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特開2022-133477レーザダイオードモジュール、デバイスおよびサブマウントモジュール上にチップを作製する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133477
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】レーザダイオードモジュール、デバイスおよびサブマウントモジュール上にチップを作製する方法
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/023 20210101AFI20220906BHJP
   H01S 5/02355 20210101ALI20220906BHJP
   H01S 5/024 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
H01S5/023
H01S5/02355
H01S5/024
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022111329
(22)【出願日】2022-07-11
(62)【分割の表示】P 2018502044の分割
【原出願日】2016-03-25
(31)【優先権主張番号】62/139,409
(32)【優先日】2015-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/920,490
(32)【優先日】2015-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514073570
【氏名又は名称】ジャビル インク
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(72)【発明者】
【氏名】ロリート ヴィクトリア
(72)【発明者】
【氏名】ラーズ ルンゲ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】完全に自動化され得る簡略化した製造のためのサブマウント設計を効率的かつ単純に構成する装置、システムおよび方法への必要性が存在する。
【解決手段】チップオンサブマウントモジュールは、上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントを含む。一つの側面の第一の部分、上面、および底面の第一の部分には正極板を付着させる。この一つの側面のこの正極板が付着した第一の部分とこの上面は相互に接続されている。コネクタは、この正極板が付着した上面を前記底面の前記第一の部分に電気的に接続する。前記一つの側面の第二の部分および前記底面の第二の部分には負極板を付着させる。この一つの側面のこの負極板が付着した第二の部分とこの底面のこの第二の部分は相互に接続されている。レーザダイオードは、前記一つの側面の前記正極板が付着した第一の部分に付着し、前記一つの側面の前記負極板が付着した第二の部分に接続される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の上面、第二の上面、底面、並びに、第一の側面、第二の側面および第三の側面を含む複数の側面を有するサブマウントであって、該第一の上面が、該底面の第一の部分を覆い、該底面から第一の厚みだけ隔てられ、該第二の上面が、該底面の第二の部分を覆い、該底面から該第一の厚みより小さい第二の厚みだけ隔てられている、サブマウントと、
前記第一の側面の第一の部分に取り付けられた第一の正極板であって、前記第一の側面は、前記上面および前記底面と略直交している、第一の正極板と、
前記第二の側面に取り付けられた第二の正極板であって、前記第二の側面は、前記上面、前記底面、および前記第一の側面と略直交している、第二の正極板と、
前記底面の前記第一の部分に取り付けられた第三の正極板であって、前記第一の正極板、前記第二の正極板および該第三の正極板が電気的に相互接続されている、第三の正極板と、
前記第一の側面の第二の部分に取り付けられた第一の負極板と、
前記第二の上面に取り付けられた第二の負極板と、
前記第三の側面に取り付けられた第三の負極板であって、前記第三の側面は、前記第一の側面に略平行である、第三の負極板と、
前記底面の前記第二の部分に取り付けられた第四の負極板であって、前記第一の負極板、前記第二の負極板、前記第三の負極版および該第四の負極板が電気的に相互接続されている、第四の負極板と、
前記第一の側面上の前記第一の正極板に取り付けられ、前記第一の側面上の前記第一の負極板に接続されたレーザダイオードと
を含むレーザダイオードモジュール。
【請求項2】
前記底面の第三の部分上にサーマルパッド
をさらに含む、請求項1に記載のレーザダイオードモジュール。
【請求項3】
前記レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、前記第一の側面のめっきされた第二の部分に接続される、請求項1に記載のレーザダイオードモジュール。
【請求項4】
サブマウントモジュール上にレーザダイオードを作製する方法であって、
第一の上面、第二の上面、底面、並びに、第一の側面、第二の側面および第三の側面を含む複数の側面を有するサブマウントを提供するステップであって、該第一の上面が、該底面の第一の部分を覆い、該底面から第一の厚みだけ隔てられ、該第二の上面が、該底面の第二の部分を覆い、該底面から該第一の厚みより小さい第二の厚みだけ隔てられている、ステップと、
前記第一の側面の第一の部分に第一の正極板を形成するステップであって、前記第一の側面が、前記上面および前記底面と略直交している、ステップと、
前記第二の側面に第二の正極板を形成するステップであって、前記第二の側面は、前記上面、前記底面、および、前記第一の側面と略直交している、ステップと、
前記底面の前記第一の部分に第三の正極板を形成するステップであって、前記第一の正極板、第二の正極板および該第三の正極板が電気的に相互接続されている、ステップと、
前記第一の側面の第二の部分に第一の負極板を形成するステップと、
前記第二の上面に第二の負極板を形成するステップと、
前記第三の側面に第三の負極板を形成するステップであって、前記第三の側面は、前記第一の側面に略平行である、ステップと、
前記底面の前記第二の部分に第四の負極板を形成するステップであって、前記第一の負極板、前記第二の負極板、前記第三の負極版および該第四の負極板が電気的に相互接続されている、ステップと、
前記第一の側面上の前記第一の正極板にレーザダイオードを取り付けるステップと、
前記第一の側面上の前記第一の負極板に前記レーザダイオードを接続するステップと
を含む方法。
【請求項5】
前記底面の第三の部分上にサーマルパッドを取り付けるステップ
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、前記第一の負極板に接続される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
第一の上面、第二の上面、底面、および、側面を有するサブマウントであって、該第一の上面が、該底面の第一の部分を覆い、該底面から第一の厚みだけ隔てられ、該第二の上面が、該底面の第二の部分を覆い、該底面から該第一の厚みより小さい第二の厚みだけ隔てられている、サブマウントと、
