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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022134201
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】窓ユニット取付構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/14 20060101AFI20220908BHJP
   E06B 3/58 20060101ALI20220908BHJP
   E06B 7/22 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
E06B1/14
E06B3/58 B
E06B7/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021033179
(22)【出願日】2021-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】592187132
【氏名又は名称】サンワイズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】山崎 敏樹
【テーマコード(参考)】
2E016
2E036
【Fターム(参考)】
2E016AA04
2E016BA03
2E016CA01
2E016CB01
2E016CC01
2E016DA01
2E016DA04
2E016DB01
2E016DB04
2E016DC01
2E016DD03
2E036AA00
2E036BA01
2E036DA02
2E036EB02
2E036EB04
2E036EC03
2E036GA02
2E036HA01
(57)【要約】
【課題】 開口部への窓ユニットの取付作業を行いやすくすることができる窓ユニット取付構造を提供すること。
【解決手段】 開口部に取り付けられる枠本体と上記枠本体に取り付けられる枠副体と上記枠本体と上記枠副体に介挿されて保持されたガラス板とから構成される窓ユニットと、上記窓ユニットに取り付けられるユニット固定部材と、を具備し、上記枠本体にはユニット固定部が形成されており、上記窓ユニットは上記ユニット固定部と上記ユニット固定部材によって上記開口部の縁部を挟持するもの。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部に取り付けられる枠本体と上記枠本体に取り付けられる枠副体と上記枠本体と上記枠副体に介挿されて保持された板材とから構成される窓ユニットと、
上記窓ユニットに取り付けられるユニット固定部材と、
を具備し、
上記枠本体にはユニット固定部が形成されており、
上記窓ユニットは上記ユニット固定部と上記ユニット固定部材によって上記開口部の縁部を挟持することを特徴とする窓ユニット取付構造。
【請求項2】
請求項1記載の窓ユニット取付構造において、
上記ユニット固定部材は固定ネジ部材を上記ユニット固定部材に貫通させて上記窓ユニットに螺合させることで固定されており、
上記ユニット固定部材には上記固定ネジ部材を収容する固定ネジ用凹部が形成されていて、
上記固定ネジ用凹部に係合され上記固定ネジ用凹部を閉塞するカバーが設けられていることを特徴とする窓ユニット取付構造。
【請求項3】
請求項2記載の窓ユニット取付構造において、
上記板材と上記枠本体及び上記枠副体の間には弾性部材が設置されていることを特徴とする窓ユニット取付構造。
【請求項4】
請求項3記載の窓ユニット取付構造において、
上記弾性部材によって上記枠副体が押圧されて上記枠副体と上記ユニット固定部材によって上記カバーが挟持されることを特徴とする窓ユニット取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、壁やドアの開口部に窓ユニットを取り付ける窓ユニット取付構造に係り、特に、取付作業の容易化を図ることができるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
ドアや壁パネルの開口部に窓ユニットを取り付ける窓ユニット取付構造を開示するものとして、例えば、特許文献1~特許文献3がある。
特許文献1の窓枠構造では、ドアパネルの窓開口を窓パネルによって閉塞しており、上記窓パネルと上記ドアパネルは上記窓開口の縁に設置された窓枠本体と窓枠副体によって介挿された状態で固定される。
【0003】
また、特許文献2の断熱窓枠では、パネルの開口部に外フレーム材が設置されている。上記外フレーム材に上記開口部を閉塞するガラスを設置し、上記ガラスを上記外フレーム材に設置された横押し縁材で支持して固定するようになっている。
【0004】
また、特許文献3のクリーンルーム用窓枠構造では、パネルの窓用開口に窓枠と化粧窓枠が設置されている。上記窓枠と化粧枠に上記パネルの窓用開口の縁部が介挿されている。上記窓用開口はガラス板によって閉塞されており、上記ガラス板は上記窓枠に設けられた第1の取付部に内装された第1のパッキンと第3のパッキンに介挿されることで固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-089328号公報
