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特開2022-13441店舗からの特定数値通知方法及び通知システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013441
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】店舗からの特定数値通知方法及び通知システム
(51)【国際特許分類】
   G06V 30/412 20220101AFI20220111BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20220111BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
G06K9/20 340C
G07G1/12 341G
G07G1/00 311D
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020116003
(22)【出願日】2020-07-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】597044542
【氏名又は名称】株式会社リゾーム
(74)【代理人】
【識別番号】100102048
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 光司
(74)【代理人】
【識別番号】100146503
【弁理士】
【氏名又は名称】高尾 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】中山 博光
【テーマコード(参考)】
3E142
5B029
【Fターム(参考)】
3E142GA35
3E142KA20
5B029AA01
5B029BB02
5B029CC25
5B029CC26
5B029CC28
5B029EE04
5B029EE06
(57)【要約】
【課題】 店舗を特定する項目及び特定数値項目の座標を特定して自動認識させると共に、認識内容を修正した場合の改ざんを容易に発見することが可能な店舗からの特定数値通知方法及び通知システムを提供すること。
【解決手段】 項目の位置を記憶する標点記憶領域、項目の文字と文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備える。認証項目を含む管理項目及び特定数値項目について標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目111,112bの標点との座標位置関係により特定数値項目131bの標点を関連付けて記憶する。項目より管理項目の2つ以上を文字により検索し、検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を特定し、標点の文字及び部分画像を記憶し、管理項目及び特定数値の文字及び部分画像を表示すると共に確認ボタンの操作により、管理端末へ送信する。
【選択図】 図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する店舗からの特定数値通知方法であって、
前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭等の合計数値等の特定数値項目を備え、
ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、
前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、
前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、
事前の位置記憶段階では、
設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、
その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、
通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係」により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、
前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、
前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点を管理端末へ送信する店舗からの特定数値通知方法。
【請求項2】
前記特定数値項目の現れる行が前記シートの項目数の変動により変更されうる場合において、前記「二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶」する処理を、前記特定数値項目よりも下側の位置に前記「二か所の管理項目の標点」を設定することにより行う請求項1記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項3】
前記認証項目を前記「二か所の管理項目」とは別に前記特定数値項目の上側に設定する請求項2記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項4】
管理項目の2つ以上及び特定数値項目についてOCR手段で認識された文字の修正入力部を有し、前記通知第二段階における文字の修正後に利用者の確認操作ボタンの操作により、修正されたものは修正フラグを管理サーバー送信時に添付する請求項1~3のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項5】
管理項目は位置記憶段階において3以上選択が可能であり、通知第一段階では、3以上のうち読み取り可能な2を順次選択する請求項1~4のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項6】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一距離及び前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一距離を対応させて、前記検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係を正規化し、特定数値項目の標点を特定する請求項1~5のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項7】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点それぞれ及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点間の距離である複数の基準第二距離をあらかじめ求め、
