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  • 特開-ラゲッジボードカバー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133754
(43)【公開日】2022-09-14
(54)【発明の名称】ラゲッジボードカバー
(51)【国際特許分類】
   B60R 5/04 20060101AFI20220907BHJP
【FI】
B60R5/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021032630
(22)【出願日】2021-03-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】591162136
【氏名又は名称】サンショウ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】藤村 泰生
【テーマコード(参考)】
3D022
【Fターム(参考)】
3D022BA04
3D022BB01
3D022BC09
(57)【要約】
【課題】ラゲッジボードを適切に覆うことができるラゲッジボードカバーを提供する。
【解決手段】ラゲッジボードカバー1は、ラゲッジボード2を内側に収納してその全体を覆う袋状のカバー本体11と、このカバー本体11の開口部13を閉状態に維持する面ファスナー12とを備える。カバー本体11は、ラゲッジボード2を出し入れするための開口部13を裏面側に有する。カバー本体11は、木目調の意匠を付した意匠面を表面側に有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のラゲッジボードを覆うラゲッジボードカバーであって、
前記ラゲッジボードが収納され、この収納されたラゲッジボードを覆うカバー本体を備える
ことを特徴とするラゲッジボードカバー。
【請求項2】
前記カバー本体は、前記ラゲッジボードの全体を覆う
ことを特徴とする請求項1記載のラゲッジボードカバー。
【請求項3】
前記カバー本体は、袋状に形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載のラゲッジボードカバー。
【請求項4】
前記カバー本体は、前記ラゲッジボードを出し入れするための開口部を裏面側に有する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載のラゲッジボードカバー。
【請求項5】
前記カバー本体の前記開口部を閉状態に維持する維持手段を備える
ことを特徴とする請求項4記載のラゲッジボードカバー。
【請求項6】
前記カバー本体は、少なくとも表面側に意匠面を有する
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載のラゲッジボードカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のラゲッジボードを覆うラゲッジボードカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載されたラゲッジマット(自動車用ラゲッジルームマット)が知られている。このラゲッジマットは、車両である自動車の後部に設けられた荷物室(後部座席の後方スペース)の床部を構成する平板状のラゲッジボードの上面上に載置され、これにより当該ラゲッジボードの上面を覆って保護する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】意匠登録第1502727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ラゲッジマットをラゲッジボードの上面上に単に載置しただけでは、例えば重い荷物等を荷物室に入れようとした場合には、ラゲッジマットが位置ずれし易い。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ラゲッジボードを適切に覆うことができるラゲッジボードカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るラゲッジボードカバーは、車両のラゲッジボードを覆うラゲッジボードカバーであって、前記ラゲッジボードが収納され、この収納されたラゲッジボードを覆うカバー本体を備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ラゲッジボードを適切に覆うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態に係るラゲッジボードカバーとこれを被せるラゲッジボードを示す裏面側斜視図である。
図2】同上ラゲッジボードカバーの表面図である。
図3】同上ラゲッジボードカバーの裏面図である。
図4】同上ラゲッジボードカバーの取付方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施の形態について図1ないし図4を参照して説明する。
【0010】
図中において、1は車両用のラゲッジボードカバーで、このラゲッジボードカバー1は、車両である自動車に用いられる車両用のラゲッジボード2を覆うものである。
【0011】
