(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133413
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置用のシガレット及びそのシガレットを使用するエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24D 3/04 20060101AFI20220906BHJP
【FI】
A24D3/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022109343
(22)【出願日】2022-07-06
(62)【分割の表示】P 2020567736の分割
【原出願日】2019-11-15
(31)【優先権主張番号】10-2018-0146474
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ソ、マン ソク
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、チン チョル
(72)【発明者】
【氏名】キム、ソ ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョン ヨル
(57)【要約】 (修正有)
【課題】霧化量が豊富であることを特徴とするエアロゾル生成装置用のシガレットを提供する。
【解決手段】本発明の一例は、エアロゾル生成基質をラッパで覆い包むタバコロッド(tobacco rod)と、エアロゾル生成基質から生成されたエアロゾルが通過するフィルタと、を含み、フィルタは、トータルデニール(total denier)が既定値である酢酸セルローストウフィルタであることを特徴とするエアロゾル生成装置用のシガレットを開示する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成基質をラッパで覆い包むタバコロッド(tobacco rod)と、
前記エアロゾル生成基質から生成されたエアロゾルが通過するフィルタと、を含み、
前記フィルタは、
トータルデニール(total denier)が22,000ないし25,000デニールのうちから選択された値である酢酸セルローストウによって作製されたフィルタであることを特徴とするエアロゾル生成装置用のシガレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置用のシガレット及びそのシガレットを使用するエアロゾル生成装置に係り、さらに具体的には、エアロゾル生成装置用のシガレットに含まれる物理、化学的数値を一定範囲に制限して従来よりもさらに改善された効果を有するエアロゾル生成装置用のシガレット及びそのシガレットを使用するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増大している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではないシガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることによってエアロゾルが生成する方法に係わる需要が増大している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
特に、ユーザが従来の加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置を用いて喫煙を楽しむ場合、霧化量が十分ではなく、伝統の燃焼式シガレットを介して喫煙を楽しむときよりも喫煙満足度が顕著に落ちる問題点があって、それを改善するための研究が多様に進められている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、霧化量が豊富であることを特徴とするエアロゾル生成装置用のシガレット及びそのシガレットを使用するエアロゾル生成装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例によるシガレットは、エアロゾル生成基質をラッパで覆い包むタバコロッド(tobacco rod)と、前記エアロゾル生成基質から生成されたエアロゾルが通過するフィルタと、を含み、前記フィルタは、トータルデニール(total denier)が22,000ないし25,000デニールのうちから選択された値である酢酸セルローストウによって作製されたフィルタであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、従来に広く知られたエアロゾル生成装置を介した喫煙に比べて、ユーザにさらに高い喫煙満足度を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図6】Y状の酢酸セルローストウの断面積を説明するための図面である。
【
図7】O状の酢酸セルローストウの断面積を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例によるシガレットは、エアロゾル生成基質をラッパで覆い包むタバコロッド(tobacco rod)と、前記エアロゾル生成基質から生成されたエアロゾルが通過するフィルタと、を含み、前記フィルタは、トータルデニール(total denier)が22,000ないし25,000デニールのうちから選択された値である酢酸セルローストウによって作製されたフィルタであることを特徴とする。
【0009】
前記シガレットにおいて、前記トータルデニールは、既設定の範囲内で選択された値であることを特徴とする。
【0010】
前記シガレットにおいて、前記トータルデニールは、25,000デニールであることを特徴とする。
【0011】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、モノデニール(mono denier)が13デニール以下の既定値である酢酸セルローストウによって作製された酢酸セルローストウフィルタであることを特徴とする。
【0012】
前記シガレットにおいて、前記モノデニールは、9ないし13デニールのうち、いずれか1つの値であることを特徴とする。
【0013】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、断面積がY状であるアセテートトウに基づいて作製されたことを特徴とする。
【0014】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、断面積がO状であるアセテートトウに基づいて作製されたことを特徴とする。
