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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133432
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】リスクユニットベースのポリシー
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/08 20120101AFI20220906BHJP
【FI】
G06Q40/08
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022109753
(22)【出願日】2022-07-07
(62)【分割の表示】P 2020200934の分割
【原出願日】2016-01-13
(31)【優先権主張番号】14/607,636
(32)【優先日】2015-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519085888
【氏名又は名称】アリティ インターナショナル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094983
【弁理士】
【氏名又は名称】北澤 一浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095946
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 伸
(74)【代理人】
【識別番号】100099829
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 朗子
(74)【代理人】
【識別番号】100192337
【弁理士】
【氏名又は名称】福本 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100206092
【弁理士】
【氏名又は名称】金 佳恵
(72)【発明者】
【氏名】ビーマー、エドワード、エイ.
(72)【発明者】
【氏名】アイリー、グラディ
(72)【発明者】
【氏名】スティルスキー、キャリル、エム.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】リスクユニットベースの保険ポリシーを実施するための方法、コンピュータ可読媒体、システム及び装置を提供する。
【解決手段】方法は、ユーザが、保険ポリシーと関連付けられた複数のリスクユニットを受信する。リスクユニットは、ユーザ、車両等と関連付けられたリスクユニット口座に保管される。車両の操作中、センサデータが受信される。センサデータは、ユーザの運転挙動、車両が操作されている環境条件等と関連付けられた情報を提供する。リスクユニットの消費率は、受信したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて判定される。消費率は、ユーザに対して、ユーザのモバイル機器または車両表示器を介して表示される。さらに、消費率を減らすための1つ以上の運転の変更が判定されて、ユーザに提供されてもよい。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプロセッサと複数のコンピュータ可読命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを含む保険システムサーバを備え、
前記複数のコンピュータ可読命令が前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記保険システムサーバは以下の、
履歴データに基づいて、平均的ユーザに所定期間保険を提供するための費用を表すリスクユニットを判定する処理と、
少なくとも第1のユーザに対し、前記第1のユーザの車両のための保険ポリシーに関連する前記第1のユーザと関連付けられたリスクユニット口座に保管される所定数のリスクユニットを提供する処理と、
前記車両上に配置された少なくとも1つのセンサから、前記第1のユーザ、及び前記車両が操作されている環境のうちの少なくとも1つと関連付けられた運転データを受信する処理と、
前記受信された運転データを分析して、前記リスクユニットの消費率を判定する処理と、
前記車両の操作に基づいて、前記判定された消費率で前記第1のユーザと関連付けられた前記リスクユニット口座内のリスクユニット数を減らす処理と、を実行することを特徴とするリスクユニットベースの保険システム。
【請求項2】
前記消費率は、リアルタイムの運転データに基づいて判定されることを特徴とする請求項1に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項3】
前記所定期間は、1週間、1日、及び1か月のうちの1つであることを特徴とする請求項1に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項4】
前記ユーザに対する費用は、各リスクユニットと関連付けられ、確定された日付に基づいて判定されることを特徴とする請求項1に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項5】
前記1つ以上のプロセッサによって実行されると前記保険システムサーバに以下の、
前記リスクユニット口座内のリスクユニット数が、所定の閾値を下回るかどうか判定する処理と、
前記リスクユニット数が前記所定の閾値を下回ると判定したことに応答して、前記ユーザに、少なくとも1つの補充オプションを提供する処理と、を実行させる複数の命令をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの補充オプションは、前記ユーザのモバイル機器を介して、前記ユーザに提供されることを特徴とする請求項5に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサによって実行されると前記保険システムサーバに以下の、
前記ユーザに前記リスクユニット口座内のリスクユニット数を含む通知を提供する処理を実行させる複数の命令をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項8】
少なくとも1つのプロセッサと複数のコンピュータ可読命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを含む保険システムサーバと、
少なくとも1つのプロセッサと複数のコンピュータ可読命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを含む車載コンピューティング機器と、を備え、
前記保険システムサーバの前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記複数のコンピュータ可読命令が前記保険システムサーバの前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記保険システムサーバは以下の、
ユーザから、車両についてのリスクユニットベースの保険ポリシーを得るための要求を受信する処理と、
前記受信された要求に応答して、前記車両についての前記リスクユニットベースの保険ポリシーを生成する処理と、
前記リスクユニットベースの保険ポリシーと関連付けられたリスクユニット口座に、各リスクユニットが平均的ユーザに所定期間保険を提供するための費用を表す所定数のリスクユニットを預ける処理と、を実行し、
前記車載コンピューティング機器の前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記複数のコンピュータ可読命令が前記車載コンピューティング機器の前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記車載コンピューティング機器は以下の、
前記車両上に配置された少なくとも1つのセンサから、前記ユーザ、及び前記車両が操作されている環境のうちの少なくとも1つと関連付けられた運転データを受信する処理と、
前記受信された運転データを分析して、前記リスクユニットの消費率を判定することと、
前記車載コンピューティング機器の少なくとも車両表示器上に、前記判定された消費率を表示する処理と、を実行することを特徴とするリスクユニットベースの保険システム。
【請求項9】
前記車載コンピューティング機器の前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると前記車載コンピューティング機器に以下の、
前記保険システムサーバに対して前記判定された消費率を送信する処理を実行させる複数の命令をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項10】
前記保険システムの前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つプロセッサによって実行されると前記保険システムサーバに以下の、
前記送信された判定された消費率を受信する処理と、
前記判定された消費率に基づいて、前記リスクユニット口座内の前記リスクユニットの数を減らす処理と、を実行させる複数の命令をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項11】
前記保険システムの前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると前記保険システムサーバに以下の、
前記ユーザのモバイル機器上に前記判定された消費率を表示する処理を実行させる複数の命令をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項12】
前記消費率は、リアルタイムの運転データに基づいて判定されることを特徴とする請求項8に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項13】
前記保険システムサーバの前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると前記保険システムサーバに以下の、
前記リスクユニット口座内のリスクユニット数が所定の閾値を下回るかどうかを判定する処理と、
前記リスクユニット数が前記所定の閾値を下回ると判定したことに応答して、前記ユーザのための少なくとも1つの補充オプションを判定する処理と、
前記車載コンピューティング機器の少なくとも前記車両表示器によって、前記少なくとも1つの補充オプションを表示する処理と、を実行させる複数の命令をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの補充オプションは、前記ユーザのモバイル機器を介してさらに表示されることを特徴とする請求項13記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサと複数のコンピュータ可読命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを含む保険システムサーバと、
少なくとも1つのプロセッサと複数のコンピュータ可読命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを含む車載コンピューティング機器と、を備え、
前記保険システムサーバの前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記複数のコンピュータ可読命令が前記保険システムサーバの前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記保険システムサーバは以下の、
ユーザから、車両についてのリスクユニットベースの保険ポリシーを得るための要求を受信する処理と、
前記受信された要求に応答して、前記車両についての前記リスクユニットベースの保険ポリシーを生成する処理と、
前記リスクユニットベースの保険ポリシーと関連付けられたリスクユニット口座に、各リスクユニットが平均的ユーザに所定期間保険を提供するための費用を表す所定数のリスクユニットを預ける処理と、を実行し、
前記車載コンピューティング機器の前記少なくとも1つのメモリに記憶された前記複数のコンピュータ可読命令が前記車載コンピューティング機器の前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記車載コンピューティング機器は以下の、
前記車両上に配置された少なくとも1つのセンサから、前記ユーザ、及び前記車両が操作されている環境のうちの少なくとも1つと関連付けられた運転データを受信する処理と、
前記受信された運転データを分析して、前記リスクユニットの消費率を判定する処理と、
前記ユーザの運転挙動、及び前記車両が操作されている前記環境のうちの少なくとも1つに対する、少なくとも1つの推奨される変更を判定する処理と、
