(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022134079
(43)【公開日】2022-09-14
(54)【発明の名称】労働状況管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20120101AFI20220907BHJP
【FI】
G06Q10/10 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021163870
(22)【出願日】2021-10-05
(31)【優先権主張番号】P 2021032232
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100216677
【弁理士】
【氏名又は名称】坂次 哲也
(72)【発明者】
【氏名】山崎 崇生
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 澄人
(72)【発明者】
【氏名】村田 龍俊
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 一郎
(72)【発明者】
【氏名】陶山 修司
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】野畑 剛史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】働き方の多様化に対応した労働状況の可視化を可能とするとともに、管理者等がケアメンバーを容易に把握してトラッキングすることを可能とする。
【解決手段】管理対象に属する労働者の労働状況を可視化する労働状況管理システム1であって、周辺システム等からログ情報を取得、収集し、収集データDB21に記録するデータ収集部11と、収集データDB21に記録された収集データの内容に基づいて、管理対象全体での所定の労働状況を集計した結果に加えて、所定の管理項目について設定された条件に合致する労働者の人数を集計した結果とともに、条件に合致する労働者の労働状況に係る収集データを関連付けて、ダッシュボードに表示するための表示データとして出力するダッシュボード処理部12と、表示データをダッシュボードとして利用者端末5に表示させるダッシュボード表示部13とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象に属する労働者の労働状況を可視化する労働状況管理システムであって、
周辺システム等からログ情報を取得、収集し、収集データ記録部に記録するデータ収集部と、
前記収集データ記録部に記録された収集データの内容に基づいて、前記管理対象全体での所定の労働状況を集計した結果に加えて、所定の管理項目について設定された第1の条件に合致する労働者の人数を集計した結果とともに、前記第1の条件に合致する労働者の労働状況に係る前記収集データを関連付けて、ダッシュボードに表示するための表示データとして出力するダッシュボード処理部と、
前記表示データをダッシュボードとして前記管理対象の管理者等が利用する利用者端末に表示させるダッシュボード表示部と、を有する、労働状況管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の労働状況管理システムにおいて、
前記ダッシュボード処理部は、
前記第1の条件に合致する労働者のうち、前記管理者等により指定された労働者、もしくは前記管理者等により設定された第2の条件に合致する労働者をケアメンバーとして、当該ケアメンバーに係る情報がダッシュボードに常時表示されるようにする、労働状況管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の労働状況管理システムにおいて、
前記ダッシュボード処理部は、
前記管理者等が設定した第3の条件に合致する前記ケアメンバーがある場合に、前記管理者等に対して所定の手段でアラートを出力する、労働状況管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の労働状況管理システムにおいて、
前記ダッシュボード処理部は、
前記所定の労働状況として、労働者のネットワーク接続に係る情報から集計した就業場所の情報、メール送信に係る情報、ビデオ会議サービスの利用に係る情報、および予定表管理サービスに登録された予定の情報のうち少なくとも1つ以上の情報に基づいて集計した結果を表示データとして出力する、労働状況管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の労働状況管理システムにおいて、
前記ダッシュボード処理部は、
労働者によるアプリケーションの使用に係る情報、メールの使用に係る情報、会議室の利用に係る情報、および予定表管理サービスに登録された予定の情報のうち少なくとも1つ以上の情報を並列的に時間軸上に配置した結果を表示データとして出力する、労働状況管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の労働状況管理システムにおいて、
