支援できる。また、本発明の実施形態にかかる無線通信端末は、PPDUを送信する用途及び目的によって、複数のノン-レガシーPPDUフォーマットのうち、いずれか一つを選択して使用することができる。具体的に無線通信端末は、HE SU PPDU、HE MU PPDU、HE extended range SU PPDU及びHE trigger-based PPDUのうち、少なくとも一つを支援できる。ノン-レガシーPPDUのHE-SIG-Aフィールド、HE-SIG-Bフィールドは、Pre-HE modulatedフィールドと称されることができる。また、ノン-レガシーPPDUのHE-STF、HE-LTF、Dateフィールドは、HE modulatedフィールドと称されることができる。Pre-HE modulated fieldとHE modulated fieldsは、他のヌーマロロジー(numerology)でモジュレーションされることができる。
【0185】
図28(a)は、HE SU PPDUのフォーマットを示す。無線通信端末は、HE SU PPDUを単一ユーザ(Single User、SU)送信に使用することができる。HE SU PPDUは、レガシー無線通信端末のためのL-STF、L-LTF及びL-SIGフィールドを含むことができる。また、HE SU PPDUは、ノン-レガシーPPDUをシグナリングするためのRL-SIG、シグナリング情報を含むHE-SIG-Aフィールドと比較的短いトレーニング信号を含むHE-STFを含み、比較的長いトレーニング信号を含むHE-LTFを少なくとも一つ含み、PPDUのペイロードを含むDataフィールドを含む。また、HE SU PPDUは、プロセシング時間を確保するためのPE(Packet Extension)フィールドを含むことができる。PEフィールドのデューレーションは、TXVECTOR parameter PE_DURATIONにより決定されることができる。HE SU PPDUは、一つのPSDUを伝達(deliver)できる。
【0186】
図28(b)は、HE MU PPDUのフォーマットを示す。無線通信端末は、HE MU PPDUを一名以上のユーザに対する送信に使用することができる。このとき、無線通信端末は、トリガーに対する応答としてHE MU PPDUを使用しなくても良い。HE MU PPDUは、HE SU PPDUと類似のフォーマットを有し、HE SU PPDUに比べてHE-SIG-Bフィールドをさらに含むことができる。HE-SIG-Bフィールドは、多重ユーザ(MultiUser、MU)送信のための情報を含む。HE MU PPDUは、一つ以上のPSDUを伝達できる。
【0187】
図28(c)は、HE trigger-based PPDUのフォーマットを示す。上述の実施形態においてトリガー基盤PPDUは、HE trigger-based PPDUを指すことができる。無線通信端末は、トリガーフレームまたはUL MU Response Scheduling A-Controlフィールドに対する応答のために、HE trigger-based PPDUを使用することができる。HE trigger-based PPDUは、HE SU PPDUフォーマットに比べて、長いデューレーションを有するHE-STFを含むことができる。
【0188】
図28(d)は、HE extended range SU PPDUのフォーマットを示す。無線通信端末は、広域(extended range)送信のために、HE extended range SU PPDUを使用することができる。HE extended range SU PPDUは、HE SU PPDUと類似のフォーマットを有し、HE extended range SU PPDUのHE-SIG-AフィールドのデューレーションがHE SU PPDUのHE-SIG-Aフィールドのデューレーションの2倍である。無線通信端末は、4個のシンボルを使用して送信できる。例えば、4個のシンボルをHE extended range SU PPDUのHE-SIG-Aフィールドを送信できる。HE-SIG-Aフィールドを送信するのに使用される4個のシンボルは、時間領域で繰り返されるシンボルでありうる。HE-SIG-Aフィールドを送信する4個のシンボルを時間順にHE-SIG-A1、HE-SIG-A2、HE-SIG-A3、HE-SIG-A4と称する。このとき、HE-SIG-A1課HE-SIG-A2が同じ信号を送信し、HE-SIG-A3とHE-SIG-A4が同じ信号を送信できる。また、無線通信端末は、HE extended range SU PPDUを送信する時、他のノン-レガシーPPDUのL-STF、L-LTFを送信する時より送信パワーを3dBだけブーストすることができる。また、無線通信端末は、L-SIGフィールドとRL-SIGフィールドの4個の追加(extra)トン(サブキャリアインデックスk=-28、-27、27、28)を送信する時に他のノン-レガシーPPDUのL-STF、L-LTFを送信する時より送信パワーを3dBだけブーストすることができる。このような動作を介して無線通信端末は、HE extended range SU PPDUの受信確率を高めることができる。
【0189】
図29は、本発明の実施形態にかかるHE extended range SU PPDUの送信カバレッジ(coverage)とレガシーPPDUの送信カバレッジを示す。
【0190】
図28で説明したように、HE extended range SU PPDUを送信する時、無線通信端末は、長距離送信のための多様な動作を行う。したがって、HE extended range SU PPDUの送信カバレッジは、レガシーPPDUの送信カバレッジより広い。これによってHE extended range SU PPDUを受信することができる無線通信端末であっても、レガシーPPDUフォーマットを受信することができないことがある。例えば、
図29において示す状況でレガシーPPDU(non-HE PPDU)の送信カバレッジよりHE extended range SU PPDUの送信カバレッジが広い。したがって、第1ステーションSTA1は、レガシーPPDU(non-HE PPDU)とHE extended range SU PPDUともを受信することができる。第2ステーションSTA2は、レガシーPPDU(non-HE PPDU)を受信することができず、HE extended range SU PPDUだけを受信することができる。レガシーPPDUフォーマットを介して送信される情報がある場合、レガシーPPDUフォーマットのカバレッジの外に位置した無線通信端末が該当情報を利用できない。無線通信端末は、ビーコンフレームの場合、レガシーPPDUフォーマットを使用して送信する。レガシーPPDUフォーマットのカバレッジの外に位置した無線通信端末は、HE extended range SU PPDUを使用して、ベース無線通信端末と通信できるにも関わらずBSS情報を受信できないから、該当ベース無線通信端末と通信できない状況が発生できる。したがって、ベース無線通信端末は、デュアルビーコンフレームを送信できる。これについては、
図30を介して説明する。
【0191】
図30は、本発明の実施形態にかかるベース無線通信端末のデュアルビーコン送信動作を示す。
【0192】
ベース無線通信端末は、複数のPPDUフォーマットを使用して、ビーコンフレームを送信できる。具体的にベース無線通信端末は、送信カバレッジが異なる二つのPPDUフォーマットを使用して、ビーコンフレームを送信できる。無線通信端末は、レガシーPPDUフォーマットを使用してビーコンフレームを送信し、広帯域送信のためのPPDUフォーマットを使用して、ビーコンフレームを送信できる。このとき、広帯域送信のためのPPDUフォーマットは、上述のHE extended range SU PPDUでありうる。このような動作を介してベース無線通信端末は、ベース無線通信端末周辺の無線通信端末がビーコンフレームを受信する可能性を高めることができる。説明の便宜のために、ベース無線通信端末が送信カバレッジが異なる二つのPPDUフォーマットを使用してビーコンフレームを送信することをデュアルビーコンと称する。
【0193】
ベース無線通信端末は、一定の周期に基づいてビーコンフレームを送信できる。このとき、ベース無線通信端末がビーコンフレームの送信を試みる時点をTBTT(target beacon transmission time)と称することができる。TBTTは、一定の時間間隔で続くことができる。このとき、一定の時間間隔をビーコンインターバル(Beacon Interval)と称することができる。ベース無線通信端末がビーコンフレームを送信しようとするチャネルが使用中(busy)である場合、ベース無線通信端末は、予定された時間より後にビーコンフレーム送信を再度試みることができる。例えば、ベース無線通信端末がビーコンフレームを送信しようとするチャネルがPIFSの間にアイドル(idle)状態である場合、ベース無線通信端末は、ビーコンフレームを送信できる。
【0194】
ベース無線通信端末は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUの送信をTBTTに試み、TBTTから一定時間後にビーコンフレームを含む広帯域送信のためのPPDUの送信を試みることができる。このとき、一定時間は、TBTT間の時間間隔の半分でありうる。例えば、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTは、TSF(timing synchronization function)value 0で、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTは、ビーコンインターバルごとに繰り返されることができる。広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTは、TSF value 0からビーコンインターバルの半分だけ経過した時点でありうる。また、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTもやはり、ビーコンインターバルごとに繰り返されることができる。
【0195】
ベース無線通信端末は、Operationエレメントを使用して、デュアルビーコン使用有無をシグナリングできる。このとき、Operationエレメントは、HE Operationエレメントでありうる。また、互いに異なるPPDUフォーマットを介して送信されるビーコンフレームの各々は、互いに異なる種類のシグナリング情報を含むことができる。具体的に互いに異なるPPDUフォーマットを介して送信されるビーコンフレームの各々は、互いに異なる種類のエレメントを含むことができる。
