IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社大林組の特許一覧 ▶ 協立エアテック株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-誘引装置 図1
  • 特開-誘引装置 図2
  • 特開-誘引装置 図3
  • 特開-誘引装置 図4
  • 特開-誘引装置 図5
  • 特開-誘引装置 図6
  • 特開-誘引装置 図7
  • 特開-誘引装置 図8
  • 特開-誘引装置 図9
  • 特開-誘引装置 図10
  • 特開-誘引装置 図11
  • 特開-誘引装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022134591
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】誘引装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/04 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
F24F13/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021033819
(22)【出願日】2021-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(71)【出願人】
【識別番号】390022666
【氏名又は名称】協立エアテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】和田 一
(72)【発明者】
【氏名】中山 和樹
(72)【発明者】
【氏名】加藤 隆矢
(72)【発明者】
【氏名】重松 拓也
(72)【発明者】
【氏名】木場 隆之
(72)【発明者】
【氏名】南部 健太
(57)【要約】
【課題】大風量を処理する大空間の空調及び換気において、50%を超える誘引率を達成することができ、空調機の小型化及びダクトの小径化並びに空調、換気エネルギを低減可能な誘引装置を提供する。
【解決手段】誘引装置100は、空調ダクト1の途中に配置され、上流側ダクト1aに連結するための上流側接続口101aと、下流側ダクト1bに連結するための下流側接続口101bを有する四角筒状のケーシング101を備え、ケーシング101は、上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した部分を有する縮小部102と、縮小部102の下流側に連結され縮小部102から下流側に向かって横断面積が連続的に増大した部分を有する拡大部103と、を備え、拡大部103の上面壁材103a及び下面壁材103bには周壁を貫通する複数の誘引口105が開設されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調ダクトまたは換気ダクト内を流動する一次空気に周囲空間から誘引した空気を混合させるため前記ダクトの途中に配置される誘引装置であって、
前記ダクトの途中に連結するための接続口を有する筒状のケーシングを備え、
前記ケーシングは、上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した部分を有する縮小部と、前記縮小部の下流側に連結され前記縮小部から下流側に向かって横断面積が連続的に増大した部分を有する拡大部と、を備え、
前記拡大部はその周壁を貫通する誘引口を有する誘引装置。
【請求項2】
空調ダクトまたは換気ダクト内を流動する一次空気に周囲空間から誘引した空気を混合させるため前記ダクトの途中に配置される誘引装置であって、
前記ダクトの途中に連結するための接続口を有する筒状のケーシングと、
上流側に位置する前記ダクトと連通した状態で前記ケーシング内に配置され、前記ダクトの上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した縮小部を有するノズルと、を備え、
前記ケーシングはその周壁を貫通する誘引口を有する誘引装置。
【請求項3】
前記縮小部の縮小角度(前記縮小部を形成するために対向配置された壁材間の挟角)が20度~80度である請求項1または2記載の誘引装置。
【請求項4】
前記ケーシングの筒状周壁において、前記ノズルの下流側端部を包囲する部分に前記誘引口を設けた請求項2または3記載の誘引装置。
【請求項5】
前記誘引口に、周囲空間の空気を前記ケーシング内に誘導するガイドベーンを設けた請求項1~4の何れかの項に記載の誘引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドーム球場、展示会場、物流倉庫などの大型設備の空調または換気に使用される空調ダクトまたは換気ダクトの途中に配置され、ダクト周囲空間の空気を誘引して、空調ダクトまたは換気ダクト内を流動する一次空気に混合させる機能を有する誘引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドーム球場、展示会場、物流倉庫などの大型設備内を空調または換気する場合、大型の設備(空調機、ダクト系統など)を用いて大風量を処理する必要があるが、大空間の空調または換気を行うことにより多大なエネルギを消費するほか、設備の導入コスト、ランニングコストの上昇が懸念される。また、大型の設備を施工する場合、空調、換気設備工事現場への資材(空調機、空調ダクト、換気ダクトなど)の搬入にも様々な問題が生じている。