前記第一の側面の第一の部分に取り付けられた第一の正極板であって、前記側面は、前記上面および前記底面と略直交している、第一の正極板と、
前記第一の上面に取り付けられた第二の正極板であって、前記第一の正極板および該第二の正極板が電気的に相互接続されている、第二の正極板と、
前記底面の前記第一の部分に取り付けられた第三の正極板であって、前記第二の正極板および該第三の正極板がスルーホールめっきにより電気的に相互接続されている、第三の正極板と、
前記側面の第二の部分に取り付けられた第一の負極板と、
前記第二の上面に取り付けられた第二の負極板あって、前記第一の負極板および該第二の負極板が電気的に相互接続されている、第二の負極板と、
前記底面の前記第二の部分に取り付けられた第三の負極板であって、前記第二の負極板および該第三の負極板がスルーホールめっきにより電気的に相互接続されている、第三の負極板と、
前記底面の前記第二の部分に取り付けられた第四の負極板であって、前記第一の負極板、前記第二の負極板、前記第三の負極版および該第四の負極板が電気的に相互接続されている、第四の負極板と、
前記側面上の前記第一の正極板に取り付けられ、前記側面上の前記第一の負極板に接続されたレーザダイオードと
を含むレーザダイオードモジュール。
【請求項8】
前記底面の第三の部分上にサーマルパッド
をさらに含む、請求項7に記載のレーザダイオードモジュール。
【請求項9】
前記レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、前記側面のめっきされた第二の部分に接続される、請求項7に記載のレーザダイオードモジュール。
【請求項10】
ブマウントモジュール上にレーザダイオードを作製する方法であって、
第一の上面、第二の上面、底面、および、側面を有するサブマウントを提供するステップであって、該第一の上面が、該底面の第一の部分を覆い、該底面から第一の厚みだけ隔てられ、該第二の上面が、該底面の第二の部分を覆い、該底面から該第一の厚みより小さい第二の厚みだけ隔てられている、ステップと、
前記側面の第一の部分に第一の正極板を形成するステップであって、前記側面が、前記上面および前記底面と略直交している、ステップと、
前記第一の上面に第二の正極板を形成するステップであって、前記第一の正極板および該第二の正極板が電気的に相互接続されている、ステップと、
前記底面の前記第一の部分に第三の正極板を形成するステップであって、前記第二の正極板および該第三の正極板が電気的に相互接続されている、ステップと、
前記側面の第二の部分に第一の負極板を形成するステップと、
前記第二の上面に第二の負極板を形成するステップあって、前記第一の負極板および該第二の負極板が電気的に相互接続されている、ステップと、
前記底面の前記第二の部分に第三の負極板を形成するステップであって、前記第二の負極板および該第三の負極板がスルーホールめっきにより電気的に相互接続されている、ステップと、
前記側面上の前記第一の正極板にレーザダイオードを取り付けるステップと、
前記側面上の前記第一の負極板に前記レーザダイオードを接続するステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記底面の第三の部分上にサーマルパッドを取り付けるステップ
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、前記第一の負極板に接続される、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、チップオンサブマウントモジュールのための装置、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザスキャニングデバイスは、三次元(3D)データを収集して3D模型を作製するために物体または環境に光を当てる、すなわち、照射する。この3Dデータは、映画およびテレビゲームの製作、産業デザイン、義肢装具、リバースエンジニアリングおよびプロトタイピング、品質管理および/または品質検査、文化的人工物のドキュメンテーション、レーザ彫刻、バーコードスキャナ、およびその他の類似の用途において使用され得る。
【0003】
レーザスキャニングデバイスはレーザ投射モジュールを使用し、レーザ投射モジュールは、例えば、レンズ、プリズム、およびレーザダイオードを含む。これらのレーザダイオードは、名目上は、脆性で、機械的応力および熱応力にさらされる材料系を使用する。その結果、一部の種類のレーザパッケージングは、大抵、レーザダイオードを保護する必要があり、重要なことに、動作中に生成される熱を放散する必要がある。これは、名目上、サブマウントおよびヒートシンクを使用することによって行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のサブマウント設計の問題の一部は、高価であることと、特注の設備、道具および機材を要する、複雑なプリント回路基板アセンブリ(PCBA)および相互接続を要することである。したがって、従来のサブマウント設計は、複雑なプロセスフローを伴う過剰に長いサイクルタイムを有し、完全自動化につながらない。したがって、完全に自動化され得る簡略化した製造のためのサブマウント設計を効率的かつ単純に構成する装置、システムおよび方法への必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
チップオンサブマウント(CoS)モジュールは、上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントを含む。一つの側面の第一の部分、前記上面、および前記底面の第一の部分には正極板を付着させる。この一つの側面の正極板が付着した第一の部分と正極板が付着した上面は相互に接続される。コネクタは、この正極板が付着した上面を、前記底面の前記正極板が付着した第一の部分に電気的に接続するように構成される。前記一つの側面の第二の部分および前記底面の第二の部分には、負極板を付着させる。この一つの側面のこの負極板が付着した第二の部分とこの底面のこの負極板が付着した第二の部分は相互に接続される。光学部品は、前記一つの側面の前記正極板が付着した第一の部分に付着させ、前記一つの側面の前記負極板が付着した第二の部分に接続される。一実施形態において、この光学部品はレーザダイオードであり、CoSはレーザダイオードモジュールである。
【0006】
添付の図面と併せて一例として与えられる以下の説明から、より詳細な理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る組み立てられたレーザ投射モジュールの例示的な三次元の斜視図である。
図2】一実施形態に係る、プリズム形状とともにチップオンサブマウント(CoS)モジュールであるレーザダイオードモジュールを利用したレーザ投射モジュールの例示的な側面図である。
図3】一実施形態に係る、モジュールリードフレームおよびカバーリードフレームとともにCoSを利用したレーザ投射モジュールの例示的な平面図である。
図4】一実施形態に係るCoSの例示的な斜視図である。
図5A図4のCoSの例示的な側面図である。
図5B図4のCoSの例示的な底面図である。
図6A図4のCoSの例示的な側面図である。
図6B図4のCoSの例示的な正面図である。
図6C図4のCoSの例示的な底面図である。
