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特開2022-13445バイオリアクター、バイオリアクターの製造方法、および、バイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ
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  • 特開-バイオリアクター、バイオリアクターの製造方法、および、バイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ 図1
  • 特開-バイオリアクター、バイオリアクターの製造方法、および、バイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ 図2
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  • 特開-バイオリアクター、バイオリアクターの製造方法、および、バイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ 図4
  • 特開-バイオリアクター、バイオリアクターの製造方法、および、バイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013445
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】バイオリアクター、バイオリアクターの製造方法、および、バイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
C12M1/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020116008
(22)【出願日】2020-07-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-01-20
(31)【優先権主張番号】P 2020115244
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000171919
【氏名又は名称】佐竹マルチミクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102749
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 紀一
(74)【代理人】
【識別番号】100081787
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 輝晃
(72)【発明者】
【氏名】加藤 好一
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA02
4B029BB01
4B029CC01
4B029DB01
4B029DD01
4B029DG01
4B029DG04
4B029GA06
4B029GB01
(57)【要約】
【課題】従来のSUS製のバイオリアクターは滅菌設備に費用がかかり、また、シングルユースバイオリアクターも高価であるという問題点があった。
【解決手段】本発明のバイオリアクターは、開口部を有する、内容物が容れられる使い捨てバッグと、該バッグの開口部を密閉して塞ぐ、再使用される蓋設備と、前記バッグ内を滅菌する滅菌手段とよりなり、該蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入されるバイオリアクター設備とよりなる。また、前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌である。また、前記バッグを固定するための収納容器を更に有する。また、前記蓋設備は、ステンレス製である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する、内容物が容れられる使い捨てバッグと、
該バッグの開口部を密閉して塞ぐ、再使用される蓋設備と、
前記バッグ内を滅菌する滅菌手段とよりなり、
該蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入されるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とするバイオリアクター。
【請求項2】
前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であることを特徴とする請求項1に記載のバイオリアクター。
【請求項3】
前記バッグを固定するための収納容器を更に有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバイオリアクター。
【請求項4】
前記蓋設備は、ステンレス製であることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載のバイオリアクター。
【請求項5】
密閉部材により、開口部が密閉して塞がれた、内容物が容れられる使い捨てバッグよりなり、
前記密閉部材は、前記バッグの開口部に再使用される蓋設備が密閉して固定される際に、取り除かれ、
前記蓋部材が前記バッグに固定された後に、前記バッグ内が滅菌されることを特徴とするバイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ。
【請求項6】
上端開口部に密閉部材が密閉して塞がれた、内容物が容れられる使い捨てバッグから、前記密閉部材を取り外し、前記バッグの上端を開口する第一の工程と、
前記開口したバッグの上端開口部に、再使用される蓋設備を密閉して固定する第二の工程と、