前記ユーザに対して前記少なくとも1つの推奨される変更を表示する処理と、を実行することを特徴とするリスクユニットベースの保険システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの推奨される変更は、前記車載コンピューティング機器の車両表示器を介して、前記ユーザに表示されることを特徴とする請求項15に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの推奨される変更は、前記ユーザのモバイル機器を介して、前記ユーザに表示されることを特徴とする請求項15に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項18】
前記ユーザの前記運転挙動は、速度、ブレーキング時間、ブレーキング距離、及び車両間距離のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項15に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項19】
前記車両が操作されている前記環境は、道路のタイプ、時刻、交通量、及び気象条件のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項15に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【請求項20】
前記リスクユニットの前記消費率は、リアルタイムの運転データに基づいて判定されることを特徴とする請求項15に記載のリスクユニットベースの保険システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の種々の態様は、リスクユニットベースの保険ポリシーを判定し実施するための、リスクユニットベースの保険システムに関する。より具体的には、本開示の態様は、リスクユニットを判定し、ユーザに複数のリスクユニットを提供し、種々の運転者データ、車両データ、及び/または運転移動データを受信して分析し、リスクユニット(または、口座内部の他のユニット)の消費率を判定し、リスクユニットベースの保険ポリシーによる消費率に基づいて、リスクユニット口座内の残高を減少させることに関する。
【背景技術】
【0002】
車両保険ポリシーは、概して、保険の顧客によって、種々の保険業者から購入される。従来のポリシーは、概して、ポリシーと関連付けられた保険料の支払に基づいて、ポリシーの期間にわたって、ユーザに補償範囲を提供する。そのような期間ベースのポリシーは、運転挙動、環境条件等を根拠としない場合がある。むしろ、補償範囲は、運転者がどのように、どこで、いつ等、車両を操作するかに関わらず、当該期間にわたって提供され得る。
【0003】
多くの車両は、運転データ、車両動作データ、運転状況、及び運転機能を記憶し監視するように設計されたセンサ及び内部コンピュータシステムを含む。多くの車両はまた、車両の内部または外部から情報を送受信するように設計された1つ以上の通信システムも含む。そのような情報は、例えば、車両動作データ、運転状況、及び他の車両またはシステムからの通信を含むことができる。
【発明の概要】
【0004】
本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、簡略化された概要を以下に提示する。当該概要は、本開示の広範な全体像ではない。本開示の主要または重要な要素を特定することも、本開示の範囲を規定することも意図されていない。以下の概要は、単に本開示のいくつかの概念を、以下の記載の導入として簡略化された形式で提示する。
【0005】
本開示の態様は、リスクユニットベースの保険ポリシーを判定し実施するための方法、コンピュータ可読媒体、及び装置に関する。いくつかの構成では、ユーザは、保険ポリシー、例えば自動車保険ポリシーと関連付けられた、複数のリスクユニットを受信し得る。リスクユニットは、ユーザ、車両等と関連付けられたリスクユニット口座に格納され得る。車両操作中、センサデータが受信され得る。センサデータは、ユーザの運転挙動、車両が操作されている環境条件等と関連付けられた情報を提供し得る。リスクユニットの消費率は、受信されたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて判定され得る。また、消費率は、付加的なファクター、例えば運転経験、ポリシー補償範囲、車両の特徴等に基づき得る。いくつかの例では、消費率は、ファクターの組み合わせに基づくか、またはセンサデータファクターのみ、もしくはセンサデータに基づいて判定されていない他のファクターのみに基づき得る。このようにして、車両が操作されると、リスクユニット口座内のリスクユニットの数または残高は、判定された消費率に基づいて減少され得る。
【0006】
いくつかの例では、消費率は、例えばユーザのモバイル機器または車両表示器を介して、ユーザに表示され得る。さらに、いくつかの構成では、消費率を減少させるための1つ以上の運転変更が判定され得る。例えば、本システムは、受信されたセンサデータ基づいて、ユーザの運転挙動に対する1つ以上の変更または変化、車両が操作されている環境等を特定し得、これらは、リスクユニットの消費率を減少させ得る。これらの推奨は、例えばユーザのモバイル機器及び/または車両表示器を介して、ユーザに提供され得る。
【0007】
本開示の他の特徴及び利点は、本明細書で提供されたさらなる記載から明らかとなろう。
【0008】
本発明及びその利点のより完全な理解は、添付の図面を考慮した以下に続く記載を参照することによって得られ得るものであり、図中では、同様の参照番号は、同様の特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の態様を実施するために用いられ得るコンピューティングシステム及びネットワーク環境を例示する。
図2】本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニットベースの保険システムの一例である。
図3】本開示の1つ以上の態様による、車両ベースの機器、パーソナルモバイル機器、及び保険システムサーバ間の種々の通信を例示する、リスクユニットベースの保険システム環境の一例である。
図4】本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニットベースの保険ポリシーを生成し、リスクユニットベースの保険ポリシーを実施する方法の一例を例示するフロー図である。
図5】本明細書に記載された1つ以上の態様による、ユーザにリスクユニット消費率に関する情報を提供するユーザインターフェースの一例である。
図6】本明細書に記載された1つ以上の態様による、ユーザに1つ以上のリスクユニット口座補充オプションを提供する方法の一例を例示するフロー図である。
図7A】本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニット口座補填を容易にするためにユーザに提供され得るユーザインターフェースの例である。
図7B】本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニット口座補填を容易にするためにユーザに提供され得るユーザインターフェースの別の例である。
図7C】本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニット口座補填を容易にするためにユーザに提供され得るユーザインターフェースのさらに別の例である。
図7D】本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニット口座補填を容易にするためにユーザに提供され得るユーザインターフェースのさらに別の例である。
図8】本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニット消費率を改善するために、運転挙動に対して提案された変更を生成する方法の一例を例示するフロー図である。
図9】本明細書に記載された1つ以上の態様による、ユーザに1つ以上の推奨される運転挙動変更を提供するユーザインターフェースの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に続く種々の実施形態の説明では、本明細書の一部を形成し、実践され得る本開示の種々の実施形態が例示として示される、添付の図面が参照されるが。他の実施形態を利用し得ることが理解されるべきである。
【0011】
以下に続く開示を読むことで当業者には明らかとなろうが、本明細書に記載された種々の態様は、方法、コンピュータシステム、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。このようにして、これらの態様は、全体的にハードウェアの実施形態、全体的にソフトウェアの実施形態、またはソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形を取ってもよい。さらに、そのような態様は、記憶媒体内に、または記憶媒体上で具現化されるコンピュータ可読プログラムコードまたは命令を有する1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体によって記憶されたコンピュータプログラム製品の形を取ってもよい。ハードディスク、CD-ROM、光記憶装置、磁気記憶機器、及び/またはそれらの任意の組み合わせを含む、任意の好適なコンピュータ可読記憶装置媒体を利用してもよい。加えて、本明細書に記載されたようなデータまたはイベントを表す種々の信号が、送信元と送信先との間で、金属線、光ファイバ等の信号伝導媒体、及び/または無線送信媒体(例えば、空気及び/または空間)を通して進行する電磁波の形で転送されてもよい。
【0012】
図1は、本開示の1つ以上の例示的な実施形態に従って用いられ得るコンピュータシステム100のコンピューティング機器(またはシステム)101のブロック図を例示する。機器101は、機器101と、RAM105、ROM107、入出力モジュール109、及びメモリ115を含むその関連するコンポーネントとの全体的な動作を制御するためのプロセッサ103を有し得る。コンピューティング機器101は、1つ以上の付加的な機器(例えば、端末141及び151、セキュリティ及び組み込み型ハードウェア160)と併せて、本明細書に記載された多数のシステムまたは機器、例えばパーソナルモバイル機器、車両ベースのコンピューティング機器、保険システムサーバ、外部データソース、及びリスクユニットベースの保険システム内の他の種々の機器のいずれかに対応し得る。これらの種々のコンピューティングシステムは、本明細書に記載されるように個別にまたは組み合わせて、本明細書に記載されたリスクユニットベースの保険システムの機器を用いて、1つ以上のリスクユニットを判断し、かつ/またはそれをユーザに提供し、ユーザのためのリスクユニットの口座を維持し、口座内の残高が(例えば、種々の運転ファクター、外部ファクター、従来の保険的ファクター等に基づいて)減少し得る割合を判定し、残高が所定の閾値に達するのに基づいてリスクユニット口座を自動的に補充する等のために構成され得る。上述の特徴に加えて、本明細書に記載された手法は、顧客に対する保険の推薦、保険引受、及び他の保険関連タスクを生成して提示するためにさらに用いられてもよい。
【0013】
入出力(I/O)109は、それを通してコンピューティング機器101のユーザが入力を提供し得るマイクロホン、キーパッド、タッチスクリーン、及び/またはスタイラスを含んでもよく、また、音声出力を提供するためのスピーカ、ならびにテキスト、オーディオビジュアル、及び/またはグラフィック出力を提供するための映像表示機器のうちの1つ以上をさらに含んでもよい。ソフトウェアは、メモリ115及び/または記憶装置内部に記憶されて、プロセッサ103に、機器101が種々の動作を行うことを可能にするための命令を提供し得る。例えば、メモリ115は、例えばオペレーティングシステム117、アプリケーションプログラム119、及び関連する内部データベース121等の機器101によって用いられるソフトウェアを記憶し得る。メモリ115内の種々のハードウェアメモリユニットは、コンピュータ可読命令等の情報、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータの記憶のための任意の方法または技術に組み入れられた、揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体を含み得る。リスクユニットベースの保険システム内部の一定の機器及びシステムは、十分な記憶容量、処理能力、分析能力、ネットワーク通信等をサポートするための最低限のハードウェア要件を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、リスクユニットベースの保険システムの種々の機器を用いて、運転者データ、車両データ、及び/または運転移動データを収集し分析し、リスクユニットベースの保険ポリシーパラメータを判定し、リスクユニットが車両の操作中に消費される割合を判定する等のために、最小サイズ(例えば、少なくとも1ギガバイト(GB)、2GB、5GB等)を有する1つ以上の不揮発性ハードウェアメモリユニット、及び/または最小サイズ(例えば、256メガバイト(MB)、512MB、1GB等)を有する1つ以上の揮発性ハードウェアメモリユニットを、機器101(例えば、パーソナルモバイル機器101、車両ベースの機器101、保険システムサーバ101等)で用いてもよい。メモリ115は、1つ以上の物理的な永続的メモリ機器及び/または1つ以上の非永続メモリ機器をさらに含んでもよい。メモリ115は、ランダムアクセスメモリ(RAM)105、リードオンリーメモリ(ROM)107、電子的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶機器、または所望の情報を記憶するために用いられることができ、かつプロセッサ103によってアクセスされることができる任意の他の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。
