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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022133813
(43)【公開日】2022-09-14
(54)【発明の名称】印刷システムおよび印刷方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20220907BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20220907BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
G06F3/12 360
G06F3/12 317
G06F3/12 351
G06F3/12 331
B41J29/00 H
B41J29/38 201
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021032715
(22)【出願日】2021-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100104695
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 明宏
(74)【代理人】
【識別番号】100114247
【氏名又は名称】奥田 邦廣
(74)【代理人】
【識別番号】100148459
【弁理士】
【氏名又は名称】河本 悟
(72)【発明者】
【氏名】西出 浩
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AS06
2C061BB10
2C061CK01
2C061CK04
2C061HJ02
2C061HJ04
2C061HJ06
2C061HK19
2C061HK23
2C061HN15
(57)【要約】
【課題】後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性を高めることのできる印刷システムを実現する。
【解決手段】印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムに、複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分け部320と、各ジョブについて印刷に要する1セットあたりの印刷所要時間PTを算出する印刷所要時間算出部330と、後加工機での1セットの処理に少なくとも必要な時間である最小加工時間MTよりも印刷所要時間PTの方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定部340と、同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして標準ジョブ(短尺ジョブとして定められなかったジョブ)をグループ化したジョブグループJGと短尺ジョブをグループ化したジョブグループJGとを生成するジョブグループ生成部350とが設けられる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムであって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分け部と、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出部と、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定部と、
前記ジョブ振り分け部によって同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化した第1タイプのジョブグループを生成するとともに前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した第2タイプのジョブグループを生成するジョブグループ生成部と
を備えることを特徴とする、印刷システム。
【請求項2】
前記印刷機には、設定可能な印刷速度として、第1速度と、前記第1速度よりも低い速度である第2速度とが用意され、
前記第1タイプのジョブグループの印刷速度は前記第1速度に設定され、
前記第2タイプのジョブグループの印刷速度は前記第2速度に設定されることを特徴とする、請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記第1タイプのジョブグループに基づく印刷後の印刷媒体は、前記第1速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られ、
前記第2タイプのジョブグループに基づく印刷後の印刷媒体は、前記第2速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られることを特徴とする、請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記印刷所要時間算出部は、処理対象のジョブについての前記印刷製本ジョブ情報と1シート分の印刷媒体上におけるページの配置位置を特定するための情報を含む複数の台割テンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられている台割テンプレートに含まれる情報とに基づいて前記処理対象のジョブについての1セットあたりの印刷長を算出し、印刷速度を含む印刷条件を定めた複数のジョブテンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられているジョブテンプレートに設定されている印刷速度で前記印刷長を除することによって前記処理対象のジョブについての前記印刷所要時間を算出することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記印刷所要時間算出部は、前記印刷製本ジョブ情報に含まれているページ数の情報と前記台割テンプレートに含まれているシート長の情報および1シートに割り付けられるページ数の情報とに基づいて、前記印刷長を算出することを特徴とする、請求項4に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記ジョブグループ生成部は、前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められなかったジョブに基づく印刷が前記印刷所要時間の長さの昇順で実行されるよう前記第1タイプのジョブグループを生成し、前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められたジョブに基づく印刷が前記印刷所要時間の長さの昇順で実行されるよう前記第2タイプのジョブグループを生成することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項7】
複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムであって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分け部と、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出部と、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定部と、
前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められたジョブをまとめた短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをまとめた標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、もしくは、前記標準ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、前記ジョブ振り分け部によって同じグループに振り分けられた複数のジョブをグループ化したジョブグループを生成するジョブグループ生成部と
を備えることを特徴とする、印刷システム。
【請求項8】
前記ジョブグループ生成部は、前記短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、前記ジョブグループを生成することを特徴とする、請求項7に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記印刷機には、設定可能な印刷速度として、第1速度と、前記第1速度よりも低い速度である第2速度とが用意され、
前記印刷機は、印刷の実行中に印刷速度を前記第2速度から前記第1速度に変更する加速手段を備えることを特徴とする、請求項8に記載の印刷システム。
【請求項10】
前記印刷機の印刷速度が前記第1速度に設定されているときには、印刷後の印刷媒体は前記第1速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られ、
前記印刷機の印刷速度が前記第2速度に設定されているときには、印刷後の印刷媒体は前記第2速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られることを特徴とする、請求項9に記載の印刷システム。
【請求項11】
前記ジョブグループ生成部は、前記ジョブ振り分け部によって同じグループに振り分けられた複数のジョブに基づく印刷が前記印刷所要時間の長さの昇順で実行されるよう、前記ジョブグループを生成することを特徴とする、請求項8から10までのいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項12】
前記印刷所要時間算出部は、処理対象のジョブについての前記印刷製本ジョブ情報と1シート分の印刷媒体上におけるページの配置位置を特定するための情報を含む複数の台割テンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられている台割テンプレートに含まれる情報とに基づいて前記処理対象のジョブについての1セットあたりの印刷長を算出し、印刷速度を含む印刷条件を定めた複数のジョブテンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられているジョブテンプレートに設定されている印刷速度で前記印刷長を除することによって前記処理対象のジョブについての前記印刷所要時間を算出することを特徴とする、請求項7から11までのいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項13】