【0015】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、モノデニールが10デニールないし12デニールのうち、いずれか1つの値である酢酸セルローストウフィルタであることを特徴とする。
【0016】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、モノデニールが11.7デニールであるアセテートトウに基づいて作製された酢酸セルローストウフィルタであることを特徴とする。
【0017】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、モノデニールが9デニールであるアセテートトウに基づいて作製された酢酸セルローストウフィルタであることを特徴とする。
【0018】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、酢酸セルローストウに12%ないし24%のうち、いずれか1つの値による可塑剤を加えて作製された酢酸セルローストウフィルタであることを特徴とする。
【0019】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、モノデニールが基準値である酢酸セルローストウによって作製されたフィルタであり、前記基準値は、前記フィルタの吸引抵抗を既定値よりもさらに低める値であることを特徴とする。
【0020】
前記シガレットにおいて、前記フィルタは、モノデニールが基準値である酢酸セルローストウによって作製されたフィルタであり、前記基準値は、前記フィルタの硬度を既定値よりもさらに高める値であることを特徴とする。
【0021】
本発明の一実施例は、前記シガレットを加熱してエアロゾル生成するエアロゾル生成装置を提供することができる。
【0022】
本発明は、多様な変換を加え、多様な実施例を有するところ、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明に詳細に説明する。本発明の効果及び特徴、そしてそれらを果たす方法は、図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば、明確になる。しかし、本発明は、後述する実施例に限定されるものではなく、多様な形態によって具現される。
【0023】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明し、図面を参照して説明するとき、同一であるか、対応する構成要素は、同一符号を付し、それに係わる重複説明は省略する。
【0024】
以下の実施例において、第1、第2などの用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的として使用された。
【0025】
以下の実施例において、単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【0026】
以下の実施例において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、または構成要素が存在することを意味し、1つ以上の他の特徴を、または構成要素が付加する可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0027】
ある実施例が他に具現可能な場合に特定の工程順序は、説明される順序と異なって行われる場合もある。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時に行われてもよく、説明される手順と逆順に進められてもよい。
【0028】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0029】
図1ないし
図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0030】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、制御部110、バッテリ120及びヒータ130を含む。
図2及び
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、蒸気化器140をさらに含む。また、エアロゾル生成装置10の内部空間には、シガレット200が挿入される。
【0031】
図1ないし
図3に図示されたエアロゾル生成装置10には、本実施例と係わる構成要素が図示されている。したがって、
図1ないし
図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10にさらに含まれることを、この実施例と係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0032】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル生成装置10にヒータ130が含まれていると図示されているが、必要によって、ヒータ130は省略されてもよい。
【0033】
図1には、バッテリ120、制御部110及びヒータ130が一列に配置されている。また、
図2には、バッテリ120、制御部110、蒸気化器140及びヒータ130が一列に配置されている。また、
図3には、蒸気化器140及びヒータ130が並列に配置されている。しかし、エアロゾル生成装置10の内部構造は、
図1ないし
図3に図示されたものに限定されない。言い換えれば、エアロゾル生成装置10の設計によって、バッテリ120、制御部110、ヒータ130及び蒸気化器140の配置は変更される。
【0034】
シガレット200がエアロゾル生成装置10に挿入されれば、エアロゾル生成装置10は、ヒータ130及び/または蒸気化器140を作動させ、シガレット200及び/または蒸気化器140からエアロゾルを発生させることができる。ヒータ130及び/または蒸気化器140によって発生したエアロゾルは、シガレット200を通過してユーザに伝達される。
【0035】
必要によって、シガレット200がエアロゾル生成装置10に挿入されていない場合であっても、エアロゾル生成装置10は、ヒータ130を加熱することができる。
【0036】
バッテリ120は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ120は、ヒータ130または蒸気化器140が加熱されるように電力を供給し、制御部110の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ120は、エアロゾル生成装置10に設けられたディスプレイ、センサー、モータなどの動作に必要な電力を供給する。
【0037】