前記通知第一段階では、前記正規化の後、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により」特定された特定数値項目の標点は、前記検索された2つ以上の管理項目の標点それぞれから対応し正規化された前記各基準第二距離の位置に共通に存在する点として特定される請求項6記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項8】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点いずれか及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点の相対座標をあらかじめ求め、前記通知第一段階では、前記正規化の後、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点」は、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一線分の角度及び前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一線分の角度が一致するように事前位置記憶段階及び/又は通知第一段階の座標系を相対回転させ、前記相対座標により特定される請求項6記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項9】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点いずれか及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点の相対座標をあらかじめ求め、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一線分の角度及び長さ並びに前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一線分の角度及び長さを求め、
前記通知第一段階では、前記ディスプレイに他のポインターとして前記基準第一線分及び前記検索第一線分を各線分の一端が一致するように表示させるとともに、各線分のいずれか一方の他端を他方の多端に一致させるように回転及び長さ調整が可能であり、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点」は、前記ポインターの操作に伴い、前記事前位置記憶段階及び/又は通知第一段階の座標系を相対回転させるとともに前記両線分の長さ調整の比率に従って座標系の比率を調整し、前記相対座標により特定される請求項1~5のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項10】
前記画像入力デバイスがイメージスキャナー又はカメラである請求項1~9のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項11】
前記シートが集計または精算レシートであり、前記特定数値項目が対象期間の合計売上金額である請求項1~10のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法に用いられる店舗からの特定数値通知システムであって、
通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する機能を有し、前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭等の合計数値等の特定数値項目を備え、ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、
事前の位置記憶段階では、設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、
その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、
前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、
前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点が管理端末へ送信される店舗からの特定数値通知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショッピングセンター等の店舗からショッピングセンター管理部門等への売上等特定数値通知方法及び通知システムに関する。さらに詳しくは、通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字された精算レシートのようなシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する店舗からの特定数値通知方法及び通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記通知方法や通知システムにおいては、センター管理部門で各店舗の売り上げを把握し、帳票を作成する必要がある。そのため、帳票に必要なデータの自動収集について、例えば次の特許文献1にみられるように、様々な自動認識の工夫がなされている。
【0003】
ところで、日々の精算レシートは店舗によって導入するシステムが異なり、レシートのフォーマットも統一されておらず、長さもそれぞれ異なり、売上の合計金額は下の方に印字されているのが現状である。そして、この精算レシートを例えばイメージスキャナーで読み込む場合、レシートが傾いたり、解像度が違ったりすると、レシートを読み込んだ座標上の各項目の位置が統一的に特定しづらいという問題があった。同様の問題は、カメラ付きのタブレットやスマートフォンを店舗側端末として用いる場合に、カメラで精算レシートの画像を撮影すると、イメージスキャナーによる問題と同様の問題が発生した。
しかも、これらの問題やレシートの汚れ等により各項目の値の誤認識が生じることの対策として手入力の修正を無制限に認めると、売上金額の改ざんや店舗のすり替えなどの不正行為が発生するおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-32979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、店舗を特定するに必要な項目及び売上金額等の特定数値項目の座標を特定してこれらを自動認識させると共に、これらの認識内容を修正した場合の改ざんを容易に発見することが可能な店舗からの特定数値通知方法及び通知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る店舗からの特定数値通知方法の特徴は、通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する方法において、前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭等の合計数値等の特定数値項目を備え、ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、事前の位置記憶段階では、設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係」により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点を管理端末へ送信することにある。
【0007】
同方法によれば、
1事前の位置記憶段階では、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、
2その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係」により特定数値項目の標点を特定する。
すなわち、管理項目の標点2か所から特定数値項目の標点の位置関係を求めるので、上述の傾きや縮尺の違いが生じても、これらの影響を払拭して正しい特定数値項目の標点を求めることができる。