前記印刷所要時間算出部は、前記印刷製本ジョブ情報に含まれているページ数の情報と前記台割テンプレートに含まれているシート長の情報および1シートに割り付けられるページ数の情報とに基づいて、前記印刷長を算出することを特徴とする、請求項12に記載の印刷システム。
【請求項14】
複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムにおける印刷方法であって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分けステップと、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出ステップと、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定ステップと、
前記ジョブ振り分けステップで同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化した第1タイプのジョブグループを生成するとともに前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した第2タイプのジョブグループを生成するジョブグループ生成ステップと
を含むことを特徴とする、印刷方法。
【請求項15】
複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムにおける印刷方法であって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分けステップと、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出ステップと、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定ステップと、
前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められたジョブをまとめた短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをまとめた標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、もしくは、前記標準ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、前記ジョブ振り分けステップで同じグループに振り分けられた複数のジョブをグループ化したジョブグループを生成するジョブグループ生成ステップと
を含むことを特徴とする、印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システムおよび印刷方法に関し、特に、複数のジョブに基づく連続印刷が可能な印刷機を用いて印刷を行う印刷システムおよび印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、書籍などの印刷製本を行うための装置として、基材に対して印刷を行う印刷機と、印刷後の基材に対して「後加工」と呼ばれる処理を施す後加工機とが知られている。印刷機としては、近年ではデジタル印刷機(例えば、インクジェットプリンタ)の採用が多くなっている。製本用に使用されるデジタル印刷機では、典型的には、ロール紙と呼ばれる長尺帯状の印刷用紙(連続紙)が基材として採用されている。後加工機としては、様々な種類の装置が知られている。例えば、ある印刷製本システムでは、図18に示すように、後加工機として、印刷機42による印刷後の連続紙を指定サイズに切断するシートカッター機431、指定サイズに切断された用紙から折り丁を作成する折り機432、複数の折り丁をまとめる丁合機433、丁合された状態の折り丁群に綴じ加工を施す綴じ機434、および三方断裁を行う断裁機435が使用される。なお、最終成果物の種類によって、使用される後加工機は異なる。
【0003】
ところで、印刷製本に関しては、近年、多品種小ロット生産が行われることが多くなっている。多品種小ロット生産が行われると、少品種大量生産が行われる場合に比べて人の作業が必要となる頻度が高くなる。人の作業が必要になると、コストは増加するし、作業ミスに起因する不良品等の発生確率も高くなる。そこで、近年、印刷から製本までの工程のインライン化が進んでいる。インライン化したシステムによれば、印刷から製本までの工程を一貫して自動的に行うことができる。このため、多品種小ロット生産が行われる場合であっても、作業ミスに起因する不良品等の発生を抑制することができる。また、従来に比較して納期の短縮やコストの低減も可能となる。
【0004】
なお、本発明に関連して、以下の先行技術文献が知られている。特開2010-72313号公報には、画像形成装置と折り装置と製本装置とからなる製本装置システムに関し、製本不良や機器の停止を未然に防ぐ技術が開示されている。また、特開2015-174331号公報には、画像形成装置と後加工装置とからなる画像形成システムに関し、後加工の種類に起因する問題の発生を低減する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-72313号公報
【特許文献2】特開2015-174331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
印刷後の連続紙を元にして製本のための後加工を行う工程に関し、或る1セット(一冊)の処理から次の1セット(一冊)の処理に移行するための切り替え機構には時間的制約がある。例えば図18に示した構成において、丁合機433では1つのブックブロックを作成する毎に経路の切り替えが必要となるが、或る経路での処理の開始時点から別の経路での処理の開始時点までにはある程度の時間間隔が必要である。これに関し、印刷後のロール紙を巻き出し機にセットした状態から後加工機による処理が開始される場合すなわちデジタル印刷機と後加工機とが直接には接続されていない構成(インライン化されていない構成)が採用されている場合には、上記時間的制約があっても、例えば処理対象の多数の書籍のそれぞれのページ数のうちの最小ページ数に基づいて後加工機側での搬送速度を設定することや必要に応じてロール紙の供給を停止することによって、後加工機でのエラーの発生を防ぐことができる。
【0007】
ところが、デジタル印刷機と後加工機とが直接に接続された構成(インライン化された構成)が採用されている場合には、デジタル印刷機での印刷速度に応じて後加工機に用紙が供給されるので、例えばページ数の少ない書籍についての印刷後の用紙が後加工機に供給された際に、用紙の供給速度に当該後加工機での処理が間に合わないことがある。このような場合、後加工機での処理はエラーとなり、デジタル印刷機での印刷処理を停止させる必要がある。これにより、損紙が発生するとともに印刷製本に要する時間が増大する。
【0008】
そこで、インライン化された構成が採用されている場合には、後加工機でエラーが発生することのないような速度でデジタル印刷機での印刷が行われている。これに関し、一般的なデジタル印刷機では、複数の速度から実際の印刷速度を選択することが可能となっている。しかしながら、印刷中に印刷速度を変更すると、印刷品質が低下する。従って、1回の連続印刷が実行される際の処理対象にページ数の多い書籍のジョブとページ数の少ない書籍のジョブとが混在している場合には、ページ数の少ない書籍のジョブを考慮して印刷速度を遅くせざるを得ない。その結果、印刷時間は増大し、生産性が低下する。ところで、後加工機の処理でエラーの発生が予想されるジョブとそれ以外のジョブとを別々の連続印刷として実行する(異なる印刷速度で印刷を行う)ことが考えられる。しかしながら、最終成果物の種類やページ数の異なる膨大な数のジョブの情報が提示されたリストからエラーの発生が予想されるジョブとそれ以外のジョブとの振り分けを目視で行うことは極めて困難な作業である。
【0009】
なお、特開2010-72313号公報および特開2015-174331号公報には、後加工機に関する上記時間的制約については何ら記載されていない。
【0010】
以上のような状況に鑑み、本発明は、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性を高めることのできる印刷システムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明は、複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムであって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分け部と、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出部と、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定部と、
前記ジョブ振り分け部によって同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化した第1タイプのジョブグループを生成するとともに前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した第2タイプのジョブグループを生成するジョブグループ生成部と
を備えることを特徴とする。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、
前記印刷機には、設定可能な印刷速度として、第1速度と、前記第1速度よりも低い速度である第2速度とが用意され、
前記第1タイプのジョブグループの印刷速度は前記第1速度に設定され、
前記第2タイプのジョブグループの印刷速度は前記第2速度に設定されることを特徴とする。
【0013】
第3の発明は、第2の発明において、