制御部110は、エアロゾル生成装置10の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部110は、バッテリ120、ヒータ130及び蒸気化器140だけでなく、エアロゾル生成装置10に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部110は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0038】
制御部110は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとして具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組み合わせによって具現される。また、他の形態のハードウェアによって具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0039】
ヒータ130は、バッテリ120から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置10に挿入されれば、ヒータ130は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ130は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0040】
ヒータ130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ130には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ130が加熱される。しかし、ヒータ130は、前記例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置10に既に設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されていてもよい。
【0041】
一方、他の例において、ヒータ130は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ130には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0042】
例えば、ヒータ130は管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状の加熱要素を含み、加熱要素の模様によってシガレット200の内部または外部を加熱することができる。
【0043】
また、エアロゾル生成装置10には、ヒータ130が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ130は、シガレット200の内部に挿入されるように配置されても、シガレット200の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ130のうち、一部は、シガレット200の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット200の外部に配置される。また、ヒータ130の形状は、
図1ないし
図3に図示された形状に限定されず、多様な形状によっても作製される。
【0044】
蒸気化器140は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアゾルは、シガレット200を通過してユーザに伝達される。言い換えれば、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器140によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0045】
例えば、蒸気化器140は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置10に含まれる。
【0046】
液体保存部は、液状組成物を保存する。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器140から脱/付着可能に作製されても、蒸気化器140と一体にも作製される。
【0047】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物はグリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0048】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達する。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0049】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達して、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0050】
例えば、蒸気化器140は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0051】
一方、エアロゾル生成装置10は、バッテリ120、制御部110、ヒータ130及び蒸気化器140以外に汎用的な構成をさらに含む。例えば、エアロゾル生成装置10は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10は、少なくとも1つのセンサーを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10は、シガレット200が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造によっても作製される。
【0052】
図1ないし
図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10のバッテリ120の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置10が結合された状態でヒータ130が加熱されてもよい。
【0053】
シガレット200は、一般的な燃焼型シガレットと類似している。例えば、シガレット200は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分される。または、シガレット200の第2部分にエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセル状に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0054】
