(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022134069
(43)【公開日】2022-09-14
(54)【発明の名称】ポート、移動体、複数ポート設置方法
(51)【国際特許分類】
B65G 61/00 20060101AFI20220907BHJP
B64F 1/32 20060101ALI20220907BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20220907BHJP
B64C 27/04 20060101ALI20220907BHJP
B64D 9/00 20060101ALI20220907BHJP
B64F 1/12 20060101ALI20220907BHJP
E01F 3/00 20060101ALI20220907BHJP
E04B 1/00 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
B65G61/00 550
B64F1/32
B64C39/02
B64C27/04
B64D9/00
B64F1/12
E01F3/00
E04B1/00 502Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098514
(22)【出願日】2021-06-14
(62)【分割の表示】P 2021032274の分割
【原出願日】2021-03-02
(71)【出願人】
【識別番号】517331376
【氏名又は名称】株式会社エアロネクスト
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 陽一
(57)【要約】
【課題】単純な機構で、かつコストを抑えながら、荷受け時の信頼性を向上し得るコンパクトなポートを提供すること。
【解決手段】本発明のポートは、少なくとも鉛直方向に延伸する回動軸を中心に回動する荷受け部を有するポートであって、前記荷受け部は、外部からの制御信号に基づき、荷受けモードと待機モードとを切り替えて回動する。前記制御信号は、飛行体から吊り下げられる搭載部から送信された制御信号である。前記制御信号は、他のポートから送信された制御信号である。前記制御信号は、飛行体から送信された制御信号である。前記制御信号は、配送を管理する管理サーバから送信された制御信号である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも鉛直方向に延伸する回動軸を中心に回動する荷受け部を有するポートであって、
前記荷受け部は、外部からの制御信号に基づき、荷受けモードと待機モードとを切り替えて回動する、
ことを特徴とするポート。
【請求項2】
前記制御信号は、飛行体から吊り下げられる搭載部から送信された制御信号である、
ことを特徴とする請求項1に記載のポート。
【請求項3】
前記制御信号は、他のポートから送信された制御信号である、
ことを特徴とする請求項1に記載のポート。
【請求項4】
前記制御信号は、飛行体から送信された制御信号である、
ことを特徴とする請求項1に記載のポート。
【請求項5】
前記制御信号は、配送を管理する管理サーバから送信された制御信号である、
ことを特徴とする請求項1に記載のポート。
【請求項6】
前記荷受け部は、長尺状の支持部を介して回動軸に接続されている、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のポート。
【請求項7】
前記長尺状の支持部の長さは、当該支持部の延伸方向において前記荷受け部の長さ以上の長さである、
ことを特徴とする請求項6に記載のポート。
【請求項8】
前記支持部は、伸縮機構を有する、
ことを特徴とする請求項6に記載のポート。
【請求項9】
前記荷受け部は、落下防止部材を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のポート。
【請求項10】
飛行体から荷物または搭載部を吊る紐状部材を保持する保持機構と、
前記紐状部材を切断する切断機構と、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のポート。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載のポートを備える移動体。
【請求項12】
請求項1ないし10のいずれかに記載のポートを建築物の所定の複数居室に配置するための複数ポート設置方法であって、
上下に隣接する居室においては、XY座標をずらして配置される、
ことを特徴とする複数ポート設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポート、移動体、複数ポート設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)などの飛行体(以下、「飛行体」と総称する)を用いた宅配サービスの実用化が進められている。一般的にマルチコプターと呼ばれる、複数のプロペラを備えた飛行体(以下、マルチコプターと総称する)は、一般的な固定翼機のように離着陸用の滑走路を必要としないため、比較的狭い土地での運用が可能となり、宅配などの運送サービスを行う場合に、好適である。