前記第1タイプのジョブグループに基づく印刷後の印刷媒体は、前記第1速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られ、
前記第2タイプのジョブグループに基づく印刷後の印刷媒体は、前記第2速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られることを特徴とする。
【0014】
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明において、
前記印刷所要時間算出部は、処理対象のジョブについての前記印刷製本ジョブ情報と1シート分の印刷媒体上におけるページの配置位置を特定するための情報を含む複数の台割テンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられている台割テンプレートに含まれる情報とに基づいて前記処理対象のジョブについての1セットあたりの印刷長を算出し、印刷速度を含む印刷条件を定めた複数のジョブテンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられているジョブテンプレートに設定されている印刷速度で前記印刷長を除することによって前記処理対象のジョブについての前記印刷所要時間を算出することを特徴とする。
【0015】
第5の発明は、第4の発明において、
前記印刷所要時間算出部は、前記印刷製本ジョブ情報に含まれているページ数の情報と前記台割テンプレートに含まれているシート長の情報および1シートに割り付けられるページ数の情報とに基づいて、前記印刷長を算出することを特徴とする。
【0016】
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明において、
前記ジョブグループ生成部は、前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められなかったジョブに基づく印刷が前記印刷所要時間の長さの昇順で実行されるよう前記第1タイプのジョブグループを生成し、前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められたジョブに基づく印刷が前記印刷所要時間の長さの昇順で実行されるよう前記第2タイプのジョブグループを生成することを特徴とする。
【0017】
第7の発明は、複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムであって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分け部と、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出部と、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定部と、
前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められたジョブをまとめた短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ決定部によって前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをまとめた標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、もしくは、前記標準ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、前記ジョブ振り分け部によって同じグループに振り分けられた複数のジョブをグループ化したジョブグループを生成するジョブグループ生成部と
を備えることを特徴とする。
【0018】
第8の発明は、第7の発明において、
前記ジョブグループ生成部は、前記短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、前記ジョブグループを生成することを特徴とする。
【0019】
第9の発明は、第8の発明において、
前記印刷機には、設定可能な印刷速度として、第1速度と、前記第1速度よりも低い速度である第2速度とが用意され、
前記印刷機は、印刷の実行中に印刷速度を前記第2速度から前記第1速度に変更する加速手段を備えることを特徴とする。
【0020】
第10の発明は、第9の発明において、
前記印刷機の印刷速度が前記第1速度に設定されているときには、印刷後の印刷媒体は前記第1速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られ、
前記印刷機の印刷速度が前記第2速度に設定されているときには、印刷後の印刷媒体は前記第2速度で前記印刷機から前記後加工機に直接的に送られることを特徴とする。
【0021】
第11の発明は、第8から第10までのいずれかの発明において、
前記ジョブグループ生成部は、前記ジョブ振り分け部によって同じグループに振り分けられた複数のジョブに基づく印刷が前記印刷所要時間の長さの昇順で実行されるよう、前記ジョブグループを生成することを特徴とする。
【0022】
第12の発明は、第7から第11までのいずれかの発明において、
前記印刷所要時間算出部は、処理対象のジョブについての前記印刷製本ジョブ情報と1シート分の印刷媒体上におけるページの配置位置を特定するための情報を含む複数の台割テンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられている台割テンプレートに含まれる情報とに基づいて前記処理対象のジョブについての1セットあたりの印刷長を算出し、印刷速度を含む印刷条件を定めた複数のジョブテンプレートのうちの前記処理対象のジョブに対応付けられているジョブテンプレートに設定されている印刷速度で前記印刷長を除することによって前記処理対象のジョブについての前記印刷所要時間を算出することを特徴とする。
【0023】
第13の発明は、第12の発明において、
前記印刷所要時間算出部は、前記印刷製本ジョブ情報に含まれているページ数の情報と前記台割テンプレートに含まれているシート長の情報および1シートに割り付けられるページ数の情報とに基づいて、前記印刷長を算出することを特徴とする。
【0024】
第14の発明は、複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムにおける印刷方法であって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分けステップと、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出ステップと、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定ステップと、
前記ジョブ振り分けステップで同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化した第1タイプのジョブグループを生成するとともに前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した第2タイプのジョブグループを生成するジョブグループ生成ステップと
を含むことを特徴とする。
【0025】
第15の発明は、複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムにおける印刷方法であって、
各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分けるジョブ振り分けステップと、
各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する印刷所要時間算出ステップと、
各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める短尺ジョブ決定ステップと、
前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められたジョブをまとめた短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ決定ステップで前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをまとめた標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、もしくは、前記標準ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、前記ジョブ振り分けステップで同じグループに振り分けられた複数のジョブをグループ化したジョブグループを生成するジョブグループ生成ステップと
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
上記第1の発明によれば、各ジョブについて印刷所要時間(印刷を印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間)と最小加工時間(後加工機において1セットの処理に少なくとも必要な時間)とが比較され、最小加工時間よりも印刷所要時間の方が短いジョブが短尺ジョブとして定められる。そして、各ジョブの仕様に基づいて同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化した第1タイプのジョブグループと短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した第2タイプのジョブグループとが生成される。ここで、第2タイプのジョブグループに基づく印刷を低速で実行し第1タイプのジョブグループに基づく印刷を高速で実行することによって、後加工機でのエラーの発生を防止しつつ全体での印刷時間をできる限り短くすることが可能となる。以上のように、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性を高めることのできる印刷システムが実現される。
【0027】
上記第2の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果が得られる。
【0028】