前記管理対象として、人事上の組織を横断したグループを対象とする、労働状況管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業等における労働者の労働状況を管理する技術に関し、特に、労働状況をいわゆるダッシュボードにより可視化して管理する労働状況管理システムに適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
働き方改革関連法が施行され、労働者が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を選択することに対するニーズが高まってきていた中で、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大といった事情も相まって、テレワークや時差通勤など働き方の多様化は急速に拡がった。
【0003】
これに伴い、使用者や部課長等の管理・監督者(以下では「管理者等」という)にとっては、労働者の労務状況(勤務時間や残業時間等)や健康状況(メンタルヘルス等)を把握しづらい状態が生じてきている。その結果、就業規則等の社内基準や労働基準法等の法令の遵守状況の確認がしづらい状態や、生産性向上に向けた施策がとりにくい等の状態が生じるケースも出てきている。
【0004】
労働者の労働状況等を管理するための技術として、例えば、特許第5344811号公報(特許文献1)には、通常の勤怠データを入力するだけで、総労働日数、総労働時間などの量的なデータと、当該従業員に労働負荷がどのように連続的に発生しているのかというデータから、個々の従業員に対する労務管理および経営管理上のリスク分析を可視化した表示データを提供するリスク分析装置が記載されている。
【0005】
また、例えば、非特許文献1には、勤務時間外になると警告画面を表示し、残業申請・承認のない従業員のパソコンを強制シャットダウンしたり、各従業員のパソコン使用時間を記録したりすることで残業を抑止する機能や、パソコンの操作情報を取得し、「何の業務にどれだけの時間が掛かったか」という組織や個人の業務状況を可視化する機能などを有するソフトウェアサービスが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】“FUJITSU Software TIME CREATOR(タイムクリエイター)”、[online]、株式会社富士通エフサス、[令和3年2月19日検索]、インターネット<URL:https://www.fujitsu.com/jp/group/fsas/products/software/applications/time-creator/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術によれば、労働者の労働状況等について部署もしくは個人単位で可視化した形で管理者等に提供することが可能である。
【0009】
しかしながら、管理者等は多忙である場合も多く、従来技術による場合、往々にして何をどう見てよいのか分からないということで有効活用されないケースが生じ得る。特に、部署等の管理対象全体について、昨今の働き方の多様化に対応した各種管理項目の状況や傾向を容易に把握したいというニーズに加えて、管理対象全体での状況や傾向の把握では埋もれてしまいがちな、「ケアすべき労働者」(以下では「ケアメンバー」という場合がある)個人を容易に把握してトラッキングできるようにして欲しいというニーズがある。
【0010】
そこで本発明の目的は、働き方の多様化に対応した労働状況の可視化を可能とするとともに、管理者等がケアメンバーを容易に把握してトラッキングすることを可能とする労働状況管理システムを提供することにある。
【0011】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記載および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0013】
本発明の代表的な実施の形態である労働状況管理システムは、管理対象に属する労働者の労働状況を可視化する労働状況管理システムであって、周辺システム等からログ情報を取得、収集し、収集データ記録部に記録するデータ収集部と、前記収集データ記録部に記録された収集データの内容に基づいて、前記管理対象全体での所定の労働状況を集計した結果に加えて、所定の管理項目について設定された第1の条件に合致する労働者の人数を集計した結果とともに、前記第1の条件に合致する労働者の労働状況に係る前記収集データを関連付けて、ダッシュボードに表示するための表示データとして出力するダッシュボード処理部と、前記表示データをダッシュボードとして前記管理対象の管理者等が利用する利用者端末に表示させるダッシュボード表示部と、を有するものである。
【発明の効果】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0015】
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、働き方の多様化に対応した労働状況の可視化が可能となるとともに、管理者等がケアメンバーを容易に把握してトラッキングすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施の形態である労働状況管理システムの構成例について概要を示した図である。
【