【0003】
飛行体による輸送においては、住宅、マンション、ビル、ホテル等の居室への個別配送が望まれるケースがある。目的の部屋へ直接配送を行うために、窓やバルコニーを利用して荷物を届ける方法が周知されている。戸建ての住宅においては庭を利用する方法もあるが、地上への着陸は人や動物との接触等が発生する場合があるため、運用が難しいケースもある。
【0004】
しかし、既存の窓やバルコニーは、窓枠や手すりなどの構造物が備えられていることが一般的であり、飛行体の進入に適しているとは言い難い。また、構造物に飛行体が接触した場合には、構造物や飛行体の破損につながる可能性がある。このような状況を鑑みて、特許文献1においては、建物の外壁に荷受け装置を設けることで、飛行体による荷物の配送と荷物の受け取りを行うことが可能な配送受取装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ポート(特に、個人が設けるもの)は、設置の簡便さやコストの観点から、単純な機構であることが望ましい。特許文献1に開示されるようにX軸またはY軸を起点に回動を行う場合、回動部が支えるポートの荷受け部分の自重を引き上げたり引き下げたりするため、必要とする力が強くなったり、構造が複雑になる場合がある。
【0007】
また、建物の壁面には上昇気流が発生したり、横風が壁面を沿うようにして強く流れたりすることが知られている。荷物や飛行体の接地の信頼性を向上させるためには、これらの気流の影響を減少させることが重要となる。X軸またはY軸を回動軸とした場合、荷受け部と構造物の距離を離した際、回動部の回転方向に負荷がかかる可能性もある。
【0008】
そこで、本発明は、単純な機構で、かつコストを抑えながら、荷受け時の信頼性を向上し得るコンパクトなポートを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、少なくとも鉛直方向に延伸する回動軸を中心に回動する荷受け部を有することを特徴とするポート等を提供することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、荷受け時の信頼性を向上し得るポート等を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明による回動ポートを上面から見た模式図である。
【
図3】本発明による回動ポートの構成のひとつを上面から見た模式図である。
【
図5】本発明における飛行体を側面から見た模式図である。
【
図9】構造物に衝突する気流を示した模式図である。
【
図10】本発明による回動ポートの待機モード時の上面図である。
【
図11】
図10の回動ポートの荷受けモード移行途中の上面図である。
【
図12】
図10の回動ポートの荷受けモード時の上面図である。
【
図13】飛行体が搭載部吊るした構成の側面図である。
【
図14】
図13の飛行体が搭載部を降下させるときの図である。
【
図15】
図13の飛行体が搭載部を降下させるときの他の図である。
【
図16】ポート付近に到達した
図13の搭載部を拡大した正面図である。
【
図19】
図13のポートが落下防止部材を上部に突き出した時の図である。
【
図21】本発明によるポートの構成例を示す側面図である。
【
図23】本発明によるポートがエレベータ機能を持つ場合の上面図である。
【
図24】
図23のポートのエレベータが下降する時の側面図である。
【
図25】本発明によるポートの構成例の上面図である。
【
図26】本発明によるポートの構成例の他の上面図である。
【
図27】本発明によるポートが移動体である場合の上面図である。
【
図29】本発明によるポートがレールに接続されている場合の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態によるポート等は、以下のような構成を備える。
[項目1]
少なくとも鉛直方向に延伸する回動軸を中心に回動する荷受け部を有するポートであって、
前記荷受け部は、外部からの制御信号に基づき、荷受けモードと待機モードとを切り替えて回動する、
ことを特徴とするポート。
[項目2]
前記制御信号は、飛行体から吊り下げられる搭載部から送信された制御信号である、
ことを特徴とする項目1に記載のポート。
[項目3]
前記制御信号は、他のポートから送信された制御信号である、
ことを特徴とする項目1に記載のポート。
[項目4]
前記制御信号は、飛行体から送信された制御信号である、
ことを特徴とする項目1に記載のポート。
[項目5]
前記制御信号は、配送を管理する管理サーバから送信された制御信号である、
ことを特徴とする項目1に記載のポート。
[項目6]
前記荷受け部は、長尺状の支持部を介して回動軸に接続されている、
ことを特徴とする項目1ないし5のいずれかに記載のポート。