【0196】
図30の実施形態において、ベース無線通信端末は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUのためのTBTTにビーコンフレームを含むレガシーPPDUの送信を試みる。ベース無線通信端末がビーコンフレームを含むレガシーPPDUを送信し、第1ステーションSTA1は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUを受信する。ベース無線通信端末から第1ステーションSTA1間の距離よりさらに遠くの距離にある第2ステーションSTA2は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUを受信できない。
【0197】
ビーコンフレームを含むレガシーPPDUのためのTBTTからビーコンフレームを含むレガシーPPDUのビーコンインターバルの半分だけ経過した時点にベース無線通信端末は、ビーコンフレームを含むHE extended range SU PPDUの送信を試みる。ベース無線通信端末がビーコンフレームを含むHE extended range SU PPDUを送信し、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2ともがビーコンフレームを含むHE extended range SU PPDUを受信する。
【0198】
ビーコンフレームを含むレガシーPPDUのためのTBTTからビーコンインターバルだけ経過した時点においてベース無線通信端末は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUの送信を試みる。このときからビーコンインターバルの半分だけ経過した時点においてベース無線通信端末は、ビーコンフレームを含むHE extended range SU PPDUの送信を試みる。
【0199】
ベース無線通信端末は、上述のTBTTを利用して特定時点に関する情報をシグナリングできる。例えば、ベース無線通信端末は、BSSを表す識別子であるBSSカラーの変更開始時点をTBTTを利用してシグナリングできる。これについては、
図31を介して具体的に説明する。
【0200】
図31は、本発明の実施形態にかかるBSS Color Change Announcementエレメントのフォーマットを示す。
【0201】
ベース無線通信端末は、BSSカラーが変更され新しいBSSカラーの値を知らせるために、BSS Color Change Announcementエレメントを含むビーコンフレームを送信できる。このとき、BSS Color Change Announcementエレメントは、BSSカラーが変更される時点を指示するフィールドを含むことができる。また、BSS Color Change Announcementエレメントは、変更されたBSS Colorの値を指示するフィールドを含むことができる。例えば、BSS Color Change Announcementエレメントは、Color Switch Countdownフィールドを含むことができる。Color Switch Countdownフィールドは、BSSカラー変更時点まで残ったTBTTの回数を表すことができる。BSS Color Change Announcementエレメントは、New BSS Color Informationフィールドを含むことができる。New BSS Color Informationフィールドは、該当BSSのBSSカラーとして使用される新しいBSSカラーの値を表すことができる。New BSS Color Informationフィールドは、New BSS Colorサブフィールドを含み、New BSS Colorサブフィールド該当BSSのBSSカラーとして使用される新しいBSSカラーの値を表すことができる。BSS Color Change Announcementエレメントの具体的なフォーマットは、
図31のとおりである。
【0202】
説明の便宜のために、Color Switch Countdown値が0に到達し、BSSカラーが変更されるTBTTをBSS Color change TBTTと称する。BSS Color change TBTTに到達するまでベース無線通信端末は、HE Operation elementのBSS ColorサブフィールドにBSS変更前のBSSカラー値を挿入する。また、BSS Color change TBTTに到達すると、ベース無線通信端末は、HE Operation elementのBSS Color Disabledサブフィールドを0に設定し、HE Operation elementのBSS Colorサブフィールドに変更されたBSSカラー値を挿入し、変更されたBSSカラーの値を使用し始める。また、BSS Color Change Announcementエレメントを受信する無線通信端末は、BSS Color change TBTTから変更されたBSSカラー値を使用することができる。このとき、無線通信端末は、BSS Color Change Announcementエレメントから変更されたBSSカラーの値を獲得する。
【0203】
BSS内の無線通信端末が全部同じBSSカラー値を使用するために、ベース無線通信端末と無線通信端末は、次のように動作できる。BSS Color Change Announcement elementを送信したベース無線通信端末は、BSS Color change TBTTに到達するまで以前のBSSカラー値を使用し、BSS Color change TBTT以後に変更されたBSS Color値を使用することができる。また、BSS Color Change Announcement elementを送信したベース無線通信端末がBSS Color change TBTTに到達するまでBSS Color Change Announcement elementが指示するBSS Color change TBTTを変更することが許容されないことがありうる。ベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、無線通信端末が受信できるPPDUのフォーマットに応じて、BSSカラー変更時点を異なって判断できる。これについては、
図32を介して説明する。
【0204】
図32は、本発明の実施形態にかかるベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、ベース無線通信端末のBSSカラー変更動作を示す。
【0205】
無線通信端末とベース無線通信端末の距離などによって、無線通信端末がデュアルビーコンに使用されるPPDUフォーマットのうち、いずれか一種類のPPDUフォーマットだけを受信することができる。このとき、デュアルビーコンに使用されるPPDUフォーマットのうち、いずれか一種類のPPDUフォーマットだけを受信する無線通信端末は、デュアルビーコンに使用されるPPDUフォーマット全部を受信する無線通信端末と異なってBSS Color change TBTTを判断できる。具体的に無線通信端末は、無線通信端末が受信できないPPDUフォーマットに含まれたビーコンフレームの送信を認知できないから、BSSカラー変更まで残ったTBTTの個数を正確に判断することができない。また、デュアルビーコンに使用されるPPDUフォーマット全部を受信する無線通信端末は、BSS Color change TBTTを判断するにおいてTBTTの基準をどのように定めなければならないのか混同できる。例えば、デュアルビーコンに使用されるPPDUフォーマット全部を受信する無線通信端末は、Color Switch Countdownフィールドが表す値がビーコンフレームを含むすべての種類のPPDUフォーマットのTBTTを表しているか、またはビーコンフレームを含む特定種類のPPDUフォーマットのTBTTだけを表しているかを判断するのが困難でありうる。
【0206】
図32の実施形態において、ベース無線通信端末は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUのためのTBTTにビーコンフレームを含むレガシーPPDUの送信を試みる。ベース無線通信端末がビーコンフレームを含むレガシーPPDUを送信し、第1ステーションSTA1は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUを受信する。ベース無線通信端末から第1ステーションSTA1間の距離よりさらに遠くの距離にある第2ステーションSTA2は、ビーコンフレームを含むレガシーPPDUを受信することができない。
【0207】
ビーコンフレームを含むレガシーPPDUのためのTBTTからビーコンフレームを含むレガシーPPDUのビーコンインターバルの半分だけ経過した時点においてベース無線通信端末は、ビーコンフレームを含むHE extended range SU PPDUの送信を試みる。ベース無線通信端末がビーコンフレームを含むHE extended range SU PPDUを送信し、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2ともがビーコンフレームを含むHE extended range SU PPDUを受信する。
【0208】
このとき、レガシーPPDUに含まれるビーコンフレームは、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTに基づいてBSS Color change TBTTをシグナリングする。レガシーPPDUに含まれるビーコンフレームは、BSSカラーが変更され、第1番目にビーコンフレームを含むレガシーPPDUが送信される第1時点(BSS Color change TBTT 1)までの残ったTBTTカウントをシグナリングできる。広帯域送信のためのPPDUに含まれるビーコンフレームは、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTに基づいて、BSS Color change TBTTをシグナリングする。広帯域送信のためのPPDUに含まれるビーコンフレームは、BSSカラーが変更され、第1番目にビーコンフレームを含む広帯域送信のためのPPDUが送信される第2時点(BSS Color change TBTT 2)までの残ったTBTTカウントをシグナリングできる。第1ステーションSTA1は、ビーコンフレームを含む二種類のPPDUフォーマットを全部受信することができるので、第1時点(BSS Color change TBTT 1)と第2時点(BSS Color change TBTT 2)のうち、どの時点においてBSSカラーが変更されるかを判断できなくありうる。また、第2ステーションSTA2は、第1時点(BSS Color change TBTT 1)に対する情報は受信できない。したがって、第1ステーションSTA1と第2ステーションSTA2のBSSカラー変更時点が異なりうる。結局、互いに同じBSSに含まれる無線通信端末でありながらも互いに異なるBSSカラー値を使用して、干渉が発生できる。