図2】本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの例について概要を示した図である。
【
図3】本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
【
図4】本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
【
図5】本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
【
図6】本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
【
図7】本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
【
図8】本発明の一実施の形態におけるダッシュボード表示に係る処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。一方で、ある図において符号を付して説明した部位について、他の図の説明の際に再度の図示はしないが同一の符号を付して言及する場合がある。
【0018】
<概要>
本発明の一実施の形態である労働状況管理システムは、労働者の労務状況や健康状況(以下では「労働状況」と総称する場合がある)の把握に資する様々なログ情報を、周辺システムや機器、装置等から収集して集計・分析し、分析結果をいわゆるダッシュボードにより俯瞰できる形で可視化して管理者等がリアルタイムで参照できるようにする。これにより、管理者等が管理対象の部署等の労働状況を適切に把握できるようにするとともに、生産性向上に向けた施策のために活用することを可能とする。
【0019】
また、管理対象内のケアメンバー(すなわち、管理項目の値が通常・正常な範囲から逸脱している労働者)を特定して管理者等が状況や対応をトラッキングできるようにすることで、個々の労働者の労働状況についても適切に管理することを可能とする。
【0020】
なお、各種のログ情報を収集、集計してダッシュボードとして表示する公知の技術として、例えば、Splunk(登録商標、以下同じ。https://www.splunk.com/ja_jp)のようなログ解析・管理ツール等が存在する。Splunkは、主にITインフラの管理に用いられるが、本実施の形態では、労働状況の分析・可視化の基盤としてSplunkを利用するものとする。勿論、Splunk以外の各種のログ情報を収集、集計してダッシュボードとして表示する技術を用いてもよいし、相当程度前からある各種のログ情報を収集、集計するツールも用い、ダッシュボードは個別に開発してもよい。
【0021】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施の形態である労働状況管理システムの構成例について概要を示した図である。労働状況管理システム1は、例えば、サーバ機器やクラウドコンピューティングサービス上に構築された仮想サーバ等によりサーバシステムとして構成され、図示しないネットワークを介してパーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理端末からなる利用者端末5が接続する構成を有する。そして、図示しないCPU(Central Processing Unit)により、HDD(Hard Disk Drive)等の記録装置からメモリ上に展開したOS(Operating System)、Webサーバ等のミドルウェアや、その上で稼働するソフトウェアを実行することで、労働状況の管理に係る後述する各種機能を実現する。
【0022】
この労働者管理システム1は、例えば、ソフトウェアによって実装されたデータ収集部11、ダッシュボード処理部12、ダッシュボード表示部13、および個別情報表示部14などの各部を有する。また、データベースやファイル等により構成された収集データデータベース(DB)21、人事DB22、グループDB23、および表示データDB24などの各データストアを有する。また、ファイル等により構成された共通設定31および個別設定32などの設定情報を有する。
【0023】
データ収集部11は、例えば、労働状況の把握に資する様々なログ情報を様々な周辺システム等からリアルタイムで、もしくは定期的に収集し、あるいはアップロードされたものを取得し、必要に応じて所定のフォーマットに加工・整形等して集計可能な形で収集データDB21に記録する機能を有する。ログ情報を収集する対象の周辺システム等として、様々な種類のアプリケーション2やサーバ3、機器4などと連携することができる。
【0024】
連携に際しては、それぞれの周辺システムごとにアドオン等の形でログ収集のインタフェースを実装してもよいが、本実施の形態では、上述したように、データ収集機能の基盤としてSplunkを用いるものとする。なお、Splunkでは、一般に広く普及しているオフィスアプリケーションやメールシステム、コミュニケーションツール、クラウドサービス、ビデオ会議システム等についてはログ収集のインタフェースを標準的に備えている。したがって、Splunkを用いる場合は、対応していない周辺システムに対するログ収集やログのアップロード等のインタフェースを実装すればよい。
【0025】