上記第3の発明によれば、後加工機のインライン化が行われている印刷システムにおいて、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性が高められる。
【0029】
上記第4の発明によれば、従来から使用している情報に基づいて容易に印刷所要時間を求めることができる。
【0030】
上記第5の発明によれば、精度良く求められた印刷所要時間と最小加工時間との比較結果に基づいて、各ジョブを短尺ジョブとして定めるか否かが決定される。それ故、より効果的に、後加工機でのエラーの発生を防止しつつ全体での印刷時間をできる限り短くすることが可能となる。
【0031】
上記第6の発明によれば、後加工機において1セット分の厚みの変化が小さくなるので、後加工処理(製本処理)が安定して行われ、高品質の成果物が得られる。
【0032】
上記第7の発明によれば、各ジョブについて印刷所要時間(印刷を印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間)と最小加工時間(後加工機において1セットの処理に少なくとも必要な時間)とが比較され、最小加工時間よりも印刷所要時間の方が短いジョブが短尺ジョブとして定められる。そして、短尺ジョブおよび標準ジョブ(短尺ジョブとして定められなかったジョブ)はそれぞれまとめて印刷されるよう、各ジョブの仕様に基づいて同じグループに振り分けられた複数のジョブからなるジョブグループが生成される。ここで、例えば短尺ジョブ塊(複数の短尺ジョブ)に基づく印刷を低速で実行した後で標準ジョブ塊(複数の標準ジョブ)に基づく印刷を高速で実行することによって、後加工機でのエラーの発生を防止しつつ全体での印刷時間をできる限り短くすることが可能となる。以上のように、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性を高めることのできる印刷システムが実現される。
【0033】
上記第8の発明によれば、上記第7の発明と同様の効果が得られる。
【0034】
上記第9の発明によれば、印刷機を停止させることなく短尺ジョブ塊に基づく印刷を低速で実行し標準ジョブ塊に基づく印刷を高速で実行することが可能となるので、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも顕著に生産性を高めることのできる印刷システムが実現される。
【0035】
上記第10の発明によれば、後加工機のインライン化が行われている印刷システムにおいて、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性が高められる。
【0036】
上記第11の発明によれば、後加工機において1セット分の厚みの変化が小さくなるので、後加工処理(製本処理)が安定して行われ、高品質の成果物が得られる。
【0037】
上記第12の発明によれば、従来から使用している情報に基づいて容易に印刷所要時間を求めることができる。
【0038】
上記第13の発明によれば、精度良く求められた印刷所要時間と最小加工時間との比較結果に基づいて、各ジョブを短尺ジョブとして定めるか否かが決定される。それ故、より効果的に、後加工機でのエラーの発生を防止しつつ全体での印刷時間をできる限り短くすることが可能となる。
【0039】
上記第14の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果が得られる。
【0040】
上記第15の発明によれば、上記第7の発明と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の第1の実施形態における印刷システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】上記第1の実施形態における印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】上記第1の実施形態におけるジョブ管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】上記第1の実施形態におけるジョブ管理システムの機能構成を示すブロック図である。
図5】上記第1の実施形態における全体の処理の流れを示すフローチャートである。
図6】上記第1の実施形態において、振り分け条件の設定についての詳細な手順を示すフローチャートである。
図7】上記第1の実施形態において、グループ化処理についての詳細な手順を示すフローチャートである。
図8】上記第1の実施形態において、印刷所要時間の算出についての詳細な手順を示すフローチャートである。
図9】上記第1の実施形態において、ジョブグループの生成についての詳細な手順を示すフローチャートである。
図10】上記第1の実施形態において、具体例について説明するための図である。
図11】上記第1の実施形態において、具体例について説明するための図である。
図12】上記第1の実施形態において、具体例について説明するための図である。
図13】上記第1の実施形態において、具体例について説明するための図である。
図14】上記第1の実施形態において、具体例について説明するための図である。
図15】本発明の第2の実施形態において、ジョブグループの生成についての詳細な手順を示すフローチャートである。
図16】上記第2の実施形態において、具体例について説明するための図である。
図17】上記第2の実施形態において、具体例について説明するための図である。
図18】後加工機群の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0043】
<1.第1の実施形態>
<1.1 印刷システムの構成>
図1および図2を参照しつつ、第1の実施形態における印刷システム1の構成について説明する。図1は、本実施形態における印刷システム1の概略構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態における印刷システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0044】
図1に示すように、本実施形態における印刷システム1は、印刷業務管理システム2とジョブ管理システム3と複数の印刷製本システム4とによって構成されている。なお、印刷製本が行われる1つのラインが1つの印刷製本システム4に相当する。
【0045】
印刷業務管理システム2は、印刷に関わる業務全体を管理するためのシステムであって、「MIS(Management Information System)」と呼ばれている。なお、本来的には経営のためにコンピュータを用いて情報の処理を行うシステムがMISと呼ばれているが、印刷業界では、印刷機への印刷の指示や印刷の実績の管理のみならず受発注、原価管理、在庫管理などを含む印刷業務全体の管理を行うシステムがMISと呼ばれている。印刷業務管理システム2に対して印刷製本の発注(例えば、ネットワークを介した発注やオペレータによる発注データの入力)がなされると、当該発注に基づくジョブ(印刷製本のジョブ)の仕様に関する情報を含むオーダー情報(印刷製本ジョブ情報)が印刷業務管理システム2からジョブ管理システム3に送信される。
【0046】
ジョブ管理システム3は、印刷製本の発注に応じて生じた複数のジョブについてのオーダー情報を受け取り、複数の印刷製本システム4を用いた印刷製本の処理が効率的に行われるよう、例えば同じ種類のジョブをまとめたりジョブの実行順序を定めるなどジョブの管理を行う。本実施形態においては、複数のジョブをまとめた(グループ化した)ジョブグループがジョブ管理システム3で生成され、ジョブ管理システム3から印刷製本システム4に対してジョブグループに基づき印刷製本の指示を与えることが可能となっている。
【0047】
印刷製本システム4は、ジョブ管理システム3から与えられた印刷製本の指示に基づいて、印刷データの生成、印刷機による印刷、後加工機による後加工など印刷製本に関する一連の処理を行う。なお、図1および図2では複数の印刷製本システム4が印刷システム1に含まれているが、1つだけの印刷製本システム4が印刷システム1に含まれている場合にも本発明を適用することができる。また、以下では、複数の印刷製本システム4のうちの1つの印刷製本システム4に着目する。
【0048】
この印刷システム1は、図2に示すように、印刷業務管理サーバ20とジョブ管理サーバ30と印刷ワークフロー管理サーバ40とRIPサーバ41と印刷機42と後加工機群43と複数のパソコン50とによって構成されている。印刷業務管理サーバ20とジョブ管理サーバ30と印刷ワークフロー管理サーバ40とRIPサーバ41と印刷機42と複数のパソコン50とは、LANなどのネットワーク11によって通信可能に接続されている。印刷機42と後加工機群43とは直接的に接続されている。すなわち、本実施形態では、インライン化された構成が採用されている。なお、印刷ワークフロー管理サーバ40とRIPサーバ41と印刷機42と後加工機群43と1又は複数のパソコン50とによって1つの印刷製本システム4が構成されている。
【0049】
印刷業務管理サーバ20には、印刷業務管理システム2を実現するプログラムがインストールされている。ジョブ管理サーバ30には、ジョブ管理システム3を実現するプログラム(ジョブ管理プログラム)がインストールされている。印刷ワークフロー管理サーバ40には、印刷機42を用いて印刷を行うための一連の処理を管理する印刷ワークフローシステムを実現するプログラムがインストールされている。RIPサーバ41は、入稿データを用いて面付け処理を行うことによって生成されたベクター形式のデータにRIP処理(ラスタライズ処理)を施す。パソコン50は、例えば、ネットワーク11を介して印刷業務管理システム2、ジョブ管理システム3、および印刷ワークフローシステムに対する各種操作を行う。
【0050】
印刷機42は、概略的には、印刷機本体とそのコントローラとによって構成されている。本実施形態においては、印刷機42は、デジタル印刷機(例えば、インクジェットプリンタ)であって、ロール紙に対して連帳印刷を行う。また、印刷機42には設定可能な印刷速度として複数の速度が用意されている。例えば、印刷機42には設定可能な印刷速度として100mpmと50mpmとが用意されている。
【0051】