【0209】
無線通信端末は、TBTTに基づいてBSSカラー変更動作以外の動作を行うことができる。例えば、無線通信端末は、TBTTでランダムアクセスと関連してUORAパラメータエレメントセットを受信し、UORAパラメータエレメントセット受信に伴う動作を行うことができる。UORAパラメータエレメントセット受信に伴う動作は、OBO関連パラメータ設定及びOBO手順初期化のうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。結局、ベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、無線通信端末がランダムアクセスと関連してUORAパラメータエレメントセットを受信し、UORAパラメータエレメントセット受信に伴う動作を行う時点が不明確になる問題も発生できる。また、ベース無線通信端末と相対的に近くに位置した無線通信端末は、相対的にベース無線通信端末と相対的に遠く位置した無線通信端末よりよくUORAパラメータエレメントセットを受信することができる。これにより、ベース無線通信端末と相対的に近くに位置した無線通信端末は、相対的にベース無線通信端末と相対的に遠く位置した無線通信端末よりさらに頻繁にOBO手順を行うことができる。結局、ランダムアクセスに関する無線通信端末間の公平性が問題になることができる。説明の便宜のために、無線通信端末がTBTTに基づいて動作遂行時点が決定される動作をTBTT基盤動作と称する。ベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合にも、無線通信端末がTBTT基盤動作を問題なく行うことができる実施形態については、
図33ないし
図34を介して説明する。
図33は、本発明のさらに他の実施形態にかかるベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、ベース無線通信端末のBSSカラー変更動作を示す。
【0210】
ベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、無線通信端末は、いずれか一つのPPDUフォーマットに含まれたビーコンフレームのTBTTでTBTT基盤動作を行い、他のPPDUフォーマットに含まれたビーコンフレームのTBTTでは、TBTT基盤動作を行わないことができる。具体的に無線通信端末は、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにTBTT基盤動作を行い、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにTBTT基盤動作を行わないことができる。さらに他の具体的な実施形態において、具体的に無線通信端末は、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにTBTT基盤動作を行わずに広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにTBTT基盤動作を行うことができる。説明の便宜のために、無線通信端末がTBTT基盤動作を行うTBTTに送信されるビーコンフレームを含むPPDUのフォーマットを基準PPDUフォーマットと称する。基準PPDUフォーマット以外のPPDUフォーマットに含まれるビーコンもTBTT基準動作と関連した情報をシグナリングできる。このとき、基準PPDUフォーマットに含まれたビーコンがシグナリングするTBTT基準動作と関連した情報と基準PPDUフォーマット以外のPPDUフォーマットに含まれるビーコンがシグナリングするTBTT基準動作と関連した情報は、同じ情報を指示できる。
【0211】
このような実施形態において、BSS Color Change Announcementエレメントは、BSS Color Change Announcementエレメントが含まれるPPDUのフォーマットと関係無しで全部同じBSSカラー変更時点を指示できる。また、Color Switch Countdownフィールドは、BSSカラーが変更されるまで残ったビーコンフレームを含む基準PPDUフォーマットが送信される回数を表すことができる。基準PPDUフォーマット以外のPPDUフォーマットに含まれたColor Switch Countdownフィールドが0である場合、Color Switch Countdownフィールドは、ビーコンフレームを含む基準PPDUフォーマットが送信される時、BSSカラーが変更されることを表すことができる。例えば、無線通信端末がレガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにBSSカラーを変更する場合、Color Switch Countdownフィールドは、BSSカラーが変更されるまで残ったビーコンフレームを含むレガシーPPDUが送信される回数を表すことができる。このとき、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのColor Switch Countdownフィールドが0を指示する場合、無線通信端末は、該当ビーコンフレームの次に送信されるレガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにBSSカラーが変更されると判断できる。また、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのColor Switch Countdownフィールドが0を指示する場合、無線通信端末は、該当ビーコンフレームのTBTTにBSSカラーが変更されると判断できる。
【0212】
さらに他の具体的な実施形態において、無線通信端末が広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにBSSカラーを変更する場合、Color Switch Countdownフィールドは、BSSカラーが変更されるまで残ったビーコンフレームを含む広帯域送信のためのPPDUが送信される回数を表すことができる。このとき、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのColor Switch Countdownフィールドが0を指示する場合、無線通信端末は、該当ビーコンフレームの次に送信される広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにBSSカラーが変更されると判断できる。また、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのColor Switch Countdownフィールドが0を指示する場合、無線通信端末は、該当ビーコンフレームのTBTTにBSSカラーが変更されると判断できる。
【0213】
図33の実施形態において、レガシーPPDU(non-HE format)に含まれたビーコンフレームのTBTTにBSSカラーが変更される。したがって、HE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームとレガシーPPDU(non-HE format)に含まれたビーコンフレームともが、レガシーPPDU(non-HE format)に含まれたビーコンフレームのTBTTをBSSカラー変更時点にシグナリングする。したがって、第1ステーションSTA1及び第2ステーションSTA2は、同じ時点に基づいてBSSカラーを変更できる。ベース無線通信端末、第1ステーションSTA1及び第2ステーションSTA2の動作のうち、
図31の実施形態と同じ動作については、説明を省略する。
【0214】
さらに他の具体的な実施形態において無線通信端末は、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにUORAパラメータセットエレメントに基づいて、OBO関連パラメータをアップデートし、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにUORAパラメータセットエレメントに基づいて、OBO関連パラメータをアップデートしないことができる。また、無線通信端末は、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにUORAパラメータセットエレメントに基づいて、OBO手順を初期化し、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTにUORAパラメータセットエレメントに基づいて、OBO手順を初期化しないことができる。
【0215】
図34は、本発明のさらに他の実施形態にかかるベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、ベース無線通信端末のBSSカラー変更動作を示す。
【0216】
ベース無線通信端末がデュアルビーコンを使用する場合、ベース通信端末は、いずれか一つのPPDUフォーマットに含まれたビーコンフレームを介してTBTT基盤動作と関連した情報をシグナリングし、他の種類のPPDUフォーマットに含まれたビーコンフレームを介しては、TBTT基盤動作と関連した情報をシグナリングしないことができる。具体的にベース無線通信端末は、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームを介してTBTT基盤動作と関連した情報をシグナリングし、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームを介しては、TBTT基盤動作と関連した情報をシグナリングしないことができる。また、このような実施形態でも
図33を介して説明した基準PPDUフォーマットが指定されることができる。基準PPDUフォーマットは、TBTT基盤動作と関連した情報をシグナリングするビーコンが含まれるPPDUフォーマットでありうる。また、TBTT基盤動作と関連した情報をシグナリングするビーコンが含まれるPPDUフォーマットは、他のPPDUのフォーマットより送信カバレッジが広いPPDUのフォーマットでありうる。TBTT基盤動作と関連した情報をシグナリングするビーコンが含まれるPPDUフォーマットの送信カバレッジが大きいほど、より多くの無線通信端末がTBTT基盤動作と関連した情報を受信することができるためである。