車両用のラゲッジボード(ラゲージボード)2は、自動車の後部の荷物室、すなわち例えば後部座席3の後方に位置する荷物室4の床部を構成する平板状の板状部材である。
【0012】
このラゲッジボード2は、自動車の車体の後部に設けられたボード取付部5に対して着脱可能(嵌脱可能)なもので、当該ボード取付部5に嵌合して取り付けられることにより、物品収納室(スペアタイヤや工具等の物品を収納するためのスペース)6の上面開口部7を閉鎖する。つまり、ラゲッジボード2は、車体の後部下側の物品収納室6の上蓋として機能する。
【0013】
また、ラゲッジボード2には、左右方向に長手方向を有する取手用の孔部10が設けられている。このため、その孔部10を利用してラゲッジボード2を車体のボード取付部5から容易に取り外すことが可能である。
【0014】
車両用のラゲッジボードカバー1は、平板状のラゲッジボード2が内側に出し入れ可能に収納され、この収納されたラゲッジボード2の全体(略全体を含む)を覆う袋状のカバー本体11と、このカバー本体11に設けられ、当該カバー本体11の開口部(ラゲッジボード出入用の開口部)13を閉状態に維持する維持手段である面ファスナー12とを備えている。
【0015】
カバー本体11は、例えば可撓性を有するシート状の部材(更に例えば伸縮性やクッション性等があってもよい)からなるもので、当該カバー本体11の内側空間部14に対してラゲッジボード2を出し入れするための開口部13を裏面側に有する袋状に形成されている。
【0016】
具体的には、可撓性を有した柔軟な変形可能なカバー本体11は、板状のラゲッジボード2に対応する平坦な袋状のもので、そのラゲッジボード2と同じ大きさ(略同じ大きさを含む)に形成されており、ラゲッジボード2の裏面と対向する裏面側に長手状の開口部13が設けられている。
【0017】
つまり、カバー本体11は、ラゲッジボード2の全体を覆う平坦な袋状の本体部15と、この本体部15の裏面側に設けられた左右方向長手状をなす開閉可能な開口部13と、本体部15の内側(内部)に設けられ、開状態の開口部13と連通する内側空間部14とを有している。
【0018】
ここで、カバー本体11の本体部(本体部材)15は、シート状の表面側部分21と、これと対向するシート状の裏面側部分22とを有し、この裏面側部分22の前端近傍に左右方向長手状の開口部13がカバー本体11の全幅にわたって形成されている。なお、表面側部分21及び裏面側部分22は、それぞれの周端部(4つの辺部)が全長にわたって互いに接続されて本体部15が袋状となっている。
【0019】
そして、表面側部分21は、例えば図2に示すように、木目調の意匠(デザイン)が施された意匠面23を表面に有している。つまり、カバー本体11は、車体後部の荷物室4に露出する側である表面側に意匠面23を有している。なお、表面側部分21は、例えばカーペット状のものでもよく、クッション性を有していてもよい。
【0020】
また、裏面側部分22は、それぞれシート状に形成された前側の第1裏面部24と後側の第2裏面部25とで構成され、これら第1裏面部24と第2裏面部25との間に長手状の開口部13が形成されている。この開口部13の左右方向長さ寸法は、ラゲッジボード2の左右方向長さ寸法と等しい。さらに、第1裏面部24の左右方向中央部には、ラゲッジボード2の孔部10と対向(連通)する凹状の切欠部26が開口部13に連続して設けられている。
【0021】
また一方、カバー本体11は、本体部15の前端から前方に突出する突出部(例えば摘まみ部)16を有している。この突出部16は、例えば帯状部材17によって環状に形成されている。
【0022】
面ファスナー12は、カバー本体11の本体部15の裏面側部分22の第1裏面部24の後端部(第2裏面部との対向端部)に設けられた複数の一方側係合部材31と、カバー本体11の本体部15の裏面側部分22の第2裏面部25の前端部(第1裏面部との対向端部)に設けられ、一方側係合部材31と係脱可能に係合する複数の他方側係合部材32とを有している。各係合部材31,32は、左右方向に長手方向を有する帯状に形成されている。
【0023】
一方側係合部材31及び他方側係合部材32のうちいずれか一方、すなわち例えば一方側係合部材31は、フック状に起毛された雄係合面部(雄面ファスナー部)33を有し、かつ、一方側係合部材31及び他方側係合部材32のうちいずれか他方、すなわち例えば他方側係合部材32は、ループ状に密集して起毛された雌係合面部(雌面ファスナー部)34を有している。
【0024】
そして、カバー本体11の開口部13は、雄係合面部33と雌係合面部34との係合によって閉鎖され、かつ、その係合の解除によって開口する。つまり、雄係合面部33と雌係合面部34とが互いに係合することにより、カバー本体11の開口部13の閉状態が維持される。なお、例えば雄雌が逆で一方側係合部材31が雌係合面部34を有しかつ他方側係合部材32が雄係合面部33を有した構成等でもよい。
【0025】
次に、ラゲッジボードカバー1の取付方法(使用方法)について説明する。
【0026】
まず、図4(a)に示すように、自動車の後部座席3の後方の荷物室4の床部となっているラゲッジボード2を車体のボード取付部5から取り外す。
【0027】
次いで、図4(b)に示すように、面ファスナー12の両係合部材31,32の係合を解除して、ラゲッジボードカバー1のカバー本体11の裏側の開口部13を開口させる。