[項目7]
前記長尺状の支持部の長さは、当該支持部の延伸方向において前記荷受け部の長さ以上の長さである、
ことを特徴とする項目6に記載のポート。
[項目8]
前記支持部は、伸縮機構を有する、
ことを特徴とする項目6に記載のポート。
[項目9]
前記荷受け部は、落下防止部材を有する、
ことを特徴とする項目1ないし8のいずれかに記載のポート。
[項目10]
飛行体から荷物または搭載部を吊る紐状部材を保持する保持機構と、
前記紐状部材を切断する切断機構と、をさらに備える、
ことを特徴とする項目1ないし9のいずれかに記載のポート。
[項目11]
項目1ないし10のいずれかに記載のポートを備える移動体。
[項目12]
項目1ないし10のいずれかに記載のポートを建築物の所定の複数居室に配置するための複数ポート設置方法であって、
上下に隣接する居室においては、XY座標をずらして配置される、
ことを特徴とする複数ポート設置方法。
【0013】
<本発明による実施形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態によるポートについて、図面を参照しながら説明する。
【0014】
<第1の実施の形態の詳細>
【0015】
飛行体の目的地のひとつとなるポートは、これまでに、地面や屋上に設けられるパットやポート、建物の窓やバルコニーに設けられるポートなどが周知技術として知られている。庭のある住宅や施設においては敷地内にポートを設けることは容易である。しかし、地上にポートを設置するスペースが不足している場合や、地上の土地を持たない場合(例えば、地上2階以上のマンションの部屋や、ビル内のオフィスなど)に配送を行う場合には、窓やバルコニーなどに設けられて、且つコンパクトなポートが望まれる。
【0016】
図1-
図4に示されるように、本発明におけるポート30は、飛行体100が着陸や接続を行ったり、荷物10のみが、接地または接続されたりすることで受け取りを行う荷受け部31と、荷受け部を回動させる回動部33からなる。ポート30は構造物200のバルコニー210やベランダ、窓、外壁、屋根、橋梁や塔など、構造物200の上空からアクセスしやすい位置に設けられることが望ましい。ポート30は、仮設での使用ができるよう移動可能としてもよいし、転倒などの可能性を減らし、信頼性を向上させるため、構造物に固定して設けられてよい。また、荷受け部31と回動部33との距離を離す場合には、荷受け部及び回動部と接続して支える支持部32を備えてもよい。
【0017】
回動軸33は、少なくともX及びY方向に比較してZ方向の成分を多く含む向きに延伸しており(すなわち、回動軸33と鉛直方向のZ軸となす角度が、回動軸33と水平方向のX軸またはY軸となす角度よりも小さくなるように回動軸が延伸している)、これにより、XもしくはY方向に伸びる軸を中心に回動する場合に比較して、少ない力で回動することが可能となる。また、上昇気流や飛行体及び荷物の荷重によりポート30にかかる負荷の方向である鉛直方向と略同じ回動軸33の延伸方向であるので、負荷が大きく軽減される。
【0018】
図1-
図4に示されるように、本発明の実施の形態によるポート30は、飛行体100と組み合わせて使用される。飛行体100は、
図5のように、配送対象となる荷物11などを搭載可能な構成としてもよい。
【0019】
飛行体100は、離陸地点から離陸を行い、目的地まで飛行する。目的地に到達した飛行体は、ポート30に着陸または荷物を切り離すことで配送を完了する。荷物を切り離した飛行体100は、他の目的地に向かい移動を行う。
【0020】
図5に示されるように、本発明の実施の形態による飛行体100は飛行を行うために少なくとも本体部10、プロペラ110及びモータ111からなる複数の回転翼部、回転翼部を支えるモータマウントやフレーム120等の要素を含む飛行部を備えており、それらを動作させるためのエネルギー(例えば、二次電池や燃料電池、化石燃料等)を搭載していることが望ましい。
【0021】
なお、図示されている飛行体100は、本発明の構造の説明を容易にするため簡略化されて描かれており、例えば、制御部等の詳しい構成は図示していない。
【0022】
飛行体100は図の矢印Dの方向(-Y方向)を前進方向としている(詳しくは後述する)。
【0023】
なお、以下の説明において、以下の定義に従って用語を使い分けることがある。前後方向:+Y方向及び-Y方向、上下方向(または鉛直方向):+Z方向及び-Z方向、左右方向(または水平方向):+X方向及び-X方向、進行方向(前方):-Y方向、後退方向(後方):+Y方向、上昇方向(上方):+Z方向、下降方向(下方):-Z方向
【0024】
プロペラ110は、モータ111からの出力を受けて回転する。プロペラ110が回転することによって、飛行体100を出発地から離陸させ、移動させ、目的地に着陸させるための推進力が発生する。なお、プロペラ110は、右方向への回転、停止及び左方向への回転が可能である。
【0025】