【0014】
プロセッサ103は、シングルコアまたはマルチコアプロセッサ(例えば、デュアルコア、クアッドコア等)であってもよい単一の中央処理装置(CPU)を含んでもよく、または複数のCPUを含んでもよい。プロセッサ103は、種々のビットサイズ(例えば、16ビット、32ビット、64ビット、96ビット、128ビット等)、及び種々のプロセッサ速度(100MHz~5Ghzに及ぶかまたはそれよりも速い)を有し得る。プロセッサ103及びその関連コンポーネントは、システム101が、一連のコンピュータ可読命令、例えば、リスクユニット口座内のリスクユニット残高を判定して、運転者データ、車両データ、及び/または運転移動データを受信し分析すること、リスクユニットが消費される割合を(例えば、分析された運転者データ、車両データ、外部データ等に基づいて)判定すること、及び/または残高が所定の閾値に達したと判定すると、リスクユニット口座残高を自動的に補充することを実行することを可能にし得る。
【0015】
コンピューティング機器(例えば、パーソナルモバイル機器、車両ベースのシステム、保険システムサーバ等)は、1つ以上のリモートコンピュータ、例えば端末141、151、及び161への接続をサポートするネットワーク化された環境100で動作し得る。そのような端末は、パーソナルコンピュータまたはサーバ141(例えば、ホームコンピュータ、ラップトップ、ウェブサーバ、データベースサーバ)、移動通信機器151(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ等)、車両ベースのコンピューティングシステム161(例えば、車載システム、テレマティック機器、携帯電話または車両内部の他のパーソナルモバイル機器)等であってもよく、その各々が、コンピューティング機器101に関する上述の要素のいくつかまたはすべてを含んでもよい。図1に図示されたネットワーク接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)125及びワイドエリアネットワーク(WAN)129、ならびに無線電気通信ネットワーク133を含むが、他のネットワークをさらに含んでもよい。LANネットワーキング環境で用いられる場合、コンピューティング機器101は、ネットワークインターフェースまたはアダプタ123を通してLAN125に接続され得る。WANネットワーキング環境で用いられる場合、機器101は、モデム127またはWAN129を経由して通信を確立するための他の手段、例えばネットワーク131(例えば、インターネット)を含み得る。無線電気通信ネットワーク133で用いられる場合、機器101は、1つ以上の送受信機、デジタル信号プロセッサ、及び無線ネットワーク133内の1つ以上のネットワーク機器135(例えば、送受信基地局)を介して無線コンピューティング機器151及び161と通信するための付加的な回路機構及びソフトウェア(例えば、携帯電話、ポータブル顧客用コンピューティング機器、車両ベースのコンピューティング機器及びシステム等)を含んでもよい。
【0016】
図1にはさらに、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160が例示され、それらを通して、機器101(例えば、パーソナルモバイル機器、車両ベースのコンピューティング機器、保険サーバ、中間サーバ及び/または外部データソースサーバ等)と、リモート機器(141、151、及び161)及びリモートネットワーク(125、129、及び133)との間で通信が送られ管理される。セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160は、ウェブサーバ、認証サーバ等の1つ以上の別個のコンピューティング機器、及び/またはコンピューティング機器101に関する上述の要素いくつかまたはすべてを有する種々のネットワーキングコンポーネント(例えば、ファイアウォール、ルータ、ゲートウェイ、ロードバランサ等)を含み得る。一例として、サーバ101のセキュリティ及びインテグレーションレイヤ160は、プロトコルをセキュリティ保護し、外部機器141、151、及び161から機器101を隔離するように構成されたウェブアプリケーションサーバのセットを含み得る。いくつかのケースでは、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160は、同じ物理位置で、機器101と同じエンティティの制御下で動作する専用のハードウェア及び/またはソフトウェアのセットに対応し得る。例えば、レイヤ160は、車両及び運転者情報データセンター内の、またはクラウドベースの車両特定と車両及び運転者データ検索及び分析とをサポートするクラウドインフラストラクチャ内の1つ以上の専用のウェブサーバ及びネットワークハードウェアに対応し得る。別の例では、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160は、別個の物理位置で、及び/または別個のエンティティによって動作され得る別個のハードウェア及びソフトウェアコンポーネントに対応し得る。
【0017】
以下に述べるように、リスクユニットベースの保険システム100内の種々の機器に、及びそこから転送されるデータは、セキュアな機密データ、例えば部外秘の車両動作データ、保険ポリシーデータ、及び車両内の運転者及び同乗者からの部外秘のユーザデータを含み得る。したがって、セキュアなネットワークプロトコル及び暗号化を用いることによって、そのようなデータの送信を保護すること、さらには、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160を用いて、ユーザを認証し、未知のまたは非認証のユーザへのアクセスを制限することによって、個人用保険システム内部の種々の機器、例えばパーソナルモバイル機器、車両ベースの機器、保険サーバ、外部データソースサーバ、またはシステム100内の他のコンピューティング機器に記憶された場合にデータの保全性を保護することが望ましい場合がある。種々の実施では、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160は、例えば、電子表示システム100内の種々の機器間でデータを送信するためのファイルベースの組み込みスキームまたはサーバベースの組み込みスキームを提供し得る。データは、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160を通して、種々のネットワーク通信プロトコルを用いて送信され得る。セキュアなデータ送信プロトコル及び/または暗号化は、データの保全性を保護するためのファイル転送、例えば、ファイル転送プロトコル(FTP)、セキュアファイル転送プロトコル(SFTP)、及び/またはプリティグッドプライバシー(PGP)暗号化で用いられ得る。別の例では、システム100及び/またはセキュリティ及びインテグレーションレイヤ160内の種々の機器101内部で、1つ以上のウェブサービスを実施してもよいウェブサービスは、認証された外部機器及びユーザによってアクセスされて、システム100内の種々の機器101間でのデータ(例えば、車両データ、運転者データ、運転移動データ等)の入力、抽出、及び操作をサポートし得る。個人用表示システムをサポートするために構築されたウェブサービスは、クロスドメイン及び/またはクロスプラットフォームであってもよく、事業用に構築されてもよい。そのようなウェブサービスは、種々のウェブサービス規格、例えばWeb Services Interoperability(WS-I)ガイドラインに従って開発され得る。いくつかの例では、運転者データ、車両データ、及び/または運転移動データ分析ウェブサービス、リスクユニットベースの保険ポリシー判定または提供ウェブサービス等は、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160において、セキュアソケットレイヤ(SSL)またはトランスポートレイヤセキュリティ(TLS)プロトコルを用いて実施されて、サーバ101と種々のクライアント141、151、及び161との間のセキュアな接続を提供し得る。SSLまたはTLSは、HTTPまたはHTTPSを用いて、認証及び機密性を提供し得る。別の例では、そのようなウェブサービスは、WS-セキュリティ規格を用いて実施され得、これは、XML暗号化を用いたセキュアなSOAPメッセージを提供する。さらに他の例では、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160は、セキュアなウェブサービスを提供するために特化されたハードウェアを含み得る。例えば、セキュリティ及びインテグレーションレイヤ160内のセキュアなネットワークアプライアンスは、ハードウェア加速SSL及びHTTPS、WS-セキュリティ、及びファイアウォール等の組み込まれた特徴を含み得る。そのような特化されたハードウェアは、ウェブサーバの前でセキュリティ及びインテグレーションレイヤ160内に設置され構成されてもよく、それによって、任意の外部機器が、特化されたハードウェアと直接通信し得るようにされる。
【0018】
図1には示されていないが、システム100内のメモリ115または他のコンポーネント内部の種々の要素は、1つ以上のキャッシュ、例えば処理ユニット103によって用いられるCPUキャッシュ、オペレーティングシステム117によって用いられるページキャッシュ、ハードドライブのディスクキャッシュ、及び/またはデータベース121からのコンテンツをキャッシュするために用いられるデータベースキャッシュを含んでもよい。CPUキャッシュを含む実施形態については、CPUキャッシュは、処理ユニット103内の1つ以上のプロセッサによって用いられて、メモリ待ち時間及びアクセス時間を減少し得る。そのような例では、プロセッサ103は、メモリ115に読出し/書き込みするのではなく、CPUキャッシュからデータを検索するかまたはそこにデータを書き込みし得、これは、これらの操作の速度を改善し得る。いくつかの例では、データベースキャッシュは、データベースが作成され得、121からのあるデータ(例えば、運転者データのデータベース、運転挙動または特性、同乗者関連データ、車両データ、運転移動データ、口座残高データ等)が、データベースサーバから分離したアプリケーションサーバ上の別個のより小さなデータベースに(例えば、パーソナルモバイル機器、車両ベースのデータ、または中間ネットワーク機器またはキャッシュ機器等に)キャッシュされる。例えば、多層アプリケーションにおいては、アプリケーションサーバ上のデータベースキャッシュは、ネットワークを経由してバックエンドデータベースサーバと通信する必要がないことによって、データ検索及びデータ操作時間を減少させることができる。これらのタイプのキャッシュ等は、種々の実施形態で含まれてもよく、運転者情報、車両情報、運転移動情報、保険パラメータ、口座残高情報等を送受信する際のより速い応答時間及びネットワーク条件への依存性の低減等の、リスクユニットベースの保険システムの一定の実施において潜在的な利点を提供し得る。
【0019】
示されたネットワーク接続は例示であり、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段を用いてもよいことが理解されよう。例えばTCP/IP、イーサネット(登録商標)、FTP、HTTP等の種々のネットワークプロトコル、及びGSM(登録商標)、CDMA、WiFi、及びWiMAX等の種々の無線通信技術のいずれかの存在が想定され、本明細書に記載されたリスクユニットベースの保険システムコンポーネント内の種々のコンピューティング機器は、これらのネットワークプロトコルまたは技術のうちのいずれかを用いて通信するように構成され得る。
