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  • 特開-資格更新管理システム 図1
  • 特開-資格更新管理システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133652
(43)【公開日】2022-09-14
(54)【発明の名称】資格更新管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220907BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021032452
(22)【出願日】2021-03-02
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】518343741
【氏名又は名称】株式会社アステッキ
(74)【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】岩谷 嘉仁
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】より簡便に資格の有効期間の更新を可能とする資格更新管理システムを提供することである。
【解決手段】資格更新管理システム10は、資格の有効期間を更新するために課された研修の受講管理を行って前記有効期間の更新を行う資格更新管理システム10であって、資格を有するユーザが受講すべき研修が表示された中からユーザが受講を希望する研修を選択する受講研修選択部12と、受講研修選択部12により選択した研修の受講を終了した後にポイントを加算する受講ポイント加算部14と、受講ポイント加算部14が加算したポイントの累計が所定の閾値以上となったときにユーザの資格の有効期間を更新する有効期間更新部16と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
資格の有効期間を更新するために課された研修の受講管理を行って前記有効期間の更新を行う資格更新管理システムであって、
前記資格を有するユーザが受講すべき前記研修が表示された中から前記ユーザが受講を希望する前記研修を選択する受講研修選択部と、
前記受講研修選択部により選択した前記研修の受講を終了した後にポイントを加算する受講ポイント加算部と、
前記受講ポイント加算部が加算した前記ポイントの累計が所定の閾値以上となったときに前記ユーザの前記資格の前記有効期間を更新する有効期間更新部と、
を備えたことを特徴とする資格更新管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の資格更新管理システムにおいて、
前記ユーザが前記研修を受講している姿を撮影し、前記撮影された映像に基づいて前記ユーザが正しく受講できているか否かを判断する監視カメラ部を備え、
前記受講ポイント加算部は、前記監視カメラ部によって前記受講をしていないと判断された場合に前記ポイントを加算しないことを特徴とする資格更新管理システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の資格更新管理システムにおいて、
前記ユーザが前記研修を受講している途中に前記ユーザに対して質問を投げかけ、該質問に対する前記ユーザからの回答に基づいて前記ユーザが正しく受講できているか否かを判断する質問確認部を備え、
前記受講ポイント加算部は、前記質問確認部によって前記受講をしていないと判断された場合に前記ポイントを加算しないことを特徴とする資格更新管理システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の資格更新管理システムにおいて、
前記ユーザが前記研修を受講している途中に前記ユーザが投げかけた質問に対する回答を前記ユーザに送付する質問回答部と、
前記質問回答部における前記ユーザが投げかけた前記質問と該質問に対する前記回答を前記ユーザが他人に共有し、該共有に対する前記他人からの評価に基づいて前記ポイントを加算する評価加算部と、
を備え、
前記有効期間更新部は、前記受講ポイント加算部及び前記評価加算部により加算された前記ポイントの累計に基づいて前記有効期間を更新することを特徴とする資格更新管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資格更新管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、国家資格や民間資格などの様々な資格が存在する。資格によっては、スキルの向上などを目的として、一定の期間内に一定数の研修を受けることを条件として、資格の有効期間を延長するなどがなされている。
【0003】
本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、イントラネットに接続される受講者端末を介して企業内研修を行う企業内研修管理システムであって、ウェブ上に受講案内を公開して前記受講者端末を介して選択された研修プログラムの受講申込を受付ける受講申込受付手段と、前記受講申込に対する上長承認、もしくは研修主催部門の承認を、ワークフローを用いて得、受講申込確定を行う受講申込承認手段と、受講確定後、あらかじめ用意されたその研修プログラムを実行し、その実行結果を受講履歴データベースに反映させる受講履歴管理手段と、前記受講履歴データベースに記録された個人別受講内容と、基幹システムのデータベースとを連携させ、セキュリティ管理、人事勤労管理、人材育成管理のいずれか一つに活用する受講履歴活用手段と、を備えたことを特徴とする企業内研修管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-86578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、研修を受けると研修修了証などが発行され、必要な単位数の取得を終えると研修修了証などとともに資格の更新申請などがなされていたが、紙などで提出して人が目視などでチェックすることで確認していたため、大きな負担となっていた。