前記密閉されたバッグ内を滅菌手段により滅菌する第三の工程とよりなり、
前記蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入されるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とするバイオリアクターの製造方法。
【請求項7】
前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であることを特徴とする請求項6に記載のバイオリアクターの製造方法。
【請求項8】
前記バッグを、該バッグを固定する収納容器に収納する工程を更に有することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のバイオリアクターの製造方法。
【請求項9】
前記蓋設備は、ステンレス製であることを特徴とする請求項6または請求項7または請求項8に記載のバイオリアクターの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオリアクター、特に、微生物やカビ系培養を行うバイオリアクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、培養容器内で撹拌しながら微生物やカビ系培養を行うバイオリアクター(生物反応装置)に関して、このバイオリアクターを構成する撹拌培養容器や、これに付帯する撹拌翼や配管などのバイオリアクター設備は、主にステンレス(SUS)製が用いられている。
【0003】
このステンレス製バイオリアクターの滅菌方法は、高温スチーム滅菌(SIP)と、薬液洗浄滅菌(CIP)が一般的であり、そして、スチームの運用には、圧力容器が必要となる。
【0004】
更に、コンタミを防ぐため、全SUS配管内の滅菌も必要であり、スチームをはじめ、様々なユーティリティが求められ、バイオリアクター以外に、様々な設備が必要となる。
【0005】
このため、培養装置のコストが嵩み、運用も面倒な作業が多く、操作ミスのリスクも高かった。
【0006】
そのため、動物細胞培養などでは、これらの問題を解決し、上記のようなユーティリティの無い簡素な部屋でも運用が可能なシングルユースバイオリアクターが製品化され、一般的となっている。
【0007】
このシングルユースバイオリアクターは、SUS製タンクを持たずに、柔軟素材の可撓性のある合成樹脂製 (ポリエチレンなどのプラスチック製、エラストマー製)の使い捨て(シングルユース)バッグなどの可撓性バッグが用いられ、このバッグ内にバイオリアクター設備が、前記バッグに一体化して設けられ、全体が使い捨てになる。
【0008】
そして、このバッグを事前に滅菌(γ滅菌)し、バッグ内の密閉を保つ構造とした使い捨てとすることで、SUS製リアクターの様な複雑な構造や滅菌システムの構築が必要なくなる。
【0009】
また、バッグに設けられた配管も柔軟素材のチューブで無菌接続が可能となり、コンタミリスクの低減と共に、運用も非常に楽になった。
【0010】
例えば、シングルユースバイオリアクターとしては、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2016-212017号公開公報第2図
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、このような使い捨ての密閉バイオリアクターは非常に高価であり、生産物の付加価値が高いものであれば採算が採れるが、生産物の付加価値が低く、ローコスト・ 大量生産が求められる微生物やカビ系培養での運用は困難であった。
【0013】
また、メーカーがバイオ事業に新規参入する場合、最終生産容量が数十トン~200トンとなるPILOT検討に多額の開発費が必要となり、SUS設備に対する投資がネックとなっていた。
【0014】
本発明は、低コストで微生物系及びカビ系培培養と可能とするPILOTシングルユースバイオリアクターを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の目的を達成すべく、本発明のバイオリアクターは、開口部を有する、内容物が容れられる使い捨てバッグと、該バッグの開口部を密閉して塞ぐ、再使用される蓋設備と、前記バッグ内を滅菌する滅菌手段とよりなり、該蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入されるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とする。
【0016】
また、前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であることを特徴とする。
【0017】
また、前記バッグを固定するための収納容器を更に有することを特徴とする。
【0018】
また、前記蓋設備は、ステンレス製であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明のバイオリアクターに用いられる使い捨てバッグは、密閉部材により、開口部が密閉して塞がれた、内容物が容れられる使い捨てバッグよりなり、前記密閉部材は、前記バッグの開口部に再使用される蓋設備が密閉して固定される際に、取り除かれ、前記蓋部材が前記バッグに固定された後に、前記バッグ内が滅菌されることを特徴とする。
【0020】
また、本発明のバイオリアクターの製造方法は、上端開口部に密閉部材が密閉して塞がれた、内容物が容れられる使い捨てバッグから、前記密閉部材を取り外し、前記バッグの上端を開口する第一の工程と、前記開口したバッグの上端開口部に、再使用される蓋設備を密閉して固定する第二の工程と、前記密閉されたバッグ内を滅菌手段により滅菌する第三の工程とよりなり、前記蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入されるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とする。