後加工機群43は、印刷後の用紙(印刷媒体)に対して後加工を施すための複数の後加工機からなる。後加工機群43の構成は特に限定されないが、例えば、図18に示したようにシートカッター機431と折り機432と丁合機433と綴じ機434と断裁機435とによって後加工機群43が構成される。
【0052】
ところで、印刷ワークフローシステムには、入稿データを構成する各ページをシート上にどのように配置するのかを雛型として定義した複数の台割テンプレートが保持されるとともに、印刷を実行する際の印刷速度や使用基材や解像度などの印刷条件を雛型として設定した複数のジョブテンプレートが保持されている。ジョブ管理システム3はそれら複数の台割テンプレートおよび複数のジョブテンプレートの情報を参照可能に構成されており、ジョブ管理システム3において、各ジョブは、複数の台割テンプレートのうちの1つに対応付けられるとともに複数のジョブテンプレートのうちの1つに対応付けられる。
【0053】
<1.2 ジョブ管理サーバのハードウェア構成>
図3は、ジョブ管理サーバ30のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、ジョブ管理サーバ30は、本体380、補助記憶装置391、光ディスクドライブ392、表示部393、キーボード394、およびマウス395などを備えている。本体380は、CPU(プロセッサ)381、メモリ382、第1ディスクインタフェース部383、第2ディスクインタフェース部384、表示制御部385、入力インタフェース部386、およびネットワークインタフェース部387を含んでいる。CPU381、メモリ382、第1ディスクインタフェース部383、第2ディスクインタフェース部384、表示制御部385、入力インタフェース部386、およびネットワークインタフェース部387は、システムバスを介して互いに接続されている。第1ディスクインタフェース部383には補助記憶装置391が接続されている。第2ディスクインタフェース部384には光ディスクドライブ392が接続されている。表示制御部385には、表示部(表示装置)393が接続されている。入力インタフェース部386には、キーボード394およびマウス395が接続されている。ネットワークインタフェース部387にはネットワーク11が接続されている。補助記憶装置391は磁気ディスク装置などである。光ディスクドライブ392には、CD-ROMやDVD-ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての光ディスク12が挿入される。表示部393は液晶ディスプレイなどである。キーボード394およびマウス395は、このジョブ管理サーバ30に対して作業者が指示を入力するために使用される。
【0054】
補助記憶装置391には、ジョブ管理プログラムPが格納されている。CPU381は、補助記憶装置391に格納されたジョブ管理プログラムPをメモリ382に読み出して実行することにより、ジョブ管理システムの各種機能を実現する。メモリ382は、RAMおよびROMを含んでいる。メモリ382は、補助記憶装置391に格納されたジョブ管理プログラムPをCPU381が実行するためのワークエリアとして機能する。なお、ジョブ管理プログラムPは、上記コンピュータ読み取り可能な記録媒体(非一過性の記録媒体)に格納されて提供される。すなわち、ユーザーは、例えば、ジョブ管理プログラムPの記録媒体としての光ディスク12を購入して光ディスクドライブ392に挿入し、光ディスク12からジョブ管理プログラムPを読み出して補助記憶装置391にインストールする。また、これに代えて、ネットワーク11を介して送信されるジョブ管理プログラムPをネットワークインタフェース部387で受信して、それを補助記憶装置391にインストールするようにしてもよい。
【0055】
<1.3 機能構成>
図4は、本実施形態におけるジョブ管理システム3の機能構成を示すブロック図である。このジョブ管理システム3は、振り分け条件設定部310とジョブ振り分け部320と印刷所要時間算出部330と短尺ジョブ決定部340とジョブグループ生成部350とを含んでいる。なお、振り分け条件設定部310は、この印刷システム1による印刷製本処理の実際の運用が開始される前の処理に必要な構成要素であり、ジョブ振り分け部320と印刷所要時間算出部330と短尺ジョブ決定部340とジョブグループ生成部350とは、この印刷システム1による印刷製本処理の実際の運用時の処理に必要な構成要素である。
【0056】
振り分け条件設定部310は、印刷業務管理システム2から送られるオーダー情報ODに基づく複数のジョブを複数のグループに振り分けるための条件(振り分け条件SC)の設定を行う。具体的には、運用時に各ジョブが複数の台割テンプレートFTのうちの1つに対応付けられるとともに複数のジョブテンプレートJTのうちの1つに対応付けられるよう、印刷業務管理システム2からオーダー情報ODとして与えられ得る内容と台割テンプレートFT・ジョブテンプレートJTとの対応付けが行われる。また、後述する短尺ジョブ決定部340での処理に必要な最小加工時間MTの設定が行われる。さらに、短尺ジョブ決定部340によって短尺ジョブとして定められたジョブについての振り分けに関する設定が行われる。これに関し、本実施形態においては、短尺ジョブとして定められたジョブと短尺ジョブとして定められなかったジョブとを異なるジョブグループに振り分ける旨の設定が振り分け条件設定部310によって行われるものと仮定する。
【0057】
ジョブ振り分け部320は、印刷業務管理システム2から送られるオーダー情報(複数のジョブについてのオーダー情報)ODと振り分け条件設定部310によって予め定義されている振り分け条件SCとに基づいて、複数のジョブを複数のグループに振り分ける。具体的には、各ジョブが、振り分け条件SCに基づいて、複数の台割テンプレートFTのうちの1つに対応付けられるとともに複数のジョブテンプレートJTのうちの1つに対応付けられる。これにより、同じ台割テンプレートFTに対応付けられ、かつ、同じジョブテンプレートJTに対応付けられた複数のジョブによって1つのグループが形成される。
【0058】
印刷所要時間算出部330は、オーダー情報ODと各ジョブに対応付けられた台割テンプレートFTおよびジョブテンプレートJTの情報とに基づいて、各ジョブに基づく印刷を対象の印刷機42で実行するのに要する1セットあたりの時間(印刷所要時間PT)を算出する。
【0059】
短尺ジョブ決定部340は、各ジョブについての印刷所要時間PTと振り分け条件設定部310で設定された最小加工時間MTとを比較し、最小加工時間MTよりも印刷所要時間PTの方が短いジョブを短尺ジョブとして定める。ところで、上述したように、後加工を行う工程に関して、或る1セット(一冊)の処理から次の1セット(一冊)の処理に移行するための切り替え機構には時間的制約がある。そこで、後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間が最小加工時間MTとして振り分け条件設定部310で設定されている。
【0060】
ジョブグループ生成部350は、ジョブ振り分け部320による振り分けの結果SRと短尺ジョブ決定部340による処理の結果REとに基づいて、グループ化する複数のジョブを規定したジョブグループJGの生成を行う。具体的には、ジョブグループ生成部350は、ジョブ振り分け部320によって同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、短尺ジョブ決定部340によって短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化して1つのジョブグループJGを生成するとともに短尺ジョブ決定部340によって短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化して別の1つのジョブグループJGを生成する。ジョブグループJGの情報は印刷製本システム4に送られる。以下、短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化したジョブグループJGを「標準ジョブグループ」といい、短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化したジョブグループJGを「短尺ジョブグループ」という。なお、標準ジョブグループによって第1タイプのジョブグループが実現され、短尺ジョブグループによって第2タイプのジョブグループが実現される。
【0061】
<1.4 処理の流れ>
<1.4.1 全体の処理>
図5は、本実施形態における全体の処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態における印刷製本システム4ではRIP処理と印刷機42での印刷処理とを並行して行うオンザフライ方式が採用されているものと仮定する。
【0062】
まず、振り分け条件設定部310によって、上述した振り分け条件SCの設定が行われる(ステップS10)。この振り分け条件SCの設定についての詳しい説明は後述する。なお、このステップS10の処理は印刷製本処理の実際の運用が開始される前に行われる処理であり、実際の運用の際には以下のステップS20からステップS90までの処理が繰り返される。
【0063】
ステップS20では、ジョブ管理システム3が、印刷業務管理システム2から送信されたオーダー情報ODを受信する。なお、このステップS20では複数のオーダー情報ODがまとめてジョブ管理システム3によって受信されるものと仮定する。次に、ステップS20でジョブ管理システム3が受信した複数のオーダー情報ODとステップS10で設定された振り分け条件SCとに基づいて複数のジョブをグループ化してジョブグループJGを生成するグループ化処理が行われる(ステップS30)。このグループ化処理についての詳しい説明は後述する。
【0064】
グループ化処理の終了後、ジョブ管理システム3から印刷に使用する印刷機42を含む印刷製本システム4に対して指示コマンドが与えられる(ステップS40)。このステップS40では、まず、ステップS30で生成されたジョブグループJGに関して、ジョブ管理システム3が対象の印刷製本システム4を構成する印刷ワークフローシステムに対して印刷ジョブを生成するよう指示する。次に、ジョブ管理システム3が対象の印刷機42のオペレータに対して、ステップS30で生成されたジョブグループJGに基づく印刷の実行を指示する。例えば、印刷機42のコントローラあるいは印刷ワークフロー管理サーバ40に、ステップS30で生成されたジョブグループJGに基づく印刷の実行を促す画面が表示される。さらに、短尺ジョブグループに基づく印刷が実行される際の印刷順序の指示がジョブ管理システム3から印刷ワークフローシステムに対して行われる。