具体的には例えば、Splunkが標準的に対応しているオフィスアプリケーションやメールシステム、コミュニケーションツール、クラウドサービス、ビデオ会議システム等に加えて、例えば、業務開始・終了の打刻データや、入退室のログデータ、PC等の端末へのログイン・ログオフ等の認証データ、PC等の端末の起動時間や操作内容等の利用データ、Wi-FiやVPN(Virtual Private Network)への接続ログなど様々なものを含めることができる。また、システム的に生成されるログデータ等に限らず、例えば、テレワークの状況についてのヒアリングや、ストレスチェックなどの各種のアンケート結果として作成されたデータを含めるようにしてもよい。
【0026】
ダッシュボード処理部12は、例えば、収集データDB21に記録・集計されたデータに基づいて、設定情報に基づいてダッシュボードに表示する表示データを生成し、表示データDB24に出力する機能を有する。なお、本実施の形態では、ダッシュボード処理部12についても、上述したように、ダッシュボード処理機能の基盤としてSplunkを用いるものとする。
【0027】
表示データの生成に際しては、例えば、共通設定31に登録されている各部署やグループに共通の設定情報や、個別設定32に登録されている管理者等が独自に設定した固有の設定情報に基づいて、表示データの種類や内容を特定する。そして、人事のマスタ情報が登録されている人事DB22や、特定のグループに属するメンバーを識別する情報が登録されているグループDB23の内容に基づいて管理対象の部署やグループおよびこれに含まれるメンバーを特定し、各メンバーについて、表示データの生成に必要となるデータを収集データDB21から抽出する。
【0028】
本実施の形態では、管理対象として、人事DB22に登録された人事上の部署や組織を対象とするのに加えて、例えば、プロジェクトチームなど人事上の部署や組織を横断した形で構成されるグループや、「新入社員グループ」など所定の条件により労働者をグルーピングした特殊なグループをグループDB23に設定して管理対象とすることができる。これにより、例えば、人材開発部の担当者が新入社員の勤務(新人研修)時間の傾向を把握したり、中堅社員の業務負荷の傾向を分析したり、プロジェクト単位でメンバーの業務負荷を把握したりすることが可能となる。
【0029】
ダッシュボード表示部13および個別情報表示部14は、それぞれ、表示データDB24に登録された内容に基づいて後述するようなダッシュボードの画面を生成して利用者端末5に対して表示可能とする機能を有する。例えば、ダッシュボード表示部13は管理対象の部署やグループ全体での集計情報をダッシュボードとして表示し、個別情報表示部14は、ダッシュボードに表示された内容のうち管理者等により指定された項目や、ケアメンバーとして特定された個人のうち管理者等により指定された者について、内訳や詳細な内容等の情報を表示する。なお、本実施の形態では、ダッシュボード表示部13および個別情報表示部14についても、上述したように、ダッシュボード表示機能の基盤としてSplunkを用いるものとする。
【0030】
<ダッシュボード>
図2は、本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの例について概要を示した図である。
図2では、管理対象の部署(図中の例では「○○○事業部」)における労務状況(業務時間や残業時間等)を分析した結果の例を表示している。例えば、業務時間の統計情報に基づいて業務負荷状況を分析し、分析結果として、直近の集計期間(例えば、月や週)での1人あたりの平均残業時間や平均業務時間、平均有給取得日数などを他部署や上位組織、全社平均などと対比してグラフにより表示する。
【0031】
労務時間に関して、次の方法にて例えば取得が可能である。PC側の、あるプログラムでPCの起動・終了時刻のログをサーバに送信しており、そのログからPCの起動時刻、終了時刻を分析可能となる。対象組織の平均PC起動時間の推移を算出し、後述するウォッチングリストには週ごとのPC起動平均時刻の推移を出力し、所定期間連続でPCの起動時刻が遅くなっている対象組織中の対象者をリスト表示することも可能である。
【0032】
また、直近の集計期間だけではなく、これまでの推移についてもグラフにより表示する。これにより、問題の継続性を分析の対象とすることができる。例えば、残業時間については、時期等によって一時的に増えたとしても大きな問題であるとは言えず、増えた状態が恒常化した場合に問題になることから、その推移についても表示することで適切に問題を把握することができる。
【0033】
なお、グラフの表示方法やレイアウト等のダッシュボードの表示形式については図示するものに限定されるものではなく、適宜のものとすることができるし、管理者等が可能な範囲で独自に変更したり設定したりできるようにしてもよい(設定内容は、例えば個別設定32に登録するようにしてもよい)。また、例えば、残業時間の推移を表示するグラフ上でのマウスオーバーにより、マウスポインタの位置に対応する具体的な値や内訳等を随時表示するようにしてもよいし、マウスの操作によりグラフごとに拡大・縮小できるようにしてもよい。また、グラフを選択して指示することで、個別情報表示部14により分析結果の元となったデータの内訳を別ウィンドウで表示するようにしてもよい。
【0034】