管理項目は少なくとも認識項目を1つ含むので、店舗の特定ができ、店舗のすり替え等が生じない。また、OCRにより認識された文字及び部分画像を情報として管理側端末に送信するので、改ざんと誤認識の修正を直ちに区別することができる。
【0008】
上記特徴において、前記特定数値項目の現れる行が前記シートの項目数の変動により変更されうる場合には、前記「二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶」する処理を、前記特定数値項目よりも下側の位置に前記「二か所の管理項目の標点」を設定することにより行ってもよい。例えば、特定数値項目が純売上の総計であり、その上に任意数の個別売上が項目として現れる場合は、個別売上の項目数の変動で、総売上項目の位置が確定しないこととなる。したがって、特定数値項目を下側の「二か所の管理項目の標点」から上側に向かって位置特定すれば、上記変動の問題は解消する。
【0009】
上記の場合において、前記認証項目を前記「二か所の管理項目」とは別に前記特定数値項目の上側に設定するとよい。すなわち、特定数値項目の位置特定のための二か所の管理項目は特定数値項目の下側から上に向かって位置評定を行い、認証は特定数値項目との座標関係は問題とならないので、特定数値項目の上側に設定しても良く、もちろん下側でも差し支えない。
【0010】
上記特徴において、管理項目の2つ以上及び特定数値項目についてOCR手段で認識された文字の修正入力部を有し、前記通知第二段階における文字の修正後に利用者の確認操作ボタンの操作により、修正されたものは修正フラグを管理サーバー送信時に添付してもよい。同構成によれば、誤認識を適切に手入力で修正することができ、修正フラグにより管理側端末で注意が喚起され、上述の部分画像と相まって適切な修正を促進し改ざんを防止することができる。
【0011】
さらに、管理項目は位置記憶段階において3以上選択が可能であり、通知第一段階では、3以上のうち読み取り可能な2を順次選択するようにしてもよい。同構成によれば、レシート等の項目が一部汚れ又は欠損して読み取りが不能でも、その項目を排除して他の項目を採用することで、二か所の管理項目の標点との座標位置関係を維持して、特定数値項目の認識不能という事態をバックアップで回避する。
【0012】
上述の「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係」により特定数値項目の標点を特定する方法の一つとして、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一距離 及び前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一距離を対応させて、前記検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係を正規化し、特定数値項目の標点を特定してもよい。同方法によれば、正規化でレシート読み取りの縮尺の違いを払拭することができる。
【0013】
この方法において、さらに、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点それぞれ及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点間の距離である複数の基準第二距離をあらかじめ求め、前記通知第一段階では、前記正規化の後、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により」特定された特定数値項目の標点は、前記検索された2つ以上の管理項目の標点それぞれから対応し正規化された前記各基準第二距離の位置に共通に存在する点として特定してもよい。2つの基準第二距離の利用により、これら2つの距離の交わりの点として特定数値項目の標点が定まるため、上記傾きの問題を払拭することができる。
【0014】
傾きを払拭する他の方法として、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点いずれか及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点の相対座標をあらかじめ求め、前記通知第一段階では、前記正規化の後、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点」は、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一線分の角度及び前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一線分の角度が一致するように事前位置記憶段階及び/又は通知第一段階の座標系を相対回転させ、前記相対座標により特定してもよい。同構成によれば、正規化と検索第一線分の角度を利用した座標の相対回転で、上記縮尺及び傾きの問題を一挙に解決することができる。
【0015】
上記方法は自動化であるが、手動によりこれを実現してもよく、その方法としては、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点いずれか及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点の相対座標をあらかじめ求め、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一線分の角度及び長さ並びに前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一線分の角度及び長さを求め、前記通知第一段階では、前記ディスプレイに他のポインターとして前記基準第一線分及び前記検索第一線分を各線分の一端が一致するように表示させるとともに、各線分のいずれか一方の他端を他方の多端に一致させるように回転及び長さ調整が可能であり、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点」は、前記ポインターの操作に伴い、前記事前位置記憶段階及び/又は通知第一段階の座標系を相対回転させるとともに前記両線分の長さ調整の比率に従って座標系の比率を調整し、前記相対座標により特定してもよい。
【0016】
上記において、前記画像入力デバイスがイメージスキャナー又はカメラである。また、前記シートが集計または精算レシートであり、前記特定数値項目が対象期間の合計売上金額としてもよい。
【0017】
一方、上述に記載の店舗からの特定数値通知方法に用いられる店舗からの特定数値通知システムの特徴は、通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する機能を有し、前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭等の合計数値等の特定数値項目を備え、ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、事前の位置記憶段階では、設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点が管理端末へ送信されるようにするとよい。
【発明の効果】
【0018】
上記本発明の特徴によれば、店舗を特定するに必要な項目及び売上金額等の特定数値項目の座標を特定してこれらを自動認識させると共に、これらの認識内容を修正した場合の改ざんを容易に発見することが可能な店舗からの特定数値通知方法及び通知システムを提供し得るに至った。