エアロゾル生成装置10の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。または、エアロゾル生成装置10の内部に第1部分の一部のみ挿入されても、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過して、ユーザの口に伝達される。
【0055】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入される。例えば、エアロゾル生成装置10に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節される。他の例として、外部空気は、シガレット200の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してシガレット200の内部にも流入される。
【0056】
以下、
図4を参照して、シガレット200の一例について説明する。
【0057】
【0058】
図4を参照すれば、シガレット200は、タバコロッド210及びフィルタロッド220を含む。
図1ないし
図3を参照して上述した第1部分210は、タバコロッド210を含み、第2部分220は、フィルタロッド220を含む。
【0059】
図4には、フィルタロッド220が単一セグメントに図示されているが、それに限定されない。言い換えれば、フィルタロッド220は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド220は、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含んでもよい。また、必要によって、フィルタロッド220には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含む。
【0060】
シガレット200は、少なくとも1枚のラッパ240によって包装される。ラッパ240には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。一例として、シガレット200は、1枚のラッパ240によって包装される。他の例として、シガレット200は、2以上のラッパ240によって重畳的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパによってタバコロッド210が包装され、第2ラッパによってフィルタロッド220が包装される。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド210及びフィルタロッド220が結合され、第3ラッパによってシガレット200全体が再包装される。もし、タバコロッド210またはフィルタロッド220それぞれが複数のセグメントで構成されていたら、それぞれのセグメントが個別ラッパによって包装される。そして、個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット200全体が違うラッパによって再包装される。
【0061】
タバコロッド210は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド210は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド210には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド210に噴射されることにより添加される。
【0062】
タバコロッド210は、多様に作製される。例えば、タバコロッド210、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド210は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド210は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、その限りではない。一例として、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド210に伝達される熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド210を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図示されていないが、タバコロッド210は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも、さらなるサセプタをさらに含んでもよい。
【0063】
フィルタロッド220は、酢酸セルローストウフィルタでもある。一方、フィルタロッド220の形状には制限がない。例えば、フィルタロッド220は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド220は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド220が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0064】
フィルタロッド220は、香味が発生するようにも作製される。一例として、フィルタロッド220に加香液が噴射されても、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッド220の内部に挿入されてもよい。
【0065】
また、フィルタロッド220には、少なくとも1つのカプセル230が含まれる。ここで、カプセル230は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行う。例えば、カプセル230は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル230は、球状または円筒状を有してもよいが、その限りではない。
【0066】
もし、フィルタロッド220にエアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造される。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸のみによって作製されるが、それに限定されない。または、冷却セグメントは、複数の孔が形成された酢酸セルローストウフィルタによっても作製される。しかし、冷却セグメントは、前記例に限定されず、エアロゾルが冷却される機能が遂行可能であれば、制限なしに該当される。