【0021】
また、前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であることを特徴とする。
【0022】
また、前記バッグを、該バッグを固定する収納容器に収納する工程を更に有することを特徴とする。
【0023】
また、前記蓋設備は、ステンレス製であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、構造が簡単で、低コストのバイオリアクターを提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明のバイオリアクターの全体図を示す説明図である。
図2】本発明のバイオリアクターに用いられる使い捨てバッグの説明用縦断面図である。
図3】本発明のバイオリアクターの製造方法の説明図である。
図4】本発明のバイオリアクターの製造方法の説明図である。
図5】本発明のバイオリアクターの製造方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明を実施するための形態の実施例を以下に示す。
【実施例0027】
本発明の実施例1を図1図5によって説明する。
【0028】
本発明のバイオリアクターは、図1に示すように、微生物やカビ系などの培養物と培養液等からなる内容物が容れられる、上端が開口した袋状の使い捨てバッグ(シングルユースバッグ)1と、前記バッグ1を起立させて収納し、固定する収納容器2と、前記バッグ1の上端の開口部に密閉(気密、液密)して塞いで固定される、滅菌することにより、リユース(再使用)される、例えば、ステンレス製(SUS製)の蓋設備3とよりなり、該蓋設備3は、前記バッグ1の上端に密閉して固定される蓋本体4と、該蓋本体4に設けられ、前記バッグ1内に挿入される、前記バッグ1内の内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備5とよりなる。
【0029】
前記使い捨てバッグ1は、使用前は滅菌済み(例えば、EOG滅菌、γ滅菌)であり、使用後は、洗浄して再使用することはなく破棄され、次の使用には、他の使い捨てバッグ1が新たに設けられ使用される。
【0030】
該バイオリアクター設備5としては、例えば、前記バッグ1内の内容物を撹拌する、撹拌軸6a及び撹拌翼6bなどからなるステンレス製の撹拌手段6や、バッグ1内外に液体・気体を供給・排出したり、内容物を加熱・冷却したりするためのステンレス製の配管7や、スパージャーや、バッフル(図示せず)などがある。
【0031】
また、前記収納容器2は、例えば、上端が開口した、有底筒体からなり、床13や載置台等に載置や固定され、収納した可撓性のあるバッグ1を固定し、バイオリアクター処理ができるようにする。
【0032】
前記バッグ1は、上端が開口した、例えば、可撓性のある合成樹脂製の有底筒状の容器であり、該バッグ1の上端開口部は、前記蓋設備3が固定される前の状態においては、図2に示すように、該バッグ1内が汚染されないように、前記バッグ1内に、例えば、気体が封入されて膨らんだ状態で、例えば、滅菌フィルム8などのフィルム状の密閉部材により塞がれて固定され、密閉される。
【0033】
そして、前記バッグ1の使用時には、該滅菌フィルム8が前記バッグ1から取り除かれ、前記蓋設備3が装着できるようになる。
【0034】
なお、該バッグ1の上端開口縁1a全周には、半径方向外方に延びる鍔部9が形成され、また、前記収納容器2の上端開口縁2aの全周には、半径方向外方に延びる鍔部10が形成され、前記バッグ1の鍔部9が、前記収納容器2の鍔部10と、前記蓋本体4の下面とで挟まれて、前記バッグ1内が密閉されるようになる。
【0035】
また、前記バッグ1の容量は、例えば、10L~2000L程度までを対象とするが、製作可能な限り大容量まで対応できる。
【0036】
また、前記蓋設備3は、滅菌手段により滅菌して、再利用できるようにステンレス(SUS)製が好ましいが、蓋設備3が再利用できる金属であれば、特に限定はない。
【0037】
また、前記蓋本体4には、前記バッグ1内を滅菌するための滅菌手段11を設ける。該滅菌手段11としては、例えば、紫外線ランプなどの紫外線照射装置があり、該紫外線照射装置は、例えば、前記蓋本体4を貫通して設け、前記バッグ1内に紫外線を照射できるように形成する。該照射される紫外線は、例えば、深紫外線(波長:200nm~300nm)が好ましく、特に、波長265nm付近の深赤外線は、DNAに吸収されやすく、遺伝子情報を消失する効果が確認されているため、好ましい。
【0038】
また、前記収納容器2には、前記バッグ1内を滅菌するための滅菌手段12を設ける。該滅菌手段12としては、例えば、紫外線ランプなどの紫外線照射装置があり、該紫外線照射装置は、例えば、前記収納容器2の周面や、底面に設け、前記バッグ1内に紫外線を照射できるように形成する。該照射される紫外線は、例えば、深紫外線(波長:200nm~300nm)が好ましく、特に、波長265nm付近の深赤外線は、DNAに吸収されやすく、遺伝子情報を消失する効果が確認されているため、好ましい。
【0039】
なお、かかる場合、前記バッグ1は、紫外線が通過する材料、または、透明、半透明である。
【0040】
なお、14は培養制御装置を示し、該培養制御装置14は、前記撹拌手段6や、前記配管7内の液体や気体の流動を制御するなどして、前記バッグ1内の内容物の培養を制御する。
【0041】
なお、前記収納容器2は省略してもよい。
【0042】