【0019】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明にかかる特定数値通知方法を実施するための特定数値通知システムの概略図である。
図2】システム全体の処理フローである。
図3】店舗側端末で入力されるシートの一例であるレシートの全体図である。
図4】位置記憶段階における処理フローに沿った店舗側端末の入力画面例を示す図である。
図5】通知段階における修正を含まない場合の処理フローに沿った店舗側端末の入力画面例を示す図である。
図6】通知段階における修正を含む場合の処理フローに沿った店舗側端末の入力画面例を示す図である。
図7】店舗側端末とサーバーとのデータ送受信例を示す図である。
図8】店舗側端末で実現されるシステム構成を示すブロック図である。
図9A】店舗側端末からの操作における処理フローである(前半)。
図9B】店舗側端末からの操作における処理フローである(後半)。
図10】店舗側端末で画像入力される精算レシートの各項目を示す図である。
図11】店舗側端末の位置記憶段階における入力画像の処理手順を示す図である。
図12】店舗側端末の通知第一段階における入力画像の処理手順を示す図である。
図13】店舗側端末の通知第二段階における入力画像の処理手順を示す図である。
図14】店舗側端末からサーバー(管理側端末側)への送信結果の一覧を示す図である。
図15】サーバーを含む管理側端末で実現されるシステム構成を示すブロック図である。
図16】管理側端末からの操作における処理フローである。
図17A】管理側端末において当初に表示されるフロント画面の例である。
図17B】フロント画面でショップAを選択した場合に表示されるショップAに関する管理画面の例である。
図17C】ショップAの管理画面で2020/01/01の欄を選択した場合に表示されるショップAの当該日に関する管理画面の例である。
図18】店舗側端末からの操作における他の手法による処理フローである。
図19】店舗側端末の位置記憶段階における他の手法による入力画像の処理手順を示す図である。
図20】店舗側端末の位置記憶段階における他の手法による入力画像の処理手順を示す図である。
図21】店舗側端末の通知第一段階における他の手法による入力画像の処理手順を示す図である。
図22】店舗側端末の通知第一段階におけるさらに他の手法による入力画像の処理手順を示す図である。
図23】店舗側端末の通知第一段階におけるさらに他の手法による入力画像の処理手順を示す図である。
図24】店舗側端末の位置記憶段階における他の手法による入力画像の処理手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、適宜添付図面を参照しながら、本発明にかかる特定数値通知方法を実施するための特定数値通知システムさらに詳しく説明する。まず、図1~7を参照しながら、システムの操作イメージを含む概要を説明し、図8~21にてバックグラウンド処理を含む個別の説明を行う。
【0022】
図1はシステムの概略図、図2はシステム全体の処理フローであり、処理フローの詳細は図9A,Bおよび図16に記載されている。なお、本明細書の添付図面では、各ステップのスタートおよび終了並びに矢印は省略してある。図3は店舗側端末で入力されるシートの一例であるレシートの全体図である。本実施形態では、複数の店舗をテナントとして抱えるショッピングセンターを例にとり、レシートは日々の売り上げ集計を行う売上集計の精算レシートであり、特定数値は各店舗における日々の売上集計値である。レシートは店舗ごとに違うメーカーのレジを利用していることも多く、フォーマットが統一されていない。また、一日の集計なので、記載事項が多岐にわたりシートが長くなっている場合も多く、したがって、後述の管理項目と特定数値とがかなり離れている場合も多い。本発明はこのような項目の識別が困難な場合に適用される。
【0023】
図1の特定数値通知システム1は、通常は複数の店舗側端末2、通常は店舗側端末より少数の管理側端末3及び管理サーバー4を備え、これらはインターネット等の通信ネットワーク10を介して接続されている。店舗側端末2は、例えば、タブレット20やスマートフォン又はPCが用いられる。この例では、各タブレット20は、通信モジュール21、MPU22、ユーザーインタフェイス23、メモリ24及び内蔵されユーザーインタフェイスの一部を担うディスプレイ25、並びに、デバイスインターフェイス26等で接続された画像入力デバイスの一例であるイメージスキャナー29を接続してある。画像入力デバイスは、タブレット、スマートフォンまたはPCに内臓のカメラを用いても良い。通信モジュール21は、有線LANとしてのNICのほか、無線LANの通信モジュールも含まれ、以下、異符号の同名称部材も同様である。一方、管理側端末3は、例えば管理PC30が用いられる。この管理PC30も、通信モジュール31、MPU32、ユーザーインタフェイス33、メモリ34及びディスプレイ35を備える。
【0024】
さらに、店舗側端末2と管理側端末3との間には、サーバー40を備え、各端末での要求に応じて処理を行う。サーバー40は、通信モジュール41、MPU42、ユーザーインタフェイス43及びメモリ44を備えると共に、各店舗側端末3から集まるデータを蓄積するストレージ46を備えている。
【0025】
店舗側端末2での以下に示す処理は、タブレット20においてすべて行っても良いが、サーバー40のいわゆるシンクライアントとしてタブレット20を設定し、処理自体はサーバー40において行っても良い。同様に、管理側端末3での以下に示す処理は、管理PC30において処理してもよいが、サーバー40のいわゆるシンクライアントとして管理PC30を設定し、処理自体はサーバー40において行っても良い。また、便宜上、管理PC30はサーバー40と別に記載したが、これらが一体のマシンでも良い。サーバー40及びストレージ46は個別に設けるほか、クラウド上に実現しても良い。
【0026】
以下、図2の処理フローと各図を参照しながら、処理の概要を説明する。まず、図4は、ステップS001(図2)及びステップS100(図9A)に関連し、初回にのみ設定される「位置記憶段階」おける処理フローに沿った店舗側端末の入力画面例を示すものである。各店舗では、精算レシート100をイメージスキャナー29等で読み込み、その入力画像をOCR処理によりテキスト化すると共にディスプレイに表示する。管理項目の指定を促すダイアログD1が表示されるので、指先で店舗側端末のタッチディスプレイの管理項目該当部分を指示する。項目選択ポインターSは矩形のエリア表示であり、まず左上角を指定し、指をドラッグすることで、右下角を指定して、ダイアログ中(以下説明省略)の「確定」ボタンの選択で選択すべき項目のエリアを確定する。選択エリアが確定すれば、その内容に相当するOCR読み取りテキストが次のダイアログD2に表示され、各ボタンに従って確定、再選択などが決定される。これらを複数項目について繰り返すことで、表示された各項目のうち、日付、電話番号、報告すべき合計金額等の場所を指で示し、これらの内容と座標を記録する。記録内容は、各項目毎にスクロール可能なダイアログボックスD3に表示され、修正か確定かを確認ダイアログボックスD4により選択でき、確定の場合は初回設定の定義が完了する。定義ファイルは必要に応じて管理側端末3(サーバー40)側と共有してもよい。なお、以下においてサーバー40に送信とは、管理端末3側に情報が伝達される通信を含む場合があるものとする。
【0027】