【0003】
例えば、工事現場へのダクトの搬送は、「空気を運ぶ」と揶揄されるように、運搬効率が非常に悪いものであるが、ダクトの必要径は風量に応じて決定されることから、運搬効率を向上させるためにダクトサイズを縮減するという方法を採用することは困難である。このような問題は、大風量送風を必要とする大型設備において、ダクトの直径が大きくなればなるほど、顕著化する傾向にある。
【0004】
また、高温多湿気候である日本では、室内環境によっては低温の空調空気を供給する制気口の結露発生の懸念は常在しており、各空調設備メーカーにおいても結露防止対策を施した空調器具が一般的に製品化されている。
【0005】
そこで、前述したような問題を解決する技術として、従来、ダクトなどの周囲空間の空気を誘引して空調空気に混合させる誘引機構を備えた設備(誘引装置)は存在しているが、以下のような課題を有している。
【0006】
(1)給気風量が少ない。
従来の誘引装置として、一次空気(空調空気)が、周囲空間の空気を誘引して混合する機能を有するものは存在しているが、吹出口間近で誘引する方式のものなど、比較的小型のものが多く、中風量~大風量が処理可能な大型の誘引装置は存在しない。
【0007】
(2)誘引風量が少ない。
従来の誘引装置の誘引性能(誘引率)は、一次空気の30%程度を誘引できる程度に留まっており、一次空気の50%以上を誘引することができる誘引性能を備えた誘引装置は存在しない。
【0008】
このような理由により、大空間を大風量で空調、換気することを必要とする施工現場において採用に値する誘引機能を有する誘引装置は、現在のところ、存在しないのが実状である。
【0009】
一方、ダクトの途中に配置され、ダクト内を流動する一次空気に周囲空間から誘引した空気を混合させる機能を有する誘引装置については、従来、様々な形状、構造を有するものが提案されているが、本発明に関連するものとして、例えば、特許文献1に記載された「空気調和装置」あるいは特許文献2に記載された「グリル型誘引吹出口」などがある。
【0010】
特許文献1に記載された「空気調和装置」は、温調手段により温度調整した空気を吹き出し口から空調対象域へ吹き出させるファンを設けた空気調和装置であって、ファンから吹き出し口へ至る送出風路に、ファンからの送出空気の流動により空調対象域の域内空気を誘引吸入してファンからの送出空気に混合させる誘引混合手段を設けたものである。
【0011】
特許文献2に記載された「グリル型誘引吹出口」は、外部から送り込まれた供給空気で被空調空間の空気を誘引混合し、その混合空気を被空調空間へ吹出す本体を備え、この本体内に、供給空気を噴出する空気噴出口と、誘引空気を被空調空間から引入れる誘引風路と、供給空気と誘引空気の混合空気を被空調空間へ吹出す混合吹出風路と、誘引風路と混合吹出風路に連通し誘引空気を誘引する複数の誘引口と、を設け、複数の誘引口を、風上側の誘引口で誘引混合された空気が風下側の誘引口へ順次吹き込まれるように配置したことを特徴とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平04-268130号公報
【特許文献2】特許第5667270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1に記載された「空気調和装置」は、ベンチュリ管部分全体に亘って誘引用のスリット孔が設けられ、且つ、ベンチュリ管部分全体が吸入室形成ボックスで覆われているので、構造が複雑である。また、この「空気調和装置」は、比較的小型の空調機に接続するものであるため、大空間空調を対象としておらず、大風量を処理することは極めて困難である。
【0014】
特許文献2に記載された「グリル型誘引吹出口」は、空調ダクトの末端に取り付けるタイプであって、基本的に大風量処理を対象としていないので、50%以上の誘引率を実現することは困難である。また、この「グリル型誘引吹出口」は、誘引された空気と、空調空気と混合された空気と、が同一の混合吹出風路を経由して流通するので、二つの気流間で干渉が発生し、ロスが生じる結果、誘引率が50%を超えることはできない。
【0015】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、大風量を処理する大空間の空調及び換気において、50%を超える誘引率を達成することができ、空調機の小型化及びダクトの小径化並びに空調、換気エネルギの低減が可能な誘引装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る第一の誘引装置は、
空調ダクトまたは換気ダクト内を流動する一次空気に周囲空間から誘引した空気を混合させるため前記ダクトの途中に配置される誘引装置であって、
前記ダクトの途中に連結するための接続口を有する筒状のケーシングを備え、