【0067】
一方、
図4には、図示されていないが、一実施例によるシガレット200は、前端フィルタをさらに含む。前端フィルタは、タバコロッド210において、フィルタロッド220に対向する一側に位置する。前端フィルタは、タバコロッド210の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド210から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置に流れて行くことを防止する。
【0068】
図5を参照すれば、シガレット3は、前端プラグ33をさらに含む。前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に位置する。前端プラグ33は、タバコロッド31の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置に流れて行くことを防止する。
【0069】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含んでもよい。ここで、第1セグメント321は、
図5のフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、
図5のフィルタロッド22の第3セグメントに対応する。
【0070】
シガレット3の直径及び全長は、
図5のシガレット2の直径及び全長に対応する。
【0071】
シガレット3は、少なくとも1枚のラッパ35によって包装される。ラッパ35には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。例えば、第1ラッパ351によって、前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装される。そして、第5ラッパ355によってシガレット3全体が再包装される。
【0072】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれる。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行う。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル34は、球状または円筒状を有してもよいが、その限りではない。
【0073】
第1ラッパ351は、一般的なフィルタ巻紙にアルミニウムホイルのような金属ホイルが結合されたものである。
【0074】
第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、一般的なフィルタ巻紙によっても作製される。例えば、第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、多孔質巻紙または無多孔質巻紙でもある。
【0075】
前端プラグ33は、酢酸セルロースによっても作製される。酢酸セルローストウを構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は、1.0~10.0の範囲内に含まれ、望ましくは、4.0~6.0の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、前端プラグ33のフィラメントのモノデニールは、5.0でもある。また、前端プラグ33を構成するフィラメントの断面は、Y状でもある。前端プラグ33のトータルデニール(total denier)は、20000~30000の範囲内に含まれ、望ましくは、25000~30000の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、前端プラグ33のトータルデニールは、28000でもある。
【0076】
また、必要によって、前端プラグ33は、少なくとも1つのチャネルを含み、チャネルの断面形状は、多様に作製される。
【0077】
タバコロッド31は、
図5を参照して上述したタバコロッド21と対応する。したがって、以下では、タバコロッド31に係わる具体的な説明は省略する。
【0078】
第1セグメント321は、酢酸セルロースによっても作製される。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。例えば、第1セグメント321のモノデニール及びトータルデニールは、前端プラグ33のモノデニール及びトータルデニールと同一でもある。
【0079】
第2セグメント322は、酢酸セルロースによっても作製される。第2セグメント322を構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は、1.0~10.0の範囲内に含まれ、望ましくは、8.0~10.0の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、第2セグメント322のフィラメントのモノデニールは、9.0でもある。また、第2セグメント322のフィラメントの断面は、Y状でもある。第2セグメント322のトータルデニール(total denier)は、20000~30000の範囲内に含まれ、望ましくは、25000でもある。
【0080】
以下では、説明の便宜上、
図4を参照して説明し、
図4の説明と重複する説明は省略する。
【0081】
本発明の一実施例によるエアロゾル生成装置用のシガレットは、エアロゾル生成基質をラッパで覆い包むタバコロッド(tobacco rod)及びエアロゾル生成基質から生成されたエアロゾルが通過するフィルタを含み、フィルタは、トータルデニール(total denier)が既定値である酢酸セルローストウによって作製されたフィルタでもある。エアロゾル生成基質をラッパで覆い包むタバコロッドは、
図4のタバコロッド210と対応し、エアロゾル生成基質から生成されたエアロゾルが通過するフィルタは、
図4のフィルタロッド220と対応する。
【0082】
この際、フィルタは、トータルデニールが既定値であるアセテートトウによって作製されたフィルタであり、トータルデニールは、複数のフィラメント状態の繊維が共に考慮されるとき、その束ねに係わる結合デニールの統称である。より具体的に、トータルデニールは、9000mの縮れなしに結合された繊維フィラメント集団の総重量を意味する。選択的一実施例として、本発明によるシガレットに含まれるフィルタのトータルデニールは、既設定の範囲内で選択された値でもある。例えば、トウのトータルデニールは、22000デニールないし25000デニールの範囲で選択されたいずれか1つの値に設定される。前述した例とは異なる、望ましい一実施例として、トウのトータルデニールは、25000デニールでもある。