図7A】別の実施形態に係るCoSの例示的な斜視図である。
図7B】バイアを示す図7AのCoSの例示的な斜視図である。
図7C図7AのCoSの例示的な側面図である。
図7D図7AのCoSの例示的な平面図である。
図7E図7AのCoSの例示的な底面図である。
図7F図7AのCoSの例示的な正面図である。
図8A】別の実施形態に係るCoSの例示的な斜視図である。
図8B】バイアを示す図8AのCoSの例示的な斜視図である。
図9A】一実施形態に係る、バイアを備えるCoSの例示的な斜視図である。
図9B図9AのCoSの別の例示的な斜視図である。
図9C図9AのCoSの例示的な正面図である。
図9D図9AのCoSの別の斜視図である。
図9E図9AのCoSの例示的な側面図である。
図9F図9AのCoSの例示的な正面図である。
図9G図9AのCoSの例示的な平面図である。
図9H】レーザサブサブモジュール内の図9AのCoSの例示的な底面図である。
図10】別の実施形態に係るCoSの例示的な斜視図である。
図11】別の実施形態に係るCoSの例示的な斜視図である。
図12】別の実施形態に係るCoSの例示的な斜視図である。
図13】別の実施形態に係るCoSの例示的な斜視図である。
図14】別の実施形態に係るレーザダイオードモジュールを作製するための例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
チップオンサブマウント(CoS)モジュールの実施形態の図面および説明は、明確化のため、典型的な車両システムに見られる多くのその他の要素を取り除きながら、明確な理解に関連する要素を示すために簡略化されていると理解すべきである。当業者は、本発明を実施するにあたって、その他の要素および/またはステップが望ましく、かつ/または必要であると認識するであろう。しかしながら、かかる要素およびステップは当技術分野で周知であるため、また、かかる要素およびステップは、本発明の理解を深めるものではないため、かかる要素およびステップの考察は本明細書では行わない。
【0009】
本明細書に記載の非限定的な実施形態はCoSモジュールに関する。CoSモジュールは、本特許請求の範囲および精神の範囲内にとどまりつつ、様々な応用および用途に対して修正され得る。本明細書に記載され、および/または図面に示された実施形態および変形例は、一例として提示されているに過ぎず、その範囲および精神に関しては限定していない。本明細書の記載は、例えば材料系を含め、CoSモジュールのあらゆる実施形態に適用され得る。
【0010】
これから図面を参照してCoSモジュールを説明するが、そのいくつかの図にわたって、類似の参照番号が類似の要素を指している。本明細書に記載の実施形態は、レーザスキャニングデバイスを含む様々なデバイスにおいて使用され得るCoSモジュールを提供する。CoSは、便宜上、光学部品がレーザダイオードであるレーザダイオードモジュールである。その他の光学部品を使用することができる。
【0011】
本明細書に記載のレーザダイオードモジュールの実施形態は、高さが正確な配置を有し、または必要とし、c高さ(もしくはz高さまたは光の放射に対して垂直な高さ)の要求事項を最小限にしたパッケージ設計に広く配置可能である。例えば、本明細書に記載のレーザダイオードモジュールは、例えばリードフレームなどの半導体パッケージに容易に取り付けられて接続され得る。本明細書に記載のレーザダイオードモジュールの実施形態は、その他の電気部品および光学部品に対する電気的接続性および熱的接続性をもたらし、パッシブアライメント技術および大規模な試験およびバーンインに対応している。例えば、レーザダイオードモジュールによって提供され、および/またはレーザダイオードモジュールによって使用可能になるフィデューシャルは、むき出しであり、可視であり、かつ視覚システムによる検出が容易である。これにより、光路において、電気部品および光学部品などのその他の部品に対するレーザダイオードモジュールのパッシブアライメントが可能になる。さらに、このレーザダイオードモジュールは、プロセスの自動化、容量の増大、および大量生産に対応している。
【0012】
一般に、これらのレーザダイオードモジュールの実施形態は、電気的接続性を提供するためにレーザダイオードモジュールの底面上に二つの接続点またはパッドを有し、一部のレーザダイオードモジュールの実施形態では、レーザダイオードモジュールからの放熱を行う第三のパッドを有する、電気的接続部および熱的接続部を有することができる。第三のパッドは、接地として使用することもできる。底面の使用により、接着剤またははんだの垂れ、漏れまたは滴りを防止するように水平面上でのはんだまたは導電性接着剤を施すことを考慮している。底面上へのはんだまたは接着剤の配置は、はんだを加熱することによって、または接着剤が硬化する前に配置することによって、メインパッケージに対してレーザダイオードモジュールを保持、整列、および接着することを考慮している。
【0013】
また、レーザダイオードモジュールの下またはその底面上へのパッドの配置により、パッシブアライメントが可能になる。レーザダイオードモジュールは、レーザベアダイ、例えば、レーザダイオードが、異なる箇所および異なる角度から見えるように設計することができる。具体的には、レーザダイオードは、例えば、リードフレームおよび/またはその他の部品によって被覆されず、またはそれらによって隠されていない。これにより、レーザバー上のフィデューシャルまたは可視性マーカとしてレーザバーのエッジを使用することが可能になる。これらのマーカおよび/またはフィデューシャルにより、非常に短い時間で、例えば1μmの精度またはそれより良い精度で、レーザダイオードモジュールを整列させることができるようになる。
【0014】
本明細書で上記したように、レーザダイオードモジュールは、メインパッケージに電気的かつ熱的に接続することができ、次にそのメインパッケージは、熱を伝達し、必要な電気的接触を行うことになる。したがって、特定の実施形態では、フレックスケーブルおよび/またはコネクタを省略することができる。メインパッケージとしては、例えば、リードフレームまたはインサート成形部品が考えられ、リードまたはインサートは、銅のような導電性材料であろう。これらのリードまたはインサートは、プリント回路基板(PCB)上に直接的にはんだパッド上に配置することができる。かかるレーザダイオードモジュールの実施形態は、PCB接続のための金ワイヤボンディング工程を排除し、それにより、例えば、サイクルタイムを改善し、機材コストを削減する。
【0015】
レーザダイオードモジュールの下またはその底面上へのパッドの配置により、例えば、一つの側に接続パッドを有することにより、試験およびバーンインが容易になる。レーザダイオードモジュールを大量にバーンインするために、レーザダイオードモジュールは、多数のレーザが同じ方向に放射するように、ラックに配置される必要がある場合がある。かかるラックは、何百ものレーザダイオードモジュールを一列に支持し、それらを一体的に、例えば、ポゴピンで接続することができる。これは、レーザバーと同じレーザダイオードモジュールの側にはない接続パッドを有することによって、より容易に達成することができる。
【0016】