前記ケーシングは、上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した部分を有する縮小部と、前記縮小部の下流側に連結され前記縮小部から下流側に向かって横断面積が連続的に増大した部分を有する拡大部と、を備え、
前記拡大部はその周壁を貫通する誘引口を有することを特徴する。
【0017】
このような構成とすれば、空調ダクトまたは換気ダクト内を流動する一次空気に、周囲空間の空気を誘引して混合させることによって、空調空気の供給量を必要量より低減することが可能となるので、空調機の小型化及びダクトの小サイズ化並びに空調、換気エネルギの低減を図ることができる。また、周囲空間の空気を誘引することにより、一次空気に周囲空間の空気が混合され、混合後の空気の温度が上流側の一次空気よりも高くなるため、特に冷房を行う場合は、誘引後の下流側ダクトの結露発生の可能性を下げることができる。
【0018】
さらに、ケーシングは、縮小部と拡大部とを一体的に構成することができるので、構造はシンプルであるほか、縮小部がノズルの役割を果たすので、周囲空間の空気の誘引を促進することができる。
【0019】
一方、縮小部の傾斜面が、周囲空間の空気を誘引口に向かわせるガイド機能を発揮するので、スムーズな誘引を実現することができる。ケーシングは、縮小部から拡大部を一体的に構成した形状であるため、装置外面のみに保温手段を設ければよく、従来方式(例えば、ダクト内にノズルを設置する二重方式)のように、別途、ノズル部分に保温手段を設ける必要がない。縮小部内を通過した気流は、拡大部内面に沿ってダクト内へ拡がるので、一次空気と誘引空気との混合が促進され、二次側(拡大部の下流側)のダクト長さの短縮化を図ることができる。
【0020】
ケーシング全体は縮小部と拡大部との境界部分が括れた形状をなし、境界部分の下流側の拡大部の周壁に誘引口が存在することにより、誘引装置の周囲に障害物(例えば、躯体やダクトなど)がある場合でも誘引口の周辺の空間を阻害されない(誘引口の周辺に所定広さの空間を確保することができる)ので、確実な誘引効果を得ることができる。
【0021】
また、ケーシングの縮小部と拡大部との境界部分が括れた形状であることにより、誘引装置の周囲に障害物などがあっても、境界部分の近傍に手を近付けて誘引口などに触れることができるので、メンテナンス性も良好である。
【0022】
本発明に係る第二の誘引装置は、
空調ダクトまたは換気ダクト内を流動する一次空気に周囲空間から誘引した空気を混合させるため前記ダクトの途中に配置される誘引装置であって、
前記ダクトの途中に連結するための接続口を有する筒状のケーシングと、
上流側に位置する前記ダクトと連通した状態で前記ケーシング内に配置され、前記ダクトの上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した縮小部を有するノズルと、を備え、
前記ケーシングはその周壁を貫通する誘引口を有することを特徴とする。
【0023】
このような構成とすれば、空調ダクトまたは換気ダクト内を流動する一次空気に、周囲空間の空気を誘引して混合させることによって、一次側供給空気量を必要量より低減することが可能となるので、空調機の小型化及びダクトの小サイズ化並びに空調、換気エネルギの低減を図ることができる。また、周囲空間の空気を誘引することにより、一次空気に周囲空間の空気が混合され、混合後の空気の温度が上流側の一次空気よりも高くなるため、特に冷房を行う場合は、誘引後の下流側ダクトの結露発生の可能性を下げることができる。
【0024】
さらに、ダクトと連通するケーシングと、縮小部を有するノズルとによって構成することができるので、構造はシンプルである。そのほか、ケーシングの外観形状と、ダクトの外観形状とを同等化することができるので、ダクトの途中に配置したときの違和感が抑制され、ダクトとしての外観性を損なわない。
【0025】
前記第一の誘引装置並びに前記第二の誘引装置においては、前記縮小部の縮小角度(前記縮小部を形成するために対向配置された壁材間の挟角)が20度~80度であることが望ましい。
【0026】
このような構成において、前記縮小角度を大きくすると(80度に近づけると)、縮小部の圧力損失を一定範囲内に抑制しつつ、縮小部をコンパクト化することができる。また、前記縮小角度を小さくすると(20度に近づけると)、縮小部の圧力損失をさらに低減することができ、また、空調設備への負荷を軽減することができ、省エネルギを図ることができる。
【0027】
前記第二の誘引装置に関しては、前記ケーシングの筒状周壁において、前記ノズルの下流側端部を包囲する部分に前記誘引口を設けることが望ましい。
【0028】
このような構成とすれば、誘引口を経由して誘引される空気量を増加し、誘引効果の向上を図ることができる。また、誘引口を経由してケーシング内に流入した周囲空間の空気がノズルの外面に沿って下流側のダクトに誘導され、一次空気との混合が促進されるので、高い誘引率と低圧損を達成することができる。
【0029】
前記第一の誘引装置並びに前記第二の誘引装置においては、前記誘引口に、周囲空間の空気を前記ケーシング内に誘導するガイドベーンを設けることができる。
【0030】