図5は、日々繰り返される店舗側端末の報告のための入力例を示す。各店舗では、積算レシート100をイメージスキャナー29等で読み込み、その入力画像をOCR処理によりテキスト化すると共にディスプレイに表示する。ステップS020(図2)及びステップS120(図9A)に関連する「特定数値の通知第一段階」では、管理項目のタイトルN1,N2(N)が表示されると共に、各タイトルに対応する内容が項目選択ポインターS1,S2(S)と共に表示される。項目選択ポインターS1,S2(S)の範囲は、先の図4の場合と同様の手指の操作により位置変更が可能であり、手指で指定してからはじめて項目選択ポインターS1,S2(S)が表示されるようにしてもよい。これらの位置修正、位置指定の旨及び確定ボタンがダイアログD11に表示される。
【0028】
ステップS040(図2)及びステップS140(図9B)に関連する「特定数値の通知第二段階」では、記録内容は、項目毎にスクロール可能なダイアログボックスD12に表示される。修正か確定かを確認ダイアログボックスD13により選択でき、確定した場合は、売り上げを含む各項目の情報が管理側端末3(サーバー40)側に送信される。
【0029】
図6は、上記図5の場合において修正を行うときの処理フローである。各項目の数値を修正したければ、ダイアログボックスD13で「手入力」のボタンを押す。スクロール可能なダイアログボックスD21おいて項目を選択し、修正入力を行う。その後、ダイアログボックスD22で確定ボタンを押すと、各項目の入力画像と読み取りまたは修正されたテキスト内容が管理側端末3(サーバー40)側に送信される。
【0030】
図7は、サーバー40と店舗側端末2とのデータ送受信状況を示すものである。先の事前段階で定義された報告項目定義ファイルおよびお知らせファイル等が店舗側端末2に送信される。また、前日売上等の売上支援策を店舗側端末2に連絡するための売上支援ファイルが適宜送信される。売上報告時には、店舗側端末2からサーバー40に対して先のレシートの画像ファイル、売上報告ファイル、座標記録ファイルおよび修正記録ファイルが送信される。管理側端末3では、サーバー40の情報を適宜呼び出し、次の施策を講じる。
【0031】
次に、図8~13を参照しながら、店舗側端末における第1の実施方法に関する処理手順について説明する。図8は、店舗側端末2で実現されるシステム構成を示すブロック図である。符号2a~2gは店舗側端末2で実現される機能を表現したもので、タブレット20の内外を問わず、また、サーバー40で実現されていてもよい。
【0032】
店舗側端末2において、処理部2aは上記MPU22を利用して表示しないメモリに組み込まれた各プログラムモジュールを読み込み、各データを利用して処理を行う。タイマー2bはネットワーク経由で時刻を確定し、イメージスキャナー29で読み込まれた画像および後述の部分画像は画像メモリ2cに蓄積される。テキストメモリ2dにはOCR2eで認識されたテキスト及び修正入力されたテキストが記憶される。GUIコントロール2fは上述の「項目選択ポインター」の枠やボタンを生成、表示すると共に、結果を処理部2aに送り後述の処理を行う。座標メモリ2gは、GUIコントロール2fで指定され、または、上記テキストから検索された文字列に関連付けられた座標を記憶する。これら各メモリ2c、2d、2gに記憶されたデータ及び処理部2aで処理されたデータは、GUIコントロール2fの指示で通信モジュール21を通じてサーバー40とデータ送受信を行う。
【0033】
図9A,Bを適宜参照しつつ、上記構成の店舗側端末2において、操作における処理フローを説明する。図10は、店舗側端末の位置記憶段階におけるイメージスキャナー29で読み込まれた精算レシート100の入力画像、及び、符号111~131で示す四角枠は同画像の上の各項目に対応させて表示される上述の「タイトルN」及び「項目選択ポインターS」を示すが、タイトルまたはポインターである旨は以下記載を省略し、項目名で表記する。精算レシート100は管理項目110と総売上等の特定数値130をはじめとし、多くの項目が掲載されている。
【0034】
ここでは、3つの管理項目が示されており、管理項目1・111はこのレシートの作成された日付(及び時刻)である。管理項目2・112は店舗の電話番号であり、TELという表記の管理項目2タイトル112aの横に実際の電話番号である管理項目2内容112bが表示されている。管理項目3・113は端末IDであり、端末IDという表記の管理項目2タイトル113aの横に実際の管理IDである管理項目2内容113bの番号が記載されている。特定数値130は複数存在して差し支えないが、以下、1点のみで説明する。特定数値1・131は、総売上という表記の特定数値1タイトル131aの横に実際の金額である特定数値1内容131bの数字が表示されている。
【0035】
「管理項目」とは、金銭報告等を管理するための項目であり、管理項目1・111はこのレシートの作成された日付を特定することで、当該日の報告であることを管理する。ところで、管理項目のうち、店舗を認証し特定しうる項目を「認証項目」と称することとする。管理項目2・112の店舗の電話番号、管理項目3・113の端末IDはいずれも店舗を認証して特定することができるので、認証項目でもある。
【0036】
図11は、イメージスキャナー29により画像入力された精算レシート100の画像の座標表示と、各項目の座標位置の求め方を示す図である。上記GUIコントローラー2fにより積算レシート100画像に111,112b、113b、131bで示す先の「項目選択ポインター」が表示される。上述のとおりディスプレイ上を指でスライドさせることで、各枠は画像との位置関係を調整され、適切な場所に移動させられると、先のOCR2gによりテキスト認識がなされ、同時に各項目の標点P1~3、P0を表す座標が読み取られる。手指の調整前にOCRですべての項目を認識させ、データベースと一致したものの上に枠を表示させて、操作者の承認で座標及び項目確定させるように自動認識機能を持たせても良い。
【0037】
ステップS010(図2)及びステップS110(図9A)に関連する「標点関連付け記憶段階」では。3つの管理項目の標点P1~3のうちの2つと特定数値の標点P0との関係を求めることで、後の読み取られる精算レシート100から特定数値の標点P0の位置を求めることができる。但し、読み取り不能となる項目のスペアのために、3つの管理項目との関係を以下求めることとする。標点P1-P0間は距離L1,標点P2-P0間は距離L2標点P3-P0間は距離L3であるものとし、これらは検索第一距離とし、以下同様である。なお、各標点は、各項目の左端の中央を基準とする。
【0038】
L1,L2,L3は各々以下の解として求める。
(x1-x0)2+(y1-y0)2=L12
(x2-x0)2+(y2-y0)2=L22
(x3-x0)2+(y3-y0)2=L32

また、標点P1-P2間の距離L12は以下の解として求め、これらは基準第一距離とし、以下同様である。
【0039】
(x2-x1)2+(y2-y1)2=L122
さらに、標点P1-P3間の距離L13は以下の解として求める。
【0040】
(x3-x1)2+(y3-y1)2=L132
すなわち、次の内容が記録される。
【0041】
【表1】
【0042】
そして、これらの各項目が、サーバー40に送信される。この操作は座標設定操作として当初に1回だけ行えばよい。
【0043】
続いて、日々店舗で行われる精算レシートの読み込み、報告操作を図12で説明する。同図は、イメージスキャナー29で画像入力された精算レシート100の画像である。こちらにおいて、全互いがOCR認識された後、管理項目1~3に相当するものが選定され、テキスト、部分画像、各標点P1~3の座標が求められる。
【0044】