【0006】
本発明の目的は、より簡便に資格の有効期間の更新を可能とする資格更新管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る資格更新管理システムは、資格の有効期間を更新するために課された研修の受講管理を行って前記有効期間の更新を行う資格更新管理システムであって、前記資格を有するユーザが受講すべき前記研修が表示された中から前記ユーザが受講を希望する前記研修を選択する受講研修選択部と、前記受講研修選択部により選択した前記研修の受講を終了した後にポイントを加算する受講ポイント加算部と、前記受講ポイント加算部が加算した前記ポイントの累計が所定の閾値以上となったときに前記ユーザの前記資格の前記有効期間を更新する有効期間更新部と、を備えたことを特徴とします。
【0008】
また、本発明に係る資格更新管理システムにおいて、前記ユーザが前記研修を受講している姿を撮影し、前記撮影された映像に基づいて前記ユーザが正しく受講できているか否かを判断する監視カメラ部を備え、前記受講ポイント加算部は、前記監視カメラ部によって前記受講をしていないと判断された場合に前記ポイントを加算しないことが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る資格更新管理システムにおいて、前記ユーザが前記研修を受講している途中に前記ユーザに対して質問を投げかけ、該質問に対する前記ユーザからの回答に基づいて前記ユーザが正しく受講できているか否かを判断する質問確認部を備え、前記受講ポイント加算部は、前記質問確認部によって前記受講をしていないと判断された場合に前記ポイントを加算しないことが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る資格更新管理システムにおいて、前記ユーザが前記研修を受講している途中に前記ユーザが投げかけた質問に対する回答を前記ユーザに送付する質問回答部と、前記質問回答部における前記ユーザが投げかけた前記質問と該質問に対する前記回答を前記ユーザが他人に共有し、該共有に対する前記他人からの評価に基づいて前記ポイントを加算する評価加算部と、を備え、前記有効期間更新部は、前記受講ポイント加算部及び前記評価加算部により加算された前記ポイントの累計に基づいて前記有効期間を更新することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、より簡便に資格の有効期間の更新をすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る実施形態の資格更新管理システムを示す図である。
図2】本発明に係る実施形態の資格更新管理システムにおいて携帯端末に表示される画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0014】
図1は、本発明に係る実施形態の資格更新管理システム10を示す図である。図2は、本発明に係る実施形態の資格更新管理システム10において携帯端末4に表示される画面の例を示す図である。
【0015】
資格更新管理システム10は、資格保持者(ユーザ)に対して、資格の有効期間を更新するために課された研修の受講管理を行って、資格の有効期間の更新を行うシステムである。
【0016】
資格更新管理システム10は、受講研修選択部12と、受講ポイント加算部14と、有効期間更新部16と、監視カメラ部18と、質問確認部20と、質問回答部22と、評価加算部24とを備える。
【0017】
資格更新管理システム10は、ネットワーク2を介して、ユーザの携帯端末4などに接続されている。ここでは、携帯端末4は、スマートフォンやタブレット端末であるものとして説明するが、例えば、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0018】
ここで、資格者(ユーザ)は、資格更新管理システム10に会員登録する情報として、名前、生年月日、職種、勤務先、性別、メールアドレス、TELなどの情報を入力するが、もちろん、これらの全てを入力する必要はなく、また、追加の情報を入力するようにしてもよい。
【0019】
なお、会員情報として、図2(a)に示されるように、氏名、生年月日、性別などが表示され、資格名や現在の単位数を表示させることができる。また、図2(b)に示されるように、単位取得に関する詳細な履歴や申し済みの研修などを表示させることができ、図2(c)に示されるように、研修終了時に発行される認定書(修了証)を表示させることも出来る。
【0020】
受講研修選択部12は、資格を有するユーザが受講すべき研修が表示された中からユーザが受講を希望する研修を選択する機能を有する。ユーザは、受講研修選択部12の機能を用いて研修一覧の中からユーザが受講する研修を選択し、研修に関する必要な費用の支払いなどの手続きを行った後、研修を受講することが可能となる。
【0021】
受講ポイント加算部14は、受講研修選択部12により選択した研修の受講を修了した後にポイントを加算する機能を有する。具体的には、携帯端末4を用いて、受講研修選択部12の機能を用いて、受講する研修を選択し、必要な費用についての決済を終えた後で、オンラインで研修の動画を視聴することができ、この動画について視聴を終えた段階で所定のポイント(単位)が付与される。
【0022】
受講ポイント加算部14は、監視カメラ部18によって受講をしていないと判断された場合にポイント(単位)を加算しない。また、受講ポイント加算部14は、質問確認部20によって受講をしていないと判断された場合にポイント(単位)を加算しない。
【0023】
有効期間更新部16は、受講ポイント加算部14及び評価加算部24が加算したポイントの累計が所定の閾値以上となったときにユーザの資格の有効期間を更新する機能を有する。有効期間更新部16は、例えば、資格の更新をするために、5年間の間で70単位の単位数の取得が必要である場合は、70単位(ポイント)を超えた段階で、自動的に更新の手続きを行う。
【0024】