一般に、本明細書にて下記に説明するように、電気的接続性および熱的接続性の要求事項を満足し、パッシブアライメントに備え、大規模な試験およびバーンインに備える多数のレーザダイオードモジュールの実施形態を提供することができる。例えば、本明細書で以下に示すように、めっき面はL字形、四分円形を有することができ、または包み込む設計を用いることができる。さらに、レーザダイオードまたはレーザバーを底面めっきまたは底面パッドに接続するためにバイアを使用することができる。その結果、このレーザダイオードモジュールおよびめっきは、レーザダイオードの取付配置および較正に対して非常に柔軟になる。その結果、レーザダイオードの取り付け、ワイヤボンディングおよびバーンインを含むいくつかの工程を行うために汎用の設備を使用することができる。
【0017】
本明細書に記載のレーザダイオードモジュールの実施形態は、レーザ投射モジュールを参照して考察されるが、これらのレーザダイオードモジュールの実施形態は、携帯電話機、ラップトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータおよびその他の類似のデバイスにおいて使用することもでき、これらは全て非限定的な例である。
【0018】
図1は、一実施形態に係るレーザ投射モジュール100の三次元の斜視図である。レーザ投射モジュール100は、カバー105と、カバー105を固定するためのカバーリードフレーム106と、カバー105の外側に構成された外側リードフレーム部107およびカバー105の内側に構成された内側リードフレーム部109を有するリードフレームとを含むことができる。一実施形態において、外側リードフレーム部107および内側リードフレーム部109は、例えば、ニッケル‐パラジウム‐金(NiPdAu)めっきを備える銅リードフレームを含むことができる。内側リードフレーム部109は、CoS例えば、レーザダイオードモジュール115に結合されたフレーム部を有する蛇行フレームとして構成することができる。レーザダイオードモジュール115は、めっきサブマウント120およびレーザダイオード125を含むことができる。一実施形態において、レーザダイオードモジュール115は、例えば、内側リードフレーム部109の、図2に示すダイ取付パッド(DAP)部に付着させることができる。
【0019】
レーザダイオード125およびめっきサブマウント120は、ワイヤボンディング(図示せず)を介して内側リードフレーム部109に電気的に接続することができ、例えば、表面実装、接着剤、および/または当業者には既知のその他の取付機構を介してレーザ投射モジュール100に対して結合され、または付着し、または取り付けられることができる。
【0020】
レーザ投射モジュール100には、限定するものではないが、低温グルー、速硬化グルー、および/またはUV硬化グルーなどの接着剤を介してレンズ130を結合または付着することができる。当業者に既知のその他の取付機構を使用することもできる。レンズ130は、レーザダイオード125からプリズム135への放射光を透過するように構成され、プリズム135は、次に、回折光学素子140および光学カバー145を通してレーザ投射モジュール100の外部領域へ光を反射する。回折光学素子140および光学カバー145はカバー105に結合または付着することができ、次にそのカバー105は、カバーベース155に結合または付着することができる。
【0021】
回折光学素子140は、光学カバー145から空間を空けることができ、この空間は、これらの二つの要素を分離するカバーの出っ張り150によって画定することができ、回折光学素子140は、カバーの出っ張り150の底部に接着することができ、光学カバー145は、カバーの出っ張り150の上部に据えて結合することができる。一実施形態において、光学カバー145および/またはレンズ130は、ガラスのような光学材料を含むことができる。その他の例示的な実施形態では、光学カバー145は、プラスチック材料またはポリマー材料を含むことができ、さらに、用途に応じて、適当な光学コーティングを含むことができる。回折光学素子140は、プリズム135からの光をパターン化して分配または無作為に分配するために干渉および回折によって作用する薄い位相素子として構成することができ、バイナリまたはアナログの位相分布を有するように構成することができる。回折光学素子140は、回折レンズ、ビームスプリッタ(スポットアレイ)、回折ディフューザ、および集光板を含むことができるがそれらに限定されない。回折レンズは、例えば、従来のレンズシステムにおける素子の数を減少し、色収差を補正する際の特殊材料の使用を軽減するために使用することができる。回折レンズは、奥行きと高さの合計がλ/(n-1)に等しい極薄の素子として構成することができ、λは動作波長であり、nは屈折率である。回折レンズは、レンズのエッジに向かって細くなっていく一連のゾーンからなることができる。
【0022】
特定の実施形態では、プリズム135は、光を屈折させる平らな研磨面を備える透明な光学素子として構成することができる。プリズム135の平らな面のうちの少なくとも二面は、互いの間に角度を有することができ、三角形の底面および矩形の側面を有する三角プリズムなどの幾何学的形状を含むことができる。プリズム135は、それが設計される対象となる波長を透過する任意の材料から作製することができ、例えば、ガラス、プラスチックおよび蛍石を含むがそれらに限定されない。
【0023】
一部の例示的な実施形態では、レーザ投射モジュール100は、スマートフォンなどの小さなデバイスまたは携帯デバイスに使用されるように小型化することができる。一例において、いくつかの部品の寸法(H×L×W)は次のようにすることができ、レーザダイオード125は、寸法(0.14mm×1.0mm×0.225mm)を有し、めっきサブマウント120は、寸法(2.80mm×1.60mm×2.60mm)を有し、これらは全て非限定的な一例である。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態に係る、プリズム形状とともにサブマウントを利用するレーザ投射モジュール200の側面図である。レーザ投射モジュール200は、カバー205と、カバー205内に構成された内側リードフレーム部209を有するリードフレームとを含むことができる。めっきサブマウント220およびレーザダイオード225を含むレーザダイオードモジュール215は、レーザ投射モジュール組立体200の空洞230内に構成することができる。レーザダイオードモジュール215は、DAP部235、またはリードフレーム209のその他の適当な部分に接着することができる。レーザダイオード225から放射した光は、レンズ240を通ってプリズム245に入射することができ、プリズム245は、回折光学素子250および光学カバー255を通してレーザ投射モジュール組立体200の外部領域へ光を反射する。回折光学素子250は、カバーの出っ張り260によって光学カバー255から空間を空けることができる。
【0025】
図3は、図2の実施形態と一致するレーザ投射モジュール300の例示的な平面図であり、レーザダイオードモジュール305およびレンズ310は、エリア315内で結合または付着することができる。また、本明細書にて上記のように、外側リードフレーム部320、内側リードフレーム部325、およびエンドレールリードフレーム330が図示されている。レーザダイオードモジュール305は、めっきサブマウント340上に取り付けられたレーザダイオード335を含む。レーザダイオードモジュール305は、レンズ310に向かって光を放射する。
【0026】