図3は、本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
図3では、管理対象の部署やグループにおけるテレワーク状況を分析した結果の例を示している。例えば、テレワーク状況分析として、業務時間の統計情報に基づいて管理対象内のメンバーのテレワーク率(例えば、各メンバーの全業務時間に占めるテレワークでの業務時間の割合、または各メンバーの全業務日数に占めるテレワークでの業務日数の割合)を導出し、他部署や上位組織、全社平均などと対比してグラフにより表示するとともに、テレワーク率の推移についても表示する。
【0035】
また、テレワークにおける業務内容を把握するための情報として、例えば、部署においてSkype(登録商標、以下同じ)を用いている場合は、Skypeステータス分析として、各メンバーのSkypeのステータス(会議中、離席、オフライン等)ごとの累計時間の割合を他部署と対比してグラフにより表示するとともに、その推移についても表示する。また、部署においてOutlook(登録商標、以下同じ)を用いている場合は、Outlook予定分析として、各メンバーのOutlookの予定表における分類別の予定の入力時間累計について他部署と対比してグラフにより表示するとともに、その推移についても表示する。
【0036】
図4は、本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
図4では、管理対象の部署やグループにおけるメール利用状況を分析した結果の例を示している。例えば、メール送信数分析として、メールサーバの送信ログに基づいて導出したメール送信数を他部署や上位組織、全社平均などと対比してグラフにより表示するとともに、メール送信数の推移についても表示する。メール送信数は一般的には業務量や業務負荷と相関関係がある指標であると考えられる。メール送信数は対象日、対象週、対象月又は対象年の数である。メールサーバの送信ログの例としては、送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、送信日時、件名、本文から構成される。なお、各従業員の個人情報としてメールアドレスは別に管理されているものとする。
【0037】
また、メール送信時間帯分析として、時間帯ごとのメール送信数をグラフにより可視化する。これにより、管理対象の部署やグループにおける働き方が夜間に偏っていないか等を分析することが可能である。
【0038】
また、メール送信先分析として、管理対象の部署やグループにおける送信メールの宛先アドレスの部署名やドメイン名を集計してランキングの形で表示する。これにより、管理対象の部署やグループのメンバーがどのような相手とのメールコミュニケーションが多いかを分析することが可能である。特に管理対象が部署などの組織ではなくプロジェクトなどのチームやグループの場合、メンバーが主に送信先として用いているドメイン以外のドメインにメールを送信しているような場合には不正送信の可能性が疑われるなど、チームやグループでのメールの利用傾向に基づいた分析をすることが可能である。
【0039】
図5は、本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
図5では、管理対象の部署やグループにおけるビデオ会議サービス(例えば、SkypeやZoom(登録商標、以下同じ)など)の利用状況を分析した結果の例を示している。例えば、ビデオ会議数分析として、各ビデオ会議サービスのログ情報に基づいて導出したビデオ会議数を他部署や上位組織、全社平均などと対比してグラフにより表示するとともに、ビデオ会議数の推移についても表示する。ビデオ会議数についても一般的には業務量や業務負荷と相関関係がある指標であると考えられる。ビデオ会議数は対象日、対象週、対象月又は対象年の数である。ビデオ会議サービスのログ情報の例としては、会議開始時間、会議終了時間、会議名、会議参加者から構成される。
【0040】
また、ビデオ会議開始時間帯分析として、時間帯ごとの各ビデオ会議サービスの開始時間をグラフにより可視化する。これにより、管理対象の部署やグループにおける働き方が夜間に偏っていないか等を分析することが可能である。
【0041】
図6は、本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
図6では、管理対象の部署やグループにおける働き方の状況についてウォッチングリストとして表示した例を示している。例えば、ダッシュボードに各種の分析結果の情報を表示したとしても、これらを見る管理者等は多忙である場合も多く、何を見ればよいのかよく分からないという管理者等もいる。また、管理対象の部署やグループ全体での状況や傾向だけでなく、異常値を示すメンバー個人、すなわちケアメンバーを知りたいというニーズもある。
【0042】
そこで、
図6のウォッチングリストの例では、管理者等が注視すべき項目について当該項目に該当するメンバー(すなわちケアメンバーもしくはその候補)の人数をパネルで表示する。
図6の例では、(ア)22時以降に業務を終了した者の数、(イ)22時以降にメール・ビデオ会議を利用した者の数、(ウ)業務時間外にメール・ビデオ会議を利用した者の数、(エ)有給休暇を3か月以上取得していない者の数、(オ)残業時間が急増した者の数、(カ)業務開始時間の遅延傾向がある者の数、(キ)2時間以上の離席時間がある者の数、(ク)メールの送信数が20件以下の者の数といった項目について該当する人数を表示している。