【0083】
フィルタのトータルデニールと対応する指標として、モノデニール(mono denier)がある。モノデニールは、フィラメント状態の一本繊維の単位長当たりの重量であり、単位長は、トータルデニールと同様に9000mである。例えば、モノデニールが5デニールである繊維は、9000mの重量が5gという意味である。
【0084】
本発明によれば、トータルデニールを既定値または既設定の範囲内で選択された既定値に固定させた状態でモノデニールの値を特定の範囲の値に変更することで、エアロゾル生成装置用のシガレットの霧化量を増大させうる。
【0085】
【0086】
表1は、フィルタを作製するのに基礎となるアセテートトウのモノデニールを9.0デニール、トータルデニールを25000デニールとして適用したとき、生成されるフィルタの品質を評価した結果を示す表である。表1に記載されている品質評価結果は、下記表2に記載されている品質評価結果と対照するための対照区である。モノデニール後にあるアルファベットYは、アセテートトウの断面積形態であって、これについては、
図6及び
図7を介して後述する。
【0087】
【0088】
表2は、フィルタを作製するのに基礎となるアセテートトウのモノデニールを11.7デニール、トータルデニールを25000デニールとして適用したとき、生成されるフィルタの品質を評価した結果を示す表である。表1と表2とを対照すれば、11.7Y/25000を有するアセテートトウを適用する場合、9.0Y/25000トウを適用するときに比べて、同一吸引抵抗条件でトウ重量が約10%ほど上昇することが分かる。例えば、表1において、吸引抵抗が145.1mm H2Oであるフィルタの重量は、380mgであり、表2において145.1mm H2Oと実質的に同一である吸引抵抗147.5mm H2Oであるフィルタの重量は、420mgであって、トウのトータルデニールが25000デニールに固定された状態でモノデニールのみ9.0から11.7に増加することにより、トウの重量は、約10%ほど上昇した。前記対照結果を異なって解釈すれば、フィルタの重量及びトータルデニールを同一に合わせた状態で、アセテートトウのモノデニールを11.7デニールに設定する場合、アセテートトウのモノデニールを9.0デニールに設定するときよりも約15%低い吸引抵抗を具現可能であるということが分かる。本発明のように、トータルデニールを一定値に固定させた状態でモノデニールを高める場合、フィルタを通過するエアロゾルに接触されるフィルタの繊維束の緻密度がさらに低くなり、同一トウ重量で吸引抵抗が減少し、結局、エアロゾル生成装置の霧化量増大につながりうる。
【0089】
また、表1及び表2を参照すれば、トータルデニールを同一に合わせた状態で、アセテートトウのモノデニールを11.7デニールに設定する場合、アセテートトウのモノデニールを9.0デニールに設定するときよりも約3%ほどフィルタの硬度が増大する。具体的な一例として、表1及び表2において、フィルタの重さが923mgであり、モノデニールが11.7デニールであるフィルタの硬度は、91.1%であって、フィルタの重さが893mgであり、モノデニールが9.0デニールであるフィルタの硬度である88.1%よりも約3%ほど高い。ここで、硬度測定は、カディアン物理性測定器を用いているが、実施例よって、硬度測定は、カディアン物理性測定器以外に他の測定器を用いて測定してもよい。
【0090】
最近、発売されているエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成基質の一種であって、加香剤を使用し、加香適用量が増大することにより、フィルタの硬度が低下する問題点が指摘されてきた。本発明によれば、トータルデニールを既定値に固定した状態でモノデニールをトータルデニールに対応する一定値に限定することで、吸引抵抗を低めるだけではなく、フィルタの硬度も増大させうる。
【0091】
表1及び表2では、説明の便宜上、対照区のモノデニールは9.0デニールに、本発明によるフィルタに入るトウのモノデニールは、11.7デニールに限定して説明したが、実施例よって、本発明によるフィルタに入る酢酸セルローストウのモノデニールは、13デニール以下の既定値、または9ないし13デニールのうち、いずれか1つの値が選択されてもよい。
【0092】
【0093】
表3は、フィルタに入る酢酸セルローストウ(以下「トウ」)のモノデニールを9.0デニールから11.7デニールに増大させる場合に発生するさらに他の効果を説明するための表である。表3において、対照区は、モノデニールが9.0デニールであるトウによって作製されたフィルタを使用するシガレットであり、試験区1及び試験区2は、モノデニールが11.7デニールであるトウによって作製されたフィルタを使用するシガレットである。試験区1及び試験区2の差は、トウの重さを調整して吸引抵抗を対照区と同一に合わせたか否かにある。表3を参照すれば、トータルデニールを25000デニールに固定させた状態でモノデニールを9.0デニールから11.7デニールに増大させることにより、グリセリン(glycerine)の移行量が増加することが分かる。ここで、グリセリンは、
図2及び
図3で説明したように、蒸気化器140の液体保存部に保存される液体組成物の一種である。トウのトータルデニールを25000デニールに固定させた状態でモノデニールを9.0デニールから11.7デニールに増加させれば、既存の加熱式エアロゾル生成装置の問題点であった喫煙中にグリセリン移行量の減少現象を解消することができる。
【0094】
また、表3の試験区2を対照区と試験区1とそれぞれ対照したとき、トウの重量を減らして吸引抵抗を大幅に低める場合にも、トータルデニールを25000デニールに保持しつつ、モノデニールを増大させた結果として、依然としてグリセリン移行量が対照区に比べて高いということが分かる。グリセリンと異なって、粒子状分子(TPM: Total Particulate Matter)、タール(Tar)、ニコチン(Nicotine)は、モノデニールの増大に大きく影響を受けない。
【0095】
【0096】
表4は、エアロゾル生成装置を介した喫煙中にグリセリン移行量をさらに増やせる他の実施例を説明するための表である。より具体的に、表4は、対照区及び試験区のカプセルフィルタの可塑剤含量は、いずれも15%と同一に保持させた状態でチューブフィルタの可塑剤含量だけ変更させつつ、グリセリン移行量を対照区及び試験区別に比較した結果を示す。表4によれば、チューブフィルタの作製に使用される可塑剤の含量を、12%から24%まで増大させる場合、グリセリン移行量は、2.70から3.45まで増加させることが分かる。前記のように本発明によれば、シガレットを構成するチューブフィルタの可塑剤含量を12%から24%まで増大させるか、トウのトータルデニールを既定値を保持しながらモノデニールのみを一定値以上増大させる方式を介して喫煙中にグリセリンの移行量を増加させうる。