このような構成とすれば、周囲空間の空気をスムーズにケーシング内に案内(導入)することができるので、誘引効率が向上する。
【発明の効果】
【0031】
本発明により、大風量を処理する大空間の空調及び換気において、50%を超える誘引率を達成することができ、空調機の小型化及びダクトの小径化並びに空調、換気エネルギを低減可能な誘引装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の実施形態である誘引装置を示す一部省略斜視図である。
図2図1に示す誘引装置の誘引機能を模式的に表す一部省略垂直断面図である。
図3図1に示す誘引装置を空調ダクトに配置して形成されたダクト経路を示す一部省略平面図である。
図4図3中の矢線X方向から見たダクト経路の一部省略側面図である。
図5】本発明の第二実施形態である誘引装置を示す一部省略斜視図である。
図6図5に示す誘引装置の誘引機能を模式的に表す一部省略垂直断面図である。
図7】本発明のその他の実施形態である誘引装置の誘引機能を模式的に表す一部省略垂直断面図である。
図8】本発明の第三実施形態である誘引装置を示す一部省略斜視図である。
図9図8に示す誘引装置の一部省略平面図である。
図10図9に示す誘引装置の誘引機能を模式的に表す一部省略垂直断面図である。
図11】本発明の第四実施形態である誘引装置を示す一部省略斜視図である。
図12図11に示す誘引装置の誘引機能を模式的に表す一部省略垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図1図12に基づいて、本発明の実施形態である誘引装置100,200,250,300,400について説明する。
【0034】
初めに、図1図2に基づいて誘引装置100について説明する。図1に示すように誘引装置100は、空調ダクト1内を流動する空調空気(一次空気)に周囲空間から誘引した空気を混合させるため空調ダクト1の途中(上流側ダクト1aと下流側ダクト1bとの間)に配置される。誘引装置100は、上流側ダクト1aに連結するための上流側接続口101aと、下流側ダクト1bに連結するための下流側接続口101bを有する四角筒状のケーシング101を備えている。なお、図1中の矢線Hを高さ方向、矢線Wを幅方向とする(以下、同様)。
【0035】
上流側接続口101a及び下流側接続口101bはそれぞれフランジ状であり、上流側接続口101aと上流側ダクト1a並びに下流側接続口101bと下流側ダクト1bとは、それぞれボルトナットやクリップ(図示せず)などを用いて接続される。
【0036】
ケーシング101は、上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した部分を有する縮小部102と、縮小部102から下流側に向かって横断面積が連続的に増大した部分を有する拡大部103とを一体的に備えている。ケーシング101の内部は、空調空気SAの流動方向に沿って起立状に配置された複数の仕切り板104によって複数の流路に区画されている。拡大部103を形成するため対向配置された上面壁材103a及び下面壁材103bには壁材を貫通する複数の誘引口105が開設されている。
【0037】
図2に示すように、縮小部102は上面壁材102a及び下面壁材102bを対向配置して形成され、縮小部102の縮小角度R1(上面壁材102aと下面壁材102bとの間の挟角)は60度である。また、拡大部103の拡大角度L1(上面壁材103aと下面壁材103bとの間の挟角)は30度である。
【0038】
図2に示すように、上流側ダクト1a内を流動してきた空調空気SAが誘引装置100内を通過して下流側ダクト1b内へ流動すると、周囲空間の空気OAが複数の誘引口105に向かって誘引され、誘引口105を経由して拡大部103内に流入し、上流側ダクト1aから流動していた空調空気SAに混合され、空調空気SAと周囲空間の空気OAとの混合空気MAとなって下流側ダクト1bに向かって流動していく。
【0039】
このように、空調ダクト1を流動する空調空気SAに、周囲空間の空気OAを誘引して混合させることによって、一次側供給空気量(空調空気SA)を必要量よりも低減することが可能となるので、空調機(図示せず)の小型化及び空調ダクト1の小サイズ化並びに空調エネルギの低減を図ることができる。また、冷房運転中、周囲空間の空気OAを誘引すると、空調空気SAに周囲空間の空気OAが混合され、混合空気MAの温度が上流側ダクト1a内の空調空気SAよりも高くなるため、誘引後の下流側ダクト1bにおける結露発生の可能性を下げることができる。
【0040】
さらに、ケーシング101は、縮小部102及び拡大部103によって構成することができるので、構造はシンプルである。そのほか、縮小部102がノズルの役割を果たすので、周囲空間の空気OAの誘引を促進することができ、縮小部102と拡大部103とが一体化しているので、構造を簡素化することができる。また、ケーシング101の内部に配置された複数の仕切り板104は、空調空気SA及び誘引後の混合空気MAを整流する機能を有するほか、ケーシング101の補強機能も発揮する。
【0041】