【表2】
【0045】
ステップS030(図2)及びステップS130(図9B)に関連する「特定数値の特定段階」では、まず、標点P1-P2間の距離L12’は以下の解として求める。
【0046】
(x2-x1)2+(y2-y1)2=L12’2
続いて、画像の寸法を正規化する。
L1’=L1×L12’/L0、L2’=L2×L12’/L0

そして、特定数値域の標点P0の座標(x0’,y0’)は以下の解から求める。
(x1-x0’)2+(y1-y0’)2=L1’2、(x2-x0’)2+(y2-y0’)2=L2’2
上記により、画像の読み取り時に発生する縮尺に依存せず、特定数値域をOCRで読み取れる。
【0047】
上記では標点P1,P2及び距離L1,L2を用いて特定数値域の標点P0の座標(x0’,y0’)を求めた。しかし、標点P2が読み取れない場合は、標点P1,P3と距離L1,L3を用いて特定数値域の標点P0の座標(x0’,y0’)を求めればよい。すなわち、管理項目の標点を複数読み込んで上記処理を順次行えば、読み取り不能な標点を外して特定数値域の標点P0の座標(x0’,y0’)を求めることができる。
【0048】
図13はステップS040(図2)及びステップS140(図9B)に関連する店舗側端末の「通知第二段階」における入力画面であり、図6のダイアログボックスD21の中に表示されるものである。送信前に各OCRの認識文字を手入力により修正することを目的としている。欄G1-G3が管理項目1~3、欄G4が特定数値1にそれぞれ対応している。各欄G1~4における最上段は項目タイトル、二段目はOCR認識の元となった部分画像、三段目はOCR認識されたテキスト、四段目は修正入力されたテキストである。三段目と四段目の前にはチェックボックスがあり、チェックを入れたものが採用される。四段目にチェックを入れるとテキストが直接入力できる。四段目のチェックボックスをチェックし直接入力した場合は、右端の修正理由欄に対し、次のいずれかの理由を選択入力する。
1:レシート不良(汚れ、しわなど)
2:読み取り不良(ズレ、ゆがみなど)
3:レジ不良(印字かすれなど)
4:位置記憶不良(枠が合わない)
5:その他
【0049】
これらが手入力により修正されたことを示す「修正フラグ」となり、これらにより、管理端末3側でこれらの原因を知った管理者は適切な対応策を講じることができる。
図14は、店舗側端末2からサーバー40(管理側端末側)へ送信された結果の管理側端末3での評価結果の一覧を示す図である。修正は先の修正理由が表示され、認証には以下に示す各項目の信頼度の評価結果が表示される。評価は次の通りである。
○:認証項目としてOCRと一致
△:認証項目として修正の上で採用
×:認証項目として採用なし
-:認証項目非該当
【0050】
図14の例は、管理側端末3で次のように評価されることとなった。G1:TELはOCR認識文字を認証項目として採用した。G2:端末IDはOCR認識文字を修正せずに採用した。G3:日付はOCR認識文字が修正されたが認証項目として採用せず。G4:純売上を、G1:TELとG2:端末IDの標点に特定数値をもとめたことがわかる。なお、左欄の日付を選択することで、図13の原入力の画面にジャンプしてこれを確認することができる。
【0051】
次に、図15~17を参照しながら、管理側端末3及び管理サーバー4における処理手順について説明する。図15は、管理側端末2で実現されるシステム構成を示すブロック図である。符号5a~5dは管理側端末3で実現される機能を表現したもので、管理側端末3またはサーバー40のいずれかで実現されていてもよい。
【0052】
管理側端末3において、処理部5aは上記MPU32,42を利用して表示しないメモリに組み込まれた各プログラムモジュールを読み込み、各データを利用して処理を行う。タイマー5bはネットワーク経由で時刻を確定し、イメージスキャナー29で読み込まれた画像、部分画像、OCR2eで認識されたテキスト、修正入力されたテキスト及び座標等をDBシステム5dデータベースとして処理し、ストレージ46に記憶する。ストレージ46データは、UIFコントローラー5cのデザインに従い、UIF33とディスプレイ35を通じて管理者から操作される。
【0053】
図17Aは当初の管理画面(フロント画面)の例であり、複数のユーザーそれぞれについて、当日売上、前日売上、当月純売上(積算値)等が表示されている(ステップS200、図16)。ここで、先のショップAを選択(ステップS201、図16)すると、図17Bの如く、当該ショップの過去の実績比較や統計値が表示される(ステップS210、図16)。さらにその中の、特定の日付を選択(ステップS211、図16)すると、図17Cの如く、精算レシートの画像および各読み取り、修正項目が表示(ステップS220、図16)される。これらの選択により、各店舗に対して適切な指導を行うとともに、改ざんなどの不正行為を発見することができる。
【0054】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態と同様の要素には同一の符号を附してある。
【0055】
図18~21は店舗側端末の位置記憶段階(ステップS310、図18)及び通知第一段階(ステップS330、図18)における他の手法による入力画像の処理手順例である。先の実施形態では、位置記憶段階と読み取り送信段階の画像の読み取りに回転や縮尺がある場合、特定数値域のOCRで読み取り精度が落ちる能性がある、このため、先の実施形態に替え、位置記憶段階で二か所の管理項目の傾き、距離を記憶し、読み取り送信段階で記憶情報に沿って、画像を補正することで、特定数値域の読み取り精度を上げる。
【0056】
図19に示すように、管理項目1,2の標点P1,P2間の距離L12を用いる点及び正規化は先の実施形態と同様であるが、傾きの補正と座標の基準が異なる。まず、管理項目1,2の標点P1,P2間の距離L12を求める。また、図20に示すように、管理項目1,2の標点P1,P2間の線分の傾きθ12を求める。さらに、管理項目1の標点P1(x1、y1)と特定数値1の標点P0(x0、y0)の相対座標(Δx、Δy)を求める。
【0057】
ここで、θ12は、図20に示すように、以下で求める。
θ12=tanθ=(y2-y1)/(x2-x1)
管理項目2が利用不能となった場合のバックアップで、先と同様に、管理項目1,2の標点P1,P3間の距離L13を求め、標点P1,P3間の線分の傾きθ13を求める。バックアップの差し替えは先の実施例と同様なので説明を省略する。
【0058】
【表3】
【0059】
その後、日々の精算レシートをスキャニングし、図21、22に示す処理を行う。スキャニングされ座標にマッピングされた精算レシートの画像は図21の通りであり、その標点P1’,P2’の座標が記憶されるとともに、L12’を先の第一実施形態と同様に求める一方、θ12’を次の方法で求める。
θ12’=tanθ=(y2-y1)/(x2-x1)
【0060】
その後、通知第一段階の座標を位置記憶段階の座標に合わせるように、正規化と軸の回転を含む座標変換を行う。この座標変換の理解の容易のために、図22のポインターを例にとって表示する。標点P1,P1’は重ねて表示し、標点P2とP2’を別に表示する。この標点P2’が標点P2に重なるように距離L12’の長さを調整して距離L12と合わせる(正規化)とともに、θ12’をθ12となるように回転させる。この座標変換の結果を読み取った標点P1’,P2’,P3’のすべてに適用し、先の相対座標Δx、Δyを利用して、特定数値1の標点P0の変換座標(x0、y0)を求め該当部部分の部分画像より数値をOCR認識する。