本発明の飛行体が備えるプロペラ110は、1以上の羽根を有している。任意の羽根(回転子)の数(例えば、1、2、3、4、またはそれ以上の羽根)でよい。また、羽根の形状は、平らな形状、曲がった形状、よじれた形状、テーパ形状、またはそれらの組み合わせ等の任意の形状が可能である。なお、羽根の形状は変化可能である(例えば、伸縮、折りたたみ、折り曲げ等)。羽根は対称的(同一の上部及び下部表面を有する)または非対称的(異なる形状の上部及び下部表面を有する)であってもよい。羽根はエアホイル、ウイング、または羽根が空中を移動される時に動的空気力(例えば、揚力、推力)を生成するために好適な幾何学形状に形成可能である。羽根の幾何学形状は、揚力及び推力を増加させ、抗力を削減する等の、羽根の動的空気特性を最適化するために適宜選択可能である。
【0026】
また、本発明の飛行体が備えるプロペラは、固定ピッチ、可変ピッチ、また固定ピッチと可変ピッチの混合などが考えられるが、これに限らない。
【0027】
モータ111は、プロペラ110の回転を生じさせるものであり、例えば、駆動ユニットは、電気モータ又はエンジン等を含むことが可能である。羽根は、モータによって駆動可能であり、モータの回転軸(例えば、モータの長軸)の周りに回転する。
【0028】
羽根は、すべて同一方向に回転可能であるし、独立して回転することも可能である。羽根のいくつかは一方の方向に回転し、他の羽根は他方方向に回転する。羽根は、同一回転数ですべて回転することも可能であり、夫々異なる回転数で回転することも可能である。回転数は移動体の寸法(例えば、大きさ、重さ)や制御状態(速さ、移動方向等)に基づいて自動又は手動により定めることができる。
【0029】
飛行体100は、フライトコントローラやプロポ等により、風速と風向に応じて、各モータの回転数や、飛行角度を決定する。これにより、飛行体は上昇・下降したり、加速・減速したり、方向転換したりといった移動を行うことができる。
【0030】
飛行体100は、事前または飛行中に設定されるルートやルールに準じた自律的な飛行や、プロポを用いた操縦による飛行を行うことができる。
【0031】
上述した飛行体100は、
図8に示される機能ブロックを有している。なお、
図8の機能ブロックは最低限の参考構成である。フライトコントローラは、所謂処理ユニットである。処理ユニットは、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))などの1つ以上のプロセッサを有することができる。処理ユニットは、図示しないメモリを有しており、当該メモリにアクセス可能である。メモリは、1つ以上のステップを行うために処理ユニットが実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶している。メモリは、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離可能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。カメラやセンサ類から取得したデータは、メモリに直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ等で撮影した静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録される。
【0032】
処理ユニットは、回転翼機の状態を制御するように構成された制御モジュールを含んでいる。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及びz、並びに回転運動θx、θy及びθz)を有する回転翼機の空間的配置、速度、および/または加速度を調整するために回転翼機の推進機構(モータ等)を制御する。制御モジュールは、搭載部、センサ類の状態のうちの1つ以上を制御することができる。
【0033】
処理ユニットは、1つ以上の外部のデバイス(例えば、端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または受け取るように構成された送受信部と通信可能である。送受信機は、有線通信または無線通信などの任意の適当な通信手段を使用することができる。例えば、送受信部は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することができる。送受信部は、センサ類で取得したデータ、処理ユニットが生成した処理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのうちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
【0034】
本実施の形態によるセンサ類は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例えば、カメラ)を含み得る。
【0035】
図5-
図7に示されるように、本発明の実施の形態における飛行体100が備えるプロペラ110の回転面は、進行時に進行方向に向かい前傾した角度となる。前傾したプロペラ110の回転面により、上方への揚力と、進行方向への推力とが生み出され、これにより飛行体100が前進する。