【0020】
加えて、1つ以上のアプリケーションプログラム119は、リスクユニットベースの保険システム100内部の種々のコンピューティング機器101によって用いられてもよく(例えば、車両データ、運転者データ、及び/または運転移動データ分析ソフトウェアアプリケーション、保険パラメータ判定ソフトウェアアプリケーション、リスクユニット口座アプリケーション等)、種々の運転者データ、車両データ、及び/または運転移動データを受信して分析し、リスクユニット保険ポリシーについてのパラメータを判定し、リスクユニットベースの保険システム内の機器を介してリスクユニットベースの保険ポリシーを提示し、車両操作中にリスクユニットが消費される割合を判定し、リスクユニットベースの保険システムの機器を用いて、リスクユニット口座の残高を評価し、かつ/または自動的に補充するコンピュータ実行可能命令を含む。
【0021】
図2は、例示的なリスクユニットベースの保険システム200の概略図である。リスクユニットベースの保険システム200は、保険業者等のエンティティ201と関連付けられても、その内部であっても、それによって操作されてもよいいくつかの例では、エンティティは、種々の他のタイプのエンティティ、例えば政府団体、法人または企業、大学等のうちの1つであり得る。本明細書に記載された種々の例は、保険業者の文脈で述べられている。しかしながら、本明細書においては、本明細書に記載されたシステム、方法、構成等の使用が、保険業者による使用のみに限定されるとして見られるべきではない。
【0022】
リスクユニットベースの保険システム200は、システム200内部で種々の機能を行うように構成されたハードウェア及び/またはソフトウェアを含み得る1つ以上のモジュールを含み得る。1つ以上のモジュールは、別個の物理的な機器であってもよく、または、別の例では、1つ以上のモジュールが、同じ物理的機器の一部であってもよい。
【0023】
リスクユニットベースの保険システムは、リスクユニットモジュール202を含み得る。リスクユニットモジュール202は、平均的なユーザに所定期間保険を提供するための費用を判定するように構成され得る。例えば、リスクユニットモジュール202は、保険データストア204からの保険データ、地域データストア206からの地域データ等のデータに加えて、他のデータを(エンティティ201の内部であるか、またはエンティティ201の外部であってもよい例示しないデータストアから)受信し、受信データに基づいて、平均的ユーザに所定期間の間(例えば、1か月、一週間、一日、1年等)保険を提供するための費用を判定し得る。この費用は、1つのリスクユニットと同等であると考えられ得る。さらに、ユーザまたは保険ポリシー保有者がリスクユニットを購入するための費用が、システムによって判定されてもよい。この費用は、リスクユニットを形成する費用とは異なってもよく、確定された日付で判定されてもよい。そして、ユーザに対する費用は、第2の日付で(例えば、毎月、毎年等)改訂されてもよい。このようにして、保険は、本明細書により十分に述べられるようにリスクユニットに基づいて、1人以上のユーザに提供され得る。
【0024】
リスクユニットベースの保険システム200は、ポリシーモジュール208をさらに含み得る。ポリシーモジュール208は、リスクユニットを用いて、保険ポリシーに加えて、保険ポリシー情報またはファクター、例えば車両情報、運転記録/経験、ポリシー制限、免責金額等を生成し、かつ/または記憶し得る。すなわち、ユーザは、特定の費用(例えば、保険掛け金)に対するリスクユニット数を提供するポリシーを通して保険を掛けられ得る。そして、リスクユニットは、例えばユーザが自分の車両を運転するかまたは操作するときに、ユーザによって消費され得る。リスクユニットは、例えば経過時間、ユーザの運転の癖、ユーザが車両を操作する環境条件、車両パラメータ(例えば、年式、メーカ、モデル、特徴、仕様等)、車両の状況または性能(例えば、センサデータに基づく)等のセンサデータを中心としたファクターに加えて、運転経験、運転記録、クレジット変数、ポリシー補償範囲、免責額、ポリシー限度、運転者が車両またはその周囲に精通していること等の従来的なポリシーファクターに基づいて消費され得る。いくつかの例では、1つのポリシーパラメータは、補償範囲のレベルを含み得る。例えば、本明細書でより十分に述べられるように、リスクユニットは、種々のレベルで購入されてもよく、各レベルが、異なるレベルの補償範囲を提供する。加えてまたは代替的に、消費率は、異なるレベルの補償範囲を反映してもよい。
【0025】
リスクユニットに基づく保険ポリシーは、リスクユニット口座モジュール210に記憶されたリスクユニット口座をさらに含み得る。リスクユニット口座モジュール210は、1人以上のユーザ(例えば、リスクユニットベースの保険ポリシーを有するユーザ)、車両(例えば、リスクユニットベースの保険ポリシーと関連付けられた車両)等と関連付けられた1つ以上の口座を含み得る。口座は、氏名、住所、連絡先情報等のユーザと関連付けられた情報に加えて、車両識別番号、メーカ、モデル、年式等の車両と関連付けられた情報を含み得る。さらに、口座は、車両等と関連付けられたユーザまたは口座保有者に関連付けられるか、または彼らが利用可能であるリスクユニット数を含み得る。このようにして、ユーザが、100個のリスクユニットの購入を含むリスクユニットベースの保険ポリシーを有している場合、ユーザの口座は、購入において、100個のリスクユニットを示す。リスクユニットが(例えば、車両等を操作しているユーザによって)消費されると、口座内のリスクユニットの残高が減少し得る。いくつかの例では、口座内のリスクユニットの残高は、コンピューティング機器、例えばコンピューティング機器212a~212fのうちの1つ以上を介して、ユーザに表示され得る。例えば、リスクユニット口座残高は、スマートフォン212a、携帯情報端末(PDA)212b、タブレット212c、セルフォン212d、または他のコンピューティング機器212e上のアプリケーション(例えば、オンラインまたはモバイルアプリケーション)を介して表示され得る。いくつかの例では、リスクユニット口座残高は、ユーザに対して車両表示器212f上に表示され得る。口座残高の表示に加えて、種々の他の口座の詳細を、所望のように表示し得る。
【0026】
いくつかの構成では、リスクユニット口座は、別のタイプのユニット(例えば、リスクユニット以外)を含み得る。例えば、リスクユニット口座は、資金または金銭の額または残高を含み得る。資金の残高は、上述のように、車両操作に基づいて減少され得る。いくつかの例では、リスクユニットは、この残高の減少を容易にするため、資金に変換され得る(例えば、車両操作に基づくユニットの消費率は、口座内の残高を適切に減少させるために、リスクユニットで判定され、そして資金に変換され得る)。別の例では、消費率は、適宜減少された金額的ユニット及び残高において判定され得る。本明細書に開示された種々の構成は、それに応じて減少されたリスクユニット数を含む、口座のリスクユニット及び残高で判定された消費率の観点から説明されているが、本発明から逸脱することなく、種々の他のユニット(例えば、金額的ユニット)が用いられてもよい。
【0027】
リスクユニットベースの保険システム200は、リスクユニット消費率モジュール214をさらに含み得る。リスクユニット消費率モジュール214は、車両操作に起因するリスクユニットの消費率を判定及び/または実施するように構成されたハードウェア及び/またはソフトウェアを含み得る(例えば、ユーザが車両を操作すると、リスクユニット口座内のリスクユニットの数または残高は、判定された消費率に基づいて減少され、それによって、ポリシーと関連付けられた残高が欠乏する。いったんリスクユニットの残高が、所定の閾値に達すると、従来の保険ポリシーと同じように、リスクユニット数が補填され得る)。上述のように、消費率は、所望のように、リスクユニット、金額的ユニットまたは他のユニットで判定され得る。
【0028】
上述のように、リスクユニットがユーザによって(例えば、ユーザの車両操作によって)消費される割合は、多様なファクター、例えばユーザの個人情報、ユーザの運転の癖または挙動、環境条件、地域または地理的条件、走行している道路のタイプ、従来的なポリシーファクター、補償範囲、車両特徴または操作等に基づき得る。種々のアルゴリズムを用いて、消費率を判定し得る。例えば、式1は、センサデータに注目したファクターに基づく消費率を判定するために用いられ得る一例であり、以下を含み得る。
【0029】
式1:
RC=L×R×T×B×E、式中、
RCは、消費率であり、
は、人口密度、交通量、新しいルート、よく用いられるルート等を含み得る位置ファクターであり、
は、道路のタイプ、道路形状、道路危険要因等を含み得る道路状況ファクターであり、
は、時刻ファクターであり、
は、運転者挙動ファクターであり、ブレーキング速度、加速度、コーナリング、移動時間、脱線、注意散漫な運転等を含み得、
は、気象条件、状況に応じた速度等を含み得る環境ファクターである。
【0030】
式2は、センサデータに注目したファクターに加えて、従来的なポリシーファクターに基づく消費率を判定するために用いられ得る別の例であり、以下を含み得る。
【0031】
式2:
RC=O×P×V×C×L×R×T×B×E、式中、
RCは、消費率であり、
は、操作者ファクターであり、運転者の年齢、性別、婚姻状況、運転経験、運転記録等を含み得、
は、ポリシーファクターであり、クレジット変数、ポリシーまたは運転者と関連付けられた車両の数、ポリシーと関連付けられた操作者または運転者の数、以前の保険、多数のポリシー等を含み得、
は、車両ファクターであり、車両識別番号、アフターマーケット部品、車両の特徴または仕様、車両状況、保守履歴等を含み得、
は、補償範囲ファクターであり、提供された補償範囲、ポリシーまたは補償範囲制限、免責金額等を含み得、
は、人口密度、交通量、新しいルート、よく用いられるルート等を含み得る位置ファクターであり、
は、道路のタイプ、道路形状、道路危険要因等を含み得る道路状況ファクターであり、
は、時刻ファクターであり、
は、運転者挙動ファクターであり、ブレーキング速度、加速度、コーナリング、移動時間、脱線、注意散漫な運転等を含み得、
は、気象条件、状況に応じた速度等を含み得る環境ファクターである。
【0032】
加えて、式1または式2のいずれかは、経費ファクターをさらに含んでもよい。いくつかの例では、経費の値は、消費率を判定するために式1または式2の結果に加えられてもよい。
【0033】
さらに、式1及び式2は、消費率を判定するための例として提供されているが、本発明を逸脱することなく、種々の他の式及び/またはアルゴリズムを用いてもよい。例えば、当該式から1つ以上のファクターを取り除いて、消費率を判定してもよい。加えて、または代替的に、本発明から逸脱することなく、当該式に他のファクターが含まれてもよい。
【0034】
このようにして、1つ以上のセンサ216を用いて、ユーザについての消費率を判定するために用いられ得るデータを得てもよい。例えば、1つ以上のセンサは、ユーザの運転挙動、例えば急ブレーキ、スピード違反等を検出するためのセンサを含み得る。別の例では、1つ以上のセンサを用いて、降雨量、湿度、雲量等の環境条件を検出し得る。さらに別の例では、1つ以上のセンサを用いて、道路状況を判定するか、または外部ソース(例えば、外部データベース等)から交通状況、道路タイプ(例えば、2車線道路、4車線道路)、道路の速度制限等に関する情報を得ることができる。異なるタイプのセンサの組み合わせからのデータを含み得る、1つ以上のセンサ216からのデータは、リスクユニット消費率モジュール214によって用いられて、ユーザについてのリスクユニット消費率を判定し得る。
【0035】
消費率が従来的なポリシーファクターに基づいて(センサデータに注目したファクターと組み合わせられるか、または単独で)判定される例では、従来的なポリシーファクター、例えば運転記録、クレジット情報、運転経験、車両特徴及び/または仕様、補償範囲、免責金額、ポリシー制限等は、例えば、ポリシーモジュール208から得られ得る。いくつかの例では、リスクユニット消費率は、特定の移動について判定されるかまたは算出されてもよい。加えて、または代替的に、消費率は、例えばユーザの運転挙動の変化に従って、道路のタイプの変化に従って、環境条件の変化に従って、割合が変化し得るように、リアルタイムで、またはほぼリアルタイムで算出されるかまたは判定されてもよい。このように、例えば、ユーザが速度制限よりも高速で運転しており、雨が降っている場合、消費率は、ユーザが速度制限で運転しており、及び/または降雨がない場合よりも高くなる場合がある。これは、どのようにして消費率が、受信されたセンサデータに基づいて変更され得るかの単なる一例であり、本開示を本例のみに限定するとして見られるべきではない。むしろ、受信されたセンサデータにおける種々の他の変化を用いて、ユーザについてのリスクユニット消費率を変更するかまたは修正してもよい。
【0036】