一方、縮小部102の上面壁材102a及び下面壁材102bが、周囲空間の空気OAを誘引口105に向かわせるガイド機能を発揮するので、スムーズな誘引を実現することができる。ケーシング101は、縮小部102から拡大部103を一体的に構成した形状であるため、保温手段は装置外面のみに設ければよく、従来方式(例えば、空調ダクト内にノズルを設置する二重方式)のように、別途、ノズル部分に保温手段を設ける必要がない。
【0042】
縮小部102内を通過した気流(空調空気SAと周囲空間の空気OAとの混合気流)は、拡大部103内面に沿って下流側ダクト1bに向かって拡がるので、空調空気SAと誘引空気(周囲空間の空気OA)との混合が促進され、二次側の空調ダクト(下流側ダクト1b)の長さの短縮化を図ることができる。
【0043】
誘引装置100においては、縮小部102の縮小角度R1(上面壁材102aと下面壁材102bとの間の挟角)が60度に設定されているので、誘引装置100の圧力損失を一定範囲内に抑制しつつ、誘引装置100をコンパクト化することができる。
【0044】
図2において、空調ダクト1の幅方向W(図1参照)のサイズは900mm、高さ方向Hのサイズは400mmであり、縮小部102の先端部102c(縮小部102の横断面積が最小である部分)の幅方向Wのサイズは900mm、高さ方向Hのサイズは177mmである。
【0045】
図2に示す配置状態において、上流側ダクト1aから風量8000m/h(縮小部102の先端部102cでの風速13.9m/s)の空調空気SAを供給し、下流側ダクト1bを流動する混合空気MAの総風量を測定すると13200m/h(誘引装置100の圧力損失135Pa)という測定結果が得られ、誘引率65%を達成していることが判明した。なお、前述した誘引率(%)は下記の計算式に基づいて算出した値である。
誘引率(%)={(混合空気MAの総風量-空調空気SAの風量)/(空調空気SAの風量)}×100
【0046】
このように、空調ダクト1の途中に誘引装置100を配置することにより、高誘引率を達成することができるので、大風量処理が可能である。なお、誘引口105の開度を変更可能な調整機構を設ければ、空調対象空間の状況に合わせて周囲空間の空気OAの誘引量を調整することが可能となり、きめの細かい空調が可能となる。
【0047】
誘引装置100の配置状態については限定しないが、例えば、図3図4に示すように、誘引装置100の下流側接続口101bに接続された下流側ダクト1bの下流側に、分岐ダクト2を接続し、空調対象空間の規模や構造に応じて、分岐ダクト2の複数個所に吹出口3を設けることができる。また、誘引装置100の誘引口105には、ダクト内への異物混入を防止するために、それぞれ格子部材106を装着することもできる。
【0048】
このように、対象とする空調空間に設置した吹出口3から、空調空気SAに周囲空間の空気OAを混合した混合空気MAを供給することができるので、特に、ドーム球場、展示会場、物流倉庫などの大型設備における大風量空調及び換気を実現することができる。
【0049】
なお、誘引装置100のケーシング101の上流側接続口101a並びに下流側接続口101bのアスペクト比については限定しないので、誘引装置100に接続される空調ダクト1の横断面のアスペクト比に対応して設定することができる。
【0050】
図1図2に示すように、誘引装置100を構成するケーシング101は、縮小部102と拡大部103との境界部分(縮小部102の先端部102c近傍)が括れた形状をなし、境界部分の下流側の拡大部103の周壁に誘引口105を備えていることにより、誘引装置100の周囲に障害物(例えば、躯体やダクトなど)がある場合でも誘引口105の周囲に所定広さの空間を確保することができるので、確実な誘引効果を得ることができる。
【0051】
また、ケーシング101の縮小部102と拡大部105との境界部分(縮小部102の先端部102c近傍)が括れた形状であることにより、誘引装置100の周囲に障害物があっても、括れ部分の近傍に手を近付けて誘引口105などに触れることができるので、メンテナンス性も良好である。
【0052】
次に、図5図6に基づいて、第二実施形態である誘引装置200について説明する。なお、誘引装置200を構成する部分や機能について前述した誘引装置100と共通する部分については図1図2中に示す符号と同符号を付して説明を省略する場合がある。
【0053】
図5に示すように誘引装置200は、空調ダクト1内を流動する空調空気に周囲から誘引した空気を混合させるため空調ダクト1の途中(上流側ダクト1aと下流側ダクト1bとの間)に配置される。誘引装置200は、上流側ダクト1aに連結するための上流側接続口201aと、下流側ダクト1bに連結するための下流側接続口201bを有する四角筒状のケーシング201を備えている。
【0054】
上流側接続口201a及び下流側接続口201bはそれぞれフランジ状であり、上流側接続口201aと上流側ダクト1a並びに下流側接続口201bと下流側ダクト1bとは、それぞれボルトナットやクリップ(図示せず)などを用いて接続される。
【0055】