【0065】
その後、印刷ワークフローシステムにおいて、ジョブ管理システム3から与えられた指示コマンドに基づいて印刷ジョブが生成される(ステップS50)。これに関し、印刷ワークフローシステムでは、処理対象のジョブグループJGを構成する各ジョブについて、まず、入稿データに問題がないかどうかを検査するプリフライトチェックが行われ、その後、台割テンプレートに従って面付け処理やアクセサリ・バーコードの付加などが行われる。
【0066】
印刷ジョブの生成後、オペレータは、印刷機42のコントローラで処理対象のジョブグループJGを構成する各ジョブの処理状況を確認し、エラーのないジョブについての印刷開始指示を行う(ステップS60)。これにより、印刷対象の各ジョブについて、まずRIP処理が行われ(ステップS70)、次に印刷機42による印刷が実行される(ステップS80)。ところで、本実施形態においては、短尺ジョブグループに含まれるジョブは、標準ジョブグループに対応付けられているジョブテンプレートと比較して印刷速度が低い速度に設定されたジョブテンプレートに対応付けられる。従って、ステップS80では、標準ジョブグループに基づく印刷は比較的高速で実行され、短尺ジョブグループに基づく印刷は比較的低速で実行される。
【0067】
なお、ステップS60~S80の処理は、短尺ジョブグループおよび標準ジョブグループのそれぞれについて行われる。例えば、オペレータは、まず、短尺ジョブグループについての印刷開始指示を行う。そして、短尺ジョブグループを構成する全てのジョブについての印刷の終了後、オペレータは印刷機42の動作を停止させる。その後、オペレータは、標準ジョブグループについての印刷開始指示を行う。このように、オペレータによる印刷開始指示は2回行われる。
【0068】
最後に、印刷後の用紙が印刷機42から後加工機群43へと送出され、後加工処理が行われる(ステップS90)。これに関し、標準ジョブグループを構成するジョブ(標準ジョブ)に基づく印刷後の用紙については、比較的高速に印刷機42から後加工機群43へと直接的に送られる。これに対して、短尺ジョブグループを構成するジョブ(短尺ジョブ)に基づく印刷後の用紙については、比較的低速に印刷機42から後加工機群43へと直接的に送られる。
【0069】
なお、オンザフライ方式が採用されていない場合には、ステップS50で処理対象のジョブグループを構成する全てのジョブについてRIP処理までが終了し、ステップS60でオペレータによって印刷開始指示がなされると、印刷機42による印刷(ステップS80)が実行される。
【0070】
<1.4.2 振り分け条件の設定>
図6を参照しつつ、振り分け条件の設定(図5のステップS10)についての詳細な手順を説明する。まず、印刷業務管理システム2からジョブ管理システム3に対して印刷製本の指示を行うために用いるオーダー情報ODを定義する作業が行われる(ステップS100)。印刷製本の処理を行う際には、ジョブ名やジョブIDなどジョブを識別するための情報、ページサイズやページ数や入稿データ(典型的にはPDFファイル)のフルパス名などコンテンツに関する情報、および用紙名など基材に関する情報が必要となる。従って、それら必要な情報が含まれるようにオーダー情報ODが定義される。
【0071】
次に、印刷業務管理システム2からオーダー情報ODとして与えられ得る内容と台割テンプレートFT・ジョブテンプレートJTとの対応付けが行われる(ステップS110)。各台割テンプレートFTは、1シートに割り付けられるページ数(以下、「割り付けページ数」という。)の情報、シートサイズ(シート長、シート幅)の情報、用紙に付加するアクセサリ・バーコードの情報などを含んでいる。また、各ジョブテンプレートJTは、印刷速度の情報、基材の情報、解像度の情報などを含んでいる。ステップS110では、各台割テンプレートFTに含まれている情報および各ジョブテンプレートJTに含まれている情報を考慮して、各ジョブに基づく印刷製本処理が好適に行われるよう、オーダー情報ODとして与えられ得る内容と台割テンプレートFT・ジョブテンプレートJTとの対応付けが行われる。
【0072】
次に、各ジョブグループJGを構成する複数のジョブに基づく印刷が所望の順序で実行されるよう、各ジョブグループJGを構成する複数のジョブの並び替えの条件の設定が行われる(ステップS120)。本実施形態においては、上述した印刷所要時間PTの昇順で並び替えが行われるよう条件の設定が行われるものと仮定する。なお、このような設定が行われることにより、後加工機において1セット分の厚みの変化が小さくなる。その結果、後加工処理(製本処理)が安定して行われ、高品質の成果物が得られる。
【0073】
次に、各ジョブを短尺ジョブとして定めるか否かの決定が可能となるよう、上述した最小加工時間(後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間)MTの設定が行われる(ステップS130)。
【0074】
最後に、ジョブグループJGの生成ルールが定義される(ステップS140)。本実施形態においては、短尺ジョブとして定められたジョブと短尺ジョブとして定められなかったジョブとを異なるジョブグループJGに振り分ける旨のルールが定められる。また、ジョブグループJGの命名ルールや短尺ジョブとして定められたジョブをどのジョブテンプレートJTに対応付けるかのルールが定められる。
【0075】
<1.4.3 グループ化処理>
図7を参照しつつ、グループ化処理(図5のステップS30)についての詳細な手順を説明する。まず、ジョブ振り分け部320によって、図5のステップS20でジョブ管理システム3が受信したオーダー情報ODに基づく複数のジョブを複数のグループに振り分ける処理が行われる(ステップS300)。その処理は、各ジョブのオーダー情報ODと図5のステップS10で設定された振り分け条件SCとに基づいて行われる。これにより、各ジョブは、複数の台割テンプレートFTのうちの1つに対応付けられるとともに複数のジョブテンプレートJTのうちの1つに対応付けられる。
【0076】
次に、印刷所要時間算出部330によって、各ジョブについて、上述した印刷所要時間(各ジョブに基づく印刷を対象の印刷機42で実行するのに要する1セットあたりの時間)PTが算出される(ステップS310)。このステップS310の処理についての詳しい説明は後述する。
【0077】
次に、短尺ジョブ決定部340によって、各ジョブについて図6のステップS130で設定された最小加工時間MTとステップS310で算出された印刷所要時間PTとが比較され、最小加工時間MTよりも印刷所要時間PTの方が短いジョブが短尺ジョブとして定められる(ステップS320)。
【0078】
最後に、ジョブグループ生成部350が、ステップS300で同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、ステップS320で短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化した標準ジョブグループを生成するとともにステップS320で短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した短尺ジョブグループを生成する(ステップS330)。このステップS330についての詳しい説明は後述する。
【0079】
<1.4.4 印刷所要時間の算出>
図8を参照しつつ、印刷所要時間の算出(図7のステップS310)についての詳細な手順を説明する。ここでは、1つのジョブについての処理に着目する。なお、以下のステップS311~S315の処理は、印刷所要時間算出部330によって行われる処理である。
【0080】
まず、処理対象のジョブについてのオーダー情報ODから1セットあたりの印刷長を求めるための必要情報が抽出される(ステップS311)。本実施形態においては、必要情報としてページ数の情報が抽出される。次に、処理対象のジョブに対応付けられている台割テンプレートFTから1セットあたりの印刷長を求めるための必要情報が抽出される(ステップS312)。本実施形態においては、必要情報として割り付けページ数の情報とシート長の情報とが抽出される。
【0081】
次に、ステップS311で抽出されたページ数の情報と、ステップS312で抽出された割り付けページ数の情報およびシート長の情報とに基づいて、1セットあたりの印刷長が算出される(ステップS313)。ページ数をNpと表し、割り付けページ数をNaと表し、シート長をLsと表すと、1セットあたりの印刷長Lpは次式(1)で算出される。
Lp=(Np/Na)×Ls ・・・(1)
なお、上式(1)中の“Np/Na”は1セットあたりのシート数であり、ここでは“Np/Na”は整数であると仮定する。
【0082】
1セットあたりの印刷長の算出後、処理対象のジョブに対応付けられているジョブテンプレートJTから印刷所要時間PTを求めるための必要情報が抽出される(ステップS314)。本実施形態においては、必要情報として印刷速度の情報が抽出される。
【0083】
最後に、ステップS313で算出された印刷長をステップS314で取得された印刷速度で除することによって印刷所要時間PTが求められる(ステップS315)。
【0084】
<1.4.5 ジョブグループの生成>
図9を参照しつつ、ジョブグループJGの生成(図7のステップS330)についての詳細な手順を説明する。ここでは、図7のステップS300で同じグループに振り分けられた複数のジョブについての処理に着目する。なお、以下のステップS331~S336の処理は、ジョブグループ生成部350によって行われる処理である。
【0085】
まず、図7のステップS320の結果に基づいて、複数のジョブが短尺ジョブと標準ジョブとに振り分けられる(ステップS331)。例えば、5つのジョブ(ジョブJa、ジョブJb、ジョブJc、ジョブJd、ジョブJe)が同じグループに振り分けられていて、当該5つのジョブのうちジョブJaおよびジョブJbが図7のステップS320で短尺ジョブとして定められたと仮定する。この場合、ジョブJaとジョブJbとは短尺ジョブとして振り分けられ、ジョブJcとジョブJdとジョブJeとは標準ジョブとして振り分けられる。