リスクユニット口座情報と同様に、リスクユニット消費率は、ユーザに対して、例えば1つ以上のコンピューティング機器212a~212fを介して表示されてもよい。いくつかの例では、リスクユニット消費率モジュール214は、ユーザに、消費率を改善するための提案を生成し、かつ/または表示し得る。例えば、システムは、ユーザの現在のルートよりも安全であると判定された代替のルートを生成してもよく、そしてこのように代替のルートを取ることによって、消費率を減少させ得る。別の例では、ユーザは、掲示された速度制限よりも高速で運転している場合がある。システムは、ユーザに対して減速することによって、ユーザの消費率を減少させ得ることを示すことを(例えば、コンピューティング機器212a~212fを介して)表示する案内を生成し得る。これらは、リスクユニットの消費率の減少においてユーザを支援するために表示され得るメッセージの単なるいくつかの例である。しかしながら、種々の他の提案または運転挙動の変更が、本発明から逸脱することなく生成されてユーザに提供されてもよい。
【0037】
リスクユニットベースの保険システム200は、リスクユニットマーケットプレイス218をさらに含み得る。リスクユニットマーケットプレイス218は、システム200内部の種々の他のモジュールと接続されるか、またはそれらと通信してもよい。いくつかの例では、リスクユニットマーケットプレイスを用いて、ユーザのリスクユニット口座に補充し得る。例えば、ユーザが、ユーザのリスクユニット口座内部の所定の閾値に達すると(例えば、口座内部のリスクユニットの残高が、一定の閾値に達すると)、ユーザは、口座内のリスクユニットの残高が少ないことを通知され得、追加のリスクユニットを購入するか、さもなければ口座内のリスクユニットの残高を増やすための1つ以上のオプションを提案され得る。
【0038】
例えば、いくつかのケースでは、口座内部の閾値リスクユニット数に達すると、ユーザに対して、(例えば、コンピューティング機器212a~212fのうちの1つ以上を介して)残高が少ないことを示し、追加のリスクユニットの販売を提案する通知が表示され得る。いくつかの例では、ユーザは、システム内に(例えば、リスクユニットマーケットプレイス218内部に)クレジットカードまたは他の支払情報(例えば、口座情報、デビットカード情報、電子資金振替情報等)を記憶し得、それによって、通知を受け取ると、ユーザは、「購入」オプションを選択し得、所定数のリスクユニットがユーザによって購入されて、記憶された支払情報にチャージされ得るようにされる。別の例では、ユーザは、自動補充オプションを選択し得る。そのような構成では、ユーザは、支払情報(例えば、クレジットカード情報、デビットカード情報、当座または他の口座情報、電子資金振替情報等)を入力し得、それを下回るとシステムが追加のリスクユニットを自動購入し得る所定の閾値を特定し得る。以下に、これら及び種々の他の構成がより十分に述べられている。
【0039】
また、リスクユニットマーケットプレイス218は、他のユーザまたは保険業者に、リスクユニットの販売を提供し得る。例えば、ユーザは、異なる保険業者を通して保険を得ることができるが、リスクユニットは、複数の保険業者間で共通のユニットであってもよい。このようにして、他の業者による保険ポリシーを有するユーザが、リスクユニットマーケットプレイス218からリスクユニットを購入し得、他の保険業者によって提供されるかまたはそれと関連付けられたポリシーと関連付けられた口座に入れられたリスクユニットを有し得る。いくつかの例では、エンティティ201は、別の保険キャリヤによって提供されたポリシーとともに用いるためのリスクユニットを購入するためのサービス料またはサーチャージをチャージし得る。
【0040】
図3は、図2に示されたリスクユニットベースの保険システム200の付加的な態様を含み、及び/または図2のリスクユニットベースの保険システム200を実施する運転分析システム300の例示的なシステムの図である。本システムは、車両310、パーソナルモバイル機器330、保険システムサーバ350、及び付加的な関連コンポーネントを含む。以下に述べるように、システム300のコンポーネントは、個別に、または通信及び協働的相互作用を用いて、顧客に対して、種々のタイプのリスクユニットベースの保険を判定し、提示し、実施し得、リスクユニットベースの保険ポリシー及び/または関連するリスクユニットの購入を提供するかまたは容易にし、リスクユニットの消費率を判定し、ユーザに消費率を通信し、ユーザに対する消費率を減少させるための提案を生成し提供することを含む。そのような機能を行うために、図3に示されたコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、または二者の組み合わせに各々組み入れられ得る。加えて、システム300の各コンポーネントは、コンピューティング機器101のための上述の構造的コンポーネントのいくつかまたはすべてを有するコンピューティング機器(またはシステム)を含んでもよい。
【0041】
システム300内の車両310は、例えば、自動車、オートバイ、スクータ、バス、レジャー用車両、ボート、または車両データ、地域的データ、運転者データ(または操作者データ)、動作データ及び/または他の運転データ(例えば、地域的データ、時間データ、天候データ等)が収集されて分析され得る他の車両であってもよい。車両310は、車両での種々の状況及び車両の動作パラメータを検出し記録することが可能である車両動作センサ311(図2のセンサ216a~216cのうちの1つ以上と同様)を含む。例えば、センサ311は、車両の地域(例えば、GPS座標)、時間、走行時間、速度及び方向、加速度またはブレーキング速度、燃費、及び特定の事例の突然の加速、ブレーキング、脱線、及び走行距離に対応するデータを検出して記憶し得る。また、センサ311は、例えば車体への衝撃、エアバッグの展開、ヘッドライドの使用、ブレーキライトの操作、ドアの開閉、ドアの施錠及び解錠、走行制御の使用、ハザードランプの使用、フロントガラスワイパの使用、クラクションの使用、方向指示器の使用、シートベルトの使用、車両内での電話及びラジオの使用、自律運転システムの使用、車両に行われた保守等の、車両310の内部システムから受信されたデータ、及び車両搭載型診断システム(OBD)を含む車両のコンピュータシステムから収集された他のデータを検出し記憶し得る。
【0042】
追加のセンサ311は、外部運転状況、例えば、外部温度、雨、雪、光のレベル、及び運転者の視界に対する太陽の位置を検出して記憶し得る。例えば、外部カメラ及び近接センサ311は、他の近傍の車両、車両間隔、交通レベル、道路状況、交通障害物、動物、サイクリスト、歩行者、及び運転データ/挙動分析の考慮に入れ得る他の状況を検出し得る。また、センサ311は、車両310による交通違反及び交通信号及び標識の遵守に関するデータを検出して記憶し得る。付加的なセンサ311は、車両310の保守に関するデータ、例えばエンジンの状態、オイルレベル、エンジン冷却剤温度、走行距離計読み取り値、燃料タンク内の燃料のレベル、エンジンの1分間当たりの回転数(RPM)、ソフトウェアアップグレード、及び/またはタイヤ圧等を検出して記憶し得る。
【0043】
車両センサ311は、車両310内外の付加的な状況を記録することが可能であるカメラ及び/または近接センサをさらに含み得る。例えば、内部カメラは、車両内の同乗者及び同乗者のタイプ(例えば、大人、子ども、ティーンエイジャー、ペット等)の数、及び車両内部で運転者の注意を散漫にさせる可能性のある源(例えば、ペット、電話の使用、及び車両内の固定されていない物体)等の状況を検出し得る。センサ311は、例えば、運転者の座席及びミラーの位置付け、運転時間及びルート、ラジオの使用等に基づいて、多くの異なる可能性のある運転者の中から現在の運転者を特定するデータを収集するようにさらに構成され得る。方向データとともに音声/音響データをさらに用いて、車両310内部の座席位置を判定してもよい。また、センサ311は、運転者の動きまたは運転者の状況に関するデータを収集するように構成されてもよい。例えば、車両310は、運転者の動き、例えば、運転者の目の位置及び/または頭の位置等を監視するセンサを含んでもよい。追加のセンサ311は、運転者の物理状態または精神状態、例えば疲労または酩酊に関するデータを収集してもよい。運転者の状況は、運転者の動きを通して、または他のバイオメトリックセンサとともに、他のセンサ、例えば酒気検知器等の、空気中のアルコール含有量または運転者の血中アルコール含有量を検出するセンサを通して、判定され得る。
【0044】
また、一定の車両センサ311は、運転者のルート選択、運転者が所与のルートに従っているかに関する情報を収集して、移動のタイプ(例えば、通勤、用足し、新しいルート等)及び運転のタイプ(例えば、継続的な運転、駐車、停止・発進を繰り返す交通等)を区分し得る。一定の実施形態では、センサ及び/またはカメラ311が、いつ、そしてどの程度頻繁に車両310が単一の車線に留まるか、または他の車線に逸れるかを判定し得る。全地球測位システム(GPS)、車両310の内部に位置付けられた位置センサ、及び/または車両310外部の位置センサまたは機器を用いて、ルート、速度、車線位置、道路タイプ(例えば、高速道路、入口/出口ランプ、住宅街等)及び他の車両位置/地域的データを判定し得る。
【0045】
車両センサ311によって収集されたデータは、車両310内部に、例えば、車両に組み込まれた運転分析コンピュータ314に記憶され、及び/またはそこで分析され得、及び/または1つ以上の外部機器に送信され得る。例えば、図3に示されるように、センサデータは、テレマティック機器313を介して、1つ以上のリモートコンピューティング機器、例えばパーソナルモバイル機器330、保険システムサーバ350、及び/または他のリモート機器に送信され得る。
【0046】
図3に示されるように、車両センサ311によって収集されたデータは、テレマティック機器313を介して、保険システムサーバ350、パーソナルモバイル機器330、及び/または付加的な外部サーバ及び機器に送信され得る。テレマティック機器313は、図1にコンピューティング機器101として図示されたハードウェア/ソフトウェアコンポーネントの多くまたはすべてを包含する1つ以上のコンピューティング機器であってもよい。上述のように、テレマティック機器313は、車両センサ311から車両動作データ及び運転データを受信し得、無線送信ネットワークを経由して、1つ以上の外部コンピュータシステム(例えば、保険会社の、金融機関、または他のエンティティの保険システムサーバ350)にデータを送信し得る。テレマティック機器313は、リアルタイムの運転及び車両310の状況に関する追加のデータタイプを検出または判定するようにさらに構成され得る。テレマティック機器313は、車両310のタイプ、例えば、メーカ、モデル、トリム(またはサブモデル)、年式、及び/またはエンジン使用に加えて、車両310についての他の情報、例えば車両所有者または運転者情報、保険情報、及び融資情報をさらに記憶し得る。
【0047】
図3に示された例では、テレマティック機器313は、車両センサ311から車両運転データを受信し得、保険システムサーバ350にデータを送信し得る。しかしながら、別の例では、車両センサ311またはシステムのうちの1つ以上は、テレマティック機器を用いることなく、保険システムサーバ350から、またはそこにデータを直接送受信するように構成され得る。例えば、テレマティック機器313は、車両センサ311またはシステムからのデータを送受信するように構成され得る一方で、他のセンサまたはシステムは、テレマティック機器313を用いることなく、保険システムサーバ350に対してデータを直接受信及び/または送信するように構成され得る。このように、テレマティック機器313は、一定の実施形態において任意であってもよい。
【0048】
図3のシステム300は、モバイル機器330をさらに含む。モバイル機器330は、例えば、スマートフォンまたは他の携帯電話、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ等であってもよく、コンピューティング機器101に関して上述された要素のいくつかまたはすべてを含んでもよい。本例で示されるように、システム300内のいくつかのモバイル機器(例えば、モバイル機器330)は、無線ネットワークまたは有線接続(例えば、ドッキング機器)を介して、車両ベースの機器及び車両310の種々の内部コンポーネントとの通信セッションを確立するように構成され得、それによって、そのようなモバイル機器330は、内部車両センサ311及び他の車両ベースのシステムへのセキュアなアクセスを有し得る。しかしながら、別の例では、モバイル機器330は、車両ベースのコンピューティング機器及び内部コンポーネントに接続されないかもしれず、それらの標準的な通信インターフェース(例えば、テレマティック機器313等)を介して車両310と通信することによって、独立して動作し得るか、または車両310に全く接続されない場合がある。
【0049】