ケーシング201は、上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した部分を有する縮小部202と、縮小部202の下流側に連結され縮小部202から下流側に向かって横断面積が連続的に増大した部分を有する拡大部203と、を備えている。ケーシング201の内部は、空調空気の流動方向に沿って起立状に配置された複数の仕切り板204によって複数の流路に区画されている。拡大部203の上面壁材203a及び下面壁材203bには壁材を貫通する複数の誘引口105が開設されている。
【0056】
図6に示すように、縮小部202は上面壁材202a及び下面壁材202bを対向配置して形成され、縮小部202の縮小角度R2(上面壁材202aと下面壁材202bとの間の挟角)は30度であり、拡大部203の拡大角度L2(上面壁材203aと下面壁材203bとの間の挟角)は30度である。
【0057】
図6に示すように、上流側ダクト1a内を流動してきた空調空気SAが誘引装置200内を通過して下流側ダクト1b内へ流動すると、周囲空間の空気OAが複数の誘引口205に向かって誘引され、誘引口205を経由して拡大部203内に流入し、上流側ダクト1aから流動していた空調空気SAに混合され、空調空気SAと周囲空間の空気OAとの混合空気MAとなって下流側ダクト1bに向かって流動していく。
【0058】
従って、図1図2に示す誘引装置100と同様、誘引装置200は、シンプルな構造で高い誘引率と低圧損を達成することができ、空調機(図示せず)の小型化、空調ダクト1の小径化、空調エネルギの低減を図ることができる。
【0059】
誘引装置200においては、縮小部202の縮小角度R2が30度に設定されているので、誘引装置200の圧力損失を低減することができ、また、空調設備(図示せず)への負荷を軽減し、省エネルギを図ることができる。
【0060】
図6において、ダクト1の幅方向W(図5参照)のサイズは900mm、高さ方向Hのサイズは400mmであり、縮小部202の先端部202c(縮小部202の横断面積が最小である部分)の幅方向Wのサイズは900mm、高さ方向Hのサイズは177mmである。
【0061】
図6に示すような配置状態において、上流側ダクト1aから風量8000m/h(縮小部202の先端部202cでの風速13.9m/s)の空調空気SAを供給し、下流側ダクト1bを流動する混合空気MAの総風量を測定すると12720m/h(誘引装置200の圧力損失110Pa)という測定結果が得られ、誘引率59%を達成していることが判明した。このように、空調ダクト1の途中に誘引装置200を配置することにより、高い誘引率を維持しつつ、ダクト系統の圧損上昇を抑制でき、空調機にかかる負荷を低減することができる。
【0062】
次に、図7に基づいて、その他の実施形態である誘引装置250について説明する。なお、誘引装置250を構成する部分や機能について、前述した誘引装置100と共通する部分については図1図2中に示す符号と同符号を付して説明を省略した箇所がある。
【0063】
図7に示すように、誘引装置250は、図6に示す誘引装置200と同様に、縮小部252及び拡大部253が形成されたケーシング251を備え、拡大部253の上面壁材253a及び下面壁材253bに開設された複数の誘引口255に、ガイドベーン256が設けられている。誘引装置250においては、拡大部253の誘引口255にガイドベーン256を設けたことにより、周囲空間の空気OAを整流して拡大部253内へ案内することができるので、周囲空間の空気OAの誘引を促進及び安定化することができる。ガイドベーン256の形状、構造などは限定しないが、例えば、鋼板製のケーシング201の拡大部253の上面壁材253a及び下面壁材253bの一部を切り起こし、所定角度に曲げて形成することができる。
【0064】
次に、図8図9図10に基づいて、第三実施形態である誘引装置300について説明する。なお、誘引装置300を構成する部分や機能について、前述した誘引装置100と共通する部分については図1図2中に示す符号と同符号を付して説明を省略する場合がある。
【0065】
図8図9に示すように誘引装置300は、空調ダクト1内を流動する空調空気に周囲から誘引した空気を混合させるため空調ダクト1の途中(上流側ダクト1aと下流側ダクト1bとの間)に配置される。誘引装置300は、上流側ダクト1aに連結するための上流側接続口301aと、下流側ダクト1bに連結するための下流側接続口301bを有する四角筒状のケーシング301を備えている。
【0066】
上流側接続口301a及び下流側接続口301bはそれぞれフランジ状であり、上流側接続口301aと上流側ダクト1a並びに下流側接続口301bと下流側ダクト1bとは、それぞれボルトナットやクリップ(図示せず)などを用いて接続される。
【0067】
ケーシング301は、上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した部分を有する縮小部302と、縮小部302の下流側に連結され縮小部302から下流側に向かって横断面積が連続的に増大した部分を有する拡大部303と、を備えている。ケーシング301の内部は、空調空気の流動方向に沿って起立状に配置された複数の仕切り板304によって複数の流路に区画されている。拡大部303の上面壁材303a及び下面壁材303bには周壁を貫通する複数の誘引口305が開設されている。