監視カメラ部18は、ユーザが研修を受講している姿を撮影し、撮影された映像に基づいてユーザが正しく受講できているか否かを判断する機能を有する。ここで、監視カメラ部18は、携帯端末4がカメラ機能付きの端末である場合には、このカメラを用いて、資格者(ユーザ)が研修を受講している様子を撮影し、撮影した動画が例えばユーザが眠っていた場合や、席を外して写っていない場合は、受講していないと判断する。
【0025】
質問確認部20は、ユーザが研修を受講している途中にユーザに対して質問を投げかけ、該質問に対するユーザからの回答に基づいてユーザが正しく受講できているか否かを判断する機能を有する。
【0026】
質問確認部20は、ユーザが携帯端末4を用いて動画を視聴している間に、システム側からユーザに対して問題や質問を出し、これに対する回答は文字入力させる場合や携帯端末4の画面のタッチセンサなどを用いて回答することができ、回答がない場合には受講していないと判断する。当該質問は、人工知能(AI)などを用いて実現することが可能である。
【0027】
質問回答部22は、ユーザが研修を受講している途中にユーザが投げかけた質問に対する回答をユーザに送付する機能を有する。
【0028】
質問回答部22は、ユーザが携帯端末4を用いて動画を視聴している間に、画面の一部に質問欄を表示させ、例えば、動画中に出てくる不明な単語や内容について随時質問を入力し、当該質問に対する答えを自動的に回答する。当該回答は、人工知能(AI)などを用いて実現することが可能である。
【0029】
評価加算部24は、質問回答部22におけるユーザが投げかけた質問と当該質問に対する回答をユーザが他人に共有し、当該共有に対する他人からの評価に基づいてポイントを加算する機能を有する。
【0030】
評価加算部24は、質問確認部20を利用した投げかけた質問と回答例についてシェア機能を使用して、他のユーザに共有させることができる。これにより、質問したユーザだけでなく、他のユーザのスキルアップにもつながる。
【0031】
ユーザがシェアした内容が、他のユーザにとっても役立つような内容の場合は、他のユーザは、例えば、5段階の評価をつけることができ、この評価に応じてポイント(単位)を付与することが出来る。
【0032】
続いて、上記構成の資格更新管理システム10の作用について説明する。従来、国家資格や民間資格など様々な資格が存在する。資格に関するスキルアップなどの観点から、資格には一定の有効期間を設けて、所定の期間内に一定数の研修を受けた人のみに有効期間を更新する制度を設けていることがある。
【0033】
一般的に、研修を申し込み、研修会場に足を運んで研修を受けると研修修了証などが発行される。様々な研修を受けて、所定の単位数を取得すると資格の更新申請などがなされていたが、研修修了証や証明書などを紙で提出して人が目視などでチェックすることで確認していたため、大きな負担となっていた。このような課題に対し、本発明は顕著な効果を発揮する。
【0034】
最初に、資格者(ユーザ)は、会員情報を入力すると、このユーザが資格の有効期間を更新するために受講すべき研修の一覧表が表示される。
【0035】
この一覧の中からユーザは自分が受講したい、または、受講すべき研修を選択し、研修の受講に必要な費用の支払いを終えた後に、研修をオンライン受講することが可能となる。
【0036】
オンライン受講で全ての動画の視聴を終えると、研修を修了した旨の修了書や認定書が発行され、当該研修に対応するポイント(単位)が、当該ユーザに付与される。
【0037】
このポイント(単位)が加算されていって、資格の有効期間の更新に必要な単位を超えると、自動的に有効期間が更新される。
【0038】
なお、ここでは、オンライン受講の場合について説明したが、もちろん、従来のようにセミナー会場で研修を受講してもよい。ユーザがセミナー会場での研修の受講を選び決済などを完了し、研修を受講すると、二次元コードなどが表示される修了書や認定書が発行され、これを二次元コードリーダなどで読み取ることで、当該ユーザのポイント(単位)が加算されるようにしてもよい。
【0039】
従来、資格の維持のために必要な研修は、セミナー会場などで受講し、紙の修了証などが発行されて、必要な単位数がそろった段階で更新の申請がなされ、人手による確認がなされていた。このような確認作業は、工数がかかり、大きな負担となっていた。
【0040】
しかしながら、資格更新管理システム10によれば、ユーザが研修を受講した後、自動的に単位が付与され、必要単位数を満たした場合に自動的に更新されているため、簡便に資格の更新手続きを行うことが可能となる。
【0041】
オンライン受講は便利な反面、動画を再生しっぱなしで、実際には講義内容を全く聞いていないような場合も考え得る。このような課題に対し、資格更新管理システム10によれば、携帯端末4のカメラなどを活用し、ユーザがきちんと受講できているか、あるいは、なりすましなどの不正がないかどうかを確認することができる。
【0042】
監視カメラ部18の機能により、ユーザが正しく受講できていないと判断された場合には、ポイント(単位)が付与されないため、ユーザの不正などを防ぐことができるという利点がある。
【0043】
また、監視カメラ部18以外にも質問確認部20の機能により、ユーザが研修を受講している途中にユーザに対して質問を投げかけられ、該質問に対するユーザからの回答に基づいてユーザが正しく受講できているか否かが判断される。これにより、ユーザの不正などを防ぐことができる。
【0044】
さらに、質問回答部22及び評価加算部24の機能により、ユーザが質問した内容を積極的にシェアして高評価が得られた場合にポイント(単位)が加算されるため、ユーザ自身も研修をしっかり受けようとするモチベーションが高まるとともに、他のユーザのスキルアップにもつながるため、資格者全体のスキルアップにつなげることが出来るという顕著な効果を奏する。
【符号の説明】
【0045】
2 ネットワーク、4 携帯端末、10 資格更新管理システム、12 受講研修選択部、14 受講ポイント加算部、16 有効期間更新部、18 監視カメラ部、20 質問確認部、22 質問回答部、24 評価加算部。
図1
図2