【特許文献2】特開2005-320798号公報
【特許文献3】特開2000-226967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、特許文献1に記載された発明によると、窓パネルを取り付ける際、窓枠本体に上記窓パネルを置いた後、ガラス板の固定と窓パネルの固定のために窓枠副体を取り付けるようになっている。そのため、この作業の間に上記窓パネル及びガラス板が脱落する危険性があり、取り付け作業が容易ではなかった。
また、特許文献2に記載された発明の場合も、ガラスを外フレーム材に置いた後、横押し縁材を取り付けるようにしている。よって、この場合も、取り付け作業中に上記ガラスが脱落する危険性があり、取り付け作業は容易ではなかった。
また、特許文献3に記載された発明の場合も、第1のパッキンを窓枠の取付部に設置した後、この第1のパッキンにガラス板を置き、その後第3のパッキンを上記取付部に挿入するようになっているので、取り付け作業中に上記ガラスが脱落する危険性があり、取り付け作業は容易ではなかった。
【0007】
本発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、開口部への取付作業の容易化を図ることができる窓ユニット取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するべく請求項1に記載された窓ユニット取付構造は、開口部に取り付けられる枠本体と上記枠本体に取り付けられる枠副体と上記枠本体と上記枠副体に介挿されて保持された板材とから構成される窓ユニットと、上記窓ユニットに取り付けられるユニット固定部材と、を具備し、上記枠本体にはユニット固定部が形成されており、上記窓ユニットは上記ユニット固定部と上記ユニット固定部材によって上記開口部の縁部を挟持することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載された窓ユニット取付構造は、請求項1記載の窓ユニット取付構造において、上記ユニット固定部材は固定ネジ部材を上記ユニット固定部材に貫通させて上記窓ユニットに螺合させることで固定されており、上記ユニット固定部材には上記固定ネジ部材を収容する固定ネジ用凹部が形成されていて、上記固定ネジ用凹部に係合され上記固定ネジ用凹部を閉塞するカバーが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載された窓ユニット取付構造は、請求項2記載の窓ユニット取付構造において、上記板材と上記枠本体及び上記枠副体の間には弾性部材が設置されていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載された窓ユニット取付構造は、請求項3記載の窓ユニット取付構造において、上記弾性部材によって上記枠副体が押圧されて上記枠副体と上記ユニット固定部材によって上記カバーが挟持されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
以上述べたように、請求項1記載の窓ユニット取付構造によると、開口部に取り付けられる枠本体と上記枠本体に取り付けられる枠副体と上記枠本体と上記枠副体に介挿されて保持された板材とから構成される窓ユニットと、上記窓ユニットに取り付けられるユニット固定部材と、を具備し、上記枠本体にはユニット固定部が形成されており、上記窓ユニットは上記ユニット固定部と上記ユニット固定部材によって上記開口部の縁部を挟持するため、開口部への取付作業の容易化を図ることができる。
また、請求項2に記載された窓ユニット取付構造は、請求項1記載の窓ユニット取付構造において、上記ユニット固定部材は固定ネジ部材を上記ユニット固定部材に貫通させて上記窓ユニットに螺合させることで固定されており、上記ユニット固定部材には上記固定ネジ部材を収容する固定ネジ用凹部が形成されていて、上記固定ネジ用凹部に係合され上記固定ネジ用凹部を閉塞するカバーが設けられているため、埃や汚れなどの蓄積を防止できる。
また、請求項3に記載された窓ユニット取付構造は、請求項2記載の窓ユニット取付構造において、上記板材と上記枠本体及び上記枠副体の間には弾性部材が設置されているため、上記枠本体と枠副体との挟み込みによる上記板材の破損を防止できる。
また、請求項4に記載された窓ユニット取付構造は、請求項3記載の窓ユニット取付構造において、上記弾性部材によって上記枠副体が押圧されて上記枠副体と上記ユニット固定部材によって上記カバーが挟持されるため、上記カバーの取付と取り外しが容易で、且つ、より確実に上記カバーを固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、窓ユニット及びその周囲の構成を示す正面図である。
図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、窓ユニット及びその周囲の構成を示す背面図である。
図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)は図1のIIIa-IIIa断面図、図3(b)は図1のIIIb-IIIb断面図である。