【0097】
前述した例と異なる選択的一実施例として、本発明によるシガレットは、トータルデニールが既定値である酢酸セルローストウによって作製されたフィルタを含み、そのフィルタの断面積は、Y状またはO状である。
【0098】
図6と
図7は、それぞれY状及びO状の酢酸セルローストウの断面積を説明するための図面である。
【0099】
まず、
図6は、Y状の断面積を有する酢酸セルローストウの断面積を図式的に示す図面である。Y状の断面積を有するトウに基づいてフィルタを作製する場合、エアロゾルが通る断面積が他の形態の断面積を有するトウに基づいて作製されたフィルタよりも相対的に非常に広い特徴を有する。ここで、エアロゾルが通る断面積が広いということは、エアロゾルがフィルタの繊維に接触する面が広いということを意味する。トウの断面積をY状にする場合、フィルタを通じて出るタールのような有害物質が最小化されるという利点があり、一方、フィルタの高い除去能によって霧化量も豊かではない限界点がある。
図6を参照すれば、トウの断面積がアルファベットYと類似した形態を有することが分かる。
【0100】
次いで、
図7は、O状の断面積を有するトウの断面積を図式的に示す図面である。O状の断面積を有するトウに基づいてフィルタを作製する場合、エアロゾルが通る断面積がY状の断面積を有するトウに基づいて作製されたフィルタに比べて、相対的に狭い特徴を有する。したがって、ユーザがエアロゾル生成装置を介して吸煙する過程でグリセリン移行量も多くなり、構造的な特性上、フィルタの硬度も増加する傾向がある。
図6と同様に、
図7を参照すれば、トウの断面積が歪んだO状を有することが分かる。
【0101】
【0102】
表5は、トウのモノデニールを9.0デニールに、トータルデニールを25000デニールに限定した状態で、トウの断面積形態をY状からO状に変えた場合、変わるフィルタの硬度及びトウの重量を示す表である。表5によれば、トウの断面積形態をY状からO状に変える場合、トウのモノデニール及びトータルデニールを同一に保持しても、重量及び硬度が増大することが分かる。トウの断面積形態がYからOに変わる場合、同じ吸引抵抗においてトウの重量がさらに重くなり、そのような結果は、異なって解釈すれば、トウの断面積形態が0形態である場合、トウがさらに入るにもかかわらず、トウの断面積形態がY状であるときと、同様の吸引抵抗を保持するという意味なので、O状のトウに基づいて作製されたフィルタは、Y状のトウに基づいて作製されたフィルタよりもフィルタの除去能が低く、結果として、フィルタを介して出るエアロゾルの霧化量を増大させうる。
【0103】
また、トウのモノデニール及びトータルデニールが既定値に保持されつつ、トウの断面積がY状からO状に変われば、エアロゾル生成装置の霧化量が増大してフィルタの硬度が増加するという点で、トウの断面積形態及びトウのトータルデニールが既定値に保持されつつ、トウのモノデニールのみ増大(例えば、9.0から11.7に)する実施例とは、具現方式のみ異なり、実質的に効果は同一である。
【0104】
【0105】
表6は、トウのモノデニール及びトータルデニールが既定値に保持されつつ、トウの断面積がY状からO状に変わったとき、同じ吸引抵抗においてカプセル破砕後、カプセル液漏れを吸収する傾向を示す表である。より具体的に、表6は、96mmロッドカプセルフィルタを製造し、製造されたフィルタに基づいてカプセル破砕前後の重み減少率を測定した結果を表で示したものであって、表6によれば、トウの断面積がY状である対照区に比べて、トウの断面積がO状である試験区によって作製されたフィルタは、カプセルの破砕前後にも重さの差がほとんどないということが分かる(0.04%)。一方、表6において、トウの断面積がY状である対照区のカプセル破砕前後の重量減少率は、0.24%であって、トウの断面積がO状である試験区のカプセル破砕前後の重量減少率よりも相対的に高い値を示している。
【0106】
表6での上記のような差は、表5の説明のように同一吸引抵抗内でトウの断面積形態変更によって重量がさらに増大したので、担持可能な香の量がさらに多くなったことに起因する。表6は、トウの断面積がO状である場合、同一吸引抵抗においてトウの重量が増大し、ユーザがカプセルを破裂したときに発生する液漏れを最大限多く抑えることができ、カプセルの漏液によるデバイスの汚染が最小化される。また、この選択的実施例によれば、フィルタ内でカプセルが一側に偏る現象も防止することができる。
【0107】
前述した実施例とさらに他の選択的一実施例として、本発明によるエアロゾル生成装置用のシガレットは、トータルデニールが既定値であり、モノデニールは、基準値を有するアセテートトウによって作製されたフィルタを含むシガレットでもある。実施例よって、トータルデニール及びモノデニールの比率は、フィルタの吸引抵抗を既設定の吸引抵抗よりもさらに低めるか、フィルタの硬度を既設定のフィルタ硬度よりもさらに高めるための比率でもあるので、トウのトータルデニールが特定の定数に限定されれば、トウのモノデニールも固定された値になる。
【0108】
本発明の明細書(特に、特許請求の範囲)において「前記」という用語及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数両方に該当するものである。また、本発明で範囲(range)を記載した場合、前記範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであって(これに反する記載がなければ)、発明の詳細な説明に前記範囲を構成する各個別的な値を記載したようである。最後に、本発明による方法を構成する段階について明白に順序を記載するか、反対となる記載がなければ、前記段階は、適当な順序で行われる。必ずしも前記段階の記載順序によって本発明が限定されるものではない。本発明において全ての例、または例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に本発明を詳しく説明するためのものであって、特許請求の範囲によって限定されない以上、前記例または例示的な用語によって本発明の範囲が限定されるものではない。また、当業者は、多様な修正、組合わせ及び変更が付け加えられた特許請求の範囲、またはその均等物の範疇内で設計条件及びファクタによって構成されることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明の一実施例は、次世代電子タバコ及びその次世代電子タバコに含まれたシガレットを作製するのに活用される。