【0043】
例えば、(ア)~(オ)の各項目は、主に業務負荷が著しく高い(もしくは業務効率が低い)メンバーの有無を把握するために用いられる。また、(カ)の項目は、主にメンタルヘルスに問題があるメンバーの有無を把握するために用いられる。また、(キ)、(ク)の各項目は、メンタルヘルスに問題があるメンバーの有無の把握に加えて、業務負荷が著しく低い、もしくは業務遂行能力に問題がある(例えば、業務内容を理解していない等)メンバーの有無を把握するために用いられる。なお、上記(ア)~(ク)の各項目は一例であり、これらの項目に限定されず、他の項目について表示するものであってもよいことは言うまでもない。
【0044】
該当人数がゼロではないパネルのうち、管理者等が希望のものについてクリック等により選択することで、対象者であるメンバー(
図6の例では「鈴木一郎」と「山田 花子」)の情報と、選択したパネルに係る項目の説明を下部に表示する。管理者等がメンバーを選択することにより、当該メンバーに係る労働状況のデータやその推移を詳細画面で表示するようにしてもよい。
【0045】
ここに表示されたメンバーのうち、特定のメンバーについて管理者等がマーキングする(マーキングした情報は例えば個別設定32に登録しておく)ことで、当該メンバーをケアメンバーとしてその労働状況等を管理者等がトラッキングできるようにしてもよい。また、所定の条件に合致するメンバーをケアメンバーとして自動的に設定するようにしてもよい。ケアメンバーに該当するか否かの条件については、デフォルト値(例えば共通設定31に登録)に加えて管理者等が自身の部署やグループの特性等に応じて独自に設定(例えば個別設定32に登録)できるようにしてもよい。例えば、残業時間の観察時間として、月平均60時間、年間720時間というデフォルト値を設定しつつ、管理者等が設定変更できるようにしてもよい。
【0046】
トラッキングするケアメンバーについては、例えば、管理者等が利用者端末5に本システムのポータル画面やダッシュボードを表示させた際に、当該ケアメンバーの情報が常に表示されるようにする。また、当該ケアメンバーの労働状況の詳細画面にて管理者等が対応等(例えば、個別面談の実施や、割り当てる業務の変更等)についてのメモを入力し、当該ケアメンバーに関連付けて記録するようにしてもよい。
【0047】
当該ケアメンバーに対して割り当てる業務を他のメンバーに割り当てた場合には、当該他のメンバーについてもケアメンバー(もしくはその候補)としてトラッキングできるようにしてもよい。また、管理者等がトラッキングするケアメンバーを設定した場合、その上長や配下のグループリーダー等の上下の管理者についても当該ケアメンバーをトラッキングするよう自動的に設定するようにしてもよい。ここで、誰がトラッキングするケアメンバーを設定したかの情報を残すようにし、誰が直接対象者をマネージメントするかを明確化してもよい(対象者をケアする上長設定)。この対象者をケアする上長設定自体をケアメンバーの設定時に併せて設定する構成でもよく、これにより、本部長が対象者に気づいた場合に対象者の設定に加え、対象をケアする上長として部下である部長を設定することが可能となる。
【0048】
図6の例に示したようなウォッチングリストでの表示に加えて、管理者等が設定した特定の条件に合致したケアメンバーがある場合にアラートを出力するようにしてもよい。例えば、特定のケアメンバーについて、前月の残業時間が60時間を超えていたため、業務の割り当てを変更する対応をとった場合に、当月について半月経過時点で残業時間が20時間を超えているか否かを条件として設定しておき、20時間を超えている場合にアラートが出力されるようにすることができる。なお、アラートの出力方法は特に限定されず、本システムのポータル画面やダッシュボードに表示してもよいし、管理者等宛のメールやメッセージにより通知してもよい。
【0049】
また、
図6の例では主に管理者が対象組織の状況把握と部下であるメンバーの状況把握を行う例を示したが、部下であるメンバー自身が対象組織の状況把握と自己の状況把握(他のメンバーの状況把握はできない)のためにダッシュボードを参照する構成であってもよい。これにより、対象メンバーは自己の振り返りを行うことができ、自発的に自己の働き方を見直すきっかけとすることができる。
【0050】
ここで、
図6の例では主に管理者が対象組織の状況把握と部下であるメンバーの状況把握を行う例を示したが、この例で言えば、管理者は自己の部下の情報は参照可能であるが、他の管理者の部下は参照不可となる構成であり、より具体的には、例えば、「営業1部」の情報、「営業2部」の情報はそれぞれ「営業1部」の部長、「営業2部」の部長のみしか部下の明細データを確認できない。また、一部の従業員は組織や明確な上司がいない場合もあるが、その場合には特別な管理職(人事部長)、前所属の管理職、今後所属予定の管理職が参照権限有という構成であってもよい。一例として、新入社員の例を挙げると、今後所属予定の管理職が対象の新人社員のみ参照可能として、他の新人社員は参照不可とするか、匿名化して参照可とする構成(名前をマスクするなど)であってもよい。
【0051】