これらの座標変換の後特定数値等を認識し、得られた次の情報をサーバー40に報告する。
【0061】
【表4】
【0062】
ところで、この第二実施形態では、座標変換を自動で行ったが、図22のようなポインターを精算レシート画像と共に表示し、マニュアルで読み込んだ画像を拡縮・回転操作して座標変換を行っても良い。
【0063】
図23に示すように、通知第一段階で、レシートが長い場合は、特定数値1がかなり下の方になり、管理項目の設定画面で表示されない。このような場合は、例えば、特定数値1をOCR認識結果から選択し、上部に別途表示させてもよい。
【0064】
図24は、店舗側端末の位置記憶段階における他の手法による入力画像の処理手順を示す図である。特定数値1・131bが純売上の総計であり、その上に任意数の個別売上が項目として現れる場合は、個別売上の項目数の変動で、特定数値1・131bの位置が確定しないこととなる。したがって、特定数値1・131を、同項目の下側の「二か所の管理項目の標点」から上側に向かって位置特定する。位置特定のアルゴリズムは上記のいずれを用いても良い。本実施形態では、特定数値1・131の下側にある「現金」、「客数」をそれぞれ管理項目1,2・111,112に設定している。また、認証項目1(管理項目3)113として、特定数値1・131の上側の「TEL」を用いることで、店舗を識別している。
【0065】
上記各実施形態において、例えば図10の符号131bの左側の黒丸で示すように、標点は、「タイトルN」及び「項目選択ポインターS」の左側の中央を基準としたが、これを右側の中央を基準としても良い。さらに、タイトル、項目選択ポインターの矩形形状の幅と高さを決めて同矩形の隅部や他の部位に位置させてもよく、タイトルと項目選択ポインターで違う位置としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、例えば、ショッピングセンターやテーマパーク、見本市等、大規模で多数の店舗からの報告を受ける場合の通知システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0067】
1:特定数値通知システム、2:店舗側端末、2a:処理部、2b:タイマー、2c:画像メモリ、2d:テキストメモリ、2e:OCR、2f:GUIコントロール、2g:座標メモリ、3:管理側端末、4:管理サーバー、5a:処理部、5b:タイマー、5c:UIFコントローラー、5d:DBシステム、10:通信ネットワーク、20:タブレット、21:通信モジュール、22:MPU、23:ユーザーインタフェイス、24:メモリ、25:ディスプレイ、26:デバイスインターフェイス、29:イメージスキャナー、30:管理PC、31:通信モジュール、32:MPU、33:ユーザーインタフェイス、34:メモリ、35:ディスプレイ、40:サーバー、41:通信モジュール、42:MPU、43:ユーザーインタフェイス、44:メモリ、45:ディスプレイ、46:ストレージ、100:精算レシート、110:管理項目、111:管理項目1、111a:管理項目1タイトル、111b:管理項目1内容、112:管理項目2、112a:管理項目2タイトル、112b:管理項目2内容、113:管理項目3、113a:管理項目3タイトル、113b:管理項目3内容、130:特定数値、131:特定数値1、131a:特定数値1タイトル、131b:特定数値1内容、110~131:項目選択ポインター、P0,1,2,3…n,P0’,1,2,3…n:標点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2020-11-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する店舗からの特定数値通知方法であって、
前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭の合計数値の特定数値項目を備え、
ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、
前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、
前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、
事前の位置記憶段階では、
設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、
その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、
通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係」により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、
前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、
前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点を管理端末へ送信する店舗からの特定数値通知方法。
【請求項2】
前記特定数値項目の現れる行が前記シートの項目数の変動により変更されうる場合において、前記「二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶」する処理を、前記特定数値項目よりも下側の位置に前記「二か所の管理項目の標点」を設定することにより行う請求項1記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項3】
前記認証項目を前記「二か所の管理項目」とは別に前記特定数値項目の上側に設定する請求項2記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項4】
管理項目の2つ以上及び特定数値項目についてOCR手段で認識された文字の修正入力部を有し、前記通知第二段階における文字の修正後に利用者の確認操作ボタンの操作により、修正されたものは修正フラグを管理サーバー送信時に添付する請求項1~3のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項5】
管理項目は位置記憶段階において3以上選択が可能であり、通知第一段階では、3以上のうち読み取り可能な2を順次選択する請求項1~4のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項6】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一距離及び前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一距離を対応させて、前記検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係を正規化し、特定数値項目の標点を特定する請求項1~5のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項7】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点それぞれ及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点間の距離である複数の基準第二距離をあらかじめ求め、