図4は、本発明の一実施形態に係るレーザダイオードモジュール400の例示的な斜視図である。レーザダイオードモジュール400は、めっきサブマウント410に付着したレーザダイオード405を含むことができる。めっきサブマウント410は、例えば、アルミニウムニッケル(AlNi)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ、セラミックおよびその他の適当な基板材料から作製することができるサブマウントブロック415を含むことができる。サブマウントブロック415は、例えば、上面、底面、および複数の側面を有する矩形のブロックが可能である。もっとも、その他の適当な形状を使用することができる。めっきサブマウント410のこの実施形態では、サブマウントブロック415の上面、第一の側面、第二の側面の一部、および底面の一部は、正極板または導電膜420でめっきまたは塗装することができ、この上面、第一の側面、第二の側面の一部、および底面の一部は接続されている。第二の側面の別の部分および底面の別の部分は、負極板または導電膜425でめっきまたは塗装することができ、その第二の側面の別の部分と底面の別の部分は接続されている。正極板または導電膜420および負極板または導電膜425は、例えば、ニッケル‐金(NiAu)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金(Au)、スズ、パラジウム、チタンおよびその他の適当な材料から作製することができ、当業者には既知の技術を使用してサブマウントブロック415に付着させることができる。例示的な一実施形態では、この導電膜または導電板は、約0.025mm未満の厚みが可能である。
【0027】
レーザダイオード405は、当業者には既知の技術を使用して、第二の側面の前記一部上の正極板または導電膜420に接続または結合させることができる。図示の実施形態では、レーザダイオード405は、めっきサブマウント410に対して垂直に取り付けることができる。便宜上、レーザダイオード405などの部品を正極板または導電膜420に付着させるために、金‐スズ(AuSn)はんだを使用することができる。レーザダイオード405は、例えば、ワイヤボンド430を使用して、第二の側面の前記別の部分上の負極板または導電膜425に接続または結合することができる。レーザダイオードモジュール400は、さらに、レーザダイオードモジュール400からの熱を、例えばヒートシンク(図示せず)に放散するために、底面の別の部分上にサーマルパッド435を含むことができる。一実施形態では、サーマルパッド435は、リードフレームの一部でよい。サーマルパッド435は、NiPd、またはNiAuめっき銅、またはNiPdAuの堆積から作製することができる。本明細書に記載のレーザダイオードモジュールの実施形態は、サーマルパッドを含んでも含まなくてもよい。
【0028】
図5Aは、図4のレーザダイオードモジュール400の例示的な側面図であり、図5Bはその例示的な底面図である。本明細書にて上記したように、レーザダイオードモジュール400は、めっきサブマウント410に付着したレーザダイオード405を含むことができる。めっきサブマウント410は、正極板または導電膜420および負極板または導電膜425でめっきまたは塗装することができるサブマウントブロック415を含むことができる。レーザダイオード405は、当業者には既知の技術を使用して正極板または導電膜420に接続または結合することができ、ワイヤボンド430を使用して負極板または導電膜425に接続または結合することができる。また、サーマルパッド435が示されている。
【0029】
図6Aは、図4のレーザダイオードモジュール400の別の例示的な側面図であり、図6Bはその例示的な正面図であり、図6Cはその別の例示的な底面図である。本明細書にて上記したように、レーザダイオードモジュール400は、めっきサブマウント410に付着したレーザダイオード405を含むことができる。めっきサブマウント410は、正極板または導電膜420および負極板または導電膜425でめっきまたは塗装することができるサブマウントブロック415を含むことができる。レーザダイオード405は、当業者には既知の技術を使用して正極板または導電膜420に接続または結合することができ、ワイヤボンド430を使用して負極板または導電膜425に接続または結合することができる。また、サーマルパッド435が示されている。便宜上、図6Aから図6Cは、レーザダイオードモジュール400に関する例示的な寸法を提供している。
【0030】
図7Aおよび図7Bは、本発明の別の実施形態に係る、めっきサブマウント710を有するレーザダイオードモジュール700を示す。レーザダイオードモジュール700は、サブマウントブロック715を含むめっきサブマウント710に付着した、レーザダイオード705を含む。サブマウントブロック715の上面、一つの側面の一部、および底面の一部は、正極板または導電膜720でめっきまたは塗装することができ、この上面と一つの側面のこの一部は接続されている。この側面の別の部分と底面の別の部分は、負極板または導電膜725でめっきまたは塗装することができ、この側面のこの別の部分と底面のこの別の部分は接続されている。レーザダイオード705は、当業者に既知の技術を使用して、側面の前記一部上の正極板または導電膜720に接続または結合することができる。レーザダイオード705は、ワイヤボンド730を使用して、側面の前記別の部分上の負極板または導電膜725に接続または結合することができる。レーザダイオードモジュール700および具体的にはめっきサブマウント710は、上面の正極板720と底面の正極板720の間の電気的接続を容易にするために、またはそれらの間の電気的接続を提供するために、バイア740をさらに含むことができる。図7Cは、図7Aのレーザダイオードモジュールの例示的な側面図であり、図7Dはその例示的な平面図であり、図7Eはその例示的な底面図であり、図7Fはその例示的な正面図である。便宜上、図7Cから図7Fは、レーザダイオードモジュール700に関する例示的な寸法を提供している。
【0031】
図8Aおよび図8Bは、本発明の別の実施形態に係る、めっきサブマウント810を有するレーザダイオードモジュール800を示す。レーザダイオードモジュール800は、サブマウントブロック815を含むめっきサブマウント810に付着した、レーザダイオード805を含むことができる。サブマウントブロック815の一つの側面の一部および底面の一部は、正極板または導電膜820でめっきまたは塗装することができる。この側面の別の部分と底面の別の部分は、負極板または導電膜825でめっきまたは塗装することができ、この側面のこの別の部分と底面の別の部分は接続されている。レーザダイオード805は、当業者に既知の技術を使用して、側面の前記一部上の正極板または導電膜820に接続または結合することができる。レーザダイオード805は、ワイヤボンド830を使用して側面の前記別の部分上の負極板または導電膜825に接続または結合することができる。レーザダイオードモジュール800は、さらに、レーザダイオードモジュール800からの熱を、例えばヒートシンク(図示せず)に放散するために、底面の別の部分上にサーマルパッド835を含むことができる。レーザダイオードモジュール800および具体的にはめっきサブマウント810は、側面の正極板820と底面の正極板820の間の電気的接続を容易にするために、またはそれらの間の電気的接続を提供するために、バイア840をさらに含むことができる。