【0036】
飛行体100は、搭載する処理ユニットやバッテリー、搭載物等を内包可能な本体部を備えている。本体部は、飛行部と固定して接続されており、本体部は飛行部の姿勢変化に伴い、その姿勢が変化する。飛行体100の移動中、長時間維持されることが期待される巡航時の飛行体100の姿勢における、本体部の形状を最適化し、速度を向上させることで、効率的に飛行時間を短縮する。
【0037】
本体部は、飛行や離着陸に耐え得る強度を持つ外皮を備えていることが望ましい。例えば、プラスチック、FRP等は、剛性や防水性があるため、外皮の素材として好適である。これらの素材は、飛行部に含まれるフレーム120(アーム含む)と同じ素材であってもよいし、異なる素材であってもよい。
【0038】
また、飛行部が備えるモータマウント、フレーム120、及び本体部は、夫々の部品を接続して構成してもよいし、モノコック構造や一体成形を利用して、一体となるように成形してもよい(例えば、モータマウントとフレーム120を一体に成形する、モータマウントとフレーム120と本体部すべてを一体に成形する、等)。部品を一体とすることで、各部品のつなぎ目を滑らかにすることが可能となるため、ブレンデッドウィングボディやリフティングボディといった飛行体が持つ、抗力の軽減や燃費の向上が期待できる。
【0039】
飛行体100の形状は、指向性を持っていてもよい。例えば、
図5及び
図6のように、飛行体100が無風下における巡航時の姿勢において抗力の少ない流線形の本体部等、飛行体の機首が風に正対した際に飛行効率を向上させる形状が挙げられる。
【0040】
図2-
図4に示されるように、ポート30は少なくとも、荷受けを行わない待機モードと、飛行体100などから荷物11を受け取る荷受けモードを備えている。待機モード時は、荷受け部31が構造物200に接近した状態である。望ましくは、建物にいる人が荷受け部31に置かれた荷物11を容易に降ろせたり、風が吹いたときに影響を受けにくかったりする位置である。より具体的には、建物の共有部分(例えば、ベランダや廊下など)や専有部分(例えば、居室など)などの建物領域の内側に荷受け部31の少なくとも一部(または全部)が入る位置であり得る。荷受けモード時は、回動部33の回動により、荷受け部31及び支持部32が略水平方向に回動し、荷受け部31が待機モード時に比べて構造物から離れた位置に移動する。より具体的には、建物の共有部分や専有部分などの建物領域の外側に荷受け部31の少なくとも一部(または全部)が出る位置であり得る。
【0041】
回動部33が備える回動軸40は、少なくともZ軸成分を含んだ方向(より好ましくは、Z方向の成分を多く含む向き)に延伸し、荷受け部31及び支持部32を回動可能にする。回動は、手動で行ったり、手回しハンドルや電動モータ、エンジンなどを用いて自動で行ったりしてもよい。自動化される場合には、ポート30に制御装置(不図示)を備え、飛行体の到着予定時刻や接近のサイン等の配送情報や飛行体100からの回動指示信号に基づき、所定のタイミングで回動を行い、荷受けを行う。ポート30の動作が自動化された場合、待機モードと荷受けモードとの切り替えや、落下防止部材34の動作(落下防止部材34の詳細は後述する)は、ポート30、飛行体100、搭載部10、外部の管制装置のいずれかが備える処理ユニットからの指示信号によって制御される。ポート30の動作制御の内容は、各々が通信を行うリクエスト信号の種類によって判断されてもよい。
【0042】
図9に示される模式図のように、構造物200の壁面付近は、壁面に衝突した風が、正面(衝突面)においては上昇気流や下降気流を生み、側面においては強い水平方向の風を生む。これらの気流は壁面に沿うように流れるため、荷受けモード時の荷受け部31は、強い風の流れよりも外側方向に、より離れて存在することが望ましい。しかし、荷受け部31を構造物200から離す場合には支持部32がより長尺となる。支持部32の強度や製造コスト、バルコニーや窓の面積等から、最適な構成を決定する。例えば、支持部32は、支持部32の延伸方向において荷受け部31の長さ以上の長さであってもよく、荷受け部31の長さの2倍以上であってもよい。
【0043】
支持部32は、
図10-
図12に示されるように、荷受けモードに移行する際、回動した後、さらに伸長可能となるよう、伸縮機構を備えていてもよい。これにより、荷受けモード時の構造物200と荷受け部31との距離を増加させながら、待機モード時のポートサイズの膨張を抑えることが可能となる。
【0044】
伸縮機構は、荷受け部31にかかる荷重等を支えることが出来る構造であればよく、好ましくは伸縮を短時間で行うことが可能な構造である。例えば、異径パイプを用いたロッド方式や多節リンク機構、板状部材のレールによるスライド等が挙げられるが、これに限らない。
【0045】