図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図4(a)は枠本体要素の斜視図、図4(b)は枠副体の斜視図、図4(c)はユニット固定部材の斜視図、図4(d)はカバーの斜視図である。
図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)のV部分の拡大図である。
図6】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図6(a)は窓ユニットへガラス板を設置する前の状態を示す拡大断面図、図6(b)は窓ユニットにガラス板とバックアップ材を設置した状態を示す拡大断面図、図6(c)は窓ユニットにガラス板とバックアップ材を固定した状態を示す拡大断面図、図6(d)は隙間にシーリング材を充填した状態を示す拡大断面図である。
図7】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図7(a)は窓ユニットを開口部に設置しようとしている状態を示す拡大断面図、図7(b)は窓ユニットを開口部に固定しようとする状態を示す拡大断面図、図7(c)は固定した窓ユニットに化粧枠を設置しようとする状態を示す拡大断面図、図7(d)は固定した窓ユニットに化粧枠を設置した状態を示す拡大断面図である。
図8】本発明の第2の実施の形態を示す図で、窓ユニットの開口部への取り付け部分を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1乃至図7を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。この第1の実施の形態による窓ユニット取付構造1は概略次のような構成をなしている。
上記窓ユニット取付構造1はドア3の開口部5に窓ユニット7を設置するものである。
【0012】
上記窓ユニット7には、図1乃至図3に示すように、図2中表側(図3中左側)に配置された枠本体11と、図1中表側(図3中右側)に配置された4つの枠副体13、13、13、13と、上記枠本体11と上記枠副体13の間に弾性部材としてのバックアップ材15、15を介して介挿されたガラス板17がある。また、上記ガラス板17及びバックアップ材15、15の下側には、例えば、ゴム等の弾性部材からなるセッティングブロック19が設置されている。また、上記バックアップ材15、15の図3(a)中上側であって、上記枠本体11と上記ガラス板17との間、及び、上記枠副体13と上記ガラス板17との間には、例えば、ゴムビード等のシーリング材21が挿入されている。
【0013】
上記枠本体11は、図1及び図2に示すように、4本の枠本体要素31、31、31、31を四角形の枠状に組み合わせたものである。隣接する上記枠本体要素31、31は、アングル材33によって連結されている。上記アングル材33と上記枠本体要素31は、ネジ35を上記アングル材33に貫通させ上記枠本体要素31に螺合させることで固定されている。
【0014】
上記枠本体要素31は、例えば、図3(a)や図4(a)に示すように、中空の部材であり、肉抜き用貫通孔41、42が形成されている。
また、上記枠本体要素31の図3(a)中右上側には、ガラス板収容凹部43が形成されている。このガラス板収容凹部43内に、上記ガラス板17、上記バックアップ材15、15、上記セッティングブロック19、及び、上記シーリング材21が配置される。
また、上記枠本体要素31の図3(a)中左下側には図3(a)下側に向けてユニット固定部45が突出されて形成されている。上記ユニット固定部45は、図3(a)中右側に向けてわずかに傾斜されている。
【0015】
また、上記枠本体要素31の図3(a)中右下側には図3(a)右側に向けてユニット固定部材設置部47が突出されて形成されている。このユニット固定部材設置部47の基端部(図3(a)中左側)の図3(a)中上側には、枠副体係合凹部49、49が形成されている。
また、上記枠本体要素31のガラス板収容凹部43の図3中右端には、枠副体当接部50が突出されて形成されている。
また、上記貫通孔42と上記ユニット固定部45の間には、アングル材収容部51が設けられている。このアングル材収容部51に上記アングル材33が挿入される。
【0016】
上記枠副体13は、例えば、図3(a)や図4(b)に示すように、中空の部材であり、貫通孔53が形成されている。
また、上記枠副体13の図3(a)中左下側には図3(a)下側に向けて延長されていて、これにより上記枠副体13の図3(a)中下側にはユニット固定部材収容凹部55が形成されている。
また、上記枠副体13の図3(a)中下端側には枠副体係合凸部57、57が形成されている。これら枠副体係合凸部57、57は上記枠本体要素31の枠副体係合凹部49、49に係合されている。また、図3図5に示すように、上記枠副体13の図5中左側の面が上記枠本体要素31の枠副体当接部50に当接されている。
また、上記副体係合凸部57、57が設けられている箇所の裏側(図3(a)中右側)には、ユニット固定部材係合凹部59が形成されている。
また、図5に示すように、上記枠副体13のユニット固定部材収容凹部55の図5中上側には、ユニット固定部材係合凹部60が形成されている。