図7は、本発明の一実施の形態におけるダッシュボードの他の例について概要を示した図である。
図7では、例えば、ケアメンバーとして特定されたメンバー個人の業務内容として、特定の日における当該メンバーのアプリケーション別の使用時間、メールチェックの時間、会議時間、Outlookの予定情報などを時間軸上に並列的に表示して俯瞰できるようにしている。管理者等がマウスポインタを移動させて各業務を示すボックスを選択する、もしくはマウスオーバーにより、対象の業務の詳細内容を表示するようにしてもよい。
【0052】
なお、アプリケーション別の使用時間やメールチェックの時間は、各アプリケーションやメールクライアントのログ情報等から把握することができる。また、会議時間については、例えば、会議室への入退室の記録を入退室管理システム等のログ情報から把握することができる。Outlookの予定情報から把握することも可能である。
【0053】
図7の例に示すような画面により、ケアメンバー等の業務状況を俯瞰して分析することで、管理者等としては、当該メンバーの業務内容を推測することができ、問題を特定することができると考えられる。例えば、
図7の例では、「アプリ2」による長時間作業と、観察時間帯に長時間行われている「会議γ」が原因であると推測され、これらの業務の内容や必要性などを分析して対応を検討することができる。
【0054】
<処理の流れ>
図8は、本発明の一実施の形態におけるダッシュボード表示に係る処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。ここでは、各周辺システム等のログ情報等はすでにデータ収集部11により収集、集計されて収集データDB21に登録されているという状態で、
図6の例に示したような働き方ウォッチングリストを管理者等の利用者端末5に表示する際の処理の流れの例について示す。
【0055】
まず、ダッシュボード処理部12により、共通設定31および対象の管理者等に係る個別設定32に登録されている設定内容の情報を取得する(S01)。そして、設定内容に従い、人事DB22および必要に応じてグループDB23から、管理対象の部署もしくはグループに所属するメンバーの情報を取得し(S02)、当該メンバーに係るデータを収集データDB21から抽出して(S03)、設定内容に応じて必要な管理項目についての集計を行う(S04)。
【0056】
そして、各管理項目について、集計したデータに基づいて、設定内容に設定された条件に合致するメンバーの有無を判定する(S05)。該当メンバーがいない場合は後述するステップS10に進む。一方、該当メンバーがいる場合は、各メンバー個人に係る収集データをそれぞれ収集データDB21から抽出して関連付ける(S06)とともに、各メンバーをリストに追加する(S07)。
【0057】
そして、設定内容に設定されたアラート出力の条件に合致するものがあるか否かを判定する(S08)。設定内容にアラート条件がない、もしくはアラート条件に合致しない場合は後述するステップS10に進む。一方、アラート条件に合致するものがある場合は、アラート出力のデータを生成する、もしくは管理者等にメールを送信する等の所定の手段によりアラートを出力する(S09)。その後、各管理項目について、集計したデータや関連付けられたメンバーのデータに基づいて表示データを生成し、表示データDB24に出力する(S10)。その後、ダッシュボード表示部13により、表示データDB24の内容に基づいて、管理者等の利用者端末5にウォッチングリストのダッシュボードを表示する(S11)。
【0058】
以上に説明したように、本発明の一実施の形態である労働状況管理システム1によれば、労働者の労働状況の把握に資する様々なログ情報を、周辺システムや機器、装置等から収集して集計・分析し、分析結果をダッシュボードにより俯瞰できる形で可視化して管理者等がリアルタイムで参照することが可能となる。これにより、管理者等が管理対象の部署やグループの労働状況を適切に把握することが可能になるとともに、生産性向上に向けた施策のために活用することが可能となる。
【0059】
また、所定の管理項目について該当するメンバーを人数でサマリーとして把握できるとともに、該当メンバー個人の労働状況についてもブレイクダウンして把握することができ、さらにケアメンバーとして特定して管理者等が状況や対応をトラッキングすることができることから、管理対象の部署やグループ全体での状況や傾向の把握では埋もれてしまいがちな個々の労働者の労働状況についても適切に管理することが可能となる。
【0060】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0061】
例えば、ダッシュボードとして表示する内容は
図2~
図7に示したものに限られず、労働状況の把握に資するものであれば様々な観点での項目を集計・分析してダッシュボードとして表示することができる。例えば、メンバーがネットワークに接続した際のWi-Fiのアクセスポイントの情報やVPNへの接続ログなどに基づいて、就業場所(どのオフィスのどのフロアか、自宅か等)を特定し、その割合等を業務負荷の情報などと合わせてダッシュボードに表示することで、オフィスの利用状況を把握するとともに、メンバーの就業場所を移動・変更した場合の生産性の変動を分析・シミュレーションしたり、オフィス利用の最適化を図ったりすることも可能である。