【0217】
具体的な実施形態において、ベース無線通信端末は、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームを介してBSS Color Change Announcementエレメントをシグナリングし、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームを介してBSS Color Change Announcementエレメントをシグナリングしないことができる。このような実施形態でも基準PPDUフォーマットが指定されることができる。具体的に基準PPDUフォーマットは、広帯域送信のためのPPDUでありうる。
【0218】
図34の実施形態において、ベース無線通信端末は、HE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームを介してBSS Color Change Announcementエレメントを送信しレガシーPPDU(non-HE format)に含まれたビーコンフレームを介しては、BSS Color Change Announcementエレメントを送信しない。また、HE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームのTBTTに基づいてBSSカラーが変更される。ベース無線通信端末、第1ステーションSTA1及び第2ステーションSTA2の動作のうち、
図31の実施形態と同じ動作については説明を省略する。
【0219】
さらに他の具体的な実施形態において、ベース無線通信端末は、広帯域送信のためのPPDUに含まれたビーコンフレームを介してUORAパラメータセットエレメントを送信し、レガシーPPDUに含まれたビーコンフレームを介してはUORAパラメータセットエレメントを送信しないことができる。
【0220】
ベース無線通信端末は、STBCを使用してビーコンフレームを送信できる。このとき、送信されるビーコンフレームをSTBCビーコンフレームと称することができる。ベース無線通信端末がSTBCビーコンフレームとHE extended range SU PPDUに含まれるビーコンフレームともを使用する場合、STBCビーコンフレームの送信時点とHE extended range SU PPDUの送信時点とが重なることができる。また、ビーコンフレームを受信した無線通信端末がどの時点にどんなビーコンフレームが送信されるかを判断するのは困難でありうる。したがって、ベース無線通信端末は、STBCビーコンフレームとHE extended range SU PPDUに含まれるビーコンフレームを共に運営しないことができる。例えば、ベース無線通信端末がHE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームを使用する場合、ベース無線通信端末は、STBCビーコンフレームを使用しないことができる。また、ベース無線通信端末がHE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームを使用し始める時、ベース無線通信端末は、STBCビーコンフレームの使用を中断できる。
【0221】
ベース無線通信端末は、STBCビーコンフレームを使用するかどうかをHT OperationエレメントのDual Beaconフィールドで指示できる。また、ベース無線通信端末は、HE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームを使用するかどうかをHT OperationエレメントのDual Beaconフィールドで指示できる。HT OperationエレメントのDual BeaconフィールドがSTBCビーコンフレーム及びHE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームのうち、いずれか一つのビーコンフレームを使用することでシグナリングする時、他のビーコンフレームは使用しないと表すことができる。例えば、HE Operation elementのDual BeaconフィールドがSTBCビーコンフレームが使用されることを指示する場合、HE Operation elementのDual Beaconフィールドは、HE extended range SU PPDUに含まれたビーコンフレームが使用されないことを表すことができる。したがって、HE Operation elementのDual Beaconフィールドが1である場合、HE Operation elementのDual Beaconフィールドは、STBCビーコンフレームが使用されないことを指示できる。
【0222】
無線通信端末は、PPDUのPSDU(Physical layer Service Data Unit)で一つのMPDUまたはA-MPDU(Aggregate-MPDU)を送信できる。このとき、無線通信端末は、複数のMPDUを結合して一つのA-MPDU(Aggregate-MAC Protocol Data Unit)を生成できる。無線通信端末は、複数のMPDUを複数個のPPDUで分けて送信する代わりに、A-MPDUを送信して送信効率を上げることができる。A-MPDUの具体的なフォーマットについては、
図35を介して説明する。
【0223】
図35は、本発明の実施形態にかかるA-MPDUのフォーマットを示す。
【0224】
A-MPDUは、一つ以上のA-MPDUサブフレームのシーケンスとEOF Paddingを含むことができる。A-MPDUサブフレーム間の境界は、MPDU delimiterフィールドで区分されることができる。MPDU delimiterフィールド後にMPDUがついてくることができる。A-MPDUサブフレームが最後のA-MPDUサブフレームでない場合、A-MPDUサブフレームは、Padding Octetsを含むことができる。無線通信端末は、各A-MPDUサブフレームの長さが4オクテットの倍数になるようにPadding Octetsを設定できる。最後のA-MPDUサブフレームが含むPaddingサブフィールドの長さは、0から3オクテットでありうる。
【0225】
MPDU delimiterフィールドの長さは、4オクテットでありうる。MPDU delimiterフィールドの具体的なフォーマットは、
図35に示された通りでありうる。このとき、MPDU delimiterフィールドは、non-DMG無線通信端末が送信するMPDU delimiterフィールドのフォーマットでありうる。MPDU delimiterフィールドは、EOFサブフィールド、Reservedサブフィールド、MPDU Lengthサブフィールド、CRCサブフィールド、Delimiter Signatureサブフィールドのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。EOFサブフィールドは、1ビットフィールドでありうる。無線通信端末は、A-MPDUサブフレームのMPDU Lengthサブフィールドを0に設定し、EOFサブフィールドを1に設定して、該当A-MPDUサブフレームがEOF Paddingサブフレームを表すことができる。また、無線通信端末は、EOFサブフィールドを1に設定し、MPDU Lengthサブフィールドを0でない値に設定して、該当A-MPDUサブフレームがVHTシングルMPDUまたはシングルMPDU(S-MPDU)であることを表すことができる。VHTシングルMPDUまたはシングルMPDUは、該当A-MPDUで唯一のMPDUである。無線通信端末は、以外の場合、EOFフィールドを0に設定できる。MPDU Lengthサブフィールドは、A-MPDUサブフレームが含むMPDUの長さをオクテット単位に表すことができる。A-MPDUサブフレームがMPDUを含まない場合、無線通信端末は、MPDU Lengthフィールドを0に設定する。CRCサブフィールドは、MPDU delimiterフィールドに含まれた16ビットに対するCRC値を含むことができる。CRCフィールドは、8ビットフィールドでありうる。Delimiter Signatureサブフィールドは、MPDU delimiterを識別するために設定された値を含むことができる。このとき、設定された値は、0x4Eでありうる。
【0226】
EOF Paddingフィールドの長さは、可変的でありうる。EOF Paddingフィールドは、EOF PaddingサブフレームとEOF Padding Octetsを含むことができる。EOF Paddingフィールドは、選択的に(optional)一つ以上のEOF Paddingサブフレームを含むことができる。MPDU delimiterフィールドは、MPDU LengthフィールドとEOFフィールドを含むことができる。無線通信端末は、A-MPDUサブフレームのMPDU Lengthサブフィールドを0に設定し、EOFサブフィールドを1に設定して、該当A-MPDUサブフレームがEOF Paddingサブフレームを表すことができる。EOF Padding Octetsサブフィールドの長さは、0から3オクテットでありうる。
【0227】
上述のように、無線通信端末は、EOFフィールドの値を介してA-MPDUサブフレームに対する情報をシグナリングできる。このとき、無線通信端末は、次のような規則に従ってA-MPDUを構成できる。
【0228】
-A-MPDUにおいてEOFサブフィールドが0に設定されたA-MPDUサブフレームは、EOFサブフィールドが1に設定されたA-MPDUサブフレームの後方に位置しない。
【0229】
-A-MPDUにおいてEOFサブフィールドが1に設定され、MPDU Lengthサブフィールドが0に設定されたA-MPDUサブフレームは、VHTシングルMPDUを含むA-MPDUサブフレームの前方に位置しない。
【0230】
また、無線通信端末は、EOFサブフィールドに予め指定された値を設定してA-MPDUが含むMPDUに対した即刻な応答を誘導(solicit)できる。具体的にPPDUを送信する無線通信端末は、QoSデータフレームまたはQoS NullフレームのAck Policyフィールドを設定するか、特定タイプのフレーム(例えば、Actionフレーム、BARフレーム、MU-BARフレーム)を送信するか、またはフレームがA-MPDUもしくはmulti-TID A-MPDUを送信する場合、EOFサブフィールドに予め指定された値を設定して即刻な応答を誘導できる。
【0231】