【0017】
また、上記枠副体13は、図1図2、及び、図3(b)に示すように、固定ネジ部材61を上記枠副体13に貫通させ、上記枠本体要素31に螺合させることで固定されている。
【0018】
上記窓ユニット7はあらかじめ組み立てられており、現場に搬入されて、上記ドア3の開口部5に取り付けられる。
上記窓ユニット7は次のような構成によって上記ドア3の開口部5に固定されている。
上記窓ユニット7は上記開口部5内に設置される。上記窓ユニット7にはユニット固定部材71が固定されている。上記ユニット固定部材71には、図3図4(c)、及び、図5に示すように、基部73と、上記基部73の図5中左右方向中央から図5中上側に突出して形成された固定ネジ貫通部75と、上記基部73の図5中右端から図5中下側に突出して形成されたユニット固定用当接部77がある。上記ユニット固定用当接部77は図5中左側にわずかに傾斜されている。
【0019】
上記ドア3の開口部5の縁部は、上記枠本体要素31のユニット固定部45と上記ユニット固定部材71のユニット固定用当接部77の間に介挿される。このとき、図5に示すように、上記ユニット固定部材71の基部73の図5中左端と上記枠副体13のユニット固定部材係合凹部59と係合され、上記ユニット固定部材71の固定ネジ貫通部75の図5中上端が上記枠副体13のユニット固定部材係合凹部60に係合されている。このような状態で、上記ユニット固定部材71は、固定ネジ81を上記ユニット固定部材71の固定ネジ貫通部75と上記枠副体13に貫通させて上記枠本体11に螺合させることで固定され、上記窓ユニット7が上記開口部5に固定される。
【0020】
また、上記ユニット固定部材71の固定ネジ貫通部75の図5中右側は固定ネジ用凹部83となっていて、この固定ネジ用凹部83と上記枠副体13のユニット固定部材収容凹部55により固定ねじ用凹部64が構成され、この固定ねじ用凹部64内に上記固定ネジ81の頭部が収容される。
【0021】
また、上記固定ネジ用凹部83と上記枠副体13との間の空間はカバー85によって閉塞される。上記カバー85は図4(d)や図5に示すように略コの字型の断面形状を成しており、図5中上下方向両側の図5中左右方向中央は外側に向けて拡開されて係合凸部87、87が形成されている。
また、上記枠副体13の固定ネジ用凹部83側にはカバー用係合凸部89が形成されているとともに、上記ユニット固定部材71の基部73の固定ネジ用凹部83側にはカバー用係合凸部91が形成されていて、上記カバー85の係合凸部87、87と上記カバー用係合凸部89、91が係合されることで、上記カバー85が固定されている。
【0022】
次に、この第1の実施の形態による窓ユニット取付構造1の作用について説明する。
まず、窓ユニット7の組み立てについて、図6を参照しながら説明する。
初めに、枠本体要素31を組み合わせて矩形にし、枠本体11とする。
次に、図6(a)に示すように、枠本体要素31のガラス板収容凹部43の底部にセッティングブロック19を設置し、上記セッティングブロック19の上であって上記ガラス板収容凹部43の図6(a)中左端にバックアップ材15を設置する。
次に、図6(b)に示すように、上記セッティングブロック19の上であって既に設置された上記バックアップ材15の図6(a)中右側にガラス板17を設置し、上記ガラス板17の図6(a)中右側にもう一つのバックアップ材15を設置する。
次に、図6(c)に示すように、枠副体係合凸部57、57を上記枠本体要素31の枠副体係合凹部49、49に係合させて、枠副体13を上記枠本体要素31に設置し、固定ネジ部材61によって固定する。
次に、図6(d)に示すように、上記枠本体11と上記ガラス板17との間、及び、上記枠副体13と上記ガラス板17との間にシーリング材21を挿入する。
【0023】
次に、窓ユニット7の開口部5への取り付けについて、図7を参照しながら説明する。
まず、図7(a)及び図7(b)に示すように、上記窓ユニット7を上記開口部5に設置する。このとき、上記枠本体要素31のユニット固定部45を上記開口部5の縁部に当接させる。
次に、図7(c)に示すように、ユニット固定部材71をユニット固定部材収容凹部55に係合させて上記枠本体要素31に取り付け、固定ネジ81によって固定する。このとき、上記開口部5の縁部は上記枠本体要素31のユニット固定部45と上記ユニット固定部材71のユニット固定用当接部77の間に介挿されている。
次に、図7(d)に示すように、固定ネジ用凹部83にカバー85を係合させて取り付ける。
【0024】
次に、この第1の実施の形態による窓ユニット取付構造1の効果について説明する。
まず、窓ユニット7は、窓ユニット7側のユニット固定部45とユニット固定部材71の間にドア3の開口部5の縁部を介挿させることで固定されるため、上記開口部5への上記窓ユニット7の取付作業の容易化を図ることができる。
また、上記ユニット固定部材71は固定ネジ81を上記ユニット固定部材71の固定ネジ貫通部75と上記枠副体13に貫通させて上記枠本体11に螺合させることで固定されているが、上記ユニット固定部材71には上記固定ネジ81の頭部が収容される固定ネジ用凹部83が設けられており、更に上記固定ネジ用凹部83を閉塞するカバー85が上記固定ネジ用凹部83に設置されているため、上記窓ユニット7の表面の埃や汚れなどの蓄積を防止できる。