【0086】
次に、ステップS331で標準ジョブとして振り分けられたジョブからなる標準ジョブグループが生成される(ステップS332)。上記の例では、ジョブJcとジョブJdとジョブJeとからなる標準ジョブグループが生成される。そして、ステップS332で生成された標準ジョブグループに関して、図7のステップS310で算出された印刷所要時間PTに基づく並び替えが行われる(ステップS333)。本実施形態においては、印刷所要時間PTの昇順で標準ジョブの並び替えが行われる。上記の例において仮にジョブJcの印刷所要時間PTが最も長くジョブJdの印刷所要時間PTが最も短ければ、標準ジョブグループに関しては「ジョブJd、ジョブJe、ジョブJc」の順序で印刷が実行されるよう並び替えが行われる。
【0087】
次に、ステップS332で短尺ジョブとして振り分けられたジョブからなる短尺ジョブグループが生成される(ステップS334)。上記の例では、ジョブJaとジョブJbとからなる短尺ジョブグループが生成される。そして、ステップS334で生成された短尺ジョブグループに関して、図7のステップS310で算出された印刷所要時間PTに基づく並び替えが行われる(ステップS335)。本実施形態においては、印刷所要時間PTの昇順で短尺ジョブの並び替えが行われる。上記の例において仮にジョブJbの印刷所要時間PTがジョブJaの印刷所要時間PTよりも短ければ、短尺ジョブグループに関しては「ジョブJb、ジョブJa」の順序で印刷が実行されるよう並び替えが行われる。
【0088】
最後に、短尺ジョブに基づく印刷の際に使用するテンプレートとして定められているジョブテンプレートJTが変更される(ステップS336)。これに関し、後加工機でのエラーの発生を防止するため、短尺ジョブに基づく印刷は標準ジョブに基づく印刷よりも低い速度で実行されなければならない。それ故、このステップS336では、変更後のジョブテンプレートJTに設定されている印刷速度が変更前のジョブテンプレートJTに設定されている印刷速度よりも低くなるようにジョブテンプレートJTの変更が行われる。
【0089】
<1.5 具体例>
以下、ジョブグループJGの生成および全体の印刷に要する時間の具体例について説明する。ここでは、文庫本の印刷製本用の7つのジョブ(ジョブJ1~J7)がジョブ振り分け部320によって同じグループに振り分けられたと仮定し、それら7つのジョブに着目する。
【0090】
図10は、上記7つのジョブに対応付けられた台割テンプレートFTにおける1シートへのページの割り付けの状態を模式的に示す図である。図10から把握されるように、シートの表面および裏面のそれぞれに4ページが割り付けられている。従って、上述した割り付けページ数は8である。
【0091】
文庫本のサイズは、横方向が105mmであり、縦方向が148mmである。また、シートには後加工のためのマークやバーコードを付加するための余白が必要とされる。ここでは、コンテンツの印刷領域の上方(いわゆる「天」)および下方(いわゆる「地」)にそれぞれ10mmずつの余白が必要とされシート長(図10で符号61,62を付した矢印の長さ)が170mm(0.17m)に定められていると仮定する。
【0092】
図11に、ジョブJ1~J7のページ数、シート数、および1セットあたりの印刷長を示す。これに関し、割り付けページ数は8であるので、各ジョブに関し、シート数はページ数を8で除することによって算出される。また、シート長は0.17mであるので、各ジョブに関し、1セットあたりの印刷長はシート数に0.17を乗ずることによって算出される。
【0093】
図12に、4段階のそれぞれの印刷速度でのジョブJ1~J7の印刷所要時間PT(単位:秒)を示す。印刷所要時間PTは1セットあたりの印刷長(図11参照)を印刷速度で除することによって算出される。例えば、ジョブJ2の1セットあたりの印刷長は5.1mであるので、印刷速度が75mpm(1.25mps)である場合のジョブJ2の印刷所要時間PTは、5.1を1.25で除することによって4.08秒と算出される。
【0094】
ここで、上述した最小加工時間MTが5秒であれば、図12から把握されるように、印刷速度が100mpmに設定されているときには、ジョブJ1に基づく印刷、ジョブJ2に基づく印刷、ジョブJ3に基づく印刷、およびジョブJ4に基づく印刷が実行された際に後加工機でエラーが発生し、印刷速度が75mpmに設定されているときには、ジョブJ1に基づく印刷およびジョブJ2に基づく印刷が実行された際に後加工機でエラーが発生する。印刷速度が50mpmまたは25mpmに設定されているときには、いずれのジョブに基づく印刷が実行されても後加工機でエラーは発生しない。
【0095】
そこで、従来においては、上記のようなケースでは、印刷速度が50mpmに設定された状態でジョブJ1~J7に基づく印刷が実行される。このとき、全ジョブでの印刷長が8,000mであれば、全体の印刷に要する時間は図13に示すように160分となる。
【0096】
これに対して、本実施形態においては、上記のようなケースでは、短尺ジョブに基づく印刷が実行される際には印刷速度は50mpmに設定されるが、標準ジョブ(短尺ジョブ以外のジョブ)に基づく印刷が実行される際には印刷速度は100mpmに設定される。全ジョブでの印刷長のうちの5パーセントが短尺ジョブに相当する場合、400m分の印刷は印刷速度50mpmで実行され、7,600m分の印刷は印刷速度100mpmで実行される。なお、短尺ジョブに基づく印刷が終了してから標準ジョブに基づく印刷を開始するまでには、所定の時間を要し、ヤレ紙(無駄になる用紙)が発生する。例えば、短尺ジョブに基づく印刷が終了してから標準ジョブに基づく印刷を開始するまでの所要時間が4分であって、50mのヤレ紙が発生する場合、図14に示すような結果が得られる。すなわち、短尺ジョブに基づく印刷の所要時間は8分、印刷速度の切り替えに要する時間は4分、標準ジョブに基づく印刷の所要時間は76分となる。以上より、合計所要時間は88分となる。このように、全体の印刷に要する時間が従来と比較して大きく低減される。
【0097】
<1.6 効果>
本実施形態によれば、各ジョブについて対象の印刷機42で印刷を実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間PTと後加工機において1セットの処理に少なくとも必要な時間である最小加工時間MTとが比較され、最小加工時間MTよりも印刷所要時間PTの方が短いジョブが短尺ジョブとして定められる。そして、各ジョブの仕様に基づいて同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、短尺ジョブとして定められなかったジョブ(標準ジョブ)をグループ化した標準ジョブグループと短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した短尺ジョブグループとが生成される。ここで、短尺ジョブグループに基づく印刷を低速で実行し標準ジョブグループに基づく印刷を高速で実行することによって、後加工機でのエラーの発生を防止しつつ全体での印刷時間をできる限り短くすることが可能となる。以上のように、本実施形態によれば、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性を高めることのできる印刷システム1が実現される。
【0098】
<2.第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について説明する。以下、主に、上記第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0099】
<2.1 概要および構成>
上記第1の実施形態においては、短尺ジョブとして定められたジョブと短尺ジョブとして定められなかったジョブとは異なるジョブグループJGに属するようにジョブグループJGの生成が行われていた。これに対して、本実施形態においては、短尺ジョブとして定められたジョブと短尺ジョブとして定められなかったジョブとが同じジョブグループJGに属するようにジョブグループJGの生成が行われる。その際、短尺ジョブとして定められたジョブをまとめた集合体(以下、「短尺ジョブ塊」という。)に基づく印刷が実行された後に短尺ジョブとして定められなかったジョブをまとめた集合体(以下、「標準ジョブ塊」という。)に基づく印刷が実行されるように、ジョブグループJGが生成される。
【0100】
印刷システム1の概略構成、印刷システム1のハードウェア構成、およびジョブ管理サーバ30のハードウェア構成については、上記第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する(図1図3を参照)。但し、本実施形態における印刷機42は、印刷の実行中に印刷速度を高める加速手段を有している。例えば、印刷機42には設定可能な印刷速度として100mpmと50mpmとが用意され、印刷機42は印刷の実行中に印刷速度を50mpmから100mpmに変更することができるように構成されている。
【0101】
ジョブ管理システム3の機能構成については、以下の点を除き上記第1の実施形態と同様である(図4を参照)。本実施形態においては、振り分け条件設定部310によって、短尺ジョブとして定められたジョブと短尺ジョブとして定められなかったジョブとを同じジョブグループJGにまとめる旨の設定が行われる。すなわち、図6のステップS140において、短尺ジョブとして定められたジョブと短尺ジョブとして定められなかったジョブとを同じジョブグループJGにまとめる旨のルールが定められる。また、ジョブグループ生成部350は、振り分け条件設定部310による上記設定に基づいて、短尺ジョブ決定部340によって短尺ジョブとして定められなかったジョブと短尺ジョブ決定部340によって短尺ジョブとして定められたジョブとをまとめてグループ化して1つのジョブグループJGを生成する。
【0102】
なお、標準ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行されるようにしても良い。すなわち、短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるようジョブグループ生成部350によるジョブグループJGの生成が行われても良いし、標準ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行されるようジョブグループ生成部350によるジョブグループJGの生成が行われても良い。