【0068】
図8図9に示すように、誘引装置300の縮小部302においては、上面壁材302a及び下面壁材302bを下流側に向かって互いに接近していくように傾斜させて対向配置するとともに、側面壁材302c,302dも下流側に向かって互いに接近していくように傾斜させて対向配置している。
【0069】
図10において、ダクト1の幅方向W(図8参照)のサイズは900mm、高さ方向Hのサイズは400mmであり、縮小部302の先端部302e(縮小部302の横断面積が最小である部分)の幅方向Wのサイズは722mm、高さ方向Hのサイズは222mmである。
【0070】
図9に示すように、縮小部302における縮幅角度(側面壁材302c,302d間の挟角)N1は30度であり、拡大部303における拡幅角度(側面壁材303c,303d間の挟角)N2は30度である。また、図10に示すように、縮小部302の縮小角度R3(上面壁材302aと下面壁材302bの間の挟角)は30度であり、拡大部303の拡大角度L3(上面壁材303aと下面壁材303bとの間の挟角)は30度である。
【0071】
図10に示すように、上流側ダクト1a内を流動してきた空調空気SAが誘引装置300内を通過して下流側ダクト1b内へ流動すると、周囲空間の空気OAが複数の誘引口305に向かって誘引され、誘引口305を経由して拡大部303内に流入し、上流側ダクト1aから流動していた空調空気SAに混合され、空調空気SAと周囲空間の空気OAとの混合空気MAとなって下流側ダクト1bに向かって流動していく。
【0072】
従って、図1図2に示す誘引装置100と同様、誘引装置300は、シンプルな構造で高い誘引率と低圧損を達成することができ、空調機(図示せず)の小型化、空調ダクト1の小径化、空調エネルギの低減を図ることができる。誘引装置300においては、空調ダクト1内の空調空気SAの送給方向に沿って、上面壁材302a及び下面壁材302b、並びに、側面壁材302c,302dを絞るように傾斜させているので、誘引装置300をコンパクトに収めることができる。
【0073】
また、図10に示すように、縮小部302の縮小角度R3(上面壁材302aと下面壁材302bとの間の挟角)が30度に設定されているので、誘引装置300の低圧損化を図ることができる。
【0074】
図10に示すような配置状態において、上流側ダクト1aから風量8000m/h(縮小部302の先端部302cでの風速13.9m/s)の空調空気SAを供給し、下流側ダクト1bを流動する混合空気MAの総風量を測定すると12240m/h(誘引装置300の圧力損失105Pa)という測定結果が得られ、誘引率53%を達成していることが判明した。このように、空調ダクト1の途中に誘引装置300を配置することにより、高い誘引率を維持しつつ、ダクト系統の圧損上昇を抑制でき、空調機にかかる負荷を低減することができる。
【0075】
次に、図11図12に基づいて、第四実施形態である誘引装置400について説明する。なお、誘引装置400を構成する部分や機能について、前述した誘引装置100と共通する部分については図1図2中に示す符号と同符号を付して説明を省略する場合がある。
【0076】
図11に示すように、誘引装置400は空調ダクト1内を流動する空調空気SAに対して周囲から誘引した空気OAを混合させるため空調ダクト1の途中(上流側ダクト1aと下流側ダクト1bとの間)に配置される。誘引装置400は、上流側ダクト1aに連結するための上流側接続口401a及び下流側ダクト1bに連結するための下流側接続口401bを有する四角筒状のケーシング401と、上流側ダクト1aと連通した状態でケーシング401内に配置されたノズル402と、を備えている。
【0077】
誘引装置400と、上流側ダクト1a並びに下流側ダクト1bとの接続は、上流側接続口401a(下流側接続口401b)を上流側ダクト1a(下流側ダクト1b)に差し込んで、ビス(図示せず)などの固定手段で固定するなどの方式を採用することができる。
【0078】
ケーシング401の上面壁材401c及び下面壁材401d、並びに、側面壁材401e,401fには、それぞれの壁材を貫通する誘引口405が開設され、誘引口405には格子部材406が装着されている。
【0079】
ノズル402は、その上面壁材402a並びに下面壁材402bを下流側接続部401bに向かって互いに接近していくように傾斜して配置することにより、空調ダクト1の上流側から下流側に向かって横断面積が連続的に減少した縮小部を形成している。図12に示すように、ノズル402における縮小角度(上面壁材402aと下面壁材402bとの間の挟角)R4は50度に設定されているが、これに限定するものではない。
【0080】
図11に示すように、誘引装置400においては、ケーシング401内に二つのノズル402,402が横並びに配置されているが、これに限定するものではないので、ケーシング401内に二つのノズルを縦方向に並べて配置したり、一つのノズルを配置したりすることもできる。一つのノズルを配置する場合は、ノズル内に空調空気SAの流動方向に沿って、適宜、仕切り板を起立状に配置することもできる(例えば、図1中の仕切り板104参照)。
【0081】