【0032】
図9Aから図9Dは、本発明の一実施形態に係る、めっきサブマウント910を有するレーザダイオードモジュール900を示す。レーザダイオードモジュール900は、サブマウントブロック915を含むことができるめっきサブマウント910に付着した、レーザダイオード905を含むことができる。サブマウントブロック915の一つの側面の一部および底面の一部は、正極板または導電膜920でめっきまたは塗装することができ、この側面の別の部分とこの底面の別の部分は、負極板または導電膜925でめっきまたは塗装することができる。レーザダイオード905は、当業者に既知の技術を使用して、側面の前記一部上の正極板または導電膜920に接続または結合することができる。レーザダイオード905は、ワイヤボンド930を使用して、側面の前記別の部分上の負極板または導電膜925に接続または結合することができる。レーザダイオードモジュール900および具体的にはめっきサブマウント910は、さらに、側面の正極板920と底面の正極板920の間の電気的接続を容易にするまたはそれらの間の電気的接続を提供するためのバイア940と、側面の負極板925と底面の負極板925の間の電気的接続を容易にするまたはそれらの間の電気的接続を提供するためのバイア945を含むことができる。図9Eは、図9Aのレーザダイオードモジュール900の例示的な側断面図であり、図9Fはその例示的な正面図であり、図9Gはその例示的な平面図であり、図9Hはその例示的な底面図である。便宜上、図9Cから図9Fは、レーザダイオードモジュール900に関する例示的な寸法を提供している。
【0033】
図9Fに示すように、めっき、例えば、サブマウントブロック915上の側面の正極板920の配置に関してはプルバックがあってよい。すなわち、このめっきは、サブマウントブロック915のエッジの所定の距離の範囲内にあるべきである。一実施形態において、このプルバックは、10マイクロメートル以下とすることができる。別の実施形態では、このプルバックは約0.175mmとすることができる。
【0034】
図10は、本発明の一実施形態に係る、めっきサブマウント1010を有するレーザダイオードモジュール1000の例示的な斜視図である。レーザダイオードモジュール1000は、サブマウントブロック1015を含むことができるめっきサブマウント1010に付着した、レーザダイオード1005を含むことができる。サブマウントブロック1015の一つの側面の一部および底面の一部は、正極板または導電膜1020でめっきまたは塗装することができ、この側面のこの一部と底面のこの一部は接続されている。この側面の別の部分と底面の別の部分は、負極板または導電膜1025でめっきまたは塗装することができ、この側面のこの別の部分と底面のこの別の部分は接続されている。レーザダイオード1005は、当業者に既知の技術を使用して、側面の前記一部上の正極板または導電膜1020に接続または結合することができる。レーザダイオード1005は、ワイヤボンド1030を使用して、側面の前記別の部分上の負極板または導電膜1025に接続または結合することができる。
【0035】
図11は、本発明の一実施形態に係る、めっきサブマウント1110を有するレーザダイオードモジュール1100の例示的な斜視図である。レーザダイオードモジュール1100は、サブマウントブロック1115を含むことができるめっきサブマウント1110に付着した、レーザダイオード1105を含むことができる。サブマウントブロック1115の一つの側面の一部、第二の側面の一部、および底面の一部は、正極板または導電膜1120でめっきまたは塗装することができ、一つの側面のこの一部、第二の側面のこの一部、および底面のこの一部は接続されている。この側面の別の部分、低い方の上面の一部、第三の側面の一部、および底面の一部は、負極板または導電膜1125でめっきまたは塗装することができ、この側面のこの別の部分、低い方の上面のこの一部、第三の側面のこの一部、および底面のこの一部は接続されている。レーザダイオード1105は、当業者に既知の技術を使用して、正極板または導電膜1120に接続または結合することができる。レーザダイオード1105は、ワイヤボンド1130を使用して、負極板または導電膜1125に接続または結合することができる。
【0036】
図12は、本発明の一実施形態に係る、めっきサブマウント1210を有するレーザダイオードモジュール1200の例示的な斜視図である。レーザダイオードモジュール1200は、サブマウントブロック1215を含むことができるCoSモジュールのめっきサブマウント1210に付着した、レーザダイオード1205を含むことができる。サブマウントブロック1215の一つの側面の一部および底面の一部は、正極板または導電膜1220でめっきまたは塗装することができる。底面の一部は、負極板または導電膜1225でめっきまたは塗装することができる。レーザダイオード1205は、当業者に既知の技術を使用して、正極板または導電膜1220に接続または結合することができる。側面の正極板1220と底面の正極板1220の間の電気的接続を容易にするために、またはそれらの間の電気的接続を提供するために、トレース1240を使用することができる。レーザダイオード1205と底面の負極板または導電膜1225の間の電気的接続を容易にするために、またはそれらの間の電気的接続を提供するために、別のトレース1245を使用することができる。
【0037】
図13は、本発明の一実施形態に係る、めっきサブマウント1310を有するレーザダイオードモジュール1300の例示的な斜視図である。レーザダイオードモジュール1300は、サブマウントブロック1315を含むことができるめっきサブマウント1310に付着し得る、レーザダイオード1305を含むことができる。サブマウントブロック1315の高い方すなわち第一の上面の一部、一つの側面の一部、および底面の一部は、正極板または導電膜1320でめっきまたは塗装することができ、この高い方すなわち第一の上面と一つの側面のこの一部は接続されている。この側面の別の部分、低い方すなわち第二の上面、および底面の別の部分は、負極板または導電膜1325でめっきまたは塗装することができ、この側面のこの別の部分と低い方すなわち第二の上面は接続されている。レーザダイオード1305は、当業者に既知の技術を使用して、側面の前記一部上の正極板または導電膜1320に接続または結合することができる。レーザダイオード1305は、ワイヤボンド1330を使用して、側面の前記別の部分上の負極板または導電膜1325に接続または結合することができる。レーザダイオードモジュール1300および具体的にはめっきサブマウント1310は、さらに、高い方すなわち第一の上面の正極板1320と底面の正極板1320の間の電気的接続を容易にするまたはそれらの間の電気的接続を提供するためのバイア1340と、低い方すなわち第二の上面の負極板1325と底面の負極板1325の間の電気的接続を容易にするまたはそれらの間の電気的接続を提供するためのバイア1345を含むことができる。
【0038】