モバイル機器330は、ネットワークインターフェース321を含んでもよく、これは、モバイル機器330が保険システムサーバ350、車両310、及び種々の他の外部コンピューティング機器と通信することを可能にするための種々のネットワークインターフェースハードウェア(例えば、アダプタ、モデム、無線送受信機等)及びソフトウェアコンポーネントを含み得る。1つ以上の特化されたソフトウェアアプリケーション、例えば運転分析アプリケーション334及び/またはリスクユニットベースの保険アプリケーション335は、モバイル機器330のメモリに記憶され得る。運転分析アプリケーション334及びリスクユニットベースの保険アプリケーション335は、ネットワークインターフェース321を介して、保険サーバ350、車両310、または他のアプリケーション業者(例えば、アプリケーションストア)から受信され得る。以下に述べるように、運転分析アプリケーション334及びリスクユニットベースの保険アプリケーション335は、種々のユーザインターフェーススクリーンを含んでもよく、または含まなくてもよく、ユーザ起動アプリケーションとして、またはバックグラウンドアプリケーションとして動作するように構成され得る。モバイル機器330のメモリは、1つ以上の運転者及び/または車両と関連付けられた車両データ、運転データ、運転移動データ等を受信し記憶するように構成されたデータベースをさらに含み得る。
【0050】
車両310内の車両ベースのコンピューティング機器と同じように、モバイル機器330は、車両データ、運転者データ、及び運転データまたは他の操作上のデータを生成及び/または受信するように構成された種々のコンポーネントをさらに含み得る。例えば、GPS受信機333からのデータを用いて、運転分析ソフトウェアアプリケーション334は、運転移動の出発及び停止点を特定し、運転速度、時間、ルート等を判定することが可能であり得る。モバイル機器330の付加的なコンポーネント、例えば加速度計、コンパス、及び種々のカメラ及び近接センサ等を用いて、運転データ分析アプリケーション334及び/またはリスクユニットベースの保険アプリケーション335のための運転データを生成または受信してもよい。以下に述べるように、これら及び他のモバイル機器コンポーネントを用いて、出発及び停止点及び運転移動の他の特性を特定して、種々の運転データ、例えば速度、運転ルート及び時間、加速、ブレーキング、及び方向転換データ、及び他の運転状況及び挙動等を判定するための種々のユーザ/運転者データを受信し、記憶し、出力し得る。いくつかの実施では、運転分析ソフトウェアアプリケーション334は、種々のモバイル機器コンポーネントからのデータを記憶して分析し得、リスクユニットベースの保険アプリケーション335は、このデータを単独で、または他のコンポーネントまたは機器(例えば、保険サーバ350)との任意の組み合わせで用いて、保険の提案、保険コスト等を判定し提示し得る。
【0051】
車両内部のモバイルコンピューティング機器を用いて、車両運転データを検出し、かつ/または車両センサからの車両運転データを受信する場合、そのようなモバイルコンピューティング機器330は、車両運転者データ(例えば、現在の運転者を特定するデータ)、運転データ(例えば、速度データ、加速、ブレーキング、及び方向転換データ、及び任意の他の車両センサまたは動作データ)、及び運転移動データ(例えば、運転ルート、運転時間、運転の目的地等)を記憶し、分析し、かつ/または1つ以上の他の機器に送信し得る。例えば、モバイルコンピューティング機器330は、運転者データ、運転データ及び運転挙動、及び運転移動データを、1つ以上の保険サーバ350に直接送信し得、そしてテレマティック機器313と併用され得るか、またはそれに代えて用いられ得る。また、モバイルコンピューティング機器330の処理コンポーネントを用いて、車両運転者及び同乗者を特定し、車両運転データを分析し、運転移動を分析し、リスクユニットベースの保険ポリシーの態様に関するパラメータを判定し、他の関連機能を行ってもよい。したがって、一定の実施形態では、モバイルコンピューティング機器330は、保険システムサーバ350と併用されてもよく、またはそれに代えて用いられてもよい。
【0052】
車両310は、別個のコンピューティング機器であってもよく、または車両310内部の1つ以上の他のコンポーネント、例えばテレマティック機器313、自律運転システム、または車両310の内部コンピューティングシステムに組み込まれてもよい運転分析コンピュータ314を含み得る。上述のように、運転分析コンピュータ314は、車両310とは無関係のコンピューティング機器、例えば、運転者または同乗者のモバイルコンピューティング機器330、または1つ以上の別個のコンピュータシステム(例えば、ユーザのホームコンピュータまたはオフィスコンピュータ)によってさらに実施されてもよい。これらの例のいずれかにおいて、運転分析コンピュータ314は、図1に図示されたコンピューティング機器101のようなハードウェア/ソフトウェアコンポーネントのいくつかまたはすべてを包含し得る。さらに、一定の実施では、運転分析コンピュータの機能性、例えば運転者データ、車両データ、運転データ及び運転挙動を記憶して分析し、リスクユニットベースの保険ポリシーの態様を判定し、提示して実施することは、個々の車両310またはパーソナルモバイル機器330によるのではなく、中央保険システムサーバ350で行われ得る。そのような実施では、車両310及び/またはモバイル機器330は、保険サーバ350に運転者データ、車両データ、運転データ等を収集して送信するのみである場合があり、そして、車両ベースの運転分析コンピュータ314は任意であってもよい。
【0053】
また、システム300は、図1に図示されたコンピューティング機器101のようなハードウェア/ソフトウェアコンポーネントのいくつかまたはすべてを包含する1つ以上の保険システムサーバ350を含み得る。保険システムサーバ350は、1つ以上の車両310、モバイル機器330、及び他のデータソースから、運転者データ、車両データ、及び車両動作データ/運転データを受信するためのハードウェア、ソフトウェア、及びネットワークコンポーネントを含み得る。保険システムサーバ350は、車両310、モバイル機器330、及び他のデータソースから受信された運転者データ、車両データ、及び運転データ等をそれぞれ記憶して分析するための保険データベース352及びリスクユニットベースの保険システム351を含み得る。いくつかの例では、リスクユニットベースの保険システム351は、図2に関して説明されたリスクユニットベースの保険システム200のコンポーネントの多くまたはすべてを含み得る。
【0054】
保険システムサーバ350は、車両310との通信を開始し、かつ/またはそこから運転者データ、車両データ、及び運転データを、テレマティック機器313、モバイル機器330を介して無線で、または1つ以上のコンピュータネットワーク(例えば、インターネット)を経由した別個のコンピューティングシステムを介して検索し得る。加えて、保険システムサーバ350は、他の第三者データソース、例えば、種々の時間及び場所での交通データ(例えば、交通量、平均的運転速度、交通速度分布、及び事故件数及びタイプ等)を包含する外部の交通データベース、種々の時間及び場所での天候データ(例えば、雨、雪、凍雨、及びひょうの量、温度、風、道路状況、視界等)を包含する外部の天候データベース、及び運転危険要因データ(例えば、道路危険要因、交通事故、倒木、停電、道路工事区間、スクールゾーン、及び自然災害等)を包含する他の外部データソースからの付加的なデータ、ルート及びナビゲーション情報、及び車両、運転者、及び/または他の近傍の車両及び運転者についての保険データ(例えば、運転者スコア、補償額、免責額、保険料、補償状況)を包含する保険会社データベースを受信し得る。
【0055】
保険データベース352に記憶されたデータは、数個の異なる方法のいずれかで体系化されてもよい。例えば、データベース352内の運転者テーブルは、保険業者と関連付けられた運転者についての運転者データ(例えば、運転者個人情報、保険口座情報、デモグラフィック情報、事故履歴、危険ファクター、運転スコア及び運転ログ等)のすべてを包含し得、車両テーブルは、保険業者と関連付けられた車両についての車両データ(例えば、車両識別子、メーカ、モデル、年式、事故履歴、保守履歴、走行ログ、推定修理コスト及び総合的価値等)のすべてを包含し得、そして運転移動テーブルは、保険業者と関連付けられた運転者及び車両についての運転移動データ(例えば、運転移動運転者、運転された車両、移動時間、出発及び終了点、運転されたルート等)のすべてを記憶し得る。データベース352内の他のテーブルは、上述のデータタイプ(例えば、交通情報、道路タイプ及び道路状況情報、天候データ、保険ポリシーデータ等)を含む付加的なデータを記憶し得る。加えて、付加的な運転者データ及び車両データを包含する他の保険業者の1つ以上の他のデータベースは、そのような付加的なデータを検索するためにアクセスされ得る。
【0056】
保険システムサーバ350内部のリスクユニットベースの保険システム351は、データベース352からデータを検索するように構成されてもよく、または車両310、モバイル機器330、または他のデータソースから、運転者データ、車両データ、及び運転移動を直接受信してもよく、かつ運転データ分析を行い、リスクユニットベースの保険ポリシーについての保険パラメータを判定し、他の関連機能を行うようにしてもよい。リスクユニットベースの保険分析システム351によって行われる機能は、保険システムサーバ350の付加的な機能性とは別個の特化されたハードウェア及び/またはソフトウェアによって行われてもよい。そのような機能は、車両310の運転分析モジュール314のもの、及びモバイル機器330の運転分析及びリスクユニットベースの保険アプリケーション334及び335のものと同様であってもよく、リスクユニットベースの保険システム351によって行われ得るアルゴリズム、機能、及び分析のさらなる説明及び例が、図4~9の参照を含んで以下に記載される。
【0057】
種々の例では、運転データ及び運転移動分析及び/またはリスクユニットベースの保険判定は、保険システムサーバ350内で全体的に行われてもよく、車両ベースの運転分析コンピューティングモジュール314内で全体的に行われてもよく、またはモバイル機器330の運転分析及びリスクユニットベースの保険アプリケーション334及び335内で全体的に行われてもよい。別の例では、運転者データ、車両データ、及び運転移動データの一定の分析、及び一定のリスクユニットベースの保険判定は、車両ベースの機器(例えば、運転分析モジュール314の内部)またはモバイル機器330(例えば、アプリケーション334及び335の内部)によって行われてもよく、一方で、他のデータ分析及びリスクユニットベースの保険判定は、保険システムサーバ350において、リスクユニットベースの保険システム351によって行われる。例えば、車両ベースの運転分析コンピュータ314、またはモバイル機器330のハードウェア及びソフトウェアコンポーネントは、運転者データ、車両データ、運転移動データ等を継続的に受信して分析し、一定のイベント及び特性(例えば、運転移動の開始、運転者の特定、運転ルートまたは意図された目的地の判定、運転移動中の運転データ及び挙動等)を判定し得、それによって、保険システムサーバ350に大量のデータを送信する必要がなくなる。しかしながら、例えば、運転者、車両、及び/または運転移動が、車両ベースの機器及び/またはモバイル機器によって判定された後、対応する情報が保険サーバ350に送信されて、保険の提案及び費用の判定を行い、リスクユニットの消費率を判定し、消費率等を減少させるための1つ以上の推奨を生成してもよく、これは、車両ベースの機器及び/またはパーソナルモバイル機器に返送されてもよい。
【0058】
図4は、本明細書に記載された1つ以上の態様による、ユーザにリスクユニットベースの保険を提供する方法の一例を例示するフローチャートである。ステップ400では、リスクユニットが判定される。上述のように、リスクユニットは、平均的ユーザに所定期間保険を提供するための費用を表す一般的な保険ユニットであり得る。例えば、リスクユニットは、平均的ユーザに一週間、1カ月、1年等の間保険を提供するためのものであると判定され得る。リスクユニットを用いて、ユーザが、例えば、ユーザが車両を操作すると、リスクユニット口座内のリスクユニット数が、ユーザ、移動等について判定された消費率に基づいて減少するリスクユニットベースの保険ポリシーを得ることができるような保険を提供し得る。本明細書には、これら及び他の態様がより十分に述べられる。
【0059】