上面視において、ポート30が備える支持部32の幅(短辺)は、荷受け部31の幅(短辺)に比較して短いことが望ましい。前述のように、壁面には上昇気流が発生する可能性があり、気流は壁面に沿って流れる。支持部32の幅が広ければ、気流が支持部の側面に避けずに沿ってしまい、荷受け部31まで上昇気流が流れる可能性がある。この場合、荷受け部31が壁面から離れていても、上昇気流等の影響の軽減が十分に行われないこともある。
【0046】
荷受け部31が荷物11を置くことができる形状からなる場合、置かれた荷物11が風などで移動したり、落下したりすることを防ぐ機能を備えることが望ましい。荷受け部31の構成例について、以下に列挙して記載する。
(1)荷受け部31の周囲に可動式の壁や柵を設ける。
(2)荷受け部31の床面に段差や傾斜をつける。
(3)負圧により吸引する。
(4)磁着や粘着、面ファスナー等を利用して一時的に固定する。
(5)荷受け部31の周囲に常設の壁や柵を設ける。
図16-
図20のように、柵や壁などの落下防止部材34を備える場合には、落下防止部材34が常に高く設けられていると飛行体100の着陸動作や荷物11を置く動作の障害となる可能性があるため、伸縮や開閉などの機構を用いて、平面より上方に伸びる長さを調整できることが望ましい。また、短い距離を落下させてよい荷物の場合には、落下防止部材34を可動させず、囲まれた空間に落下させるものとしてもよい。
【0047】
荷受け部31は、飛行体100が着陸したり、荷物11を置いたりすることができる平らな面形状を備えていてもよいし、荷物を受けるためのアームや、ロボットハンド等を備えていてもよい。また、荷物11が飛行体100などから紐状部材20(例えば、ワイヤー、電線、釣り糸、ロープ、テープ等の、可撓性をもつ長尺の素材)によって吊るされて降下するシステムの場合には、例えば
図21及び
図22に示されるように、荷物11や紐状部材20を掴み保持する保持機構35を備え、保持機構35より上方に紐状部材20の切断機構36を備えることで、飛行体100などに荷物11の切り離し機構を設けなくてよくなり、飛行体100の重量増加を抑制できる。
図21及び
図22の構成においては、紐状部材20の切断機構より下方に、紐状部材を把持する保持機構35を備えているが、切断機構と保持機構の配置はこれに限定されない。
【0048】
図24や
図30に示されるように、ポート30は、荷物11を受け取ったのち、バルコニーの内側や、居室内などに荷物を引き入れる機能(例えば、エレベーターやコンベア等)を有していてもよい。これにより、受け取った荷物の紛失を防ぐだけでなく、建物にいる人の荷物へのアクセスがより容易となる。また、荷物が引き入れられたのち、荷受け部31は再度荷受けを行うことが出来る状態となり、荷受けの効率が向上する。
【0049】
支持部32は、荷物11などが置かれることにより加わる重さや、周囲を吹く風により加わる圧力に耐え得る強度であればよい。素材や形状については、受ける荷物の重さや、設置場所の条件から、適する構成が選択される。例えば、板状部材を用いる場合には、部材に複数の穴をあけ、空気の通過場所を作ることで風によって受ける圧力を低減することが可能である。
【0050】
また、パイプを組み合わせて構成される場合(例えば、トラス構造など)、パイプの断面形状を正円でなく楕円や対称翼形状などとすることで、一定の方向からの風から受ける圧力を減少させる。その他、支持部や荷受け部、ポートの構成については、外部から受ける影響(特に、風雨など)に対して、悪影響を受けにくい形状や素材を用いることで、メンテナンスコストの低下や耐用年数の増加を可能とすることが望ましい。
【0051】
ポート30が構造物200に固定される場合には、必要な強度に応じて、構造物の部材や柱材、梁材等が決定されることが望ましい。マンションや住宅、ホテルなどの既存建物に設ける場合には、居室のバルコニーの手摺などを利用して設置をすることも可能である。しかし、強度に不足が発生する場合には、柱などの高強度な構造体に接続して設ける必要がある。
【0052】
先述の通り、ポート30は、仮設での使用ができるよう、構造物200に固定しない、もしくは容易に着脱が可能な固定方法としてもよい。例えば、コンクリートや金属が用いられたポール台のように、飛行体100や荷物11の重さがかかっても十分に耐え得る重量物に回動部33が接続されている場合には、構造物に接続されていなくともポートを利用することが可能である。また、人もしくはクレーンなどの重機によって、設置や撤去が可能となるため、短期間の利用を目的とするポートに適する。
【0053】
ポート30を仮設使用する際に用いることが可能なポール台は、例えば看板や物干し等の設置に用いられるような、鉄やコンクリートで構成されたものや、旗やパラソルなどの設置に用いられるタンク付きのもの、杭の打ち込み式のものなどがある。着荷する荷物や飛行体が軽量である場合には、ポール台自体も後者のような軽量の素材とすることで持ち運びを容易にすることが出来るが、回動時や着荷時の安定性の観点においては、前者のように重量を持ったポール台を用いることが望ましい。
【0054】