前記通知第一段階では、前記正規化の後、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により」特定された特定数値項目の標点は、前記検索された2つ以上の管理項目の標点それぞれから対応し正規化された前記各基準第二距離の位置に共通に存在する点として特定される請求項6記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項8】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点いずれか及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点の相対座標をあらかじめ求め、前記通知第一段階では、前記正規化の後、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点」は、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一線分の角度及び前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一線分の角度が一致するように事前位置記憶段階及び/又は通知第一段階の座標系を相対回転させ、前記相対座標により特定される請求項6記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項9】
前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点いずれか及び前記ポインターで指定された特定数値項目の標点の相対座標をあらかじめ求め、前記ポインターで指定された2つ以上の管理項目の標点間の基準第一線分の角度及び長さ並びに前記検索された2つ以上の管理項目の標点間の検索第一線分の角度及び長さを求め、
前記通知第一段階では、前記ディスプレイに他のポインターとして前記基準第一線分及び前記検索第一線分を各線分の一端が一致するように表示させるとともに、各線分のいずれか一方の他端を他方の多端に一致させるように回転及び長さ調整が可能であり、前記「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点」は、前記ポインターの操作に伴い、前記事前位置記憶段階及び/又は通知第一段階の座標系を相対回転させるとともに前記両線分の長さ調整の比率に従って座標系の比率を調整し、前記相対座標により特定される請求項1~5のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項10】
前記画像入力デバイスがイメージスキャナー又はカメラである請求項1~9のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項11】
前記シートが集計または精算レシートであり、前記特定数値項目が対象期間の合計売上金額である請求項1~10のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかに記載の店舗からの特定数値通知方法に用いられる店舗からの特定数値通知システムであって、
通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する機能を有し、前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭の合計数値の特定数値項目を備え、ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、
事前の位置記憶段階では、設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、
その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、
前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、
前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点が管理端末へ送信される店舗からの特定数値通知システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る店舗からの特定数値通知方法の特徴は、通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する方法において、前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭の合計数値の特定数値項目を備え、ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、事前の位置記憶段階では、設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、「検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係」により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点を管理端末へ送信することにある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
一方、上述に記載の店舗からの特定数値通知方法に用いられる店舗からの特定数値通知システムの特徴は、通信ネットワークで接続された店舗側端末及び管理側端末を備え、店舗側端末には、項目の印字されたシートの画像を入力する画像入力デバイスと、同画像入力デバイスによる入力画像を表示するディスプレイと、入力画像の項目を文字認識するOCR(Optical Character Recognition 光学的文字認識)手段と、を備え、前記項目より店舗IDを特定すると共に特定数値を認識して前記管理側端末へ通知する機能を有し、前記シートに印字された項目は店舗の管理のための管理項目を有し、この管理項目は少なくとも対象使用者である店舗を特定する認証項目及び金銭の合計数値の特定数値項目を備え、ディスプレイ上で指示した位置に存在する項目を前記OCR手段により認識させるための項目選択ポインターを有し、前記OCR手段により認識された項目の位置を識別するための標点の座標を記憶する標点記憶領域を備え、前記OCR手段により認識された項目の文字と当該文字に該当する部分画像とを関連付けて記憶する項目記憶領域を備え、事前の位置記憶段階では、設定用のシートの画像が前記画像入力デバイスで画像入力され、前記シートの認証項目を少なくとも1つ含む管理項目の2つ以上及び特定数値項目について前記項目選択ポインターで指示することにより、前記標点の座標、文字及び部分画像を記憶し、二か所の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を関連付けて記憶し、その後繰り返される特定数値の通知第一段階では、通知を行おうとする前記シートが前記画像入力デバイスで画像入力されるとともに画像の項目が前記OCR手段で認識され、前記OCR手段で読み取った項目より前記管理項目の2つ以上を文字により検索し、検索された2つ以上の管理項目の標点との座標位置関係により特定数値項目の標点を特定し、特定された標点に存在する特定数値項目の前記OCRにより認識された文字及び部分画像を記憶し、前記通知第一段階に続く特定数値の通知第二段階では、前記管理項目及び特定数値の文字及び部分画像をディスプレイに表示すると共に利用者の確認ボタンの操作により、前記管理項目及び特定数値の文字、部分画像および標点が管理端末へ送信されるようにするとよい。