Multi-TID A-MPDUは、互いに異なるTID(traffic identifier)を有する複数のMPDUを結合して生成されたMPDUを表す。具体的にmulti-TID A-MPDUは、互いに異なるTIDを有する複数のQoS Dataフレームを含むA-MPDUでありうる。無線通信端末は、Multi-TID A-MPDUが含むMPDU delimiterフィールドのサブフィールドの値を利用して、A-MPDUサブフレームが含むMPDUに対した特定形態の応答を誘導(solicit)できる。具体的に無線通信端末がMulti-TID A-MPDUを生成する時、無線通信端末は、MPDU delimiterフィールドのMPDU Lengthサブフィールドを0でない値に設定し、EOFサブフィールドの値を0に設定して、MPDU delimiterフィールドに該当するA-MPDUサブフレームが含むQoSデータフレームまたはアクションフレームに対する即刻なACKフレーム送信を誘導できる。また、無線通信端末は、EOFサブフィールドが1で、MPDU Lengthフィールドが0でない値(nonzero)を有する複数の不連続的な(noncontiguous)MPDU delimiterフィールドを設定して、複数のMPDU delimiterフィールドの各々が含むMPDUに対したACKを誘導(solicit)できる。また、無線通信端末は、EOFサブフィールドが0でMPDU Lengthフィールドが0でない値(nonzero)を有する複数の不連続的な(noncontiguous)MPDU delimiterフィールドを設定して、複数のMPDU delimiterフィールドの各々が含むMPDUに対したBlockAckを誘導(solicit)できる。無線通信端末は、EOFサブフィールドが1でMPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドを含むA-MPDUサブフレームとEOFサブフィールドが0でMPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドを含むA-MPDUサブフレームを混合して、A-MPDUを集合(aggregate)できる。また、無線通信端末は、同じTIDを有するA-MPDUサブフレームを不連続的に集合して、Multi-TID A-MPDUを生成できる。
【0232】
Multi-TID A-MPDUを受信した無線通信端末は、Multi-TID A-MPDUに対する応答としてMulti-STA BlockAckを送信できる。このとき、Multi-STA BlockAckは、次のPer STA Infoフィールドを含むことができる。
【0233】
-EOFサブフィールドの値が1で、0でない長さを有するMPDU Lengthフィールドに該当するMPDUの成功的な受信に対するACKを指示するPer STA Infoフィールド(このとき、MPDUのTID値は、QoSデータフレームまたはQoS NullフレームのTIDを表すことができる。また、MPDUのTID値は、アクションフレームを表す15でありうる。)
【0234】
-EOFサブフィールドの値が0で、0でない長さを有するMPDU Lengthフィールドに該当するMPDUの成功的な受信に対するBlockAckを指示するPer STA Infoフィールド(このとき、MPDUのTID値は、QoSデータフレームのTID値でありうる。)
【0235】
BlockAckの具体的なフォーマットについては、
図36を介して説明する。
【0236】
図36は、本発明の実施形態にかかるBlockAckの具体的なフォーマットを示す。
【0237】
BlockAckフレームは、Frame Controlフィールド、Durationフィールド、RAフィールド、TAフィールド、BA Controlフィールド、BA Informationフィールド及びFCSフィールドのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。Frame Controlフィールド、Durationフィールド、RAフィールド及びTAフィールドは、MACヘッダに該当する。BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckバリアント(variant)ではないとき、無線通信端末は、RAフィールドをBlockAckフレームを誘導するフレームのTAフィールドとして設定できる。また、BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckバリアントではないとき、無線通信端末は、RAフィールドをBlockAckフレームでACKされるデータ/マネジメントフレームを送信した無線通信端末のアドレスとして設定できる。
【0238】
BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckバリアントであり、Multi-STA BlockAckバリアントが含むPer STA InfoサブフィールドのAIDサブフィールドの値が二つ以上である場合、無線通信端末は、RAフィールドをブロードキャスト(broadcast)アドレスとして設定できる。BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckバリアントであり、Multi-STA BlockAckバリアントが含むPer STA InfoサブフィールドのAIDサブフィールドの値が一つである場合、無線通信端末は、RAフィールドをBlockAckを要請した無線通信端末のアドレスとして設定するか、またはブロードキャスト(broadcast)アドレスとして設定できる。BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckバリアントであり、Multi-STA BlockAckバリアントが含むPer STA InfoサブフィールドのAIDサブフィールドの値が一つである場合、無線通信端末は、RAフィールドをBlockAckを要請した無線通信端末のアドレスとして設定するか、またはBlockAckフレームでACKされるデータ/マネジメントフレームを送信した無線通信端末のアドレスとして設定できる。また、Multi-STA BlockAckバリアントが含むPer STA InfoサブフィールドのAIDサブフィールドの値が一つである場合は、Multi-STA BlockAckバリアントが一個のPer STA InfoサブフィールドのAIDサブフィールドだけを含むか、または同じ値を有するPer STA InfoサブフィールドのAIDサブフィールドが複数でありうる。
【0239】
また、BA Controlフィールドは、
図36のようにBA Ack Policyサブフィールド、BA Typeサブフィールド、TID_INFOサブフィールド及びReservedサブフィールドのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。BA Typeサブフィールドは、従来のMulti-TIDサブフィールド、Compressed Bitmapサブフィールド及びGCRサブフィールドのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。具体的にBA TypeのB1は、従来のMulti-TIDサブフィールドのとおりでありうる。また、BA TypeのB2は、従来のCompressed Bitmapサブフィールドのとおりでありうる。また、BA TypeのB3は、従来のGCRサブフィールドのとおりでありうる。
【0240】
具体的な実施形態において無線通信端末は、BA Typeサブフィールドを使用して、このBlockAckフレームがどんな種類であるかをシグナリングすることができる。無線通信端末は、BA Typeサブフィールドを予め指定された値として設定して、BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckバリアントであることを表すことができる。例えば、無線通信端末は、BA TypeサブフィールドのB1-B4を1101に設定して、BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckバリアントであることを指示できる。Multi-STA BlockAckバリアントであるBlockAckフレームは、Multi-STA BlockAckフレームと呼ばれることができる。また、無線通信端末は、BA Typeサブフィールドを使用して、BlockAckフレームがBasic BlockAckであるか、Compressed BlockAckであるか、GLK-GCR BlockAckであるか、GCR BlockAckであるか、Extended Compressed BlockAckであるか、Multi-TID BlockAckであるか、またはMulti-STA BlockAckであるかを表すことができる。
【0241】
また、TID_INFOサブフィールドが表す情報は、BlockAck frame variant typeによって変わることができる。具体的にTID_INFOサブフィールドが表す情報は、BlockAck frameの種類によって変わることができる。BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckである場合、TID_INFOサブフィールドは、リザーブドフィールドでありうる。
【0242】
また、BA Informationフィールドが表す情報は、BlockAckフレームバリアントタイプによって変わることができる。具体的にBlockAckフレームがMulti-STA BlockAck variantの場合に、BA Informationフィールドは、
図37のPer STA Infoサブフィールドを1個以上含むことができる。Per STA Infoサブフィールドの具体的なフォーマットについては、
図37を介して具体的に説明する。本明細書においてMPDU/フレームを受信したということは、MPDUまたはフレームを成功的に受信したことを意味することができる。具体的に受信したMPDU/フレームに基づいて獲得したFCS(frame check sequence)値とFCSフィールドの値とが同じである場合、無線通信端末は、MPDU/フレームを成功的に受信したと判断できる。
【0243】
図37は、本発明の実施形態にかかるPer STA Infoサブフィールドを示す。
【0244】
Multi-STA BlockAckのBA Informationフィールドは、一つ以上のPer STA Infoフィールドを含むことができる。