移設が可能なポートは、個人宅のベランダや窓際等に設置することで、建物の改修などを行わずともポートを利用することが可能となる。また、一定の期間のみ利用される場所(キャンプ場や海の家、観光地、イベント会場等)において、使用しない期間に屋外から撤去することが可能となるため、風雨による劣化の進行や、第三者によるいたずらなどの防止が期待できる。
【0055】
図27-
図28に示されるような回動部33が接続される移動体は、所定の範囲のみ移動可能であったり、移動に制限のないものであったりする。例えば、マンション等の外壁において、レール上を滑車等で移動可能とする場合は、一つのポートが、時間に差を設けて複数の部屋の荷物を受け取ることが可能となるため、全体のポート設置数を少なくすることができる。また、
図27-
図28に示されるように、車両や船舶などの自走手段を備えた移動体に接続して設けられる場合には、集落内において受け取り時間などを設定し、特定の時間に所定のエリアの荷受けを行うことで、常設のポートを複数設ける必要がなくなる。
【0056】
ポート30が備える荷受け部31は、先述した上昇気流の影響などの観点から、構造物200から一定以上の距離を離して設けられていることが望ましい。また、支持部32は、気流への影響を防止するため、少ない面積であったり、所定の方向からの風に対して抗力の低い形状であったりすることが望ましい。
【0057】
また、マンションやビル等、1つの構造物200に対して複数のポート30を設けるものとしてもよい。例えば、開口部を備える各居室の窓やバルコニーなどに1つずつポートを設ける場合、各部屋の利用者が専用のポートを持つことが可能となる。別々の部屋の利用者が夫々受け取る荷物11について、同じポートを順番に使用する場合に比較して、待ち時間が短縮される他、荷物11を届けに来る飛行体100の、荷下ろし待機時間減少による配送効率の向上や、飛行体のエネルギー消費の削減が期待できる。
【0058】
1つの構造物200に対して複数のポート30を設ける場合、上下に隣接する部屋においては、XY座標をずらして配置されることが望ましい(例えば、最上階から一部屋おきにバルコニー左端に配置、最上階の直下の階から一部屋おきにバルコニー右端に配置などとすることで、最上階から階下に向かって、ポート位置がバルコニーの左、右、左、と互い違いの配置となる)。XY座標が同一または近傍に位置するようにポート30が設けられていると、階上の部屋のポートと階下のポートが同時に荷受けを行う場合に、階上の部屋のポートは、階下のポートへの配送の障害物となる可能性がある。
【0059】
左右や前後に隣接する部屋においては、各ポートの間隔をより広くとれるよう設けることで、ポート同士が荷受けの障害物となることを防止することもできる。例えば、横並びのバルコニーにおいては、各ポートを各バルコニーの左端に配置することで、一定の距離を離すことが可能となる。
【0060】
また、荷下ろしには、吊下げ機構を用い、荷物11が紐状部材20などの繰り出しによって飛行体100から降下するケースがある。このとき、支持部32が短い、又は無い構成のポートを用いると、荷受けを行うポート30より階上のバルコニーの下縁に紐状部材20が接触しやすい位置となる。階上バルコニーと紐状部材の接触を防止するため、階下にポートが設けられる階上バルコニーの下縁には、面取り等により逃げ部を設けたり、接触による紐状部材20の劣化を防止するため、バルコニー下縁の角に滑車、角あて、滑り助長テープ等の、紐状部材の保護材を設けたりすることが望ましい。
【0061】
戸建て住宅等においては、階上のバルコニーが存在しないケースが多いが、ベランダや1階にポートを設けた際には、ベランダの屋根や庇、下屋が紐状部材20との接触の可能性がある。この場合にも、接触の可能性のある部分に逃げ部を設けたり、紐状部材20の保護材を用いたりすることが可能である。また、ベランダの屋根や庇は、開閉可能なオーニング等を用いることにより、ポート30使用時には屋根や庇を収納、収縮することで、紐状部材20の接触の可能性を減少させる。
【0062】
ポート30同士の間隔が十分でない場合や、より安全性を向上させる場合には、ポートの使用や展開を制御するものしてもよい。例えば、今から荷受けをしようとするポートより上階に設けられたポートが使用中(荷受けモード)であるとき、荷受けを開始せず、飛行体100を待機させたり、飛行体100の離陸時間自体を遅らせたりすることで、各ポートへの配送に用いられる飛行体に、障害物の少ない状態で飛行や荷下ろしをさせる。また、荷物11が紐状部材20の繰り出しによって飛行体から降下するケースにおいても、荷物11や紐状部材20が上階のポートに接触したり、絡まったりすることを防止し得る。
【0063】
ポートの展開制御は、配送システム全体からの通信により、複数の配送予定を管理して制御を行っても良いし、ポート30に接近した飛行体100や搭載部10からポート側に信号を発信して制御しても良い。また、ポート30同士で通信を行い、使用状況の共有や、階下のポートへの制御指示をする場合には、構造物内で制御の一部を完結させることもできる。
【0064】