図12に示すように、上流側ダクト1a内を流動してきた空調空気SAが誘引装置400内へ流動すると、空調空気SAがノズル402に流入し、ノズル402から空調空気SAが下流に向かって流出することによって周囲空間の空気OAが複数の誘引口405に向かって誘引され、誘引口405を経由して誘引装置400内に流入し、上流側ダクト1aから流動してきた空調空気SAに混合され、空調空気SAと周囲空間の空気OAとの混合空気MAとなって下流側ダクト1bに向かって流動していく。
【0082】
従って、図1図2に示す誘引装置100と同様、誘引装置400は、シンプルな構造で高い誘引率と低圧損を達成することができ、空調機(図示せず)の小型化、空調ダクト1の小径化、空調エネルギの低減を図ることができる。また、誘引装置400は、空調ダクト1と連通するケーシング401と、縮小部を有するノズル402とによって構成することができるので、構造はシンプルであり、前述した誘引装置100,200,300などよりも小型化することができる。
【0083】
さらに、ケーシング401の外観は誘引口405が見える程度であるため、ケーシング401の外観形状と空調ダクト1の外観形状とを同等化することができ、空調ダクト1の途中に配置したときの違和感が抑制され、空調ダクト1としての外観性、美観性を損なわない。
【0084】
図11図12において、ダクト1の幅方向W(図11参照)のサイズは900mm、高さ方向Hのサイズは400mmであり、二つのノズル402の先端部402c(ノズル402の横断面積が最小である部分)の幅方向Wのサイズは400mm、高さ方向Hのサイズは200mmである。
【0085】
図12に示すような配置状態において、上流側ダクト1aから風量8000m/h(ノズル402の先端部402cでの風速13.9m/s)の空調空気SAを供給し、下流側ダクト1bを流動する混合空気MAの総風量を測定すると12000m/h(誘引装置の圧力損失100Pa)という測定結果が得られ、誘引率50%を達成していることが判明した。このように、空調ダクト1の途中に誘引装置400を配置することにより、高い誘引率を維持しつつ、ダクト系統の圧損上昇を抑制でき、空調機にかかる負荷を低減することができる。
【0086】
図11に示すように、誘引装置400のケーシング401においては、ノズル402の先端部402cを包囲する領域に誘引口405が開設され、図12に示すように、誘引装置400を側面視したとき、ケーシング401の前後方向Dにおける誘引口405の中心線405cの位置と、ノズル402の先端部402cの位置と、が一致するように配置されている。このような配置とすることにより、最も高い誘引率を得ることができた。
【0087】
図1図12に基づいて説明した誘引装置100,200,250,300,400は四角筒状の空調ダクト1に接続して使用するものであるため、それぞれのケーシング101,201,251,301,401は何れも四角筒状であるが、これに限定するものではなく、円筒その他の形状の空調ダクト(図示せず)に適用することができる。
【0088】
なお、図1図12に基づいて説明した誘引装置100,200,250,300,400は、本発明に係る誘引装置を例示するものであり、本発明に係る誘引装置は、前述した誘引装置100,200,250,300,400に限定されない。
【0089】
また、図1図12に示す誘引装置100,200,250,300,400は空調ダクト1の途中に設置した場合について説明したが、この用途に限定するものではなく、換気ダクト(図示せず)の途中に設置することも可能であり、前述と同様の作用、効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明に係る誘引装置は、ドーム球場、展示会場、物流倉庫などの大型設備の空調システムや換気システムの一部として広く利用することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 空調ダクト
1a 上流側ダクト
1b 下流側ダクト
2 分岐ダクト
3 吹出口
100,200,250,300,400 誘引装置
101,201,301,401 ケーシング
101a,201a,301a,401a 上流側接続口
101b,201b,301b,401b 下流側接続口
102,202,252,302 縮小部
102a,103a,202a,253a,302a,401c,402a 上面壁材
102b,103b,202b,253b,302b,401b,402b 下面壁材
102c,202c,302e 先端部
103,203,303、253 拡大部
104,204,304 仕切板
105,205,255,305,405 誘引口
106,406 格子部材
256 ガイドベーン
302c,302d,303c,303d,401e,401f 側面壁材
402 ノズル
402c ノズル先端部
405c 中心線
D 前後方向
H 高さ方向
W 幅方向
N1 縮幅角度
N2 拡幅角度
R1,R2,R3,R4 縮小角度
L1,L2,L3 拡大角度
SA 空調空気
OA 周囲空間の空気
MA 混合空気
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12