【0103】
<2.2 ジョブグループの生成>
図15は、本実施形態におけるジョブグループJGの生成(図7のステップS330)についての詳細な手順を示すフローチャートである。ここでも、図7のステップS300で同じグループに振り分けられた複数のジョブについての処理に着目する。なお、以下のステップS338~S339の処理は、ジョブグループ生成部350によって行われる処理である。
【0104】
まず、図7のステップS320で短尺ジョブとして定められたジョブと短尺ジョブとして定められなかったジョブとをまとめた1つのジョブグループJGが生成される(ステップS338)。例えば、5つのジョブ(ジョブJa、ジョブJb、ジョブJc、ジョブJd、ジョブJe)が同じグループに振り分けられていた場合、図7のステップS320の結果に関わらず、それら5つのジョブからなるジョブグループJGが生成される。
【0105】
次に、ステップS338で生成されたジョブグループJGに関して、図7のステップS320で短尺ジョブとして定められなかったジョブよりも図7のステップS320で短尺ジョブとして定められたジョブの方が先に印刷が実行されるように並び替えが行われる(ステップS339)。例えば上記5つのジョブのうちジョブJaおよびジョブJbが図7のステップS320で短尺ジョブとして定められたと仮定する。この場合、「ジョブJcとジョブJdとジョブJe」よりも「ジョブJaとジョブJb」の方が先に印刷が実行されるように並び替えが行われる。さらに詳しくは、本実施形態においては、短尺ジョブとして定められなかったジョブ(ジョブJc、ジョブJd、ジョブJe)についても短尺ジョブとして定められたジョブ(ジョブJa、ジョブJb)についても、図7のステップS310で算出された印刷所要時間PTの昇順で並び替えが行われる。以上より、結果的には、上記5つのジョブに基づく印刷が印刷所要時間PTの昇順で実行されるように並び替えが行われる。
【0106】
<2.3 具体例>
以下、上記第1の実施形態で示したケース(図10図13)に着目し、本実施形態での全体の印刷に要する時間の具体例について説明する。ここでも、全体の印刷長が8,000mであって当該全体の印刷長のうちの5パーセントが短尺ジョブに相当すると仮定する。図13に示したように、従来においては、このケースでの全体の印刷に要する時間は160分となる。
【0107】
本実施形態において、印刷速度を15mpm(初速)から100mpmに加速することが可能である場合、短尺ジョブ塊に対応する400m分の印刷は印刷速度15mpmで実行され、標準ジョブ塊に対応する7,600m分の印刷は印刷速度100mpmで実行される。従って、所要時間に関して図16に示すような結果が得られる。すなわち、短尺ジョブ塊に基づく印刷の所要時間は27分となり、標準ジョブ塊に基づく印刷の所要時間は76分となる。以上より、合計所要時間は103分となる。
【0108】
本実施形態において、印刷速度を50mpm(初速)から100mpmに加速することが可能である場合、短尺ジョブ塊に対応する400m分の印刷は印刷速度50mpmで実行され、標準ジョブ塊に対応する7,600m分の印刷は印刷速度100mpmで実行される。従って、所要時間に関して図17に示すような結果が得られる。すなわち、短尺ジョブ塊に基づく印刷の所要時間は8分となり、標準ジョブ塊に基づく印刷の所要時間は76分となる。以上より、合計所要時間は84分となる。
【0109】
<2.4 効果>
本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様、最小加工時間MTよりも印刷所要時間PTの方が短いジョブが短尺ジョブとして定められる。そして、短尺ジョブとして定められたジョブをまとめた短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に短尺ジョブとして定められなかったジョブをまとめた標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、各ジョブの仕様に基づいて同じグループに振り分けられた複数のジョブをグループ化したジョブグループJGが生成される。ここで、短尺ジョブ塊に基づく印刷を低速で実行した後で印刷速度の加速を行って標準ジョブ塊に基づく印刷を高速で実行することによって、後加工機でのエラーの発生を防止しつつ全体での印刷時間をできる限り短くすることが可能となる。以上のように、上記第1の実施形態と同様、後加工機でのエラーを引き起こすことなく従来よりも生産性を高めることのできる印刷システム1が実現される。
【0110】
<3.その他>
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0111】
例えば、上記第1の実施形態においては、ジョブ振り分け部320によって同じグループに振り分けられた複数のジョブから2つのジョブグループ(短尺ジョブグループおよび標準ジョブグループ)が生成されていた。しかしながら、本発明はこれに限定されず、ジョブ振り分け部320によって同じグループに振り分けられた複数のジョブから3つ以上のジョブグループJGを生成するようにしても良い。そして、後加工機でエラーが発生することのないよう、かつ、全体での印刷時間ができるだけ短くなるよう、ジョブグループ毎に異なる印刷速度で印刷を実行すれば良い。
【0112】
また、上記第2の実施形態においては、ジョブ振り分け部320によって同じグループに振り分けられた複数のジョブに基づいて短尺ジョブ塊と標準ジョブ塊とからなるジョブグループJGが生成されていた。しかしながら、本発明はこれに限定されず、ジョブ振り分け部320によって同じグループに振り分けられた複数のジョブに基づいて3つ以上のジョブ塊(ジョブの集合体)からなるジョブグループJGを生成するようにしても良い。そして、後加工機でエラーが発生することのないよう、かつ、全体での印刷時間ができるだけ短くなるよう、ジョブ塊毎に異なる印刷速度で印刷を実行すれば良い。
【0113】
さらに、上記各実施形態においては、印刷機42と後加工機群43とが直接に接続されたインライン化された構成が採用されていた。しかしながら、これには限定されず、インライン化されていない構成が採用されている場合にも本発明を適用することができる。インライン化されていない構成においては印刷速度と後加工機の処理速度との大小関係に起因するエラーが発生することはないが、複数のジョブを適宜に複数のジョブグループJGに振り分けることによって、インライン化されていない構成が採用されている場合においても資源の有効活用が可能になる。
【0114】
<4.付記>
以上の開示から以下に記す構成の印刷システムも考えられる。
【0115】
複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムであって、
プロセッサと、
プログラムを格納するメモリと
を備え、
前記メモリに格納された前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、前記プログラムは前記プロセッサに以下の(A1)、(B1)、(C1)、および(D1)の動作を実行させることを特徴とする、印刷システム:
(A1)各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分ける。
(B1)各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する。
(C1)各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める。
(D1)同じグループに振り分けられた複数のジョブを元にして、前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをグループ化した第1タイプのジョブグループを生成するとともに前記短尺ジョブとして定められたジョブをグループ化した第2タイプのジョブグループを生成する。
【0116】
複数のジョブによって構成されるジョブグループ毎の連続印刷を実行することができ印刷後の印刷媒体を後加工機に送出する印刷機を含む印刷システムであって、
プロセッサと、
プログラムを格納するメモリと
を備え、
前記メモリに格納された前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、前記プログラムは前記プロセッサに以下の(A2)、(B2)、(C2)、および(D2)の動作を実行させることを特徴とする、印刷システム:
(A2)各ジョブの仕様に関する情報を含む印刷製本ジョブ情報と予め定義された振り分け条件とに基づいて複数のジョブを複数のグループに振り分ける。
(B2)各ジョブに基づく印刷を前記印刷機で実行するのに要する1セットあたりの時間である印刷所要時間を算出する。
(C2)各ジョブについての前記印刷所要時間と前記後加工機において1セットの処理の開始時点から次の1セットの処理の開始時点までに少なくとも必要な時間である最小加工時間とを比較し、前記最小加工時間よりも前記印刷所要時間の方が短いジョブを短尺ジョブとして定める。
(D2)前記短尺ジョブとして定められたジョブをまとめた短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブとして定められなかったジョブをまとめた標準ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、もしくは、前記標準ジョブ塊に基づく印刷が実行された後に前記短尺ジョブ塊に基づく印刷が実行されるよう、同じグループに振り分けられた複数のジョブをグループ化したジョブグループを生成する。
【符号の説明】
【0117】
1…印刷システム
2…印刷業務管理システム
3…ジョブ管理システム
4…印刷製本システム
30…ジョブ管理サーバ
42…印刷機
43…後加工機群
310…振り分け条件設定部
320…ジョブ振り分け部
330…印刷所要時間算出部
340…短尺ジョブ決定部
350…ジョブグループ生成部
JG…ジョブグループ
MT…最小加工時間
PT…印刷所要時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18