また、ガラス板17は、弾性部材としてのバックアップ材15、15に介挿されているので、枠本体11と枠副体13との挟み込みによる上記ガラス板17の破損を防止できる。
【0025】
次に、図8を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。
この第2の実施の形態による窓ユニット取付構造101も、前記した第1の実施の形態による窓ユニット取付構造1と略同様の構成であるが、窓ユニット102の枠本体11を枠本体要素103によって構成し、ガラス板17を固定するために枠副体105が用いられていて、上記窓ユニット102を開口部5に固定するためにユニット固定部材107が用いられている。また、固定ネジ用凹部83を閉塞するためにカバー109が用いられている。
【0026】
上記枠本体要素103は、前記した第1の実施の形態における枠本体要素31と略同様の構成であるが、枠副体係合凹部49は図8中下端の一つのみである。また、上記枠本体要素103には前記した第1の実施の形態における枠本体要素31の枠副体当接部50のような凸部がなく、上記枠副体105との間に、隙間110が設けられている。
また、上記枠副体105は、前記した第1の実施の形態における枠副体13と略同様の構成であるが、枠副体係合凸部57は図8中下端の一つのみである。また、上記副体係合凸部57が設けられている箇所の裏側(図8中右側)には、上記ユニット固定部材107が係合する構成は設けられていない。
また、上記ユニット固定部材107は、基部111と、上記基部111の図8中左端から図8中上側に突出されて形成された固定ネジ貫通部113と、上記基部111の図8中右端から図8中下側に突出して形成されたユニット固定用当接部115とから構成されている。上記ユニット固定用当接部115は図8中左側にわずかに傾斜されている。
また、上記ユニット固定部材107の図8中左側が切り欠かれて隙間117が形成されている。上記枠副体105は、上記隙間117と既に説明した隙間110が設けられていることによって、固定ネジ部材61、81で貫通された箇所を中心に回動可能になっている。
【0027】
また、上記ユニット固定部材107の基部111の裏側は上記枠本体要素103と当接される当接部121となっている。上記当接部121は上記ユニット固定部材107のユニット固定用当接部115よりもユニット固定部45側(図8中左側)にある。
また、上記カバー109は、前記した第1の実施の形態におけるカバー85と略同様の構成であるが、図8中右端側の図8中上下方向両側には係合凹部131、131が形成されている。また、上記ユニット固定部材107の基部111の図8中右端には図8中上側に突出された係合凸部133が形成されており、上記枠副体105の図8中左端には図8中下側に突出された係合凸部135が形成されている。上記係合凸部133、135が上記カバー109の係合凹部131、131に係合される。
【0028】
この第2の実施の形態の場合も、前記した第1の実施の形態の場合と同様の作用及び効果を奏するほか、次のような作用と効果も奏する。
まず、カバー109を取り付ける際は、上記カバー109を上記枠副体105とユニット固定部材107の間に押し込むと、上記枠副体105が弾性部材であるバックアップ材15の弾性力に抗して押圧され図8中反時計回り方向に回動される。これにより、上記カバー109を固定ネジ用凹部64に取り付けやすくなっている。また、上記カバー109を取り外す場合も、上記枠副体105が図8中反時計回り方向に回動され、上記カバー109を取り外しやすくなっている。
【0029】
そして、上記バックアップ材15の弾性力によって上記枠副体105が押圧され、上記カバー109が上記枠副体105とユニット固定部材107の間に挟持されるようにして保持される。これにより上記カバー109をより確実に固定することができる。
【0030】
なお、本発明は、前記第1の実施の形態と第2の実施の形態に限定されるものではない。
枠本体、枠本体要素、枠副体、カバー、及び、ユニット固定部材の形状には様々なものが考えられる。
また、ガラス板を挟み込むバックアップ材にはいろいろ考えられ、例えば、グレーチングチャンネルでもよい。
また、窓ユニットにはガラス板の他、他の板状部材が設置されることも考えられる。
また、窓ユニットの取付対象は、ドア以外にも、壁など様々な場合が考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、例えば、壁やドアの開口部に窓ユニットを取り付ける窓ユニット取付構造に係り、特に、取付作業の容易化を図ることができるように工夫したものに関し、例えば、食品工場のクリーンルームの壁やドアに好適である。
【符号の説明】
【0032】
1 窓ユニット取付構造
5 開口部
7 窓ユニット
11 枠本体
13 枠副体
17 ガラス板(板材)
45 ユニット固定部
71 ユニット固定部材
81 固定ネジ
83 固定ネジ用凹部
85 カバー
101 窓ユニット取付構造
102 窓ユニット
105 枠副体
107 ユニット固定部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8