【0245】
Per STA Infoサブフィールドは、Per AID TID Infoサブフィールドを含むことができる。Per AID TID Infoサブフィールドは、AIDサブフィールド、Ack Typeサブフィールド及びTIDサブフィールドのうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。Multi-STA BlockAckフレームがベース無線通信端末でない無線通信端末に送信されるように意図された(intended)場合、無線通信端末は、AIDサブフィールドを該当無線通信端末のAIDの11LSBsとして設定できる。Multi-STA BlockAckフレームがベース無線通信端末でない無線通信端末に送信されるように意図された場合、無線通信端末は、AIDサブフィールドを該当無線通信端末のAIDとして設定できる。Multi-STA BlockAckフレームがベース無線通信端末に送信されるように意図された場合、無線通信端末は、AIDサブフィールドを0に設定できる。
【0246】
一つのMulti-STA BlockAckフレームは、同じAIDサブフィールド値を有する複数のPer STA Infoサブフィールドを含むことができる。このとき、複数のPer STA InfoサブフィールドのTIDサブフィールド値は、互いに異なりうる。
【0247】
TIDサブフィールドは、Per AID TID InfoサブフィールドがACKするフレームのTIDを指示する。Multi-STA BlockAck variantのPer AID TID InfoサブフィールドがマネジメントフレームをACKする場合、無線通信端末は、TIDサブフィールドを15に設定できる。
【0248】
また、Ack Typeサブフィールドは、Ack Typeサブフィールドに該当するPer STA InfoサブフィールドでBlock Ack Starting Sequence ControlサブフィールドとBlock Ack Bitmapサブフィールドが存在しているかどうかを指示できる。これについては、
図38を介して具体的に説明する。
【0249】
図38は、本発明の実施形態にかかるPer STA Infoサブフィールドのコンテキスト(context)を示す。
【0250】
Ack Typeサブフィールドが1で、Per AID TID InfoサブフィールドのTIDサブフィールドの値が8より小さいか、または15である場合、Ack TypeサブフィールドとTIDサブフィールドは、Block Ack Starting Sequence ControlサブフィールドとBlock Ack Bitmapサブフィールドは存在しないことを表すことができる。このとき、Ack Typeフィールドに該当するPer STA Infoサブフィールドは、Per AID TID InfoサブフィールドのTIDサブフィールドが指示する一つのMPDU(a single MPDU)を成功的に受信したことをACKできる。
【0251】
また、Ack Typeサブフィールドが1で、Per AID TID InfoサブフィールドのTIDサブフィールド値が14である場合、Ack TypeサブフィールドとTIDサブフィールドは、Block Ack Starting Sequence ControlサブフィールドとBlock Ack Bitmapサブフィールドが存在しないことを表すことができる。このとき、Ack Typeフィールドに該当するPer STA Infoサブフィールドは、Per AID TID InfoサブフィールドのTIDサブフィールドが指示するフレームを含むA-MPDUのすべてのMPDUを成功的に受信したことをACKできる。
【0252】
また、Ack Typeサブフィールドが0であると、Ack Typeサブフィールドは、Block Ack Starting Sequence ControlサブフィールドとBlock Ack Bitmapサブフィールドが存在することを表すことができる。その他、具体的なPer STA Infoサブフィールドのコンテキストは、
図38のとおりでありうる。
【0253】
Multi-TID A-MPDUを受信する無線通信端末がMulti-STA BlockAckフレームを生成する具体的な方法については、
図39ないし
図40を介して説明する。説明の便宜のために、Multi-TID A-MPDUを送信する無線通信端末をMulti-TID A-MPDU送信者と称し、Multi-TID A-MPDUを受信する無線通信端末は、Multi-TID A-MPDU受信者と称する。
【0254】
図39ないし
図40は、本発明の実施形態にかかるA-MPDU構成を示す。
【0255】
上述のように無線通信端末は、EOFサブフィールドが1でMPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドを含むA-MPDUサブフレームとEOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドを含むA-MPDUサブフレームを混合して、A-MPDUを集合(aggregate)できる。また、無線通信端末は、同じTIDを有するA-MPDUサブフレームを不連続的に集合して、Multi-TID A-MPDUを生成できる。MPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールドが1でMPDU Lengthサブフィールドが0でない場合、Multi-TID A-MPDU受信者は、Block Ack Starting Sequence ControlフィールドとBlock Ack Bitmapフィールドが省略されたPer AID TID Infoフィールドを使用して、MPDU delimiterフィールドに該当するMPDUに対してACKできる。また、MPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でない場合、Multi-TID A-MPDU受信者は、Block Ack Starting Sequence ControlフィールドとBlock Ack Bitmapフィールドを全部含むPer AID TID Infoフィールドを使用して、MPDU delimiterフィールドに該当するMPDUに対してACKできる。効率的なMulti-STA BlockAckフレーム構成のために、Multi-TID A-MPDU送信者がMulti-TID A-MPDUを生成する時、Multi-TID A-MPDU送信者は、BlockAckでないACKを要請するTIDに該当するMPDUの個数をTIDごとに一個のMPDUに限定できる。具体的にMulti-TID A-MPDU送信者がMulti-TID A-MPDUを集合する時、Multi-TID A-MPDU送信者は、EOFサブフィールドが1でMPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUをMulti-TID A-MPDUに追加した後、該当MPDUのTIDと同じTIDを有するMPDUをMulti-TID A-MPDUに追加しないことができる。
【0256】
また、いずれか一つのA-MPDUサブフレームが含むMPDUがMulti-TID A-MPDUに含まれたMPDUのうち、唯一に特定TIDに該当する場合、Multi-TID A-MPDU送信者は、A-MPDUサブフレームのEOFサブフィールドを1に設定できる。いずれか一つのA-MPDUサブフレームが含むMPDUがMulti-TID A-MPDUに含まれたMPDUのうち、MPDU Lengthフィールドの値が0でないながら特定TIDに該当する唯一のMPDUである場合、Multi-TID A-MPDU送信者は、A-MPDUサブフレームのEOFサブフィールドを1に設定できる。また、いずれか一つのA-MPDUサブフレームが含むMPDUがMulti-TID A-MPDUに含まれたMPDUのうち、唯一に特定TIDに該当する場合でない場合、Multi-TID A-MPDU送信者は、A-MPDUサブフレームのEOFサブフィールドを0に設定できる。いずれか一つのA-MPDUサブフレームが含むMPDUがMulti-TID A-MPDUに含まれたMPDUのうち、MPDU Lengthフィールドの値が0でないながら特定TIDに該当する唯一のMPDUでない場合、Multi-TID A-MPDU送信者は、A-MPDUサブフレームのEOFサブフィールドを0に設定できる。
【0257】
具体的な実施形態において、Multi-TID A-MPDU送信者は、Multi-TID A-MPDU送信のために、予め指定されたフォーマットのPPDUを使用する場合、上述の実施形態によってEOFサブフィールドを設定できる。例えば、Multi-TID A-MPDU送信者は、Multi-TID A-MPDUの送信のためにノン-レガシーPPDUを使用する場合、上述の実施形態によってEOFサブフィールドを設定できる。このとき、ノン-レガシーPPDUは、
図28を介して説明したPPDUフォーマットを表すことができる。
【0258】
Multi-TID A-MPDU受信者は、次の通りにMulti-STA BlockAckフレームを生成できる。Multi-TID A-MPDU受信者がEOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUを全部受信した場合、Multi-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDUに含まれた、BlockAckを要請するすべてのMPDUを受信したと判断できる。また、Multi-TID A-MPDU受信者が受信していないすべてのMPDUに該当するMPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールドが1でMPDU Lengthサブフィールドが0でない時、Multi-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDUに含まれた、BlockAckを要請するすべてのMPDUを受信したと判断できる。Multi-TID A-MPDU受信者が受信していないすべてのMPDUに該当するMPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールドが1であるとき、Multi-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDUに含まれた、BlockAckを要請するすべてのMPDUを受信したと判断できる。
【0259】