また、前記滅菌手段11及び滅菌手段12とは、いずれか一方のみであってもよい。また、前記蓋本体12や、収納容器2から分離したものでもよい。
【0043】
次に、本発明のバイオリアクターの製造方法と効果を説明する。
【0044】
本考案のバイオリアクターは、使用前においては、シングルユースバッグ1と、収納容器2と、蓋設備3とは、別々に設けられている。
【0045】
前記シングルユースバッグ1は、滅菌済み(例えば、EOG滅菌、γ滅菌)で、低価格なものである。
【0046】
また、使用前において、該バッグ1には、滅菌フィルム8が装着されている。
【0047】
そして、バイオリアクターを組み立てるために、まず、前記シングルユースバッグ1から前記滅菌フィルム8を取り外し、上端を開放し、前記収納容器2に挿入し、前記バッグ1の鍔部9を、前記収納容器2の鍔部10が受けるようにする。
【0048】
そして、前記蓋設備3を、前記バイオリアクター設備5が前記バッグ1内に入るように挿入し、該蓋本体4の下面外周部と、前記収納容器2の鍔部10とにより、前記バッグ1の鍔部9を挟み込んで、前記収納容器2の鍔部10と前記蓋本体4を固定することにより、前記バッグ1と前記蓋設備3とを密閉して固定するようにする。
【0049】
なお、前記収納容器2を用いない場合には、前記バッグ1の鍔部9と前記蓋本体4とを固定するようにする。
【0050】
この組立時に、即ち、滅菌フィルムが剥がされた時に、一旦、非滅菌となり、滅菌環境だった前記バッグ1内が汚染される可能性があるが、前記バッグ1と前記蓋設備3とを固定した後に、前記滅菌手段11、12により、前記バッグ1内を一定時間紫外線照射して、滅菌を行うようにする。
【0051】
かかる紫外線照射は、例えば、半日から1日かけて滅菌を行う。
【0052】
そして、滅菌された前記バッグ1により、前記内容物を培養等使用するようにする。
【0053】
そして、使用後は、前記バッグ1から蓋設備3を取り外し、前記バッグ1のみ破棄し、バイオリアクター装置5の付帯設備の付いた蓋設備3は、再利用のために滅菌施工処理をした後、新しいバッグ1に取り付け、次の工程等へ移行するようにする。
【0054】
例えば、使用後は、前記蓋設備3は、昇降装置等により上昇させて、前記バッグ1を取り外し、該昇降装置を洗浄した後、下降させて、新しいバッグ1にシール等により密封するようにする。
【0055】
なお、前記バッグ1を前記収納容器2に収納するのは、滅菌フィルムを取り外す前であってもよく、または、前記バッグ1に前記蓋設備3を装着した後であってもよい。
【0056】
本発明によれば、袋状部分のバッグ1のみを使い捨てとし、付帯設備のある蓋設備は、再利用するようにし、バッグ1と蓋設備3との設置時の汚染については、前記紫外線照射により、槽内滅菌を行うことにより、構造が簡単で、低コストのバイオリアクターを提供することができるようになる。
【0057】
また、使い捨てバッグ1は、単なる袋状で、チューブ等の接続がなく、既に滅菌済み(例えば、EOG滅菌、γ滅菌)で低価格であり、滅菌不要なので、構造が簡単で、低コストのバイオリアクターを提供することができるようになる。
【0058】
更に、培養準備が簡素化されるため、オペレーターの負荷が軽減される。
【0059】
また、バイオリアクターの設置場所を選ばず、通常の事務所での運用も可能となり、バイオリアクター以外の設備費が必要ではなくなる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明のバイオリアクターは、医療品関係、食品関係等における撹拌に利用される。
【符号の説明】
【0061】
1 シングルユースバッグ
1a 上端開口縁
2 収納容器
2a 上端開口縁
3 蓋設備
4 蓋本体
5 バイオリアクター設備
6 撹拌手段
6a 撹拌軸
6b 撹拌翼
7 配管
8 滅菌フィルム
9 鍔部
10 鍔部
11 滅菌手段
12 滅菌手段
13 床
14 培養制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2020-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する、内容物が容れられる袋状の使い捨てバッグと、
該バッグの開口部を密閉して塞ぐ、再使用される蓋設備と、
前記バッグ内を滅菌する滅菌手段とよりなり、
前記使い捨てバッグは、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備が設けられておらず、
該蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入され、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とするバイオリアクター。
【請求項2】
前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であり、前記蓋本体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバイオリアクター。
【請求項3】
前記バッグを収納し固定するための、上端が開口した収納容器を更に有し
該収納容器の上端開口縁の全周に、鍔部が形成されると共に、前記バッグの開口縁の全周に、前記収納容器の鍔部と、前記蓋本体の下面とにより挟まれる鍔部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のバイオリアクター。
【請求項4】
前記蓋設備は、ステンレス製であることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載のバイオリアクター。
【請求項5】
密閉部材により、開口部が密閉して塞がれた、内容物が容れられる袋状の使い捨てバッグよりなり、