ステップ402では、リスクユニットベースの保険ポリシーを得るための要求が受信される。要求は、ユーザから受信されてもよく、いくつかの例では、コンピューティング機器(例えば、モバイル機器等)を介して受信され得る。要求は、ユーザと関連付けられた情報、例えば氏名、連絡先情報、メーカ、モデル、年式、車両識別番号等を含む車両情報を含み得る。いくつかの例では、リスクユニットベースの保険ポリシーを得るための要求は、補償範囲のレベルを含み得る。例えば、従来の保険ポリシーと同様に、ユーザは、様々な保護レベルから(例えば、衝突車両補償、個人資産向け保証額等を含めるかどうかを)選択し得る。同様に、ユーザは、ポリシーが基礎とするリスクユニットのレベルを選択し得る。一例では、ユーザに対して、3つのレベルを、最大の補償範囲を提供し、いくつかのケースでは、最も高いコスト(例えば、リスクユニット毎のコスト)を有する最高レベルのリスクユニットとともに用いてもよい。第2のレベルは、より少ないコストでより狭い補償範囲を提供し、第3のレベルは、最も少ないコストで最も低レベル補償範囲を提供し得る。別の例では、異なるレベルの選択された補償範囲が、ユニットの消費率に反映されてもよい。例えば、消費率は、選択された補償範囲レベルに基づいて変動してもよい。異なるレベルの補償範囲が、ユーザに対して有効であり得るが、提案されたレベルは、保険補償範囲のための最低限の規格、例えば、ユーザが生活する地域によって必要とされるもの等に適合し得る。
【0060】
さらに、上述の例では、3つのレベルのリスクユニットが説明されているが、より多くの、またはより少ないレベルのリスクユニットと、それに応じた保険補償範囲とが、本発明から逸脱することなく提供されてもよい。
【0061】
ステップ404では、ユーザ用向けのリスクユニットベースの保険ポリシーが生成され、ユーザ向けのリスクユニット口座が作成される。リスクユニット口座は、ユーザまたは車両と関連付けられ得る。すなわち、リスクユニットベースの保険ポリシーは、いずれのユーザが車両を操作しているかに関わらず、車両についての補償範囲を提供してもよく、または特定のユーザによって操作されている任意の車両に対する補償範囲を提供してもよい。このように、いくつかの例では、補償範囲が提供されるか、またはどのようなタイプの補償範囲が提供されるかどうかを判定するために、車両のユーザまたは操作者が(例えば、車両操作開始時に)特定され得る。
【0062】
ステップ406では、所定数のリスクユニットが、作成された口座の中に預けられる。所定の数またはリスクユニットは、1つ以上のポリシーパラメータ(例えば、ポリシーの用語または長さ)、及び/または1つ以上のユーザ設定に基づいてもよい。
【0063】
ステップ408では、ユーザの運転挙動及び/または車両が動作している環境条件と関連付けられたデータが受信される。上述のように、データは、車両と関連付けられた1つ以上のセンサに加えて、種々の他のソース、例えば交通、天候、道路状況等のソースから受信されてもよい。本明細書に開示されるように、受信データは、速度、ユーザまたは操作者のブレーキングの癖、走行している道路のタイプ、時刻、交通レベル、降雨量等を含み得る。
【0064】
ステップ410で、リスクユニット口座内のリスクユニットの消費率が、受信データに基づいて判定され得る。本明細書に開示されるように、消費率は、ユーザ、車両等に対するより多くのリスクを含むと判定される種々の挙動及び/または状況に基づいて、より高くなり得る。例えば、ユーザが速度制限を上回る速度で運転している場合、消費率は、ユーザが速度制限により近い速度で操作していた場合よりも高くなる場合がある。別の例では、ユーザがピーク走行時間中ではなく、ラッシュ時間外に走行する場合、消費率は、低いと判定される場合がある。さらに別の例では、車両が走行しているルート上で雨または雪が降っているデータが受信された場合、消費率が増大する場合がある。上述のように、消費率はまた、従来的なポリシーファクター、例えば運転経験、運転記録、クレジットファクター、補償範囲、免責金額等に、少なくとも部分的に基づき得る。種々の挙動及び状況に関するデータ及び/または従来的なポリシーデータは、組み合わせられて、ユーザが車両を操作しているときに、消費レベルをリアルタイムで、またはほぼリアルタイムで判定し得る。このようにして、システムは、ユーザに、消費率と関連付けられた情報を提供し得る。例えば、車両表示器またはユーザのモバイル機器は、現在の消費率の表示を含み得る。別の例では、表示は、以前の移動についての消費率と関連付けられた履歴情報、及び/または以前及び/または現在の消費率のグラフィック表示を含み得る。
【0065】
図5は、ユーザに(例えば、車両表示器、モバイル機器、または他のコンピューティング機器を介して)提供されて、消費率と関連付けられた情報を提供し得るユーザインターフェース500の一例を例示する。インターフェース500は、車両及び車両の操作者がそれぞれ特定されるフィールド502及び504を含む。フィールド506は、現在の移動の日付及び時間を示す。いくつかの例では、現在の移動の経過時間がさらに表示され得る。
【0066】
フィールド508は、データが受信されていることを示す。本明細書に開示されるように、ユーザの運転挙動、環境条件等を検出する1つ以上のセンサと関連付けられたデータは、システムによって受信され、現在の消費率を判定するために用いられ得る。フィールド508は、データが現在受信されていることの表示を提供する。通信が途絶した場合、フィールド508は、データが受信されていないか、またはエラーが生じたことを示し得る。いくつかのそのような場面の例では、システムは、データ通信が回復して、さらに現在のデータがシステムによって受信されるまで、より最近に判定された消費率を適用し得る。
【0067】
フィールド510は、計算されたかまたは判定された現在の消費率を提供する。本明細書に記載されたように、消費率は、システムによって受信されたデータに基づいて判定されるような、運転挙動、環境条件等を含み得る多様なファクターに基づき得る。フィールド512は、ユーザが消費率を追跡するために有用であり得る履歴消費率情報のリストを提供する。
【0068】
図4をさらに参照すると、ステップ412では、リスクユニット口座内のリスクユニットの残高は、ステップ410で判定された消費率に基づいて減少される。リスクユニット口座内の残高が減少すると、口座は、それを下回るとユーザにリスクユニットの残高が低いかまたは補填の必要があることが通知され得る所定の閾値を含み得る。例えば、ステップ414では、リスクユニット口座内のリスクユニットの残高が所定の閾値を下回るかに関する判定がなされる。所定の閾値は、1つ以上のポリシーパラメータに基づいてもよく、政府または他の規制機関の規格に適合してもよく、またはユーザまたは保険業者によって判定されてもよい。いくつかの例では、閾値は、ポリシーとともに得られたリスクユニット数のパーセンテージ(例えば、全口座残高のパーセンテージ)であってもよい。例えば、閾値は、10%、15%、またはポリシーとともに得られた全リスクユニット数の任意の他のパーセンテージであってもよい。別の例では、閾値は、リスクユニットの数字であってもよい。例えば、閾値は、50、100、またはリスクユニットの任意の他の数字であってもよい。
【0069】
ステップ414において、リスクユニット口座内の残高が、所定の閾値にあるかまたはそれを上回る場合、プロセスは、ステップ408に戻って、データの受信及び消費率の判定を続け得る。ステップ414において、残高が所定の閾値を下回る場合、ステップ416において、ユーザに、1つ以上の補充オプションが提供され得る。補充オプションは、ユーザに、現在の残高に関する通知を提供すること、及び/または自動補充、ユーザ要求の補充、ポリシー解約、新しいポリシー及び関連するリスクユニットの購入等のためのオプションを提供することを含み得る。いったん補充オプションが提示されると、システムは、ステップ408に戻って、データ等の受信を続け得る。
【0070】
図6は、本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニットを補充する方法の一例を例示する。ステップ600では、図4のステップ414と同様に、リスクユニット口座内のリスクユニットの残高が所定の閾値を下回るかに関する判定がなされる。そうでない場合、システムは、データが受信され、消費率が判定されるプロセス、例えば図4のステップ408に戻り得る。ステップ600において、残高が閾値を下回る場合、ステップ602においてユーザに通知が送信される。通知は、リスクユニット口座が閾値を下回ることの表示を含み得、及び/または口座の補充のための命令を提供し得る。
【0071】
ステップ604では、口座が自動補充用に設定されているかに関する判定がなされる。すなわち、システムは、ユーザが、口座内の残高を自動的に補充するためのオプション(例えば、予め記憶された支払情報を用いて、追加のリスクユニットを自動購入することによる)を予め選択していたかどうかを判定し得る。そうであれば、システムは、ステップ606において、所定数のユニットを自動購入し、予め記憶された支払情報(例えば、クレジットカード情報、口座情報、デビットカード情報等)に対する関連費用をチャージし、購入したリスクユニットを口座内に預け得る。
【0072】
ステップ604において、口座が自動補充用に設定されていないと判定されると、ステップ608において、ユーザは、ステップ602において送信された通知に、口座残高を補充するための要求によって応答し得る。要求は、購入するユニットの数、支払情報、リスクユニット口座情報、ポリシー情報等を含み得る。ステップ610では、指定されたリスクユニット数が購入されて、リスクユニット口座内に預けられ得る。
【0073】
図7A~7Dは、リスクユニット口座内のリスクユニットの補充または補填を実行するために用いられ得るユーザインターフェース700a~700dの例を例示する。インターフェース700a~700dは、図7A~7Dにおいて、モバイル機器上に表示されているとして示されているが、提供されたインターフェースは、例えば車両表示器、ラップトップまたはデスクトップコンピューティング機器、タブレットコンピューティング機器等を含む種々の異なるタイプのコンピューティング機器上に表示されてもよい。
【0074】
図7Aは、通知がユーザに提供されるインターフェース700aを例示する。通知700aは、リスクユニット口座が最低閾値を下回ることを示し、ユーザが現時点での口座残高の補充を進めるか、またはシステムが後でユーザにリマインドすることを要求するオプションを提供する。ユーザに後でリマインドするオプションを選択すると、所定の時間(例えば、毎日、毎時、後でリマインドするオプションを選択してから48時間後等)に、またはリスクユニットの何らかの継続的な消費時に、通知が再度自動的にプロンプト表示され得る。このようにして、リスクユニット口座内の残高が減少し続けると、ユーザに対して付加的な通知を提供し得る。いくつかの例では、所定のレベルを下回る(例えば、補充通知レベルを下回る)残高の判定は、結果として車両に対して種々の動作を行わせ得る。例えば、システムは、口座内に不十分なリスクユニット数がある場合等に、運転中にヘッドライトを点滅させるかまたはホーンを鳴らし得、車両が発進することを防止し得る。
【0075】
700aにおいてはいのオプションが選択されると、ユーザが1つ以上のリスクユニット口座の詳細、例えば口座番号及び/または口座と関連付けられた氏名を入力し得る、図7Bに示されたインターフェース700b、または同様のインターフェースが表示され得る。いくつかの例では、この情報は、ユーザ、車両、及び/または口座と関連付けられているモバイル機器に基づいて、予め自動的に補充され得る。ユーザは、図7Cのインターフェース700c、または同様のインターフェースのプロンプト表示のオプションを続けることを選択してもよく、これは、ユーザが支払情報を入力し得るフィールドを提供する。クレジットカード番号、有効期限、カード名義等の情報は、ユーザによって提供され得る。図7Cでは、支払情報の一例として、クレジットカード情報が提供されているが、電子資金移動、デビットカード、プリペイドデビットまたはクレジットカード、ギフトカード等の種々の他の支払タイプが用いられてもよい。
【0076】
継続オプションを選択すると、図7Dのインターフェース700d、または同様のインターフェースが、ユーザに提供され得る。インターフェース700dは、ユーザが購入するためのリスクユニット数を示し得るフィールドを含む。いくつかの例では、リスクユニットは、1つ以上のポリシーパラメータに基づく所定数のユニットであり得る。別の例では、購入に使用可能であるユニット数は、ユーザ及びインターフェース700dへの入力によって決定され得る。
【0077】
ユーザインターフェース700dは、自動補充を選択するためのオプションをさらに含む。自動補充するための「はい」の表示は、インターフェース700cに提供された支払情報を記憶するようシステムを促し、システムが、リスクユニットの残高が所定の閾値を下回ると判定すると(例えば、図4におけるステップ414、図6におけるステップ600)、システムは、所定数のリスクユニットを自動購入し、予め記憶された支払情報に対する関連費用をチャージし、購入したリスクユニットをリスクユニット口座に預け、それによって、ユーザの保険を効果的に自動更新し得る。
【0078】