図14は、本発明の一実施形態に係るレーザダイオードモジュールを作製するための例示的な最上位のフローチャートを示す。CoSモジュールを提供することができる(1405)。めっきサブマウントを作製するために、当業者には既知の技術を使用して、サブマウントに正極板および負極板を付着させることができる(1410)。次に、はんだまたは導電性エポキシを使用して、レーザダイオードの正極側(底面)を、めっきサブマウントの正極板に付着させることができる(1415)。レーザダイオードの負極側(上面)を、めっきサブマウントの負極板にワイヤボンディングすることができる(1420)。これにより、CoSモジュール、例えば、レーザダイオードモジュールを作製する。次に、このCoS、例えば、レーザダイオードモジュールに対して、バーンイン試験を行うことができる(1425)。次に、このCoS、例えば、レーザダイオードモジュールは、例えば、レーザ投射モジュールなどの筐体に付着させることができる(1430)。
【0039】
本明細書に記載の実施形態は、正極板に付着させ、負極板にワイヤボンディングしたレーザダイオードを説明しているが、その他の実施形態は、例えば、負極板に付着させ、正極板にワイヤボンディングしたレーザダイオードを有することができる。
【0040】
本明細書に記載の実施形態は、便宜上、電極に付着したレーザダイオードを説明しているが、その他の実施形態は、電極に付着したその他の光学部品または電気光学部品を有することができる。
【0041】
一般に、レーザダイオードモジュールは、上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントを含む。一つの側面の第一の部分、上面、および底面の第一の部分には正極板を付着させ、この一つの側面のこの正極板が付着した第一の部分とこの正極板が付着した上面は相互に接続されている。コネクタは、この正極板が付着した上面を、前記底面の前記正極板が付着した第一の部分に電気的に接続するように構成される。前記一つの側面の第二の部分および前記底面の第二の部分には負極板を付着させ、この一つの側面のこの負極板が付着した第二の部分とこの底面のこの負極板が付着した第二の部分は相互に接続されている。レーザダイオードは、前記一つの側面の前記正極板が付着した第一の部分に付着し、前記一つの側面の前記負極板が付着した第二の部分に接続される。一実施形態では、前記コネクタは、正極板が付着した第二の側面である。別の実施形態では、このコネクタはバイアである。一実施形態では、レーザダイオードモジュールは、底面の第三の部分上にサーマルパッドを含む。一実施形態では、レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、一つの側面の前記負極板が付着した第二の部分に接続される。
【0042】
一般に、デバイスは、上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントを含む。このデバイスは、さらに、第一の側面のめっきした第一の部分および底面のめっきした第一の部分を含む正極を含む。このデバイスは、さらに、前記第一の側面の前記めっきした第一の部分と前記底面の前記めっきした第一の部分を電気的に接続するように構成されたコネクタを含む。このデバイスは、さらに、前記第一の側面のめっきした第二の部分および前記底面のめっきした第二の部分を含む負極を含む。このデバイスは、さらに、前記第一の側面の前記めっきした第一の部分に付着しかつ前記第一の側面の前記めっきした第二の部分に接続されたレーザダイオードを含む。一実施形態では、前記正極は、さらに、第一の側面の前記めっきした第一の部分に接続された、めっきした上面を含み、前記コネクタは、めっきした第二の側面である。一実施形態では、前記コネクタはバイアである。一実施形態では、前記コネクタは、第一の側面の前記めっきした第一の部分に接続された、めっきした上面であり、このめっきした上面を前記底面の前記めっきした第一の部分に接続するバイアである。一実施形態では、前記コネクタは、めっきした第二の側面である。一実施形態では、前記コネクタは、前記第一の側面のめっきした第三の部分である。一実施形態では、当該デバイスは、さらに、前記底面の第三の部分上にサーマルパッドを含む。一実施形態では、前記レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、前記第一の側面の前記めっきした第二の部分に接続される。一実施形態では、前記負極は、さらに、前記第一の側面の前記めっきした第二の部分に接続された、めっきした第二の上面と、前記底面の前記めっきした第二の部分に接続された、めっきした第四の側面とを含む。
【0043】
一般に、レーザダイオードモジュールを作製する方法は、上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントを提供するステップと、一つの側面の第一の部分、前記上面、および前記底面の第一の部分に第一の電極板を付着させるステップと、コネクタを用いて、前記第一の電極が付着した上面を前記底面の前記第一の電極板が付着した第一の部分に接続するステップと、前記一つの側面の第二の部分および前記底面の第二の部分に第二の電極板を付着させるステップと、前記一つの側面の前記第一の電極板が付着した第一の部分に光学部品を付着させるステップと、この光学部品を前記一つの側面の前記第二の電極板が付着した第二の部分に接続するステップとを含み、前記第一の電極板は一つの極性を有し、前記第二の電極板は別の極性を有する。一実施形態では、前記コネクタは、第一の電極板が付着した第二の側面である。一実施形態では、前記コネクタはバイアである。一実施形態では、当該方法は、さらに、前記底面の第三の部分上にサーマルパッドを付着させるステップを含む。一実施形態では、前記光学部品は、ワイヤボンディングを介して、前記一つの側面の前記第二の電極板が付着した第二の部分に接続される。一実施形態では、前記光学部品はレーザダイオードである。
【0044】
提供される方法は、適用可能な範囲で、汎用コンピュータ、プロセッサ、またはプロセッサコアにおいて実施することができる。適当なプロセッサとしては、一例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する一つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意のその他の種類の集積回路(IC)および/またはステートマシンを含む。かかるプロセッサは、ネットリストを含む処理されたハードウェア記述言語(HDL)命令およびその他の中間データ(コンピュータ可読媒体上に記憶することができる命令)の結果を使用して製造工程を構成することによって製造することができる。かかる処理の結果は、マスクワークとすることができ、そのマスクワークは、次に、本実施形態の態様を実施するプロセッサを製造するために半導体製造工程で使用される。
【0045】
本明細書にて提供される方法またはフローチャートは、適用可能な範囲で、汎用コンピュータまたはプロセッサが実行するためのコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD-ROMディスクおよびデジタル多目的ディスク(DVD)などの光媒体が挙げられる。
【0046】
本発明は、上記の実施形態に限定されず、次の特許請求の範囲内のあらゆる全ての実施形態を包含すると理解すべきである。さらに、本出願の特徴および要素は、例示的な実施形態では特定の組み合わせで説明されているが、各特徴または要素は、単独で、すなわち例示的な実施形態のその他の特徴および要素を有さないで、または本出願のその他の特徴および要素の有無にかかわらず様々な組み合わせで使用することができる。