【0028】
続いて、図4(c)及び(d)に示すように、ラゲッジボード2を開状態の開口部13からカバー本体11の本体部15内に挿入して内側空間部14に収納する。つまり、ラゲッジボード2にラゲッジボードカバー1を被せる。
【0029】
そして、図4(e)に示すように、カバー本体11の裏面側部分22の第1裏面部24でラゲッジボード2の裏面の前端側を覆い、その後、面ファスナー12の両係合部材31,32を互いに係合させて開口部13を閉鎖する。この開口部13の閉状態は、面ファスナー12によって維持される。こうして、ラゲッジボードカバー1がラゲッジボード2に対して略密着した状態となって、ラゲッジボード2の全体が袋形状のラゲッジボードカバー1で覆われる。
【0030】
次いで、図4(f)に示すように、木目調の意匠面23が上を向くように、ラゲッジボード2を収納したラゲッジボードカバー1を180度反転させる。
【0031】
続いて、図4(g)及び図4(h)に示すように、ラゲッジボードカバー1を被せたラゲッジボード2をもとのボード取付部5に嵌め込むようにして取り付ける。
【0032】
つまり、カバー本体11の意匠面23を上にしてボード取付部5の形状に合わせて当該ラゲッジボード2を復元して荷物室4の床部に戻す。言い換えると、カバー本体11は、ラゲッジボード2を収納した状態で、ラゲッジボード取付部であるボード取付部(ボード取付位置)5に取り付けられて設置(装着)される。なお、例えば物品収納室6内の物品を使うために、当該ラゲッジボード2をボード取付部5から取り外す場合には、荷物室4に露出したカバー本体11の突出部16を利用することが可能である。
【0033】
そして、ラゲッジボードカバー1によれば、従来の置くだけのラゲッジマットとは異なり、使用時に位置ずれすることがなく、ラゲッジボード2を適切に覆うことができ、よって、ラゲッジボード2を傷や汚れ等から適切に保護できる。
【0034】
また、ラゲッジボードカバー1のカバー本体11は、ラゲッジボード2の全体を覆うため、ラゲッジボード2の全体を適切に保護できる。
【0035】
さらに、カバー本体11の裏面側の開口部13を閉状態に維持する維持手段である面ファスナー12を備えるため、開口部13が不用意に開口するのを適切に防止できる。
【0036】
また、カバー本体11は、少なくとも表面側にデザイン面である意匠面23を有するため、自動車の車内の意匠性の向上を図ることができる。
【0037】
なお、ラゲッジボードカバーのカバー本体は、ラゲッジボードの全体(全部)を覆うものには限定されず、例えばラゲッジボードの一部(少なくとも表面側部分を含む一部)のみを覆うものでもよい。具体的には、例えばカバー本体は、ラゲッジボードを出し入れするための常時開口した比較的大きな開口部を裏面側に有する袋状に形成された構成等でもよい。
【0038】
また、カバー本体の材質(素材)は任意であり、例えば織物、編み物、不織布等の布を用いたものや、天然皮革、合成皮革等の皮革を用いたもの等でもよく、また、ゴムや樹脂等の弾性部材で構成してもよい。
【0039】
さらに、カバー本体の意匠面は、木目調の意匠が施されたものには限定されず、意匠は任意であり、例えばカーボン調、石目調等の模様や色彩を付したものでもよい。例えば車内のデザインに応じた統一性のある意匠を施してもよく、また、意匠面をカバー本体の表裏面に設けてリバーシブルな構成とすることも可能である。
【0040】
また、カバー本体の開口部を閉状態に維持する維持手段は、面ファスナーには限定されず、例えばスライドファスナーでもよく、ボタンやスナップボタン等でもよい。
【0041】
さらに、ラゲッジボードを挿入可能な開口部は、カバー本体の裏面側に設けることが好ましいが、その位置には限定されず、例えば表面側に設けてもよく、周端部に設けてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 ラゲッジボードカバー
2 ラゲッジボード
11 カバー本体
12 維持手段である面ファスナー
13 開口部
23 意匠面
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のラゲッジボードを覆うラゲッジボードカバーであって、
前記ラゲッジボードが収納され、この収納されたラゲッジボードを覆うカバー本体を備え
前記カバー本体は、前記ラゲッジボードを出し入れするための開口部を裏面側に有する
ことを特徴とするラゲッジボードカバー。
【請求項2】
前記カバー本体は、前記ラゲッジボードの全体を覆う
ことを特徴とする請求項1記載のラゲッジボードカバー。
【請求項3】
前記カバー本体は、袋状に形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載のラゲッジボードカバー。
【請求項4】
前記カバー本体の前記開口部を閉状態に維持する維持手段を備える
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載のラゲッジボードカバー。
【請求項5】
前記カバー本体は、少なくとも表面側に意匠面を有する
ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一記載のラゲッジボードカバー。