図8は、本明細書に記載された1つ以上の態様による、リスクユニット消費率を減少させるための推奨案を判定する一例の方法を例示する。ステップ800では、ユーザの運転挙動及び/または環境条件と関連付けられたデータが受信され得る。上述のように、データは、速度、ブレーキングの癖、降雨量のレベル、道路状況、時刻、交通レベル等を含み得る。受信データに基づいて、ステップ802においてリスクユニット消費率が判定され得る。いくつかの例では、リスクユニット消費率は、ユーザと関連付けられた1つ以上のファクターにさらに基づき得る。例えば、いくつかの例では、事故履歴、運転免許保有者としての期間、格付け、ポリシー限度、ポリシー免責額、車両の特徴等が、リスクユニット消費率の判定に用いられ得る。
【0079】
ステップ804では、リスクユニット消費率の減少を支援し得る1つ以上の運転挙動または環境条件変更が、特定され得る。例えば、ユーザが、劣悪な状況にあること(例えば、路面のくぼみ、劣悪な車線表示等)で知られる道路上を運転している場合、システムは、目的地までのルートを変えることによって、ユーザが自分の消費率を減少させ得ることを示し得る。いくつかの例では、リスクユニット消費率の減少を支援するために特定された、推奨される変更は、より従来的なポリシーファクター、例えばポリシー補償範囲、免責金額及び/または制限、車両操作及び/または保守、車両の特徴等に対する変更を含み得る。
【0080】
いくつかの例では、消費率を減少させるための変更は、受信データを、減少された消費率に関連する既知の条件、挙動、道路、環境的ファクター等を記憶するデータベースと比較することによって特定され得る。データベースは、保険業者によって受信された保険データに基づいて収集され得る走行履歴情報、事故履歴情報、事故確率情報等の情報を記憶し得る。例えば、現在の速度と関連付けられたデータは、現在の道路について提示された速度制限(データベース内に記憶されるかまたは外部ソースから受信される)と比較されてもよく、また、現在の速度が、提示された速度制限よりも高速である場合、消費率を減少させるために車両を減速させるための変更が特定され得る。
【0081】
別の例では、受信されたデータは、現在の道路が混雑しているか、または交通渋滞に遭遇していることを示し得る。システムは、現在の交通情報を、結果として消費率が減少されるであろう交通のレベルと比較し得、進行しているルートの変更を推奨し得る。いくつかの例では、提案された変更は、提案された代替ルートを含み得る。
【0082】
種々の他の運転挙動及び/または環境条件の変更は、受信されたデータ及び/または履歴データ、記憶されたデータ等に基づいて特定され得る。本明細書に記載された例は、単なるいくつかの例であり、システムによって特定された変更または変更のタイプを限定することは意図されていない。それどころか、種々の他の変更が、本発明から逸脱することなく特定され得る。
【0083】
ステップ806では、特定された変更が、ユーザに表示され得る。例えば、消費率を減少させるために推奨される変更のうちの1つ以上が、コンピューティング機器、例えばモバイル機器、車両表示器等を介して、ユーザに表示され得る。
【0084】
図9は、本明細書に記載された1つ以上の態様による、消費率を減少させるために推奨される変更を表示する一例のユーザインターフェース900を例示する。インターフェースは、現在のリスクユニット消費がユーザに提供される領域902を含む。インターフェース900は、1つ以上の提案された運転変更がユーザに提供される領域904をさらに含む。システムによって、1つ以上の車両センサからのデータが受信されると、リスクユニット消費率が変更され得、そして改訂された消費率が表示され得る。いくつかの例では、通知に音声が伴い得る。例えば、通知は、通知のテキストがユーザに提示され、それによって、ユーザが通知を読む必要性が減少する音声部分を含んでもよい。
【0085】
本明細書に記載された態様は、本開示の態様を実行する種々の様式を含む特定の例に関して述べられているが、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲に含まれる先述のシステム及び手法の数多くの変形及び置換があることを理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-08-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプロセッサと、複数のコンピュータ可読命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、を含むサーバを備える車両データ処理システムであって、
前記複数のコンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記サーバに、
少なくとも1人のユーザに対し、前記少なくとも1人のユーザの車両のための保険ポリシーに関連するとともに、前記少なくとも1人のユーザに関連付けられたリスクユニット口座に保管される所定数のリスクユニットを提供する処理と、
前記サーバが車両ベースのコンピューティングシステムとの1つ以上の無線ネットワーク接続を用いることにより、前記車両上に配置された少なくとも1つのセンサから収集されたセンサデータを受信する処理と、
前記センサデータに基づいて、運転データを判定する処理と、
前記運転データに少なくとも部分的に基づいて、前記リスクユニットの第1の消費率を決定する処理と、
前記第1の消費率に基づき前記リスクユニット口座内のリスクユニット数を減少させる処理と、
通信の途絶に応じて、前記第1の消費率に基づく前記リスクユニット口座内の前記リスクユニット数の減少を継続する処理と、
通信の回復に応じて、第2の消費率に基づき前記リスクユニット口座内の前記リスクユニット数をさらに減少させる処理と、を実行させることを特徴とする車両データ処理システム。
【請求項2】
前記複数のコンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記サーバに、前記通信の回復に応じて、運転挙動又は環境条件を示す追加運転データを判定する処理をさらに実行させ、前記第2の消費率は、前記追加運転データに基づくことを特徴とする請求項1に記載の車両データ処理システム。
【請求項3】
前記環境条件は、前記車両が走行する道路における車線の数であることを特徴とする請求項2に記載の車両データ処理システム。
【請求項4】
前記複数のコンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記通信の途絶に応じて、前記少なくとも1人のユーザに関連付けられたユーザインターフェースに、前記通信の途絶の表示を提供する処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載の車両データ処理システム。
【請求項5】
前記ユーザインターフェースは、前記車両ベースのコンピューティングシステムの車載表示器に設けられることを特徴とする請求項4に記載の車両データ処理システム。
【請求項6】
前記ユーザインターフェースは、前記少なくとも1人のユーザに関連付けられたモバイル機器に設けられることを特徴とする請求項4に記載の車両データ処理システム。
【請求項7】
前記通信の途絶は、前記車両ベースのコンピューティングシステムとの前記1つ以上の無線ネットワーク接続に影響を与えることを特徴とする請求項1に記載の車両データ処理システム。
【請求項8】
前記運転データは、さらに、前記少なくとも1人のユーザに関連付けられた動作データに基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の車両データ処理システム。
【請求項9】
前記運転データは、さらに、前記車両の環境条件に基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載に車両データ処理システム。
【請求項10】
前記複数のコンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記サーバに、履歴データを用いて、平均的ユーザに所定期間保険を提供するための費用を表す前記リスクユニットを決定する処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載の車両データ処理システム。
【請求項11】
1つ以上のプロセッサと、
複数のコンピュータ可読命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、を備えるサーバコンピューティングデバイスであって、
前記複数のコンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記サーバコンピューティングデバイスに、
少なくとも1人のユーザに対し、前記少なくとも1人のユーザの車両のための保険ポリシーに関連するとともに、前記少なくとも1人のユーザに関連付けられたリスクユニット口座に保管される所定数のリスクユニットを提供する処理と、
前記車両のコンピューティングデバイスとの1つ以上の無線ネットワーク接続を用いて、前記車両上に配置された少なくとも1つのセンサから収集されたセンサデータを受信する処理と、
前記センサデータに基づいて、1つ以上の運転挙動又は環境特性を示す運転データを判定する処理と、
前記運転データに少なくとも部分的に基づいて、前記リスクユニットの第1の消費率を決定する処理と、
前記第1の消費率に基づき前記リスクユニット口座内のリスクユニット数を減少させる処理と、
通信の途絶に応じて、前記第1の消費率に基づく前記リスクユニット口座内の前記リスクユニット数の減少を継続する処理と、
通信の回復に応じて、第2の消費率に基づき前記リスクユニット口座内の前記リスクユニット数をさらに減少させる処理と、を実行させることを特徴とするサーバコンピューティングデバイス。
【請求項12】
前記複数のコンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、前記サーバコンピューティングデバイスに、さらに、前記サーバコンピューティングデバイスに対応する全地球測位システム(GPS)データを受信する処理を実行させ、前記運転データは前記GPSデータに少なくとも部分的に基づくことを特徴とする請求項11に記載のサーバコンピューティングデバイス。
【請求項13】
前記サーバコンピューティングデバイスは、前記少なくとも1人のユーザのモバイル機器であり、前記運転データを判定する処理は、前記モバイル機器の前記GPSデータから前記少なくとも1人のユーザのスピード違反を判定する処理を含むことを特徴とする請求項12に記載のサーバコンピューティングデバイス。
【請求項14】
前記第2の消費率は、前記第1の消費率を決定してからの環境条件の変化に基づくことを特徴とする請求項11に記載のサーバコンピューティングデバイス。
【請求項15】
前記第2の消費率は、前記第1の消費率を決定してからの前記少なくとも1人のユーザの運転挙動の変化に基づくことを特徴とする請求項11に記載のサーバコンピューティングデバイス。
【請求項16】
前記第2の消費率は、前記第1の消費率を決定してからの前記車両が走行する道路のタイプの変化に基づくことを特徴とする請求項11に記載のサーバコンピューティングデバイス。
【請求項17】
少なくとも1人のユーザに対し、前記少なくとも1人のユーザの車両のための保険ポリシーに関連するとともに、前記少なくとも1人のユーザに関連付けられたリスクユニット口座に保管される所定数のリスクユニットを提供することと、
前記少なくとも1人のユーザに関連付けられたコンピューティングデバイスとの1つ以上の無線ネットワーク接続を用いて、1つ以上の運転挙動又は環境特性を示すデータを受信することと、
前記少なくとも1人のユーザに関連付けられたコンピューティングデバイスから受信した前記データに少なくとも部分的に基づく前記リスクユニットの第1の消費率を決定することと、
前記第1の消費率に基づき前記リスクユニット口座内のリスクユニット数を減少させることと、
通信の途絶に応じて、前記第1の消費率の基づく前記リスクユニット口座内の前記リスクユニット数の減少を継続することと、
通信の回復に応じて、第2の消費率に基づき前記リスクユニット口座内の前記リスクユニット数をさらに減少させることと、を有することを特徴とする車両データ処理方法。
【請求項18】
前記通信の回復に応じて、運転挙動又は環境特性を示す追加データを受信すること、をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の車両データ処理方法。
【請求項19】
前記通信の途絶は、前記コンピューティングデバイスから前記1つ以上の無線ネットワーク接続を介して受信されるデータの途絶であることを特徴とする請求項17に記載の車両データ処理方法。
【請求項20】
前記第1の消費率に基づく前記リスクユニット口座内の前記リスクユニット数の減少を継続することは、前記データが前記コンピューティングデバイスからの直近のデータであることに基づいていることを特徴とする請求項17に記載の車両データ処理方法。
【外国語明細書】