【0047】
本開示の精神および様々な原理から実質的に逸脱せずに、本開示の上述した実施の形態に、多くの変更および改変を行うことができる。そのような改変および変更の全ては、本開示の範囲内に含まれ、以下の特許請求の範囲により保護されることが意図されている。例えば、本開示の様々な特徴は、以下の実施態様にしたがって、組み合わされることがある。
【0048】
[実施態様1]
上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントと、
一つの側面の第一の部分、前記上面、および前記底面の第一の部分に取り付けられた正極板であって、前記一つの側面の該正極板を取り付けた第一の部分と該正極板を取り付けた上面が電気的に相互に接続された正極板と、
前記正極板を取り付けた上面を、前記底面の前記正極板を取り付けた第一の部分に電気的に結合するコネクタと、
前記一つの側面の第二の部分および前記底面の第二の部分に取り付けられた負極板であって、前記一つの側面の該負極板を取り付けた第二の部分と前記底面の該負極板を取り付けた第二の部分とが電気的に相互に接続された負極板と、
前記一つの側面の前記正極板を取り付けた第一の部分に取り付けられ、前記一つの側面の前記負極板を取り付けた第二の部分に接続されたレーザダイオードと
を含むレーザダイオードモジュール。
【0049】
[実施態様2]
前記コネクタは、正極板を取り付けた第二の側面である、実施態様1に記載のレーザダイオードモジュール。
【0050】
[実施態様3]
前記コネクタはバイアである、実施態様1に記載のレーザダイオードモジュール。
【0051】
[実施態様4]
前記底面の第三の部分上にサーマルパッド
をさらに含む、実施態様1に記載のレーザダイオードモジュール。
【0052】
[実施態様5]
前記レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、前記一つの側面の前記負極板を取り付けた第二の部分に接続される、実施態様1に記載のレーザダイオードモジュール。
【0053】
[実施態様6]
上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントと、
第一の側面のめっきした第一の部分および前記底面のめっきした第一の部分を含む正極と、
前記第一の側面の前記めっきした第一の部分および前記底面の前記めっきした第一の部分を電気的に結合するコネクタと、
前記第一の側面のめっきした第二の部分および前記底面のめっきした第二の部分を含む負極と、
前記一つの側面の前記めっきした第一の部分に取り付けられ、前記一つの側面の前記めっきした第二の部分に接続されたレーザダイオードと
を含むデバイス。
【0054】
[実施態様7]
前記正極は、前記第一の側面の前記めっきした第一の部分に電気的に結合された、めっきした上面をさらに含み、前記コネクタはめっきした第二の側面である、実施態様6に記載のデバイス。
【0055】
[実施態様8]
前記コネクタはバイアである、実施態様6に記載のデバイス。
【0056】
[実施態様9]
前記コネクタは、
前記第一の側面の前記めっきした第一の部分に電気的に結合された、めっきした上面、および
該めっきした上面を前記底面のめっきした第一の部分に接続するバイア
である、実施態様6に記載のデバイス。
【0057】
[実施態様10]
前記コネクタは、めっきした第二の側面である、実施態様6に記載のデバイス。
【0058】
[実施態様11]
前記コネクタは、前記第一の側面のめっきした第三の部分である、実施態様6に記載のデバイス。
【0059】
[実施態様12]
前記底面の第三の部分上にサーマルパッド
をさらに含む、実施態様6に記載のデバイス。
【0060】
[実施態様13]
前記レーザダイオードは、ワイヤボンディングを介して、前記第一の側面の前記めっきした第二の部分に接続される、実施態様6に記載のデバイス。
【0061】
[実施態様14]
前記負極は、前記第一の側面の前記めっきした第二の部分に電気的に結合された、めっきした第二の上面と、前記底面の前記めっきした第二の部分に電気的に結合された、めっきした第四の側面とをさらに含む、実施態様6に記載のデバイス。
【0062】
[実施態様15]
レーザダイオードモジュールを作製する方法であって、
上面、底面、および複数の側面を有するサブマウントを提供するステップと、
一つの側面の第一の部分、前記上面、および前記底面の第一の部分に第一の電極板を取り付けるステップと、
コネクタを用いて、前記第一の電極板を取り付けた上面を、前記底面の前記第一の電極板を取り付けた第一の部分に電気的に接続するステップと、
前記一つの側面の第二の部分および前記底面の第二の部分に第二の電極板を取り付けるステップと、
前記一つの側面の前記第一の電極板を取り付けた第一の部分に光学部品を取り付けるステップと、
該光学部品を、前記一つの側面の前記第二の電極板を取り付けた第二の部分に接続するステップと
を含み、前記第一の電極板は一つの極性を有し、前記第二の電極板は別の極性を有する、方法。
【0063】
[実施態様16]
前記コネクタは、第一の電極板を取り付けた第二の側面である、実施態様15に記載の方法。
【0064】
[実施態様17]
前記コネクタはバイアである、実施態様15に記載の方法。
【0065】
[実施態様18]
前記底面の第三の部分上にサーマルパッドを取り付けるステップ
をさらに含む、実施態様15に記載の方法。
【0066】
[実施態様19]
前記光学部品は、ワイヤボンディングを介して、前記一つの側面の前記第二の電極板を取り付けた第二の部分に接続される、実施態様15に記載の方法。
【0067】
[実施態様20]
前記光学部品はレーザダイオードである、実施態様15に記載の方法。
【符号の説明】
【0068】
100、200、300 レーザ投射モジュール
105、205 カバー
106 カバーリードフレーム
107、320 外側リードフレーム部
109、209、325 内側リードフレーム部
115、215、305、400、700、800、900、1000、1100、1200、1300 レーザダイオードモジュール
120、220、340、410、710、810、910、1010、1110、1210、1310 サブマウント
125、225、335、405、705、805、905、1005、1105、1205、1305 レーザダイオード
130、240、310 レンズ
135、245 プリズム
140、250 回折光学素子
145、255 光学カバー
150、260 カバーの出っ張り
155 カバーベース
230 空洞
235 DAP部
315 エリア
330 エンドレールリードフレーム
415、715、815、915、1015、1115、1215、1315 サブマウントブロック
420、720、820、920、1020、1120、1220、1320 正極板または導電膜
425、725、825、925、1025、1125、1225、1325 負極板または導電膜
430、730、830、930、1030、1130、1330 ワイヤボンド
435、835 サーマルパッド
740、840、940、945、1340、1345 バイア
1240、1245 トレース
1405、1410、1415、1420、1425、1430 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図9H
図10
図11
図12
図13
図14