【0062】
また、上記の実施形態では、自組織又は自社の分析に関して説明したが、複数会社の平均情報を収集して更に平均化することで複数会社の平均情報を得る構成とすることもでき、その複数会社がある業界を構成する会社であればその業界の平均情報を導出することになり、また、その複数会社がある上場企業全てであれば上場企業の平均情報を導出することになり、自社(自己、自組織も含む)と業界平均又は上場企業平均を比較することもできる。ここで、平均情報とは例えば対象月の残業時間であればその会社の平均残業時間とその平均残業時間を導出する際に対象となった従業員数である。各社の平均残業時間と従業員数を収集することができれば、業界全体又は上場企業の平均残業時間を導出可能である。ここでは、各社が有する個別の情報を提供する際にハードルがある場合を想定して平均情報について説示したが、そういったハードルがない場合には各社が個別情報を提供して本システムにて平均情報を個別情報から求めることもできるし、または、個別情報を匿名化した後に個別情報を提供して平均情報を求めることであってもよい。
【0063】
なお、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。例えば、上記の実施の形態では、周辺システム等からのログ情報の収集、分析やダッシュボードの表示処理の基盤としてSplunkを利用する構成としているが、これに限定されるものではなく、他のソフトウェアサービス等を利用してもよいし、独自に実装してもよい。
【0064】
管理職が、何らかの対応が必要となる(可能性がある)ケアメンバーをダッシュボードを利用して管理する場合、同一組織で残業条件など労働条件により異なるメンバーを一律で取り扱うと管理が難しくなる。例えば、1か月の残業時間上限が、60歳以上の再雇用職は10時間、一般事務職は40時間、総合職は55時間などの場合である。これに対して、社員属性データ(社員属性ファイルでもよい)を追加で設け、その社員属性データの職種区分で限定したダッシュボードを作成することにより、管理職は職種区分毎のダッシュボードを参照することで職種区分毎にケアすべきケアメンバーを特定することが可能となり、職種区分毎の残業条件の違いによる問題点を解消できる。また、職種区分毎のケアすべきケアメンバーを職種区分が分かるように一覧表示してもよい。
【0065】
ここで、ダッシュボードに表示するケアメンバーは配下の社員の一部であり、自己の配下の社員からケアメンバーを抽出する処理でもあり、ダッシュボードに表示する際の抽出条件の設定を変更可能な構成であってもよい。このような構成の場合には、
図9に示す通り、
図8に抽出条件の変更を受け付けるステップを設けることで対応可能となる。
【0066】
さらにケアメンバーは、個人毎に異なったケア条件を持つ場合もある。そのためにカルテ(注意すべき観察条件)データを持ち、個人毎の観察条件の異常時にアラートを行う。個人毎の観察条件とは、例えば、保育園・幼稚園に預ける幼い子供を扶養していたり、介護すべき家族がおり、出勤時間の調整や早帰り等の特殊な勤務にしている(例えば、毎営業日10時出勤、15時で退社を観察)、病気からの復帰で経過観察中(残業不可やスマートウォッチやスマートフォンからのバイタルデータが正常値の範囲かを観察)、60歳以上の再雇用職で、週火曜日、水曜日、木曜日のみ勤務(火・水・木曜日勤務で残業はさせない、月・金曜日は出勤はないを観察)などである。これらの条件はダッシュボードで見落としがちなため、カルテデータに別途観察条件を入力し管理する。
【0067】
そして、観察条件に適合しない(異常)値(前記の例であれば特定曜日に残業していない人が残業しているなど)を発見した個人に関しては、ダッシュボードと関係なく、アラートを管理者に出すことできめ細やかなケアを行う。また、
図9に示す通り、アラートとして別途リスト出力する構成であってもよいが、ダッシュボード上に観察対象のケアメンバーで観察条件に適合しない人であることも併せて表示する構成であってもよい。
【0068】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、またはICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。なお、これらの構成は、各機能の一部または全部を、ネットワークを介したクラウド上の他のソフトウェアサービス等により実現する構成を排除するものではない。
【0069】
また、上記の各図において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも実装上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、労働状況をダッシュボードにより可視化して管理する労働状況管理システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0071】
1…労働状況管理システム、2…アプリケーション、3…サーバ、4…機器、5…利用者端末、
11…データ収集部、12…ダッシュボード処理部、13…ダッシュボード表示部、14…個別情報表示部、
21…収集データDB、22…人事DB、23…グループDB、24…表示データDB、
31…共通設定、32…個別設定