また、ポート30の展開制御を可能とすることで、荷受け時以外のポート30の挙動についても指定が可能となる。展開制御による挙動の例を以下に列挙して記載する。
(1)特定のポートの荷受け数が過剰となった場合に、他の空きポートが代理に荷受けを行う。もしくは、事前に屋上や空室、管理人室などに代理ポートを設定して代理に荷受けを行ってもよい。
(2)火災等の緊急時に、管理サーバで制御する、または、緊急時にポートと直接通信をする通信機を備えるなどしてポートの荷受けを一律に停止する。
(3)緊急地震速報や、局地的な強風、ダウンバーストなどの、飛行体100やポート30に危険が生じる可能性がある事象を風速計などのセンサや天気情報等の環境情報により検知した場合に、ポートを待機モードとする。
(4)飛行中の外部飛行体から、着陸を要求する信号を受信した場合に、使用中でないポートや、荷受け予定のないポートを荷受けモードに展開する。
(5)飛行体の障害や荷物の切り離しミスなどにより、荷受けが予定通り行われなかった場合にも、経過時間等が閾値を超えた場合、荷受けモードから待機モードへと移行する。
(6)荷受けモード時、太陽の位置により、階下や隣接の部屋にポートの影がかかる場合に、影が最小限となる位置に展開位置の制御を行う。
【0065】
<第2の実施の形態の詳細>
本発明による第2の実施の形態の詳細において、第1の実施の形態と重複する構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明は省略する。
【0066】
近年、様々な形態の飛行体が、宅配以外の産業(例えば、点検や調査、撮影、監視、農業、防災など)においても利用を検討、実施されている。運用環境によっては、飛行体の着陸スペースを用意することが難しい場合がある。例えば、高所の橋梁を点検する際、地上からの距離が離れていたり、河川や海などにより橋梁付近に近付くことができなかったりするケースが存在する。このとき、飛行体は橋梁上から離発着が可能であることが望ましい。しかし、第三者の通行を禁止することが困難であったり、飛行体の離着陸時において周囲の人の安全を確保するために十分なスペースを用意できなかったりする場合がある。
【0067】
回動部33は、移動体(車両や船舶、鉄道等)に接続されてもよい。移動体300は、所定の範囲のみ移動可能であったり、移動に制限のないものであったりする。例えば、
図29及び
図30に示すように、レール310上を滑車等で移動可能とする場合は、橋梁やビルの外壁などの検査が端から端へと進むとき、検査の進行に合わせて、左右方向や上下方向の、より好適な位置へとポートを設けることが可能となる。また、
図27-
図28に示されるように、車両や船舶などの自走手段を備えた移動体に接続して設けられる場合には、あらかじめレール等の部材を設置していない、もしくは設置が困難な場所であってもポートの使用が可能となる。このような自由移動が可能な移動体に備える場合であっても、移動体自体が方向転換を行う場合に比較して、回動部33を備えるポートは、回動に必要なスペース及び回動にかかる所要時間の減少が期待される。
【0068】
このように、第2の実施の形態のポート30は、回動部33によって、実際に飛行体100が近寄る荷受け部31付近と、ポートが設置される回動部33付近との距離を離した状態で、荷下ろしや飛行体の離着陸が行われる。例えば、橋の上にて飛行体の離着陸を伴う作業を行う場合、橋梁上(道路等)に離着陸ポートを設けることとなり、多くのスペースを必要とする他、周囲の人にプロペラが回転している飛行体が接近する可能性がある。本発明のポート30を用いることで、実際に飛行体が離着陸を行う荷受け部31は、橋梁の外側となる空中へと迫り出すことが可能となるため、人と飛行体との距離をより離すことが出来るほか、橋の上におけるポートの専有面積の減少が期待できる。
【0069】
また、
図1-
図4に示されるように、本発明の実施の形態によるポート30は、飛行体100と組み合わせて使用される。飛行体は、カメラや収音機器、センサ類、粒体散布機器、液体噴霧機器、打音検査等の検査機器、ロボットハンドや工具などの所定の作業を行う作業部などを搭載可能としてもよい。また、これらの搭載物は飛行体と独立して変位可能となるよう、1以上の軸を介して接続され得る。
【0070】
各実施の形態における飛行体の構成は、複数を組み合わせて実施することが可能である。飛行体の製造におけるコストや、飛行体が運用される場所の環境や特性に合わせて、適宜好適な構成を検討することが望ましい。
【0071】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0072】
10 搭載部
11 搭載物、荷物
12 搭載物保持機構
13 回転翼部
20 紐状部材
21 ウインチ
30 ポート
31 荷受け部
32 支持部
33 回動部
34 落下防止部材
35 保持機構
36 切断機構
40 回動軸
100 飛行体
110a~110e プロペラ
111a~111e モータ
200 構造物
210 バルコニー
300 移動体
310 レール