該使い捨てバッグは、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備が設けられておらず、
前記密閉部材が取り除かれた後に、蓋本体と該蓋本体に設けられた前記バッグ内に挿入され、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備とよりなる蓋設備により、前記バッグの開口部が密閉して塞がれることを特徴とするバイオリアクターに用いられる使い捨てバッグ。
【請求項6】
開口部に密閉部材が密閉して塞がれた、内容物が容れられる袋状の使い捨てバッグから、前記密閉部材を取り外し、前記バッグを開口する第一の工程と、
前記開口したバッグの開口部に、再使用される蓋設備を密閉して固定する第二の工程と、
前記密閉されたバッグ内を滅菌手段により滅菌する第三の工程とよりなり、
前記使い捨てバッグは、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備が設けられておらず、
前記蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入され、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とするバイオリアクターの製造方法。
【請求項7】
前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であり、前記蓋本体に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のバイオリアクターの製造方法。
【請求項8】
前記開口したバッグの開口部に、再使用される蓋設備を密閉して固定する第二の工程は、
前記バッグを、上端が開口した収納容器に挿入して収納し、
該バッグの開口縁の全周に形成された鍔部を、前記収納容器の上端開口縁の全周に形成された鍔部と、前記蓋本体の下面とにより挟みこんで固定することよりなることを特徴とする請求項6または7に記載のバイオリアクターの製造方法。
【請求項9】
前記蓋設備は、ステンレス製であることを特徴とする請求項6または請求項7または請求項8に記載のバイオリアクターの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
前記の目的を達成すべく、本発明のバイオリアクターは、開口部を有する、内容物が容れられる袋状の使い捨てバッグと、該バッグの開口部を密閉して塞ぐ、再使用される蓋設備と、前記バッグ内を滅菌する滅菌手段とよりなり、
前記使い捨てバッグは、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備が設けられておらず、該蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入され、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
また、前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であり、前記蓋本体に設けられていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
また、前記バッグを収納し固定するための、上端が開口した収納容器を更に有し、該収納容器の上端開口縁の全周に、鍔部が形成されると共に、前記バッグの開口縁の全周に、前記収納容器の鍔部と、前記蓋本体の下面とにより挟まれる鍔部が形成されていることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
また、本発明のバイオリアクターに用いられる使い捨てバッグは、密閉部材により、開口部が密閉して塞がれた、内容物が容れられる袋状の使い捨てバッグよりなり、該使い捨てバッグは、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備が設けられておらず、前記密閉部材が取り除かれた後に、蓋本体と該蓋本体に設けられた前記バッグ内に挿入され、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備とよりなる蓋設備により、前記バッグの開口部が密閉して塞がれることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
また、本発明のバイオリアクターの製造方法は、開口部に密閉部材が密閉して塞がれた、内容物が容れられる袋状の使い捨てバッグから、前記密閉部材を取り外し、前記バッグを開口する第一の工程と、前記開口したバッグの開口部に、再使用される蓋設備を密閉して固定する第二の工程と、前記密閉されたバッグ内を滅菌手段により滅菌する第三の工程とよりなり、前記使い捨てバッグは、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備が設けられておらず、前記蓋設備は、蓋本体と、該蓋本体に設けられ、前記バッグ内に挿入され、前記内容物の処理に必要とされるバイオリアクター設備とよりなることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
また、前記滅菌手段は、紫外線照射による滅菌であり、前記蓋本体に設けられていることを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
また、前記開口したバッグの開口部に、再使用される蓋設備を密閉して固定する第二の工程は、前記バッグを、上端が開口した収納容器に挿入して収納し、該バッグの開口縁の全周に形成された鍔部を、前記収納容器の上端開口縁の全周に形成された鍔部と、前記蓋本体の下面とにより挟みこんで固定することよりなることを特徴とする。