Multi-TID A-MPDU受信者は、受信できなかったMPDUに該当するMPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールドが1であることを次のような実施形態によって判断できる。A-MPDUにおいてEOFサブフィールドが0に設定されたA-MPDUサブフレームは、EOFサブフィールドが1に設定されたA-MPDUサブフレームの後方に位置しないことに制限される場合、Multi-TID A-MPDU受信者は、受信できなかったMPDUに該当するMPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールドが1であることを次のような実施形態によって判断できる。Multi-TID A-MPDU受信者がEOFサブフィールドが1であるMPDU delimiterフィールドを含むA-MPDUサブフレームより後方に位置するA-MPDUサブフレームに含まれたMPDUを受信していない場合、Multi-TID A-MPDU受信者は、EOFサブフィールドが1であるMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUを受信していないと判断できる。さらに他の具体的な実施形態において、Multi-TID A-MPDU受信者がMPDU delimiterフィールドを受信し、MPDU delimitrフィールドに該当するMPDUを受信していない場合、Multi-TID A-MPDU受信者は、MPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールド値を確認して、Multi-TID A-MPDU受信者がEOFサブフィールドが1であるMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUを受信したかどうかを判断できる。
【0260】
Multi-TID A-MPDUに含まれた、BlockAckを要請するすべてのMPDUを受信したことは、EOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUのTIDを有し、Multi-TID A-MPDU内に含まれたすべてのMPDUを受信したことを意味できる。
【0261】
Multi-TID A-MPDU受信者がMulti-TID A-MPDUに含まれた、BlockAckを要請するすべてのMPDUを受信した場合、Multi-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDU受信者は、EOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUに対してBlock Ack Starting Sequence ControlフィールドとBlock Ack Bitmapフィールドが省略されたPer AID TID Infoフィールドを使用してACKできる。具体的にMulti-TID A-MPDU受信者は、EOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUに対してAck Typeサブフィールドを1に設定されたPer AID TID Infoフィールドを使用してACKできる。このような実施形態においてMulti-TID A-MPDU受信者は、Per AID TID InfoフィールドのTIDサブフィールドを受信したMPDUのTIDとして設定できる。具体的な実施形態において、Multi-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDU送信者にPer AID TID InfoフィールドのTIDサブフィールドが指示するTIDのMPDUを全部受信することを表し、Block Ack Starting Sequence ControlサブフィールドとBlock Ack Bitmapサブフィールドが省略されたPer AID TID Infoを含むMulti-STA BlockAckフレームを送信できる。このとき、Per AID TID Infoフィールドは、Per AID TID InfoフィールドのTIDサブフィールドが指示するTIDのMPDUを全部受信したことを表す指示子をさらに含むことができる。
【0262】
Multi-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDU送信者に生成したMulti-STA BlockAckフレームを送信する。Per AID TID InfoフィールドのTIDサブフィールドの値が0ないし7で、Ack Typeサブフィールドの値が1である場合、Multi-TID送信者は、Multi-TID受信者がPer AID TID Infoフィールドが含まれたMulti-STA BlockAckフレームがMulti-STA BlockAckフレームを誘導(solicit)したMulti-TID A-MPDUに含まれ、TIDサブフィールドが指示するTIDに該当する単一MPDUまたはすべてのMPDUを受信したと判断できる。
【0263】
図39の実施形態において、Multi-TID A-MPDU受信者が受信できなかったMPDUは、全部EOFサブフィールドが1で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUである。したがって、Multi-TID A-MPDU受信者は、EOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUに対してBlock Ack Starting Sequence ControlフィールドとBlock Ack Bitmapフィールドが省略されたPer AID TID Infoフィールドを使用してACKする。具体的にMulti-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDU送信者にBlock Ack Starting Sequence ControlフィールドとBlock Ack Bitmapフィールドが省略されたPer AID TID Infoフィールドを一つ以上含むMulti-STA BlockAckを送信できる。
【0264】
図40の実施形態において、A-MPDUにおいてEOFサブフィールドが0に設定されたA-MPDUサブフレームは、EOFサブフィールドが1に設定されたA-MPDUサブフレームの後方に位置しないことに制限される。Multi-TID A-MPDU受信者は、受信できなかったMPDUに該当するMPDU delimiterフィールドを受信することができなかった。Multi-TID A-MPDU受信者は、受信できなかったMPDU以前に位置したMPDUに該当するMPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールド値が1であるから、受信できなかったMPDU delimiterフィールドのEOFサブフィールドの値が1であると判断できる。したがって、Multi-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDU受信者がEOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するすべてのMPDUを受信したと判断できる。Multi-TID A-MPDU受信者は、EOFサブフィールドが0で、MPDU Lengthサブフィールドが0でないMPDU delimiterフィールドに該当するMPDUに対してBlock Ack Starting Sequence ControlフィールドとBlock Ack Bitmapフィールドが省略されたPer AID TID Infoフィールドを使用してACKする。具体的にMulti-TID A-MPDU受信者は、Multi-TID A-MPDU送信者にBlock Ack Starting Sequence ControlフィールドとBlock Ack Bitmapフィールドが省略されたPer AID TID Infoフィールドを一つ以上含むMulti-STA BlockAckを送信できる。
【0265】
図41は、本発明の実施形態にかかる無線通信端末の動作を示す。
【0266】
無線通信端末は、ランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信する(S4101)。無線通信端末は、トリガーフレームに基づいて、ランダムアクセスを行う(S4103)。このとき、無線通信端末は、上述のOBO手順に従ってランダムアクセスを行うことができる。具体的に無線通信端末は、
図6ないし
図26を介して説明した実施形態にランダムアクセスを行うことができる。
【0267】
無線通信端末は、0からOFDMAコンテンションウィンドウ(OFDMA contention window、OCW)と同じであるか、または小さな範囲内で選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定できる。このとき、ランダムアクセスのためのカウンタは、上述のOBOカウンタでありうる。無線通信端末が初めてランダムアクセスを試みるか、または無線通信端末がベース無線通信端末がシグナリングするOBO関連パラメータを受信するか、または無線通信端末がランダムアクセスを介した送信に成功した時、無線通信端末は、OBO手順を初期化できる。OBO手順の初期化は、ランダムアクセスのためのカウンタの初期化とOCWの初期化のうち、少なくともいずれか一つを含むことができる。また、無線通信端末がOCWを初期化する時、無線通信端末は、OCWをOCWminとして設定できる。無線通信端末のランダムアクセスを介した送信に失敗した場合、無線通信端末は、OCWの値を(2xOCW+1)にアップデートできる。このとき、無線通信端末は、アップデートされたOCW内で任意の整数を選択し、選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定する。また、OCWの値がOCWmaxに到達した場合、無線通信端末のランダムアクセスを介した送信に失敗した場合にも、無線通信端末は、OCWをOCWmaxに維持できる。
【0268】
トリガーフレームは、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUを使用するランダムアクセスを指示できる。具体的にトリガーフレームは、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUを指示できる。このとき、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUに基づいて、ランダムアクセスのためのカウンタの値を減らすことができる。トリガーフレームが無線通信端末の上向き送信を指示する場合、無線通信端末は、トリガーフレームに基づいて、前記カウンタの値を減らさなくても良い。無線通信端末の具体的な動作は、
図26を介して説明した実施形態と同一でありうる。
【0269】
このとき、RUは、上述のように上向き送信及び下向き送信に使用されることができる複数のサブキャリアをグルーピングしたことである。
【0270】
無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと無線通信端末の能力に基づいて、ランダムアクセスのためのカウンタの値を減らすことができる。ランダムアクセスのためのカウンタの値が0であるか、または0になったとき、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUを任意に選択できる。
【0271】
無線通信端末は、無線通信端末の能力(capability)に応じてランダムアクセス動作を行うことができる。このような場合、無線通信端末は、次のように動作できる。
【0272】
無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUのうち、無線通信端末が無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUの個数分だけランダムアクセスのためのカウンタの値を減らすことができる。無線通信端末の能力は、無線通信端末が送信できる帯域幅に関する能力を含むことができる。また、無線通信端末の能力は、前記トリガー基盤PPDUに含まれるパディングフィールドの長さに関する能力を含むことができる。また、無線通信端末の能力は、無線通信端末が送信できるモジュレーション及びコーディングスキームに関する能力を含むことができる。無線通信端末の能力は、DCM(Dual carrier Modulation)、空間ストリーム(spatial stream個数)個数、GI(Guard Interval)の長さ、LTF(Long Training Field)タイプ、STBC(space-time block coding)及び送信パワーのうち、少なくともいずれか一つと関連した無線通信端末の能力を含むことができる。
【0273】
また、ランダムアクセスのためのカウンタの値が0であるか、または0になったとき、無線通信端末は、ランダムアクセスに割り当てられ、無線通信端末が無線通信端末の能力に応じてトリガー基盤PPDUを送信できるRUのうち、いずれか一つを任意に選択できる。ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUのうち、無線通信端末がトリガー基盤PPDUを送信できるRUがない場合、無線通信端末は、ランダムアクセスのためのカウンタを0に維持できる。無線通信端末の能力と関連した動作は、
図14ないし
図21を介して実施形態での無線通信端末と同じでありうる。
【0274】
無線通信端末は、トリガーフレームを送信したベース無線通信端末と結合されない無線通信端末でありうる。このような場合、無線通信端末は、次のように動作できる。
【0275】
無線通信端末は、OCWの最小値を表すパラメータであるOCW最小値をOCW最小値のデフォルト値として予め指定された値に設定し、OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を前記OCW最大値のデフォルト値として予め指定された値に設定できる。このとき、OCW最小値のデフォルト値として予め指定された値とOCW最大値のデフォルト値として予め指定された値は、ベース無線通信端末により指定される値でないことができる。OCW最小値は、上述のOCWminでありうる。また、OCW最大値は、上述のOCWmaxでありうる。
【0276】
無線通信端末がトリガーフレームを送信したベース無線通信端末と異なるベース無線通信端末と通信する時、無線通信端末は、他の無線通信端末に対するランダムアクセスのためのパラメータを初期化できる。ランダムアクセスのためのパラメータは、ランダムアクセスのためのカウンタ、OCW最小値及び前記OCWの最大値を表すパラメータであるOCW最大値を含むことができる。無線通信端末がトリガーフレームを送信したベース無線通信端末と通信する場合、無線通信端末は、トリガーフレームを送信したベース無線通信端末から受信した情報に応じてOCW最小値とOCW最大値を設定し、無線通信端末が他のベース無線通信端末と通信する場合、OCW最小値とOCW最大値を他のベース無線通信端末から受信した情報に応じて設定できる。このとき、無線通信端末がトリガーフレームを送信したベース無線通信端末またはベース無線通信端末から受信する情報は、OBOパラメータに関する情報でありうる。具体的に上述のUORAパラメータセットエレメントでありうる。無線通信端末は、ベース無線通信端末別にOBO関連パラメータ及びOBO手順を維持できる。具体的な実施形態において無線通信端末は、ベース無線通信端末別にOBO関連パラメータを設定できる。具体的に無線通信端末は、各ベース無線通信端末から受信したOBO関連パラメータに関する情報に基づいて、各ベース無線通信端末別にOBO関連パラメータを設定できる。ベース無線通信端末と結合されない無線通信端末の具体的な動作は、
図21ないし
図25を介して説明した実施形態の通りでありうる。
【0277】
無線通信端末は、トリガーフレームを送信したベース無線通信端末と結合された無線通信端末でありうる。また、トリガーフレームを送信したベース無線通信端末は、多重BSSIDセットに属することができる。このような場合、無線通信端末は、次のように動作できる。
【0278】
トリガーフレームを送信したベース無線通信端末が属する多重BSSIDセットに属する他のベース無線通信端末から受信した情報に応じて、OCW最小値とOCW最大値を設定できる。このとき、他のベース無線通信端末は、多重BSSIDセットのトランスミッティド(transmitted)BSSIDに該当するBSSを運営するベース無線通信端末でありうる。また、無線通信端末は、他のベース無線通信端末から送信されたトリガーフレームに基づいて、前記カウンタ値を減らさなくても良い。他のベース無線通信端末は、多重BSSIDセットのトランスミッティド(transmitted)BSSIDに該当するBSSを運営するベース無線通信端末でありうる。他のベース無線通信端末から受信した情報は、無線通信端末が含まれるBSSのみのために割り当てられたシグナリングフィールドに指示される情報でなくても良い。具体的に無線通信端末が含まれるBSSのみのために割り当てられたシグナリングフィールドは、上述のノントランスミッティドプロファイルを表すことができる。このとき、情報は、上述のUORAパラメータセットエレメントでありうる。多重BSSIDセットが使用される場合、無線通信端末の具体的な動作は、
図11ないし
図13を介して説明した実施形態の通りでありうる。
【0279】
無線通信端末は、選択されたRUを使用して、前記ベース無線通信端末に対する送信を試みることができる。このとき、無線通信端末は、選択したRUがアイドルであるかどうかを判断し、選択したRUがアイドル(idle)である場合に選択したRUを介してベース無線通信端末にベース無線通信端末に対して保留中である(pending)フレームを送信できる。また、無線通信端末が該当RUが物理的キャリア感知(physical carrier sense)と仮想キャリア感知(virtual carrier sense)のうち、いずれか一つでも使用中(busy)であると判断した場合、無線通信端末は、該当RUが使用中であると判断できる。物理的キャリア感知は、CCA(Clear Channel Assesment)を含むことができる。無線通信端末が選択したRUが使用中であると判断した場合、無線通信端末は、ベース無線通信に対して保留中であるフレームを送信せずに、OBOカウンタを0に維持できる。
【0280】
上記のように、無線LAN通信を例に挙げて、本発明を説明したが、本発明はこれに限定せず、携帯電話通信などの他の通信システムでも同様に適用することができる。また、本発明の方法、デバイス、およびシステムは、特定の実施例に関連して説明されたが、本発明の構成要素、動作の一部または全部は、汎用ハードウェアアーキテクチャを有するコンピュータシステムを使用して実装することができる。
【0281】
これまで実施例に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれるが、必ずしも一つの実施例にのみ限定されない。なお、各実施例に例示されている特徴、構造、効果などは、実施例の属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例についても組み合わせられるかまたは変形されて実施されてもよい。よって、このような組み合わせと変形に関する内容は、本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【0282】
これまで実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であって本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で前記に例示されていない様々な変形と応用が可能であることを理解できるはずである。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施されてもよいものである。そして、このような変形と応用に関する差は、添付した特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース無線通信端末と無線で通信する無線通信端末であって、
送受信部と、
プロセッサとを含み、
前記プロセッサは、0からOFDMAコンテンションウィンドウ(OFDMA contention window、OCW)と同じであるか、または小さな範囲内で選択した整数をランダムアクセスのためのカウンタとして設定し、
前記送受信部を使用して、前記ベース無線通信端末からランダムアクセスに割り当てられた一つ以上の資源単位(Resource Unit、RU)を使用するランダムアクセスをトリガーするトリガーフレームを受信し、
前記ランダムアクセスに割り当てられた一つ以上のRUと前記無線通信端末の能力とに基づいて前記カウンタの値を減らし、
前記カウンタの値が0であるか、または0になったとき、前記ランダムアクセスに割り当てられた前記一つ以上のRUのうちいずれか一つのRUを任意に選択する、
無線通信端末。